(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169866
(43)【公開日】2023-11-30
(54)【発明の名称】積層型CMOSイメージセンサ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20231122BHJP
H04N 25/70 20230101ALI20231122BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H01L27/146 F
H04N25/70
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023039179
(22)【出願日】2023-03-14
(31)【優先権主張番号】63/342,659
(32)【優先日】2022-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/887,634
(32)【優先日】2022-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500262038
【氏名又は名称】台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.8, Li-Hsin Rd.6, Hsinchu Science Park, Hsinchu, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100164448
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 雄輔
(72)【発明者】
【氏名】鍾 積賢
(72)【発明者】
【氏名】王 子睿
(72)【発明者】
【氏名】王 銓中
(72)【発明者】
【氏名】許 慈軒
(72)【発明者】
【氏名】楊 敦年
【テーマコード(参考)】
4M118
5C024
【Fターム(参考)】
4M118AA08
4M118AB01
4M118BA14
4M118BA19
4M118CA04
4M118CA22
4M118DD04
4M118FA06
4M118FA33
4M118GA02
4M118HA25
4M118HA30
4M118HA33
5C024CX03
5C024CY47
5C024GX03
5C024GX07
5C024GX16
5C024GX18
5C024GY31
5C024GY39
5C024HX17
5C024HX23
5C024HX35
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高いフルウェルキャパシティ(FWC)を有する積層型相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサを提供する。
【解決手段】回路100は、第1半導体基板を含む第1集積回路(IC)チップ104aと、第2半導体基板を含む第2ICチップ104bとが互いに積層される。画素センサ102は、第1ICチップ及び第2ICチップにまたがり、第1半導体基板で転送トランジスタ114と、転送トランジスタに隣接するピン止めフォトダイオード106と、を含み、第2半導体基板で複数の追加的なトランジスタ(リセットトランジスタ116、ソースフォロアトランジスタ118、選択トランジスタ120)を更に含む。第1半導体基板のバルクと第2半導体基板のバルクは互いに電気的に隔離され、異なる電圧(例えば、負電圧、グランド)でバイアスされる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1半導体基板を含む第1集積回路(IC)チップと、
第2半導体基板を含み、前記第1ICチップと積層される第2ICチップと、
前記第1ICチップと前記第2ICチップとにまたがる画素センサと
を含み、
前記画素センサが前記第1半導体基板で第1トランジスタと受光素子とを含み、前記第2半導体基板で第2トランジスタを更に含み、
前記第1半導体基板のバルクと前記第2半導体基板のバルクが互いに電気的に隔離され、異なる電圧でバイアスされるよう構成された、
イメージセンサ。
【請求項2】
前記第1トランジスタのボディが前記第1半導体基板の前記バルクにより定義され、
前記第2トランジスタのボディが前記第2半導体基板の前記バルクにより定義される、
請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記第1半導体基板が前記第2半導体基板の上にあり、
前記第1半導体基板の上に露出されたパッドを更に含み、
前記パッドが前記第1半導体基板の前記バルクに電気的に連結された、
請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記第1トランジスタが第1の厚さを有するゲート誘電体層を含み、
前記第2トランジスタが前記第1の厚さ未満の第2の厚さを有するゲート誘電体層を含む、
請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記第1トランジスタが、第1ゲートスタックと、前記第1ゲートスタックの側壁上の第1側壁スペーサとを含み、
前記第2トランジスタが、第2ゲートスタックと、前記第2ゲートスタックの側壁上の第1側壁スペーサとを含み、
前記第2側壁スペーサの厚さが前記第1側壁スペーサの厚さ未満である、
請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記画素センサが4つのトランジスタ(4T)のアクティブ画素センサ(APS)である、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記画素センサが複数の行と複数の列に繰り返し、前記画素センサの繰り返しが非重畳である、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
第1基板と、
前記第1基板で隣接するフォトダイオードと第1トランジスタと、
前記第1基板の下にある第2基板と、
前記第2基板上の第2トランジスタと
を含み、
前記フォトダイオードと前記第1トランジスタと前記第2トランジスタが画素センサを形成し、
前記第1トランジスタのボディと前記フォトダイオードのアノードが共に電気的に連結され、前記第2トランジスタのボディから電気的に隔離される、
イメージセンサ。
【請求項9】
前記第2トランジスタの前記ボディ及び前記第1トランジスタの前記ボディが、それぞれグランド及び負電圧に同時にバイアスされるよう構成された、請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
前記第1基板と前記第2基板との間の相互接続構造と、
前記第1基板の周辺部にあり、前記相互接続構造により前記フォトダイオードの前記アノードに電気的に連結されたパッドと
を更に含む、請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項11】
トレンチが前記フォトダイオードと前記第1トランジスタとを囲む閉路で前記第1基板の周辺部に沿って横方向に延伸し、更に、前記第1基板を通って垂直に延伸して、前記第1基板を互いに電気的に隔離された内部と周辺部とに分離する、請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項12】
前第1基板及び前記第2基板が、前記第1基板及び前記第2基板の周囲をそれぞれ独立した閉路で延伸する個別の側壁を有し、
上面視において、前記第1基板の前記個別の側壁が、前記第2基板の前記個別の側壁から横方向にオフセットされ且つ前記第2基板の前記個別の側壁により囲まれている、
請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項13】
前記第1基板が半導体材料を含み且つPN接合を有し、
前記PN接合が、前記フォトダイオードと前記第1トランジスタとを囲む閉路で前記第1基板の周辺部に沿って横方向に延伸し、更に、前記第1基板を通って垂直に延伸して、前記第1基板の内部を前記第1基板の最も外側の側壁から電気的に隔離する、
請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項14】
前記第1基板及び前記第2基板と積層される第3基板と、
前記第3基板上の複数の第3トランジスタと
を更に含み、
前記積層により、前記第2基板が前記第1基板と前記第3基板との間にあり且つ第1の基板および第3の基板から離間し、
前記第3トランジスタが前記画素センサに電気的に連結された特定用途向け集積回路(ASIC)を形成する、
請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項15】
イメージセンサを形成するための方法であって、
第1半導体基板にフォトダイオードを形成することと、
前記第1半導体基板上に、前記フォトダイオードに隣接した第1トランジスタを形成することであって、前記フォトダイオードと前記第1トランジスタとが第1画素センサ部分を形成することと、
を含む、第1集積回路(IC)チップを形成することと、
第2半導体基板上に複数の第2トランジスタを形成することであって、前記第2トランジスタが第2画素センサ部分を形成すること
を含む、第2ICチップを形成することと、
画素センサを形成するよう前記第1画素センサ部分と前記第2画素センサ部分とが積層されて共に電気的に連結されるよう、前記第1ICチップと前記第2ICチップとを共に接合することと
を含み、
前記第1半導体基板のバルクと前記第2半導体基板のバルクが前記接合の完了時に互いに電気的に隔離される、
方法。
【請求項16】
前記第1ICチップを形成することが、前記第1トランジスタを覆う第1相互接続構造を形成することを更に含み、
前記方法が、前記接合の後に、前記第1半導体基板の周辺部に、前記第1相互接続構造に電気的に連結されたパッドを形成することを更に含み、
前記第1相互接続構造が前記パッドを前記第1半導体基板に電気的に連結する、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記フォトダイオードと前記第1トランジスタとを囲む閉路で前記第1半導体基板の周辺部に沿って横方向に延伸し、更に、前記第1半導体基板を通って垂直に延伸して、前記第1半導体基板を互いに電気的に隔離された内部と周辺部とに分離するトレンチを形成するため前記第1半導体基板をパターニングすることを更に含み、
前記パッドが前記トレンチに形成される、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記フォトダイオードのアノードと前記第1トランジスタのボディが、前記接合の完了時に前記第2トランジスタの個別のボディから電気的に隔離される、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記接合が、金属間接合と誘電体間接合との両方を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
第3半導体基板上に複数の第3トランジスタを形成することと、
前記第3トランジスタを覆う第3相互接続構造を形成することであって、前記第3トランジスタと前記第3相互接続構造が特定用途向け集積回路(ASIC)を形成することと
を含む、第3ICチップを形成することと、
前記第2ICチップが前記第1ICチップと前記第3ICチップとの間にあり、前記ASICが前記画素センサに電気的に連結されるよう、前記第2ICチップと前記第3ICチップとを共に接合することと
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
例えばカメラや携帯電話といった幅広い現代の電子デバイスにおいて、イメージセンサを有する集積回路(IC)が用いられている。イメージセンサの種類には、例えば、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサと電荷結合素子(CCD)イメージセンサを含む。CCDイメージセンサと比較し、CMOSイメージセンサは低電力消費、小型サイズ、高速データ処理、データの直接出力、そして低製造コストのため、益々好まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
CMOSイメージセンサにおいて、画素センサは典型的にピン止めフォトダイオードを含み、画素回路は転送トランジスタ、リセットトランジスタ、及びソースフォロアトランジスタを含む。半導体製造業では、低製造コスト、比較的高いデバイス集積密度問等を達成するため、CMOSイメージセンサの微細化を追求し続けている。しかし、画素回路のトランジスタの微細化し続けることは困難であり、代わりにフォトダイオードが微細化されて画素センサの性能を劣化させる可能性がある。例えば、フォトダイオードのサイズに比例し、飽和の前に画素が保持できる最大電荷に対応するフルウェルキャパシティ(FWC)が低下し、信号が劣化する可能性があ。より小さな画素サイズを補償するためFWCを増加させる1つのアプローチは、FDリセット電圧及び転送トランジスタのターンオン電圧を増加させることである。前者はピン止めフォトダイオードのピンニング電圧を増加させ、よってそのFWCを増加させる。ただし、該アプローチはソースフォロワトランジスタとリセットトランジスタが比較的高い電圧にさらされるため、該2つのトランジスタに信頼性の問題が発生する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、いくつかの例示的な実施形態において、第1半導体基板を含む第1ICチップと、第1ICチップに積層され、第2半導体基板を含む第2ICチップと、第1ICチップと第2ICチップとにまたがる画素センサとを含む、イメージセンサを提供する。画素センサは、第1半導体基板で第1トランジスタと受光素子とを含み、第2半導体基板で第2トランジスタを更に含む。第1半導体基板のバルクと第2半導体基板のバルクは互いに電気的に隔離され、異なる電圧でバイアスをかけられるよう構成される。
【0004】
本開示はまた、いくつかの例示的な実施形態において、第1基板と、第1基板上で隣接するフォトダイオードと第1トランジスタと、第1基板の下の第2基板と、第2基板上の第2トランジスタとを含むイメージセンサを提供し、フォトダイオードと第1及び第2トランジスタとが画素センサを形成し、第1トランジスタのボディとフォトダイオードのアノードは共に電気的に連結され、第2トランジスタのボディと電気的に隔離される。
【0005】
本開示はまた、いくつかの例示的な実施形態において、イメージセンサを形成するための方法を提供する。該方法は、第1半導体基板にフォトダイオードを形成することと、第1半導体基板基板上にフォトダイオードに隣接する第1トランジスタを形成することとを含み、フォトダイオードと第1トランジスタとが第1画素センサ部分を形成する、第1ICチップを形成することと、第2半導体基板上に複数の第2トランジスタを形成することを含み、第2トランジスタが第2画素センサ部分を形成する、第2ICチップを形成することと、第1画素センサ部分と第2画素センサ部分とが積層されて互いに電気的に連結されるよう、第1ICチップと第2ICチップとを共に接合することとを含み、第1半導体基板のバルクと第2半導体基板のバルクは接合完了時に互いに電気的に隔離される。
【発明の効果】
【0006】
第1半導体基板のバルクと第2半導体基板のバルクが互いに電気的に隔離されて異なる電圧でバイアスをかけられるため、第1半導体基板のバルクは負電圧でバイアスをかけられることができ、第2の半導体基板のバルクは接地される(例えば、ゼロの電圧でバイアスをかけられる)ことができる。その結果、フォトダイオードのピンニング電圧と第1トランジスタのターンオン電圧を含む、フォトダイオード及び第1トランジスタの電圧は、グランドではなく負電圧に相対する。これは、これら電圧を負電圧の大きさだけ増大する効果を有し、これはフォトダイオードのFWCを増加させる。また、第2トランジスタの電圧が負電圧ではなくグランドに相対するため、第2トランジスタはピン止めフォトダイオードと転送トランジスタが受ける比較的高い電圧を受けない。その結果、第2トランジスタの耐久性と信頼性は影響を受けない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の態様は、添付図面と共に以下の詳細な説明を読むことで最もよく理解される。本業界の標準的な慣行に従い、様々な特徴は縮尺どおりに描かれていないことに注意されたい。実際、添付図面に示される様々な特徴の寸法は、説明を明確にするために任意に拡大又は縮小されている可能性がある。
【
図1】
図1は、高いフルウェルキャパシティ(FWC)を有する積層型相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサのいくつかの実施形態の回路図を表す。
【
図2】
図2は、
図1のイメージセンサのいくつかの実施形態の電位図を表す。
【
図3】
図3は、
図1のイメージセンサのいくつかの実施形態の概略断面図を表す。
【
図4】
図4は、リセットトランジスタのボディダイオードが表された
図1のイメージセンサのいくつかの実施形態の回路図を表す。
【
図5】
図5Aと5Bは、イメージセンサの構成要素が異なる、
図1のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の回路図を表す。
【
図6】
図6は、画素センサが複数の副画素を含む、
図1のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の回路図を表す。
【
図7】
図7は、画素センサが補助画素回路を含む、
図1のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の回路図を表す。
【
図8】
図8は、イメージセンサが第3ICチップを更に含む、
図1のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の回路図を表す。
【
図9】
図9は、
図8のイメージセンサのいくつかの実施形態の概略断面図を表す。
【
図10】
図10は、
図8のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の回路図を表す。
【
図11】
図11は、それぞれが
図1のような複数の画素センサを含むイメージセンサのいくつかの実施形態の概略断面図を表す。
【
図13】
図13は、それぞれが
図10のような複数の画素センサを含むイメージセンサのいくつかの実施形態の概略断面図を表す。
【
図15】
図15Aと15Bは、イメージセンサの構成要素が異なる
図14のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面図を表す。
【
図16】
図16は、イメージセンサが第3ICチップを更に含む、
図14のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面図を表す。
【
図17】
図17は、イメージセンサが基板の周辺部に導電パッドを有する、
図14のイメージセンサのいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図18】
図18は、基板が周辺隔離を有する、
図17のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面図を表す。
【
図19】
図19は、
図18のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の上方レイアウト図である。
【
図21】
図21は、イメージセンサが複数の画素センサと第3ICチップを含む、
図18のイメージセンサのいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図22】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を表す。
【
図23】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を表す。
【
図24】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を表す。
【
図25】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を表す。
【
図26】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を表す。
【
図27】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を表す。
【
図28】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を表す。
【
図29】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を表す。
【
図30】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を表す。
【
図31】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を表す。
【
図32】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を表す。
【
図33】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を表す。
【
図34】
図34は、
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33の方法のいくつかの実施形態のブロック図を表す。
【
図35】
図35~37は、
図33に関して説明した動作のいくつかの代替的な実施形態の断面図を表す。
【
図36】
図35~37は、
図33に関して説明した動作のいくつかの代替的な実施形態の断面図を表す。
【
図37】
図35~37は、
図33に関して説明した動作のいくつかの代替的な実施形態の断面図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の実施形態は、提供される主題の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態又は実施例を提供する。本開示を単純化するため、要素及び配置の特定の実施例を以下に説明する。当然ながら、これらは例示であり、限定することを意図していない。例えば、以下の説明における、第2の特徴の上方又は第2の特徴上の第1の特徴の形成は、第1及び第2の特徴が直接的に接触して形成される実施形態を含んでよく、また第1及び第2の特徴が直接的に接触しないように、第1と第2の特徴の間に追加的な特徴が形成された実施形態であってもよい。加えて、本開示は様々な実施例において参照符号及び/又は文字を繰り返す可能性がある。この繰り返しは単純化及び明確化の目的のためであり、それ自体は言及される様々な実施形態及び/又は構成の間の関係性を規定するものではない。
【0009】
更に、「下」、「下方」、「下部」、「上方」、「上部」等といった空間的相対語は、図に表される1つの要素又は特徴の別の要素又は特徴に対する関係性を説明するための記述を容易にするために用いられ得る。空間的相対語は、図示された方向に加え、使用中又は操作中の装置の異なる方向を包含することを意図している。装置は他に方向付けられてもよく(90度又は他の方向に回転)、ここで使用される空間的相対記述語は同様にそのように解釈されてよい。
【0010】
積層型相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサは、積層された第1集積回路(IC)チップと第2ICチップとを含んでよい。第1ICチップは、格子図形にて繰り返される画素センサを収容し、第2ICチップは、画素センサの各繰り返しで画素センサに電気的に連結された特定用途向けIC(ASIC)を収容する。画素センサは、第1ICチップに局在化するピン止めフォトダイオードと画素回路とを含む。ピン止めフォトダイオードは、入射放射線に応じて電荷を蓄積するよう構成される。画素回路は、蓄積された電荷の読み出しを可能にするよう構成され、複数のトランジスタを含む。
【0011】
複数のトランジスタは、転送トランジスタと、リセットトランジスタと、ソースフォロアトランジスタとを含む。転送トランジスタは、蓄積された電荷をピン止めフォトダイオードから浮遊拡散(FD)ノードへ転送するよう構成される。リセットトランジスタは、FDノードをリセット電圧にリセットするよう構成され、ピン止めフォトダイオードをピンニング電圧にリセットするよう更に構成される。ソースフォロアトランジスタは、FDノードでの電荷を非破壊的にバッファリング及び増幅するよう構成される。
【0012】
半導体製造業では、低製造コスト、比較的高いデバイス集積密度問等を達成するため、CMOSイメージセンサの微細化を追求し続けている。しかし、画素回路のトランジスタを微細化し続けることは困難であることが証明されており、これによりフォトダイオードが代わりに微細化されて画素センサの性能が劣化する可能性がある。例えば、フルウェルキャパシティ(FWC)が低下し、信号が劣化する可能性があ。FWCは受光素子のサイズに比例し、飽和の前に画素が保持できる最大電荷に対応する。
【0013】
比較的小さな画素サイズを補償するためにFWCを増加させる1つのアプローチは、FDリセット電圧及び転送トランジスタのターンオン電圧を増加させることである。前者はピン止めフォトダイオードのピンニング電圧を増加させ、よってピン止めフォトダイオードのFWCを増加させる。ただし、該アプローチは、ソースフォロワトランジスタとリセットトランジスタが比較的高い電圧にさらされるため、ソースフォロワトランジスタとリセットトランジスタに信頼性の問題が生ずる可能性がある。更に、該アプローチは、ソースフォロワトランジスタへの比較的高い供給電圧に依存する可能性があり、これは読み出しの間の電力消費を増加させる可能性がある。
【0014】
本開示の様々な実施形態は、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを対象とする。第1ICチップと第2ICチップとが互いに積層される。第1ICチップは第1半導体基板を含み、第2ICチップは第2半導体基板を含む。画素センサは第1及び第2半導体基板にあって、第1及び第2半導体基板にまたがる。画素センサは、第1半導体基板で、転送トランジスタと、転送トランジスタに隣接するピン止めフォトダイオードとを含み、第2半導体基板で、複数の追加的なトランジスタ(例えば、リセットトランジスタ、ソースフォロアトランジスタ等)を更に含む。第1半導体基板のバルクはと第2半導体基板のバルクは互いに電気的に隔離され、異なる電圧(例えば、負電圧及びグランド)でバイアスをかけられるよう構成される。第1半導体基板のバルクは、転送トランジスタのボディとピン止めフォトダイオードのアノードを定義するか、転送トランジスタのボディとピン止めフォトダイオードのアノードに電気的に連結される(例えば短絡される)。第2半導体基板のバルクは、追加的なトランジスタの個別のボディを定義するか、追加的なトランジスタの個別のボディに電気的に連結される(例えば短絡される)。
【0015】
第1半導体基板のバルクと第2半導体基板のバルクとが互いに電気的に隔離されて異なる電圧でバイアスをかけられるため、第1半導体基板のバルクは負電圧でバイアスをかけられることができ、第2の半導体基板のバルクは接地される(例えば、ゼロの電圧でバイアスをかけられる)ことができる。その結果、フォトダイオードのピンニング電圧と第1トランジスタのターンオン電圧を含む、ピン止めフォトダイオード及び転送トランジスタの電圧は、グランドではなく負電圧に相対する。これはこれら電圧を負電圧の大きさだけ増大する効果を有し、これはピン止めフォトダイオードのFWCを増加させる。
【0016】
追加的なトランジスタの電圧が負電圧ではなくグランドに相対するため、追加的なトランジスタはピン止めフォトダイオードと転送トランジスタが受ける比較的高い電圧を受けない。その結果、追加的なトランジスタの耐久性と信頼性は影響を受けない。更に、ソースフォロアトランジスタが比較的高い供給電圧に依存することがなく、電力消費は影響を受けない。
【0017】
画素センサが第1ICチップと第2ICチップとにまたがっているため、画素センサは、そうでない場合よりも少ないトランジスタを第1ICチップで有する。これは、画素センサがピン止めフォトダイオードを微細化することなく第1ICチップで微細化されることを可能とする。ピン止めフォトダイオードは比較的大きく且つ第2ICチップではなく第1ICチップに位置するため、第1ICチップでの画素センサの部分が画素センサの微細化を制限するものであり得る。よって、第2ICチップでの画素センサの部分は未使用空間を有し得る。この未使用空間は、追加的な機能のために用いることができる。加えて、第1ICチップでの画素センサの微細化は、画素センサ全体の微細化の効果を有することができる。上述したようにピン止めフォトダイオードを微細化することなく画素センサを微細化することができるため、サイズは小さくとも画素センサの性能を高くすることができる。
【0018】
図1を参照し、画素センサ102を含む積層型CMOSイメージセンサのいくつかの実施形態の回路
図100を提供する。画素センサ102は、積層された第1ICチップ104aと第2ICチップ104bとにまたがる。第1ICチップ104aと第2ICチップ104bが横方向に積層されるよう示しているが、代わりに垂直に積層されてもよい。画素センサ102は、例えば、4つのトランジスタ(4T)のCMOSアクティブ画素センサ(APS)等であってよい、及び/又は、例えば、画素として知られてもよい。
【0019】
画素センサ102は、ピン止めフォトダイオード106と画素回路108とを含む。代替的な実施形態において、ピン止めフォトダイオード106は他の適切なタイプの受光素子である。画素回路108は、第1ICチップ104aで第1トランジスタ110を含み、第2ICチップ104bで複数の第2トランジスタ112を更に含む。更に、画素回路108はピン止めフォトダイオード106の読み出しを可能にするよう構成される。
【0020】
第1トランジスタ110のボディとピン止めフォトダイオード106のアノードは第1基板端子Tsub1に電気的に連結され(例えば短絡され)、第2トランジスタ112の個別のボディは第2基板端子Tsub2に電気的に連結される(例えば短絡される)。更に、第1基板端子Tsub1と第2基板端子Tsub2は互いに電気的に隔離されている。これ以降に見られるように、第1基板端子Tsub1は、例えば、第1ICチップ104aの半導体基板のバルクより定義されるか、第1ICチップ104aの半導体基板のバルク電気的に連結され(例えば短絡され)てよく、第2基板端子Tsub2は、例えば、第2ICチップ104bの半導体基板のバルクにより定義されるか、第2ICチップ104bの半導体基板のバルクに電気的に連結され(例えば短絡され)てよい。本明細書を通して用いられる半導体基板のバルクは、半導体基板のボディとも呼称されることに注意されたい。
【0021】
第1トランジスタ110は、より具体的には転送信号TXによりゲートされる転送トランジスタであり、ピン止めフォトダイオード106で蓄積された電荷を浮遊拡散ノード(FD)へ選択的に転送するよう構成される。第2トランジスタ112は、リセットトランジスタ116と、ソースフォロアトランジスタ118と、選択トランジスタ120とを含む。
【0022】
イメージセンサの使用の間、第1基板端子Tsub1は負電圧VNVでバイアスをかけられ、第2基板端子Tsub2はグランドGNDにバイアスをかけられる。負電圧VNVはグランドGNDに対して負であり、いくつかの実施形態において、約0~-5ボルト又は他の適切な値である。従って、ピン止めフォトダイオード106のアノードと転送トランジスタ114のボディは負電圧VNVに電気的に連結され(例えば短絡され)、第2トランジスタ112の個別のボディはグランドGNDに電気的に連結される(例えば短絡される)。
【0023】
ピン止めフォトダイオード106のアノードと転送トランジスタ114のボディが負電圧VNVに電気的に連結されるため、ピン止めフォトダイオード106のピンニング電圧と転送トランジスタ114のターンオン電圧はグランドGNDではなく負電圧VNVに相対する。これはこれら電圧を負電圧VNVの大きさだけ増加する効果を有し、ピン止めフォトダイオード106のFWCを増加させ、よってイメージセンサの性能を向上させる。
【0024】
第2トランジスタ112の電圧が負電圧VNVではなくグランドGNDに相対するため、第2トランジスタ112はピン止めフォトダイオード106と転送トランジスタ114が受ける比較的高い電圧を受けない。その結果、第2トランジスタの耐久性と信頼性はピン止めフォトダイオード106と転送トランジスタ114での比較的高い電圧の影響を受けない。更に、第2トランジスタ112での電力消費は該比較的高い電圧により影響されない(例えば増加しない)。
【0025】
画素センサ102は第1ICチップ104aと第2ICチップ104bとにまたがるため、画素センサ102はそうでない場合よりも少ないトランジスタを第1ICチップ104aで有する。これは、ピン止めフォトダイオード106を微細化することなく画素センサ102を第1ICチップ104aで微細化することを可能とする。ピン止めフォトダイオード106が比較的大きく且つ第1ICチップ104aにはあるが第2ICチップ104bにはないため、第1ICチップ104aでの画素センサ102の部分が画素センサ102の微細化を制限するものであり得る。よって、第2ICチップ104bでの画素センサ102の部分は未使用空間を有し得る。この未使用空間は、追加的な機能のために用いることができる。加えて、第1ICチップ104aでの画素センサ102の微細化は、画素センサ全体の微細化の効果を有することができる。上述したようにピン止めフォトダイオード106を微細化することなく画素センサ102を微細化することができるため、サイズは小さくとも画素センサ102の性能を高くすることができる。
【0026】
続けて
図1を参照し、リセットトランジスタ116はリセット信号RSTによりゲートされ、リセット電圧V
RSTから浮遊拡散ノードFDへ電気的に連結される。リセットトランジスタ116は、浮遊拡散ノードFDをリセット電圧V
RSTにリセットするため、浮遊拡散ノードFDをリセット電圧V
RSTに選択的に電気的に連結するよう構成される。更に、転送トランジスタ114との連携を介して、リセットトランジスタ116は、ピン止めフォトダイオード106をピンニング電圧にリセットするため、ピン止めフォトダイオード106をリセット電圧V
RSTに選択的に電気的に連結するよう構成される。
【0027】
ソースフォロアトランジスタ118は、浮遊拡散ノードFDでの電荷によりゲートされる。例えば、ソースフォロアトランジスタ118のゲートは、浮遊拡散ノードFD及び/又は転送トランジスタ14のソース/ドレイン領域に電気的に連結され(例えば短絡され)てよい。更に、選択トランジスタ120は、選択信号SELによりゲートされる。ソースフォロアトランジスタ118と選択トランジスタ120は、供給電圧VDDから画素センサ102の出力OUTへ直列に電気的に連結される。ソースフォロアトランジスタ118は、浮遊拡散ノードFDでの電圧を非破壊的に読み取るため、該電圧をバッファリング及び増幅するよう構成される。選択トランジスタ120は、ソースフォロアトランジスタ118からバッファリング及び増幅された電圧を出力OUTへ選択的に通過させるよう構成される。
【0028】
画素センサの動作の間、ピン止めフォトダイオード106は、ピン止めフォトダイオード106のカソードを転送トランジスタ114とリセットトランジスタ116でリセット電圧VRSTに電気的に連結することにより、ピンニング電圧にリセットされる。更に、浮遊拡散ノードFDは、浮遊拡散ノードFDをリセットトランジスタ116でリセット電圧VRSTに電気的に連結することにより、リセット電圧VRSTにリセットされる。その後、ピン止めフォトダイオード106上の入射放射線がピン止めフォトダイオード106に電荷を蓄積させる。電荷が適切な時間量で蓄積された後、電荷は転送トランジスタ114で浮遊拡散ノードFDに転送される。ソースフォロアトランジスタ118は浮遊拡散ノードFDでの電圧をバッファリング及び増幅し、選択トランジスタ120はバッファリング及び増幅された電圧をソースフォロアトランジスタ118から出力OUTへ通過させる。
【0029】
いくつかの実施形態において、負電圧VNVは、ピン止めフォトダイオード106と浮遊拡散ノードFDのリセットから出力OUTでバッファリング及び増幅された電圧を出力するまで、第1基板端子Tsub1にて存続する。他の実施形態において、第1基板端子Tsub1は、浮遊拡散ノードFDで電圧をバッファリング及び増幅する間、及びソースフォロアトランジスタ118からのバッファリング及び増幅された電圧を出力OUTへ通過させる間、グランドGNDにバイアスされる。そのような他の実施形態において、それ以外では負電圧VNVは第1基板端子Tsub1にて存続する。例えば、リセットの間及び電荷蓄積の間は、負電圧VNVは第1基板端子Tsub1にて存続してよい。上記のような読み出し間の負電圧VNVからグランドGNDへの変化は、例えば、出力OUTでの信号対雑音比(SNR)を増加させる。
【0030】
いくつかの実施形態において、第1及び第2トランジスタ110、112は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、フィン電界効果トランジスタ(FinFET)、全周ゲート電界効果トランジスタ(GAA FET)、ナノシート電界効果トランジスタ等、又は前記の任意の組合せである。少なくともいくつかの実施形態において(例えば、第1及び第2トランジスタ110、112がMOSFET等であるもの)、第1及び第2トランジスタ110、112は図示していない個別のボディダイオードを有する。
【0031】
いくつかの実施形態において、第1及び第2トランジスタ110、112は、対応するゲート電極での共通ターンオン電圧に応じて、ON又は導通状態となる。共通ターンオン電圧は、各第1及び第2トランジスタ110、112でグランドGNDに相対し、例えば、約2.8ボルト、約2.5~3.0ボルト、又は他の適切な電圧であってよい。第1トランジスタ110のボディはグランドGNDではなく負電圧VNVに電気的に連結される(例えば短絡される)ため、共通ターンオン電圧は第1トランジスタ110での負電圧VNVの大きさだけ効果的に増大され、よって第2トランジスタ112よりも第1トランジスタ110で大きい。
【0032】
いくつかの実施形態において、第1及び第2トランジスタ110、112は、対応するゲート電極での別々のターンオフ電圧に応じて、OFF又は非導通状態となる。第1トランジスタ110は第1のターンオフ電圧を有し、第2トランジスタ112は第2のターンオフ電圧を有する。第1及び第2のターンオフ電圧はグランドGNDに相対する。更に、第1のターンオフ電圧は、第2のターンオフ電圧よりも負電圧VNVに近く、第2のターンオフ電圧は第1のターンオフ電圧よりもグランドGNDに近い。第1のターンオフ電圧は、例えば、負電圧VNVとほぼ等しい、約1.2ボルトを差し引いた負電圧VNVとほぼ等しい、又は他の適切な電圧であってよい。第2のターンオフ電圧は、例えば、約0ボルト、又は他の適切な電圧であってよい。
【0033】
図2を参照し、画素センサ102がリセット状態のときの
図1のイメージセンサのいくつかの実施形態の電位
図200を提供する。ピン止めフォトダイオード106は、入射放射線に応じて負電荷が蓄積される第1電位井戸202を有し、浮遊拡散ノードFDは、第1電位井戸202からの負電荷が転送されることのできる第2電位井戸204を有する。
【0034】
第1電位井戸202は、ピン止めフォトダイオード106のピンニング電圧Vpinにより定義される深度を有する。ピンニング電圧VpinはグランドGNDではなく負電圧VNVに相対しており、ピンニング電圧Vpinはそうでない場合よりも大きく、負電圧の大きさだけ効果的に増大される。増大されるピンニング電圧Vpinのため、第1電位井戸202の深度はそうでない場合よりも深く、ピン止めフォトダイオード106のFWC容量はそうでない場合よりも大きい。
【0035】
第2電位井戸204は第1及び第2ICチップ104a、104bにまたがっており、第2電位井戸204の一部は第1ICチップ104aにあり、第2電位井戸204の一部は第2ICチップ104bにある。更に、第2電位井戸204はリセット電圧VRSTにより定義される深度を有する。リセット電圧VRSTは、第1ICチップ104aでの負電圧VNVの大きさだけ効果的に増大され、深度は第2ICチップ104bよりも第1ICチップ104aで大きい。これ以降に見られるように、これは、第1ICチップ104aの半導体基板のバルクが負電圧VNVに電気的に連結され(例えば短絡され)、第2ICチップ104bの半導体基板のバルクがグランドGNDに電気的に連結される(例えば短絡される)ためであり得る。
【0036】
転送トランジスタ114は、転送トランジスタ114がOFF又は非導通状態のとき、第1電位井戸202と第2電位井戸204とを互いに分離するバリア206を形成する。これは第1電位井戸202において蓄積する負電荷が第1電位井戸202から第2電位井戸204へ移動することを防止する。更に、転送トランジスタ114がON又は導通状態のとき、バリア206は除去され、転送トランジスタ114での電位は第1電位井戸202の底部での電位と第2電位井戸204の底部での電位との間であってこれらからオフセットされる。負電荷は低電位から高電位へと移動するため、これは第1電位井戸202における負電荷が第2電位井戸204へ移動する結果となる。
【0037】
図3を参照し、第1ICチップ104aと第2ICチップ104bとが垂直に積層された
図1のイメージセンサのいくつかの実施形態の概略断面
図300を提供する。第1ICチップ104aは第2ICチップ104bの上にあり、イメージセンサは放射線302をイメージセンサの頂部から受けるよう構成される。
【0038】
図4を参照し、リセットトランジスタ116のボディダイオード402がリセットトランジスタ116のソース/ドレイン領域に表された
図1のイメージセンサのいくつかの実施形態の回路
図400を提供する。ソース/ドレイン領域は、内容によってソース又はドレインを個別に又は集合的に指すことに注意されたい。ボディダイオード402は、ソース/ドレイン領域により部分的に定義されるPN接合に対応する。更に、ボディダイオード402は第2基板端子T
sub2に電気的に連結された(例えば短絡された)アノードと、ソース/ドレイン領域に電気的に連結された(例えば短絡された)カソードとを有する。
【0039】
図示していないが、リセットトランジスタ116は、リセットトランジスタ116のもう1つのソース/ドレイン領域で追加的なボディダイオードを有してよい。更に、第1トランジスタ110と第2トランジスタ112の残りは、リセットトランジスタ116のボディダイオード402に類似の個別のボディダイオードを有してよい。リセットトランジスタ116のボディダイオード402に対し、第1トランジスタ110のボディダイオードは、第2基板端子Tsub2ではなく第1基板端子Tsub1に電気的に連結された(例えば短絡された)アノードを有してよい。
【0040】
図5Aと5Bを参照し、イメージセンサの構成要素が異なる、
図1のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の回路
図500A、500Bを提供する。
【0041】
図5Aにて、リセットトランジスタ116は第2ICチップ104bではなく第1ICチップ104aにある。このように、画素センサ102は、転送トランジスタ114とリセットトランジスタ116を含む複数の第1トランジスタ110を含む。更に、リセットトランジスタ116のボディを含む、第1トランジスタ110の個別のボディは、第1基板端子T
sub1に電気的に連結される(例えば短絡される)。
【0042】
図5Bにて、第1トランジスタ110は第1のゲート誘電体厚さT1を有し、複数の第2トランジスタ112は第1のゲート誘電体厚さT1未満の第2のゲート誘電体厚さT2を共有する。代替的な実施形態において、複数の第2トランジスタ112は、異なった、それぞれが第1のゲート誘電体厚さT1未満の個別のゲート誘電体厚さを有する。第1のゲート誘電体厚さT1は、例えば、第2のゲート誘電体厚さT2よりも厚くてよく、第1トランジスタ110は自身の比較的高いターンオン電圧を好適に扱うことができる。上述したように、第1トランジスタ110のターンオン電圧は、第1トランジスタ110のボディが負電圧V
NVに電気的に連結される(例えば短絡される)ため、負電圧V
NVによって効果的に増大する。
【0043】
いくつかの実施形態において、第1のゲート誘電体厚さT1は、約1~1000オングストローム、約1~500オングストローム、約500~1000オングストローム、又は他の適切な値である、及び/又は、第2のゲート誘電体厚さT2は、約1~500オングストローム、約1~250オングストローム、約250~500オングストローム、又は他の適切な値である。
【0044】
図6を参照し、画素センサ102が第1ICチップ104aで複数の副画素102sを含む、
図1のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の回路
図600を提供する。より具体的には、画素センサ102は第1ICチップ104aで複数のピン止めフォトダイオード106と複数の第1トランジスタ110とを含む。ピン止めフォトダイオード106は第1トランジスタ110と一対一対応で対とされ、各フォトダイオード-トランジスタの対は副画素102sを形成する。代替的な実施形態において、ピン止めフォトダイオード106は他の適切なタイプの受光素子である。
【0045】
ピン止めフォトダイオード106は、第1基板端子T
sub1からそれぞれ第1トランジスタ110へ電気的に連結される(例えば短絡される)。例えば、ピン止めフォトダイオード106のアノードは第1基板端子T
sub1にそれぞれ電気的に連結され(例えば短絡され)、ピン止めフォトダイオード106のカソードは第1トランジスタ110にそれぞれ電気的に連結される。複数の第1トランジスタ110は、個別の転送信号TX1、TX2、TX3、TX4によりそれぞれゲートされる複数の転送トランジスタ114であり、ピン止めフォトダイオード106で蓄積された電荷を浮遊拡散ノードFDへ選択的に転送するよう構成される。浮遊拡散ノードFDは副画素102sに共通である。更に、第2トランジスタ112は
図1に示すようなものであり、副画素102sにより共有される。
【0046】
図6が複数の転送トランジスタ114を有する画素センサ102を表す一方、画素センサ102は、複数のリセットトランジスタ116及び/又は複数のソースフォロアトランジスタ118を追加的に又は代替的に有してよい。複数のリセットトランジスタ116は、並列に電気的に連結されてよい。或いは、複数のリセットトランジスタ116は副画素102sに個別であってよい。そのような代替的な実施形態において、画素センサ102は副画素102sに個別の複数の浮遊拡散ノードFDを有してよく、また副画素102sに個別の複数のソースフォロアトランジスタ118を更に有してよい。
【0047】
図7を参照し、画素センサ102が補助画素回路702を有する、
図1のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の回路
図700を提供する。補助画素回路702は、選択トランジスタ120と画素センサ102の出力OUTとの間に電気的に連結され、第2トランジスタ112により形成される。補助画素回路702での省略符号はゼロ以上の追加的な第2トランジスタを表すために用いられていることに注意されたい。更に、補助画素回路702は、選択トランジスタ120からの信号に、出力OUTへ通過させる前に追加的な処理を実行するよう構成される。例えば、ノイズフィルタリング等が実行されてよい。
【0048】
ピン止めフォトダイオード106は比較的大きく且つ第1ICチップにあって第2ICチップにはないため、第1ICチップでの画素センサの部分が画素センサの微細化を制限するものであり得る。よって、第2ICチップでの画素センサの部分は、未使用空間を有することができ、画素センサ102を大きくすることなく画素センサ102への補助画素回路702の統合を可能とする。
【0049】
図8を参照し、イメージセンサが第3ICチップ104cを更に含む、
図1のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の回路
図800を提供する。第3ICチップ104cは、イメージセンサの画素センサ102及び任意の他の画素センサ(未図示)に電気的に連結されたASIC802を収容する。ASIC802は、例えば、アナログ-デジタル変換(ADC)、バッファリング、画像処理等、又は前記の任意の組合せを実行するよう構成されてよい。いくつかの実施形態において、ASIC802は、画像を表すデジタルデータを生成するため、イメージセンサの画素センサ102の出力OUT及び任意の他の画素センサの出力で、バッファリングしてADCを実行し、次いでデジタルデータにより形成されされた画像に画像処理を実行する。
【0050】
第3ICチップ104cは、ASIC802を形成するため電気的に相互接続された複数の第3トランジスタ804を含み、複数の第3トランジスタ804は、少なくとも1つのn型トランジスタ804nと、少なくとも1つのp型トランジスタ804pとを含む。ASIC802での省略符号はゼロ以上の追加的な第3トランジスタを表すために用いられていることに注意されたい。複数の第3トランジスタ804は、例えば、MOSFET、FinFET、GAA FET、ナノシート電界効果トランジスタ、他の適切なタイプのトランジスタ、又は前記の任意の組合せであってよい。
【0051】
図9を参照し、第1、第2、第3ICチップ104a~104cが垂直に積層された、
図8のイメージセンサのいくつかの実施形態の概略断面
図900を提供する。第1ICチップ104aはイメージセンサの頂部であり、第2ICチップ104bは第1ICチップ104aと第3ICチップ104cとの間にある。更に、イメージセンサは放射線902をイメージセンサの頂部から受けるよう構成される。
【0052】
図10を参照し、画素センサ102が
図7に関して説明した補助画素回路702を含む、
図8のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の回路
図1000を提供する。補助画素回路702は、選択トランジスタ120と画素センサ102の出力OUTとの間に電気的に連結され、第2トランジスタ112により形成される。補助画素回路702での省略符号は、ゼロ以上の追加的な第2トランジスタを表すために用いられていることに注意されたい。
【0053】
図11を参照し、それぞれが
図1のような複数の画素センサ102を含むイメージセンサのいくつかの実施形態の概略断面
図1100を提供する。換言すれば、
図1の画素センサ102が繰り返され、
図1の画素センサの複数のインスタンス又は繰り返しが存在する。代替的な実施形態において、画素センサ102はそれぞれが
図4、5A、5B、6、7のようなものである。更に、第1ICチップ104aと第2ICチップ104bは垂直に積層される。第1ICチップ104aは第2ICチップ104bの上にあり、イメージセンサは放射線302をイメージセンサの頂部からを受けるよう構成される。
【0054】
図12を参照し、複数の画素センサ102が複数の行と複数の列となっている、
図11のイメージセンサのいくつかの実施形態の上方レイアウト
図1200を提供する。
図11の概略断面
図1100は、例えば、
図12における線A-A’に沿って得たものであってよい。
【0055】
複数の行は、行R1、R2、R3、及びRMを含み、複数の列は列C1、C2、C3、及びCNを含む。行ラベルの下付き文字は行番号に対応しており、Mは3より大きい整数である。同様に、列ラベルの下付き文字は列番号に対応しており、Nは3より大きい整数である。更に、複数の行及び列は、画素センサ102が周期性の格子図形にある二次元アレイを形成する。他の適切なパターンも代替的な実施形態において適用可能である。
【0056】
図13を参照し、それぞれが
図10のような複数の画素センサ102を含むイメージセンサのいくつかの実施形態の概略断面
図1300を提供する。換言すれば、
図10の画素センサ102が繰り返され、
図10の画素センサの複数のインスタンス又は繰り返しが存在する。代替的な実施形態において、画素センサ102はそれぞれが
図8のようなものである。更に、ASIC802が画素センサ102により共有される。例えば、画素センサ102とASIC802との間には多対一対応が存在してよい。更には、第1、第2、第3ICチップ104a~104cが垂直に積層される。第2ICチップ104bは第1ICチップ104aと第3ICチップ104cとの間にあり、イメージセンサは放射線902をイメージセンサの頂部から受けるよう構成される。
【0057】
【0058】
図14を参照し、
図1のイメージセンサのいくつかの実施形態の断面
図1400を提供する。第1ICチップ104aと第2ICチップ104bは、第1ICチップ104aが第2ICチップ104bの上にあるよう垂直に積層される。ピン止めフォトダイオード106と第1トランジスタ110は第1ICチップ104aの第1半導体基板1402にあって、第1半導体基板1402により少なくとも部分的に定義され、第2トランジスタ112(そのうちの1つのみを図示)は第2ICチップ104bの第2半導体基板1404にあって、第2半導体基板1404により部分的に定義される。第1及び第2半導体基板1402、1404は、例えば、単結晶シリコンのバルク基板、シリコンゲルマニウム等、又は前記の任意の組合せであってよい、又は、例えば、他の適切なタイプの半導体基板であってよい。
【0059】
第1半導体基板1402のバルク1402bと第2半導体基板1404のバルク1404bは互いに電気的に隔離され、それぞれ負電圧VNVとグランドGNDでバイアスされるよう構成される。第2半導体基板1402のバルク1402bは、第1トランジスタ110のボディとピン止めフォトダイオード106のアノードを定義するか、第1トランジスタ110のボディとピン止めフォトダイオード106のアノードに電気的に連結される(例えば短絡される)。第2半導体基板1404のバルク1404bは、第2トランジスタ112(そのうちの1つのみを図示)の個別のボディを定義するか、第2トランジスタ112の個別のボディに電気的に連結される(例えば短絡される)。
【0060】
少なくともいくつかの実施形態において、第1半導体基板1402のバルク1402bは単一のドープ型を有する、及び/又は、第2半導体基板1404のバルク1404bは単一のドープ型を有する。例えば、バルク1402b、1404bはp型であってよい。更に、少なくともいくつかの実施形態において、第1半導体基板1402のバルク1402bは1つ又は複数のドーピング濃度を有する、及び/又は、第2半導体基板1404のバルク1404bは1つ又は複数のドーピング濃度を有する。
【0061】
第1半導体基板1402のバルク1402bは負電圧V
NVでバイアスされることができるため、ピン止めフォトダイオード106のピンニング電圧と第1トランジスタ110のターンオン電圧を含む、ピン止めフォトダイオード106と第1トランジスタ110の電圧は、グランドGNDではなく負電圧V
NVに相対する。これは、これら電圧を負電圧V
NVの大きさだけ増大する効果を有し、
図1と2に関して説明したように、ピン止めフォトダイオード106のFWCを増加させる。
【0062】
第2半導体基板1404のバルク1404bは負電圧VNVではなくグランドGNDでバイアスされることができるため、第2トランジスタ112のターンオン電圧を含む、第2トランジスタ112の電圧は、負電圧VNVではなくグランドGNDに相対する。そのため、第2トランジスタ112はピン止めフォトダイオード106と第1トランジスタ110が受ける比較的高い電圧を受けない。第2トランジスタ112は該比較的高い電圧を受けないため、第2トランジスタ112の耐久性と信頼性は該比較的高い電圧により影響されない。更に、第2トランジスタ112での電力消費は該比較的高い電圧に影響されない(例えば、増加しない)。
【0063】
図14のイメージセンサを続けて参照し、ピン止めフォトダイオード106は、コレクタ領域1406と、第1半導体基板1402の表側でコレクタ領域1406を覆うピンニング領域1408とを含む。更に、ピン止めフォトダイオード106は、ピンニング領域1408とコレクタ領域1406を隣接して囲む第1半導体基板1402のバルク1402bの一部を含む。動作の間、ピン止めフォトダイオード106は第1半導体基板1402の上方から放射線を受け取り、これはコレクタ領域1406における電荷の蓄積をもたらす。
【0064】
第1半導体基板1402のバルク1402bとピンニング領域1408は、第1半導体基板1402のドープ領域に対応し、第1のドープ型を共有する。更に、ピンニング領域1408は第1半導体基板1402のバルク1402bよりも高いドーピング濃度を有する。コレクタ領域1406は第1半導体基板1402のドープ領域に対応し、第1のドープ型とは逆の第2のドープ型を有する。例えば、第1のドープ型はp型であり、第2のドープ型はn型であってよい。更に、コレクタ領域1406は、PN接合を形成するため、ピンニング領域1408と第1半導体基板1402のバルク1402bに隣接する。
【0065】
第1トランジスタ110は、第1半導体基板1402の表側でピン止めフォトダイオード106に面する。更に、第1トランジスタ110は、第1ゲート電極1410と、第1ゲート誘電体層1412と、第1側壁スペーサ1414と、第1ソース/ドレイン領域1416の対とを含む。イメージセンサの動作の間、第1ゲート電極1410はターンオン電圧でバイアスされてよく、第1トランジスタ110の第1チャネル領域が導通する。これは、ピン止めフォトダイオード106のコレクタ領域1406での蓄積された電荷の浮遊拡散ノードFDへの転送につながる。よって、第1トランジスタ110は、本実施形態においてより具体的には転送トランジスタ114である。
【0066】
第1ゲート電極1410と第1ゲート誘電体層1412は第1半導体基板1402上で積層され、第1ゲート誘電体層1412が第1ゲート電極1410を第1半導体基板1402から分離する。更に、第1ゲート誘電体層1412は第1半導体基板1402の表側でピン止めフォトダイオード106を覆う。代替的な実施形態において、第1ゲート誘電体層1412は、第1ゲート電極1410と第1半導体基板1402との間に局在化する。
【0067】
第1側壁スペーサ1414は、第1ゲート電極1410と第1ゲート誘電体層1412の側壁上にある。更に、第1側壁スペーサ1414は、第1ゲート電極1410と第1ゲート誘電体層1412がその間に挟まれる一対のセグメントを有する。第1側壁スペーサ1414は誘電体であり、例えば、窒化ケイ素等、又は前記の任意の組合せであるか、それを含んでよい。
【0068】
第1ソース/ドレイン領域1416は第1半導体基板1402にあり、第1半導体基板1402中の第1チャネル領域1418により互いに分離される。更に、第1ソース/ドレイン領域1416は、第1半導体基板1402のバルク1402bのドープ型とは逆である、共通ドープ型を共有する第1半導体基板1402のドープ領域に対応する。例えば、第1ソース/ドレイン領域1416はn型であり、第1半導体基板1402のバルク1402bはp型であってよい。第1ソース/ドレイン領域1416のうちの一方はコレクタ領域1406により形成され、第1ソース/ドレイン領域1416のうちの他方は浮遊拡散ノードFDを部分的に形成する。
【0069】
第2トランジスタ112(そのうちの1つのみを図示)は、第2半導体基板1404の表側にある。更に、第2トランジスタ112は、個別の第2ゲート電極1420と、個別の第2ゲート誘電体層1422と、個別の第2側壁スペーサ1424と、個別の第2ソース/ドレイン領域1426の対とを含む。イメージセンサの動作の間、第2トランジスタ112のリセットトランジスタ116はピン止めフォトダイオード106のピンニング電圧へのリセットを可能にし、更に浮遊拡散ノードFDのリセット電圧へのリセットを可能にする。更に、第2トランジスタ112のソースフォロアトランジスタ(未図示)と第2トランジスタの選択トランジスタ(未図示)は、浮遊拡散ノードFDでの電荷の非破壊的な読み出しを可能にする。
【0070】
第2ゲート電極1420は、第2ゲート電極1420を第2半導体基板1404から分離する第2ゲート誘電体層1422とそれぞれ積層される。第2側壁スペーサ1424は、それぞれ、第2ゲート電極1420の側壁と第2ゲート誘電体層1422の側壁上にある。このように、各第2ゲート電極1420はそれぞれの第2側壁スペーサのセグメント間に挟まれ、各第2ゲート誘電体層1422はそれぞれの第2側壁スペーサのセグメント間に挟まれる。第2側壁スペーサ1424は誘電体であり、例えば、窒化ケイ素等、又は前記の任意の組合せであるか、それを含んでよい。
【0071】
第2ソース/ドレイン領域1426の対は第2半導体基板1404にあり、リセットトランジスタ116の1つのソース/ドレイン領域は浮遊拡散ノードFDを部分的に形成する。第2ソース/ドレイン領域1426の各対のソース/ドレイン領域は、第2半導体基板1404のバルク1404bのドープ型とは逆である、共通ドープ型を共有する第2半導体基板1404のドープ領域に対応する。例えば、第2ソース/ドレイン領域1426の対はn型であり、第2半導体基板1404のバルク1404bはp型であってよい。更に、第2ソース/ドレイン領域1426の各対のソース/ドレイン領域は、第2半導体基板1404における対応する第2チャネル領域1428により互いに分離される。
【0072】
第1ICチップ104a及び第2ICチップ104bは、それぞれ第1相互接続構造1430及び第2相互接続構造1432を含む。第1相互接続構造1430と第2相互接続構造1432は、第1半導体基板1402と第2半導体基板1404との間にある。更に、第1相互接続構造1430及び第2相互接続構造1432は、対応する相互接続誘電体層1438中に積層された、複数の導電ワイヤ1434と複数の導電性ビア1436を含む。導電ワイヤ1434と導電性ビア1436は、導電路を形成するため交互に積層される複数のワイヤレベルと複数のビアレベルにそれぞれグループ化される。第1相互接続構造1430でのビア層とワイヤ層は、第1トランジスタ110から続く導電路を定義するため積層される。同様に、第2相互接続構造1432でのビア層とワイヤ層は、第2トランジスタ112から続く導電路を定義するため積層される。
【0073】
第1ICチップ104aと第2ICチップ104bとの間には接合構造1440があり、接合界面1442で第1ICチップ104aと第2ICチップ104bを共に接合することを可能にする。そのような接合は、例えば、接合界面1442での金属間接合と誘電体間接合の組合せを含んでよい。
【0074】
接合構造1440は、第1ICチップ104aと第2ICチップ104bに個別であり、接合界面1442で直接接触して接合される接合誘電体層1444を含む。更に、接合構造1440は、第1ICチップ104aと第2ICチップ104bに個別であり、接合界面1442で直接接触して接合される接合パッド1446を含む。接合パッド1446は接合誘電体層1444中にそれぞれ挿入され、接合誘電体層1444中でそれぞれ接合ビア1448により第1及び第2相互接続構造1430、1432にそれぞれ電気的に連結される。
【0075】
図15Aと15Bを参照し、イメージセンサの構成要素が異なる、
図14のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面
図1500A、1500Bを提供する。
【0076】
図15Aで、第1ゲート誘電体層1412は、複数の第2ゲート誘電体層1422の個別の厚さT2よりも厚い厚さT1を有する。更に、第1側壁スペーサ1414は、複数の第2側壁スペーサ1424の個別の厚さT4よりも厚い厚さT3を有する。上述したように、第1トランジスタ110のターンオン電圧は、第1トランジスタ110のボディが負電圧V
NVに電気的に連結される(例えば短絡される)ため、負電圧V
NVにより効果的に増大する。逆に、複数の第2トランジスタ112はグランドGNDに電気的に連結される(例えば短絡される)個別のボディを有し、よって比較的高いターンオン電圧を受けない。第1ゲート誘電体層1412及び第1側壁スペーサ1414の比較的厚い厚さは、例えば、第1トランジスタ110は比較的高いターンオン電圧を好適に扱うことを可能とし、第1トランジスタ110の信頼性が高められる。加えて、比較的厚い厚さはゲートに誘起されるドレインリークを低減することができる。
【0077】
図15Bで、イメージセンサは裏側照射型でなく表側照射型であり、該イメージセンサは第1半導体基板1402の表側から入射放射線を受けるよう構成される。これは、裏側照射型であり、よって第1半導体基板1402の裏側から入射放射線を受けるよう構成された
図14のイメージセンサと対比されるものである。第1半導体基板1402の表側は、第1半導体基板1402の第1相互接続構造1430が配置された側に対応し、第1半導体基板1402の裏側は、第1半導体基板1402の反対側に対応する。
【0078】
図14と比較し、第1半導体基板1402と第1相互接続構造1430は垂直に反転され、第1相互接続構造1430が第1半導体基板1402の上方にある。更に、基板貫通ビア(TSV)1502は第1半導体基板1402を通って延伸する。TSV1502は、第1相互接続構造1430と接合構造1440との間の電気的連結を提供するため、第1相互接続構造1430から接合構造1440へ延伸する。更に、TSV1502は、TSV誘電体層1502により第1半導体基板1402から分離される。
【0079】
図16を参照し、イメージセンサが第3ICチップ104cを更に含む、
図14のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面
図1600を提供する。更に、いくつかの実施形態において、該イメージセンサは
図8の回路
図800又は
図10の回路
図1000に対応する。
【0080】
第3ICチップ104cは第1ICチップ104a及び第2ICチップ104bと垂直に積層され、第2ICチップ104bの下にある。第3トランジスタ804が第3ICチップ104cの第3半導体基板1602にあり、第3半導体基板1602により少なくとも部分的に定義される。第3半導体基板1602は、例えば、単結晶シリコンのバルク基板、シリコンゲルマニウム等、又は前記の任意の組合せであってよい、又は、例えば、他の適切なタイプの半導体基板であってよい。
【0081】
少なくともいくつかの第3トランジスタ804の個別のボディは、第3半導体基板1602のバルク1602bに電気的に連結される(例えば短絡される)か、バルク1602bにより定義される。更に、第3半導体基板1602のバルク1602bは、第3基板端子Tsub3に電気的に連結される(例えば短絡される)か、第3基板端子Tsub3を定義する。第3基板端子Tsub3は第1基板端子Tsub1から、そしていくつかの実施形態においては第2基板端子Tsub2から、電気的に隔離される。このように、第3半導体基板1602のバルク1602bは、第1半導体基板1402のバルク1402b、そしていくつかの実施形態においては第2半導体基板1404のバルク1404bから、電気的に隔離される。
【0082】
イメージセンサの使用の間、第1基板端子Tsub1は負電圧VNVでバイアスされてよく、第2基板端子Tsub2及び第3基板端子Tsub3はグランドGNDにバイアスされてよい。上述したように、第1基板端子Tsub1を負電圧VNVでバイアスすることは、画素センサ102のFWCを向上させる。
【0083】
第3トランジスタ804(そのうちの1つのみを図示)は、第3半導体基板1602の表側にある。更に、第3トランジスタ804は、個別の第3ゲート電極1604と、個別の第3ゲート誘電体層1606と、個別の第3側壁スペーサ1608と、個別の第3ソース/ドレイン領域1610の対とを含む。
【0084】
第3ゲート電極1604は、第3ゲート電極1604を第3半導体基板1602から分離する第3ゲート誘電体層1606とそれぞれ積層される。第3側壁スペーサ1608は、それぞれ、第3ゲート電極1604の側壁と第3ゲート誘電体層1606の側壁上にある。このように、各第3ゲート電極1604はそれぞれの第3側壁スペーサのセグメント間に挟まれ、各第3ゲート誘電体層1606はそれぞれの第3側壁スペーサのセグメント間に挟まれる。第3側壁スペーサ1608は誘電体であり、例えば、窒化ケイ素等、又は前記の任意の組合せであるか、それを含んでよい。
【0085】
第3ソース/ドレイン領域1610の対は第3半導体基板1602にある。第3ソース/ドレイン領域1610の各対のソース/ドレイン領域は、第3半導体基板1602のバルク1602bのものとは逆である、共通ドープ型を共有する第3半導体基板1602のドープ領域に対応する。例えば、第3ソース/ドレイン領域1610の対はn型であり、第3半導体基板1602のバルク1602bはp型であってよい。更に、第3ソース/ドレイン領域1610の各対のソース/ドレイン領域は、第3半導体基板1602中の対応する第3チャネル領域1612により互いに分離される。
【0086】
第3ICチップ104cは、第2半導体基板1404と第3半導体基板1602との間に第3相互接続構造1614を更に含む。第3相互接続構造1614は、第3相互接続構造1614の表側で第3トランジスタ804を覆う。更に、第3相互接続構造1614は、説明した第1相互接続構造1430及び第2相互接続構造1432のようなものである。よって、第3相互接続構造1614は、対応する相互接続誘電体層1438中に積層された、複数の追加的な導電ワイヤ1434と複数の追加的な導電性ビア1436を含む。これら導電ワイヤ1434と導電性ビア1436は、第3トランジスタ804から続く導電路を定義する。
【0087】
第3相互接続構造1614と第2半導体基板1404との間には追加的な接合構造1616がある。更に、追加的な接合構造1616は、追加的な接合界面1618での第2ICチップ104bと第3ICチップ104cの接合を可能にする。そのような接合は、例えば、追加的な接合界面1618での金属間接合と誘電体間接合の組合せを含んでよい。
【0088】
追加的な接合構造1616は、第2ICチップ104bと第3ICチップ104cに個別であり、追加的な接合界面1618で直接接触して接合される追加的な接合誘電体層1620を含む。更に、追加的な接合構造1616は、第2ICチップ104bと第3ICチップ104cに個別であり、追加的な接合界面1618で直接接触して接合される追加的な接合パッド1622を含む。追加的な接合パッド1622は追加的な接合誘電体層1620中にそれぞれ挿入され、追加的な接合誘電体層1620中でそれぞれ追加的な接合ビア1624により第3相互接続構造1614とTSV1626にそれぞれ電気的に連結される。
【0089】
TSV1626は、第2相互接続構造1432から追加的な接合構造1616へ、これらの間の電気的連結を提供するため、第2半導体基板1404を通って延伸する。更に、TSV1626は、TSV誘電体層1628により第2半導体基板1404から分離される。
【0090】
第3トランジスタ804と第3相互接続構造1614は、追加的な接合構造1616とTSV1626を介して画素センサ102に電気的に連結されるASIC802を形成する。ASIC802は、例えば、画素センサ102の出力に、ADC、バッファリング、画像処理等、又は前記の任意の組合せを実行するよう構成されてよい。
【0091】
図17を参照し、イメージセンサが導電パッド1702を含む、
図14のイメージセンサのいくつかの実施形態の断面
図1700を提供する。導電パッド1702はイメージセンサの周辺部にあり、パッド開口1704により第1半導体基板1402の裏側から露出される。導電パッド1702は、第2相互接続構造1432とは独立し、第1相互接続構造1430により第1半導体基板1402のバルク1402bに電気的に連結される(例えば短絡される)。該電気的連結は、第1半導体基板1402の裏側から第1半導体基板1402のバルク1402bを負電圧V
NVでバイアスすることを可能とする。
【0092】
第2相互接続構造1432と第2半導体基板1404のバルク1404bは、第1ICチップ104aでの比較的高い電圧にさらされないよう、導電パッド1702から電気的に隔離される。上述したように、該比較的高い電圧は、ため第1半導体基板1402のバルク1402bで負電圧VNVを用いる結果であり、ピン止めフォトダイオード106のFWCを高める。第2相互接続構造1432を該比較的高い電圧から隔離することにより、設計上の制約を緩和することができ、信頼性を向上させることができる。
【0093】
イメージセンサの製造の間、イメージセンサはバルクに形成され、イメージセンサの複数のインスタンスが共通ウェハ上に同時に形成される。共通ウェハは次いでダイシングされ、該複数のインスタンスが互いに分離される。そのようなダイシングは、
図17に表したイメージセンサの周辺又は最も外側の側壁に対応するダイシングライン又はスクライブラインに沿って行われる。周辺又は最も外側の側壁はダイシング中及び/又はダイシング後に露出されるため、不良物質(ほこりの粒子等)が周辺または最も外側の側壁に沿って生ずる可能性がある。つまり、これは第1半導体基板1402から第2半導体基板1404への電気的短絡を引き起こす。
【0094】
上述したように、第1半導体基板1402のバルク1402bと第2半導体基板1404のバルク1404bは互いに電気的に隔離され、FWCを向上させるためそれぞれ負電圧VNV及びグランドGNDでバイアスされる。ダイシングにより引き起こされる電気的短絡はこれに対立し、例えば地絡を引き起こす可能性があり、イメージセンサは後述するように第1半導体基板1402で周辺隔離を有してよい。
【0095】
図18を参照し、第1半導体基板1402が周辺隔離を有する、
図17のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面
図1800を提供する。より具体的には、隔離トレンチ1802が、第1半導体基板1402を周辺部1402pと内部1402iとに分離するため、第1半導体基板1402の周辺部で第1半導体基板1402を完全に貫通して延伸する。更に、導電パッド1702は隔離トレンチ1802中にあり、第1半導体基板1402の裏側から露出される。
【0096】
内部1402iは、第1半導体基板1402のバルク1402b、ピン止めフォトダイオード106、及び第1トランジスタ110を収容し、更に内部1402iから物理的及び電気的に隔離された周辺部1402pにより囲まれる。このように、周辺部1402pは電気的に浮遊状態であるか、グランドGNDに電気的に連結され(例えば短絡され)、内部1404iは負電圧VNVに電気的に連結される(例えば短絡される)。
【0097】
周辺部1402pは内部1402iから電気的に隔離されるため、たとえダイシングの間及び/又はダイシング間に不良物質(ほこりの粒子等)がイメージセンサの周辺又は最も外側の側壁に沿って生じたとしても、第1半導体基板1402のバルク1402bと第2半導体基板1404のバルク1404bとの間の電気的短絡を防止することができる。よって、負電圧VNVとグランドGNDとの間の電気的短絡を防止することができる。
【0098】
図19を参照し、
図18のイメージセンサのいくつかの実施形態の上部レイアウト
図1900を提供する。該イメージセンサは、複数の画素センサ102を複数の行と複数の列で含み、隔離トレンチ1802(実体でなく図示)内に複数の導電パッド1702を更に含む。更に、隔離トレンチ1802は複数の画素センサ102と複数の導電パッド1702を完全に囲む閉路に延伸する。
図18の断面図は、例えば、
図19の線B-B’に沿って得たものであってよく、
図18の画素センサ102は、例えば、線B-B’に沿った画素センサ102のうちの任意の1つに対応してよい。
【0099】
【0100】
図20Aで、隔離トレンチ1802はトレンチ充填誘電体層2002で部分的に充填されることができる。例えば、トレンチ充填誘電体層2002は、導電パッド1702を露出させたまま、導電パッド1702の周囲で隔離トレンチ1802を充填することができる。隔離トレンチ1802を充填することは、ダイシングの間及び/又はダイシング中の隔離トレンチ1802に電気的短絡(例えば、導電パッド間)を引き起こす不良物質の懸念を解消する。
【0101】
図20Bで、隔離トレンチ1802は、隔離領域2004と、導電パッド1702を露出するため隔離領域2004を通って延伸するパッド開口1704とに置き換えられている。隔離領域2004は第1半導体基板1402の周辺又は最も外側の側壁にあり、第1半導体基板1402を完全に貫通して延伸する。更に、隔離領域2004は、第1半導体基板1402のバルク1402bとは逆のドープ型を有する第1半導体基板1402のドープ領域に対応する。例えば、隔離領域2004はn型であり、第1半導体基板1402のバルク1402bはp型であってよい。
【0102】
逆のドープ型のため、隔離領域2004と第1半導体基板1402のバルク1402bはPN接合を形成する。PN接合は、第1半導体基板1402のバルク1402bを第1半導体基板1402の周辺又は最も外側の側壁から電気的に完全に隔離する空乏領域を作りだす。つまり、そのような隔離は、ダイシングの間及び/又はダイシング中の負電圧VNVとグランドGNDとの間の電気的短絡に関する懸念を解消する。
【0103】
隔離領域2004は第2半導体基板1404のバルク1404bに更に電気的に連結され(例えば短絡され)、よって、第1及び第2相互接続構造1430、1432によりグランドGNDに電気的に連結される(例えば短絡される)。隔離領域2004をグランドGNDに電気的に連結することは、PN接合により形成された空乏のサイズを増加させ、これにより隔離を向上させる。代替的な実施形態において、隔離領域2004は電気的に浮遊している、及び/又は、第1及び第2相互接続構造1430、1432中の任意の導電性フィーチャに電気的に連結される。
【0104】
図20Cで、隔離トレンチ1802はキープアウトゾーン(KOZ)2006に置き換えられており、KOZ2006では第1半導体基板1402の周辺又は最も外側の側壁が距離Dにより第1相互接続構造1430の周辺又は最も外側の側壁からオフセットされている。これは、ダイシングの間及び/又はダイシング中に、不良物質が第1半導体基板1402の周辺又は最も外側の側壁から第2半導体基板1404の周辺又は最も外側の側壁への電気的短絡を引き起こす可能性を減少させる。
【0105】
図21を参照し、イメージセンサが複数の画素センサ102と第3ICチップ104cを含む、
図18のイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面
図2100を提供する。画素センサ102はそれぞれが
図16に関して説明したようなものであり、第1半導体基板1402中のトレンチ隔離構造2102により互いに分離される。トレンチ隔離構造2102は誘電体材料を含み、例えば、シャロートレンチアイソレーション(STI)構造、ディープトレンチアイソレーション(DTI)構造等、又は前記の任意の組合せであってよい。いくつかの実施形態において、画素センサ102は
図8の回路
図800又は
図10の回路
図1000に対応する。
【0106】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33を参照し、高いFWCを有する積層型CMOSイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の一連の図を提供する。
【0107】
図22、23A、23B、24に表すように、画素センサの第1部分102aを含む第1ICチップ104aが形成される。第1部分102aは、ピン止めフォトダイオード106と第1トランジスタ110とを含む。更に、ピン止めフォトダイオード106のアノードと第1トランジスタ110のボディが、形成されるイメージセンサの第1基板端子T
sub1に電気的に連結される(例えば短絡される)。
【0108】
図22の断面
図2200に表すように、ピン止めフォトダイオード106と浮遊拡散ノードFD1が第1半導体基板1402に形成される。第1半導体基板1402のバルク1402bは第1基板端子T
sub1に電気的に連結され(例えば短絡され)、ピン止めフォトダイオード106のアノードを定義するか、さもなくばピン止めフォトダイオード106のアノードに電気的に連結される(例えば短絡される)。ピン止めフォトダイオード106と浮遊拡散ノードFD1は互いに横方向に分離され、ピン止めフォトダイオード106は、コレクタ領域1406と、コレクタ領域1406を覆うピンニング領域1408とを含む。
【0109】
コレクタ領域1406、ピンニング領域1408、及び浮遊拡散ノードFD1は、第1半導体基板1402のドープ領域に対応する。コレクタ領域1406と浮遊拡散ノードFD1は第1の共通ドープ型を共有し、ピンニング領域1408と第1半導体基板1402のバルク1402bは第1の共通ドープ型とは逆の第2の共通ドープ型を共有する。例えば、第1の共通ドープ型はn型であり、第2の共通ドープ型はp型であってよい。更に、ピンニング領域1408と第1半導体基板1402のバルク1402bはコレクタ領域1406と浮遊拡散ノードFD1を囲み、コレクタ領域1406と浮遊拡散ノードFD1の境界はPN接合により画定される。
【0110】
また
図22の断面
図2200に表すように、第1ゲート誘電体層1412と第1ゲート電極層2202が第1半導体基板1402を覆って堆積される。第1ゲート誘電体層1412は、第1ゲート電極層2202を第1半導体基板1402から分離する。第1ゲート電極層2202は導電性であり、例えば、ドープされたポリシリコン、金属、他の適切な導電性材料、又は前記の任意の組合せであるか、それを含んでよい。
【0111】
図23Aの断面
図2300Aと
図23Bの回路
図2300Bに表すように、第1ゲート電極1410を形成するため第1ゲート電極層2202がパターニングされる。第1ゲート電極1410は、横方向にてコレクタ領域1406と浮遊拡散ノードFD1との間にある。更に、第1ゲート電極1410は、パターニングの後にもピン止めフォトダイオード106を覆い続ける第1ゲート誘電体層1412により第1半導体基板1402から分離される。
【0112】
パターニングは、例えば、フォトリソグラフィ/エッチングプロセス、又は他の適切なパターニングプロセスにより実行される。フォトリソグラフィ/エッチングプロセスは、例えば、第1ゲート電極層2202の上方にマスクを形成することと、配置されたマスクで第1ゲート電極層2202をエッチングすることとを含んでよい。エッチングは、第1ゲート誘電体層1412内にエッチングする前に停止されるよう図示されているが、代替的に第1ゲート誘電体層1412を部分的又は完全に貫通してエッチングしてよい。
【0113】
また
図23Aの断面
図2300Aに表すように、第1側壁スペーサ1414が第1ゲート電極1410の側壁に、第1ゲート電極1410が挟まれるセグメントの対を有して形成される。第1側壁スペーサ1414は誘電体であり、例えば、第1ゲート電極1410上に誘電体層を堆積することと、該誘電体層をエッチバックすることとにより形成されてよい。ただし、他の適切なプロセスも適用可能である。
【0114】
第1ゲート電極1410、第1ゲート誘電体層1412、及第1側壁スペーサ1414は、コレクタ領域1406、浮遊拡散ノードFD1、及び第1半導体基板1402のバルク1402bと共に、第1トランジスタ110を形成する。コレクタ領域1406と浮遊拡散ノードFD1は、第1トランジスタ110のための第1ソース/ドレイン領域1416の対としての役割を果たす。第1半導体基板1402のバルク1402bは、第1トランジスタ110のボディとしての役割を果たす。第1トランジスタ110の使用の間、第1半導体基板1402にてコレクタ領域1406と浮遊拡散ノードFD1とを分離する第1チャネル領域1418は、第1ゲート電極1410での電圧によって非導通状態と導通状態との間で変化する。これは、コレクタ領域1406において蓄積された電荷の浮遊拡散ノードFD1への選択的な転送を可能とし、これにより第1トランジスタ110は転送トランジスタ114とも呼ばれる。
【0115】
図24の断面
図2400に表すように、第1相互接続構造1430が第1トランジスタ110及び浮遊拡散ノードFD1の上方に形成されてこれらに電気的に連結される。第1相互接続構造1430は、相互接続誘電体層1438において複数の導電ワイヤ1434と複数の導電性ビア1436とを含む。導電ワイヤ1434と導電性ビア1436は、導電路を定義するため交互に積層される複数のワイヤレベルと複数のビアレベルにグループ化される。
【0116】
また
図24の断面
図2400に表すように、第1接合構造1440aが第1相互接続構造1430上に形成される。第1接合構造1440aは、接合誘電体層1444において接合パッド1446と接合ビア1448とを含む。接合パッド1446と接合誘電体層1444は共通接合面を形成し、接合ビア1448は接合パッド1446から第1相互接続構造1430へ延伸する。
【0117】
図25、26A、26Bに表すように、画素センサの第2部分102bを含む第2ICチップ104bが形成される。第2部分102bは、形成されるイメージセンサの第2基板端子T
sub2に電気的に連結される(例えば短絡される)個別のボディを有する複数の第2トランジスタ112を含む。
【0118】
図25の断面
図2500に表すように、複数の第2トランジスタ112は第2半導体基板1404上に形成される。更に、第2半導体基板1404のバルク1404bは第2基板端子T
sub2に電気的に連結され(例えば短絡され)、第2トランジスタ112の個別のボディを定義するか、第2トランジスタ112の個別のボディに電気的に連結される(例えば短絡される)。1つのみの第2トランジスタ112、リセットトランジスタ116を示していることに注意されたい。ただし、追加的な第2トランジスタ(例えば、選択トランジスタ及びソースフォロアトランジスタ)が以降で
図26Bに示される。
【0119】
第2トランジスタ112は、個別の第2ゲート電極1420と、個別の第2ゲート誘電体層1422と、個別の第2側壁スペーサ1424と、個別の第2ソース/ドレイン領域1426の対とを含む。第2ゲート電極1420は、第2ゲート電極1420を第2半導体基板1404から分離する第2ゲート誘電体層1422とそれぞれ積層される。第2側壁スペーサ1424は、それぞれ第2ゲート電極1420の側壁上にあり、それぞれ第2ゲート誘電体層1422の側壁上にある。
【0120】
第2ソース/ドレイン領域1426の対は第2半導体基板1404中にあり、第2半導体基板1404のバルク1404bとは逆のドープ型を有する第2半導体基板1404のドープ領域に対応する。第2ソース/ドレイン領域1426の各対のソース/ドレイン領域は、第2半導体基板1404中の第2チャネル領域1428により分離される。第2チャネル領域1428は、第2ゲート電極1420のそれぞれ1つでの電圧によって非導通状態と導通状態との間で変化する。更に、リセットトランジスタ116の第2ソース/ドレイン領域1426の対の1つのソース/ドレイン領域は、形成されるイメージセンサの浮遊拡散ノードFD2を定義する。
【0121】
図26Aの断面
図2600Aと
図26Bの回路
図2600Bに表すように、第2相互接続構造1432と第2接合構造1440bが形成される。第2相互接続構造1432は、第2トランジスタ112の上にあって第2トランジスタ112に電気的に連結される。第2接合構造1440bは、第2相互接続構造1432の上にあって第2相互接続構造1432に電気的に連結される。第2相互接続構造1432及び第2接合構造1440bは、
図24に関して説明した第1相互接続構造1430及び第1接合構造1440aのようなものである。
【0122】
図26Bの回路
図2600Bに注目し、複数の第2トランジスタ112は、第2相互接続構造1432(例えば
図26Aを参照)により電気的に相互接続される、リセットトランジスタ116と、ソースフォロアトランジスタ118と、選択トランジスタ120とを含む。ソースフォロアトランジスタ118と選択トランジスタ120は直列に電気的に連結される。更に、リセットトランジスタ116は、ソースフォロアトランジスタ118のゲート電極に電気的に連結された(例えば短絡された)ソース/ドレイン領域を有する。
【0123】
図27Aの段落2700Aと
図27Bの回路
図2700Bに表すように、
図26A及び26Bの第2ICチップ104bは垂直に反転され、第1接合界面1442で
図24の第1ICチップ104aと接合される。該接合は、金属間接合と誘電体間接合の両方を含む。
【0124】
該接合は、
図24での画素センサ102の第1部分102aから、そして
図26A及び26Bでの画素センサ102の第2部分102bから、画素センサ102を形成し、更に、第1及び第2ICチップ104a、104bをまたぐ共通浮遊拡散ノードFDを形成するため、第1部分102a及び第2部分102bでそれぞれ浮遊拡散ノードFD1、FD2を電気的に連結する。更に、該接合では、第1基板端子T
sub1と第2基板端子T
sub2が互いに電気的に隔離され、第1半導体基板1402のバルク1402bと第2半導体基板1404のバルク1404bが互いに電気的に隔離される。これ以降で説明するように、これは第1基板端子T
sub1と第2基板端子T
sub2がそれぞれ負電圧及びグランドでバイアスされてFWCを増加させることを可能とする。
【0125】
画素センサ102は第1及び第2ICチップ104a、104bにまたがるため、画素センサ102は、そうでない場合よりも少ないトランジスタを第1ICチップ104aで有する。例えば、第1ICチップ104aで4つのトランジスタを有する代わりに、画素センサ102は第1ICチップ104aで1つのトランジスタを有するのみであってよい。つまり、これはピン止めフォトダイオード106を微細化することなく画素センサ102を第1ICチップ104aで微細化することを可能とする。
【0126】
ピン止めフォトダイオード106は比較的大きく且つ第2ICチップ104bではなく第1ICチップ104aにあるため、第1ICチップ104aでの画素センサ102の部分が画素センサ102の微細化を制限するものであり得る。よって、第1ICチップ104aで画素センサ102を微細化することは、画素センサ102全体を微細化する効果を有することができる。上述したように、ピン止めフォトダイオード106を微細化することなく画素センサ102を微細化することができるため、画素センサ102の性能を小さなサイズであっても高くすることができる。
【0127】
図28の断面
図2800に表すように、第2半導体基板1404は、第2相互接続構造1432及び第2トランジスタ112とは反対側で薄型化される。該薄型化は、例えば、化学機械研磨(CMP)等により実行されてよい。
【0128】
また
図28の断面
図2800に表すように、TSV1626が第2半導体基板1404を通って第2相互接続構造1432へ延伸するように形成される。更に、TSV1626は、TSV誘電体層1628により、第2半導体基板1404及び第2相互接続構造1432の相互接続誘電体層1438から分離されて形成される。TSV1626は、第2半導体基板1404の裏側から第2相互接続構造1432への電気的連結を提供するため導電性である。
【0129】
図29の断面
図2900に表すように、第3接合構造1616aが第2半導体基板1404の裏側に形成される。第3接合構造1616aは、接合誘電体層1620において接合パッド1622と接合ビア1624とを含む。接合パッド1622と接合誘電体層1620は共通接合面を形成し、接合ビア1624は接合パッド1622からTSV1626へ延伸する。
【0130】
図30、31A、31Bの図に表すように、ASIC802を含む第3ICチップ104cが形成される。ASIC802は、形成されるイメージセンサの第3基板端子T
sub3に電気的に連結される(例えば短絡される)個別のボディを有する複数の第3トランジスタ804を含む。
【0131】
図30の断面
図3000に表すように、複数の第3トランジスタ804は第3半導体基板1602上に形成される。更に、第3半導体基板1602のバルク1602bは第3基板端子T
sub3に電気的に連結され(例えば短絡され)、少なくともいくつかの第3トランジスタ804の個別のボディを定義するか、少なくともいくつかの第3トランジスタ804の個別のボディに電気的に連結される(例えば短絡される)。例えば、第3半導体基板1602のバルク1602bは、複数の第3トランジスタ804のp型トランジスタではなく、複数の第3トランジスタ804のn型トランジスタ804nを定義するか、n型トランジスタ804nに電気的に連結されてよい(例えば短絡されてよい)。1つのみの第3トランジスタ804を示していることに注意されたい。ただし、追加的なトランジスタがこれ以降で
図31Bにおいて示される。
【0132】
第3トランジスタ804は、個別の第3ゲート電極1604と、個別の第3ゲート誘電体層1606と、個別の第3側壁スペーサ1608と、個別の第3ソース/ドレイン領域1610の対とを含む。第3ゲート電極1604は、第3ゲート電極1604を第2半導体基板1602から分離する第3ゲート誘電体層1606とそれぞれ積層される。第3側壁スペーサ1608は、第3ゲート電極1604及び第3ゲート誘電体層1606それぞれの側壁上にある。
【0133】
第3ソース/ドレイン領域1610の対が第3半導体基板1602にあり、第3半導体基板1602の直接隣接する領域とは逆のドープ型を有する第3半導体基板1602のドープ領域に対応する。更に、第3ソース/ドレイン領域1610の各対のソース/ドレイン領域は、第3半導体基板1602中の第3チャネル領域1612により分離される。第3チャネル領域1612は、第3ゲート電極1604のそれぞれ1つでの電圧によって、非導通状態と導通状態との間で変化する。
【0134】
図31Aの断面
図3100Aと
図31Bの回路
図3100Bに表すように、第3相互接続構造1614と第4接合構造1616bが形成される。第3相互接続構造1614は、第3トランジスタ804の上にあって第3トランジスタ804に電気的に連結される。更に、第3相互接続構造1614は、
図24に関して説明した第1相互接続構造1430のようなものである。第4接合構造1616bは、第3相互接続構造1614の上にあって第3相互接続構造1614に電気的に連結される。更に、第4接合構造1616bは、
図29に関して説明した第3接合構造1616aのようなものである。
【0135】
図31Bの回路
図3100Bに注目し、複数の第3トランジスタ804は少なくとも1つのn型トランジスタ804nと少なくとも1つのp型トランジスタ804pとを含む。ASIC802での省略符号はゼロ以上の追加的な第3トランジスタを表すため用いられていることに注意されたい。
【0136】
図32Aの断面
図3200Aと
図32Bの回路
図3200Bに表すように、
図29の構造が垂直に反転され、第2接合界面1618で
図31Aと31Bの第3ICチップ104cに接合される。該接合は、画素センサ102をASIC802に電気的に連結し、金属間接合と誘電体間接合の両方を含む。更に、該接合では、第1基板端子T
sub1と第3基板端子T
sub3が互いに電気的に隔離され、第1半導体基板1402のバルク1402bと第3半導体基板1602のバルク1602bが互いに電気的に隔離される。いくつかの実施形態において、該接合は、第2半導体基板1404のバルク1404bと第3半導体基板1602のバルク1602bとを共に電気的に連結する(例えば短絡する)。
【0137】
図33の断面
図3300に表すように、第1半導体基板1402が、第1相互接続構造1430及び第1トランジスタ110とは反対側から薄型化される。該薄型化はCMP等により実行されてよい。
【0138】
また
図33の断面
図3300に表すように、パッド開口1704が第1半導体基板1402の周辺部で第1半導体基板1402を通って延伸するよう形成される。更に、導電パッド1702はパッド開口1704に形成され、第1相互接続構造1430により第1半導体基板1402のバルク1402bに電気的に連結される。
【0139】
イメージセンサの使用の間、第1半導体基板1402のバルク1402bは負電圧VNVでバイアスされ(例えば、第1基板端子Tsub1及び/又は導電パッド1702を介して)、第2半導体基板1404のバルク1404bはグランドGNDにバイアスされる(例えば、第2基板端子Tsub2を介して)。更に、第3半導体基板1602のバルク1602bはグランドGNDにバイアスされる(例えば、第3基板端子Tsub3を介して)。該バイアスをかける結果、ピン止めフォトダイオード106のアノードと第1トランジスタ110のボディが第1ICチップ104aで負電圧VNVに電気的に連結される(例えば短絡される)。加えて、第2トランジスタ112の個別のボディが第2ICチップ104bでグランドGNDに電気的に連結される(例えば短絡される)。
【0140】
ピン止めフォトダイオード106のアノードと第1トランジスタ110のボディが負電圧VNVに電気的に連結されるため、ピン止めフォトダイオード106のピンニング電圧と第1トランジスタ110のターンオン電圧はグランドGNDではなく負電圧VNVに相対する。これは、これら電圧を負電圧VNVの大きさだけ増大する効果を有し、これはピン止めフォトダイオード106のFWCを増加させ、よってピン止めフォトダイオード106の性能を向上させる。
【0141】
第2トランジスタ112の電圧が負電圧VNVではなくグランドGNDに相対するため、第2トランジスタ112はピン止めフォトダイオード106と第1トランジスタ110が受ける比較的高い電圧を受けない。このため、第2トランジスタ112の耐久性と信頼性は、ピン止めフォトダイオード106と第1トランジスタ110での比較的高い電圧により影響されない。更に、第2トランジスタ112の電力消費は該比較的高い電圧により影響されない(例えば増加されない)。
【0142】
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は方法を参照して説明したが、これら図に示した構造は該方法に限定されず、該方法から分かれて独立してよいことを理解されたい。
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33を一連の動作として説明したが、他の実施形態において該動作の順序は変更されてよいことを理解されたい。
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33は特定の動作の組として図示及び説明したが、図示及び/又は説明したいくつかの動作は、他の実施形態において省略されてよいことを理解されたい。更に、図示及び/又は説明されていない動作が他の実施形態において含まれてよい。
【0143】
図34を参照し、
図22、23A、23B、24、25、26A、26B、27A、27B、28~30、31A、31B、32A、32B、33の方法のいくつかの実施形態のブロック
図3400を提供する。
【0144】
3402で、画素センサの第1部分を含む第1ICチップが形成される。第1部分は、ピン止めフォトダイオードと第1トランジスタとを含む。更に、ピン止めフォトダイオードのアノードと第1トランジスタのボディとが共に電気的に連結される。例えば、
図22、23A、23B、24を参照されたい。そのような形成は、動作3402a~3402cを含む。3402aで、ピン止めフォトダイオードが第1半導体基板に形成され、第1半導体基板のバルクはピン止めフォトダイオードのアノードを定義するか、ピン止めフォトダイオードのアノードに電気的に連結される。例えば、
図22を参照されたい。3402bで、第1トランジスタが第1半導体基板上で、ピン止めフォトダイオードに隣接して形成され、第1半導体基板のバルクは第1トランジスタのボディを定義するか、第1トランジスタのボディに電気的に連結される。例えば、
図22、23A、23Bを参照されたい。3402cで、第1トランジスタとピン止めフォトダイオードを覆ってこれらに電気的に連結される第1相互接続構造が形成される。例えば、
図24を参照されたい。
【0145】
3404で、画素センサの第2部分を含む第2ICチップが形成される。第2部分は、個別のボディが共に電気的に連結された複数の第2トランジスタを含む。例えば、
図25、26A、26Bを参照されたい。そのような形成は、動作3404aと3404bとを含む。3404aで、第2トランジスタが第2半導体基板上に形成され、第2半導体基板のバルクは第2トランジスタの個別のボディを定義するか、第2トランジスタの個別のボディに電気的に連結される。例えば、
図25を参照されたい。3404bで、第2トランジスタを覆って第2トランジスタに電気的に連結される第2相互接続構造が形成される。例えば、
図26Aと26Bを参照されたい。
【0146】
3406で、第1ICチップと第2ICチップとが第1接合界面で共に接合される。第1半導体基板のバルクと第2半導体基板のバルクは、接合の完了時に互いに電気的に隔離される。例えば、
図27Aと27Bを参照されたい。
【0147】
3408で、第2半導体基板を通って第2相互接続構造へ延伸するTSVが形成される。例えば、
図28を参照されたい。
【0148】
3410で、第2半導体基板の第2相互接続構造とは反対側で、TSVを覆ってTSVに電気的に連結される接合構造が形成される。例えば、
図29を参照されたい。
【0149】
3412で、ASICを含む第3ICチップが形成される。ASICは第3半導体基板上の複数の第3トランジスタを含み、第3半導体基板のバルクは少なくともいくつかの第3トランジスタの個別のボディを定義するか、少なくともいくつかの第3トランジスタの個別のボディに電気的に連結される。例えば、
図30、31A、31Bを参照されたい。
【0150】
3414で、第2ICチップと第3ICチップとが第2接合界面で共に接合される。例えば、
図32Aと32Bを参照されたい。
【0151】
3416で、第1半導体基板のバルクに電気的に連結され、第1半導体基板においてパッド開口を介して露出されるパッドが形成される。例えば、
図33を参照されたい。
【0152】
図34のブロック
図3400を一連の動作又はイベントとしてここで図示及び説明しているが、そのような動作又はイベントの図示された順序は限定する意味に解釈されないことを理解されたい。例えば、いくつかの動作は、ここで図示及び/又は説明されたものから分かれて、異なる順序で及び/又は他の動作と同時に起こってよい。更に、ここで説明する1つ以上の様態又は実施形態を実施するために、全ての図示した動作が必要となるわけではなく、ここで図示した1つ以上の動作は1つ以上の別の動作及び/又はフェーズで行われてよい。
【0153】
イメージセンサの製造の間、イメージセンサは大量に形成され、イメージセンサの複数のインスタンスが共通ウェハ上に同時に形成される。共通ウェハは次いでダイシングされ、該複数のインスタンスが互いに分離される。そのようなダイシングは、
図33に表したイメージセンサの周辺又は最も外側の側壁に対応するダイシングライン又はスクライブラインに沿って行われる。周辺又は最も外側の側壁はダイシング中及び/又はダイシング後に露出されるため、不良物質(ほこりの粒子等)が周辺または最も外側の側壁に沿って生ずる可能性がある。これは第1半導体基板1402から第2半導体基板1404への電気的短絡を引き起こす可能性がある。
【0154】
上述したように、第1半導体基板1402のバルク1402bと第2半導体基板1404のバルク1404bは互いに電気的に隔離され、FWCを向上させるためそれぞれ負電圧VNV及びグランドGNDでバイアスされる。ダイシングにより引き起こされる電気的短絡はこれに対立し、例えば、地絡を引き起こす可能性があり、イメージセンサは第1半導体基板1402で周辺隔離を有してよい。
【0155】
図35~37を参照し、ダイシングの間及び/又はダイシング後に周辺隔離が第1半導体基板1402と第2半導体基板1404との間の電気的短絡の懸念を解消する、
図33に関して説明した動作のいくつかの代替的な実施形態の断面
図3500~3700を提供する。
【0156】
図35で、パッド開口704を形成する代わりに隔離トレンチ1802が形成されてよく、導電パッド1702は隔離トレンチ1802に形成されてよい。隔離トレンチ1802は、パッド開口1704のように、例えば、フォトリソグラフィ/エッチングプロセス、又は他の適切なパターニングプロセスにより形成されてよい。隔離トレンチ1802は、第2半導体基板1402を完全に貫通して延伸し、更に第1半導体基板1402の周辺部に沿った閉路に延伸する。このように、隔離トレンチ1802は第1半導体基板1402を周辺部1402pと内部1402iとに物理的及び電気的の両方の面で分離する。隔離トレンチ1802の上部レイアウトは、例えば、
図19のようなものであってよい、及び/又は、
図35は
図19の線B-B’に沿って得られたものあってよい。
【0157】
該隔離のため、ダイシングの間及び/又はダイシング後にイメージセンサの周辺又は最も外側の側壁(周辺部1402pの側壁に対応する)に生じた不良物質は、第1半導体基板1402のバルク1402bを収容する内部1402iから電気的に分離される。
【0158】
図36で、第1半導体基板1402を完全に貫通して延伸する隔離領域2004が形成され、更に、第2半導体基板1404の周辺部に沿った閉路に延伸して形成される。隔離領域2004は第1半導体基板1402のドープ領域に対応し、第1半導体基板1402のバルク1402bとは逆のドープ型を有する。このように、隔離領域2004と第1半導体基板1402のバルク1402bは、第1半導体基板1402の周辺又は最も外側の側壁を第1半導体基板1402のバルク1402bから電気的に隔離する空乏領域を有するPN接合を形成する。隔離領域2004は、例えば、イオン注入又は他の適切なドーピングプロセスにより形成されてよい。
【0159】
いくつかの実施形態において、隔離領域2004を第2半導体基板1404のバルク1404bに電気的に連結する第1及び第2相互接続構造1430、1432と第1及び第2接合構造1440a、1440bが更に形成される。イメージセンサの使用の間、これは隔離領域2004とグランドGNDの電気的連結につながり、例えば、PN接合での空乏領域のサイズを増加させることができる。
【0160】
図37で、パッド開口1704を形成する代りにKOZ2006が形成され、導電パッド1702はKOZ2006に形成されてよい。KOZ2006は、第1半導体基板1402の周辺又は最も外側の側壁が距離Dで第2半導体基板1404の周辺又は最も外側の側壁からオフセットされた領域に対応する。これは、ダイシングの間及び/又はダイシング後に不良物質が第1半導体基板1402と第2半導体基板1404を電気的に短絡させる可能性を低下させる。KOZ2006は、例えば、フォトリソグラフィ/エッチングプロセス、又は他の適切なパターニングプロセスにより形成されてよい。
【0161】
いくつかの実施形態において、本開示は、第1半導体基板を含む第1ICチップと、第2半導体基板を含み、第1ICチップと積層される第2ICチップと、第1ICチップと第2ICチップとにまたがる画素センサとを含むイメージセンサを提供し、画素センサは第1半導体基板で第1トランジスタと受光素子とを含み、第2半導体基板で第2トランジスタを更に含み、第1半導体基板のバルクと第2半導体基板のバルクは互いに電気的に隔離され、異なる電圧でバイアスされるよう構成される。いくつかの実施形態において、第1トランジスタのボディは第1半導体基板のバルクにより定義され、第2トランジスタのボディは第2半導体基板のバルクにより定義される。いくつかの実施形態において、第1半導体基板は第2半導体基板の上にあり、イメージセンサは第1半導体基板の上に露出されたパッドを更に含み、パッドは第1半導体基板のバルクに電気的に連結される。いくつかの実施形態において、第1トランジスタは第1の厚さを有するゲート誘電体層を含み、第2トランジスタは第1の厚さ未満の第2の厚さを有するゲート誘電体層を含む。いくつかの実施形態において、第1トランジスタは、第1ゲートスタックと、第1ゲートスタックの側壁上の第1側壁スペーサとを含み、第2トランジスタは、第2ゲートスタックと、第2ゲートスタックの側壁上の第1側壁スペーサとを含み、第2側壁スペーサの厚さは第1側壁スペーサの厚さ未満である。いくつかの実施形態において、画素センサは4T APSである。いくつかの実施形態において、画素センサは複数の行と複数の列に繰り返し、画素センサの繰り返しは非重畳である。
【0162】
いくつかの実施形態において、本開示は、第1基板と、第1基板で隣接するフォトダイオードと第1トランジスタと、第1基板の下にある第2基板と、第2基板上の第2トランジスタとを含む、もう1つのイメージセンサを提供し、フォトダイオードと第1トランジスタと第2トランジスタは画素センサを形成し、第1トランジスタのボディとフォトダイオードのアノードが共に電気的に連結され、第2トランジスタのボディから電気的に隔離される。いくつかの実施形態において、第2トランジスタのボディ及び第1トランジスタのボディは、それぞれグランド及び負電圧に同時にバイアスされるよう構成される。いくつかの実施形態において、イメージセンサは、第1基板と第2基板との間の相互接続構造と、第1基板の周辺部にあり、相互接続構造によりフォトダイオードのアノードに電気的に連結されたパッドとを更に含む。いくつかの実施形態において、トレンチがフォトダイオードと第1トランジスタとを囲む閉路で第1基板の周辺部に沿って横方向に延伸し、更に、第1基板を通って垂直に延伸して、第1基板を互いに電気的に隔離された内部と周辺部とに分離する。いくつかの実施形態において、第1基板及び第2基板は、第1基板及び第2基板の周囲をそれぞれ独立した閉路で延伸する個別の側壁を有し、上面視において、第1基板の個別の側壁は、第2基板の個別の側壁から横方向にオフセットされ且つ第2基板の個別の側壁により囲まれている。いくつかの実施形態において、第1基板は半導体材料を含み且つPN接合を有し、PN接合は、フォトダイオードと第1トランジスタとを囲む閉路で第1基板の周辺部に沿って横方向に延伸し、更に、第1基板を通って垂直に延伸して、第1基板の内部を第1基板の最も外側の側壁から電気的に隔離する。いくつかの実施形態において、イメージセンサは、第1基板及び第2基板と積層される第3基板と、第3基板上の複数の第3トランジスタとを更に含み、第2基板は第1基板と第3基板との間にあり、第3トランジスタは画素センサに電気的に連結された特定用途向け集積回路(ASIC)を形成する。
【0163】
いくつかの実施形態において、本開示はイメージセンサを形成するための方法を提供し、該方法は、第1半導体基板にフォトダイオードを形成することと、第1半導体基板上に、フォトダイオードに隣接した第1トランジスタを形成することであって、フォトダイオードと第1トランジスタとが第1画素センサ部分を形成することとを含む、第1ICチップを形成することと、第2半導体基板上に複数の第2トランジスタを形成することであって、第2トランジスタが第2画素センサ部分を形成することを含む、第2ICチップを形成することと、画素センサを形成するよう第1画素センサ部分と第2画素センサ部分とが積層されて共に電気的に連結されるよう、第1ICチップと第2ICチップとを共に接合することとを含み、第1半導体基板のバルクと第2半導体基板のバルクは接合の完了時に互いに電気的に隔離される。いくつかの実施形態において、第1ICチップを形成することが、第1トランジスタを覆う第1相互接続構造を形成することを更に含み、該方法は、前記接合の後に、第1半導体基板の周辺部に、第1相互接続構造に電気的に連結されたパッドを形成することを更に含み、第1相互接続構造はパッドを第1半導体基板に電気的に連結する。いくつかの実施形態において、該方法は、フォトダイオードと第1トランジスタとを囲む閉路で第1半導体基板の周辺部に沿って横方向に延伸し、更に、第1半導体基板を通って垂直に延伸して、第1半導体基板を互いに電気的に隔離された内部と周辺部とに分離するトレンチを形成するため第1半導体基板をパターニングすることを更に含み、パッドはトレンチに形成される。いくつかの実施形態において、フォトダイオードのアノードと第1トランジスタのボディは、接合の完了時に第2トランジスタの個別のボディから電気的に隔離される。いくつかの実施形態において、前記接合は、金属間接合と誘電体間接合との両方を含む。いくつかの実施形態において、該方法は、第3半導体基板上に複数の第3トランジスタを形成することと、第3トランジスタを覆う第3相互接続構造を形成することであって、第3トランジスタと第3相互接続構造が特定用途向け集積回路(ASIC)を形成することとを含む、第3ICチップを形成することと、第2ICチップが第1ICチップと第3ICチップとの間にあり、ASICが画素センサに電気的に連結されるよう、第2ICチップと第3ICチップとを共に接合することとを更に含む。
【0164】
上記は、当業者が本開示の態様をより好ましく理解できるように、いくつかの実施形態の特徴を概説している。当業者は、ここで紹介した実施形態と同一の目的を実行するため、及び/又は同一の利点を達成するため、他の処理及び構造を設計又は改変するための基礎として、本開示を容易に用いることができることを理解すべきである。当業者はまた、そのような均等な構造は本開示の精神及び範囲から逸脱せず、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく様々な改変、置き換え、及び変更を行うことができることを理解すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0165】
本開示のイメージセンサは、カメラ、携帯電話等といった、幅広い範囲の現代の電子デバイスにおいて使用可能であり、本開示のイメージセンサ形成方法はそのようなイメージセンサを形成するために用いることができる。
【符号の説明】
【0166】
100、400、500A、500B、600、700、800、1000、2300B、2600B、2700B、3100B、3200B:回路図
102:画素センサ
102a:102の第1部分
102b:102の第2部分
102s:副画素
104a:第1ICチップ
104b:第2ICチップ
104c:第3ICチップ
106:ピン止めフォトダイオード
108:画素回路
110:第1トランジスタ
112:第2トランジスタ
114:転送トランジスタ
116:リセットトランジスタ
118:ソースフォロアトランジスタ
120:選択トランジスタ
200:電位図
202:第1電位井戸
204:第2電位井戸
206:バリア
300、900、1100、1300:概略断面図
302、902:放射線
402:ボディダイオード
702:補助画素回路
802:ASIC
804:第3トランジスタ
804n:n型トランジスタ
804p:p型トランジスタ
1200、1900:上部レイアウト図
1400、1500A、1500B、1600、1700、1800、2000A、2000B、2000C、2100、2200、2300A、2400、2500、2600A、2700A、2800、2900、3000、3100A、3200A、3300、3500、3600、3700:断面図
1402:第1半導体基板
1402b:1402のバルク
1402i:1402の内部
1402p:1402の周辺部
1404:第2半導体基板
1404b:1404のバルク
1406:コレクタ領域
1408:ピンニング領域
1410:第1ゲート電極
1412:第1ゲート誘電体層
1414:第1側壁スペーサ
1416:第1ソース/ドレイン領域
1418:第1チャネル領域
1420:第2ゲート電極
1422:第2ゲート誘電体層
1424:第2側壁スペーサ
1426:第2ソース/ドレイン領域
1428:第2チャネル領域
1430:第1相互接続構造
1432:第2相互接続構造
1434:導電ワイヤ
1436:導電性ビア
1438:相互接続誘電体層
1440:接合構造
1440a:第1接合構造
1440b:第2接合構造
1442:接合界面
1444:接合誘電体層
1446:接合パッド
1448:接合ビア
1502、1526:基板貫通ビア(TSV)
1504、1628:TSV誘電体層
1602:第3半導体基板
1602b:1602のバルク
1604:第3ゲート電極
1606:第3ゲート誘電体層
1608:第3側壁スペーサ
1610:第3ソース/ドレイン領域
1612:第3チャネル領域
1614:第3相互接続構造
1616:追加的な接合構造
1616a:第3接合構造
1616b:第4接合構造
1620:追加的な接合誘電体層
1622:追加的な接合パッド
1624:追加的な接合ビア
1702:導電パッド
1704:パッド開口
1802:隔離トレンチ
2002:トレンチ充填誘電体層
2004:隔離領域
2006:キープアウトゾーン
2102:トレンチ隔離構造
2202:第1ゲート電極層
3400:ブロック図
3402、3404、3406、3408、3410、3412、3414、3416:ステップ
3402a、3402b、3402c、3404a、3404b:動作
A-A’、B-B’:断面線
C1、C2、C3、CN:画素センサの列
D:距離
FD、FD1、FD2:浮遊拡散ノード
GND:グランド
OUT出力
R1、R2、R3、RN:画素センサの行
RST:リセット信号
SEL:選択信号
T1:第1ゲート誘電体厚さ
T2:第2ゲート誘電体厚さ
T3:第1側壁スペーサの厚さ
T4:第2側壁スペーサの厚さ
TX、TX1、TX2、TX3、TX4:転送信号
Tsub1:第1基板端子
Tsub2:第2基板端子
Tsub3:第3基板端子
VDD:供給電圧
VNV:負電圧
Vpin:ピンニング電圧
VRST:リセット電圧
【手続補正書】
【提出日】2023-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1半導体基板を含む第1集積回路(IC)チップと、
第2半導体基板を含み、前記第1ICチップと積層される第2ICチップと、
前記第1ICチップと前記第2ICチップとにまたがる画素センサと
を含み、
前記画素センサが前記第1半導体基板で第1トランジスタと受光素子とを含み、前記第2半導体基板で第2トランジスタを更に含み、
前記第1半導体基板のバルクと前記第2半導体基板のバルクが互いに電気的に隔離され、異なる電圧でバイアスされるよう構成された、
イメージセンサ。
【請求項2】
前記第1半導体基板が前記第2半導体基板の上にあり、
前記第1半導体基板の上に露出されたパッドを更に含み、
前記パッドが前記第1半導体基板の前記バルクに電気的に連結された、
請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記第1トランジスタが第1の厚さを有するゲート誘電体層を含み、
前記第2トランジスタが前記第1の厚さ未満の第2の厚さを有するゲート誘電体層を含む、
請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記第1トランジスタが、第1ゲートスタックと、前記第1ゲートスタックの側壁上の第1側壁スペーサとを含み、
前記第2トランジスタが、第2ゲートスタックと、前記第2ゲートスタックの側壁上の第1側壁スペーサとを含み、
前記第2側壁スペーサの厚さが前記第1側壁スペーサの厚さ未満である、
請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
第1基板と、
前記第1基板で隣接するフォトダイオードと第1トランジスタと、
前記第1基板の下にある第2基板と、
前記第2基板上の第2トランジスタと
を含み、
前記フォトダイオードと前記第1トランジスタと前記第2トランジスタが画素センサを形成し、
前記第1トランジスタのボディと前記フォトダイオードのアノードが共に電気的に連結され、前記第2トランジスタのボディから電気的に隔離される、
イメージセンサ。
【請求項6】
前記第2トランジスタの前記ボディ及び前記第1トランジスタの前記ボディが、それぞれグランド及び負電圧に同時にバイアスされるよう構成された、請求項5に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
トレンチが前記フォトダイオードと前記第1トランジスタとを囲む閉路で前記第1基板の周辺部に沿って横方向に延伸し、更に、前記第1基板を通って垂直に延伸して、前記第1基板を互いに電気的に隔離された内部と周辺部とに分離する、請求項5に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前第1基板及び前記第2基板が、前記第1基板及び前記第2基板の周囲をそれぞれ独立した閉路で延伸する個別の側壁を有し、
上面視において、前記第1基板の前記個別の側壁が、前記第2基板の前記個別の側壁から横方向にオフセットされ且つ前記第2基板の前記個別の側壁により囲まれている、
請求項5に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
イメージセンサを形成するための方法であって、
第1半導体基板にフォトダイオードを形成することと、
前記第1半導体基板上に、前記フォトダイオードに隣接した第1トランジスタを形成することであって、前記フォトダイオードと前記第1トランジスタとが第1画素センサ部分を形成することと、
を含む、第1集積回路(IC)チップを形成することと、
第2半導体基板上に複数の第2トランジスタを形成することであって、前記第2トランジスタが第2画素センサ部分を形成すること
を含む、第2ICチップを形成することと、
画素センサを形成するよう前記第1画素センサ部分と前記第2画素センサ部分とが積層されて共に電気的に連結されるよう、前記第1ICチップと前記第2ICチップとを共に接合することと
を含み、
前記第1半導体基板のバルクと前記第2半導体基板のバルクが前記接合の完了時に互いに電気的に隔離される、
方法。
【請求項10】
前記第1ICチップを形成することが、前記第1トランジスタを覆う第1相互接続構造を形成することを更に含み、
前記方法が、前記接合の後に、前記第1半導体基板の周辺部に、前記第1相互接続構造に電気的に連結されたパッドを形成することを更に含み、
前記第1相互接続構造が前記パッドを前記第1半導体基板に電気的に連結する、
請求項9に記載の方法。
【外国語明細書】