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特開2023-171675プログラム、ゲーム装置、サーバ装置及びゲームシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171675
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】プログラム、ゲーム装置、サーバ装置及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/55 20140101AFI20231124BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20231124BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20231124BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/53
A63F13/35
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023178019
(22)【出願日】2023-10-16
(62)【分割の表示】P 2019131913の分割
【原出願日】2019-07-17
(31)【優先権主張番号】P 2018166932
(32)【優先日】2018-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】穴吹 健児
(72)【発明者】
【氏名】青松 正二
(72)【発明者】
【氏名】猪ノ木 麻奈
(57)【要約】
【課題】プレーヤキャラクタがオブジェクトに接触することなくオブジェクトを動作させるゲームを実現でき、オブジェクトの動作の幅を広げてその魅力を向上させることが可能なプログラム、ゲーム装置及びサーバ装置を提供すること。
【解決手段】ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定し、保留状態の当該オブジェクトを前記ゲーム空間の所定位置に配置する制御を行う、及び/又は、保留状態の当該オブジェクトに関する情報をゲーム画面上の所定位置に表示する制御を行う。所定条件を満たした場合に、前記保留制御部によって保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行する。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム空間に配置されたオブジェクトを用いて、プレーヤキャラクタと対戦キャラクタとが対戦を行うゲームを実行するプログラムであって、
前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定し、保留状態の当該オブジェクトを前記ゲーム空間の所定位置に配置する制御を行う、及び/又は、保留状態の当該オブジェクトに関する情報をゲーム画面上の所定位置に表示する制御を行う保留制御部と、
所定条件を満たした場合に、前記保留制御部によって保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行する動作制御部として、コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記保留制御部が、
前記ゲーム空間に存在するオブジェクトのうちプレーヤの操作入力に基づき指定されたオブジェクトを、保留状態のオブジェクトとして設定することを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記プレーヤキャラクタの位置に基づいて、ゲーム空間に所定範囲を設定する範囲設定部として、コンピュータを更に機能させ、
前記保留制御部が、
前記所定範囲内に存在するオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを、保留状態のオブジェクトとして設定することを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項3において、
前記範囲設定部が、
プレーヤキャラクタの位置を基準に、前記所定範囲の大きさを変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項3又は4において、
前記範囲設定部が、
プレーヤキャラクタの所定パラメータに基づいて、前記所定範囲の大きさを変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかにおいて、
前記保留制御部が、
複数のオブジェクトを保留状態に設定することを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかにおいて、
前記保留制御部が、
前記保留状態のオブジェクトの個数を前記ゲーム画面上に表示する制御を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかにおいて、
前記動作制御部が、
所定条件を満たした場合に、前記保留制御部によって保留状態に設定された複数のオブジェクトの保留状態を解除し、当該複数のオブジェクトについて所定の動作を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかにおいて、
前記保留制御部が、
前記プレーヤキャラクタと前記オブジェクトとの距離、前記オブジェクトの種類、前記オブジェクトの属性、前記プレーヤキャラクタと前記オブジェクトとの相性の少なくとも一つに応じて、前記オブジェクトを前記保留状態に設定するか否かを判断することを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかにおいて、
前記保留制御部が、
前記プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、保留状態に設定可能なオブジェクトの数、属性及び種類の少なくとも1つを変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項1~10のいずれかにおいて、
前記動作制御部が、
前記プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、一括で動作させる前記オブジェクトの数、属性及び種類の少なくとも1つを変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項1~11のいずれかにおいて、
前記動作制御部が、
前記プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、前記オブジェクトの動作を変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項13】
請求項1~12のいずれかにおいて、
前記動作制御部が、
動作パラメータから所与の消費値を減算することを条件に、前記保留制御部によって保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項14】
ゲーム空間に配置されたオブジェクトを用いて、プレーヤキャラクタと対戦キャラクタとが対戦を行うゲームを実行するゲーム装置であって、
前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定し、保留状態の当該オブジェクトを前記ゲーム空間の所定位置に配置する制御を行う、及び/又は、保留状態の当該オブジェクトに関する情報をゲーム画面上の所定位置に表示する制御を行う保留制御部と、
所定条件を満たした場合に、前記保留制御部によって保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行する動作制御部と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項15】
ゲーム空間に配置されたオブジェクトを用いて、プレーヤキャラクタと対戦キャラクタとが対戦を行うゲームを実行するサーバ装置であって、
前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定し、保留状態の当該オブジェクトを前記ゲーム空間の所定位置に配置する制御を行う、及び/又は、保留状態の当該オブジェクトに関する情報をゲーム画面上の所定位置に表示する制御を行う保留制御部と、
所定条件を満たした場合に、前記保留制御部によって保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行する動作制御部と、
を含むことを特徴とするサーバ装置。
【請求項16】
ゲーム空間に配置されたオブジェクトを用いて、プレーヤキャラクタと対戦キャラクタとが対戦を行うゲームを実行するプログラムであって、
前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを選択状態の
オブジェクトとして設定する選択部と、
前記選択状態のオブジェクトに対応付けて、特定タイミングから所定の動作を実行するまでの待機期間を制御する期間制御部と、
前記特定タイミングから前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する動作制御部として、コンピュータを機能させ、
前記期間制御部は、
前記選択状態のオブジェクトの重さ及び前記選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方に基づいて、前記待機期間を制御することを特徴とするプログラム。
【請求項17】
請求項16において、
前記動作制御部は、
所定の入力の開始タイミングを前記特定タイミングとし、前記所定の入力が継続して検出される経過時間が前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項18】
請求項16又は17において、
前記期間制御部は、
前記選択状態のオブジェクトの重さが重くなるほど、前記待機期間を長くすることを特徴とするプログラム。
【請求項19】
請求項16~18のいずれかにおいて、
前記選択部が、
前記ゲーム空間に存在するオブジェクトのうちプレーヤの操作入力に基づき指定されたオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定することを特徴とするプログラム。
【請求項20】
請求項16~19のいずれかにおいて、
前記プレーヤキャラクタの位置に基づいて、ゲーム空間に所定範囲を設定する範囲設定部として、コンピュータを更に機能させ、
前記選択部が、
前記所定範囲内に存在するオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定することを特徴とするプログラム。
【請求項21】
請求項20において、
前記範囲設定部が、
プレーヤキャラクタの位置を基準に、前記所定範囲の大きさを変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項22】
請求項20又は21において、
前記範囲設定部が、
プレーヤキャラクタの所定パラメータに基づいて、前記所定範囲の大きさを変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項23】
請求項16~22のいずれかにおいて、
前記選択部が、
複数のオブジェクトを選択状態に設定することを特徴とするプログラム。
【請求項24】
請求項16~23のいずれかにおいて、
前記選択部が、
前記選択状態のオブジェクトの個数を前記ゲーム画面上に表示する制御を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項25】
請求項16~24のいずれかにおいて、
前記期間制御部は、
複数の前記選択状態のオブジェクト毎に、選択状態のオブジェクトの重さ及び当該選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方に基づいて前記待機期間を設定し、
前記動作制御部が、
複数の前記選択状態のオブジェクト毎に、特定タイミングから選択状態のオブジェクトの前記待機期間を経過したタイミングで、当該選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項26】
請求項16~25のいずれかにおいて、
前記選択部が、
前記プレーヤキャラクタと前記オブジェクトとの距離、前記オブジェクトの種類、前記オブジェクトの属性、前記プレーヤキャラクタと前記オブジェクトとの相性の少なくとも一つに応じて、前記オブジェクトを前記選択状態に設定するか否かを判断することを特徴とするプログラム。
【請求項27】
請求項16~26のいずれかにおいて、
前記選択部が、
前記プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、選択状態に設定可能なオブジェクトの数、属性及び種類の少なくとも1つを変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項28】
請求項16~27のいずれかにおいて、
前記動作制御部が、
前記プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、前記オブジェクトの動作を変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項29】
請求項16~28のいずれかにおいて、
前記動作制御部が、
動作パラメータから所与の消費値を減算することを条件に、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項30】
請求項16~29のいずれかにおいて、
前記期間制御部は、
前記選択状態のオブジェクトの重さ及び前記選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方と、前記プレーヤキャラクタの所定パラメータとに基づいて、当該選択状態のオブジェクトに対応付けられた前記待機期間を設定することを特徴とするプログラム。
【請求項31】
ゲーム空間に配置されたオブジェクトを用いて、プレーヤキャラクタと対戦キャラクタとが対戦を行うゲームを実行するゲーム装置であって、
前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを選択状態のオブジェクトとして設定する選択部と、
前記選択状態のオブジェクトに対応付けて、特定タイミングから所定の動作を実行するまでの待機期間を制御する期間制御部と、
前記特定タイミングから前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する動作制御部と、を含み、
前記期間制御部は、
前記選択状態のオブジェクトの重さ及び前記選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方に基づいて、前記待機期間を制御することを特徴とするゲーム装置。
【請求項32】
ゲーム空間に配置されたオブジェクトを用いて、プレーヤキャラクタと対戦キャラクタとが対戦を行うゲームを実行するサーバ装置であって、
前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを選択状態のオブジェクトとして設定する選択部と、
前記選択状態のオブジェクトに対応付けて、特定タイミングから所定の動作を実行するまでの待機期間を制御する期間制御部と、
前記特定タイミングから前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する動作制御部と、を含み、
前記期間制御部は、
前記選択状態のオブジェクトの重さ及び前記選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方に基づいて、前記待機期間を制御することを特徴とするサーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、ゲーム装置及びサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲーム空間内のプレーヤキャラクタが接触したオブジェクトを用いて動作を行うゲームが知られている。
【0003】
例えば、キャラクタが球オブジェクトを転がし、球オブジェクトに衝突したオブジェクトを次々と結合させて球オブジェクトを雪だるま式に大きくして転がすゲームが存在する(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、プレーヤキャラクタが、ゲーム空間に存在するオブジェクトを掴む動作を行い、当該オブジェクトを敵キャラクタに投げつけて攻撃するゲームが存在する(例えば、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許3843241号
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】スーパーマリオUSA[平成30年6月14日検索](https://www.nintendo.co.jp/ngc/sms/history/smu/)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載のシステム、及び、上記非特許文献1に記載のシステムは、プレーヤキャラクタがオブジェクトと接触してそのままオブジェクトを動作させる(転がす、或いは投げる等)単純なゲームであり、更なる改良の余地がある。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、プレーヤキャラクタがオブジェクトに接触することなくオブジェクトを動作させるゲームを実現でき、オブジェクトの動作の幅を広げてその魅力を向上させることが可能なプログラム、ゲーム装置及びサーバ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記課題を解決するため、本発明は、
ゲーム空間に配置されたオブジェクトを用いて、プレーヤキャラクタと対戦キャラクタとが対戦を行うゲームを実行するプログラムであって、
前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定し、保留状態の当該オブジェクトを前記ゲーム空間の所定位置に配置する制御を行う、及び/又は、保留状態の当該オブジェクトに関する情報をゲーム画面上の所定位置に表示する制御を行う保留制御部と、
所定条件を満たした場合に、前記保留制御部によって保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行する動作制御部として、コンピュータを機能させることを特徴とするプログラムに関する。
【0010】
また、本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。また、本発明は、上記構成を備えるゲーム装置及び上記構成を備えるサーバ装置に関する。
【0011】
本発明によれば、プレーヤキャラクタがオブジェクトに触れることなくオブジェクトを保留状態に設定し、その後、動作させることが可能となる。つまり、本発明は、オブジェクトの動作の幅を広げることができ、プレーヤがより一層興味を持つようなゲームを提供することができる。
【0012】
例えば、本発明によれば、プレーヤキャラクタがオブジェクトに接触せずとも、オブジェクトを保留状態に設定し、所定条件を満たした場合に、当該オブジェクトの保留状態を解除して敵キャラクタに向けて攻撃する等の動作を行うことが可能となる。
【0013】
(2)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記保留制御部が、
前記ゲーム空間に存在するオブジェクトのうちプレーヤの操作入力に基づき指定されたオブジェクトを、保留状態のオブジェクトとして設定するようにしてもよい。
【0014】
本発明によれば、プレーヤは自分自身が操作入力することによって保留状態のオブジェクトを指定することができるので、プレーヤの意思を反映させて保留対象のオブジェクトを設定することができる。
【0015】
(3)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記プレーヤキャラクタの位置に基づいて、ゲーム空間に所定範囲を設定する範囲設定部として、コンピュータを更に機能させ、
前記保留制御部が、
前記所定範囲内に存在するオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを、保留状態のオブジェクトとして設定するようにしてもよい。
【0016】
本発明によれば、保留状態の設定に影響を及ぼす所定範囲が、プレーヤキャラクタの位置に基づき設定されるので、プレーヤはプレーヤキャラクタの位置を意識してゲームプレイすることができる。
【0017】
(4)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記範囲設定部が、
プレーヤキャラクタの位置を基準に、前記所定範囲の大きさを変化させるようにしてもよい。
【0018】
本発明によれば、プレーヤキャラクタの位置が所定範囲の大きさに影響を及ぼすので、プレーヤは、プレーヤキャラクタの位置を意識してゲームプレイすることができる。
【0019】
(5)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記範囲設定部が、
プレーヤキャラクタの所定パラメータに基づいて、前記所定範囲の大きさを変化させるようにしてもよい。
【0020】
本発明によれば、プレーヤキャラクタの所定パラメータが所定範囲の大きさに影響を及ぼすので、プレーヤはプレーヤキャラクタの所定パラメータを向上させることを動機付けることができ、ゲームの面白みを向上させることができる。
【0021】
(6)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記保留制御部が、
複数のオブジェクトを保留状態に設定するようにしてもよい。
【0022】
本発明によれば、複数のオブジェクトを保留状態に設定できるので、プレーヤは戦略的にゲームプレイすることができる。
【0023】
(7)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記保留制御部が、
前記保留状態のオブジェクトの個数を前記ゲーム画面上に表示する制御を行うようにしてもよい。
【0024】
本発明によれば、プレーヤは保留状態のオブジェクトの個数を容易に把握することができる。
【0025】
(8)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記動作制御部が、
所定条件を満たした場合に、前記保留制御部によって保留状態に設定された複数のオブジェクトの保留状態を解除し、当該複数のオブジェクトについて所定の動作を実行するようにしてもよい。
【0026】
本発明によれば、複数のオブジェクトを動作させることができるので、プレーヤは戦略を練ってゲームプレイすることができる。例えば、本発明によれば、複数のオブジェクトで敵キャラクタを一気に攻撃する等が可能となる。
【0027】
(9)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記保留制御部が、
前記プレーヤキャラクタと前記オブジェクトとの距離、前記オブジェクトの種類、前記オブジェクトの属性、前記プレーヤキャラクタと前記オブジェクトとの相性の少なくとも一つに応じて、前記オブジェクトを前記保留状態に設定するか否かを判断するようにしてもよい。
【0028】
本発明によれば、プレーヤは、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの距離、オブジェクトの種類、オブジェクトの属性、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの相性の少なくとも一つを考慮してゲームプレイすることになり、ゲームの面白みを向上させることができる。
【0029】
(10)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記保留制御部が、
前記プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、保留状態に設定可能なオブジェクトの数、属性及び種類の少なくとも1つを変化させるようにしてもよい。
【0030】
本発明によれば、例えば、プレーヤキャラクタの所定パラメータが高いほど、保留状態に設定可能なオブジェクトの数を増加させる等の制御が可能となり、プレーヤキャラクタの所定パラメータを向上させる動機を与え、更に、ゲームプレイの面白みを向上させることができる。
【0031】
(11)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記動作制御部が、
前記プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、一括で動作させる前記オブジェクトの数、属性及び種類の少なくとも1つを変化させるようにしてもよい。
【0032】
本発明によれば、例えば、プレーヤキャラクタの所定パラメータが高いほど、一括で動作させるオブジェクトの数を増やす等の制御が可能となり、プレーヤキャラクタの所定パラメータを向上させる動機を与え、更に、ゲームプレイの面白みを向上させることができる。
【0033】
(12)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記動作制御部が、
前記プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、前記オブジェクトの動作を変化させるようにしてもよい。
【0034】
本発明によれば、例えば、プレーヤキャラクタの所定パラメータが高いほど、オブジェクトの攻撃動作の攻撃力を高める等の制御が可能となり、プレーヤキャラクタの所定パラメータを向上させる動機を与え、更に、ゲームプレイの面白みを向上させることができる。
【0035】
(13)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記動作制御部が、
動作パラメータから所与の消費値を減算することを条件に、前記保留制御部によって保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行するようにしてもよい。
【0036】
本発明によれば、オブジェクトの動作と引き換えに動作パラメータから所与の消費値が減算されるので、オブジェクトをいたずらに動作させることを阻止することができ、また、プレーヤは動作パラメータを考慮して戦略的にゲームプレイできる。また、動作パラメータを向上させる動機をプレーヤに与え、更にゲームの面白みを向上させることができる。
【0037】
(14)また、本発明は、
ゲーム空間に配置されたオブジェクトを用いて、プレーヤキャラクタと対戦キャラクタとが対戦を行うゲームを実行するプログラムであって、
前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを選択状態のオブジェクトとして設定する選択部と、
前記選択状態のオブジェクトに対応付けて、特定タイミングから所定の動作を実行するまでの待機期間を制御する期間制御部と、
前記特定タイミングから前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する動作制御部として、コンピュータを機能させ、
前記期間制御部は、
前記選択状態のオブジェクトの重さ及び前記選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方に基づいて、前記待機期間を制御することを特徴とするプログラムに関する。
【0038】
また、本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。また、本発明は、上記構成を備えるゲーム装置及び上記構成を備えるサーバ装置に関する。
【0039】
本発明によれば、プレーヤキャラクタがオブジェクトに触れることなくオブジェクトを選択状態に設定し、その後、動作させることが可能となる。つまり、本発明は、オブジェクトの動作の幅を広げることができ、プレーヤがより一層興味を持つようなゲームを提供することができる。
【0040】
例えば、本発明によれば、プレーヤキャラクタがオブジェクトに接触せずとも、オブジェクトを選択状態に設定し、特定タイミングから待機期間を経過したタイミングで、選択状態のオブジェクトについて所定の動作(例えば、敵キャラクタに向けて攻撃する等)を行うことが可能となる。
【0041】
また、本発明によれば、選択状態のオブジェクトの重さ及び選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方に基づいて待機期間を制御するので、選択状態のオブジェクトの重さや種類に応じて、当該選択状態のオブジェクトの動作させにくさを再現することができる。
【0042】
(15)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記動作制御部は、
所定の入力の開始タイミングを前記特定タイミングとし、前記所定の入力が継続して検出される経過時間が前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行するようにしてもよい。
【0043】
本発明によれば、所定の入力(例えば、タッチ入力やボタン入力等)の開始したタイミングを所定タイミングとし、当該所定タイミングから当該所定の入力が継続して検出される経過時間が待機期間を経過したタイミングで、選択状態のオブジェクトについて所定の動作を行うので、プレーヤの直感的な入力を行うことができる。
【0044】
なお、プレーヤが所定の入力(例えば、タッチ入力やボタン入力等)を開始したタイミングから当該所定の入力が継続して検出される経過時間を、ホールド期間と言い換えてもよい。
【0045】
(16)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記期間制御部は、
前記選択状態のオブジェクトの重さが重くなるほど、前記待機期間を長くするようにしてもよい。
【0046】
また、本発明によれば、選択状態のオブジェクトの重さが重くなるほど、待機期間を長くするので、例えば、重いオブジェクトほど動作させるのに時間を要するように再現することができる。
【0047】
(17)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記選択部が、
前記ゲーム空間に存在するオブジェクトのうちプレーヤの操作入力に基づき指定されたオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定するようにしてもよい。
【0048】
本発明によれば、プレーヤは自分自身が操作入力することによって選択状態のオブジェクトを指定することができるので、プレーヤの意思を反映させて選択対象のオブジェクトを設定することができる。
【0049】
(18)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記プレーヤキャラクタの位置に基づいて、ゲーム空間に所定範囲を設定する範囲設定部として、コンピュータを更に機能させ、
前記選択部が、
前記所定範囲内に存在するオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定するようにしてもよい。
【0050】
本発明によれば、選択状態の設定に影響を及ぼす所定範囲が、プレーヤキャラクタの位置に基づき設定されるので、プレーヤはプレーヤキャラクタの位置を意識してゲームプレイすることができる。
【0051】
(19)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記範囲設定部が、
プレーヤキャラクタの位置を基準に、前記所定範囲の大きさを変化させるようにしてもよい。
【0052】
本発明によれば、プレーヤキャラクタの位置が所定範囲の大きさに影響を及ぼすので、プレーヤは、プレーヤキャラクタの位置を意識してゲームプレイすることができる。
【0053】
(20)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記範囲設定部が、
プレーヤキャラクタの所定パラメータに基づいて、前記所定範囲の大きさを変化させるようにしてもよい。
【0054】
本発明によれば、プレーヤキャラクタの所定パラメータが所定範囲の大きさに影響を及ぼすので、プレーヤはプレーヤキャラクタの所定パラメータを向上させることを動機付けることができ、ゲームの面白みを向上させることができる。
【0055】
(21)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記選択部が、
複数のオブジェクトを選択状態に設定するようにしてもよい。
【0056】
本発明によれば、複数のオブジェクトを選択状態に設定できるので、プレーヤは戦略的にゲームプレイすることができる。
【0057】
(22)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記選択部が、
前記選択状態のオブジェクトの個数を前記ゲーム画面上に表示する制御を行うようにしてもよい。
【0058】
本発明によれば、プレーヤは選択状態のオブジェクトの個数を容易に把握することができる。
【0059】
(23)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は

前記期間制御部は、
複数の前記選択状態のオブジェクト毎に、選択状態のオブジェクトの重さ及び当該選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方に基づいて前記待機期間を設定し、
前記動作制御部が、
複数の前記選択状態のオブジェクト毎に、特定タイミングから選択状態のオブジェクトの前記待機期間を経過したタイミングで、当該選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行するようにしてもよい。
【0060】
本発明によれば、複数のオブジェクトを動作させることができるので、プレーヤは戦略を練ってゲームプレイすることができる。また、本発明によれば、複数の選択状態のオブジェクト毎に、選択状態のオブジェクトの重さ及び当該選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方に基づいて待機期間が設定されるので、各選択状態のオブジェクトに適した待機期間を設定することができる。本発明によれば、例えば、軽いオブジェクトで敵キャラクタを先に攻撃し、最後の重いオブジェクトで敵キャラクタを攻撃する等が可能となる。また、特定の種類のオブジェクトで敵キャラクタを先に攻撃し、最後に他の種類のオブジェクトで敵キャラクタを攻撃する等が可能となる。
【0061】
(24)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記選択部が、
前記プレーヤキャラクタと前記オブジェクトとの距離、前記オブジェクトの種類、前記オブジェクトの属性、前記プレーヤキャラクタと前記オブジェクトとの相性の少なくとも一つに応じて、前記オブジェクトを前記選択状態に設定するか否かを判断するようにしてもよい。
【0062】
本発明によれば、プレーヤは、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの距離、オブジェクトの種類、オブジェクトの属性、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの相性の少なくとも一つを考慮してゲームプレイすることになり、ゲームの面白みを向上させることができる。
【0063】
(25)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記選択部が、
前記プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、選択状態に設定可能なオブジェクトの数、属性及び種類の少なくとも1つを変化させるようにしてもよい。
【0064】
本発明によれば、例えば、プレーヤキャラクタの所定パラメータが高いほど、選択状態に設定可能なオブジェクトの数を増加させる等の制御が可能となり、プレーヤキャラクタの所定パラメータを向上させる動機を与え、更に、ゲームプレイの面白みを向上させることができる。
【0065】
(26)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記動作制御部が、
前記プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、前記オブジェクトの動作を変化させるようにしてもよい。
【0066】
本発明によれば、例えば、プレーヤキャラクタの所定パラメータが高いほど、オブジェクトの攻撃動作の攻撃力を高める等の制御が可能となり、プレーヤキャラクタの所定パラ
メータを向上させる動機を与え、更に、ゲームプレイの面白みを向上させることができる。
【0067】
(27)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記動作制御部が、
動作パラメータから所与の消費値を減算することを条件に、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行するようにしてもよい。
【0068】
本発明によれば、オブジェクトの動作と引き換えに動作パラメータから所与の消費値が減算されるので、オブジェクトをいたずらに動作させることを阻止することができ、また、プレーヤは動作パラメータを考慮して戦略的にゲームプレイできる。また、動作パラメータを向上させる動機をプレーヤに与え、更にゲームの面白みを向上させることができる。
【0069】
(28)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置及びサーバ装置は、
前記期間制御部は、
前記選択状態のオブジェクトの重さ及び前記選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方と、前記プレーヤキャラクタの所定パラメータとに基づいて、当該選択状態のオブジェクトに対応付けられた前記待機期間を設定するようにしてもよい。
【0070】
本発明によれば、選択状態のオブジェクトに対して、例えば、プレーヤキャラクタの所定パラメータが上がるほど、待機期間を短縮させることができ、プレーヤキャラクタの所定パラメータを向上させる動機を与え、更に、ゲームプレイの面白みを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
図1】本実施形態のゲームシステムのネットワーク図の一例を示す図。
図2】本実施形態のゲーム装置の機能ブロック図の一例を示す図。
図3】本実施形態のサーバ装置の機能ブロック図の一例を示す図。
図4】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図5】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図6】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図7】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図8図8(A)(B)は、本実施形態の所定範囲を説明するための図。
図9】本実施形態のオブジェクトに関する情報の一例を示す図。
図10図10(A)(B)は、本実施形態の保留状態のオブジェクトの配置の一例を示す図。
図11】本実施形態の能力値と種類との関係の一例を示す図。
図12】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図13】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図14】本実施形態の処理の流れを示すフローチャート。
図15】本実施形態のオブジェクトの指定に関する説明図。
図16】本実施形態の保留状態のオブジェクトに関する情報を表示する一例を示す図。
図17】本実施形態の保留状態のオブジェクトに関する情報を表示する一例を示す図。
図18】本実施形態の動作指示に関する説明図。
図19】第2の実施形態のゲーム装置の機能ブロック図の一例を示す図。
図20】第2の実施形態の動作タイミングに関する説明図。
図21】第2の実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図22】第2の実施形態の所定のゲージに関する説明図。
図23】第2の実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図24】第2の実施形態の処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0072】
以下、実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0073】
[1]ゲームシステム
図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。本実施形態のゲームシステム1は、図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置20と、ゲーム装置10(例えば、ゲーム装置10A、10B、10C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。
【0074】
サーバ装置20は、ゲーム装置10にサービスを提供する情報処理装置、コンピュータ等である。そして、サーバ装置20は、例えば、複数のプレーヤ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供するSNSサーバとして機能することも可能である。
【0075】
ゲーム装置10は、記憶部170(或いは情報記憶媒体180)に記憶されている本実施形態のゲームのプログラムを実行する。ゲームのプログラムは、ゲームアプリケーションを含む。なお、ゲーム装置10は、予め、サーバ20にアクセスすることにより、当該ゲームのプログラムをサーバ20から受信して記憶部170(或いは情報記憶媒体180)に記憶するようにしてもよい。
【0076】
また、サーバ装置20は、ネットワークを介して複数のプレーヤのゲーム装置10と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームのサービスを提供してもよい。
【0077】
また、サーバ装置20は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0078】
そして、サーバ装置20の記憶領域に記憶される課金情報、ゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶される情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0079】
ゲーム装置10は、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置20に接続可能な装置である。なお、ゲーム装置10とサーバ装置20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0080】
[1.1]ゲーム装置の構成
図2を用いて、本実施形態のゲーム装置10の構成について説明する。なお、図2は、本実施形態のゲーム装置10の機能ブロック図の一例である。また、本実施形態のゲーム装置10は、図2の各部を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
【0081】
ゲーム装置10は、携帯型ゲーム機、携帯端末装置、スマートフォン、タブレット型端末装置、携帯電話、画像生成装置などの情報処置装置(コンピュータ、端末装置)である。
【0082】
また、本実施形態のゲーム装置10は、操作入力部150と、記憶部170と、情報記憶媒体180と、処理部100と、表示部190と、音出力部192と、通信部196と、によって構成される。
【0083】
操作入力部150は、複数のボタン、アナログスティック、傾きや動きに応じて変化する情報を検出する物理センサとしての加速度センサと、マイクと、ゲームの内容に応じて知覚振動をプレーヤにフィードバックする振動部と、振動子の振動制御を含む各種の制御を行う制御回路と、通信部と、によって構成されている。また、操作入力部150は、タッチパネル型ディスプレイなどの操作子を設けている。
【0084】
また、操作入力部150は、レバー、十字キー、マウス、を更に設けてもよい。また、操作入力部150は、コントローラ自体にかかる角速度を検出するジャイロセンサを備えていてもよい。
【0085】
なお、本実施形態の操作入力部150は、プレーヤPが両手に把持して位置、向きを任意に変更可能な操作入力装置であり、操作入力部150は、ゲーム装置10の本体と着脱可能である。なお、ゲーム装置10は本体と操作入力部150が一体化しているものであってもよい。また、操作入力部150は、音声入力によって入力を受け付けてもよい。
【0086】
なお、ゲーム装置10の本体に対して操作入力部150が未装着の場合は、操作入力部150の無線通信によって本体とデータを送受信するように制御する。ゲーム装置10の本体に操作入力部150が装着されている場合には、図示しないコネクタによって接続されて、各操作入力部150の充電のための接続、又は、その他の電気的な接続又はデータ通信を行うための接続がされていてもよい。
【0087】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などのハードウェアにより実現できる。
【0088】
特に、本実施形態の記憶部170は、主記憶部171、画像バッファ172を含む。画像バッファ172は、画像生成部120において生成された画像を記憶する。
【0089】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。
【0090】
処理部100は、記憶部170又はこの情報記憶媒体180に格納されるプログラムから読み出されたデータに基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち、記憶部170又は情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0091】
なお、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムは、サーバ20が有する記憶部240、情報記憶媒体280からネットワークを介して情報記憶媒体180(または、記憶部170)に配信するようにしてもよい。このようなサーバ20の記憶部240、情報記憶媒体280の使用も本発明の範囲に含まれる。
【0092】
処理部100(プロセッサ)は、操作入力部150から入力された情報(入力情報)や情報記憶媒体180から記憶部170に展開されたプログラム等に基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音制御の処理を行う。
【0093】
本実施形態の処理部100は、種々のゲーム処理を行う。例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理、最終ステージをクリアした場合にはエンディングを進行させる処理を行う。
【0094】
また、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、受け付け部110、配置部111、移動・動作処理部112、ゲーム処理部114、保留制御部115、範囲設定部116、表示制御部118、画像生成部120、音制御部130として機能する。
【0095】
通信制御部101は、他のゲーム装置10やサーバ20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。
【0096】
受け付け部110は、操作入力部150からの指示(例えば、動作指示)や、操作入力部150からの入力情報(操作入力、入力信号)を受け付ける処理を行う。例えば、受け付け部110は、オブジェクトに対して、複数種類の動作指示のうち、いずれか一の動作指示を受け付ける。
【0097】
配置部111は、オブジェクトをゲーム空間(仮想空間、仮想3次元空間、オブジェクト空間ともいう。)に配置する処理を行う。例えば、配置部111は、キャラクタ、オブジェクトの他に、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を、ゲーム空間に配置する処理を行う。ここでゲーム空間とは、仮想的なゲーム空間であり、例えば、仮想3次元空間の場合、ワールド座標系、仮想カメラ座標系のように、3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0098】
例えば、配置部111は、ワールド座標系にオブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)を配置する。また、例えば、ワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。なお、配置部111は、スケーリングされたオブジェクトを仮想空間に配置する処理を行ってもよい。
【0099】
なお、本実施形態の配置部111は、オブジェクトを仮想2次元空間に配置してもよい。
【0100】
移動・動作処理部112は、ゲーム空間(仮想空間)にあるオブジェクトの移動・動作演算を行う。すなわち、入力情報、プログラム(移動・動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)などに基づいて、オブジェクトを仮想空間内で移動させたり、オブジェクトを動作(モーション、アニメーション)させたりする処理を行う。具体的には、オブジェクトの移動情報(移動速度、移動加速度、位置、向きなど)や動作情報(オブジェクトを構成する各パーツの位置、或いは回転角度)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求める処理を行う。なお、フレームは、オブジェクトの移動・動作処理や画像生成処理を行う時間の単位である。
【0101】
また、移動・動作処理部112は、仮想2次元空間においてオブジェクトを移動させる場合には、オブジェクトを、所与の移動方向に所定の移動速度で移動させる制御を行うよ
うにしてもよい。
【0102】
また、移動・動作処理部112は、動作制御部112aを含む。動作制御部112aは、保留制御部115によって保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行する。詳細については後述する。
【0103】
ゲーム処理部114は、主に、上述した各種のゲーム処理を実行するともに、ゲームに関する種々のゲーム演算処理を行う。
【0104】
保留制御部115は、ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定し、保留状態の当該オブジェクトを前記ゲーム空間の所定位置に配置する制御を行う、及び/又は、保留状態の当該オブジェクトに関する情報をゲーム画面上の所定位置に表示する制御を行う。詳細については後述する。
【0105】
なお、保留制御部115が保留状態のオブジェクトをゲーム空間の所定位置に配置する制御を行う場合には、配置部111と同様な手法で、保留状態のオブジェクトをゲーム空間に配置する処理を行う。つまり、保留制御部115は、ワールド座標系、仮想カメラ座標系のように、3次元座標(X,Y,Z)において保留状態のオブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)を配置する。例えば、ワールド座標系での保留状態のオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)で保留状態オブジェクトを配置する。なお、保留制御部115は、スケーリングされた保留状態のオブジェクトを仮想空間に配置する処理を行ってもよい。
【0106】
また、保留制御部115が保留状態の当該オブジェクトに関する情報をゲーム画面上の所定位置に表示する制御を行う場合には、表示部190の所定表示領域(例えば、表示部190の右側の所定領域WA)に、保留状態の当該オブジェクトに関する情報を表示する制御を行う。
【0107】
範囲設定部116は、ゲーム空間に所定範囲を設定する。詳細については後述する。
【0108】
表示制御部118は、画像生成部120によって生成された画像や、画像に関する情報を表示部190に表示させる制御を行う。
【0109】
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成する。
【0110】
また、画像生成部120は、オブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理(頂点シェーダによるシェーディング)が行われる。なお頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。
【0111】
頂点処理では、頂点処理プログラム(頂点シェーダプログラム、第1のシェーダプログラム)に従って、頂点の移動処理や、座標変換、例えばワールド座標変換、視野変換(カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換(投影変換)、ビューポート変換等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。
【0112】
そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そしてラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(ピクセルシェーダによるシェーディング、フラグメント処理)が行われる。ピクセル処理では、ピクセル処理プログラム(ピクセルシェーダプログラム、第2のシェーダプログラム)に従って、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を画像バッファ172(ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラから見える画像を分割画像として1画面に表示できるように画像を生成することができる。
【0113】
なお、頂点処理やピクセル処理は、シェーディング言語によって記述されたシェーダプログラムによって、ポリゴン(プリミティブ)の描画処理をプログラム可能にするハードウェア、いわゆるプログラマブルシェーダ(頂点シェーダやピクセルシェーダ)により実現される。プログラマブルシェーダでは、頂点単位の処理やピクセル単位の処理がプログラム可能になることで描画処理内容の自由度が高く、従来のハードウェアによる固定的な描画処理に比べて表現力を大幅に向上させることができる。
【0114】
そして画像生成部120は、オブジェクトを描画する際に、ジオメトリ処理、テクスチャマッピング、隠面消去処理、αブレンディング等を行う。
【0115】
ジオメトリ処理では、オブジェクトに対して、座標変換、クリッピング処理、透視投影変換、或いは光源計算等の処理が行われる。そして、ジオメトリ処理後(透視投影変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ(輝度データ)、法線ベクトル、或いはα値等)は、記憶部170に保存される。
【0116】
テクスチャマッピングは、記憶部170に記憶されるテクスチャ(テクセル値)をオブジェクトにマッピングするための処理である。具体的には、オブジェクトの頂点に設定(付与)されるテクスチャ座標等を用いて記憶部170からテクスチャ(色(RGB)、α値などの表面プロパティ)を読み出す。そして、2次元の画像であるテクスチャをオブジェクトにマッピングする。この場合に、ピクセルとテクセルとを対応づける処理や、テクセルの補間としてバイリニア補間などを行う。
【0117】
隠面消去処理としては、描画ピクセルのZ値(奥行き情報)が格納されるZバッファ(奥行きバッファ)を用いたZバッファ法(奥行き比較法、Zテスト)による隠面消去処理を行うことができる。すなわちオブジェクトのプリミティブに対応する描画ピクセルを描画する際に、Zバッファに格納されるZ値を参照する。そして参照されたZバッファのZ値と、プリミティブの描画ピクセルでのZ値とを比較し、描画ピクセルでのZ値が、仮想カメラから見て手前側となるZ値(例えば小さなZ値)である場合には、その描画ピクセルの描画処理を行うとともにZバッファのZ値を新たなZ値に更新する。
【0118】
αブレンディング(α合成)は、α値(A値)に基づく半透明合成処理(通常αブレンディング、加算αブレンディング又は減算αブレンディング等)のことである。
【0119】
例えば、αブレンディングでは、これから画像バッファ172に描画する描画色(上書きする色)C1と、既に画像バッファ172(レンダリングターゲット)に描画されてい
る描画色(下地の色)C2とを、α値に基づいて線形合成処理を行う。つまり、最終的な描画色をCとすると、C=C1*α+C2*(1-α)によって求めることができる。
【0120】
なお、α値は、各ピクセル(テクセル、ドット)に関連づけて記憶できる情報であり、例えば色情報以外のプラスアルファの情報である。α値は、マスク情報、半透明度(透明度、不透明度と等価)、バンプ情報などとして使用できる。
【0121】
音制御部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成する。
【0122】
表示部190は、処理部100により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRTディスプレイ、LCD(液晶ディスプレイ)、OELD(有機ELディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのハードウェアにより実現できる。
【0123】
また、本実施形態のゲーム装置10は、モニタやテレビなどの表示部190に接続し、ゲーム画像を外部出力先として当該表示部190に表示させるようにしてもよい。
【0124】
音出力部192は、音制御部130により再生する音を出力するものであり、その機能は、複数のスピーカユニット、或いはヘッドフォンなどのハードウェアにより実現できる。
【0125】
なお、音出力部192は、表示装置に備えられたスピーカとしてもよい。例えば、テレビ(家庭用テレビジョン受像機)を表示装置として用いる場合には、当該テレビ受像機のスピーカを音出力部192として用いることができる。
【0126】
通信部196は、ネットワーク(インターネット)を介して他のゲーム機と通信することができる。その機能は、各種プロセッサまたは通信用ASIC、ネットワーク・インタフェース・カードなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。また、通信部196は、有線、無線いずれの通信も行うことができる。
【0127】
なお、本実施形態のゲーム装置10は、1人のプレーヤのみがプレーできるシングルプレーヤモード、或いは、複数のプレーヤがプレーできるマルチプレーヤモードでゲームプレイできるように制御してもよい。例えば、マルチプレーヤモードで制御する場合には、ネットワークを介して他のゲーム装置10とデータを送受信してゲーム処理を行うようにしてもよいし、1つのゲーム装置10が、複数の操作入力部150からの入力情報に基づいて処理を行うようにしてもよい。
【0128】
[1.2]サーバ装置
図3を用いて、本実施形態のサーバ装置20の構成について説明する。なお、図3は、本実施形態のサーバ装置20の機能ブロック図の一例である。また、本実施形態のサーバ装置20は、図3の各部を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
【0129】
サーバ装置20は、管理者やその他の入力に用いるための入力部220、所定の表示を行う表示部230、所定の情報が記憶された情報記憶媒体280、ゲーム装置10やその他と通信を行う通信部296、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部200、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部240を含む。
【0130】
入力部220は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部220は、マウスやキーボー
ド等によって構成される。
【0131】
表示部230は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部230は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0132】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0133】
通信部296は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0134】
記憶部240は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部240に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0135】
また、本実施形態の記憶部240は、主記憶部242の他に、
(1)ゲーム処理を実行する際に用いる各種のテーブルデータ、及び、プレーヤに提供されるアイテムなどのゲーム媒体の情報(初期値を含む。)を含むゲームに関する情報(以下、「ゲーム情報」という。)が記憶されるゲームデータ記憶部244、
(2)プレーヤ毎にプレーヤに関する情報(以下、「プレーヤ情報」という。)が記憶されるプレーヤ情報記憶部246、
を有している。
【0136】
なお、本実施形態において、ゲーム媒体とは、アイテムやゲーム内通貨等であり、例えば、ゲーム内おいて仮想的なゲーム媒体として提供され、ゲーム内の所与のタイミングで獲得可能又は使用可能(プレーヤに獲得されていなくてもよい。)となっている。
【0137】
処理部200は、記憶部240内の主記憶部242をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0138】
処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0139】
例えば、処理部200(プロセッサー)は、情報記憶媒体280に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置20全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、ゲーム装置(端末装置)10からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0140】
具体的には、本実施形態の処理部200は、通信制御部201、Web処理部202、ゲーム管理部203、及び、タイマ管理部207を少なくとも有している。
【0141】
通信制御部201は、ゲーム装置10とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置20は、通信制御部201によってゲーム装置10等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。特に、本実施形態の通信制御部201は、プレ
ーヤのゲーム装置10からの要求に基づいて、ゲーム画面を、当該プレーヤのゲーム装置10に送信する処理を行う。
【0142】
Web処理部202は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部202は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、ゲーム装置10にインストールされているWebブラウザの要求に応じてデータを送信する処理、及び、ゲーム装置10のWebブラウザによって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0143】
ゲーム管理部203は、ゲーム装置10と連動し、当該ゲーム装置10を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、ゲーム処理を実行してもよい。
【0144】
特に、ゲーム管理部203は、プレーヤの指示に基づいて、又は、ゲーム進行上のタイミング(ゲーム開始前又はゲーム中)に、プレーヤ毎に、ゲームに使用されるアイテム等のゲーム媒体をプレーヤに付与する。
【0145】
そして、ゲーム管理部203は、ゲーム装置10と連動し、プレーヤキャラクタ、オブジェクトやアイテム、パラメータなどに基づいて、ゲームを進行させるようにしてもよい。
【0146】
タイマ管理部207は、タイマ機能を有し、ゲーム管理部203又はその他の各部からの要求に基づいて、現在時刻や予め設定された時刻を各部に出力する。また、タイマ管理部207は、各端末装置と同期を取るために用いられる。
【0147】
[2]本実施形態の手法
[2.1]概要
次に、本実施形態の手法について説明する。本実施形態のゲーム装置10は、ゲーム空間にて、プレーヤキャラクタPCが仲間キャラクタAC1、AC2(味方キャラクタAC1、AC2)と共に、敵キャラクタECと対戦する複数のステージをクリアして、最終的に目標を達成するアクションRPG(RPGはロールプレイングゲームの略)である。
【0148】
特に、本実施形態のゲームは、キャラクタが特殊な能力(例えば、念力等の超能力)を備えており、例えば、プレーヤキャラクタPCは、オブジェクト(物体)を接触せずに動かすことができるゲーム世界を提供している。
【0149】
図4~7は、ゲーム装置10の表示部190に表示されるゲーム画像の一例を示す。例えば、図4に示すように、ゲーム空間に、プレーヤキャラクタPCと離れて配置された自転車のオブジェクトOB1、ベンチオブジェクトOB2、薬のオブジェクトOB3が存在する。
【0150】
そして、例えば、プレーヤキャラクタPCの位置を基準に設定された所定範囲AR内に自転車のオブジェクトOB1が属すると、図5に示すように、自転車のオブジェクトOB1が浮いて、空中に浮遊した状態でゲーム空間に配置される。つまり、所定範囲AR内に自転車のオブジェクトOB1が属すると、自転車のオブジェクトOB1の動作が保留される状態(保留状態)で、当該自転車のオブジェクトOB1が配置される。このように、本実施形態のゲーム世界では、プレーヤキャラクタPCが念力によって自転車のオブジェクトOB1を触れなくても持ち上げることができるような状況を作ることができる。そして、所定範囲AR内に自転車のオブジェクトOB1だけでなく、ベンチのオブジェクトOB2、薬のオブジェクトOB3も、所定範囲AR内に収めることができれば、図6に示すように、ベンチのオブジェクトOB2、薬のオブジェクトOB3も保留状態で配置すること
ができる。
【0151】
そして、ゲーム装置10は、動作指示を受け付けた場合に、図7に示すように、例えば、保留状態の自転車のオブジェクトOB1の保留状態を解除し、当該自転車のオブジェクトOB1を敵キャラクタECに対して投げつけるような攻撃の動作を実行する。
【0152】
このように、本実施形態のゲーム装置10では、プレーヤキャラクタPCがオブジェクトに接触せずに当該オブジェクトを動作させることができる。つまり、本実施形態によれば、プレーヤキャラクタPCは、オブジェクトに触れずに操ることが可能なゲーム世界を創り出すことができ、プレーヤを引き付ける魅力的なゲームを提供することができる。
【0153】
[2.2]所定範囲の説明
まず、本実施形態の所定範囲について詳細に説明する。ここで、「所定範囲」とは、オブジェクトを保留状態にすることができる範囲である。
【0154】
本実施形態の範囲設定部116は、ゲーム空間にプレーヤキャラクタPCの位置を基準とする球の所定範囲ARを設定する。つまり、所定範囲ARはプレーヤキャラクタPCの位置を基準に設けられるので、プレーヤキャラクタPCを移動させると、所定範囲ARも連動して移動することになる。
【0155】
また、本実施形態の所定範囲ARは3次元であるため、地上にある自転車のオブジェクトOB1等だけでなく、空中に存在するドローンのオブジェクトOB5も所定範囲AR内に属することができれば、保留状態にすることができる。なお、保留状態の対象となるオブジェクトは、静的なオブジェクト、動的なオブジェクトのいずれでもよい。
【0156】
所定範囲についてより具体的に説明すると、範囲設定部116は、図8(A)に示すように、プレーヤキャラクタPCの位置P1(代表位置)を中心とする半径RMの球を所定範囲ARとし、ゲーム空間に設定する。なお、本実施形態の応用例として、範囲設定部116は、プレーヤキャラクタPCの位置P1を基準(中心)とする半径RMの円の円柱を所定範囲ARとしてゲーム空間に設定するようにしてもよいし、プレーヤキャラクタPCの位置P1を基準とする所与の3次元の範囲を所定範囲ARとして設定してもよい。例えば、所定範囲ARは、球、立方体、三角錐等の定型の立体形状でもよいし、凹凸のある不定形な立体形状でもよい。
【0157】
また、範囲設定部116は、操作入力部150から所定範囲ARを拡大させるための範囲設定入力情報(例えば、拡大ボタンの入力信号)を受け付けている期間Tの間、所定範囲ARを設定する。更に、本実施形態のゲーム装置10によれば、プレーヤPは、所定範囲設定入力(例えば、拡大ボタンの押下)を行いながらプレーヤキャラクタPCを移動させる移動操作を行うことができ、オブジェクトを所定範囲ARに巻き込んで保留状態にすることができる。
【0158】
そして、範囲設定部116は、当該範囲設定入力情報を受け付けなくなったタイミングで、所定範囲ARの設定を無効にする。所定範囲ARの設定を無効にした後においても、既に保留状態として設定されたオブジェクトは保留状態が維持される。
【0159】
[2.2.1]所定範囲の拡大制御
範囲設定部116は、範囲設定入力情報(例えば、拡大ボタンの入力信号)を受け付けている期間Tに応じて、所定範囲ARを拡大させる。つまり、受け付け部110は、範囲設定入力情報を継続して受け付けると、範囲設定部116は、図8(B)に示すように、当該範囲設定入力情報を継続して受け付けている期間T(範囲設定入力情報の入力期間T
)に応じて、プレーヤキャラクタPCの位置P1を基準に所定範囲ARを拡大させる。
【0160】
例えば、範囲設定部116は、範囲設定入力情報の入力期間Tの長さに比例して、所定範囲ARの球の半径が長くなるように制御する。具体的に説明すると、範囲設定入力情報の入力期間が1秒間である場合に、所定範囲ARを半径0メートルから1メートルの球に拡大させ、範囲設定入力情報の入力期間が6秒間である場合に、所定範囲ARを半径0メートルから6メートルの球に拡大させる。
【0161】
また、範囲設定部116は、ゲーム進行上において所定のイベントが実行されると、当該イベントの期間中(イベント開始時からイベント終了時までの間)は、所定範囲ARの半径を更に2メートル大きくする(或いは1.5倍にする)等の拡大制御を行ってもよい。
【0162】
また、範囲設定部116は、プレーヤキャラクタPCが、「パワーアップアイテム」など拡大アイテムを使用した場合に、所定期間(例えば、60秒間)、所定範囲ARの半径を更に3メートル大きくする(或いは2倍にする)等の拡大制御を行ってもよい。
【0163】
なお、範囲設定部116は、所定範囲ARを最大拡大範囲まで拡大すると、その後、最大拡大範囲で球の大きさを維持させる。
【0164】
[2.2.2]所定パラメータに基づく所定範囲の大きさの制御
本実施形態の範囲設定部116は、プレーヤキャラクタPCの所定パラメータに基づいて、所定範囲の大きさを変化させるようにしてもよい。ここで、「所定パラメータ」とは、例えば、プレーヤキャラクタPCの「能力値」や「レベル」等のプレーヤキャラクタの性能を示す値である。
【0165】
範囲設定部116は、プレーヤキャラクタの能力値ABPが高いほど、所定範囲ARの最大拡大範囲が大きくなるように制御する。つまり、プレーヤキャラクタの能力値ABPに比例して、所定範囲ARの球の最大拡大範囲の半径RMが長くなるように制御する。具体的に説明すると、プレーヤキャラクタPCの能力値ABPが10である場合、所定範囲ARの球の最大拡大範囲の半径RMを1メートルに設定し、プレーヤキャラクタPCの能力値ABPが60である場合、所定範囲ARの球の最大拡大範囲の半径RMを6メートルに設定する。このように、プレーヤキャラクタPCの成長に伴い、所定範囲ARの最大拡大範囲が広がるので、プレーヤPはプレーヤキャラクタPCの成長を一層楽しみながらゲームを進行させることができる。
【0166】
[2.2.3]所定パラメータに基づく所定範囲の拡大速度の制御
本実施形態の範囲設定部116は、プレーヤキャラクタの所定パラメータに基づいて、所定範囲の拡大速度を決定するようにしてもよい。所定範囲の拡大速度が速いほど、オブジェクトを速く保留状態にすることができるのでプレーヤPにとって拡大速度が速いほど有利になる。
【0167】
例えば、範囲設定部116は、プレーヤキャラクタの能力値ABPが高いほど、所定範囲ARの拡大速度が速くなるように制御する。つまり、プレーヤキャラクタの能力値ABPに比例して、所定範囲ARの球の拡大速度をV(単位:メートル/秒)が速くなるように制御する。具体的に説明すると、プレーヤキャラクタPCの能力値ABPが10である場合、拡大速度Vを秒速1メートルの速さに設定し、プレーヤキャラクタPCの能力値ABPが60である場合、拡大速度Vを秒速6メートルの速さに設定する。このように、プレーヤキャラクタPCの成長に伴い、所定範囲ARの拡大速度が速くなるので、プレーヤPはプレーヤキャラクタPCの成長を一層楽しみながらゲームを進行させることができる
【0168】
[2.2.4]所定範囲の可視化
表示制御部118は、所定範囲ARが設定されている間、所定範囲ARを所与の色で識別表示する。例えば、表示制御部118は、図5図6に示すように、所定範囲ARの球と地面、壁等が交差する面を所定範囲ARが示す範囲として、所定の色(例えば、紫色)で識別表示してもよい。また、表示制御部118は、所定範囲ARの球そのものを所定の色で識別表示してもよい。また、表示制御部118は、所定範囲ARの球のうちの地上部分を所定の色で識別表示してもよい。
【0169】
また、表示制御部118は、図5図6に示すように、ゲーム画面上に、現在の所定範囲ARの半径(例えば、図5によれば1メートル)、所定範囲ARの球の最大拡大範囲の半径RM(例えば、図5によれば6メートル)を表示させ、半径RMにおける現在の所定範囲ARの半径をゲージARPによって表示してもよい。このようにすれば、プレーヤは、現在の所定範囲ARの大きさを容易に認識することができる。
【0170】
[2.3]保留制御
次に、本実施形態の保留制御について説明する。本実施形態の保留制御部115は、ゲーム空間に存在するオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを、保留状態のオブジェクトとして設定し、保留状態のオブジェクトをゲーム空間の所定位置に配置させる処理を行う。
【0171】
ここで、「オブジェクトを保留状態に設定する」とは、プレーヤキャラクタに対応付けてオブジェクトを確保(保持、取得)し、当該オブジェクトの動作を保留している状態のことをいう。ゲーム装置10は、ゲーム画面上において、保留状態のオブジェクトを、ゲーム空間の地面から離隔して空中に浮遊させるような状態、空中で揺れ続ける状態で配置する。なお、保留状態のオブジェクトの表示態様(見た目)を変化させてもよい。例えば、保留状態に設定されたオブジェクトの色を変化させるようにする。具体的に説明すると、例えば、保留状態に設定される前のオブジェクトの画素値に、特定色(例えば、青色)の画素値を合成して保留状態に設定されたオブジェクトの画素値を変化させるようにしてもよい。なお、ゲーム装置10は、記憶部170(情報記憶媒体180等)に、プレーヤキャラクタのID或いはプレーヤIDに対応付けて確保したオブジェクト(オブジェクトID、オブジェクトの種類、オブジェクトの数等)を記憶する。
【0172】
[2.3.1]保留状態のオブジェクトの設定例
保留制御部115は、所定範囲AR内に存在するオブジェクトのうち、コンピュータ(CPU)によって指定されたオブジェクトを、保留状態のオブジェクトとして設定する。例えば、保留制御部115は、所定範囲AR内に存在するオブジェクトのうち、予め保留可能に設定されたオブジェクトを、保留状態のオブジェクトとして設定する。
【0173】
なお、表示制御部118は、保留可能に設定されているオブジェクトを識別表示してもよい。このようにすれば、プレーヤPは、保留可能に設定されているオブジェクトの確保を目標にプレーヤキャラクタPCを移動させることができるからである。
【0174】
[2.3.2]オブジェクトの情報
図9は、各オブジェクトの情報の一例を示す図である。各オブジェクトの情報はプレーヤキャラクタPCのID或いはプレーヤPのIDに対応づけて記憶部170(情報記憶媒体180でもよい)に記憶されている。
【0175】
例えば、図9に示すように、各オブジェクトはオブジェクトIDに対応づけて、オブジ
ェクト名、種類、保留可能フラグ、保留状態フラグ、重さ、属性、消費値が設定されている。
【0176】
保留可能フラグは、ゲーム空間に存在するオブジェクトのうち、コンピュータ(CPU)或いはプレーヤによって指定可能なオブジェクトである場合には、「1」を設定し、コンピュータ(CPU)或いはプレーヤによって指定可能なオブジェクトでない場合には「0」を設定する。ゲーム装置10は、プレーヤキャラクタPCの成長(能力値)に応じて、各オブジェクトの保留可能フラグを更新制御するようにしてもよい。例えば、プレーヤキャラクタPCの能力値が高くなるほど、保留可能フラグを0から1に更新するオブジェクトの数、種類を増加させるようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤキャラクタの成長に伴って、多くの種類のオブジェクトを保留可能にすることができ、ゲームの面白みが向上するからである。
【0177】
保留状態フラグは、現在、保留状態のオブジェクトである場合には「1」を設定し、現在、保留状態のオブジェクトでない場合には「0」を設定する。例えば、図6の例では、自転車のオブジェクトOB1、ベンチのオブジェクトOB2、薬のオブジェクトOB3の保留状態フラグが「1」に設定され、現在、保留状態であることを示す。
【0178】
[2.3.3]保留状態のオブジェクトの配置
そして、保留制御部115は、保留状態のオブジェクトをゲーム空間の所定位置に配置する。例えば、図10(A)に示すように、保留制御部115は、保留状態に設定された自転車のオブジェクトOB1をプレーヤキャラクタPCの位置P1を基準に上方向(Y方向)に所定距離(例えば、10メートル)離れた位置Q1に保留状態の自転車のオブジェクトOB1を配置する。
【0179】
また、本実施形態の保留制御部115は、ゲーム空間において、プレーヤキャラクタPCの位置P1の変化に追従するように、保留状態のオブジェクトをゲーム空間に配置する。つまり、プレーヤキャラクタPCが移動してプレーヤキャラクタの位置P1が変化すると、位置P1と自転車のオブジェクトOB1の位置Q1とが位置関係を保ちながら位置Q1を変化させる。このようにすれば、プレーヤキャラクタPCが移動しても、プレーヤキャラクタPCの位置P1の変化に追従するように保留状態のオブジェクトOB1が配置されるので、プレーヤは保留状態のオブジェクトOB1を見失うことなく把握することができる。
【0180】
なお、保留制御部115は、保留状態の各オブジェクトを所定の位置で静止させてもよいが、所定の位置を基準に空中で浮遊しているかのような動作制御を行ってもよい。例えば、各オブジェクトの位置及び向きの少なくとも一方を所定の動作制御(例えば、左右前後で揺れ動く、回転し続ける等)を行ってもよい。このようにすれば、プレーヤは、保留状態のオブジェクトが、通常のオブジェクトと異なる態様の動きであるので、保留状態のオブジェクトを容易に認識することができる。
【0181】
[2.3.4]複数のオブジェクトを保留状態に設定する制御
保留制御部115は、複数のオブジェクトを、個別に、又は、一括で、保留状態のオブジェクトとして設定してもよい。
【0182】
また、図10(B)に示すように、複数の保留状態のオブジェクトOB1、OB2、OB3が存在する場合には、複数の保留状態のオブジェクトOB1、OB2、OB3の順番を決定して配置する。
【0183】
まず、保留制御部115は、保留状態としてオブジェクトを確保した順に、オブジェク
トに識別番号(順番)を割り振る。なお、同時に複数のオブジェクトを確保した場合には異なる番号を付与してもよいし、同じ番号を付与してもよい。そして、ゲーム装置10は、プレーヤキャラクタIDに対応づけて、保留状態の各オブジェクトの識別番号を記憶部170(又は情報記憶媒体180)に記憶する。
【0184】
そして、保留制御部115は昇順にオブジェクトを配置する。例えば、図10(B)に示すように、1番目を自転車のオブジェクトOB1に決定し、2番目をベンチのオブジェクトOB2に決定し、3番目を薬のオブジェクトをOB3に決定した場合、1番目の自転車のオブジェクトOB1を、プレーヤキャラクタPCの位置P1を基準に上方向(Y方向)に所定距離(例えば、10メートル)離れた位置Q1に配置する。そして、2番目のベンチのオブジェクトOB2を、位置Q1と高さ(Y値)を同じにし、XZ平面上において位置Q1に隣接する位置Q2に配置する。また、3番目の薬のオブジェクトOB3を、位置Q1と高さ(Y値)を同じにし、XZ平面上において位置Q2に隣接する位置Q3に配置する。例えば、図10(B)に示すように、位置Q1、Q2、Q3が所定の軌跡L(例えば、円の軌跡、楕円の軌跡)上に配置するようにしてもよい。
【0185】
また、本実施形態の保留制御部115は、保留状態の各オブジェクトOB1、OB2、OB3を、プレーヤキャラクタPCの位置P1の変化に追従するように配置する。つまり、プレーヤキャラクタPCが移動してプレーヤキャラクタの位置P1が変化すると、位置P1と位置Q1、Q2、Q3とが位置関係を保ちながら、位置Q1、Q2、Q3を変化させる。
【0186】
なお、表示制御部118は、図6に示すように、現在の保留状態のオブジェクトの個数を保留数NPとして表示部190に表示する。図6の例によれば、現在の保留状態のオブジェクトの個数が3であるので、保留数「3」を表示する。本実施形態のゲーム装置10は、基本的にプレーヤキャラクタPCの後方視点から見える画像を生成しているが、保留数を表示すれば、例えば、視界から外れた保留状態のオブジェクトが存在する場合であっても、現在の保留状態のオブジェクトの個数をプレーヤは正確に認識することができる。
【0187】
[2.3.5]保留状態に設定するか否かの判断処理例
保留制御部115は、プレーヤキャラクタPCとオブジェクト(所定範囲AR内に存在するオブジェクトとの距離、当該オブジェクトの種類、当該オブジェクトの属性、当該プレーヤキャラクタと当該オブジェクトとの相性の少なくとも一つに応じて、当該オブジェクトを保留状態に設定するか否かを判断してもよい。ここで、オブジェクトの種類とは、共通の性質毎に組分けした、その個々の組であり、例えば、オブジェクトの重さの概念も含む。
【0188】
[2.3.5.1]保留状態に設定するか否かの判断処理例1
例えば、保留制御部115は、所定範囲AR内に存在するオブジェクト(保留可能フラグが1に設定されたオブジェクト)を保留状態に設定する確率を決定し、当該確率に基づきオブジェクトを保留状態にするか否かを判断してもよい。
【0189】
(距離による確率)
保留制御部115は、所定範囲AR内に存在するオブジェクトを、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの距離に応じて、当該オブジェクトを保留状態に設定する確率を制御してもよい。
【0190】
例えば、プレーヤキャラクタの位置P1とオブジェクトとの距離が遠くなるほど、オブジェクトを保留状態に設定する確率が低くなるように設定する。言い換えると、プレーヤキャラクタに近いオブジェクトほど、当該オブジェクトを保留状態に設定する確率が高く
なるように制御する。
【0191】
具体的に説明すると、自転車のオブジェクトOB1が所定範囲AR内に存在する場合において、プレーヤキャラクタPCと自転車のオブジェクトOB1との距離Dが1メートル以内である場合(D≦1)には、自転車のオブジェクトOB1を80%の確率で保留状態に設定する。一方、ベンチのオブジェクトOB2が所定範囲AR内に存在する場合において、プレーヤキャラクタPCとベンチのオブジェクトOB2との距離Dが1メートルより遠く離れており5メートル以内である場合(1<D≦5)には、ベンチのオブジェクトOB2を20%の確率で保留状態に設定する。
【0192】
(重さによる確率)
例えば、保留制御部115は、所定範囲AR内に存在するオブジェクトの重さに応じて当該オブジェクトを保留状態に設定する確率を制御してもよい。
【0193】
例えば、図9に示すように、各オブジェクトには予め重さが定められている。例えば、保留制御部115は、オブジェクトが重いほど保留状態にする確率が低くなるように設定する。言い換えると、オブジェクトが軽いほど、当該オブジェクトを保留状態にする確率が高くなる。
【0194】
具体的に説明すると、車のオブジェクトOB4が所定範囲AR内に存在する場合において、車のオブジェクトOB4の重さが1600キログラムである場合には、車のオブジェクトOB4を10%の確率で保留状態に設定する。一方、釘のオブジェクトOB11が所定範囲AR内に存在する場合において、釘のオブジェクトOB11の重さが0.1キログラムである場合には、釘のオブジェクトOB11を90%の確率で保留状態に設定する。
【0195】
(距離と重さによる確率)
また、保留制御部115は、所定範囲AR内に存在するオブジェクトについて、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの距離及びオブジェクトの重さに基づき、保留状態に設定する確率を制御してもよい。
【0196】
具体的に説明すると、車のオブジェクトOB4が所定範囲AR内に存在する場合において、車のオブジェクトOB4の重さが1600キログラムである場合には、プレーヤキャラクタPCと車のオブジェクトOB4との距離Dが3メートル以内(D≦3)であれば50%の確率で保留状態に設定し、プレーヤキャラクタPCと車のオブジェクトOB4との距離Dが3メートルより大きく6メートル以内(3<D≦6)であれば20%の確率で保留状態に設定する。
【0197】
また、車のオブジェクトOB4よりも軽い釘のオブジェクトOB11が所定範囲AR内に存在する場合は、保留状態に設定する確率を、車のオブジェクトOB4よりも高くする。例えば、釘のオブジェクトOB11の重さが0.1キログラムである場合には、プレーヤキャラクタPCと釘のオブジェクトOB11との距離Dが3メートル以内(D≦3)であれば90%の確率で保留状態に設定し、プレーヤキャラクタPCと釘のオブジェクトOB11との距離Dが3メートルより大きく6メートル以内(3<D≦6)であれば80%の確率で保留状態に設定する。
【0198】
[2.3.5.2]保留状態に設定するか否かの判断処理例2
また、保留制御部115は、所定範囲AR内に存在するオブジェクト(保留可能フラグが1に設定されたオブジェクト)を、所定条件に基づいて、保留状態に設定するか否かを判断してもよい。
【0199】
例えば、保留制御部115は、所定範囲AR内に存在するオブジェクトを、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの距離と重さとに応じて、当該オブジェクトを保留状態に設定するか否かを判断してもよい。
【0200】
例えば、プレーヤキャラクタPCと当該オブジェクトの距離Dが1メートル以内(D≦1)である場合には、全ての重さのオブジェクトを保留状態に設定する。そして、プレーヤキャラクタPCと当該オブジェクトの距離Dが1メートルより大きく2メートル以内(1<D≦2)である場合には、2000キログラム未満のオブジェクトを保留状態に設定し、その他のオブジェクトについては保留状態に設定しないように制御する。そして、プレーヤキャラクタPCと当該オブジェクトの距離Dが2メートルより大きく3メートル以内(2<D≦3)である場合には、1000キログラム未満のオブジェクトを保留状態に設定し、その他のオブジェクトについては保留状態に設定しないように制御する。そして、プレーヤキャラクタPCと当該オブジェクトの距離Dが3メートルより大きく4メートル以内(3<D≦4)である場合には、100キログラム未満のオブジェクトを保留状態に設定し、その他のオブジェクトについては保留状態に設定しないように制御する。そして、プレーヤキャラクタPCと当該オブジェクトの距離Dが4メートルより大きく5メートル以内(4<D≦5)である場合には、10キログラム未満のオブジェクトを保留状態に設定し、その他のオブジェクトについては保留状態に設定しないように制御する。そして、プレーヤキャラクタPCと当該オブジェクトの距離Dが5メートルより大きい(5<D)場合には、1キログラム未満のオブジェクトを保留状態に設定し、その他のオブジェクトについては保留状態に設定しないように制御する。
【0201】
[2.3.5.3]保留状態に設定するか否かの判断処理例3
また、保留制御部115は、所定範囲AR内に存在するオブジェクト(保留可能フラグが1に設定されたオブジェクト)を、当該オブジェクトの属性に応じて、保留状態に設定するか否かを判断してもよい。
【0202】
例えば、保留制御部115は、特定の属性のオブジェクトについて保留状態に設定し、その他の属性のオブジェクトについて保留状態に設定しないように制御してもよい。具体的に説明すると、オブジェクトの属性が「水」、「火」、「木」、「光」、「闇」の5種類ある場合、「水」、「火」、「木」の属性のオブジェクトについて保留状態に設定し、「光」、「闇」の属性のオブジェクトについて保留状態に設定しないように制御する。
【0203】
[2.3.5.4]保留状態に設定するか否かの判断処理例4
また、保留制御部115は、所定範囲AR内に存在するオブジェクト(保留可能フラグが1に設定されたオブジェクト)を、当該プレーヤキャラクタと当該オブジェクトとの相性に応じて、保留状態に設定するか否かを判断してもよい。
【0204】
ここで、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの相性は、例えば、プレーヤキャラクタとオブジェクトの、属性に関する相性や、種類に関する相性である。
【0205】
例えば、保留制御部115は、プレーヤキャラクタの属性と同一の属性のオブジェクトについて保留状態に設定し、プレーヤキャラクタの属性と異なる属性のオブジェクトについて保留状態に設定しないように制御してもよい。具体的に説明すると、例えば、プレーヤキャラクタの属性が「水」である場合、「水」の属性のオブジェクトについて保留状態に設定し、「火」、「木」、「光」、「闇」の属性のオブジェクトについて保留状態に設定しないように制御する。
【0206】
なお、相性は、属性以外の要素で決めてもよい。例えば、プレーヤキャラクタの種類(性格、性別、スキル等)に対して相性の良いオブジェクトの種類と、相性の悪いオブジェ
クトの種類とを定め、プレーヤキャラクタの種類と相性の良い種類のオブジェクトについて保留状態に設定し、プレーヤキャラクタの種類と相性の悪い種類のオブジェクトについて保留状態に設定しないように制御してもよい。
【0207】
[2.3.6]保留状態として設定可能なオブジェクトの数、属性、種類を変化させる例
また、保留制御部115は、プレーヤキャラクタPCの所定パラメータ(例えば、能力値)に応じて、保留状態として設定可能なオブジェクトの数、属性及び種類の少なくとも1つを変化させる。
【0208】
ここで、「保留状態として設定可能なオブジェクトの数」とは、保留状態として確保できるオブジェクトの最大数である。例えば、プレーヤキャラクタPCの能力値ABPが高いほど、保留状態として設定可能なオブジェクトの数を増加させる。
【0209】
例えば、プレーヤキャラクタの能力値ABPに比例して、保留状態として設定可能なオブジェクトの数Kを増加させる。具体的に説明すると、プレーヤキャラクタPCの能力値ABPが10である場合、保留状態として設定可能なオブジェクトの数Kを10に設定し、プレーヤキャラクタPCの能力値ABPが60である場合、保留状態として設定可能なオブジェクトの数Kを60に設定する。このように、プレーヤキャラクタPCの成長に伴い、保留状態として確保できるオブジェクトが増加するので、プレーヤPはプレーヤキャラクタPCの成長を一層楽しみながらゲームを進行させることができる。
【0210】
また、「保留状態として設定可能なオブジェクトの属性」とは、保留状態として確保できるオブジェクトの属性である。例えば、プレーヤキャラクタPCの能力値が高いほど、多くの種類の属性のオブジェクトを、保留状態として設定可能なオブジェクトとする。
【0211】
より具体的に説明すると、例えば、オブジェクトの属性が「水」、「火」、「木」、「光」、「闇」の5種類あるとする。そして、プレーヤキャラクタPCの能力値が1~50の場合は、「水」の属性のオブジェクトのみを保留状態とする。そして、プレーヤキャラクタPCの能力値が51~90の場合は、「水」、「火」、「木」の属性のオブジェクトのみ保留状態として設定可能とする。また、プレーヤキャラクタPCの能力値が90~100の場合は、「水」、「火」、「木」、「光」、「闇」の5種類の全ての属性のオブジェクトを保留状態として設定可能とする。
【0212】
また、「保留状態として設定可能なオブジェクトの種類」とは、プレーヤキャラクタPCが保留状態として確保できるオブジェクトの種類である。例えば、プレーヤキャラクタPCの能力値ABPが高いほど、保留状態として設定可能なオブジェクトの種類を増加させる。図11は、プレーヤキャラクタの能力値ABPと、保留状態として設定可能なオブジェクトの種類との対応関係を示す図である。図11に示すように、例えば、プレーヤキャラクタPCの能力値ABPが10である場合は、釘のオブジェクトについて保留可能とすることができるが、能力値ABPが11に上昇すれば、釘のオブジェクトと自転車オブジェクトとを保留可能にすることができる。このように、プレーヤキャラクタPCの成長に伴い、保留状態として確保できるオブジェクトの種類が増加するので、プレーヤPはプレーヤキャラクタPCの成長を一層楽しみながらゲームを進行させることができる。なお、オブジェクトの種類は、オブジェクトの重さ、素材(金属、木製、水性)などで分別してもよい。
【0213】
また、保留制御部115は、プレーヤキャラクタPCの情報(例えば、属性)に応じて、保留状態として設定可能なオブジェクトの数、属性及び種類の少なくとも1つを変化させてもよい。例えば、プレーヤキャラクタPCの属性と同じ属性のオブジェクトを、保留状態として設定可能なオブジェクトとしてもよい。つまり、プレーヤキャラクタPCの属
性が「水」である場合に、「水」の属性のオブジェクトを、保留状態として設定可能なオブジェクトとする。
【0214】
[2.4]動作制御
次に、本実施形態のオブジェクトの動作制御について説明する。本実施形態の動作制御部112aは、所定条件を満たした場合に、保留状態のオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトの動作を実行する。つまり、動作制御部112aは、保留状態のオブジェクトを保留状態から動作状態に移行(遷移)させる。そして、動作制御部112aは、当該オブジェクトについて所定の動作(モーション、アニメーション)を実行する。なお、動作制御部112aは、オブジェクトの動作に応じてプレーヤキャラクタ自身の動作も実行してもよい。
【0215】
ここで、「所定条件を満たした場合」とは、プレーヤからの動作指示を受け付けた場合や、CPU(コンピュータ)による動作指示があった場合等である。
【0216】
例えば、動作制御部112aは、受け付け部110によって動作指示を受け付けた場合に、保留状態のオブジェクトの保留状態を解除し、動作指示に対応する動作内容(モーションデータ、アニメーションデータ)に基づき、当該オブジェクトを動作させる。動作内容には攻撃の動作、防御の動作、回復の動作、等がある。ゲーム装置10は、記憶部170或いは情報記憶媒体180に、予め動作内容を記憶する。
【0217】
なお、ゲーム装置10は、各動作指示について予め操作を割り当てておく。例えば、動作指示E1について△ボタンの操作入力を割り当て、動作指示E2について○ボタンの操作入力を割り当て、動作指示E3について□ボタンの操作を割り当てる。
【0218】
なお、プレーヤがタッチパネルで操作する場合には、例えば、動作指示E1についてタッチパネルの第1領域についてのフリック操作(広義にはタッチ操作)を割り当て、動作指示E2についてタッチパネルの第2領域についてのフリック操作を割り当て、動作指示E3についてタッチパネルの第3領域についてのフリック操作を割り当てる。
【0219】
なお、ゲーム装置10は、動作制御部112aによって動作を終了したオブジェクトを、ゲーム空間から消滅させる。また、保留制御部115は、動作制御部112aによって保留状態を解除した場合に、現在の保留状態のオブジェクト数(保有数)から、保留状態を解除したオブジェクト数を減算する。
【0220】
[2.4.1]攻撃の動作制御
まず、攻撃の動作制御について説明する。動作制御部112aは、受け付け部110によって受け付けた一の動作指示が攻撃である場合には、攻撃に対応する動作内容に基づき、オブジェクトを動作させる。
【0221】
例えば、動作制御部112aは、プレーヤの操作入力(操作指示)によって基づきロックオン(攻撃目標)の敵キャラクタを指示している場合、ロックオン対象(攻撃対象)の敵キャラクタに向って、当該オブジェクトを攻撃(発射)する動作を行わせる。
【0222】
また、動作制御部112aは、プレーヤの指示操作(操作入力)に基づきロックオンを指示していない場合プレーヤキャラクタが向いている方向へ、オブジェクトを攻撃(発射)する動作を行わせる。プレーヤキャラクタが向いている方向に敵キャラクタが存在しない場合は、攻撃が失敗することもある。なお、動作制御部112aは、コンピュータ(CPU)が自動的にロックオンを指示した敵キャラクタに向って、オブジェクトを攻撃(発射)する動作を行わせるようにしてもよい。
【0223】
特に、本実施形態の攻撃の動作には、「近距離攻撃」、「遠距離攻撃」、「打ち落とす」という複数の動作内容があり、ゲーム装置10は、記憶部170或いは情報記憶媒体180に、予め、複数種類の動作指示に対応する動作内容を記憶する。
【0224】
例えば、受け付け部110は、オブジェクトに対して、複数種類の動作指示のうち、いずれか一の動作指示を受け付ける。そして、動作制御部112aは、受け付け部110によって受け付けた一の動作指示に対応する動作内容に基づき、オブジェクトを動作させる。
【0225】
例えば、動作制御部112aは、図7に示すように、「近距離攻撃」の動作指示E1を受け付けた場合に、保留状態の自転車オブジェクトOBの保留状態を解除し、例えば、ロックオン対象の敵キャラクタECに対して当該自転車オブジェクトOB1が近距離で発射して衝突(ヒット)させるような近距離攻撃の動作を実行する。
【0226】
また、動作制御部112aは、「遠距離攻撃」の動作指示E2を受け付けた場合に、保留状態の自転車オブジェクトOB1の保留状態を解除し、例えば、プレーヤキャラクタPCから所定の距離以上(20メートル以上)離れたところに位置するロックオン対象の敵キャラクタECに対して当該自転車オブジェクトOB1を発射して衝突させるような遠距離攻撃の動作を実行する。このようにすれば、例えば、敵キャラクタECがプレーヤキャラクタPCから遠くにいる場合でも、攻撃することが可能になる。
【0227】
また、動作制御部112aは、「打ち落とす」の動作指示E3を受け付けた場合に、保留状態の自転車オブジェクトOB1の保留状態を解除し、例えば、ロックオン対象の敵キャラクタECの頭上(Yマイナス方向)に対して当該自転車オブジェクトOB1を打ち落とす動作を実行する。例えば、敵キャラクタECの頭上に弱点がある場合には、打ち落としの攻撃が有効となる場合がある。
【0228】
なお、攻撃によって、例えば、オブジェクトOB1が敵キャラクタECにヒット(衝突)した場合に、敵キャラクタの体力値(HP値)からオブジェクトOB1に相当する攻撃力パラメータ(攻撃値)を減算する処理を行うことによりダメージを与える。なお、ゲーム装置10は、重いオブジェクトほど、攻撃力パラメータが高くなるように制御する。
【0229】
また、オブジェクトによる攻撃は、敵キャラクタにダメージを与える他、敵キャラクタの足止め(移動阻止)、敵キャラクタの能力を低下させる制御を行ってもよい。また、オブジェクトによる攻撃は、オブジェクト自体が敵キャラクタに向けて発射される他、その場で銃撃攻撃や爆発を行って敵キャラクタにダメージを与えてもよい。また、動作指示が同じでも、オブジェクトの種類や個体差によって威力(攻撃力)や効果(オブジェクトの飛距離や誘導精度など)が異なっていてもよい。
【0230】
[2.4.2]防御の動作制御の例
次に、防御の動作制御について説明する。動作制御部112aは、受け付け部110によって受け付けた一の動作指示が防御である場合には、防御に対応する動作内容に基づき、オブジェクトを動作させる。
【0231】
例えば、動作制御部112aは、図12に示すように、「防御」の動作指示E4を受け付けた場合に、保留状態のベンチのオブジェクトOB2の保留状態を解除し、ベンチのオブジェクトOB2を盾のようにして、敵キャラクタECからの攻撃を防御する動作を行わせる。敵キャラクタが複数存在する場合には、プレーヤキャラクタPCに最も近い敵キャラクタからの攻撃を防御する動作を行わせる。なお、防御する動作とは、例えば、プレー
ヤキャラクタPCと敵キャラクタECとの間に壁を作るようにベンチのオブジェクトOB2を設置するような動作である。
【0232】
なお、敵キャラクタの攻撃によって、例えば、プレーヤキャラクタPCがダメージを受けた場合、プレーヤキャラクタPCの体力値(HP値)からダメージ値を減算する。オブジェクトOB2によって防御できた場合には、ダメージ値からオブジェクトOB2の防御に相当する防御力パラメータ(防御値)を減算する処理を行う。なお、オブジェクトが重いほど、防御力パラメータの値が高くなるように制御してもよい。
【0233】
[2.4.3]特殊なオブジェクトの動作
また、動作制御部112aは、特殊なオブジェクトについては、その動作内容を予め設定している。つまり、オブジェクト毎に、オブジェクトの動作内容を予め設定してもよい。例えば、ゲーム装置10は、銃のオブジェクトを常に攻撃を行うオブジェクトとし、予め、銃弾が発射される動作内容を記憶部170等に記憶する。そして、動作制御部112aは、動作指示を受け付けた場合に、保留状態の銃のオブジェクトの保留状態を解除し、例えば、ロックオン対象の敵キャラクタECに向けて銃弾が発射されるように制御する。
【0234】
また、ゲーム装置10は、盾のオブジェクトを常に防御を行うオブジェクトとし、予め、壁を作るように配置する動作内容を記憶部170等に記憶する。そして、動作制御部112aは、動作指示を受け付けた場合に、保留状態の盾のオブジェクトの保留状態を解除し、例えば、プレーヤキャラクタPCと敵キャラクタECの間に壁を作るように盾を設置し、敵キャラクタECからの攻撃から防御するように制御する。
【0235】
また、ゲーム装置10は、薬のオブジェクトを常に回復を行うオブジェクトとし、予め、薬がキャラクタに配布されるような動作内容を記憶部170等に記憶する。そして、動作制御部112aは、図13に示すように、動作指示を受け付けた場合に、保留状態の薬のオブジェクトOB3の保留状態を解除し、例えば、プレーヤキャラクタPCと仲間キャラクタAC1、AC2に薬がキャラクタに配布されるような動作を実行する。そして、ゲーム装置10は、プレーヤキャラクタPCと仲間キャラクタAC1、AC2の体力値(HP値)を、薬オブジェクトOB3に相当する回復力パラメータ(回復値、上昇率、加算値)に基づき、上昇させる等の制御を行う。
【0236】
[2.4.4]複数のオブジェクトを個別に動作制御
また、動作制御部112aは、プレーヤから動作指示を受け付けた場合に、複数の保留状態のオブジェクトを、個別に、保留状態を解除し所定の動作を行わせてもよい。
【0237】
例えば、ゲーム装置10は、記憶部170等に記憶された保留状態のオブジェクトの識別番号の昇順に、オブジェクトの保留状態を解除する。すなわち、FIFO(先入れ先出し)方式により、古いオブジェクトから順に動作させる。例えば、図10(B)に示すように、動作指示を受け付けた場合、1番目の保留状態の自転車のオブジェクトOB1の保留状態を解除し、動作指示に対応する動作内容に基づき所定の動作を行わせる。次に、2番目の保留状態のベンチのオブジェクトOB2が、プレーヤキャラクタPCの頭上(ほぼ頭上でもよい。以下同様。)の位置Q1に配置される。その後、動作指示を受け付けた場合、当該ベンチのオブジェクトOB2の保留状態を解除し、動作指示に対応する動作内容に基づき所定の動作を行わせる。そして、最後に3番目の保留状態の薬のオブジェクトOB3が、プレーヤキャラクタPCの頭上の位置Q1に配置される。その後、動作指示を受け付けた場合、3番目の保留状態の薬のオブジェクトOB3の保留状態を解除し、動作指示に対応する動作内容に基づき所定の動作を行わせる。
【0238】
このようにすれば、プレーヤは、プレーヤキャラクタPCの頭上にある保留状態のオブ
ジェクトを次に動作させるオブジェクトとして認識することができるので、動作対象のオブジェクトを容易に認識することができ、オブジェクトに対して適切に動作指示を行うことができる。
【0239】
[2.4.5]複数のオブジェクトによる一括動作制御
また、動作制御部112aは、プレーヤから動作指示を受け付けた場合に、複数の保留状態のオブジェクトを、一括で、保留状態を解除し、所定の動作を行わせてもよい。
【0240】
まず、受け付け部110は、複数のオブジェクトの指定指示を受け付け、更に、指定指示された複数のオブジェクトの動作指示を受け付ける。そして、動作制御部112aは、複数のオブジェクトの指定指示及び動作指示を受け付けた場合に、当該複数のオブジェクトの保留状態を解除し、例えば、ロックオン対象の敵キャラクタECに対して動作指示に対応する動作内容で、動作させる。
【0241】
例えば、動作制御部112aは、保留状態の自転車のオブジェクトOB1及び保留状態のベンチのオブジェクトOB2の指定指示及び「近距離攻撃」の動作指示E1を受け付けた場合に、当該自転車のオブジェクトOB1及び当該ベンチのオブジェクトOB2の保留状態を解除し、例えば、ロックオン対象の敵キャラクタECに対して自転車のオブジェクトOB1及びベンチのオブジェクトOB2が近距離で衝突するような近距離攻撃の動作を実行する。
【0242】
また、動作制御部112aは、保留状態の自動販売機のオブジェクトOB7及び保留状態の冷蔵庫のオブジェクトOB8の指定指示及び「防御」の動作指示E4を受け付けた場合に、当該自動販売機のオブジェクトOB7及び当該冷蔵庫のオブジェクトOB8の保留状態を解除し、例えば、当該自動販売機のオブジェクトOB7及び当該冷蔵庫のオブジェクトOB8を盾のようにして、敵キャラクタECからの攻撃を防御する動作を行わせる。
【0243】
また、動作制御部112aは、プレーヤキャラクタPCの所定パラメータ(例えば、能力値)に応じて、一括で動作させるオブジェクトの数を変化させてもよい。
【0244】
例えば、動作制御部112aは、プレーヤキャラクタの能力値が高いほど、一括で動作させるオブジェクトの数が多くなるように制御する。例えば、プレーヤキャラクタの能力値ABPに比例して、一括で動作させるオブジェクトの数Mを増加させる。具体的に説明すると、プレーヤキャラクタPCの能力値ABPが10である場合、一括で動作させるオブジェクトの数は10個とし、プレーヤキャラクタPCの能力値ABPが60である場合、一括で動作させるオブジェクトの数は60個とする。このように、プレーヤキャラクタPCの成長に伴い、一括動作対象のオブジェクト数が増加するので、プレーヤPはプレーヤキャラクタPCの成長を一層楽しみながらゲームを進行させることができる。
【0245】
[2.4.6]プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、オブジェクトの動作を変化させる処理
また、動作制御部112aは、プレーヤキャラクタPCの所定パラメータ(例えば、能力値)に応じて、オブジェクトの動作を変化させるようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤPはプレーヤキャラクタPCの成長を一層楽しみながらゲームを進行させることができる。
【0246】
例えば、動作制御部112aは、能力値が高いプレーヤキャラクタPCは、攻撃力の高い攻撃を行う。例えば、能力値に比例した所定係数AK(1≦AK)を、攻撃力パラメータに乗算する。また、動作制御部112aは、能力値が高いプレーヤキャラクタPCは、防御力の高い防御を行う。例えば、能力値に比例した所定係数AK(1≦AK)を、防御
力パラメータに乗算する。また、動作制御部112aは、能力値が高いプレーヤキャラクタPCは、回復力の高い防御を行う。例えば、能力値に比例した所定係数AK(1≦AK)を、回復力パラメータに乗算する。
【0247】
[2.4.7]動作のタイミング
本実施形態の動作制御部112aは、プレーヤから動作指示を受け付けたタイミングで、保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行している。プレーヤは直感的に動作指示を行ってゲームプレイすることができるからである。
【0248】
なお、動作制御部112aは、次のように、ゲーム装置10側で決めた所定のタイミングで、保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行してもよい。つまり、ゲーム装置10側で決めた所定のタイミングでCPU(コンピュータ)による動作指示を行い、保留状態のオブジェクトについて、保留状態を解除し所定の動作を実行してもよい。
【0249】
動作制御部112aは、オブジェクトを保留状態として確保されたタイミングT1から所定期間(例えば、60秒間)経過したタイミングT2を所定のタイミングとし、当該タイミングT2において、保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行する。ゲーム進行に応じて適したタイミングT2で、オブジェクトについて所定の動作を実行することができるからである。
【0250】
動作制御部112aは、保留状態のオブジェクトについて、所定条件を満たしたタイミングを所定のタイミングとし、当該所定のタイミングで保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行する。
【0251】
例えば、オブジェクトOB21、オブジェクトOB22を組み合わせて構成される1つのオブジェクトが存在する場合において、例えば、オブジェクトOB21とオブジェクトOB22の両方を保留状態として設定することを所定条件とする。つまり、オブジェクトOB21とオブジェクトOB22の両方を保留状態として設定したタイミングT3を所定のタイミングとし、保留状態のオブジェクトOB21、OB22の保留状態を解除し、当該オブジェクトOB21、OB22について動作させる。なお、当該オブジェクトOB21、OB22が合体された状態で動作させてもよい。
【0252】
また、「保留状態のオブジェクト数が所定数(例えば、5個)に達するという条件」を所定条件とした場合、保留状態のオブジェクト数が所定数(例えば、5個)達したタイミングT4を所定のタイミングとし、保留状態のオブジェクトの保留状態を解除し、当該5個のオブジェクトについて動作させてもよい
また、ゲーム装置10は、特殊なオブジェクト(例えば、大砲のオブジェクト)を保留状態として確保して保留状態を維持している場合において、攻撃対象(ロックオン対象)の敵キャラクタの指示、及び、攻撃準備期間の指示を受け付けた場合には、当該攻撃準備期間終了時T5、又は、所定条件を満たしたタイミングT6で、特殊なオブジェクトの保留状態を解除し、当該特殊なオブジェクトについて動作(敵キャラクタに向けて大砲を発射する動作)を実行するようにしてもよい。
【0253】
[2.4.8]動作パラメータ
本実施形態のゲーム装置10は、予めプレーヤキャラクタPCに対応づけて動作パラメータを設定することによって、ゲームの興趣性を向上させている。ここで、動作パラメータ(「念力パラメータ」ともいう。)は、敵キャラクタECを倒した場合やゲームステージをクリアした場合に増加する。なお、動作パラメータは、時間経過に応じて増加するも
のであってもよい。一方、動作パラメータは、保留状態のオブジェクトを動作させる際に減少する。
【0254】
つまり、動作制御部112aは、動作パラメータから所与の消費値を減算することを条件に、保留状態のオブジェクトの保留状態を解除し、オブジェクトについて所定の動作を実行する。
【0255】
例えば、ゲーム装置10は、図9に示すように、オブジェクト毎に消費値を予め設定する。例えば、プレーヤキャラクタPCの現在の動作パラメータが「100」であるとすると、オブジェクトの消費値(複数オブジェクトの場合は消費値の合計値)が100以下である場合に、当該オブジェクトの保留状態を解除して動作させることができる。
【0256】
例えば、自転車のオブジェクトOB1の消費値が60である場合において、自転車のオブジェクトOB1の保留状態を解除して動作させる場合には、プレーヤキャラクタPCの動作パラメータ「100」からオブジェクトOB1の消費値「60」を減算し、動作パラメータを「40」に更新し、自転車のオブジェクトOB1の保留状態を解除して動作させる。
【0257】
また、表示制御部118は、図5に示すように、「現在の動作パラメータ(例えば、100)」/「現在の動作パラメータの上限値(例えば、200)」、及び、現在の動作パラメータを示すゲージGPを表示し、プレーヤが動作パラメータの値を認識できるように制御する。
【0258】
なお、ゲーム装置10は、プレーヤキャラクタPCの能力値に応じて動作パラメータの上限値を上昇させる。なお、ゲーム装置10は、動作パラメータを、上限値を超えて増加させるように制御してもよい。
【0259】
[2.5]フローチャート
次に、図14を用いて、本実施形態のゲーム装置10によって実行される処理の流れの一例を説明する。
【0260】
まず、設定範囲を設定する処理を行う(ステップS1)。すなわち、範囲設定部116は、受け付け部110によって操作入力部150から所定範囲ARを設定するための範囲設定入力情報を受け付けている期間Tの間、所定範囲ARを設定する。
【0261】
そして、所定範囲内に存在するオブジェクトのうち、指定されたオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定する(ステップS2)。例えば、保留制御部115は、所定範囲AR内に存在するオブジェクトのうち、コンピュータ(CPU)によって指定されたオブジェクトOB1を、保留状態のオブジェクトとして設定する。そして、保留制御部115は、保留状態のオブジェクトをプレーヤキャラクタの上方に配置する(ステップS3)。
【0262】
そして、動作指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS4)。動作指示を受け付けた場合に(ステップS4のY)、オブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行する(ステップS5)。例えば、動作制御部112aは、プレーヤPによる「近距離攻撃」の動作指示E1を受け付けた場合、保留状態の自転車オブジェクトOB1の保留状態を解除し、攻撃対象の敵キャラクタECに対し、自転車オブジェクトOB1の近距離攻撃の動作を実行する。以上で処理を終了する。
【0263】
[3]応用例
[3.1]オブジェクトを保留状態として設定する手法に関する応用例
本実施形態のゲーム装置10の保留制御部115は、ゲーム空間に存在するオブジェクトのうち、所与のオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定するが、所定範囲ARの有無に関係なく、プレーヤの指示操作(操作入力)に基づいて指定されたオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定してもよい。
【0264】
例えば、図15に示すように、受け付け部110は、プレーヤのタッチ操作に基づき自転車のオブジェクトOB1の指定を受け付け、保留制御部115は、自転車のオブジェクトOB1を保留状態のオブジェクトとして設定してもよい。より具体的に説明すると、ゲーム装置10は、自転車のオブジェクトOB1の表示領域において、プレーヤのタッチ操作を検出した場合に、保留制御部115は、自転車のオブジェクトOB1を保留状態のオブジェクトとして設定してもよい。
【0265】
また、保留制御部115は、所定範囲ARが設定されている場合には、所定範囲AR内に存在するオブジェクトのうち、プレーヤのタッチ操作によって指定されたオブジェクトを、保留状態のオブジェクトとして設定してもよい。
【0266】
[3.2]保留状態のオブジェクトに関する応用例
本実施形態の保留制御部115は、ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定し、保留状態の当該オブジェクトに関する情報をゲーム画面上の所定位置に表示する制御を行ってもよい。
【0267】
ここで、「保留状態の当該オブジェクトに関する情報」とは、保留状態のオブジェクトの種類、個数等である。
【0268】
例えば、保留制御部115は、ゲーム画面の所定領域WAにおいて、プレーヤキャラクタPCが確保した保留状態のオブジェクトのアイコンを表示してもよい。なお、アイコンとは、オブジェクトの記号、マーク、或いは指示体を表すものである。保留制御部115は、オブジェクトの種類に応じたアイコンを表示させる。
【0269】
つまり、図16に示すように、保留状態の自転車のオブジェクトOB1に対応するアイコンI-OB1、保留状態のベンチのオブジェクトOB2に対応するアイコンI-OB2、保留状態の薬のオブジェクトOB3に対応するアイコンI-OB3を所定領域(表示領域)WAの所定位置に表示する。なお、ゲーム装置10は、編集画面において、保留状態のオブジェクトに対応するアイコンの表示順をプレーヤの操作入力に基づき編集できるように制御してもよい。
【0270】
更に、保留制御部115は、オブジェクト毎(オブジェクトの種類毎)に、プレーヤキャラクタPCが保有する保留状態のオブジェクトの数を表示する。例えば、保留状態の自転車のオブジェクトOB1の保有数が「1」である場合、アイコンI-OB1の右下に「1」の表示を行う。同様に、保留状態のベンチのオブジェクトOB2、保留状態の薬のオブジェクトOB3それぞれの保有数が「1」である場合、アイコンI-OB2、アイコンI-OB3それぞれの右下に「1」の表示を行う。このようにすれば、プレーヤは保留状態の各オブジェクトの数を的確に知ることができる。例えば、仮にカメラ視点によって、保留状態のオブジェクトが視界から外れていたとしても、保留状態のオブジェクトの数を認識することができる。
【0271】
更に、ゲーム装置10は、保留状態の当該オブジェクトに関する情報を所定領域WAに表示する制御を行う場合には、図17に示すように、ゲーム空間において、保留状態のオブジェクトを配置しないように制御してもよい。つまり、ゲーム装置10は、ゲーム空間
に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定した場合、保留状態の当該オブジェクトを一時的にゲーム空間から削除してもよい。プレーヤは、所定領域WAにて表示される保留状態のオブジェクトに関する情報を確認することにより、いずれのオブジェクトが保留状態であるのかを認識できるからである。なお、一時的に削除された保留状態のオブジェクトについて、当該オブジェクトの保留状態を解除して動作させる場合には、再度ゲーム空間内にオブジェクトを登場させて所定の動作を行うように制御する。
【0272】
なお、所定領域WAは限られているので、アイコン数が多い場合、アイコンをリール状(ループ状)に配置し、フリック操作でリールを動かしてアイコンのレイアウトを変更可能に制御してもよい。例えば、リールの上端へのタッチ入力やリールの下端へのタッチ入力を検出すると、新たなアイコンを表示させるように制御する。
【0273】
また、ゲーム装置10は、同一アイコンへの連打によって複数個のオブジェクトを動作させるように制御してもよい。例えば、保留状態の自転車のオブジェクトOB1が10個ある場合において、自転車のオブジェクトOB1に対応するアイコンI-OB1に対して5回の連打(5回のタッチ入力)を受け付けた場合、5個の自転車のオブジェクトOB1を動作させるように制御してもよい。また、ゲーム装置10は、同一アイコンへのタッチ入力中(タッチオフするまでの間)は、オート連打しているものとし、個数が0になるまで連続的に複数のオブジェクトを動作させるように制御してもよい。
【0274】
また、ゲーム装置10は、異なる複数のアイコンに対するスライド入力によって複数のオブジェクトの選択を受け付け、当該複数のオブジェクトを動作させるように制御してもよい。例えば、保留状態の自転車のオブジェクトOB1が1個、保留状態のベンチのオブジェクトOB2が1個、保留状態の薬オブジェクトOB3が1個ある場合において、自転車のオブジェクトOB1に対応するアイコンI-OB1、ベンチのオブジェクトOB2に対するアイコンI-OB2、薬のオブジェクトOB3に対するアイコンI-OB3を通るスライド入力を受け付けた場合に、自転車のオブジェクトOB1、ベンチのオブジェクトOB2、薬のオブジェクトOB3を続けて動作させるように制御してもよい。
【0275】
また、ゲーム装置10は、スライド入力中(タッチオフするまでの間)は、継続して複数のオブジェクトの選択を受け付けるようにしてもよい。
【0276】
また、ゲーム装置10は、爆弾マークを表示させ、スライド入力中(タッチオフするまでの間)は、継続して複数のオブジェクトの選択を受け付けるようにし、当該爆弾マーク(爆発マークの表示領域)でタッチオフすると、選択した複数のオブジェクトを爆発させる動作をさせてもよい。なお、ゲーム装置10は、所定領域WA単位(リール単位)で選択を受け付けて、爆発マークでのタッチオフを行い、保留状態の全オブジェクトを爆発させる動作に移行してもよい。なお、爆発マークの種類、攻撃力(威力)、個数は、プレーヤの能力値や所持スキルに応じて変化させてもよい。
【0277】
また、ゲーム装置10は、所定領域WAに対して、画面外側に向けてフリック入力を受け付けた場合、所定領域WAを消去(或いは、所定領域WAに対応する収納バーを表示)するようにしてもよい。そして、ゲーム装置10は、画面端から内側に向けてフリック入力を受け付けた場合、再度、所定領域WAを表示するように制御してもよい。
【0278】
[3.3]所定範囲の縮小
範囲設定部116は、所定範囲ARの拡大に限らず縮小するように変化させてもよい。例えば、プレーヤキャラクタPCが敵キャラクタECから攻撃を受けてダメージを受けた場合に、所定範囲ARを縮小させるように制御してもよい。例えば、所定範囲ARの半径
が6メートルである場合において、プレーヤキャラクタPCが敵キャラクタECから攻撃を受けた場合、敵キャラクタECから攻撃を受けたタイミングから所定期間(60秒)が経過するまで間、所定範囲ARの半径を3メートル(50%縮小)に変化させる。なお、例えば、プレーヤキャラクタPCが敵キャラクタECから攻撃を受けてダメージを受けた場合に、所定範囲ARの最大拡大範囲を縮小させるように制御してもよい。
【0279】
[3.4]所定範囲の拡大速度の減速
範囲設定部116は、プレーヤキャラクタPCが敵キャラクタECから攻撃を受けてダメージを受けた場合に、所定範囲ARの拡大速度を減速させるように制御してもよい。例えば、所定範囲ARの拡大速度Vが秒速6メートルである場合において、プレーヤキャラクタPCが敵キャラクタECから攻撃を受けた場合、敵キャラクタECから攻撃を受けたタイミングから所定期間(60秒)が経過するまで間、拡大速度Vを秒速3メートルにする。
【0280】
[3.5]保留状態のオブジェクトの選択
動作制御部112aは、複数の保留状態のオブジェクトを、個別に、保留状態を解除し所定の動作を行わせる場合に、FIFO(先入れ先出し)方式により、古いオブジェクトから順に動作させていたが、プレーヤの指示に基づき選択されたオブジェクトの保留状態を解除し所定の動作を行わせてもよい。
【0281】
例えば、図10(B)に示すように、1番目の保留状態の自転車のオブジェクトOB1をプレーヤキャラクタPCの頭上の位置Q1に配置しているが、プレーヤPが自転車のオブジェクトOB1ではなくベンチのオブジェクトOB2を動作させたい場合、軌跡LにおいてオブジェクトOB1~OB3を移動させて、ベンチのオブジェクトOB2をプレーヤキャラクタPCの頭上の位置Q1に配置する。そして、動作指示に基づきベンチのオブジェクトOB2の保留状態を解除し、動作指示に対応する動作内容に基づき所定の動作を行わせる。なお、ゲーム画面において軌跡は表示してもよいし非表示でもよい。
【0282】
なお、図18に示すように、動作制御部112aは、保留状態の自転車のオブジェクトOB1のアイコンI-OB1の選択指示(タッチ操作)を受け付けた場合には、選択された自転車のオブジェクトOB1の保留状態を解除し所定の動作を行わせてもよい。
【0283】
[3.6]必殺技
また、本実施形態のゲーム装置10は、プレーヤの操作に基づき必殺技が発動された場合に特定期間(例えば、60秒間)を設定してもよい。ゲーム装置10は、特定期間中において、プレーヤキャラクタPCから所定距離以上(例えば、20メートル以上)離れて存在する敵キャラクタECを、プレーヤキャラクタPCの近くに移動させることができる。例えば、遠距離攻撃不可能な位置に存在する敵キャラクタECをプレーヤキャラクタPCの近くに移動させる。なお、ゲーム装置10は、特定期間中、敵キャラクタECを所定範囲AR内に移動させるような呼び寄せ指示を受け付けるようにし当該呼び寄せ指示を受け付けた場合に、敵キャラクタECを所定範囲AR内に移動させるようにしてもよい。
【0284】
また、特定期間中、所定範囲ARを更に拡大(例えば、1.5倍)し、保留状態に設定可能なオブジェクト数を無制限とする。また、特定期間中は、全ての重さのオブジェクトについて保留状態を可能にする。このようにすれば、プレーヤキャラクタPCの近くに敵キャラクタECを呼び寄せてから、重いオブジェクトや多数のオブジェクトの保留状態を解除して敵キャラクタECを攻撃することができ、敵キャラクタECを一気に攻め込むことができる。
【0285】
また、ゲーム装置10は、特定期間中、特殊攻撃の指示を受け付けてもよい。例えば、
ゲーム装置10は、特殊攻撃の指示を受け付けた場合、オブジェクトOBを動作させずに敵キャラクタECに対してプレーヤキャラクタPCの念力のみで敵キャラクタECにダメージを与える(敵キャラクタECの体が自動的に破壊される)ように制御してもよい。
【0286】
[3.7]敵キャラクタに対する特殊な攻撃手法
また、ゲーム装置10は、敵キャラクタEC1を保留状態に設定し、保留状態に設定された敵キャラクタEC1の保留状態を解除し、別の敵キャラクタEC2に対して攻撃を行う動作を行ってもよい。なお、敵キャラクタEC1を保留状態に設定した際に、当該敵キャラクタEC1の体力値を減少させてもよい。このようにすれば、敵キャラクタEC1、EC2両方にダメージを与えることができ、プレーヤにとって有利な攻撃を行うことができる。
【0287】
[3.8]マップ表示
本実施形態の表示制御部118は、ゲーム空間におけるプレーヤキャラクタPC、保留状態のオブジェクト、敵キャラクタECそれぞれの位置関係を示すマップ画面をゲーム画面の所定の領域に表示してもよい。
【0288】
[3.9]保留状態にするまでの期間の制御
保留制御部115は、所定範囲ARが設定された際に、オブジェクトが所定範囲AR内に属した時点TSで、当該オブジェクトを直ぐに保留状態に設定してもよいし、オブジェクトが所定範囲AR内に属した時点TSから所定の期間経過した時点TEで、当該オブジェクトを保留状態に設定してもよい。
【0289】
特に、本実施形態の保留制御部115は、所定範囲ARが設定された際に、オブジェクト(保留可能フラグが1に設定されたオブジェクト)が所定範囲AR内に属したと判定された時点TSから、保留状態に設定する時点(保留状態フラグを0から1に更新する時点)TEまでの期間PRを制御してもよい。
【0290】
(距離による期間の制御)
保留制御部115は、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの距離に応じて期間PRを制御してもよい。例えば、プレーヤキャラクタの位置P1とオブジェクトの位置との距離が長いほど、期間PRが長くなるように設定する。言い換えると、プレーヤキャラクタの位置P1とオブジェクトの位置との距離が短いほど、期間PRが短くなるように制御する。
【0291】
具体的に説明すると、プレーヤキャラクタPCと自転車のオブジェクトOB1との距離Dが1メートル以内である場合(D≦1)には、自転車のオブジェクトOB1が所定範囲AR内に属したと判定された時点TS1から、当該自転車のオブジェクトOB1を保留状態に設定する時点TE1までの期間PR1を、5秒間に設定する。
【0292】
一方、プレーヤキャラクタPCとベンチのオブジェクトOB2との距離Dが1メートルより遠く離れており5メートル以内である場合(1<D≦5)には、ベンチのオブジェクトOB2が所定範囲AR内に属したと判定された時点TS2から、当該ベンチのオブジェクトOB2を保留状態に設定する時点TE2までの期間PR2を、10秒間に設定する。
【0293】
(重さによる期間の制御)
例えば、保留制御部115は、オブジェクトの重さに応じて、当該オブジェクトが所定範囲AR内に属したと判定された時点TSから、保留状態に設定する時点TEまでの期間PRを制御してもよい。
【0294】
例えば、図9に示すように、各オブジェクトには予め重さが定められている。保留制御部115は、オブジェクトが重いほど、期間PRが長くなるように設定する。言い換えると、オブジェクトが軽いほど、期間PRが短くなるように制御する。
【0295】
具体的に説明すると、釘のオブジェクトOB11の重さが0.1キログラムである場合には、釘のオブジェクトOB11が所定範囲AR内に属したと判定された時点TS3から、当該釘のオブジェクトOB11を保留状態に設定する時点TE3までの期間PR3を、2秒間に設定する。
【0296】
一方、釘のオブジェクトOB11よりも重い車のオブジェクトOB4の場合、期間PRを釘のオブジェクトOB11よりも長く設定する。
【0297】
つまり、釘オブジェクトOB11よりも重い車のオブジェクトOB4の重さが1600キログラムである場合には、車のオブジェクトOB4が所定範囲AR内に属したと判定された時点TS4から、当該車のオブジェクトOB4を保留状態に設定する時点TE4までの期間PR4を、10秒間に設定する。
【0298】
(距離と重さによる期間の制御)
また、保留制御部115は、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの距離及びオブジェクトの重さに基づき、当該オブジェクトが所定範囲AR内に属したと判定された時点TSから、保留状態に設定する時点TEまでの期間PRを制御してもよい。
【0299】
具体的に説明すると、例えば、プレーヤキャラクタPCと釘のオブジェクトOB11との距離Dが3メートル以内(D≦3)であれば、釘のオブジェクトOB11が所定範囲AR内に属したと判定された時点TS5から、当該釘のオブジェクトOB11を保留状態に設定する時点TE5までの期間PR5を、2秒間に設定し、プレーヤキャラクタPCと釘のオブジェクトOB11との距離Dが3メートルより大きく6メートル以内(3<D≦6)であれば、期間PR5を4秒間に設定する。
【0300】
一方、釘のオブジェクトOB11よりも重い車のオブジェクトOB4の場合、期間PRを釘のオブジェクトOB11よりも長く設定する。
【0301】
つまり、車のオブジェクトOB4の重さが1600キログラムである場合には、プレーヤキャラクタPCと車のオブジェクトOB4との距離Dが3メートル以内(D≦3)であれば、車のオブジェクトOB4が所定範囲AR内に属したと判定された時点TS6から、当該車のオブジェクトOB4を保留状態に設定する時点TE6までの期間PR6を、10秒間に設定し、プレーヤキャラクタPCと車のオブジェクトOB4との距離Dが3メートルより大きく6メートル以内(3<D≦6)であれば、当該期間PR6を20秒に設定する。
【0302】
(所定条件に基づく期間の制御)
また、保留制御部115は、所定範囲ARが設定された際に、所定条件に基づいて、オブジェクト(保留可能フラグが1に設定されたオブジェクト)が所定範囲AR内に属したと判定された時点TSから、保留状態に設定する時点TEまでの期間PRを制御してもよい。
【0303】
例えば、保留制御部115は、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの距離と重さとに応じて、期間PRを制御してもよい。
【0304】
例えば、プレーヤキャラクタPCと当該オブジェクトの距離Dが1メートル以内(D≦
1)である場合には、全ての重さのオブジェクトの期間PRを1秒間に設定する。そして、プレーヤキャラクタPCと当該オブジェクトの距離Dが1メートルより大きく2メートル以内(1<D≦2)である場合には、2000キログラム未満のオブジェクトの期間PRを2秒間に設定し、その他のオブジェクトについては保留状態に設定しないように制御する。そして、プレーヤキャラクタPCと当該オブジェクトの距離Dが2メートルより大きく3メートル以内(2<D≦3)である場合には、1000キログラム未満のオブジェクトの期間PRを3秒間に設定し、その他のオブジェクトについては保留状態に設定しないように制御する。そして、プレーヤキャラクタPCと当該オブジェクトの距離Dが3メートルより大きく4メートル以内(3<D≦4)である場合には、100キログラム未満のオブジェクトの期間PRを4秒間に設定し、その他のオブジェクトについては保留状態に設定しないように制御する。そして、プレーヤキャラクタPCと当該オブジェクトの距離Dが4メートルより大きく5メートル以内(4<D≦5)である場合には、10キログラム未満のオブジェクトの期間PRを5秒間に設定し、その他のオブジェクトについては保留状態に設定しないように制御する。そして、プレーヤキャラクタPCと当該オブジェクトの距離Dが5メートルより大きい(5<D)場合には、1キログラム未満のオブジェクトの期間PRを6秒間に設定し、その他のオブジェクトについては保留状態に設定しないように制御する。
【0305】
(その他)
また、保留制御部115は、所定範囲ARが設定された際に、オブジェクトの属性に応じて、当該オブジェクト(保留可能フラグが1に設定されたオブジェクト)が所定範囲AR内に属したと判定された時点TSから、保留状態に設定する時点TEまでの期間PRを制御してもよい。例えば、「水」の属性のオブジェクトは期間PRを5秒間に設定し、「火」の属性のオブジェクトは期間PRを6秒間に設定し、「木」の属性のオブジェクトは期間PRを7秒間に設定し、「光」の属性のオブジェクトは期間PRを8秒間に設定し、「闇」の属性のオブジェクトは期間PRを9秒間に設定する。
【0306】
また、保留制御部115は、所定範囲ARが設定された際に、当該プレーヤキャラクタとオブジェクトとの相性に応じて、当該オブジェクト(保留可能フラグが1に設定されたオブジェクト)が所定範囲AR内に属したと判定された時点TSから、保留状態に設定する時点TEまでの期間PRを制御してもよい。
【0307】
例えば、保留制御部115は、プレーヤキャラクタの属性と同一の属性のオブジェクトについて期間PRを10秒間に設定し、プレーヤキャラクタの属性と異なる属性のオブジェクトについて期間PRを20秒間に設定する。
【0308】
また、保留制御部115は、プレーヤキャラクタの種類と相性の良い種類のオブジェクトについて期間PRを10秒間に設定し、プレーヤキャラクタの種類と相性の悪い種類のオブジェクトについて期間PRを20秒間に設定する。
【0309】
(プレーヤキャラクタの成長に応じた調整)
なお、プレーヤキャラクタPCの成長に応じて、期間PR(オブジェクトが所定範囲AR内に属したと判定された時点TSから、保留状態に設定する時点TEまでの期間PR)を更に調整するようにしてもよい。例えば、プレーヤキャラクタPCの能力値が高くなるにつれて減少する係数X(0<X<1)を設定し、上記で決めた期間PRに係数Xを乗算し、乗算後の値を最終的な期間PRとしてもよい。
【0310】
[3.10]カウンター攻撃
本実施形態のゲーム装置10は、オブジェクトのインターセプト(迎撃)の攻撃手法を採用してもよい。例えば、敵キャラクタECが所与のオブジェクトOB20をプレーヤキ
ャラクタPCに対して投げつけてきた場合であって、プレーヤ又はCPU(コンピュータ)からインターセプトの動作指示を受け付けた場合、プレーヤキャラクタPCは、カウンターのように当該オブジェクトOB20を跳ね返すようにしてもよい。
【0311】
[3.11]ゲームシステムの応用例
[3.11.1]サーバ装置20の応用例
サーバ装置20は、本実施形態のゲーム装置10が行う一部又は全部の処理を、行ってもよい。例えば、サーバ装置20の処理部200は、受け付け部210、配置部211、移動・動作処理部212、動作制御部212a、保留制御部215、ゲーム処理部214、範囲設定部216、表示制御部218、画像生成部208、音制御部209として機能してもよい。
【0312】
通信制御部201は、ゲームに関する情報、生成した画像の情報、音制御情報等を、ゲーム装置10に送信する。また、通信制御部201は、ゲーム装置10から、ゲーム装置10から受信した入力情報(例えば、動作指示などの各種指示に関する情報)等を受信する。
【0313】
受け付け部210は、ゲーム装置10の入力情報(例えば、動作指示などの各種指示に関する情報)を受け付ける。
【0314】
サーバ装置20の配置部211の具体的な処理は、ゲーム装置10の配置部111と同様であるので説明を省略する。
【0315】
サーバ装置20の移動・動作処理部212の具体的な処理は、ゲーム装置10の移動・動作処理部112と同様であるので説明を省略する。
【0316】
サーバ装置20の動作制御部212aは、所定条件を満たした場合に、保留制御部215によって保留状態に設定されたオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトについて所定の動作を実行する。動作制御部212aの具体的な処理は、ゲーム装置10の動作制御部112aと同様であるので説明を省略する。
【0317】
サーバ20の保留制御部215は、ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定し、保留状態の当該オブジェクトを前記ゲーム空間の所定位置に配置する制御を行う、及び/又は、保留状態の当該オブジェクトに関する情報をゲーム画面上の所定位置に表示する制御を行う。なお、「表示する制御」とは、サーバ20が、ゲーム装置(端末装置)10におけるゲーム画面上の表示を制御することである。例えば、サーバ20が、保留状態の当該オブジェクトに関する情報をゲーム画面上の所定位置に表示する「制御の情報」を生成し、ゲーム装置10に送信した場合、ゲーム装置10は、当該「制御の情報」をサーバ20から受信すると、当該「制御の情報」に基づき、保留状態の当該オブジェクトに関する情報をゲーム画面上の所定位置に表示する。なお、保留制御部215の具体的な処理は、ゲーム装置10の保留制御部115と同様の処理を行う点については、説明を省略する。
【0318】
サーバ20の範囲設定部216の具体的な処理は、ゲーム装置10の範囲設定部116と同様であるので説明を省略する。
【0319】
サーバ装置20の表示制御部218は、画像生成部208によって生成された画像や、画像に関する情報をゲーム装置10の表示部190に表示する制御を行う。具体的な処理は、ゲーム装置10の表示制御部218と同様であるので説明を省略する。なお、「表示する制御」とは、サーバ20が、ゲーム装置(端末装置)10におけるゲーム画面上の表
示を制御することである。例えば、サーバ20が、ゲーム装置10のゲーム画面上に表示する「制御の情報」を生成し、ゲーム装置10に送信した場合、ゲーム装置10は、当該「制御の情報」をサーバ20から受信すると、当該「制御の情報」に基づき、ゲーム画面を表示する。
【0320】
サーバ20の画像生成部208の具体的な処理は、ゲーム装置10の画像生成部120と同様であるので説明を省略する。
【0321】
サーバ20の音制御部209の具体的な処理は、ゲーム装置10の音制御部130と同様であるので説明を省略する。
【0322】
[3.11.2]ブラウザゲームの例
ゲーム装置10は、ブラウザ(ブラウザソフトウエア、Webブラウザ)でゲームのプログラムを実行するものであってもよい。
【0323】
つまり、サーバ装置20は、ゲーム装置10のWebブラウザ上で提供されるゲームサービス、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供してもよい。
【0324】
また、ゲーム装置10でブラウザゲームを実行する場合にはWebページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備える。すなわち、ゲーム装置10は、サーバ装置20との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置20から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、プレーヤ操作のデータをサーバ装置20に送信するWebブラウザ機能などを備える。
【0325】
具体的には、ゲーム装置10は、サーバ装置20から提供されたゲームプログラムを実行する場合に、ゲーム開始の要求をサーバ装置20に対して行い、ゲーム装置10とサーバ装置20間においてデータ送受信が行われ、ゲームが開始される。
【0326】
本実施形態のサーバ装置20は、ゲーム装置10のプレーヤ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報やゲーム情報を受信し、受信した情報に基づいてゲーム処理を行う。
【0327】
そして、サーバ装置20は、ゲーム処理結果やゲーム制御情報をゲーム装置10に送信する。なお、ゲーム装置10は、サーバ装置20から受信したゲーム処理結果やゲーム制御情報に基づいてゲーム処理を行う。
【0328】
そして、ゲーム装置10は、プレーヤに関するゲーム情報や他のプレーヤに関するゲーム情報等の必要な情報をサーバ装置20から取得し、ゲーム装置10の記憶領域に記憶されたゲームプログラムに基づいてゲーム処理を実行する。
【0329】
[4]第2の実施形態
上記実施の形態(以下、第1の実施形態という。)では、ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを保留状態のオブジェクトとして設定し、当該保留状態のオブジェクトに対して所定条件を満たした場合(例えば、動作指示を受け付けた場合やCPUによる動作指示があった場合等)に、保留状態を解除して動作させる例について説明したが、それに限られない。以下では、オブジェクトの重さや、オブジェクトの
種類(例えば、車、冷蔵庫、風船、固定物や粘着物等)に応じて、当該オブジェクトに対して所定の動作を実行するまでの期間を制御する例について説明する。なお、第2の実施形態のゲームシステムは、第1の実施形態で採用するゲームシステム1(図1参照)と同様であり、サーバ装置20とゲーム装置10とがネットワークを介して接続可能に構成されるものである。ここで、第2の実施形態におけるオブジェクトの種類とは、車、冷蔵庫、風船、釘など、物を種別化したものでもよいし、固定物や粘着物など物の特性や状態を示すものでもよいし、金属、木製などの物の素材を示すものでもよいし、オブジェクトの属性(「木」、「水」、「火」等)でもよい。
【0330】
なお、以下の説明において、第2の実施形態において第1の実施形態と共通する事項について説明を省略し、第2の実施形態において第1の実施形態と異なる事項や更に詳細に説明すべき事項について説明する。
【0331】
[4.1]第2の実施形態のゲーム装置の構成
図19を用いて、第2の実施形態のゲーム装置10の構成について説明する。なお、図19は、本実施形態のゲーム装置10の機能ブロック図の一例である。また、第2の実施形態のゲーム装置10は、図19の各部を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
【0332】
本実施形態の処理部100は、通信制御部101、受け付け部110、配置部111、移動・動作処理部112、ゲーム処理部114、範囲設定部116、表示制御部118、画像生成部120、音制御部130、選択部131、期間制御部132として機能する。
【0333】
また、移動・動作処理部112は、動作制御部112aを含む。動作制御部112aは、選択部131によって選択状態に設定されたオブジェクトについて所定の動作を実行する。
【0334】
例えば、動作制御部112aは、特定タイミングから選択状態のオブジェクトに対応付けられた待機期間を経過したタイミングで、当該選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する。より具体的に説明すると、動作制御部112aは、所定の入力の開始タイミングを特定タイミングとし、当該所定の入力が継続して検出される経過時間が待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行するようにしてもよい。
【0335】
また、動作制御部112aは、複数の選択状態のオブジェクト毎に、特定タイミングから選択状態のオブジェクトの待機期間を経過したタイミングで、当該選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行するようにしてもよい。
【0336】
また、動作制御部112aは、プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、オブジェクトの動作を変化させるようにしてもよい。
【0337】
また、動作制御部112aは、動作パラメータから所与の消費値を減算することを条件に、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行するようにしてもよい。
【0338】
範囲設定部116は、プレーヤキャラクタの位置に基づいて、ゲーム空間に所定範囲を設定する。例えば、範囲設定部116は、プレーヤキャラクタの位置を基準に、所定範囲の大きさを変化させるようにしてもよい。また、範囲設定部116は、プレーヤキャラクタの所定パラメータに基づいて、所定範囲の大きさを変化させるようにしてもよい。
【0339】
選択部131は、ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクト
を選択状態のオブジェクトとして設定する。例えば、選択部131は、ゲーム空間に存在するオブジェクトのうちプレーヤの操作入力に基づき指定されたオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定するようにしてもよい。また、選択部131は、所定範囲内に存在するオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定するようにしてもよい。
【0340】
また、選択部131は、複数のオブジェクトを選択状態に設定するようにしてもよい。また、選択部131は、選択状態のオブジェクトの個数をゲーム画面上に表示する制御を行うようにしてもよい。
【0341】
また、選択部131は、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの距離、オブジェクトの種類、オブジェクトの属性、プレーヤキャラクタとオブジェクトとの相性の少なくとも一つに応じて、オブジェクトを選択状態に設定するか否かを判断するようにしてもよい。また、選択部131は、プレーヤキャラクタの種類(性格、性別、スキル等)に基づいて、オブジェクトを選択状態にするか否かを判断するようにしてもよい。また、選択部131は、プレーヤキャラクタの所定パラメータ(例えば、レベル、能力値等)に基づいて、オブジェクトを選択状態にするか否かを判断するようにしてもよい。また、選択部131は、オブジェクトの重さに基づいて、オブジェクトを選択状態に設定するか否かを判断するようにしてもよい。
【0342】
また、選択部131は、プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、選択状態に設定可能なオブジェクトの数、属性及び種類の少なくとも1つを変化させるようにしてもよい。
【0343】
期間制御部132は、選択状態のオブジェクトに対応付けて、特定タイミングから所定の動作を実行するまでの待機期間を制御する。例えば、期間制御部132は、選択状態のオブジェクトの重さ及び選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方に基づいて、当該選択状態のオブジェクトに対応付けられた待機期間を制御する。
【0344】
具体的に説明すると、期間制御部132は、選択状態のオブジェクトの重さが重くなるほど、待機期間を長くするように制御してもよい。
【0345】
また、期間制御部132は、複数の選択状態のオブジェクト毎に、選択状態のオブジェクトの重さ及び選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方に基づいて待機期間を設定する。
【0346】
また、期間制御部132は、選択状態のオブジェクトの重さ及び選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方と、プレーヤキャラクタの所定パラメータとに基づいて、当該選択状態のオブジェクトに対応付けられた待機期間を設定するようにしてもよい。
【0347】
また、期間制御部132は、プレーヤキャラクタに特殊な装備が付けられた場合に、所定値(例えば、1000キログラム)より重いオブジェクトを持ち上げて敵キャラクタに向けて発射可能に制御してもよい。また、期間制御部132は、プレーヤキャラクタに特殊な装備が付けられた場合に、待機時間が短くなる(例えば、待機期間が半分になる)ように制御してもよい。
【0348】
[4.2]第2の実施形態のサーバ装置の構成
第2の実施形態のサーバ装置20の構成は、図3に示す第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0349】
[4.3]第2の実施形態の概要
次に、第2の実施形態の手法について説明する。第2の実施形態のゲーム装置10は、第1の実施形態を応用したものである。
【0350】
第2の実施の形態のゲーム装置10は、オブジェクトの動作しづらさを再現するものであり、例えば、オブジェクトを持ち上げて敵キャラクタに向かって発射するまでの待機期間を制御するものである。
【0351】
例えば、ゲーム装置10は、ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを選択状態のオブジェクトとして設定し、選択状態のオブジェクトに対応付けて待機期間Txを設定する。そして、ゲーム装置10は、図20に示すように、特定タイミングTa(例えば、所定の入力開始タイミング)から、待機期間Txを経過したタイミングTbで、選択状態のオブジェクトについて所定の動作(例えば、敵キャラクタへの攻撃の動作)を実行する。特に、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトの重さに基づいて、所定の動作を行うまでの待機期間を設定することによって、オブジェクトの重さを考慮した持ち上げにくさを再現することができる。
【0352】
[4.4]所定範囲の説明
第2の実施形態においても、上述した所定範囲ARを設定する。なお、上述した所定範囲ARは、主に、プレーヤキャラクタPCの位置を基準とする球の例で説明したが、第1の実施形態及び第2の実施形態では、仮想カメラの視線方向に設定した所与の範囲(例えば、視野範囲)としてもよい。なお、仮想カメラの位置(視点)は、プレーヤキャラクタPCの後方に追従する3人称視点でもよいし、プレーヤキャラクタPCの1人称視点でもよい。
【0353】
また、第1の実施形態では、所定範囲ARを可視化して識別表示する例で説明したが、第1の実施形態及び第2の実施形態では、所定範囲ARを可視化しないように(識別表示しないように)制御してもよい。
【0354】
また、第2の実施形態においても、プレーヤキャラクタPCの位置を基準に、所定範囲ARの大きさを変化(拡大、縮小)させるようにしてもよい。
【0355】
また、第2の実施形態においても、プレーヤキャラクタPCの所定パラメータに基づいて、所定範囲ARの大きさを変化させるようにしてもよい。
【0356】
[4.5]選択状態のオブジェクト
第1の実施形態では、ゲーム空間に存在するオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを、保留状態のオブジェクトとして設定する例について説明したが、第2の実施形態では、ゲーム空間に存在するオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定する。なお、選択状態のオブジェクト(選択状態に設定されたオブジェクト)とは、所定の動作をさせる対象のオブジェクトである。
【0357】
なお、ゲーム装置10は、記憶部170(情報記憶媒体180等)に、プレーヤキャラクタのID或いはプレーヤIDに対応付けて選択状態のオブジェクト(オブジェクトID、オブジェクトの種類、オブジェクトの数等)を記憶する。
【0358】
[4.5.1]選択状態のオブジェクトの設定例
ゲーム装置10は、所定範囲AR内に存在するオブジェクトのうち、コンピュータ(CPU)によって指定されたオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定する。
【0359】
例えば、ゲーム装置10は、所定範囲AR内に存在するオブジェクトのうち、予め選択可能に設定された1又は複数のオブジェクトを選択状態のオブジェクトとして設定してもよい。
【0360】
また、例えば、ゲーム装置10は、所定範囲AR内に存在するオブジェクトのうち、予め選択可能に設定されたオブジェクトが複数存在する場合には、プレーヤキャラクタPCの位置に最も近い一のオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定してもよい。
【0361】
また、例えば、ゲーム装置10は、所定範囲AR内に存在するオブジェクトのうち、予め選択可能に設定されたオブジェクトが複数存在する場合には、プレーヤキャラクタPCの正面方向にある一のオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定してもよい。
【0362】
また、例えば、ゲーム装置10は、所定範囲AR内に存在するオブジェクトのうち、予め選択可能に設定されたオブジェクトが複数存在する場合には、プレーヤキャラクタPCの位置に最も近く、かつ、プレーヤキャラクタPCの正面にある位置のオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定してもよい。
【0363】
第2の実施形態では、選択状態に設定されたオブジェクトが所定範囲ARから外れた場合、当該オブジェクトについて選択状態を解除する(選択状態フラグを0に更新する)。また、第2の実施形態では、所定範囲AR内に新たに別のオブジェクトが属した場合、選択状態のオブジェクトとして設定する(選択状態フラグを1に設定する)。
【0364】
なお、表示制御部118は、選択状態に設定されたオブジェクト(選択状態フラグが1であるオブジェクト)について、当該オブジェクトが光るような画像処理(エフェクト処理)を施すようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤは、光っているオブジェクトを見ることで、いずれのオブジェクトが選択状態にあるのかを容易に認識することができる。
【0365】
なお、第2の実施形態のゲーム装置10は、第1の実施形態において、オブジェクトを保留状態として設定する例([3.1]参照)と同じ手法で、ゲーム空間に存在するオブジェクトのうちプレーヤの操作入力に基づき指定されたオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定するようにしてもよい。例えば、ゲーム装置10は、所定範囲ARの有無に関係なく、プレーヤの指示操作(操作入力)に基づいて指定されたオブジェクトを選択状態のオブジェクトとして設定してもよい。
【0366】
また、第2の実施形態のゲーム装置10は、第1の実施形態において、保留状態の当該オブジェクトに関する情報をゲーム画面上の所定位置に表示する制御の例([3.2]参照)と同じ手法で、ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを選択状態のオブジェクトとして設定し、選択状態の当該オブジェクトに関する情報(選択状態のオブジェクトの種類、個数等)をゲーム画面上の所定位置に表示する制御を行ってもよい。
【0367】
また、第2の実施形態において、ゲーム装置10は、現在の選択状態のオブジェクトの個数を表示部190に表示するようにしてもよい。このようにすれば、視界から外れた選択状態のオブジェクトが存在する場合であっても、現在の選択状態のオブジェクトの個数をプレーヤは正確に認識することができる。
【0368】
[4.5.2]オブジェクトの情報
第2の実施形態のオブジェクトは、図9に示す第1の実施形態と同様である。なお、保留可能フラグを選択可能フラグと読み替えてもよい。また、保留状態フラグを選択状態フ
ラグと読み替えてもよい。例えば、選択状態に設定されたオブジェクトについて、当該オブジェクトのオブジェクトIDに対応する選択状態フラグを1に設定する。また、選択状態でないオブジェクトについて、当該オブジェクトのオブジェクトIDに対応する選択状態フラグを0に設定する。また、選択状態から解除されたオブジェクトについて、当該オブジェクトのオブジェクトIDに対応する選択状態フラグを0に設定する。
【0369】
[4.5.3]選択状態のオブジェクトの配置
第2の実施形態においてゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトを移動させずに配置位置に留まるように制御する。
【0370】
[4.5.4]選択状態に設定するか否かの判断処理例
第2の実施形態では、プレーヤキャラクタPCと所定範囲AR内に存在するオブジェクトとの距離、当該オブジェクトの種類(例えば、素材など)、当該オブジェクトの重さ、当該オブジェクトの属性、当該プレーヤキャラクタと当該オブジェクトとの相性の少なくとも一つに応じて、当該オブジェクトを選択状態に設定するか否かを判断してもよい。例えば、第1の実施形態において、オブジェクトを保留状態に設定するか否かを判断処理例1([2.3.5.1]参照)、判断処理例2([2.3.5.2]参照)、判断処理例3([2.3.5.3]参照)、判断処理例4([2.3.5.4]参照)と同じ手法で、オブジェクトを選択状態に設定するか否かを判断してもよい。
【0371】
また、第2の実施形態において、ゲーム装置10は、プレーヤキャラクタの種類(性格、性別、スキル等)に基づいて、オブジェクトを選択状態にするか否かを判断するようにしてもよい。例えば、プレーヤキャラクタに特殊なスキルが備わっている場合に、オブジェクトを選択状態にすることを可能とし、プレーヤキャラクタに特殊なスキルが備わっていない場合、オブジェクトを選択状態にすることを不可とするように制御してもよい。
【0372】
また、第2の実施形態において、ゲーム装置10は、プレーヤキャラクタの所定パラメータ(例えば、レベル、能力値等)に基づいて、オブジェクトを選択状態にするか否かを判断するようにしてもよい。例えば、プレーヤキャラクタPCのレベルが10未満の場合、オブジェクトを選択状態にできず、プレーヤキャラクタPCのレベルが10以上の場合、オブジェクトを選択状態にすることができるように制御してもよい。
【0373】
[4.5.5]選択状態として設定可能なオブジェクトの数、属性、種類を変化させる例
第2の実施形態では、プレーヤキャラクタPCの所定パラメータ(例えば、能力値)に応じて、選択状態として設定可能なオブジェクトの数、属性及び種類の少なくとも1つを変化させるようにしてもよい。例えば、第1の実施形態において、保留状態として設定可能なオブジェクトの数、属性、種類を変化させる例([2.3.6]参照)と同じ手法で、選択状態として設定可能なオブジェクトの数、属性、種類を変化させるようにしてもよい。
【0374】
[4.6]待機期間の制御
第2の実施形態においてゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトに対応付けて、特定タイミングから所定の動作を実行するまでの待機期間を制御する。「待機期間」は、特定タイミングから所定の動作を実行するまでの期間であり、所定の期間、或いは、特定の期間と言い換えてもよい。
【0375】
例えば、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトの重さに基づいて、当該オブジェクトの待機期間を制御する。例えば、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトの重さが重くなるほど、待機期間を長くするように制御する。
【0376】
具体的に説明すると、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトが1キログラム未満のオブジェクト(例えば、0.1キログラムの釘オブジェクトOB11)の場合、当該オブジェクトに対応付けて待機期間を5秒に設定する。また、選択状態のオブジェクトが1キログラム以上であって100キログラム未満のオブジェクト(例えば、自転車のオブジェクトOB1)の場合、当該オブジェクトに対応付けて待機期間を7秒に設定する。また、選択状態のオブジェクトが100キログラム以上のオブジェクト(例えば、1600キログラムの車オブジェクトOB4)の場合、当該オブジェクトに対応付けて待機期間を10秒に設定する。
【0377】
また、第2の実施形態においてゲーム装置10は、プレーヤキャラクタの所定パラメータ(例えば、能力値やレベル)と選択状態のオブジェクトの重さとに基づいて、当該オブジェクトに対応付けて待機期間を設定してもよい。
【0378】
例えば、選択状態のオブジェクトが車のオブジェクトOB4である場合、待機期間は10秒になるが、プレーヤキャラクタPCのレベルが高いほど、車のオブジェクトOB4の待機期間の長さが短くなるように制御する。例えば、プレーヤキャラクタPCのレベルが10以上50未満の場合、車のオブジェクトOB4の待機期間を8秒にし、プレーヤキャラクタPCのレベルが50以上80未満の場合、車のオブジェクトOB4の待機期間を6秒にし、プレーヤキャラクタPCのレベルが80以上である場合、車のオブジェクトOB4の待機期間を4秒に制御する。このようにすれば、プレーヤキャラクタPCのレベルを上げようとする動機をプレーヤに与えることができ、ゲームプレイの面白みを向上させることができる。
【0379】
また、第2の実施形態においてゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトの種類(例えば、車、冷蔵庫、風船、固定物や粘着物等)に基づいて、当該選択状態のオブジェクトに対応付けられた待機期間を制御するようにしてもよい。例えば、ゲーム装置10は、車のオブジェクトの待機期間は10秒、風船のオブジェクトの待機期間は1秒、固定物の待機期間については15秒、粘着物の待機期間については10秒、というように、オブジェクトの種類に対応付けて待機期間を定義してもよい。
【0380】
また、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトが複数存在する場合は、複数の選択状態のオブジェクト毎に、選択状態のオブジェクトの種類に基づいて待機期間を設定するようにしてもよい。
【0381】
また、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトの重さと当該選択状態のオブジェクトの種類とに基づいて、待機期間を設定するようにしてもよい。例えば、ゲーム装置10は、1600キログラムの車のオブジェクトOB4と、1600キログラムの道路標識オブジェクトOB40とが同じ重さである場合において、固定されていない車オブジェクトOB4の待機期間よりも、固定されている道路標識オブジェクトOB40の待機期間を長くするように設定する。また、ゲーム装置10は、釘オブジェクトが単に置かれている場合と、釘オブジェクトが壁に打ち込まれて固定されている場合とにおいて、待機期間を異ならせるように設定してもよい。つまり、壁に打ち込まれた釘オブジェクトの待機期間が、単に置かれている釘オブジェクトの待機期間よりも長くするように設定する。
【0382】
また、ゲーム装置10は、プレーヤキャラクタの所定パラメータと選択状態のオブジェクトの種類とに基づいて、当該選択状態のオブジェクトに対応付けられた待機期間を設定するようにしてもよい。例えば、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトの種類で待機期間を決め、更に、プレーヤキャラクタの所定パラメータ(例えば、レベル)が高くなるにつれて当該待機期間が短くなるように制御してもよい。
【0383】
[4.7]所定のゲージ
ゲーム装置10の表示制御部118は、図21に示すように、選択状態のオブジェクトの上部や選択状態のオブジェクトに重ねて、特定タイミングTaからの経過時間を示す所定のゲージGX(ウエイトゲージともいう。)を表示する。
【0384】
つまり、ゲーム装置10は、所定の入力が継続して行われている場合、所定の入力が継続して検出される経過状況を、所定のゲージGXや時計の針等によって示すように制御する。例えば、図21に示すように、選択状態に設定された自転車のオブジェクトOB1について、所定の入力の開始タイミングを特定タイミングTaとし、当該特定タイミングTaから当該所定の入力が継続されている間、時間経過に応じて所定のゲージGXを減少させる。なお、所定のゲージGXの初期の長さは待機期間(自転車のオブジェクトOB1の場合7秒間)の長さを示す。つまり、ゲーム装置10は、所定のゲージGXが0になったタイミングが待機期間の経過タイミング(終了タイミング)となるように、所定のゲージGXを表示制御する。そして、ゲーム装置10は、所定のゲージGXが0になったタイミングで、選択状態の自転車オブジェクトOB1について所定の動作を実行する。
【0385】
なお、ゲーム装置10は、所定の入力の開始タイミングを特定タイミングTaとし、特定タイミングTaから待機期間Txを経過する前に所定の入力が検出されなくなった場合、所定のゲージGXを初期の長さに戻すように制御する。つまり、プレーヤが待機期間を経過する前に所定の入力を止めた(解除した)場合に、選択状態の自転車オブジェクトOB1について所定の動作を実行しないように制御する。
【0386】
また、第2の実施形態は、所定の入力を継続して行う時間経過に応じて、所定のゲージGXを減少させるものであるが、所定の入力を継続して行う時間経過に応じて、所定のゲージGXを増加させるようにしてもよい。かかる場合、所定のゲージGXが最大値になったタイミングが待機期間の経過タイミングとなり、所定の動作が実行される。
【0387】
また、第2の実施形態においてゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトの重さや種類、又は、当該選択状態のオブジェクトの待機期間の長さに応じて、初期の固定長が異なる複数の所定のゲージGXを用意してもよい。
【0388】
具体的に説明すると、図22に示すように、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトが1キログラム未満のオブジェクトについて、待機期間を5秒に設定する。かかる場合、初期の長さがL1の所定のゲージGX1を用意する。
【0389】
また、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトが1キログラム以上であって100キログラム未満のオブジェクトについて、待機期間を7秒に設定する。かかる場合、初期の長さがL2(L1<L2)の所定のゲージGX2を用意する。
【0390】
また、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトが100キログラム以上のオブジェクトについて、待機期間を10秒に設定する。かかる場合、初期の長さがL3(L1<L2<L3)の所定のゲージGX3を用意する。
【0391】
第2の実施形態においてゲーム装置10は、所定のゲージGXの長さにかかわらず、特定タイミングTaから所定の入力の時間経過に応じて所定のゲージGXを減少させる速度を所定の速度Vに設定するので、所定のゲージGXが短いほど(軽いオブジェクトほど)、早く所定の動作が実行されることになる。逆に言えば、所定のゲージGXが長いほど(重いオブジェクトほど)、所定の動作を実行するまでに時間がかかることになる。
【0392】
また、第2の実施形態では、選択状態のオブジェクトの重さや待機期間の長さにかかわ
らず、所定のゲージGXの初期の長さを固定長にし、所定のゲージGXが0になるタイミングが待機期間の経過タイミングとなるように所定のゲージGXの減少速度を調整するように制御してもよい。
【0393】
また、第2の実施形態において、ゲーム装置10は、図21に示すように、所定の入力を行っている期間中、所定のゲージGXを表示しているが、図23に示すように、仮想カメラの視界から選択状態の自転車オブジェクトOB1が外れた場合、当該選択状態の自転車オブジェクトOB1の所定のゲージGXを画面端(右端)に残るように表示する。このようにすれば、所定の入力をしている選択状態の自転車オブジェクトOB1が、所定のゲージGXの方向(プレーヤキャラクタPCの右方向)にあるということが、プレーヤが認識できるようになる。
【0394】
また、第2の実施形態において、ゲーム装置10は、所定の入力を行っている期間中、選択状態のオブジェクトについて、静止させてもよいし、選択状態のオブジェクトを配置位置から移動しないようにして定位置でガタガタと震えるような動作をしてもよいし、配置位置の地上から浮いて空中浮遊させてもよい。例えば、所定の入力を行っている期間中の選択状態のオブジェクトを動作させる場合、選択状態のオブジェクトの重さや種類に基づいて当該動作を異ならせもよい。例えば、所定の入力を行っている期間中、所定値より重いオブジェクトを浮かせ、所定値より軽いオブジェクトを静止させるようにしてもよい。
【0395】
また、ゲーム装置10は、所定の入力の開始タイミングから待機期間Txを経過する前に所定の入力が検出されなくなった場合、選択状態のオブジェクトを元の配置位置に静止させ、所定の入力を止めた(解除した)ことがわかるように表示制御する。
【0396】
[4.8]動作制御
第1の実施形態では、所定条件を満たした場合(例えば、プレーヤからの動作指示を受け付けた場合や、CPU(コンピュータ)による動作指示があった場合等)に、保留状態のオブジェクトの保留状態を解除し、当該オブジェクトの動作を実行することを説明した。第2の実施形態では、選択状態のオブジェクトの所定の動作を実行するためのタイミング制御を次のように行う。つまり、第2の実施形態のゲーム装置10は、特定タイミングTaから選択状態のオブジェクトに対応付けられた待機期間Txを経過したタイミングで、当該選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する。
【0397】
例えば、ゲーム装置10は、0.1キログラムの釘オブジェクトOB11が選択状態に設定され、特定タイミングTaから釘オブジェクトOB11の待機期間(例えば、5秒)を経過したタイミングで、当該釘オブジェクトOB11が敵キャラクタに向かって発射されるような攻撃の動作を実行する。
【0398】
第2の実施形態における特定タイミングTaとは、例えば、所定の入力(例えば、念力攻撃の入力ともいう)の開始タイミングである。具体的に特定タイミングとは、プレーヤが所定のボタン入力を行う場合、ボタン入力開始タイミングであり、プレーヤがタッチパネルに対して入力を行う場合は、タッチパネル上の所定入力領域への接触開始タイミングである。
【0399】
そして、ゲーム装置10は、所定の入力が継続して検出される経過時間を計時し、所定の入力の経過時間が待機期間Txを経過したタイミングTbで、選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する。例えば、ゲーム装置10は、0.1キログラムの釘オブジェクトOB11が選択状態に設定した場合、プレーヤからの所定の入力の経過時間が、当該所定の入力開始タイミングから待機期間(例えば、5秒)を経過したタイミングで、
当該釘オブジェクトOB11が敵キャラクタに向かって発射されるような攻撃の動作を実行する。
【0400】
なお、特定タイミングTaは、CPUが指定する特定タイミングでもよいし、選択状態のオブジェクトが選択状態に設定されたタイミングでもよい。
【0401】
なお、第1の実施形態で説明したように、第2の実施形態においても、複数の所定の入力(念力攻撃の入力)を用意してもよい。例えば、複数の所定の入力は、動作指示E1に対応する△ボタンの入力、動作指示E2に対応する〇ボタンの入力、動作指示E3に対応する□ボタンの入力とすることができる。また、タッチパネルで操作する場合における複数の所定の入力は、動作指示E1に対応するタッチパネルの第1領域についてのタッチ入力、動作指示E2に対応するタッチパネルの第2領域についてのタッチ入力、動作指示E3に対応するタッチパネルの第3領域についてのタッチ入力とすることができる。
【0402】
また、第2の実施形態においても、ゲーム装置10は、各動作指示に応じて選択状態のオブジェクトを動作させる。例えば、ゲーム装置10は、動作指示E1に応じて選択状態のオブジェクトについて近距離攻撃を実行し、動作指示E4に応じて選択状態のオブジェクトについて防御の動作を実行する。
【0403】
また、第2の実施形態においてゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトの重さが重いほど威力(攻撃力、防御力、回復力などのパラメータ)が高くなるように制御する。
【0404】
また、第2の実施形態においても、ゲーム装置10は、特殊なオブジェクトについて、予め設定された動作内容に基づき動作を実行してもよい。
【0405】
また、第2の実施形態において、ゲーム装置10は、複数の選択状態のオブジェクトが存在する場合には、複数の選択状態のオブジェクト毎に、選択状態のオブジェクトの重さや種類に基づいて待機期間を設定する。そして、ゲーム装置10は、複数の選択状態のオブジェクト毎に、特定タイミングから選択状態のオブジェクトの待機期間を経過したタイミングで、当該選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する。このようにすれば、例えば、軽いオブジェクトで敵キャラクタを先に攻撃し、最後の重いオブジェクトで敵キャラクタを攻撃する等が可能となる。
【0406】
また、第2の実施形態においてもゲーム装置10は、プレーヤキャラクタの所定パラメータ(例えば、能力値)に応じて、オブジェクトの動作を変化させるようにしてもよい。
【0407】
また、第2の実施形態においてもゲーム装置10は、動作パラメータから所与の消費値を減算することを条件に、選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行するようにしてもよい。
【0408】
また、第2の実施形態においてゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトについて、所定回数(2回以上)の所定の動作を実行するものであってもよい。例えば、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行後、続けて次の所定の動作を実行してもよい。また、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行後、再度、特定タイミングから選択状態のオブジェクトに対応付けられた待機期間を経過したタイミングで、所定の動作を実行するようにしてもよい。
【0409】
[4.9]複数段階の動作
第2の実施形態においてゲーム装置10は、特定タイミングから待機期間の途中タイミングで、選択状態のオブジェクトについて第1の所定の動作を実行し、待機期間が経過し
たタイミングで、選択状態のオブジェクトについて第2の所定の動作を実行してもよい。
【0410】
例えば、ゲーム装置10は、道路標識オブジェクトOB40を選択状態に設定したとする。そして、当該道路標識オブジェクトOB40の待機期間を10秒間とする。そして、ゲーム装置10は、所定の入力開始タイミングを特定タイミングTaとし、特定タイミングTaから当該所定の入力が継続して検出され続け7秒間を経過したタイミングTcにおいて、道路標識オブジェクトOB40が折れる動作を実行する。そして、更に所定の入力が継続して検出され続けて特定タイミングTaから待機期間Tx(10秒間)を経過したタイミングTbで、道路標識オブジェクトOB40の一部(標識部分)が敵キャラクタに向かって攻撃する動作を実行する。このようにすれば、プレーヤキャラクタが道路標識オブジェクトOB40に接触することなく動作するまでの段階が複数あるのでゲームの面白味を向上させることができる。
【0411】
[4.10]表示制御
また、第2の実施形態においてゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトの重さや種類に関する情報を画面に表示するようにしてもよい。例えば、ゲーム装置10は、選択状態のオブジェクトについて、具体的にオブジェクトの重さを数値で表示し、車、風船、釘などの物の種別や、固定物、粘着物などの特性等を表示する。プレーヤは、当該情報を見ることによって、当該オブジェクトを持ち上げることができるか否かを理解することができるからである。
【0412】
なお、上述したように、ゲーム装置10は、長さの異なる複数のゲージGX1、GX2、GX3を予め用意し、選択状態に設定されたオブジェクトの重さに応じてゲージを決定し、当該ゲージを表示するようにしてもよい。
【0413】
[4.11]フローチャート
次に、図24を用いて、第2の実施形態のゲーム装置10によって実行される処理の流れの一例を説明する。
【0414】
まず、所定範囲を設定する処理を行う(ステップS11)。そして、所定範囲内に存在するオブジェクトのうち、指定されたオブジェクトを選択状態のオブジェクトとして設定する(ステップS12)。そして、選択状態のオブジェクトに対応付けて待機期間を設定する(ステップS13)。
【0415】
そして、所定の入力のホールド期間が、当該待機期間を経過したタイミングで、当該選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する(ステップS14)。例えば、所定の入力の開始タイミングを特定タイミングTaとし、当該所定の入力が継続して検出される経過時間が、特定タイミングTaから当該待機期間を経過したタイミングTbで、当該選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する。以上で処理を終了する。
【0416】
[4.12]サーバ装置20の応用例
サーバ装置20は、第2の実施形態のゲーム装置10が行う一部又は全部の処理を、行ってもよい。例えば、サーバ装置20の処理部200は、受け付け部210、配置部211、移動・動作処理部212、動作制御部212a、ゲーム処理部214、範囲設定部216、表示制御部218、画像生成部208、音制御部209、選択部231、期間制御部232として機能してもよい。
【0417】
サーバ装置20の動作制御部212aの具体的な処理は、ゲーム装置10の動作制御部112aと同様であるので説明を省略する。
【0418】
サーバ20の選択部231の具体的な処理は、ゲーム装置10の選択部131と同様の処理を行う点については、説明を省略する。
【0419】
サーバ20の期間制御部232の具体的な処理は、ゲーム装置10の期間制御部132と同様であるので説明を省略する。
【0420】
[4.13]ブラウザゲームの応用例
第2の実施形態のゲーム装置10も、第1の実施形態と同じように、ブラウザでゲームのプログラムを実行するものであってもよい([3.11.2]参照)。
【0421】
[5]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0422】
本実施形態では、ゲームとして、アクションRPGに限らない。例えば、アクションゲーム、対戦格闘ゲーム、スポーツゲームなどの対戦ゲーム、ロールプレーングゲーム(RPG)、その他のシミュレーションゲームに用いることができる。
【0423】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0424】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0425】
10 ゲーム装置、
20 サーバ装置、
100 処理部、
101 通信制御部、
110 受け付け部、
111 配置部、
112 移動・動作制御部、
112a 動作制御部、
114 ゲーム処理部、
115 保留制御部、
116 範囲設定部、
118 表示制御部、
120 画像生成部、
130 音制御部、
150 操作入力部、
170 記憶部、
171 主記憶部、
172 画像バッファ、
180 情報記憶媒体、
190 表示部、
192 音出力部、
196 通信部、
200 処理部、
201 通信制御部、
202 Web処理部、
203 ゲーム管理部、
207 タイマ管理部、
240 記憶部、
242 主記憶部、
244 ゲームデータ記憶部、
246 プレーヤ情報記憶部、
280 情報記憶媒体、
296 通信部、
220 入力部、
230 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
【手続補正書】
【提出日】2023-11-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム空間に配置されたオブジェクトを用いて、プレーヤキャラクタと対戦キャラクタとが対戦を行うゲームを実行するプログラムであって、
前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを選択状態のオブジェクトとして設定する選択部と、
前記選択状態のオブジェクトに対応付けて、特定タイミングから所定の動作を実行するまでの待機期間を制御する期間制御部と、
前記特定タイミングから前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する動作制御部として、コンピュータを機能させ、
前記動作制御部は、
所定の入力の開始タイミングを前記特定タイミングとし、前記所定の入力が継続して検出される経過時間が前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記期間制御部は、
前記選択状態のオブジェクトの重さ及び前記選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方に基づいて、前記待機期間を制御することを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記期間制御部は、
前記選択状態のオブジェクトの重さが重くなるほど、前記待機期間を長くすることを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかにおいて、
前記選択部が、
前記ゲーム空間に存在するオブジェクトのうちプレーヤの操作入力に基づき指定されたオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定することを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかにおいて、
前記プレーヤキャラクタの位置に基づいて、ゲーム空間に所定範囲を設定する範囲設定部として、コンピュータを更に機能させ、
前記選択部が、
前記所定範囲内に存在するオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを、選択状態のオブジェクトとして設定することを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項において、
前記範囲設定部が、
プレーヤキャラクタの位置を基準に、前記所定範囲の大きさを変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項又はにおいて、
前記範囲設定部が、
プレーヤキャラクタの所定パラメータに基づいて、前記所定範囲の大きさを変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかにおいて、
前記選択部が、
複数のオブジェクトを選択状態に設定することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項1~8いずれかにおいて、
前記選択部が、
前記選択状態のオブジェクトの個数を前記ゲーム画面上に表示する制御を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかにおいて、
前記期間制御部は、
複数の前記選択状態のオブジェクト毎に、選択状態のオブジェクトの重さ及び当該選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方に基づいて前記待機期間を設定し、
前記動作制御部が、
複数の前記選択状態のオブジェクト毎に、特定タイミングから選択状態のオブジェクトの前記待機期間を経過したタイミングで、当該選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項1~10のいずれかにおいて、
前記選択部が、
前記プレーヤキャラクタと前記オブジェクトとの距離、前記オブジェクトの種類、前記オブジェクトの属性、前記プレーヤキャラクタと前記オブジェクトとの相性の少なくとも一つに応じて、前記オブジェクトを前記選択状態に設定するか否かを判断することを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項1~11のいずれかにおいて、
前記選択部が、
前記プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、選択状態に設定可能なオブジェクトの数、属性及び種類の少なくとも1つを変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項13】
請求項1~12のいずれかにおいて、
前記動作制御部が、
前記プレーヤキャラクタの所定パラメータに応じて、前記オブジェクトの動作を変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
請求項1~13のいずれかにおいて、
前記動作制御部が、
動作パラメータから所与の消費値を減算することを条件に、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項15】
請求項1~14のいずれかにおいて、
前記期間制御部は、
前記選択状態のオブジェクトの重さ及び前記選択状態のオブジェクトの種類の少なくとも一方と、前記プレーヤキャラクタの所定パラメータとに基づいて、当該選択状態のオブジェクトに対応付けられた前記待機期間を設定することを特徴とするプログラム。
【請求項16】
ゲーム空間に配置されたオブジェクトを用いて、プレーヤキャラクタと対戦キャラクタとが対戦を行うゲームを実行するゲーム装置であって、
前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを選択状態のオブジェクトとして設定する選択部と、
前記選択状態のオブジェクトに対応付けて、特定タイミングから所定の動作を実行するまでの待機期間を制御する期間制御部と、
前記特定タイミングから前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する動作制御部と、を含み、
前記動作制御部は、
所定の入力の開始タイミングを前記特定タイミングとし、前記所定の入力が継続して検出される経過時間が前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行することを特徴とするゲーム装置。
【請求項17】
ゲーム空間に配置されたオブジェクトを用いて、プレーヤキャラクタと対戦キャラクタとが対戦を行うゲームを実行するサーバ装置であって、
前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを選択状態のオブジェクトとして設定する選択部と、
前記選択状態のオブジェクトに対応付けて、特定タイミングから所定の動作を実行するまでの待機期間を制御する期間制御部と、
前記特定タイミングから前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する動作制御部と、を含み、
前記動作制御部は、
所定の入力の開始タイミングを前記特定タイミングとし、前記所定の入力が継続して検出される経過時間が前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行することを特徴とするサーバ装置。
【請求項18】
ゲーム空間に配置されたオブジェクトを用いて、プレーヤキャラクタと対戦キャラクタとが対戦を行うゲームを実行するゲームシステムであって、
前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトのうち指定されたオブジェクトを選択状態のオブジェクトとして設定する選択部と、
前記選択状態のオブジェクトに対応付けて、特定タイミングから所定の動作を実行するまでの待機期間を制御する期間制御部と、
前記特定タイミングから前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行する動作制御部と、を含み、
前記動作制御部は、
所定の入力の開始タイミングを前記特定タイミングとし、前記所定の入力が継続して検出される経過時間が前記待機期間を経過したタイミングで、前記選択状態のオブジェクトについて所定の動作を実行することを特徴とするゲームシステム。