(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173274
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】管理支援装置、管理支援方法、及び管理支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20120101AFI20231130BHJP
G01N 21/17 20060101ALI20231130BHJP
B65G 1/137 20060101ALN20231130BHJP
【FI】
G06Q50/02
G01N21/17 A
B65G1/137 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085425
(22)【出願日】2022-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】501203344
【氏名又は名称】国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】東 暁史
【テーマコード(参考)】
2G059
3F522
5L049
【Fターム(参考)】
2G059AA03
2G059AA05
2G059BB11
2G059FF01
2G059HH02
2G059KK04
3F522AA02
3F522BB06
3F522BB29
3F522FF02
3F522FF37
3F522FF38
3F522GG26
3F522GG27
3F522GG32
3F522GG33
3F522GG37
3F522HH02
3F522HH05
3F522HH37
3F522KK03
3F522LL02
3F522LL62
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】青果物の品質を維持又は向上させる技術を実現する。
【解決手段】青果物を収容した収容容器内の環境条件を決定する管理支援装置(10)は、前記収容容器内の青果物の状態を特定する特定部(13)と、特定した状態に基づき、当該状態を維持又は改善するための前記収容容器内の環境条件を決定する決定部(14)とを備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
青果物を収容した収容容器内の環境条件を決定する管理支援装置であって、
前記収容容器内の青果物の状態を特定する特定部と、
特定した状態に基づき、当該状態を維持又は改善するための前記収容容器内の環境条件を決定する決定部と
を備えた、管理支援装置。
【請求項2】
前記決定部は、前記特定部において特定した青果物の状態が基準状態よりも劣る場合に、当該青果物の状態を前記基準状態とするための環境条件を決定する、請求項1に記載の管理支援装置。
【請求項3】
前記決定部は、前記収容容器内の環境条件と、当該環境条件に制御された前記収容容器内に収容する前及び収容した後の青果物の状態とが対応付けられた学習データを用いて機械学習を行うことにより得られた学習済モデルを用いて、前記収容容器内に収容する前及び収容した後の青果物の状態を表す情報を入力し、出力される前記収容容器内の環境条件を表す情報の出力を得る、請求項1又は2に記載の管理支援装置。
【請求項4】
前記収容容器は、青果物を収容して移送可能である、請求項1又は2に記載の管理支援装置。
【請求項5】
前記特定部は、青果物を撮影した画像データに基づき、当該青果物の状態を特定する、請求項1又は2に記載の管理支援装置。
【請求項6】
前記環境条件は、前記収容容器内の温度条件、湿度条件及び光の照射条件の少なくとも1つである、請求項1又は2に記載の管理支援装置。
【請求項7】
前記青果物の状態は、青果物の色、糖度、酸度、及び傷度の少なくとも1つである、請求項1又は2に記載の管理支援装置。
【請求項8】
青果物を収容した収容容器内の環境条件を決定する管理支援方法であって、
前記収容容器内の青果物の状態を特定する特定工程と、
特定した状態に基づき、当該状態を維持又は改善するための前記収容容器内の環境条件を決定する決定工程と
を包含する、管理支援方法。
【請求項9】
請求項1に記載の管理支援装置としてコンピュータを機能させるための管理支援プログラムであって、上記特定部及び上記決定部としてコンピュータを機能させるための管理支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理支援装置、管理支援方法、及び管理支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
青果物の販売価格は、収穫時の品質の影響を大きく受ける。果実の品質を向上及び安定化させるためには、果実の生育期間中の栽培管理を改良することが一般的である。しかしながら、果実の品質向上及び安定化のための栽培管理は、煩雑な作業を要する場合や、経験豊富な農業生産者でなければ処理時期の見極めが難しい場合もある。そのため、青果物に高付加価値をつけて販売することを目指す経験の浅い生産者や、収穫後の果実を取り扱う流通業者等でも簡便に利用できる、果実の品質を向上及び安定化する技術の開発が求められている。
【0003】
収穫後の青果物の品質を向上及び安定化させることを目的とした技術として、特許文献1には、収穫後の果実の果皮にLED光源からの光を照射することにより、果皮の着色を促進する果実発色促進装置が記載されている。また、特許文献2には、植物を撮影した画像データから得られる植物の色に基づいて植物の状態を判定し、その判定結果に応じて保管時の温度を制御する生鮮食品の保存方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-213360号公報
【特許文献2】再公表特許2016/159274
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
収穫後の青果物は、コンテナ内で所定期間内保管された後、販売店に輸送されることで市場に流通し得る。このような保管及び輸送中に青果物を適切に管理することにより、青果物の品質の低下を抑えようとしても、一般的には品質は低下してしまう。したがって、このような流通過程において、青果物の品質を安定化する技術が有れば有益である。さらに、青果物の流通過程において、青果物の品質を維持するだけでなく、向上させることができれば、さらに有益である。
【0006】
特許文献1に記載された技術は、果実の果皮の着色を促進させる技術であるが、果実の種類や状態によって最適な光の照射条件は異なり得、様々な青果物の品質を向上させるための照射条件を設定することは容易ではない。また、特許文献2は、生鮮食品の品質の低下を防ぐことを目的としており、収穫後の青果物の品質を向上させることを目的としたものではない。
【0007】
本発明の一態様は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、青果物の品質を維持又は向上させる技術を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る管理支援装置は、上記課題を解決するために、青果物を収容した収容容器内の環境条件を決定する管理支援装置であって、前記収容容器内の青果物の状態を特定する特定部と、特定した状態に基づき、当該状態を維持又は改善するための前記収容容器内の環境条件を決定する決定部とを備えている。
【0009】
本発明の一態様に係る管理支援方法は、青果物を収容した収容容器内の環境条件を決定する管理支援方法であって、前記収容容器内の青果物の状態を特定する特定工程と、特定した状態に基づき、当該状態を維持又は改善するための前記収容容器内の環境条件を決定する決定工程とを包含する。
【0010】
本発明の各態様に係る管理支援装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、青果物の品質を維持又は向上させる技術を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一態様に係る管理システムの要部構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の一態様に係る管理支援装置が実行する環境条件決定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図3】本発明の一態様に係る移送支援装置が実行する移送時期、保管期間及び環境条件を決定する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の一態様に係る選別装置が実行する選別処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
〔管理システム100〕
本発明の一態様に係る管理システム100について、
図1を参照して説明する。
図1は、本発明の一態様に係る管理システム100の要部構成の一例を示すブロック図である。管理システム100は、一例として、青果物の生産過程及び流通過程における環境条件を管理する。管理システム100において管理する青果物は、閉鎖された空間内に収容されており、一例として、収容容器内に収容されている。青果物の生産過程は、一例として、植物工場のような屋内空間における青果物の生育過程であり得る。青果物の流通過程は、一例として、収穫後の青果物の保管、移送、及び販売過程であり得る。管理システム100は、生産過程及び流通過程において、青果物が収容された閉鎖空間内の環境条件を制御することによって、青果物の品質を維持又は向上させる。
【0014】
管理システム100において管理の対象となる青果物は、一例として、リンゴ、ブドウ、カンキツ類、ナシ、カキ、モモ、スモモ、オウトウ(さくらんぼ)、バナナ、キウイフルーツ、ブルーベリー、パイナップル、トロピカルフルーツ、クリ、ビワ、プルーン等の果樹類;キュウリ、ナス、トマト、ピーマン、カボチャ、スイートコーン、サヤインゲン、サヤエンドウ、グリーンピース、ソラマメ、エダマメ等の果菜類;いちご、メロン、すいか等の果実的野菜であるが、これらに限定されない。
【0015】
管理システム100において管理の対象となる青果物を収容する収容容器(図示せず)は、一例として、複数の青果物を収容可能なコンテナである。収容容器は、一例として、その内部の温度及び湿度が調整可能であり、また、その内部に収容された青果物に光を照射可能に構成されている。収容容器は、一例として、その内部の環境を制御する制御装置(図示せず)を備えている。このような制御装置は、一例として、収容容器内の温度、湿度、及び光の照射を制御する。
【0016】
管理システム100において管理の対象となる青果物を収容する収容容器は、LED光源を備えていてもよい。このようなLED光源は、一例として、青果物の果皮の着色を促進する波長領域の光を発する。青果物にLED光源からの光を照射することにより、青果物の果皮において着色物質であるアントシアニンを含むポリフェノール類の生成が促進され、青果物の着色を促進することができる。
【0017】
管理システム100において管理の対象となる収容容器は、一例として、青果物を収容して移送可能である。収容容器は、一例として、車両の荷台に載置して移送される。収容容器は、一例として、移送されている間の内部の環境が調整可能に構成されている。収容容器は、制御装置により、移送中の内部の温度、湿度、及び光の照射が制御され得る。
【0018】
図1に示すように、管理システム100は、管理支援装置10と、移送支援装置20とを備えている。管理システム100は、さらに、選別装置30を備えている。また、管理システム100は、撮像装置40、測定装置50、入力装置60、出力装置70、及び記憶装置80を備えている。さらに、管理システム100は、運搬装置90を備えている。管理システム100において、収容容器内の環境条件は、管理支援装置10又は移送支援装置20により決定された環境条件に基づき制御され得る。
【0019】
撮像装置40は、青果物を撮影して画像データを生成する。撮像装置40は、一例として可視光カメラである。撮像装置40は、収容容器内の青果物を撮影した画像データを生成する。撮像装置40は、生成した画像データを管理支援装置10及び選別装置30へ出力する。撮像装置40は、生成した画像データを記憶装置80へ格納してもよい。
【0020】
測定装置50は、青果物の成分を測定する。測定装置50は、一例として、青果物の糖度を測定する糖度計、又は、青果物の酸度を測定する酸度計である。測定装置50は、非破壊で青果物の成分を測定する非破壊測定装置であり得る。測定装置50は、青果物の成分の測定結果を管理支援装置10及び選別装置30へ出力する。測定装置50は、青果物の成分の測定結果を記憶装置80へ格納してもよい。
【0021】
入力装置60は、ユーザによる管理システム100に対する入力操作を受け付ける。入力装置60は、一例として、管理支援装置10において収容容器内の環境条件を決定する処理の開始指示を表す入力を受け付ける。また、入力装置60は、移送支援装置20において、青果物の移送時期の予測、保管期間の決定、及び収容容器内の環境条件決定の処理の開始指示を表す入力を受け付ける。さらに、入力装置60は、移送支援装置20において、青果物の移送時期の予測及び保管期間の決定に用いられるデータの入力を受け付ける。また、入力装置60は、選別装置30において、青果物の選別処理の開始指示を表す入力を受け付ける。
【0022】
出力装置70は、一例として、管理支援装置10が決定した収容容器内の環境条件を表す情報を出力する。また、出力装置70は、一例として、移送支援装置20が予測した移送時期、決定した保管期間、及び決定した環境条件を表す情報を出力する。さらに、出力装置70は、選別装置30が選別した結果を表す情報を出力する。出力装置70による出力の態様は特に限定されない。出力装置70は、例えば、これらの情報を画像として表示する表示装置、これらの情報を印刷する印刷装置、又は、これらの情報を音声として出力する警報装置であってもよい。また、出力装置70は、これらの情報を表示する、ディスプレイであり得、スマートフォンのようなモバイルデバイスのディスプレイであってもよい。
【0023】
記憶装置80は、管理システム100にて使用されるプログラム及びデータを記憶する。記憶装置80は、一例として、入力装置60を介して入力された各種データを記憶している。また、記憶装置80は、一例として、撮像装置40が撮影した青果物の画像、及び、測定装置50が測定した青果物の測定値を記憶している。さらに、記憶装置80は、一例として、管理支援装置10において収容容器内の環境条件を決定するために用いる情報を記憶している。また、記憶装置80は、一例として、移送支援装置20において、移送時期の予測、保管期間の決定、及び収容容器内の環境条件の決定のために用いる情報を記憶している。さらに、記憶装置80は、一例として、選別装置30における青果物の選別のために用いる情報を記憶している。記憶装置80は、各種データを記憶するデータベースをクラウド又はサーバ上に有していてもよい。
【0024】
運搬装置90は、選別装置30と、管理支援装置10と、移送支援装置20との間において、青果物を運搬する。運搬装置90は、青果物が収容された収容容器を運搬してもよい。運搬装置90は、一例として、ベルトコンベヤ、スクリューコンベヤ、パンコンベヤ等である。運搬装置90は、制御部(図示せず)を備えており、これにより、選別装置30、管理支援装置10、及び移送支援装置20間の運搬が自動化され得る。運搬装置90は、一例として、選別装置30、管理支援装置10、移送支援装置20の順に青果物を運搬する。また、運搬装置90は、一例として、選別装置30、移送支援装置20、管理支援装置10の順に青果物を運搬する。
【0025】
(管理支援装置10)
管理支援装置10は、青果物を収容した収容容器内の環境条件を決定する。管理支援装置10は、一例として、青果物の状態を維持又は改善するための収容容器内の環境条件を決定する。
【0026】
管理支援装置10は、制御部11を備えている。制御部11は、管理支援装置10の各部を統括して制御するものであり、一例として、プロセッサ及びメモリにより実現される。この例において、プロセッサはストレージ(不図示)にアクセスし、ストレージに格納されているプログラム(不図示)をメモリにロードし、当該プログラムに含まれる一連の命令を実行する。これにより、制御部11の各部が構成される。当該各部として、制御部11は、データ取得部12、特定部13、及び決定部14を備えている。
【0027】
<データ取得部12>
データ取得部12は、収容容器内の青果物を撮影した画像データ及び青果物の成分の測定結果の少なくとも一方を取得する。データ取得部12は、撮像装置40において生成された青果物の画像データを取得する。また、データ取得部12は、測定装置50が測定した青果物の成分の測定結果を取得する。データ取得部12は、記憶装置80に格納された青果物の画像データ及び青果物の成分の測定結果を取得してもよい。データ取得部12は、取得した画像データ及び測定結果を表す情報の少なくとも一方を、特定部13へ出力する。
【0028】
<特定部13>
特定部13は、収容容器内の青果物の状態を特定する。特定部13は、青果物の画像データ及び青果物の成分の測定結果の少なくとも一方に基づき、当該青果物の状態を特定する。特定部13は、青果物を撮影した画像データに基づき、青果物の状態を特定する。特定部13は、一例として、青果物の画像データに基づき、青果物の色を特定する。また、特定部13は、一例として、青果物の画像データに基づき、青果物の傷度を特定する。さらに、特定部13は、一例として、青果物の糖度の測定結果に基づき、青果物の糖度を特定する。また、特定部13は、一例として、青果物の酸度の測定結果に基づき、青果物の酸度を特定する。すなわち、特定部13は、青果物の色、糖度、酸度、及び傷度の少なくとも1つを特定する。特定部13は、特定した青果物の状態を表す情報を、決定部14へ出力する。
【0029】
<決定部14>
決定部14は、特定部13が特定した青果物の状態に基づき、当該状態を維持又は改善するための収容容器内の環境条件を決定する。決定部14は、一例として、特定された青果物の色、傷度、糖度、及び酸度の少なくとも1つを維持又は改善するための収容容器内の環境条件を決定する。決定部14が決定する環境条件は、収容容器内の温度条件、湿度条件及び光の照射条件の少なくとも1つである。決定部14は、決定した環境条件を表す情報を、収容容器の内部の環境を制御する制御装置(図示せず)へ出力する。
【0030】
ここで、温度条件には、収容容器内の設定温度、当該設定温度を維持する期間、設定温度を上げるタイミング、設定温度を下げるタイミング等の情報が含まれる。また、湿度条件には、収容容器内の設定湿度、当該設定湿度を維持する期間、設定湿度を上げるタイミング、設定湿度を下げるタイミング等の情報が含まれる。さらに、光の照射条件には、収容容器内において青果物に照射する光の照度、波長、照射時間等の情報が含まれる。
【0031】
決定部14は、一例として、特定された青果物の色を維持又は改善するための、収容容器内の光の照射と温度条件を決定する。青果物の着色は、光の照射と温度条件により促進される。決定部14は、青果物の色が所望の色となるように収容容器内における光の照射と温度条件を決定する。決定部14は、一例として、青果物の糖度を維持又は改善するための、収容容器内の光の照射条件を決定する。青果物の糖度は、光の照射により向上する。決定部14は、青果物の糖度が所望の糖度となるように収容容器内における光の照射条件を決定する。決定部14は、一例として、青果物の酸度を維持又は改善するための、収容容器内の温度を決定する。青果物の酸度は、青果物の周囲環境の温度を上げることにより低下し、一般的に食味が向上する。決定部14は、青果物の酸度が所望の酸度となるように、収容容器内の温度条件を決定する。
【0032】
決定部14は、特定部13において特定した青果物の状態が基準状態よりも劣る場合に、当該青果物の状態を基準状態とするための環境条件を決定する。決定部は、特定部13が特定した青果物の状態を、予め定められた基準状態と比較し、その比較結果に基づき、収容容器内の環境条件を決定する。基準状態は、青果物に要求される品質を満たす青果物の状態、流通過程において求められる商品価値の高い青果物の状態等であり得る。
【0033】
例えば、ある青果物に求められる着色度が5である場合、基準状態を着色度5と設定する。そして、特定部13において特定した青果物の着色度が3であった場合に、決定部14は、着色度を5に促進するための光の照射と温度条件を、収容容器内の光の照射と温度条件として決定する。また、例えば、ある青果物に求められる糖度が20である場合、基準状態を糖度20と設定する。そして、特定部13において特定した青果物の糖度が15であった場合に、決定部14は、糖度を20に促進するための光の照射条件を、収容容器内の光の照射条件として決定する。さらに、例えば、ある青果物に求められる酸度が0.5である場合、基準状態を酸度0.5と設定する。そして、特定部13において特定した青果物の酸度が1であった場合に、決定部14は、酸度を0.5にするための温度条件を、収容容器内の温度条件として決定する。
【0034】
決定部14は、青果物の状態と収容容器内の環境条件との関係を格納したデータテーブルを参照してもよい。このようなデータテーブルには、収容容器内の環境条件と、当該環境条件に制御された収容容器内に収容する前及び収容した後の青果物の状態との関係が格納されている。決定部14は、一例として、青果物の状態を取得すると、データテーブルに予め用意された青果物の状態と、収容容器内の環境条件及び当該環境条件に制御された収容容器内に収容した後の青果物の状態との関係から、青果物の状態を基準状態に改善するための収容容器内の環境条件を決定する。
【0035】
決定部14は、収容容器内の環境条件と、当該環境条件に制御された収容容器内に収容する前及び収容した後の青果物の状態とが対応付けられた学習データを用いて機械学習を行うことにより得られた学習済モデルを用いて、収容容器内に収容する前及び収容した後の青果物の状態を表す情報を入力し、出力される収容容器内の環境条件を表す情報の出力を得る。すなわち、決定部14は、学習済モデルを用いて、収容容器内の環境条件を決定してもよい。
【0036】
上述した学習済モデルは、一例としては、ニューラルネットワーク、決定木、ランダムフォレスト、サポートベクトルマシン等の既知の機械学習方法を用いて生成する。上述した学習済モデルは、収容容器内の環境条件と青果物の状態変化との相関関係を学習した環境条件推定モデルである。上述した学習済モデルを生成するための学習データは、過去に収容容器内に収容した青果物について取得された、環境条件が制御された収容容器内における保管前と保管後の状態変化を表す情報を含む。このような学習データを用いて、収容容器内の環境条件を推定する環境条件推定モデルを生成するモデル生成装置についても、本発明の範疇に含まれる。
【0037】
管理支援装置10は、青果物の状態に基づいて、青果物の状態を維持又は改善するような収容容器内の環境条件を決定するので、収容容器内において青果物の品質を維持又は改善することができる。したがって、例えば、青果物を収穫した後に、収容容器内に保管中に、青果物の品質を向上させることができる。また、管理支援装置10においては、青果物を撮影した画像データや、青果物の測定結果に基づき、青果物の状態を維持又は改善する収容容器内の環境条件を決定するので、収容容器内の環境条件の決定及び制御を自動で行うことができる。
【0038】
(移送支援装置20)
移送支援装置20は、青果物を移送する移送時期、青果物の保管期間、及び、青果物の環境条件を決定する。移送支援装置20は、一例として、青果物の移送中及び保管中において、青果物が収容された収容容器内の環境条件を決定する。
【0039】
移送支援装置20は、制御部21を備えている。制御部21は、移送支援装置20の各部を統括して制御するものであり、一例として、プロセッサ及びメモリにより実現される。この例において、プロセッサはストレージ(不図示)にアクセスし、ストレージに格納されているプログラム(不図示)をメモリにロードし、当該プログラムに含まれる一連の命令を実行する。これにより、制御部21の各部が構成される。当該各部として、制御部21は、データ取得部22、移送時期予測部23、保管期間決定部24、及び環境条件決定部25を備えている。
【0040】
<データ取得部22>
データ取得部22は、収容容器内の青果物の状態、収容容器を移送する移送手段の空き状況、及び収容容器が移送される青果物の販売場所における青果物の在庫状況を表す情報取得する。データ取得部22は、撮像装置40において生成された青果物の画像データを取得してもよい。また、データ取得部22は、測定装置50が測定した青果物の成分の測定結果を取得してもよい。データ取得部22は、記憶装置80に格納された青果物の状態、移送手段の空き状況、及び青果物の在庫状況を表す情報を取得してもよい。データ取得部22は、取得した情報を移送時期予測部23へ出力する。ここで、移送手段は、一例として、トラックのような運搬車両が意図される。また、販売場所は、一例として、スーパー、青果店等の青果物を販売する店舗が意図される。
【0041】
<移送時期予測部23>
移送時期予測部23は、収容容器内の青果物の状態と、当該収容容器を移送する移送手段の空状況と、当該収容容器が移送される前記青果物の販売場所における青果物の在庫状況とに基づき、青果物の移送時期を予測する。移送時期予測部23は、一例として、青果物の状態、移送手段の空き状況、及び青果物の在庫状況と、青果物の移送時期との関係を格納したデータテーブルを参照する。移送時期予測部23は、青果物の状態、移送手段の空き状況、及び青果物の在庫状況を取得すると、データテーブルに予め用意されたこれらの情報と移送時期との関係から、青果物の移送時期を予測し、保管期間決定部24及び環境条件決定部25へ出力する。また、移送時期予測部23は、予測した青果物の移送時期を、出力装置70へ出力する。
【0042】
移送時期予測部23が、青果物の移送時期を予測するために使用するデータテーブルは、予め過去の実績に基づいて作成されたものであり得る。また、上述したデータテーブルは、実際の移送時期に基づいてデータが修正されてもよい。
【0043】
移送時期予測部23は、青果物の状態、移送手段の空き状況、及び青果物の在庫状況のようなリアルタイムの情報と共に、当該青果物の販売地域における過去の季節毎の販売単価の推移、在庫変動等の履歴データに基づき、青果物の移送時期を予測してもよい。このような履歴データは、移送支援装置20が各データを蓄積することにより生成されたものであってもよいし、クラウド上に蓄積されたデータから生成されたものであってもよい。移送支援装置20は、新たに得た販売単価、在庫状況等の情報を履歴データに加え、履歴データを随時更新するようになっていてもよい。また、移送時期予測部23は、さらに、過去の販売地域における天気と販売実績との関係を表す情報を参照してもよい。ここで、販売地域における天気と販売実績との関係を表す情報は、一例として、天気が良く暑い日には良く売れ、雨天で寒い日には売れない等の、販売実績に及ぼす天気の影響を表す情報であり得る。このように、移送時期予測部23は、様々なデータを参照して移送時期を予測することで、予測精度が向上し、また、戦略的に移送時期を予測することもできる。
【0044】
<保管期間決定部24>
保管期間決定部24は、移送時期予測部23が予測した移送時期に基づき、青果物の保管期間を決定する。保管期間決定部24は、青果物の収穫時点又は青果物を収容容器に収容した時点に、予測された移送時期までの日数を加算し、青果物の保管期間を決定する。保管期間決定部24は、決定した青果物の保管期間を、環境条件決定部25へ出力する。また、保管期間決定部24は、決定した青果物の保管期間を、出力装置70へ出力する。
【0045】
保管期間決定部24は、移送時期予測部23が予測した移送時期と共に、当該青果物の販売地域における過去の季節毎の販売単価の推移、在庫変動等の履歴データに基づき、青果物の保管期間を決定してもよい。このような履歴データは、移送時期予測部23が移送時期の予測において参照する履歴データと同様である。保管期間決定部24は、一例として、販売単価が高くなる時期まで保管するように、保管期間を決定してもよい。このように、保管期間決定部24は、様々なデータを参照して保管期間を決定することで、保管期間を適切に決定することが可能であり、また、戦略的に保管期間を決定することもできる。
【0046】
<環境条件決定部25>
環境条件決定部25は、青果物を収容する収容容器内の環境条件を決定する。環境条件決定部25は、移送時期予測部23が予測した青果物の移送時期と、保管期間決定部24が決定した青果物の保管期間と、収容容器内の青果物の状態とに基づき、当該青果物の状態を維持又は改善するための収容容器内の環境条件を決定する。
【0047】
環境条件決定部25は、一例として、青果物の状態が基準状態よりも劣る場合に、青果物を移送中及び保管中に青果物の状態を改善させるように、環境条件を決定する。環境条件決定部25における環境条件の決定方法については、上述した管理支援装置10の決定部14における環境条件の決定方法に準じる。
【0048】
移送支援装置20は、青果物の移送中及び保管中に、青果物の状態を維持するような収容容器内の環境条件を決定するので、青果物の移送中及び保管中の青果物の状態低下を防ぐことができる。また、移送支援装置20は、青果物の移送中及び保管中に、青果物の状態を改善するような収容容器内の環境条件を決定するので、青果物を販売場所に移送するまで青果物の状態を改善させることができる。
【0049】
(選別装置30)
選別装置30は、青果物の状態に基づき、青果物を選別する。選別装置30は、青果物の大きさ、形状、色、傷の有無等に応じて、青果物を選別する。選別装置30は、一例として、予め定められた等級ごとに青果物を選別する。
【0050】
選別装置30は、制御部31を備えている。制御部31は、選別装置30の各部を統括して制御するものであり、一例として、プロセッサ及びメモリにより実現される。この例において、プロセッサはストレージ(不図示)にアクセスし、ストレージに格納されているプログラム(不図示)をメモリにロードし、当該プログラムに含まれる一連の命令を実行する。これにより、制御部31の各部が構成される。当該各部として、制御部31は、データ取得部22及び選別部33を備えている。
【0051】
<データ取得部32>
データ取得部32は、収容容器内の青果物を撮影した画像データ及び青果物の成分の測定結果の少なくとも一方を取得する。データ取得部32は、撮像装置40において生成された青果物の画像データを取得する。また、データ取得部32は、測定装置50が測定した青果物の成分の測定結果を取得する。データ取得部32は、記憶装置80に格納された青果物の画像データ及び青果物の成分の測定結果を取得してもよい。データ取得部32は、取得した画像データ及び測定結果を表す情報の少なくとも一方を、選別部33へ出力する。
【0052】
<選別部33>
選別部33は、青果物を撮影した画像データ及び青果物の成分の測定結果の少なくとも一方に基づき、当該青果物を選別する。選別部33は、青果物の選別結果を表す情報を出力装置70へ出力する。選別部33は、一例として、青果物を撮影した画像データに基づき、青果物の大きさ、形状、色、傷の有無等に応じて青果物の状態を特定し、特定した青果物の状態に基づき青果物を選別する。選別部33は、一例として、青果物の成分の測定結果に基づき、青果物の糖度、酸度等に応じて青果物の状態を特定し、特定した青果物の状態に基づき青果物を選別する。選別部33は、予め定められた等級ごとに青果物を選別してもよい。
【0053】
選別装置30は、青果物を撮影した画像データや、青果物の測定結果に基づき、青果物を選別するので、青果物を自動で選別することができる。
【0054】
(環境条件決定処理)
管理支援装置10による環境条件決定処理(管理支援方法)の流れについて、
図2を参照して説明する。
図2は、本発明の一態様に係る管理支援装置10が実行する環境条件決定処理の一例を示すフローチャートである。
図2に示すように、まず、データ取得部12は、収容容器内の青果物を撮影した画像データ及び青果物の成分の測定結果の少なくとも一方を取得する(ステップS11)。次に、特定部13は、青果物の画像データ及び青果物の成分の測定結果の少なくとも一方に基づき、当該青果物の状態を特定する(ステップS12、特定工程)。そして、決定部14は、青果物の状態に基づき、当該状態を維持又は改善するための収容容器内の環境条件を決定する(ステップS13、決定工程)。決定部14は、決定した環境条件を表す情報を、収容容器の内部の環境を制御する制御装置(図示せず)へ出力し(ステップS14)、環境条件決定処理を終了する。
【0055】
(移送支援処理)
移送支援装置20による移送支援処理(移送支援方法)の流れについて、
図3を参照して説明する。
図3は、本発明の一態様に係る移送支援装置20が実行する移送支援処理の一例を示すフローチャートである。
図3に示すように、まず、データ取得部22は、収容容器内の青果物の状態、収容容器を移送する移送手段の空き状況、及び収容容器が移送される青果物の販売場所における青果物の在庫状況を表す情報取得する(ステップS21)。次に、移送時期予測部23は、収容容器内の青果物の状態と、当該収容容器を移送する移送手段の空状況と、当該収容容器が移送される前記青果物の販売場所における青果物の在庫状況とに基づき、青果物の移送時期を予測する(ステップS22、移送時期予測工程)。そして、保管期間決定部24は、青果物の移送時期に基づき、青果物の保管期間を決定する(ステップS23)。次に、環境条件決定部25は、青果物の移送時期と、青果物の保管期間と、収容容器内の青果物の状態とに基づき、当該青果物の状態を維持又は改善するための収容容器内の環境条件を決定する(ステップS24)。環境条件決定部25は、決定した環境条件を表す情報を、収容容器の内部の環境を制御する制御装置(図示せず)へ出力し(ステップS25)、移送支援処理を終了する。
【0056】
(選別処理)
選別装置30による選別処理(選別方法)の流れについて、
図4を参照して説明する。
図4は、本発明の一態様に係る選別装置30が実行する選別処理の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、データ取得部32は、収容容器内の青果物を撮影した画像データ及び青果物の成分の測定結果の少なくとも一方を取得する(ステップS31)。次に、選別部33は、青果物を撮影した画像データ及び青果物の成分の測定結果の少なくとも一方に基づき、当該青果物を選別する(ステップS32、選別工程)。そして、選別部33は、青果物の選別結果を表す情報を出力装置70へ出力し(ステップS33)、選別処理を終了する。
【0057】
このような構成によれば、青果物の生産及び流通技術の発展につながる。これにより、持続可能な開発目標(SDGs)の目標の目標2「飢餓をゼロに」の達成に貢献できる。
【0058】
〔ソフトウェアによる実現例〕
管理支援装置10、移送支援装置20、及び選別装置30(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、これらの装置の各制御ブロック(特に制御部11、制御部21、及び制御部31に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラム(管理支援プログラム、移送支援プログラム、及び選別プログラム)により実現することができる。
【0059】
この場合、これらの装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0060】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0061】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0062】
また、上記各実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは上記制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
【0063】
(まとめ)
本発明の第1の態様に係る管理支援装置は、青果物を収容した収容容器内の環境条件を決定する管理支援装置であって、前記収容容器内の青果物の状態を特定する特定部と、特定した状態に基づき、当該状態を維持又は改善するための前記収容容器内の環境条件を決定する決定部とを備えている。
【0064】
本発明の第2の態様に係る管理支援装置は、本発明の第1の態様に係る管理支援装置において、前記決定部は、前記特定部において特定した青果物の状態が基準状態よりも劣る場合に、当該青果物の状態を前記基準状態とするための環境条件を決定する、請求項1に記載の管理支援装置。
【0065】
本発明の第3の態様に係る管理支援装置は、本発明の第1又は第2の態様に係る管理支援装置において、前記決定部は、前記収容容器内の環境条件と、当該環境条件に制御された前記収容容器内に収容する前及び収容した後の青果物の状態とが対応付けられた学習データを用いて機械学習を行うことにより得られた学習済モデルを用いて、前記収容容器内に収容する前及び収容した後の青果物の状態を表す情報を入力し、出力される前記収容容器内の環境条件を表す情報の出力を得る。
【0066】
本発明の第4の態様に係る管理支援装置は、本発明の第1~第3のいずれかの態様に係る管理支援装置において、前記収容容器は、青果物を収容して移送可能である。
【0067】
本発明の第5の態様に係る管理支援装置は、本発明の第1~第4のいずれかの態様に係る管理支援装置において、前記特定部は、青果物を撮影した画像データに基づき、当該青果物の状態を特定する。
【0068】
本発明の第6の態様に係る管理支援装置は、本発明の第1~第5のいずれかの態様に係る管理支援装置において、前記環境条件は、前記収容容器内の温度条件、湿度条件及び光の照射条件の少なくとも1つである。
【0069】
本発明の第7の態様に係る管理支援装置は、本発明の第1~第6のいずれかの態様に係る管理支援装置において、前記青果物の状態は、青果物の色、糖度、酸度、及び傷度の少なくとも1つである。
【0070】
本発明の第8の態様に係る移送支援装置は、収容容器内の青果物の状態と、当該収容容器を移送する移送手段の空状況と、当該収容容器が移送される前記青果物の販売場所における前記青果物の在庫状況とに基づき、前記青果物の移送時期を予測する移送時期予測部を備えている。
【0071】
本発明の第9の態様に係る移送支援装置は、本発明の第8の態様に係る移送支援装置において、前記移送時期予測部が予測した前記移送時期に基づき、前記青果物の保管期間を決定する保管期間決定部をさらに備えている。
【0072】
本発明の第10の態様に係る移送支援装置は、本発明の第8又は第9の態様に係る移送支援装置において、前記移送時期予測部が予測した前記移送時期と、前記保管期間決定部が決定した前記保管期間と、前記収容容器内の青果物の状態とに基づき、当該青果物の状態を維持又は改善するための前記収容容器内の環境条件を決定する環境条件決定部をさらに備えている。
【0073】
本発明の第11の態様に係る管理システムは、本発明の第1~第7のいずれかの態様に係る管理支援装置と、本発明の第8~第10のいずれかの態様に係る移送支援装置とを備えている。
【0074】
本発明の第12の態様に係る管理システムは、本発明の第11の態様に係る管理システムにおいて、青果物の状態に基づき、当該青果物を選別する選別装置をさらに備えている。
【0075】
本発明の第13の態様に係る管理システムは、本発明の第11又は第12の態様に係る管理システムにおいて、前記選別装置と、前記管理支援装置と、前記移送支援装置との間において、青果物を運搬する運搬装置をさらに備えている。
【0076】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0077】
10 管理支援装置
11 特定部
12 決定部
20 移送支援装置
23 移送時期予測部
24 保管期間決定部
25 環境条件決定部
30 選別装置
33 選別部
100 管理システム