(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173832
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】加工装置
(51)【国際特許分類】
B21D 22/20 20060101AFI20231130BHJP
【FI】
B21D22/20 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086335
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504137912
【氏名又は名称】国立大学法人 東京大学
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】木村 心哉
(72)【発明者】
【氏名】古島 剛
【テーマコード(参考)】
4E137
【Fターム(参考)】
4E137AA26
4E137AA30
4E137BB01
4E137CA10
4E137DA13
4E137EA09
4E137GA02
4E137GA16
(57)【要約】
【課題】液圧を使用して対象物を加工する加工装置であってより簡易な構造を有する新たな加工装置を提供すること。
【解決手段】加工装置10は、液体50Lで満たされた液室50が形成された基部材20と、パンチ64と、ピストン42とを備えている。液室50は、互いに異なる位置で基部材20の外部に開口した加工室51及び液圧生成室53を有している。パンチ64は、加工室51から離れた初期位置と、加工室51に部分的に受容される被受容位置との間を移動可能である。パンチ64を初期位置から被受容位置に移動させると、パンチ64は、対象物80の被加工部82を加工室51の内部に向かって加圧する。ピストン42は、液圧生成室53に部分的に受容されている。ピストン42は、パンチ64が初期位置から被受容位置に移動する途中で、弾性部材76を介して液圧生成室53の内部に向かう加圧力を受け、加圧力に応じて移動して液体50Lの液圧を上げる。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液圧を使用して対象物の被加工部を加工する加工装置であって、
前記加工装置は、主部材を備えており、
前記主部材は、基部材と、パンチと、ピストンとを備えており、
前記基部材には、液室が形成されており、
前記液室は、液体で満たすことが可能であり、
前記液室は、加工室と、液圧生成室とを有しており、
前記加工室及び前記液圧生成室は、互いに連結されており、且つ、互いに異なる位置で前記基部材の外部に開口した開口部を夫々有しており、
前記パンチは、前記加工室の前記開口部から離れた初期位置と、前記加工室の前記開口部を通過して前記加工室に部分的に受容される被受容位置との間を移動可能であり、
前記被加工部によって前記加工室の前記開口部を覆った状態において前記パンチを前記初期位置から前記被受容位置に移動させると、前記パンチは、前記被加工部を前記加工室の内部に向かって加圧し、
前記ピストンは、前記液圧生成室の内部を移動可能になるようにして前記液圧生成室の前記開口部を通過して前記液圧生成室に部分的に受容されており、且つ、前記液圧生成室から部分的に突出しており、
前記液室が前記液体で満たされているとき、前記ピストンは、前記パンチが前記初期位置から前記被受容位置に移動する途中で、弾性部材を介して前記液圧生成室の内部に向かう加圧力を受け、前記加圧力に応じて移動して前記液体の液圧を上げる
加工装置。
【請求項2】
請求項1記載の加工装置であって、
前記加工装置は、スライダを備えており、
前記スライダは、上下方向において前記基部材の上方に位置しており、上側位置と下側位置との間を前記上下方向に移動可能であり、
前記パンチは、前記スライダから下方に突出しており、前記スライダの前記上下方向における移動に伴って前記上下方向に移動し、
前記加工室及び前記液圧生成室の夫々は、前記上下方向に延びて上方に開口しており、
前記ピストンは、前記上下方向に移動可能になるように前記液圧生成室に部分的に受容されており、前記液圧生成室から上方に突出しており、
前記ピストンは、前記スライダが前記上側位置から前記下側位置に移動する途中で、前記スライダから下方に向かう前記加圧力を受け、
前記液室を前記液体で満たし且つ前記被加工部を前記加工室の上に配置した状態において前記スライダを前記上側位置から前記下側位置に向かって移動させると、前記パンチは、下方に移動して前記被加工部を前記加工室の内部に向かって加圧し、前記ピストンは、前記加圧力に応じて下方に移動して前記液体の前記液圧を上げる
加工装置。
【請求項3】
請求項2記載の加工装置であって、
前記加工装置は、2以上の加工セットを備えており、
前記加工セットの夫々は、前記液室、前記ピストン及び前記パンチを含んでおり、
全ての前記パンチは、1つの前記スライダから下方に突出しており、
所定タイミングにおいて、前記加工セットのうちの少なくとも1つにおける前記液圧は、前記加工セットのうちの他の1つにおける前記液圧と異なる
加工装置。
【請求項4】
請求項3記載の加工装置であって、
前記ピストンのうちの少なくとも1つは、前記ピストンのうちの他の1つと異なるタイミングで前記スライダから前記加圧力を受ける
加工装置。
【請求項5】
請求項3記載の加工装置であって、
前記加工セットの夫々は、スペーサを含んでおり、
全ての前記スペーサは、1つの前記スライダから下方に突出しており、
前記ピストンの夫々は、前記スライダが前記上側位置から前記下側位置に移動する途中で前記スペーサから前記加圧力を受け、
前記スライダが前記上側位置にあるとき、前記スペーサの夫々は、前記上下方向において前記ピストンから所定距離だけ離れており、
前記所定距離のうちの少なくとも1つは、前記所定距離のうちの他の1つと異なっている
加工装置。
【請求項6】
請求項5記載の加工装置であって、
前記スペーサの夫々は、加圧部と、前記弾性部材とを備えており、
前記加圧部の夫々は、前記ピストンを下方に加圧する部位であり、
前記弾性部材の夫々は、弾性を有しており、前記加圧部を前記スライダに対して相対的に移動可能に支持している
加工装置。
【請求項7】
請求項3記載の加工装置であって、
前記ピストンの夫々は、主部を有しており、
前記主部の夫々は、前記液圧生成室に部分的に受容されており、
前記主部のうちの少なくとも1つは、前記上下方向と直交する平面において前記主部のうちの他の1つと異なる断面積を有している
加工装置。
【請求項8】
請求項2から請求項7までのいずれかに記載の加工装置であって、
前記主部材は、ホルダーと、ホルダー支持部材とを備えており、
前記ホルダーは、前記上下方向と直交する水平面において前記パンチの外側に位置しており、
前記ホルダー支持部材は、弾性を有しており、前記ホルダーを前記スライダに対して相対的に移動可能に支持しており、
前記被加工部を前記加工室の上に配置した状態において前記スライダを下方に移動させると、前記ホルダーは、下方に移動して前記被加工部を前記基部材に押し付ける
加工装置。
【請求項9】
請求項8記載の加工装置であって、
前記液室は、分岐流路を有しており、
前記分岐流路は、前記加工室から分岐しており、前記基部材の外部に開口した開口部を有しており、
前記ホルダーが前記被加工部を前記基部材に押し付けたとき、前記開口部は、前記上下方向において前記ホルダーの下方に位置しており、前記被加工部の前記水平面における周縁の外側に位置している
加工装置。
【請求項10】
液圧を使用して対象物の被加工部を加工する加工装置を、スライダとともに形成する主部材であって、
前記主部材は、基部材と、パンチと、ピストンとを備えており、
前記加工装置が形成されたとき、前記スライダは、上下方向において前記基部材の上方に位置しており、上側位置と下側位置との間を前記上下方向に移動可能であり、
前記パンチは、前記スライダに取り付け可能であり、
前記パンチが前記スライダに取り付けられたとき、前記パンチは、前記スライダから下方に突出しており、前記スライダの前記上下方向における移動に伴って前記上下方向に移動し、
前記基部材には、液室が形成されており、
前記液室は、液体で満たすことが可能であり、
前記液室は、加工室と、液圧生成室とを有しており、
前記加工室及び前記液圧生成室は、互いに連結されており、且つ、互いに異なる位置で前記基部材の外部に開口した開口部を夫々有しており、
前記加工室及び前記液圧生成室の夫々は、前記上下方向に延びて上方に開口しており、
前記ピストンは、前記上下方向に移動可能になるように前記液圧生成室に部分的に受容されており、前記液圧生成室から上方に突出しており、
前記ピストンは、前記スライダが前記上側位置から前記下側位置に移動する途中で弾性部材を介して前記スライダから下方に向かう加圧力を受け、
前記液室を前記液体で満たし且つ前記被加工部を前記加工室の上に配置した状態において前記スライダを前記上側位置から前記下側位置に向かって移動させると、前記パンチは、下方に移動して前記被加工部を前記加工室の内部に向かって加圧し、前記ピストンは、前記加圧力に応じて下方に移動して前記液体の液圧を上げる
主部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液圧を使用して対象物を加工する加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このタイプの加工装置は、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
図15を参照すると、特許文献1に開示された加工装置90は、液圧を使用して素体(対象物)98を加工する従来の一般的な加工装置である。加工装置90は、ダイス91と、ブランクホルダ92と、パンチ93と、液圧制御装置95とを備えている。ダイス91には、液室94が形成されている。液室94は、油等の液体で満たされている。液体の液圧は、ポンプ及びリリーフ弁を含む液圧制御装置95によって制御されている。ブランクホルダ92は、動力装置(図示せず)により上下に移動可能である。パンチ93は、別の動力装置(図示せず)によりブランクホルダ92に対して相対的に上下に移動可能である。ブランクホルダ92を下降させてダイス91とブランクホルダ92との間に対象物98を挟み、その後パンチ93を下降させると、対象物98が液圧を使用して絞り加工される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された加工装置90は、ポンプ及びリリーフ弁を含む複雑な液圧制御機構を備えている。一方、より簡易な構造を有する加工装置が求められている。
【0006】
そこで、本発明は、液圧を使用して対象物を加工する加工装置であってより簡易な構造を有する新たな加工装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1の加工装置として、
液圧を使用して対象物の被加工部を加工する加工装置であって、
前記加工装置は、主部材を備えており、
前記主部材は、基部材と、パンチと、ピストンとを備えており、
前記基部材には、液室が形成されており、
前記液室は、液体で満たすことが可能であり、
前記液室は、加工室と、液圧生成室とを有しており、
前記加工室及び前記液圧生成室は、互いに連結されており、且つ、互いに異なる位置で前記基部材の外部に開口した開口部を夫々有しており、
前記パンチは、前記加工室の前記開口部から離れた初期位置と、前記加工室の前記開口部を通過して前記加工室に部分的に受容される被受容位置との間を移動可能であり、
前記被加工部によって前記加工室の前記開口部を覆った状態において前記パンチを前記初期位置から前記被受容位置に移動させると、前記パンチは、前記被加工部を前記加工室の内部に向かって加圧し、
前記ピストンは、前記液圧生成室の内部を移動可能になるようにして前記液圧生成室の前記開口部を通過して前記液圧生成室に部分的に受容されており、且つ、前記液圧生成室から部分的に突出しており、
前記液室が前記液体で満たされているとき、前記ピストンは、前記パンチが前記初期位置から前記被受容位置に移動する途中で、弾性部材を介して前記液圧生成室の内部に向かう加圧力を受け、前記加圧力に応じて移動して前記液体の液圧を上げる
加工装置を提供する。
【0008】
本発明は、第2の加工装置として、第1の加工装置であって、
前記加工装置は、スライダを備えており、
前記スライダは、上下方向において前記基部材の上方に位置しており、上側位置と下側位置との間を前記上下方向に移動可能であり、
前記パンチは、前記スライダから下方に突出しており、前記スライダの前記上下方向における移動に伴って前記上下方向に移動し、
前記加工室及び前記液圧生成室の夫々は、前記上下方向に延びて上方に開口しており、
前記ピストンは、前記上下方向に移動可能になるように前記液圧生成室に部分的に受容されており、前記液圧生成室から上方に突出しており、
前記ピストンは、前記スライダが前記上側位置から前記下側位置に移動する途中で、前記スライダから下方に向かう前記加圧力を受け、
前記液室を前記液体で満たし且つ前記被加工部を前記加工室の上に配置した状態において前記スライダを前記上側位置から前記下側位置に向かって移動させると、前記パンチは、下方に移動して前記被加工部を前記加工室の内部に向かって加圧し、前記ピストンは、前記加圧力に応じて下方に移動して前記液体の前記液圧を上げる
加工装置を提供する。
【0009】
本発明は、第3の加工装置として、第2の加工装置であって、
前記加工装置は、2以上の加工セットを備えており、
前記加工セットの夫々は、前記液室、前記ピストン及び前記パンチを含んでおり、
全ての前記パンチは、1つの前記スライダから下方に突出しており、
所定タイミングにおいて、前記加工セットのうちの少なくとも1つにおける前記液圧は、前記加工セットのうちの他の1つにおける前記液圧と異なる
加工装置を提供する。
【0010】
本発明は、第4の加工装置として、第3の加工装置であって、
前記ピストンのうちの少なくとも1つは、前記ピストンのうちの他の1つと異なるタイミングで前記スライダから前記加圧力を受ける
加工装置を提供する。
【0011】
本発明は、第5の加工装置として、第3の加工装置であって、
前記加工セットの夫々は、スペーサを含んでおり、
全ての前記スペーサは、1つの前記スライダから下方に突出しており、
前記ピストンの夫々は、前記スライダが前記上側位置から前記下側位置に移動する途中で前記スペーサから前記加圧力を受け、
前記スライダが前記上側位置にあるとき、前記スペーサの夫々は、前記上下方向において前記ピストンから所定距離だけ離れており、
前記所定距離のうちの少なくとも1つは、前記所定距離のうちの他の1つと異なっている
加工装置を提供する。
【0012】
本発明は、第6の加工装置として、第5の加工装置であって、
前記スペーサの夫々は、加圧部と、前記弾性部材とを備えており、
前記加圧部の夫々は、前記ピストンを下方に加圧する部位であり、
前記弾性部材の夫々は、弾性を有しており、前記加圧部を前記スライダに対して相対的に移動可能に支持している
加工装置を提供する。
【0013】
本発明は、第7の加工装置として、第3の加工装置であって、
前記ピストンの夫々は、主部を有しており、
前記主部の夫々は、前記液圧生成室に部分的に受容されており、
前記主部のうちの少なくとも1つは、前記上下方向と直交する平面において前記主部のうちの他の1つと異なる断面積を有している
加工装置を提供する。
【0014】
本発明は、第8の加工装置として、第2から第7までのいずれかの加工装置であって、
前記主部材は、ホルダーと、ホルダー支持部材とを備えており、
前記ホルダーは、前記上下方向と直交する水平面において前記パンチの外側に位置しており、
前記ホルダー支持部材は、弾性を有しており、前記ホルダーを前記スライダに対して相対的に移動可能に支持しており、
前記被加工部を前記加工室の上に配置した状態において前記スライダを下方に移動させると、前記ホルダーは、下方に移動して前記被加工部を前記基部材に押し付ける
加工装置を提供する。
【0015】
本発明は、第9の加工装置として、第8の加工装置であって、
前記液室は、分岐流路を有しており、
前記分岐流路は、前記加工室から分岐しており、前記基部材の外部に開口した開口部を有しており、
前記ホルダーが前記被加工部を前記基部材に押し付けたとき、前記開口部は、前記上下方向において前記ホルダーの下方に位置しており、前記被加工部の前記水平面における周縁の外側に位置している
加工装置を提供する。
【0016】
本発明は、第1の主部材として、
液圧を使用して対象物の被加工部を加工する加工装置を、スライダとともに形成する主部材であって、
前記主部材は、基部材と、パンチと、ピストンとを備えており、
前記加工装置が形成されたとき、前記スライダは、上下方向において前記基部材の上方に位置しており、上側位置と下側位置との間を前記上下方向に移動可能であり、
前記パンチは、前記スライダに取り付け可能であり、
前記パンチが前記スライダに取り付けられたとき、前記パンチは、前記スライダから下方に突出しており、前記スライダの前記上下方向における移動に伴って前記上下方向に移動し、
前記基部材には、液室が形成されており、
前記液室は、液体で満たすことが可能であり、
前記液室は、加工室と、液圧生成室とを有しており、
前記加工室及び前記液圧生成室は、互いに連結されており、且つ、互いに異なる位置で前記基部材の外部に開口した開口部を夫々有しており、
前記加工室及び前記液圧生成室の夫々は、前記上下方向に延びて上方に開口しており、
前記ピストンは、前記上下方向に移動可能になるように前記液圧生成室に部分的に受容されており、前記液圧生成室から上方に突出しており、
前記ピストンは、前記スライダが前記上側位置から前記下側位置に移動する途中で前記スライダから弾性部材を介して下方に向かう加圧力を受け、
前記液室を前記液体で満たし且つ前記被加工部を前記加工室の上に配置した状態において前記スライダを前記上側位置から前記下側位置に向かって移動させると、前記パンチは、下方に移動して前記被加工部を前記加工室の内部に向かって加圧し、前記ピストンは、前記加圧力に応じて下方に移動して前記液体の液圧を上げる
主部材を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明のピストンは、弾性部材を介して受けた加圧力に応じて移動して液室内部の液体の液圧を上げる。この構造によれば、弾性部材の弾性を利用することで、リリーフ弁を設けることなく液圧の過度の上昇を抑制できる。加えて、リリーフ弁を設けない場合、液体は液室内部に留められるため、外部から液体を補給する必要がない。従って、ポンプ及びリリーフ弁を含む複雑な液圧制御機構を設ける必要がない。本発明によれば、液圧を使用して対象物を加工する加工装置であってより簡易な構造を有する新たな加工装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施の形態による加工装置を示す斜視図である。加工装置には、対象物が配置されている。図示したパンチ及びスペーサはスライダから離れているが実際のパンチ及びスペーサはスライダに固定されている。加工装置の一部(1点鎖線で囲んだ部分)を拡大して描画している。拡大図において、隠れた分岐流路の位置を破線で描画している。
【
図2】
図1の加工装置を示す正面図である。隠れたパンチの位置を破線で描画している。
【
図3】
図1の加工装置を示す背面図である。隠れた液室の位置を破線で描画している。
【
図4】
図1の加工装置を示す上面図である。スライダを描画していない。隠れた加工室の開口部の位置及び隠れたピストンの位置を破線で描画している。
【
図5】
図3の加工装置をV-V線に沿って示す断面図である。スライダは、上側位置にある。スライダの下端の位置を破線で描画している。加工装置の一部(1点鎖線で囲んだ部分)を拡大して描画している。
【
図6】
図3の加工装置をVI-VI線に沿って示す断面図である。スライダは、上側位置にある。スライダの下端の位置を破線で描画している。
【
図7】
図5の加工装置を示す別の断面図である。スライダは下降している。スペーサの下端がピストンに接触しており、且つ、ホルダーの下端が対象物に接触している。加工装置の一部(1点鎖線で囲んだ部分)を拡大して描画している。
【
図8】
図7の加工装置を示す別の断面図である。スライダは更に下降している。スペーサがピストンを加圧しており、パンチの下端が対象物に接触している。加工装置の一部(1点鎖線で囲んだ部分)を拡大して描画している。
【
図9】
図8の加工装置を示す別の断面図である。スライダは更に下降しており、下側位置にある。
【
図10】
図9の加工装置の一部(1点鎖線Aで囲んだ部分)を拡大して描画する断面図である。
【
図11】
図10の加工装置の一部(1点鎖線Bで囲んだ部分)を拡大して描画する断面図である。
【
図12】
図11の加工装置の一部(1点鎖線Cで囲んだ部分)を拡大して描画する断面図である。
【
図13】
図1の加工装置の変形例を示す上面図である。隠れた液圧生成室の位置を破線で描画している。
【
図14】
図13の加工装置の基部材、ピストン及びスペーサを示す断面図である。図示した断面は
図5の断面に対応している。
【
図15】特許文献1の加工装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1を参照すると、本発明の実施の形態による加工装置10は、液圧を使用して対象物80の被加工部(ブランク)82を加工する加工装置である。本実施の形態の「液圧」は、後述する液体50L(
図5参照)が被加工部82に加える圧力であり、後述する「対向液圧OP」と「周液圧PP」とを含む概念である。本実施の形態の対象物80は、1枚の金属板であり、加工前には薄い平板形状を有している。
図1を
図4と併せて参照すると、図示した対象物80は、キャリア81と、キャリア81に繋がった3つの被加工部82とを有している。
【0020】
本実施の形態の加工装置10は、対象物80を順送加工するのに適している。但し、本発明は、これに限られず、対象物80をトランスファー加工する装置にも適用可能である。また、対象物80は、キャリア81から切り離された1つの被加工部82であってもよい。即ち、加工装置10は、1つの被加工部82のみを単発加工する装置であってもよい。
【0021】
図1から
図3までに示されるように、本実施の形態の加工装置10は、1つの基部材20と、1つの可動部材60と、金属製の3つのピストン42とを備えている。可動部材60は、上下方向において基部材20及びピストン42の上方に位置している。本実施の形態の上下方向は、Z方向である。上方は、+Z方向であり、下方は、-Z方向である。上下方向は、重力方向と一致していることが好ましい。但し、本発明は、これに限られない。例えば、上下方向は、対象物80を加工可能な範囲において重力方向と交差していてもよい。
【0022】
図1に示されるように、基部材20には、溝部18が形成されている。溝部18は、下方に凹んだ空間である。溝部18は、上下方向と直交する横方向に沿って連続して延びており、横方向両側に開口している。本実施の形態の横方向は、Y方向である。溝部18の底面は、上下方向と直交する水平面(XY平面)に沿って延びている。対象物80は、溝部18の底面上に置かれている。対象物80の被加工部82は、横方向に並んでいる。
【0023】
図1から
図3までを参照すると、本実施の形態の加工装置10は、上述した基部材20、可動部材60及びピストン42のみを備えている。加工装置10の横方向におけるサイズは、高々数10cm程度と小さい。但し、本発明は、これに限られず、大型の加工装置10にも適用可能である。また、加工装置10は、上述した部材に加えて、別の部材を更に備えていてもよい。
【0024】
本実施の形態の基部材20は、第1部材(基部材)20F、第2部材(基部材)20S及び第3部材(基部材)20Tの3つの基部材20F、20S及び20Tを備えている。基部材20F、20S及び20Tは、横方向に並んでいる。3つの基部材20F、20S及び20Tは、3つの被加工部82を夫々加工可能である。
【0025】
本実施の形態の加工工程は3工程である。本実施の形態の加工装置10は、3つの加工工程に夫々使用される3つの基部材20F、20S及び20Tを備えている。本実施の形態の基部材20F、20S及び20Tは、互いに別体に形成されており、横方向に隙間なく並べられている。本実施の形態によれば、加工工程の数に応じて、2以上の基部材20F、20S及び20T等を配置できる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、基部材20F、20S及び20Tは、互いに一体に形成されていてもよい。加工工程の数が1である場合、加工装置10は、1つの基部材20Fのみを備えていてもよい。
【0026】
本実施の形態の基部材20F、20S及び20Tは、互いに同じ外形を有しており、且つ、互いに同様な構造を有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、基部材20F、20S及び20Tは、互いに異なる外形を有していてもよいし、互いに異なる構造を有していてもよい。
【0027】
以下、本実施の形態の基部材20Fについて説明する。以下の説明は、基部材20S及び20Tの夫々に適用可能である。
【0028】
図5を
図1と併せて参照すると、本実施の形態の基部材20Fは、ベッド22と、金属製の金型30と、金属製のシリンダ40とを備えている。ベッド22は、金属製の上側部材222と、金属製の下側部材224とを備えている。上側部材222は、下側部材224の上に置かれている。前述した溝部18は、上側部材222に形成されている。基部材20Fには、液室50が形成されている。液室50は、基部材20Fの内部空間であり、後述するいくつかの開口を除き、基部材20Fの内部に閉じている。液室50は、油等の液体50Lで満たすことが可能である。図示した液室50は、液体50Lで満たされている。
【0029】
図5を参照すると、本実施の形態の基部材20Fは、上側部材222、下側部材224、金型30及びシリンダ40を組み合わせて形成されている。この構造によれば、液室50を形成し易い。但し、本発明は、これに限られない。例えば、上側部材222、金型30及びシリンダ40は、互いに一体の部材であってもよい。一方、基部材20Fは、上述した部材に加えて、別の部材を更に備えていてもよい。
【0030】
本実施の形態の金型30及びシリンダ40の夫々は、上下方向に延びる円筒形状を有している。即ち、金型30及びシリンダ40の夫々には、上下方向に延びる円柱形状の中心孔が形成されている。上側部材222には、円柱形状の2つの取付孔223が形成されている。金型30及びシリンダ40は、2つの取付孔223に夫々嵌入されている。円筒形状の部材は、液体50Lが漏れる隙間をなくしつつ、円柱形状の孔に容易に嵌入できる。但し、本発明は、これに限られない。金型30及びシリンダ40の夫々に中心孔が形成されている限り、金型30及びシリンダ40の形状は、特に限定されない。
【0031】
金型30及びシリンダ40の上端面は、上側部材222から上方に露出している。金型30は、上下方向及び横方向の双方と直交する前後方向において、シリンダ40の前方に位置している。本実施の形態の前後方向は、X方向である。前方は、+X方向であり、後方は、-X方向である。金型30の上端面は、溝部18の底面の一部を形成している。
図1及び
図11を参照すると、金型30の上端面には、凹部32が形成されている。凹部32は、下方に凹んだ空間である。凹部32は、XY平面において環形状を有しており、金型30の中心孔を囲んでいる。
【0032】
図5に示されるように、液室50は、加工室51と、液圧生成室53とを有している。加工室51及び液圧生成室53は、互いに連結されており、且つ、互いに異なる位置で基部材20Fの外部に開口した開口部52及び開口部54を夫々有している。
【0033】
詳しくは、本実施の形態の加工室51及び液圧生成室53の夫々は、上下方向に延びて上方に開口している。換言すれば、加工室51及び液圧生成室53は、上下方向に沿って互いに平行に延びており、上方に開口した開口部52及び開口部54を夫々有している。本実施の形態の開口部52及び開口部54は、基部材20Fの上端面における互いに異なる位置で開口している。本実施の形態の液室50は、加工室51及び液圧生成室53に加えて、連結室55を有している。連結室55は、前後方向に沿って延びており、加工室51の下端と液圧生成室53の下端とを互いに連結している。
【0034】
本実施の形態の加工室51及び液圧生成室53は、上述の構造を有している。但し、本発明は、これに限られず、加工室51及び液圧生成室53の構造は、様々に変形可能である。
【0035】
例えば、
図13を
図4と比較すると、変形例による加工装置10Aは、本実施の形態の基部材20と異なる基部材20Aを備えている。
図14を
図5と比較すると、本変形例の基部材20Aの基部材20Fには、液室50と異なる液室50Aが形成されている。液室50Aは、液室50と同じ加工室51を有している一方、液圧生成室53と異なる液圧生成室53Aを有している。液圧生成室53Aは、前後方向に沿って延びており、後方に開口している。即ち、本変形例の開口部52及び開口部54は、基部材20Fの互いに異なる面で基部材20Fの外部に開口している。加工室51の下端と液圧生成室53Aの前端とは、連結室55を介することなく互いに連結されている。本変形例によれば、連結室55を設ける必要がない。
【0036】
図5を参照すると、本実施の形態の加工室51は、金型30の中心孔を通過して延びている。加工室51の開口部52は、金型30の上端面に位置している。本実施の形態の液圧生成室53は、シリンダ40の中心孔を通過して延びている。液圧生成室53の開口部54は、シリンダ40の上端面に位置しており、開口部52の上方に位置している。加工室51及び液圧生成室53の夫々は、XY平面において円形状を有している。連結室55は、前後方向と直交する直交平面(YZ平面)において円形状を有している。
【0037】
図5及び
図10を
図1と併せて参照すると、本実施の形態の液室50は、4つの分岐流路56を更に有している。4つの分岐流路56は、加工室51の前方、後方及び横方向両側に夫々位置している。分岐流路56の夫々は、加工室51から分岐している。詳しくは、金型30の下端面の一部は、下側部材224の上端面よりも僅かに上方に位置しており、これにより、加工室51からXY平面外側に延びる流路が形成されている。分岐流路56の夫々は、この流路から上方に延びている。
【0038】
分岐流路56の夫々は、金型30の内部に形成された小孔を通過して上下方向に沿って加工室51と平行に延びており、上方に開口している。即ち、分岐流路56の夫々は、基部材20Fの外部に開口した開口部57を有している。
図11を参照すると、開口部57の夫々は、金型30の凹部32の底面に位置している。即ち、開口部57の夫々は、加工室51の開口部52よりも僅かに下方に位置している。
【0039】
図5を参照すると、本実施の形態の液室50は、上述の構造を有している。但し、本発明は、これに限られず、液室50の構造は、必要に応じて変形可能である。例えば、連結室55及び分岐流路56は、必要に応じて設ければよい。一方、液室50は、上述した部位に加えて、別の部位を更に有していてもよい。
【0040】
図6を参照すると、本実施の形態の3つのピストン42は、3つの液圧生成室53に夫々対応して設けられている。以下、基部材20Fの液圧生成室53に対応するピストン42について説明する。以下の説明は、ピストン42の夫々に適用可能である。
【0041】
図1及び
図5に示されるように、本実施の形態のピストン42は、主部44と、被加圧部46とを有している。主部44及び被加圧部46の夫々は、上下方向に沿って延びる円柱形状を有している。被加圧部46のXY平面におけるサイズは、主部44のXY平面におけるサイズよりも大きい。主部44は、被加圧部46の下端から下方に延びている。
【0042】
図5を参照すると、ピストン42は、液圧生成室53の内部を移動可能になるようにして液圧生成室53の開口部54を通過して液圧生成室53に部分的に受容されている。ピストン42は、液圧生成室53から部分的に突出している。本実施の形態によれば、ピストン42の主部44は、開口部54を下方に通過して液圧生成室53に挿入されており、上下方向に移動可能である。即ち、本実施の形態のピストン42は、上下方向に移動可能になるように液圧生成室53に部分的に受容されており、液圧生成室53から上方に突出している。
【0043】
本実施の形態の主部44の下部は、シリンダ40の内部に形成された中心孔に実質的に隙間なく受容されている。一方、主部44の上部は、液圧生成室53から上方に突出している。主部44の下端は、液体50Lと接触している。主部44の下部には、Oリング48が取り付けられており、これにより、液体50Lの漏れが防止されている。
【0044】
本実施の形態のピストン42は、上述の構造を有しており、上述のように基部材20Fに取り付けられている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、Oリング48は、必要に応じて設ければよい。また、
図14の変形例を参照すると、変形例によるピストン42は、後方に開口した開口部54を前方に通過して、液圧生成室53Aに挿入されている。ピストン42は、液圧生成室53Aから部分的に後方に突出している。ピストン42は、液圧生成室53Aの内部を前後方向に移動可能である。
【0045】
図1を参照すると、以下、本実施の形態の可動部材60について説明する。
【0046】
本実施の形態の可動部材60は、スライダ61と、3つの加工部材62と、3つのスペーサ72とを備えている。即ち、本実施の形態の加工装置10は、スライダ61と、加工部材62と、スペーサ72とを備えている。
【0047】
図1から
図3までを参照すると、本実施の形態のスライダ61は、上下方向において基部材20の上方に位置している。スライダ61は、動力装置(図示せず)によって支持されており、対象物80を加工していないときの上側位置(
図1から
図3までの位置)と、対象物80を加工する下側位置(
図9の位置)との間を上下方向に移動可能である。本実施の形態のスライダ61は、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。但し、本発明のスライダ61の形状及び内部構造は、特に限定されない。
【0048】
図4を参照すると、3つの加工部材62は、3つの基部材20F、20S及び20Tに夫々対応して設けられている。加工部材62は、XY平面において、加工室51の開口部52と夫々対応する位置にある。この配置から理解されるように、加工部材62の数は、対象物80の被加工部82(
図1参照)を加工する部材の数に応じていればよい。例えば、加工装置10が基部材20Fのみを備えている場合、加工部材62の数は、1であればよい。
【0049】
図2及び
図5を参照すると、本実施の形態の加工部材62の夫々は、金属製の基部63と、金属製のパンチ64と、金属製のホルダー65と、1以上の金属バネからなるホルダー支持部材66とを備えている。即ち、本実施の形態の加工装置10は、基部63と、パンチ64と、ホルダー65と、ホルダー支持部材66とを備えている。パンチ64の夫々は、XY平面において円形状を有している。基部63及びホルダー65の夫々は、XY平面において円環形状を有している。本実施の形態の加工部材62の夫々は、上述の部材を有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、加工部材62の夫々における各部材の形状は、特に限定されない。
【0050】
図4を参照すると、3つのスペーサ72は、3つのピストン42に夫々対応して設けられている。スペーサ72は、XY平面において、ピストン42と夫々対応する位置にある。この配置から理解されるように、スペーサ72の数は、ピストン42の数に応じていればよい。例えば、加工装置10が基部材20Fに取り付けられた1つのピストン42のみを備えている場合、スペーサ72の数は、1であればよい。
【0051】
図3及び
図5を参照すると、本実施の形態のスペーサ72の夫々は、金属製の基部73と、金属製の加圧部74と、1以上の金属バネからなる支持部材(弾性部材)76とを備えている。即ち、本実施の形態の加工装置10は、基部73と、加圧部74と、弾性部材76とを備えている。基部73及び加圧部74の夫々は、上下方向に沿って延びる円柱形状を有している。本実施の形態のスペーサ72の夫々は、上述の部材を有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、スペーサ72の夫々における各部材の形状は、特に限定されない。
【0052】
図5を
図2及び
図3と併せて参照すると、本実施の形態の可動部材60は、上述した部材を備えている。パンチ64、ホルダー65及びスペーサ72は、スライダ61に固定されており、スライダ61と共に移動可能である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、スライダ61、ホルダー65、ホルダー支持部材66及びスペーサ72は、必要に応じて設ければよい。例えば、基部材20が基部材20Fのみを備えている場合、可動部材60は、基部材20Fに対応した1つのパンチ64のみを備えていてもよい。一方、可動部材60は、上述した部材に加えて、別の部材を更に備えていてもよい。
【0053】
図2を
図1と併せて参照すると、本実施の形態の3つのパンチ64、3つのホルダー65及び3つのスペーサ72は、3つの基部材20F、20S及び20Tと夫々協働して、対象物80の3つの被加工部82を夫々加工する。即ち、
図3を参照すると、本実施の形態の加工装置10は、被加工部82(
図1参照)を夫々加工するための3つの加工セット12を備えている。詳しくは、本実施の形態の加工装置10は、第1セット(加工セット)12F、第2セット(加工セット)12S及び第3セット(加工セット)12Tからなる3つの加工セット12を備えている。但し、本発明は、これに限られず、加工セット12の数は1以上であればよい。例えば、加工装置10は、1つの加工セット12Fのみを備えていてもよいし、2以上の加工セット12を備えていてもよい。
【0054】
以下、本実施の形態の加工セット12について説明する。
【0055】
図6を
図2と併せて参照すると、本実施の形態の加工セット12の夫々は、液室50、ピストン42、パンチ64、ホルダー65及びスペーサ72を含んでいる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、加工装置10は、ホルダー65及びスペーサ72を備えていなくてもよい。この場合、加工セット12の夫々は、液室50、ピストン42及びパンチ64を備えていればよい。
【0056】
図6を参照すると、本実施の形態のピストン42の夫々は、前述した主部44を有している。主部44の夫々は、液圧生成室53に部分的に受容されており、その下端は、液体50Lと接触している。
【0057】
図5を
図2と併せて参照すると、本実施の形態のパンチ64の夫々は、ネジ等の固定部材によってスライダ61に固定されており、スライダ61の下端面から下方に延びている。本実施の形態の基部63の夫々は、ネジ等の固定部材によってスライダ61に固定されている。基部63の夫々は、XY平面においてパンチ64を囲みつつ、スライダ61の下端面から下方に延びている。
【0058】
本実施の形態のホルダー支持部材66の夫々は、基部63のXY平面における外周部に取り付けられており、上下方向に沿って延びている。本実施の形態のホルダー65の夫々は、XY平面においてパンチ64の外側に位置している。換言すれば、ホルダー65の夫々は、XY平面においてパンチ64を囲んでいる。ホルダー65の夫々は、ホルダー支持部材66の下端に取り付けられている。ホルダー支持部材66の夫々は、弾性を有しており、ホルダー65をスライダ61に対して相対的に移動可能に支持している。本実施の形態によれば、パンチ64の夫々の下端は、ホルダー65の下端よりも僅かに上方に位置している。
【0059】
図5を
図3と併せて参照すると、本実施の形態のスペーサ72の夫々の基部73は、ネジ等の固定部材によってスライダ61に固定されており、スライダ61の下端面から下方に延びている。加圧部74の夫々は、ピストン42を下方に加圧する部位である。弾性部材76の夫々は、1以上の金属バネからなり弾性を有している。スペーサ72の夫々において、金属バネの夫々の上端は、基部73に取り付けられており、金属バネの夫々の下端は、加圧部74に取り付けられている。この構造により、弾性部材76の夫々は、加圧部74をスライダ61に対して相対的に移動可能に支持している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、スペーサ72の夫々は、弾性部材76のみを備えていてもよい。この場合、弾性部材76の夫々の下端が加圧部74として機能すればよい。
【0060】
本実施の形態の加圧部74の夫々は、上下方向に移動可能である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、
図14の変形例を参照すると、変形例による加圧部74の夫々は、前後方向に移動可能である。
【0061】
図2及び
図3を参照すると本実施の形態の全てのパンチ64及び全てのスペーサ72は、1つのスライダ61に直接的に固定されており、1つのスライダ61から下方に突出している。本実施の形態の全てのホルダー65は、弾性を有するホルダー支持部材66を介して1つのスライダ61に間接的に固定されており、1つのスライダ61から下方に突出している。従って、1つのスライダ61を上下方向に移動するだけで、全てのパンチ64、全てのホルダー65及び全てのスペーサ72は、上下方向に移動する。
【0062】
本実施の形態の加工セット12の夫々は、上述した構造を有している。この構造によれば、1つの動力装置(図示せず)に取り付けられた共通のスライダ61によって全てのパンチ64、全てのホルダー65及び全てのスペーサ72を同時に移動でき、これにより加工装置10を小型化できる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、パンチ64、ホルダー65及びスペーサ72の夫々は、上下方向に移動可能になるように互いに別体の動力装置(図示せず)に固定されていてもよい。また、ホルダー65の支持構造は、特に限定されない。ホルダー支持部材66は、弾性を有している限り、金属バネに限定されない。同様に、弾性部材76の夫々は、金属バネに限定されない。
【0063】
以下、本実施の形態の加工セット12のうちの1つである第1セット12Fによる加工工程について説明する。以下の説明は、第2セット12S及び第3セット12Tの夫々に適用可能である。
【0064】
図5及び
図9を参照すると、パンチ64は、加工室51の開口部52から離れた初期位置(
図5の位置)と、加工室51の開口部52を通過して加工室51に部分的に受容される被受容位置(
図9の位置)との間を移動可能である。本実施の形態の初期位置は、被受容位置の上方に位置している。本実施の形態のパンチ64は、スライダ61の上下方向における上側位置(
図5の位置)と下側位置(
図9の位置)との間の移動に伴って初期位置と被受容位置との間を上下方向に移動する。但し、本発明は、これに限られない。例えば、パンチ64は、動力装置(図示せず)から直接的に力を受けて初期位置と被受容位置との間を上下方向に移動してもよい。
【0065】
図5及び
図7を参照すると、本実施の形態のスペーサ72は、スライダ61の上下方向における移動に伴ってパンチ64とともに上下方向に移動する。パンチ64が初期位置(
図5の位置)から中間位置(
図7の位置)まで移動したとき、スペーサ72の加圧部74は、ピストン42の被加圧部46と接触する。
図7を参照すると、このとき、パンチ64は、加工室51の開口部52の上方に位置している。液体50Lの液面58は、開口部52の下方に位置している。即ち、液体50Lは、液室50の内部に留められている。
【0066】
本実施の形態によれば、スペーサ72がピストン42と接触するのと同時に、ホルダー65の下端が対象物80と接触する。但し、本発明は、これに限られない。例えば、スペーサ72がピストン42と接触するよりも前に、ホルダー65の下端が対象物80と接触してもよい。
【0067】
図7から
図9までを参照すると、パンチ64が中間位置(
図7の位置)から被受容位置(
図9の位置)に向かって移動し続けると、パンチ64は、加工開始位置(
図8の位置)に移動する。パンチ64が中間位置から加工開始位置まで移動する間、ホルダー支持部材66は、弾性圧縮しつつ、ホルダー65を対象物80に押し付ける。この結果、パンチ64は、ホルダー65に対して相対的に下方に移動する。パンチ64が加工開始位置に移動したとき、パンチ64の下端は、ホルダー65の下端と同じ位置にあり、対象物80の被加工部82と接触する。
【0068】
図8を
図11及び
図12と併せて参照すると、パンチ64が加工開始位置(
図8の位置)に移動したとき、ホルダー65は、ホルダー支持部材66の復原力に起因する力を、被加工部82のXY平面における外周部に加える。即ち、ホルダー65は、被加工部82のXY平面における外周部を基部材20Fの金型30の上端面に押しつける。基部材20Fに押し付けられた被加工部82は、ホルダー65及び基部材20Fとともに、凹部32を含む密封空間59を形成する。
【0069】
図7及び
図8を参照すると、パンチ64が中間位置(
図7の位置)から加工開始位置(
図8の位置)まで移動する間、スペーサ72の弾性部材76は、弾性圧縮しつつ、加圧部74をピストン42に押し付ける。この結果、ピストン42は、液圧生成室53の内部に向かって押される。このように押されたピストン42は、液圧生成室53の内部に向かって移動する。この結果、液体50Lの液面58は上昇し、液体50Lは、対象物80の被加工部82の下面と接触し、且つ、密封空間59(
図12参照)の内部を満たす。液体50Lは、密封空間59の外部に漏れることなく、密封空間59の内部に封止される。
【0070】
図5、
図8及び
図9を参照すると、対象物80の被加工部82によって加工室51の開口部52を覆った状態においてパンチ64を初期位置(
図5の位置)から被受容位置(
図9の位置)に移動させると、パンチ64は、被加工部82を加工室51の内部に向かって加圧する。詳しくは、パンチ64が加工開始位置(
図8の位置)から被受容位置に向かって移動する際、パンチ64は、被加工部82を加工室51の内部に向かって加圧する。この結果、被加工部82は、開口部52の液面58を押し下げつつ変形して加工室51の内部に部分的に受容される。
【0071】
一方、スペーサ72の加圧部74は、パンチ64が加工開始位置(
図8の位置)から被受容位置(
図9の位置)に向かって移動する間、ピストン42に対して弾性部材76を介した加圧力PPを加え続ける。この結果、例えば30~60MP程度の能動的な対向液圧OP(以下、単に「対向液圧OP」という。)が生じる。即ち、液室50が液体50Lで満たされているとき、ピストン42は、パンチ64が初期位置(
図5の位置)から被受容位置に移動する途中で、弾性部材76を介して液圧生成室53の内部に向かう加圧力PPを受け、加圧力PPに応じて移動して液体50Lの液圧を上げる。パンチ64は、この対向液圧OPに抗って被加工部82を加圧し続け、これにより、被加工部82は、絞り加工される。
【0072】
本実施の形態によって生成される液圧は、弾性部材76のバネ力(より具体的には、金属バネの弾性係数)によって調整可能である。従って、液圧が過度に高くなることを防止できる。即ち、弾性部材76は、液圧調整機構として機能する。
【0073】
以上の説明を纏めると、本実施の形態のピストン42は、弾性部材76を介して受けた加圧力PPに応じて移動して液室50内部の液体50Lの液圧を上げる。この構造によれば、液室50内部の液圧が所定値よりも高くなった場合、ピストン42が液圧生成室53の内部に向かって移動しなくなる。即ち、弾性部材76の弾性を利用することで、リリーフ弁を設けることなく液圧の過度の上昇を抑制できる。加えて、リリーフ弁を設けない場合、液体50Lは液室50内部に留められるため、外部から液体50Lを補給する必要がない。従って、ポンプ及びリリーフ弁を含む複雑な液圧制御機構を設ける必要がない。本実施の形態によれば、液圧を使用して対象物80を加工する加工装置10であってより簡易な構造を有する新たな加工装置10を提供できる。
【0074】
本実施の形態の加工装置10は、電子機器(図示せず)の内部に組み込まれるコネクタ(図示せず)のシェル(図示せず)のような小型の部材の加工に特に適している。加工装置10は、例えば、数mm程度のサイズの被加工部82を所望の形状に加工できる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、対象物80のサイズは、特に限定されない。
【0075】
図5、
図8及び
図9を参照すると、本実施の形態によれば、液室50を液体50Lで満たし且つ対象物80の被加工部82を加工室51の上に配置した状態(
図5の状態)においてスライダ61を上側位置(
図5の位置)から下側位置(
図9の位置)に向かって移動させると、パンチ64は、下方に移動して被加工部82を加工室51の内部に向かって加圧し、ピストン42は、加圧力PPに応じて下方に移動して液体50Lの液圧を上げる。本実施の形態のピストン42は、スライダ61が上側位置から下側位置に移動する途中で、弾性部材76を介してスライダ61から下方に向かう加圧力PPを受ける。但し、本発明は、これに限られない。
【0076】
例えば、
図13及び
図14の変形例を参照すると、変形例の加工装置10Aは、スライダ61に加えて、付加的スライダ61Aを備えている。付加的スライダ61Aは、スライダ61の上下方向の移動に連動して前後方向に移動する。本変形例のピストン42は、付加的スライダ61Aの前方への移動に伴って、弾性部材76を介して付加的スライダ61Aから前方に向かう加圧力PPを受ける。本変形例のピストン42も、弾性部材76を介して受けた加圧力PPに応じて移動して液室50A内部の液体50Lの液圧を上げる。
【0077】
図5を参照すると、本実施の形態によれば、スライダ61が上側位置(
図5の位置)にあるとき、パンチ64の下端と対象物80の被加工部82との間の上下方向における距離(第1距離)は、スペーサ72の下端とピストン42の上端との間の上下方向における距離(第2距離)よりも長い。
図5及び
図8を参照すると、この配置によれば、パンチ64による被加工部82の加工が始まる前に、ピストン42が加圧力PPを受ける。但し、本発明は、これに限られない。例えば、第1距離は、第2距離よりも短くてもよい。この場合、パンチ64による被加工部82の加工が始まった後に、ピストン42が加圧力PPを受けて対向液圧OPが生じる。
【0078】
図8を参照すると、本実施の形態のピストン42は、スペーサ72を介してスライダ61から加圧力PPを受ける。但し、本発明は、これに限られない。例えば、スペーサ72が設けられていない場合、スライダ61は、弾性を有する弾性部を有していてもよい。ピストン42は、スライダ61の弾性部から加圧力PPを受けてもよい。
【0079】
図5、
図7及び
図8を参照すると、本実施の形態によれば、被加工部82を加工室51の上に配置した状態においてスライダ61を下方に移動させると、ホルダー65は、下方に移動して被加工部82を基部材20Fに押し付ける。この機構によれば、被加工部82にしわを生じさせることなく、被加工部82を絞り加工できる。本実施の形態によれば、ホルダー65は、パンチ64による加工が始まる前に、被加工部82を加圧する。但し、本発明は、これに限られない。例えば、ホルダー65は、パンチ64による加工が始まった後で、被加工部82を加圧してもよい。より具体的には、スライダ61が上側位置(
図5の位置)にあるとき、パンチ64は、ホルダー65の下端を僅かに超えて下方に突出していてもよい。また、前述したように、ホルダー65は、必要に応じて設ければよい。
【0080】
図11及び
図12を参照すると、本実施の形態の分岐流路56の開口部57は、密封空間59に開口している。詳しくは、ホルダー65が被加工部82を基部材20Fに押し付けたとき、分岐流路56の開口部57は、上下方向においてホルダー65の下方に位置しており、被加工部82のXY平面における周縁84の外側に位置している。
【0081】
ピストン42が液圧生成室53の内部に向かって押されると、液体50Lは、密封空間59を満たし、被加工部82の周縁84に周液圧PPを加える。被加工部82は、周液圧PPによって加工室51の内部に向かって押される。この機構によれば、被加工部82を所望の形状に絞り加工し易い。また、本実施の形態によれば、1つのスライダ61(
図9参照)を下降させるだけで、対向液圧OPと周液圧PPとを同時に生成できる。但し、本発明は、これに限られない。前述したように、分岐流路56は、必要に応じて設ければよい。
【0082】
図3を参照すると、前述したように、本実施の形態の加工装置10は、3つの加工セット12を備えている。以下に説明するように、本実施の形態の加工セット12は、互いに異なるタイミングで互いに異なる液圧を生成する。
【0083】
図6を参照すると、3つの加工セット12のピストン42の夫々は、スライダ61が上側位置(
図6の位置)から下側位置(
図9の位置)に移動する途中でスペーサ72から加圧力PPを受ける。スライダ61が上側位置にあるとき、スペーサ72の夫々は、上下方向においてピストン42から所定距離D1、D2又はD3だけ離れている。
【0084】
本実施の形態の所定距離D1、D2及びD3は、互いに異なっている。この距離条件から理解されるように、本実施の形態のピストン42の夫々は、互いに異なるタイミングでスペーサ72から加圧力PP(
図8参照)を受ける。但し、本発明は、これに限られない。例えば、3つの所定距離D1、D2及びD3のうちの2つは同じであってもよい。即ち、所定距離D1、D2及びD3のうちの少なくとも1つは、所定距離D1、D2及びD3のうちの他の1つと異なっていてもよい。換言すれば、ピストン42のうちの少なくとも1つは、ピストン42のうちの他の1つと異なるタイミングでスライダ61から加圧力PPを受けてもよい。
【0085】
図2を参照すると、本実施の形態によれば、3つの加工セット12のパンチ64は、互いに同じ直径を有している。
図6を参照すると、加工セット12F及び12Sのピストン42の主部44は、XY平面において互いに同じ直径(即ち、断面積)を有している。一方、加工セット12Tのピストン42の主部44は、XY平面において加工セット12F及び12Sのピストン42の主部44と異なる断面積を有している。即ち、主部44のうちの少なくとも1つは、XY平面において主部44のうちの他の1つと異なる断面積を有している。
【0086】
本実施の形態によれば、加工セット12F及び12Sは、互いに同じ液圧を生成し、加工セット12Tは、加工セット12F及び12Sと異なる液圧を生成する。但し、本発明は、これに限られない。例えば、3つの加工セット12の主部44は、XY平面において互いに異なる断面積を有していてもよい。即ち、3つの加工セット12は、互いに異なる液圧を生成してもよい。
【0087】
本実施の形態によれば、所定タイミングにおいて、加工セット12のうちの少なくとも1つにおける液圧は、加工セット12のうちの他の1つにおける液圧と異なる。
図9を参照すると、本実施の形態の所定タイミングは、被加工部82を加工するタイミングである。
【0088】
図3を参照すると、本実施の形態によれば、加工セット12Fは、早いタイミングで比較的大きな液圧を生成し、加工セット12Sは、より遅いタイミングで加工セット12Fと同じ液圧を生成し、加工セット12Tは、更に遅いタイミングで比較的小さな液圧を生成する。
【0089】
図4を参照すると、本実施の形態の加工装置10は、上述のような3つの加工セット12を備えており、液圧を使用することで、1つの被加工部82を3つの加工工程によって絞り加工できる。加工装置10は、対象物80を溝部18に沿って順送することで、1つの被加工部82(
図1参照)を順次加工できる。例えば、加工セット12Fによって絞り加工し、加工セット12Sによって更に絞り加工し、加工セット12Tによってスプリングバックを防止するための仕上げの絞り加工を行うことができる。また、3つの被加工部82に対して、夫々異なる加工を同時に行うこともできる。更に、被加工部82をキャリア81から切り離す加工セット12を設けることもできる。
【0090】
図1を参照しつつ本実施の形態の加工装置10の構造を別の観点から説明すると、加工装置10は、主部材(部分装置)11と、スライダ61とを備えている。本実施の形態の主部材11は、図示した加工装置10のうちスライダ61を除く全ての部材である。主部材11は、液圧を使用して対象物80の被加工部82を加工する加工装置10を、スライダ61とともに形成する。即ち、主部材11は、加工装置10の部分装置11である。換言すれば、加工装置10は、加工装置10の主部材11として機能する部分装置11を備えている。
【0091】
本実施の形態の主部材11は、少なくとも、基部材20と、パンチ64(
図2参照)と、ホルダー65(
図2参照)と、ホルダー支持部材66(
図2参照)と、スペーサ72(
図3参照)と、ピストン42(
図3参照)とを備えている。主部材11の各部材は、既に説明した構造を有しており、既に説明したように機能する。例えば、加工装置10が形成されたとき、スライダ61は、上下方向において基部材20の上方に位置しており、上側位置(
図5の位置)と下側位置(
図9の位置)との間を上下方向に移動可能である。パンチ64、ホルダー65及びスペーサ72は、スライダ61に取り付け可能である。パンチ64がスライダ61に取り付けられたとき、パンチ64は、スライダ61から下方に突出しており、スライダ61の上下方向における移動に伴って上下方向に移動する。
【0092】
図2を参照すると、本実施の形態は、既に説明した様々な変形例に加えて更に様々に変形可能である。例えば、本実施の形態の3つの加工部材62は、互いに同じ形状を有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、3つのパンチ64は、互いに異なる直径を有していてもよい。この場合、加工室51(
図5参照)は、パンチ64に夫々対応する内径を有していてもよい。
【符号の説明】
【0093】
10,10A 加工装置
11 主部材(部分装置)
12 加工セット
12F 第1セット(加工セット)
12S 第2セット(加工セット)
12T 第3セット(加工セット)
18 溝部
20,20A 基部材
20F 第1部材(基部材)
20S 第2部材(基部材)
20T 第3部材(基部材)
22 ベッド
222 上側部材
223 取付孔
224 下側部材
30 金型
32 凹部
40 シリンダ
42 ピストン
44 主部
46 被加圧部
48 Oリング
50,50A 液室
50L 液体
51 加工室
52 開口部
53,53A 液圧生成室
54 開口部
55 連結室
56 分岐流路
57 開口部
58 液面
59 密封空間
60 可動部材
61 スライダ
61A 付加的スライダ
62 加工部材
63 基部
64 パンチ
65 ホルダー
66 ホルダー支持部材
72 スペーサ
73 基部
74 加圧部
76 支持部材(弾性部材)
80 対象物
81 キャリア
82 被加工部(ブランク)
84 周縁