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特開2023-175251超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175251
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20231205BHJP
【FI】
A61B8/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022087604
(22)【出願日】2022-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100148080
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 立樹
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601EE09
4C601EE11
4C601JC08
4C601JC15
(57)【要約】
【課題】検査者の熟練度に関わらず検査部位を高精度に判別できる超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法を提供する。
【解決手段】超音波診断装置は、検査者が被検体に対して超音波検査を行うことにより被検体の超音波画像を入力する画像取得部(41)と、測距装置(42)から検査者および被検体に対して検知信号を送信した場合の反射信号を解析することにより取得される検査者および被検体の姿勢情報と、画像取得部(41)により取得された超音波画像に基づいて、超音波画像に写る検査部位を判別する部位判別部(25)を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査者が被検体に対して超音波検査を行うことにより前記被検体の超音波画像を入力する画像取得部と、
測距装置から前記検査者および前記被検体に対して検知信号を送信した場合の反射信号を解析することにより取得される前記検査者および前記被検体の姿勢情報と、前記画像取得部により取得された前記超音波画像に基づいて、前記超音波画像に写る検査部位を判別する部位判別部
を備える超音波診断装置。
【請求項2】
前記部位判別部は、前記検査者と前記被検体の姿勢、および、前記検査者と前記被検体の前記姿勢において撮影された超音波画像と、前記被検体の検査部位との間の関係を学習した学習モデルを用いて、前記姿勢情報と前記超音波画像に基づいて前記検査部位を判定する請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記学習モデルは、
人体の定められた複数の区分に対応し且つ前記被検体の超音波画像と前記検査部位との関係を学習した複数の副学習モデルにより構成され、
前記姿勢情報に基づいて前記複数の副学習モデルのうち1つの副学習モデルを選択し、
前記超音波画像に基づいて前記1つの副学習モデルにより、対応する区分において前記検査部位を判別する請求項2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記学習モデルは、
前記検査部位に対する複数の候補部位を有し、
前記姿勢情報に基づいて前記複数の候補部位から少なくとも1つの候補部位を選択し、
前記超音波画像に基づいて前記少なくとも1つの候補部位のうち1つの候補部位を前記検査部位として出力する請求項3に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記姿勢情報と前記超音波画像を互いに紐付けて格納する情報メモリを備える請求項1~4のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記画像取得部は、
超音波プローブと、
前記超音波プローブを用いて超音波ビームの送受信を行うことにより前記被検体の前記超音波画像を生成する画像生成部と
を含む請求項1~4のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項7】
被検体の超音波画像を取得し、
測距装置から検査者および被検体に対して検知信号を送信した場合の反射信号を解析することにより取得される前記検査者および前記被検体の姿勢情報と、前記超音波画像に基づいて、前記超音波画像に写る検査部位を判別する
超音波診断装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検体の検査位置を特定する超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、いわゆる超音波診断装置を用いて被検体内の断層像を表す超音波画像が撮影されている。通常、検査者は、超音波画像を確認することにより現在撮影している被検体の検査部位を判別することが多い。しかしながら、被検体による部位の形状の違い、および、走査している断層面の違い等の様々な要因によって超音波画像の見え方が変動するため、検査者は、特に熟練度が低い場合に、超音波画像を確認するだけでは検査部位を誤って判別してしまうことがあった。
【0003】
このような誤った部位の判別を防止するために、例えば、特許文献1および2に開示されるように、超音波画像を解析することにより検査部位を自動的に判別する技術が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2017/145540号
【特許文献2】国際公開第2018/142954号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1および2に開示されている技術によれば、検査者の熟練度に関わらず検査部位を自動的に判別するが、何らかの理由により超音波画像の解析が正常に行われない場合等があり、検査部位の判別の精度において向上の余地があった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたものであり、検査者の熟練度に関わらず検査部位を高精度に判別できる超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下の構成によれば、上記目的を達成できる。
〔1〕 検査者が被検体に対して超音波検査を行うことにより被検体の超音波画像を入力する画像取得部と、
測距装置から検査者および被検体に対して検知信号を送信した場合の反射信号を解析することにより取得される検査者および被検体の姿勢情報と、画像取得部により取得された超音波画像に基づいて、超音波画像に写る検査部位を判別する部位判別部
を備える超音波診断装置。
〔2〕 部位判別部は、検査者と被検体の姿勢、および、検査者と被検体の姿勢において撮影された超音波画像と、被検体の検査部位との間の関係を学習した学習モデルを用いて、姿勢情報と超音波画像に基づいて検査部位を判定する〔1〕に記載の超音波診断装置。
〔3〕 学習モデルは、
人体の定められた複数の区分に対応し且つ被検体の超音波画像と検査部位との関係を学習した複数の副学習モデルにより構成され、
姿勢情報に基づいて複数の副学習モデルのうち1つの副学習モデルを選択し、
超音波画像に基づいて1つの副学習モデルにより、対応する区分において検査部位を判別する〔2〕に記載の超音波診断装置。
〔4〕 学習モデルは、
検査部位に対する複数の候補部位を有し、
姿勢情報に基づいて複数の候補部位から少なくとも1つの候補部位を選択し、
超音波画像に基づいて少なくとも1つの候補部位のうち1つの候補部位を検査部位として出力する〔3〕に記載の超音波診断装置。
〔5〕 姿勢情報と超音波画像を互いに紐付けて格納する情報メモリを備える〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の超音波診断装置。
〔6〕 画像取得部は、
超音波プローブと、
超音波プローブを用いて超音波ビームの送受信を行うことにより被検体の超音波画像を生成する画像生成部と
を含む〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の超音波診断装置。
〔7〕 被検体の超音波画像を取得し、
測距装置から検査者および被検体に対して検知信号を送信した場合の反射信号を解析することにより取得される検査者および被検体の姿勢情報と、超音波画像に基づいて、超音波画像に写る検査部位を判別する
超音波診断装置の制御方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、超音波診断装置が、検査者が被検体に対して超音波検査を行うことにより被検体の超音波画像を入力する画像取得部と、測距装置から検査者および被検体に対して検知信号を送信した場合の反射信号を解析することにより取得される検査者および被検体の姿勢情報と、画像取得部により取得された超音波画像に基づいて、超音波画像に写る検査部位を判別する部位判別部を備えるため、検査者の熟練度に関わらず検査部位を高精度に判別できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施の形態における送受信回路の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施の形態における画像生成部の構成を示すブロック図である。
図4】本発明の実施の形態における測距センサ部、被検体および検査者の位置関係の例を模式的に示す図である。
図5】本発明の実施の形態に係る超音波診断装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、「同一」、「同じ」は、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含むものとする。
【0011】
実施の形態
図1に本発明の実施の形態に係る超音波診断装置の構成を示す。超音波診断装置は、超音波プローブ1と、超音波プローブ1に接続される診断装置2と、診断装置2に接続される測距センサ部3を備えている。
超音波プローブ1は、振動子アレイ11と、振動子アレイ11に接続される送受信回路12を備えている。また、測距センサ部3は、送信部31と受信部32を備えている。
【0012】
診断装置2は、超音波プローブ1に接続され、超音波プローブ1により撮影される超音波画像を表示するものである。診断装置2は、例えば、超音波プローブ1によりリアルタイムに撮影された超音波画像を検査者が確認するために使用される。
【0013】
診断装置2は、超音波プローブ1の送受信回路12に接続される画像生成部21を備えており、画像生成部21に表示制御部22およびモニタ23が、順次、接続されている。画像生成部21と超音波プローブ1により、画像取得部41が構成される。また、診断装置2は、測距センサ部3の受信部32に接続される信号解析部24を備えている。画像生成部21と信号解析部24に部位判別部25が接続されている。部位判別部25は表示制御部22に接続されている。また、画像生成部21と信号解析部24に、情報メモリ26が接続されている。また、送受信回路12、表示制御部22、信号解析部24、部位判別部25および情報メモリ26に装置制御部27が接続されている。装置制御部27に入力装置28が接続されている。
【0014】
また、表示制御部22、信号解析部24、部位判別部25および装置制御部27により、診断装置2用のプロセッサ29が構成されている。また、診断装置2の信号解析部24と測距センサ部3により、測距装置42が構成されている。
【0015】
超音波プローブ1の振動子アレイ11は、1次元または2次元に配列された複数の超音波振動子を有している。これらの超音波振動子は、それぞれ送受信回路12から供給される駆動信号に従って超音波を送信すると共に、被検体からの超音波エコーを受信して、超音波エコーに基づく信号を出力する。各超音波振動子は、例えば、PZT(Lead Zirconate Titanate:チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミック、PVDF(Poly Vinylidene Di Fluoride:ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電素子およびPMN-PT(Lead Magnesium Niobate-Lead Titanate:マグネシウムニオブ酸鉛-チタン酸鉛固溶体)に代表される圧電単結晶等からなる圧電体の両端に電極を形成することにより構成される。
【0016】
送受信回路12は、装置制御部27による制御の下で、振動子アレイ11から超音波を送信し且つ振動子アレイ11により取得された受信信号に基づいて音線信号を生成する。送受信回路12は、図2に示すように、振動子アレイ11に接続されるパルサ51と、振動子アレイ11から順次直列に接続される増幅部52、AD(Analog to Digital)変換部53およびビームフォーマ64を有している。
【0017】
パルサ51は、例えば、複数のパルス発生器を含んでおり、装置制御部27からの制御信号に応じて選択された送信遅延パターンに基づいて、振動子アレイ11の複数の超音波振動子から送信される超音波が超音波ビームを形成するようにそれぞれの駆動信号を、遅延量を調節して複数の超音波振動子に供給する。このように、振動子アレイ11の超音波振動子の電極にパルス状または連続波状の電圧が印加されると、圧電体が伸縮し、それぞれの超音波振動子からパルス状または連続波状の超音波が発生して、それらの超音波の合成波から、超音波ビームが形成される。
【0018】
送信された超音波ビームは、例えば、被検体の部位等の対象において反射され、超音波プローブ1の振動子アレイ11に向かって伝搬する。このように振動子アレイ11に向かって伝搬する超音波エコーは、振動子アレイ11を構成するそれぞれの超音波振動子により受信される。この際に、振動子アレイ11を構成するそれぞれの超音波振動子は、伝搬する超音波エコーを受信することにより伸縮して、電気信号である受信信号を発生させ、これらの受信信号を増幅部52に出力する。
【0019】
増幅部52は、振動子アレイ11を構成するそれぞれの超音波振動子から入力された信号を増幅し、増幅した信号をAD変換部53に送信する。AD変換部53は、増幅部52から送信された信号をデジタルの受信データに変換する。ビームフォーマ64は、AD変換部53から受け取った各受信データに対してそれぞれの遅延を与えて加算することにより、いわゆる受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、AD変換部53で変換された各受信データが整相加算され且つ超音波エコーの焦点が絞り込まれた音線信号が取得される。
【0020】
画像生成部21は、図6に示すように、信号処理部55、DSC(Digital Scan Converter:デジタルスキャンコンバータ)56および画像処理部57が順次直列に接続された構成を有している。
【0021】
信号処理部55は、送受信回路12から受信した音線信号に対し、装置制御部27により設定される音速値を用いて超音波の反射位置の深度に応じて距離による減衰の補正を施した後、包絡線検波処理を施すことにより、被検体内の組織に関する断層画像情報であるBモード画像信号を生成する。
【0022】
DSC56は、信号処理部55で生成されたBモード画像信号を通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号に変換(ラスター変換)する。
画像処理部57は、DSC56から入力されるBモード画像信号に階調処理等の各種の必要な画像処理を施した後、Bモード画像信号を表示制御部22、部位判別部25および情報メモリ26に送出する。このようにして、画像処理部57により画像処理が施されたBモード画像信号を超音波画像と呼ぶ。
【0023】
表示制御部22は、装置制御部27の制御の下で、画像生成部21により生成された超音波画像等に対して所定の処理を施して、モニタ23に表示する。
モニタ23は、装置制御部27の制御の下で、種々の表示を行う。モニタ23は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)、有機ELディスプレイ(Organic Electroluminescence Display)等のディスプレイ装置を含むことができる。
【0024】
測距センサ部3は、例えば図4に示すように、超音波プローブ1を用いて被検体Kに対する検査を行う検査者Jと被検体Kの近くに配置され、検査者Jおよび被検体Kに対して検知信号を送信し、且つ、それらからの反射信号を受信する。図4の例には、診察台T上に被検体Kが横たわり、検査者Jが超音波プローブ1で被検体Kの腕部を検査している様子が描かれている。
【0025】
測距センサ部3の送信部31は、検査者Jおよび被検体Kに対して検知信号を送信する。送信部31は、いわゆる電磁波の無線送信機であり、例えば、電磁波を送信するアンテナ、発振回路等の信号源、信号を変調する変調回路および信号を増幅する増幅器等を含む。
受信部32は、電磁波を受信するアンテナ等を含み、検査者Jおよび被検体Kからの反射信号を受信する。
【0026】
測距センサ部3は、例えば、2.4GHzまたは5GHzの中心周波数を有する電磁波からなる、いわゆるWi-Fi(登録商標)規格の検知信号を送受信するレーダにより構成されることができ、1.78GHzの中心周波数を有する広帯域の検知信号を送受信するレーダにより構成されることもできる。また、測距センサ部3は、紫外線、可視光線または赤外線等の短波長の電磁波を検知信号として送信する、いわゆるLIDAR(Light Detection and Ranging:光検出と測距、または、Laser Imaging Detection and Ranging:レーザ画像検出と測距)センサにより構成されることもできる。
【0027】
診断装置2の信号解析部24は、測距センサ部3により受信された反射信号を解析して、検査者Jおよび被検体Kの姿勢情報を取得する。検査者Jおよび被検体Kの姿勢情報には、例えば、検査者Jおよび被検体Kの頭部、肩部、腕部、腰部および脚部等の、検査者Jおよび被検体Kの各部位の位置に関する情報を含む。
【0028】
信号解析部24は、測距センサ部3により人体に対して検知信号を送信した場合の反射信号を学習した機械学習モデルを用いて検査者Jおよび被検体Kの姿勢情報を取得できる。具体的には、信号解析部24は、例えば、「ZHAO, Mingmin, et al. Through-wall human pose estimation using radio signals. In: Proceedings of the IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition. 2018. p. 7356-7365.」、「VASILEIADIS, Manolis; BOUGANIS, Christos-Savvas; TZOVARAS, Dimitrios. Multi-person 3D pose estimation from 3D cloud data using 3D convolutional neural networks. Computer Vision and Image Understanding, 2019, 185: 12-23.」、「JIANG, Wenjun, et al. Towards 3D human pose construction using WiFi. In: Proceedings of the 26th Annual International Conference on Mobile Computing and Networking. 2020. p. 1-14.」、または、「WANG, Fei, et al. Person-in-WiFi: Fine-grained person perception using WiFi. In: Proceedings of the IEEE/CVF International Conference on Computer Vision. 2019. p. 5452-5461.」に記載されている方法を用いて、姿勢情報を取得できる。
【0029】
また、信号解析部24は、被検体Kの1つの部位の位置を原点とする座標系を設定し、被検体Kの姿勢情報として、被検体Kの各部の位置の3次元座標を取得できる。信号解析部24は、例えば、被検体Kの首の位置を座標系の原点、被検体の左右の肩部を通る直線に沿う軸を第1の軸、第1の軸に直交し且つ被検体Kの頭部と胴部を通る直線に沿う軸を第2の軸、第1の軸と第2の軸の双方に直交する軸を第3の軸に設定することにより、3次元座標系を設定できる。これにより、例えば、測距センサ部3と被検体Kとの位置関係が検査毎に異なっていたとしても、被検体Kの各部の位置を同一の3次元座標系で表すことができる。
【0030】
ここで、例えば検査者Jの腕部の先端部が位置する被検体K上の位置は、検査者Jが超音波プローブ1を接触させている被検体K上の位置であると特定できる。そのため、人体を複数の区分に分けた場合に、被検体Kと検査者Jの姿勢情報に基づいて、現在検査されている被検体K上の区分を特定可能である。
【0031】
また、例えば、超音波画像に写る組織構造の特徴と、その組織構造に対応する被検体Kの部位の名称との関係を学習したいわゆる機械学習または深層学習、または、いわゆるテンプレートマッチングのような画像解析等を用いることにより、超音波画像に写る被検体Kの部位を判別することが可能である。しかしながら、被検体によって解剖学的構造の形状およびサイズが異なること、検査者Jの熟練度が低いことにより鮮明な超音波画像が取得されないこと等の何らかの理由により、超音波画像のみに基づいて検査部位を判別しようとすると、検査部位が誤って判別されてしまうことがあった。
【0032】
そこで、部位判別部25は、検査部位の判別の精度を向上するために、信号解析部24により取得された被検体Kおよび検査者Jの姿勢情報と、画像生成部21により生成された被検体Kの超音波画像の双方に基づいて、超音波画像に写る検査部位を判別する。これにより、超音波画像に基づいた検査部位の判別に際して被検体Kと検査者Jの姿勢情報から特定される被検体Kの身体の区分が加味されるため、検査部位を高精度に判別できる。
【0033】
この際に、部位判別部25は、例えば、被検体Kと検査者Jの姿勢、および、被検体Kと検査者Jのその姿勢において撮影された超音波画像と、被検体の検査部位との間の関係を学習した学習モデルを用いて、信号解析部24により取得された被検体Kと検査者Jの姿勢情報と画像生成部21により生成された超音波画像に基づいて、被検体の現在の検査部位を判別できる。
【0034】
さらに具体的に、部位判別部25の学習モデルは、検査部位の候補として予め定められた複数の候補部位を有しており、超音波画像に写る検査部位が複数の候補部位のそれぞれである確率を算出できる。この際に、学習モデルは、例えば、被検体Kと検査者Jの姿勢情報から特定される被検体の身体の区分に対応する少なくとも1つの候補部位の確率に重みを付けることができる。学習モデルは、このようにして算出された複数の候補部位の確率のうち、最大の確率に対応する候補部位を検査部位として判別できる。
【0035】
部位判別部25は、学習モデルとして、例えばいわゆる、ResNet(Residual Neural Network)、DenseNet(Dense Convolutional Network)、AlexNet、Baseline(ベースライン)、バッチ正規化(Batch Normalization)、ドロップアウト正則化、NetWidth探索、または、NetDepth探索等のアルゴリズムに従うモデルを用いることができる。また、部位判別部25は、これらのアルゴリズムに従うモデルを互いに適宜組み合わせて用いることもできる。
【0036】
このように、部位判別部25は、被検体Kの超音波画像だけではなく被検体Kと検査者Jの姿勢情報を補助的に用いて、現在の検査部位を判定する。そのため、検査者Jの熟練度に関わらず高精度に検査部位を判別できる。さらに、例えば、超音波画像のみに基づいて検査部位を判定するよりも精確に検査部位を判定できる。
【0037】
なお、部位判別部25の学習モデルは、人体の定められた複数の区分に対応し且つ被検体Kの超音波画像と検査部位との関係を学習した複数の副学習モデルにより構成されることができる。この場合に、学習モデルは、複数の副学習モデルのうち、姿勢情報から特定される被検体Kの身体の区分に対応する1つの副学習モデルを選択し、選択された副学習モデルに超音波画像を入力することにより、対応する区分において検査部位を判別できる。より具体的に、学習モデルは、例えば、腹部用、胸部用および上肢用等の副学習モデルにより構成され、被検体Kと検査者Jの姿勢情報から特定される身体の区分が腹部である場合に、腹部に位置する肝臓および腎臓等の候補部位のうち1つを検査部位として判別する。
【0038】
また、学習モデルは、1つの学習モデルにより構成され、複数の候補部位のうち被検体Kと検査者Jの姿勢情報に基づいて特定される人体の区分に含まれる少なくとも1つの候補部位を選択し、超音波画像に基づいて、選択された少なくとも1つの候補部位のうち1つの候補部位を検査部位として出力することもできる。例えば、学習モデルは、定められた複数の候補部位として、肝臓、腎臓、心臓、肺および横隔膜を有し、被検体Kと検査者Jの姿勢情報から被検体Kの腹部が特定される場合に、複数の候補部位から、腹部に対応する肝臓および腎臓を候補部位として選択できる。この場合に、学習モデルは、例えば、肝臓が検査部位である確率と、腎臓が検査部位である確率を算出し、これらの確率のうち最大の確率を有する部位を検査部位として判別する。この場合には、例えば、複数の候補部位のうち少なくとも1つの候補部位に対してのみ確率を算出する処理が行われるため、部位判別部25における計算負荷を軽減できる。
【0039】
また、学習モデルは、例えば、超音波画像に基づいて複数の候補部位に対してそれぞれ確率を算出した後で、被検体Kと検査者Jの姿勢情報に基づいて、複数の候補部位から少なくとも1つの候補部位を選択することもできる。例えば、学習モデルは、定められた複数の候補部位として、肝臓、腎臓、心臓、肺および横隔膜を有し、被検体Kと検査者Jの姿勢情報から被検体Kの腹部が特定される場合に、確率が算出された肝臓、腎臓、心臓、肺および横隔膜から、肝臓および腎臓を候補部位として選択できる。この場合に、学習モデルは、例えば、肝臓が検査部位である確率と、腎臓が検査部位である確率のうち最大の確率を有する部位を検査部位として判別する。例えば、何らかの理由により、肝臓および腎臓に対応する確率よりも、心臓、肺または横隔膜に対応する確率の方が大きくなった場合でも、姿勢情報に基づいて候補部位として肝臓と腎臓が選択されるため、検査部位が正確に判別されることが可能である。
【0040】
また、部位判別部25は、学習モデルを用いずに検査部位を判別することもできる。部位判別部25は、例えば、複数の候補部位のそれぞれについて典型的な形状等を表すテンプレートデータを有しており、超音波画像に写る解剖学的構造と複数のテンプレートデータを比較する、いわゆるテンプレートマッチングの方法等により、検査部位が複数の候補部位のそれぞれである確率を算出し、算出された確率に基づいて検査部位を判別することもできる。
【0041】
この場合に、部位判別部25は、被検体Kと検査者Jの姿勢情報から特定される身体の区分に対応する少なくとも1つの部位の確率に重みを付けることができる。また、部位判別部25は、定められた複数の候補部位のうち、被検体Kと検査者Jの姿勢情報から特定される身体の区分に対応する少なくとも1つの部位を選択した上で、検査部位を判別することもできる。
【0042】
また、部位判別部25は、判別された被検体の検査部位の名称等をモニタ23に表示できる。
【0043】
情報メモリ26は、装置制御部27による制御の下で、信号解析部24により取得された被検体Kと検査者Jの姿勢情報、および、その姿勢情報に対応して画像生成部21により生成された超音波画像の双方を互いに紐付けて格納する。情報メモリ26は、例えば装置制御部27による制御の下で、超音波画像のいわゆるヘッダ情報に検査位置を記載することにより、姿勢情報と超音波画像とを互いに紐付けることができる。また、情報メモリ26は、装置制御部27による制御の下で、例えば、いわゆるタイムスタンプ、または、いわゆるDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine:ダイコム)により姿勢情報と超音波画像とを互いに紐付けることもできる。情報メモリ26に格納された被検体Kと検査者Jの姿勢情報および超音波画像は、例えば、入力装置28を介した検査者J等の入力操作により読み出されて部位判別部25に送出されることもできる。これにより、例えば検査が終了した後でも、検査者Jの熟練度に関わらず部位判別部25が超音波画像に写る検査部位を高精度に判定できる。
【0044】
情報メモリ26としては、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)、SSD(Solid State Drive:ソリッドステートドライブ)、FD(Flexible Disk:フレキシブルディスク)、MOディスク(Magneto-Optical disk:光磁気ディスク)、MT(Magnetic Tape:磁気テープ)、RAM(Random Access Memory:ランダムアクセスメモリ)、CD(Compact Disc:コンパクトディスク)、DVD(Digital Versatile Disc:デジタルバーサタイルディスク)、SDカード(Secure Digital card:セキュアデジタルカード)、または、USBメモリ(Universal Serial Bus memory:ユニバーサルシリアルバスメモリ)等の記録メディア等を用いることができる。
【0045】
装置制御部27は、予め記録されたプログラム等に従って診断装置2の各部を制御する。
入力装置28は、検査者J等による入力操作を受け付け、入力された情報を装置制御部27に送出する。入力装置28は、例えば、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッドおよびタッチパネル等の検査者が入力操作を行うための装置等により構成される。
【0046】
なお、診断装置2の表示制御部22、信号解析部24、部位判別部25および装置制御部27を有するプロセッサ29は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、および、CPUに各種の処理を行わせるための制御プログラムから構成されるが、FPGA(Field Programmable Gate Array:フィードプログラマブルゲートアレイ)、DSP(Digital Signal Processor:デジタルシグナルプロセッサ)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:アプリケーションスペシフィックインテグレイテッドサーキット)、GPU(Graphics Processing Unit:グラフィックスプロセッシングユニット)、または、その他のIC(Integrated Circuit:集積回路)を用いて構成されてもよく、もしくはそれらを組み合わせて構成されてもよい。
【0047】
また、プロセッサ29の表示制御部22、信号解析部24、部位判別部25および装置制御部27は、部分的にあるいは全体的に1つのCPU等に統合させて構成されることもできる。
【0048】
次に、図5のフローチャートを用いて実施の形態に係る超音波診断装置の動作の例を説明する。
まず、ステップS1において、測距センサ部3は、被検体Kおよび検査者Jに対する検知信号の連続的な送信と、被検体Kおよび検査者Jからの反射信号の連続的な受信を開始する。この際に、検査者Jは、被検体Kの体表上に超音波プローブ1を接触させる。
【0049】
次に、ステップS2において、信号解析部24は、ステップS1で測距センサ部3により受信された反射信号を解析することにより、被検体Kおよび検査者Jを検出する。
【0050】
続くステップS3において、信号解析部24は、ステップS1で測距センサ部3により受信された反射信号を解析することにより、ステップS2で検出された被検体Kおよび検査者Jの姿勢情報を取得する。また、この際に、信号解析部24は、被検体Kの1つの部位を原点とする座標系を設定し、被検体Kの姿勢情報として、被検体Kの各部の位置の3次元座標を取得できる。信号解析部24は、例えば、被検体Kの首の位置を座標系の原点、被検体の左右の肩部を通る直線に沿う軸を第1の軸、第1の軸に直交し且つ被検体Kの頭部と胴部を通る直線に沿う軸を第2の軸、第1の軸と第2の軸の双方に直交する軸を第3の軸に設定することにより、3次元座標系を設定できる。これにより、例えば、測距センサ部3と被検体Kとの位置関係が検査毎に異なっていたとしても、被検体Kの各部の位置を同一の3次元座標系で表すことができる。
【0051】
このようにしてステップS3で取得された被検体Kと検査者Jの姿勢情報は、部位判別部25および情報メモリ26に送出される。
【0052】
ステップS4において、超音波プローブ1が被検体Kの体表に接触した状態で、超音波プローブ1により被検体K内が走査されて、被検体K内の断層像を表す超音波画像が取得される。この際に、送受信回路12は、装置制御部27の制御の下でいわゆる受信フォーカス処理を行って音線信号を生成する。送受信回路12により生成された音線信号は、画像生成部21に送出される。画像生成部21は、送受信回路12から送出された音線信号を用いて超音波画像を生成する。このようにして取得された超音波画像は、部位判別部25および情報メモリ26に送出される。
【0053】
ここで、ステップS3で情報メモリ26に送出された被検体Kと検査者Jの姿勢情報、および、ステップS4で情報メモリ26に送出された超音波画像は、装置制御部27による制御の下で、互いに紐付けられて情報メモリ26に格納されることができる。
【0054】
ステップS5において、部位判別部25は、ステップS3で取得された被検体Kと検査者Jの姿勢情報、および、ステップS4で画像生成部21により生成された超音波画像の双方に基づいて、超音波画像に写る検査部位を判別する。部位判別部25は、例えば、被検体Kと検査者の姿勢、および、その姿勢に対応して取得された超音波画像と、その超音波画像に写る検査部位との関係を予め学習した学習モデルを有し、被検体Kと検査者Jの姿勢情報および超音波画像を学習モデルに入力することにより、検査部位を判別できる。
【0055】
ここで、被検体Kと検査者Jの姿勢情報により、超音波画像が撮影されている被検体Kの身体の区分が特定できる。そのため、例えば超音波画像に基づいて検査部位を判別する際に、特定された被検体Kの身体の区分を加味することにより、検査部位を判別する精度を向上できる。
【0056】
部位判別部25は、このようにして判別された検査部位の情報を、モニタ23に表示する。検査者Jは、モニタ23に表示された検査部位の情報を確認することにより、現在の検査部位を容易に把握しながら被検体の検査を進めることができる。
【0057】
ステップS6において、装置制御部27は、検査を終了するか否かを判定する。例えば、入力装置28を介して検査者Jにより、検査を終了する旨の指示情報が入力された場合に、装置制御部27は、現在の検査を終了すると判定する。また、例えば、入力装置28を介して検査者Jにより、検査を終了する旨の指示情報が入力されない場合に、現在の検査を続行すると判定する。
【0058】
ステップS6で検査を続行すると判定された場合に、ステップS3に戻る。このように、ステップS6で検査を続行すると判定される限り、ステップS3~ステップS6の処理が繰り返される。
【0059】
また、ステップS6で検査を終了すると判定された場合に、装置制御部27により、検査を終了するように超音波診断装置の各部が制御されて、図5のフローチャートに従う超音波診断装置の動作が終了する。
【0060】
ここで、検査が終了した後に、例えば、入力装置28を介した検査者J等の入力操作に基づいて、情報メモリ26から互いに紐付けて格納された姿勢情報および超音波画像が読み出されることができる。この場合に、部位判別部25は、情報メモリ26から読み出された被検体Kと検査者Jの姿勢情報および超音波画像に基づいて、読み出された超音波画像に写る検査部位を判別できる。これにより、例えば、医師等が超音波画像を確認して被検体の診断を行う際に、部位判別部25により判別された検査部位の名称を確認することにより、超音波画像に写る検査部位を正確に把握できるため、診断の精度を向上できる。
【0061】
以上から、本発明の実施の形態に係る超音波診断装置によれば、部位判別部25が、信号解析部24により取得された被検体Kと検査者Jの姿勢情報、および、画像生成部21により生成された超音波画像の双方に基づいて、被検体の検査部位を判別するため、検査者Jの熟練度に関わらず検査部位を高精度に判別できる。さらに、本発明の実施の形態の超音波診断装置によれば、超音波画像のみに基づいて検査部位を判定する場合と比較して、検査部位の判別の精度を向上できる。
【0062】
なお、信号解析部24は、診断装置2に備えられると説明されているが、例えば、測距センサ部3と信号解析部24により、診断装置2とは独立した測距装置42を構成することもできる。この場合に、測距装置42の信号解析部24で被検体Kおよび検査者Jの姿勢情報が取得され、取得された姿勢情報が診断装置2の部位判別部25に送出される。そのため、この場合でも、診断装置2が信号解析部24を備える場合と同様に、部位判別部25は、信号解析部24により取得された被検体Kと検査者Jの姿勢情報および画像生成部21により生成された超音波画像の双方に基づいて、検査部位を判別する。
【0063】
また、測距センサ部3は、例えば図2に示すように、検査者Jおよび被検体Kの近くに設置されることが示されているが、測距センサ部3から送信される検知信号が検査者Jおよび被検体Kに届くのであれば、測距センサ部3の設置位置は特に限定されない。測距センサ部3は、例えば、検査者Jが被検体Kの検査を行っている部屋の天井に設置されることもできる。
【0064】
また、信号解析部24が、被検体Kの1つの部位の位置を原点とする座標系を設定することが説明されているが、信号解析部24の代わりに部位判別部25が被検体Kの1つの部位の位置を原点とする座標系を設定することもできる。この場合に、信号解析部24は、例えば、測距センサ部3の受信部32から送信された反射信号に基づいて、測距センサ部3が設置された部屋内等の任意の位置を原点とする被検体Kの各部位の3次元座標を取得できる。部位判別部25は、信号解析部24により取得された被検体Kの各部位の3次元座標を、被検体Kの1つの部位の位置を原点とする3次元座標系における表現に変換する。このような場合でも、例えば、測距センサ部3と被検体Kとの位置関係が検査毎に異なっていたとしても、被検体Kの各部の位置を同一の3次元座標系で表すことができる。
【0065】
また、図5のフローチャートでは、ステップS3、ステップS4の順で処理が進むが、ステップS3およびステップS4を並列に処理することもできる。
【0066】
また、図5のフローチャートでは、ステップS3で姿勢情報が取得される毎にステップS4で超音波画像が生成されることが説明されているが、例えば、ステップS4で一定の複数フレームの超音波画像が生成される毎にステップS3で姿勢情報が1回取得されることもできる。また、ステップS3で、複数回、姿勢情報が取得される毎にステップS4で1フレームの超音波画像が生成されることもできる。
【0067】
また、画像生成部21は、診断装置2に備えられると説明されているが、診断装置2に備えられる代わりに超音波プローブ1に備えられることもできる。
【0068】
また、診断装置2は、いわゆる据え置き型でもよく、携帯型でもよく、いわゆるスマートフォンまたはタブレット型のコンピュータ等により構成されるハンドヘルド型でもよい。このように、診断装置2を構成する機器の種類は特に限定されない。
また、超音波プローブ1と診断装置2は、互いに有線接続されることができ、互いに無線接続されることもできる。
【符号の説明】
【0069】
1 超音波プローブ、2 診断装置、3 測距センサ部、11 振動子アレイ、12 送受信回路、21 画像生成部、22 表示制御部、23 モニタ、24 信号解析部、25 部位判別部、26 情報メモリ、27 装置制御部、28 入力装置、29 プロセッサ、31 送信部、32 受信部、41 画像取得部、42 測距装置、51 パルサ、52 増幅部、53 AD変換部、54 ビームフォーマ、55 信号処理部、56 DSC、57 画像処理部、J 検査者、K 被検体、T 診察台。
図1
図2
図3
図4
図5