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特開2023-175774半導体処理システムにおける外部基板回転
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175774
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】半導体処理システムにおける外部基板回転
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20231205BHJP
   C23C 14/50 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
H01L21/68 N
C23C14/50
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023147337
(22)【出願日】2023-09-12
(62)【分割の表示】P 2021172093の分割
【原出願日】2016-04-20
(31)【優先権主張番号】62/151,799
(32)【優先日】2015-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】グエン, トゥン アイン
(72)【発明者】
【氏名】バンサル, アミット クマール
(72)【発明者】
【氏名】ロチャ-アルバレス, フアン カルロス
(57)【要約】      (修正有)
【課題】半導体処理における膜均一性のための改良された装置及び方法を提供する。
【解決手段】半導体処理用の処理システム100は、処理チャンバとして、2つの移送チャンバ104a、104b、回転モジュール106、処理チャンバ108及びロードロックチャンバ110を含み、真空気密プラットフォーム116を形成する。処理チャンバは、移送チャンバに連結される。回転モジュールは、移送チャンバ間に配置され、基板を回転させる。移送チャンバは、処理チャンバと移送チャンバの間で基板を移送する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体処理用の処理チャンバであって、
2つの移送チャンバと、
前記2つの移送チャンバの1つに連結された処理チャンバと、
前記移送チャンバ間に配置された回転モジュールであって、基板を回転させるように構成された回転モジュールと
を備える、処理チャンバ。
【請求項2】
半導体処理用の処理チャンバであって、
移送チャンバと、
前記移送チャンバに連結された処理チャンバと、
前記移送チャンバに連結された回転モジュールであって、基板の一部が前記移送チャンバ内に残っている間に前記基板を回転させるように構成された回転モジュールと
を備える、処理チャンバ。
【請求項3】
前記回転モジュールが、
内部容積を画定するチャンバ本体と、
前記内部容積内に配置された基板支持アセンブリと、
前記基板支持アセンブリに連結された回転アクチュエータであって、前記基板支持アセンブリを回転させるように構成された回転アクチュエータと
を備える、請求項1又は2に記載の処理システム。
【請求項4】
前記回転モジュールが、
前記回転アクチュエータと通信する回転センサであって、前記基板支持アセンブリの回転を測定するように構成された回転センサを、
更に備える、請求項3に記載の処理システム。
【請求項5】
前記回転モジュールが、
前記基板支持アセンブリに連結された垂直アクチュエータであって、前記基板支持アセンブリを垂直に移動させるように構成された垂直アクチュエータを、
更に備える、請求項3に記載の処理システム。
【請求項6】
前記回転モジュールが、
前記チャンバ本体に連結された測定モジュールであって、基板上に堆積された膜の誘電特性を、前記チャンバ本体に形成された窓を通って検出するように構成されている測定モジュールを、
更に備える、請求項3に記載の処理システム。
【請求項7】
前記基板支持アセンブリが、前記回転モジュールの前記内部容積の中に完全に包含される、請求項3に記載の処理システム。
【請求項8】
前記基板支持アセンブリが、第一の移送チャンバの内部容積及び第二の移送チャンバの内部容積の中に部分的に延在する、請求項3に記載の処理システム。
【請求項9】
基板を処理する方法であって、
処理チャンバ内で基板上に膜の第一の部分を堆積させることと、
前記基板を回転モジュールに移送することと、
前記基板を既定の量だけ回転させることと、
前記基板を処理チャンバに移送することと、
前記処理チャンバ内で前記基板上に前記膜の第二の部分を堆積させることと
を含む方法。
【請求項10】
前記処理チャンバ内で基板支持アセンブリをZ方向下方に作動させることと、
前記処理チャンバ内で前記基板支持アセンブリ上に前記基板を位置決めすることであって、前記処理チャンバは、前記基板上に前記膜の前記第一の部分を堆積させるように構成されている、位置決めすることと、
前記処理チャンバ内で前記基板支持アセンブリをZ方向上方に作動させることと
を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記基板が、前記処理チャンバから前記回転モジュールへ移送チャンバを通って移送される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記基板が、前記移送チャンバの中に部分的に延在する基板支持アセンブリ上に位置決めされる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記基板が180°回転される、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記基板が、n回回転され、n回の堆積を経る、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記基板が、4回回転され、4回の堆積を経る、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は、一般に、半導体処理における膜均一性のための方法及び装置に関する。具体的には、半導体処理における膜均一性を増すために2つの移送チャンバ間に連結された回転モジュールを有する処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 半導体デバイスの性能は、様々な要因によって決定される。重要な一つの要因は、基板上に堆積された膜の均一性である。基板の表面にわたって厚さの変動が最小になるように、膜を均一に堆積させることが望ましい。例えば、基板の表面にわたって約5%未満の厚さの変動を有する膜を形成することが望ましいことがある。
【0003】
[0003] しかしながら、膜均一性は、ヒータ温度、チャンバ形状寸法、プロセスガス流の不均一性、及びプラズマの不均一性などを含む幾つかの要因によって、悪影響を及ぼされ得る。これらの要因は、基板の表面上に不均一な膜の堆積をもたらし、最終的に、デバイス性能を低下させ得る。
【0004】
[0004] 処理中に基板を回転させることは、均一性を改善させる。しかしながら、処理中に基板を回転させることは、スリップリング及びロータリユニオンなどの、高価な設備を必要とする。
【0005】
[0005] それ故、半導体処理における膜均一性のための改良された装置及び方法に対する要求が存在する。
【発明の概要】
【0006】
[0006] 一実施形態において、半導体処理システムが、本書に開示される。処理システムは、2つの移送チャンバ、処理チャンバ、及び回転モジュールを含む。処理チャンバは、2つの移送チャンバの一つに連結される。回転モジュールが、移送チャンバ間に配置される。回転モジュールは、基板を回転させるように構成される。
【0007】
[0007] 別の実施形態において、基板を処理する方法が、本書に開示される。本方法は、処理チャンバ内の基板上に膜の第一の部分を堆積させることを含む。本方法は、基板を回転モジュールに移送することを含む。本方法は、基板を既定の量だけ回転させることを含む。本方法は、基板を処理チャンバの中に戻すことを含む。本方法は、基板上に膜の第二の部分を堆積させることを含む。
【0008】
[0008] 別の実施形態において、半導体処理システムが、本書に開示される。処理システムは、移送チャンバ、処理チャンバ、及び回転モジュールを含む。処理チャンバは、2つの移送チャンバに連結される。回転モジュールが、移送チャンバに連結される。回転モジュールは、基板の一部が移送チャンバ内に残っている間、基板を回転させるように構成される。
【0009】
[0009] 本開示の上述の特徴が詳細に理解できるように、上記で簡単に要約した本開示のより詳細な説明が、実施形態を参照することによって得られ、実施形態の幾つかは添付の図面に示される。しかしながら、添付の図面は、本開示の代表的な実施形態のみを示しており、従って、開示の範囲を限定すると見なすべきではなく、本開示は他の等しく有効な実施形態を許容しうることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態による、少なくとも一つの回転モジュールを含む処理システムの上面図を示す。
図2】一実施形態による、図1の回転モジュールの側面図を示す。
図3】一実施形態による、図1の処理システムの回転モジュール部の別の実施形態の側面図を示す。
図4】一実施形態による、基板を処理する方法を示す。
図5A】一実施形態による、図1の回転モジュールの側面図を示し、基板が基板支持アセンブリ上にどのように置かれるかを示す。
図5B】一実施形態による、図1の回転モジュールの側面図を示し、基板が基板支持アセンブリ上にどのように置かれるかを示す。
図5C】一実施形態による、図1の回転モジュールの側面図を示し、基板が基板支持アセンブリ上にどのように置かれるかを示す。
図6】一実施形態による、回転モジュールを有する処理システムの上面図を示す。
図7】一実施形態による、回転モジュールを有する処理システムの上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0017] 明瞭さのため、該当する場合には、図に共通する同一の要素を示すのに、同一の参照番号が使用されている。加えて、一つの実施形態の要素は、本書に記載された他の実施形態での利用のために、有利に適合され得る。
【0012】
[0018] 図1は、基板(図示せず)を処理する処理システム100の概略図を示す。処理システム100は、2つの移送チャンバ104a、104b、回転モジュール106、及び1つ以上の処理チャンバ108を含む。処理システム100は、ロードロックチャンバ110、ファクトリインターフェース112、及びコントローラ113を含んでもよい。ファクトリインターフェース112は、基板をロードし、処理システム100からアンロードするように構成される。ファクトリインターフェース112は、種々のロボット、及び処理されるべき基板をロードし、処理された基板を格納するように適合されたロードポートを含んでもよい。
【0013】
[0019] ロードロックチャンバ110は、移送チャンバ104aをファクトリインターフェース112に連結する。ロードロックチャンバ110は、基板がファクトリインターフェース112の大気環境とロードロックチャンバ110の間で移送され得るように、移送チャンバ104aと選択的に流体連結する。移送チャンバ104aは、ロボット114aを含む。ロボット114aは、基板をチャンバ106、108の中に移送し、チャンバ106、108の外に移送するように、構成される。移送チャンバ104bは、ロボット114bを含む。ロボット114bは、基板をチャンバ106、108の中に移送し、チャンバ106、108の外に移送するように、構成される。
【0014】
[0020] 処理チャンバ108は、移送チャンバ104a、104bに連結される。一実施形態において、処理チャンバ108は、堆積チャンバ又はトリートメントチャンバであり得る。適当な堆積チャンバの例には、限定されないが、化学気相堆積(CVD)チャンバ、スピンオンコーティングチャンバ、流動性CVDチャンバ、物理的気相堆積(PVD)チャンバ、原子層堆積(ALD)チャンバ、エピタキシャル堆積チャンバ、などが含まれる。トリートメントチャンバの例には、限定されないが、熱トリートメントチャンバ、アニールチャンバ、急速熱アニールチャンバ、レーザートリートメントチャンバ、電子ビームトリートメントチャンバ、UVトリートメントチャンバ、イオンビーム注入チャンバ、イオンイマージョン注入(ion immersion implantation)チャンバ、などが含まれる。処理チャンバ108のうちの1つ以上が、他の種類の真空処理チャンバであってもよいということが、予期される。
【0015】
[0021] 回転モジュール106が、移送チャンバ104a、104bに連結される。回転モジュール106は、移送チャンバ104bから移送チャンバ104aを分離する。回転モジュール106は、移送チャンバ104aから移送チャンバ104bに移送されている基板が、回転モジュール106を通過するように、移送チャンバ104a、104bの間の流体連結を可能にする。回転モジュール106は、基板を回転させるように構成される。回転モジュール106は、図2でより詳細に論じられる。
【0016】
[0022] 図1の参照を続けると、処理チャンバ108、回転モジュール106、移送チャンバ104a、104b、及びロードロックチャンバ110が接続されて、真空気密プラットフォーム116を形成する。1つ以上のポンプシステム118が、ロードロックチャンバ110、移送チャンバ104a、104b、回転モジュール106、及び処理チャンバ108に連結される。図1において、図面が乱雑になるのを回避するため、1つのポンプシステム118だけが、ロードロックチャンバ110に連結されているのが示される。ポンプシステム118は、処理システム100内の圧力を制御する。ポンプシステム118は、真空気密プラットフォーム116への基板の搬入及び搬出を容易にするため、必要に応じて、ロードロックチャンバ110をポンプダウンし通気するために利用され得る。
【0017】
[0023] 処理システム100は、通信ケーブル120によってコントローラ113に接続される。コントローラ113は、処理システム100内での基板の処理を制御するように働く。コントローラ113は、メモリ124及び大容量ストレージデバイスとともに動作可能であるプログラム可能な中央処理装置(CPU)122、入力制御装置、並びにディスプレイ装置(図示せず)、例えば、電源、クロック、キャッシュ、入力/出力(I/O)回路等を含み、処理システム100の様々な構成要素に連結され、基板を処理するプロセスの制御を容易にする。コントローラ113は、処理システム100の中のセンサ(図示せず)を通して基板の処理をモニタするためのハードウェアを含んでもよい。
【0018】
[0024] 処理システム100の制御及び基板の処理を容易にするため、CPU122は、基板処理を制御するための任意の形態の汎用コンピュータプロセッサの一つであってよい。メモリ124はCPU122に接続され、メモリ124は非一時的であり、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、フロッピーディスクドライブ、ハードディスク、又は、任意の他の形の、ローカル若しくはリモートのデジタルストレージなどの、容易に入手可能なメモリのうちの一つ以上であってよい。サポート回路126が、従来の仕方でCPU122をサポートするために、CPU122に接続される。基板を処理するプロセスが、一般に、メモリ124に記憶される。基板を処理するプロセスは、CPU122によって制御されているハードウェアから離れて位置する第二のCPU(図示せず)によって記憶及び/又は実行されてもよい。
【0019】
[0025] メモリ124は、CPU122によって実行されたときに、処理システム100の中の基板を処理する工程を容易にする命令を格納するコンピュータ可読記憶媒体の形である。メモリ124の中の命令は、基板を処理する工程を実行するプログラムなどの、プログラム製品の形である。プログラムコードは、幾つかの異なるプログラミング言語のうちの任意の一つに従い得る。一例において、本開示は、コンピュータシステムとともに使用するために、コンピュータ可読記憶媒体の中に格納されるプログラム製品として実施され得る。プログラム製品のプログラム(複数可)は、実施形態の機能を定める。例示的なコンピュータ可読記憶媒体は、限定されないが、(i)情報が永続的に記憶される、書込み不可の記憶媒体(例えば、CD-ROMドライブによって読取り可能なCD-ROMディスク、フラッシュメモリ、ROMチップ又は任意のタイプの固体不揮発性半導体メモリなどの、コンピュータ内部の読出し専用メモリデバイス)及び(ii)変更可能な情報が記憶される、書込み記憶媒体(例えば、ディスケットドライブ内部のフロッピーディスク又はハードディスクドライブ、又は任意のタイプの固体ランダムアクセス半導体メモリ)を含む。そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、本明細書に記載される方法の機能を指示するコンピュータ可読命令を保持している場合、本開示の実施形態である。
【0020】
[0026] 図2は、回転モジュール106の一実施形態を示す。回転モジュール106は、チャンバ本体202及び基板支持アセンブリ212を含む。チャンバ本体202は、側壁204、天井206、及び底部208を含む。側壁204、天井206、及び底部208が、内部容積210を画定する。基板支持アセンブリ212が、内部容積210の中に配置される。基板支持アセンブリ212は、プラットフォーム290、シャフト216、及び回転アクチュエータ218を含む。プラットフォーム290は、基板を受取るように構成される基板受取り面214を有する。シャフト216は、開口224を通って、チャンバ本体202の底部208を通って延在する。開口224は、ベローズ226によってシールされる。プレート294がベローズ226に連結され、シャフト216を囲む。シャフトシール292は、シャフトの作動中に、プレート294とシャフト216の間の真空気密結合を提供するスライドシールである。シャフト216は、プラットフォーム290に連結される。一実施形態において、基板支持アセンブリ212は、複数のリフトピン222を更に含む。複数のリフトピン222は、基板受取り面214を通って延び、基板を上昇及び/又は下降させ、ロボット移送を容易にするように構成される。
【0021】
[0027] 回転アクチュエータ218は、ステッピングモータ、サーボモータ、等であり得る。一実施形態において、基板支持アセンブリ212は、回転センサ223を更に含む。回転アクチュエータ218が、基板支持アセンブリ212のシャフト216に連結される。回転アクチュエータ218は、基板支持アセンブリ212を回転させるように構成され得る。回転センサ223が、回転アクチュエータ218に連結される。回転センサは、基板支持アセンブリ212の回転を測定するように構成される。回転センサ223は、コントローラ(図示せず)に接続され、コントローラにリアルタイムフィードバックを提供し得る。一実施形態において、回転センサ223は、エンコーダであってよい。
【0022】
[0028] 一実施形態において、基板支持アセンブリ212は、垂直アクチュエータ220を更に含む。垂直アクチュエータ220は、シャフト216を垂直に、Z方向に移動させ、それにより、プラットフォーム290が上昇及び/又は下降するように、構成される。図2で、プラットフォーム290は、上昇した位置に示されている。
【0023】
[0029] 測定デバイス228が、回転モジュール106の天井206に連結される。一実施形態において、測定デバイス228は、基板上に堆積された膜の誘電特性を、チャンバ本体202の天井206に形成された窓230を通って検出するように構成された、エリプソメトリーデバイスであってよい。動的な計測は、膜特性均一性に対する基板の回転の有効性に対してリアルタイムフィードバックを提供することができる。
【0024】
[0030] 図2に示された実施形態において、基板支持アセンブリ212は、完全に、回転モジュール106の内部容積210の中にある。基板支持アセンブリ212は、第一の移送チャンバ104aの内部容積280の中にも、第二の移送チャンバ104bの内部容積282の中にも延在していない。
【0025】
[0031] 図3は、一実施形態による、図1の処理システム100の一部分の側面図を示す。図3は、第一の移送チャンバ104a、第二の移送チャンバ104b、及び回転モジュール106を含む。回転モジュール106は、第一の移送チャンバ104a及び第二の移送チャンバ104bの両方に連結される。回転モジュール106は、基板が第一の移送チャンバ104aと第二の移送チャンバ104bの間で移送され得るように、第一の移送チャンバ104aと第二の移送チャンバ104bの間の流体連結を可能にする。図3に示された実施形態において、基板支持アセンブリ212は、完全に回転モジュール106の内部容積210の中にあるというわけではない。それどころか、基板支持アセンブリ212は、第一の移送チャンバ104aの内部容積280及び第二の移送チャンバ104bの内部容積282の中に部分的に延在している。例えば、プラットフォーム290が、移送チャンバ104a、104bの中に伸びてもよい。従って、図3に示された実施形態において、回転モジュール106は、図2に示された回転モジュール106の内部容積210よりも小さい内部容積210を有する。
【0026】
[0032] 図4は、図1に記載されたような処理システム100で基板を処理する方法400を示す。本方法400は、第一の処理チャンバ108内で基板上の膜堆積プロセスの第一の部分を実施することにより、ブロック402で開始する。基板は、第一の移送チャンバ104a内に配置されたロボット114aによって第一の処理チャンバ108に移送される。ロボット114aは、移送チャンバ104aと処理チャンバ108の間で基板を移動するように構成される。ロボット114aは、基板をロードロックチャンバ110から第一の移送チャンバ104aの中へ移送する。第一の処理チャンバ108は、CVDチャンバ、スピンオンコーティングチャンバ、流動性CVDチャンバ、PVDチャンバ、及びALDチャンバ、又は基板上に薄膜を堆積させるのに適した任意の他の堆積チャンバなどの、堆積チャンバであってよい。第一の処理チャンバ108内で、膜堆積プロセスの第一の部分が、基板上で実施される。
【0027】
[0033] ブロック404で、図5A図5Bによって示されるように、基板が、第一の処理チャンバ108から回転モジュール106に移送される。図5A図5Bは、本方法400のブロック404での回転モジュール106を示す。図5Aは、ロボットが基板支持アセンブリ212上に基板501を位置決めしているときの、回転モジュール106を示す。垂直アクチュエータ220が、基板支持アセンブリ212をZ方向下方に作動させ、ロボット114aが基板支持アセンブリ212上に基板501を置くことを可能にする。基板のリフトピン222が、支持体アセンブリ212のプラットフォーム290を通って形成される。基板支持アセンブリ212が低くされているとき、リフトピン222が、基板受取り面214の上方に延びるように、Z方向上方に作動される。低い位置で、リフトピン222は、チャンバ本体202の底部208に接触する。その結果、リフトピン222は、基板受取り面214の上方に延びる。ロボット114aからのロボットブレード550が、移送チャンバ104aから開口を通って延び、基板501を内部容積210の中に位置決めする。リフトピン222を作動させることは、基板受取り面214が、ロボットブレード550の通路を妨害することなく、ロボットブレード550から基板501を受け取ることを可能にする。ブレードが基板501の下から取り除かれるとき、リフトピン222が、Z方向下方に作動し、基板501をプラットフォーム290の基板受取り面214上に位置決めし得る。リフトピン222をZ方向下方に作動させるために、基板支持アセンブリ212が、Z方向上方に作動され、リフトピン222は、チャンバ本体202の底部208ともはや接触しない。
【0028】
[0034] 図5Bは、伸びた位置に上げられた基板支持アセンブリ212を有する回転モジュール106を示す。垂直アクチュエータ220が、基板支持アセンブリ212を伸びた位置に作動させる。伸びた位置において、回転アクチュエータ218は、基板支持アセンブリ212を回転させるように構成される(図5Cに示される)。示されているように、リフトピン222は、基板との接触から取り外される。基板は、今や基板受取り面214上に置かれている。伸びた位置で、第一の処理チャンバ108内で基板上に堆積された膜の特性が、測定デバイス228を用いて測定され得る。膜の特性を測定することは、堆積プロセスの段階中の膜均一性のより良い理解を可能にする。
【0029】
[0035] 図4に戻って、ブロック406で、回転モジュール106が、図5Cに示されるように、既定の角度だけ回転される。図5Cは、ブロック406に記載されるように、回転アクチュエータ218による基板501の回転を示す。回転アクチュエータ218は、基板支持アセンブリ212のシャフト216を回転させ、それにより、プラットフォーム290及び基板501が、シャフト216とともに回転される。基板501の回転は、基板の最初に位置に対して、基板501の位置を変化させる。一実施形態において、回転アクチュエータ218は、基板501の中心軸の周りを約1度から360度の間だけ回転し得る。例えば、回転アクチュエータ218は、基板501を約90度から180度の間だけ回転させ得る。基板501が回転されると、ロボット114aが回転モジュール106から基板501を取り除くことができるように、図5A図5Cに示されたプロセスが、逆の順序で実施される。
【0030】
[0036] 図4の参照を続けて、ブロック408で、基板501が、回転モジュール106から第二の処理チャンバ108へ移送される。第二の処理チャンバ108内で、基板501は、ブロック410によって示されるように、膜堆積プロセスの第二の部分を経る。ロボット114bが、基板501を回転モジュール106から第二の移送チャンバ104bへ、その後、第二の処理チャンバ108へ移送する。膜堆積プロセスの第二の部分は、膜堆積プロセスの第一の部分と同じ膜堆積プロセスであってもよい。例えば、膜堆積プロセスの第二の部分は、CVDチャンバ、スピンオンコーティングチャンバ、流動性CVDチャンバ、PVDチャンバ、及びALDチャンバ、又は基板上に薄膜を堆積させるのに適した任意の他の堆積チャンバであってよい。
【0031】
[0037] 満足のいく膜が基板上に形成されるまで、図4に記載された方法400を繰り返すことによって、基板の処理が進み得る。基板は、その後、処理システム100から取り除かれ得る。一実施形態において、基板は、4回の膜堆積プロセスを経て、回転モジュール106に4回移送されるように、約90度を4回回転されてもよい。従って、基板は、処理チャンバ108内で処理されるときに、処理チャンバ108内で4つの違った配向であってもよい。膜の特性もまた、回転モジュール106の頂部にある測定デバイス228を用いて、別々に4回測定され得る。
【0032】
[0038] 図6は、一実施形態による、基板を処理する処理システム600を示す。処理システム600は、処理システム100と同様である。従って、図1を参照して上で記載された同様な構成要素を指すために、同様な番号が用いられている。処理システム600は、移送チャンバ104、回転モジュール606、及び1つ以上の処理チャンバ108を含む。処理システム600は、ロードロックチャンバ110、ファクトリインターフェース112、及びコントローラ113を含んでもよい。1つ以上の処理チャンバ108及び回転モジュール606が、移送チャンバ104に連結される。
【0033】
[0039] 回転モジュール606は、回転モジュール106と同様である。従って、図1図2、及び図3を参照して上で記載された同様な構成要素を指すために、同様な番号が用いられている。回転モジュール606は、移送チャンバ104と流体連結している。回転モジュール606は、基板を回転させるように構成される。回転モジュール606は、基板支持アセンブリ612を更に含む。基板支持アセンブリ612は、プラットフォーム690を含む。回転モジュール606は、プラットフォーム690の直径Dより短い長さLを有するような大きさである。従って、基板支持アセンブリ612は、移送チャンバ104の中に部分的に延在する。プラットフォーム690の直径Dと比べた回転モジュール606の長さLは、幾つかの利点を有する。回転モジュール606の処理容積Vが減少し、その結果、回転モジュール606をポンプダウンするのに必要な時間が少なくなる。加えて、プラットフォーム690が回転モジュール606の中に延在するので、移送チャンバと回転モジュールの間のスリットバルブドアなどの可動部品が除去される。
【0034】
[0040] 図7は、一実施形態による、基板を処理する処理システム700を示す。処理システム700は、処理システム100と同様である。従って、図1を参照して上で記載された同様な構成要素を指すために、同様な番号が用いられている。処理システム700は、移送チャンバ104、回転モジュール706、及び1つ以上の処理チャンバ108を含む。回転モジュール706は、ロードロック位置に位置決めされる。回転モジュール706は、基板を回転させるように構成される。回転モジュール706及び1つ以上の処理チャンバ108は、移送チャンバ104と流体連結している。
【0035】
[0041] 上記は本開示の実施形態を対象とするが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の更なる実施形態を考え出すこともでき、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
【符号の説明】
【0036】
100 処理システム
104a チャンバ
104b チャンバ
106 チャンバ
108 チャンバ
110 ロードロックチャンバ
112 ファクトリインターフェース
113 コントローラ
114a ロボット
114b ロボット
116 真空気密プラットフォーム
118 ポンプシステム
120 通信ケーブル
122 CPU
124 メモリ
126 サポート回路
202 チャンバ本体
204 側壁
206 天井
210 内部容積
212 基板支持体アセンブリ
214 基板受取り面
216 シャフト
218 回転アクチュエータ
220 垂直アクチュエータ
222 リフトピン
223 回転センサ
224 開口
226 ベローズ
228 測定デバイス
230 窓
280 内部容積
282 内部容積
290 プラットフォーム
292 シャフトシール
294 プレート
400 方法
402 ブロック
404 ブロック
406 ブロック
408 ブロック
410 ブロック
501 基板
550 ロボットブレード
600 処理システム
606 回転モジュール
612 基板支持体アセンブリ
690 プラットフォーム
700 処理システム
706 回転モジュール
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-10-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する方法であって、
処理チャンバ内で基板を第1の配向に位置決めすることと、
前記基板が前記第1の配向にあるときに、前記処理チャンバ内で前記基板に第1のプロセスを実施することと、
前記処理チャンバから回転モジュールへ前記基板を前記第1の配向で移送することと、
前記回転モジュールで前記基板を第1の規定の量だけ回転させることと、
前記基板を前記回転モジュールから前記処理チャンバへ移送して、前記基板を前記第1の配向と異なる第2の配向に位置決めすることと
前記基板が前記第2の配向にあるときに、前記処理チャンバ内で前記基板に第2のプロセスを実施することと
を含み、前記第2の配向と前記第1の配向の差は、前記回転モジュールにおける前記基板の前記第1の規定の量の回転と関係する、方法。
【請求項2】
前記第1のプロセスが前記第2のプロセスと同一のプロセスである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
回転センサからの測定を用いて、前記回転モジュールにおける基板支持体の回転を制御し且つ前記基板を前記回転モジュールで前記第1の規定の量だけ回転させる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記処理チャンバから前記回転モジュールへ前記基板を前記第2の配向で移送することと、
前記処理チャンバから前記回転モジュールへ前記基板を前記第2の配向で移送した後に、前記回転モジュールで前記基板に均一性の測定を実施することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記均一性の測定がエリプソメータを用いて実施される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記処理チャンバから前記回転モジュールへ前記基板を前記第2の配向で移送することと、
前記回転モジュールで前記基板を第2の規定の量だけ回転させることと、
前記基板を前記回転モジュールから前記処理チャンバへ移送して、前記基板を前記第2の配向と異なる第3の配向に位置決めすることと、
前記基板が前記第3の配向にあるときに、前記処理チャンバ内で前記基板に第3のプロセスを実施することと
をさらに含み、前記第3の配向と前記第2の配向の差は、前記回転モジュールにおける前記基板の前記第2の規定の量の回転と関係する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第3のプロセスが前記第1のプロセス及び前記第2のプロセスと同一のプロセスである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第3の配向が前記第1の配向と異なる、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のプロセスと前記第2のプロセスがそれぞれ堆積プロセスである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
基板を処理する方法であって、
第1の処理チャンバ内で基板を第1の配向に位置決めすることと、
前記基板が前記第1の配向にあるときに、前記第1の処理チャンバ内で前記基板に第1のプロセスを実施することと、
前記第1の処理チャンバから回転モジュールへ前記基板を前記第1の配向で移送することと、
前記回転モジュールで前記基板を第1の規定の量だけ回転させることと、
前記基板を前記回転モジュールから第2の処理チャンバへ移送して、前記基板を前記第1の配向と異なる第2の配向に位置決めすることと
前記基板が前記第2の配向にあるときに、前記第2の処理チャンバ内で前記基板に第2のプロセスを実施することと
を含み、前記第2の配向と前記第1の配向の差は、前記回転モジュールにおける前記基板の前記第1の規定の量の回転と関係する、方法。
【請求項11】
前記第1のプロセスが前記第2のプロセスと同一のプロセスである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
回転センサからの測定を用いて、前記回転モジュールにおける基板支持体の回転を制御し且つ前記基板を前記回転モジュールで前記第1の規定の量だけ回転させる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の処理チャンバから前記回転モジュールへ前記基板を前記第2の配向で移送することと、
前記第2の処理チャンバから前記回転モジュールへ前記基板を前記第2の配向で移送した後に、前記回転モジュールで前記基板に均一性の測定を実施することと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記均一性の測定がエリプソメータを用いて実施される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の処理チャンバから前記回転モジュールへ前記基板を前記第2の配向で移送することと、
前記回転モジュールで前記基板を第2の規定の量だけ回転させることと、
前記基板を前記回転モジュールから前記第1の処理チャンバ、前記第2の処理チャンバ、又は第3の処理チャンバへ移送して、前記基板を前記第2の配向と異なる第3の配向に位置決めすることと、
前記基板が、前記第3の配向にあるときに、対応する前記第1の処理チャンバ、前記第2の処理チャンバ、又は前記第3の処理チャンバ内で前記基板に第3のプロセスを実施することと
をさらに含み、前記第3の配向と前記第2の配向の差は、前記回転モジュールにおける前記基板の前記第2の規定の量の回転と関係する、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記第3のプロセスが前記第1のプロセス及び前記第2のプロセスと同一のプロセスである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第3の配向が前記第1の配向と異なる、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のプロセスと前記第2のプロセスがそれぞれ堆積プロセスである、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
基板を処理する方法であって、
a)1又は複数の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバ内で基板を第1の配向に位置決めすることと、
b)第1の時間枠の間、前記処理チャンバ内で前記基板に第1のプロセスを実施することと、
c)前記第1のプロセスを実施した後に、前記処理チャンバから回転モジュールへ前記基板を移送することと、
d)前記回転モジュールで前記基板を規定の量だけ回転させることと、
e)次の時間枠の間、前記回転モジュールから1又は複数の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバに前記基板を移送することであって、当該処理チャンバにおいて、前記基板は前記1又は複数の処理チャンバ内における前記基板の1つ又は以前の配向と異なる配向である、前記基板を移送することと、
f)前記次の時間枠の間、前記処理チャンバ内で前記基板に追加のプロセスを実施することと、
g)前記追加のプロセスを実施した後に、前記処理チャンバから前記回転モジュールへ前記基板を移送することと
を含む、方法。
【請求項20】
h)前記追加のプロセスを実施した後に、前記回転モジュールで前記基板に均一性の測定を実施することと、
i)満足のいくレベルの均一性が達成されるまで、d~h)のステップを繰り返すことと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【外国語明細書】