(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175848
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】塩味効果増強剤及び塩味効果増強方法
(51)【国際特許分類】
A23L 27/00 20160101AFI20231205BHJP
A23L 27/10 20160101ALI20231205BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20231205BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20231205BHJP
A23L 23/00 20160101ALN20231205BHJP
A61P 9/12 20060101ALN20231205BHJP
A61P 13/12 20060101ALN20231205BHJP
A61P 19/10 20060101ALN20231205BHJP
A61P 9/00 20060101ALN20231205BHJP
A61P 9/10 20060101ALN20231205BHJP
A61P 35/00 20060101ALN20231205BHJP
A61P 9/04 20060101ALN20231205BHJP
A61P 11/06 20060101ALN20231205BHJP
【FI】
A23L27/00 Z
A23L27/10 C
A23L33/105
A61K47/10
A23L23/00
A61P9/12
A61P13/12
A61P19/10
A61P9/00
A61P9/10 101
A61P35/00
A61P9/04
A61P9/10
A61P11/06
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023157487
(22)【出願日】2023-09-22
(62)【分割の表示】P 2023135967の分割
【原出願日】2019-06-04
(71)【出願人】
【識別番号】000116297
【氏名又は名称】ヱスビー食品株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100139594
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健次郎
(72)【発明者】
【氏名】中川 有理
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 久美子
(72)【発明者】
【氏名】佐川 岳人
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、少ない塩分でも、十分に食品の味覚を感じられるような塩味効果増強剤を提供することである。
【解決手段】前記課題は、本発明のカルベオール、下記式(3):
(式中、R
1は炭素数1~3のアルキル基であり、R
2はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基であり、nは1~3の整数であり、R
3は炭素数1~3のアルキル基であり、R
4は炭素数1~3のアルキレン基である)で表されるカルベオール誘導体、又はオイゲノールを有効成分として含む塩味効果増強剤によって解決することができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カルベオール、下記式(3):
【化1】
(式中、R
1は炭素数1~3のアルキル基であり、R
2はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基であり、nは1~3の整数であり、R
3は炭素数1~3のアルキル基であり、R
4は炭素数1~3のアルキレン基である)
で表されるカルベオール誘導体、又はオイゲノールを有効成分として含む塩味効果増強剤。
【請求項2】
カルベオール又はカルベオール誘導体、及びオイゲノールを含み、塩味効果を持続する、請求項1に記載の塩味効果増強剤。
【請求項3】
カルベオール又はカルベオール誘導体1重量部に対して、オイゲノールが1重量部未満である請求項2に記載の塩味効果増強剤。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の塩味効果増強剤を飲食品に添加する工程を含み、得られる飲食品の塩分濃度が0.01重量%以上である、塩味効果増強方法。
【請求項5】
前記飲食品が塩化ナトリウムを含む、請求項4に記載の塩味効果増強方法。
【請求項6】
前記塩分濃度0.01重量%以上の飲食品が、減塩飲食品である、請求項4又は5に記載の塩味効果増強方法。
【請求項7】
前記塩分濃度0.01重量%以上の飲食品が、減塩医療用飲食品である、請求項4~6のいずれか一項に記載の塩味増強方法。
【請求項8】
カルベオール濃度又は下記式(3):
【化2】
(式中、R
1は炭素数1~3のアルキル基であり、R
2はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基であり、nは1~3の整数であり、R
3は炭素数1~3のアルキル基であり、R
4は炭素数1~3のアルキレン基である)
で表されるカルベオール誘導体の濃度が、0.01ppb~300ppbであり、塩分濃度が0.01重量%以上である飲食品。
【請求項9】
オイゲノール濃度が、0.001ppb~10ppbであり、塩分濃度が0.01重量%以上である飲食品。
【請求項10】
カルベオール濃度又は下記式(3):
【化3】
(式中、R
1は炭素数1~3のアルキル基であり、R
2はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基であり、nは1~3の整数であり、R
3は炭素数1~3のアルキル基であり、R
4は炭素数1~3のアルキレン基である)
で表されるカルベオール誘導体の濃度が0.01ppb~300ppbであり、オイゲノール濃度が0.001ppb~10ppbであり、塩分濃度が0.01重量%以上である、請求項8又は9に記載の飲食品。
【請求項11】
前記飲食品が減塩飲食品である、請求項8~10のいずれか一項に記載の飲食品。
【請求項12】
減塩医療用である、請求項11に記載の飲食品。
【請求項13】
0.01ppb~300ppbのカルベオール又は下記式(3):
【化4】
(式中、R
1は炭素数1~3のアルキル基であり、R
2はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基であり、nは1~3の整数であり、R
3は炭素数1~3のアルキル基であり、R
4は炭素数1~3のアルキレン基である)
で表されるカルベオール誘導体を添加することを特徴とする、飲食品の製造方法であって、飲食品の塩分濃度が0.01重量%以上である、飲食品の製造方法。
【請求項14】
0.001ppb~10ppbのオイゲノールを添加することを特徴とする飲食品の製造方法であって、飲食品の塩分濃度が0.01重量%以上である、飲食品の製造方法。
【請求項15】
0.01ppb~30ppbのカルベオール又はカルベオール誘導体、及び0.01ppb~1ppbのオイゲノールを添加する、請求項13又は14に記載の飲食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塩味効果増強剤及び塩味効果増強方法に関する。本発明によれば、食品における塩味効果を増強することができる。
【背景技術】
【0002】
塩は、アミノ酸、うまみ物質、又は糖などの味覚を増強することが知られている。例えば、糖に少量の食塩を添加すると甘みが増大する。また、アミノ酸の味は、NaCl、KCl、CaCl2、又はリン酸ナトリウムなどで増強される(非特許文献1及び2)。
最近、塩の含有量を抑えた減塩食品が開発されてきている。しかしながら、前記の通り塩は塩味を付与するだけでなく、アミノ酸、うまみ物質、又は糖などの味覚を増強する作用を有する。従って、塩の量を減らすと、味がぼやけてしまい、食品自体の味が低下してしまう。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】編者 川村洋二郎、「うまみ 味覚と食行動」、初版、日本、共立出版株式会社、1993年5月10日、p32-34
【非特許文献2】編者 伏木亨、「食品と味」、平成15年9月30日、株式会社光琳、p.46-50
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のように塩の含有量が減少すると、食品の十分な味覚が得られなかった。
従って、本発明の目的は、少ない塩分でも、十分に食品の味覚を感じられるような塩味効果増強剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、塩味効果増強剤について、鋭意研究した結果、驚くべきことに、カルベオール、カルベオール誘導体、又はオイゲノールが、塩味効果を増強する優れた効果を有することを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1]カルベオール、下記式(3):
【化1】
(式中、R
1は炭素数1~3のアルキル基であり、R
2はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基であり、nは1~3の整数であり、R
3は炭素数1~3のアルキル基であり、R
4は炭素数1~3のアルキレン基である)で表されるカルベオール誘導体、又はオイゲノールを有効成分として含む塩味効果増強剤、
[2]カルベオール又はカルベオール誘導体、及びオイゲノールを含み、塩味効果を持続する、[1]に記載の塩味効果増強剤、
[3]カルベオール又はカルベオール誘導体1重量部に対して、オイゲノールが1重量部未満である[2]に記載の塩味効果増強剤、
[4][1]~[3]のいずれかに記載の塩味効果増強剤を飲食品に添加する工程を含み、得られる飲食品の塩分濃度が0.01重量%以上である、塩味効果増強方法、
[5]前記飲食品が塩化ナトリウムを含む、[4]に記載の塩味効果増強方法、
[6]前記塩分濃度0.01重量%以上の飲食品が、減塩飲食品である、[4]又は[5]に記載の塩味効果増強方法、
[7]前記塩分濃度0.01重量%以上の飲食品が、減塩医療用飲食品である、[4]~[6]のいずれかに記載の塩味増強方法、
[8]カルベオール濃度又は下記式(3):
【化2】
(式中、R
1は炭素数1~3のアルキル基であり、R
2はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基であり、nは1~3の整数であり、R
3は炭素数1~3のアルキル基であり、R
4は炭素数1~3のアルキレン基である)で表されるカルベオール誘導体の濃度が、0.01ppb~300ppbであり、塩分濃度が0.01重量%以上である飲食品、
[9]オイゲノール濃度が、0.001ppb~10ppbであり、塩分濃度が0.01重量%以上である飲食品、
[10]カルベオール濃度又は下記式(3):
【化3】
(式中、R
1は炭素数1~3のアルキル基であり、R
2はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基であり、nは1~3の整数であり、R
3は炭素数1~3のアルキル基であり、R
4は炭素数1~3のアルキレン基である)で表されるカルベオール誘導体の濃度が0.01ppb~300ppbであり、オイゲノール濃度が0.001ppb~10ppbであり、塩分濃度が0.01重量%以上である、[8]又は[9]に記載の飲食品、
[11]前記飲食品が減塩飲食品である、[8]~[10]のいずれかに記載の飲食品、
[12]減塩医療用である、[11]に記載の飲食品、
[13]0.01ppb~300ppbのカルベオール又は下記式(3):
【化4】
(式中、R
1は炭素数1~3のアルキル基であり、R
2はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基であり、nは1~3の整数であり、R
3は炭素数1~3のアルキル基であり、R
4は炭素数1~3のアルキレン基である)で表されるカルベオール誘導体を添加することを特徴とする、飲食品の製造方法であって、飲食品の塩分濃度が0.01重量%以上である、飲食品の製造方法、
[14]0.001ppb~10ppbのオイゲノールを添加することを特徴とする飲食品の製造方法であって、飲食品の塩分濃度が0.01重量%以上である、飲食品の製造方法、及び
[15]0.01ppb~30ppbのカルベオール又はカルベオール誘導体、及び0.01ppb~1ppbのオイゲノールを添加する、[13]又は[14]に記載の飲食品の製造方法、
に関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の塩味効果増強剤によれば、少量の添加により、塩味効果を増強することができる。カルベオール、カルベオール誘導体、又はオイゲノールを単独で含む塩味効果増強剤も充分に塩味効果を増強できるが、カルベオール又はカルベオール誘導体、及びオイゲノールを含む塩味効果増強剤は、更に食品の味に厚みを持たせ、コクを付与することができる。本発明の塩味効果増強方法によれば、少量の塩味効果増強剤を添加することにより、十分に塩味効果を増強することができる。本発明の飲食品は、塩味効果増強剤を含むことにより、塩の量を減らすことが可能であり、特に減塩医療用飲食品は、少ない塩含有量でも、十分な食品の味覚を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】ローレル中に含まれるカルベオールをガスクロマトグラフで検出したチャートである。
【
図2】ローレル中に含まれるオイゲノールをガスクロマトグラフで検出したチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[1]塩味効果増強剤
本発明の塩味効果増強剤は、カルベオール、カルベオール誘導体、又はオイゲノールを有効成分として含む。
【0009】
《カルベオール》
カルベオールは、下記式(1):
【化5】
で表される化合物である。カルベオールには、シス又はトランスの幾何異性体があり、更にシス又はトランスの幾何異性体にそれぞれ光学異性体が存在する。本発明においては、すべての異性体を用いることができるが、好ましくは、シス-カルベオールである。
カルベオールは、スペアミント、ペパーミント、キャラウェイ、ディル、セロリシード、又はローレルに含まれている。従って、これらの植物から抽出されたカルベオールを、塩味増強剤の有効成分として用いることができる。
また、通常、カルベオールは、スペアミント及びキャラウェイなどの独特の香りの香料として、比較的高い濃度で使用されている。
本発明の塩味効果増強剤の1つの実施態様はカルベオールを含む塩味効果増強剤であるが、カルベオールからなる塩味効果増強剤でもよい。すなわち、カルベオールのみを単体で含むものでもよく、他の成分を含んでもよい。
塩味効果増強剤におけるカルベオールの含有量は、飲食品に添加した場合に、飲食品の塩味効果を増強できる濃度である限りにおいて、特に限定されるものではなく、例えば0.1~100重量%であり、好ましくは10~100重量%であり、より好ましくは30~90重量%である。
カルベオール含有塩味効果増強剤の食品への添加量は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、例えばカルベオール換算で0.01ppb~300.0ppbであり、好ましくは0.1ppb~100ppbであり、更に好ましくは0.1ppb~100ppbであり、より好ましくは0.3ppb~30ppbである。本明細書において、「ppb」は重量比を意味する。
なお、本発明の塩味効果増強剤は、塩分を含んでいてもよいが、塩味効果を増強する飲食品の塩分濃度への影響を少なくするために、塩分濃度が50重量%以下であることが好ましく、10重量%以下がより好ましく、5重量%以下が更に好ましく、1重量%以下がもっとも好ましい。
【0010】
《オイゲノール》
オイゲノールは、下記式(2):
【化6】
で表される化合物である。
オイゲノールは、クローブ、ピメント、ローレル、シナモン、バジリコ、バナナ、又はナツメグに含まれる。従って、これらの植物から抽出されたオイゲノールを、塩味効果増強剤の有効成分として用いることができる。
通常、オイゲノールは、クローブ、ピメント、ローレル、又はシナモンなどの精油に含まれ、香水、香料、又は精油などに使用され、更には殺菌剤又は麻酔薬などの医薬品にも用いられている。
本発明の塩味効果増強剤の1つの実施態様はオイゲノールを含む塩味効果増強剤であるが、オイゲノールからなる塩味効果増強剤でもよい。すなわち、オイゲノールのみを単体で含むものでもよく、他の成分を含んでもよい。
塩味効果増強剤におけるオイゲノールの含有量は、飲食品に添加した場合に、飲食品の塩味効果を増強できる濃度である限りにおいて、特に限定されるものではなく、例えば0.1~100重量%であり、好ましくは10~100重量%であり、より好ましくは30~90重量%である。
オイゲノール含有塩味効果増強剤の食品への添加量は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、例えばオイゲノール換算で0.001ppb~10ppbであり、好ましくは0.01ppb~5ppbであり、更に好ましくは0.03ppb~3ppbである。
【0011】
《カルベオール誘導体》
カルベオール誘導体は、下記式(3):
【化7】
(式中、R
1は炭素数1~3のアルキル基であり、R
2はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基であり、nは1~3の整数であり、R
3は炭素数1~3のアルキル基であり、R
4は炭素数1~3のアルキレン基である)で表される化合物である。アルキル基又はアルキレン基の炭素数は、好ましくは2であり、より好ましくは1である。
カルベオール誘導体は、R
1がメチル基、R
2が水素原子、R
3がメチル基、R
4がメチレン基であるカルベオールと同じ活性を有する化合物である。カルベオール誘導体は、R
1基、R
2基、R
3基、及び/又はR
4基が異なってもよいことを除けば、カルベオールと同様に使用することができる。カルベオール及びカルベオール誘導体は、シクロヘキセン骨格及びそれに結合するヒドロキシル基を有することにより、塩味効果を増強できると推定される。
【0012】
塩味効果とは、アミノ酸、うまみ物質、又は糖などの味覚を増強することを意味する。塩味効果を有する塩としては、例えば塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化カルシウム(CaCl2)、及びリン酸ナトリウムが挙げられる。
塩によって味覚が増強されるアミノ酸は、特に限定されるものではなく、基本的な20種のアミノ酸が挙げられるが、特にはグリシン、アラニン、アルギニン、グルタミン酸、トレオニン、又はセリンが挙げられる。
塩によって味覚が増強されるうまみ物質としては、例えばグアノシン一リン酸(GMP)、イノシン酸(IMP)、グアニル酸、コハク酸、アスパラギン酸ナトリウム又はグルタミン酸ナトリウムが挙げられる。
塩によって味覚が増強される糖としては、例えば単糖類、オリゴ糖、還元糖、及び蜂蜜などが挙げられる。単糖としては、例えば、グルコース、ガラクトース、マンノース、N-アセチルグルコサミン等が挙げられる。オリゴ糖としては、例えば、大豆オリゴ糖、マルチトール、乳糖、ショ糖、ラクチュロース、マルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キトオリゴ糖が挙げられる。
【0013】
本発明の塩味効果増強剤は、前記のアミノ酸、うまみ物質、又は糖などの味覚を増強することができる。前記のアミノ酸、うまみ物質、又は糖などの味覚は、塩を添加することによって増強される。本発明の塩味効果増強剤は、単独でアミノ酸、うまみ物質、又は糖などの味覚を増強することができる。また、本発明の塩味効果増強剤は、食品に塩が含まれている場合は、塩と協同して、アミノ酸、うまみ物質、又は糖などの味覚を増強することができる。
アミノ酸、うまみ物質、又は糖などの味覚が増強されることによって、食品の味を濃く感じたり、コクがあるように感じたり、味に厚みを感じる。例えば、減塩食品においては、塩濃度が低いため、アミノ酸、うまみ物質、又は糖などの味覚が減少する。本発明の塩味効果増強剤を添加することによって、減塩食品においても食品の味を濃く感じ、コクを感じ、そして味に厚みを感じることができる。
【0014】
本発明のカルベオールを含む塩味効果増強剤は、塩化ナトリウム(NaCl)の味覚、すなわち塩味を増強することができる。前記塩化ナトリウムの味覚の増強は、食塩などの塩化ナトリウムが含有された食品にカルベオールまたはカルベオールを含有する増強剤を添加するか、塩化ナトリウムを含まない食品にカルベオールまたはカルベオールを含む増強剤と、塩化ナトリウムまたは塩化ナトリウムを含む素材を添加することで塩味増強をすることができる。すなわち本発明のカルベオールを含む塩味効果増強剤は、単独で塩化ナトリウムの味覚を増強することができる。
【0015】
本発明の塩味効果増強剤は、好ましくはカルベオール又はカルベオール誘導体、及びオイゲノールを含む。カルベオール又はカルベオール誘導体、及びオイゲノールを含むことにより、塩味効果を持続することができる。
カルベオール又はカルベオール誘導体、に対するオイゲノールの含有量は、特に限定されるものではないが、好ましくはカルベオール又はカルベオール誘導体1重量部に対して、オイゲノールが1重量部未満であり、より好ましくは0.5重量部未満であり、更に好ましくは0.2重量部未満であり、もっとも好ましくは0.1重量部以下である。カルベオール又はカルベオール誘導体の含有量に対するオイゲノールの含有量が同等以上であると味がぼんやりすることがあり、0.1重量部以下であると、カルベオール又はカルベオール誘導体による先味における増強させやすくなる。
【0016】
[2]塩味効果増強方法
本発明の塩味効果増強方法は、前記塩味効果増強剤を添加する工程を含む。本発明の塩味効果増強方法によって得られる飲食品の塩分濃度は0.01重量%以上である。本明細書において、塩分濃度は沈殿滴定のモール法によって測定される。具体的には、電位差自動滴定装置(京都電子工業株式会社:AT-610又はAT-710M)によって測定することができる。
前記塩は、塩味効果が増強される限りにおいて、特に限定されるものではないが、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化カルシウム(CaCl2)、又はリン酸ナトリウムが挙げられるが、塩化ナトリウム(NaCl)が好ましい。
更に、カルベオールを含む塩味効果増強剤を添加し、飲食品の塩分(例えば、塩化ナトリウム:NaCl)が0.01重量%以上であることにより、塩分(塩化ナトリウム)の味覚を増強することができる。
【0017】
前記飲食品は、好ましくは減塩飲食品であり、より好ましくは、減塩医療用飲食品である。減塩食品においては、塩分含量が少ないために、アミノ酸、うまみ物質、又は糖などの味覚が減少するが、本発明の塩味効果増強剤を添加することにより、アミノ酸、うまみ物質、又は糖などの味覚を増強させることができる。
減塩飲食品とは、特に限定されるものではなく、通常の塩(例えば塩化ナトリウム)の含有量と比較して、塩の含有量を減少させた飲食品が挙げられる。例えば、日本高血圧学会の減塩委員会が公表している「JSH減塩食品リスト」に記載の飲食品が例示でき、通常の塩の含有量と比較して、塩の含有量を20~60重量%程度減少させた飲食品を、減塩飲食品と称することができる。
また、減塩医療用飲食品としては、高血圧症、心臓病、又は脂質異常症などの疾患用の塩分制限食を挙げることができる。塩分制限食としては、例えば一食の塩分量(例えば塩化ナトリウム量)が1.6g以下の飲食品を挙げることができる。
また、減塩医療用飲食品としては、塩化ナトリウムを1重量%で含む飲食品を挙げることができるが、塩化ナトリウムの含有量は好ましくは0.9重量%であり、より好ましくは0.8%重量%であり、更に好ましくは0.7重量%である。減塩医療用飲食品の使用される対象となる疾患としては、高血圧、腎結石、骨粗しょう症、心肥大、動脈硬化、胃癌、心不全、心筋梗塞、脳卒中、腎不全、及び喘息が挙げられる。
【0018】
[3]飲食品
本発明の飲食品の1つの実施態様は、カルベオール濃度が、0.01ppb~300ppbであり、塩分濃度が0.01重量%以上である。また、本発明の飲食品の1つの実施態様は、オイゲノール濃度が、0.001ppb~10ppbであり、塩分濃度が0.01重量%以上である。また、本発明の飲食品の別の実施態様は、カルベオール濃度が0.01ppb~300ppbであり、オイゲノール濃度が0.001ppb~10ppbであり、塩分濃度が0.01重量%以上である。カルベオール及びオイゲノールを含むことにより、塩味効果を持続することができる。
【0019】
本発明の飲食品は、カルベオール及び/又はオイゲノールを添加した後に、塩分(例えば塩化ナトリウム)が添加される飲食品を含む。例えば、カルベオール及び/又はオイゲノールを含む飲食品が市場に流通しており、喫食前に塩分(例えば塩化ナトリウム)を添加して喫食する飲食品も、本発明の飲食品に含まれる。
前記飲食品は、塩分を含む限りにおいて、特に限定されるものではないが、例えば、醤油、味噌、ソース、つゆ、たれ、だし、ドレッシング、マヨネーズ、ふりかけ、又はトマトケチャップ等の調味料、コンソメスープ、卵スープ、わかめスープ、フカヒレスープ、ポタージュ、吸い物、又は味噌汁等のスープ類、ラーメン、うどん、又はそば等の麺類、ハム、ソーセージ、ハンバーグ、又はコンビーフ等の畜産加工品、バター又はチーズ等の乳製加工品、かまぼこ、干物、佃煮、又は塩辛等の水産加工品、漬物等の野菜加工品、ポテトチップス、煎餅、ビスケット、又はクッキー等の菓子類、パン、ケーキ、又は即席麺などの加工食品が挙げられる。
また、本発明の飲食品は、犬、猫、馬、又は牛等の動物用の飲食品(例えば、ペットフード又は動物用飼料)を含む。
【0020】
本発明の飲食品は、減塩飲食品でもよく、減塩医療用飲食品でもよい。減塩飲食品及び減塩医療用飲食品としては、前記「[2]塩味効果増強方法」に記載の減塩飲食品及び減塩医療用飲食品を挙げることができる。
【0021】
本発明の飲食品は、カルベオール又はカルベオール誘導体濃度が0.01ppb~300ppbであるが、好ましくは0.01ppb~30ppbであり、好ましくは0.1ppb~100ppbであり、更に好ましくは0.3ppb~30ppbである。
本発明の飲食品は、オイゲノール濃度が、0.001ppb~10ppbであるが、好ましくは0.01ppb~5ppbであり、更に好ましくは0.03ppb~3ppbである。
また、本発明の飲食品はカルベオール又はカルベオール誘導体濃度が0.01ppb~300ppbであり、そしてオイゲノール濃度が0.001ppb~10ppbであるが、好ましくはカルベオール又はカルベオール誘導体濃度が0.01ppb~30ppbであり、そしてオイゲノール濃度が、0.01ppb~5ppbであり、更に好ましくはカルベオール濃度が0.3ppb~30ppbであり、そしてオイゲノール濃度が、0.03ppb~3ppbである。
本発明に飲食における塩分濃度は、0.01重量%以上である限りにおいて、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1重量%以上である。
【0022】
[4]飲食品の製造方法
本発明の飲食品の製造方法の1つの実施態様は、0.01ppb~300ppbのカルベオール又はカルベオール誘導体(以下、カルベオール等と称することがある)を添加する。また、本発明の飲食品の製造方法の別の実施態様は、0.001ppb~10ppbのオイゲノールを添加する。更に、本発明の飲食品の製造方法の別の実施態様は、0.01ppb~30ppbのカルベオール等及び0.01ppb~1ppbのオイゲノールを添加する。
本発明の製造方法によって製造される飲食品としては、塩化ナトリウムを含む限りにおいて特に限定されるものではないが、例えば前記「[3]飲食品」の項で記載した醤油などの飲食品又は動物用飲食品が挙げられる。なお、本発明の飲食品の製造方法においては、カルベオール等及び/又はオイゲノールを添加した後に、塩分(例えば塩化ナトリウム)を添加してもよく、カルベオール等及び/又はオイゲノールと一緒に塩分を添加してもよい。すなわち、最終的な飲食品の塩分濃度が0.01重量%以上であれば、本発明の飲食品の製造方法に含まれる。例えば、飲食品にカルベオール等及び/又はオイゲノールを添加する工程を行い、喫食前に塩分(例えば塩化ナトリウム)を添加する工程を行う場合も、本発明の飲食品の製造方法に含まれる。
本発明の飲食品の製造方法によって製造された飲食品は、時間の経過によりカルベオール等及び/又はオイゲノールが揮発等により減少することがある。しかしながら、製造時に0.01ppb~300ppbのカルベオール等又は0.001ppb~10ppbのオイゲノールが飲食品に添加された場合、本発明の飲食品の製造方法に含まれる。
【0023】
本発明の飲食品の製造方法によって製造される飲食品は、好ましくは減塩飲食品であり、更に好ましくは減塩医療用飲食品である。減塩飲食品及び減塩医療用飲食品としては、前記「[2]塩味効果増強方法」に記載の減塩飲食品及び減塩医療用飲食品を挙げることができる。
【0024】
本発明の飲食品の製造方法における添加されるカルベオール又はカルベオール誘導体濃度(以下、カルベオール等の濃度と称することがある)は、0.01ppb~300ppbであるが、好ましくは0.01ppb~30ppbであり、好ましくは0.1ppb~100ppbであり、更に好ましくは0.3ppb~30ppbである。
本発明の飲食品の製造方法における添加されるオイゲノール濃度は、0.001ppb~10ppbであるが、好ましくは0.01ppb~5ppbであり、更に好ましくは0.03ppb~3ppbである。
また、本発明の飲食品の製造方法における添加されるカルベオール等の濃度は0.01ppb~300ppbであり、そしてオイゲノール濃度は0.001ppb~10ppbであるが、好ましくはカルベオール等の濃度が0.01ppb~30ppbであり、そしてオイゲノール濃度が、0.01ppb~5ppbであり、更に好ましくはカルベオール等の濃度が0.3ppb~30ppbであり、そしてオイゲノール濃度が、0.03ppb~3ppbである。
本発明の飲食品の製造方法における塩分濃度は、0.01重量%以上である限りにおいて、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1重量%以上である。
【0025】
《作用》
本発明においてカルベオール、カルベオール誘導体、及びオイゲノールが塩味効果を増強させるメカニズムは明確に解析されたわけではないが、以下のように推定することができる。
カルベオール又はカルベオール誘導体は、塩を直接含まない食品に添加すると塩味を感じるようになり、塩の代替物の機能も有している。更にカルベオール又はカルベオール誘導体は、食品の味をしまった味(シャープな味)にすることによって、塩味効果を増強する効果が得られる。塩分を減少させるとアミノ酸、うまみ物質、糖などの味覚が減少し味がぼやけてしまう。カルベオール又はカルベオール誘導体は、塩が減少することによって、ぼやけた味をシャープな味にすることができ、優れた塩味効果の増強が得られると考えられる。
また、オイゲノールは、添加された食品の味に厚みを持たせ、コクを付与することができる。この効果により、塩味効果を増強しているものと推定される。
更に、カルベオール、カルベオール誘導体、及びオイゲノールは、独特な香味を示すが、塩味効果の増強は、独特な香味を示さない添加量において、得ることができる。従って、食品の味に独特な香味の影響を与えない添加量で、塩味効果の増強を得ることができる。
【0026】
本発明における飲食品は、製造後そのまま食することもでき、包装材料を用いて密封保存することもできる。包装材料は気密性の高い素材が好ましく、例えば、ガラス瓶、金属缶や、アルミ箔、酸素バリア性素材などを用いたパウチの包装体等が挙げられ、真空包装等による気体含有量を減らした包装も挙げられる。
本発明における塩味効果増強剤は、飲食品に添加するまでは、気密性の高い素材の包装材により密封保管することが好ましく、保管は80℃以上にならないようにし、冷暗所で保管することが好ましく、20℃以下で保管することがより好ましい。
【実施例0027】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【0028】
《実施例1》
本実施例では、食塩水にカルベオールを添加して、塩味増強効果を検討した。具体的には、カルベオール0.30ppbを含む0.60重量%の塩化ナトリウム水溶液(食塩水)と、0.65重量%~0.69重量%の塩化ナトリウム水溶液(食塩水)とを比較して、カルベオールを含む0.60重量%の食塩水が、どの濃度の食塩水の塩味と同等と感じられるかを、10人のパネリストで確認した。
【0029】
【0030】
表1に示すように、0.66重量%と同等を感じた人が1人、0.66重量%~0.67重量の中間が1人、0.67重量%が5人、0.67重量%~0.68重量の中間が2人、0.68重量%が1人との結果となった。カルベオールは、0.06重量%~0.09重量%の塩分付加・増強効果があると考えられた。
【0031】
《実施例2》
本実施例では、食品に直接塩分を添加せずにカルベオールの塩味効果を、牛スープによって調べた。具体的には、牛すね肉300gの表面を軽く炒めたあと、肉を鍋に移し、500gの水を添加し、10分強火で煮込んだ。灰汁をとり、90分弱火で煮込んだあと、肉を取り出し、液量が400gになるように水を足し、撹拌して、牛スープを調整した。牛スープの塩分測定による塩分濃度は、0.05%であった。
牛スープと、牛スープ原液にカルベオールを0.03ppbになるように添加したカルベオール添加牛スープについて、10人のパネリストにより、サンプル10gを食し、牛スープに塩を入れているように感じるかを確認した。
【0032】
【0033】
表2に示すように、カルベオールを含まない牛スープでは、4人が塩味を「弱いが感じた」、6人が塩味を「感じなかった」と答えたが、カルベオール添加牛スープでは、4人が、塩味を「感じた」、5人が塩味を「弱いが感じた」、1人が塩味を「感じなかった」と答えた。
食塩(塩化ナトリウム)を直接添加していない牛スープであっても、塩分濃度を有していればカルベオールを添加することで、旨み等の味覚の増強効果があるため、塩分を添加しているように感じたことが確認できた。
【0034】
《実施例3》
本実施例では、コンブ及びカツオ節の出汁を用いて、カルベオールの塩味効果を検討した。
1000gの水に、乾燥している真昆布15gを3時間漬け込んだ。その後、加熱し沸騰後弱火で10分加熱した。次に、真昆布を取り出し、灰汁を取り除きながら弱火で5分加熱した。80gの水を添加したあと、削ったカツオ節30gを添加し引き続き、灰汁をとりながら弱火で加熱した。沸騰後30秒で火を止め、カツオ節を濾したあと、1000gになるように水を添加して出汁原液を調整した。出汁原液の塩分濃度は0.04重量%であった。この出汁原液を用いて、以下のサンプルを調製した。
サンプル1:塩分濃度0.04重量%の出汁原液100g
サンプル2:塩分濃度0.04重量%の出汁原液100gに、塩化ナトリウムを0.16g添加した
サンプル3:塩分濃度0.04重量%の出汁原液100gに、カルベオールを0.03ppb濃度になるように添加した
サンプル4:塩分濃度0.04重量%の出汁原液100gに、塩化ナトリウムを0.56g添加した
サンプル5:塩分濃度0.04重量%の出汁原液100gに、カルベオールを0.03ppb濃度になるように添加したあと、塩化ナトリウムを0.56g添加した
【0035】
【0036】
表3に示すように、サンプル2及びサンプル4では、塩化ナトリウムを添加することによって、アミノ酸による旨み出汁感が得られた。一方、サンプル3では、塩化ナトリウムに代えて、カルベオールを添加したがサンプル2と同じようにアミノ酸による旨みを感じるようになった。また、サンプル5では、サンプル4の塩化ナトリウム濃度に加えて、カルベオールを添加したところ、アミノ酸の旨みによる出汁感が更に強くなった。
【0037】
《実施例4》
本実施例では、味噌汁にカルベオール及び/又はオイゲノールを添加して、塩味効果を確認した。
実施例3で得られた出汁原液を用いて、塩分濃度が0.5%と、0.7%となる味噌汁(味噌:合わせみそ)と、塩分濃度0.5%味噌汁にカルベオールとオイゲノールを各設定濃度となるように調整した味噌汁を食し、味を確認した。表4に5つのサンプルの組成を記載する。
【0038】
【0039】
表4に示すように、サンプル1(塩分濃度0.5重量%)と、サンプル5(塩分濃度0.7重量%)の味噌汁では、サンプル5の味噌汁が味がよい結果となっている。サンプル1の塩分濃度0.5重量%の味噌汁に、オイゲノールを添加することで、味に厚みを持たせることができた。また、カルベオールを添加することで、濃度のピークを持たせ味をしめることができた。
【0040】
《実施例5》
本実施例では、味噌汁にカルベオール及びオイゲノールを添加して、カルベオール及びオイゲノールの塩味効果の相互作用を検討した。
実施例3で得られた出汁原液を用いて、塩分濃度が0.5%となる味噌汁(味噌:合わせみそ)と、塩分濃度0.5%味噌汁にカルベオールとオイゲノールを表5の濃度となるように調整した味噌汁を食し、味を確認した。
【0041】
【0042】
カルベオールは、少なくとも0.3ppbから300ppbの範囲で△~◎の味わいを示した。また、オイゲノールも少なくとも0.03ppbから3ppbの範囲で、△~◎の味わいを示した。また、カルベオールの含有量に対して、オイゲノールの含有量が少ない方が味がシャープであった。
【0043】
《参考例1》
本参考例では、ローレルにカルベオール及びオイゲノールが含まれているかを、ガスクロマトグラフ質量分析計によって検討した。
水蒸気蒸留法によって、ローレルパウダー5gから抽出液を得た。得られた抽出液のうちの塩味効果が確認された画分を、ガスクロマトグラフ質量分析計を用いて、HS-SPME法によって分析した。保持時間(RT)及びマススペクトルから、カルベオール及びオイゲノールを定性分析した。カルベオールのリファレンスとして(-)-カルベオールのラセミ体を用いた。
図1に示すように、ローレルには、少なくともシス-カルベオールが含まれていた。また、
図2に示したように、ローレルは、オイゲノールも含んでいた。なお、水蒸気蒸留法によって得られたローレルの抽出液には、トランス-カルベオール及びシス-カルベオールが、含まれていることを確認した。
0.001ppb~10ppbのオイゲノールを添加することを特徴とする飲食品の製造方法であって、飲食品の塩分濃度が0.01重量%以上である、飲食品の製造方法。