(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176613
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、超音波内視鏡、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 8/12 20060101AFI20231206BHJP
A61B 8/06 20060101ALI20231206BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20231206BHJP
A61B 1/018 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
A61B8/12
A61B8/06
A61B1/00 715
A61B1/018 513
A61B1/018 515
A61B1/00 530
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022088987
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中里 威晴
【テーマコード(参考)】
4C161
4C601
【Fターム(参考)】
4C161AA07
4C161BB01
4C161CC06
4C161DD03
4C161FF35
4C161GG15
4C161WW16
4C601DD03
4C601DE04
4C601FE02
4C601FF06
4C601JC06
4C601JC26
4C601KK25
4C601KK31
4C601LL33
(57)【要約】
【課題】医療モジュールと特定部位との位置合わせを容易に行うことができる情報処理装置、超音波内視鏡、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、プロセッサを備える。プロセッサは、特定部位を含む観察対象領域に対して医療モジュールから超音波が放射されることによって得られた反射波に基づいて観察対象領域の態様を示す画像として生成された実超音波画像を取得する。また、プロセッサは、観察対象領域を示すボリュームデータに基づいて観察対象領域の態様を示す仮想的な超音波画像として生成された仮想超音波画像を取得する。更に、プロセッサは、実超音波画像及び仮想超音波画像に基づいて、医療モジュールが存在する第1位置と特定部位が存在する第2位置との位置関係を特定する。
【選択図】
図19
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
特定部位を含む観察対象領域に対して医療モジュールから超音波が放射されることによって得られた反射波に基づいて前記観察対象領域の態様を示す画像として生成された実超音波画像を取得し、
前記観察対象領域を示すボリュームデータに基づいて前記観察対象領域の態様を示す仮想的な超音波画像として生成された仮想超音波画像を取得し、
前記実超音波画像及び前記仮想超音波画像に基づいて、前記医療モジュールが存在する第1位置と前記特定部位が存在する第2位置との位置関係を特定する
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記実超音波画像と前記仮想超音波画像とを比較することで前記第1位置と前記第2位置とのずれ量を算出し、
前記位置関係は、前記ずれ量に基づいて規定されている
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記第1位置と前記第2位置とが一致した場合に、前記第1位置と前記第2位置とが一致したことを報知する報知処理を行う
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記位置関係に基づいて、前記第1位置を前記第2位置へ誘導する誘導情報を提示する第1提示処理を行う
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記実超音波画像は、ドプラモード下で生成された超音波画像である
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記実超音波画像は、血流が写っている超音波画像と前記反射波の強度が輝度で表現された超音波画像とに基づく画像である
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記実超音波画像として、ドプラモード下で生成された超音波画像である第1超音波画像と、Bモード下で生成された超音波画像である第2超音波画像とを取得し、
前記第1超音波画像と前記仮想超音波画像に基づいて前記第1位置を他の位置へ誘導する第1誘導情報を提示してから、前記第2超音波画像と前記仮想超音波画像に基づいて特定した前記位置関係に従って前記第1位置を前記第2位置へ誘導する第2誘導情報を提示する第2提示処理を行う
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記実超音波画像を表示装置に対して表示させる
請求項1から請求項7の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記実超音波画像及び/又は前記仮想超音波画像に対して画像認識処理を行い、
前記画像認識処理を行って得た結果を前記表示装置に対して表示させる
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記仮想超音波画像と前記実超音波画像とを対比可能に前記表示装置に対して表示させる
請求項8又は請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記観察対象領域内の異なる位置についての複数の前記仮想超音波画像から、前記実超音波画像との一致度が一定以上の前記仮想超音波画像を選択し、
選択した前記仮想超音波画像と前記実超音波画像とを対比可能に前記表示装置に対して表示させる
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記観察対象領域は、管腔臓器を含み、
前記プロセッサは、前記ボリュームデータに基づいて生成されており、前記管腔臓器の内側の表面が写った表面画像と前記実超音波画像とを対比可能に前記表示装置に対して表示させる
請求項8から請求項11の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記表面画像は、前記医療モジュールの動きを案内する動画像である
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記表面画像内において前記医療モジュールから前記超音波を放射させる位置に対応する位置を特定可能な位置特定情報を前記表示装置に対して表示させる
請求項12又は請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記仮想超音波画像は、前記位置特定情報から特定される位置についての前記観察対象領域の態様を示す仮想的な超音波画像である
請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記医療モジュールは、処置具を有する超音波内視鏡の先端部であり、
前記特定部位は、前記処置具によって処置される処置対象部位である
請求項1から請求項15の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記処置具は、穿刺針であり、
前記処置対象部位は、前記穿刺針によって穿刺される部位である
請求項16に記載の情報処理装置。
【請求項18】
請求項1から請求項17の何れか一項に記載の情報処理装置と、
前記医療モジュールが先端部に設けられた超音波内視鏡と、を備える
超音波内視鏡装置。
【請求項19】
特定部位を含む観察対象領域に対して医療モジュールから超音波が放射されることによって得られた反射波に基づいて前記観察対象領域の態様を示す画像として生成された実超音波画像を取得すること、
前記観察対象領域を示すボリュームデータに基づいて前記観察対象領域の態様を示す仮想的な超音波画像として生成された仮想超音波画像を取得すること、並びに、
前記実超音波画像及び前記仮想超音波画像に基づいて、前記医療モジュールが存在する第1位置と前記特定部位が存在する第2位置との位置関係を特定することを備える
情報処理方法。
【請求項20】
コンピュータに、
特定部位を含む観察対象領域に対して医療モジュールから超音波が放射されることによって得られた反射波に基づいて前記観察対象領域の態様を示す画像として生成された実超音波画像を取得すること、
前記観察対象領域を示すボリュームデータに基づいて前記観察対象領域の態様を示す仮想的な超音波画像として生成された仮想超音波画像を取得すること、並びに、
前記実超音波画像及び前記仮想超音波画像に基づいて、前記医療モジュールが存在する第1位置と前記特定部位が存在する第2位置との位置関係を特定することを含む処理を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、情報処理装置、超音波内視鏡、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1記憶部、第2記憶部、設定部、生成部、計算部、表示部、及び表示制御部を具備する内視鏡検査支援システムが開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の内視鏡検査支援システムにおいて、第1記憶部は、病変部を有する管腔物に関するボリュームデータを記憶する。第2記憶部は、管腔物に挿入された内視鏡スコープからの出力に基づいて生成された、病変部に関する内視鏡画像のデータを記憶する。設定部は、ボリュームデータ上の所定領域内に複数の視点位置を設定する。生成部は、設定された複数の視点位置に基づいてボリュームデータから複数の仮想内視鏡画像のデータを生成する。計算部は、生成された複数の仮想内視鏡画像のそれぞれと内視鏡画像との複数の類似度を計算する。表示部は、算出された複数の類似度のうちの特定の類似度を有する特定の仮想内視鏡画像と内視鏡画像とを並べて表示する。表示制御部は、特定の仮想内視鏡画像上に病変部領域が含まれる場合、表示部を制御して、病変部領域に対応する内視鏡画像上の部分領域を強調表示させる。
【0004】
特許文献2には、第1画像入力部、第2画像入力部、対応付け部、第1特徴領域抽出部、第2特徴領域抽出部、及び保存部を備えた画像処理装置が開示されている。
【0005】
特許文献2に記載の画像処理装置において、第1画像入力部は、被検体の3次元検査画像から生成された仮想内視鏡画像を入力する。第2画像入力部は、内視鏡を用いて被検体の観察対象を撮像して得られた実内視鏡画像を入力する。対応付け部は、仮想内視鏡画像と実内視鏡画像とを対応付けする。第1特徴領域抽出部は、仮想内視鏡画像から第1条件に合致する第1特徴領域を抽出する。第2特徴領域抽出部は、実内視鏡画像から、第1条件に対応する第2条件に合致する第2特徴領域を抽出する。保存部は、実内視鏡画像の第2特徴領域に対応付けされ、且つ仮想内視鏡画像から第1特徴領域として抽出されていない非抽出領域の情報、及び非抽出領域に対応付けられた第2特徴領域の情報の少なくともいずれか一方を保存する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011-000173号公報
【特許文献2】国際公開第2019/088008号
【発明の概要】
【0007】
本開示の技術に係る一つの実施形態は、医療モジュールと特定部位との位置合わせを容易に行うことができる情報処理装置、超音波内視鏡、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の技術に係る第1の態様は、プロセッサを備え、プロセッサが、特定部位を含む観察対象領域に対して医療モジュールから超音波が放射されることによって得られた反射波に基づいて観察対象領域の態様を示す画像として生成された実超音波画像を取得し、観察対象領域を示すボリュームデータに基づいて観察対象領域の態様を示す仮想的な超音波画像として生成された仮想超音波画像を取得し、実超音波画像及び仮想超音波画像に基づいて、医療モジュールが存在する第1位置と特定部位が存在する第2位置との位置関係を特定する情報処理装置である。
【0009】
本開示の技術に係る第2の態様は、プロセッサが、実超音波画像と仮想超音波画像とを比較することで第1位置と第2位置とのずれ量を算出し、位置関係が、ずれ量に基づいて規定されている第1の態様に係る情報処理装置である。
【0010】
本開示の技術に係る第3の態様は、プロセッサが、第1位置と第2位置とが一致した場合に、第1位置と第2位置とが一致したことを報知する報知処理を行う第1の態様又は第2の態様に係る情報処理装置である。
【0011】
本開示の技術に係る第4の態様は、プロセッサが、位置関係に基づいて、第1位置を第2位置へ誘導する誘導情報を提示する第1提示処理を行う第1の態様から第3の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0012】
本開示の技術に係る第5の態様は、実超音波画像が、ドプラモード下で生成された超音波画像である、第1の態様から第4の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0013】
本開示の技術に係る第6の態様は、実超音波画像が、血流が写っている超音波画像と反射波の強度が輝度で表現された超音波画像とに基づく画像である、第1の態様から第4の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0014】
本開示の技術に係る第7の態様は、プロセッサが、実超音波画像として、ドプラモード下で生成された超音波画像である第1超音波画像と、Bモード下で生成された超音波画像である第2超音波画像とを取得し、第1超音波画像と仮想超音波画像に基づいて第1位置を他の位置へ誘導する第1誘導情報を提示してから、第2超音波画像と仮想超音波画像に基づいて特定した位置関係に従って第1位置を第2位置へ誘導する第2誘導情報を提示する第2提示処理を行う第1の態様から第4の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0015】
本開示の技術に係る第8の態様は、プロセッサが、実超音波画像を表示装置に対して表示させる第1の態様から第7の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0016】
本開示の技術に係る第9の態様は、プロセッサが、実超音波画像及び/又は仮想超音波画像に対して画像認識処理を行い、画像認識処理を行って得た結果を表示装置に対して表示させる第8の態様に係る情報処理装置である。
【0017】
本開示の技術に係る第10の態様は、プロセッサが、仮想超音波画像と実超音波画像とを対比可能に表示装置に対して表示させる第8の態様又は第9の態様に係る情報処理装置である。
【0018】
本開示の技術に係る第11の態様は、プロセッサが、観察対象領域内の異なる位置についての複数の仮想超音波画像から、実超音波画像との一致度が一定以上の仮想超音波画像を選択し、選択した仮想超音波画像と実超音波画像とを対比可能に表示装置に対して表示させる第10の態様に係る情報処理装置である。
【0019】
本開示の技術に係る第12の態様は、観察対象領域が、管腔臓器を含み、プロセッサが、ボリュームデータに基づいて生成されており、管腔臓器の内側の表面が写った表面画像と実超音波画像とを対比可能に表示装置に対して表示させる第8の態様から第11の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0020】
本開示の技術に係る第13の態様は、表面画像が、医療モジュールの動きを案内する動画像である、第12の態様に係る情報処理装置である。
【0021】
本開示の技術に係る第14の態様は、プロセッサが、表面画像内において医療モジュールから超音波を放射させる位置に対応する位置を特定可能な位置特定情報を表示装置に対して表示させる第12の態様又は第13の態様に係る情報処理装置である。
【0022】
本開示の技術に係る第15の態様は、仮想超音波画像が、位置特定情報から特定される位置についての観察対象領域の態様を示す仮想的な超音波画像である、第14の態様に係る情報処理装置である。
【0023】
本開示の技術に係る第16の態様は、医療モジュールが、処置具を有する超音波内視鏡の先端部であり、特定部位が、処置具によって処置される処置対象部位である、第1の態様から第15の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0024】
本開示の技術に係る第17の態様は、処置具が、穿刺針であり、処置対象部位が、穿刺針によって穿刺される部位である、第16の態様に係る情報処理装置である。
【0025】
本開示の技術に係る第18の態様は、第1の態様から第17の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置と、医療モジュールが先端部に設けられた超音波内視鏡と、を備える超音波内視鏡装置である。
【0026】
本開示の技術に係る第19の態様は、特定部位を含む観察対象領域に対して医療モジュールから超音波が放射されることによって得られた反射波に基づいて観察対象領域の態様を示す画像として生成された実超音波画像を取得すること、観察対象領域を示すボリュームデータに基づいて観察対象領域の態様を示す仮想的な超音波画像として生成された仮想超音波画像を取得すること、並びに、実超音波画像及び仮想超音波画像に基づいて、医療モジュールが存在する第1位置と特定部位が存在する第2位置との位置関係を特定することを備える情報処理方法である。
【0027】
本開示の技術に係る第20の態様は、コンピュータに、特定部位を含む観察対象領域に対して医療モジュールから超音波が放射されることによって得られた反射波に基づいて観察対象領域の態様を示す画像として生成された実超音波画像を取得すること、観察対象領域を示すボリュームデータに基づいて観察対象領域の態様を示す仮想的な超音波画像として生成された仮想超音波画像を取得すること、並びに、実超音波画像及び仮想超音波画像に基づいて、医療モジュールが存在する第1位置と特定部位が存在する第2位置との位置関係を特定することを含む処理を実行させるためのプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】内視鏡システムが用いられている態様の一例を示す概念図である。
【
図2】内視鏡システムの全体構成の一例を示す概念図である。
【
図3】気管支内視鏡の挿入部が被検者の管腔臓器に挿入されている態様の一例を示す概念図である。
【
図4】内視鏡用処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】超音波用処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】表示制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】表示制御装置のプロセッサの要部機能の一例を示すブロック図である。
【
図9】サーバのプロセッサの要部機能の一例を示すブロック図である。
【
図10】サーバの画像処理部の第1処理内容の一例を示す概念図である。
【
図11】サーバの画像処理部の第2処理内容の一例を示す概念図である。
【
図12】サーバの第1生成部の処理内容の一例を示す概念図である。
【
図13】サーバの第1生成部及び第2送信部の処理内容の一例を示す概念図である。
【
図14】表示制御装置の第1制御部及び第2制御部の処理内容の一例を示す概念図である。
【
図15】サーバの第2生成部の処理内容の一例を示す概念図である。
【
図16】表示制御装置の第3制御部及び第1送信部の処理内容の一例、並びにサーバの第1送受信部及び第2送受信部の処理内容の一例を示す概念図である。
【
図17】サーバの第1送受信部、取得部、画像認識部、及び加工部の処理内容の一例を示す概念図である。
【
図18】サーバの加工部及び第1送受信部の処理内容の一例、並びに表示制御装置の第2受信部及び第4制御部の処理内容の一例を示す概念図である。
【
図19】サーバの第2送受信部及び第3生成部の処理内容の一例を示す概念図である。
【
図20】サーバの第3生成部及び第2送受信部の処理内容の一例、並びに表示制御装置の第3受信部及び第5制御部の一例を示す概念図である。
【
図21】内視鏡画像表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図22】ナビゲーション動画像表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図23】実超音波画像表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図24】仮想超音波画像表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図25】支援情報表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図26】ナビゲーション動画像生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図27】仮想超音波画像生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図28】支援情報生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図29】第1変形例に係るサーバの第1送受信部、画像認識部、及び加工部の処理内容の一例を示す概念図である。
【
図30】第2変形例に係るサーバの第3生成部の処理内容の一例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付図面に従って本開示の技術に係る情報処理装置、気管支内視鏡装置、情報処理方法、及びプログラムの実施形態の一例について説明する。
【0030】
先ず、以下の説明で使用される文言について説明する。
【0031】
CPUとは、“Central Processing Unit”の略称を指す。GPUとは、“Graphics Processing Unit”の略称を指す。RAMとは、“Random Access Memory”の略称を指す。NVMとは、“Non-volatile memory”の略称を指す。EEPROMとは、“Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory”の略称を指す。ASICとは、“Application Specific Integrated Circuit”の略称を指す。PLDとは、“Programmable Logic Device”の略称を指す。FPGAとは、“Field-Programmable Gate Array”の略称を指す。SoCとは、“System-on-a-chip”の略称を指す。SSDとは、“Solid State Drive”の略称を指す。USBとは、“Universal Serial Bus”の略称を指す。HDDとは、“Hard Disk Drive”の略称を指す。ELとは、“Electro-Luminescence”の略称を指す。CMOSとは、“Complementary Metal Oxide Semiconductor”の略称を指す。CCDとは、“Charge Coupled Device”の略称を指す。CTとは、“Computed Tomography”の略称を指す。MRIとは、“Magnetic Resonance Imaging”の略称を指す。PCとは、“Personal Computer”の略称を指す。LANとは、“Local Area Network”の略称を指す。WANとは、“Wide Area Network”の略称を指す。AIとは、“Artificial Intelligence”の略称を指す。ADCとは、“Analog-to-Digital Converter”の略称を指す。FPCとは、“Flexible Printed Circuit”の略称を指す。BLIとは、“Blue LASER Imaging”の略称を指す。LCIとは、“Linked Color Imaging”の略称を指す。本実施形態において、「一致」とは、完全な一致の他に、本開示の技術が属する技術分野で一般的に許容される誤差であって、本開示の技術の趣旨に反しない程度の誤差を含めた意味合いでの一致を指す。
【0032】
一例として
図1に示すように、内視鏡システム10は、超音波内視鏡装置12を備えている。超音波内視鏡装置12は、本開示の技術に係る「超音波内視鏡装置」の一例である。超音波内視鏡装置12は、表示装置14を有する。超音波内視鏡装置12は、医師16等の医療従事者(以下、「ユーザ」と称する)によって用いられる。超音波内視鏡装置12は、気管支内視鏡18を備えており、気管支内視鏡18を介して被検者20(例えば、患者)の気管支を含めた呼吸器系に対する診療を行うための装置である。気管支内視鏡18は、本開示の技術に係る「超音波内視鏡」の一例である。表示装置14は、本開示の技術に係る「表示装置」の一例である。
【0033】
気管支内視鏡18は、医師16によって被検者20の気管支に挿入され、気管支内を撮像することで気管支内の態様を示す画像を取得して出力する。
図1に示す例では、気管支内視鏡18が被検者20の口から呼吸器系の管腔臓器に挿入されている態様が示されている。なお、
図1に示す例では、気管支内視鏡18が被検者20の口から呼吸器系の管腔臓器に挿入されているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、気管支内視鏡18が被検者20の鼻から呼吸器系の管腔臓器に挿入されてもよい。また、本実施形態において、呼吸器系の管腔臓器とは、上気道から下気道までの空気の通り道を形成する臓器(例えば、気管及び気管支を含む臓器)を指す。以下では、呼吸器系の管腔臓器を、単に「管腔臓器」と称する。
【0034】
表示装置14は、画像を含めた各種情報を表示する。表示装置14の一例としては、液晶ディスプレイ又はELディスプレイ等が挙げられる。表示装置14には、複数の画面が並べて表示される。
図1に示す例では、複数の画面の一例として、画面22、24及び26が示されている。
【0035】
画面22には、光学的手法で撮像されることによって得られた内視鏡画像28が表示される。内視鏡画像28は、気管支内視鏡18によって被検者20の管腔臓器(例えば、気管支)の内側の表面(以下、「管腔臓器内壁面」とも称する)に対して光(例えば、可視光又は赤外光)が放射されることにより、光が管腔臓器内壁面で反射した反射光が撮像されることで得られる画像である。内視鏡画像28の一例としては、動画像(例えば、ライブビュー画像)が挙げられるが、これは、あくまでも一例に過ぎず、静止画像であってもよい。
【0036】
画面24には、管腔臓器内壁面よりも奥側の観察対象領域(以下、単に「観察対象領域」とも称する)の態様を示す実超音波画像30が表示される。実超音波画像30は、管腔臓器内で気管支内視鏡18によって管腔臓器内壁面を介して観察対象領域に対して放射された超音波が観察対象領域で反射された反射波に基づいて生成された超音波画像である。実超音波画像30は、いわゆるB(Brightness)モード下で実際に得られる超音波画像である。なお、ここでは、Bモード下で実際に得られる超音波画像を実超音波画像30の一例として挙げているが、本開示の技術はこれに限定されず、実超音波画像30は、いわゆるM(Motion)モード又はドプラモード下で実際に得られる超音波画像であってもよい。実超音波画像30は、本開示の技術に係る「実超音波画像」の一例である。
【0037】
画面26には、仮想超音波画像32が表示される。すなわち、表示装置14には、実超音波画像30と仮想超音波画像32とが対比可能に表示される。詳しくは後述するが、仮想超音波画像32は、観察対象領域の態様を示す仮想的な超音波画像であり、ユーザによって参照される。仮想超音波画像32は、本開示の技術に係る「仮想超音波画像」の一例である。
【0038】
一例として
図2に示すように、気管支内視鏡18は、操作部34及び挿入部36を備えている。挿入部36は、管状に形成されている。挿入部36は、先端部38、湾曲部40、及び軟性部42を有する。先端部38、湾曲部40、及び軟性部42は、挿入部36の先端側から基端側にかけて、先端部38、湾曲部40、及び軟性部42の順に配置されている。軟性部42は、長尺状の可撓性を有する素材で形成されており、操作部34と湾曲部40とを連結している。湾曲部40は、操作部34が操作されることにより部分的に湾曲したり、挿入部36の軸心周りに回転したりする。この結果、挿入部36は、管腔臓器の形状(例えば、気管支の管路の形状)に応じて湾曲したり、挿入部36の軸心周りに回転したりしながら管腔臓器の奥側に送り込まれる。
【0039】
先端部38には、照明装置44、内視鏡スコープ46、超音波プローブ48、及び処置具用開口50が設けられている。照明装置44は、照明窓44A及び照明窓44Bを有する。照明装置44は、照明窓44A及び照明窓44Bを介して光を放射する。照明装置44から照射される光の種類としては、例えば、可視光(例えば、白色光等)、非可視光(例えば、近赤外光等)、及び/又は特殊光が挙げられる。特殊光としては、例えば、BLI用の光及び/又はLCI用の光が挙げられる。内視鏡スコープ46は、管腔臓器内を光学的手法で撮像する。内視鏡スコープ46の一例としては、CMOSカメラが挙げられる。CMOSカメラは、あくまでも一例に過ぎず、CCDカメラ等の他種のカメラであってもよい。
【0040】
超音波プローブ48は、先端部38の先端側に設けられている。超音波プローブ48の外面48Aは、超音波プローブ48の基端側から先端側に向けて外側に凸状に湾曲している。超音波プローブ48は、外面48Aを介して超音波を送信し、送信した超音波が観察対象領域で反射されて得られた反射波を、外面48Aを介して受信する。なお、ここで、超音波の送信は、本開示の技術に係る「超音波の放射」の一例である。
【0041】
処置具用開口50は、超音波プローブ48よりも先端部38の基端側に形成されている。処置具用開口50は、処置具52を先端部38から突出させるための開口である。操作部34には、処置具挿入口54が形成されており、処置具52は、処置具挿入口54から挿入部36内に挿入される。処置具52は、挿入部36内を通過して処置具用開口50から体内に突出する。
図2に示す例では、処置具52として、シース52Aが処置具用開口50から突出している。シース52Aは、処置具挿入口54から挿入部36内に挿入されて処置具用開口50から外部に突出する。また、
図2に示す例では、処置具52として、穿刺針52Bも示されている。穿刺針52Bは、シース52A内に挿入されて、シース52Aの先端側から外部に突出する。ここでは、処置具52として、シース52A及び穿刺針52Bを例示しているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、処置具52は、把持鉗子及び/又は超音波プローブ等であってもよく、これらがシース52A内に挿入されて用いられてもよい。なお、処置具用開口50は、血液及び体内汚物等を吸引する吸引口としても機能する。
【0042】
超音波内視鏡装置12は、ユニバーサルコード58、内視鏡用処理装置60、光源装置62、超音波用処理装置64、及び表示制御装置66を備えている。ユニバーサルコード58は、基端部58A及び第1~第3先端部58B~58Dを有する。基端部58Aは、操作部34に接続されている。第1先端部58Bは、内視鏡用処理装置60に接続されている。第2先端部58Cは、光源装置62に接続されている。第3先端部58Dは、超音波用処理装置64に接続されている。
【0043】
内視鏡システム10は、受付装置68を備えている。受付装置68は、ユーザからの指示を受け付ける。受付装置68の一例としては、複数のハードキー及び/又はタッチパネル等を有する操作パネル、キーボード、マウス、トラックボール、フットスイッチ、スマートデバイス、及び/又はマイクロフォン等が挙げられる。
【0044】
内視鏡用処理装置60には、受付装置68が接続されている。内視鏡用処理装置60は、受付装置68によって受け付けられた指示に従って内視鏡スコープ46との間で各種信号の授受を行ったり、光源装置62を制御したりする。内視鏡用処理装置60は、内視鏡スコープ46に対して撮像を行わせ、内視鏡スコープ46から内視鏡画像28(
図1参照)を取得して出力する。光源装置62は、内視鏡用処理装置60の制御下で発光し、光を照明装置44に供給する。照明装置44には、ライトガイドが内蔵されており、光源装置62から供給された光はライトガイドを経由して照明窓44A及び44Bから放射される。
【0045】
超音波用処理装置64には、受付装置68が接続されている。超音波用処理装置64は、受付装置68によって受け付けられた指示に従って超音波プローブ48との間で各種信号の授受を行う。超音波用処理装置64は、超音波プローブ48に対して超音波を送信させ、超音波プローブ48によって受信された反射波に基づいて実超音波画像30(
図1参照)を生成して出力する。
【0046】
表示制御装置66には、表示装置14、内視鏡用処理装置60、超音波用処理装置64、及び受付装置68が接続されている。表示制御装置66は、受付装置68によって受け付けられた指示に従って表示装置14を制御する。表示制御装置66は、内視鏡用処理装置60から内視鏡画像28を取得し、取得した内視鏡画像28を表示装置14に対して表示させる(
図1参照)。また、表示制御装置66は、超音波用処理装置64から実超音波画像30を取得し、取得した実超音波画像30を表示装置14に対して表示させる(
図1参照)。
【0047】
内視鏡システム10は、サーバ70を備えている。サーバ70の一例としては、クラウドサービス用のサーバが挙げられる。サーバ70は、サーバ70の本体であるコンピュータ72と、表示装置74と、受付装置76と、を有する。コンピュータ72及び表示制御装置66は、ネットワーク78を介して通信可能に接続されている。ネットワーク78の一例としては、LANが挙げられる。なお、LANは、あくまでも一例に過ぎず、ネットワーク78は、LAN及びWAN等のうちの少なくとも1つで構成されていればよい。
【0048】
表示制御装置66は、サーバ70に対するクライアント端末として位置付けられている。従って、サーバ70は、ネットワーク78を介して表示制御装置66から与えられた要求に応じた処理を実行し、処理結果を、ネットワーク78を介して表示制御装置66に提供する。
【0049】
表示装置74及び受付装置76は、コンピュータ72に接続されている。表示装置74は、コンピュータ72の制御下で各種情報を表示する。表示装置74の一例としては、液晶ディスプレイ又はELディスプレイ等が挙げられる。受付装置76は、サーバ70の使用者等からの指示を受け付ける。受付装置76の一例としては、キーボード及びマウス等が挙げられる。コンピュータ72は、受付装置76によって受け付けられた指示に応じた処理を実行する。
【0050】
一例として
図3に示すように、被検者20の体内には、呼吸器82が含まれている。呼吸器82は、上気道及び下気道等の管腔臓器84を有する。気管支内視鏡18の挿入部36は、被検者20の口腔86から、管腔臓器84に挿入される。すなわち、挿入部36は、口腔86から、喉頭88を介して気管支96に挿入される。先端部38は、気管支96内の予定された経路98に沿って気管支96の奥側に送り込まれる。気管支96の奥側に送り込まれた先端部38は、やがて、気管支96内の事前に予定されている位置100に到達する。
【0051】
位置100は、管腔臓器84の内側の表面である管腔臓器内壁面102の一部分の位置である。具体的には、管腔臓器内壁面102内において、処置具52によって処置される処置対象部位として事前に指定されたリンパ節104が管腔臓器84の外側(
図3に示す例では、気管支96の外側)に存在する位置が位置100である。換言すると、位置100とは、管腔臓器内壁面102においてリンパ節104が内在している位置を指す。本実施形態において、リンパ節104は、組織採取の対象とされる部位である。すなわち、リンパ節104は、穿刺針52Bによって穿刺される部位である。
図3に示す例では、穿刺針52Bがリンパ節104の中央部104A(例えば、中心)に刺し込まれる場合の管腔臓器内壁面102において穿刺針52Bによって穿刺される位置が位置100として示されている。
【0052】
気管支内視鏡18の先端部38の超音波プローブ48は、管腔臓器84及びリンパ節104を含む観察対象領域106(例えば、管腔臓器84及びリンパ節104を含む肺などの臓器)に対して超音波を放射する。このように、超音波が放射されることによって観察対象領域106から反射された反射波に基づいて実超音波画像30が生成される。また、穿刺針52Bが穿刺された観察対象領域106の態様は、実超音波画像30によって示される。
図3に示す例では、気管支内視鏡18の先端部38の位置108と位置100とが一致している。位置108は、管腔臓器内壁面102のうちの処置具用開口50(
図2参照)内の穿刺針52Bが突出する位置と対面している位置である。換言すると、穿刺針52Bの突出方向と管腔臓器内壁面102とが交差する位置が位置108である。
【0053】
リンパ節104は、本開示の技術に係る「特定部位」及び「処置対象部位」の一例である。処置具52は、本開示の技術に係る「処置具」の一例である。穿刺針52Bは、本開示の技術に係る「穿刺針」の一例である。先端部38は、本開示の技術に係る「医療モジュール」及び「超音波内視鏡の先端部」の一例である。観察対象領域106は、本開示の技術に係る「観察対象領域」の一例である。位置108は、本開示の技術に係る「第1位置」の一例である。位置100は、本開示の技術に係る「第2位置」の一例である。
【0054】
一例として
図4に示すように、内視鏡用処理装置60は、コンピュータ110及び入出力インタフェース112を備えている。コンピュータ110は、プロセッサ114、RAM116、及びNVM118を備えている。入出力インタフェース112、プロセッサ114、RAM116、及びNVM118は、バス120に接続されている。
【0055】
例えば、プロセッサ114は、CPU及びGPUを有しており、内視鏡用処理装置60の全体を制御する。GPUは、CPUの制御下で動作し、主に画像処理の実行を担う。なお、プロセッサ114は、GPU機能を統合した1つ以上のCPUであってもよいし、GPU機能を統合していない1つ以上のCPUであってもよい。
【0056】
RAM116は、一時的に情報が格納されるメモリであり、プロセッサ114によってワークメモリとして用いられる。NVM118は、各種プログラム及び各種パラメータ等を記憶する不揮発性の記憶装置である。NVM118の一例としては、フラッシュメモリ(例えば、EEPROM)及び/又はSSD等が挙げられる。なお、フラッシュメモリ及びSSDは、あくまでも一例に過ぎず、HDD等の他の不揮発性の記憶装置であってもよいし、2種類以上の不揮発性の記憶装置の組み合わせであってもよい。
【0057】
入出力インタフェース112には、受付装置68が接続されており、プロセッサ114は、受付装置68によって受け付けられた指示を、入出力インタフェース112を介して取得し、取得した指示に応じた処理を実行する。また、入出力インタフェース112には、内視鏡スコープ46が接続されている。プロセッサ114は、入出力インタフェース112を介して内視鏡スコープ46を制御したり、内視鏡スコープ46によって被検者20の体内が撮像されることで得られた内視鏡画像28を、入出力インタフェース112を介して取得したりする。また、入出力インタフェース112には、光源装置62が接続されている。プロセッサ114は、入出力インタフェース112を介して光源装置62を制御することで、照明装置44に光を供給したり、照明装置44に供給する光の光量を調節したりする。また、入出力インタフェース112には、表示制御装置66が接続されている。プロセッサ114は、入出力インタフェース112を介して表示制御装置66と各種信号の授受を行う。
【0058】
一例として
図5に示すように、超音波用処理装置64は、コンピュータ122及び入出力インタフェース124を備えている。コンピュータ122は、プロセッサ126、RAM128、及びNVM130を備えている。入出力インタフェース124、プロセッサ126、RAM128、及びNVM130は、バス132に接続されている。プロセッサ126は、超音波用処理装置64の全体を制御する。なお、
図5に示すコンピュータ122に含まれる複数のハードウェア資源(すなわち、プロセッサ126、RAM128、及びNVM130)は、
図4に示すコンピュータ110に含まれる複数のハードウェア資源と同種であるので、ここでの説明は省略する。
【0059】
入出力インタフェース124には、受付装置68が接続されており、プロセッサ126は、受付装置68によって受け付けられた指示を、入出力インタフェース124を介して取得し、取得した指示に応じた処理を実行する。また、入出力インタフェース124には、表示制御装置66が接続されている。プロセッサ126は、入出力インタフェース124を介して表示制御装置66と各種信号の授受を行う。
【0060】
超音波用処理装置64は、マルチプレクサ134、送信回路136、受信回路138、及びアナログデジタルコンバータ140(以下、「ADC140」と称する)を備えている。マルチプレクサ134は、超音波プローブ48に接続されている。送信回路136の入力端は入出力インタフェース124に接続されており、送信回路136の出力端はマルチプレクサ134に接続されている。ADC140の入力端は受信回路138の出力端に接続されており、ADC140の出力端は入出力インタフェース124に接続されている。受信回路138の入力端はマルチプレクサ134に接続されている。
【0061】
超音波プローブ48は、複数の超音波振動子142を備えている。複数の超音波振動子142は一次元又は二次元アレイ状に配列されることによってユニット化されている。複数の超音波振動子142の各々は、圧電素子の両面に電極が配置されることによって形成されている。圧電素子の一例としては、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、又はニオブ酸カリウム等が挙げられる。電極は、複数の超音波振動子142に対して個別に設けられた個別電極と、複数の超音波振動子142に対して共通の振動子グランドとからなる。電極は、FPC及び同軸ケーブルを介して超音波用処理装置64と電気的に接続されている。
【0062】
超音波プローブ48は、複数の超音波振動子142が円弧状に配置されたコンベックス型のプローブである。複数の超音波振動子142は、外面48A(
図2参照)に沿って配列されている。すなわち、複数の超音波振動子142は、先端部38(
図2参照)の軸線方向(すなわち、挿入部36の長手軸方向)に沿って凸湾曲状に等間隔で配列されている。従って、超音波プローブ48は、複数の超音波振動子142を作動させることで放射状に超音波を送信する。なお、ここでは、コンベックス型のプローブを例示しているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、ラジアル型、リニア型、又はセクタ型等のプローブであってもよい。また、超音波プローブ48の走査方式も特に限定されない。
【0063】
送信回路136及び受信回路138は、マルチプレクサ134を介して、複数の超音波振動子142の各々と電気的に接続されている。マルチプレクサ134は、複数の超音波振動子142から少なくとも1つを選択し、選択した超音波振動子142である選択超音波振動子のチャネルを開口させる。
【0064】
送信回路136は、入出力インタフェース124を介してプロセッサ126によって制御される。送信回路136は、プロセッサ126の制御下で、選択超音波振動子に対して超音波送信用の駆動信号(例えば、複数個のパルス状の信号)を供給する。駆動信号は、プロセッサ126によって設定される送信用パラメータに従って生成される。送信用パラメータは、選択超音波振動子に供給する駆動信号の数、駆動信号の供給時間、及び駆動振動の振幅等である。
【0065】
送信回路136は、選択超音波振動子に対して駆動信号を供給することで、選択超音波振動子から超音波を送信させる。すなわち、選択超音波振動子に含まれる電極に対して駆動信号が供給されると、選択超音波振動子に含まれる圧電素子が伸縮して選択超音波振動子が振動する。この結果、選択超音波振動子からパルス状の超音波が出力される。選択超音波振動子の出力強度は、選択超音波振動子から出力さあれる超音波の振幅(すなわち、超音波の音圧の大きさ)で定義される。
【0066】
超音波が送信されて観察対象領域106から反射されることで得られた反射波は、超音波振動子142によって受信される。超音波振動子142は、受信した反射波を示す電気信号を、マルチプレクサ134を介して受信回路138に出力する。具体的には、超音波振動子142に含まれる圧電素子が電気信号を出力する。受信回路138は、超音波振動子142からの電気信号を受信し、受信した電気信号を増幅してADC140に出力する。ADC140は、受信回路138から入力された電気信号をデジタル化する。プロセッサ126は、ADC140によってデジタル化された電気信号を取得し、取得した電気信号に基づいて実超音波画像30(
図1参照)を生成する。
【0067】
一例として
図6に示すように、表示制御装置66は、コンピュータ144及び入出力インタフェース146を備えている。コンピュータ144は、プロセッサ148、RAM150、及びNVM152を備えている。入出力インタフェース146、プロセッサ148、RAM150、及びNVM152は、バス154に接続されている。
【0068】
プロセッサ148は、表示制御装置66の全体を制御する。なお、
図6に示すコンピュータ144に含まれる複数のハードウェア資源(すなわち、プロセッサ148、RAM150、及びNVM152)は、
図4に示すコンピュータ110に含まれる複数のハードウェア資源と同種であるので、ここでの説明は省略する。
【0069】
入出力インタフェース146には、受付装置68が接続されており、プロセッサ148は、受付装置68によって受け付けられた指示を、入出力インタフェース146を介して取得し、取得した指示に応じた処理を実行する。また、入出力インタフェース146には、内視鏡用処理装置60が接続されており、プロセッサ148は、入出力インタフェース146を介して、内視鏡用処理装置60のプロセッサ114(
図4参照)と各種信号の授受を行う。また、入出力インタフェース146には、超音波用処理装置64が接続されており、プロセッサ148は、入出力インタフェース146を介して、超音波用処理装置64のプロセッサ126(
図5参照)と各種信号の授受を行う。
【0070】
入出力インタフェース146には、表示装置14が接続されており、プロセッサ148は、入出力インタフェース146を介して表示装置14を制御することで、表示装置14に対して各種情報を表示させる。例えば、プロセッサ148は、内視鏡用処理装置60から内視鏡画像28(
図1参照)を取得し、超音波用処理装置64から実超音波画像30(
図1参照)を取得し、表示装置14に対して内視鏡画像28及び実超音波画像30を表示させる。
【0071】
超音波内視鏡装置12は、通信モジュール156を備えている。通信モジュール156は、入出力インタフェース146に接続されている。通信モジュール156は、通信プロセッサ及びアンテナ等を含むインタフェースである。通信モジュール156は、ネットワーク78に接続されており、プロセッサ148とサーバ70のコンピュータ72との間の通信を司る。
【0072】
一例として
図7に示すように、サーバ70は、コンピュータ72、表示装置74、及び受付装置76の他に、入出力インタフェース112(
図4参照)と同様の入出力インタフェース160、及び通信モジュール156と同様の通信モジュール162を備えている。コンピュータ72は、プロセッサ148(
図6参照)と同様のプロセッサ164、RAM150(
図6参照)と同様のRAM166、及びNVM152(
図6参照)と同様のNVM168を備えている。バス170には、入出力インタフェース160、プロセッサ164、RAM166、及びNVM168が接続されている。
【0073】
入出力インタフェース160には、表示装置74が接続されており、プロセッサ164は、入出力インタフェース160を介して表示装置74を制御することで、表示装置74に対して各種情報を表示させる。
【0074】
入出力インタフェース160には、受付装置76が接続されており、プロセッサ164は、受付装置76によって受け付けられた指示を、入出力インタフェース160を介して取得し、取得した指示に応じた処理を実行する。
【0075】
入出力インタフェース160には、通信モジュール162が接続されている。通信モジュール162は、ネットワーク78に接続されており、通信モジュール156と協働することにより、サーバ70のプロセッサ164と表示制御装置66のプロセッサ148との間の通信を司る。
【0076】
なお、表示制御装置66及びサーバ70は、本開示の技術に係る「情報処理装置」の一例である。プロセッサ148及び164は、本開示の技術に係る「プロセッサ」の一例である。コンピュータ144(
図6参照)及びコンピュータ72は、本開示の技術に係る「コンピュータ」の一例である。
【0077】
ところで、リンパ節104に対して処置具52を用いて処置(例えば、組織採取等)が行われる場合、表示装置14に表示される内視鏡画像28及び/又は実超音波画像30が医師16によって参照される。そして、医師16は、表示装置14に表示される内視鏡画像28及び/又は実超音波画像30を参照しながら気管支内視鏡18を操作することにより、位置100(
図3参照)と位置108(
図3参照)との位置合わせを行う。医師16は、位置合わせが成功すると、処置具52を用いてリンパ節104に対して処置を行う。しかし、医師16は、表示装置14に表示される内視鏡画像28及び/又は実超音波画像30を参照したとしても、位置100と位置108との位置関係を把握することが困難である。位置100と位置108との位置関係を医師16に把握させることは、リンパ節104に対する処置を正確に行う上で重要である。また、位置100と位置108との位置関係を医師16に把握させることは、リンパ節104に対する処置を開始するまでの時間を短くする上でも重要である。リンパ節104に対する処置を開始するまでの時間が短くなれば、挿入部36が管腔臓器84に挿入される時間を短くすることができるので、結果的に、被検者20の身体にかかる負荷も軽減される。
【0078】
そこで、このような事情に鑑み、本実施形態では、表示制御装置66のプロセッサ148によって表示制御装置側処理が行われ、かつ、サーバ70のプロセッサ164によってサーバ側処理が行われる。表示制御装置側処理は、内視鏡画像表示処理、ナビゲーション動画像表示処理、実超音波画像表示処理、仮想超音波画像表示処理、及び支援情報表示処理である(
図8及び
図21~
図25参照)。サーバ側処理は、ナビゲーション動画像生成処理、仮想超音波画像生成処理、及び支援情報生成処理である(
図9及び
図26~
図28参照)。
【0079】
一例として
図8に示すように、NVM152には、表示制御装置側プログラム172が記憶されている。表示制御装置側プログラム172は、内視鏡画像表示プログラム172A、ナビゲーション動画像表示プログラム172B、実超音波画像表示プログラム172C、仮想超音波画像表示プログラム172D、及び支援情報表示プログラム172Eを含む。
【0080】
プロセッサ148は、NVM152から表示制御装置側プログラム172を読み出し、読み出した表示制御装置側プログラム172をRAM150上で実行することにより表示制御装置側処理を行う。表示制御装置側処理に含まれる内視鏡画像表示処理は、プロセッサ148がRAM150上で実行する内視鏡画像表示プログラム172Aに従って第1制御部148Aとして動作することによって実現される。表示制御装置側処理に含まれるナビゲーション動画像表示処理は、プロセッサ148がRAM150上で実行するナビゲーション動画像表示プログラム172Bに従って第1受信部148B及び第2制御部148Cとして動作することによって実現される。表示制御装置側処理に含まれる実超音波画像表示処理は、プロセッサ148がRAM150上で実行する実超音波画像表示プログラム172Cに従って第3制御部148D及び第1送信部148Eとして動作することによって実現される。表示制御装置側処理に含まれる仮想超音波画像表示処理は、プロセッサ148がRAM150上で実行する仮想超音波画像表示プログラム172Dに従って第2受信部148F及び第4制御部148Gとして動作することによって実現される。表示制御装置側処理に含まれる支援情報表示処理は、プロセッサ148がRAM150上で実行する支援情報表示プログラム172Eに従って第3受信部148H及び第5制御部148Iとして動作することによって実現される。
【0081】
一例として
図9に示すように、NVM168には、サーバ側プログラム174が記憶されている。サーバ側プログラム174は、ナビゲーション動画像生成プログラム174A、仮想超音波画像生成プログラム174B、及び支援情報生成プログラム174Cを含む。
【0082】
プロセッサ164は、NVM168からサーバ側プログラム174を読み出し、読み出したサーバ側プログラム174をRAM166上で実行することによりサーバ側処理を行う。サーバ側処理に含まれるナビゲーション動画像生成処理は、プロセッサ164がRAM166上で実行するナビゲーション動画像生成プログラム174Aに従って画像処理部164A、第1生成部164B、及び第2送信部164Cとして動作することによって実現される。サーバ側処理に含まれる仮想超音波画像生成処理は、プロセッサ164がRAM166上で実行する仮想超音波画像生成プログラム174Bに従って第2生成部164D、第1送受信部164E、取得部164F、画像認識部164G、及び加工部164Hとして動作することによって実現される。サーバ側処理に含まれる支援情報生成処理は、プロセッサ164がRAM166上で実行する支援情報生成プログラム174Cに従って第2送受信部164I及び第3生成部164Jとして動作することによって実現される。
【0083】
なお、表示制御装置側プログラム172及びサーバ側プログラム174は、本開示の技術に係る「プログラム」の一例である。
【0084】
一例として
図10に示すように、サーバ70において、NVM168には、ボリュームデータ176が記憶されている。ボリュームデータ176は、本開示の技術に係る「ボリュームデータ」の一例である。ボリュームデータ176は、モダリティによって被検者20の全身又は一部(例えば、胸部を含む部位)が撮像されることで得られた複数の2次元スライス画像が積み重ねられてボクセルで規定された3次元画像である。各ボクセルの位置は3次元座標によって特定される。モダリティの一例としては、CT装置が挙げられる。CT装置は、一例に過ぎず、モダリティの他の例としては、MRI装置又は超音波診断装置等が挙げられる。
【0085】
ボリュームデータ176には、観察対象領域106を含む胸部が写っている3次元画像である胸部ボリュームデータ178が含まれている。また、胸部ボリュームデータ178には、管腔臓器84が写っている3次元画像である管腔臓器ボリュームデータ180が含まれている。また、胸部ボリュームデータ178には、リンパ節ボリュームデータ182が含まれている。リンパ節ボリュームデータ182は、リンパ節が写っている3次元画像である。胸部ボリュームデータ178には、リンパ節104を含む複数のリンパ節の各々についてのリンパ節ボリュームデータ182が含まれている。
【0086】
画像処理部164Aは、ボリュームデータ176から胸部ボリュームデータ178を抽出する。そして、画像処理部164Aは、胸部ボリュームデータ178に基づいて経路付き胸部ボリュームデータ184を生成する。経路付き胸部ボリュームデータ184は、胸部ボリュームデータ178と複数の管腔臓器経路186とを含むボリュームデータである。
【0087】
複数の管腔臓器経路186は、胸部ボリュームデータ178に含まれる管腔臓器ボリュームデータ180に対して細線化処理が行われることによって生成される。管腔臓器経路186は、管腔臓器ボリュームデータ180により示される管腔臓器84の横断面視の中央を通る3次元ラインである。管腔臓器ボリュームデータ180により示される管腔臓器84の横断面視の中央を通る3次元ラインは、管腔臓器ボリュームデータ180が細線化されることによって得られる。管腔臓器経路186の本数は、管腔臓器ボリュームデータ180により示される気管支96(
図3参照)の末梢の個数に対応している。また、各管腔臓器経路186は、対応する気管支96の末梢までの最短経路である。
【0088】
一例として
図11に示すように、NVM168には、目標位置情報188が記憶されている。目標位置情報188は、管腔臓器ボリュームデータ180内の目標位置190を特定可能な情報(例えば、3次元座標)である。目標位置190は、被検者20の体内の位置100(
図3参照)に対応する位置である。画像処理部164Aは、目標位置情報188を参照して、経路付き胸部ボリュームデータ184を管腔臓器経路186Aのみを残した経路付き胸部ボリュームデータ184に更新する。管腔臓器経路186Aは、複数の管腔臓器経路186のうちの目標位置190を通る1本の管腔臓器経路186の始点から目標位置190に対応する点までの経路である。画像処理部164Aは、更新した経路付き胸部ボリュームデータ184をNVM168に格納する。
【0089】
一例として
図12に示すように、サーバ70において、第1生成部164Bは、NVM168から経路付き胸部ボリュームデータ184を取得する。第1生成部164Bは、経路付き胸部ボリュームデータ184から、管腔臓器経路186A沿いの管腔臓器ボリュームデータ180を抽出する。そして、第1生成部164Bは、管腔臓器経路186A沿いの管腔臓器ボリュームデータ180に基づいて、気管支内視鏡18の先端部38(
図2及び
図3参照)の動きを案内するナビゲーション動画像192を生成する。ナビゲーション動画像は、本開示の技術に係る「表面画像」及び「動画像」の一例である。
【0090】
ナビゲーション動画像192は、
図3に示す管腔臓器内壁面102が写った動画像である。管腔臓器経路186Aには仮想的な視点194が設けられている。視点194は、管腔臓器経路186Aに沿って進む。視点194は、換言すると、気管支内視鏡18の先端部38の内視鏡スコープ46に対応する仮想的な内視鏡スコープである。内視鏡スコープ46が物理カメラであるのに対し、仮想的な内視鏡スコープは仮想カメラである。ナビゲーション動画像192は、管腔臓器経路186Aの始点から終点にかけて進む視点194から、管腔臓器ボリュームデータ180により示される管腔臓器内壁面196(すなわち、
図3に示す管腔臓器内壁面102に対応する面)を観察した態様を示す動画像である。
【0091】
ナビゲーション動画像192は、管腔臓器経路186Aの始点から終点にかけて既定のフレームレートに従って得られた複数のフレーム198を含む。フレーム198は、単一の画像である。複数のフレーム198は、視点194が進む方向(すなわち、管腔臓器経路186Aの終端方向)に沿って時系列に並べられている。また、各フレーム198には、メタデータ200が付与されており、メタデータ200には、各フレーム198が管腔臓器経路186Aのどの位置に対応しているかを特定可能な座標202(すなわち、3次元座標)が含まれている。また、メタデータ200には、座標202以外にも、フレーム198に関連する情報が含まれている。座標202以外にメタデータ200に含まれる情報としては、フレーム識別子及び/又は分枝識別子等が挙げられる。フレーム識別子は、フレーム198を特定可能な識別子である。分枝識別子は、フレーム198に写っている気管支96の分枝を特定可能な識別子である。
【0092】
一例として
図13に示すように、第1生成部164Bは、ナビゲーション動画像192に含まれる該当する複数のフレーム198に対して、超音波プローブ48によって超音波が放射される領域として推奨される領域を特定可能なマークである照準マーク204を重畳する。該当する複数のフレーム198とは、目標位置190を含む複数のフレーム198を指す。照準マーク204は、目標位置190を中心とした円形状マークであり、彩色が施されている。フレーム198内において照準マーク204が付された位置は、フレーム198内において実空間上で超音波プローブ48から超音波を放射させる位置に対応する位置である。
【0093】
照準マーク204に付される色の一例としては、半透明の有彩色(例えば、黄色)が挙げられる。照準マーク204に付される色の濃さ及び/又は明るさは、視点194(
図12参照)と目標位置190との距離に応じて変更されるようにしてもよい。例えば、視点194が目標位置190に近付くほど色を濃くしたり明るくしたりする。視点194が目標位置190の距離は、例えば、メタデータ200に含まれる座標に基づいて算出される。照準マーク204のサイズ(すなわち、直径)は、リンパ節104のサイズに対応しており、リンパ節ボリュームデータ182に基づいて第1生成部164Bによって算出される。なお、照準マーク204の中心には、目標位置190を特定可能な目印190Aが付されている。ここでは、照準マーク204に目印190Aが付与される形態例が挙げられているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、照準マーク204に目印190Aが付与されていなくても本開示の技術は成立する。また、照準マーク204は円形状マークである必要はなく、他形状のマークであってもよい。また、照準マーク204に付される色は、半透明の有彩色である必要はなく、他色であってもよい。照準マーク204は、リンパ節104が内在している位置が特定可能なマークであればよい。
【0094】
サーバ70において、第2送信部164Cは、第1生成部164Bによって生成されたナビゲーション動画像192を表示制御装置66に送信する。表示制御装置66において、第1受信部148Bは、第2送信部164Cから送信されたナビゲーション動画像192を受信する。
【0095】
一例として
図14に示すように、表示制御装置66において、第1制御部148Aは、内視鏡スコープ46から、実際に観察される体内の画像である実動画像206を取得する。実動画像206は、
図1に示す内視鏡画像28の一例である。実動画像206は、内視鏡スコープ46によって経路98(
図3参照)に沿って管腔臓器84(
図3参照)内が撮像されることによって得られる動画像(ここでは、一例として、ライブビュー画像)である。実動画像206は、経路98の始点から終点にかけて既定のフレームレートに従って撮像されることによって得られた複数のフレーム208を含む。フレーム208は、単一の画像である。第1制御部148Aは、画面22を生成して表示装置14に出力することで、表示装置14に対して画面22を表示させる。画面22には、第1制御部148Aの制御下で、複数のフレーム208が既定のフレームレートに従って時系列で順次に表示される。これにより、画面22には、実動画像206が表示される。
【0096】
第2制御部148Cは、画面212を生成して表示装置14に出力することで、表示装置14に対して画面212を表示させる。画面212には、第2制御部148Cの制御下で、複数のフレーム198が表示される。これにより、画面212には、ナビゲーション動画像192が表示される。また、
図14に示す例では、画面212に、照準マーク204が重畳されたフレーム198が表示されている。
【0097】
また、
図14に示す例では、表示装置14の画面が画面22と画面212とで2分割されているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、表示制御装置66に対して与えられた条件(例えば、受付装置68によって受け付けられた指示等)に応じて、画面22及び212が選択的に表示されるようにしてもよい。また、表示制御装置66に対して与えられた条件に応じて、実動画像206とナビゲーション動画像192とが全画面で選択的に表示されるようにしてもよい。
【0098】
なお、ナビゲーション動画像192の表示を進める速度は、ユーザ(例えば、医師16の音声による指示)からの指示が受付装置68によって受け付けられない限り、基本的には一定の速度である。一定の速度の一例としては、管腔臓器経路186Aの始点から終点までの距離と、視点194が管腔臓器経路186Aの始点から終点までの移動に要するデフォルトの時間とから算出される速度が挙げられる。
【0099】
また、ナビゲーション動画像192の表示を進める速度を含めた表示態様は、ユーザからの指示(例えば、医師16の音声による指示)が受付装置68によって受け付けられたことを条件に変更される。例えば、ナビゲーション動画像192の表示を進める速度は、受付装置68によって受け付けられた指示に従って変更される。ナビゲーション動画像192の表示を進める速度の変更は、いわゆる早送り、コマ送り、及びスロー再生等によって実現される。
【0100】
一例として
図15に示すように、第2生成部164Dは、NVM168から経路付き胸部ボリュームデータ184を取得する。第2生成部164Dは、経路付き胸部ボリュームデータ184に基づいて、管腔臓器経路186Aに沿って一定間隔(例えば、1~数ボクセル単位)で仮想超音波画像214を生成する。仮想超音波画像214は、観察対象領域106の態様を示す仮想的な超音波画像である。仮想的な超音波画像とは、経路付き胸部ボリュームデータ184に含まれる胸部ボリュームデータ178が加工されることによって実超音波画像30を模した画像として得られる仮想画像を指す。実超音波画像30を模した画像とは、Bモード下で生成された実超音波画像30を模した画像を意味する。
【0101】
仮想超音波画像214は、管腔臓器経路186Aに沿って一定間隔毎に、かつ、管腔臓器経路186A周りの一定角度(例えば、1度)毎に第2生成部164Dによって生成される。ここで言う「一定間隔」及び/又は「一定角度」は、デフォルト値であってもよいし、受付装置68又は76によって受け付けられた指示及び/又は各種条件(例えば、気管支内視鏡18の種類等)に応じて定められてもよい。
【0102】
各仮想超音波画像214には、メタデータ216が付与される。メタデータ216には、管腔臓器経路186Aの一定間隔毎の位置を特定可能な座標218(すなわち、3次元座標)と、管腔臓器経路186A周りの角度220とが含まれている。
【0103】
また、複数の仮想超音波画像214には、目標位置190に対応する仮想超音波画像214である特定仮想超音波画像214Aが含まれている。目標位置190に対応する仮想超音波画像214とは、複数の仮想超音波画像214のうちの
図3に示す位置108と位置100とが一致した場合に得られる実超音波画像30に対応する仮想超音波画像214を指す。
図3に示す位置108と位置100とが一致した場合に得られる実超音波画像30の一例としては、穿刺針52Bがリンパ節104の中央部104Aに穿刺される位置108に先端部38が位置する場合に得られる実超音波画像30が挙げられる。
【0104】
第2生成部164Dは、特定仮想超音波画像214Aのメタデータ216に、特定仮想超音波画像214Aであることを特定可能な識別子222を含めることにより、特定仮想超音波画像214Aに対して識別子222を付与する。
【0105】
第2生成部164Dは、仮想超音波画像群224をNVM168に格納する。仮想超音波画像群224は、管腔臓器経路186Aに沿って一定間隔毎に、かつ、管腔臓器経路186A周りの一定角度毎に生成され、メタデータ216が各々付与された複数の仮想超音波画像214である。
【0106】
一例として
図16に示すように、第3制御部148Dは、超音波用処理装置64から実超音波動画像226を取得する。実超音波動画像226は、時系列に沿って並べられた複数の実超音波画像30(すなわち、超音波用処理装置64によって既定のフレームレートに従って順次に生成された複数の実超音波画像30)である。第3制御部148Dは、画面24を生成して表示装置14に出力することで、表示装置14に対して画面24を表示させる。画面24には、第3制御部148Dの制御下で、複数の実超音波画像30が既定フレームレートに従って時系列で順次に表示される。これにより、画面24には、実超音波動画像226が表示される。また、画面24は、画面22及び24と並べて表示される。すなわち、表示装置14には、実超音波動画像226と、実動画像206と、ナビゲーション動画像192とが対比可能な状態で表示される。
【0107】
図16に示す例では、表示装置14の画面が画面22、212及び24で3分割されているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、表示制御装置66に対して与えられた条件(例えば、受付装置68によって受け付けられた指示等)に応じて、画面22、212及び24が選択的に表示されるようにしてもよい。また、表示制御装置66に対して与えられた条件に応じて、実超音波動画像226、実動画像206、及びナビゲーション動画像192が全画面で選択的に表示されるようにしてもよい。また、画面22、212及び24のうちの少なくとも1つが、表示装置14以外の少なくとも1つの表示装置に表示されるようにしてもよい。
【0108】
第1送信部148Eは、第3制御部148Dによって超音波用処理装置64から取得された実超音波動画像226をサーバ70に送信する。サーバ70において、第1送受信部164E及び第2送受信部164Iは、第1送信部148Eから送信された実超音波動画像226を受信する。
【0109】
一例として
図17に示すように、サーバ70において、取得部164Fは、第1送受信部164Eによって受信された実超音波動画像226から、時系列に沿って1フレームずつ実超音波画像30を取得する。取得部164Fは、実超音波動画像226から取得した実超音波画像30とNVM168に格納されている仮想超音波画像群224とを比較することで、仮想超音波画像群224から、実超音波画像30との一致度が最も高い仮想超音波画像214を選択して取得する。本実施形態において、実超音波画像30と仮想超音波画像群224との比較とは、例えば、パターンマッチングを指す。なお、ここでは、仮想超音波画像群224から実超音波画像30との一致度が最も高い仮想超音波画像214が選択される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、実超音波画像30との一致度が一定以上の仮想超音波画像214(例えば、実超音波画像30との一致度が99%以上であれば、実超音波画像30との一致度が2番目に高い仮想超音波画像214)が選択されてもよい。
【0110】
画像認識部164Gは、取得部164Fによって取得された仮想超音波画像214に対してAI方式の画像認識処理を行うことで、仮想超音波画像214に写っているリンパ節が存在する領域164G1を特定する。領域164G1は、仮想超音波画像214内の位置を特定可能な2次元座標で表現される。なお、ここでは、AI方式の画像認識処理を適用しているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、テンプレートマッチング方式の画像認識処理を適用してもよい。
【0111】
加工部164Hは、仮想超音波画像214に対して画像認識結果マーク230を重畳することで仮想超音波画像32を生成する。画像認識結果マーク230は、仮想超音波画像214内の領域164G1に対して彩色を施すことで得たマークである。領域164G1に付される色の一例としては、例えば、半透明の有彩色(例えば、青色)が挙げられる。領域164G1に付される色は、仮想超音波画像214内の他の領域との違いが差別化されて表現される色であれば何色であってもよい。また、領域164G1の輪郭の色及び/又は輝度が調節されることによって領域164G1と仮想超音波画像214内の他の領域との違いが差別化されて表現されるようにしてもよい。
【0112】
一例として
図18に示すように、サーバ70において、第1送受信部164Eは、加工部164Hによって生成された仮想超音波画像32を表示制御装置66に送信する。表示制御装置66において、第2受信部148Fは、第1送受信部164Eから送信された仮想超音波画像32を受信する。第4制御部148Gは、画面26を生成して表示装置14に出力することで、表示装置14に対して画面26を表示させる。画面26には、第4制御部148Gの制御下で、仮想超音波画像32が表示される。これにより、画像認識結果マーク230も表示される。これは、画像認識部164GがAI方式の画像認識処理を行って得た結果が画像認識結果マーク230として表示されることを意味する。
【0113】
また、画面26は、画面22及び24と並べて表示される。すなわち、表示装置14には、仮想超音波画像32と、実動画像206と、実超音波動画像226とが対比可能な状態で表示される。
【0114】
図18に示す例では、表示装置14の画面が画面22、24及び26で3分割されているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、表示制御装置66に対して与えられた条件(例えば、受付装置68によって受け付けられた指示等)に応じて、画面22、24及び26が選択的に表示されるようにしてもよい。また、表示制御装置66に対して与えられた条件に応じて、仮想超音波画像32、実動画像206、及び実超音波動画像226が全画面で選択的に表示されるようにしてもよい。また、画面22、24及び26のうちの少なくとも1つが、表示装置14以外の少なくとも1つの表示装置に表示されるようにしてもよい。
【0115】
また、
図18に示す例では、表示装置14に画面212が表示されていないが、画面212も、画面22、24及び26と並べて表示されるようにしてもよい。この場合も、表示制御装置66に対して与えられた条件に応じて、画面22、24、26及び画面212の表示が選択的に切り替えられるようにしてもよい。
【0116】
また、画面212には、照準マーク204が重畳されたフレーム198が表示される場合がある(
図14参照)。この場合、照準マーク204から特定される位置に対して超音波が放射されることによって実超音波画像30が得られる(
図16参照)。そして、このようにして得られた実超音波画像30に基づいて仮想超音波画像32が生成され、生成された仮想超音波画像32が画面26に表示される(
図17及び
図18参照)。つまり、これは、照準マーク204から特定される位置についての観察対象領域106の態様を示す仮想的な超音波画像が仮想超音波画像32として画面26に表示されるということを意味する。
【0117】
一例として
図19に示すように、サーバ70において、第3生成部164Jは、第2送受信部164Iによって受信された実超音波動画像226から、時系列に沿って1フレームずつ実超音波画像30を取得する。第3生成部164Jは、実超音波動画像226から取得した実超音波画像30と特定仮想超音波画像214Aとに基づいて、位置100(
図3参照)と位置108(
図3参照)との位置関係を特定する。位置100と位置108との位置関係は、位置100と位置108とのずれ量に基づいて規定される。
【0118】
第3生成部164Jは、実超音波画像30と特定仮想超音波画像214Aとを比較することで位置100と位置108とのずれ量を算出する。位置100と位置108とのずれ量は、本開示の技術に係る「ずれ量」の一例である。
図19に示す例では、ずれ量の一例として、距離232が示されている。
【0119】
第3生成部164Jは、実超音波画像30に対応する仮想超音波画像214のメタデータ216であるメタデータ216Aと特定仮想超音波画像214Aのメタデータ216であるメタデータ216Bとを用いて、実超音波画像30と特定仮想超音波画像214Aとの比較を行う。すなわち、実超音波画像30と特定仮想超音波画像214Aとの比較は、メタデータ216Aとメタデータ216Bとの比較によって実現される。メタデータ216A及びメタデータ216Bは、第3生成部164Jによって取得される。より詳しく説明すると、第3生成部164Jは、実超音波動画像226から取得した実超音波画像30とNVM168に格納されている仮想超音波画像群224とを比較することで、仮想超音波画像群224からメタデータ216Aを取得する。メタデータ216Aは、実超音波画像30との一致度が最も高い仮想超音波画像214に付与されているメタデータ216である。また、第3生成部164Jは、仮想超音波画像群224からメタデータ216Bを取得する。メタデータ216Bは、識別子222を含むメタデータ216、すなわち、特定仮想超音波画像214Aに付与されているメタデータ216である。
【0120】
第3生成部164Jは、メタデータ216Aとメタデータ216Bとを比較することで位置関係情報234を生成する。位置関係情報234は、位置100と位置108との位置関係を特定する情報であり、距離232及び方向236に基づいて規定されている。
図19に示す例では、位置関係情報234に、距離232及び方向236が含まれている。距離232は、メタデータ216Aに含まれる座標218とメタデータ216Bに含まれる座標218との間の距離である。方向236は、位置108を位置100に一致させるために位置108を移動させる方向である。方向236は、例えば、経路98に沿った方向を特定可能なベクトル、及び経路98周りの角度で規定されている。経路98に沿った方向を特定可能なベクトルは、例えば、メタデータ216Aに含まれる座標218とメタデータ216Bに含まれる座標218とに基づいて算出される。経路98周りの角度は、例えば、メタデータ216Aに含まれる角度220とメタデータ216Bに含まれる角度220との差に基づいて算出される。
【0121】
なお、ここでは、メタデータ216Aとメタデータ216Bとを比較した結果に基づいて位置100と位置108との位置関係が特定される形態例を挙げているが、本開示の技術は、これに限定されない。例えば、第3生成部164Jが、実超音波画像30と特定仮想超音波画像214Aとの直接的な比較(例えば、パターンマッチング)を行うことにより、位置100と位置108とのずれ量を算出し、算出したずれ量に基づいて位置100と位置108との位置関係を特定するようにしてもよい。この場合、位置100と位置108との位置関係は、位置100と位置108とのずれ量(例えば、距離)に基づいて規定されるようにすればよい。
【0122】
第3生成部164Jは、位置関係情報234に基づいて支援情報238を生成する。支援情報238は、気管支内視鏡18の操作を支援する情報である。支援情報238の一例としては、気管支内視鏡18の操作(例えば、位置108を位置100に一致させるための操作)を支援する文字メッセージ、音声メッセージ、マーク、数値、及び/又は記号等が挙げられる。支援情報238には、誘導情報238A及び報知情報238Bが選択的に含まれる。例えば、支援情報238には、位置108と位置100とが一致していない場合(例えば、距離232が“0”でない場合)、誘導情報238Aが含まれる。また、支援情報238には、位置108と位置100とが一致した場合(例えば、距離232が“0”の場合)、報知情報238Bが含まれる。誘導情報238Aは、位置108を位置100へ誘導する情報である。報知情報238Bは、位置108と位置100とが一致したことを報知する情報である。
【0123】
一例として
図20に示すように、サーバ70において、第2送受信部164Iは、第3生成部164Jによって生成された支援情報238を表示制御装置66に送信する。表示制御装置66において、第3受信部148Hは、第2送受信部164Iから送信された支援情報238を受信する。第5制御部148Iは、支援情報238に基づいて第1提示処理及び報知処理を行う。第1提示処理は、誘導情報238Aを提示する処理である。第1提示処理は、表示装置14に対して誘導情報238Aを表示させることによって実現される。報知処理は、位置108と位置100とが一致した場合に位置108と位置100とが一致したことを報知する処理である。報知処理は、表示装置14に対して報知情報238Bを表示させることによって実現される。
【0124】
第5制御部148Iによって行われる提示処理は、本開示の技術に係る「第1提示処理」の一例であり、第5制御部148Iによって行われる報知処理は、本開示の技術に係る「報知処理」の一例である。
【0125】
図20に示す例では、位置108と位置100とが一致していない場合、画面24に、誘導情報238Aとして、位置108を移動させる方向(
図20に示す例では、「右方向へ」)と、位置108から位置100までの距離(
図20に示す例では、「** mm」)と、位置108と位置100との間の角度(
図20に示す例では、「** 度」)と、気管支内視鏡18の先端部38の動き(
図20に示す例では、「スライド」及び「回転」)とがメッセージ形式で表示されている。なお、位置108を移動させる方向、及び/又は、位置108と位置100との間の角度は、矢印で表現されてもよいし、矢印に類する記号又は画像等で表現されてもよい。例えば、位置108を移動させる方向が直線矢印で表現され、位置108と位置100との間の角度が円弧矢印で表現されてもよい。
【0126】
図20に示す例では、位置108と位置100とが一致した場合、画面24に、報知情報238Bとして、位置108が穿刺針52Bによって穿刺される位置として理想的な位置(例えば、リンパ節104の中央部104Aに穿刺することが可能な位置)であることを報知する情報(
図20に示す例では、「理想的な穿刺位置です」)がメッセージ形式で表示されている。
【0127】
次に、内視鏡システム10の作用について
図21~
図28を参照しながら説明する。
【0128】
先ず、内視鏡スコープ46が被検者20の管腔臓器84に挿入された場合に表示制御装置66のプロセッサ148によって行われる内視鏡画像表示処理の流れの一例について
図21を参照しながら説明する。なお、ここでは、内視鏡スコープ46が経路98(
図3参照)に沿って既定のフレームレートに従って撮像を行うことで実動画像206(
図14参照)をライブビュー画像として取得することを前提として説明する。
【0129】
図21に示す内視鏡画像表示処理では、先ず、ステップST10で、第1制御部148Aは、内視鏡スコープ46によって1フレーム分の撮像が行われたか否かを判定する。ステップST10において、内視鏡スコープ46によって1フレーム分の撮像が行われていない場合は、判定が否定されて、内視鏡画像表示処理は、ステップST16へ移行する。ステップST10において、内視鏡スコープ46によって1フレーム分の撮像が行われた場合は、判定が肯定されて、内視鏡画像表示処理は、ステップST12へ移行する。
【0130】
ステップST12で、第1制御部148Aは、内視鏡スコープ46によって1フレーム分の撮像が行われることで得られたフレーム208を取得する(
図14参照)。ステップST12の処理が実行された後、内視鏡画像表示処理は、ステップST14へ移行する。
【0131】
ステップST14で、第1制御部148Aは、ステップST12で取得したフレーム208を画面22に表示する(
図14参照)。ステップST14の処理が実行された後、内視鏡画像表示処理は、ステップST16へ移行する。
【0132】
ステップST16で、第1制御部148Aは、内視鏡画像表示処理を終了させる条件(以下、「内視鏡画像表示処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。内視鏡画像表示処理終了条件の一例としては、内視鏡画像表示処理を終了させる指示が受付装置68によって受け付けられたという条件が挙げられる。ステップST16において、内視鏡画像表示処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、内視鏡画像表示処理はステップST10へ移行する。ステップST16において、内視鏡画像表示処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、内視鏡画像表示処理が終了する。
【0133】
次に、ナビゲーション動画像表示処理の実行を開始する指示が受付装置68によって受け付けられた場合に表示制御装置66のプロセッサ148によって行われるナビゲーション動画像表示処理の流れの一例について
図22を参照しながら説明する。
【0134】
図22に示すナビゲーション動画像表示処理では、先ず、ステップST20で、第1受信部148Bは、
図26に示すナビゲーション動画像生成処理に含まれるステップST70の処理が実行されることによってサーバ70の第2送信部164Cから送信されたナビゲーション動画像192が通信モジュール156(
図6及び
図7参照)によって受信されたか否かを判定する。ステップST20において、サーバ70の第2送信部164Cから送信されたナビゲーション動画像192が通信モジュール156によって受信されていない場合は、判定が否定されて、ステップST20の判定が再び行われる。ステップST20において、サーバ70の第2送信部164Cから送信されたナビゲーション動画像192が通信モジュール156によって受信された場合は、判定が肯定されて、ナビゲーション動画像表示処理はステップST22へ移行する。
【0135】
ステップST22で、第2制御部148Cは、通信モジュール156によって受信されたナビゲーション動画像192を画面212に表示する(
図14参照)。ステップST22の処理が実行された後、ナビゲーション動画像表示処理が終了する。
【0136】
次に、実超音波画像表示処理の実行を開始する指示が受付装置68によって受け付けられた場合に表示制御装置66のプロセッサ148によって行われる実超音波画像表示処理の流れの一例について
図23を参照しながら説明する。
【0137】
図23に示す実超音波画像表示処理では、先ず、ステップST30で、第3制御部148Dは、超音波用処理装置64によって1フレーム分の実超音波画像30が生成されたか否かを判定する。ステップST30において、超音波用処理装置64によって1フレーム分の実超音波画像30が生成されていない場合は、判定が否定されて、実超音波画像表示処理はステップST38へ移行する。ステップST30において、超音波用処理装置64によって1フレーム分の実超音波画像30が生成された場合は、判定が肯定されて、実超音波画像表示処理はステップST32へ移行する。
【0138】
ステップST32で、第3制御部148Dは、超音波用処理装置64から1フレーム分の実超音波画像30を取得する。ステップST32の処理が実行された後、実超音波画像表示処理はステップST34へ移行する。
【0139】
ステップST34で、第3制御部148Dは、ステップST32で取得した実超音波画像30を画面24に表示する(
図16参照)。ステップST34の処理が実行された後、実超音波表示処理はステップST36へ移行する。
【0140】
ステップST36で、第1送信部148Eは、ステップST32で取得した実超音波画像30をサーバ70に送信する(
図16参照)。ステップST36の処理が実行された後、実超音波表示処理はステップST38へ移行する。
【0141】
ステップST38で、第3制御部148Dは、実超音波画像表示処理を終了させる条件(以下、「実超音波画像表示処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。実超音波画像表示処理終了条件の一例としては、実超音波画像表示処理を終了させる指示が受付装置68によって受け付けられたという条件が挙げられる。ステップST38において、実超音波画像表示処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、実超音波画像表示処理はステップST30へ移行する。ステップST38において、実超音波画像表示処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、実超音波画像表示処理が終了する。
【0142】
次に、仮想超音波画像表示処理の実行を開始する指示が受付装置68によって受け付けられた場合に表示制御装置66のプロセッサ148によって行われる仮想超音波画像表示処理の流れの一例について
図24を参照しながら説明する。
【0143】
図24に示す仮想超音波画像表示処理では、先ず、ステップST40で、第2受信部148Fは、
図27に示す仮想超音波画像生成処理に含まれるステップST92の処理が実行されることによってサーバ70の第1送受信部164Eから送信された仮想超音波画像32が通信モジュール156(
図6及び
図7参照)によって受信されたか否かを判定する。ステップST40において、サーバ70の第1送受信部164Eから送信された仮想超音波画像32が通信モジュール156によって受信されていない場合は、判定が否定されて、仮想超音波画像生成処理はステップST44へ移行する。ステップST40において、サーバ70の第1送受信部164Eから送信された仮想超音波画像32が通信モジュール156によって受信された場合は、判定が肯定されて、仮想超音波画像生成処理はステップST42へ移行する。
【0144】
ステップST42で、第4制御部148Gは、通信モジュール156によって受信された仮想超音波画像32を画面26に表示する(
図18参照)。ステップST42の処理が実行された後、仮想超音波画像表示処理はステップST44へ移行する。
【0145】
ステップST44で、第4制御部148Gは、仮想超音波画像表示処理を終了させる条件(以下、「仮想超音波画像表示処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。仮想超音波画像表示処理終了条件の一例としては、仮想超音波画像表示処理を終了させる指示が受付装置68によって受け付けられたという条件が挙げられる。ステップST44において、仮想超音波画像表示処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、仮想超音波画像表示処理はステップST40へ移行する。ステップST44において、仮想超音波画像表示処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、仮想超音波画像表示処理が終了する。
【0146】
次に、支援情報表示処理の実行を開始する指示が受付装置68によって受け付けられた場合に表示制御装置66のプロセッサ148によって行われる支援情報表示処理の流れの一例について
図25を参照しながら説明する。
【0147】
図25に示す支援情報表示処理では、先ず、ステップST50で、第3受信部148Hは、
図28に示す支援情報生成処理に含まれるステップST106の処理が実行されることによってサーバ70の第2送受信部164Iから送信された支援情報238が通信モジュール156(
図6及び
図7参照)によって受信されたか否かを判定する。ステップST50において、サーバ70の第2送受信部164Iから送信された支援情報238が通信モジュール156によって受信されていない場合は、判定が否定されて、支援情報表示処理はステップST54へ移行する。ステップST50において、サーバ70の第2送受信部164Iから送信された支援情報238が通信モジュール156によって受信された場合は、判定が肯定されて、支援情報生成処理はステップST52へ移行する。
【0148】
ステップST52で、第5制御部148Iは、通信モジュール156で受信された支援情報238を表示装置14に対して表示させる(
図20参照)。ステップST52の処理が実行された後、支援情報表示処理はステップST54へ移行する。
【0149】
ステップST54で、第5制御部148Iは、支援情報生成処理を終了させる条件(以下、「支援情報生成処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。支援情報生成処理終了条件の一例としては、支援情報生成処理を終了させる指示が受付装置68によって受け付けられたという条件が挙げられる。ステップST54において、支援情報生成処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、支援情報生成処理はステップST50へ移行する。ステップST54において、支援情報生成処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、支援情報生成処理が終了する。
【0150】
次に、ナビゲーション動画像生成処理の実行を開始する指示が受付装置68又は76によって受け付けられた場合にサーバ70のプロセッサ164によって行われるナビゲーション動画像生成処理の流れの一例について
図26を参照しながら説明する。
【0151】
図26に示すナビゲーション動画像生成処理では、先ず、ステップST60で、画像処理部164Aは、NVM168に記憶されているボリュームデータ176から胸部ボリュームデータ178を抽出する(
図10参照)。ステップST60の処理が実行された後、ナビゲーション動画像生成処理はステップST62へ移行する。
【0152】
ステップST62で、画像処理部164Aは、ステップST60でボリュームデータ176から抽出した胸部ボリュームデータ178に基づいて経路付き胸部ボリュームデータ184を生成する(
図10参照)。ステップST62の処理が実行された後、ナビゲーション動画像生成処理はステップST64へ移行する。
【0153】
ステップST64で、画像処理部164Aは、NVM168から目標位置情報188を取得する(
図11参照)。ステップST64の処理が実行された後、ナビゲーション動画像生成処理はステップST66へ移行する。
【0154】
ステップST66で、画像処理部164Aは、ステップST64で取得した目標位置情報188を参照して、経路付き胸部ボリュームデータ184を管腔臓器経路186Aのみを残した経路付き胸部ボリュームデータ184に更新し、更新した経路付き胸部ボリュームデータ184をNVM168に格納する(
図11参照)。ステップST66の処理が実行された後、ナビゲーション動画像生成処理はステップST68へ移行する。
【0155】
ステップST68で、第1生成部164Bは、ステップST66でNVM168に格納された経路付き胸部ボリュームデータ184を取得し、取得した経路付き胸部ボリュームデータ184に基づいてナビゲーション動画像192を生成する(
図12参照)。ステップST68の処理が実行された後、ナビゲーション動画像生成処理はステップST70へ移行する。
【0156】
ステップST70で、第2送信部164Cは、ステップST68で生成されたナビゲーション動画像192を表示制御装置66に送信する(
図13参照)。ステップST70の処理が実行された後、ナビゲーション動画像生成処理が終了する。
【0157】
次に、仮想超音波画像生成処理の実行を開始する指示が受付装置68又は76によって受け付けられた場合にサーバ70のプロセッサ164によって行われる仮想超音波画像生成処理の流れの一例について
図27を参照しながら説明する。
【0158】
図27に示す仮想超音波画像生成処理では、先ず、ステップST80で、第2生成部164Dは、NVM168から経路付き胸部ボリュームデータ184(すなわち、
図26に示すナビゲーション動画像生成処理に含まれるステップST66の処理が実行されることによってNVM168に格納された経路付き胸部ボリュームデータ184)を取得する(
図15参照)。ステップST80の処理が実行された後、仮想超音波画像生成処理はステップST82へ移行する。
【0159】
ステップST82で、第2生成部164Dは、ステップST80で取得した経路付き胸部ボリュームデータ184に基づいて一定間隔で仮想超音波画像214を生成し、生成した仮想超音波画像214をNVM168に格納する(
図15参照)。ステップST82の処理が実行された後、仮想超音波画像生成処理はステップST84へ移行する。
【0160】
ステップST84で、第1送受信部164Eは、
図23に示す実超音波画像表示処理に含まれるステップST36の処理が実行されることによって第1送信部148Eから送信された実超音波画像30が通信モジュール162(
図7参照)によって受信されたか否かを判定する。ステップST84において、実超音波画像30が通信モジュール162によって受信されていない場合は、判定が否定されて、仮想超音波画像生成処理はステップST94へ移行する。ステップST84において、実超音波画像30が通信モジュール162によって受信された場合は、判定が肯定されて、仮想超音波画像生成処理はステップST86へ移行する。
【0161】
ステップST86で、取得部164Fは、通信モジュール162によって受信された実超音波画像30との一致度が最も高い仮想超音波画像214を仮想超音波画像群224から取得する(
図17参照)。ステップST86の処理が実行された後、仮想超音波画像生成処理はステップST88へ移行する。
【0162】
ステップST88で、画像認識部164Gは、ステップST86で取得された仮想超音波画像214に対してAI方式の画像認識処理を実行することで領域164G1を特定する(
図17参照)。ステップST88の処理が実行された後、仮想超音波画像生成処理はステップST90へ移行する。
【0163】
ステップST90で、加工部164Hは、画像認識結果(すなわち、ステップST88で行われた画像認識処理の結果)を、ステップST86で取得された仮想超音波画像214に対して反映させることで仮想超音波画像32を生成する(
図17参照)。ここで、画像認識結果の仮想超音波画像214への反映とは、例えば、仮想超音波画像214に対して画像認識結果マーク230を重畳する処理を指す(
図17参照)。ステップST90の処理が実行された後、仮想超音波画像生成処理はステップST92へ移行する。
【0164】
ステップST92で、第1送受信部164Eは、ステップST90で生成された仮想超音波画像32を表示制御装置66に送信する(
図18参照)。ステップST92の処理が実行された後、仮想超音波画像生成処理はステップST94へ移行する。
【0165】
ステップST94で、第1送受信部164Eは、仮想超音波画像生成処理を終了させる条件(以下、「仮想超音波画像生成処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。仮想超音波画像生成処理終了条件の一例としては、仮想超音波画像生成処理を終了させる指示が受付装置68又は76によって受け付けられたという条件が挙げられる。ステップST94において、仮想超音波画像生成処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、仮想超音波画像生成処理はステップST84へ移行する。ステップST94において、仮想超音波画像生成処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、仮想超音波画像生成処理が終了する。
【0166】
次に、支援情報生成処理の実行を開始する指示が受付装置68又は76によって受け付けられた場合にサーバ70のプロセッサ164によって行われる支援情報生成処理の流れの一例について
図28を参照しながら説明する。なお、
図28に示す支援情報生成処理の流れは、本開示の技術に係る「情報処理方法」の一例である。
【0167】
図28に示す支援情報表示処理では、先ず、ステップST100で、第2送受信部164Iは、
図23に示す実超音波画像表示処理に含まれるステップST36の処理が実行されることによって第1送信部148Eから送信された実超音波画像30が通信モジュール162(
図7参照)によって受信されたか否かを判定する。ステップST100において、実超音波画像30が通信モジュール162によって受信されていない場合は、判定が否定されて、支援情報表示処理はステップST108へ移行する。ステップST100において、実超音波画像30が通信モジュール162によって受信された場合は、判定が肯定されて、支援情報表示処理はステップST102へ移行する。
【0168】
ステップST102で、第3生成部164Jは、通信モジュール162によって受信された実超音波画像30と仮想超音波画像群224とに基づいて位置関係情報234を生成する(
図19参照)。ステップST102の処理が実行された後、支援情報生成処理はステップST104へ移行する。
【0169】
ステップST104で、第3生成部164Jは、ステップST102で生成した位置関係情報234に基づいて支援情報238を生成する(
図19参照)。ステップST104の処理が実行された後、支援情報生成処理はステップST106へ移行する。
【0170】
ステップST106で、第2送受信部164Iは、ステップST104で生成された支援情報238を表示制御装置66に送信する(
図20参照)。ステップST106の処理が実行された後、支援情報生成処理はステップST108へ移行する。
【0171】
ステップST108で、第2送受信部164Iは、支援情報生成処理を終了させる条件(以下、「支援情報生成処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。支援情報生成処理終了条件の一例としては、支援情報生成処理を終了させる指示が受付装置68又は76によって受け付けられたという条件が挙げられる。ステップST108において、支援情報生成処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、支援情報生成処理はステップST100へ移行する。ステップST108において、支援情報生成処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、支援情報生成処理が終了する。
【0172】
以上説明したように、内視鏡システム10では、実超音波画像30と特定仮想超音波画像214Aとに基づいて位置108と位置100との位置関係が特定される。特定仮想超音波画像214Aは、目標位置190に対応する仮想超音波画像214である。目標位置190に対応する仮想超音波画像214とは、複数の仮想超音波画像214のうちの
図3に示す位置108と位置100とが一致した場合に得られる実超音波画像30に対応する仮想超音波画像214を意味する。また、位置108は、気管支内視鏡18の先端部38の位置である。例えば、位置108は、管腔臓器内壁面102のうちの処置具用開口50(
図2参照)内の穿刺針52Bが突出する位置と対面している位置である。換言すると、穿刺針52Bの突出方向と管腔臓器内壁面102とが交差する位置が位置108である。一方、位置100は、管腔臓器内壁面102内においてリンパ節104が管腔臓器84の外側(
図3に示す例では、気管支96の外側)に存在する位置である。換言すると、位置100は、穿刺針52Bがリンパ節104の管路の中央部104Aに刺し込まれる場合の管腔臓器内壁面102において穿刺針52Bによって穿刺される位置である。
【0173】
従って、実超音波画像30と特定仮想超音波画像214Aとに基づいて位置108と位置100との位置関係が特定されることによって、気管支内視鏡18の先端部38とリンパ節104との位置合わせ(すなわち、位置108を位置100に合わせる作業)を容易に行うことができる。例えば、医師16が実超音波画像30のみを参照して位置108を位置100に合わせる作業を行う場合に比べ、位置108を位置100に合わせる作業を容易に行うことができる。この結果、リンパ節104に対して穿刺針52Bを容易に穿刺させることができる。例えば、医師16が実超音波画像30のみを参照して位置108を位置100に合わせる作業を行う場合に比べ、リンパ節104に対して穿刺針52Bを容易に穿刺させることができる。
【0174】
また、内視鏡システム10では、実超音波画像30と特定仮想超音波画像214Aとが比較されることによって位置108と位置100とのずれ量として距離232(
図19参照)が算出される。そして、位置108と位置100との位置関係が距離232に基づいて規定されている。従って、医師16は、距離232を縮めるように気管支内視鏡18を操作することで気管支内視鏡18の先端部38とリンパ節104との位置合わせを行うことができる。
【0175】
また、内視鏡システム10では、位置108と位置100とが一致した場合に、位置108と位置100とが一致したことが報知される。例えば、画面24に報知情報238Bが表示されることによって位置108と位置100とが一致したことが報知される。これにより、位置108と位置100とが一致したことをユーザに知覚させることができる。
【0176】
また、内視鏡システム10では、位置108と位置100とが一致していない場合に、位置108を位置100に誘導する情報として誘導情報238Aがユーザに対して提示される。例えば、画面24に誘導情報238Aが表示されることによって誘導情報238Aがユーザに対して提示される。これにより、気管支内視鏡18の先端部38とリンパ節104との位置合わせ(すなわち、位置108を位置100に合わせる作業)を効率的に行うことができる。例えば、医師16が実超音波画像30のみを参照して位置108を位置100に合わせる作業を行う場合に比べ、気管支内視鏡18の先端部38とリンパ節104との位置合わせを効率的に行うことができる。
【0177】
また、内視鏡システム10では、実超音波画像30が画面24に表示される(
図1、
図16、
図18、及び
図20参照)。これにより、気管支内視鏡18の先端部38とリンパ節104との位置関係をユーザに把握させることができる。
【0178】
また、内視鏡システム10では、仮想超音波画像214に対して画像認識処理が行われ、画像認識処理が行われた結果が画像認識結果マーク230として仮想超音波画像214に重畳されることによって仮想超音波画像32が生成される(
図17参照)。画像認識結果マーク230は、仮想超音波画像214に写っているリンパ節が存在する領域164G1に付される。そして、仮想超音波画像32が画面26に表示される(
図18及び
図20参照)。これにより、ユーザは仮想超音波画像32を通してリンパ節が存在する領域を把握することができる。
【0179】
また、内視鏡システム10では、仮想超音波画像32と実超音波画像30とが対比可能に表示装置14に表示される。これにより、医師16に対して仮想超音波画像32と実超音波画像30とを参照させながら位置108を位置100に合わせる作業を行わせることができる。
【0180】
また、内視鏡システム10では、仮想超音波画像群224から、実超音波画像30との一致度が最も高い仮想超音波画像214が選択され、選択された仮想超音波画像214が加工されて得られた仮想超音波画像32と実超音波画像30とが対比可能に表示装置14に表示される。これにより、医師16に対して、実超音波画像30と、実超音波画像30と類似する仮想超音波画像32とを参照させながら位置108を位置100に合わせる作業を行わせることができる。
【0181】
また、内視鏡システム10では、ナビゲーション動画像192と実超音波画像30とが対比可能に表示装置14に表示される(
図16参照)。これにより、医師16に対して、ナビゲーション動画像192と実超音波画像30と参照させながら位置108を位置100に合わせる作業を行わせることができる。
【0182】
また、内視鏡システム10では、気管支内視鏡18の先端部38(
図2及び
図3参照)の動きを案内する動画像としてナビゲーション動画像192が生成され、ナビゲーション動画像192と実超音波画像30とが対比可能に表示装置14に表示される(
図16参照)。これにより、気管支内視鏡18の先端部38の動かし方に自信のない医師16にとっての利便性を高めることができる。例えば、表示装置14にナビゲーション動画像192が表示されずに実超音波画像30のみが表示される場合に比べ、気管支内視鏡18の先端部38の動かし方に自信のない医師16にとっての利便性を高めることができる。
【0183】
また、内視鏡システム10では、照準マーク204が重畳されたフレーム198が表示装置14に表示される。フレーム198内において照準マーク204が付された位置は、フレーム198内において実空間上で超音波プローブ48から超音波を放射させる位置に対応する位置である。従って、超音波を放射させる位置を医師16に対して知覚させることができる。
【0184】
また、内視鏡システム10では、画面212に照準マーク204が重畳されたフレーム198が表示される場合、照準マーク204から特定される位置に対して超音波が放射されることによって実超音波画像30に基づいて生成された仮想超音波画像32が画面26に表示される(
図17及び
図18参照)。これは、照準マーク204から特定される位置についての観察対象領域106の態様を示す仮想的な超音波画像が仮想超音波画像32として画面26に表示されるということを意味する。従って、仮想超音波画像32がフレーム198のどの位置に関する画像なのかをユーザに把握させた上で、ユーザに対して仮想超音波画像32とフレーム198とを観察させることができる。
【0185】
なお、上記実施形態では、Bモード下で生成された実超音波画像30を例示したが、本開示の技術にはこれに限定されず、実超音波画像30に代えて、ドプラモード下で生成された実超音波画像を適用してもよい。この場合、ユーザは、実超音波画像に写る血管(例えば、血流表示)を参照して位置108と位置100との位置関係を特定することができる。
【0186】
また、実超音波画像30に代えて、ドプラモード下で生成された実超音波画像(すなわち、血流が写っている超音波画像)とBモード下で生成された実超音波画像30(すなわち、超音波が観察対象領域106で反射して得た反射波の強度が輝度で表現された超音波画像)とに基づく画像を適用してもよい。ドプラモード下で生成された実超音波画像とBモード下で生成された実超音波画像30に基づく画像の一例としては、ドプラモード下で生成された実超音波画像及びBモード下で生成された実超音波画像30のうちの一方に対して他方を重畳させた重畳画像が挙げられる。このようにして得られた重畳画像は、上記実施形態と同様の要領で、表示装置14に表示される。これにより、ユーザは、ドプラモード下で生成された超音波画像に写る血管とBモード下で生成された実超音波画像30に写るリンパ節を参照して位置108と位置100との位置関係を特定することができる。
【0187】
[第1変形例]
上記実施形態では、仮想超音波画像214に対して画像認識処理が行われる形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、
図29に示すように、画像認識部164Gが、取得部164Fによって取得された実超音波画像30に対して、上記実施形態と同様の要領で画像認識処理を行うようにしてもよい。実超音波画像30に対して画像認識処理が行われることによって実超音波画像30に写っているリンパ節が存在する領域164G2を特定される。
【0188】
加工部164Hは、実超音波画像30に対して画像認識結果マーク240を重畳することで実超音波画像30を加工する。画像認識結果マーク240は、実超音波画像30内の領域164G2に対して、上記実施形態と同様の要領で彩色を施すことにより得たマークである。このようにして得られた実超音波画像30は画面24に表示される。これにより、ユーザは実超音波画像30を通してリンパ節が存在する領域を把握することができる。
【0189】
[第2変形例]
上記実施形態では、Bモード下で生成された実超音波画像30に基づいて支援情報238が生成される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、
図30に示すように、ドプラモード下で生成された実超音波画像242(すなわち、血流が写っている超音波画像と実超音波画像30に相当する超音波画像とが重畳された超音波画像)に基づいて支援情報244が生成されるようにしてもよい。
【0190】
図30に示す例は、上記実施形態に比べ、第3生成部164Jが実超音波画像30に代えて実超音波画像242を用いる点、仮想超音波画像群224に代えて仮想超音波画像群246を適用した点、及び第3生成部164Jが支援情報238に代えて支援情報244を生成する点が異なる。
【0191】
仮想超音波画像群246は、仮想超音波画像群224に比べ、仮想超音波画像214に代えて仮想超音波画像246Aを適用した点が異なる。仮想超音波画像246Aは、仮想超音波画像214に比べ、実超音波画像242を模した画像として得られる仮想画像である点が異なる。実超音波画像242を模した画像とは、ドプラモード下で生成された実超音波画像242を模した画像を意味する。
【0192】
第3生成部164Jは、メタデータ216C及びメタデータ216Dを仮想超音波画像群246から取得する。メタデータ216Cは、実超音波画像242との一致度が最も高い仮想超音波画像246Aに付与されているメタデータ216である。メタデータ216Dは、メタデータ216Cが付与されている仮想超音波画像246Aとは異なる仮想超音波画像246A(例えば、リンパ節104を含む複数のリンパ節のうちの何れかが写っている仮想超音波領域246A)に付与されているメタデータ216である。
【0193】
第3生成部164Jは、上記実施形態と同様の要領で、メタデータ216Cとメタデータ216Dとを比較することで位置関係情報234を生成する。そして、第3生成部164Jは、位置関係情報234に基づいて支援情報244を生成する。支援情報244は、支援情報238に比べ、誘導情報238Aに代えて誘導情報244Aを有する点が異なる。誘導情報244Aは、位置108を他の位置(すなわち、管腔臓器内壁面102(
図3参照)内において位置108とは異なる位置)へ誘導する情報である。
【0194】
第5制御部148I(
図20参照)は、第2提示処理を行う。第2提示処理は、ユーザに対して誘導情報244Aを提示してから、誘導情報238Aを提示する処理である。誘導情報244A及び誘導情報238Aの提示は、例えば、誘導情報244A及び誘導情報238Aが表示装置14(例えば、画面24)に表示されることによって実現される。また、誘導情報244Aが表示されてから、既定条件を満たした場合に、誘導情報238Aが表示されるようにしてよい。
【0195】
既定条件の第1例としては、位置108が予定位置に移動したという条件が挙げられる。予定位置とは、例えば、メタデータ216Dが付与されている仮想超音波画像246Aと一致する実超音波画像242が得られる位置を指す。位置108が予定位置に移動したか否かは、例えば、複数の実超音波画像242を用いたパターンマッチングが行われること、及び/又は複数の実超音波画像242に対してAI方式の画像認識処理等が行われることによって特定される。既定条件の第2例としては、誘導情報238Aの表示を開始させる指示が受付装置68によって受け付けられたという条件が挙げられる。既定条件の第3例としては、リンパ節104が実超音波画像242に写り込んだという条件が挙げられる。リンパ節104が実超音波画像242に写り込んだか否かは、実超音波画像242に対して画像認識処理が行われることによって特定される。
【0196】
以上説明したように、本第2変形例に係る内視鏡システム10では、ドプラモード下で生成された実超音波画像242と実超音波画像242を模した仮想超音波画像246Aとに基づいて生成された誘導情報244Aが表示装置14に表示される。そして、その後、Bモード下で生成された実超音波画像30と実超音波画像30を模した仮想超音波画像214とに基づいて生成された誘導情報238Aが表示装置14に表示される。ドプラモード下で生成された実超音波画像242は、Bモード下で生成された実超音波画像30よりも精緻な画像であるため、Bモード下で生成された実超音波画像30よりも目印となる情報が多く含まれている。そのため、医師16は、実超音波画像30に基づいて生成された誘導情報238Aよりも、実超音波画像242に基づいて生成された誘導情報244Aを参照した方が位置108から位置100へ精度良く近付けることができる。
【0197】
一方、ドプラモードは、Bモードよりもプロセッサ164にかかる処理負荷が大きい。また、ドプラモード下で生成される実超音波画像242のフレームレートは、Bモード下で生成される実超音波画像30よりも低い。よって、例えば、位置108を位置100にある程度近付けてから(例えば、リンパ節104を実超音波画像30に写り込ませてから)、ドプラモードからBモードに切り替えるとよい。
【0198】
このようにすることで、ユーザは、ドプラモード下で誘導情報244Aを参照することにより、Bモード下で誘導情報238Aを参照するよりも、位置108を位置100へ精度良く近付けることができる。そして、ユーザは、位置108を位置100へ近付けた後、ドプラモードからBモードに切り替える。これにより、ユーザは、ドプラモードよりもプロセッサ164にかかる処理負荷が小さく且つ実超音波画像30のフレームレートが高いBモード下で誘導情報238Aを参照して位置108を位置100に合わせることができる。
【0199】
本第2変形例において、第5制御部148Iによって行われる第2提示処理は、本開示の技術に係る「第2提示処理」の一例である。実超音波画像242は、本開示の技術にかかる「第1超音波画像」の一例である。実超音波画像30は、本開示の技術に係る「第2超音波画像」の一例である。誘導情報244Aは、本開示の技術に係る「第1誘導情報」の一例である。誘導情報238Aは、本開示の技術に係る「第2誘導情報」の一例である。
【0200】
なお、本第2変形例では、メタデータ216Cとメタデータ216Dとが比較された結果に基づいて位置108と位置100との位置関係が特定される形態例を挙げたが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、実超音波画像242と仮想超音波画像246Aとのパターンマッチングが行われることによって位置108と位置100との位置関係が特定されるようにしてもよい。この場合のパターンマッチングには、例えば、実超音波画像242に写っている血流の領域と、仮想超音波画像246Aに含まれる血管の領域とを比較する処理が含まれる。そして、このようにしてパターンマッチングが行われることによって特定された位置関係を示す位置関係情報234に基づいて、誘導情報244Aを含む支援情報244が生成される。
【0201】
[その他の変形例]
上記実施形態では、リンパ節104が穿刺される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、リンパ節104が穿刺されることなくリンパ節104を含む観察対象領域106に対して超音波検査が行われる場合であっても本開示の技術は成立する。
【0202】
上記実施形態では、超音波画像を通して観察されるターゲット(すなわち、本開示の技術に係る「特定部位」の一例)として、リンパ節104を例示したが、これは、あくまでも一例に過ぎず、超音波画像を通して観察されるターゲットは、リンパ節104以外の部位(例えば、リンパ管又は血管など)であってもよい。
【0203】
上記実施形態では、気管支内視鏡18の超音波プローブ48を例示したが、体外式の超音波プローブ等のように超音波を放射する医療モジュールであっても本開示の技術は成立する。この場合、医療モジュールが存在する位置(例えば、超音波が放射される部位の位置)と超音波画像を通して観察されるターゲットが存在する位置との位置関係が、上記実施形態と同様の要領で特定されるようにすればよい。
【0204】
上記実施形態では、表示制御装置66によって表示制御装置側処理が行われる形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、表示制御装置側処理に含まれる少なくとも一部の処理を行うデバイスは、表示制御装置66の外部に設けられていてもよい。表示制御装置66の外部に設けられるデバイスの一例としては、サーバ70が挙げられる。例えば、サーバ70は、クラウドコンピューティングによって実現される。ここでは、クラウドコンピューティングを例示しているが、これは、あくまでも一例に過ぎない。例えば、サーバ70は、フォグコンピューティング、エッジコンピューティング、又はグリッドコンピューティング等のネットワークコンピューティングによって実現されてもよい。
【0205】
ここでは、表示制御装置66の外部に設けられるデバイスの一例として、サーバ70を挙げているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、サーバ70に代えて、少なくとも1台のPC及び/又は少なくとも1台のメインフレーム等であってもよい。また、表示制御装置側処理に含まれる少なくとも一部の処理は、表示制御装置66と表示制御装置66の外部に設けられるデバイスとを含む複数のデバイスによって分散して行われるようにしてもよい。
【0206】
また、表示制御装置側処理に含まれる少なくとも一部の処理は、内視鏡用処理装置60、超音波用処理装置64、及びサーバ70に接続されたタブレット端末又はPC等によって行われるようにしてもよい。
【0207】
上記実施形態では、サーバ70によってサーバ側処理が行われる形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、サーバ側処理に含まれる少なくとも一部の処理は、サーバ70以外のデバイスによって行われてもよいし、サーバ70とサーバ70以外のデバイスとを含む複数のデバイスによって分散して行われるようにしてもよい。サーバ70以外のデバイスの第1例としては、表示制御装置66が挙げられる。また、サーバ70以外のデバイスの第2例としては、少なくとも1台のPC及び/又は少なくとも1台のメインフレーム等が挙げられる。
【0208】
上記実施形態では、支援情報238がメッセージ形式で表示される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。支援情報238が音声で提示されるようにしてもよい。
【0209】
上記実施形態では、NVM152に表示制御装置側プログラム172が記憶されており、NVM168にサーバ側プログラム174が記憶されている形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、表示制御装置側プログラム172及びサーバ側プログラム174(以下、「プログラム」と称する)がSSD又はUSBメモリなどの可搬型の記憶媒体に記憶されていてもよい。記憶媒体は、非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体である。記憶媒体に記憶されているプログラムは、コンピュータ72及び/又は144にインストールされる。プロセッサ148及び/又は164は、プログラムに従って表示制御処理側処理及びサーバ側処理(以下、「各種処理」と称する)を実行する。
【0210】
上記実施形態では、コンピュータ72及び/又は144が例示されているが、本開示の技術はこれに限定されず、コンピュータ72及び/又は144に代えて、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスを適用してもよい。また、コンピュータ72及び/又は144に代えて、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせを用いてもよい。
【0211】
上記実施形態で説明した各種処理を実行するハードウェア資源としては、次に示す各種のプロセッサを用いることができる。プロセッサとしては、例えば、ソフトウェア、すなわち、プログラムを実行することで、各種処理を実行するハードウェア資源として機能する汎用的なプロセッサであるプロセッサが挙げられる。また、プロセッサとしては、例えば、FPGA、PLD、又はASICなどの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電子回路が挙げられる。何れのプロセッサにもメモリが内蔵又は接続されており、何れのプロセッサもメモリを使用することで各種処理を実行する。
【0212】
各種処理を実行するハードウェア資源は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ、又はプロセッサとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、各種処理を実行するハードウェア資源は1つのプロセッサであってもよい。
【0213】
1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、1つ以上のプロセッサとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが、各種処理を実行するハードウェア資源として機能する形態がある。第2に、SoCなどに代表されるように、各種処理を実行する複数のハードウェア資源を含むシステム全体の機能を1つのICチップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種処理は、ハードウェア資源として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて実現される。
【0214】
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電子回路を用いることができる。また、上記の各種処理はあくまでも一例である。従って、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0215】
以上に示した記載内容及び図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、及び効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、及び効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容及び図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことは言うまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容及び図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
【0216】
本明細書において、「A及び/又はB」は、「A及びBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「A及び/又はB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、A及びBの組み合わせであってもよい、という意味である。また、本明細書において、3つ以上の事柄を「及び/又は」で結び付けて表現する場合も、「A及び/又はB」と同様の考え方が適用される。
【0217】
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
【符号の説明】
【0218】
10 内視鏡システム
12 超音波内視鏡装置
14,74 表示装置
16 医師
18 気管支内視鏡
20 被検者
22,24,26,212 画面
28 内視鏡画像
30、242 実超音波画像
32 仮想超音波画像
34 操作部
36 挿入部
38 先端部
40 湾曲部
42 軟性部
44 照明装置
44A,44B 照明窓
46 内視鏡スコープ
48 超音波プローブ
48A 外面
50 処置具用開口
56 処置具
54 処置具挿入口
52A シース
52B 穿刺針
58 ユニバーサルコード
58A 先端部
58B~58D 第1~第3先端部
60 内視鏡用処理装置
62 光源装置
64 超音波用処理装置
66 表示制御装置
68、76 受付装置
70 サーバ
72,110,122,144 コンピュータ
78 ネットワーク
82 呼吸器
84 管腔臓器
86 口腔
88 喉頭
94 気管
96 気管支
98 経路
100,108 位置
102,196 管腔臓器内壁面
104 リンパ節
104A 中央部
106 観察対象領域
112,124,146,160 入出力インタフェース
114,126,148,164 プロセッサ
116,128,150,166 RAM
118,130,152,168 NVM
120,132,154,170 バス
134 マルチプレクサ
136 送信回路
138 受信回路
140 ADC
142 超音波振動子
148A 第1制御部
148B 第1受信部
148C 第2制御部
148D 第3制御部
148E 第1送信部
148F 第2受信部
148G 第4制御部
148H 第3受信部
148I 第5制御部
156,162 通信モジュール
164A 画像処理部
164B 第1生成部
164C 第2送信部
164D 第2生成部
164E 第1送受信部
164F 取得部
164G 画像認識部
164G1,164G2 領域
164H 加工部
164I 第2送受信部
164J 第3生成部
172 表示制御装置側プログラム
172A 内視鏡画像表示プログラム
172B ナビゲーション動画像表示プログラム
172C 実超音波画像表示プログラム
172D 仮想超音波画像表示プログラム
172E 支援情報表示プログラム
174 サーバ側プログラム
174A ナビゲーション動画像生成プログラム
174B 仮想超音波画像生成プログラム
174C 支援情報表示プログラム
176 ボリュームデータ
178 胸部ボリュームデータ
180 管腔臓器ボリュームデータ
182 リンパ節ボリュームデータ
184 経路付き胸部ボリュームデータ
186,186A 管腔臓器経路
188 目標位置情報
190 目標位置
190A 目印
192 ナビゲーション動画像
194 視点
198,208 フレーム
200,216 メタデータ
202,218 座標
204 照準マーク
206 実動画像
214 仮想超音波画像
214A 特定仮想超音波画像
220 角度
222 識別子
224,246 仮想超音波画像群
226 実超音波動画像
230,240 画像認識結果マーク
232 距離
234 位置関係情報
236 方向
238,244 支援情報
238A,244A 誘導情報
238B 報知情報
246A 仮想超音波画像