(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180472
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】内視鏡装置
(51)【国際特許分類】
A61B 1/045 20060101AFI20231214BHJP
A61B 1/01 20060101ALI20231214BHJP
A61B 1/015 20060101ALI20231214BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
A61B1/045 622
A61B1/01 513
A61B1/015 511
A61B1/015 512
A61B1/00 711
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093823
(22)【出願日】2022-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(74)【代理人】
【識別番号】100170069
【弁理士】
【氏名又は名称】大原 一樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128635
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100140992
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲政
(72)【発明者】
【氏名】松下 元彦
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA03
4C161AA04
4C161FF36
4C161HH03
4C161HH05
4C161WW20
(57)【要約】
【課題】術者が内視鏡に設けられたコントローラ操作スイッチを操作する場合に、術者がどの操作を行っているのかを容易に把握可能な内視鏡装置を提供する。
【解決手段】バルーン30,37と、バルーンコントローラ14と、バルーン30,37の膨張操作及び収縮操作を含む複数種類のバルーン操作の入力が可能なリモートコントローラ15と、内視鏡10に設けられ、バルーンコントローラ14を操作するコントローラ操作スイッチ(多機能スイッチ29)であって、且つリモートコントローラ15と共通の複数種類のバルーン操作の入力が可能なコントローラ操作スイッチと、プロセッサ(表示制御部80)と、を備え、プロセッサが、コントローラ操作スイッチにバルーン操作が入力された場合に、モニタ16に表示されるリモートコントローラ画像72に対して、コントローラ操作スイッチに入力されたバルーン操作の種類を反映させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルーンと、
前記バルーンの膨張及び収縮を制御するバルーンコントローラと、
前記バルーンコントローラに接続され、前記バルーンコントローラを操作するリモートコントローラであって、且つ前記バルーンの膨張操作及び収縮操作を含む複数種類のバルーン操作の入力が可能なリモートコントローラと、
内視鏡に設けられ、前記バルーンコントローラを操作するコントローラ操作スイッチであって、且つ前記リモートコントローラと共通の複数種類の前記バルーン操作の入力が可能なコントローラ操作スイッチと、
プロセッサと、
を備え、
前記プロセッサが、
前記内視鏡により撮影された内視鏡画像と、前記リモートコントローラの画像であるリモートコントローラ画像と、をモニタに表示させ、
前記コントローラ操作スイッチに前記バルーン操作が入力された場合に、前記モニタに表示される前記リモートコントローラ画像に対して、前記コントローラ操作スイッチに入力された前記バルーン操作の種類を反映させる内視鏡装置。
【請求項2】
前記リモートコントローラが、複数種類の前記バルーン操作に対応した複数種類の個別操作スイッチを備え、
前記リモートコントローラ画像が、複数種類の前記個別操作スイッチの画像を含み、
前記プロセッサが、前記コントローラ操作スイッチに前記バルーン操作が入力された場合に、前記バルーン操作の種類に対応する前記個別操作スイッチの画像の表示態様を変更する請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項3】
前記バルーンが、内視鏡の挿入部の先端部と、前記挿入部が挿通されたオーバーチューブの先端部と、の少なくとも一方に設けられている請求項1又は2に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
前記バルーンが、前記挿入部の先端部と、前記オーバーチューブの先端部と、に設けられており、
前記バルーンコントローラが、前記バルーンごとに、前記バルーンの膨張及び収縮を制御し、
前記リモートコントローラが、前記バルーンごとに、前記バルーン操作の入力が可能であり、
前記プロセッサが、前記バルーンごとに、前記コントローラ操作スイッチに入力された前記バルーン操作の種類を前記リモートコントローラ画像に反映させる請求項3に記載の内視鏡装置。
【請求項5】
前記バルーンコントローラを緊急停止させる緊急停止スイッチを備え、
前記プロセッサが、前記緊急停止スイッチが操作された場合に、前記バルーンコントローラが緊急停止したことを示す情報を前記モニタに表示させる請求項1又は2に記載の内視鏡装置。
【請求項6】
前記緊急停止スイッチが、前記バルーンコントローラに接続されたフットスイッチである請求項5に記載の内視鏡装置。
【請求項7】
前記バルーン内の圧力を繰り返し検出する圧力検出センサを備え、
前記プロセッサが、前記圧力検出センサが前記圧力を検出するごとに、前記圧力を示す情報を前記モニタに表示させる請求項1又は2に記載の内視鏡装置。
【請求項8】
前記バルーンが、内視鏡の挿入部の先端部と、前記挿入部が挿通されたオーバーチューブの先端部と、に設けられており、
前記圧力検出センサが、前記バルーンごとに前記圧力を繰り返し検出し、
前記プロセッサが、前記バルーンごとに前記圧力を示す情報を前記モニタに表示させる請求項7に記載の内視鏡装置。
【請求項9】
前記コントローラ操作スイッチが、前記内視鏡の挿入部の基端側に設けられた操作部に設けられている請求項1又は2に記載の内視鏡装置。
【請求項10】
前記リモートコントローラが、複数種類の前記バルーン操作に対応した複数種類の個別操作スイッチを備え、
前記操作部に、複数種類の操作を選択的に割り当て可能な多機能スイッチが複数設けられており、
前記コントローラ操作スイッチが、複数種類の前記個別操作スイッチの機能が個別に割り当てられた複数の前記多機能スイッチである請求項9に記載の内視鏡装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡のバルーンの膨張及び収縮を制御する内視鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医療分野において、大腸及び小腸等の腸管(管腔)内に内視鏡の挿入部を挿入して、腸管の内壁面の観察、診断、及び治療等を施す手技が行われている。腸管は複雑に屈曲しており、内視鏡の挿入部を単に押し入れていくだけでは挿入部の先端に力が伝わり難く、深部への挿入が困難となる。
【0003】
そこで、内視鏡の挿入部と、この挿入部に被せられるオーバーチューブの先端部とにそれぞれ膨張及び収縮可能なバルーンを装着したダブルバルーン方式の内視鏡装置が知られている(特許文献1から特許文献5参照)。この内視鏡装置によれば、バルーンコントローラから各バルーンの内部に対してエアーの供給及び吸引を行うことにより、各バルーンの膨張及び収縮を個別に制御することができる。これにより、各バルーンをそれぞれ個別且つ所定のタイミングで腸管に一時固定しながら、挿入部とオーバーチューブとを交互に挿入することによって、複雑に屈曲した腸管の奥側(深部)に挿入部を挿入することができる。
【0004】
特許文献1から特許文献4に記載の内視鏡装置では、術者(補助者を含む、以下同じ)がバルーンコントローラに接続されたリモートコントローラを操作することで、各バルーンの膨張及び収縮を個別に切替可能である。一方、特許文献5に記載の内視鏡装置の内視鏡の操作部にはバルーンコントローラに接続されたスイッチ(コントローラ操作スイッチ)が設けられている。このスイッチを術者が操作することで、各バルーンの膨張及び収縮を個別に切替可能である。
【0005】
また、特許文献3及び特許文献4に記載の内視鏡装置では、各バルーンが膨張状態にあるか或いは収縮状態にあるのかを示すバルーン状態画像をモニタに表示させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2016-137206号公報
【特許文献2】特開2005-296258号公報
【特許文献3】特開2006-149999号公報
【特許文献4】特開2007-111542号公報
【特許文献5】特開2005-261781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献5に記載の内視鏡装置のように内視鏡の操作部に設けられたスイッチを操作して各バルーンの膨張及び収縮を切り替える場合には、術者はモニタを注視しているのでどの操作を行っているのかを瞬時に把握し難いという問題がある。
【0008】
また、特許文献3及び特許文献4に記載の内視鏡装置のように各バルーンのバルーン状態画像をモニタに表示させている場合であっても、リモートコントローラ或いは操作パネルなどでバルーンの膨張及び収縮の切替操作を行うことが前提である。このため、操作部のスイッチを操作する術者はどの操作を行っているのかを直接的に把握することができない。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、術者が内視鏡に設けられたコントローラ操作スイッチを操作する場合に、術者がどの操作を行っているのかを容易に把握可能な内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的を達成するための内視鏡装置は、バルーンと、バルーンの膨張及び収縮を制御するバルーンコントローラと、バルーンコントローラに接続され、バルーンコントローラを操作するリモートコントローラであって、且つバルーンの膨張操作及び収縮操作を含む複数種類のバルーン操作の入力が可能なリモートコントローラと、内視鏡に設けられ、バルーンコントローラを操作するコントローラ操作スイッチであって、且つリモートコントローラと共通の複数種類のバルーン操作の入力が可能なコントローラ操作スイッチと、プロセッサと、を備え、プロセッサが、内視鏡により撮影された内視鏡画像と、リモートコントローラの画像であるリモートコントローラ画像と、をモニタに表示させ、コントローラ操作スイッチにバルーン操作が入力された場合に、モニタに表示されるリモートコントローラ画像に対して、コントローラ操作スイッチに入力されたバルーン操作の種類を反映させる。
【0011】
この内視鏡装置よれば、術者はモニタを注視している状態でもコントローラ操作スイッチに対してどのようなバルーン操作を行ったのかを容易に把握可能である。
【0012】
本発明の他の態様に係る内視鏡装置において、リモートコントローラが、複数種類のバルーン操作に対応した複数種類の個別操作スイッチを備え、リモートコントローラ画像が、複数種類の個別操作スイッチの画像を含み、プロセッサが、コントローラ操作スイッチにバルーン操作が入力された場合に、バルーン操作の種類に対応する個別操作スイッチの画像の表示態様を変更する。これにより、術者がコントローラ操作スイッチを用いてバルーン操作を行う場合に、術者がどの操作を行っているのかを容易に把握可能である。
【0013】
本発明の他の態様に係る内視鏡装置において、バルーンが、内視鏡の挿入部の先端部と、挿入部が挿通されたオーバーチューブの先端部と、の少なくとも一方に設けられている。
【0014】
本発明の他の態様に係る内視鏡装置において、バルーンが、挿入部の先端部と、オーバーチューブの先端部と、に設けられており、バルーンコントローラが、バルーンごとに、バルーンの膨張及び収縮を制御し、リモートコントローラが、バルーンごとに、バルーン操作の入力が可能であり、プロセッサが、バルーンごとに、コントローラ操作スイッチに入力されたバルーン操作の種類をリモートコントローラ画像に反映させる。これにより、ダブルバルーン方式の内視鏡装置であっても、術者がコントローラ操作スイッチを用いてバルーン操作を行う場合に、術者がどの操作を行っているのかを容易に把握可能である。
【0015】
本発明の他の態様に係る内視鏡装置において、バルーンコントローラを緊急停止させる緊急停止スイッチを備え、プロセッサが、緊急停止スイッチが操作された場合に、バルーンコントローラが緊急停止したことを示す情報をモニタに表示させる。これにより、バルーンコントローラが緊急停止したことを術者に対して報知可能である。
【0016】
本発明の他の態様に係る内視鏡装置において、緊急停止スイッチが、バルーンコントローラに接続されたフットスイッチである。これにより、術者の両手が塞がっている場合でも速やかにバルーンコントローラの緊急停止操作が可能になる。
【0017】
本発明の他の態様に係る内視鏡装置において、バルーン内の圧力を繰り返し検出する圧力検出センサを備え、プロセッサが、圧力検出センサが圧力を検出するごとに、圧力を示す情報をモニタに表示させる。これにより、術者はモニタを注視している状態でバルーン内の圧力を容易に把握することができる。
【0018】
本発明の他の態様に係る内視鏡装置において、バルーンが、内視鏡の挿入部の先端部と、挿入部が挿通されたオーバーチューブの先端部と、に設けられており、圧力検出センサが、バルーンごとに圧力を繰り返し検出し、プロセッサが、バルーンごとに圧力を示す情報をモニタに表示させる。これにより、術者はモニタを注視している状態で各バルーン内の圧力を容易に把握することができる。
【0019】
本発明の他の態様に係る内視鏡装置において、コントローラ操作スイッチが、内視鏡の挿入部の基端側に設けられた操作部に設けられている。
【0020】
リモートコントローラが、複数種類のバルーン操作に対応した複数種類の個別操作スイッチを備え、操作部に、複数種類の操作を選択的に割り当て可能な多機能スイッチが複数設けられており、コントローラ操作スイッチが、複数種類の個別操作スイッチの機能が個別に割り当てられた複数の多機能スイッチである。これにより、多機能スイッチを備える既存の内視鏡装置に本発明を適用することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、術者が内視鏡に設けられたコントローラ操作スイッチを操作する場合に、術者がどの操作を行っているのかを容易に把握可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】第1実施形態のダブルバルーン方式の内視鏡装置の構成図である。
【
図4】リモートコントローラの第1バルーン状態表示部及び第2バルーン状態表示部の表示パターンを説明するための説明図である。
【
図5】多機能スイッチへのリモートコントローラの一部のスイッチの機能の割り当てを説明するための説明図である。
【
図6】プロセッサ装置によりバルーン操作呈示モード時にモニタに表示される内視鏡検査画面の一例を示した説明図である。
【
図7】第2表示領域内のリモートコントローラ画像の拡大図である。
【
図8】多機能スイッチに対する膨張操作又は収縮操作に応じた膨張状態表示部画像及び収縮状態表示部画像の表示態様の変更の一例を説明するための説明図である。
【
図9】第2実施形態の内視鏡装置のプロセッサ装置によりモニタに表示される内視鏡検査画面の一例を示した説明図である。
【
図10】第2実施形態のリモートコントローラ画像、第1圧力情報、及び第2圧力情報の拡大図である。
【
図11】第3実施形態の内視鏡装置の構成図である。
【
図12】モニタによる警告情報の表示を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のダブルバルーン方式の内視鏡装置2の構成図である。
図1に示すように、内視鏡装置2は、バルーン付きの電子内視鏡である内視鏡10と、バルーン付きのオーバーチューブ11と、光源装置12と、プロセッサ装置13と、バルーンコントローラ14と、リモートコントローラ15と、モニタ16と、を備える。
【0024】
内視鏡10は、軟性の挿入部17と、この挿入部17の基端側に連設された操作部18と、を備える。
【0025】
操作部18は、術者が操作を行うためのものであり、手元操作部ともいう。この操作部18には、ユニバーサルケーブル19が接続されている。ユニバーサルケーブル19は、信号ケーブル(不図示)、ライトガイド(不図示)、及び第1給排管路31(
図2参照)等を内包している。このユニバーサルケーブル19の先端には光源用コネクタ20が設けられている。
【0026】
光源用コネクタ20からはケーブル21が分岐され、このケーブル21の先端にはプロセッサ用コネクタ22が設けられている。光源用コネクタ20は光源装置12に着脱自在に接続され、プロセッサ用コネクタ22はプロセッサ装置13に着脱自在に接続される。
【0027】
操作部18には、公知の一対のアングルノブ23、送気送水ボタン27、吸引ボタン28、及び処置具挿入部18aの他に、多機能スイッチ29が複数設けられている。各多機能スイッチ29は、詳しくは後述するが、内視鏡装置2の複数種類の操作、例えば被観察部位の撮像、特殊光観察の切り替え、及び後述の各バルーン30,37の膨張収縮などを選択的に割り当てることができる(
図5参照)。なお、本明細書における「スイッチ」には、ボタン型、レバー型、及びタッチセンサ型等の公知の各種操作部及び操作部材が含まれる。
【0028】
挿入部17は、被検体の管腔内(例えば小腸、大腸)に挿入される。この挿入部17は、その先端側から基端側に向かって先端部24、湾曲部25、及び軟性部26を備える。
【0029】
先端部24には、管腔内の被観察部位を撮像する撮像部24a(
図6参照)の他、図示は省略するが、公知の観察窓、光源装置12から供給された照明光を出射する照明窓、送気送水を行うノズル、及び挿入部17内の処置具チャネル(不図示)を介して処置具挿入部18aに連通した鉗子口等を備える。撮像部24aは、観察窓の後方に設けられており、この観察窓を通して被観察部位の観察像を撮像する。また、撮像部24aには、信号ケーブル(不図示)が接続され、この信号ケーブルは、既述の挿入部17、操作部18、及びユニバーサルケーブル19、光源用コネクタ20、ケーブル21、及びプロセッサ用コネクタ22等を介してプロセッサ装置13に接続されている。これにより、撮像部24aにより撮像された被観察部位の撮像信号が、信号ケーブルを介してプロセッサ装置13に出力される。
【0030】
湾曲部25は、操作部18に設けられた一対のアングルノブ23を回動させることによって遠隔的に湾曲操作(アングル操作)される。これにより、先端部24の先端面(観察窓及び照明窓)を所望の方向に向けることができる。
【0031】
軟性部26は、湾曲部25の基端に連設されており、可撓性を有している。軟性部26は、先端部24を体内の目的の位置に到達させるために数mの長さを有する。
【0032】
先端部24には、本発明のバルーンに相当する第1バルーン30が着脱自在に取り付けられる。第1バルーン30は、ゴム等の弾性材によって端部が絞られた略筒状に形成されており、小径のバルーン先端部及びバルーン基端部と、中央の膨出部とを有する。この第1バルーン30は、その内部に先端部24を挿通させて先端部24の所定位置に配置した後、例えば、そのバルーン先端部及びバルーン基端部にゴム製のリングを嵌め込むことにより先端部24に固定される。
【0033】
オーバーチューブ11は、挿入部17に対して着脱自在に被せられる。オーバーチューブ11は、術者が把持する把持部35と、本体部36と、本発明のバルーンに相当する第2バルーン37と、を備える。
【0034】
把持部35は、プラスチック等の硬質材料からなる筒状体である。本体部36は、ポリウレタン等の可撓性材料によって略筒状に形成され、把持部35の先端側に外嵌されて固定される。
【0035】
第2バルーン37は、ゴム等の弾性材によって端部が絞られた略筒状に形成されており、小径のバルーン先端部及びバルーン基端部と、中央の膨出部とを有する。この第2バルーン37は、本体部36の先端外周面に被せられ、例えば、バルーン先端部及びバルーン基端部に糸を巻回し、その上に接着剤を塗布することによって本体部36に固定される。
【0036】
図2は、内視鏡装置2の管路図である。なお、
図2では内視鏡10及びオーバーチューブ11を簡略化して図示している。
【0037】
図2及び既述の
図1に示すように、内視鏡10には、第1バルーン30の内部にエアーを供給及び吸引するための第1給排管路31が設けられている。第1給排管路31は、可撓性を有するチューブであり、挿入部17、操作部18、ユニバーサルケーブル19、及び光源用コネクタ20の内部に挿通されている。
【0038】
第1給排管路31の先端側は、先端部24の外周面に形成されたバルーン用の開口32に連通している。開口32は、先端部24の外周面の中で第1バルーン30の装着位置に形成されている。また、第1給排管路31の基端側には内視鏡側口金33が設けられている。
【0039】
内視鏡側口金33は、光源用コネクタ20と一体に形成されている。内視鏡側口金33は、チューブ34を介してバルーンコントローラ14に接続されている。これにより、後述のバルーンコントローラ14により、チューブ34、内視鏡側口金33、第1給排管路31、及び開口32を介して、第1バルーン30の内部にエアーを供給して第1バルーン30を膨張させたり、逆に第1バルーン30の内部からエアーを吸引して第1バルーン30を収縮させたりすることができる。なお、ここでいう「エアー」とは第1バルーン30(後述の第2バルーン37も含む)を膨張させるための気体であり、その種類(成分)は特に限定はされない。また、「エアー」の代わりに水などの液体を含む各種流体を用いてもよい。
【0040】
オーバーチューブ11の本体部36の内部には、その軸方向に亘って供給管路38及び第2給排管路39が形成されている。供給管路38は、内視鏡10の挿入部17が挿通される孔であり、且つその内径が挿入部17の外径よりも若干大きく形成されている。
【0041】
オーバーチューブ11の使用時には、水等の潤滑剤を供給管路38の内周面(挿入部17と本体部36との隙間)に供給し、挿入部17と本体部36との摩擦を低減する。潤滑剤は、供給管路38に連通しているコネクタ40(
図1参照)から不図示の注射器等により注入される。
【0042】
第2給排管路39は、第2バルーン37にエアーを供給及び吸引するための管路であり、供給管路38の管壁内に設けられている。この第2給排管路39の先端側は、本体部36の外周面に形成されたバルーン用の開口41に連通している。開口41は、本体部36の外周面の中で第2バルーン37の装着位置に形成されている。また、第2給排管路39の基端側には細径のチューブ42が連設され、さらにこのチューブ42の基端側にはコネクタ43が連設されている。
【0043】
コネクタ43にはチューブ44が接続され、さらにこのチューブ44はバルーンコントローラ14に接続されている。これにより、後述のバルーンコントローラ14により、チューブ44、コネクタ43、チューブ42、第2給排管路39、及び開口41を介して、第2バルーン37の内部にエアーを供給して第2バルーン37を膨張させたり、逆に第2バルーン37の内部からエアーを吸引して第2バルーン37を収縮させたりすることができる。
【0044】
図1に戻って、バルーンコントローラ14は、内視鏡10の第1バルーン30と、オーバーチューブ11の第2バルーン37とを交互に膨張及び収縮させるために、各バルーン30,37に対して独立してエアーの供給及び吸引を行う。このバルーンコントローラ14には、ポンプ及び電磁弁等が設けられている。また、バルーンコントローラ14には、ケーブル45を介してリモートコントローラ15が電気的に接続されている。
【0045】
さらにバルーンコントローラ14には、不図示の信号ケーブルを介して、操作部18に設けられている複数の多機能スイッチ29の一部に電気的に接続されている。
【0046】
バルーンコントローラ14は、術者によるリモートコントローラ15又は多機能スイッチ29に対する操作入力に応じて、各バルーン30,37の膨張及び収縮(膨縮)を個別に制御する。例えばバルーンコントローラ14は、各バルーン30,37に対して個別にエアーを供給して各バルーン30,37を個別に膨張させたり、そのエアー圧を一定値に制御して各バルーン30,37を個別に膨張状態に維持したりする。また、バルーンコントローラ14は、各バルーン30,37から個別にエアーを吸引して各バルーン30,37を個別に収縮させたり、そのエアー圧を一定値に制御して各バルーン30,37を個別に収縮状態に維持したりする。
【0047】
バルーンコントローラ14の前面には、表示部46、電源スイッチ47、緊急停止スイッチ48、及びチューブ接続部49などが設けられている。
【0048】
表示部46には、各バルーン30,37を膨縮させる場合において、各バルーン30,37の圧力値と、各バルーン30,37の膨縮状態(膨張状態又は収縮状態のいずれであるのか)を示す情報と、が表示される。また、表示部46には、各バルーン30,37の破れ等の異常発生時にはエラーコードが表示される。なお、バルーンコントローラ14は、表示部46にエラーコードを表示する場合には、不図示のスピーカからブザー音を出力する。
【0049】
電源スイッチ47は、バルーンコントローラ14の電源のオンオフに用いられる。緊急停止スイッチ48は、バルーンコントローラ14の緊急停止(各バルーン30,37の膨縮動作の緊急停止)に用いられる。ここでいう緊急停止には、例えば、各バルーン30,37の膨縮動作を停止させること、或いは各バルーン30,37を収縮させることが含まれる。なお、緊急停止を各バルーン30,37に対して個別に実行可能にしてもよい。
【0050】
チューブ接続部49には、既述のチューブ34,44がそれぞれ接続される。なお、チューブ接続部49には、図示は省略するが逆流防止ユニットが設けられている。逆流防止ユニットは、各バルーン30,37が破れた場合に体液等がバルーンコントローラ14内に流入することを防止する。
【0051】
図3は、リモートコントローラ15の正面図である。
図3に示すように、リモートコントローラ15は、各バルーン30,37の膨張操作及び収縮操作を含む複数種類のバルーン操作の入力に用いられる。
【0052】
リモートコントローラ15は、術者が把持可能な形状を有しており、その前面には第1バルーン操作部51、第2バルーン操作部52、第1バルーン状態表示部53、第2バルーン状態表示部54、第1バルーン一時停止ボタン55、第2バルーン一時停止ボタン56、及び停止ボタン57などが設けられている。なお、第1バルーン操作部51、第2バルーン操作部52、第1バルーン一時停止ボタン55、第2バルーン一時停止ボタン56、及び停止ボタン57は、上述の複数種類のバルーン操作に用いられるものであり、本発明の複数種類の個別操作スイッチに相当する。
【0053】
第1バルーン操作部51は、リモートコントローラ15を正面から見た場合においてその右側に位置し、バルーンコントローラ14に対して第1バルーン30の膨張操作及び収縮操作を行うための円形状のトグルスイッチである。なお、本実施形態では内視鏡10の一般的な色彩(黒色)に合わせて第1バルーン操作部51も黒色(図中、ハッチングで表示)に形成されている。
【0054】
第1バルーン操作部51がプッシュ操作されるごとに、第1バルーン30の膨張操作と、第1バルーン30の収縮操作とが交互にバルーンコントローラ14に入力される。これにより、バルーンコントローラ14は、第1バルーン30の膨張操作が入力された場合には第1バルーン30にエアーを供給して第1バルーン30を膨張させ、逆に第1バルーン30の収縮操作が入力された場合には第1バルーン30からエアーを吸引して第1バルーン30を収縮させる。
【0055】
第1バルーン状態表示部53は、第1バルーン操作部51に設けられており、膨張状態表示部53A及び収縮状態表示部53Bを有する。膨張状態表示部53Aは、バルーンコントローラ14から第1バルーン30にエアーが供給されることでこの第1バルーン30が膨張している膨張状態を表示する。収縮状態表示部53Bは、第1バルーン30からエアーが吸引されることでこの第1バルーン30が収縮している収縮状態を表示する。
【0056】
膨張状態表示部53Aは、第1バルーン操作部51の外周に沿って配置されており、第1バルーン30の膨張状態を示す円環形状の状態表示部である。収縮状態表示部53Bは、膨張状態表示部53Aの内側(第1バルーン操作部51上)に配置されており、第1バルーン30の収縮状態を示す扁平形状の状態表示部である。なお、膨張状態表示部53A及び収縮状態表示部53Bの詳細構成については公知技術(上記特許文献1参照)であるので、ここでは具体的な説明は省略する。
【0057】
膨張状態表示部53Aは、第1バルーン30が膨張状態になる場合には表示状態(発光状態)に切り替わり、第1バルーン30が収縮状態になる場合には非表示状態(非発光状態)に切り替わる。一方、収縮状態表示部53Bは、第1バルーン30が収縮状態になる場合には表示状態(発光状態)に切り替わり、第1バルーン30が膨張状態になる場合には非表示状態(非発光状態)に切り替わる。従って、膨張状態表示部53A及び収縮状態表示部53Bは、いずれか一方が表示状態となり、他方が非表示状態となる。
【0058】
第2バルーン操作部52は、リモートコントローラ15を正面から見た場合においてその左側であって且つリモートコントローラ15の中心線に対して第1バルーン操作部51と対称な位置に設けられている。第2バルーン操作部52は、バルーンコントローラ14に対して第2バルーン37の膨張操作及び収縮操作を行うための円形状のトグルスイッチである。なお、本実施形態ではオーバーチューブ11の一般的な色彩(白色)に合わせて第2バルーン操作部52も白色に形成されている。
【0059】
第2バルーン操作部52がプッシュ操作されるごとに、第2バルーン37の膨張操作と、第2バルーン37の収縮操作とが交互にバルーンコントローラ14に入力される。これにより、バルーンコントローラ14は、第2バルーン37の膨張操作が入力された場合には第2バルーン37にエアーを供給して第2バルーン37を膨張させ、逆に第2バルーン37の収縮操作が入力された場合には第2バルーン37からエアーを吸引して第2バルーン37を収縮させる。
【0060】
第2バルーン状態表示部54は、膨張状態表示部54A及び収縮状態表示部54Bを有する。膨張状態表示部54Aは、第2バルーン操作部52の外周に沿って設けられており、第2バルーン37が膨張している膨張状態を表示する円環形状の状態表示部である。収縮状態表示部54Bは、膨張状態表示部54Aの内側(第2バルーン操作部52上)に設けられており、第2バルーン37が収縮している収縮状態を表示する扁平形状の状態表示部である。
【0061】
膨張状態表示部54Aは、第2バルーン37が膨張状態になる場合には表示状態(発光状態)に切り替わり、第2バルーン37が収縮状態になる場合には非表示状態(非発光状態)に切り替わる。一方、収縮状態表示部54Bは、第2バルーン37が収縮状態になる場合には表示状態(発光状態)に切り替わり、第2バルーン37が膨張状態になる場合には非表示状態(非発光状態)に切り替わる。従って、膨張状態表示部54A及び収縮状態表示部54Bも、いずれか一方が表示状態となり、他方が非表示状態となる。
【0062】
このように膨張状態表示部53A及び収縮状態表示部53Bの表示と、膨張状態表示部54A及び収縮状態表示部54Bの表示とを参照することで、術者は、各バルーン30,37が膨張状態であるか或いは収縮状態であるのかを判別可能である。
【0063】
なお、
図3は、リモートコントローラ15の一例を示したものであり、リモートコントローラ15の形状、各ボタン(スイッチ)の形状及び配置、各ボタン(スイッチ)の機能は適宜変更可能である。
【0064】
図4は、リモートコントローラ15の第1バルーン状態表示部53及び第2バルーン状態表示部54の表示パターンを説明するための説明図である。例えば
図4の符号4Aに示すように、膨張状態表示部53Aが非表示状態、収縮状態表示部53Bが表示状態、膨張状態表示部54Aが表示状態、及び収縮状態表示部54Bが非表示状態である場合には、術者は第1バルーン30が収縮状態であり且つ第2バルーン37が膨張状態であることを判別可能である。
【0065】
また、
図4の符号4Bに示すように、膨張状態表示部53Aが表示状態、収縮状態表示部53Bが非表示状態、膨張状態表示部54Aが非表示状態、及び収縮状態表示部54Bが表示状態である場合には、術者は第1バルーン30が膨張状態であり且つ第2バルーン37が収縮状態であることを判別可能である。
【0066】
さらに、
図4の符号4Cに示すように、膨張状態表示部53A,54Aの双方が表示状態、及び収縮状態表示部53B,54Bの双方が非表示状態である場合には、術者は各バルーン30,37の双方が膨張状態であることを判別可能である。さらにまた、
図4の符号4Dに示すように、膨張状態表示部53A,54Aの双方が非表示状態、及び収縮状態表示部53B,54Bの双方が表示状態である場合には、術者は各バルーン30,37の双方が収縮状態であることを判別可能である。
【0067】
図3に戻って、第1バルーン操作部51の下方には内視鏡10を意味する「ENDOSCOPE」の文字列が付され、第2バルーン操作部52の下方にはオーバーチューブ11を意味する「OVERTUBE」の文字列が付されている。なお、これに限らず、内視鏡10及びオーバーチューブ11を表すイラストなどを付してもよい。
【0068】
文字列「ENDOSCOPE」の下方には第1バルーン一時停止ボタン55が設けられ、文字列「OVERTUBE」の下方には第2バルーン一時停止ボタン56が設けられている。第1バルーン一時停止ボタン55及び第2バルーン一時停止ボタン56は、長方形状のプッシュボタンである。なお、第1バルーン一時停止ボタン55と第2バルーン一時停止ボタン56との間には、一時停止を意味する「PAUSE」の文字列が付されている。
【0069】
第1バルーン一時停止ボタン55は、第1バルーン30の膨縮状態及び収縮状態の一時停止操作をバルーンコントローラ14に入力する。この一時停止操作の入力を受けたバルーンコントローラ14は、第1バルーン30に供給するエアーの圧力を一定値に維持することで第1バルーン30を膨張状態で維持したり、或いは第1バルーン30から吸引するエアーの圧力を一定値に維持することで第1バルーン30を収縮状態で維持したりする。
【0070】
第2バルーン一時停止ボタン56は、第2バルーン37の膨縮状態及び収縮状態の一時停止操作をバルーンコントローラ14に入力する。この一時停止操作の入力を受けたバルーンコントローラ14は、第2バルーン37に供給するエアーの圧力を一定値に維持することで第2バルーン37を膨張状態で維持したり、或いは第2バルーン37から吸引するエアーの圧力を一定値に維持することで第2バルーン37を収縮状態で維持したりする。
【0071】
第1バルーン一時停止ボタン55及び第2バルーン一時停止ボタン56の下方であって且つリモートコントローラ15の中心線上には停止ボタン57が設けられている。停止ボタン57は、長方形状のプッシュボタンである。なお、停止ボタン57の上方には、停止を意味する「STOP」の文字列が付されている。
【0072】
停止ボタン57は、既述のブザー音(エラーコード表示を含めて可)の停止操作をバルーンコントローラ14へ出力する。バルーンコントローラ14は、ブザー音を出力している状態で停止操作が入力された場合にはブザー音の出力を停止する。なお、停止ボタン57をブザー音の停止操作に用いる代わりに、既述の各バルーン30,37の膨縮動作の緊急停止に用いてもよい。
【0073】
図5は、多機能スイッチ29へのリモートコントローラ15の一部のスイッチの機能の割り当てを説明するための説明図である。なお、
図5の符号5A,5Bは操作部18を異なる方向から見た拡大図であり、符号5Cはリモートコントローラ15の正面図である。
【0074】
図5に示すように、操作部18には5個(5個以外でも可)の多機能スイッチ29(以下適宜、多機能スイッチ29a~29eという)が設けられている。多機能スイッチ29は、リモートコントローラ15と共通の複数種類のバルーン操作の入力が可能である。擬態的には本実施形態では、第1バルーン操作部51の機能が多機能スイッチ29eに割り当てられ、第2バルーン操作部52の機能が多機能スイッチ29dに割り当てられている。これにより、多機能スイッチ29eは既述の第1バルーン操作部51と同様のトグルスイッチとして機能し、多機能スイッチ29dは既述の第2バルーン操作部52と同様のトグルスイッチとして機能する。
【0075】
従って、多機能スイッチ29eがプッシュ操作されるごとに、不図示の信号ケーブルを介して第1バルーン30の膨張操作と、第1バルーン30の収縮操作とが交互にバルーンコントローラ14に入力される。また、多機能スイッチ29dがプッシュ操作されるごとに、不図示の信号ケーブルを介して第2バルーン37の膨張操作と、第2バルーン37の収縮操作とが交互にバルーンコントローラ14に入力される。これにより、多機能スイッチ29e,29dをプッシュ操作することで、各バルーン30,37を個別に膨張状態と収縮状態とに切り替えることができる。なお、多機能スイッチ29eの操作情報(第1バルーン30の膨張操作、収縮操作)及び多機能スイッチ29dの操作情報(第2バルーン37の膨張操作、収縮操作)は、不図示の信号ケーブルを介して、プロセッサ装置13にも逐次入力される。
【0076】
なお、多機能スイッチ29cに停止ボタン57の機能を割り当ててもよい。また、多機能スイッチ29aは、前述の撮像部24a(
図6参照)による被観察部位の像の撮像を実行させる撮影ボタンとしての機能が割り当てられている。また、多機能スイッチ29bには、通常観察及び特殊光観察などの観察モードの切り替えを行う切替スイッチとしての機能が割り当てられている。
【0077】
図1に戻って、プロセッサ装置13は、不図示の信号ケーブル及びプロセッサ用コネクタ22を介して撮像部24a(
図6参照)から逐次入力される被観察部位の撮像信号などに基づき、被観察部位の内視鏡画像70(
図6参照)を含む内視鏡検査画面100をモニタ16に表示させる。
【0078】
プロセッサ装置13は、各種のプロセッサ(Processor)及びメモリ等から構成された演算回路を備える。各種のプロセッサには、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、及びプログラマブル論理デバイス[例えばSPLD(Simple Programmable Logic Devices)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、及びFPGA(Field Programmable Gate Arrays)]等が含まれる。なお、プロセッサ装置13の各種機能は、1つのプロセッサにより実現されてもよいし、同種または異種の複数のプロセッサで実現されてもよい。
【0079】
プロセッサ装置13は、内視鏡検査画面100をモニタ16に表示させる表示モードとして、通常モードと、バルーン操作呈示モードと、を有する。通常モードは、各バルーン30,37のバルーン操作(膨張操作及び収縮操作等)の入力にリモートコントローラ15を用いる場合に選択される表示モードである。なお、通常モードは、従来と同じであるのでここでは説明を省略する。
【0080】
バルーン操作呈示モードは、各バルーン30,37のバルーン操作の入力に多機能スイッチ29(ここでは特に多機能スイッチ29e,29d)を用いる場合に選択される表示モードである。既述の通り、多機能スイッチ29eを用いて第1バルーン30の膨張操作及び収縮操作を行ったり、或いは多機能スイッチ29dを用いて第2バルーン37の膨張操作及び収縮操作を行ったりする場合には、術者はモニタ16を注視しているのでどのバルーン操作を行っているのかを瞬時に把握し難い。そこで、プロセッサ装置13は、バルーン操作呈示モードが選択されている場合には、内視鏡画像70と共に、多機能スイッチ29に入力されたバルーン操作の種類を術者が容易に識別可能なリモートコントローラ画像72をモニタ16に表示させる。
【0081】
図6は、プロセッサ装置13によりバルーン操作呈示モード時にモニタ16に表示される内視鏡検査画面100(内視鏡画像70及びリモートコントローラ画像72)の一例を示した説明図である。なお、
図6では、バルーン操作の入力に多機能スイッチ29e,29dのみが用いられる場合を例に挙げて説明を行う。
図6に示すように、プロセッサ装置13のプロセッサ13aは、バルーン操作呈示モード時には、不図示のメモリから読み出したプログラムを実行することで、表示制御部80として機能する。
【0082】
表示制御部80は、不図示の信号ケーブルを介して撮像部24aから逐次入力される撮像信号と、不図示の信号ケーブルを介して操作部18から逐次入力される多機能スイッチ29e,29dの操作情報と、に基づいて、内視鏡検査画面100を逐次生成してモニタ16に逐次出力する。
【0083】
内視鏡検査画面100は、大別して第1表示領域100aと第2表示領域100bとを含む。第1表示領域100aは、表示制御部80が撮像信号に基づき生成した公知の被観察部位の内視鏡画像70を表示する。第2表示領域100bは、表示制御部80が多機能スイッチ29e,29dの操作情報に基づき生成したリモートコントローラ画像72を表示する。
【0084】
なお、本実施形態では、内視鏡検査画面100内で内視鏡画像70及びリモートコントローラ画像72を互いに異なる第1表示領域100aと第2表示領域100bとに表示させているが、例えば、内視鏡画像70上にリモートコントローラ画像72を重畳表示(スーパインポーズ)してもよい。或いはピクチャーインピクチャー方式で内視鏡画像70の表示ウィンドウとは別の表示ウィンドウでリモートコントローラ画像72を表示させてもよい。
【0085】
図7は、第2表示領域100b内のリモートコントローラ画像72の拡大図である。
図7に示すように、リモートコントローラ画像72は、リモートコントローラ15示す画像である。ここでリモートコントローラ画像72は、リモートコントローラ15の全体画像であってもよいが、本実施形態のようにリモートコントローラ15の一部画像であってもよい。具体的にはリモートコントローラ画像72は、バルーン操作が割り当てられた多機能スイッチ29に対応したリモートコントローラ15の個別操作スイッチの像、ここでは多機能スイッチ29e,29dに対応した各バルーン操作部51,52の像を含んでいれば、リモートコントローラ15の一部画像であってもよい。
【0086】
リモートコントローラ画像72は、少なくとも、第1バルーン操作部51に対応する第1バルーン操作部画像51Pと、第2バルーン操作部52に対応する第2バルーン操作部画像52Pと、を含む。ここで本実施形態では、第1バルーン操作部51に第1バルーン状態表示部53が設けられていると共に、第2バルーン操作部52に第2バルーン状態表示部54が設けられている。このため、リモートコントローラ画像72には、第1バルーン状態表示部53に対応する第1バルーン状態表示部画像53Pと、第2バルーン状態表示部54に対応する第2バルーン状態表示部画像54Pと、が含まれる。
【0087】
そして、第1バルーン状態表示部画像53Pには、膨張状態表示部53Aに対応する膨張状態表示部画像53APと、収縮状態表示部53Bに対応する収縮状態表示部画像53BPと、が含まれる。また、第2バルーン状態表示部画像54Pには、膨張状態表示部54Aに対応する膨張状態表示部画像54APと、収縮状態表示部54Bに対応する収縮状態表示部画像54BPと、が含まれる。
【0088】
なお、リモートコントローラ画像72には、リモートコントローラ15と同様に、第1バルーン操作部画像51Pの近傍位置に内視鏡10(すなわち第1バルーン30)を示す文字列又はイラスト等が表示され、第2バルーン操作部画像52Pの近傍位置にオーバーチューブ11を示す文字列又はイラスト等が表示される。
【0089】
表示制御部80は、多機能スイッチ29e,29dにそれぞれ膨張操作又は収縮操作が入力されるごとに、入力された操作の種類をリモートコントローラ画像72に反映する。例えば表示制御部80は、操作部18から入力される操作情報に基づき、多機能スイッチ29eに対して膨張操作がなされた場合には膨張状態表示部画像53APの表示態様を変更し、多機能スイッチ29eに対して収縮操作がなされた場合には収縮状態表示部画像53BPの表示態様を変更する。
【0090】
また、例えば表示制御部80は、操作部18から入力される操作情報に基づき、多機能スイッチ29dに対して膨張操作がなされた場合には膨張状態表示部画像54APの表示態様を変更し、多機能スイッチ29dに対して収縮操作がなされた場合には収縮状態表示部画像54BPの表示態様を変更する。
【0091】
ここでいう膨張状態表示部画像53AP,54AP及び収縮状態表示部画像53BP,54BPの表示態様の変更とは、例えば、個々の画像を点滅表示させたり、個々の画像の色、形状、或いは大きさを変更したりすることなどが挙げられる。
【0092】
図8は、多機能スイッチ29e,29dに対する膨張操作又は収縮操作に応じた膨張状態表示部画像53AP,54AP及び収縮状態表示部画像53BP,54BPの表示態様の変更の一例を説明するための説明図である。
【0093】
図8の符号8Aに示すように表示制御部80は、多機能スイッチ29eに対する第1バルーン30の収縮操作及び多機能スイッチ29dに対する第2バルーン37の膨張操作に応じて、収縮状態表示部画像53BP(第1バルーン操作部画像51P)及び膨張状態表示部画像54AP(第2バルーン操作部画像52P)の表示態様を変更する。
【0094】
また、
図8の符号8Bに示すように表示制御部80は、多機能スイッチ29eに対する第1バルーン30の膨張操作及び多機能スイッチ29dに対する第2バルーン37の収縮操作に応じて、膨張状態表示部画像53AP(第1バルーン操作部画像51P)及び収縮状態表示部画像54BP(第2バルーン操作部画像52P)の表示態様を変更する。
【0095】
さらに、
図8の符号8Cに示すように表示制御部80は、多機能スイッチ29e,29dに対する各バルーン30,37の膨張操作に応じて、膨張状態表示部画像53AP,54AP(第1バルーン操作部画像51P及び第2バルーン操作部画像52P)の表示態様を変更する。さらにまた、
図8の符号8Dに示すように表示制御部80は、多機能スイッチ29e,29dに対する各バルーン30,37の収縮操作に応じて、収縮状態表示部画像53BP,54BP(第1バルーン操作部画像51P及び第2バルーン操作部画像52P)の表示態様を変更する。
【0096】
以下、術者が多機能スイッチ29e,29dに対して各バルーン30,37の膨張操作又は収縮操作を入力するごとに、表示制御部80による第1バルーン操作部画像51P(膨張状態表示部画像53AP又は収縮状態表示部画像53BP)及び第2バルーン操作部画像52P(膨張状態表示部画像54AP又は収縮状態表示部画像54BP)の表示態様の変更が繰り返し実行される。
【0097】
このように第1実施形態では、多機能スイッチ29eに対する第1バルーン30の膨張操作及び収縮操作にそれぞれ対応した第1バルーン操作部画像51Pの表示態様の変更と、多機能スイッチ29dに対する第2バルーン37の膨張操作及び収縮操作にそれぞれ対応した第2バルーン操作部画像52Pの表示態様の変更と、が実行される。その結果、多機能スイッチ29eに対する第1バルーン30の膨張操作及び収縮操作が個別にリモートコントローラ画像72に反映されると共に、多機能スイッチ29dに対する第2バルーン37の膨張操作及び収縮操作が個別にリモートコントローラ画像72に反映される。これにより、術者はモニタ16を注視している状態で、多機能スイッチ29e,29dに対してどのような操作を行ったのかを容易に把握可能である。
【0098】
また、本実施形態では、各バルーン30,37の膨張操作及び収縮操作に用いられるリモートコントローラ15のリモートコントローラ画像72に対して多機能スイッチ29e,29dに対する操作を反映させている。これにより、各バルーン30,37の膨張操作及び収縮操作を示す文字列或いはイラストのみをモニタ16に表示させる場合よりも、多機能スイッチ29e,29dに対する操作がリモートコントローラ15のどのスイッチに対応する操作であるのかを術者がより直感的に把握することができる。
【0099】
[第2実施形態]
図9は、第2実施形態の内視鏡装置2のプロセッサ装置13によりモニタ16に表示される内視鏡検査画面100の一例を示した説明図である。第2実施形態の内視鏡装置2は、内視鏡検査画面100内に第1バルーン30内の圧力及び第2バルーン37内の圧力を示す情報を表示させる。
【0100】
図9に示すように第2実施形態の内視鏡装置2は、バルーンコントローラ14に圧力センサ81が設けられ且つプロセッサ装置13のプロセッサ13aが圧力情報取得部82として機能する点を除けば、上記第1実施形態の内視鏡装置2と基本的に同じ構成である。このため、上記第1実施形態と機能又は構成上同一のものについては同一符号を付してその説明は省略する。
【0101】
圧力センサ81は、本発明の圧力検出センサに相当するものであり、バルーンコントローラ14において各バルーン30,37にそれぞれ対応して設けられている。圧力センサ81は、バルーンコントローラ14が作動している間、第1バルーン30内の圧力の検出と、第2バルーン37内の圧力の検出と、を繰り返し実行する。なお、圧力センサ81による各バルーン30,37内の圧力検出方法については公知技術(例えば上記特許文献5参照)であるので、ここでは具体的な説明は省略する。また、圧力センサ81をバルーンコントローラ14に設ける代わりに内視鏡10に設けてもよい。そして、圧力センサ81は、各バルーン30,37内の圧力を検出するごとに、不図示の通信ケーブルを介して、各バルーン30,37の圧力検出結果をプロセッサ装置13に繰り返し出力する。
【0102】
圧力情報取得部82は、圧力センサ81からの各バルーン30,37の圧力検出結果の取得と、表示制御部80への各バルーン30,37の圧力検出結果の出力と、を繰り返し実行する。
【0103】
第2実施形態の表示制御部80は、撮像部24aから逐次入力される撮像信号と、操作部18から逐次入力される多機能スイッチ29e,29dの操作情報と、圧力情報取得部82から入力される各バルーン30,37の圧力検出結果の出力と、に基づいて、内視鏡検査画面100を逐次生成してモニタ16に逐次出力する。
【0104】
第2実施形態の内視鏡検査画面100は、第2表示領域100b内にリモートコントローラ画像72の他に、第1バルーン30内の圧力を示す第1圧力情報74と、第2バルーン37内の圧力を示す第2圧力情報75と、を含む点を除けば、第1実施形態の内視鏡検査画面100と基本的に同じものである。
【0105】
図10は、第2実施形態のリモートコントローラ画像72、第1圧力情報74、及び第2圧力情報75の拡大図である。
図10に示すように、表示制御部80は、圧力情報取得部82から入力される第1バルーン30の圧力検出結果に基づき第1圧力情報74を生成して、第1圧力情報74を第1バルーン操作部画像51Pの近傍位置に表示させる。また、表示制御部80は、圧力情報取得部82から入力される第2バルーン37の圧力検出結果に基づき第2圧力情報75を生成して、第2圧力情報75を第2バルーン操作部画像52Pの近傍位置に表示させる。
【0106】
第1圧力情報74は、第1バルーン30内の圧力の大きさを示すインジケータ74Aと、第1バルーン30内の圧力の数値を示す圧力数値74Bと、を含む。第2圧力情報75は、第2バルーン37内の圧力の大きさを示すインジケータ75Aと、第2バルーン37内の圧力の数値を示す圧力数値75Bと、を含む。
【0107】
なお、第2実施形態では、第1圧力情報74としてインジケータ74A及び圧力数値74Bの両方をリモートコントローラ画像72内に表示させているが、インジケータ74A及び圧力数値74Bのいずれか一方のみを表示させてもよい。例えば、バルーンコントローラ14に設けられた不図示の表示切替スイッチ(多機能スイッチ29に機能を割り当てても可)を操作して、インジケータ74A及び圧力数値74Bの両方表示と、インジケータ74Aのみの表示と、圧力数値74Bのみの表示と、を切替可能である。また、第2圧力情報75についても同様に、インジケータ75A及び圧力数値75Bの両方表示と、インジケータ75Aのみの表示と、圧力数値75Bのみの表示と、を切替可能にしてもよい。
【0108】
以下、表示制御部80は、圧力情報取得部82から新たな各バルーン30,37の圧力検出結果が入力されるごとに、第1圧力情報74及び第2圧力情報75の表示を更新する。
【0109】
以上のように第2実施形態では、第1圧力情報74及び第2圧力情報75をモニタ16に表示させることで、術者はモニタ16を注視している状態で各バルーン30,37内の圧力を容易に把握することができる。また、第1圧力情報74を第1バルーン操作部画像51Pの近傍位置に表示させ且つ第2圧力情報75を第2バルーン操作部画像52Pの近傍位置に表示させることで、術者は、第1バルーン30内の圧力と、第2バルーン37内の圧力と、を容易に区別することができる。
【0110】
なお、上記第2実施形態では、リモートコントローラ画像72の近傍位置に第1圧力情報74及び第2圧力情報75を表示しているが、第1圧力情報74を第1バルーン操作部画像51P上に重畳表示させ、且つ第2圧力情報75を第2バルーン操作部画像52P上に重畳表示させてもよい。また、第1圧力情報74及び第2圧力情報75を内視鏡検査画面100内の任意の位置に表示してもよい。
【0111】
[第3実施形態]
図11は、第3実施形態の内視鏡装置2の構成図である。上記各実施形態では、バルーンコントローラ14の緊急停止(各バルーン30,37の膨縮動作の緊急停止)を実行する場合にバルーンコントローラ14の前面に設けられている緊急停止スイッチ48を操作する必要があるが、術者の両手は塞がっているので緊急停止操作に時間を要するおそれがある。
【0112】
そこで、第3実施形態の内視鏡装置2は、バルーンコントローラ14にその緊急停止用のフットスイッチ110を接続している。なお、第3実施形態の内視鏡装置2は、フットスイッチ110を備え且つ表示制御部80の機能が一部異なる点を除けば、上記各実施形態の内視鏡装置2と基本的に同じ構成である。このため、上記各実施形態と機能又は構成上同一のものについては同一符号を付してその説明は省略する。
【0113】
フットスイッチ110は、本発明の緊急停止スイッチに相当するものであり、術者の足によるフット操作(足踏み操作)を受け付ける。第3実施形態のバルーンコントローラ14は、フットスイッチ110に対してフット操作がなされた場合に、緊急停止(各バルーン30,37の膨縮動作の停止、或いは各バルーン30,37の収縮)を実行する。なお、バルーンコントローラ14に2個のフットスイッチ110を接続して、バルーンコントローラ14が各バルーン30,37の緊急停止を個別に実行可能にしてもよい。
【0114】
図12は、モニタ16による警告情報79の表示を説明するための説明図である。
図12に示すように、第3実施形態の表示制御部80は、フットスイッチ110に対してフット操作がなされた場合に、バルーンコントローラ14が緊急停止したことを示す警告情報79をモニタ16に表示、例えば内視鏡検査画面100上に重畳表示させる。これにより、バルーンコントローラ14が緊急停止したことを報知することができる。なお、警告情報79をモニタ16に表示させると共に或いは表示させる代わりに、上述の警告情報79を不図示のスピーカから音声出力してもよい。
【0115】
以上のように第3実施形態では、フットスイッチ110によりバルーンコントローラ14の緊急停止を行うことができるので、術者の両手が塞がっている場合でもバルーンコントローラ14の緊急停止を速やかに実行することができる。
【0116】
なお、上記第3実施形態では、フットスイッチ110によるバルーンコントローラ14の緊急停止を可能にしているが、例えばリモートコントローラ15或いは多機能スイッチ29に緊急停止スイッチの機能をもたせてもよい。
【0117】
[その他]
上記各実施形態では、多機能スイッチ29e,29dに対して入力されたバルーン操作(膨張操作、収縮操作)の種類をリモートコントローラ画像72に反映する方法として、第1バルーン操作部画像51P及び第2バルーン操作部画像52Pの表示態様の変更を例に挙げているが、本発明はこれに限定されるものではない。術者が、多機能スイッチ29に対して入力されたバルーン操作の種類を把握可能であれば、このバルーン操作の種類をリモートコントローラ画像72に反映する方法は特に限定されない。例えば、多機能スイッチ29に対して入力されたバルーン操作の種類を示す文字列或いはイラストをリモートコントローラ画像72上或いはその近傍位置に表示してもよい。
【0118】
上記各実施形態では、リモートコントローラ15の各バルーン操作部51,52の機能を各多機能スイッチ29に割り当てているが、
図5に示したような停止ボタン57、或いは他のボタン及びスイッチの機能を各多機能スイッチ29に割り当ててもよい。この場合には、リモートコントローラ画像72は、バルーン操作が割り当てられた多機能スイッチ29に対応したリモートコントローラ15の個別操作スイッチの像を含む。
【0119】
上記各実施形態では、操作部18に設けられている各多機能スイッチ29にリモートコントローラ15の一部の個別操作スイッチの機能を割り当てているが、本発明のコントローラ操作スイッチは多機能スイッチ29に限定されるものではない。例えばリモートコントローラ15の少なくとも一部の個別操作スイッチの機能を有する専用操作スイッチを操作部18に設けてもよい。また、多機能スイッチ29或いは専用操作スイッチが内視鏡10の操作部18以外に設けられていてもよい。
【0120】
上記各実施形態では多機能スイッチ29を用いるバルーン操作呈示モード時にのみ内視鏡検査画面100にリモートコントローラ画像72と、第1圧力情報74と、第2圧力情報75とを表示させているが、通常モード時にも内視鏡検査画面100にリモートコントローラ画像72と、第1圧力情報74と、第2圧力情報75とを表示させてもよい。この場合には、リモートコントローラ15に対する操作がリモートコントローラ画像72に反映される。
【0121】
上記各実施形態ではダブルバルーン方式の内視鏡装置2について説明したが、シングルバルーン方式の内視鏡装置2(内視鏡10)にも本発明を適用可能である。
【符号の説明】
【0122】
2 内視鏡装置
10 内視鏡
11 オーバーチューブ
12 光源装置
13 プロセッサ装置
13a プロセッサ
14 バルーンコントローラ
15 リモートコントローラ
16 モニタ
17 挿入部
18 操作部
18a 処置具挿入部
19 ユニバーサルケーブル
20 光源用コネクタ
21 ケーブル
22 プロセッサ用コネクタ
23 アングルノブ
24 先端部
24a 撮像部
25 湾曲部
26 軟性部
27 送気送水ボタン
28 吸引ボタン
29 多機能スイッチ
29a,29b,29c,29d,29e 多機能スイッチ
30 第1バルーン
31 第1給排管路
32 開口
33 内視鏡側口金
34 チューブ
35 把持部
36 本体部
37 第2バルーン
38 供給管路
39 第2給排管路
40 コネクタ
41 開口
42 チューブ
43 コネクタ
44 チューブ
45 ケーブル
46 表示部
47 電源スイッチ
48 緊急停止スイッチ
49 チューブ接続部
51 第1バルーン操作部
51P 第1バルーン操作部画像
52 第2バルーン操作部
52P 第2バルーン操作部画像
53 第1バルーン状態表示部
53A 膨張状態表示部
53AP 膨張状態表示部画像
53B 収縮状態表示部
53BP 収縮状態表示部画像
53P 第1バルーン状態表示部画像
54 第2バルーン状態表示部
54A 膨張状態表示部
54AP 膨張状態表示部画像
54B 収縮状態表示部
54BP 収縮状態表示部画像
54P 第2バルーン状態表示部画像
55 第1バルーン一時停止ボタン
56 第2バルーン一時停止ボタン
57 停止ボタン
70 内視鏡画像
72 リモートコントローラ画像
74 第1圧力情報
74A インジケータ
74B 圧力数値
75 第2圧力情報
75A インジケータ
75B 圧力数値
79 警告情報
80 表示制御部
81 圧力センサ
82 圧力情報取得部
100 内視鏡検査画面
100a 第1表示領域
100b 第2表示領域
110 フットスイッチ