(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180814
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】基板、半導体ユニット、および撮像装置
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20231214BHJP
H04N 25/70 20230101ALI20231214BHJP
H04N 23/54 20230101ALI20231214BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H04N5/369
H04N5/225 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094422
(22)【出願日】2022-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】有馬 洋文
(72)【発明者】
【氏名】蒔田 竜子
【テーマコード(参考)】
4M118
5C024
5C122
【Fターム(参考)】
4M118AA10
4M118AB01
4M118BA10
4M118BA14
4M118CA01
4M118HA02
4M118HA21
4M118HA22
4M118HA25
4M118HA30
5C024CY16
5C024GY31
5C024HX01
5C122EA68
5C122FC06
5C122GC13
5C122HB10
(57)【要約】
【課題】画像データの信号劣化を抑制し、高速伝送の実現すること。
【解決手段】撮像装置は、撮像ユニットと、画像処理ユニットと、を有する。撮像ユニットは、撮像素子と、撮像基板と、を有する。撮像基板は、被写体を撮像する撮像素子が配置される第1面と、前記第1面とは反対側の面であって、前記撮像素子を駆動するための駆動回路部と、前記撮像素子で撮像された被写体の画像データを無線送信する送信部とが配置される第2面と、を有する。画像処理基板は、画像データに基づいて画像処理を実行する画像処理部が配置される第3面と、前記第3面とは反対側の面であって前記画像処理部が実行する画像処理に関連する処理を実行する関連処理部と、前記画像データを無線受信する受信部と、が配置される第4面と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像する撮像素子が配置される第1面と、
前記第1面とは反対側の面であって、前記撮像素子を駆動するための駆動回路部と、前記撮像素子で撮像された被写体の画像データを無線送信する送信部とが配置される第2面と、
を備える基板。
【請求項2】
請求項1に記載の基板であって、
前記画像データを変調する変調部を備え、
前記送信部は、前記変調部で変調された前記画像データを無線送信する、
基板。
【請求項3】
請求項2に記載の基板であって、
前記変調部は、前記第1面に配置される、
基板。
【請求項4】
請求項3に記載の基板であって、
前記変調部は、前記撮像素子内に配置される、
基板。
【請求項5】
請求項2に記載の基板であって、
前記変調部は、前記第2面に配置される、
基板。
【請求項6】
請求項2に記載の基板であって、
前記送信部は、前記第2面に複数配置され、
前記変調部は、前記画像データの各々を変調して、前記送信部の各々に出力する、
基板。
【請求項7】
請求項6に記載の基板であって、
複数の前記送信部の各々は、前記送信部の指向範囲が他の送信部の指向範囲と重複しない位置に配置される、
基板。
【請求項8】
請求項2に記載の基板であって、
前記変調部は、前記撮像素子からの前記画像データが前記第1面に入力される第1位置とは反対側の第2位置に配置される、
基板。
【請求項9】
請求項8に記載の基板であって、
前記変調部は、前記反対側の第2位置から離間した他の第2位置に配置される、
基板。
【請求項10】
請求項9に記載の基板であって、
前記撮像素子からの前記画像データを前記第1位置から前記他の第2位置に伝送する伝送線路のうち一部の伝送線路を含む配線層と、絶縁層と、前記撮像素子の基準電位となる導電層と、が積層された構造であり、
前記配線層の前記一部の伝送線路を含む領域に対応する前記導電層の対応領域の残銅率が均一である、
基板。
【請求項11】
請求項10に記載の基板であって、
前記導電層は、複数のボイド孔を有し、
前記対応領域内の異なる箇所での前記ボイド孔の密度の差が許容範囲内である、
基板。
【請求項12】
請求項9に記載の基板であって、
前記撮像素子からの前記画像データを前記第1位置から前記他の第2位置に伝送する伝送線路に接続され、前記基板の端縁に配置されたテストランドと、
を有する基板。
【請求項13】
画像データに画像処理を実行する画像処理部が配置される第3面と、
前記第3面とは反対側の面であって前記画像処理部が実行する画像処理に関連する処理を実行する関連処理部と、前記画像データを無線受信する受信部と、が配置される第4面と、
を備える基板。
【請求項14】
請求項13に記載の基板であって、
前記第4面は、前記画像データを復調する復調部を備え、
前記受信部は、前記画像データを無線受信して前記復調部に出力する、
基板。
【請求項15】
請求項14に記載の基板であって、
前記復調部は、前記画像データが前記第3面から出力される第3位置とは反対側の第4位置に配置される、
基板。
【請求項16】
請求項15に記載の基板であって、
前記復調部は、前記第3位置とは異なる位置に配置される、
基板。
【請求項17】
請求項16に記載の基板であって、
前記画像データを前記他の第4位置から前記第3位置に伝送する伝送線路のうち一部の伝送線路 を含む配線層と、絶縁層 と、前記画像処理部の基準電位となる導電層と、が積層された構造であり、
前記配線層の前記一部の伝送線路を含む領域に対応する前記導電層の対応領域の残銅率が均一である、
基板。
【請求項18】
請求項17に記載の基板であって、
前記導電層は、複数のボイド孔を有し、
前記対応領域内の異なる箇所での前記ボイド孔の密度の差が許容範囲内である、
基板。
【請求項19】
請求項1に記載の基板と、
前記撮像素子と、
を有する撮像ユニット。
【請求項20】
請求項19に記載の撮像ユニットであって、
前記第1面の周端縁に設けられるフレームと、
前記フレームに設けられ、前記第1面を覆う透明板と、を有し、
前記フレームの対向する内周面間の距離が、前記透明板に近いほど短い、
撮像ユニット。
【請求項21】
請求項13に記載の基板と、
前記画像処理部と、
を有する画像処理ユニット。
【請求項22】
請求項19に記載の撮像ユニットと、
請求項21に記載の画像処理ユニットと、
を有する撮像装置。
【請求項23】
請求項22に記載の撮像装置であって、
前記送信部と前記受信部とは対向配置される、
撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板、半導体ユニット、および撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の半導体パッケージを基板上に積層した積層構造を有する半導体装置が知られている。従来より、半導体デバイス間における伝送速度の高速化が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
第1開示技術にかかる基板は、被写体を撮像し、画像データを生成する撮像素子が配置される第1面と、前記第1面とは反対側の面であって前記撮像素子を駆動するための駆動回路部と、前記画像データを無線送信する送信部と、が配置される第2面と、を備える。
【0005】
第2開示技術にかかる基板は、画像データに基づいて画像処理を実行する画像処理部が配置される第3面と、前記第3面とは反対側の面であって前記画像処理部が実行する画像処理に関連する処理を実行する関連処理部と、前記画像データを無線受信する受信部と、が配置される第4面と、を備える。
【0006】
第3開示技術にかかる半導体ユニットは、撮像素子と、第1開示技術にかかる基板と、を有する。
【0007】
第4開示技術にかかる半導体ユニットは、画像処理部と、第2開示技術にかかる基板と、を有する。
【0008】
第5開示技術にかかる撮像装置は、第3開示技術にかかる半導体ユニットと、第4開示技術にかかる半導体ユニットと、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】
図2は、撮像基板の第2面における構成部材の配置例1を示す平面図である。
【
図3】
図3は、撮像基板の第2面における構成部材の配置例2を示す平面図である。
【
図4】
図4は、撮像基板の積層構造の一例を示す説明図である。
【
図5】
図5は、画像処理基板の第4面における構成部材の配置例1を示す平面図である。
【
図6】
図6は、画像処理基板の第4面における構成部材の配置例2を示す平面図である。
【
図7】
図7は、変調部の回路構成例1を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、変調部の回路構成例2を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、復調部の回路構成例を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、送信部および受信部に適用されるアンテナの一例を示す説明図である。
【
図12】
図12は、多チャンネル配置されたアンテナの一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<撮像装置の構成>
図1は、撮像装置の部分側断面図である。撮像装置100は、撮像ユニット101と、画像処理ユニット102と、を有する。撮像ユニット101は、撮像基板111を有する撮像CoB(Chip on Board)モジュールである。撮像基板111は、第1面111aと、第1面111aの反対側の面である第2面111bと、を有する。
【0011】
第1面111aには、半導体素子の一例である撮像素子112と、フレーム115と、が配置される。撮像素子112は、CMOSイメージセンサまたはCCDイメージセンサである。撮像素子112は、ボンディングワイヤ113により撮像基板111と電気的に接続される。撮像素子112は、撮像基板111に接着剤で第1面111aに接着される。撮像素子112において、第1面111aとの接着面とは反対側の面を撮像面とする。撮像面は複数の光電変換素子で構成される。
【0012】
光電変換素子は、カバーガラス114を介して入射された光を電気信号に変換してアナログの画像データを生成する。さらに、アナログの画像データはA/D変換されて、デジタルの画像データとして撮像素子112から出力される。この画像データは、LVDS、SLVSなどに代表される差動信号であり、100[MHz]以上の周波数で出力される。また、撮像素子112は、画像データにクロック信号をエンベロップした伝送方式で、画像データを、8b10bに変換した信号コードとして数[GHz]の周波数での伝送も可能である。
【0013】
ボンディングワイヤ113は、撮像素子112で生成された画像データを撮像基板111に伝送する。また、ボンディングワイヤ113は、駆動回路群116から撮像基板111を経由して送信される駆動信号を撮像素子112に伝送する。撮像基板111の内部構造については後述する。
【0014】
フレーム115は、撮像素子112を囲むように、第1面111aの周端縁に配置される。フレーム115は、図示しない接着剤により撮像基板111に固定される。フレーム115の内周面115aは第1面111aに垂直な方向から傾斜しており、対向する内周面115a間の距離が、カバーガラス114に近いほど短くなり、第1面111aに近いほど長くなる。これにより、ボンディングワイヤ113の配置スペースを確保することができる。
【0015】
カバーガラス114は、撮像素子112が配置されるフレーム115の開口を封止する透明板である。外部からの光はカバーガラス114を透過して撮像素子112に入射される。
【0016】
第2面111bには、電子部品群の一例である駆動回路群116と、変調部117と、第1変調信号線118と、送信部119と、が配置される。駆動回路群116は、撮像素子112を駆動する駆動回路(たとえば、LDO(Low Dropout)やコンデンサC、抵抗R)の集合である。駆動回路群116は、撮像素子112を駆動するための電力を供給する。駆動回路群116は、撮像基板111内の伝送線路およびボンディングワイヤ113を経由して撮像素子112に駆動信号を伝送する。
【0017】
変調部117は、撮像素子112からボンディングワイヤ113および撮像基板111内の伝送線路を経由して伝送される画像データを変調する変調回路である。
【0018】
第1変調信号線118は、第2面111b上に配置され、変調部117と送信部119とを接続する。第1変調信号線118は、変調部117によって変調された画像データを送信部119に送信する。
【0019】
送信部119は、変調部117によって変調された画像データを第1変調信号線118から受信して無線送信する指向性の送信アンテナである。
【0020】
画像処理ユニット102は、画像処理基板121を有する。画像処理基板121は、第3面121aと、第3面121aの反対側の面である第4面121bと、を有する。
【0021】
第3面121aは、第3面121aには、半導体素子の一例である画像処理部122が配置される。画像処理部122は、撮像ユニット101からの画像データを画像処理する。
【0022】
第4面121bは、第2面111bと対面する。第4面121bには、電子部品群の一例である画像処理関連回路群126と、復調部127と、第2変調信号線128と、受信部129と、が配置される。画像処理関連回路群126は、画像処理部122による画像処理に関連する回路の集合である。画像処理関連回路群126は、画像処理基板121内の伝送線路を経由して画像処理部122と信号を送受信する。画像処理部122、画像処理関連回路群126は、それぞれ第3面121a、第4面121bに任意に配置可能となる。
【0023】
受信部129は、送信部119から無線送信されてきた画像データを受信する指向性の受信アンテナである。受信部129は、送信部119と対向する位置に配置される。
【0024】
第2変調信号線128は、第4面121b上に配置され、受信部129と復調部127とを接続する。第2変調信号線128は、受信部129によって受信された画像データを復調部127に送信する。
【0025】
復調部127は、受信部129および第2変調信号線128を経由して伝送される画像データを復調する復調回路である。
【0026】
また、撮像装置100を手振れ補正機能を有するカメラボディに実装した場合、電波を送受する撮像基板111と画像処理基板121との間の相対する送信部119および受信部129の位置が第2面111b、第4面121bの面方向にずれても、電波の伝搬時の広がりを考慮した場合、問題なく無線伝送可能となる。しかも、撮像ユニット101には、画像データを有線伝送するフレキシブル配線基板が実装されていないため、フレキシブル配線基板による負荷トルクを削減でき、撮像ユニット101を駆動するアクチュエータへ供給する電力を減らすことができる為に、省電力化にも寄与できる。
【0027】
図2は、撮像基板111の第2面111bにおける構成部材の配置例1を示す平面図である。駆動回路群116は、第2面111bの中央に配置される。変調部117、第1変調信号線118および送信部119は、駆動回路群116の両側に複数組配置される。なお、変調部117は、ボンディングワイヤ113の第1面111a上の接続位置とは反対側の第2面111bに配置される。
【0028】
このため、撮像基板111内において、ボンディングワイヤ113と変調部117とを接続する伝送線路200は、撮像基板111の面方向に垂直となり、最短経路で画像データを変調部117まで伝送可能となる。したがって、画像データの劣化の低減化を図ることができる。
【0029】
また、第2面111bには、複数のテストランド201が配置される。テストランド201の一端は、撮像基板111内のテスト用伝送線202に接続され、他端は第2面111bの端縁に位置する。テストランド201は、撮像素子112および駆動回路群116に入出力される信号を撮像基板111外に引き出してテストするための配線である。テスト用伝送線202は、撮像基板111内の伝送線路に接続され、撮像素子112および駆動回路群116からの信号をテストランド201に伝送する。
【0030】
図3は、撮像基板111の第2面111bにおける構成部材の配置例2を示す平面図である。
図3では、第2面111bにおいて、変調部117は、ボンディングワイヤ113の第1面111a上の接続位置とは反対側の第2面111b上の位置ではなく、当該位置から離間した位置に配置されている。これにより、駆動回路群116が、駆動回路群116a、116b、116cに分散配置されている。
【0031】
この場合、ボンディングワイヤ113と変調部117とを接続する伝送線路300は、伝送線路200とは異なり、撮像基板111内部で撮像基板111の面方向に屈曲する。伝送線路300のうち面方向に配置された中途部を面方向伝送線路301と称す。また、変調部117、第1変調信号線118および送信部119は、駆動回路群116a、116bの間および駆動回路群116a、116cの間に複数組配置される。
【0032】
伝送線路300は、画像データを差動信号として伝送する一対の配線パターンを含む。したがって、一対の配線パターンの各々の線長および線幅と、一対の配線パターン間の間隔と、面方向伝送線路301に対応するグランド層406(
図4を参照)の領域との距離と、により条件を設定することで、撮像基板111の製造実力を加味して、配線パターンの特性インピーダンスを100[Ω]±10[%]に調整することが可能である。このように特性インピーダンスを調整することで、面方向伝送線路301内を伝送する差動信号の伝送周波数帯が100[MHz]~1[GHz]であれば、差動信号の反射や減衰が低減される。
【0033】
図4は、撮像基板111の積層構造の一例を示す説明図である。
図4では、撮像基板111を例に挙げて説明するが、画像処理基板121についても同様である。(A)は、撮像基板111の積層関係を示す模式図である。(A)は、各層の積層関係を便宜的に示した図であるため、各層の厚さは実際の撮像基板111とは異なる。撮像基板111は、第1面111aから第2面111bに向かって、ソルダーレジスト層401、配線層402、絶縁層403、配線層404、コア層405、グランド層406、絶縁層407、配線層408、ソルダーレジスト層409が積層された構造を有する。
【0034】
ソルダーレジスト層401は、第1面111aを構成するとともに、配線層402を被膜する。なお、ボンディングワイヤ113は、ソルダーレジスト層401を貫通して配線層402の伝送線路に接続される。
【0035】
配線層402、408は、面方向伝送線路301となる差動信号の配線パターンが絶縁層403、407上に配置された層である。絶縁層403、407は、絶縁体として、樹脂を含浸させたガラス繊維であるプリプレグが配置された層である。コア層405は、たとえば、樹脂で構成された芯層である。グランド層406は、配線層402、408と同一構成であり、グランド層406の配線パターンは、グランドラインとして基準電位に設定される導電層である。ソルダーレジスト層409は、第2面111bを構成するとともに、配線層408を被膜する。
【0036】
図4において、(B)および(C)は、グランド層406~配線層408の部分拡大断面図である。
図3に示したように、撮像基板111には、第2面111b上に駆動回路群116が実装されている。このため、配線層402、408、絶縁層403、407には、さまざまな配線パターンが配置されており、撮像基板111の仕上がりとして、配線層402、408、絶縁層403、407の厚さに部分的にむらが発生する。
【0037】
面方向伝送線路301は、配線パターンとして配線層408(配線層402も同様)に配置される差動信号配線480であるが、配線層408のうち、面方向伝送線路301が引かれている領域(境界線Bの右側)を、面方向伝送線路領域481と称す。面方向伝送線路領域481に対応する絶縁層407の領域(境界線Bの右側)を対応領域471と称す。面方向伝送線路領域481に対応するグランド層406の領域(境界線Bの右側)を対応領域461と称す。
【0038】
配線層408のうち、面方向伝送線路領域481外の領域(境界線Bの左側)を、非配線領域482と称す。非配線領域482に対応する絶縁層407の領域(境界線Bの左側)を非配線対応領域472と称す。非配線領域482に対応するグランド層406の領域(境界線Bの左側)を非配線対応領域462と称す。
【0039】
面方向伝送線路領域481において、差動信号配線480の特性インピーダンスを均一(たとえば、100[Ω])に保つためには、グランド層406の対応領域461内における残銅率を均一にする必要がある。
【0040】
ここで、グランド層406の仕上がり厚をG[μm]とする。また、グランド層406の残銅率を100[%]とした場合の絶縁層407の材料仕上がり厚をA[μm]とする。また、グランド層406の対応領域461の残銅率をα[%]とする。また、絶縁層407の対応領域471における仕上がり厚をPα[μm]とする。
【0041】
また、グランド層406の非配線対応領域462の残銅率をβ[%]とする。また、絶縁層407の非配線対応領域472における仕上がり厚をPβ[μm]とする。この場合、撮像基板111の仕上がりを下記式(1)、(2)で表すことができる。
【0042】
Pα=A-(100-α)/100×G・・・(1)
Pβ=A-(100-β)/100×G・・・(2)
【0043】
上記式(1)、(2)から、グランド層406の対応領域461の残銅率αと非配線対応領域462の残銅率βとが異なると、絶縁層407の対応領域471の仕上がり厚Pαと非配線対応領域472の仕上がり厚Pβとが異なり、絶縁層407に、いわゆる厚みむらができることになる。
【0044】
このことから、グランド層406の残銅率が低くなると、基板製造のプレス過程で絶縁層407のプリプレグが、グランド層406の配線パターンが存在しない領域やボイド孔460に入り込むために、グランド層406にプリプレグが入り込んだ絶縁層407のプリプレグ厚が薄く仕上がってしまうということがわかる。
【0045】
また、差動信号配線480の特性インピーダンスZdiffは、下記式(3)により表される。
【0046】
【0047】
上記式(3)において、Z0は、単線の差動信号配線480の特性インピーダンス([Ω])である。Sは、ペアとなる2本の差動信号配線480間の間隔([μm])である。hは、絶縁層407の厚み([μm])であり、仕上がり厚Pα,Pβに対応する。
【0048】
上記式(3)により、絶縁層407の厚みhが撮像基板111内で異なると、特性インピーダンスZdiffにも差が生じることがわかる。これにより、特性インピーダンスZdiffが異なる箇所で差動信号の反射が発生する。したがって、グランド層406の対応領域461および非配線対応領域462で残銅率を均一にすることが必要となる。
【0049】
ここで、絶縁層407の仕上がり厚について残銅率が均一な例と不均一な例とを比較して説明する。なお、グランド層406には製造過程においてボイド孔460が形成される。ボイド孔460とは、撮像基板111の製造過程で発生するガスの排出や、配線層402、408の面積に対する金属箔部分の面積の割合の調整のために設けられた穴である。(B)では、対応領域461と非配線対応領域462とでボイド孔460の配置間隔が均等であるため、対応領域461および非配線対応領域462で残銅率が同一となる。
【0050】
なお、(B)では、対応領域461と非配線対応領域462とでボイド孔460の配置間隔が均等としたが、対応領域461におけるボイド孔460の密度と非配線対応領域462におけるボイド孔460の密度との差が許容範囲内であればよい。
【0051】
残銅率が均一な例として、グランド層406がその全域にわたる配線パターン(以下、ベタ領域)であれば、残銅率が100[%]となる。このようなベタ領域には、基板製造時のプレス工程において絶縁層407のプリプレグは入り込まないので、(C)に示したように、絶縁層407の仕上がり厚は、均一なh[μm]となる。また、そのような絶縁層407に対応する配線層408に配置された差動信号配線480の特性インピーダンスZdiffは均一となる。
【0052】
一方、残銅率が不均一な例として、(B)に示したように、グランド層406にボイド孔460を(C)より多数設けたベタ領域となる対応領域461には、基板製造時のプレス工程にて絶縁層407のプリプレグはグランド層406へ入り込んでしまい、絶縁層407における対応領域471の仕上がり厚は不均一のh1[μm]やh2[μm]と不均一となり、面方向伝送線路領域481に配置された差動信号配線480の特性インピーダンスZdiffも、不均一となる。
【0053】
このため、残銅率を均一にするには、グランド層406を完全なベタ領域(残銅率100[%])とするか、ボイド孔460を均等に配置し残銅率を均一にする必要がある。基板製造上で不具合が発生しない場合は、グランド層406を完全なベタ領域にすることが可能だが、当該ベタ領域が広くなるにつれ適用が難しい。したがって、グランド層406において、(C)に示したように、ボイド孔460を均等に配置して残銅率を均一にする方が基板製造上やスルーホールを構築する実用的な撮像基板111では適用が容易になる。
【0054】
このように、残銅率を均一にすることで、面方向伝送線路301内を伝送する差動信号の伝送周波数帯が1[GHz]以上になった場合であっても、差動信号配線480の特性インピーダンスの公差±10[%]をより小さくするといった製造上の調整をすることなく、面方向伝送線路301内での差動信号の反射や減衰の低減化を図ることができる。また、公差±10[%]をより小さくするといった製造上の調整が不要になり、製造の容易化を図ることができる。
【0055】
図5は、画像処理基板121の第4面121bにおける構成部材の配置例1を示す平面図である。
図5に示した配置例1は、
図2に示した撮像基板111に対応する。画像処理関連回路群126は、第4面121bの中央に配置される。復調部127、第2変調信号線128および受信部129は、画像処理関連回路群126の両側に複数組配置される。
【0056】
また、第4面121bには、複数のテストランド501が配置される。テストランド501の一端は、画像処理基板121内のテスト用伝送線502に接続され、他端は第4面121bの端縁に位置する。テストランド501は、画像処理部122および画像処理関連回路群126に入出力される信号を画像処理基板121外に引き出してテストするための配線である。テスト用伝送線502は、画像処理基板121内の伝送線路に接続され、画像処理部122および画像処理関連回路群126からの信号をテストランド501に伝送する。
【0057】
また、復調部127と画像処理部122とを接続する伝送線路510は、画像処理基板121内部で画像処理基板121の面方向に屈曲する。伝送線路510のうち面方向に配置された中途部を面方向伝送線路511と称す。
【0058】
図6は、画像処理基板121の第4面121bにおける構成部材の配置例2を示す平面図である。
図6に示した配置例2は、
図3に示した撮像基板111に対応する。
図6では、第4面121bにおいて、画像処理関連回路群126が、配置配線レイアウトの都合上、画像処理関連回路群126a、126b、126cに分散配置されている。そして、復調部127、第2変調信号線128および受信部129は、画像処理関連回路群126a、126bの間および画像処理関連回路群126a、126cの間に複数組配置される。
【0059】
また、画像処理基板121内において、画像処理部122と復調部127とを接続する伝送線路600は、画像処理基板121の面方向に垂直である。
【0060】
なお、画像処理基板121の積層構造については、
図4に示した撮像基板111の積層構造と同じ構造である。この場合、面方向伝送線路301は、面方向伝送線路511に置き換えられる。
【0061】
図1~
図6に示したように、画像データを撮像ユニット101から画像処理ユニット102に無線伝送するため、コネクタとその伝送部材を介するよりも大幅に画像データの信号劣化を抑制し、高速伝送の実現が可能になる。
【0062】
また、撮像ユニット101にテストランド201を配置し、画像処理ユニット102にテストランド501を配置することで、伝送線路300、510から送出された信号を観測しやすくなる。たとえば、変調部117で変調され送信部119から無線送信された電波信号が受信部129で受信され、復調部127でされたかの確認が容易となる。
【0063】
また、撮像ユニット101において、ボンディングワイヤ113と第1面111aとの接続部分であるパッドの近傍にテストランド201を配置すると、撮像基板111の伝送途中での画像データの信号劣化具合を観測することが可能となる。
【0064】
<変復調>
つぎに、撮像ユニット101と画像処理ユニット102との間での画像データの変復調について説明する。撮像ユニット101と画像処理ユニット102との間における画像データの近距離の微弱電波での通信では、たとえば、ASK(Amplitude Shift Keying、振幅偏移変調:搬送波の振幅をデータ信号によって変化させる方式)が適用される。変復調回路の構成を単純化でき、安価になる。
【0065】
図7は、変調部117の回路構成例1を示すブロック図である。変調部117は、受信回路701と、電圧制御発振器(VCO)702と、変調回路703と、を有する。受信回路701は、一対の差動信号を受信して、シングルエンドの画像データに変換し、変調回路703に出力する。
【0066】
電圧制御発振器(VCO)702は、たとえば、60[GHz]以上の高周波数の搬送波を生成して、変調回路703に出力する。変調回路703は、受信回路701からの画像データで電圧制御発振器(VCO)702からの搬送波の振幅を変調して、第1変調信号線118に出力する。このように、振幅変調は比較的単純な回路ブロックで実現でき、回路規模や回路コストを抑えることができる。また、搬送波が10[GHz]以上の高周波数の対応も可能となる。
【0067】
図8は、変調部117の回路構成例2を示すブロック図である。変調部800は、複数の変調部117を統合し、多チャンネル化した回路である。具体的には、たとえば、変調部800は、電圧制御発振器(VCO)702を複数の変調部117で共有し、電圧制御発振器(VCO)702を複数の変調回路703に並列接続した構成である。これにより、電圧制御発振器(VCO)702が1個に集約されるため、部品点数の削減と第2面111bの省スペース化を図ることができる。
【0068】
図9は、復調部127の回路構成例を示すブロック図である。復調部127は、ローノイズアンプ(LNA)901と、包絡線検波回路902と、コンパレータ903と、ラインドライバ904と、を有する。ローノイズアンプ901は、第2変調信号線128から伝送されてくる画像データを受信して増幅し、包絡線検波回路902に出力する。
【0069】
包絡線検波回路902は、ローノイズアンプ901で増幅された画像データを、復調すべき画像データの周波数帯と同じ包絡線の波形に変換し、コンパレータ903に出力する。コンパレータ903は、検波された包絡線を「0」または「1」のデジタルの画像データに復調し、ラインドライバ904に出力する。ラインドライバ904は、復調されたシングルエンドの画像データを一対の差動信号に変換して、画像処理部122に出力する。
【0070】
<アンテナ>
図10は、送信部119および受信部129に適用されるアンテナの一例を示す説明図である。(A)は、パッチアンテナ1000であり、(B)は、マイクロストリップアンテナ1010である。パッチアンテナ1000は、地導体板1001と、誘電体基板1002と、放射素子1003と、を有する。搬送波が、60[GHz]の場合、搬送波の波長をλとすると、
λ=光速/周波数=3×10
11[mm/sec]/60×10
9[Hz]=5[mm]
となる。
【0071】
したがって、パッチアンテナ1000の1辺の長さは、λ/2=2.5[mm]となり、撮像基板111および画像処理基板121上に複数個実装可能となる。
【0072】
マイクロストリップアンテナ1010は、地導体板1001と、誘電体基板1002と、放射素子1013と、を有する。放射素子1013は、ストリップ線路1031と共振器1032とにより構成される。面方向伝送線路301、511を差動信号でパターンニングする場合、ストリップ線路1031が形成される。
【0073】
図11は、
図10に示したアンテナの指向性を示すグラフである。
図11に示したグラフの通り、撮像ユニット101から画像処理ユニット102へ画像データを基板間無線送信するには、送信部119から特定の方向に指向性を持った電波として画像データが指向範囲1101,1102で放出され、必要以上に電波が広がらない。したがって、他の送信部119が送信する電波との干渉を抑制することができる。同様に受信する場合も、受信部129は、他の受信部129が受信する電波との干渉を抑制することができる。
【0074】
図12は、多チャンネル配置されたアンテナの一例を示す説明図である。アンテナ1200(パッチアンテナ1000、マイクロストリップアンテナ1010)は、第2面111bまたは第4面121bにおいて、所定間隔をあけて複数配置される。配置間隔は、
図11に示した指向性がある電波が重複しない間隔となる。したがって、多チャンネル化したアンテナ1200により、画像データの無線伝送量の増加を図ることができる。
【0075】
なお、
図12のように、アンテナ1200は、行方向および列方向に配置されているが、行方向のみ、または、列方向のみでもよい。また、
図2、
図3、
図5、および
図6に示したように、千鳥配置でもよい。このように、アンテナ1200を多チャンネルで構成することにより、撮像ユニット101の画素数の増加や高速読み出し機能が高性能化した場合にも容易に対応可能となる。
【0076】
上述したように、本実施例では、撮像素子112から画像処理部122に無線送信する撮像装置100を説明したが、無線送信される画像信号は、電波送信に限らず光送信でもよい。また、画像データ以外の信号の送受信については、ワイヤーハーネス、フレキシブルプリント基板、細線同軸等の伝送部材を用いて有線で送信してもよい。
【0077】
以下に、ワイヤーハーネス、フレキシブルプリント基板、細線同軸等の伝送部材を用いて有線で撮像素子112から画像処理部122に送信する場合と比較した利点について列挙する。
【0078】
(1)100[MHz]~数[GHz]の伝搬周波数の画像データを撮像素子112から画像処理部122に無線送信する場合、有線送信した場合に生じる抵抗損、特に誘電損の影響が低減される。
【0079】
(2)100[MHz]~数[GHz]の伝搬周波数の画像データを撮像素子112から画像処理部122に無線送信することにより、信号振幅が低下したり、信号の立上りおよび立下りがなまって正確な信号を受け取れなかったり、僅かなジッター等で時間軸でのわずかな信号の揺れで正確な画像が受信できなかったりする、いわゆる信号劣化の発生が抑制される。
【0080】
(3)上記(1)、(2)で示したように、100[MHz]~数[GHz]の伝搬周波数の画像データを撮像素子112から画像処理部122に無線送信することが可能であるため、その伝送方式は、画像データをクロック並走して伝送する方式から画像データにクロックをエンベロップする伝送方式となり、伝送線路における信号遅延の問題が解消する。
【0081】
(4)画像データを無線送信することにより、撮像基板111および画像処理基板121へのコネクタの実装や、コネクタを介して撮像基板111および画像処理基板121を接続するワイヤーハーネスフレキシブルプリント基板、細線同軸等の伝送部材の実装が不要になる。したがって、撮像装置100内の部品点数の削減と、撮像装置100内の省スペース化とを図ることができる。特に、高速伝送の劣化防止の必要性から、100[MHz]~数[GHz]の高周波数帯域伝送が可能な高価な伝送部材を使用する必要がなくなり、高周波数帯域の画像データを無線送信する場合におけるコスト増を抑制することができる。
【0082】
(5)画像データを無線送信することにより、撮像基板111および画像処理基板121へのコネクタの実装が不要になるため、そもそもコネクタ実装の際に生じるエラーや不具合が存在しない。たとえば、コネクタの端子の微細化や小型化および薄型化に伴って、撮像基板111および画像処理基板121の製造上での実装でのエラーが発生しない。コネクタを実装する場合、高速な信号伝送が必要になるにつれて、伝送不良が発生する主な原因がコネクタ周辺で発生する(差動信号のコネクタ入力での反射、差動信号線の電気的平衡が崩れる事での信号品質の劣化)が、画像データを無線送信する構成では、伝送不良の発生原因自体存在しない。
【0083】
特に、撮像基板111にコネクタを実装する場合、撮像素子112自体も高画素化、高速読み出しの機能が向上し、消費電流も増大しており、その電力を撮像基板111に供給するコネクタのピン数も増加傾向にあるが、画像データを無線送信する構成では、コネクタを実装しないため、コネクタのピン数も増加しない。したがって、コネクタ実装による伝送不良が生じない。
【0084】
(6)画像データを無線送信することにより、撮像基板111および画像処理基板121へのコネクタの実装や、コネクタを介して撮像基板111および画像処理基板121を接続するワイヤーハーネスフレキシブルプリント基板、細線同軸等の伝送部材の実装が不要になる。撮像装置100をカメラボディに実装する場合、コネクタおよび伝送部材が実装されないため、撮像装置100が実装されるカメラボディ内の省スペース化を図ることができる。
【0085】
(7)撮像装置100をカメラボディに実装する場合、手振れ補正機能により、撮像ユニット101が撮影中に動かされるが、コネクタおよび伝送部材が実装されていない撮像装置100では、それらの重量やハーネス駆動による負荷トルクが増加せず、重量および負荷トルク増大に伴う手振れ補正機能における消費電力の増加も抑制される。したがって、カメラボディの消費電力の低下を図ることができる。また、カメラボディ内部での発熱も低減されることから、カメラボディの構成部材の減少による軽量化やコストダウンを図ることができる。
【0086】
(8)撮像基板111および画像処理基板121に大きな実装面積を必要とするコネクタが実装されないため、その分、他の回路部品の実装が可能になる。特に、製造の組み立て過程では、コネクタ付きの伝送部材を組み込む必要がないため、組立工程のコスト削減にも寄与できる。
【0087】
なお、上記(1)~(8)において、ワイヤーハーネス、フレキシブルプリント基板、細線同軸等の伝送部材を用いて有線で撮像素子112から画像処理部122に送信する場合と比較した利点について列挙したが、画像データ以外の信号については、伝送部材を用いて有線で伝送してもよい。すなわち、伝送部材を撮像基板111と画像処理基板121との間に接続して、画像データ以外の信号を有線伝送してもよい。
【0088】
以上説明したように、本実施例の撮像装置100は、撮像素子112を実装する撮像基板111から画像処理部122を実装する画像処理基板121への画像データ伝送において、コネクタとその伝送部材を使用すること無しに、撮像基板111と画像処理基板121との間を無線伝送する。これにより、コネクタとその伝送部材を介するよりも大幅に画像データの信号劣化を抑制し、高速伝送の実現が可能になる。また、撮像素子112からの読み出しチャンネル数および端子数が低減され、撮像素子112自体のサイズダウンや、撮像パッケージの小型化を実現でき、小型軽量化と低コスト化が可能になる。
【0089】
なお、本発明は上記の内容に限定されるものではなく、これらを任意に組み合わせたものであっても良い。また、本発明の技術的思想の範囲で考えられるその他の態様も本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0090】
100 撮像装置、101 撮像CoBモジュール、102 画像処理モジュール、111 撮像基板、111a 第1面、111b 第2面、112 撮像素子、113 ボンディングワイヤ、115 フレーム、115a 内周面、116 駆動回路群、117 変調部、119 送信部、121 画像処理基板、121a 第3面、121b 第4面、122 画像処理部、126 画像処理関連回路群、127 復調部、129 受信部、200 伝送線路、201 テストランド、300 伝送線路、301 面方向伝送線路、401 ソルダーレジスト層、402 配線層、403 絶縁層、404 配線層、405 コア層、406 グランド層、407 絶縁層、408 配線層、409 ソルダーレジスト層、460 ボイド孔、461 対応領域、462 非配線対応領域、471 対応領域、472 非配線対応領域、480 差動信号配線、480 差動信号配線、481 面方向伝送線路領域、482 非配線領域、501 テストランド、510 伝送線路、511 面方向伝送線路、600 伝送線路