(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184338
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】ガスセンサ
(51)【国際特許分類】
G01N 27/12 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
G01N27/12 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098423
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】000191238
【氏名又は名称】日清紡マイクロデバイス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119677
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100160495
【弁理士】
【氏名又は名称】畑 雅明
(74)【代理人】
【識別番号】100173716
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100115794
【弁理士】
【氏名又は名称】今下 勝博
(72)【発明者】
【氏名】臼井 孝英
(72)【発明者】
【氏名】久保田 瑶
(72)【発明者】
【氏名】菊池 直樹
(72)【発明者】
【氏名】藤井 伸彦
(72)【発明者】
【氏名】小野 悟
【テーマコード(参考)】
2G046
【Fターム(参考)】
2G046BA01
2G046BA09
2G046BE03
2G046EA02
2G046FB02
(57)【要約】
【課題】本開示は、絶縁膜での放熱量を減少させることを目的とする。
【解決手段】本開示は、基板1と、基板1に設けられている開口部6と、開口部6を覆うメンブレン3と、メンブレン3の開口部6上に搭載され、ガスを検知するセンサ部4と、メンブレン3の開口部6上に搭載され、センサ部4を加熱するヒーター4dと、センサ部4及びヒーター4dの外周のメンブレン3に配置されている、少なくとも一つのスリット5と、を備えるガスセンサである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に設けられている開口部と、
前記開口部を覆う絶縁膜と、
前記開口部上の前記絶縁膜に搭載され、ガスを検知するセンサ部と、
前記開口部上の前記絶縁膜に搭載され、前記センサ部を加熱するヒーターと、
前記センサ部及び前記ヒーターの外周の前記絶縁膜に配置されている、少なくとも一つのスリットと、
を備えるガスセンサ。
【請求項2】
前記スリットの終端が、前記絶縁膜が前記基板に固定されている位置よりも前記センサ部側に配置されている、
請求項1に記載のガスセンサ。
【請求項3】
前記絶縁膜は、前記開口部上に配置されている絶縁膜と連続して形成されているクローズドメンブレンである、
請求項1に記載のガスセンサ。
【請求項4】
前記絶縁膜は、前記基板に固定されている絶縁膜と三箇所以上でアンカー固定されているサスペンデッドメンブレンである、
請求項1に記載のガスセンサ。
【請求項5】
前記基板の前記センサ部側に重ねられ、前記センサ部を取り囲むように、貫通する開口部が形成されている第2の基板をさらに備える、
請求項1に記載のガスセンサ。
【請求項6】
前記開口部が、
前記基板を貫通している貫通孔、又は
前記基板の底部を残し、前記絶縁膜側に設けられた窪みである、
請求項1に記載のガスセンサ。
【請求項7】
前記センサ部は、
ガスのセンシング膜と、
前記センシング膜の下に配置され、前記センシング膜の電気特性を測定するための電極と、を備え
前記ヒーターは、前記電極の下に少なくとも一つの絶縁膜を間に挟んで配置され、
前記ヒーターと同じ層に、温度を測定する温度センサを備え、
前記ヒーター及び温度センサの下に、絶縁膜を備える、
請求項1に記載のガスセンサ。
【請求項8】
前記絶縁膜の上に、一つ以上の前記センサ部が備わり、
前記センサ部のそれぞれに前記スリットが備わる、
請求項1に記載のガスセンサ。
【請求項9】
前記スリットが、前記センサ部から等距離に伸びている、
請求項1に記載のガスセンサ。
【請求項10】
前記センサ部は円形であり、
前記スリットが、前記センサ部の外周に沿った湾曲形状を有している、
請求項1に記載のガスセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスと反応するセンシング膜の電気特性の変化に基づいて、ガスを検知するガスセンサが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1では、センシング膜を特定の温度に加熱するヒーターの支持膜を、熱損失の少ないガラス質で形成することで、支持膜側への放熱を防ぐ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、ヒーターの熱は支持膜で放熱されにくいが、ヒーターと温度センサの配置されている絶縁膜内で熱が伝搬する。このため、特許文献1のような、クローズドメンブレン構造では、ヒーターで熱したセンシング膜の熱が絶縁膜を伝わり放熱されるため、消費電力が増加する問題があった。
【0005】
そこで本開示は、絶縁膜での放熱量を減少させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のガスセンサは、
基板と、
前記基板に設けられている開口部と、
前記開口部を覆う絶縁膜と、
前記絶縁膜の前記開口部上に搭載され、ガスを検知するセンサ部と、
前記絶縁膜の前記開口部上に搭載され、前記センサ部を加熱するヒーターと、
前記センサ部及び前記ヒーターの外周の前記絶縁膜に配置されている、少なくとも一つのスリットと、
を備える。
【0007】
本開示のガスセンサでは、前記スリットの終端が、前記絶縁膜が前記基板に固定されている位置よりも前記センサ部側に配置されていてもよい。
例えば、前記絶縁膜は、前記開口部上に配置されている絶縁膜と連続して形成されているクローズドメンブレンである。
例えば、前記絶縁膜は、前記基板に固定されている絶縁膜と三箇所以上でアンカー固定されているサスペンデッドメンブレンである。
【0008】
前記開口部は、前記基板を貫通している貫通孔、又は前記基板の底部を残し、前記絶縁膜側に設けられた窪みでありうる。
【0009】
前記センサ部は、ガスのセンシング膜と、前記センシング膜の下に配置され、前記センシング膜の電気特性を測定するための電極と、を備える。
本開示では、前記ヒーターは、前記電極の下に少なくとも一つの絶縁膜を間に挟んで配置され、前記ヒーターと同じ層に、温度を測定する温度センサを備え、前記ヒーター及び温度センサの下に、絶縁膜を備える態様を採用しうる。
【0010】
前記絶縁膜の上に、一つ以上の前記センサ部が備わり、前記センサ部のそれぞれに前記スリットが備わっていてもよい。
【0011】
前記スリットは、前記センサ部から等距離に伸びていてもよい。また、前記センサ部は円形であってもよい。この場合、前記スリットが、前記センサ部の外周に沿った湾曲形状を有していてもよい。
【0012】
本開示のガスセンサでは、前記基板の前記センサ側に重ねられ、前記センサ部を取り囲むように、貫通する開口部が形成されている第2の基板をさらに備えてもよい。
【0013】
なお、上記各開示は、可能な限り組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0014】
本開示のガスセンサは、絶縁膜での熱の伝搬を遮るスリットを備えるため、絶縁膜での放熱量を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図3】本開示のガスセンサの断面構成の一例であり、(a)はB-B’断面を示し、(b)はC-C’断面を示す。
【
図4】メンブレンに加わる応力の一例であり、(a)はスリットが短い場合を示し、(b)はスリットが長い場合を示す。
【
図8】本開示のガスセンサの製造過程の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本開示は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0017】
(第1の実施形態)
図1及び
図2に、本開示のガスセンサの構成例を示す。
図1はガスセンサの平面図を示し、
図2はA-A’断面構成を示す。図では、メンブレン3が開口部6上に配置されている絶縁膜と連続して形成されているクローズドメンブレンである例を示す。本実施形態のガスセンサは、基板1と、基板1に設けられている開口部6と、開口部6を覆う絶縁膜からなるメンブレン3と、ガスを検知するセンサ部4と、少なくとも一つのスリット5と、を備える。
【0018】
開口部6は、基板1のうちのメンブレン3の配置される表面に設けられた空隙であり、基板1を貫通していてもよいし、基板1の底部を残していてもよい。図では、基板1を貫通する構成例を示す。センサ部4は、開口部6上のメンブレン3に搭載される。
【0019】
スリット5は、メンブレン3の厚み方向を貫通する、細長い貫通孔である。センサ部4の外周に配置するスリット5は、少なくとも1本以上、センサ部4の外周のメンブレン3に配置される。本実施形態では、センサ部4の外周のうちのX軸方向の両側に、Y軸方向に延びるスリット5が配置されている例を示す。スリット5の端部の形状は円形のように湾曲していてもよいし、矩形であってもよい。
【0020】
図3(a)に、センサ部4を通るY軸上のB-B’断面構成例を示す。
図3(b)に、スリット5を通るC-C’断面構成例を示す。スリット5の終端は、
図3(b)に示すように、メンブレン3が基板1に固定されている場所よりも、基板1の中央側に配置される。開口部6の幅は、センサ部4よりも大きな任意の値とするが、本実施形態ではY軸方向の幅がD
Bである例を示す。スリット5のY軸方向の長さD
Mは、センサ部4の幅よりも長くかつ幅D
Bよりも短い任意の値を採用することができる。
【0021】
図4に、スリット5の長さの比較例を示す。図ではスリット5の端部が矩形である例を示す。長いスリット5Lと比較して短いスリット5Sの方が、センサ部4の配置される部分への応力の影響が少ないことが分かる。また長いスリット5Lと比較して短いスリット5Sの方が、スリット5の端部にかかる応力が小さく、範囲も狭い。これらより、スリット5の長さを調整することで、メンブレン3におけるセンサ部4の搭載部分の強度を向上させ、センサ部4を安定して固定できることが分かる。
【0022】
図5に、センサ部4の構成例を示す。センサ部4は、ガスを検知可能な任意の構成を採用することができる。例えば、センサ部4は、センシング膜4fと、電極4eと、ヒーター4dと、温度センサ4cと、を備える。本実施形態では、メンブレン3が下部メンブレン3a及び上部メンブレン3bを備え、上部メンブレン3b上にセンシング膜4f及び電極4eが配置される例を示す。
【0023】
センシング膜4fは、金属酸化膜のようなガスのセンシング材料を含む。電極4eは、センシング膜4fの下に配置され、センシング膜4fの電気特性を測定する。ヒーター4dは、電極4eの下に少なくとも一つの絶縁膜を間に挟んで配置される。本実施形態では、少なくとも一つの絶縁膜が上部メンブレン3bである例を示す。ヒーター4dは、センシング膜4fを加熱する。温度センサ4cは、ヒーター4dの近傍に配置され、温度を測定する。
【0024】
ガスセンサでは、感度を良くするために、センシング膜4fの急速な昇温を行うことがある。本実施形態では、スリット5によってセンサ部4とメンブレン3との接触面積が少なくなっているため、メンブレン3を伝わってセンサ部4の温度が拡散しにくい。このため、本実施形態のガスセンサは、急速な昇温を効率よく行うことができる。
【0025】
図6に、スリット5のバリエーションの一例を示す。センサ部4の形状は任意であるが、
図1では矩形、
図6では円形の例を示す。センサ部4の外周に配置するスリット5は、少なくとも1本以上配置される。スリット5は、直線でも良く、曲線でも良く、一部曲線を含んでも良い。例えば、
図6(a)及び
図6(b)に示すように、センサ部4の外周に沿った湾曲形状を有していてもよい。また、スリット5の長さは任意であるが、
図1、
図6(b)、
図6(c)及び
図6(d)に示すように、センサ部4から等距離に伸びていてもよい。
【0026】
本実施形態では、メンブレン3がクローズドメンブレンである例を示したが、本開示はこれに限定されず、メンブレン3が基板1に固定されている位置よりもセンサ部4側にスリット5の終端が配置されている任意の態様を採用することができる。具体的には、
図7に示すような、基板1に固定されているメンブレン3と三箇所以上でアンカー固定されているサスペンデッドメンブレンであってもよい。
【0027】
以上説明したように、本実施形態によれば、スリット5が基板1まで伸延していないため、外部からの力や昇温又は降温により生じる内部応力の集中を緩和できる。また、メンブレン3がクローズドメンブレン又はサスペンデッドメンブレンであれば、メンブレン3の裏面にガスが回り込みにくく、基板1の上部から導入されるガスを効率良くセンシング膜4fに供給できる。さらに本開示は、基板1上から導入された低温のガスが、メンブレン3の裏面に回り込みにくいため、センシング膜4fの温度低下を抑制することができる。
【0028】
(第2の実施形態)
本実施形態では、
図8を参照しながら、本開示のガスセンサの製造方法を説明する。基板1は、たとえばシリコン基板であり、シリコン基板の表面全体に熱酸化により、SiO2膜を5000Aの厚さに形成する。プラズマ酸化膜でも良く、厚さは0.1μmから2μmの範囲で形成する(
図8(a))
【0029】
次に、少なくとも一層以上のCVD膜2を形成する(
図8(a))。CVD膜2は、酸化膜でも良く、減圧ナイトライド膜でも良く、SiON膜でも良い。CVD膜2の厚さは、例えば、0.1μmから2μmの範囲で形成する。
【0030】
次に、メンブレン3、ヒーター4d、温度センサ4c、及び電極4eを形成する(
図8(a))。ここで、メンブレン3は、
図5に示す通り、下部メンブレン3a及び上部メンブレン3bを備え、下部メンブレン3a及び上部メンブレン3bの間にヒーター4d及び温度センサ4cが形成される。
【0031】
また、下部メンブレン3a上へのヒーター4d及び温度センサ4cの形成は、たとえばPtをスパッタリング法で形成して、フォトリソグラフィー法でヒーター4dあるいは温度センサ4cのパターニングをして、ドライエッチング法で除去する。初めにフォトリソグラフィー法でパターニングしてから、Ptをスパッタリング法で形成して、リフトオフしてパターニングしても良く、蒸着法を用いても良い。ヒーター4dあるいは温度センサ4cの材料としては、Ptだけでなく、Wでも良く、ポリシリコンでも良い。上部メンブレン3b及び下部メンブレン3aの密着層として、TiやTiNを形成しても良く、Crを形成しても良く、Siを形成しても良い。ヒーター4d及び温度センサ4cの厚さは、例えば、0.1μmから2μmの範囲で形成する。
【0032】
また、上部メンブレン3b上への電極4eの形成は、ヒーター4d及び温度センサ4cの形成と同様である。ただし、電極4e厚さは、例えば、0.1μmから1μmの範囲で形成する。
【0033】
電極4eの形成の後、続いて、メンブレン3にスリット5を形成する(
図8(b))。この図以降はヒーター4d及び温度センサ4cを省略する。フォトリソグラフィー法を用いて、センシング膜4fの配置される領域の外周に、スリット5の形状に合わせてパターニングを行い、ドライエッチング法でメンブレン3を除去する。メンブレン3の除去は、ウエットエッチング法で除去しても良く、イオンミリングで除去しても良い。
【0034】
続いて、基板1に開口部6を形成する(
図8(c))。具体的には、基板1の裏面の研磨により基板1を所望の厚さに薄化し、フォトリソグラフィー法を用いて基板1の裏面にパターニングを行い、ドライエッチングを行う。これにより、基板1を貫通した開口部6が形成され、スリット5が形成される。なお、基板1は、ウエットエッチング法で除去しても良く、基板1の表面にパターニングして、表面から基板1を除去しても良い。
【0035】
続いて、センシング膜4fを形成する(
図8(d))。具体的には、電極4eの上からセンシング膜4fを塗布し、アニールにより焼結する。センシング膜4fの塗布は、例えば、インクジェット法又はディスペンス法で行うことができる。またセンシング膜4fは、スパッタリング法により形成することもできる。センシング膜4fの厚さは、所望のガスを検出するために最適化された厚さであり、センシング膜4fの材料は、特に金属酸化膜で良く、SnO2膜でもよく、WO3でも良い。
【0036】
以上説明した工程を行うことで、実施形態1のガスセンサを製造することができる。
【0037】
(第3の実施形態)
図9に、本開示のガスセンサの構成例を示す。本実施形態のガスセンサは、メンブレン3に2つのセンサ部4A及び4Bが配置されている。本開示は、
図8(c)に示した開口部6の形成の際に、センサ部4A及び4Bの間のメンブレン3Cの下の基板1を除去してもよいし、残してもよい。
【0038】
図10及び
図11に、D-D’断面の構成例を示す。例えば、
図10に示すように、メンブレン3Cの下は、開口部6になっていてもよい。また
図11に示すように、メンブレン3Cの下が基板1になっていてもよい。
【0039】
本実施形態は、メンブレン3の上に二つ以上のセンサ部4を配置した場合であっても、センサ部4A及び4Bの間にメンブレン3Cが配置されている。このため、本開示は、ガスをメンブレン3の表面に効率よく導入することができる。
【0040】
さらに、本開示のガスセンサは、メンブレン3の上に二つ以上のセンサ部4A及び4Bを配置した場合に、センサ部4の間に、メンブレン3Cがあるために、センサ部4A及び4Bの下のメンブレン3の裏面にガスが流れ込みにくく、導入されるガスによる冷却を抑制できる。
【0041】
(第4の実施形態)
図12に、本実施形態のガスセンサの断面構成例を示す。本実施形態のガスセンサは、複数の基板が重ねられた多層構造を有する。
図12では、一例として、
図2に示すガスセンサにおいて、基板1のセンサ部4側に基板101が重ねられ、電極7及び貫通電極107で接続されている例を示す。
【0042】
基板101は、センサ部4を取り囲むように、貫通する開口部106が形成されている。これにより、ガスを開口部106においてセンサ部4をガスと効率よく反応させることができる。開口部106のXY平面における形状は任意であり、開口部6と同じであってもよいし、異なっていてもよい。開口部106のXY平面における形状は、センサ部4に向けてガスに一定の流れを発生させる形状であってもよい。
【0043】
なお、本実施形態は、基板101に配線を形成し、開口部106を形成し、貫通電極107を形成し、
図2に示すガスセンサと接合することで、作製することができる。接合は、金属接合でも、常温接合でもよい。また、上下の基板1間の電位を伝えるために、複数の基板が電極7で接続されていてもよい。
【0044】
また、本開示の開口部6は、
図12に示すように、基板1の底部を残し、メンブレン3側に設けられた窪みであってもよい。
【符号の説明】
【0045】
1:基板
2:CVD膜
3:メンブレン
3a:下部メンブレン
3b:上部メンブレン
4、4A、4B:センサ部
4c:温度センサ
4d:ヒーター
4e、7:電極
4f:センシング膜
5:スリット
6、106:開口部
107:貫通電極