IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東京エレクトロン株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-接合システム 図1
  • 特開-接合システム 図2
  • 特開-接合システム 図3
  • 特開-接合システム 図4
  • 特開-接合システム 図5
  • 特開-接合システム 図6
  • 特開-接合システム 図7
  • 特開-接合システム 図8
  • 特開-接合システム 図9
  • 特開-接合システム 図10
  • 特開-接合システム 図11
  • 特開-接合システム 図12
  • 特開-接合システム 図13
  • 特開-接合システム 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184648
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】接合システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20231221BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
H01L21/02 B
H01L21/68 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023189859
(22)【出願日】2023-11-07
(62)【分割の表示】P 2022515280の分割
【原出願日】2021-03-30
(31)【優先権主張番号】P 2020071650
(32)【優先日】2020-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川内 拓男
(72)【発明者】
【氏名】松永 正隆
(72)【発明者】
【氏名】坂本 亮一
(72)【発明者】
【氏名】本田 勝
(72)【発明者】
【氏名】西村 理志
(57)【要約】
【課題】フットプリントを小さくすること。
【解決手段】本開示による接合システムは、第1搬送装置および第2搬送装置と、第3搬送装置と、ロードロック室と、複数のゲートとを備える。第1搬送装置および第2搬送装置は、常圧雰囲気において第1基板および第2基板を搬送する。第3搬送装置は、減圧雰囲気において第1基板および第2基板を搬送する。ロードロック室は、第1基板および第2基板を収容可能な収容部を有し、収容部を常圧雰囲気と減圧雰囲気との間で切り替え可能である。複数のゲートは、ロードロック室の異なる3つの側面にそれぞれ設けられ、ロードロック室を開閉可能である。また、第1搬送装置、第2搬送装置および第3搬送装置は、複数のゲートのうちそれぞれ異なるゲートを介してロードロック室に対する第1基板および第2基板の搬入出を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板および第2基板を分子間力により接合することによって重合基板を形成する接合システムであって、
常圧雰囲気において前記第1基板および前記第2基板を搬送する第1搬送装置および第2搬送装置と、
減圧雰囲気において前記第1基板および前記第2基板を搬送する第3搬送装置と、
前記第1基板および前記第2基板を収容可能な収容部を有し、前記収容部を前記常圧雰囲気と前記減圧雰囲気との間で切り替え可能なロードロック室と
前記ロードロック室の異なる3つの側面にそれぞれ設けられ、前記ロードロック室を開閉可能な複数のゲートと
を備え、
前記第1搬送装置、前記第2搬送装置および前記第3搬送装置は、前記複数のゲートのうちそれぞれ異なるゲートを介して前記ロードロック室に対する前記第1基板および前記第2基板の搬入出を行う、接合システム。
【請求項2】
カセットが載置される載置台を有する搬入出ブロックと、
前記第1基板および前記第2基板の接合される表面を前記減圧雰囲気にて改質する表面改質装置と、改質された前記第1基板および前記第2基板の表面を親水化する表面親水化装置とが配置される処理ブロックと
を備え、
前記第1搬送装置は、前記搬入出ブロックに配置され、前記カセットから前記ロードロック室への前記第1基板および前記第2基板の搬送を行い、
前記第3搬送装置は、前記処理ブロックに配置され、前記ロードロック室から前記表面改質装置への前記第1基板および前記第2基板の搬送を行い、
前記第2搬送装置は、前記処理ブロックに配置され、前記ロードロック室から前記表面親水化装置への前記第1基板および前記第2基板の搬送を行う、請求項1に記載の接合システム。
【請求項3】
前記ロードロック室は、前記第1搬送装置と前記第2搬送装置との間に配置される、請求項1または2に記載の接合システム。
【請求項4】
前記収容部は、
前記第1搬送装置によってアクセスされる第1収容部と、
前記第1収容部の上部または下部に配置され、前記第1収容部と独立して前記常圧雰囲気と前記減圧雰囲気との間で切り替え可能であり、前記第2搬送装置によってアクセスされる第2収容部と
を備える、請求項1~3のいずれか一つに記載の接合システム。
【請求項5】
平面視において、2つの前記第3搬送装置、2つの前記表面改質装置、2つの前記ロードロック室が、前記搬入出ブロックおよび前記処理ブロックの並び方向に沿った直線であって、前記第2搬送装置を通る前記直線に対して対称に配置される、請求項2に記載の接合システム。
【請求項6】
2つの前記ロードロック室は、前記搬入出ブロック、2つの前記第3搬送装置および前記第2搬送装置によって囲まれる領域に配置される、請求項5に記載の接合システム。
【請求項7】
前記ロードロック室は、平面視において、前記異なる3つの側面を含む4つの側面からなる形状が台形状である、請求項6に記載の接合システム。
【請求項8】
前記処理ブロックは、前記搬入出ブロックと前記第2搬送装置との間に、複数のモジュールが積層された積層部
を備え、
前記ロードロック室は、前記積層部に配置される、請求項2に記載の接合システム。
【請求項9】
前記複数のモジュールは、前記重合基板の前記第2搬送装置から前記第1搬送装置への受け渡しが行われる第1受渡部、前記第1基板および前記第2基板の仮置部、前記第1基板および前記第2基板に付された識別情報を読み取る読取部の少なくとも1つを含む、請求項8に記載の接合システム。
【請求項10】
前記表面親水化装置は、前記表面改質装置の上部または下部に配置される、請求項2に記載の接合システム。
【請求項11】
前記第1基板および前記第2基板の検査を行う検査装置
を備え、
前記検査装置は、前記処理ブロックにおいて、前記表面改質装置および前記表面親水化装置とともに積層される、請求項10に記載の接合システム。
【請求項12】
親水化された前記第1基板と前記第2基板とを分子間力により接合する接合装置
を備え、
前記接合装置は、前記処理ブロックに配置される、請求項2に記載の接合システム。
【請求項13】
前記処理ブロックは、
前記搬入出ブロックに隣接し、前記第2搬送装置、前記第3搬送装置、前記表面改質装置および前記表面親水化装置が配置される第1処理ブロックと、
前記第1処理ブロックに隣接する第2処理ブロックと
を備え、
前記接合装置は、前記第2処理ブロックに配置される、請求項12に記載の接合システム。
【請求項14】
前記第1処理ブロックは、
前記第2搬送装置と前記第2処理ブロックとの間に第2受渡部
を備え、
前記第2処理ブロックは、
前記第2搬送装置によって前記第2受渡部に載置された前記第1基板および前記第2基板を前記接合装置へ搬送する第4搬送装置
を備える、請求項13に記載の接合システム。
【請求項15】
前記第1基板、前記第2基板および前記重合基板のうち少なくとも1つの検査を行う検査装置
を備え、
前記検査装置は、前記第2処理ブロックにおいて、前記接合装置の上部または下部に配置される、請求項14に記載の接合システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、接合システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体デバイスの高集積化の要請に応えるため、半導体デバイスを3次元に積層する3次元集積技術を用いることが提案されている。この3次元集積技術を用いたシステムとしては、たとえば半導体ウエハ等の基板同士を接合する接合技術が知られている。
【0003】
接合技術の1つとして、接着剤などを使用することなく、基板同士を化学結合により直接接合する手法が知られている。この手法を用いた接合システムは、第1、第2基板の接合面を改質する表面改質装置と、改質後の第1、第2基板の接合面を親水化する親水化装置と、親水化後の第1、第2基板を接合する接合装置とを備える。また、接合システムは、各装置間で第1、第2基板を搬送する複数の基板搬送装置を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-10921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、接合システムがクリーンルーム等の床面積に占める割合であるフットプリントを小さくすることのできる接合システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様による接合システムは、第1基板および第2基板を分子間力により接合することによって重合基板を形成する接合システムであって、第1搬送装置および第2搬送装置と、第3搬送装置と、ロードロック室と、複数のゲートとを備える。第1搬送装置および第2搬送装置は、常圧雰囲気において第1基板および第2基板を搬送する。第3搬送装置は、減圧雰囲気において第1基板および第2基板を搬送する。ロードロック室は、第1基板および第2基板を収容可能な収容部を有し、収容部を常圧雰囲気と減圧雰囲気との間で切り替え可能である。複数のゲートは、ロードロック室の異なる3つの側面にそれぞれ設けられ、ロードロック室を開閉可能である。また、第1搬送装置、第2搬送装置および第3搬送装置は、複数のゲートのうちそれぞれ異なるゲートを介してロードロック室に対する第1基板および第2基板の搬入出を行う。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、フットプリントを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る接合システムの構成を示す模式平面図である。
図2図2は、実施形態に係る接合システムの構成を示す模式平面図である。
図3図3は、実施形態に係る接合システムのレイアウト図である。
図4図4は、第1基板および第2基板の模式側面図である。
図5図5は、実施形態に係る接合装置の構成を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るロードロック室の平面図である。
図7図7は、実施形態に係るロードロック室を第1搬送装置のアクセス方向から見た側面図である。
図8図8は、実施形態に係るロードロック室を第2搬送装置のアクセス方向から見た側面図である。
図9図9は、実施形態に係るロードロック室を第3搬送装置のアクセス方向から見た側面図である。
図10図10は、実施形態に係る接合システムにおける第1基板、第2基板および重合基板の搬送手順を示すフローチャートである。
図11図11は、検査装置の配置例を示す図である。
図12図12は、検査装置の配置例を示す図である。
図13図13は、検査装置の配置例を示す図である。
図14図14は、第2変形例に係る接合システムの構成を示す模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本開示による接合システムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
また、以下に示す実施形態では、「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」といった表現が用いられる場合があるが、これらの表現は、厳密に「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」であることを要しない。すなわち、上記した各表現は、例えば製造精度、設置精度などのずれを許容するものとする。
【0011】
また、以下参照する各図面では、説明を分かりやすくするために、互いに直交するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする直交座標系を示す場合がある。また、鉛直軸を回転中心とする回転方向をθ方向と呼ぶ場合がある。
【0012】
<1.接合システムの構成>
まず、実施形態に係る接合システムの構成について図1図3を参照して説明する。図1および図2は、実施形態に係る接合システムの構成を示す模式平面図である。
【0013】
なお、実施形態に係る接合システムは、大きく分けて上層および下層の2層構造になっており、図1には下層の構成が主に示されており、図2には上層の構成が主に示されている。また、図3は、実施形態に係る接合システムのレイアウト図である。さらに、図4は、第1基板および第2基板の模式側面図である。
【0014】
図1図3に示す本実施形態に係る接合システム1は、第1基板W1と第2基板W2とを接合することによって重合基板Tを形成する(図4参照)。
【0015】
第1基板W1は、たとえばシリコンウエハや化合物半導体ウエハなどの半導体基板に複数の電子回路が形成された基板である。また、第2基板W2は、たとえば電子回路が形成されていないベアウエハである。第1基板W1と第2基板W2とは、略同径を有する。
【0016】
なお、第2基板W2に電子回路が形成されていてもよい。また、上述した化合物半導体ウエハとしては、たとえばヒ化ガリウム、炭化シリコン、窒化ガリウムおよびリン化インジウムなどを含むウエハを用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0017】
図1に示すように、接合システム1は、搬入出ブロック2と、処理ブロック3とを備える。また、処理ブロック3は、第1処理ブロック3aと第2処理ブロック3bとを備える。
【0018】
搬入出ブロック2、第1処理ブロック3aおよび第2処理ブロック3bは、X軸正方向に沿って、搬入出ブロック2、第1処理ブロック3aおよび第2処理ブロック3bの順番で並べられて一体的に接続される。
【0019】
(搬入出ブロックについて)
搬入出ブロック2は、載置台10と、搬送エリア20とを備える。載置台10は、複数の載置板11a~11dを備える。載置板11a~11dには、複数枚(たとえば、25枚)の基板を水平状態で収容可能なカセットC1~C4がそれぞれ載置される。カセットC1は第1基板W1を収容するカセットであり、カセットC2は第2基板W2を収容するカセットであり、カセットC3は重合基板Tを収容するカセットである。また、カセットC4は、たとえば、不具合が生じた基板を回収するためのカセットである。
【0020】
なお、カセットC1,C2において、第1基板W1および第2基板W2は、接合面を上面にした状態で向きを揃えて収容される。
【0021】
搬送エリア20は、載置台10のX軸正方向側に隣接して配置される。かかる搬送エリア20には、Y軸方向に延在する搬送路21と、この搬送路21に沿って移動可能な第1搬送装置22とが設けられる。第1搬送装置22は、たとえば鉛直方向、水平方向および鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有する。第1搬送装置22は、かかる搬送アームを用い、載置板11a~11cに載置されたカセットC1~C3と、第1処理ブロック3aとの間で、第1基板W1、第2基板W2および重合基板Tの搬送を行う。
【0022】
具体的には、第1搬送装置22は、カセットC1から第1基板W1を取り出して第1処理ブロック3aへ搬送する。また、第1搬送装置22は、カセットC2から第2基板W2を取り出して第1処理ブロック3aへ搬送する。また、第1搬送装置22は、第1処理ブロック3aから重合基板Tを受け取ってカセットC3へ収容する。
【0023】
なお、図3に示すように、図面においては、載置板11a~11dを「FUST」と記載し、第1搬送装置22を「CRA」と記載する場合がある。
【0024】
(処理ブロックについて)
処理ブロック3(第1処理ブロック3aおよび第2処理ブロック3b)は、X軸方向に沿って延在する搬送エリア3cと、搬送エリア3cを挟んで配置される2つの処理エリア3d,3eを備える。処理エリア3dは、搬送エリア3cのY軸正方向側に配置され、処理エリア3eは、搬送エリア3cのY軸負方向側に配置される。処理ブロック3は、下層および上層の2層構造を有するが、この点については後述する。
【0025】
(第1処理ブロックについて)
第1処理ブロック3aは、搬入出ブロック2の搬送エリア20に隣接する。第1処理ブロック3aの搬送エリア3cには、第1積層部31と、第2搬送装置32と、第2積層部33とが配置される。第1積層部31、第2搬送装置32および第2積層部33は、X軸正方向に沿って、第1積層部31、第2搬送装置32および第2積層部33の順番に並べられる。
【0026】
具体的には、第1積層部31は、搬入出ブロック2の搬送エリア20と第2搬送装置32との間に配置される。第2積層部33は、第2搬送装置32と第2処理ブロック3bの搬送エリア3cとの間に配置される。第2搬送装置32は、第1積層部31と第2積層部33との間に配置される。
【0027】
第1積層部31および第2積層部33には、複数のモジュールがZ軸方向に積層されている。たとえば、図3に示すように、第1積層部31には、読取部31a、第1仮置部31b、2つの第1受渡部31cおよび2つのロードロック室31dが積層されている。
【0028】
読取部31a、第1仮置部31b、2つの第1受渡部31cおよび2つのロードロック室31dは、たとえば、下から順に、読取部31a、第1仮置部31b、2つの第1受渡部31cおよび2つのロードロック室31dの順番で積層される。
【0029】
読取部31aは、第1基板W1および第2基板W2に付された識別情報を読み取るモジュールである。
【0030】
第1仮置部31bは、第1基板W1および第2基板W2が一時的に載置される場所である。たとえば、第2搬送装置32によって保持された第1基板W1または第2基板W2の位置が基準位置からずれている場合、第2搬送装置32は、かかる基板を第1仮置部31bに一旦載置して取り直すことで、かかる基板の位置ずれを解消することができる。
【0031】
第1受渡部31cは、重合基板Tが載置される場所である。具体的には、第2搬送装置32から第1搬送装置22への重合基板Tの受け渡しが第1受渡部31cにおいて行われる。
【0032】
ロードロック室31dは、第1基板W1および第2基板W2を収容可能な収容部を有する。ロードロック室31dの収容部は、吸引管を介して真空ポンプ等の吸引装置に接続されており、吸引装置により収容部を常圧雰囲気と減圧雰囲気との間で切り替えることができる。
【0033】
実施形態において、2つのロードロック室31d同士は積層されておらず、水平方向(Y軸方向)に並べて配置されている(図1参照)。ロードロック室31dの具体的な構成等については後述する。
【0034】
なお、図面においては、読取部31aを「WID」、第1仮置部31bを「THS」、第1受渡部31cを「TRS」、ロードロック室31dを「LLS」と記載する場合がある。
【0035】
第2積層部33には、たとえば、第2仮置部33a、第2受渡部33b、第3受渡部33c、第2アライメント部33d、第1アライメント部33eが積層されている。
【0036】
第2仮置部33aは、第1積層部31に配置される第1仮置部31bと同様、第1基板W1および第2基板W2が一時的に載置される場所である。第2受渡部33bは、重合基板Tが載置される場所である。具体的には、後述する第4搬送装置37から第2搬送装置32への重合基板Tの受け渡しが第2受渡部33bにおいて行われる。第3受渡部33cは、反転機構を有する受渡部である。第3受渡部33cは、たとえば、後述する接合装置39によって接合されなかった第1基板W1を反転させる。
【0037】
第2アライメント部33dは、第2基板W2のアライメント処理を行うモジュールである。たとえば、第2アライメント部33dは、第2基板W2を吸着保持して回転させる保持部と、第2基板W2のノッチ部の位置を検出する検出部とを備える。第2アライメント部33dは、保持部に吸着保持された第2基板W2を回転させながら検出部で第2基板W2のノッチ部の位置を検出することで、当該ノッチ部の位置を調節して第2基板W2の水平方向の向きを調節することができる。
【0038】
第1アライメント部33eは、第1基板W1のアライメント処理を行うモジュールである。たとえば、上述した第2アライメント部33dの構成に加えて、保持部に保持された第1基板W1を反転させる反転機構を備える。かかる第1アライメント部33eは、第1基板W1の水平方向の向きを調節することができるとともに、第1基板W1の表裏を反転させることができる。
【0039】
なお、図面においては、第2仮置部33aを「THS」、第2受渡部33bを「TRS」、第3受渡部33cを「RTRS」、第2アライメント部33dを「NAM」、第1アライメント部33eを「RNAM」と記載する場合がある。
【0040】
第2搬送装置32は、たとえば鉛直方向、水平方向および鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有する。第2搬送装置32は、搬送アームを用いて、第1積層部31と、第2積層部33と、後述する表面親水化装置36との間で、第1基板W1、第2基板W2および重合基板Tの搬送を行う。
【0041】
第1処理ブロック3aの処理エリア3d,3eには、それぞれ、第3搬送装置34と、表面改質装置35と、複数(ここでは2つ)の表面親水化装置36とが配置される。
【0042】
第3搬送装置34および表面改質装置35は、X軸正方向に沿って、第3搬送装置34および表面改質装置35の順番で並べられる。また、2つの表面親水化装置36は、互いに積層され、第3搬送装置34(具体的には、搬送室34a)および表面改質装置35の上部に跨がるように配置される(図3参照)。なお、表面親水化装置36は、第3搬送装置34(具体的には、搬送室34a)および表面改質装置35の下部に配置されてもよい。
【0043】
このように、実施形態において、表面親水化装置36は、第3搬送装置34(搬送室34a)および表面改質装置35の上部または下部に配置される。これにより、たとえば、搬送室34aおよび表面改質装置35に接続される吸引装置や吸引管をまとめて配設することができることから、システム全体を小型化することができる。
【0044】
第3搬送装置34は、内部を密閉可能な搬送室34aに配置される。第3搬送装置34は、たとえば鉛直方向、水平方向および鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有する。第3搬送装置34は、搬送アームを用い、ロードロック室31dと表面改質装置35との間で、第1基板W1および第2基板W2の搬送を行う。
【0045】
搬送室34aは、ロードロック室31dに隣接するとともに、表面改質装置35に隣接する。搬送室34aには、吸引管を介して真空ポンプ等の吸引装置が接続される。搬送室34aは、吸引装置が作動すると、室内が減圧されて減圧雰囲気となる。
【0046】
搬送室34aは、吸引装置によって常時減圧雰囲気とされる。このように、第3搬送装置34は、減圧雰囲気において第1基板W1および第2基板W2を搬送する。一方、上述した第1搬送装置22および第2搬送装置32は、常圧雰囲気において第1基板W1および第2基板W2を搬送する。
【0047】
なお、常圧とは、たとえば大気圧であるが、大気圧と全く同一であることを要さず、大気圧に対し、たとえば±10kPaの圧力範囲を含んでいてもよい。
【0048】
表面改質装置35は、ゲートバルブ105を介して搬送室34aに接続される。表面改質装置35には、吸引管を介して真空ポンプ等の吸引装置が接続される。表面改質装置35は、吸引装置が作動すると、室内が減圧されて減圧雰囲気となる。搬送室34aと同様、表面改質装置35も常時減圧雰囲気とされる。
【0049】
表面改質装置35は、第1基板W1および第2基板W2の接合面を減圧雰囲気にて改質する。具体的には、表面改質装置35は、第1基板W1および第2基板W2の接合面におけるSiO2の結合を切断して単結合のSiOとすることで、その後親水化されやすくするように当該接合面を改質する。
【0050】
なお、表面改質装置35では、減圧雰囲気にて処理ガスである酸素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。そして、かかる酸素イオンが、第1基板W1および第2基板W2の接合面に照射されることにより、接合面がプラズマ処理されて改質される。
【0051】
表面親水化装置36は、たとえば脱イオン水などの親水化処理液によって第1基板W1および第2基板W2の接合面を親水化するとともに、接合面を洗浄する。表面親水化装置36では、たとえばスピンチャックに保持された第1基板W1または第2基板W2を回転させながら、当該第1基板W1または第2基板W2上に脱イオン水を供給する。これにより、第1基板W1または第2基板W2上に供給された脱イオン水が第1基板W1または第2基板W2の接合面上を拡散し、接合面が親水化される。
【0052】
なお、図面においては、第2搬送装置32を「PRA」と記載し、第3搬送装置34を「VSRA」と記載し、表面改質装置35を「SAP」と記載し、表面親水化装置36を「SCR」と記載する場合がある。
【0053】
(第2処理ブロックについて)
第2処理ブロック3bは、第1処理ブロック3aの第2積層部33に隣接する。第2処理ブロック3bの搬送エリア3cには、第4搬送装置37と、第3仮置部38aと、第4仮置部38bとが配置される。
【0054】
第4搬送装置37は、第1処理ブロック3aの第2積層部33と、第3仮置部38aおよび第4仮置部38bとの間に配置される。また、第3仮置部38aおよび第4仮置部38bは、下から順に、第4仮置部38bおよび第3仮置部38aの順番で積層される。
【0055】
第4搬送装置37は、X軸方向に延在する図示しない搬送路に沿って移動可能である。第4搬送装置37は、たとえば鉛直方向、水平方向および鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有する。第4搬送装置37は、搬送アームを用い、第2積層部33、第3仮置部38a、第4仮置部38b、後述する第1温調板39a、第2温調板39bおよび接合装置40の間で、第1基板W1、第2基板W2および重合基板Tの搬送を行う。
【0056】
第3仮置部38aは、第1基板W1の位置を修正するために第1基板W1が一時的に載置される場所である。同様に、第4仮置部38bは、第2基板W2の位置を修正するために第2基板W2が一時的に載置される場所である。
【0057】
なお、図面においては、第3仮置部38aを「UTHS」と記載し、第4仮置部38bを「LTHS」と記載する場合がある。
【0058】
第2処理ブロック3bの処理エリア3d,3eには、それぞれ、第1温調板39aと、第2温調板39bと、接合装置40とが配置される。
【0059】
第1温調板39aおよび第2温調板39bは、下から順に、第2温調板39bおよび第1温調板39aの順番で積層される。
【0060】
第1温調板39aは、第1基板W1の温度を予め決められた温度に調整する。また、第2温調板39bは、第2基板W2の温度を予め決められた温度に調整する。
【0061】
なお、図面においては、第1温調板39aを「UCPL」と記載し、第2温調板39bを「ICPL」と記載する場合がある。
【0062】
接合装置40は、親水化された第1基板W1と第2基板W2とを分子間力によって接合することにより、重合基板Tを作製する。
【0063】
ここで、接合装置40の構成例について図5を参照して説明する。図5は、実施形態に係る接合装置40の構成を示す図である。
【0064】
図5に示すように、接合装置40は、第1保持部140と、第2保持部141と、ストライカー190とを備える。
【0065】
第1保持部140は、本体部170を有する。本体部170は、支持部材180によって支持される。支持部材180および本体部170には、支持部材180および本体部170を鉛直方向に貫通する貫通孔176が形成される。貫通孔176の位置は、第1保持部140に吸着保持される第1基板W1の中心部に対応している。貫通孔176には、ストライカー190の押圧ピン191が挿通される。
【0066】
ストライカー190は、支持部材180の上面に配置され、押圧ピン191と、アクチュエータ部192と、直動機構193とを備える。押圧ピン191は、鉛直方向に沿って延在する円柱状の部材であり、アクチュエータ部192によって支持される。
【0067】
アクチュエータ部192は、たとえば電空レギュレータ(図示せず)から供給される空気により一定方向(ここでは鉛直下方)に一定の圧力を発生させる。アクチュエータ部192は、電空レギュレータから供給される空気により、第1基板W1の中心部と当接して当該第1基板W1の中心部にかかる押圧荷重を制御することができる。また、アクチュエータ部192の先端部は、電空レギュレータからの空気によって、貫通孔176を挿通して鉛直方向に昇降自在になっている。
【0068】
アクチュエータ部192は、直動機構193に支持される。直動機構193は、たとえばモータを内蔵した駆動部によってアクチュエータ部192を鉛直方向に沿って移動させる。
【0069】
ストライカー190は、直動機構193によってアクチュエータ部192の移動を制御し、アクチュエータ部192によって押圧ピン191による第1基板W1の押圧荷重を制御する。これにより、ストライカー190は、第1保持部140に吸着保持された第1基板W1の中心部を押圧して第2基板W2に接触させる。
【0070】
本体部170の下面には、第1基板W1の上面(非接合面)に接触する複数のピン171が設けられている。複数のピン171は、たとえば、径寸法が0.1mm~1mmであり、高さが数十μm~数百μmである。複数のピン171は、たとえば2mmの間隔で均等に配置される。
【0071】
第1保持部140は、これら複数のピン171が設けられている領域のうちの一部の領域に、第1基板W1を吸着する複数の吸着部を備える。具体的には、第1保持部140における本体部170の下面には、第1基板W1を真空引きして吸着する複数の外側吸着部301および複数の内側吸着部302が設けられている。複数の外側吸着部301および複数の内側吸着部302は、平面視において円弧形状の吸着領域を有する。複数の外側吸着部301および複数の内側吸着部302は、ピン171と同じ高さを有する。
【0072】
複数の外側吸着部301は、本体部170の外周部に配置される。複数の外側吸着部301は、真空ポンプ等の図示しない吸引装置に接続され、真空引きによって第1基板W1の外周部を吸着する。
【0073】
複数の内側吸着部302は、複数の外側吸着部301よりも本体部170の径方向内方において、周方向に沿って並べて配置される。複数の内側吸着部302は、真空ポンプ等の図示しない吸引装置に接続され、真空引きによって第1基板W1の外周部と中心部との間の領域を吸着する。
【0074】
第2保持部141について説明する。第2保持部141は、第2基板W2と同径もしくは第2基板W2より大きい径を有する本体部200を有する。ここでは、第2基板W2よりも大きい径を有する第2保持部141を示している。本体部200の上面は、第2基板W2の下面(非接合面)と対向する対向面である。
【0075】
本体部200の上面には、第2基板W2の下面(非接合面)に接触する複数のピン201が設けられている。複数のピン201は、たとえば、径寸法が0.1mm~1mmであり、高さが数十μm~数百μmである。複数のピン201は、たとえば2mmの間隔で均等に配置される。
【0076】
また、本体部200の上面には、下側リブ202が複数のピン201の外側に環状に設けられている。下側リブ202は、環状に形成され、第2基板W2の外周部を全周に亘って支持する。
【0077】
また、本体部200は、複数の下側吸引口203を有する。複数の下側吸引口203は、下側リブ202によって囲まれた吸着領域に複数設けられる。複数の下側吸引口203は、図示しない吸引管を介して真空ポンプ等の図示しない吸引装置に接続される。
【0078】
第2保持部141は、下側リブ202によって囲まれた吸着領域を複数の下側吸引口203から真空引きすることによって吸着領域を減圧する。これにより、吸着領域に載置された第2基板W2は、第2保持部141に吸着保持される。
【0079】
下側リブ202が第2基板W2の下面の外周部を全周に亘って支持するため、第2基板W2は外周部まで適切に真空引きされる。これにより、第2基板W2の全面を吸着保持することができる。また、第2基板W2の下面は複数のピン201に支持されるため、第2基板W2の真空引きを解除した際に、第2基板W2が第2保持部141から剥がれ易くなる。
【0080】
かかる接合装置40は、第1保持部140に第1基板W1を吸着保持し、第2保持部141に第2基板W2を吸着保持する。その後、接合装置40は、複数の内側吸着部302による第1基板W1の吸着保持を解除した後、ストライカー190の押圧ピン191を下降させることによって、第1基板W1の中心部を押下する。これにより、第1基板W1と第2基板W2とが接合された重合基板Tが得られる。重合基板Tは、第4搬送装置37によって接合装置40から搬出される。接合装置40による処理の詳細については後述する。
【0081】
(制御装置について)
また、接合システム1は、制御装置70を備える。制御装置70は、接合システム1の動作を制御する。かかる制御装置70は、たとえばコンピュータであり、図示しない制御部および記憶部を備える。制御部は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。かかるマイクロコンピュータのCPUは、ROMに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、後述する制御を実現する。また、記憶部は、たとえば、RAM、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0082】
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録されていたものであって、その記録媒体から制御装置70の記憶部にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記録媒体としては、例えばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
【0083】
(ロードロック室について)
次に、実施形態に係るロードロック室31dの具体的な構成例について図6図9を参照して説明する。図6は、実施形態に係るロードロック室31dの平面図である。図7は、実施形態に係るロードロック室31dを第1搬送装置22のアクセス方向から見た側面図である。図8は、実施形態に係るロードロック室31dを第2搬送装置32のアクセス方向から見た側面図である。図9は、実施形態に係るロードロック室31dを第3搬送装置34のアクセス方向から見た側面図である。
【0084】
図6に示すように、実施形態に係るロードロック室31dは、第1搬送装置22,第2搬送装置32および第3搬送装置34によってアクセスされる。
【0085】
具体的には、ロードロック室31dには、複数(ここでは、4つ)のゲートバルブ101~104がロードロック室31dの異なる3つの側面にそれぞれ設けられる。各ゲートバルブ101~104は、ロードロック室31dの内部に設けられた第1基板W1および第2基板W2の収容部を開閉可能である。
【0086】
より具体的には、図7図9に示すように、ロードロック室31dが備える収容部は、高さ方向に積層される第1収容部311および第2収容部312に区画される。第1収容部311および第2収容部312は、たとえば、1枚の第1基板W1または第2基板W2を収容可能である。
【0087】
図7および図9に示すように、第1収容部311は、第1搬送装置22と対向する側面に開口部311aを有するとともに、第3搬送装置34と対向する側面に開口部311bを有する。
【0088】
ロードロック室31dの第1搬送装置22と対向する側面には、第1ゲートバルブ101が設けられており、第1収容部311の開口部311aは、第1ゲートバルブ101によって開閉される。また、ロードロック室31dの第3搬送装置34と対向する側面には、第3ゲートバルブ103が設けられており、第1収容部311の開口部311bは、第3ゲートバルブ103によって開閉される。
【0089】
第1収容部311は、吸引管を介して真空ポンプ等の吸引装置に接続される。第1収容部311は、第1ゲートバルブ101および第3ゲートバルブ103によって開口部311a,311bが閉じられた状態、すなわち、第1収容部311が密閉された状態で、吸引装置によって真空引きされる。これにより、第1収容部311の雰囲気は、常圧雰囲気から減圧雰囲気に切り替わる。
【0090】
第1ゲートバルブ101は、第3ゲートバルブ103が閉じていることを条件として開かれる。これにより、第3搬送装置34が配置される搬送室34aの減圧雰囲気が維持される。
【0091】
図8および図9に示すように、第2収容部312は、第2搬送装置32と対向する側面に開口部312aを有するとともに、第3搬送装置34と対向する側面に開口部312bを有する。
【0092】
ロードロック室31dの第2搬送装置32と対向する側面には、第2ゲートバルブ102が設けられており、第2収容部312の開口部312aは、第2ゲートバルブ102によって開閉される。また、ロードロック室31dの第3搬送装置34と対向する側面には、第4ゲートバルブ104が設けられており、第2収容部312の開口部312bは、第4ゲートバルブ104によって開閉される。
【0093】
第2収容部312は、吸引管を介して、第1収容部311とは別の吸引装置に接続される。第2収容部312は、第2ゲートバルブ102および第4ゲートバルブ104によって開口部312a,312bが閉じられた状態、すなわち、第2収容部312が密閉された状態で、吸引装置によって真空引きされる。これにより、第2収容部312の雰囲気は、常圧雰囲気から減圧雰囲気に切り替わる。
【0094】
第2ゲートバルブ102は、第3ゲートバルブ103が閉じていることを条件として開かれる。これにより、第3搬送装置34が配置される搬送室34aの減圧雰囲気が維持される。
【0095】
ここでは、第2収容部312が第1収容部311の上部に配置される場合の例を示したが、第2収容部312は、第1収容部311の下部に配置されてもよい。
【0096】
実施形態に係るロードロック室31dは上記のように構成されており、第1搬送装置22は、第1ゲートバルブ101を介して第1収容部311にアクセス可能であり、第2搬送装置32は、第2ゲートバルブ102を介して第2収容部312にアクセス可能である。また、第3搬送装置34は、第3ゲートバルブ103を介して第1収容部311にアクセス可能であり、第4ゲートバルブ104を介して第2収容部312にアクセス可能である。
【0097】
このように、実施形態に係る接合システム1では、第1搬送装置22、第2搬送装置32および第3搬送装置34が、それぞれ異なるゲートバルブ101~104を介してロードロック室31dへのアクセスを行う。
【0098】
<2.接合システムの具体的な動作>
次に、実施形態に係る接合システム1の具体的な動作について図10を参照して説明する。図10は、実施形態に係る接合システム1における第1基板W1、第2基板W2および重合基板Tの搬送手順を示すフローチャートである。図10に示す搬送処理および搬送先にて行われる各種の処理は、制御装置70による制御に基づいて実行される。
【0099】
まず、複数枚の第1基板W1を収容したカセットC1、複数枚の第2基板W2を収容したカセットC2、および空のカセットC3が、搬入出ブロック2の載置板11a~11cにそれぞれ載置される。その後、載置板11aに載置されたカセットC1から第1基板W1が第1搬送装置22によって取り出されて(ステップS101)、読取部31aに搬送される(ステップS102)。読取部31aでは、第1基板W1の識別番号を読み取る読取処理が行われる。
【0100】
つづいて、第1基板W1は、第1搬送装置22によって読取部31aからロードロック室31dへ搬送される(ステップS103)。具体的には、第1基板W1がロードロック室31dの前まで搬送されると、ゲートバルブ101が開放され、ロードロック室31dの第1収容部311に載置される。その後、ゲートバルブ101が閉鎖される。そして、吸引装置が作動することにより、第1収容部311は減圧されて減圧雰囲気となる。
【0101】
その後、ゲートバルブ103が開放され、第3搬送装置34が第1収容部311から第1基板W1を取り出す。また、ゲートバルブ105が開放され、第3搬送装置34が第1基板W1を表面改質装置35へ搬送する(ステップS104)。その後、ゲートバルブ105が閉鎖され、表面改質装置35にて第1基板W1の表面改質処理が行われる。
【0102】
表面改質処理が完了すると、ゲートバルブ105が開放され、第3搬送装置34が表面改質装置35から第1基板W1を取り出す。また、ゲートバルブ104が開放され、第3搬送装置34が第1基板W1をロードロック室31dの第2収容部312に載置する(ステップS105)。その後、ゲートバルブ104が閉鎖され、第2収容部312が減圧雰囲気から大気雰囲気へ切り替えられる。
【0103】
つづいて、ゲートバルブ102が開放された後、第2搬送装置32が第2収容部312から第1基板W1を取り出して、表面親水化装置36へ搬送する(ステップS106)。表面親水化装置36では、第1基板W1の接合面を親水化する処理および接合面の洗浄処理が行われる。
【0104】
つづいて、第1基板W1は、第2搬送装置32によって第1アライメント部33eに搬送される(ステップS107)。第1アライメント部33eでは、第1基板W1の水平方向の向きを調整する処理と、第1基板W1の表裏を反転する処理とが行われる。これにより、第1基板W1の接合面は下向きとなる。
【0105】
つづいて、第1基板W1は、第4搬送装置37によって第1アライメント部33eから取り出されて、第1温調板39aに搬送される(ステップS108)。第1温調板39aでは、第1基板W1の温度を予め決められた温度に調整する処理が行われる。
【0106】
その後、第1基板W1は、第4搬送装置37によって第1温調板39aから取り出されて、接合装置40へ搬送される(ステップS109)。接合装置40は、第1基板W1の接合面を下方に向けた状態で、第1保持部140を用いて第1基板W1を上方から吸着保持する。第1基板W1は、ノッチ部を予め決められた方向に向けた状態で第1保持部140に保持される。
【0107】
第1基板W1に対するステップS101~S109の処理と重複して、第2基板W2の処理も行われる。なお、読取部31a、表面改質装置35、表面親水化装置36における処理は、第1基板W1に対する処理と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0108】
まず、載置板11bに載置されたカセットC2から第2基板W2が第1搬送装置22によって取り出されて(ステップS110)、読取部31aに搬送される(ステップS111)。つづいて、第2基板W2は、第1搬送装置22によってロードロック室31dの第1収容部311に搬送された後(ステップS112)、第3搬送装置34によって第1収容部311から取り出されて、表面改質装置35へ搬送される(ステップS113)。
【0109】
つづいて、第2基板W2は、第3搬送装置34によって表面改質装置35から取り出されて、ロードロック室31dの第2収容部312に載置される(ステップS114)。その後、第2基板W2は、第2搬送装置32によって第2収容部312から取り出されて、表面親水化装置36へ搬送される(ステップS115)。
【0110】
つづいて、第2基板W2は、第2搬送装置32によって表面親水化装置36から取り出されて、第2アライメント部33dへ搬送される。第2アライメント部33dでは、第2基板W2の水平方向の向きを調整する処理が行われる。
【0111】
つづいて、第2基板W2は、第4搬送装置37によって第2アライメント部33dから取り出されて、第2温調板39bに搬送される(ステップS117)。第2温調板39bでは、第2基板W2の温度を予め決められた温度に調整する処理が行われる。
【0112】
その後、第2基板W2は、第4搬送装置37によって第2温調板39bから取り出されて、接合装置40へ搬送される(ステップS118)。接合装置40は、第2基板W2の接合面を上方に向けた状態で、第2保持部141を用いて第2基板W2を下方から吸着保持する。第2基板W2は、ノッチ部を予め決められた方向に向けた状態で第2保持部141に保持される。
【0113】
つづいて、接合装置40において第1基板W1および第2基板W2を接合する処理が行われる。まず、接合装置40は、図示しない昇降機構を用いて第2保持部141を鉛直上方に移動させることによって、第2基板W2を第1基板W1に接近させる。
【0114】
つづいて、複数の内側吸着部302による第1基板W1の吸着保持を解除した後、ストライカー190の押圧ピン191を下降させることによって、第1基板W1の中心部を押下する。
【0115】
第1基板W1の中心部が第2基板W2の中心部に接触し、第1基板W1の中心部と第2基板W2の中心部とがストライカー190によって所定の力で押圧されると、押圧された第1基板W1の中心部と第2基板W2の中心部との間で接合が開始される。すなわち、第1基板W1および第2基板W2の接合面は表面改質装置35によって改質されているため、まず、接合面間にファンデルワールス力(分子間力)が生じ、当該接合面同士が接合される。さらに、第1基板W1および第2基板W2の接合面は表面親水化装置36によって親水化されているため、接合面間の親水基が水素結合し、接合面同士が強固に接合される。このようにして、接合領域が形成される。
【0116】
その後、第1基板W1と第2基板W2との間では、第1基板W1および第2基板W2の中心部から外周部に向けて接合領域が拡大していくボンディングウェーブが発生する。その後、複数の外側吸着部301による第1基板W1の吸着保持が解除される。これにより、外側吸着部301によって吸着保持されていた第1基板W1の外周部が落下する。この結果、第1基板W1の接合面と第2基板W2の接合面が全面で当接し、重合基板Tが形成される。
【0117】
その後、押圧ピン191を第1保持部140まで上昇させ、第2保持部141による第2基板W2の吸着保持を解除する。
【0118】
重合基板Tは、第4搬送装置37によって接合装置40から取り出されて(ステップS119)、第2受渡部33bへ搬送される(ステップS120)。つづいて、重合基板Tは、第2搬送装置32によって第2受渡部33bから取り出されて、第1受渡部31cへ搬送される(ステップS121)。そして、重合基板Tは、第1搬送装置22によって第1受渡部31cから取り出されて、載置板11cに載置されたカセットC3に収容される(ステップS122)。これにより、接合システム1による一連の基板処理が収容する。
【0119】
従来の接合システムは、第1搬送装置と第2搬送装置との間に第1基板および第2基板の載置台が配置されており、ロードロック室は、第1搬送装置から離れた場所に配置されていた。かかる従来の接合システムでは、第1搬送装置によって搬送された第1基板または第2基板は、載置台を介して第2搬送装置に受け渡された後、第2搬送装置によってロードロック室に搬送されていた。
【0120】
これに対し、実施形態に係る接合システム1では、第1搬送装置22がアクセス可能な位置にロードロック室31dが配置される。具体的には、実施形態に係る接合システム1において、ロードロック室31dは、第1搬送装置22と第2搬送装置32との間に配置される。このように、実施形態に係る接合システム1によれば、ロードロック室31dへのアクセスを第1搬送装置22からも可能とすることで、たとえば従来の接合システムにおける載置台のスペース分だけ全長(X軸方向の長さ)を短く抑えることができる。したがって、実施形態に係る接合システム1によれば、接合システム1がクリーンルーム等の床面積に占める割合であるフットプリントを小さくすることができる。
【0121】
また、実施形態に係る接合システム1によれば、第1基板W1または第2基板W2をロードロック室31dへ搬送する際に、第1搬送装置22から第2搬送装置32へ第1基板W1または第2基板W2を受け渡す工程が不要となる。したがって、実施形態に係る接合システム1によれば、接合システム1において実行される一連の基板処理のスループットを向上させることができる。
【0122】
実施形態に係るロードロック室31dの収容部は、第1搬送装置22によってアクセスされる第1収容部311と、第2搬送装置32によってアクセスされる第2収容部312とに区画される。第1収容部311と第2収容部312とは、互いに独立して常圧雰囲気と減圧雰囲気との間で切り替え可能である。
【0123】
このように構成することで、第1収容部311および第2収容部312のうち一方の収容部を常圧雰囲気とし、他方の収容部を減圧雰囲気とすることができる。すなわち、ロードロック室31dにおいて、常圧雰囲気にて行われる第1基板W1または第2基板W2の搬入出動作と、減圧雰囲気にて行われる第1基板W1または第2基板W2の搬入出動作とを並行して行うことができる。したがって、実施形態に係る接合システム1によれば、接合システム1において実行される一連の基板処理のスループットを向上させることができる。
【0124】
図1に示す平面視において、2つの第3搬送装置34、2つの表面改質装置35、2つのロードロック室31dは、搬入出ブロック2および処理ブロック3の並び方向(X軸方向)に沿った直線であって、第2搬送装置32を通る直線に対して対称に配置される。
【0125】
そして、2つのロードロック室31dは、搬入出ブロック2、2つの第3搬送装置34および第2搬送装置32によって囲まれる領域に配置される。2つのロードロック室31dを上記のように配置することで、フットプリントを小さくすることができる。
【0126】
また、ロードロック室31dは、平面視において4つの側面からなる形状が台形状である。ロードロック室31dを係る形状とすることで、フットプリントをさらに小さくすることができる。
【0127】
(第1変形例)
接合システム1は、第1基板W1および第2基板W2の検査を行う検査装置をさらに備えていてもよい。検査装置は、たとえば第1基板W1および第2基板W2の接合面におけるパーティクルの有無等を検査する。
【0128】
図11図13は、検査装置の配置例を示す図である。たとえば、図11に示すように、検査装置80は、第1処理ブロック3aにおいて、表面親水化装置36の上部に配置されてもよい。すなわち、検査装置80は、表面改質装置35および表面親水化装置36とともに積層されてもよい。なお、検査装置80は、表面親水化装置36の下部に配置されてもいし、表面改質装置35の下部に配置されてもよい。このような配置とすることで、フットプリントの増大を抑制することができる。
【0129】
また、図12に示すように、検査装置80は、たとえば、第1処理ブロック3aにおいて、表面親水化装置36および表面改質装置35の側方に配置されてもよい。なお、この場合、第2搬送装置32は、表面改質装置35および検査装置80の両方にアクセス可能なように、X軸方向に沿って移動可能に構成されてもよい。
【0130】
なお、表面親水化装置36は、必ずしも表面親水化装置36に積層されることを要さず、表面親水化装置36の側方に配置されてもよい。この場合、検査装置80は、表面改質装置35の側方において、表面親水化装置36の上部または下部に配置されてもよい。
【0131】
また、図13に示すように、検査装置80は、第2処理ブロック3bにおいて、接合装置40の上部に配置されてもよい。また、検査装置80は、接合装置40の下部に配置されてもよい。このように、接合装置40の上部または下部に検査装置80を配置することで、フットプリントの増大を抑制することができる。
【0132】
なお、第2処理ブロック3bに配置される検査装置80は、第1基板W1および第2基板W2の検査に限らず、重合基板Tの検査を行うものであってもよい。
【0133】
(第2変形例)
上述した実施形態では、処理ブロック3が第1処理ブロック3aと第2処理ブロック3bとに分割される場合の例について説明したが、処理ブロック3は、必ずしも分割されることを要しない。処理ブロック3が分割されない場合の例について図14を参照して説明する。図14は、第2変形例に係る接合システムの構成を示す模式平面図である。
【0134】
図14に示すように、第2変形例に係る接合システム1Aは、処理ブロック3Aを備える。処理ブロック3Aは、中央に搬送領域90を備えており、かかる搬送領域90には、X軸方向に延在する搬送路91と、この搬送路91に沿って移動可能な第2搬送装置32とが配置される。
【0135】
搬送領域90のY軸正方向側およびY軸負方向側には、それぞれ、処理ブロック3Aには、第3搬送装置34、表面改質装置35および接合装置40が配置される。第3搬送装置34、表面改質装置35および接合装置40は、X軸正方向に沿って、第3搬送装置34、表面改質装置35および接合装置40の順番で並べられる。
【0136】
また、処理ブロック3Aにおいて、搬送領域90と搬入出ブロック2との間には、ロードロック室31dを含む第1積層部31が配置される。また、処理ブロック3Aにおいて、搬送領域90を挟んで第1積層部31と反対側には、第3仮置部38aおよび第4仮置部38bが配置される。
【0137】
このように、接合システム1Aは、必ずしも第1処理ブロック3aと第2処理ブロック3bとに分割されることを要しない。
【0138】
上述してきたように、実施形態に係る接合システム(一例として、接合システム1)は、第1基板(一例として、第1基板W1)および第2基板(一例として、第2基板W2)を分子間力により接合することによって重合基板(一例として、重合基板T)を形成する接合システムであって、第1搬送装置(一例として、第1搬送装置22)および第2搬送装置(一例として、第2搬送装置32)と、第3搬送装置(一例として、第3搬送装置34)と、ロードロック室(一例として、ロードロック室31d)と、複数のゲート(一例として、ゲートバルブ101~104)とを備える。第1搬送装置および第2搬送装置は、常圧雰囲気において第1基板および第2基板を搬送する。第3搬送装置は、減圧雰囲気において第1基板および第2基板を搬送する。ロードロック室は、第1基板および第2基板を収容可能な収容部(一例として、第1収容部311および第2収容部312)を有し、収容部を常圧雰囲気と減圧雰囲気との間で切り替え可能である。複数のゲートは、ロードロック室の異なる3つの側面にそれぞれ設けられ、ロードロック室を開閉可能である。また、第1搬送装置、第2搬送装置および第3搬送装置は、複数のゲートのうちそれぞれ異なるゲートを介してロードロック室に対する第1基板および第2基板の搬入出を行う。
【0139】
したがって、実施形態に係る接合システムによれば、フットプリントを小さくすることができる。
【0140】
実施形態に係る接合システムは、搬入出ブロック(一例として、搬入出ブロック2)と、処理ブロック(一例として、処理ブロック3)とを備える。搬入出ブロックは、カセット(一例として、カセットC1~C4)が載置される載置台(一例として、載置板11a~11d)を有していてもよい。処理ブロックは、第1基板および第2基板の接合される表面(一例として、接合面)を減圧雰囲気にて改質する表面改質装置(一例として、表面改質装置35)と、改質された第1基板および第2基板の表面を親水化する表面親水化装置(一例として、表面親水化装置36)とが配置される。この場合、第1搬送装置は、搬入出ブロックに配置され、カセットからロードロック室への第1基板および第2基板の搬送を行ってもよい。また、第3搬送装置は、処理ブロックに配置され、ロードロック室から表面改質装置への第1基板および第2基板の搬送を行ってもよい。また、第2搬送装置は、処理ブロックに配置され、ロードロック室から表面親水化装置への第1基板および第2基板の搬送を行ってもよい。
【0141】
ロードロック室は、第1搬送装置と第2搬送装置との間に配置されてもよい。これにより、フットプリントを小さくすることができる。
【0142】
収容部は、第1収容部(一例として、第1収容部311)と、第2収容部(一例として、第2収容部312)とを備えていてもよい。第1収容部は、第1搬送装置によってアクセスされる。第2収容部は、第1収容部の上部または下部に配置され、第1収容部と独立して常圧雰囲気と減圧雰囲気との間で切り替え可能であり、第2搬送装置によってアクセスされる。これにより、スループットを向上させることができる。
【0143】
平面視において、2つの第3搬送装置、2つの表面改質装置、2つのロードロック室が、搬入出ブロックおよび処理ブロックの並び方向に沿った直線であって、第2搬送装置を通る直線に対して対称に配置されてもよい。そして、2つのロードロック室は、搬入出ブロック、2つの第3搬送装置および第2搬送装置によって囲まれる領域に配置されてもよい。これにより、フットプリントを小さくすることができる。
【0144】
ロードロック室は、平面視において、異なる3つの側面を含む4つの側面からなる形状が台形状であってもよい。これにより、フットプリントをさらに小さくすることができる。
【0145】
処理ブロックは、搬入出ブロックと第2搬送装置との間に、複数のモジュールが積層された積層部(一例として、第1積層部31)を備えていてもよい。この場合、ロードロック室は、積層部に配置されてもよい。また、複数のモジュールは、重合基板の第2搬送装置から第1搬送装置への受け渡しが行われる第1受渡部(一例として、第1受渡部31c)、第1基板および第2基板の仮置部(一例として、第1仮置部31b)、第1基板および第2基板に付された識別情報を読み取る読取部(一例として、読取部31a)の少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0146】
表面親水化装置は、表面改質装置の上部または下部に配置されてもよい。これにより、フットプリントをさらに小さくすることができる。
【0147】
実施形態に係る接合システムは、第1基板および第2基板の検査を行う検査装置(一例として、検査装置80)を備えていてもよい。この場合、検査装置は、処理ブロック(一例として、第1処理ブロック3a)において、表面改質装置および表面親水化装置とともに積層されてもよい。これにより、フットプリントの増大を抑制することができる。
【0148】
実施形態に係る接合システムは、親水化された第1基板と第2基板とを分子間力により接合する接合装置(一例として、接合装置40)を備えていてもよい。この場合、接合装置は、処理ブロック(一例として、第2処理ブロック3b)に配置されてもよい。
【0149】
処理ブロックは、第1処理ブロック(一例として、第1処理ブロック3a)と、第2処理ブロック(一例として、第2処理ブロック3b)とを備えていてもよい。第1処理ブロックは、搬入出ブロックに隣接し、第2搬送装置、第3搬送装置、表面改質装置および表面親水化装置が配置される。第2処理ブロックは、第1処理ブロックに隣接する。この場合、接合装置は、第2処理ブロックに配置されてもよい。
【0150】
第1処理ブロックは、第2搬送装置と第2処理ブロックとの間に第2受渡部(一例として、第2受渡部33b)を備えていてもよい。この場合、第2処理ブロックは、第2搬送装置によって第2受渡部に載置された第1基板および第2基板を接合装置へ搬送する第4搬送装置(一例として、第4搬送装置37)を備えていてもよい。
【0151】
実施形態に係る接合システムは、第1基板、第2基板および重合基板のうち少なくとも1つの検査を行う検査装置(一例として、検査装置80)を備えていてもよい。この場合、検査装置は、第2処理ブロックにおいて、接合装置の上部または下部に配置されてもよい。これにより、フットプリントの増大を抑制することができる。
【0152】
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の請求の範囲およびその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【符号の説明】
【0153】
1 :接合システム
2 :搬入出ブロック
3 :処理ブロック
3a :第1処理ブロック
3b :第2処理ブロック
10 :載置台
11a :載置板
11b :載置板
11c :載置板
11d :載置板
22 :第1搬送装置
31 :第1積層部
31a :読取部
31b :第1仮置部
31c :第1受渡部
31d :ロードロック室
32 :第2搬送装置
33 :第2積層部
33a :第2仮置部
33b :第2受渡部
33c :第3受渡部
33d :第2アライメント部
33e :第1アライメント部
34 :第3搬送装置
35 :表面改質装置
36 :表面改質装置
37 :第4搬送装置
38a :第3仮置部
38b :第4仮置部
39 :接合装置
39a :第1温調板
39b :第2温調板
40 :接合装置
101~105:ゲートバルブ
311 :第1収容部
312 :第2収容部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14