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特開2023-18977熱処理装置の制御方法、熱処理装置の制御装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023018977
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】熱処理装置の制御方法、熱処理装置の制御装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/205 20060101AFI20230202BHJP
   H01L 21/22 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
H01L21/205
H01L21/22 511A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021123396
(22)【出願日】2021-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】木下 盛善
【テーマコード(参考)】
5F045
【Fターム(参考)】
5F045AA06
5F045AA20
5F045DP19
5F045DP28
5F045DQ05
5F045EC02
5F045EK06
5F045EK22
5F045EM10
5F045EN05
(57)【要約】
【課題】ローディングエリアにおける酸素濃度の管理の精度の向上させる技術を提供する。
【解決手段】被処理体に熱処理を施すように構成された加熱炉と、前記被処理体を保持するボートを前記加熱炉に搬入する前又は搬出した後に収容するように構成されたローディングエリアと、を有する熱処理装置の制御装置による制御方法であって、前記加熱炉からの前記被処理体の搬出指示を受け付けて、前記ローディングエリア内の酸素濃度を検出し、前記酸素濃度が所定の閾値以上である場合に、アラームを出力する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理体に熱処理を施すように構成された加熱炉と、前記被処理体を保持するボートを前記加熱炉に搬入する前又は搬出した後に収容するように構成されたローディングエリアと、を有する熱処理装置の制御装置による制御方法であって、
前記加熱炉からの前記被処理体の搬出指示を受け付けて、前記ローディングエリア内の酸素濃度を検出し、
前記酸素濃度が所定の閾値以上である場合に、アラームを出力する、熱処理装置の制御方法。
【請求項2】
前記熱処理装置の有する表示操作部に対し、前記アラームに対応したメッセージと、前記アラームに対する対処を指示するための操作ボタンとを表示させる、請求項1記載の熱処理装置の制御方法。
【請求項3】
前記被処理体の搬出指示は、前記表示操作部に対する操作に基づく指示、又は、前記被処理体に対する基板処理工程の手順を規定したレシピの基づく制御信号による指示である、請求項2記載の熱処理装置の制御方法。
【請求項4】
前記表示操作部から、前記被処理体の搬出の再試行の指示を受け付けた場合、前記ローディングエリア内の酸素濃度を再度検出し、
前記表示操作部から、前記被処理体の搬出の停止の指示を受け付けた場合、前記機構の動作を停止させる、請求項3記載の熱処理装置の制御方法。
【請求項5】
前記表示操作部から、前記被処理体の搬出の再試行の指示を受け付けた場合、前記ローディングエリアに不活性ガスを一定時間流入させた後に、前記ローディングエリア内の酸素濃度を再度検出し、
前記表示操作部から、前記被処理体の搬出の停止の指示を受け付けた場合、前記機構の動作を停止させる
請求項3記載の熱処理装置の制御方法。
【請求項6】
前記レシピに基づき、前記被処理体の前記加熱炉からの搬出指示が行われる時刻を予測し、
前記予測された時刻における、前記ローディングエリア内の酸素濃度が前記所定の閾値未満となるように、前記予測された時刻より前に前記ローディングエリアに不活性ガスを流入させる、請求項3乃至5の何れか一項に記載の熱処理装置の制御方法。
【請求項7】
前記被処理体の搬出指示は、前記制御装置と接続される操作ユニットに対する操作に基づく指示である、請求項1記載の熱処理装置の制御方法。
【請求項8】
前記操作ユニットの有する表示部に対し、前記アラームに対応したメッセージと、前記アラームに対する対処を指示するための操作ボタンとを表示させ、
前記操作ボタンは、前記機構の動作を停止させるための操作ボタンを含む、請求項7記載の熱処理装置の制御方法。
【請求項9】
前記被処理体の搬出指示を受け付けて、前記被処理体が、前記ローディングエリア内の酸素濃度に影響を受けやすい種類として設定された被処理体であるか否かを判定し、
前記ローディングエリア内の酸素濃度を検出する、請求項1乃至8の何れか一項に記載の熱処理装置の制御方法。
【請求項10】
被処理体に熱処理を施すように構成された加熱炉と、前記被処理体を保持するボートを前記加熱炉に搬入する前又は搬出した後に収容するように構成されたローディングエリアと、を有する熱処理装置の制御装置であって、
前記加熱炉からの前記被処理体の搬出指示を受け付けて、前記ローディングエリア内の酸素濃度を検出する酸素濃度検出部と、
前記酸素濃度が所定の閾値以上である場合に、アラームを出力するアラーム出力部と、を有する、熱処理装置の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、熱処理装置の制御方法、熱処理装置の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体ウエハに対して熱処理を行う熱処理装置では、熱処理炉へ半導体ウエハを搬入出するためのローディングエリアを外気から遮断し、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気を形成し、半導体ウエハの酸化を阻止することが知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
特許文献1では、熱処理炉へ搬入する前の未処理の半導体ウエハの酸化を防止するためにローディングエリアにおける酸素濃度の管理が行われる。しかしながら、処理後の半導体ウエハの酸化を防止するためにローディングエリアにおける酸素濃度の管理は行われていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-176045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、ローディングエリアにおける酸素濃度の管理の精度の向上させる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、被処理体に熱処理を施すように構成された加熱炉と、前記被処理体を保持するボートを前記加熱炉に搬入する前又は搬出した後に収容するように構成されたローディングエリアと、を有する熱処理装置の制御装置による制御方法であって、前記加熱炉からの前記被処理体の搬出指示を受け付けて、前記ローディングエリア内の酸素濃度を検出し、前記酸素濃度が所定の閾値以上である場合に、アラームを出力する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ローディングエリアにおける酸素濃度の管理の精度の向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第一の実施形態の熱処理装置を概念的に示す図である。
図2】第一の実施形態の熱処理装置の斜視図である。
図3】第一の実施形態の加熱炉の周辺を説明する図である。
図4】制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】第一の実施形態の制御装置の機能について説明する図である。
図6】第一の実施形態の制御装置の処理を説明する第一のフローチャートである。
図7】操作パネルの表示例を示す図である。
図8】第一の実施形態の制御装置の処理を説明する第二のフローチャートである。
図9】操作ユニットの表示部の表示例を示す図である。
図10】第二の実施形態の制御装置の処理を説明するフローチャートである。
図11】第三の実施形態の制御装置の機能について説明する図である。
図12】第三の実施形態の制御装置の処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第一の実施形態)
以下に図面を参照して、第一の実施形態について説明する。図1は、第一の実施形態の熱処理装置を概念的に示す図である。
【0010】
本実施形態の熱処理装置200は、装置本体2と、作業者が手で持ち運べることができる操作ユニット3と、を備えている。
【0011】
装置本体2は、搬送アームなどの駆動機構21と、制御装置22と、操作パネル23と、コネクタ24と、停止回路25とを有する。
【0012】
制御装置22は、熱処理装置200の動作を制御するコンピュータであり、駆動機構21を制御するコントロ-ラやプログラムなどを含む。操作パネル23は、制御装置22に対し、例えば、プログラムの起動開始指令などを与える表示操作部である。コネクタ24は、装置本体2と、操作ユニット3とを接続する。停止回路25は、駆動機構21を緊急停止するための停止回路である。
【0013】
なお、図1の例では、制御装置22は、熱処理装置200の装置本体2が有するものとしたが、これに限定されない。制御装置22は、熱処理装置200の装置本体2の外部に設けられ、熱処理装置200と制御装置22と、操作ユニット3とを含むシステムとされてもよい。この場合、制御装置22は、任意の通信手段で熱処理装置200と接続され、熱処理装置200を制御する。
【0014】
操作ユニット3は、操作ユニット本体31とコネクタ32とを備える。操作ユニット3は、コネクタ32を装置本体2のコネクタ24に接続することにより、操作パネル23に代えて制御装置22を介して駆動機構21を制御できるようになる。また、操作ユニット本体31は、表示部33を有する。表示部33には、制御装置22によって各種の情報が表示されてよい。
【0015】
図2は、第一の実施形態の熱処理装置の斜視図であり、図3は、第一の実施形態の加熱炉の周辺を説明する図である。
【0016】
本実施形態の熱処理装置200は、縦型熱処理装置であり、筐体40、キャリア搬入出部41、キャリア搬送機構42、キャリアストッカ43、受け渡しステ-ジ44、ローディングエリア45a、熱処理エリア45b、ウエハ搬送機構46、ボートエレベータ47、ウエハボート48、加熱炉49を有する。
【0017】
本実施形態における駆動機構21とは、キャリア搬送機構42、ウエハ搬送機構46及びボートエレベータ47に相当する。
【0018】
筐体40は、熱処理装置200の外装部をなすものであり、隔壁によって、ローディングエリア45aと、熱処理エリア45bとに区画されている。
【0019】
また、ローディングエリア45aは、窒素ガスを導入することにより、例えば、酸素濃度が30ppm以下の窒素ガス雰囲気が形成された気密領域である。酸素濃度は、例えば、ローディングエリア45a内に設けられた図示しない酸素濃度計により検出される。また、窒素ガスは、不活性ガスの一例であり、不活性ガスは、アルゴンガス等であってもよい。また、窒素ガス雰囲気は、不活性ガス雰囲気の一例である。
【0020】
ローディングエリア45aには、キャリア搬入出部41、キャリア搬送機構42、キャリアストッカ43、受け渡しステ-ジ44、ウエハ搬送機構46、ボートエレベータ47、ウエハボート48が含まれる。
【0021】
熱処理エリア45bには、半導体ウエハ等の被処理体に熱処理を施すための加熱炉49
が設けられている。
【0022】
熱処理装置200において、半導体ウエハWを収納したキャリアCは、キャリア搬入出部41によってキャリア搬送機構42まで搬入され、キャリア搬送機構42により、例えば、キャリアストッカ43に一旦保管される。半導体ウエハWは、キャリアストッカ43に保管された後、受け渡しステ-ジ44に搬送される。以下の説明では、半導体ウエハを、ウエハと表現する場合がある。
【0023】
ウエハ搬送機構46は、受け渡しステ-ジ44上のキャリアC内からウエハWを取り出し、ウエハボート48へと移載させる。
【0024】
ウエハボート48は、ボートエレベータ47上に設けられる保持具であり、例えば100枚のウエハWを所定間隔で縦方向に保持する。ウエハボート48は、ボートエレベータ47により上昇し、加熱炉49の底部の炉口から加熱炉49内に搬入される。
【0025】
また、ウエハボート48は、加熱炉49において、ウエハボート48上に載置されたウエハW(被処理体)に対して熱処理が施された後に、ボートエレベータ47により下降し、加熱炉49の底部の炉口からローディングエリア45a内に搬出される。なお、半導体ウエハ(ウエハW)等の基板は被処理体の一例であり、熱処理装置200により熱処理が施される対象である。
【0026】
次に、図3を参照して、加熱炉49の周辺部位について説明する。本実施形態の加熱炉4は、例えば、反応管51と、この反応管51の周囲を囲むように設けられるヒータ5とを備える。
【0027】
反応管51は、両端が開口している内管51a及び上端が閉塞している外管51bからなる、例えば石英製の二重管構造である。
【0028】
ヒータ5は、反応管51内を上下に複数ゾーンに分割し、各ゾーン毎に別個の加熱制御を行うことができるように、例えば3段(ヒータ5a,5b,5c)に分割して設けられている。
【0029】
また、反応管51は、内管51a及び外管51b共々下部側を筒状のマニホールド52により支持されており、このマニホールド52には内管51aの内側の下部領域に供給口が開口するように複数のガス供給管53(ここでは便宜上2本のみ図示)が設けられている。また、本実施形態では、内管51aと外管51bとの間から排気するように、図示しない真空ポンプに一端側が接続された排気管54が接続されている。
【0030】
図3の例では、内管51a,外管51b及びマニホールド52により反応容器が構成される。更に、マニホールド52の下端開口部は、ボートエレベータ47の上端部に設けられる蓋体55により塞がれる。本実施形態では、この蓋体55とウエハボート48との間には、例えば図示しない駆動部により回転自在に構成される回転台56と、この回転台56に支持された保温ユニット57とが介設されている。
【0031】
ウエハボート48は、ボートエレベータ47を用いて蓋体55を上昇させることで加熱炉49内へとロード(搬入)され、ウエハボート48内に保持されたウエハWに対して各種の基板処理が行われる。各種の基板処理が行われた後には、ボートエレベータ47を用いて蓋体55を下降させることで、ウエハボート48は加熱炉49内から下方のローディングエリア45aへとアンロード(搬出)される。
【0032】
以下の説明では、ウエハボート48を加熱炉49内へのロード(搬入)することをロード工程、ウエハボート48を処理容器4内から下方のローディングエリアへとアンロード(搬出)することをアンロード工程と表現する場合がある。また、以下の説明では、ロード工程からアンロード工程までを、基板処理工程と表現する場合がある。
【0033】
本実施形態では、熱処理装置200の制御装置22は、ウエハボート48のローディングエリア45aへのアンロードの指示を受け付けると、ウエハボート48をアンロードする前に、ローディングエリア45a内の酸素濃度を検出する。そして、制御装置22は、検出された酸素濃度が所定の閾値以上である場合に、アラームを発報し、ウエハボート48のアンロードを停止させ、その後に操作に応じて熱処理装置200を制御する。
【0034】
熱処理装置200では、ウエハボート48を加熱炉49内へロードする前にローディングエリアを外気から遮断し、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気を形成し、ローディングエリア45a内の酸素濃度を検出してローディングエリア45a内の雰囲気を管理する。これにより、ウエハWの酸化を阻止する。しかしながら、ウエハボート48を加熱炉49内へロード後にウエハWに対して熱処理が行われている間にローディングエリア45a内の酸素濃度が変動する可能性がある。
【0035】
このため、本実施形態では、ウエハボート48が加熱炉49内にロードされて熱処理が行われている間に、ローディングエリア45a内の環境が変化した場合に、この変化を検出し、通知することができる。
【0036】
より具体的には、本実施形態では、加熱炉49内でウエハボート48に対する熱処理が行われている間にローディングエリア45a内の酸素濃度が上昇した場合であっても、その変化を検出し、通知することができる。したがって、本実施形態によれば、ローディングエリアにおける酸素濃度の管理の精度を向上させることができる。
【0037】
以下に、本実施形態の制御装置22について説明する。図4は、制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0038】
制御装置22は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、I/Oポート204、HDD(Hard Disk Drive)205を有し、それぞれがバスBによって接続されている。
【0039】
CPU201は、HDD206等の記憶装置に格納されたモデルやレシピ等に基づき、制御装置22の動作を制御する。
【0040】
ROM202は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ、ハードディスク等により構成され、CPU201の動作プログラム等を記憶する記憶媒体である。
【0041】
RAM203は、CPU201のワークエリア等として機能する。
【0042】
I/Oポート204は、温度、圧力、ガス流量等を検出するセンサの出力値を熱処理装置200から取得し、CPU201に供給する。また、I/Oポート204は、CPU201が出力する制御信号を熱処理装置200の各部へ出力する。また、I/Oポート204には、操作者が熱処理装置200を操作する操作パネル23が接続されている。
【0043】
なお、図4の例では、制御装置22の外部に操作パネル23が接続されるものとしたが、これに限定されない。操作パネル23は、制御装置22に内蔵されていてもよい。
【0044】
HDD205は、補助記憶装置であり、基板処理工程の手順を規定した情報であるレシピや、後述する制御装置22の機能を実現するプログラム等が格納されてもよい。
【0045】
次に、図5を参照して、本実施形態の制御装置22の機能について説明する。図5は、第一の実施形態の制御装置の機能について説明する図である。
【0046】
本実施形態の制御装置22は、レシピ記憶部220、レシピ読み出し部221、装置制御部222、装置状態判定部223、設定保持部224、酸素濃度取得部225、アラーム出力部226、表示制御部227、操作ユニット制御部228を有する。
【0047】
本実施形態のレシピ記憶部220は、レシピ230を格納する。レシピ230は、基板処理工程の手順を規定した情報である。具体的には、レシピ230は、熱処理装置200への未処理のウエハWのロードから、処理済みのウエハWのアンロードまでの、温度変化、圧力変化、各種ガスの供給の開始及び停止のタイミング、各種ガスの供給量等を規定するものである。
【0048】
また、レシピ230に規定される基板処理工程は、複数の工程を含み、レシピ230では、基板処理工程に含まれる工程毎に、手順と、手順を実行するときの熱処理装置200の条件と、が規定されている。基板処理工程に含まれる工程には、ガス供給工程、ロード工程、成膜工程、アンロード工程等が含まれる。熱処理装置200の条件には、基板処理工程に含まれる熱処理における熱処理装置200の条件を含む。
【0049】
レシピ読み出し部221は、レシピ記憶部220に格納されたレシピ230を読み出す。より具体的には、レシピ読み出し部221は、レシピ記憶部220に格納された複数のレシピ230からウエハWに施すプロセスに応じたレシピ230を選択して読み出す。
【0050】
装置制御部222は、読み出されたレシピ230に規定された基板処理工程を実行する。以下の説明では、レシピ230に規定された基板処理工程を実行することを、レシピ230を実行する、と表現する場合がある。具体的には、装置制御部222は、レシピ230に基づき熱処理装置200を制御する。
【0051】
装置状態判定部223は、装置制御部222により、熱処理装置200に対して出力される制御信号等に応じて、熱処理装置200の状態を判定する。具体的には、装置状態判定部223は、例えば、熱処理装置200に対して、ボートエレベータ47の動作が指示されているか否かを判定する。また、本実施形態の装置状態判定部223は、マニホールド52の下端開口部が、蓋体55により塞がれているか否かを判定する。
【0052】
設定保持部224は、アンロードを開始する前に、ローディングエリア45aの酸素濃度の検出を行う対象となるウエハの種類が設定される。言い換えれば、設定保持部224は、アンロードを開始するときのローディングエリア45aの酸素濃度の検出の対象となるウエハの種類を示す情報を保持する。
【0053】
本実施形態において、対象となるウエハとは、アンロード工程においてローディングエリア45aの酸素濃度が上昇していた場合に、酸化膜が生成される可能性が高いウエハである。具体的には、ウエハの種類には、例えば、製品として使用される製品ウエハや、モニタ(試行)に用いられるモニタウエハ、製品として使用されないダミーウエハ等があるが、本実施形態において、対象となるウエハとは、製品ウエハ及びモニタウエハである。ダミーウエハは対象となるウエハに含まなくてよい。
【0054】
本実施形態では、対象となるウエハの種類を示す情報は、予め熱処理装置200の管理者等によって入力されてよい。
【0055】
酸素濃度取得部225は、ローディングエリア45a内に設けられた酸素濃度計60(図2参照)により検出された酸素濃度を取得する。
【0056】
アラーム出力部226は、酸素濃度取得部225により取得された酸素濃度が、所定の閾値以上であるか否か判定し、酸素濃度が所定の閾値以上であった場合に、アラーム信号を出力する。アラーム信号は、例えば、音声信号であってもよいし、操作パネル23や操作ユニット3に対して、エラーを表示させるための信号であってもよい。
【0057】
また、本実施形態の所定の閾値は、熱処理装置200の管理者等によって予め設定されてよい。本実施形態の所定の閾値は、例えば、30[ppm]であってもよい。
【0058】
表示制御部227は、アラーム出力部226からアラーム信号が出力された場合に、操作パネル23又は操作ユニット3にエラーを表示させる。
【0059】
操作ユニット制御部228は、操作ユニット3から制御信号に応じて、熱処理装置200の駆動機構21の動作を制御する。また、操作ユニット制御部228は、アラーム出力部226から出力されたアラーム信号を操作ユニット3に表示させる。
【0060】
次に、図6を参照して、本実施形態の制御装置22の処理について説明する。図6は、第一の実施形態の制御装置の処理を説明する第一のフローチャートである。
【0061】
図6では、アラーム出力部226により出力されるアラーム信号が、操作パネル23に表示される場合の制御装置22の処理を示している。
【0062】
本実施形態の制御装置22は、装置制御部222により、ボートエレベータ47の動作指示を受け付ける(ステップS601)。なお、図6の例では、ボートエレベータ47の動作指示は、例えば、作業者による操作パネル23に対する操作に基づく指示であってもよい。また、ボートエレベータ47の動作指示は、実行中のレシピ230に基づく制御信号による指示であってもよい。
【0063】
続いて、制御装置22は、装置状態判定部223により、受け付けた動作指示が、ウエハボート48のアンロードの開始指示であるか否かを判定する(ステップS602)。言い換えれば、装置状態判定部223は、受け付けた動作指示が、加熱炉49からのウエハWの搬出指示であるか否かを判定する。
【0064】
ステップS602において、受け付けた動作指示が、アンロードの開始指示でない場合(No)、つまり、動作指示がボートエレベータ47のロードの開始指示である場合、制御装置22は、後述するステップS610へ進む。
【0065】
ステップS602において、受け付けた動作指示が、アンロードの開始指示である場合(Yes)、制御装置22は、装置状態判定部223により、マニホールド52の下端開口部が、蓋体55により塞がれているか否かを判定する(ステップS603)。ステップS603において、マニホールド52の下端開口部が、蓋体55により塞がれていない場合(No)、制御装置22は、後述するステップS610へ進む。
【0066】
ステップS603において、マニホールド52の下端開口部が、蓋体55により塞がれている場合(Yes)、制御装置22は、装置状態判定部223により、設定保持部224を参照し、ウエハボート48に載置されたウエハが、酸素濃度の検出の対象となる種類のウエハであるか否かを判定する(ステップS604)。
【0067】
ステップS604において、載置されているウエハが、対象となるウエハでない場合(No)、制御装置22は、後述するステップS610へ進む。
【0068】
ステップS604において、載置されているウエハが対象となるウエハである場合(Yes)、制御装置22は、酸素濃度取得部225により、ローディングエリア45a内の酸素濃度を取得し、取得した酸素濃度が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS605)。
【0069】
ステップS605において、酸素濃度が所定の閾値未満である場合(No)、制御装置22は、後述するステップS610へ進む。
【0070】
ステップS605において、酸素濃度が所定の閾値以上である場合(Yes)、制御装置22は、アラーム出力部226により、アラーム信号を出力させる(ステップS606)。言い換えれば、制御装置22は、アラーム出力部226により、アラーム信号を操作パネル23に出力し、表示制御部227により、操作パネル23にエラーを表示させる。
【0071】
続いて、制御装置22は、操作パネル23から、アラームに対する対処を示す操作を受け付ける(ステップS607)。
【0072】
なお、本実施形態では、ステップS601において、ボートエレベータ47の動作指示を受け付けたときに、ロード動作の場合には、ボートエレベータ47を上昇させ、ウエハボート48をロードする。アンロード動作の場合には、ボートエレベータ47の動作を一時的に停止させてもよい。また、本実施形態では、アラーム信号が出力されてから、アラームに対する対処を示す操作を受け付けるまでの期間、ボートエレベータ47の動作を一時的に停止させてもよい。
【0073】
ステップS607において、操作パネル23から、ボートエレベータ47の動作の停止を指示する操作を受け付けた場合、制御装置22は、装置制御部222により、ボートエレベータ47の動作を停止させ(ステップS608)、処理を終了する。
【0074】
ステップS607において、操作パネル23から、再試行の指示を受け付けた場合、制御装置22は、酸素濃度取得部225により、ローディングエリア45aの酸素濃度を再度検出して取得し(ステップS609)、ステップS605へ戻る。
【0075】
ステップS607において、操作パネル23から、処理の続行の指示を受け付けた場合、制御装置22は、ボートエレベータ47の動作を再開させる(ステップS610)。
【0076】
このように、本実施形態では、アンロードの開始指示を受け付け、且つ、アンロードが開始される前に、ローディングエリア45aの酸素濃度を検出し、酸素濃度が所定の閾値以上である場合に、アラームを出力する。
【0077】
したがって、本実施形態では、ウエハWが加熱炉49にロードされ、熱処理が行われた後のアンロードが開始される前に、ローディングエリア45aの状態を作業者等に通知する。このため、本実施形態では、アンロードが開始される前に、作業者等により、アラームへの対処を行わせることができ、ローディングエリア45aの酸素濃度の管理の精度を向上させることができる。
【0078】
また、本実施形態では、酸素濃度の検出を行う前に、ウエハボート48に載置されたウエハが、ローディングエリア45aの酸素濃度の上昇に影響を受ける種類のウエハであるか否かを判定する。そして、本実施形態では、ウエハボート48に載置されたウエハが、ローディングエリア45aの酸素濃度の上昇に影響を受ける種類のウエハである場合に、酸素濃度の検出を行う。
【0079】
したがって、本実施形態では、例えば、ウエハボート48に、酸素濃度の上昇に影響されないウエハ(ダミーのウエハ等)が載置されている場合には、迅速にアンロードを開始させることができる。
【0080】
次に、図7を参照して、本実施形態の操作パネル23の表示例について説明する。図7は、操作パネルの表示例を示す図である。
【0081】
図7に示す画面231は、操作パネル23に表示されたエラー画面の一例である。画面231は、例えば、図6のステップS607において、操作パネル23に表示される。
【0082】
画面231は、表示欄232、操作ボタン233、234、235を含む。表示欄232には、ローディングエリア45aの酸素濃度が上昇していることを示すエラーメッセージ(アラーム)が表示されている。
【0083】
操作ボタン233、234、235は、表示欄232に表示されたエラーメッセージに対する対処を指示するための操作ボタンである。
【0084】
画面231において、操作ボタン233が操作されると、操作パネル23は、制御装置22に対して、再試行を指示する。また、画面231において、操作ボタン234が操作されると、操作パネル23は、制御装置22に対して、処理の続行を指示する。また、画面231において、操作ボタン235が操作されると、操作パネル23は、制御装置22に対して、ボートエレベータ47の動作停止を指示する。
【0085】
次に、図8を参照して、アラーム出力部226から出力されたアラーム信号が、操作ユニット3にエラーを表示させる場合の制御装置22の処理について説明する。
【0086】
図8は、第一の実施形態の制御装置の処理を説明する第二のフローチャートである。
【0087】
本実施形態の制御装置22は、装置制御部222により、ボートエレベータ47の動作指示を受け付ける(ステップS801)。図8の例では、ボートエレベータ47の動作指示は、例えば、操作ユニット3に対する作業者の操作によって入力されてもよい。
【0088】
図8のステップS802からステップS805までの処理は、ステップS802、ステップS803、ステップS804のそれぞれの判定において、Noである場合にステップS809へ進むことを除き、図6のステップS602からステップS605までの処理と同様であるから、説明を省略する。
【0089】
ステップS805において、ローディングエリア45aの酸素濃度が所定の閾値未満である場合(No)、制御装置22は、後述するステップS809へ進む。
【0090】
ステップS805において、ローディングエリア45aの酸素濃度が所定の閾値以上である場合(Yes)、制御装置22は、アラーム出力部226によりアラーム信号を出力し、表示制御部227により、操作ユニット3の表示部33にエラーと操作ボタンを表示させる(ステップS806)。
【0091】
続いて、制御装置22は、装置制御部222により、操作ユニット3から操作を受け付ける(ステップS807)。
【0092】
ステップS807において、操作ユニット3からボートエレベータ47の動作停止の操作を受け付けた場合、制御装置22は、装置制御部222によりボートエレベータ47の動作を停止させ(ステップS808)、処理を終了する。
【0093】
ステップS807において、操作ユニット3から、ボートエレベータ47を下降させる操作(アンロードの開始指示)を受け付けた場合、制御装置22は、装置制御部222により、ボートエレベータ47の動作を再開させる(ステップS809)。
【0094】
以下に、図9を参照して、操作ユニット3の表示部33の表示例について説明する。図9は、操作ユニットの表示部の表示例を示す図である。
【0095】
図9に示す画面301は、図8のステップS806において、操作ユニット3の表示部33に表示される画面の一例を示す。
【0096】
画面301には、エラーメッセージ302と、操作ボタン303、304、305が表示されている。
【0097】
エラーメッセージ302は、ローディングエリア45aの酸素濃度が閾値以上となっていることを示すメッセージである。
【0098】
操作ボタン303は、ボートエレベータ47の動作の停止を指示するための操作ボタンである。操作ボタン304は、ボートエレベータ47の上昇(ロード)を指示するための操作ボタンである。操作ボタン305は、ボートエレベータ47の下降(アンロード)を指示するための操作ボタンである。
【0099】
なお、表示部33に画面301が表示される場合、熱処理装置200は、マニホールド52の下端開口部が、ボートエレベータ47の上端部に設けられる蓋体55により塞がれた状態である。このため、操作ボタン304は、選択不可の状態で表示されてもよい。また、その場合、操作ボタン304は、他の操作ボタン303、305の表示態様と異なる表示態様で表示させてもよい。このように表示させることで、作業者に対して、操作ボタン304の選択が不可であることを認識させることができる。
【0100】
本実施形態では、このように、作業者が操作ユニット3を用いて熱処理装置200の操作を行っている場合であっても、アンロードの開始前のローディングエリア45aの酸素濃度の上昇を、操作ユニット3を介して作業者に通知することができる。
【0101】
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して、第二の実施形態について説明する。第二の実施形態は、制御装置が再試行の指示を受け付けたときの処理が、第一の実施形態と相違する。よって、以下の第二の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点について説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
【0102】
図10は、第二の実施形態の制御装置の処理を説明するフローチャートである。図10では、アラーム出力部226により出力されるアラーム信号が、操作パネル23に表示される場合の制御装置22の処理を示している。
【0103】
図10のステップS1001からステップS1008までの処理は、図6のステップS601からステップS608までの処理と同様であるから、説明を省略する。
【0104】
図10のステップS1007において、操作パネル23から、再試行の指示を受け付けた場合、制御装置22は、装置制御部222により、ローディングエリア45aへ図示しないガス供給管から一定時間、窒素ガスを流入させ(ステップS1009)、ステップS1005へ戻る。
【0105】
以下に、ステップS1009の処理について、具体的に説明する。
【0106】
本実施形態の熱処理装置200のローディングエリア45aには、エアを導入するために設けられたバルブ(図示せず)と、窒素ガス排気管に接続された排気バルブ(図示せず)とが設けられている。
【0107】
本実施形態の制御装置22は、装置制御部222により、これらのバルブを閉じ、窒素ガスを一定時間ローディングエリア45a内に流入させる。
【0108】
本実施形態では、このように熱処理装置200を制御することで、ローディングエリア45a内の酸素濃度を下げることができる。
【0109】
なお、図10の例では、ローディングエリア45a内に窒素ガスを一定時間流入させた後に、酸素濃度を検出するものとしたが、これに限定されない。
【0110】
本実施形態では、例えば、制御装置22が再試行の指示を受け付けた場合に、ローディングエリア45a内の酸素濃度を監視しつつ、ローディングエリア45aに窒素ガスを流入させてもよい。
【0111】
この場合、制御装置22は、一定量の窒素ガスをローディングエリア45aに流入させ、酸素濃度が所定の閾値となったとき、ローディングエリア45aに流入させる窒素ガスの量を一定量より少ない量とし、さらに一定の期間窒素ガスの供給を継続してもよい。
【0112】
本実施形態では、このように、アンロードの開始指示を受け付けた後であっても、ローディングエリア45aの酸素濃度を監視し、所定の閾値未満となるように管理することができる。したがって、本実施形態によれば、ローディングエリア45aにおける酸素濃度の管理の精度を向上させることができる。
【0113】
(第三の実施形態)
以下に図面を参照して、第三の実施形態について説明する。第三の実施形態では、レシピの実行中において、アンロードの開始指示がなされる前に、ローディングエリア45aに予め窒素ガスを流入させる点が、第一の実施形態と相違する。よって、以下の第三の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点について説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号を付与し、その説明を省略する。
【0114】
図11は、第三の実施形態の制御装置の機能について説明する図である。本実施形態の制御装置22Aは、レシピ記憶部220、レシピ読み出し部221、装置制御部222A、装置状態判定部223、設定保持部224A、酸素濃度取得部225、アラーム出力部226、表示制御部227、操作ユニット制御部228、アンロード時刻予測部229を有する。
【0115】
本実施形態の設定保持部224Aは、ローディングエリア45aに対して窒素ガスの流入を開始する期間が設定されている。言い換えれば、設定保持部224は、ローディングエリア45aに対して窒素ガスを流入させる設定期間を示す情報が予め設定されている。
【0116】
本実施形態の設定期間は、ローディングエリア45aの酸素濃度が所定の閾値未満である窒素ガス雰囲気を形成するための期間である。ローディングエリア45a内が十分な窒素ガスで充填されていれば、ローディングエリア45aの酸素濃度は所定の閾値未満になる。また、本実施形態の設定期間は、例えば、熱処理装置200の状態等に応じて、熱処理装置200の管理者等により、予め設定されて、設定保持部224Aに格納されていてもよい。
【0117】
具体的には、設定期間は、例えば、ローディングエリア45aに大気が流入するようなメンテナンスやローディングエリア45aの故障等の可能性がある場合には、メンテナンス等を行われない場合と比較して、長い期間が設定期間とされてもよい。
【0118】
また、本実施形態では、レシピ230の実行が開始された後に、設定期間の設定を受け付けてもよいし、設定された設定期間の変更を受け付けてもよい。
【0119】
本実施形態のアンロード時刻予測部229は、レシピ読み出し部221がレシピ230を読み出して、装置制御部222がレシピ230に基づく熱処理装置200の制御を開始してから、アンロードの開始が指示されるまでの時間を予測する。言い換えれば、アンロード時刻予測部229は、レシピ230の実行が開始されてから、アンロード工程が開始されるまでの時刻を予測する。
【0120】
本実施形態の装置制御部222Aは、設定保持部224Aを参照し、アンロード時刻予測部229により予測された時刻が、設定期間の終了時刻となるように、ローディングエリア45aへの窒素ガスの流入を開始させる。
【0121】
以下に、図12を参照して、本実施形態の制御装置22Aの処理について説明する。図12は、第三の実施形態の制御装置の処理を説明するフローチャートである。
【0122】
本実施形態の制御装置22Aは、レシピ読み出し部221により、商用電源210からレシピ230を読み出して、装置制御部222Aによる熱処理装置200の制御を開始する(ステップS1201)。
【0123】
続いて、制御装置22Aは、アンロード時刻予測部229により、基板処理工程において、アンロードの開始が指示される時刻を予測する(ステップS1202)。
【0124】
続いて、制御装置22Aは、装置制御部222Aにより、窒素ガスの流入を開始する時刻となったか否かを判定する(ステップS1203)。具体的には、装置制御部222Aは、ステップS1202で予測された時刻を、設定期間の終了時刻とした場合に、設定期間の開始時刻となったか否かを判定する。
【0125】
ステップS1203において、窒素ガスの流入を開始する時刻となっていない場合、制御装置22Aは、窒素ガスの流入を開始する時刻となるまで待機する。
【0126】
ステップS1203において、窒素ガスの流入を開始する時刻となった場合、制御装置22Aは、装置制御部222Aにより、ローディングエリア45aへの窒素ガスの流入を開始し、設定期間の間、窒素ガスを流入させ(ステップS1204)、図6のステップS601へ進む。なお、このとき制御装置22Aは、ステップS1204の後に、図10のステップS1001へ進んでも良い。
【0127】
本実施形態では、このように、レシピ230の実行中において、アンロードの開始が指示される前に、ローディングエリア45aに窒素ガスを流入し、窒素ガス雰囲気を形成しておく。
【0128】
また、本実施形態では、さらに、アンロードの開始が指示された後も、ローディングエリア45a内の酸素濃度が所定の閾値以上であるか否かを判定し、酸素濃度が所定の閾値以上であった場合には、アラーム信号を出力する。
【0129】
したがって、本実施形態では、アンロードが開始された後のローディングエリア45aの酸素濃度を所定の閾値未満となるように管理することができる。このため、本実施形態によれば、ローディングエリアにおける酸素濃度の管理の精度を向上させることができる。
【0130】
今回開示された実施形態に係る熱処理装置の制御方法、熱処理装置の制御装置は、すべての点において例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0131】
2 装置本体
3 操作ユニット
21 駆動機構
22、22A 制御装置
23 操作パネル
31 操作ユニット本体
33 表示部
45a ローディングエリア
45b 熱処理エリア
47 ボートエレベータ
48 ウエハボート
49 加熱炉
200 熱処理装置
220 レシピ記憶部
221 レシピ読み出し部
222、222A 装置制御部
223 装置状態判定部
224、224A 設定保持部
225 酸素濃度取得部
226 アラーム出力部
227 表示制御部
228 操作ユニット制御部
229 アンロード時刻予測部
230 レシピ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12