(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019141
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】液体吐出ヘッド角度調整機構、液体吐出モジュール及び液体吐出装置
(51)【国際特許分類】
B41J 2/01 20060101AFI20230202BHJP
【FI】
B41J2/01 307
B41J2/01 305
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021123639
(22)【出願日】2021-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100186853
【弁理士】
【氏名又は名称】宗像 孝志
(72)【発明者】
【氏名】椿 健悟
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056FA13
2C056FA14
2C056HA07
2C056HA13
2C056HA29
(57)【要約】
【課題】液体吐出ヘッドの角度調整の精度を向上できる液体吐出ヘッド角度調整機構、液体吐出モジュール及び液体吐出装置を提供する。
【解決手段】液体吐出ヘッドを保持する複数のアレイ部材と、アレイ部材を支持するアレイ支持部材と、を有し、アレイ支持部材に、傾斜角度の調整時に液体吐出ヘッドが回動する方向における一方の側面に配置され、アレイ部材の回転支点を支持する第一支持部材と、第一支持部材とは反対側面に配置され、アレイ部材を支持する第二支持部材と、第一支持部材に回転支点を押し付ける押付部材と、を備える液体吐出ヘッド角度調整機構による。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の液体吐出ヘッドの傾斜角度を個別に調整する液体吐出ヘッド角度調整機構であって、
液体吐出ヘッドを保持する複数のアレイ部材と、
前記アレイ部材を支持するアレイ支持部材と、を有し、
前記アレイ支持部材に、
前記傾斜角度の調整時に前記液体吐出ヘッドが回動する方向における一方の側面に配置され、前記アレイ部材の回転支点を支持する第一支持部材と、
前記第一支持部材とは反対側面に配置され、前記アレイ部材を支持する第二支持部材と、
前記第一支持部材に前記回転支点を押し付ける押付部材と、
を備えることを特徴とする液体吐出ヘッド角度調整機構。
【請求項2】
前記押付部材は、前記アレイ部材の長尺方向において前記アレイ部材の重心から離れている前記アレイ支持部材の端部に配置される、
請求項1に記載の液体吐出ヘッド角度調整機構。
【請求項3】
前記押付部材は、前記回転支点を前記第一支持部材に押し付ける方向へ付勢する付勢部材を備え、
当該付勢部材による付勢力は、個々のアレイ部材の傾斜角度の大きさに応じて設定される、
請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド角度調整機構。
【請求項4】
前記第一支持部材は二つの傾斜面を有し、
前記アレイ部材が当該第一支持部材に支持されているときに接触する側の傾斜面の角度が水平面に対して19.5度以上である、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド角度調整機構。
【請求項5】
前記第一支持部材が有する前記傾斜面が形成する角度は、前記回転支点の角度よりも広い、
請求項4に記載の液体吐出ヘッド角度調整機構。
【請求項6】
前記回転支点の先端は曲面である、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド角度調整機構。
【請求項7】
前記第一支持部材は、前記アレイ支持部材に対して回転自在に設けられている回転部材であり、
回転軸方向への移動を規制する移動規制部材を備え、
前記回転部材と移動規制部材との摩擦係数は、鉄同士の摩擦係数よりも小さい、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド角度調整機構。
【請求項8】
前記第一支持部材は、二つの傾斜面と、当該傾斜面に間の底面と、を有し、
当該第一支持部材に当接する前記アレイ部材の設置側の反対側に位置する傾斜面と前記底面において前記回転支点は前記第一支持部材に当接している、
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド角度調整機構。
【請求項9】
媒体に液体を吐出する複数の液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドを保持する複数のアレイ部材と、
前記アレイ部材を支持する複数のアレイ支持部材と、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド角度調整機構を備えることを特徴とする液体吐出モジュール。
【請求項10】
媒体を搬送するドラムの外周面に配置され、当該媒体に液体を吐出する複数の液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドを保持する複数のアレイ部材と、
前記アレイ部材を支持する複数のアレイ支持部材と、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド角度調整機構を備えることを特徴とする液体吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出ヘッド角度調整機構、液体吐出モジュール及び液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
媒体に液体を吐出する液体吐出装置として、異なる種類の液体を吐出する液体吐出ヘッドを複数備えるものが知られている。なお、異なる種類の液体の例としては、異なる発色の液体インクが挙げられる。
【0003】
媒体を搬送するドラム状部材の上部に、複数の液体吐出ヘッドを媒体の搬送方向に沿って配置し、各液体吐出ヘッドのドラム状部材に対する角度を調整する角度調整機構を備える装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている装置のように、ドラム状部材の外周に沿って液体吐出ヘッドアレイを放射状に配置する場合、液体吐出ヘッドが所定の角度に向くよう精度良く調整するには、液体吐出ヘッドアレイの重心位置が重要となる。液体吐出ヘッドアレイは、ドラム状部材の回転軸方向と平行方向において長尺の部材である。したがって、液体吐出ヘッドアレイのドラム状部材に対する角度を調整するには、長尺方向の全般において同一角度になるように調整される必要がある。
【0005】
ところが、液体吐出ヘッドの動作を制御するための部材は、液体吐出ヘッドアレイの長尺部材の長手方向において液体吐出ヘッドの固定位置の反対位置に固定される。この場合、液体吐出ヘッドアレイの重心位置は、ドラム状部材の回転軸寸法の外側、すなわち、液体吐出ヘッドの摺動方向の前後の設けられる支持部の外側になる。重心位置が、長尺部材の一方側に偏ると、角度調整をするときに支持部が支点として機能しなくなり、調整の精度が低下する、という課題がある。
【0006】
本発明は、液体吐出ヘッドの角度調整の精度を向上できる液体吐出ヘッド角度調整機構、液体吐出モジュール及び液体吐出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術的課題を解決するため、本発明の一態様は、複数の液体吐出ヘッドの傾斜角度を個別に調整する液体吐出ヘッド角度調整機構であって、液体吐出ヘッドを保持する複数のアレイ部材と、前記アレイ部材を支持するアレイ支持部材と、を有し、前記アレイ支持部材に、前記傾斜角度の調整時に前記液体吐出ヘッドが回動する方向における一方の側面に配置され、前記アレイ部材の回転支点を支持する第一支持部材と、前記第一支持部材とは反対側面に配置され、前記アレイ部材を支持する第二支持部材と、前記第一支持部材に前記回転支点を押し付ける押付部材と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、液体吐出ヘッドの角度調整の精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に係る液体吐出装置の一実施形態である液体吐出装置の全体構成を示す概略図。
【
図2】本発明に係る液体吐出ヘッドの一実施形態を示す構成図。
【
図3】本発明に係る液体吐出ヘッド角度調整機構の一実施形態を示す構成図。
【
図5】従来の液体吐出ヘッド角度調整機構を例示する図。
【
図6】従来の液体吐出ヘッド角度調整機構の課題を例示する図。
【
図7】本発明に係る液体吐出ヘッド角度調整機構の調整動作の例を示す図。
【
図8】上記液体吐出ヘッド角度調整機構における角度調整機構の詳細な例を示す図。
【
図9】上記液体吐出ヘッド角度調整機構における角度調整機構の詳細な別例を示す図。
【
図10】上記液体吐出ヘッド角度調整機構における課題を説明する図。
【
図11】上記液体吐出ヘッド角度調整機構における課題を説明する図。
【
図12】上記液体吐出ヘッド角度調整機構における課題を解決する構成を説明する図。
【
図13】上記液体吐出ヘッド角度調整機構における課題を解決する構成を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、本発明に係る液体吐出装置の実施形態としてインクジェットプリンタ1000の構成を説明する。
【0011】
[インクジェットプリンタ1000の全体構成]
図1は、インクジェットプリンタ1000の全体構成を示す図である。インクジェットプリンタ1000は、例えば、オンデマンド方式のライン走査型を採用した画像形成装置であって、画像形成部210と、給紙部220と、レジスト調整部230と、乾燥部240と、記録媒体反転部250と、排紙部290と、を備えている。次に、当該構成を備えるインクジェットプリンタ1000における画像形成出力動作(印刷動作)の流れの一例を説明する。なお、画像形成部210は、液体吐出装置の実施形態に相当する。
【0012】
まず給紙部220の給紙スタック221に積載された記録媒体としての用紙W1が、エアー分離部222によって一枚ずつピックアップされ、画像形成部210の方向に搬送される。給紙部220から搬送された用紙W1は、レジスト調整部230に達すると、レジスト調整部230の内部に設けられたレジストローラ対231によって、搬送方向に対する用紙W1の傾きが補正される。
【0013】
レジストローラ対231において補正(レジスト調整)がなされた用紙W1は、画像形成部210に送られる。そして、搬送ローラ対214によって円筒形状のドラム211の表面に送られる。ドラム211には記録媒体グリッパ212が複数設けられている。送られてきた用紙W1は、一つの記録媒体グリッパ212に先端が挟まれて、ドラム211の回転によって複数のヘッドアレイ100(100K~100P)に対向する位置へ搬送される。
【0014】
画像形成部210では、円筒形状のドラム211の回転方向における表面に沿って、インクジェット方式により液体インクを吐出する複数のヘッドアレイ100が、所定のインク色を充填した状態で配置されている。各ヘッドアレイ100は、ドラム211の外周面の曲がり具合に合わせて、放射状の所定の位置に配置されている。各ヘッドアレイ100は、ドラム211の表面に対して、液体の吐出方向が直交するように角度が調整されている。すなわち、各ヘッドアレイ100は、ドラム211の回転軸からの放射方向において各々異なる角度で配置されている。
【0015】
言い換えると、液体吐出モジュールとしての複数のヘッドアレイ100は、ドラム211の回転中心に向けて、ドラム211の表面に保持された用紙W1の外周面にインク(液体)を吐出するように、ドラム211への対向角度が各々調整される。
【0016】
また、ドラム211の外周面には、空吐出受け213が設けられており、ヘッドアレイ100が用紙W1にインクを吐出していないときに空吐出されたインクを受け取るようになっている。画像が形成されると用紙W1は、乾燥部240に搬送される。
【0017】
乾燥部240には乾燥ユニット241が設けられていて、この乾燥ユニット241の下方を用紙W1が通過することによって、用紙W1の水分が蒸発するようになっている。また、乾燥部240には、記録媒体反転機構251を含む記録媒体反転部250が設けられている。両面印刷時には、記録媒体反転部250で用紙W1を反転し反転搬送部252により再度画像形成部210の方向へ搬送する。なお、ドラム211に達する前に画像形成部210内部に設けられたレジストローラ253によって用紙W1の傾きが補正される。乾燥部240による乾燥を終えた用紙W1は排紙部290に搬送されて、用紙W1の端部が整合された状態で積載される。
【0018】
画像形成部210における液滴吐出動作の制御の一部は、画像形成部210が備える画像形成制御部215において行われるものとする。なお、画像形成制御部215は、インクジェットプリンタ1000の全体の動作を制御してもよい。また、給紙部220、レジスト調整部230、乾燥部240、のそれぞれにおいて個別に制御部を備え、画像形成制御部215と連携することでインクジェットプリンタ1000の全体の動作を制御するように構成してもよい。
【0019】
図1に示すように、用紙W1の搬送方向はX方向とする。また、画像形成処理を実行するときに用紙W1を搬送するドラム211の回転方向は、X-Z平面においてCCW方向(反時計方向)である。
【0020】
[液体吐出ヘッド角度調整機構の実施形態]
次に、本発明に係る液体吐出ヘッド角度調整機構の実施形態について説明する。
図2は、ヘッドアレイ100の拡大図である。
図2に示すように、吐出ヘッド101を固定するアレイ部材120と、アレイ部材120を支持するアレイ支持部材としてのフランジ110と、を複数備えている。
図2に例示するように、ヘッドアレイ100は、複数の吐出ヘッド101の角度がそれぞれ異なる角度で支持されている。各吐出ヘッド101の傾斜角度は、ドラム211の回転軸を通過する径方向になるように調整されている。すなわち、各吐出ヘッド101から吐出された液体インクがドラム211に着弾する位置の接線に直交する方向が吐出方向になるように、各アレイ部材120の傾斜角度は支持されている。
【0021】
ヘッドアレイ100は、吐出ヘッド101を、ドラム211の外周面(用紙W1が把持されて搬送される面)に対向する位置において、外周面に沿う方向に順次配置した状態で支持する。したがって、フランジ110とアレイ部材120も外周面に沿う方向に順次配置されている。
【0022】
吐出ヘッド101は、各々、カラー印刷を行うためのブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の液体インクを吐出するように構成されている。また、吐出ヘッド101には、特色のインクや液体が付着する用紙W1上にコーティングを行う為のコーティング液(P)を吐出するものもある。以下の説明においては、四色の液体インク(K、C、M、Y)に対応する吐出ヘッド101のみを例示しながら説明する。
【0023】
ヘッドアレイ100は、各吐出ヘッド101における液体吐出方向を調整する液体吐出ヘッド角度調整機構としてのフランジ110とアレイ部材120を備える。当該角度調整機構は、フランジ110によってアレイ部材120を所定の角度で支持するように構成されている。なお、この角度調整は、吐出ヘッド101の吐出方向が、ドラム211の回転中心から外周面に向かい直交する仮想軸線上になるように調整する。言い換えると、アレイ部材120の上下方向(ドラム211の回転中心を通過する仮想放射線方向)の軸線が、ドラム211の回転中心を通過する状態になる角度に調整される。
【0024】
アレイ支持部材としてのフランジ110は、ドラム211の回転方向(用紙W1の搬送方向)における前面と後面のうち、一方の面には第一支持部材としてのVコロ111と、押付部材としての押付平コロ114と、調整コロ113と、を備えている。Vコロ111と調整コロ113及び押付平コロ114は、フランジ110の同じ面に設けられている。他方の面には、第二支持部材としての支持平コロ112を備えている。
【0025】
Vコロ111は、後述するVレール121を支持する。Vコロ111とVレール121は、いずれも、ドラム211の回転軸方向の縦断面形状が、ローマ字の「V」字状である。したがって、Vコロ111は二つの傾斜面が対向していて、傾斜面交点が先端になっている。また、Vレール121も二つの傾斜面が対向していて、傾斜面の交点が底部分になっている。Vコロ111の先端がVレール121の底部分に接触することで、後述するアレイ部材120の角度を調整するときの回転の支点として機能する。
【0026】
押付部としての押付平コロ114は、Vレール121の底部にVコロ111の先端を押し付けるための付勢力を、Vコロ111に加える構成を備えている。押付平コロ114による付勢力の作用により、Vレール121とVコロ111の支点が重心の位置の差異によって浮き上がる現象を抑制することができる。
【0027】
調整コロ113は、後述するアレイ部材120が備える調整平レール122を押して、アレイ部材120の傾斜角度を調整する角度調整部として機能する。
【0028】
支持平コロ112は、第一支点としてのVコロ111を回転中心とするアレイ部材120の自重による回動を制止して、所定の傾斜角度にてアレイ部材120が保持されるように支持する。
【0029】
フランジ110は、ヘッドアレイ100を備える構造を収める筐体の壁面(例えば、側板)に固定されている。フランジ110の固定位置は、
図2に例示するように、ドラム211の回転方向(主走査方向)において、所定の間隔を設けた所定の位置である。この所定の位置に固定されたフランジ110にアレイ部材120が懸架されることで、アレイ部材120が所定のドラム211の径方向に対して所定の傾斜角度を維持した状態になる。
【0030】
また、角度被調整機構としてのアレイ部材120は、ドラム211の回転軸方向が長手方向であって、ドラム211に対向する面に吐出ヘッド101が固定されている長尺の部材である。アレイ部材120は、ドラム211の回転方向(用紙W1の搬送方向)における前方の面と後方の面のうち、一方の面に第一被支持部としてのVレール121と調整平レール122と、を備えている。また、他方の面に第二被支持部としての被支持平レール123を備えている。
【0031】
アレイ部材120が備えるVレール121は、フランジ110が備えるVコロ111に懸架される。また、Vレール121とは反対側面に配置され被支持平レール123は、支持平コロ112に懸架されている。そして、Vレール121と同じ面に配置される調整平レール122は、調整コロ113によって押される位置に配置されている。
【0032】
調整コロ113は、フランジ110の側面から突出する量が可変可能な構造を有している。調整コロ113の突出量が多くなると、調整コロ113によって調整平レール122が押される量が多くなる。このとき、Vレール121の先端がVコロ111に接している位置が回転支点となって、吐出ヘッド101を固定しているアレイ部材120の下端側が、ドラム211の回転方向と同じ方向に回動する。これによって吐出ヘッド101の位置が、ドラム211の回転方向に移動して、液体インクの吐出方向がドラム211の回転軸に向かう角度へと調整することができる。
【0033】
なお、
図2に例示するように、ヘッドアレイ100は、ドラム211の鉛直方向の径の位置を境界にして、搬送方向上流側と搬送方向下流側で傾斜方向が逆になる。例えば、搬送方向上流側に配置されているものは「右傾斜」であり、搬送方向下流側に配置されているものは「左傾斜」になる。
【0034】
右傾斜のものは、傾斜下側のVレール121と、調整平レール122が、搬送方向下流側に配置されているフランジ110に設けられているVコロ111と調整コロ113で受け止められる構成になっている。また、その反対面にある被支持平レール123は、搬送方向上流側に配置されているフランジ110に設けられている支持平コロ112で受ける止められる構成になっている。一方、左傾斜のフランジ110は、右傾斜のフランジ110とは対称になる。
【0035】
[角度調整方法]
次に、吐出ヘッド101の角度調整方法について、アレイ部材120の軸心調整方法を例に説明する。
図3はヘッドアレイ100の一部のみを示す正面図である。また、
図4は、同様にヘッドアレイ100の一部のみを示す斜視図である。
【0036】
図3に例示するように、ヘッドアレイ100は、その一つの吐出ヘッド101に着目すると、その搬送方向の側面の一方にVレール121と調整平レール122が形成されていて、他方の側面に被支持平レール123のみが配置されている。なお、以下において説明に用いる吐出アレイ130は右傾斜のものである。
【0037】
吐出アレイ130は、フランジ110の間に挿入されて液体吐出モジュール10に搭載されるとき、すなわち、Y方向において摺動して位置決めされると、自重によって、
図3に例示するように、上下方向の軸線がドラム211の回転中心に対してずれる。この状態のまま運用をすると、吐出ヘッド101と、ドラム211にて搬送される用紙W1との距離(吐出ギャップ)が、吐出ヘッド101ごとで異なる状況になる。この場合、吐出ヘッド101から吐出した液体の用紙W1への付着位置(着弾位置)は、予定している位置からずれることになる。その結果、液体インクによって形成される画像の質に悪影響を生じさせる。
【0038】
そこで、
図3に例示するように、調整コロ113の突出量を調整することで、アレイ部材120のドラム211側の端部を移動させる。このとき、アレイ部材120が備えるVレール121の先端がVコロ111と接触していて、回転の支点として機能する。この回動によって、アレイ部材120の上下方向の軸線をドラム211の回転中心(ドラム中心202)に向けるように傾斜角度を調整できる。
【0039】
より詳細には、アレイ部材120の下面に設置されている振動抑制ピン129の側面と、ドラム211の表面に設置したジグ201との隙間が所定の値になるように調整する。なお、所定の値とは、例えば0.05mm以下である。
【0040】
また、
図4に示すように、アレイ部材120の上下方向の軸線が、ドラム211のドラム中心202に向くように調整すると、アレイ部材120の前後(Y軸方向)に複数配置されている振動抑制ピン129を結ぶ仮想線と、ドラム211の回転軸線とが平行になる。
【0041】
このとき、複数の振動抑制ピン129はそれぞれ、ジグ201との隙間が上記に例示した所定の値になるように、ヘッドアレイ100は構成される。
【0042】
[アレイ部材120の構造]
次に、アレイ部材120の構成について、より詳細に説明する。
図5は、アレイ部材120の側面図である。なお、
図5に正対したときの左側は、ヘッドアレイ100の正面側であり、右側が奥側である。
図5は、フランジ110の全体の図示は省略しており、アレイ部材120を支持する支持部として機能する構成のみを図示している。
【0043】
図5に示すように、アレイ部材120は、ドラム211の幅方向(搬送方向に直交する方向であって主走査方向ともいう。)における長尺の部材であって、その一方の端部(正面方向)の下面に吐出ヘッド101が配置されている。また、吐出ヘッド101の位置と反対側の端部(奥側)の上面には、吐出ヘッド101の動作を制御する制御基板2151や、電源回路などが配置されている。
【0044】
アレイ部材120は、ドラム211の幅方向に配置されているフランジ110のVコロ111と、支持平コロ112よって、所定の位置に支持される。Vコロ111と支持平コロ112は、ドラム211の幅方向において位置に複数配置されている。なお、フランジ110が配置される位置は、ドラム211の幅方向の寸法の範囲内である。
【0045】
そこで、
図5(a)に例示するように、アレイ部材120をフランジ110によって支持されて運用する状態にするために、フランジ110の間に挿入すると、Vレール121の前側と中央側がVコロ111によって支持される状態になる。
【0046】
また、
図5(b)に例示するように、アレイ部材120をドラム211の正面側に引き出すと、アレイ部材120は、Vレール121の中央側と後ろ側がVコロ111によって支持される状態になる。
【0047】
なお、支持平コロ112と被支持平レール123の間には、1mm以下の隙間が設けられている。
【0048】
例えば、
図5(b)の状態から、
図5(a)の状態に移行すると、アレイ部材120の重心の位置が、アレイ部材120の長尺方向において、Vレール121を支持している二箇所のVコロ111の間から外れて、奥側のVコロ111よりもさらに奥側に移動する。そうすると、
図6に示すように、アレイ部材120の正面側の端部が浮き上がり、奥側の端部が下降するように回転モーメントが生ずる。
【0049】
言い換えると、
図5におけるアレイ部材120の右側面から見たときに時計方向(CW方向)の回転モーメントがアレイ部材120に発生して、アレイ部材120がドラム211の幅方向において傾いてしまう。この結果、調整コロ113によってアレイ部材120の側面を押して角度を調整するときに、Vコロ111の先端が支点として機能しない状態になる。すなわち、ヘッドアレイ100の角度調整の精度が低下することになる。
【0050】
[アレイ部材120の浮き上がり防止構造]
図6を用いて説明したように、重心の位置のズレによって回転モーメントが発生すると、アレイ部材120の長手方向の二箇所に分散して配置されるVコロ111によって形成される第一支持部材としての機能が低下する。これを抑制するために、本実施形態に係るヘッドアレイ100は、
図7に示すように、押付平コロ114が調整平レール122を下方に付勢する構造を備える。以下、押付平コロ114が備える付勢構造について説明する。
【0051】
図7は、フランジ110が備える付勢構造を説明する図である。
図7(a)は、
図6と同じ方向からヘッドアレイ100の一部を示す右側面図である。付勢構造は、
図7(b)に示すように、フランジ110の左側面に設けられているので、以下、
図7(b)を主に参照しながら説明する。
【0052】
図7(b)に示すように、押付平コロ114は、揺動アーム1141に設けられている。なお、押付平コロ114は、揺動アーム1141に対して回転自在である。また、揺動アーム1141は、フランジ110に固定されている支軸としての回転中心1142において回動する。揺動アーム1141は、アレイ部材120の正面側に配置されるフランジ110に対して、
図7(b)におけるCCW方向へ、弾性部材1143によって付勢されている。
【0053】
弾性部材1143は、例えば引張バネであって、一方の端部が揺動アーム1141の端部に固定されていて、他方の端部がフランジ110の一部に設けられている固定部1144に固定されている。
【0054】
付勢部材としての弾性部材1143の付勢力は、ドラム211の径方向に対するアレイ部材120の傾斜角度の大きさに応じて設定すればよい。例えば、複数のアレイ部材120において異なる傾斜であるとき、傾斜角度がより大きいアレイ部材120において必要な付勢力を発揮する弾性部材1143を用いればよい。
【0055】
すでに説明したとおり、重心の位置が、アレイ部材120の後方にあるときアレイ部材120の前方(正面側)が、
図7(a)におけるCW方向に回動しようとする回転モーメントが発生する。この回転モーメントに対し、弾性部材1143の付勢は反対方向になるので、揺動アーム1141に取り付けられている押付平コロ114が調整平レール122に押し付けられる状態になる。
【0056】
その結果、調整平レール122が下方に押されて、Vレール121がフランジ110のVコロ111に押し付けられる。
【0057】
上記のような作用によって、Vコロ111とVレール121の接点が確実になるので、アレイ部材120の回転支点としてVコロ111に対するVレール121の接触位置が機能する状態になる。その結果、調整コロ113を用いてアレイ部材120の下方を側方へと押すときに、アレイ部材120の回転の精度を向上でき、アレイ部材120の回転角度調整の精度を向上できる。これによって、アレイ部材120の軸心調整を精度良く行うことができる。
【0058】
なお、アレイ部材120の重心の位置は、設置される制御基板2151や電源回路および配線などの構成によって変化する。したがって、重心の位置の移動に合わせて弾性部材1143を変更して付勢力を適切な値に変更する、また、固定部1144の位置を変更する、などによって付勢力を調整すればよい。
【0059】
アレイ部材120の傾斜角度が大きいほうが、Vコロ111に対するVレール121の浮き上がり量が大きくなる。その点、弾性部材1143による付勢力(押付力)も大きくする必要がある。この点、傾斜角度がより大きいアレイ部材120において必要となる付勢力に設定すれば、傾斜角度に関係なく、全てのアレイ部材120において押付部の作用効果を得ることができる。
【0060】
[調整コロ113の詳細]
次に、調整コロ113の詳細な構造について
図8を用いて説明する。
図8(a)は、調整コロ113の右側面側の断面を示す図である。また、
図8(b)は、調整コロ113の横断面図である。
【0061】
図8に示すように、調整コロ113は、フランジ110の内部に形成されている調整コロ機構用溝1101において、正面方向と奥行き方向に摺動可能に設けられている。調整コロ113は、正面側から奥行き方向への移動量に応じて、フランジ110の側面からアレイ部材120の調整平レール122に向かう突出量が変化するように構成されている。
【0062】
図8(a)に示すように、調整コロ113は、調整コロ機構用溝1101の内部に設けられているコロ移動楔1132に対して回転自在に設けられている移動コロ1131を備えている。コロ移動楔1132の壁面には、楔押付ネジ1133が押し付けられている。また、コロ移動楔1132には、楔戻しネジ1134がねじ込まれている。
【0063】
図8(b)に示すように、楔押付ネジ1133をネジ込むとコロ移動楔1132が押されて、調整コロ機構用溝1101を奥行き方向へと移動する。コロ移動楔1132は、正面側から奥行き方向に向けてテーパ形状になっていて、その傾斜面にコロ移動楔1132の支軸が接触している。したがって、コロ移動楔1132が奥行き方向へと移動すると、コロ移動楔1132の斜面が移動コロ1131の支軸(回転軸)を調整平レール122の方へと押し出すように構成されている。
【0064】
すなわち、楔押付ネジ1133のねじ込み量に応じて、移動コロ1131の突出量が変化する。なお、移動コロ1131の突出量を減らして、移動コロ1131を調整平レール122から遠ざける場合は、楔戻しネジ1134のネジ込み量を調整すればよい。
【0065】
以上のとおり、調整コロ113によって、調整平レール122を押す量を精度よく調整することができるので、アレイ部材120の回転角度の調整を精度良く行うことができる。
【0066】
なお、調整コロ113の突出量を調整する機構として、
図9に示すように、フランジ110の縦方向に設けられた偏心軸1135に移動コロ1131aを設け、偏心軸1135の回転角度を調整することで移動コロ1131の突出量を調整してもよい。
【0067】
[Vコロ111の詳細]
次に、本実施形態に係るヘッドアレイ100が備える角度調整機構としてのVコロ111の特徴について、さらに説明する。
【0068】
これまで説明したとおり、ヘッドアレイ100を構成するアレイ部材120は、所定の角度で水平面に対して傾斜した状態で配列されているフランジ110の間に挿入される。したがって、
図10(a)に例示するように、アレイ部材120は、挿入箇所に応じた角度で傾斜して、Vコロ111と支持平コロ112によって傾斜状態を維持しつつ、その荷重が支持される状態になる。このとき、調整コロ113は、アレイ部材120が備える調整平レール122からは離間した状態である。
【0069】
挿入直後のアレイ部材120において、支持平コロ112によって支持される被支持平レール123の支持平コロ112に対する荷重は、
図10(a)に示すように、アレイ部材120の重量によるアレイ荷重Fの分力として面方向分力Fhが加わる。
【0070】
また、
図10(c)に示すように、同じくアレイ荷重Fにより、Vコロ111には、斜面方向分力Fvが加わる。
【0071】
そして、
図11(a)に示すように、面方向分力Fhと斜面方向分力Fvの合力Fzによって、Vコロ111の斜面に加わる斜面分力Fzvは、破線矢印のように、Vコロ111の外側に向く。この斜面分力Fzvは、
図11(b)に示すように、Vコロ111からVレール121を外側へと滑らせるように作用する力となる。
【0072】
したがって、斜面分力Fzvによって、Vレール121がVコロ111から外れないように、Vコロ111の斜面の角度を規定する必要がある。
【0073】
Vコロ111の斜面の内、一方の角度を規定する必要がある。そこで、アレイ部材120の水平面に対する傾斜角度を「θ」とし、Vコロ111の斜面角度の半分の値を「α」とする。この場合、アレイ部材120の荷重によってVコロ111の斜面方向分力Fvを算出するときの角度「β」は、以下の式(1)によって算出される。
【0074】
β=θ+α・・・式(1)
【0075】
式1を用いて、Vレール121がVコロ111から外れない閾値となる角度としての、Vローラ斜面限界角度「λ」は、以下の式(2)によって算出される。
【0076】
λ=90度-θ(アレイ傾斜33度)―α(Vローラ角度75度/2)・・・式(2)
【0077】
上記の式(2)によれば、閾値角度の下限は「19.5度」になる。
【0078】
また、Vコロ111の先端部の角度は、10度~15度に設定されるとすると、Vコロ111の斜面角度の上限値は30度と想定される。この場合、上記の式(2)を用いて、閾値角度の上限を算出すると、以下の式(3)のようになる。
【0079】
λ=90度-θ(アレイ傾斜33度)―α(Vローラ角度30度/2)・・・式(3)
【0080】
式(3)によれば、閾値角度の上限値は「49.5度」になるので、概ね50度が上限値となる。
【0081】
したがって、Vレール121がVコロ111から外れない範囲の角度としての、Vローラ斜面角度「λ」の値は、19.5度~50度の範囲が好適な値となる。
【0082】
本実施形態に係るヘッドアレイ100のように、第一支持部材としてのVコロ111の斜面の傾斜角度が、水明面に対して19.5度以上であれば、アレイ部材120が33度以上傾斜しても、Vレール121がVコロ111から外れることがない。
【0083】
なお、Vコロ111の角度は、Vレール121の二つの傾斜面が形成する角度よりも広いことが好適であり、Vコロ111の溝に入ったVレール121の先端が回転支点となって、アレイ部材120を揺動させることに適する。
【0084】
次に、
図12を用いて、本実施形態に係るヘッドアレイ100が備えるVコロ111のさらなる特徴を説明する。すでに説明したとおり、Vローラ斜面角度「λ」の値は、19.5度~50度の範囲に設定するとよい。この「λ」の調整及び設定は、既に説明したとおり、調整コロ113の移動量によって行う。
【0085】
アレイ部材120の軸心調整のために、
図12(b)に示すように調整コロ113を矢印Aの方向に移動させる。そうすると、Vレール121にはVコロ111に対して矢印Bの方向の力が加わる。その結果、矢印Cに示すように、回転部材としてのVコロ111には回転軸から抜ける方向に力が加わることになる。すなわち、調整コロ113を用いてアレイ部材120の軸心調整を行うと、アレイ部材120が回動することで、Vコロ111に支持されているVレール121には、フランジ110から離れる方向に力が加わる状態になる。
【0086】
調整コロ113を用いた軸心調整が終了した後、アレイ部材120は、Vコロ111と調整コロ113で支持される状態になり、支持平コロ112には、アレイ部材120の荷重は、ほとんどかからない状態になる。したがって、支持平コロ112と被支持平レール123は接触しているだけの状態になるか、数ミリ程度の離間状態になる。
【0087】
この状態において、Vコロ111に対して、Vコロ111の回転軸方向への力が加わっていると、Vコロ111の回転が阻害される要因となる。いわゆる「回転が渋く」なる状態になる。アレイ部材120の角度調整のために、Vコロ111にVレール121を押し付ける方向に力が加えられているので、Vコロ111の回転を円滑にする方が望ましい。
【0088】
そこで、本実施形態に係るVコロ111には、
図12(a)に例示するように、回転軸方向へのVコロ111の移動を規制する移動規制部材としての抜け止ツバ1111を、回転軸の端部に設ける。また、抜け止ツバ1111との摩擦によって円滑な回転が阻害されることを避けるために、抜け止ツバ1111とVコロ111の側面の間に、摩擦係数を、鉄同士の摩擦係数よりも小さい摩擦係数となるスベリ部材1112を配置する。
【0089】
スベリ部材1112には、スラストベアリングやスベリ軸受けを用いることができる。スベリ部材1112を用いることで、アレイ部材120の角度調整によってVコロ111に係る外力(回転軸方向への力)により高くなる摩擦抵抗の増加を抑えることができる。
【0090】
以上のように、本実施形態に係る吐出アレイ130では、アレイ部材120の軸心調整によって第一支持部材としてのVコロ111に対して回転軸から抜ける方向に力が加わるので、Vコロ111には、抜け止ツバ1111とスベリ部材1112を設ける。これによって、Vコロ111の抜け防止をしつつ、摩擦抵抗の増加を抑制し、アレイ部材120を引き出し易くすることができる。
【0091】
ここまで、Vレール121とVコロ111との接触状態は、Vコロ111の二つの斜面に囲まれた谷部分にVレール121の先端が点接触するものを前提に説明してきたが、Vレール121とVコロ111の接触状態は、これに限定するものではない。
【0092】
例えば、
図13に例示するように、Vコロ111の縦断面において、二つの斜面と、これら斜面に囲まれた谷部分を平面にしてもよい。この場合、Vレール121の先端部の形状を尖った状態から丸みを付けた曲形状にしてもよい。
【0093】
この場合、Vレール121は、Vコロ111の斜面と谷部分の平面の二箇所において点接触する状態になる。その結果、Vレール121をVコロ111に押し付ける力が生じても、Vコロ111に対する負荷を軽減できる。
【0094】
また、Vコロ111の平面部分でVレール121を支持する状態になるので、Vレール121の高さ方向の位置決めも可能になる。
【0095】
以上のとおり、本実施形態に係るヘッドアレイ100は、Vコロ111の溝と接するVレール121の先端形状をR形状にすることで、接触面積を増やすことができる。その結果、Vコロ111の底面への負荷を低減できる。
【0096】
また、Vコロ111の平面部分でVレール121を支持することで、Vレール121の高さ方向(
図13の矢印D)の位置決めをでき、Vレール121の高さ方向の位置を判定させることができ、かつ、斜面でも支持することで力を分散させることできる。結果として、Vコロ111への負荷を低減できる。
【0097】
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、その技術的要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。上記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者であれば、開示した内容から様々な変形例を実現することが可能である。そのような変形例も、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0098】
10 :液体吐出モジュール
100 :ヘッドアレイ
101 :吐出ヘッド
110 :フランジ
111 :Vコロ
112 :支持平コロ
113 :調整コロ
114 :押付平コロ
120 :アレイ部材
121 :Vレール
122 :調整平レール
123 :被支持平レール
129 :振動抑制ピン
130 :吐出アレイ
201 :ジグ
202 :ドラム中心
210 :画像形成部
211 :ドラム
1000 :インクジェットプリンタ
1101 :調整コロ機構用溝
1111 :抜け止ツバ
1112 :スベリ部材
1131、1131a :移動コロ
1132 :コロ移動楔
1133 :楔押付ネジ
1134 :楔戻しネジ
1135 :偏心軸
1141 :揺動アーム
1142 :回転中心
1143 :弾性部材
1144 :固定部
2151 :制御基板
【先行技術文献】
【特許文献】
【0099】