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特開2023-19812情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019812
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20230202BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
G06F3/12 360
G06F3/12 303
G06F3/12 373
B41J29/38 350
B41J29/38 204
B41J29/38 205
B41J29/38 801
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124810
(22)【出願日】2021-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】本江 俊幸
(72)【発明者】
【氏名】峰岸 洋一
(72)【発明者】
【氏名】麻植 敬靖
(72)【発明者】
【氏名】田尾 悟
(72)【発明者】
【氏名】石井 繁行
(72)【発明者】
【氏名】藤田 雄大
(72)【発明者】
【氏名】山脇 卓
【テーマコード(参考)】
2C061
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AS02
2C061HK15
2C061HK19
2C061HN05
2C061HN15
2C061HQ01
2C061HR07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】画像形成装置の調整動作によってユーザが待たされることを極力減らす情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、サーバは、予め設定される時間帯毎に画像形成装置であるMFPによって形成される画像の印刷枚数をカウントして時間帯毎の印刷枚数を記憶し、印刷枚数に基づいて画像形成装置の調整動作の実行時刻を決定し、印刷枚数に基づいて画像形成装置の利用頻度を予測し、当該画像形成装置に対する印刷の実行指示および画像形成装置との接続に関する接続情報に基づいて画像形成装置において印刷動作が所定数以上実行される印刷時刻を予測し、実行時刻が印刷時刻とバッティングする場合、当該実行時刻を利用頻度が予め設定される利用頻度より高い時間帯を基準にして前倒しまたは先延ばしする。
【選択図】図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定される時間帯毎に、画像形成装置によって形成される画像の印刷枚数をカウントするカウント部と、
前記カウント部によりカウントされる時間帯毎の前記印刷枚数を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶される前記印刷枚数に基づいて、前記画像形成装置の調整動作の実行時刻を決定する決定部と、
前記記憶部に記憶される前記印刷枚数に基づいて、前記画像形成装置の利用頻度を予測する利用頻度予測部と、
前記画像形成装置に通信可能に接続され、当該画像形成装置に対する印刷の実行指示を受け付け、かつ前記画像形成装置との接続に関する接続情報を管理する管理部と、
前記実行指示および前記接続情報に基づいて、前記画像形成装置において印刷動作が所定数以上実行される印刷時刻を予測する印刷時刻予測部と、
前記決定部により決定される前記実行時刻が前記印刷時刻とバッティングする場合、当該実行時刻を、前記利用頻度が予め設定される利用頻度より高い時間帯を基準にして、前倒しまたは先延ばしする制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記利用頻度予測部は、前記記憶部に記憶される前記印刷枚数が更新される度に、前記利用頻度を再度予測する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、複数の前記画像形成装置のそれぞれの前記実行時刻を、前記利用頻度が前記予め設定される利用頻度以下の時間帯に前倒しまたは先延ばしできない場合、前記複数の画像形成装置のそれぞれの前記実行時刻を互いに異なる時間帯に調整する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
情報処理装置で実行される情報処理方法であって、
カウント部が、予め設定される時間帯毎に、画像形成装置によって形成される画像の印刷枚数をカウントするカウント工程と、
決定部が、前記カウント工程によりカウントされる前記印刷枚数に基づいて、前記画像形成装置の調整動作の実行時刻を決定する決定工程と、
利用頻度予測部が、前記カウント工程によりカウントされる前記印刷枚数に基づいて、前記画像形成装置の利用頻度を予測する利用頻度予測工程と、
管理部が、前記画像形成装置に通信可能に接続され、当該画像形成装置に対する印刷の実行指示を受け付け、かつ前記画像形成装置との接続に関する接続情報を管理する管理工程と、
印刷時刻予測部が、前記実行指示および前記接続情報に基づいて、前記画像形成装置において印刷動作が所定数以上実行される印刷時刻を予測する印刷時刻予測工程と、
制御部が、前記決定工程により決定される前記実行時刻が前記印刷時刻とバッティングする場合、当該実行時刻を、前記利用頻度が予め設定される利用頻度より高い時間帯を基準にして、前倒しまたは先延ばしする制御工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータを、
予め設定される時間帯毎に、画像形成装置によって形成される画像の印刷枚数をカウントするカウント部と、
前記カウント部によりカウントされる前記印刷枚数に基づいて、前記画像形成装置の調整動作の実行時刻を決定する決定部と、
前記カウント部によりカウントされる前記印刷枚数に基づいて、前記画像形成装置の利用頻度を予測する利用頻度予測部と、
前記画像形成装置に通信可能に接続され、当該画像形成装置に対する印刷の実行指示を受け付け、かつ前記画像形成装置との接続に関する接続情報を管理する管理部と、
前記実行指示および前記接続情報に基づいて、前記画像形成装置において印刷動作が所定数以上実行される印刷時刻を予測する印刷時刻予測部と、
前記決定部により決定される前記実行時刻が前記印刷時刻とバッティングする場合、当該実行時刻を、前記利用頻度が予め設定される利用頻度より高い時間帯を基準にして、前倒しまたは先延ばしする制御部と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項6】
予め設定される時間帯毎に、画像形成装置によって形成される画像の印刷枚数をカウントするカウント部と、
前記カウント部によりカウントされる時間帯毎の前記印刷枚数を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶される前記印刷枚数に基づいて、前記画像形成装置の調整動作の実行時刻を決定する決定部と、
前記記憶部に記憶される前記印刷枚数に基づいて、前記画像形成装置の利用頻度を予測する利用頻度予測部と、
前記画像形成装置に通信可能に接続され、当該画像形成装置に対する印刷の実行指示を受け付け、かつ前記画像形成装置との接続に関する接続情報を管理する管理部と、
前記実行指示および前記接続情報に基づいて、前記画像形成装置において印刷動作が所定数以上実行される印刷時刻を予測する印刷時刻予測部と、
前記決定部により決定される前記実行時刻が前記印刷時刻とバッティングする場合、当該実行時刻を、前記利用頻度が予め設定される利用頻度より高い時間帯を基準にして、前倒しまたは先延ばしする制御部と、
を備える情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の調整動作のためのユーザの無用な待ち時間を無くすことを目的として、画像形成装置の調整動作の実行時刻を決定する技術が開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の技術では、画像形成装置単体で調整動作の実行時刻を決定しているため、複数の画像形成装置が利用できる場所において、当該複数の画像形成装置が同時に調整動作を実行する場合に、ユーザが、画像形成装置の調整動作のために待たされるという課題を解消することが難しい。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像形成装置の調整動作によってユーザが待たされることを極力減らすことができる情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、予め設定される時間帯毎に、画像形成装置によって形成される画像の印刷枚数をカウントするカウント部と、前記カウント部によりカウントされる時間帯毎の前記印刷枚数を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶される前記印刷枚数に基づいて、前記画像形成装置の調整動作の実行時刻を決定する決定部と、前記記憶部に記憶される前記印刷枚数に基づいて、前記画像形成装置の利用頻度を予測する利用頻度予測部と、前記画像形成装置に通信可能に接続され、当該画像形成装置に対する印刷の実行指示を受け付け、かつ前記画像形成装置との接続に関する接続情報を管理する管理部と、前記実行指示および前記接続情報に基づいて、前記画像形成装置において印刷動作が所定数以上実行される印刷時刻を予測する印刷時刻予測部と、前記決定部により決定される前記実行時刻が前記印刷時刻とバッティングする場合、当該実行時刻を、前記利用頻度が予め設定される利用頻度より高い時間帯を基準にして、前倒しまたは先延ばしする制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、複数の画像形成装置が利用できる場所において、複数の画像形成装置が同時に調整動作に入らないように制御することにより、画像形成装置の調整動作によってユーザが待たされることを極力減らすことができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1の実施の形態にかかる情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2図2は、第1の実施の形態にかかる情報処理システムが有するMFPのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、第1の実施の形態にかかる情報処理システムが有するサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4A図4Aは、第1の実施の形態にかかる情報処理システムが有するサーバおよびMFPの機能構成の一例を示す図である。
図4B図4Bは、第1の実施の形態にかかる情報処理システムにおけるサーバとMFPの接続例を示す図である。
図5図5は、従来の情報処理システムにおける時間帯毎の印刷枚数およびその累計の一例を示す図である。
図6図6は、第1の実施の形態にかかる情報処理システムにおいてMFPの調整動作を前倒しした場合における時間帯毎の印刷枚数およびその累計の一例を示す図である。
図7図7は、第1の実施の形態にかかる情報処理システムにおいてMFPの調整動作を先延ばしした場合における時間帯毎の印刷枚数およびその累計の一例を示す図である。
図8図8は、第2の実施の形態にかかる情報処理システムにおける時間帯毎の印刷枚数およびその累計の一例を示す図である。
図9図9は、第2の実施の形態にかかる情報処理システムにおける時間帯毎の印刷枚数およびその累計の一例を示す図である。
図10図10は、第2の実施の形態にかかる情報処理システムにおける時間帯毎の印刷枚数およびその累計の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および情報処理システムの実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかる情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。本実施の形態にかかる情報処理システム1は、図1に示すように、サーバ5と、PC(Personal Computer)6と、複数のMFP(Multi-Function Peripheral/Product/Printer)9と、を有する。本実施の形態では、複数のMFP9が、複数の画像形成装置の一例である。
【0010】
図2は、第1の実施の形態にかかる情報処理システムが有するMFPのハードウェア構成の一例を示す図である。次に、図2を用いて、MFP9のハードウェア構成の一例について説明する。
【0011】
本実施の形態にかかるMFP9は、図2に示すように、コントローラ910、近距離通信回路920、エンジン制御部930、操作パネル940、ネットワークI/F950を備えている。
【0012】
これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM-P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906を有する。また、コントローラ910は、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907、HDDコントローラ908、および、記憶部であるHD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0013】
これらのうち、CPU901は、MFP9の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM-P902、SB904、およびAGPバス921とを接続するためのブリッジである。また、NB903は、MEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタおよびAGPターゲットと、を有する。
【0014】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムやデータの展開、およびメモリ印刷時の描画用メモリ等として用いるRAM902bとからなる。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0015】
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDD908およびMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC906は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931およびプリンタ部932との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC906には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
【0016】
MEM-C907は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD909は、CPU901の制御にしたがってHD909に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0017】
また、近距離通信回路920には、近距離通信回路920aが備わっている。近距離通信回路920は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。更に、エンジン制御部930は、スキャナ部931、およびプリンタ部932によって構成されている。また、操作パネル940は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル940bを備えている。コントローラ910は、MFP9全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931又はプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0018】
なお、MFP9は、操作パネル940のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0019】
また、ネットワークI/F950は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路920、およびネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0020】
図3は、第1の実施の形態にかかる情報処理システムが有するサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。次に、図3を用いて、本実施の形態にかかるサーバ5のハードウェア構成の一例について説明する。なお、本実施の形態にかかるPC6も、サーバ5と同様のハードウェア構成を有している。
【0021】
本実施の形態にかかるサーバ5は、図3に示すように、コンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、HD504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、データバス510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0022】
これらのうち、CPU501は、サーバ5全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御に従ってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
【0023】
ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。データバス(バスライン)510は、図3に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0024】
また、キーボード511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御する。
【0025】
図4Aは、第1の実施の形態にかかる情報処理システムが有するサーバおよびMFPの機能構成の一例を示す図である。図4Bは、第1の実施の形態にかかる情報処理システムにおけるサーバとMFPの接続例を示す図である。次に、図4Aおよび図4Bを用いて、本実施の形態にかかる情報処理システム1が有するサーバ5およびMFP9の機能構成の一例について説明する。
【0026】
本実施の形態にかかる情報処理システム1は、図4Bに示すように、サーバ5と、複数のフロア(例えば、フロアA,B)のそれぞれに設置される複数のMFP9と、が、ネットワークNTを介して通信可能に接続されている。
【0027】
まず、MFP9の機能構成の一例について説明する。本実施の形態では、MFP9は、スキャナ部(読取部)931と、プリンタ部(画像形成部)932と、通信部401等を有する。本実施の形態では、CPU901が、RAM902bを作業領域として用いて、ROM902aに記憶されるプログラムを実行することにより、通信部401等の各種機能部を実現する。
【0028】
通信部401は、ネットワークI/F950を介して、サーバ5、およびPC6等の外部システム400と通信するである。
【0029】
次に、サーバ5の機能構成の一例について説明する。本実施の形態では、サーバ5は、管理部410を有する。そして、管理部410は、キーボード511およびポインティングデバイス512等を含む操作部411、データ管理部412、通信部413、利用頻度予測部414、カウンタ部415、決定部416、記憶部417、制御部418、管理部419、印刷時刻予測部420等を有する。本実施の形態では、CPU501が、RAM503を作業領域として用いて、ROM502に記憶されるプログラムを実行することにより、通信部413、利用頻度予測部414、カウンタ部415、決定部416、制御部418、管理部419、印刷時刻予測部420等の各種機能部を実現する。
【0030】
管理部410は、ネットワークNT上に存在し、通信部413を経て他のシステム(例えば、MFP9、外部システム400)と接続して各種情報の送受信を行う。すなわち、また、管理部410は、複数のMFP9(画像形成装置の一例)と接続可能とし、複数台のMFP9を管理する。また、管理部410は、MFP9を管理するにあたり、同じ環境下で動作するMFP9をフロアという単位でまとめている。管理部410は、ユーザからの印刷の実行指示を、通信部413を経て受け付ける。
【0031】
通信部413は、MFP9および外部システム400等との各種データの送受信を行う。データ管理部412は、調整用情報、利用頻度予測用情報等の各種情報を記憶する。
【0032】
ここで、調整用情報は、MFP9の調整動作に必要な情報であり、例えば、印刷枚数、温度、湿度、MFPの物理的な配置場所(配置位置)である。また、利用頻度予測用情報は、外部システム400から取得され、MFP9の利用頻度の予測に使用される情報である。利用頻度予測用情報は、例えば、会議システム、フロアの在籍人数である。
【0033】
カウンタ部415は、予め設定される時間帯毎に、MFP9によって用紙等の記録媒体に形成される画像の数である印刷枚数をカウントするカウント部の一例である。
【0034】
記憶部417は、カウンタ部415によりカウントされる時間帯毎の印刷枚数を記憶する記憶部の一例である。記憶部417に記憶される印刷枚数は、カウンタ部415により印刷枚数がカウントされる度に更新される。これにより、記憶部417に記憶される印刷枚数を最新の状態に維持することが可能となるので、MFP9の利用頻度の予測精度を向上させることができる。
【0035】
決定部416は、記憶部417に記憶される印刷枚数に基づいて、MFP9の調整動作の実行時刻を決定する決定部の一例である。本実施の形態では、決定部416は、記憶部417に記憶される印刷枚数の累計が、調整基準印刷枚数に到達した時刻を、MFP9の調整動作の実行時刻に決定する。
【0036】
利用頻度予測部414は、データ管理部412に記憶された各種情報群および記憶部417に記憶される印刷枚数に基づいて、ある時間帯のMFP9の利用頻度を予測する利用頻度予測部の一例である。例えば、利用頻度予測部414は、数ヶ月または数年のMFP9毎、時間毎の印刷枚数を元に、統計的に利用頻度を算出する。例として、利用頻度予測部414は、時間帯毎、MFP9(機器)毎の平均の印刷枚数(平均印刷出力枚数)を算出することで、時間毎の印刷枚数(出力枚数)が多いMFP9は利用頻度が高いとみなす。また、利用頻度予測部414は、記憶部417に記憶される印刷枚数が更新される度に、MFP9の利用頻度を再度予測する。
【0037】
管理部419は、通信部413を介してMFP9と通信可能に接続され、当該MFP9に対する印刷の実行指示を受け付け、かつ、MFP9との接続に関する接続情報(例えば、利用頻度予測用情報)を管理する管理部の一例である。
【0038】
印刷時刻予測部420は、管理部419により受け付けた実行指示、および接続情報に基づいて、MFP9において印刷動作が所定数以上実行される印刷時刻を予測する印刷時刻予測部の一例である。ここで、所定数は、予め設定される数であり、MFP9において大量に印刷動作が行われると判断する数である。例えば、印刷時刻予測部420は、数ヶ月または数年のMFP9(機器)毎、時間毎、実行指示(印刷実行指示)毎、の印刷枚数を元に、統計的に、印刷時刻を予測(算出)する。例として、印刷時刻予測部420は、時間帯毎、MFP9(機器)毎、実行指示(印刷実行指示内容)毎に平均の印刷枚数(平均印刷出力枚数)を算出する。これにより、印刷時刻予測部420は、実行指示がどのMFP9(機器)でどのくらいの時間に出力されるかを予測することができる。
【0039】
制御部418は、MFP9における調整動作の実行を制御する制御部の一例である。また、制御部418は、利用頻度予測部414により予測される各MFP9の利用頻度の予測結果に基づいて、決定部416により決定される、MFP9の調整動作の実行時刻を、MFP9の利用頻度が予め設定される利用頻度より高い時間帯を基準にして、前倒しまたは先延ばしする。
【0040】
すなわち、制御部418は、MFP9の調整動作の実行時刻が、MFP9の利用頻度が高い時間帯に被らないように、MFP9の調整動作の実行時刻を、前倒しまたは先延ばしする。言い換えると、制御部418は、決定部416により決定される実行時刻が、印刷時刻予測部420により予測される印刷時刻とバッティングする場合、当該実行時刻を、MFP9の利用頻度が予め設定される利用頻度より高い時間帯を基準にして、前倒しまたは先延ばしする。
【0041】
本実施の形態では、制御部418は、全てのMFP9の調整動作の実行時刻を予想(取得)しており、各MFP9が調整動作に入る時刻を把握可能である。そのため、制御部418は、前倒しまたは先延ばしした実行時刻が、複数のMFP9間において重なる場合には、再度、実行時刻を調整するか、若しくは、実行時刻の調整結果を、MFP9の次の実行時刻の調整に用いる。
【0042】
また、仮に、前倒しまたは先延ばしした実行時刻が複数のMFP間において重なったとしても、当該実行時刻が、印刷動作が大量に実行される印刷時刻からずらされているので、制御部418は、再度、実行時刻を調整しなくても良い。または、制御部418は、実行時刻を昼休みに調整しても良い。若しくは、制御部418は、これらの動作のいずれかをユーザに選択させ、選択された動作に従って、実行時刻を調整しても良い。
【0043】
これにより、複数台のMFP9が利用できる場所において、複数のMFP9が同時に調整動作に入らないように制御可能となる。その結果、MFP9の調整動作が実行されることによって印刷動作が実行されずにユーザが待たされることを極力減らすことができる。
【0044】
次に、管理部410が有する利用頻度予測部414によるMFP9の利用頻度の予測処理、およびMFP9の調整動作の一例について説明する。ここでは、MFP9の調整動作を実行する条件の例として、印刷枚数が一定枚数に達した場合について説明する。
【0045】
制御部418は、MFP9の印刷動作が完了した際に、MFP9の前回の調整動作が実行されてからの印刷枚数の累計が、調整基準印刷枚数に到達したか否かを判断する。ここで、調整基準印刷枚数は、予め設定される印刷枚数であり、MFP9の調整動作が必要と判断する印刷枚数である。
【0046】
その際、印刷枚数の累計が調整基準印刷枚数に到達している場合、制御部418は、MFP9において現在実行中の印刷動作後、MFP9の調整動作を実行するとともに、他の印刷動作の実行を抑制(停止、禁止)する。制御部418は、MFP9の調整動作が完了すると、印刷枚数の累計を0にリセットし、MFP9における印刷動作の抑制を解除する。
【0047】
しかしながら、上記のアルゴリズムでMFP9の調整動作を実行した場合、印刷枚数が多い時間帯において、必然的に、印刷枚数の累計が調整基準印刷枚数に到達する可能性が高くなる。そのため、印刷枚数が少ない時間帯を見計らって、MFP9の調整動作が実行される方が、印刷動作が実行されずにユーザが待たされる可能性が低くなる。
【0048】
そこで、本実施の形態では、MFP9毎の印刷枚数をカウントし、印刷枚数の累計を時間帯毎に記憶し、時間帯毎の印刷枚数の累計に基づいて、フロアのMFP9において印刷動作が実行される利用頻度を予測し、利用頻度の予測結果に基づいて、MFP9の調整動作の実行時刻を決定(変更、調整)する。
【0049】
図5は、従来の情報処理システムにおける時間帯毎の印刷枚数およびその累計の一例を示す図である。図5において、縦軸は、複数日の時間帯毎の印刷枚数およびその累計の平均値を表し、横軸は、時刻を表す。次に、図5を用いて、本実施の形態にかかる情報処理システム1におけるMFPの調整動作の実行処理の一例について説明する。
【0050】
本実施の形態では、記憶部417は、カウンタ部415によりカウントされる時間帯毎の印刷枚数およびその累計を記憶する。そして、MFP9の前回の調整動作の実行後の印刷枚数の累計が、図5に示すように推移した場合、12時45分および14時45分に、印刷枚数の累計が調整基準印刷枚数(例えば、1500枚)に到達する。
【0051】
したがって、従来技術によれば、このタイミングにおいて、MFP9の調整動作が実行されることになるが、12時45分および14時45分は、MFP9の印刷枚数が多い時間帯となる。そのため、この時間帯にMFP9の調整動作が実行されると、印刷を行いたいユーザは、MFP9の調整動作が終わるまで、印刷を待つ時間が発生する可能性が高くなる。
【0052】
そこで、本実施の形態では、制御部418は、利用頻度予測部414により予測される1日の利用頻度を活用して、12時45分に印刷枚数が多くなることを見越して、MFP9の調整動作を実行する時間帯を、12時45分よりも前倒しする。言い換えると、制御部418は、12時45分よりも前に、MFP9の調整動作を実行する。
【0053】
図6は、第1の実施の形態にかかる情報処理システムにおいてMFPの調整動作を前倒しした場合における時間帯毎の印刷枚数およびその累計の一例を示す図である。図6において、縦軸は、時間帯毎の印刷枚数および当該印刷枚数の累計を表し、横軸は、時刻を表す。次に、図6を用いて、本実施の形態にかかる情報処理システム1におけるMFP9の調整動作の実行処理の一例について説明する。
【0054】
本実施の形態では、制御部418は、調整基準印刷枚数より少ない印刷枚数である先行調整基準印刷枚数(例えば、1300枚)を設定する。さらに、制御部418は、MFP9の調整動作を前倒しして実行する時間帯が、印刷枚数が少ない閑散時間帯であるか否かを判断する閑散時間帯判断枚数(例えば、100枚)を設定する。
【0055】
そして、制御部418は、MFP9における前回の調整動作の実行後からの印刷枚数の累計が先行調整基準印刷枚数を超え、かつ印刷枚数の累計が先行調整基準印刷枚数を超えた時間帯の印刷枚数が閑散時間帯枚数を下回る場合、MFP9の調整動作を実行する。すなわち、制御部418は、MFP9の調整動作をそろそろ実行しなくてはならない場合に、過去の印刷枚数の統計に基づいて、その時間帯が閑散時間帯であれば、調整動作を前倒しで実行する。
【0056】
ただし、MFP9における前回の調整動作の実行後からの印刷枚数の累計が先行調整基準印刷枚数を超えたが、印刷枚数の累計が先行調整基準印刷枚数を超えた時間帯の印刷枚数が閑散時間帯枚数を下回らなった場合、当該印刷枚数の累計が調整基準印刷枚数に達してしまう可能性がある。この場合には、制御部418は、印刷枚数が多い繁忙時間帯であっても、MFP9の調整動作を実行して、印刷品質の維持を優先する。
【0057】
図7は、第1の実施の形態にかかる情報処理システムにおいてMFPの調整動作を先延ばしした場合における時間帯毎の印刷枚数およびその累計の一例を示す図である。図7において、縦軸は、時間帯毎の印刷枚数および当該印刷枚数の累計を表し、横軸は、時刻を表す。次に、図7を用いて、本実施の形態にかかる情報処理システム1におけるMFP9の調整動作の実行処理の一例について説明する。
【0058】
図6に示す例においては、14時00分に、印刷枚数の累計が調整基準印刷枚数に到達した場合、制御部418は、繁忙時間帯であっても、MFP9の調整動作を実行している。しかしながら、図7に示すように、14時15分には、閑散時間帯が来ることが見込まれている場合、制御部418は、管理部419により実行指示を受け付けた印刷の印刷枚数が予め設定された印刷枚数より少ない場合、繁忙時間帯にMFP9の調整動作を実行せず、閑散時間帯になるまで待ってMFP9の調整動作を実行しても良い。
【0059】
具体的には、制御部418は、調整基準印刷枚数よりも多い印刷枚数の調整強制実行印刷枚数(例えば、1700枚)を設定する。そして、印刷枚数が調整基準印刷枚数に到達しても、当該印刷枚数が調整強制実行印刷枚数まで到達せずに、印刷枚数が閑散時間帯枚数を下回る閑散時間帯が予め設定された時間内にやってくる場合、制御部418は、MFP9の調整動作の実行を先延ばして(後ろ倒して)、閑散時間帯になった際に、MFP9の調整動作を実行する。ただし、予測が外れて閑散時間帯にならずに、印刷枚数が調整強制実行印刷枚数を超えた場合、制御部418は、MFP9の調整動作を実行させ、印刷品質を維持することを優先させる。
【0060】
このように、第1の実施の形態にかかる情報処理システム1によれば、複数台のMFP9が利用できる場所において、複数のMFP9が同時に調整動作に入らないように制御可能となる。その結果、MFP9の調整動作が実行されることによって印刷動作が実行されずにユーザが待たされることを極力減らすことができる。
【0061】
(第2の実施の形態)
本実施の形態は、MFPの調整動作の実行時刻をずらしても、MFPの利用頻度が予め設定される利用頻度より低い時間帯(閑散時間帯)以外で、MFPの調整動作を実行せざるを得ない場合、複数のMFPのそれぞれの調整動作を異なる時間帯に実行する例である。以下の説明では、第1の実施の形態と同様の構成については説明を省略する。
【0062】
図8~10は、第2の実施の形態にかかる情報処理システムにおける時間帯毎の印刷枚数およびその累計の一例を示す図である。図8において、縦軸は、複数日の時間帯毎の印刷枚数およびその累計の平均値を表し、横軸は、時刻を表す。また、図9および図10において、縦軸は、一日の時間帯毎の印刷枚数および当該印刷枚数の累計を表し、横軸は、時刻を表す。
【0063】
本実施の形態では、MFP9単体で、調整動作の実行時刻をずらしても、閑散時間帯以外に調整動作を実行せざるを得ない場合は、制御部418は、同一フロア内に存在する複数のMFP9間で調整動作の実行時刻を分散させることも可能である。これにより、複数のMFP9のそれぞれの調整動作が同じ時間帯に実行されることを防止できるので、MFP9の調整動作が実行されることによって、ユーザが印刷を待つ時間を短縮することができる。
【0064】
各MFP9の印刷枚数の累計は、当該各MFP9が併設されていれば同じように推移することになる可能性が高いため、MFP9の調整動作の実行時期も重なる可能性が高い。このような場合に、MFP9の調整動作の実行時期が繁忙時間帯に来てしまうと、併設されている複数のMFP9が一斉に調整動作を実行することに陥りかねない。
【0065】
例えば、同一フロア内に2台のMFP9が設置されている場合、図8に示すように、2台のMFP9は、共に、12時30分の時点で次の時間帯である12時45分に、MFP9の印刷枚数の累計が調整基準印刷枚数に到達することが予測され、印刷枚数およびその累計が同じ推移をする可能性がある。この場合に、従来技術では、2台のMFP9の調整動作が同じ時間帯に実行される可能性が高い。そのため、2台のMFP9のうち少なくとも1台のMFP9は、稼働させておいた方が好ましい。
【0066】
そこで、本実施の形態では、制御部418は、図9および図10に示すように、複数のMFP9(例えば、画像形成装置:A、画像形成装置:B)の調整動作を閑散時間帯以外に実行せざるを得ない場合、複数のMFP9のそれぞれの調整動作を異なる時間帯に実行することも可能である。すなわち、決定部416により決定される、複数のMFP9のそれぞれの調整動作の実行時刻を、MFP9の利用頻度が予め設定される利用頻度以下の時間帯に前倒しまたは先延ばしできない場合、複数のMFP9のそれぞれの調整動作の実行時刻を互いに異なる時間帯に調整する。
【0067】
このように、第2の実施の形態にかかる情報処理システム1によれば、複数のMFP9のそれぞれの調整動作が同じ時間帯に実行されることを防止できるので、MFP9の調整動作が実行されることによって、ユーザが印刷を待つ時間を短縮することができる。
【0068】
上記で説明した実施の形態の各機能は、一または複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0069】
実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施の形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施の形態では、サーバ5は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、MFP9は、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。同様に、サーバ5の機能は、MFP9によって実行することができる。また、サーバ5とMFP9の各要素は、1つのサーバ装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
【0070】
なお、MFP9は、通信機能を備えた装置であれば、画像形成装置に限られない。MFP9は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【0071】
なお、本実施の形態のサーバ5で実行されるプログラムは、ROM502等に予め組み込まれて提供される。本実施の形態のサーバ5で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0072】
さらに、本実施の形態のサーバ5で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態のサーバ5で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0073】
本実施の形態のサーバ5で実行されるプログラムは、上述した各部(通信部413、利用頻度予測部414、カウンタ部415、決定部416、制御部418、管理部419)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU501(プロセッサの一例)が上記ROM502からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、通信部413、利用頻度予測部414、カウンタ部415、決定部416、制御部418、管理部419が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0074】
5 サーバ
6 PC
9 MFP
400 外部システム
410 管理部
411 操作部
412 データ管理部
413 通信部
414 利用頻度予測部
415 カウンタ部
416 決定部
417 記憶部
418 制御部
419 管理部
420 印刷時刻予測部
501 CPU
502 ROM
503 RAM
NT 通信ネットワーク
【先行技術文献】
【特許文献】
【0075】
【特許文献1】特開2009-042572号公報
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10