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  • 特開-情報処理装置、方法およびプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023020219
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20230202BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20230202BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20230202BHJP
   G06F 1/3293 20190101ALI20230202BHJP
   G06F 1/3231 20190101ALI20230202BHJP
   G06F 1/3209 20190101ALI20230202BHJP
   G06F 1/3228 20190101ALI20230202BHJP
【FI】
B41J29/38 104
G03G21/00 384
H04N1/00 885
G06F1/3293
G06F1/3231
G06F1/3209
G06F1/3228
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021125476
(22)【出願日】2021-07-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100110607
【弁理士】
【氏名又は名称】間山 進也
(72)【発明者】
【氏名】定野 浩一
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5B011
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061HK11
2C061HN15
2C061HT02
2C061HT08
2H270MD17
2H270ME01
2H270MG03
2H270MG09
2H270MH05
2H270MH19
2H270PA56
2H270ZC04
5B011DA01
5B011DC06
5B011EA10
5B011EB08
5B011KK04
5B011KK14
5B011LL12
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB40
5C062AB42
5C062AB49
5C062AC22
5C062AE15
(57)【要約】
【課題】 省電力モードからの復帰処理における電力消費を抑制する情報処理装置、方法およびプログラムを提供すること。
【解決手段】 メインCPU201およびサブCPU202を備え、サブCPU202の消費電力がメインCPU201よりも小さい情報処理装置であって、サブCPU202は、省電力状態にある情報処理装置が受け付けた処理がサブCPU202によって実行できるか否かを判定する処理受付部321と、処理受付部321がサブCPU202によって処理を実行できると判定した場合に、サブCPU202を省電力状態から復帰させる省電力モード管理部322と、サブCPU202が復帰した後に処理を実行する処理実行部323とを含む。
【選択図】 図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の処理装置および第2の処理装置を備え、前記第2の処理装置の消費電力が前記第1の処理装置よりも小さい情報処理装置であって、
前記第2の処理装置は、
省電力状態にある前記情報処理装置が受け付けた処理が前記第2の処理装置によって実行できるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が前記第2の処理装置によって前記処理を実行できると判定した場合に、前記第2の処理装置を省電力状態から復帰させる状態管理手段と、
前記第2の処理装置が復帰した後に前記処理を実行する処理手段と
を含む、情報処理装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記処理を実行する処理量に基づいて、当該処理が前記第2の処理装置によって実行できるか否かを判定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記第2の処理装置によって前記処理を実行できないと判定した場合に、前記第1の処理装置を省電力状態から復帰させて、当該処理を実行させる、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記状態管理手段は、前記処理手段が前記処理を実行した後に、前記第2の処理装置を省電力状態に切り替えることを特徴とする、
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記状態管理手段は、前記処理手段が前記処理を実行した後に、前記第1の処理装置を省電力状態から復帰させることを特徴とする、
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
第1の処理装置および第2の処理装置を備え、前記第2の処理装置の消費電力が前記第1の処理装置よりも小さい情報処理装置が実行する方法であって、
省電力状態にある前記情報処理装置が受け付けた処理が前記第2の処理装置によって実行できるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記第2の処理装置によって前記処理を実行できると判定した場合に、前記第2の処理装置を省電力状態から復帰させるステップと、
前記第2の処理装置が復帰した後に前記処理を実行するステップと
を含む、方法。
【請求項7】
第1の処理装置および第2の処理装置を備え、前記第2の処理装置の消費電力が前記第1の処理装置よりも小さい情報処理装置が実行するプログラムであって、
前記プログラムは、前記第2の処理装置を、
省電力状態にある前記情報処理装置が受け付けた処理が前記第2の処理装置によって実行できるか否かを判定する判定手段、
前記判定手段が前記第2の処理装置によって前記処理を実行できると判定した場合に、前記第2の処理装置を省電力状態から復帰させる状態管理手段、
前記第2の処理装置が復帰した後に前記処理を実行する処理手段
として機能させる、プログラム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力消費を抑制する情報処理装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
消費電力を抑制するために、操作や処理が行われていない間は省電力モードに切り替える情報処理装置が知られている。省電力モードの間に処理が要求されると、情報処理装置はハードウェアを通常の運転モードに切り替えて、当該処理を実行する。
【0003】
ここで、省電力モードからの復帰に際して消費電力をさらに効率的に抑制する技術が開発されている。例えば、特開2020-197950号公報(特許文献1)では、省電力機能を備える第1処理部と、前記第1処理部より動作時の消費電力量が小さい第2処理部と、を備える画像処理装置であって、前記省電力機能により停止した前記第1処理部が、ネットワークパケットの受信に応答して起動される場合に、前記ネットワークパケットの種類に基づいて、前記第1処理部の動作周波数を決定する決定部を備える技術が開示されている。特許文献1によれば、省電力モードからの復帰処理に係るパケットの種類に応じて、適切な動作クロックで処理を行うことができるので、消費電力をより効率的に抑制できる。
【0004】
しかしながら、特許文献1では、第2処理部が第1処理部の電源をオンにしたうえで第1処理部から第2処理部に対して復帰要求が送られ、第2処理部上でOSを起動させる必要がある。したがって、第1処理部を起動しなければ復帰処理を行えず、さらなる効率化の観点から改善が求められていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、省電力モードからの復帰処理における電力消費を抑制する情報処理装置、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明によれば、
第1の処理装置および第2の処理装置を備え、前記第2の処理装置の消費電力が前記第1の処理装置よりも小さい情報処理装置であって、
前記第2の処理装置は、
省電力状態にある前記情報処理装置が受け付けた処理が前記第2の処理装置によって実行できるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が前記第2の処理装置によって前記処理を実行できると判定した場合に、前記第2の処理装置を省電力状態から復帰させる状態管理手段と、
前記第2の処理装置が復帰した後に前記処理を実行する処理手段と
を含む、情報処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、省電力モードからの復帰処理における電力消費を抑制する情報処理装置、方法およびプログラムが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態におけるシステム全体のハードウェアの概略構成を示す図。
図2】本実施形態の画像形成装置に含まれるハードウェア構成を示す図。
図3】本実施形態の画像形成装置に含まれるソフトウェアブロック図。
図4】本実施形態における省電力モードからの復帰を要する処理を行うシーケンス図。
図5】本実施形態の変形例における省電力モードからの復帰を要する処理を行うシーケンス図。
図6】本実施形態の変形例における省電力モードからの復帰を要する処理を行うシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を、実施形態をもって説明するが、本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。なお、以下に参照する各図においては、共通する要素について同じ符号を用い、適宜その説明を省略するものとする。
【0010】
なお、以下に参照する各図においては、共通する要素について同じ符号を用い、適宜その説明を省略するものとする。また、以下に説明する実施形態では、情報処理装置の一例として画像形成装置100を示しているが特に実施形態を限定するものではなく、種々の情報処理装置を採用することができる。
【0011】
図1は、本発明を実行する画像形成装置100の例を示す図である。画像形成装置100は、ネットワーク110を介してパソコン端末120と接続され、印刷やスキャンなどの処理を行うことができる。なお、画像形成装置100やパソコン端末120から、ネットワーク110へ接続する方法は、有線または無線のどちらでもよい。また、図1では、情報処理装置の例として、画像形成装置100を示しているが特に実施形態を限定するものではない。
【0012】
次に、画像形成装置100のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態の画像形成装置100に含まれるハードウェア構成を示す図である。画像形成装置100は、図2に示すように、メインCPU201、サブCPU202、ROM203、メインRAM204、サブRAM205、メモリ206、プリンタ装置207、スキャナ装置208、通信I/F209、ディスプレイ210、入力装置211を含んで構成され、各ハードウェアはバスを介して接続されている。
【0013】
メインCPU201は、プロセッサなどの処理装置で構成され、画像形成装置100の各部の動作及び全体動作を制御する。また、メインCPU201は省電力機能を備え、所定の移行条件下で省電力モードに移行し、動作を停止する。
【0014】
サブCPU202は、プロセッサなどの処理装置で構成され、省電力機能によりメインCPU201が停止している期間に、画像形成装置100の各部の動作および全体動作を制御する。なお、サブCPU202も、当該動作に係る処理を実行するため以外の機能を休止する省電力機能を有していてもよい。
【0015】
ROM203は、画像形成装置100において実行されるプログラムやファームウェアなどを記憶するための不揮発性の記憶装置である。
【0016】
メインRAM204は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)のような揮発性半導体記憶装置などで構成され、メインCPU201のワークエリアとして使用される。メインRAM204には、メインCPU201の実行する各種プログラムおよび各種パラメータがROM203から読み出され展開される。
【0017】
サブRAM205は、例えばSRAM(Static Random Access Memory)のような揮発性半導体記憶装置などで構成され、サブCPU202のワークエリアとして使用される。サブRAM205には、省電力状態においてサブCPU202の実行する各種プログラムおよび各種パラメータがROM203から読み出され、展開される。
【0018】
メモリ206は、画像形成装置100を機能させるOSや種々のソフトウェア、設定情報、各種データなどを記憶する、読み書き可能な不揮発性の記憶装置である。メモリ206の一例としては、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などが挙げられる。なお、メモリ206が、ROM203を含んでも良い。
【0019】
プリンタ装置207は、レーザ方式やインクジェット方式などによって、用紙に画像を形成する構成の装置である。スキャナ装置208は、印刷物の画像を読み取り、データ化する構成の装置である。また、例えば画像形成装置100は、スキャナ装置208とプリンタ装置207の協働により、印刷物のコピーを行うことができる。
【0020】
通信I/F209は、画像形成装置100とネットワーク110とを接続し、ネットワーク110を介して他の装置との通信を可能にする。ネットワーク110を介した通信は、有線通信または無線通信のいずれであってもよく、TCP/IPなどの所定の通信プロトコルを使用し、各種データを送受信できる。
【0021】
ディスプレイ210は、各種データや画像形成装置100の状態などを、ユーザに対して表示する装置であり、例として、LCD(Liquid Crystal Display)などが挙げられる。入力装置211は、ユーザが画像形成装置100を操作するための装置であり、例として、ボタンなどが挙げられる。なお、ディスプレイ210と入力装置211は、それぞれ別個の装置であってもよいし、タッチパネルディスプレイのような両方の機能を備えるものであってもよい。
【0022】
なお、本実施形態におけるメインCPU201は、サブCPU202よりも処理能力が高い。また、本実施形態のサブCPU202の消費電力は、メインCPU201の通常状態(省電力モードでない状態)における消費電力よりも低い。
【0023】
以上、本実施形態の画像形成装置100に含まれるハードウェア構成について説明した。次に、本実施形態における各ハードウェアによって実行される機能手段について、図3を以て説明する。図3は、本実施形態の画像形成装置100に含まれるソフトウェアブロック図である。
【0024】
図3に示すように本実施形態のメインCPU201は、省電力モード管理部311、処理実行部312の各モジュールを含む。また、本実施形態のサブCPU202は、処理受付部321、省電力モード管理部322、処理実行部323の各モジュールを含む。
【0025】
処理受付部321は、画像形成装置100が省電力状態にある場合に、各種処理を受け付ける手段である。ここで、処理受付部321が受け付ける処理としては、例えば、入力装置211の操作や、ネットワーク110を介した装置外部からのパケットの受信などが挙げられるが、特に実施形態を限定するものではない。本実施形態の処理受付部321は、受け付けた処理内容を判定し、当該処理をサブCPU202で実行するか、またはメインCPU201で実行するかを判定する。
【0026】
メインCPU201の省電力モード管理部311およびサブCPU202の省電力モード管理部322は、省電力モードと通常モードとの切り替えを行う手段である。
【0027】
メインCPU201の処理実行部312およびサブCPU202の処理実行部323は、処理受付部321が受け付けた処理を実行する手段である。
【0028】
なお、上述したソフトウェアブロックは、メインCPU201またはサブCPU202が本実施形態のプログラムを実行することで、各ハードウェアを機能させることにより、実現される機能手段に相当する。また、各実施形態に示した機能手段は、全部がソフトウェア的に実現されても良いし、その一部または全部を同等の機能を提供するハードウェアとして実装することもできる。
【0029】
また、本実施形態の画像形成装置100は、図3に示したソフトウェアブロック以外にも、例えば画像形成処理に係る機能手段を備えることができる。
【0030】
次に、本実施形態の画像形成装置100の各機能手段が行う復帰処理について、図4を以て説明する。図4は、本実施形態における省電力モードからの復帰を要する処理を行うシーケンス図である。なお、図4の処理を開始する段階では、実施形態に係る画像形成装置100は、省電力モードになっているものとする。また、本実施形態の省電力モード時のサブCPU202は、復帰処理を受け付けるための処理を実行するため以外の機能を休止している。
【0031】
省電力状態にある画像形成装置100に対してユーザが操作を行うと、ステップS1001において、処理を受け付けた処理受付部321は、操作に係る処理内容に基づいてサブCPU202で実行できるか否かを判定する。なお、処理受付部321が受け付ける処理は、ユーザによる操作に限らず、例えばパケットの受信などであってもよい。ステップS1001における判定は、例えば、処理量の大きさなどによって判定することができ、例えば、処理量が所定の閾値よりも小さい場合には、処理受付部321は、サブCPU202で実行可能と判定することができる。また、ステップS1001における判定はパケットの種類や要求される処理の種類によって判定しても良い。ここで、サブCPU202は、サブCPU202で処理可能なパケットの種類や要求の種類を示す一覧情報を記憶し、該一覧情報に含まれるパケットを受信した場合にはサブCPU202で実行可能と判定することができる。例えば、画像形成装置100がネットワークに接続されていることの確認するためのパケット、または画像形成装置100の状態を確認するためのパケットのようにサブCPU202がアクセス可能なメモリに記憶された情報に基づいて回答可能なパケットについては、サブCPU202で実行可能と判定する。
【0032】
サブCPU202で実行できる場合には、以下のステップS1002~S1005の処理を行う。ステップS1002では、処理受付部321は、省電力モードから復帰する要因が発生した旨を省電力モード管理部322に通知する。当該通知を受けた省電力モード管理部322は、ステップS1003において、サブCPU202を省電力モードから通常モードに復帰させ、処理実行部323を起動させる。サブCPU202が通常モードに復帰した後、ステップS1004において省電力モード管理部322は、処理実行部323に対して、処理受付部321が受け付けた処理の実行を要求する。ステップS1005では、当該要求を受けた処理実行部323が、処理を実行する。
【0033】
一方で、サブCPU202で実行できないと判定した場合には、処理受付部321は、ステップS1006において、省電力モードから復帰する要因が発生した旨をメインCPU201に通知する。その後、ステップS1007において、メインCPU201の省電力モード管理部311がメインCPU201を通常モードに復帰させ、処理実行部312が処理を実行する。
【0034】
図4に示した処理によれば、内容に応じて処理をサブCPU202で行うのか、メインCPU201で行うのかを変更することができ、サブCPU202で実行できる場合には、比較的消費電力の大きいメインCPU201を復帰させることなく処理を実行できるため、消費電力を抑制することができる。
【0035】
次に、図4に示した実施形態の変形例について、図5および図6を以て説明する。図5および図6は、本実施形態の変形例における省電力モードからの復帰を要する処理を行うシーケンス図である。
【0036】
まず、図5について説明する。なお、図5におけるステップS2001~S2005は、図4のステップS1001~S1005と同様であるため、詳細は省略する。また、サブCPU202で実行できない場合の処理についても、図4と同様であるため、詳細は省略する。
【0037】
図5に係る実施形態の変形例では、処理実行部323は、ステップS2005において処理を実行した後、ステップS2006において省電力モード管理部322に対して処理が完了した旨を通知する。当該通知を受けた省電力モード管理部322は、ステップS2007においてサブCPU202を再度省電力モードに移行させる。これによって、処理実行後の電力消費を抑制することができる。
【0038】
次に、図6について説明する。なお、図6におけるステップS3001~S3005は、図4のステップS1001~S1005と同様であるため、詳細は省略する。また、サブCPU202で実行できない場合の処理についても、図4と同様であるため、詳細は省略する。
【0039】
省電力モードからの復帰を要する処理が入力された場合には、その後に続けて新たな処理が入力される可能性がある。そこで、図6に係る実施形態の変形例では、サブCPU202が処理を実行した後に、メインCPU201を通常モードに復帰させる。したがって、処理実行部323は、ステップS3005において処理を実行した後、ステップS3006において省電力モード管理部322に対して処理が完了した旨を通知する。当該通知を受けた省電力モード管理部322は、ステップS3007においてメインCPU201に対して通常モードへの復帰を要求する。メインCPU201が当該要求を受けると、ステップS3008においてメインCPU201の省電力モード管理部311は、メインCPU201を通常モードに復帰させ、新たな処理の受付を待機する。これによってメインCPU201が通常モードに切り替わって待機できるので、その後に新たな処理が入力された場合であっても、メインCPU201を起動する時間を短縮できる。
【0040】
上述した各種処理によって、本実施形態の画像形成装置100は、省電力モードからの復帰処理における電力消費を抑制でき、利便性を向上することができる。
【0041】
ここまで説明した実施形態では、情報処理装置の例として画像形成装置を挙げているが、特に実施形態を限定するものではなく、任意の情報処理装置を採用することができる。また、説明した実施形態は、装置の主たる制御を行う処理装置(例えばメインCPU201)と、(常時通電状態にある)補助的な制御を行う処理装置(例えばサブCPU202)のように、2つ処理装置を備えるような画像形成装置などの情報処理装置に特に有効である。
【0042】
以上、説明した本発明の実施形態によれば、省電力モードからの復帰処理における電力消費を抑制する情報処理装置、方法およびプログラムを提供することができる。
【0043】
上述した本発明の実施形態の各機能は、C、C++、C#、Java(登録商標)等で記述された装置実行可能なプログラムにより実現でき、本実施形態のプログラムは、ハードディスク装置、CD-ROM、MO、DVD、フレキシブルディスク、EEPROM(登録商標)、EPROM等の装置可読な記録媒体に格納して頒布することができ、また他装置が可能な形式でネットワークを介して伝送することができる。
【0044】
以上、本発明について実施形態をもって説明してきたが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、当業者が推考しうる実施態様の範囲内において、本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0045】
100…画像形成装置、110…ネットワーク、120…パソコン端末、201…メインCPU、202…サブCPU、203…ROM、204…メインRAM、205…サブRAM、206…メモリ、207…プリンタ装置、208…スキャナ装置、209…通信I/F、210…ディスプレイ、211…入力装置、311,322…省電力モード管理部、312,323…処理実行部、321…処理受付部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0046】
【特許文献1】特開2020-197950号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6