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特開2023-20597情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023020597
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/90 20190101AFI20230202BHJP
   G06F 16/338 20190101ALI20230202BHJP
   G06F 16/332 20190101ALI20230202BHJP
【FI】
G06F16/90 100
G06F16/338
G06F16/332
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021126052
(22)【出願日】2021-07-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】米谷 柚香
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175DA01
5B175EA01
5B175JC05
(57)【要約】
【課題】登録する応答情報の文末表現等の特定部分の修正をより効率的に、当該登録する応答情報の特定部分のぶれを減少させることができる情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および情報処理システムを提供する。
【解決手段】本発明は、問合せ情報に対して送信する応答情報の表示形式に関する設定情報を受け付ける設定部と、端末装置から受信する応答情報が含む特定部分が、設定情報に基づく表示形式による第1の応答情報が含む対応する特定部分と異なる場合、特定部分を明示した応答情報を含む第1の画面情報を端末装置に表示させる表示制御部と、第1の画面情報において、応答情報に対する編集に関する情報を受け付ける登録部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
問合せ情報に対して送信する応答情報の表示形式に関する設定情報を受け付ける設定部と、
端末装置から受信する前記応答情報が含む特定部分が、前記設定情報に基づく表示形式による第1の応答情報が含む対応する特定部分と異なる場合、前記特定部分を明示した前記応答情報を含む第1の画面情報を前記端末装置に表示させる表示制御部と、
前記第1の画面情報において、前記応答情報に対する編集に関する情報を受け付ける登録部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記応答情報に対する編集に関する情報は、前記応答情報に対する編集を要求する編集情報または前記応答情報に対する編集が不要であることを示す編集不要情報である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記登録部により前記編集情報を受け付けた場合、当該編集情報に基づいて更新した前記応答情報を含む第2の画面情報を前記端末装置に表示させる、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記登録部により前記編集不要情報を受け付けた場合、前記応答情報を含む画面情報を前記端末装置に表示させる、請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定情報は、動物、植物、虫、生命体、人物、性別、人種、ロボット、国、および地域の少なくとも1つを含むキャラクタの設定である、請求項1から4のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示形式は、強調表示、網掛け表示、マーキング表示、下線、波線、および囲み線の少なくとも1つである、請求項1から5のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定部分は、前記表示形式に基づく前記応答情報の文末表現である、請求項1から6のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置で実行される情報処理方法であって、
設定部が、問合せ情報に対して送信する応答情報の表示形式に関する設定情報を受け付ける工程と、
表示制御部が、端末装置から受信する前記応答情報が含む特定部分が、前記設定情報に基づく表示形式による第1の応答情報が含む対応する特定部分と異なる場合、前記特定部分を明示した前記応答情報を含む第1の画面情報を前記端末装置に表示させる工程と、
登録部が、前記第1の画面情報において、前記応答情報に対する編集に関する情報を受け付ける工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項9】
前記応答情報に対する編集に関する情報は、前記応答情報に対する編集を要求する編集情報または前記応答情報に対する編集が不要であることを示す編集不要情報である、請求項8に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記表示制御部が、前記登録部により前記編集情報を受け付けた場合、当該編集情報に基づいて更新した前記応答情報を含む第2の画面情報を前記端末装置に表示させる工程をさらに含む請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記表示制御部が、前記登録部により前記編集不要情報を受け付けた場合、前記応答情報を含む画面情報を前記端末装置に表示させる工程をさらに含む請求項9または10に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記設定情報は、動物、植物、虫、生命体、人物、性別、人種、ロボット、国、および地域の少なくとも1つを含むキャラクタの設定である、請求項8から11のいずれか一つに記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記表示形式は、強調表示、網掛け表示、マーキング表示、下線、波線、および囲み線の少なくとも1つである、請求項8から12のいずれか一つに記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記特定部分は、前記表示形式に基づく前記応答情報の文末表現である、請求項8から13のいずれか一つに記載の情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータを、
問合せ情報に対して送信する応答情報の表示形式に関する設定情報を受け付ける設定部と、
端末装置から受信する前記応答情報が含む特定部分が、前記設定情報に基づく表示形式による第1の応答情報が含む対応する特定部分と異なる場合、前記特定部分を明示した前記応答情報を含む第1の画面情報を前記端末装置に表示させる表示制御部と、
前記第1の画面情報において、前記応答情報に対する編集に関する情報を受け付ける登録部と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項16】
問合せ情報に対して送信する応答情報の表示形式に関する設定情報を受け付ける設定部と、
端末装置から受信する前記応答情報が含む特定部分が、前記設定情報に基づく表示形式による第1の応答情報が含む対応する特定部分と異なる場合、前記特定部分を明示した前記応答情報を含む第1の画面情報を前記端末装置に表示させる表示制御部と、
前記第1の画面情報において、前記応答情報に対する編集に関する情報を受け付ける登録部と、
を備える情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザからの問合せに対して自動応答するアプリケーションであるチャットボットが開発されている。チャットボットは、自動応答する際の口調を統一化したり、アイコンをキャラクタに設定したりすることを可能にして、ユーザに親しみを持たせ、積極的な利用を促すものも存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、チャットボットに対して質問情報または応答情報を登録する際、例えば、キャラクタの口調を手動で入力する必要があるため、ユーザによって、入力したキャラクタの口調の表現にぶれが生じる場合がある。また、このキャラクタの口調の表現のぶれを、管理者が、その表現のぶれを修正する場合、予め登録されている大量の応答情報の中から、誤った表現の応答情報を見つけ出すには時間と手間がかかる。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、登録する応答情報の文末表現等の特定部分の修正をより効率的に、当該登録する応答情報の特定部分のぶれを減少させることができる情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、問合せ情報に対して送信する応答情報の表示形式に関する設定情報を受け付ける設定部と、端末装置から受信する応答情報が含む特定部分が、設定情報に基づく表示形式による第1の応答情報が含む対応する特定部分と異なる場合、特定部分を明示した応答情報を含む第1の画面情報を端末装置に表示させる表示制御部と、第1の画面情報において、応答情報に対する編集に関する情報を受け付ける登録部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、登録する応答情報の文末表現等の特定部分の修正をより効率的に、当該登録する応答情報の文末表現等の特定部分のぶれを減少させることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本実施の形態にかかる自動応答システムを含むシステム構成の一例を示す図である。
図2図2は、本実施の形態にかかるチャットボットサービスサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、本実施の形態にかかるチャットボットサービスサーバの機能構成の一例を示す図である。
図4図4は、本実施の形態にかかる自動応答システムにおける質問情報および応答情報の登録処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図5図5は、本実施の形態にかかる自動応答システムにおける対話型通信の流れの一例を示すシーケンス図である。
図6図6は、本実施の形態にかかる自動応答システムにおける質問情報および応答情報の編集処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図7図7は、本実施の形態にかかる自動応答システムにおける質問情報および応答情報の編集処理の流れの他の一例を示すシーケンス図である。
図8図8は、本実施の形態にかかる自動応答システムにおける応答情報が含む文末表現の確認処理の流れの一例について説明するフローチャートである。
図9図9は、本実施の形態にかかる自動応答システムにより生成される質問回答一覧画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および情報処理システムを適用した自動応答システムの実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
図1は、本実施の形態にかかる自動応答システムを含むシステム構成の一例を示す図である。自動応答システム1は、いわゆるチャットボットを利用して、ユーザ端末3を使用するユーザからの質問等に対して自動的または半自動的に応答するためのシステムである。
【0010】
図1に示す例においては、自動応答システム1は、ネットワーク2を介してユーザ端末3および管理者端末4と通信可能に接続されている。
【0011】
ユーザ端末3は、ユーザが使用する端末装置であり、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末、スマートフォン等である。管理者端末4は、自動応答システム1により実現されるやり取りの内容を管理する管理者が使用する端末装置であり、例えば、PC、タブレット端末、スマートフォン等である。ネットワーク2は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)等である。ユーザ端末3、および管理者端末4はそれぞれ複数であってもよい。
【0012】
本実施の形態の自動応答システム1は、チャットボットサービスサーバ11を有する。チャットボットサービスサーバ11は、予め登録されたシナリオ情報に基づきユーザ端末3との間で対話型通信を確立し、ユーザ端末3から送信された質問情報に対する応答情報を、当該質問情報を送信したユーザ端末3に送信するための処理を行う。すなわち、本実施の形態では、チャットボットサービスサーバ11は、ユーザ端末3から送信される質問情報(問合せ情報)に対して応答情報をユーザ端末3に送信するサービスを提供する情報処理装置の一例である。
【0013】
図2は、本実施の形態にかかるチャットボットサービスサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。本実施の形態にかかるチャットボットサービスサーバ11は、コンピュータにより構築され、CPU21、ROM22、RAM23、HD24、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ25、およびディスプレイ26を有する。また、チャットボットサービスサーバ11は、外部機器接続I/F(Interface)28、ネットワークI/F29、データバス30、キーボード31、ポインティングデバイス32、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ34、およびメディアI/F36を備えている。
【0014】
CPU21は、チャットボットサービスサーバ11全体の動作を制御する。ROM22は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU21の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM23は、CPU21のワークエリアとして使用される。HD24は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ25は、CPU21の制御に従いHD24に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。ディスプレイ26は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、画像等の各種情報を表示する。
【0015】
外部機器接続I/F28は、各種の外部機器を接続するためのインタフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、プリンタ等である。ネットワークI/F29は、ネットワーク2を利用してデータ通信をするためのインタフェースである。データバス30は、CPU21等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバス、データバス等である。
【0016】
キーボード31は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス32は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動等を行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ34は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW33に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であっても良い。メディアI/F36は、フラッシュメモリ等の記録メディア35に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御する。
【0017】
図3は、本実施の形態にかかるチャットボットサービスサーバの機能構成の一例を示す図である。チャットボットサービスサーバ11は、通信部101、検索部103、管理画面入出力部104、質問回答管理部105、設定部106、FAQマスタ131、対話シナリオテーブル132、および問合せ履歴データベース133を有する。これらの機能部101~105、FAQマスタ131、対話シナリオテーブル132、および問合せ履歴データベース133は、例えば、図2に示すハードウェア構成の構成要素21~36およびプログラムの協働により実現される。
【0018】
通信部101は、不特定多数のユーザ端末3A,3B,3Cとの間で情報を送受する対話型通信を実行するための処理を行う。対話型通信とは、ユーザ端末3とチャットボットとの間で対話(チャット)形式のやり取りを行うことにより情報を送受するためのものである。以下、複数のユーザ端末3A,3B,3Cのそれぞれを区別する必要が無い場合にはユーザ端末3と記載する場合がある。
【0019】
本実施の形態では、通信部101は、ユーザ端末3から送信された情報を受信する受信部111と、ユーザ端末3へ情報を送信する送信部112と、を有する。受信部111は、ユーザ端末3から質問情報を受信する。送信部112は、受信された質問情報に対する応答情報を、当該質問情報を送信したユーザ端末3に送信する。
【0020】
図3に示す例では、対話型通信を行うための手段が互いに異なる3台のユーザ端末3A,3B,3Cが示されている。ユーザ端末3Aは、ブラウザ(インターネットブラウザ)41を利用して対話型通信を確立する。ユーザ端末3Bは、特定のSNS(Social Networking Service)等のコミュニケーションツール42を利用して対話型通信を確立する。ユーザ端末3Cは、ブラウザ41および特定のコミュニケーションツール42の少なくとも一方を利用して対話型通信を確立する。このように、対話型通信を確立するためのユーザ端末3側の手段は任意に設定され得る。
【0021】
FAQマスタ131は、下記の表1に示すように、対話型通信において取得される質問情報に含まれる要素(例えば、ユーザにより選択された選択し、ユーザにより入力されるフリーワード等)と、応答情報と、を対応付けるFAQデータベースである。本実施の形態では、FAQマスタ131は、下記の表1に示すように、質問情報と、応答情報と、修正要否情報と、を対応付ける。ここで、修正要否情報は、後述する設定部106により設定される設定情報に基づく表示形式による応答情報の編集(修正)の要否を示す情報である。
【表1】
【0022】
また、FAQマスタ131は、下記の表2に示すように、応答情報の表示形式に関する設定情報(例えば、キャラクタの設定)と、当該設定情報に基づく表示形式による応答情報(以下、第1の応答情報と言う)の文末表現等の特定部分と、を対応付けるデータベースを含む。
【表2】
【0023】
対話シナリオテーブル132は、対話型通信におけるシナリオを記憶する。問合せ履歴データベース133は、対話型通信によりやり取りした質問情報および応答情報を記憶する。
【0024】
検索部103は、FAQマスタ131から、対話型通信により取得される質問情報に含まれる要素と対応付けられる応答情報を検索する。また、検索部103は、FAQマスタ131に加え、対話シナリオテーブル132を参照して応答情報を取得しても良い。また、検索部103は、対話型通信によりやり取りした質問情報および応答情報を、問合せ履歴データベース133に保存する。
【0025】
設定部106は、質問情報に対して送信する応答情報の表示形式に関する設定情報を受け付ける設定部の一例として機能する。ここで、設定情報は、例えば、下記の表3に示すように、応答情報の表示形式に関するキャラクタの複数の設定(例えば、動物、植物、虫、生命体、人物、性別、人種、ロボット、国、および地域)のうち少なくとも1つを含む。
【表3】
【0026】
管理画面入出力部104は、FAQマスタ131に記憶される質問情報および応答情報の登録、生成、編集、削除等を行うための画面である質問回答一覧画面を生成し、当該質問回答一覧画面を管理者端末4に表示させる表示制御部の一例である。すなわち、管理画面入出力部104は、対話型通信に必要な質問情報および応答情報の管理、対話型通信の各種設定を行うユーザの情報の管理が可能なUIを提供する。そして、質問情報および管理情報の登録、生成、編集、削除等を行う場合、管理画面入出力部104は、UIを用いて入力される新たな質問情報、応答情報等を質問回答管理部105に受け渡す。
【0027】
また、管理画面入出力部104は、管理者端末4から受信する応答情報が含む特定部分が、設定情報に基づく表示形式による第1の応答情報が含む対応する特定部分と異なるか否かを判断する。ここで、特定部分は、例えば、応答情報の文末表現を含む。
【0028】
そして、管理画面入出力部104は、受信する応答情報が含む特定部分が、第1の応答情報が含む対応する特定部分と異なる場合、当該特定部分を明示した応答情報を含む質問回答一覧画面(第1の画面情報の一例)を管理者端末4に表示させる。ここで、特定部分を明示した応答情報とは、当該特定部分を識別可能に表示した応答情報であり、例えば、強調表示、網掛け表示、マーキング表示、下線、波線、および囲み線の少なくとも1つで特定部分を表示した応答情報である。
【0029】
すなわち、管理画面入出力部104は、質問情報および応答情報の登録等において、応答情報の特定部分(例えば、文末表現)を、既存の応答情報と自動的に比較する。そして、登録等された応答情報の特定部分が、既存の応答情報の特定部分と異なっていた場合、管理画面入出力部104は、登録等した応答情報を強調表示等により明示して、管理者に対して応答情報の修正を促すことができる。その結果、登録する応答情報の特定部分の修正にかかる時間を短くし、当該登録する応答情報の特定部分のぶれを減少させ、かつ誰でも応答情報を登録し易くすることができる。
【0030】
また、管理画面入出力部104は、応答情報に対する編集を要求する編集情報を受け付けた場合、当該編集情報に基づいて更新(編集)した応答情報を含む質問回答一覧画面(第2の画面情報)を、管理者端末4に表示させる。さらに、管理画面入出力部104は、応答情報に対する編集が不要であることを示す編集不要情報を受け付けた場合、応答情報を含む質問回答一覧画面を、管理者端末4に表示させる。
【0031】
質問回答管理部105は、管理者端末4に表示される質問回答一覧画面において入力される各種情報に基づいて、FAQマスタ131、および対話シナリオテーブル132に対する、質問情報に含まれる要素、および応答情報の登録、生成、編集、削除等を行う。すなわち、質問回答管理部105は、質問回答一覧画面を用いて入力される各種情報に基づいて、FAQマスタ131に対して質問情報および応答情報等を登録したり、FAQマスタ131から質問情報および応答情報等を取得して、質問回答一覧画面に表示したりする。
【0032】
具体的には、質問回答管理部105は、質問回答一覧画面において、応答情報に対する編集に関する情報を受け付ける登録部の一例として機能する。ここで、応答情報に対する編集に関する情報は、編集情報または編集不要情報である。そして、質問回答管理部105は、編集情報を受け付けた場合、当該受け付けた編集情報に基づいて、FAQマスタ131および対話シナリオテーブル132に対する登録等を行う。
【0033】
図4は、本実施の形態にかかる自動応答システムにおける質問情報および応答情報の登録処理の流れの一例を示すシーケンス図である。次に、図4を用いて、本実施の形態にかかる自動応答システム1における質問情報および応答情報の登録処理の流れの一例について説明する。
【0034】
まず、管理者の操作によって、管理者端末4に表示される画面が質問回答一覧画面(管理画面)に遷移すると、管理者端末4は、チャットボットサービスサーバ11に対して、質問情報および応答情報の一覧の取得を要求する(ステップS401)。
【0035】
チャットボットサービスサーバ11の管理画面入出力部104は、FAQマスタ131に記憶される質問情報および応答情報の一覧を、管理者端末4に送信する(ステップS402)。管理者端末4は、チャットボットサービスサーバ11から受信する質問情報および応答情報の一覧を含む質問回答一覧画面を表示する(ステップS403)。
【0036】
次いで、管理者の操作によって、質問回答一覧画面上において、質問情報および応答情報が入力されると、管理者端末4は、入力された質問情報および応答情報を、チャットボットサービスサーバ11に送信して、FAQマスタ131に対する質問情報および応答情報の登録を要求する(ステップS404)。チャットボットサービスサーバ11の質問回答管理部105は、管理者端末4から受信した質問情報および応答情報をFAQマスタ131に登録する(ステップS405)。
【0037】
その後、管理者端末4が、チャットボットサービスサーバ11に対して、質問情報および応答情報の一覧の取得が要求されると(ステップS406)、チャットボットサービスサーバ11の管理画面入出力部104は、FAQマスタ131に記憶される質問情報および応答情報の一覧を、再び、管理者端末4に送信する(ステップS407)。そして、管理者端末4は、チャットボットサービスサーバ11から受信する質問情報および応答情報の一覧を含む質問回答一覧画面を表示する(ステップS408)。
【0038】
図5は、本実施の形態にかかる自動応答システムにおける対話型通信の流れの一例を示すシーケンス図である。次に、図5を用いて、本実施の形態にかかる自動応答システム1における質問情報および応答情報の登録処理の流れの一例について説明する。
【0039】
ユーザの操作によって、ユーザ端末3から質問情報の送信が要求されると、ユーザ端末3は、入力された質問情報をチャットボットサービスサーバ11に対して送信して、当該質問情報に対する応答情報を要求する(ステップS501)。
【0040】
チャットボットサービスサーバ11の通信部101は、ユーザ端末3から質問情報を受信する。検索部103は、FAQマスタ131から、受信した質問情報に対応する応答情報を取得(検索)する(ステップS502)。次に、通信部101は、検索部103により取得された応答情報を、ユーザ端末3に送信する(ステップS503)。ユーザ端末3は、チャットボットサービスサーバ11から受信した応答情報を表示する(ステップS504)。
【0041】
図6は、本実施の形態にかかる自動応答システムにおける質問情報および応答情報の編集処理の流れの一例を示すシーケンス図である。次に、図6を用いて、本実施の形態にかかる自動応答システム1における質問情報および応答情報の編集処理の流れの一例について説明する。
【0042】
管理者の操作によって、管理者端末4に対して設定情報の一例であるキャラクタの切り替えが指示されると、管理者端末4は、チャットボットサービスサーバ11に対してキャラクタの設定情報の切り替えを要求する(ステップS601)。チャットボットサービスサーバ11の設定部106は、管理者端末4からのキャラクタの切り替えの要求に応じて、キャラクタの設定情報を切り替える(ステップS602)。
【0043】
その後、管理者の操作によって、管理者端末4に表示される画面が質問回答一覧画面に遷移すると、管理者端末4は、チャットボットサービスサーバ11に対して、質問情報および応答情報の一覧の取得を要求する(ステップS603)。
【0044】
チャットボットサービスサーバ11の管理画面入出力部104は、FAQマスタ131に記憶される質問情報および応答情報の一覧を、管理者端末4に送信する(ステップS604)。管理者端末4は、チャットボットサービスサーバ11から送信される質問情報および応答情報の一覧を含む質問回答一覧画面を表示する(ステップS605)。
【0045】
次いで、管理者の操作によって、質問回答一覧画面上において、質問情報および応答情報が登録されると、管理者端末4は、入力された質問情報および応答情報を、チャットボットサービスサーバ11に送信して、FAQマスタ131に対する質問情報および応答情報の登録を要求する(ステップS606)。チャットボットサービスサーバ11の質問回答管理部105は、管理者端末4から登録が要求された質問情報および応答情報をFAQマスタ131に登録する(ステップS607)。
【0046】
その後、管理者端末4が、チャットボットサービスサーバ11に対して、質問情報および応答情報の一覧の取得を要求すると(ステップS608)、管理画面入出力部104は、FAQマスタ131に登録した応答情報が含む文末表現のうち、設定されたキャラクタに基づく表示形式による第1の応答情報と異なる文末表現を特定する(ステップS609)。
【0047】
次いで、管理画面入出力部104は、FAQマスタ131に記憶される応答情報の文末表現のうち、第1の応答情報と異なる文末表現を明示(例えば、強調表示)した当該応答情報、およびそれに対応する質問情報の一覧を、管理者端末4に送信する(ステップS610)。そして、管理者端末4は、チャットボットサービスサーバ11から受信する質問情報および応答情報の一覧を含む質問回答一覧画面を表示する(ステップS611)。
【0048】
次いで、管理者の操作によって、管理者端末4に対して、応答情報および質問情報に対する編集を要求する編集情報が入力されると、管理者端末4は、入力された編集情報を、チャットボットサービスサーバ11に送信して更新を要求する(ステップS612)。チャットボットサービスサーバ11の質問回答管理部105は、管理者端末4から編集情報を受け付けると、当該編集情報に基づいて、FAQマスタ131に記憶される質問情報および応答情報を更新(編集)する(ステップS613)。
【0049】
次に、管理画面入出力部104は、FAQマスタ131に記憶される応答情報が含む文末表現のうち、設定されたキャラクタに基づく表示形式による第1の応答情報と異なる文末表現を特定し直す(ステップS614)。次いで、管理画面入出力部104は、FAQマスタ131に記憶される応答情報の文末表現のうち、第1の応答情報と異なる文末表現を明示した応答情報、および質問情報の一覧を、管理者端末4に送信する(ステップS615)。そして、管理者端末4は、チャットボットサービスサーバ11から送信される質問情報および応答情報の一覧を含む質問回答一覧画面を表示する(ステップS616)。
【0050】
図7は、本実施の形態にかかる自動応答システムにおける質問情報および応答情報の編集処理の流れの他の一例を示すシーケンス図である。次に、図7を用いて、本実施の形態にかかる自動応答システム1における質問情報および応答情報の編集処理の流れの他の一例について説明する。以下の説明では、図6と同様の処理については説明を省略する。
【0051】
管理者の操作によって、管理者端末4に対して、質問情報および応答情報に対する編集が不要であることを示す編集不要情報が入力されると、管理者端末4は、入力された編集不要情報を、チャットボットサービスサーバ11に送信する(ステップS701)。チャットボットサービスサーバ11の質問回答管理部105は、管理者端末4から編集不要情報を受け付けると、FAQマスタ131に記憶される応答情報の編集を行わず、当該応答情報の編集が不要であることを登録する(ステップS702)。
【0052】
次に、管理画面入出力部104は、FAQマスタ131に記憶される質問情報および応答情報の一覧を、管理者端末4に送信する(ステップS703)。そして、管理者端末4は、チャットボットサービスサーバ11から送信される質問情報および応答情報の一覧を含む質問回答一覧画面を表示する(ステップS704)。その際、管理者端末4は、FAQマスタ131に記憶される応答情報が含む文末表現のうち、設定されたキャラクタに基づく表示形式による第1の応答情報と異なる文末表現の明示(例えば、強調表示)を行わない。
【0053】
図8は、本実施の形態にかかる自動応答システムにおける応答情報が含む文末表現の確認処理の流れの一例について説明する。次に、図8を用いて、本実施の形態にかかる自動応答システム1における応答情報が含む文末表現の強調表示処理の流れの一例について説明する。
【0054】
まず、管理者端末4から編集情報を受け付けると、質問回答管理部105は、当該編集情報に基づいて、FAQマスタ131に記憶される質問情報および応答情報の追加または編集を行う(ステップS801)。また、質問回答管理部105は、追加または編集した応答情報の文末表現を取得する(ステップS802)。
【0055】
次に、質問回答管理部105は、取得した文末表現が、設定部106により設定されたキャラクタに基づく表示形式による第1の応答情報の文末表現のパターンに合致するか否かを判断する(ステップS803)。取得した文末表現が、設定されたキャラクタに基づく表示形式による第1の応答情報の文末表現と合致する場合(ステップS803:Yes)、質問回答管理部105は、応答情報の追加および編集を終了する。
【0056】
一方、取得した文末表現が、設定されたキャラクタに基づく表示形式による第1の応答情報の文末表現と合致しない場合(ステップS803:No)、質問回答管理部105は、修正要否情報に基づいて、設定情報に基づく表示形式による応答情報の編集が不要であるか否かを判断する(ステップS804)。設定情報に基づく表示形式による応答情報の編集が不要である場合(ステップS804:Yes)、質問回答管理部105は、応答情報の追加および編集を終了する。
【0057】
一方、設定情報に基づく表示形式による応答情報の編集が必要な場合(ステップS804:No)、質問回答管理部105は、追加または編集した応答情報が含む文末表現のうち、設定情報に基づく表示形式による第1の応答情報が含む文末表現と異なる文末表現を強調表示する(ステップS805)。また、管理画面入出力部104は、編集または追加した応答情報の文末表現のうち、設定されたキャラクタに基づく表示形式による第1の応答情報と異なる文末表現を編集し直す。
【0058】
図9は、本実施の形態にかかる自動応答システムにより生成される質問回答一覧画面の一例を示す図である。次に、図9を用いて、本実施の形態にかかる自動応答システム1により生成される質問回答一覧画面の一例について説明する。
【0059】
本実施の形態では、管理画面入出力部104は、図9に示すように、質問回答一覧画面Gに含まれる質問情報および応答情報901~903の一覧うち、設定されたキャラクタに基づく表示形式による第1の応答情報と異なる文末表現を含む応答情報901を強調表示する。
【0060】
このように、本実施の形態にかかる自動応答システム1によれば、登録等された応答情報の特定部分が、既存の応答情報の特定部分と異なっていた場合、登録等した応答情報を強調表示等により明示して、管理者に対して応答情報の修正をより効率的に、当該登録する応答情報の特定部分のぶれを減少させることができる。
【0061】
なお、本実施の形態のチャットボットサービスサーバ11で実行されるプログラムは、ROM22等に予め組み込まれて提供される。本実施の形態のチャットボットサービスサーバ11で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0062】
さらに、本実施の形態のチャットボットサービスサーバ11で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態のチャットボットサービスサーバ11で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0063】
本実施の形態のチャットボットサービスサーバ11で実行されるプログラムは、上述した各部(通信部101、検索部103、管理画面入出力部104、質問回答管理部105、設定部106)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU21(プロセッサの一例)が上記ROM22からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、通信部101、検索部103、管理画面入出力部104、質問回答管理部105、設定部106が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0064】
1 自動応答システム
2 ネットワーク
3 ユーザ端末
4 管理者端末
11 チャットボットサービスサーバ
21 CPU
22 ROM
23 RAM
101 通信部
103 検索部
104 管理画面入出力部
105 質問回答管理部
106 設定部
111 受信部
112 送信部
131 FAQマスタ
132 対話シナリオテーブル
133 問合せ履歴データベース
【先行技術文献】
【特許文献】
【0065】
【特許文献1】特開2014-191484号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9