(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021275
(43)【公開日】2023-02-10
(54)【発明の名称】ゲームシステム、サーバ装置、プログラム及びゲームサービス提供方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20230202BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20230202BHJP
A63F 13/825 20140101ALI20230202BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20230202BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20230202BHJP
【FI】
A63F13/69 520
A63F13/58
A63F13/825
A63F13/69
A63F13/53
A63F13/35
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198512
(22)【出願日】2022-12-13
(62)【分割の表示】P 2020125377の分割
【原出願日】2020-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】有働 龍郎
(72)【発明者】
【氏名】松崎 智彦
(57)【要約】
【課題】抽選結果に対する期待感をプレーヤに直接伝えることが可能なゲームシステム等を提供すること。
【解決手段】ゲームシステムは、ゲーム媒体をプレーヤに付与するゲーム媒体付与部と、合成パートにおいて、付与されたゲーム媒体が所与の合成元条件を満たす場合には、付与されたゲーム媒体とプレーヤが所有するゲーム媒体のうち合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理を実行して合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータを変更し、付与されたゲーム媒体が合成元条件を満たさない場合には、自動合成処理を実行せずに付与されたゲーム媒体をプレーヤに所有させる合成実行部と、プレーヤが所有するゲーム媒体のうちゲームパートにおける使用状況が所与の合成先条件を満たすゲーム媒体を合成先ゲーム媒体として設定する合成先設定部とを含む。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するゲームシステムであって、
前記合成パートにおいて、合成元となる合成元ゲーム媒体と所定の関係にあるゲーム媒体がプレーヤの所有するゲーム媒体に複数ある場合には、当該複数のゲーム媒体の前記ゲームパートにおける使用状況を比較し、比較結果に基づき所与の条件を満たす1つのゲーム媒体を決定して前記合成元ゲーム媒体の合成先となる合成先ゲーム媒体として設定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記合成元ゲーム媒体と所定の関係にあるゲーム媒体とは、前記合成元ゲーム媒体と同一のゲーム媒体であることを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するゲームシステムであって、
前記ゲーム媒体をプレーヤに付与するゲーム媒体付与部と、
前記合成パートにおいて、前記付与されたゲーム媒体が所与の合成元条件を満たす場合には、前記付与されたゲーム媒体とプレーヤが所有するゲーム媒体のうち合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理を実行して前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータを変更し、前記付与されたゲーム媒体が前記合成元条件を満たさない場合には、前記自動合成処理を実行せずに前記付与されたゲーム媒体をプレーヤに所有させる合成実行部と、
プレーヤが所有するゲーム媒体のうち前記ゲームパートにおける使用状況が所与の合成先条件を満たすゲーム媒体を前記合成先ゲーム媒体として設定する合成先設定部と、
ゲーム媒体自体又はゲーム媒体の属性を特定する条件である確認用条件を満たすゲーム媒体がプレーヤに付与された場合に前記合成先ゲーム媒体の候補となるゲーム媒体及び/又は前記合成先ゲーム媒体となるゲーム媒体をプレーヤに通知する通知部とを含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するゲームシステムであって、
前記ゲーム媒体をプレーヤに付与するゲーム媒体付与部と、
前記合成パートにおいて、前記付与されたゲーム媒体が所与の合成元条件を満たす場合には、前記付与されたゲーム媒体とプレーヤが所有するゲーム媒体のうち合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理を実行して前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータを変更し、前記付与されたゲーム媒体が前記合成元条件を満たさない場合には、前記自動合成処理を実行せずに前記付与されたゲーム媒体をプレーヤに所有させる合成実行部と、
プレーヤが所有するゲーム媒体のうち前記ゲームパートにおける使用状況が所与の合成先条件を満たすゲーム媒体を前記合成先ゲーム媒体として設定する合成先設定部とを含み、
前記合成実行部は、
プレーヤが所有するゲーム媒体の中からプレーヤの操作に基づき選択した合成元のゲー
ム媒体と合成先のゲーム媒体とを合成する通常合成処理を行い、前記通常合成処理では、前記合成元のゲーム媒体と前記合成先のゲーム媒体が所定の関係にない場合には、前記合成先のゲーム媒体のパラメータを現在値から制限値までの間で変更し、前記合成元のゲーム媒体と前記合成先のゲーム媒体が所定の関係にある場合には、前記合成先のゲーム媒体のパラメータの前記制限値を変更し、前記自動合成処理では、前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータの前記制限値を変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するサーバ装置であって、
前記合成パートにおいて、合成元となる合成元ゲーム媒体と所定の関係にあるゲーム媒体がプレーヤの所有するゲーム媒体に複数ある場合には、当該複数のゲーム媒体の前記ゲームパートにおける使用状況を比較し、比較結果に基づき所与の条件を満たす1つのゲーム媒体を決定して前記合成元ゲーム媒体の合成先となる合成先ゲーム媒体として設定することを特徴とするサーバ装置。
【請求項6】
プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するサーバ装置であって、
前記ゲーム媒体をプレーヤに付与するゲーム媒体付与部と、
前記合成パートにおいて、前記付与されたゲーム媒体が所与の合成元条件を満たす場合には、前記付与されたゲーム媒体とプレーヤが所有するゲーム媒体のうち合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理を実行して前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータを変更し、前記付与されたゲーム媒体が前記合成元条件を満たさない場合には、前記自動合成処理を実行せずに前記付与されたゲーム媒体をプレーヤに所有させる合成実行部と、
プレーヤが所有するゲーム媒体のうち前記ゲームパートにおける使用状況が所与の合成先条件を満たすゲーム媒体を前記合成先ゲーム媒体として設定する合成先設定部と、
ゲーム媒体自体又はゲーム媒体の属性を特定する条件である確認用条件を満たすゲーム媒体がプレーヤに付与された場合に前記合成先ゲーム媒体の候補となるゲーム媒体及び/又は前記合成先ゲーム媒体となるゲーム媒体をプレーヤに通知する通知部とを含むことを特徴とするサーバ装置。
【請求項7】
プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するサーバ装置であって、
前記ゲーム媒体をプレーヤに付与するゲーム媒体付与部と、
前記合成パートにおいて、前記付与されたゲーム媒体が所与の合成元条件を満たす場合には、前記付与されたゲーム媒体とプレーヤが所有するゲーム媒体のうち合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理を実行して前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータを変更し、前記付与されたゲーム媒体が前記合成元条件を満たさない場合には、前記自動合成処理を実行せずに前記付与されたゲーム媒体をプレーヤに所有させる合成実行部と、
プレーヤが所有するゲーム媒体のうち前記ゲームパートにおける使用状況が所与の合成先条件を満たすゲーム媒体を前記合成先ゲーム媒体として設定する合成先設定部とを含み、
前記合成実行部は、
プレーヤが所有するゲーム媒体の中からプレーヤの操作に基づき選択した合成元のゲーム媒体と合成先のゲーム媒体とを合成する通常合成処理を行い、前記通常合成処理では、前記合成元のゲーム媒体と前記合成先のゲーム媒体が所定の関係にない場合には、前記合成先のゲーム媒体のパラメータを現在値から制限値までの間で変更し、前記合成元のゲーム媒体と前記合成先のゲーム媒体が所定の関係にある場合には、前記合成先のゲーム媒体のパラメータの前記制限値を変更し、前記自動合成処理では、前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータの前記制限値を変更することを特徴とするサーバ装置。
【請求項8】
プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するためのプログラムであって、
前記合成パートにおいて、合成元となる合成元ゲーム媒体と所定の関係にあるゲーム媒体がプレーヤの所有するゲーム媒体に複数ある場合には、当該複数のゲーム媒体の前記ゲームパートにおける使用状況を比較し、比較結果に基づき所与の条件を満たす1つのゲーム媒体を決定して前記合成元ゲーム媒体の合成先となる合成先ゲーム媒体として設定する合成先設定部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するためのプログラムであって、
前記ゲーム媒体をプレーヤに付与するゲーム媒体付与部と、
前記合成パートにおいて、前記付与されたゲーム媒体が所与の合成元条件を満たす場合には、前記付与されたゲーム媒体とプレーヤが所有するゲーム媒体のうち合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理を実行して前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータを変更し、前記付与されたゲーム媒体が前記合成元条件を満たさない場合には、前記自動合成処理を実行せずに前記付与されたゲーム媒体をプレーヤに所有させる合成実行部と、
プレーヤが所有するゲーム媒体のうち前記ゲームパートにおける使用状況が所与の合成先条件を満たすゲーム媒体を前記合成先ゲーム媒体として設定する合成先設定部と、
ゲーム媒体自体又はゲーム媒体の属性を特定する条件である確認用条件を満たすゲーム媒体がプレーヤに付与された場合に前記合成先ゲーム媒体の候補となるゲーム媒体及び/又は前記合成先ゲーム媒体となるゲーム媒体をプレーヤに通知する通知部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するためのプログラムであって、
前記ゲーム媒体をプレーヤに付与するゲーム媒体付与部と、
前記合成パートにおいて、前記付与されたゲーム媒体が所与の合成元条件を満たす場合には、前記付与されたゲーム媒体とプレーヤが所有するゲーム媒体のうち合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理を実行して前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータを変更し、前記付与されたゲーム媒体が前記合成元条件を満たさない場合には、前記自動合成処理を実行せずに前記付与されたゲーム媒体をプレーヤに所有させる合成実行部と、
プレーヤが所有するゲーム媒体のうち前記ゲームパートにおける使用状況が所与の合成
先条件を満たすゲーム媒体を前記合成先ゲーム媒体として設定する合成先設定部としてコンピュータを機能させ、
前記合成実行部は、
プレーヤが所有するゲーム媒体の中からプレーヤの操作に基づき選択した合成元のゲーム媒体と合成先のゲーム媒体とを合成する通常合成処理を行い、前記通常合成処理では、前記合成元のゲーム媒体と前記合成先のゲーム媒体が所定の関係にない場合には、前記合成先のゲーム媒体のパラメータを現在値から制限値までの間で変更し、前記合成元のゲーム媒体と前記合成先のゲーム媒体が所定の関係にある場合には、前記合成先のゲーム媒体のパラメータの前記制限値を変更し、前記自動合成処理では、前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータの前記制限値を変更することを特徴とするプログラム。
【請求項11】
プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するサーバ装置が、端末装置からの要求に応じてゲームサービスを提供するゲームサービス提供方法であって、
前記サーバ装置が、
前記合成パートにおいて、合成元となる合成元ゲーム媒体と所定の関係にあるゲーム媒体がプレーヤの所有するゲーム媒体に複数ある場合には、当該複数のゲーム媒体の前記ゲームパートにおける使用状況を比較し、比較結果に基づき所与の条件を満たす1つのゲーム媒体を決定して前記合成元ゲーム媒体の合成先となる合成先ゲーム媒体として設定する場合において、
前記端末装置において受け付けられた操作情報を前記サーバ装置に送信することを特徴とするゲームサービス提供方法。
【請求項12】
プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するサーバ装置が、端末装置からの要求に応じてゲームサービスを提供するゲームサービス提供方法であって、
前記サーバ装置が、
前記ゲーム媒体をプレーヤに付与するゲーム媒体付与部と、
前記合成パートにおいて、前記付与されたゲーム媒体が所与の合成元条件を満たす場合には、前記付与されたゲーム媒体とプレーヤが所有するゲーム媒体のうち合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理を実行して前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータを変更し、前記付与されたゲーム媒体が前記合成元条件を満たさない場合には、前記自動合成処理を実行せずに前記付与されたゲーム媒体をプレーヤに所有させる合成実行部と、
プレーヤが所有するゲーム媒体のうち前記ゲームパートにおける使用状況が所与の合成先条件を満たすゲーム媒体を前記合成先ゲーム媒体として設定する合成先設定部と、
ゲーム媒体自体又はゲーム媒体の属性を特定する条件である確認用条件を満たすゲーム媒体がプレーヤに付与された場合に前記合成先ゲーム媒体の候補となるゲーム媒体及び/又は前記合成先ゲーム媒体となるゲーム媒体をプレーヤに通知する通知部とを含む場合において、
前記端末装置において受け付けられた操作情報を前記サーバ装置に送信することを特徴とするゲームサービス提供方法。
【請求項13】
プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメー
タを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するサーバ装置が、端末装置からの要求に応じてゲームサービスを提供するゲームサービス提供方法であって、
前記サーバ装置が、
前記ゲーム媒体をプレーヤに付与するゲーム媒体付与部と、
前記合成パートにおいて、前記付与されたゲーム媒体が所与の合成元条件を満たす場合には、前記付与されたゲーム媒体とプレーヤが所有するゲーム媒体のうち合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理を実行して前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータを変更し、前記付与されたゲーム媒体が前記合成元条件を満たさない場合には、前記自動合成処理を実行せずに前記付与されたゲーム媒体をプレーヤに所有させる合成実行部と、
プレーヤが所有するゲーム媒体のうち前記ゲームパートにおける使用状況が所与の合成先条件を満たすゲーム媒体を前記合成先ゲーム媒体として設定する合成先設定部とを含み、
前記合成実行部が、
プレーヤが所有するゲーム媒体の中からプレーヤの操作に基づき選択した合成元のゲーム媒体と合成先のゲーム媒体とを合成する通常合成処理を行い、前記通常合成処理では、前記合成元のゲーム媒体と前記合成先のゲーム媒体が所定の関係にない場合には、前記合成先のゲーム媒体のパラメータを現在値から制限値までの間で変更し、前記合成元のゲーム媒体と前記合成先のゲーム媒体が所定の関係にある場合には、前記合成先のゲーム媒体のパラメータの前記制限値を変更し、前記自動合成処理では、前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータの前記制限値を変更する場合において、
前記端末装置において受け付けられた操作情報を前記サーバ装置に送信することを特徴とするゲームサービス提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、サーバ装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレーヤがゲーム媒体を新たに獲得すると、そのゲーム媒体をプレーヤが所有済みの他のゲーム媒体に自動的に合成する機能が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、プレーヤが意図していないゲーム媒体に対して自動的に合成が行われてしまう可能性があり、プレーヤが所望するゲーム媒体に自動的に合成をさせるためには、都度、プレーヤが操作して合成先のゲーム媒体を指定しておく必要があった。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ゲーム媒体の合成にかかるプレーヤの手間を削減しつつ適切に合成を行うことが可能なゲームシステム、サーバ装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体の前記ゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行するゲームシステムであって、前記ゲーム媒体をプレーヤに付与するゲーム媒体付与部と、前記合成パートにおいて、前記付与されたゲーム媒体が所与の合成元条件を満たす場合には、前記付与されたゲーム媒体とプレーヤが所有するゲーム媒体のうち合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理を実行して前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータを変更し、前記付与されたゲーム媒体が前記合成元条件を満たさない場合には、前記自動合成処理を実行せずに前記付与されたゲーム媒体をプレーヤに所有させる合成実行部と、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち前記ゲームパートにおける使用状況が所与の合成先条件を満たすゲーム媒体を前記合成先ゲーム媒体として設定する合成先設定部とを含むことを特徴とするゲームシステムに関する。また本発明は、上記各部を含むサーバ装置に関する。また本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムに関する。また本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。
【0007】
本発明によれば、プレーヤが所有するゲーム媒体のうちゲームパートにおける使用状況が合成先条件を満たすゲーム媒体が合成先ゲーム媒体として設定され、プレーヤに付与されたゲーム媒体が合成元条件を満たす場合に、当該付与されたゲーム媒体と合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とが合成されるため、合成にかかるプレーヤの手間を削減しつつ適切に合成を行うことができる。
【0008】
(2)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記ゲームパートで使用するゲーム媒体は、プレーヤが所有するゲーム媒体の中から
プレーヤが指定したゲーム媒体であってもよい。
【0009】
(3)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記使用状況は、前記ゲームパートでのゲーム媒体の使用頻度であってもよい。
【0010】
(4)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記使用状況は、前記ゲームパートでのゲーム媒体の使用内容に関する情報であってもよい。
【0011】
(5)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記使用状況は、ゲーム媒体のレベル又は経験値の量であり、前記経験値は、前記ゲームパートでゲーム媒体を使用することで増加し、前記レベルは、前記経験値が所定値に達すると増加してもよい。
【0012】
(6)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記合成実行部は、前記付与されたゲーム媒体が、プレーヤが所有するゲーム媒体と所定の関係にあるゲーム媒体である場合に、前記付与されたゲーム媒体が前記合成元条件を満たすと判定し、前記合成先条件は、第一条件と第二条件からなり、前記合成先設定部は、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち前記付与されたゲーム媒体と所定の関係にあるゲーム媒体を前記第一条件を満たすゲーム媒体と判定し、前記第一条件を満たすゲーム媒体が複数ある場合には、前記第一条件を満たす複数のゲーム媒体の前記使用状況を比較し、比較結果に基づき前記第二条件を満たすゲーム媒体を決定して前記合成先ゲーム媒体として設定してもよい。
【0013】
本発明によれば、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち付与されたゲーム媒体と所定の関係にあるゲーム媒体が複数ある場合に、当該複数のゲーム媒体の使用状況を比較して合成先ゲーム媒体を設定することで、適切に合成先ゲーム媒体を設定することができる。
【0014】
(7)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記合成実行部は、前記付与されたゲーム媒体が、プレーヤが所有するゲーム媒体と同一のゲーム媒体である場合に、前記付与されたゲーム媒体が前記合成元条件を満たすと判定し、前記合成先設定部は、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち前記付与されたゲーム媒体と同一のゲーム媒体を前記第一条件を満たすゲーム媒体と判定してもよい。
【0015】
本発明によれば、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち付与されたゲーム媒体と同一のゲーム媒体が複数ある場合に、当該複数のゲーム媒体の使用状況を比較して合成先ゲーム媒体を設定することで、適切に合成先ゲーム媒体を設定することができる。
【0016】
(8)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記合成先条件は、第一条件と第二条件からなり、前記合成先設定部は、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち前記付与されたゲーム媒体と同一のゲーム媒体と過去において合成されたことのあるゲーム媒体を前記第一条件を満たすゲーム媒体と判定し、前記第一条件を満たすゲーム媒体が複数ある場合には、前記第一条件を満たす複数のゲーム媒体の前記使用状況を比較し、比較結果に基づき前記第二条件を満たすゲーム媒体を決定して前記合成先ゲーム媒体として設定してもよい。
【0017】
本発明によれば、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち付与されたゲーム媒体と同一のゲーム媒体と過去において合成されたことのあるゲーム媒体が複数ある場合に、当該複数のゲーム媒体の使用状況を比較して合成先ゲーム媒体を設定することで、適切に合成先ゲーム媒体を設定することができる。
【0018】
(9)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、プレーヤによって予め指定された確認用条件を満たすゲーム媒体がプレーヤに付与された場合に前記合成先ゲーム媒体の候補となるゲーム媒体及び/又は前記合成先ゲーム媒体となるゲーム媒体をプレーヤに通知する通知部を更に含んでもよい。
【0019】
本発明によれば、プレーヤは、予め確認用条件を指定しておけば、当該確認用条件を満たすゲーム媒体が付与された場合にどのゲーム媒体に合成されるかを事前に確認することができ、プレーヤの利便性を向上することができる。
【0020】
(10)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記通知部は、前記指定された前記確認用条件を満たすゲーム媒体以外のゲーム媒体がプレーヤに付与された場合に、合成を実行するか否かをプレーヤに確認する通知を行ってもよい。
【0021】
本発明によれば、プレーヤは、予め設定した確認用条件を満たすゲーム媒体以外のゲーム媒体が実際に付与された場合に合成の有無を確認することができ、プレーヤの利便性を向上することができる。
【0022】
(11)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記合成実行部は、前記付与されたゲーム媒体と前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体との組み合わせに応じてプレーヤに特典を付与し、前記特典の内容をプレーヤに通知する通知部を更に含んでもよい。
【0023】
本発明によれば、付与されたゲーム媒体と合成先ゲーム媒体の組み合わせに応じて特典が付与される場合に、プレーヤは当該特典を確認することができ、プレーヤの利便性を向上することができる。
【0024】
(12)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記合成実行部は、プレーヤが所有するゲーム媒体の中からプレーヤの操作に基づき選択した合成元のゲーム媒体と合成先のゲーム媒体とを合成する通常合成処理を行い、前記通常合成処理では、前記合成先のゲーム媒体のパラメータを現在値から制限値までの間で変更し、前記自動合成処理では、前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータの前記制限値を変更してもよい。
【0025】
(13)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記合成実行部は、前記合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータの前記制限値が所定条件を満たす場合に、前記合成元条件を満たすゲーム媒体と異なるゲーム媒体をプレーヤに所有させてもよい。
【0026】
本発明によれば、例えば合成先ゲーム媒体としてゲーム媒体のパラメータの制限値が上限に達しており合成元条件を満たすゲーム媒体との合成に当該制限値が変更されない場合に、合成元条件を満たすゲーム媒体と異なるゲーム媒体をプレーヤに所有させることで、プレーヤの利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図2】本実施形態のサーバの機能ブロック図の一例を示す図。
【
図3】本実施形態の端末の機能ブロック図の一例を示す図。
【
図4】ゲームで使用するゲーム媒体を指定するためのゲーム画面の一例を示す図。
【
図5】プレーヤが所有するゲーム媒体を管理するためのテーブル情報の一例を示す図。
【
図6】自動合成の結果を表示するゲーム画面の一例を示す図。
【
図7】自動合成の結果を表示するゲーム画面の一例を示す図。
【
図8】合成先ゲーム媒体を確認するためのゲーム画面の一例を示す図。
【
図9】自動合成が実行されることを通知するゲーム画面の一例を示す図。
【
図10】本実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必要構成要件であるとは限らない。
【0029】
1.構成
図1は、本実施形態のゲームシステムを示す。本実施形態では、複数の端末10とサーバ20(サーバシステム)とによって構成される。つまり、
図1に示すように、本実施形態のゲームシステムは、サービスを提供するサーバ20(サーバ装置)と、端末10(10A、10B、10C・・・)とが、ネットワークに接続可能に構成される。
【0030】
サーバ20は、端末10からの要求に応じてオンラインゲームサービスを提供する情報処理装置である。サーバ20は、1又は複数のサーバ(認証サーバ、マッチングサーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。
【0031】
本実施形態では、サーバ20において、プレーヤにゲーム媒体を付与する処理や、ゲーム媒体を合成する合成パートの処理が実行され、端末10において、当該ゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートの処理が実行される。また、サーバ20では、プレーヤのアカウント情報や、端末10で実行されるゲームのゲーム結果、当該ゲームで使用可能なゲーム媒体(キャラクタ、アイテム等のゲーム媒体)、当該ゲームで使用可能なゲーム内通貨などの情報が管理される。
【0032】
端末10は、携帯端末(スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム装置、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ20に接続可能な装置である。なお、端末10とサーバ20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0033】
図2に本実施形態のサーバ20の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態のサーバは
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0034】
記憶部270は、処理部200の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部200のワーク領域として機能し、その機能はハードディスク、RAMなどにより実現できる。記憶部270は、格納部272(例えばデータベース)を含む。
【0035】
格納部272は、本実施形態のゲームシステムで実行されるオンラインゲームに参加する複数のプレーヤそれぞれのプレーヤ情報を格納する。例えば、格納部272は、複数のプレーヤそれぞれのプレーヤ識別情報(プレーヤIDや、プレーヤが使用する端末IDなど)に対応づけて、プレーヤ名(プレーヤアカウント)、パスワード、端末10の宛先情報(IPアドレス等)などを、プレーヤ情報として格納する。また、格納部272は、プレーヤとフレンド関係(所定の関係の一例)にある他のプレーヤを特定するための情報を
、プレーヤ情報として格納する。また、格納部272は、プレーヤ識別情報に対応づけて、プレーヤが所有するゲーム媒体やゲーム内通貨に関する情報を、プレーヤ情報として格納する。
【0036】
通信部296は端末10や他のサーバとの間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0037】
処理部200(プロセッサ)は、端末10から送信され通信部296を介して受信したデータ、プログラムなどに基づいて、プレーヤ情報の管理、ログイン/ログアウトに関する処理、通信制御処理などの各種処理を行う。処理部200は記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。処理部200は、ゲーム媒体付与部210と、合成実行部212と、合成先設定部214を含む。
【0038】
ゲーム媒体付与部210は、ゲーム媒体をプレーヤに付与する。ゲーム媒体付与部210は、複数のゲーム媒体の中から抽選処理によって選択したゲーム媒体をプレーヤに付与してもよいし、抽選によって決定された選択順或いは予め定められた選択順に従って選択したゲーム媒体をプレーヤに付与してもよいし、予め定められたゲーム媒体をプレーヤに付与してもよい。また、ゲーム媒体付与部210は、プレーヤの操作(例えば、ゲーム媒体の抽選処理の実行を指示する操作)を受け付けた場合に、ゲーム媒体をプレーヤに付与してもよいし、ゲームパートのゲーム結果に応じた報酬としてゲーム媒体をプレーヤに付与してもよい。
【0039】
合成実行部212は、合成パートにおいて、ゲーム媒体付与部210によって付与されたゲーム媒体が所与の合成元条件を満たす場合には、付与されたゲーム媒体とプレーヤが所有するゲーム媒体のうち合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理を実行して合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータ(経験値、レベル、レベルの制限値、攻撃力や防御力等のパラメータ、レアリティ等の属性)を変更し、付与されたゲーム媒体が合成元条件を満たさない場合には、自動合成処理を実行せずに、付与されたゲーム媒体をプレーヤに所有させる(付与されたゲーム媒体をプレーヤが所有するゲーム媒体としてプレーヤ情報に登録する)。付与されたゲーム媒体が合成元条件を満たすとは、例えば、付与されたゲーム媒体の属性が所定の条件を満たすことであってもよいし、付与されたゲーム媒体が、プレーヤが所有するゲーム媒体と所定の関係にある(例えば、プレーヤが所有するゲーム媒体と同一である、付与されたゲーム媒体と同一のゲーム媒体がプレーヤが所有するゲーム媒体と過去において合成されたことがある)ことであってもよい。
【0040】
また、合成実行部212は、プレーヤが所有するゲーム媒体の中からプレーヤの操作に基づき選択した合成元のゲーム媒体と合成先のゲーム媒体とを合成する通常合成処理を行い、通常合成処理では、合成先のゲーム媒体のパラメータ(例えば、レベル)を現在値から制限値までの間で変更し、自動合成処理では、合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータの制限値を変更してもよい。この場合、合成実行部212は、合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータの制限値が所定条件を満たす場合(例えば、制限値が上限に達している場合)に、合成元条件を満たすゲーム媒体と異なるゲーム媒体(例えば、通常合成処理により他のゲーム媒体のパラメータを変更可能なゲーム媒体)をプレーヤに所有させてもよい。なお、付与された際に自動合成処理の対象とならなかったゲーム媒体(合成元条件を満たさなかったゲーム媒体、自動合成がキャンセルされたときの合成元であったゲーム媒体)について、当該ゲーム媒体によって制限値を変更
することが可能なゲーム媒体をプレーヤが所有している場合には、プレーヤが合成元と合成先のゲーム媒体を指定する通常合成処理によって合成先のパラメータの制限値を変更するようにしてもよい。
【0041】
合成先設定部214は、プレーヤが所有しているゲーム媒体のうちゲームパートにおける使用状況(使用頻度、使用内容、レベル又は経験値)が所与の合成先条件を満たすゲーム媒体を前記合成先ゲーム媒体として設定する。ゲームパートにおいてゲーム媒体を使用するとは、例えばゲーム媒体をデッキやパーティを構成するゲーム媒体として指定してゲームを開始することであってもよいし、ゲーム中にゲーム媒体(キャラクタ)に行動させることであってもよいし、ゲーム中にゲーム媒体(カード)を山札から手札に移す或いは手札から場に出すことであってもよい。合成先条件は、第一条件と第二条件からなっていてもよい。この場合、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち付与されたゲーム媒体と所定の関係にある(例えば、付与されたゲーム媒体と同一である、付与されたゲーム媒体と同一のゲーム媒体と過去において合成されたことがある)ゲーム媒体を第一条件を満たすゲーム媒体と判定し、第一条件を満たすゲーム媒体が1つである場合には、当該ゲーム媒体を合成先ゲーム媒体として設定し、第一条件を満たすゲーム媒体が複数ある場合には、第一条件を満たす複数のゲーム媒体の使用状況を比較し、比較結果に基づき第二条件を満たすゲーム媒体を決定して決定したゲーム媒体を合成先ゲーム媒体として設定してもよい。なお、第一条件を満たす複数のゲーム媒体のうち第二条件を満たすゲーム媒体が複数ある場合には、第二条件を満たす複数のゲーム媒体をそれぞれ合成先ゲーム媒体として設定し、自動合成処理により、合成先ゲーム媒体として設定された複数のゲーム媒体それぞれのパラメータを変更してもよい。また、第二条件を満たす複数のゲーム媒体の中からランダムに選択した(或いは、プレーヤによって選択された)1つ又は複数のゲーム媒体を合成先ゲーム媒体として設定してもよい。
【0042】
処理部200は、通知部216を更に含んでいてもよい。通知部216は、プレーヤによって予め指定された確認用条件を満たすゲーム媒体がプレーヤに付与されたと仮定した場合に合成先ゲーム媒体の候補となるゲーム媒体(合成先条件の第一条件を満たすゲーム媒体)及び/又は前記合成先ゲーム媒体となるゲーム媒体(合成先条件を満たすゲーム媒体)をプレーヤに通知する。また、合成実行部212が、付与されたゲーム媒体と合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体との組み合わせに応じてプレーヤに特典を付与する場合、通知部216は、当該特典の内容をプレーヤに通知してもよい。
【0043】
図3に、本実施形態の端末10の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態の端末は
図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0044】
入力部150は、プレーヤからの入力情報を入力(検出)するための機器であり、プレーヤの入力情報(操作情報)を処理部100に出力する。入力部150の機能は、タッチパネル、タッチパッド、マウス、方向キーやボタン、キーボード等の入力機器により実現することができる。
【0045】
記憶部170は、処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部100のワーク領域として機能し、その機能はハードディスク、RAMなどにより実現できる。
【0046】
表示部190は、処理部100で生成されたゲーム画像を出力するものであり、その機能は、入力部150としても機能するタッチパネル、LCD或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのディスプレイにより実現できる。
【0047】
音出力部192は、処理部100で生成された音を出力するものであり、その機能は、
スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0048】
通信部196はサーバ20や他の端末10との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0049】
なお、サーバ20が有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されている処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムや各種データを受信して端末を機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0050】
処理部100(プロセッサ)は、入力部150からの入力情報(操作情報)、プログラム、通信部196を介して受信したデータなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、音生成処理、などの処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。処理部100は、抽選処理の実行等を指示するプレーヤの操作があった場合に、その旨の指示情報をサーバ20に送信する。処理部100は、ゲーム処理部110、画像生成部120、音生成部130を含む。
【0051】
ゲーム処理部110は、入力部150からの入力情報や、サーバ20から受信した情報に基づいて、プレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲーム(例えば、ゲーム媒体であるキャラクタをゲームに登場させるゲーム)を進行させる処理を行う。本実施形態のゲームは、シューティングゲームやアクションゲーム、パズルゲーム、カードゲーム、音楽ゲーム(リズムゲーム)等に適用することができる。
【0052】
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これによりゲーム画像(ゲーム媒体をプレーヤに付与するパートのゲーム画面、ゲーム媒体を合成する合成パートのゲーム画面、ゲーム媒体を使用したゲームのゲーム画面)を生成し、表示部190に出力する。画像生成部120は、オブジェクト空間(ゲーム空間)内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像(いわゆる3次元画像)を生成してもよい。
【0053】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0054】
また処理部100は、ゲームを開始した場合には、ゲームを開始したことを通知するための情報をサーバ20に送信し、ゲームが終了した場合には、ゲーム結果や各種ゲームパラメータに関するゲーム結果情報(プレーヤが保有するゲーム媒体やゲーム内通貨に関する情報、ゲーム進行状況、ゲーム媒体の使用状況等)をサーバ20に送信する。サーバ20は、ゲーム装置(端末10)から送信された、ゲーム結果情報に基づいて、各プレーヤに対応付けられた各種データの更新処理を行う。なお、端末10側で生成したゲーム結果情報をサーバ20に送信する例に限らず、ゲーム実行中に端末10からサーバ20に順次送信される各種の情報に基づいて、サーバ20側でゲーム結果情報を生成するようにしてもよい。また、ゲームが終了したか否かも、端末10側で判断してもよいし、サーバ20側で判断してもよい。
【0055】
また、本実施形態のゲームシステムをサーバシステムとして構成してもよい。サーバシステムは、1又は複数のサーバ(認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。この場合には、サーバシステムは、ネットワークを介して接続された1又は複数の端末(例えば、スマートフォン、携
帯電話、携帯型ゲーム機等)から送信された操作入力(端末の入力部に入力されたデータ)に基づいて、ゲーム処理部110の処理を行って、画像を生成するための画像生成用データを生成し、生成した画像生成用データを各端末に対して送信する。ここで、画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を各端末において表示するためのデータであり、画像データそのものでもよいし、各端末が画像を生成するために用いる各種データ(オブジェクトデータ、ゲーム処理結果データ等)であってもよい。このように、ゲーム媒体付与部210、合成実行部212、合成先設定部214、通知部216及びゲーム処理部110の処理を、全てサーバで実行するように構成してもよいし、全て端末で実行するように構成してもよいし、サーバと端末で分散して実行するように構成してもよい。本発明は、スマートフォンで実行されるゲームアプリ、家庭用ゲーム機用のゲームソフト、PC用のゲームソフト、スマートフォンやPC用のブラウザゲーム、業務用ゲーム機などに適用することができる。
【0056】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。
【0057】
本実施形態のゲームシステムでは、プレーヤの操作に応じてプレーヤが所有するゲーム媒体を使用したゲームを進行させるゲームパートと、プレーヤが所有するゲーム媒体のゲームパートで使用するパラメータを、当該ゲーム媒体を他のゲーム媒体と合成することによって変更する合成パートとを実行する。
【0058】
ゲームパートでは、プレーヤは、自身が所有する複数のゲーム媒体の中からゲームで使用する(デッキを構成する)所定数のゲーム媒体を指定する。
図4は、ゲームで使用するゲーム媒体を指定するためのゲーム画面GI(デッキ設定画面)の一例を示す図である。ゲーム画面GIは、端末10の表示部190(タッチパネル)に表示され、プレーヤは、指先やタッチペン等の接触媒体をタッチパネルに接触させる操作(タッチ操作)を行うことで操作入力を行うことができる。
図4に示すゲーム画面GIには、プレーヤのデッキを構成する所定数(ここでは、4つ)のゲーム媒体を指定するための入力枠IFが表示されている。プレーヤがいずれかの入力枠IFを選択する操作を行うと、プレーヤが所有するゲーム媒体の一覧を表示する画面に移行し、当該画面においてプレーヤがゲーム媒体を選択する操作を行うと、選択されたゲーム媒体が当該入力枠IFに表示され、ゲーム媒体の指定が受け付けられる。プレーヤは、この操作を複数の入力枠IFそれぞれについて行うことで、デッキを構成する複数のゲーム媒体を指定することができる。
図4に示す例では、デッキを構成するゲーム媒体として4つのキャラクタ「A」「C」「D」「E」が指定されている。ゲーム媒体の指定後、プレーヤが決定ボタンEBを操作すると、デッキを構成する複数のゲーム媒体を使用したゲーム(敵キャラクタと対戦する対戦ゲーム)のゲーム画面に移行し、対戦ゲームが開始される。
【0059】
対戦ゲームでは、プレーヤが所定の操作を行うとデッキを構成するゲーム媒体(プレーヤキャラクタ)が敵キャラクタを攻撃し、また、所与のアルゴリズムに従って敵キャラクタもプレーヤキャラクタを攻撃する。プレーヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃すると、プレーヤキャラクタの攻撃力と敵キャラクタの防御力に応じて敵キャラクタの体力値が減少する。また、敵キャラクタがプレーヤキャラクタを攻撃すると、敵キャラクタの攻撃力とプレーヤキャラクタの防御力に応じてプレーヤキャラクタの体力値が減少する。そして、プレーヤキャラクタの体力値が先に0になった場合には、ゲームオーバとなり、敵キャラクタの体力値が先に0になった場合には、ゲームクリアとなる。ゲームクリア時には、デッキを構成する複数のゲーム媒体の経験値が一律に(或いは、各ゲーム媒体の対戦ゲームにおける活躍度や貢献度に応じて)増加する。ゲーム媒体の経験値が所定値(閾値)に達すると、当該ゲーム媒体のレベルが増加する。経験値の閾値はレベル毎に設定されている。ゲーム媒体のレベルが増加すると当該ゲーム媒体の攻撃力、防御力及び体力値の初期
値も増加する。ゲーム媒体のレベルは制限値を超えない範囲で増加する。当該制限値は、例えばゲーム媒体のレアリティに応じて設定され、レアリティが高いほど当該制限値も高くなる。
【0060】
プレーヤは、自身が所有する複数のゲーム媒体の中から、合成元(合成の素材)とする1つ又は複数のゲーム媒体と合成先(合成のベース)とする1つのゲーム媒体とを指定して合成の実行を指示する操作を行うことで、合成元のゲーム媒体と合成先のゲーム媒体とを合成する通常合成処理を実行させることができる。通常合成処理が行われると、合成先のゲーム媒体の経験値が、合成元のゲーム媒体のパラメータ(経験値、レベル、レアリティなど)に応じて且つレベルの制限値を超えない範囲で増加し、合成元のゲーム媒体は消滅する。
【0061】
また、プレーヤは、ゲーム内通貨や抽選チケット等の対価を消費して抽選ゲームを実行することでゲーム媒体を取得することができる。抽選ゲームでは、複数のゲーム媒体の中から抽選により1つ(又は所定数)のゲーム媒体が選択され、選択されたゲーム媒体がプレーヤに付与される。また、プレーヤが対戦ゲームでゲームクリアした場合、報酬として、抽選により選択されたゲーム媒体(或いは、クリアした対戦ゲームのレベル等に応じて予め定められたゲーム媒体)がプレーヤに付与される。
【0062】
本実施形態では、プレーヤに付与されたゲーム媒体が、プレーヤが所有するゲーム媒体のいずれかと同一のゲーム媒体である場合、当該プレーヤが所有するゲーム媒体が合成先ゲーム媒体として設定され、当該付与されたゲーム媒体(合成元条件を満たすゲーム媒体)と、合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理が行われる。当該自動合成処理が行われると、合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のレベルの制限値が増加し、付与されたゲーム媒体は消滅する。一方、プレーヤに付与されたゲーム媒体が、プレーヤが所有するゲーム媒体と同一のゲーム媒体でない場合には、付与されたゲーム媒体はプレーヤが所有するゲーム媒体となる。なお、合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のレベルの制限値が上限に達している場合には、自動合成処理は行われない。
【0063】
ここで、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち付与されたゲーム媒体と同一のゲーム媒体が複数ある場合には、当該複数のゲーム媒体の対戦ゲーム(ゲームパート)における使用状況が比較され、当該複数のゲーム媒体のうち最も使用状況の良好なゲーム媒体(合成先条件を満たすゲーム媒体)が合成先ゲーム媒体として設定される。なお、最も使用状況の不良なゲーム媒体を合成ゲーム先媒体として設定するようにしてもよい。使用状況とは、例えば使用頻度であり、対戦ゲームで使用された(デッキを構成するゲーム媒体として指定された状態で対戦ゲームが実行された)回数であってもよいし、対戦ゲームで使用された頻度(直近の所定回数或いは所定期間内の対戦ゲームで使用された回数)であってもよし、対戦ゲームにおいて行動(攻撃や回復)を行った回数や頻度であってもよい。また、使用状況は、使用内容(活躍度や貢献度など)であってもよく、敵キャラクタを倒した回数や、敵キャラクタに倒された回数や、敵キャラクタにダメージを与えた回数や与えたダメージ量や、敵キャラクタからダメージを受けた回数や受けたダメージ量や、味方キャラクタを回復した回数や回復量であってもよい。また、ゲーム媒体のレベルや経験値は、ゲーム媒体を対戦ゲームで使用することで増加するから、使用状況は、ゲーム媒体のレベルや経験値であってもよい。なお、使用状況が良好とは、使用頻度、活躍度や貢献度、レベルや経験値が高いことをいう。また、当該複数のゲーム媒体のうち使用状況が同等な(使用状況が同等に良好な、使用状況が同等に不良な)ゲーム媒体が複数ある場合に、使用状況が同等な複数のゲーム媒体をそれぞれ合成先ゲーム媒体として設定し、合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体それぞれのパラメータ(レベルの制限値)を増加させるようにしてもよい。この場合、合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体それぞれの
パラメータを均等に増加させてもよいし、各ゲーム媒体の属性(レアリティ等)に応じた割合で増加させてもよい。例えば、合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体が1つであるときのパラメータの増加量が「10」であるとして、2つのゲーム媒体が合成先ゲーム媒体として設定された場合、当該2つのゲーム媒体のパラメータをそれぞれ「5」だけ増加させる(1:1の割合で増加させる)ようにしてもよいし、当該2つのゲーム媒体のうちレアリティの高いゲーム媒体のパラメータを例えば「7」だけ増加させ、レアリティの低いゲーム媒体のパラメータを「3」だけ増加させる(7:3の割合で増加させる)ようにしてもよい。また、パラメータを増加させる割合をランダムに決定してもよいし、アイテムの使用によって当該割合が決まるようにしてもよいし、プレーヤが当該割合を指定できるようにしてもよい。また、使用状況が同等なゲーム媒体が複数ある場合、当該複数のゲーム媒体の中からランダムに選択した(或いは、プレーヤによって選択された)1つ又は複数のゲーム媒体を合成先ゲーム媒体として設定してもよい。
【0064】
図5は、プレーヤが所有するゲーム媒体を管理するためのテーブル情報の一例を示す図である。このテーブル情報は、格納部272に格納される。テーブル情報300は、プレーヤのプレーヤID310に関連付けて、当該プレーヤが保有するゲーム媒体320(ゲーム媒体を特定するための情報)と、当該ゲーム媒体の経験値330、レベル340、レベルの制限値350、使用状況360(使用頻度や使用内容を数値化したもの)等を格納する。制限値350の括弧内の数字は、制限値の上限である。なお、ゲーム媒体の使用状況として経験値330やレベル340を参照する場合には、使用状況360は不要である。
図5に示す例では、プレーヤID「001」のプレーヤはゲーム媒体「A」を3個所有している。ここでは、便宜上、使用状況「70」のゲーム媒体「A」をゲーム媒体「A1」、使用状況「50」のゲーム媒体「A」をゲーム媒体「A2」、使用状況「0」のゲーム媒体「A」をゲーム媒体「A3」とも呼称する。
【0065】
図5に示す例において、プレーヤID「001」のプレーヤが、例えばゲーム媒体「A3」を合成元として指定し、ゲーム媒体「C」を合成先として指定して通常合成処理を実行させた場合、ゲーム媒体「C」の経験値330がゲーム媒体「A3」に応じた量だけ(但し、ゲーム媒体「C」のレベル340が制限値「60」を超えない範囲で)増加する。
【0066】
また、プレーヤID「001」のプレーヤにゲーム媒体「B」(プレーヤが所有していないゲーム媒体)が付与された場合には、自動合成処理は行われず、付与されたゲーム媒体「B」はプレーヤが所有するゲーム媒体としてテーブル情報300に登録される。
【0067】
また、プレーヤにゲーム媒体「C」が付与された場合には、付与されたゲーム媒体「C」とプレーヤが所有するゲーム媒体「C」(合成先条件を満たすゲーム媒体)とが合成される自動合成処理が行われ、プレーヤが所有するゲーム媒体「C」の制限値350が増加する。
図6は、このときプレーヤの端末10に表示されるゲーム画面GI(自動合成結果画面)を示す図である。
図6に示すゲーム画面は、付与されたレベル「1」のゲーム媒体「C」(合成元)と、プレーヤが所有するレベル「15」のゲーム媒体「C」(合成先)とが合成された結果、プレーヤが所有するゲーム媒体「C」のレベルの制限値が「60」から「70」に増加したことを示している。これにより、プレーヤはゲーム媒体「C」のレベルを通常合成処理により「70」まで増加させることできるようになる。
【0068】
また、プレーヤにゲーム媒体「A」が付与された場合には、付与されたゲーム媒体「A」と、プレーヤが所有する3個のゲーム媒体「A」(合成先条件の第一条件を満たすゲーム媒体)のうち使用状況360の値が最も高いゲーム媒体「A1」(合成先条件の第二条件を満たすゲーム媒体)とが合成される自動合成処理が行われ、ゲーム媒体「A1」の制限値350が増加する。
図7は、このときプレーヤの端末10に表示されるゲーム画面GIを示す図である。
図7に示すゲーム画面は、付与されたレベル「1」のゲーム媒体「A
」(合成元)と、プレーヤが所有するレベル「10」のゲーム媒体「A1」(合成先)とが合成された結果、ゲーム媒体「A1」のレベルの制限値が「50」から「60」に増加したことを示している。
【0069】
また、プレーヤにゲーム媒体「D」が付与された場合には、プレーヤが所有するゲーム媒体「D」のレベルの制限値350が既に上限の「80」に達しており増加させる余地がないため、自動合成処理は行われない。この場合、プレーヤにはゲーム媒体「D」以外のゲーム媒体が付与されプレーヤが所有するゲーム媒体としてテーブル情報300に登録される。例えば、プレーヤが所有している他のゲーム媒体と同一のゲーム媒体(自動合成処理により制限値350を増加させることが可能なゲーム媒体)を付与するようにしてもよいし、プレーヤが所有していないゲーム媒体(通常合成処理により経験値330やレベル340を増加させることが可能なゲーム媒体)を付与するようにしてもよい。
【0070】
本実施形態によれば、同一のゲーム媒体同士を合成して合成先のゲーム媒体のレベルの制限値を増加させる(いわゆる限界突破を行う)際に、自身が所有するゲーム媒体の中から、ゲームパートでの使用状況を勘案して合成先とするゲーム媒体を指定するといった手間を省くことができ、ゲーム媒体の合成にかかるプレーヤの手間を削減しつつ適切に合成を行うことができる。
【0071】
上記例では、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち当該プレーヤに付与されたゲーム媒体と同一のゲーム媒体を合成先条件(第一条件)を満たすゲーム媒体とする場合について説明したが、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち、当該プレーヤに付与されたゲーム媒体と同一のゲーム媒体と過去において合成されたことのあるゲーム媒体を合成先条件を満たすゲーム媒体とするようにしてもよい。例えば、
図5に示す例において、プレーヤが所有するゲーム媒体「A」のうちゲーム媒体「A1」とゲーム媒体「A2」がゲーム媒体「a」(ゲーム媒体「A」に関連するゲーム媒体、例えば、キャラクタ「A」の武器を表すゲーム媒体)と過去において合成されていたとして、プレーヤにゲーム媒体「a」が付与された場合、付与されたゲーム媒体「a」と、ゲーム媒体「A1」、「A2」(第一条件を満たすゲーム媒体)のうち使用状況360の値が高いゲーム媒体「A1」(第二条件を満たすゲーム媒体)とが合成される自動合成処理が行われ、ゲーム媒体「A1」のパラメータ(経験値、レベル等)が増加する。このようにすると、プレーヤが同じ組み合わせのゲーム媒体同士の合成を繰り返し行う手間を削減しつつ適切に合成を行うことができる。
【0072】
また、上記例では、プレーヤに付与されたゲーム媒体のうちプレーヤが所有するゲーム媒体と所定の関係にあるゲーム媒体が合成先条件を満たすと判断する場合について説明したが、付与されたゲーム媒体の属性に基づき合成元条件を満たすか否かを判断し、合成元条件を満たすゲーム媒体と、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち使用状況が合成先条件を満たすゲーム媒体とを合成するようにしてもよい。例えば、付与されたゲーム媒体のレアリティが所定値以下或いは所定値以上である場合に合成元条件を満たすと判断してもよいし、付与されたゲーム媒体の属性(「火属性」「水属性」などの属性)が所定の種類の属性である場合に合成元条件を満たすと判断してもよい。また、これらの合成元条件をプレーヤが指定できるようにしてもよいし、合成元条件を満たすゲーム媒体自体をプレーヤが指定できるようにしてもよい。
【0073】
また、プレーヤが予め確認用条件(ゲーム媒体自体を特定する条件、ゲーム媒体の属性を特定する条件)を指定し、当該確認用条件を満たすゲーム媒体がプレーヤに付与されたと仮定した場合に合成先ゲーム媒体となり得るゲーム媒体をプレーヤに通知するようにしてもよい。例えば、
図5に示す例において、プレーヤが確認用条件としてゲーム媒体「A」を指定すると、
図8に示すような合成先確認用のゲーム画面GIにおいて、ゲーム媒体「A」が付与された場合に3つのゲーム媒体「A1」、「A2」、「A3」が合成先の候
補(第一条件を満たすゲーム媒体)となり、そのうち使用状況が最も良好なゲーム媒体「A1」が合成先ゲーム媒体として設定されることが示される。このように、ゲーム媒体が実際に付与される前に(合成処理が行われる前に)自動合成の合成先を確認できるようにすることで、プレーヤの意図に反して自動合成が行われることを抑制することができる。例えばプレーヤがゲーム媒体「A2」を合成先とすることを所望している場合、ゲーム媒体「A2」を高頻度で使用するなどしてゲーム媒体「A2」の使用状況をゲーム媒体「A1」よりも良好にしておくことで、ゲーム媒体「A」が実際に付与されたときにゲーム媒体「A2」が合成先ゲーム媒体として設定されるようにすることができる。
【0074】
また、確認用条件で指定されていないゲーム媒体が実際に付与された場合に、当該ゲーム媒体の合成の有無をプレーヤに通知するようにしてもよい。例えば、プレーヤが確認用条件としてゲーム媒体「A」を指定している状況で、ゲーム媒体「C」が付与された場合、
図9に示すようなゲーム画面GIにおいて、付与されたゲーム媒体「C」とプレーヤが所有するゲーム媒体「C」との自動合成が実行されることが示される。
図9に示すゲーム画面において、プレーヤが合成の実行を指示するボタンYBを操作すると自動合成が実行され、合成を実行しないことを指示するボタンNBを操作すると自動合成がキャンセルされ、付与されたゲーム媒体「C」はプレーヤが所有するゲーム媒体となる。このように、ゲーム媒体が実際に付与された際に合成の有無を確認できるようにすることで、プレーヤの意図に反して自動合成が行われることを抑制することができる。なお、自動合成が実行されることの通知のみを行って、自動合成をキャンセルできないようにしてもよい。なお、
図9に示す例において自動合成がキャンセルされた場合、プレーヤはゲーム媒体「C」を2つ所有することになる。このような場合、プレーヤが一方のゲーム媒体「C」を合成元として指定し他方のゲーム媒体「C」を合成先として指定して通常合成処理を実行することで、合成先として指定したゲーム媒体「C」のレベルの制限値を増加させることができるようにしてもよい。その他、プレーヤに付与されたゲーム媒体が合成元条件を満たさなかったり、ゲームの仕様が変わったり、新たにゲーム媒体を獲得したりすることで、プレーヤが同一のゲーム媒体を複数所有している場合には、同一の複数のゲーム媒体を合成元及び合成先として指定する通常合成処理により当該ゲーム媒体のレベルの制限値を増加できるようにしてもよい。
【0075】
また、プレーヤに付与されたゲーム媒体と合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体との組み合わせが所定の条件を満たす場合に、プレーヤに特典を付与するようにしてもよい。特典として、ゲーム媒体やポイント、ゲーム内通貨をプレーヤに付与してもよいし、自動合成処理より増加する合成先ゲーム媒体のパラメータの増加量を増やすようにしてもよい。この場合、
図6、
図7に示すような自動合成の結果を表示するゲーム画面GIにおいて特典を表示することで、プレーヤに付与される特典を通知するようにしてもよい。
【0076】
3.処理
次に、本実施形態のゲームシステム(サーバ20)の処理の一例について
図10のフローチャートを用いて説明する。
【0077】
まず、処理部200は、端末10から、ゲームパートのゲーム結果情報を受信したか否かを判断し(ステップS10)、ゲーム結果情報を受信した場合(ステップS10のY)には、受信したゲーム結果情報に基づいて、プレーヤが所有するゲーム媒体のうちゲームパートで使用されたゲーム媒体の使用状況360を更新する(ステップS11)。
【0078】
次に、ゲーム媒体付与部210によってプレーヤにゲーム媒体が付与されたか否かを判断し(ステップS12)、ゲーム媒体が付与された場合(ステップS12のY)には、合成実行部212は、付与されたゲーム媒体が、プレーヤが所有するゲーム媒体と同一のゲーム媒体である(合成元条件を満たす)か否かを判断する(ステップS13)。付与され
たゲーム媒体が合成元条件を満たさない場合(ステップS13のN)には、合成実行部212は、付与されたゲーム媒体を、プレーヤが所有するゲーム媒体としてテーブル情報300に登録する(ステップS14)。
【0079】
付与されたゲーム媒体が合成元条件を満たす場合(ステップS13のY)には、合成先設定部214は、プレーヤが所有するゲーム媒体のうち、付与されたゲーム媒体と同一のゲーム媒体(第一条件を満たすゲーム媒体)が複数あるか否かを判断し(ステップS15)、第一条件を満たすゲーム媒体が複数ある場合(ステップS15のY)には、第一条件を満たす複数のゲーム媒体の中から、当該複数のゲーム媒体それぞれの使用状況360に基づき合成先ゲーム媒体として設定するゲーム媒体を決定する(ステップS16)。第一条件を満たすゲーム媒体が1つである場合(ステップS15のN)には、合成先設定部214は、第一条件を満たすゲーム媒体を合成先ゲーム媒体として設定する(ステップS17)。次に、合成実行部212は、付与されたゲーム媒体と合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体とを合成する自動合成処理を行って、合成先ゲーム媒体として設定されたゲーム媒体のパラメータの制限値(レベルの制限値350)を増加させる(ステップS18)。
【0080】
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【符号の説明】
【0081】
10…端末、20…サーバ、100…処理部、110…ゲーム処理部、120…画像生成部、130…音生成部、150…入力部、170…記憶部、190…表示部、192…音出力部、196…通信部、200…処理部、210…ゲーム媒体付与部、212…合成実行部、214…合成先設定部、216…通知部、270…記憶部、272…格納部、296…通信部