(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021767
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】電子機器、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/45 20130101AFI20230207BHJP
G06F 21/44 20130101ALI20230207BHJP
G06F 21/31 20130101ALI20230207BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20230207BHJP
【FI】
G06F21/45
G06F21/44
G06F21/31
H04N1/00 127Z
H04N1/00 127A
H04N1/00 838
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021126837
(22)【出願日】2021-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】福永 志樹
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB42
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC34
5C062AE07
5C062AF01
5C062AF06
5C062AF12
(57)【要約】
【課題】ネットワークに接続する電子機器の情報処理装置への新規登録を簡単な手順で安全に行うこと。
【解決手段】ネットワークに接続する複数の電子機器と、ネットワークを介して複数の電子機器を登録して管理する情報処理装置と、を有する情報処理システムであって、登録済み電子機器は、情報処理装置に要求した、新規登録する電子機器が登録のために用いる認証トークンを受信する通信部と、情報処理装置への接続情報と認証トークンを出力する出力部と、を有し、新規登録する電子機器は、出力部が出力した接続情報と認証トークンとを読取る読取部と、接続情報を用いて情報処理装置に認証トークンを含む機器登録要求を送信する要求部と、を有し、情報処理装置は、登録済み電子機器に送信する認証トークンを生成する生成部と、新規登録する電子機器から受信した機器登録要求が正当なものであるかを判定する判定部と、正当な機器登録要求であれば新規登録する電子機器の機器登録を実行する登録部と、を有する情報処理システムを有することを特徴とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続する複数の電子機器と、前記ネットワークを介して複数の前記電子機器を登録して管理する情報処理装置と、を有する情報処理システムであって、
登録済み電子機器は、
前記情報処理装置に要求した、新規登録する電子機器が登録のために用いる認証トークンを受信する通信部と、
前記情報処理装置への接続情報と前記認証トークンを出力する出力部と、
を有し、
前記新規登録する電子機器は、
前記出力部が出力した前記接続情報と前記認証トークンとを読取る読取部と、
前記接続情報を用いて前記情報処理装置に前記認証トークンを含む機器登録要求を送信する要求部と、
を有し、
前記情報処理装置は、
前記登録済み電子機器に送信する前記認証トークンを生成する生成部と、
前記新規登録する電子機器から受信した前記機器登録要求が正当なものであるかを判定する判定部と、
正当な前記機器登録要求であれば前記新規登録する電子機器の機器登録を実行する登録部と、
を有する情報処理システム。
【請求項2】
前記登録済み電子機器は、
前記情報処理装置への接続情報と前記認証トークンをコード化画像に符号化するコード生成部を更に有する請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記出力部は、前記コード化画像を前記登録済み電子機器が有する印刷機能により用紙に印刷し、
前記読取部は、前記用紙を前記新規登録する電子機器が有するスキャン機能により読込んだ前記コード化画像を復号して前記接続情報と前記認証トークンを取得する請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記出力部は、前記コード化画像を前記登録済み電子機器の画面に表示し、
前記読取部は、前記画面を前記新規登録する電子機器が有するカメラで撮影することにより読込んだ前記コード化画像を復号して前記接続情報と前記認証トークンを取得する請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、
前記認証トークンを有効期限に関する情報とともに記憶する記憶部を更に有し、
前記判定部は、前記機器登録要求に含まれる前記認証トークンの有効期限に基づいて、前記機器登録要求が正当なものであるか判定を行う請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記記憶部は、前記認証トークンを要求した前記登録済み電子機器を操作した利用者の情報を前記認証トークンとともに記憶し、
前記判定部は、前記認証トークンを要求した前記登録済み電子機器を操作した利用者の情報と、前記機器登録要求を送信した前記新規登録する電子機器を操作した利用者の情報が一致するか確認することにより、前記機器登録要求が正当なものであるか判定を行う請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記記憶部は、前記認証トークンを要求した前記登録済み電子機器の情報を前記認証トークンとともに記憶し、
前記判定部は、前記認証トークンを要求した前記登録済み電子機器と、前記機器登録要求を送信した前記新規登録する電子機器が同じネットワーク内に存在するかを確認することにより、前記機器登録要求が正当なものであるか判定を行う請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
ネットワークを介して複数の電子機器を登録して管理する情報処理装置に新規登録する電子機器であって、
登録済み電子機器から出力された前記情報処理装置への接続情報と、前記情報処理装置への登録のために用いる認証トークンを読取る読取部と、
前記接続情報を用いて前記情報処理装置に前記認証トークンを含む機器登録要求を送信する要求部と、
を有する電子機器。
【請求項9】
前記読取部は、前記接続情報と前記認証トークンを符号化したコード化画像を読取る請求項8に記載の電子機器。
【請求項10】
前記読取部は、前記コード化画像を印刷した用紙を電子機器が有するスキャン機能により読込み、読込んだ前記コード化画像を復号して前記接続情報と前記認証トークンを取得する請求項9に記載の電子機器。
【請求項11】
前記読取部は、前記コード化画像を表示した画面を電子機器が有するカメラにより撮影することにより読込み、読込んだ前記コード化画像を復号して前記接続情報と前記認証トークンを取得する請求項9に記載の電子機器。
【請求項12】
ネットワークを介して複数の電子機器を登録して管理する情報処理装置に新規登録する電子機器が実行する情報処理方法であって、
登録済み電子機器から出力された前記情報処理装置への接続情報と、前記情報処理装置への登録のために用いる認証トークンを読取るステップと、
前記接続情報を用いて前記情報処理装置に前記認証トークンを含む機器登録要求を送信するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項13】
ネットワークを介して複数の電子機器を登録して管理する情報処理装置に新規登録する電子機器に、
登録済み電子機器から出力された前記情報処理装置への接続情報と、前記情報処理装置への登録のために用いる認証トークンを読取るステップと、
前記接続情報を用いて前記情報処理装置に前記認証トークンを含む機器登録要求を送信するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
社内ネットワークなどで用いられる画像形成装置などの電子機器を機器管理サーバに登録する場合に、例えば、機器管理サーバへの接続情報(IPアドレスなど)を登録済みの電子機器から新規に登録する電子機器に送信する方法が用いられる。ここで、セキュリティの観点から、ネットワーク経由で安全に接続情報を送信するには、通信を暗号化するためのパスワード設定などを事前に行う必要がある。特許文献1には、電子機器の設定情報を他の電子機器に送信する方法として、電子機器の設定情報を含むバーコードを印刷した用紙を他の電子機器に読み込ませる技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の技術では、ネットワークに接続する電子機器の情報処理装置への新規登録を簡単な手順で安全に行うことができなかった。
【0004】
特許文献1の技術は、電子機器の設定情報を送信することを目的としており、送信先の電子機器毎に接続情報を登録しておく必要があることから、電子機器の登録を簡単な手順で行えるものではない。
【0005】
本発明の実施形態は、上記課題に鑑み、ネットワークに接続する電子機器の情報処理装置への新規登録を簡単な手順で安全に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、ネットワークに接続する複数の電子機器と、前記ネットワークを介して複数の前記電子機器を登録して管理する情報処理装置と、を有する情報処理システムであって、登録済み電子機器は、前記情報処理装置に要求した、新規登録する電子機器が登録のために用いる認証トークンを受信する通信部と、前記情報処理装置への接続情報と前記認証トークンを出力する出力部と、を有し、前記新規登録する電子機器は、前記出力部が出力した前記接続情報と前記認証トークンとを読取る読取部と、前記接続情報を用いて前記情報処理装置に前記認証トークンを含む機器登録要求を送信する要求部と、を有し、前記情報処理装置は、前記登録済み電子機器に送信する前記認証トークンを生成する生成部と、前記新規登録する電子機器から受信した前記機器登録要求が正当なものであるかを判定する判定部と、正当な前記機器登録要求であれば前記新規登録する電子機器の機器登録を実行する登録部と、を有する情報処理システムを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、ネットワークに接続する電子機器の情報処理装置への新規登録を簡単な手順で安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システムの概略図の一例を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る機器管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る情報処理システムの機能ブロックの構成図の一例を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る機器登録コードの発行処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る機器登録メニュー画面一例を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る機器登録コード生成時のオプション指定画面の一例を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る認証情報入力画面の一例を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る認証トークンとともに保存される情報の一例を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る機器登録コードの印刷実行画面の一例を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る機器登録用バーコードの印刷結果一例を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る機器登録要求の正当性の判定に関するフローチャートの一例を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態に係る機器登録処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図14】本発明の実施形態に係る機器登録コードのスキャン実行画面の一例を示す図である。
【
図15】本発明の実施形態に係る機器登録完了通知画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る電子機器、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。
【0010】
[第1の実施形態]
<システム概要>
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの概略図の一例を示す図である。情報処理システム3は、登録済みの画像形成装置9A、新規に登録する画像形成装置9B、および機器管理サーバ5を備え、各々が通信ネットワーク2に接続されている。
【0011】
利用者は、画像形成装置9Bを機器管理サーバ5に登録するために、まず、画像形成装置9Aを操作して、機器登録コードを要求する。画像形成装置9Aは、機器登録コードを生成するために必要な認証トークンを機器管理サーバ5に要求し、機器登録コードを生成する。機器登録コードには、受信した認証トークンと機器管理サーバ5への接続情報が含まれる。画像形成装置9Aは、機器登録コードを2次元バーコードに符号化し、画像形成装置9Aの印刷機能を用いて用紙に出力する。
【0012】
次に、利用者は、画像形成装置9Bを操作して、2次元バーコードを印刷した用紙をスキャンさせる。画像形成装置9Bは、2次元バーコードを復号化して機器登録コードを読取り、更に、機器登録コードに含まれる認証トークンと機器管理サーバ5への接続情報を取得する。画像形成装置9Bは、取得した情報を用いて、機器管理サーバ5にアクセスし、画像形成装置9Bの登録を要求する。
【0013】
機器管理サーバ5は、受信した要求に基づいて、画像形成装置9Bの登録を実行する。ここで、機器管理サーバ5は、一台以上の情報処理装置で実現され、通信ネットワーク2を介して、種々の機能をそれぞれ実現する複数の処理のうちの1以上の処理を組み合わせた一連の処理により実現される各種のサービスを提供する。
【0014】
図1に示す情報処理システム3の構成は一例であって、他の構成であっても良い。本実施形態に係る情報処理システム3は、電子データの入力及び出力の少なくとも一方を行う各種機器が含まれ、これらの機器が機器管理サーバ5により提供される各種サービスまたは機能を利用する。
【0015】
<ハードウェア構成例(画像形成装置9)>
図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示されているように、画像形成装置9(MFP、Multifunction Peripheral/Product/Printer)は、コントローラ910、近距離通信回路920、エンジン制御部930、操作パネル940、ネットワークI/F950を備えている。
【0016】
これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM-P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906、ローカルメモリ(MEM-C)907、HDDコントローラ908、及び、HD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0017】
これらのうち、CPU901は、画像形成装置9の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM-P902、SB904、及びAGPバス921とを接続するためのブリッジであり、MEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0018】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM902bとからなる。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0019】
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDD908およびMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC906は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931及びプリンタ部932との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC906には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
【0020】
近距離通信回路920は、ICカードなどに記憶された利用者の認証情報などを読込むためのカードリーダ920aを有する。
【0021】
操作パネル940は、利用者による入力を受け付けるタッチパネル940aとテンキー940bを有する。また、タッチパネル940aは、画像形成装置9が実行するアプリケーション画面などを表示する。
【0022】
<ハードウェア構成例(機器管理サーバ5)>
図3は、本発明の実施形態に係る機器管理サーバ5のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3に示されるように、機器管理サーバ5はコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、HD(Hard Disk)504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0023】
これらのうち、CPU501は、機器管理サーバ5全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、ネットワークN2を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、
図3に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0024】
また、キーボード511は、文字、数値、又は各種指示などの入力に使用される複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWドライブ514は、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0025】
<機能について>
図4は、本発明の実施形態に係る情報処理システム3の機能ブロックの構成図の一例を示す図である。各機能ブロックは、例えば、画像形成装置9および機器管理サーバ5にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令をCPU901、501が実行することで実現される機能又は手段である。
【0026】
画像形成装置9は、表示制御部90、操作受付部91、第1通信部92、コード生成部93、出力部94,読取部95、および要求部96を有する。
【0027】
表示制御部90は、画像形成装置9の表示画面であるタッチパネル940aにログイン画面などの画面情報を表示する。
【0028】
操作受付部91は、利用者による文字入力やボタンの押下などの操作を受け付ける。
【0029】
第1通信部92は、通信ネットワーク2を介して、機器管理サーバ5の第2通信部50と情報の送受信を行う。
【0030】
コード生成部93は、機器管理サーバ5にアクセスするために必要となる接続情報と認証トークンの情報を含む機器登録コードを生成する。ここで、接続情報は、機器管理サーバ5のIPアドレスとポート番号であり、プロキシサーバを経由する場合は、プロキシサーバのIPアドレスとポート番号も含めるようにする。また、生成するコードは、文字情報を画像情報に符号化することが可能な1次元または2次元バーコードとする。生成したバーコードは、コード化画像とよんでもよい。
【0031】
出力部94は、画像形成装置9の印刷機能を利用して、機器登録コードを用紙に印刷する。あるいは、出力部94は、画像形成装置9の表示画面に機器登録コードを表示する。
【0032】
読取部95は、画像形成装置9のスキャン機能を用いて、用紙に印刷された機器登録コードの画像を読込み、2次元コードなどで符号化された機器登録コードを復号化して、機器管理サーバ5への接続情報と認証トークンを読取る。あるいは、読取部95は、用紙に印刷された情報が文字列である場合、OCR(Optical Character Recognition)により印刷された内容の文字情報を得る。あるいは、読取部95は、電子機器が有るカメラ撮影機能を用いて、用紙に印刷された、あるいは、機器の表示画面に表示された機器登録コードや文字列を撮影し、撮影した画像から認証トークンや機器管理サーバ5への接続情報を取得する。
【0033】
要求部96は、新規に機器を登録する要求するメッセージを機器管理サーバ5に送信する。メッセージには、認証トークンが含まれる。
【0034】
機器管理サーバ5は、第2通信部50、認証部51、トークン生成部52、記憶部53、判定部54、および登録部55を有する。
【0035】
第2通信部50は、通信ネットワーク2を介して、画像形成装置9の第1通信部92と情報の送受信を行う。
【0036】
認証部51は、受信した認証情報と登録されている認証情報が一致するか否かを確認することにより、利用者の認証を実行する。ここで、認証情報は、例えば、ユーザIDとパスワードである。
【0037】
トークン生成部52は、機器登録要求で用いる認証トークンを生成する。生成方法は、例えば、32ビットで表現されるランダムに生成された整数とし、生成された値が容易に推測できないものとする。機器管理サーバ5は、機器登録要求メッセージに含まれる認証トークンと発行時に保存した認証トークンが一致するか否かを確認することにより、利用者の正当性を確認することが可能である。すなわち、認証トークンを発行した利用者と機器登録を要求する利用者が同一であることを確認することが可能である。
【0038】
記憶部53は、トークン生成部52が生成した認証トークンを記憶する。また、記憶部53は、認証トークンの有効期限、機器登録要求を実行した利用者の情報(ユーザID)、機器登録要求を送信した機器の機器情報(機器ID、機器のシリアルナンバー、機器のIPアドレスなど)を認証トークンとともに記憶してもよい。
【0039】
判定部54は、受信した機器登録要求の正当性を判定するために、機器登録要求に含まれる認証トークン、機器登録要求を実行した利用者、および機器登録要求を送信した機器の正当性を判定する。判定方法の詳細は後述する。
【0040】
登録部55は、判定部54により機器登録要求が正当であると判定された場合、機器登録を実行する。登録時に保存される情報は、機器情報(機器ID、または機器のシリアルナンバーなど機器を特定できる情報)、登録する機器に割り当てられたIPアドレスである。更に、登録した利用者の情報(ユーザID)、登録した日時をともに保存するようにしてもよい。
【0041】
<機器登録コード発行処理>
図5は、本発明の実施形態に係る機器登録コードの発行処理の一例を示シーケンス図である。本シーケンス図では、情報処理システム3において、画像形成装置9Bを機器管理サーバ5に新規に登録するために、利用者は、すでに登録済みの機器である画像形成装置9Aを操作して、機器登録コードを要求する。画像形成装置9Aは、機器登録コードを生成するために必要な認証トークンを機器管理サーバ5に要求し、受信した認証トークンを用いて、機器登録コードを生成する。以下、各ステップの処理について説明する。
【0042】
ステップS10:画像形成装置9Aの表示制御部90は、画像形成装置9Aの表示画面であるタッチパネル940aにログイン画面を表示する。画像形成装置9Aの操作受付部91は、利用者によるログイン操作として、例えば、認証情報の入力を受け付ける。認証情報は、例えば、予め設定されたユーザIDとパスワードであり、利用者は、タッチパネル940aやテンキー940bから認証情報を入力する。あるいは、利用者は、認証情報が記録されたICカードをカードリーダ920aにかざすことにより、認証情報を入力してもよい。また、認証情報は、操作を行う利用者本人のものであってもよいし、機器登録用に準備されたアカウントの認証情報を用いるようにしてもよい。
【0043】
ステップS11:画像形成装置9Aの第1通信部92は、入力された認証情報を含むログイン要求メッセージを機器管理サーバ5の第2通信部50に送信する。
【0044】
ステップS12:機器管理サーバ5の認証部51は、受信した認証情報が登録されている認証情報と一致するか否かを確認することにより、利用者の認証を実行する。ここで、認証は成功するものとする。
【0045】
ステップS13:機器管理サーバ5の第2通信部50は、画像形成装置9Aにログイン成功通知を送信する。
【0046】
ステップS14:画像形成装置9Aの表示制御部90は、画像形成装置9Aの表示画面にメニュー画面を表示する。画像形成装置9Aの操作受付部91は、利用者による機器登録メニューを表示する操作を受け付ける。画像形成装置9Aの表示制御部90は、画像形成装置9Aの表示画面に機器登録メニュー画面を表示する。
図6は、本発明の実施形態に係る機器登録メニュー画面45の一例を示す図である。機器登録メニュー画面45には、機器登録コード発行ボタン46、機器登録コード読込ボタン47、およびキャンセルボタン48が表示されている。本シーケンスでは、利用者は、機器登録コード発行ボタン46を押下する。
図5に戻って説明する。
【0047】
ステップS15:画像形成装置9Aの操作受付部91は、利用者による機器登録コード発行ボタン46の押下を受け付ける。画像形成装置9Aの表示制御部90は、画像形成装置9Aの表示画面に機器登録コード生成時のオプション指定画面を表示する。画像形成装置9Aの操作受付部91は、利用者による機器登録コード生成時のオプションの指定操作を受け付ける。
図7は、本発明の実施形態に係る機器登録コード生成時のオプション指定画面60の一例を示す図である。オプション指定画面60では、認証トークンの有効期限に関する指定と、機器登録時に認証情報を要求するか否かの指定を行うことが可能である。認証トークンの有効期限を指定する場合、利用者はボタン61を押下して、有効期限の日数を入力欄62に入力する。認証トークンの有効期限を指定しない場合、利用者はボタン63を押下する。また、機器登録時に認証要求を要求する場合、利用者はボタン64を押下し、要求しない場合はボタン65を押下する。
図5に戻って説明する。
【0048】
ステップS16:画像形成装置9Aの第1通信部92は、認証トークン生成を要求するメッセージを機器管理サーバ5に送信する。
【0049】
ステップS17:機器管理サーバ5の第2通信部50は、認証情報を要求するメッセージを画像形成装置9Aに送信する。
【0050】
ステップS18:画像形成装置9Aの表示制御部90は、画像形成装置9の表示画面に、利用者が機器登録で使用する認証情報を入力する画面を表示する。
図8は、本発明の実施形態に係る認証情報入力画面67の一例を示す図である。認証情報入力画面67には、認証情報であるユーザIDとパスワードをそれぞれ入力する入力欄68、69、および入力した情報を確定するボタン70が表示されている。画像形成装置9Aの操作受付部91は、利用者によるユーザIDとパスワードの入力、およびボタン70の押下を受け付ける。
【0051】
【0052】
ステップS19:画像形成装置9Aの第1通信部92は、利用者が入力した認証情報を機器管理サーバ5に送信する。
【0053】
ステップS20:機器管理サーバ5の認証部51は、受信した認証情報が登録されている認証情報と一致するか否かを確認することにより、利用者の認証を実行する。ここで、認証は成功するものとする。
【0054】
ステップS21:機器管理サーバ5のトークン生成部52は、認証トークンを生成する。生成方法は、例えば、32ビットで表現されるランダムに生成された整数とし、生成された値が容易に推測できないものとする。
【0055】
ステップS22:機器管理サーバ5の記憶部53は、生成した認証トークンを記憶する。ここで、ステップS15の機器登録コード生成時のオプション指定において、利用者が機器登録時に有効期限を指定した場合は、認証トークンとともに有効期限の情報を記憶する。これにより、認証トークンに有効期限が設定されているか否かを確認することが可能となる。
【0056】
また、ステップS15の機器登録コード生成時のオプション指定において、利用者が機器登録時に認証情報を要求する指定をした場合は、認証トークンとともに利用者の情報(ユーザID)を記憶する。これにより、機器登録時に、判定部54が、認証トークンとともに利用者の情報が記憶されている場合は、利用者の認証が必要であるか否かを確認することが可能である。
【0057】
また、記憶部53は、認証トークンを要求した機器の機器情報として、画像形成装置9Aを特定できる情報(機器ID、機器のシリアルナンバー、機器のIPアドレスなど)を認証トークンともに記憶してもよい。
【0058】
図9は、本発明の実施形態に係る認証トークンとともに保存される情報の一例を示す図である。前述のように、利用者の選択結果に応じて、有効期限、機器情報(認証トークンを要求した機器のIPアドレス)、およびユーザIDが、認証トークンと紐づけて保存される。ここで、「No.」は保存された順に割り振られる番号であり、また、情報が保存されていない(設定されていない)箇所は「-」で示されている。
【0059】
【0060】
ステップS23:機器管理サーバ5の第2通信部50は、生成した認証トークンを画像形成装置9Aに送信する。ただし、ステップS20において認証が失敗した場合は、機器管理サーバ5の第2通信部50は、認証失敗通知を画像形成装置9Aに送信する。
【0061】
ステップS24:画像形成装置9Aのコード生成部93は、機器管理サーバ5にアクセスするために必要となる接続情報と認証トークンの情報を含む機器登録コードを生成する。ここで、接続情報は、機器管理サーバ5のIPアドレスとポート番号であり、プロキシサーバを経由する場合は、プロキシサーバのIPアドレスとポート番号も含めるようにする。また、生成するコードは、文字情報を画像情報に符号化することが可能な1次元または2次元バーコードとする。
【0062】
ステップS25:画像形成装置9Aの表示制御部90は、画像形成装置9Aの表示画面に機器登録コードの印刷実行画面を表示する。
図10は、本発明の実施形態に係る機器登録コードの印刷実行画面72の一例を示す図である。印刷実行画面72には、機器登録コードの印刷を実行するボタン73と印刷の実行をキャンセルするボタン74が表示されている。画像形成装置9Aの操作受付部91が、利用者のボタン73の押下を受け付けると、出力部94は、機器登録コードの印刷を実行する。
図11は、本発明の実施形態に係る機器登録バーコードの印刷結果85一例を示す図である。印刷結果85には、機器登録コードを符号化した二次元バーコード86とともに、バーコード生成日時87とバーコード有効期限88が印刷されている。
【0063】
<機器登録要求の正当性の判定>
図12は、本発明の実施形態に係る機器登録要求の正当性の判定に関するフローチャートの一例を示す図である。機器管理サーバ5の判定部54は、受信した機器登録要求の正当性を判定するために、機器登録要求に含まれる認証トークン、機器登録要求を実行した利用者、および機器登録要求を送信した機器(画像形成装置9B)の正当性を判定する。以下、各ステップの処理について説明する。
【0064】
ステップS100:判定部54は、受信した機器登録要求に含まれる認証トークンと一致する認証トークンが、
図5のステップS22で記憶部53記憶した
図9に示す認証トークン内に存在するか否かを確認する。一致する認証トークンが存在する場合、判定部54は、処理をステップS101に遷移させ、そうでない場合は、処理をステップS111に遷移させる。
【0065】
ステップS101:判定部54は、受信した認証トークンと一致する認証トークンに有効期限が設定されているか否かを確認する。利用者が有効期限を設定した場合、
図5のステップS22で、記憶部53は、認証トークンとともに利用者が設定した認証トークンの有効期限を記憶している。有効期限が設定されている場合、判定部54は、処理をステップS102に遷移させ、そうでない場合は、処理をステップS103に遷移させる。
【0066】
ステップS102:判定部54は、認証トークンに設定されている有効期限の日時と現在の日時を比較することにより、認証トークンが有効期限内であるか否かを確認する。有効期限内の場合、判定部54は、処理をステップS103に遷移させ、そうでない場合は、処理をステップS111に遷移させる。
【0067】
ステップS103:判定部54は、受信した認証トークンと一致する認証トークンに認証トークンを要求した機器の情報が設定されているか否かを確認する。機器情報が設定されている場合、判定部54は、処理をステップS104に遷移させ、そうでない場合は、処理をステップS105に遷移させる。
【0068】
ステップS104:判定部54は、登録を要求する機器(画像形成装置9B)が、認証トークンを要求した機器(画像形成装置9A)と同じネットワーク内に存在するか否か、IPアドレスの情報を用いて確認する。同じネットワーク内であるとは、同じネットワークセグメントであること、または、同じネットワークドメインであることでもよい。同じネットワーク内である場合、判定部54は、処理をステップS105に遷移させ、そうでない場合は、処理をステップS111に遷移させる。
【0069】
ステップS105:判定部54は、受信した認証トークンと一致する認証トークンにユーザIDの設定があるか否かを確認する。利用者が機器登録時に認証情報を要求する設定をした場合、
図5のステップS22で、記憶部53は、認証トークンとともに認証トークンを要求した利用者の利用者IDを記憶している。利用者IDが設定されている場合、判定部54は、処理をステップS106に遷移させ、そうでない場合は、処理をステップS110に遷移させる。
【0070】
ステップS106:機器管理サーバ5の第2通信部50は、認証情報を要求するメッセージを画像形成装置9Bに送信し、機器登録要求を実行する利用者の認証情報(ユーザIDとパスワード)を取得する。
【0071】
ステップS107:判定部54は、機器登録を要求する利用者のユーザIDと認証トークンを要求した利用者のユーザIDが一致するか否かを確認する。ユーザIDが一致する場合、判定部54は、処理をステップS108に遷移させ、そうでない場合は、処理をステップS111に遷移させる。
【0072】
ステップS108:機器管理サーバ5の認証部51は、ステップS106で取得した認証情報と登録されている認証情報が一致するか否かを確認することにより、利用者の認証を実行する。
【0073】
ステップS109:判定部54は、利用者の認証が成功した場合、処理をステップS110に遷移させ、そうでない場合は、処理をステップS111に遷移させる。
【0074】
ステップS110:判定部54は、機器登録要求は正当であると判定する。
【0075】
ステップS111:判定部54は、機器登録要求は正当でないと判定する。
【0076】
<機器登録処理>
図13は、本発明の実施形態に係る機器登録コードの発行処理の一例を示シーケンス図である。本シーケンス図では、利用者は、画像形成装置9Bを機器管理サーバ5に登録するために、機器登録コードの情報を含む2次元バーコードを印刷した用紙を画像形成装置9Bスキャンさせることで、画像形成装置9Bの登録を機器管理サーバ5に要求する。機器管理サーバ5は、要求に基づいて、画像形成装置9Bの登録を実行する。ここで、
図5のステップS15で利用者が選択したオプションとして、機器登録時に利用者の認証要求は必要であり、認証トークンに有効期限は設定されておらず、認証トークンを登録した機器の設定は記憶されていないものとする。以下、各ステップの処理について説明する。
【0077】
利用者は、
図5のステップS10~S14と同様の手順により、画像形成装置9Bにログインする。
【0078】
ステップS30:利用者が画像形成装置9Bにログインした後、画像形成装置9B表示画面には、
図6に示した機器登録メニュー画面45が表示されている。画像形成装置9Bの操作受付部91は、利用者による機器登録コード読込ボタン47の押下を受け付ける。画像形成装置9Bの表示制御部90は、機器登録コードのスキャン実行画面を表示する。
図14は、本発明の実施形態に係る機器登録コードのスキャン実行画面75の一例を示す図である。スキャン実行画面75には、スキャンを開始するボタン76とスキャンの実行をキャンセルするボタン77が表示されている。画像形成装置9Bの操作受付部91は、利用者によるスキャンを開始するボタン76の押下を受け付ける。
【0079】
【0080】
ステップS31:画像形成装置9Bの読取部95は、画像形成装置9Bのスキャン機能を用いて、
図5のステップS25で印刷された機器登録コードを含む2次元バーコードを読込み、2次元バーコードを復号化して取得した機器登録コードに含まれる機器管理サーバ5への接続情報と認証トークンを取得する。画像形成装置9Bの第1通信部92は、機器管理サーバ5への接続情報を用いることにより、機器管理サーバ5と情報の送受信が可能となる。
【0081】
ステップS32:画像形成装置9Bの要求部96は、画像形成装置9Bを新規の機器として登録するための機器登録要求メッセージを機器管理サーバ5に送信する。機器登録要求メッセージは、ステップS31で読取った認証トークンを含む。
【0082】
ステップS33:機器管理サーバ5の判定部54は、
図12のフローチャートに示した判別方法に基づいて、受信した機器登録要求の正当性を判別する。ここで、本シーケンス図では、機器登録時に利用者の認証要求は実行されるが、認証トークンに有効期限は設定されておらず、認証トークンを登録した機器の設定は記憶されていないものとする。
【0083】
ステップS34:機器管理サーバ5の第2通信部50は、認証情報を要求するメッセージを画像形成装置9Bに送信する。画像形成装置9Bの表示制御部90は、画像形成装置9Bの表示画面に
図8に示した認証情報入力画面67を表示する。
【0084】
ステップS35:画像形成装置9Bの操作受付部91は、利用者によるユーザIDとパスワードの入力、および入力した情報を決定するボタン70の押下を受け付ける。
【0085】
ステップS36:画像形成装置9Bの第1通信部92は、利用者が入力した認証情報を機器管理サーバ5に送信する。
【0086】
ステップS37:機器管理サーバ5の認証部51は、受信した認証情報が登録されている認証情報と一致するか否かを確認することにより、利用者の認証を実行する。ここで、認証は成功するものとする。従って、ステップS33において、判定部54は、機器登録要求は正当である判定とする。
【0087】
ステップS38:機器管理サーバ5の登録部55は、画像形成装置9Bの機器登録を実行する。登録時に保存される情報は、機器情報(機器ID、または機器のシリアルナンバーなど機器を特定できる情報)、登録する機器に割り当てられたIPアドレスである。更に、登録した利用者の情報(ユーザID)、登録した日時をともに保存するようにしてもよい。
【0088】
ステップS39:機器管理サーバ5の第2通信部50は、登録完了通知を画像形成装置9Bに送信する。ここで、もしステップS33の判別結果が正当でなかったならば、第2通信部50は、登録失敗通知を画像形成装置9Bに送信する。
【0089】
ステップS40:画像形成装置9Bの表示制御部90は、画像形成装置9Bの表示画面に登録完了通知を表示する。
図15は、本発明の実施形態に係る機器登録完了通知画面83の一例を示す図である。機器登録完了通知画面83には、「機器登録が完了しました」というメッセージ84が表示されている。ここで、もしステップS33の判別結果が正当でなかったならば、表示制御部90は、機器登録が失敗したことを通知するメッセージを表示する。
【0090】
<効果について>
本発明の第1の実施形態において、利用者は、既に機器管理サーバ5に登録済みの電子機器(画像形成装置9A)を操作することで、電子機器の新規登録において必要な情報を2次元バーコードで符号化した画像を用紙に出力することができる。出力された用紙に印刷された画像(機器登録コードを含む2次元バーコード)には、機器管理サーバ5へのアクセス情報、および機器登録時に用いる一時的な認証トークンの情報が含まれる。利用者は、新規登録する電子機器(画像形成装置9B)にこの用紙に印刷された画像(機器登録コードを含む2次元バーコード)を読取らせることで、利用者が入力操作をすることなく、電子機器は登録に必要な情報を取得することができる。また、電子機器を登録する際に、発行した認証トークンと登録要求メッセージに含まれる認証トークンが一致するかの確認を行うことで、第三者からの不正な操作を防止することも可能となる。さらに、認証トークンに有効期限を設定すること、機器登録時に利用者の認証を行うこと、および認証トークンを要求した電子機器と新規に登録する電子機器が同じネットワークである場合のみ登録を許可することにより、より安全性を向上させることが可能である。
【0091】
したがって、利用者は、登録済の電子機器で出力した用紙を新規に導入する電子機器に読み込ませるだけで、簡単な手順でかつ安全に電子機器を機器管理サーバ5に登録することができる。
【0092】
<第1の変形例>
本発明の第1の実施形態における第1の変形例に関して、前述の処理との差分について説明する。
図5の機器登録コードの発行処理のシーケンス図におけるステップS24において、画像形成装置9Aのコード生成部93は、文字情報を画像情報に符号化することが可能な1次元または2次元バーコードを生成していたが、変形例では、文字情報をそのまま出力する。ステップS25において、出力部94は、機器管理サーバ5への接続情報と認証トークンを2次元バーコードに符号化した画像ではなく、そのまま文字情報として用紙に印刷する。
【0093】
また、
図13の機器登録処理のシーケンス図におけるステップS31において、画像形成装置9Bの読取部95は、文字情報を印刷した用紙の画像としてスキャンし、スキャンした画像からOCR(Optical Character Recognition)によって、機器管理サーバ5にアクセスするために必要となる接続情報と認証トークンの情報を文字列として読取る。また、本変形例では、利用者が、印刷された用紙を確認することで、機器管理サーバ5への接続情報の内容を容易に確認することが可能である。
【0094】
<第2の変形例>
本発明の第1の実施形態における第2の変形例に関して、前述の処理との差分について説明する。
図5の機器登録コードの発行処理のシーケンス図におけるステップS25において、画像形成装置9Aの出力部94は、機器登録コードを符号化した2次元バーコードの画像を用紙に印刷して出力した。本変形例では、その代わりに、表示制御部90が画像形成装置9Aの表示画面に機器登録コードを符号化した2次元バーコードを表示する。あるいは、第1の変形例と同様に、2次元バーコードに符号化せずに文字列のまま表示してもよい。
【0095】
次に、
図11の機器登録処理のシーケンス図において、新規に登録する電子機器が画像形成装置9Bでなく、スマートフォンなどのカメラを有する電子機器とし、
図13のステップS31~S32におけるスキャンによる画像の取り込みでなく、カメラの撮影により画像を取り込むようにする。それ以外の処理は、前述と同じとする。カメラで撮影する画像は、画面に表示された機器登録コードでなく、用紙に印刷された2次元バーコードや文字情報であってもよい。新規に登録する機器は、画像形成装置9に限らず、カメラやスキャン機能を有し、かつ、第1の実施形態において画像形成装置9Bが実行する処理と同等の処理を実行可能な電子機器であればよい。
【0096】
以上、本発明を実施するための幾つかの形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0097】
例えば、
図4の機能ブロックの構成図の一例は、情報処理システム3による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。情報処理システム3の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
【0098】
また、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0099】
また、記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、情報処理システム3は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0100】
また、第1通信部および第2通信部は、単に通信部と呼んでもよい。
【符号の説明】
【0101】
2 通信ネットワーク
3 情報処理システム
5 機器管理サーバ
9、9A、9B 画像形成装置
50 第2通信部
51 認証部51
52 トークン生成部
53 記憶部
54 判定部
55 登録部
90 表示制御部
91 操作受付部
92 第1通信部
93 コード生成部
94 出力部
95 読取部
96 要求部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0102】