(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023027462
(43)【公開日】2023-03-02
(54)【発明の名称】軌道清掃装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20230222BHJP
【FI】
H01L21/68 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021132560
(22)【出願日】2021-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】000190149
【氏名又は名称】信越半導体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 聖二
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131CA45
5F131CA52
5F131DA05
5F131DA23
5F131DA24
5F131DA43
5F131DC06
5F131DC19
5F131DC22
5F131GA14
5F131GA33
5F131JA22
5F131JA26
(57)【要約】
【課題】クリーンルームや搬送システムの稼働を停止しなくとも、クリーンルーム内で搬送車が走行する軌道上に堆積したダストを集塵して、軌道を清掃することが可能な軌道清掃装置を提供すること。
【解決手段】クリーンルーム内で搬送車が走行する軌道を清掃するための軌道清掃装置であって、前記軌道に沿って走行する走行車と、前記軌道上に堆積したダストを集塵する集塵手段とを具備するものであることを特徴とした軌道清掃装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クリーンルーム内で搬送車が走行する軌道を清掃するための軌道清掃装置であって、
前記軌道に沿って走行する走行車と、
前記軌道上に堆積したダストを集塵する集塵手段と
を具備するものであることを特徴とした軌道清掃装置。
【請求項2】
前記集塵手段が、前記軌道に接して該軌道上のダストを集めるローラー状のブラシ又はスポンジと、前記集められたダストを吸引する集塵機とを含むものであることを特徴とした請求項1に記載の軌道清掃装置。
【請求項3】
前記集塵手段が粘着性ローラーであることを特徴とした請求項1に記載の軌道清掃装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道清掃装置に関する。特に、本発明は、半導体製造工場におけるクリーンルーム内に設置されるFOUPなどの被搬送物を軌道上で搬送する搬送車、及び該搬送車を備える搬送設備に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造工場において、例えば半導体ウェーハを製造する工程は、クリーンルームの環境からの汚染により製品歩留まりが低下するため、温度及び湿度が制御されると共に数ミクロンレベルの異物(パーティクル)が除去されたクリーンルーム内で製造されている。クリーンルームは外調機によって取り入れられた温度及び湿度が制御された空気をULPA(Ultla Low Penetration Air)フィルターに通して作業エリアに供給される。作業エリアの清浄度をさらに厳密に管理する必要がある場合には、ケミカルフィルターを追加してケミカル汚染物を除去したさらに清浄度の高い空気を作業エリアに供給することができる。
【0003】
一方、半導体製造工程において、ウェーハは密閉容器FOUP(Front Openning Unifid Pod)に収納した状態で搬送し、保管する。クリーンルームにおいては製造工程には多数の製品が行き来しており、製造装置や検査装置に載置して処理される前後の製品は、これらFOUPを保管するストッカー内に収納される。ストッカー処理装置までは、クリーンルームの天井に敷設された軌道(レール)にOHT(Overhead Hoisit Transport)によるシステムの搬送車が軌道から垂直にぶら下がる形で移動し、ストッカーと処理装置との間を搬送及び移載する。これらOHTシステムは、常に停止することなくストッカーと装置との間でFOUPを搬送し続けている。
【0004】
特許文献1には、クリーンルームにおける処理装置、キャリアストッカー、OHTなどの搬送、移載手段の立体的な設置手段が記載されている。
【0005】
特許文献2には、OHTによる搬送手段の落下防止とメンテナンスしやすいグリッパーが記載されている。
【0006】
特許文献3には、OHTにおいて、走行時に確実に障害物を検知するセンサーが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001-267195号公報
【特許文献2】特開2012-015420号公報
【特許文献3】特開2012-079153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
クリーンルームが稼働している間は、OHTシステムも同様に稼働していることから、軌道(レール)上に堆積したダストを清掃することは困難であり、クリーンルームとOHTシステムの稼働を停止するタイミング(1~2年に1回程度)でしか、清掃することができなかった。また、OHTシステムにおいて搬送車は、軌道上に敷設された電線から電気を供給することで駆動しており、電線は高電圧の電気が供給され、電線は剥き出しであるため、電源を切断した後に、作業者が清掃作業を行っていた。また、OHTシステムにおいて、軌道は、クリーンルームの天井付近に敷設されることから、作業員が清掃作業する際に、高所作業となるため、危険かつ時間が掛かる作業であった。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、クリーンルームや搬送システムの稼働を停止しなくとも、クリーンルーム内で搬送車が走行する軌道上に堆積したダストを集塵して、軌道を清掃することが可能な軌道清掃装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明では、クリーンルーム内で搬送車が走行する軌道を清掃するための軌道清掃装置であって、
前記軌道に沿って走行する走行車と、
前記軌道上に堆積したダストを集塵する集塵手段と
を具備するものであることを特徴とした軌道清掃装置を提供する。
【0011】
このような軌道清掃装置であれば、クリーンルーム内の軌道を走行しながら軌道上に堆積したダストを集塵できるので、クリーンルームや搬送システムの稼働を停止しなくとも、軌道上に堆積したダストを集塵して、クリーンルーム内の軌道を清掃できる。
【0012】
また、清掃対象である軌道がクリーンルームの天井付近に敷設されている場合であっても、本発明の軌道清掃装置を用いれば、作業者による直接の清掃が不要となるため、高所作業に伴う危険性がなくなり、作業員の作業時間も著しく短縮できる。
【0013】
例えば、前記集塵手段が、前記軌道に接して該軌道上のダストを集めるローラー状のブラシ又はスポンジと、前記集められたダストを吸引する集塵機とを含むものであってもよい。
【0014】
このような軌道清掃装置であれば、軌道上に堆積したダストをより効率的に集塵できる。
【0015】
或いは、前記集塵手段が粘着性ローラーであってもよい。
【0016】
このような軌道清掃装置であれば、軌道上に堆積したダストをより簡易に低コストで集塵することが可能になる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明の軌道清掃装置であれば、クリーンルームや搬送システムの稼働を停止しなくとも、クリーンルーム内で搬送車が走行する軌道上に堆積したダストを集塵して、クリーンルーム内の軌道を簡単に清掃できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の軌道清掃装置の第1の実施形態を示す概略側面図である。
【
図2】
図1に示す軌道清掃装置の概略正面図である。
【
図3】本発明の軌道清掃装置の第2の実施形態を示す概略側面図である。
【
図4】本発明の軌道清掃装置の第3の実施形態を示す概略側面図である。
【
図5】クリーンルーム内におけるOHTシステムと処理装置とEFEMとの位置関係の一例を示す概略図である。
【
図6】一般的なFOUPの一例を示す説明図である。
【
図7】クリーンルーム内におけるOHTシステムの一例を示す概略図である。
【
図8】クリーンルーム内におけるOHTシステムの他の例を示す概略図である。
【
図9】OHTシステムからEFEMにFOUPを移送する前の概略図である。
【
図10】OHTシステムからEFEMへのFOUPの移送中の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
上述のように、クリーンルームや搬送システムの稼働を停止しなくとも、クリーンルーム内で搬送車が走行する軌道上に堆積したダストを集塵して、軌道を清掃することが可能な軌道清掃装置の開発が求められていた。
【0020】
本発明者は、上記課題を解決するために、半導体工場における、クリーンルームのOHTシステムのビークル(搬送車)が移動する軌道上に堆積したダストを、クリーンルームとOHTシステムを稼働したままで清掃する方法と清掃する装置について鋭意検討をおこなった。その結果、OHTシステムのビークル(走行車)に集塵手段(例えば、ダストを集めるブラシ又はスポンジとダストを吸引する集塵機との組み合わせ、及び粘着性のローラーなど)を設けたものであれば、軌道を走行しながらダストを集塵することが可能となることを見出し、本発明を完成させた。
【0021】
即ち、本発明は、クリーンルーム内で搬送車が走行する軌道を清掃するための軌道清掃装置であって、
前記軌道に沿って走行する走行車と、
前記軌道上に堆積したダストを集塵する集塵手段と
を具備するものであることを特徴とした軌道清掃装置である。
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】
以下では、本発明の実施形態として、クリーンルーム内のOHTシステムの軌道を清掃するための軌道清掃装置を説明する。先ず、本実施形態に係るOHTシステムの構成について説明する。
【0024】
図5は、本実施形態に係るOHT搬送システムと処理装置及びEFEM(Equipment Front End Module)との位置関係の一例を示す側面図である。
【0025】
図5に示すOHTシステム2は、軌道21と、搬送車3とを備えている。
【0026】
軌道21は、クリーンルーム100の天井に敷設されており、搬送車3の走行部31及び
図6に示すFOUP4を内包した本体32を支持するため、強度の観点よりステンレスやアルミ等の金属から構成される。軌道21の形状としては、例えば、
図7のような断面がL字型の2本のレールを向かい合わせにしたものや、
図8のような口型の下側を一部切り欠いた断面構造のものがある。
【0027】
搬送車3は軌道21上に配置されており、軌道21上を走行することによって被搬送物であるFOUP4を搬送することが可能である。尚、ここでの図示は省略しているが、軌道21に沿った位置には、FOUP4を保管する棚(ストッカー)が設けられている。
【0028】
搬送車3は、走行部31と本体32とからなる。本体32は、走行部31から、2本の軌道21間に配置された支柱33によって吊り下げられている。本体32は、FOUP握持部34を備える。搬送車3は、
図9のように本体32内にFOUP4を内包した状態から、
図10に示すように、本体32から昇降ベルト35が巻き出され、FOUP4をEFEM5の架台51a上に載置する。
【0029】
EFEM5は、処理装置6に接続されている。EFEM5及び処理装置6については、後述する。
【0030】
次に、軌道21上での搬送車3の走行について説明する。軌道21上に配置された搬送車3は、走行部31が軌道21の上に載り、本体32が軌道21から吊り下がった状態で走行移動する。走行移動する際には、走行部31に配置された樹脂製の車輪31aが軌道21と接触しており、摩擦により車輪31aの削れたダストが発生し、このダストが軌道21上に堆積する。また、クリーンルーム100内で空気の循環を行っているが、極少量含まれるダストも軌道21上に堆積していた。
【0031】
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものである。以下では、本発明の幾つかの実施形態を挙げて、軌道21上に堆積したダストを、軌道21上を走行しながら清掃する方法と装置について説明する。
【0032】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る軌道清掃装置の概略側面図、
図2は、
図1の視点IIからの概略正面図である。
図1及び
図2において、第1の実施形態に係る軌道清掃装置1は、走行車11と本体13と集塵手段12とにより構成される。走行車11は、走行車11の前後左右に配置された車輪11aによって軌道21上を走行し、走行するための駆動は走行車11内に配置されたモーター(図示せず)により得られる。動力源として、軌道21上に載置された電線(図示せず)から電力を得ることで駆動する。
【0033】
さらに走行車11の中央下部は軌道21との間が一部開放された構造で、この開放された位置にローラー状の軌道ダスト清掃ブラシ12aが配置されており、軌道21上での走行車11の走行に合わせてブラシ12aが軌道21に接しながら回転し、軌道21上に堆積したダストを、両側軌道21からこれらの間の中央の空間へと集める。ブラシ12aの構造は、螺旋状に形成された凹凸を上記中央の空間へダストを集める方向に回転させる構造とした方が、より効率的にダストを集めることができる。
【0034】
また、ブラシ12aの材料としては例えば樹脂を挙げることができる。ブラシ12aをスポンジ(例えば樹脂製スポンジ)の形状とすることもできるが、軌道21との摩擦耐性や凹凸に対応で来ることから、ブラシの方が好ましい。
【0035】
さらに、軌道21上に配置された動力源である電線に接触する可能性があることから、ブラシ12aの材料は、絶縁性の材料であることが好ましい。
【0036】
本体13は、2本の軌道21上に配置された走行車11から、2本の軌道21間に配置された支柱14によって吊り下げられている。本体13の内部には、ダストを集塵する装置である集塵機12bが配置されている。さらに走行車11と本体13を繋ぐ支柱14には、集塵機12bの吸引口12cが貫通しており、走行車11の下側でブラシ12aによって軌道21の中央部に集められたダストを吸引する。すなわち、ブラシ12a及び集塵機12bが集塵手段12を構成している。
【0037】
尚、本実施形態に係るOHTシステムはクリーンルーム内で稼働することから、集塵機12bから排気される空気は、ULPA(Ultla Low Penetration Air)フィルターにてダストを除去した空気として排気するのが好ましい。
【0038】
さらに、
図1及び
図2に示すように、走行車11の前後にカメラ11bを配置し、軌道21上のダストの有無を撮影し、無線システムで監視できるようにすることで、軌道清掃装置1が軌道21上のダストを清掃できているか確認できるようにしても良い。
【0039】
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に係る軌道清掃装置の側面図である。
図3において、第2の実施形態に係る軌道清掃装置1は、走行車11と本体13と清掃車15と集塵手段12とにより構成される。第1の実施形態では、走行車11内に軌道21を走行する機能と清掃する機能とを併せて配置していたが、第2の実施形態では、これらの配置する空間が十分でない場合として、走行車11と清掃車15とを分けて、走行車11が清掃車15を引っ張る方式で軌道21上を清掃する構成としている。それ以外は第1の実施形態と同じ構成にした方が好ましい。
【0040】
(第3の実施形態)
図4は、第3の実施形態に係る軌道清掃装置の側面図である。
図4において、第3の実施形態に係る軌道清掃装置1は、走行車11と集塵手段とにより構成される。第1の実施形態では、走行車11に本体13が釣り下がり本体内清掃する集塵機能を有する集塵機12bを配置していたが、第3の実施形態では、より簡易的にコストを下げた構成とするため、集塵手段として、走行車11内のブラシの代わりに粘着性ローラー12dとするとともに集塵機を省略することで、軌道21上のダストを簡易に低コストで集塵することが可能となる。この粘着ローラー12dは定期的に交換した方がより好ましい。
【0041】
以上に説明した第1~第3の実施形態に係る軌道清掃装置1であれば、クリーンルーム100内の軌道21を走行しながら軌道21上に堆積したダストを集塵できるので、クリーンルーム100やOHTシステム2の稼働を停止しなくとも、軌道21上に堆積したダストを集塵して、クリーンルーム100内の軌道21を清掃できる。
【0042】
また、第1~第3の実施形態に係る軌道清掃装置1を用いれば、作業者による直接の軌道21の清掃が不要となるため、高所作業に伴う危険性がなくなり、作業員の作業時間も著しく短縮できる。
【0043】
ここで、
図5、及び
図7~
図10を参照しながら説明したOHTシステム2で搬送するFOUP4を、
図6を参照しながら説明する。
【0044】
図6のFOUP4は、ウェーハを収納する密閉収納容器である。FOUP4は、容器本体41と蓋42とを備える。容器本体4は複数のウェーハを収納可能に形成されており、前面に開口部を有する。この開口部からウェーハの出し入れが行われる。
図6において、容器本体41の前面は右側の面である。蓋42は容器本体41の前面の開口部を開閉するためのものである。蓋42がパッキン(不図示)を介して閉まると容器本体4の内側は密閉される。
【0045】
図5、及び
図7~
図10では、FOUP4内にウェーハWを収納して搬送する場合を示している。通常、ウェーハWはFOUP4内にフル充填されている。なお、通常ではフル充填の枚数は例えば25枚であるが、図面では簡便のため8枚で描いている。
【0046】
なお、以上では、OHTシステム2で搬送する被搬送物としてFOUP4を例に挙げて説明したが、被搬送部はFOUPに限られない。被搬送物は、例えばFOSB(Front Opening Shipping Box)のタイプの密閉収納容器とすることもできる。
【0047】
また、FOUP又はFOSBに収納されるウェーハWは特に限定されず、例えば半導体シリコンウェーハ、化合物半導体ウェーハなど各種半導体ウェーハが挙げられ、特には研磨されたシリコンウェーハや、エピタキシャル成長にて成膜したシリコンウェーハとすることができる。
その他、ガラス基板などのウェーハ状のものも搬送可能である。
【0048】
次に、
図5、
図9及び
図10に示したEFEM5及び処理装置6について説明する。
【0049】
EFEM5は、FOUP4に収納されたウェーハWを、FOUP4から処理装置6まで、ミニエンバイロメント方式で搬送する。EFEM5は、搬送ロボット52と、搬送室53と、ロードポート51とを備える。
【0050】
搬送ロボット52は、FOUP4に収納されたウェーハWを取り出して搬送するものである。また、搬送ロボット52は、FOUP4にウェーハWを入れて収納することもできる。
【0051】
搬送室53は搬送ロボット52を格納する。搬送ロボッ卜52によりFOUP4から取り出されたウェーハWは搬送室53を介して処理装置6に搬送される。またその逆に、処理装置6で処理されたウェーハWを搬送し、搬送室53を介してFOUP4に入れることもできる。なお、搬送室53の壁には、FOUP4との間でのウェーハWの搬出入のためのウェーハ搬出入口54が設けられている。
【0052】
ロードポート51は、FOUP4と搬送室53との間でウェーハWを受け渡すためのインターフェースである。FOUP4と搬送室53との間でウェーハWの出し入れする場合にはこのロードポート51を介することになる。
【0053】
このロードポート51は、ロードポート架台(架台)51aと、ロードポートドア(ドア)51bとを備える。
【0054】
架台51aは、
図5及び
図10に示すように、FOUP4を載置する箇所である。FOUP4の蓋42がウェーハ搬出入口54と対向した状態で載置できるように高さや位置が調節されている。
【0055】
ドア51bは、ウェーハ搬出入口54を開閉するためのものである。すなわち、ドア51bは、ウェーハ搬出入口54に嵌合可能であり、その開口を閉じることができる。かつ、ウェーハ搬出入口54からの離脱が可能であり、その開口を開けることもできるものである。
図5、
図9及び
図10では、ドア51bにより、ウェーハ搬出入口54の開口を閉じている状態を示している。
【0056】
処理装置6は、この処理装置6に搬送されたウェーハWを処理する装置である。
【0057】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【符号の説明】
【0058】
1…軌道清掃装置、 2…OHTシステム、 3…搬送車、 4…FOUP、 5…EFEM、 6…処理装置、 11…走行車、 11a…車輪、 11b…カメラ、 12…集塵手段、 12a…軌道ダスト清掃ブラシ、 12b…集塵機、 12c…吸引口、 12d…粘着ローラー、 13…本体、 14…支柱、 15…清掃車、 21…軌道、 31…走行部、 31a…車輪、 32…本体、 33…支柱、 34…FOUP握持部、 35…昇降ベルト、 41…容器本体、 42…蓋、 51…ロードポート、 51a…架台、 51b…ドア、 52…搬送ロボット、 53…搬送室、 54…ウェーハ搬出入口、 100…クリーンルーム、 W…ウェーハ。