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特開2023-31400積層体、積層体の製造方法および包装体
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  • 特開-積層体、積層体の製造方法および包装体 図1
  • 特開-積層体、積層体の製造方法および包装体 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023031400
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】積層体、積層体の製造方法および包装体
(51)【国際特許分類】
   B32B 27/32 20060101AFI20230302BHJP
   B65D 65/40 20060101ALI20230302BHJP
【FI】
B32B27/32 E
B65D65/40 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021136844
(22)【出願日】2021-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】000224101
【氏名又は名称】藤森工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100155066
【弁理士】
【氏名又は名称】貞廣 知行
(72)【発明者】
【氏名】桑原 弘嗣
(72)【発明者】
【氏名】永井 貴久
【テーマコード(参考)】
3E086
4F100
【Fターム(参考)】
3E086AC07
3E086AC13
3E086AC15
3E086AD01
3E086AD02
3E086AD03
3E086AD23
3E086BA04
3E086BA15
3E086BB02
3E086BB51
3E086BB90
3E086CA11
3E086CA28
4F100AK04A
4F100AK04C
4F100AK04E
4F100AK05B
4F100AK69D
4F100BA03
4F100BA05
4F100BA07
4F100BA10A
4F100BA10C
4F100EH13B
4F100GB15
4F100JD04
4F100JK01
4F100JL12C
4F100JL16
(57)【要約】
【課題】リサイクル性、水蒸気バリア性、フィルムのコシ、設計自由度を確保することができる積層体、積層体の製造方法および包装体を提供する。
【解決手段】ポリエチレン系樹脂から形成されたポリエチレン系樹脂フィルムを2層以上有する積層体10であって、ポリエチレン系樹脂フィルム11,12の層間を高密度ポリエチレンの押出層13を介して密着させたことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエチレン系樹脂から形成されたポリエチレン系樹脂フィルムを2層以上有する積層体であって、前記ポリエチレン系樹脂フィルムの層間を高密度ポリエチレンの押出層を介して密着させたことを特徴とする積層体。
【請求項2】
前記積層体が、前記ポリエチレン系樹脂フィルムからなるシーラントフィルムおよび基材フィルムの層間を高密度ポリエチレンの押出層を介して密着させたことを特徴とする請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記ポリエチレン系樹脂フィルムとして、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)をラミネートした多層シーラントフィルムを有することを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
【請求項4】
ポリエチレン系樹脂から形成されたポリエチレン系樹脂フィルムを2層以上有する積層体の製造方法であって、前記ポリエチレン系樹脂フィルムの間に高密度ポリエチレンを溶融押出し、前記ポリエチレン系樹脂フィルムの層間を前記高密度ポリエチレンの押出層を介して密着させることを特徴とする積層体の製造方法。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載の積層体から形成された包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体、積層体の製造方法および包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の段落0010には、従来から包装袋に使用されるフィルムとして、二軸延伸ポリプロピレン、二軸延伸ポリアミド、二軸延伸ポリエステル等の基材フィルムに、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をシーラント層として積層した積層フィルムが記載されている。また、積層フィルムを製造する方法としては、ドライラミネート法、押出ラミネート法、共押出法などが例示されている。
【0003】
特許文献2には、少なくとも基材フィルム、アルミニウム箔、シーラントフィルムの積層体からなる包装材料であって、シーラントフィルムに直鎖低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン/直鎖低密度ポリエチレンの順序で3層を共押出しにより積層した防湿性フィルムを用いることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-39932号公報
【特許文献2】特開2009-297935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、プラスチック製容器包装の使用後の回収に関して、2種以上の樹脂を含む包装袋は、プラスチック製容器包装としてのリサイクルが難しいという問題がある。リサイクルを容易にするため、単一の樹脂を用いるモノマテリアルの容器包装が提唱されている。単一の樹脂として、ポリエチレン系樹脂は安価で加工も容易であるが、しかし、ポリエチレンのみを用いたフィルムから包装袋を形成すると、水蒸気バリア性とフィルムのコシが低くなりやすい。
【0006】
シーラントフィルムに高密度ポリエチレンを共押出する場合、水蒸気バリア性とフィルムのコシを補うことができるが、共押出は各層を同時に溶融押出する必要があるため、シーラントフィルムの設計自由度が低下する。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、リサイクル性、水蒸気バリア性、フィルムのコシ、設計自由度を確保することができる積層体、積層体の製造方法および包装体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明は、ポリエチレン系樹脂から形成されたポリエチレン系樹脂フィルムを2層以上有する積層体であって、前記ポリエチレン系樹脂フィルムの層間を高密度ポリエチレンの押出層を介して密着させたことを特徴とする積層体を提供する。
【0009】
前記積層体が、前記ポリエチレン系樹脂フィルムからなるシーラントフィルムおよび基材フィルムの層間を高密度ポリエチレンの押出層を介して密着させてもよい。
前記ポリエチレン系樹脂フィルムとして、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)をラミネートした多層シーラントフィルムを有してもよい。
【0010】
また、本発明は、ポリエチレン系樹脂から形成されたポリエチレン系樹脂フィルムを2層以上有する積層体の製造方法であって、前記ポリエチレン系樹脂フィルムの間に高密度ポリエチレンを溶融押出し、前記ポリエチレン系樹脂フィルムの層間を前記高密度ポリエチレンの押出層を介して密着させることを特徴とする積層体の製造方法を提供する。
また、本発明は、前記積層体から形成された包装体を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、リサイクル性、水蒸気バリア性、フィルムのコシ、設計自由度を確保することができる積層体、積層体の製造方法および包装体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態の積層体を例示する断面図である。
図2】多層シーラントフィルムを用いた積層体を例示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、好適な実施形態に基づいて、本発明を説明する。
【0014】
図1に示すように、実施形態の積層体10は、ポリエチレン系樹脂から形成されたポリエチレン系樹脂フィルム11,12を2層以上有する積層体であって、ポリエチレン系樹脂フィルム11,12の層間を高密度ポリエチレンの押出層13を介して密着させている。ポリエチレン系樹脂フィルム11,12が、シーラントフィルム11および基材フィルム12であってもよい。この場合は、シーラントフィルム11および基材フィルム12の層間が、押出層13を介して密着される。
【0015】
シーラントフィルム11は、シーラント樹脂から形成することが好ましい。シーラント樹脂としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等の相対的に密度が低いポリエチレン系樹脂、あるいは無延伸のポリエチレン系樹脂が挙げられる。シーラントフィルム11が、1種のポリエチレン系樹脂から形成されてもよく、2種以上のポリエチレン系樹脂を含有してもよい。
【0016】
シーラントフィルム11の厚さは、特に限定されないが、例えば、50~180μm程度が挙げられる。シーラントフィルム11が単層のシーラントフィルムであってもよく、多層のシーラントフィルムでもよい。多層のシーラントフィルムは、共押出法、押出ラミネート法、サンドイッチラミネート法、熱ラミネート法等により、フィルム状のシーラント樹脂を2層以上積層して形成することができる。
【0017】
基材フィルム12は、延伸されたポリエチレン系樹脂フィルムでもよく、無延伸のポリエチレン系樹脂フィルムでもよい。基材フィルム12は、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等の相対的に密度が高いポリエチレン系樹脂が挙げられる。基材フィルム12が1種のポリエチレン系樹脂から形成されてもよく、2種以上のポリエチレン系樹脂を含有してもよい。基材フィルム12の厚さは、特に限定されないが、例えば、10~50μm程度が挙げられる。
【0018】
基材フィルム12は、積層体10を長さ方向に搬送して使用する等に際して、積層体10の機械的強度を補強できることが好ましい。従来の積層フィルムでは、PETフィルム等を基材層としたが、実施形態の積層体10では、ポリエチレン系樹脂フィルムを基材フィルム12とするため、リサイクル性が向上する。
【0019】
シーラントフィルム11、基材フィルム12、押出層13等のポリエチレン系樹脂層に使用されるポリエチレン系樹脂は、エチレンの単独重合体(ホモポリマー)でもよく、エチレンを主体とする共重合体(コポリマー)でもよい。エチレン以外のモノマー(コモノマー)としては、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン等のα-オレフィン、ノルボルネン等の環状オレフィン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のビニル系モノマー等の1種または2種以上が挙げられる。ポリエチレン系樹脂にコモノマーを用いる場合は、コモノマーが1種でも、2種以上でもよい。
【0020】
ポリエチレン系樹脂の構成モノマーにおけるエチレンの割合は、50重量%以上が好ましく、例えば、80~100重量%でもよい。ポリエチレン系樹脂に使用されるエチレンまたはコモノマーは、石油等の化石資源に由来する化合物でもよく、植物等のバイオマスに由来する化合物でもよい。ポリエチレン系樹脂層に含まれる樹脂が、ポリエチレン系樹脂のみでもよい。ポリエチレン系樹脂層を形成する材料が、1種のポリエチレン系樹脂でもよく、2種以上のポリエチレン系樹脂のブレンドでもよい。ポリエチレン系樹脂は、リサイクルポリエチレンを含んでもよい。
【0021】
シーラントフィルム11、基材フィルム12、押出層13等のポリエチレン系樹脂層が、樹脂以外の添加剤を含有してもよい。添加剤としては、特に限定されないが、例えば、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、着色剤、架橋剤等が挙げられる。添加剤は、樹脂に相溶する成分でもよく、樹脂に相溶しない成分でもよい。
【0022】
特許文献2に記載のように、LLDPEとHDPEとを共押出で積層する場合、共押出法によると、全ての樹脂層が溶融状態で貼着される。密度、融点等の性質が異なるポリエチレン系樹脂を2層以上積層するときに共押出法を用いると、生産設備が大掛かりになり生産コストが高くなる。また、共押出で積層した各層は、一括して冷却によりフィルム化されるため、特定の層に特定の性質を付与する等の設計自由度が低下する。例えば、特定の層の強度を高めたり、特定の層の融点を低くしたり、ポリエチレン系樹脂との接着性が低いEVOH等の層を付加したりすることは、共押出法では容易でない。
【0023】
実施形態の積層体10では、ポリエチレン系樹脂フィルム11,12の層間をHDPEの押出層13を介して密着させる。2種以上のポリエチレン系樹脂フィルム11,12の間に、HDPEを溶融押出して、サンドラミネート法により密着させることにより、ポリエチレン系樹脂フィルム11,12間の接着を容易にすることができる。また、ラミネート工程では、押出層13のみを溶融状態とし、ポリエチレン系樹脂フィルム11,12をフィルム成形済みのロール状で供給することができるため、生産設備を簡略化し、低コスト化を図ることができる。
【0024】
押出層13を形成するHDPEは、ポリエチレン系樹脂の中でも密度が高く、水蒸気透過度が低く、コシが高い。このため、実施形態の積層体10は、水蒸気バリア性、フィルムのコシを向上することができる。また、2種以上のポリエチレン系樹脂フィルム11,12が、融点、強度、延伸等の性質に差を有していても、押出層13を介して密着させることができるため、設計自由度を確保することができる。
【0025】
HDPEからなる押出層13の両側にポリエチレン系樹脂フィルム11,12をラミネートする際、少なくとも一方のポリエチレン系樹脂フィルム11,12の表面に、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、放電処理、火炎処理等の表面処理を施してもよい。また、少なくとも一方のポリエチレン系樹脂フィルム11,12の表面に、アンカーコート剤等の助剤を塗布してもよい。
【0026】
HDPEの押出層13は、例えばTダイを用いて、下方に押し出してもよい。押出層13を形成する成形機の下方に、ポリエチレン系樹脂フィルム11,12を案内するロール部材を配置してもよい。ロール部材として、冷却ロール、加熱ロール等を用い、ポリエチレン系樹脂フィルム11,12の温度を調整してもよい。ニップロール等を用い、押出層13に向けてポリエチレン系樹脂フィルム11,12を押圧してもよい。
【0027】
サンドラミネート法において、ポリエチレン系樹脂フィルム11,12の間に押出層を成膜する際、押出層13は、いずれのポリエチレン系樹脂フィルム11,12上に押し出してもよい。例えば強度の高い基材フィルム12側に押出層13を押し出した後、押出層13の上にシーラントフィルム11を貼着してもよい。
【0028】
シーラントフィルムとして、図2に示すように、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)をラミネートした多層シーラントフィルム20を有してもよい。多層シーラントフィルム20は、EVOH等のバリア樹脂層22の両面に、接着層23を介してLLDPE等のシーラント樹脂層21を積層した「シーラント樹脂層21/接着層23/バリア樹脂層22/接着層23/シーラント樹脂層21」等の構成であってもよい。
【0029】
バリア樹脂層22の両面にシーラント樹脂層21を積層する方法は特に限定されないが、共押出、押出ラミネート、サンドラミネート、ドライラミネート等が挙げられる。バリア樹脂層22としてEVOHを用いると、酸素(O)ガス等のガスバリア性を付与することができる。
【0030】
EVOHは、エチレンをビニルエステル系モノマーと共重合させ、得られた共重合体をケン化して、ビニルエステル単位をビニルアルコール単位に変換する等により得られる。ビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステルが挙げられる。EVOHはビニルアルコール単位の割合が大きいほどバリア性が向上するが、耐湿性が低下するため、適宜のエチレン含有率を有することが好ましい。EVOHのエチレン含有率としては、例えば20~60mol%が挙げられる。EVOHのケン化度は100mol%に限られないが、例えば80mol%以上が好ましい。
【0031】
特に図示しないが、基材フィルム12の外側に、他のポリエチレン系樹脂フィルムを積層してもよい。基材フィルム12が、2層以上のポリエチレン系樹脂フィルムをドライラミネート等により積層した多層フィルムであってもよい。多層フィルムの層間には、印刷層、接着層等が形成されていてもよい。印刷層は、基材フィルム12や多層フィルムの外面などに形成されてもよい。
【0032】
実施形態の積層体10において、接着層に使用する接着剤としては、特に限定されないが、ウレタン系化合物、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、ポリエチレンイミン、チタンアルコキシド等の有機チタン化合物等が挙げられる。また、酸変性ポリオレフィン系樹脂などの接着性樹脂を接着層として使用することもできる。酸変性ポリオレフィン系樹脂は、酸変性ポリエチレン系樹脂であってもよい。接着層は、接着剤の塗布等で形成してもよく、接着性樹脂の押出ラミネート、共押出、塗布等で形成してもよい。接着層の厚さは、例えば、0.1~10μm程度、1~6μm程度、3~4μm程度が挙げられる。
【0033】
実施形態の積層体10の全重量に対し、ポリエチレン系樹脂の合計が90重量%以上であり、ポリエチレン系樹脂以外の材料の合計が10重量%以下であることが好ましい。さらにポリエチレン系樹脂の合計が95重量%以上であり、ポリエチレン系樹脂以外の材料の合計が5重量%以下であることがより好ましい。これにより、積層体10に接着剤等が使用されていても、ポリエチレン系樹脂のモノマテリアル材料を実現することができる。ポリエチレン系樹脂以外の材料としては、EVOH、接着層、印刷層、ニス等の塗布層、コート層などが挙げられる。
【0034】
実施形態の積層体10は、包装体の作製に用いることができる。包装体の少なくとも1の部材が、実施形態の積層体10から形成されていればよい。包装体としては、パウチ、バッグなどの包装袋、チューブ、コンテナ、スリーブ包装、ストリップ包装、蓋材等が挙げられる。包装袋の具体例としては、三方シール袋、四方シール袋、ピロー袋、ガセット袋、スタンディングパウチ等が挙げられる。実施形態の積層体10が柔軟な積層フィルムである場合は、軟包装の包装体を形成することができる。詰め替えや廃棄が容易なため、詰め替え用パウチ等の詰め替え用包装体に好適に利用することができる。
【0035】
包装体は、充填口、注出口等を有してもよい。例えば、包装体の上部で前後の胴部材の間が開口されて、内容物の充填または注出に用いることができる。内容物の充填後に胴部材の間を接合して、包装体を密封してもよい。注出口が包装体の上部または隅部で細く突出する形状に形成されてもよい。包装体の開封を容易にするため、開封部の周囲にノッチ、ハーフカット溝などの易開封手段を形成してもよい。
【0036】
包装体の寸法は、特に限定されるものではないが、例えば詰め替え容器の用途では、上下方向の高さが100~500mm程度、左右方向の幅が70~300mm程度、充填量としては100cm~5000cm程度が挙げられる。内容物の状態としては、液体、粉体、粒体等の流体が挙げられる。内容物の種類としては、特に限定されないが、洗剤、薬剤、化粧品、医薬品、飲料、調味料、インキ、塗料、燃料等が挙げられる。
【0037】
包装体は、実施形態の積層体10のみから形成してもよく、ラベル、タグ、ストロー、外箱等の付属部材と組み合わせてもよい。リサイクルの観点では、付属部材を包装体から分離できることが好ましい。
【0038】
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。改変としては、構成要素の追加、置換、省略、その他の変更が挙げられる。
【符号の説明】
【0039】
10…積層体、11…シーラントフィルム、12…基材フィルム、13…押出層、20…多層シーラントフィルム、21…シーラント樹脂層、22…バリア樹脂層、23…接着層。
図1
図2