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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023036256
(43)【公開日】2023-03-14
(54)【発明の名称】シート積載装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 31/00 20060101AFI20230307BHJP
【FI】
B65H31/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021143203
(22)【出願日】2021-09-02
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(72)【発明者】
【氏名】落合 恭也
(72)【発明者】
【氏名】杉山 恵介
【テーマコード(参考)】
3F054
【Fターム(参考)】
3F054AA01
3F054BB07
3F054BB12
3F054DA13
(57)【要約】
【課題】十分な積載量を確保することができるシート積載装置を提供する。
【解決手段】シート積載装置400は、シートを積載する積載部100と、前記シートを受けて前記積載部へガイドするガイド部200と、前記ガイド部は下方へ傾斜しており、水平面に対して角度を持つ第一傾斜部201と、前記第一傾斜部201に連結され第一傾斜部201よりも下方に位置しかつ第一傾斜部201よりも水平面に対する角度が小さい第二傾斜部202と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを積載する積載部と、
前記シートを受けて前記積載部へガイドするガイド部と、を備え、
前記ガイド部は、下方へ傾斜しており、
水平面に対して角度を持つ第一傾斜部と、
前記第一傾斜部に連結され第一傾斜部よりも下方に位置しかつ第一傾斜部よりも水平面に対する角度が小さい第二傾斜部と、
を備えることを特徴とするシート積載装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシート積載装置であって、
前記ガイド部と前記積載部との間に前記シートを保持する保持部、
をさらに備えることを特徴とするシート積載装置。
【請求項3】
請求項2に記載のシート積載装置であって、
前記保持部は、前記第一傾斜部の延長線と交差する高さに設置される
ことを特徴とするシート積載装置
【請求項4】
請求項2または3に記載のシート積載装置であって、
前記保持部は、前記第二傾斜部の延長線と交差しない高さに設置される
ことを特徴とするシート積載装置
【請求項5】
請求項2乃至請求項4に記載のシート積載装置であって、
前記保持部は、前記シートを前記保持部の上に保持可能な第一の位置と、前記積載部へ落下させることが可能な第二の位置との間を移動可能であることを特徴とするシート積載装置
【請求項6】
請求項5に記載のシート積載装置であって、
前記保持部を前記第一の位置と前記第二の位置の間で移動させる付勢部材を設けたことを特徴とするシート積載装置
【請求項7】
請求項5に記載のシート積載装置であって、
前記保持部を前記第一の位置と前記第二の位置の間で移動させる駆動手段と、
前記保持部に積載したシートの積載量を検知する積載量検知手段をさらに備え、
前記駆動手段は、前記積載量検知手段による検知結果に基づいて動作することを特徴とするシート積載装置
【請求項8】
請求項5に記載のシート積載装置であって、
前記保持部を前記第一の位置と前記第二の位置の間で移動させる駆動手段と、
前記シート積載装置の稼働時間を測定する稼働時間測定手段をさらに備え、
前記稼働時間測定手段による測定結果に基づいて前記駆動手段が動作することを特徴とするシート積載装置
【請求項9】
請求項1乃至請求項8に記載のシート積載装置であって、
前記第一傾斜部と前記第二傾斜部の水平面に対する角度が調整可能なことを特徴とするシート積載装置
【請求項10】
請求項1乃至請求項9に記載のシート積載装置であって、
前記ガイド部の落下方向に直交する方向の両端部のそれぞれに複数の突起部を備える、
ことを特徴とするシート積載装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシート積載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、廃棄物を収納する容器本体と、この容器本体に取り付けられた蓋体とを備え、前記容器本体は対向側板の上縁から下向きの傾斜板を対設することにより一定の幅を有する落下口が容器本体の長手方向に沿って形成され、前記蓋体は上面に長方形の開口が形成されると共に、その開閉扉がヒンジを介して取り付けられ、かつ開口の対向側縁から下向きの傾斜板を対設することにより一定の幅を有する投入口が蓋体の長手方向に沿って形成され、この蓋体の投入口と前記容器本体の落下口とは上下に並ばないように互いに位置をずらして設けたことを特徴とする廃棄物容器が記載されている。
【0003】
特許文献2には、搬送用のカートに着脱自在に取り付ける機密文書保管回収袋であって、その袋本体の上面には該袋本体を閉塞して施錠可能とした蓋体を有し、該蓋体に、文書類が投入可能なスリット状であって一旦投入した文書類を取り出すことができないように上記スリット形状の変形を規制した投入口を設けたことを特徴とする機密文書保管回収袋が記載されている。
【0004】
【特許文献1】実公平07―014241
【特許文献2】特開2004―315168
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、十分な積載量を確保することができるシート積載装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るシート積載装置は、シートを積載する積載部と、前記シートを受けて前記積載部へガイドするガイド部と、を備え、前記ガイド部は下方へ傾斜しており、水平面に対して角度を持つ第一傾斜部と、前記第一傾斜部に連結され第一傾斜部よりも下方に位置しかつ第一傾斜部よりも水平面に対する角度が小さい第二傾斜部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、十分な積載量を確保することができるシート積載装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態の一例であるシート積載装置の外観図である。
図2】比較例におけるシートの動きの説明図である。
図3】本実施形態におけるシートの動きの説明図である。
図4】本実施形態に係るシート積載措置の内部構成図である。
図5】本実施形態において保持部を備える場合のシートの動きの説明図である。
図6】本実施形態における保持部と第一傾斜部の延長線との関係図である。
図7】本実施形態における保持部と第二傾斜部の延長線との関係図である。
図8】本実施形態において保持部に付勢部材を備えた場合の内部構成図である。
図9】本実施形態において保持部に駆動手段と積載量検知手段を備えた場合の内部構成図である。
図10】本実施形態において保持部に駆動手段と積載量検知手段を備えた場合のフローチャートである。
図11】本実施形態において保持部に駆動手段と稼働時間測定手段を備えた場合の内部構成図である。
図12】本実施形態において保持部に駆動手段と稼働時間測定手段を備えた場合のフローチャートである。
図13】本実施形態における第一・第二傾斜部の傾斜角度とシートの動きの説明図である。
図14】本実施形態に係る突起部を備えるガイド部の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、発明を実施するための形態を説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0010】
図1は、シート積載装置の外観図である。
【0011】
図1に示されるシート積載装置400はシートを積載する積載部100と、シートを受けて当該積載部100へシートをガイドするガイド部200を備えている。
【0012】
またガイド部200は下方へ傾斜しており、水平面に対して角度を持つ第一傾斜部201と、第一傾斜部201に連結され第一傾斜部201よりも下方に位置しかつ第一傾斜部201よりも水平面に対する角度が小さい第二傾斜部202を備えている。
【0013】
図2は、比較例におけるシートの動きの説明図である。
【0014】
図2(a)から(d)においては、ガイド部200は水平面に対して下方へ傾斜した一つの角度を持つ第一傾斜部201のみ備えている。積載部100は、積載部奥壁101と積載部底面102を備えている。
【0015】
図2(a)と(b)は、第一傾斜部201の角度が垂直に近い場合のシート001の動きを示している。
【0016】
また図2(c)と(d)は、第一傾斜部201の角度が水平に近い場合のシート001の動きを示している。
【0017】
図2(a)は、第一傾斜部201の角度が垂直に近い場合に、シート001がガイド部200から放出された状態を表している。図2(b)は、その後のシートが積載部奥壁101に寄りかかった状態で積載部底面102に立ってしまう状態を表している。
【0018】
図2(c)は、第一傾斜部201の角度が水平に近い場合に、シート001がガイド部200から放出された状態を表している。図2(d)は、その後のシート001が積載部底面102に丸まった状態で積載される状態を表している。
【0019】
このようにガイド部200が水平面に対して一つの角度を持つ第一傾斜部201のみ備えている場合には、図2(b)や図2(d)の状態で積載されるシート001が増えるためにシート001を揃えて積載することができなくなり、積載部100へのシート001の積載量が大幅に低下することになってしまう。
【0020】
図3は本実施形態におけるシートの動きの説明図である。
【0021】
図3のガイド部200は、下方へ傾斜しており、水平面に対して角度を持つ第一傾斜部201と、第一傾斜部201に連結され第一傾斜部201よりも下方に位置しかつ第一傾斜部201よりも水平面に対する角度が小さい第二傾斜部202を備えている。
【0022】
図3(a)は、シート001がガイド部200から放出された状態を表している。第一傾斜部201はシート001の落下速度を上げる役割を果たし、第二傾斜部202はシート001の姿勢を水平に近づける役割を果たす。
【0023】
図3(b)は、シート001が水平に近い姿勢、かつ一定以上の速度で放出されたシート001が積載部奥壁101へ突き当たり、揃った状態で積載部底面102に積載される動きを表している。
【0024】
図4は本実施形態に係るシート積載装置の内部構成図である。
【0025】
図4(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は断面図である。
【0026】
図4に示すように、シート積載装置400は、ガイド部200、積載部100、積載部底面102を備えており、ガイド部200と積載部底面102の間にシート001を保持する保持部300をさらに備えている。ガイド部200から放出されたシート001は、保持部300に一時的に保持される。
【0027】
このように保持部300に保持されたシート001は、複数枚、かつ水平状態で積載される。保持部300に積載されたシート001はその後、積載部底面102へと落下する。
【0028】
この保持部300から積載部底面102への落下の際、保持部300上に積載されたシート001は複数のシート001が水平に積載されているため、その束の揃った状態を保ったまま積載部底面102へ落下する。さらに具体的なシート001の動きは図5にて説明する。
【0029】
図5は本実施形態において保持部を備える場合のシートの動きの説明図である。
【0030】
図5(a)から(c)は、保持部300がない場合のシート001の動きを示したものである。
【0031】
図5(a)は、第一傾斜部201と第二傾斜部202を備えたガイド部200から放出された状態を示す。
【0032】
図5(b)のように積載されるシート001もあるが、図5(c)のように積載部奥壁101に寄り掛かった状態で着地するシート001もある。
【0033】
図5(c)では、ガイド部200から保持部300上面までの落下距離が長いため、落下中のシート001の姿勢が垂直状態へと変化することがある。これにより、積載部奥壁101に寄り掛かった状態で着地するシート001が発生する場合がある。
【0034】
図5(d)から(e)は保持部300がある場合のシート001の動きを示したものである。
【0035】
図5(d)は、保持部300がある場合のシート001の動きを示したものである。第一傾斜部201と第二傾斜部202を備えたガイド部200から放出された状態を示す。
【0036】
図5(e)に示すように、シート001は保持部300上に水平に揃った状態で積載される。ガイド部200から保持部300上面までの落下距離が短いため、落下中のシート001の姿勢が変化しにくく、水平に揃った状態で積載される。
【0037】
保持部300に積載されたシート001はその後、積載部底面102へと落下して積載される。積載部底面102への落下の際には、保持部300上に積載されたシート001は複数のシート001が水平に積載されており、自重も大きく空気抵抗に負けないため、その束の揃った状態を保ったまま積載部底面102へ落下することとなる。
【0038】
図6は本実施形態における保持部と第一傾斜部の延長線との関係図である。
【0039】
図6(a)は、保持部300を第一傾斜部201の延長線と交差しない高さに設置する場合のシート001の動きである。
【0040】
図6(a)では、ガイド部200から保持部300上面までの落下距離が長いため、落下中のシート001の姿勢が垂直状態へと変化することがある。これにより、積載部奥壁101に寄り掛かった状態で着地するシート001が発生する場合がある。
【0041】
図6(b)は、保持部300を第一傾斜部201の延長線と交差する高さに設置する場合のシート001の動きである。
【0042】
図6(b)では、ガイド部200から保持部300上面までの落下距離が短いため、落下中のシート001の姿勢が変化しにくく、シート001は保持部300上にシート001のように水平に揃った状態で積載される。
【0043】
図7は本実施形態における保持部と第二傾斜部の延長線との関係図である。
【0044】
図7(a)は、保持部300を第二傾斜部202の延長線と交差する高さに設置する場合のシート001の動きを示したものである。
【0045】
図7(a)に示すように、ガイド部200から放出されたシート001は積載部奥壁101へ突き当たる前に保持部300の上面に着地する。このためシート001は揃った状態では積載できない。
【0046】
図7(b)は、保持部300を第二傾斜部202の延長線と交差しない高さに設置する場合のシート001の動きを示したものである。
【0047】
図7(b)では、ガイド部200から放出されたシート001は積載部奥壁101に突き当てた後に保持部300の上面に積載される。このためシート001は揃った状態で積載することができる。
【0048】
図8は本実施形態において保持部に付勢部材を備えた場合の内部構成図である。
【0049】
図8のシート積載装置400は、保持部300を第一の位置304と第二の位置305の間で移動させる付勢部材301を設けている。付勢部材301として図中ではバネが描かれているが、付勢部材301はその他の弾性体でもよい。
【0050】
第一の位置304は保持部300上にシート001を保持できる保持部300の位置を示し、第二の位置305は保持部300上にシート001を保持できず、積載部底面102へ落下させざるを得ない保持部300の位置を示している。
【0051】
図8(a)は、保持部300が付勢部材301によってシート001を保持部300上に保持可能な第一の位置304にある場合の状態を示す。
【0052】
図8(a)では保持部300を第一の位置304に保持するために付勢部材301が伸びた状態を示しているが、付勢部材301が縮んだ状態で保持部300を第一の位置304に保持してもよい。
【0053】
図8(b)は、保持部300が付勢部材301によってシート001を保持部300上に保持可能でない第二の位置305にある場合の状態を示す。
【0054】
図8(b)では保持部300を第二の位置305に保持するために、付勢部材301が縮んだ状態を示しているが、付勢部材301が伸びた状態で保持部300を第一の位置304に保持してもよい。
【0055】
図8(a)の状態から図8(b)の状態へ保持部300の位置が変化することにより、保持部300上に積載されたシート001は、積載部底面102へ落下する。
【0056】
図9は本実施形態において保持部に駆動手段と積載量検知手段を備えた場合の内部構成図である。
【0057】
図9において、保持部300を第一の位置304と第二の位置305の間で移動させる駆動手段302と、保持部300上に積載したシート001の積載量を検知する積載量検知手段303を備えている。
【0058】
駆動手段302は、図中ではモータとベルトの組み合わせを描いているが、保持部300を移動させることができるものであればその他の駆動手段でもよい。
【0059】
積載量検知手段303は、保持部300上に積載されたシート001の総量を検知する手段である。積載量検知手段303は、反射型や透過型などの光学センサでもよいし、メカ的な機構でもよい。
【0060】
図9(a)は、保持部300が駆動手段302によってシート001を保持可能な第一の位置304にある場合の状態を示す。
【0061】
図9(b)は、保持部300が駆動手段302によってシート001を保持可能でない第二の位置305にある場合の状態を示す。
【0062】
図9(a)の状態から図9(b)の状態へ保持部300の位置が変化することにより、保持部300上に積載されたシート001は、積載部底面102へ落下する。
【0063】
また、駆動手段302は、積載量検知手段303により検知されたシート001の総量に基づいて動作する。
【0064】
図10は本実施形態において保持部に駆動手段と積載量検知手段を備えた場合の制御手段のフローチャートである。
【0065】
以下、図10のフローチャートについて説明する。
【0066】
制御手段は、シート001の積載量を検知する(S1)。検知した積載量が指定枚数以上か否かを判断し(S2)、指定枚数以上になった場合には駆動手段302により第一の位置304から第二の位置305へ保持部300を移動させる(S3)。このタイミングで保持部300上に積載されたシート001は、積載部底面102へ落下する。
【0067】
その後、制御手段は、駆動手段302により第一の位置304から第二の位置305へ保持部300を移動させ(S4)、駆動手段を停止させる(S5)。これにより保持部300は新たなシート001を保持部300へ積載できるようになる。
【0068】
図11は本実施形態において保持部に駆動手段と稼働時間測定手段を備えた場合の内部構成図である。
【0069】
図11では、保持部300を第一の位置304と第二の位置305の間で移動させる駆動手段302に加え、さらに積載装置の稼働時間を測定する稼働時間測定手段306を備えている。
【0070】
図11(a)は、保持部300が駆動手段302によってシート001を保持可能な第一の位置304にある場合の状態を示す。
【0071】
図11(b)は、保持部300が駆動手段302によってシート001を保持可能でない第二の位置305にある場合の状態を示す。
【0072】
図11(a)の状態から図11(b)の状態へ保持部300の位置が変化することにより、保持部300上に積載されたシート001は、積載部底面102へ落下する。
【0073】
稼働時間測定手段306は稼働時間を測定し、当該測定された稼働時間に基づいて駆動手段302は動作する。
【0074】
図12は本実施形態において保持部に駆動手段と稼働時間測定手段を備えた場合の制御手段のフローチャートである。
【0075】
以下、図12のフローチャートについて説明する。
【0076】
制御手段は、稼働時間測定手段306により測定された稼働時間を測定する(S6)。稼働時間が指定時間になったか否かを判断し(S7)、指定時間以上になった場合には駆動手段302により第一の位置304から第二の位置305へ保持部300を移動させる(S8)。このタイミングで保持部300上に積載されたシート001は、積載部底面102へ落下する。
【0077】
その後、制御手段は、駆動手段302により第一の位置304から第二の位置305へ保持部300を移動させ(S9)、駆動手段302を停止させる(S10)。これにより保持部300は新たなシート001を保持部300へ積載できるようになる。
【0078】
図13は本実施形態における第一傾斜部201及び第二傾斜部202の傾斜角度とシートの動きの説明図である。
【0079】
図13(a)~(f)においては、第一傾斜部201の角度調整をする第一角度調整手段203と、第二傾斜部202の角度調整をする第二角度調整手段204をさらに備えている。
【0080】
図13(a)(b)は第一傾斜部201及び第二傾斜部202の傾斜角度が適切な場合のシート001の動きを示している。その条件において、図13(a)はシート001が第二傾斜部202から放出された状態を表しており、図13(b)はその後にシート001が積載部底面102に積載される状態を表している。
【0081】
図13(a)及び(b)で、水平に近い状態で第二傾斜部202から放出されたシート001は、水平に近い状態かつ適切な速度で積載部奥壁101へ突き当たることにより、積載部底面102へ揃って積載される。
【0082】
図13(c)(d)は第一傾斜部201の傾斜角度が水平に近い場合のシート001の動きを示している。その条件において、図13(c)はシート001が第二傾斜部202から放出される状態を表しており、図13(d)はその後にシート001が積載部底面102に積載される状態を表している。
【0083】
図13(c)及び(d)では、第一傾斜部201の傾斜角度が水平に近いためにシート001の速度を上げることができない。その結果、積載部奥壁101へ突き当てることができず、シート001は積載部底面102へ揃わない状態で積載される。
【0084】
図13(e)(f)は第二傾斜部202の傾斜角度の角度が垂直方向に近い場合のシート001の動きを示している。その条件において、図13(e)はシート001が第二傾斜部202から放出された状態を表しており、図13(f)はその後にシート001が積載部底面102に積載される状態を表している。
【0085】
図13(e)及び(f)では、第二傾斜部202の傾斜角度の角度が垂直方向に近いためシート001は第二傾斜部202から水平に近い状態では放出されない。その結果、用紙が積載部奥壁101に沿って落下して積載部奥壁101に寄り掛かった状態で着地してしまう。
【0086】
このように第一傾斜部201と第二傾斜部202の傾斜角度によりシート001の動きは様々に変化してしまう。図13(b)のようにシート001を積載部に揃って積載するようにするためには、第一角度調整手段203と第二角度調整手段204により、第一傾斜部201と第二傾斜部202の角度を最適にする必要がある。
【0087】
ここでの最適な角度は、初期に最適であったとしてもその後の使用による経時劣化などの諸条件により変化してくることがある。このような状況を改善するためにも第一角度調整手段203と第二角度調整手段204により、第一傾斜部201と第二傾斜部202の角度を最適にする必要があることは言うまでもない。
【0088】
また、図13では保持部300を図示していないが、保持部300を備える場合でも、第一傾斜部201と第二傾斜部202の角度を最適にする必要があることは言うまでもない。
【0089】
図14は本実施形態に係る突起部を備えるガイド部の説明図である。
【0090】
図14(a)(b)は、ガイド部200の落下方向に直交する方向の両端部であるガイド部端205のそれぞれに、複数の突起部206を備える状態を示している。
【0091】
図14(a)(b)にあるように、ガイド部端205に突起部206を付けることでシート001にコシを付けることができる。シート001にこのようなコシを付けることにより、シート001先端が第二傾斜部202から放出された際に、シート001の両端が下向きに垂れ下がるのを抑制することができる。
【0092】
このように突起部206の存在があることで、シート001の落下時の姿勢を安定させることができ、シート001の積載状態を安定させる効果がある。
●まとめ
【0093】
本発明の一実施形態にかかるシート積載装置400は、シート001を積載する積載部100と、シート001を受けて積載部100へガイドするガイド部200と、ガイド部200は下方へ傾斜しており、水平面に対して角度を持つ第一傾斜部201と、第一傾斜部201に連結され第一傾斜部201よりも下方に位置しかつ第一傾斜部201よりも水平面に対する角度が小さい第二傾斜部20と、を備えている。
【0094】
これによりシート001が積載部奥壁101に立つことや積載部底面102で折れ曲がることを防止できる。その結果シート001を水平に揃えて積載し、十分な積載量を確保することにつながる。
【0095】
シート積載装置400は、ガイド部200と積載部100との間にシート001を保持する保持部300、をさらに備えている。
【0096】
これによりガイド部200から保持部300上面までの落下距離を短くすることができるため、落下中のシート001の姿勢が変化しにくく保持部300上に水平に揃った状態で積載される。
【0097】
このように積載されたシート001はその後、積載部底面102へと落下して積載されるが、複数のシート001の束が揃った状態を保ったまま積載部底面102へ落下することとなるので、シート001を水平に揃えて積載し、十分な積載量を確保することにつながる。
【0098】
シート積載装置400は、保持部300は第一傾斜部201の延長線と交差する高さに設置されることを特徴としている。
【0099】
これにより保持部300へ落下するシート001の落下距離を短くすることができ、落下姿勢は崩れにくくできる。その結果、シート001を水平に揃えて積載し、十分な積載量を確保することにつながる。
【0100】
シート積載装置400は、保持部300は、第二傾斜部202の延長線と交差しない高さに設置されることを特徴としている。
【0101】
ガイド部200から放出されたシート001は積載部奥壁101へ突き当たらずに着地することを防ぐことができる。
【0102】
その結果、シート001の揃わない状態での積載を防ぐことにより、シート001を水平に揃えて積載し、十分な積載量を確保することにつながる。
【0103】
シート積載装置400は、保持部300は、シート001を保持部300の上に保持可能な第一の位置304と、積載部100へ落下させることが可能な第二の位置305との間を移動可能である。
【0104】
これにより、保持部300上には一時的に積載されたシート001が積載部底面102へ落下することで、保持部300上にはシートが積載し過ぎない。
【0105】
また、保持部300上に積載されたシート001が、ガイド部200から放出されたシート001が積載部奥壁101へ突き当たることで積載部底面102に揃って積載されることを妨げない。
【0106】
その結果、シート001を水平に揃えて積載し、十分な積載量を確保する効果もある。
【0107】
シート積載装置400は、保持部300を第一の位置304と第二の位置305の間で移動させる付勢部材301を設けている。
【0108】
このため、簡単な機構でシート001を保持部300から積載部100へ落下させることができる。
【0109】
シート積載装置400は、保持部300を第一の位置304と第二の位置305の間で移動させる駆動手段302と、保持部300に積載したシート001の積載量を検知する積載量検知手段303をさらに備える。
【0110】
駆動手段302は、積載量検知手段303による検知結果に基づいて動作する。
【0111】
シート001を保持部300から積載部100へ落下させるタイミングを積載量検知手段303により決めることができるため、保持部300へ積載されるシート001の量を一定量以下に制限できる。
【0112】
シート積載装置400は、保持部300を第一の位置304と第二の位置305の間で移動させる駆動手段302と、稼働時間を測定する稼働時間測定手段306をさらに備える。駆動手段302は、稼働時間測定手段306による測定結果に基づいて動作する。
【0113】
シート積載装置400は、シート001を保持部300から積載部100へ落下させるタイミングを稼働時間測定手段306により決めることができる。
【0114】
このためシート積載装置400の稼働時間が増えた場合でも、保持部300へ積載されるシート001の量を一定量以下に制限できる。
【0115】
シート積載装置400は、第一傾斜部201の水平面に対する角度を調整することができる第一角度調整手段203と、第二傾斜部202の水平面に対する角度を調整することができる第二角度調整手段204をさらに備えている。
【0116】
第一傾斜部201と第二傾斜部202の角度を調整することにより、積載部100の高さや幅(奥行)などの形状に合わせてシート001が積載部奥壁101に立つことや積載部底面102で折れ曲がることを防止することができる。
【0117】
その結果シート001を水平に揃えて積載し、十分な積載量を確保することにつながる。
【0118】
シート積載装置400は、ガイド部200の落下方向に直交する方向の両端部であるガイド部端205のそれぞれに複数の突起部206を備えている。
【0119】
このためガイド部200から放出されたシート001は安定した姿勢を確保できる。
【0120】
その結果、シート001は水平姿勢に近い状態で落下し、積載部奥壁101に立つことや積載部底面102で折れ曲がることを防止することができる。
【0121】
結果としてシート001を水平に揃えて積載し、十分な積載量を確保することにつながる。
【符号の説明】
【0122】
001 シート
100 積載部
101 積載部奥壁
102 積載部底面
200 ガイド部
201 第一傾斜部
202 第二傾斜部
203 第一角度調整手段
204 第二角度調整手段
205 ガイド部端
206 突起部
300 保持部
301 付勢部材
302 駆動手段
303 積載量検知手段
304 第一の位置
305 第二の位置
306 稼働時間測定手段
400 シート積載装置
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