(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023036563
(43)【公開日】2023-03-14
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/02 20060101AFI20230307BHJP
B01J 3/03 20060101ALI20230307BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
B01J3/03 A
B01J3/03 J
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139868
(22)【出願日】2022-09-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0117027
(32)【優先日】2021-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0117029
(32)【優先日】2021-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0123220
(32)【優先日】2021-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0100376
(32)【優先日】2022-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】316008145
【氏名又は名称】ウォニク アイピーエス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】WONIK IPS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】75,Jinwisandan-ro,Jinwi-myeon,Pyeongtaek-si,Gyeonggi-do,17709,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ノ ソンホ
(72)【発明者】
【氏名】イ ジョンファン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン チョンファン
(72)【発明者】
【氏名】キム テドン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨンジュン
(72)【発明者】
【氏名】クム ムンチョル
(72)【発明者】
【氏名】パク チャンス
(72)【発明者】
【氏名】キム ミスク
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨンギ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高圧及び低圧の変圧によって基板処理が行われる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、底面120の中心側に取り付け溝130を含むチャンバ本体110と、チャンバ本体の取り付け溝に内挿されるように設けられ、上面に基板1が載置される基板支持部200と、内部空間に上下移動可能に設けられ、下降を通じて一部が取り付け溝に隣接した底面と密着して内部空間を基板支持部が位置する密閉された処理空間S2と、それ以外の非処理空間S1に分割するインナーリード部300と、処理空間と連通し、処理空間に対する圧力を調節する第1圧力調節部400と、非処理空間と連通し、処理空間と独立して非処理空間に対する圧力を調節する第2圧力調節部500と、第1圧力調節部及び第2圧力調節部を介した処理空間及び非処理空間に対する圧力調節を制御する制御部と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開放され、底面の中心側に取り付け溝が形成され、一側に基板を搬出入するためのゲートを含むチャンバ本体と、前記チャンバ本体の上部に結合され、内部空間を形成するトップリードを含むプロセスチャンバと、
前記チャンバ本体の前記取り付け溝に内挿されるように設けられ、上面に基板が載置される基板支持部と、
前記内部空間に上下移動可能に設けられ、下降を通じて一部が前記取り付け溝に隣接した前記底面と密着して、前記内部空間を前記基板支持部が位置する密閉された処理空間と、それ以外の非処理空間に分割するインナーリード部と、
前記処理空間と連通し、前記処理空間に対する圧力を調節する第1圧力調節部と、
前記非処理空間と連通し、前記処理空間と独立して前記非処理空間に対する圧力を調節する第2圧力調節部と、
前記第1圧力調節部及び前記第2圧力調節部を介した前記処理空間及び前記非処理空間に対する圧力調節を制御する制御部と、
を含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記第1圧力調節部は、
前記処理空間にプロセスガスを供給する第1ガス供給部と、前記処理空間に対する排気を行う第1ガス排気部とを含み、
前記第2圧力調節部は、
前記プロセスチャンバの一側面に形成されるガス排気孔に連結され、前記非処理空間に対する排気を行う第2ガス排気部と、前記プロセスチャンバの他側面に形成されるガス供給孔に連結されることにより、前記非処理空間と連通して前記非処理空間に充填ガスを供給する第2ガス供給部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記インナーリード部が上昇して前記処理空間及び前記非処理空間が互いに連通した状態で、前記第1ガス供給部を介してパージガスを供給し、前記第2ガス排気部を介して排気を行うことを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記インナーリード部の上昇前に、前記処理空間と前記非処理空間の圧力が互い等しくなるように、前記第1圧力調節部及び前記第2圧力調節部の少なくとも一つを制御することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第1圧力調節部を介して基板処理のために、前記基板が載置される前記処理空間の圧力を常圧より高い第1圧力と常圧より低い第2圧力との間で変圧することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、
基板処理が行われる間、前記第2圧力調節部を介して前記非処理空間の圧力を真空に維持することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
基板処理が行われる間、前記第2圧力調節部を介して前記非処理空間の圧力を前記処理空間の圧力より低く維持することを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、
基板処理のために、前記第1圧力調節部を介して前記処理空間の圧力を前記第1圧力から前記第2圧力を経て前記第1圧力に順次に複数回繰り返し変圧することを特徴とする請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第1圧力調節部は、
前記処理空間と連通するように設けられ、前記処理空間にプロセスガスを供給し、前記基板支持部の縁に隣接して設けられる第1ガス供給部を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記第1圧力調節部は、
前記処理空間と連通するように設けられ、前記処理空間にプロセスガスを供給する第1ガス供給部を含み、
前記第1ガス供給部は、
前記取り付け溝の縁に設けられ、前記プロセスガスを噴射するガス噴射部と、前記プロセスチャンバの下部面を貫通して備えられ、外部から前記プロセスガスを前記ガス噴射部に供給するガス供給流路と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記インナーリード部は、
前記内部空間で上下移動するインナーリードと、前記インナーリード内部に前記処理空間と連通して備えられるガス供給流路と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記第1圧力調節部は、
前記インナーリード部の下部に配置され、前記ガス供給流路を介して伝達されるプロセスガスを前記処理空間に噴射する第1ガス供給部を含むことを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記第1ガス供給部は、
前記インナーリード部の下側に配置され、多数の噴射孔が備えられる噴射プレートを含むことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記第1ガス供給部は、
前記噴射プレートの縁を支持し、前記インナーリード部の底面に結合する噴射プレート支持部と、前記噴射プレート支持部を貫通して前記インナーリード部に結合する複数の締結部材と、をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記インナーリードは、
底面に前記第1ガス供給部の少なくとも一部が挿入されて設けられる挿入取り付け溝が形成され、
前記第1ガス供給部は、
前記挿入取り付け溝に挿入されて設けられた状態で、底面が前記インナーリード底面と平面をなすことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記プロセスチャンバは、
前記インナーリード部と接触する下部面に外部から導入されるプロセスガスが伝達されるように備えられるガス導入流路を含み、
前記インナーリード部は、
下降を通じて前記底面と密着することにより、前記ガス導入流路と前記ガス供給流路とを連結し、前記ガス供給流路にプロセスガスが供給されることを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記第1圧力調節部は、
前記処理空間に対する排気を通じて前記処理空間の圧力を常圧より高い圧力に制御する高圧制御部と、前記処理空間に対するポンプを介して前記処理空間の圧力を常圧より低い圧力に制御するポンプ制御部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記高圧制御部は、
前記処理空間と外部排気装置との間が連通するように設けられる高圧排気ラインと、前記高圧排気ライン上に設けられ、前記処理空間の圧力を常圧より高い圧力に制御するように、前記処理空間から前記外部排気装置に流れるプロセスガスの量を制御する高圧制御バルブと、を含み、
前記ポンプ制御部は、
前記処理空間と外部真空ポンプとの間が連通するように設けられるポンプ排気ラインと、前記ポンプ排気ライン上に設けられ、前記処理空間の圧力を常圧より低い圧力に制御するように、前記処理空間から前記外部真空ポンプに流れる前記プロセスガスの量を制御するポンプ制御バルブと、を含むことを特徴とする請求項17に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記第2ガス排気部は、
前記ガス排気孔と外部排気装置との間が連通するように設けられる非処理空間排気ラインと、前記非処理空間排気ライン上に設けられ、前記非処理空間の圧力を常圧より高い圧力に制御するように、前記非処理空間から前記外部排気装置に流れる充填ガスの量を制御する非処理空間高圧制御バルブと、を含むことを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項20】
前記第2ガス排気部は、
前記ガス排気孔と外部真空ポンプとの間が連通するように設けられる非処理空間ポンプ排気ラインと、前記非処理空間ポンプ排気ライン上に設けられ、前記非処理空間の圧力を常圧より低い圧力に制御するように、前記非処理空間から前記外部真空ポンプに流れる充填ガスの量を制御する非処理空間ポンプ制御バルブと、を含むことを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関し、より詳細には、高圧及び低圧の変圧によって基板処理が行われる基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
基板処理装置は、ウエハなどの基板に対する工程を処理するものであり、一般に基板に対するエッチング、蒸着、熱処理などを行うことができる。
【0003】
このとき、基板上に蒸着による成膜する場合、基板の薄形成後の膜内不純物除去及び膜の特性を改善するための工程が求められている。
【0004】
特に、3次元半導体素子、高いアスペクト比を有する基板の登場に応じてステップカバレッジの規格を満たすために蒸着温度をより低温化するか、不純物の含量の高いガスを必然的に使用することより、膜内の不純物除去がさらに難しくなっている実状である。
【0005】
従って、基板上に薄膜形成後の薄膜特性の劣化がなくても薄膜内に存在する不純物を除去して薄膜の特性を改善することができる基板処理方法とこれを行う基板処理装置が求められている。
【0006】
また、基板上の薄膜だけでなく、チャンバ内部に残っている微量の不純物などにより、蒸着される薄膜が汚染されるなどの問題があり、これにより、基板を支持する基板支持部を含むチャンバ内部に対する不純物の除去などが必要である。
【0007】
このような問題点を改善するために、従来の特許文献1は、高圧及び低圧の雰囲気を繰り返し形成し、基板表面及びチャンバ内部の不完全性を低減して薄膜の特性を改善する基板処理方法を開示した。
【0008】
しかし、従来の基板処理装置に前述した基板処理方法を適用する場合、基板を処理する処理空間の容積が比較的大きいため、速い圧力変化速度を実現できない問題があった。
【0009】
また、従来の基板処理装置は、低圧である0.01Torrから高圧である5Barレベルの広い圧力範囲を短時間で繰り返し行う工程を実現できないという問題があった。
【0010】
このような問題点を改善するために、従来の基板処理装置に処理空間の容積を最小化したが、処理空間内にプロセスガスを供給するためのガス供給部の構成により依然としてデッドボリュームが増加する問題があった。
【0011】
また、制限された処理空間内の容積を最小化しながらガス供給部を別途設けなければならないことから、基板支持部に隣接した位置にガス供給部を配置しており、これにより、基板縁側からプロセスガスが供給され、基板中心側までスムーズにプロセスガスが伝達できず、均一な基板処理が行えないという問題があった。
【0012】
特に、従来の基板処理装置は、基板支持部とガス供給部との間に処理空間を排気するためのポンプ流路が形成されているが、基板中心側までプロセスガスが伝達されないという問題があった。
【0013】
また、従来の基板処理装置は、高圧と低圧との間の繰り返し変圧により基板処理を行うことにより、密閉された処理空間のためのシールの損傷が容易に生じ、これにより、高圧環境で内部のプロセスガスが漏れるか、低圧環境で外部の不純物が流入しやすい問題があった。
【0014】
この場合、プロセスチャンバの外部にプロセスガスなどの有害物質が漏れる問題があった。
【0015】
また、従来の基板処理装置は、高圧と低圧が繰り返し変圧される処理空間に対する排気を単一ラインで行うことにより、外部に連結される外部真空ポンプが高圧に曝され、損傷するなど耐久性が低下する問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】韓国 特許出願第10-2021-0045294A号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の目的は、前記の問題を解決するために、不純物の流入を防止してプロセスガスの外部漏出を防止して基板処理品質と安全性が向上される基板処理装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、前記のような本発明の目的を達成するために創出されたものであり、本発明は、上部が開放され、底面の中心側に取り付け溝が形成され、一側に基板を搬出入するためのゲートを含むチャンバ本体と、前記チャンバ本体の上部に結合され、内部空間を形成するトップリードを含むプロセスチャンバと、前記チャンバ本体の前記取り付け溝に内挿されるように設けられ、上面に基板が載置される基板支持部と、前記内部空間に上下移動可能に設けられ、下降を通じて一部が前記取り付け溝に隣接した前記底面と密着して、前記内部空間を前記基板支持部が位置する密閉された処理空間と、それ以外の非処理空間に分割するインナーリード部と、前記処理空間と連通し、前記処理空間に対する圧力を調節する第1圧力調節部と、前記非処理空間と連通し、前記処理空間と独立して前記非処理空間に対する圧力を調節する第2圧力調節部と、前記第1圧力調節部及び前記第2圧力調節部を介した前記処理空間及び前記非処理空間に対する圧力調節を制御する制御部と、を含むことを特徴とする基板処理装置を開示する。
【0019】
前記第1圧力調節部は、前記処理空間にプロセスガスを供給する第1ガス供給部と、前記処理空間に対する排気を行う第1ガス排気部とをことができる。
【0020】
前記第2圧力調節部は、前記プロセスチャンバの一側面に形成されるガス排気孔に連結され、前記非処理空間に対する排気を行う第2ガス排気部を含むことができる。
【0021】
前記第2圧力調節部は、前記プロセスチャンバの他側面に形成されるガス供給孔に連結されることにより、前記非処理空間と連通して前記非処理空間に充填ガスを供給する第2ガス供給部を含むことができる。
【0022】
前記第2圧力調節部は、前記非処理空間に対する排気を行う第2ガス排気部と、前記非処理空間と連通して前記非処理空間に充填ガスを伝達する第2ガス供給部と、を含み、前記第2ガス供給部は、前記プロセスチャンバの一側面に形成されるガス供給孔であり、前記第2ガス排気部は、前記プロセスチャンバの他側面に形成されるガス排気孔であってもよい。
【0023】
前記制御部は、前記インナーリード部が上昇して前記処理空間及び前記非処理空間が互いに連通した状態で、前記第1ガス供給部を介してパージガスを供給し、前記第2ガス排気部を介して排気を行うことができる。
【0024】
前記制御部は、前記インナーリード部の上昇前に、前記処理空間と前記非処理空間の圧力が互い等しくなるように、前記第1圧力調節部及び前記第2圧力調節部の少なくとも一つを制御することができる。
【0025】
前記制御部は、前記第1圧力調節部を介して基板処理のために、前記基板が載置される前記処理空間の圧力を常圧より高い第1圧力と常圧より低い第2圧力との間で変圧することができる。
【0026】
前記制御部は、前記第2圧力調節部を介して基板処理が行われる間、前記非処理空間の圧力を一定に維持することができる。
【0027】
前記制御部は、前記第2圧力調節部を介して基板処理が行われる間、前記非処理空間の圧力を真空に維持することができる。
【0028】
前記制御部は、前記第2圧力調節部の前記非処理空間に対する排気を通じて前記非処理空間の圧力を調節することができる。
【0029】
前記制御部は、前記第2圧力調節部を介して前記非処理空間に充填ガスを供給し、前記非処理空間の圧力を調節することができる。
【0030】
前記制御部は、前記第2圧力調節部を介して基板処理が行われる間、前記非処理空間の圧力を前記処理空間の圧力より低く維持することができる。
【0031】
前記制御部は、前記第2圧力調節部を介して基板処理が行われる間、前記非処理空間の圧力を前記第2圧力に維持することができる。
【0032】
前記制御部は、前記第1圧力調節部を介して前記第1圧力から常圧に前記処理空間の圧力を下降させ、常圧から真空の前記第2圧力に前記処理空間の圧力を段階的に下降させることができる。
【0033】
前記制御部は、基板処理のために、前記第1圧力調節部を介して前記処理空間の圧力を前記第1圧力から前記第2圧力を経て前記第1圧力に順次に複数回繰り返し変圧することができる。
【0034】
前記第1圧力調節部は、前記処理空間と連通するように設けられ、前記処理空間にプロセスガスを供給し、前記基板支持部の縁に隣接して設けられるガス供給部を含むことができる。
【0035】
前記第1圧力調節部は、前記処理空間と連通するように設けられ、前記処理空間にプロセスガスを供給するガス供給部を含み、前記ガス供給部は、前記取り付け溝の縁に設けられ、前記プロセスガスを噴射するガス噴射部と、前記プロセスチャンバの下部面を貫通して備えられ、外部から前記プロセスガスを前記ガス噴射部に供給するガス供給流路と、をことができる。
【0036】
前記インナーリード部は、前記内部空間で上下移動するインナーリードと、前記インナーリード内部に前記処理空間と連通して備えられるガス供給流路と、を含むことができる。
【0037】
前記インナーリード部の下部に配置され、前記ガス供給流路を介して伝達されるプロセスガスを前記処理空間に噴射するガス供給部をさらに含むことができる。
【0038】
前記ガス供給部は、前記インナーリード部の下側に配置され、多数の噴射孔が備えられる噴射プレートを含むことができる。
【0039】
前記ガス供給部は、前記噴射プレートの縁を支持し、前記インナーリード部の底面に結合する噴射プレート支持部を含むことができる。
【0040】
前記ガス供給部は、前記噴射プレート支持部を貫通して前記インナーリード部に結合する複数の締結部材をさらに含むことができる。
【0041】
前記噴射プレートは、前記インナーリード部と間に前記プロセスガスが拡散する拡散空間を形成するように、前記インナーリード部の下側に離隔配置することができる。
【0042】
前記噴射プレートは、金属又は石英材質で形成されてもよい。
【0043】
前記噴射プレート支持部は、内面に中心側に向かって突出されて形成され、前記噴射プレート底面縁が載置される支持端差を含むことができる。
【0044】
前記インナーリードは、底面に前記ガス供給部の少なくとも一部が挿入されて設けられる挿入取り付け溝が形成されてもよい。
【0045】
前記挿入取り付け溝は、内面が縁から中心側に行くほど上側に高くなる傾斜が形成されてもよい。
【0046】
前記ガス供給部は、前記挿入取り付け溝に挿入されて設けられた状態で、底面が前記インナーリード底面と平面をなすことができる。
【0047】
前記インナーリードは、底面の中心側に前記ガス供給流路終端と連結されるガス導入溝が形成されてもよい。
【0048】
前記ガス供給部は、前記ガス導入溝に挿入配置されて供給される前記プロセスガスを拡散する拡散部材をさらに含むことができる。
【0049】
前記拡散部材は、中心へ行くほど、高さが高くなるように側面に傾斜面が形成されてもよい。
【0050】
前記プロセスチャンバは、前記インナーリード部と接触する下部面に、外部から導入される前記プロセスガスが伝達されるように備えられるガス導入流路を含み、前記インナーリード部は、下降を通じて前記底面と密着することにより、前記ガス導入流路と前記ガス供給流路とを連結し、前記ガス供給流路にプロセスガスが供給され得る。
【0051】
前記ガス供給流路は、前記インナーリードの縁側の前記ガス導入流路に対応する位置に備えられ、前記ガス導入流路と連結される垂直供給流路と、前記垂直供給流路から前記インナーリード中心側に備えられる水平供給流路を含むことができる。
【0052】
前記第1圧力調節部は、前記処理空間に対する排気を通じて前記処理空間の圧力を常圧より高い圧力に制御する高圧制御部と、前記処理空間に対するポンプを介して前記処理空間の圧力を常圧より低い圧力に制御するポンプ制御部と、を含むことができる。
【0053】
前記高圧制御部は、前記処理空間と外部排気装置との間が連通するように設けられる高圧排気ラインと、前記高圧排気ライン上に設けられ、前記処理空間の圧力を常圧より高い圧力に制御するように、前記処理空間から前記外部排気装置に流れる前記プロセスガスの量を制御する高圧制御バルブと、を含み、前記ポンプ制御部は、前記処理空間と外部真空ポンプとの間が連通するように設けられるポンプ排気ラインと、前記ポンプ排気ライン上に設けられ、前記処理空間の圧力を常圧より低い圧力に制御するように、前記処理空間から前記外部真空ポンプに流れる前記プロセスガスの量を制御するポンプ制御バルブと、を含むことができる。
【0054】
前記第2ガス排気部は、前記ガス排気孔と外部排気装置との間が連通するように設けられる非処理空間排気ラインと、前記非処理空間排気ライン上に設けられ、前記非処理空間の圧力を常圧より高い圧力に制御するように、前記非処理空間から前記外部排気装置に流れる充填ガスの量を制御する非処理空間高圧制御バルブと、を含むことができる。
【0055】
前記第2ガス排気部は、前記ガス排気孔と外部真空ポンプとの間が連通するように設けられる非処理空間ポンプ排気ラインと、前記非処理空間ポンプ排気ライン上に設けられ、前記非処理空間の圧力を常圧より低い圧力に制御するように、前記非処理空間から前記外部真空ポンプに流れる充填ガスの量を制御する非処理空間ポンプ制御バルブと、を含むことができる。
【発明の効果】
【0056】
本発明による基板処理装置は、チャンバ内部の基板が処理される処理空間の容積を最小化して、広い圧力範囲の圧力変化速度を向上させることができ、これにより、低圧の0.01Torrから高圧の5Barまで1Bar/sの高い変化速度で圧力変化が可能な利点がある。
【0057】
また、本発明による基板処理装置は、基板支持部の上側でプロセスガスを噴射するにつれて、基板支持部の隣接位置に別途のガス供給部の構成設置を省略して、デッドボリュームを低減し、容積最小化が可能な利点がある。
【0058】
また、本発明による基板処理装置は、基板支持部の上側で基板に向けてプロセスガスを噴射するにつれて、基板の縁側だけでなく、中心側に対するスムーズなプロセスガス供給が可能であり、これにより、均一な基板処理が可能な利点がある。
【0059】
また、本発明による基板処理装置は、処理空間とプロセスチャンバの外部空間との間に非処理空間の一種のバッファー空間を形成することで、処理空間のプロセスガスなどの有害物質のプロセスチャンバ外部への流出を防止することによって、基板処理の安全性を向上させることができる利点がある。
【0060】
また、本発明による基板処理装置は、処理空間とプロセスチャンバの外部空間との間に非処理空間を形成し、非処理空間の圧力を制御することによって、処理空間への不純物などの流入を防止して、基板処理の品質を向上させることができる利点がある。
【0061】
また、本発明による基板処理装置は、処理空間の排気を圧力に応じて二元化することによって、処理空間に対する排気効率を増大させ、装置構成の耐久性を向上させることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【
図1】本発明による基板処理装置の様子を示す断面図である。
【
図2】
図1による基板処理装置を介した処理空間及び非処理空間それぞれの圧力変化の様子を示すグラフである。
【
図3】本発明による基板処理装置の別の実施例を示す断面図である。
【
図4】
図3による基板処理装置におけるガス噴射部の様子を示す拡大断面図である。
【
図5】
図3による基板処理装置におけるガス噴射部一部の様子を示す底面斜視図である。
【
図6】
図3による基板処理装置における第1実施例による第1圧力調節部と第2圧力調節部との連結の様子を示す図である。
【
図7】
図1による基板処理装置における第2実施例による第1圧力調節部と第2圧力調節部との連結の様子を示す図である。
【
図8】
図1による基板処理装置における第3実施例による第1圧力調節部と第2圧力調節部との連結の様子を示す図である。
【
図9】
図1による基板処理装置における第2圧力調節部の別の実施例の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
以下、本発明による基板処理装置について、添付図面を参照して説明すれば以下の通りである。
【0064】
本発明による基板処理装置は、
図1に示されるように、上部が開放され、底面120の中心側に取り付け溝130が形成され、一側に基板1を搬出入するためのゲート111を含むチャンバ本体110と、前記チャンバ本体110の上部に結合され、非処理空間S1を形成するトップリード140を含むプロセスチャンバ100と、前記チャンバ本体110の前記取り付け溝130に内挿されるように設けられ、上面に基板1が載置される基板支持部200と、前記内部空間に上下移動可能に設けられ、下降を通じて一部が前記取り付け溝130に隣接した前記底面120と密着して、前記基板支持部200が内部に位置する密閉された処理空間S2を形成するインナーリード部300と、前記処理空間S2と連通し、前記処理空間S2に対する圧力を調節する第1圧力調節部400と、前記非処理空間S1と連通し、前記処理空間S2と独立して前記非処理空間S1に対する圧力を調節する第2圧力調節部500と、を含む。
【0065】
また、本発明による基板処理装置は、前記プロセスチャンバ100の上部面を貫通して設けられ、前記インナーリード部300の上下移動を駆動するインナーリード駆動部600をさらに含むことができる。
【0066】
また、本発明による基板処理装置は、第1圧力調節部400及び第2圧力調節部500を介した処理空間S2及び非処理空間S1に対する圧力調節を制御する制御部をさらに含むことができる。
【0067】
また、本発明による基板処理装置は、基板支持部200と取り付け溝130の内面との間に設けられ、基板支持部200と取り付け溝130の内面との間の空間の少なくとも一部を占める充填部材700を含むことができる。
【0068】
また、本発明による基板処理装置は、プロセスチャンバ100に導入及び搬出する基板1を支持し、基板支持部に200に載置される基板支持ピン部800をさらに含むことができる。
【0069】
ここで、処理対象となる基板1は、LCD、LED、OLEDなどの表示装置に使用する基板、半導体基板、太陽電池基板、ガラス基板などのすべての基板を含む意味する。
【0070】
前記プロセスチャンバ100は、内部に非処理空間S1が形成される構成であり、様々な構成が可能である。
【0071】
例えば、前記プロセスチャンバ100は、上部が開放されたチャンバ本体110とチャンバ本体110の開放された上部を覆い、チャンバ本体110と共に密閉された非処理空間S1を形成するトップリード140を含むことができる。
【0072】
また、前記プロセスチャンバ100は、非処理空間S1の底を形成する底面120と、底面120に基板支持部200が設けられるように形成される取り付け溝130を含むことができる。
【0073】
また、前記プロセスチャンバ100は、基板1を搬出入するためにチャンバ本体110の一側に形成されるゲート111を開閉するためのゲートバルブ150をさらに含むことができる。
【0074】
また、前記プロセスチャンバ100は、後記する基板支持部800のうち、基板支持リング820が設けられるために下部面に形成される支持ピン取り付け溝160をさらに含むことができる。
【0075】
また、前記プロセスチャンバ100は、インナーリード部300と接触する下部面に外部から導入されるプロセスガスを伝達するように備えられるガス導入流路190を含むことができる。
【0076】
また、前記プロセスチャンバ100は、一側に後記する第2ガス供給部510が連結され、充填ガスを非処理空間S1に供給するように備えられるガス供給孔170をさらに含むことができる。
【0077】
また、前記プロセスチャンバ100は、他側に後記する第2ガス排気部520が連結され、非処理空間S1を排気下記するように備えられるガス排気孔180をさらに含むことができる。
【0078】
前記チャンバ本体110は、上部が開放され、後記するトップリード140と共に内部に密閉された非処理空間S1を形成することができる。
【0079】
このとき、前記チャンバ本体110は、アルミニウムをはじめとする金属材質で構成することができ、別の例として、石英材質で構成すことができ、従来開示されたチャンバと共に直方体形態であってもよい。
【0080】
前記トップリード140は、上部が開放されたチャンバ本体110の上側に結合され、チャンバ本体110と共に内部に密閉された非処理空間S1を形成する構成であってもよい。
【0081】
このとき、前記トップリード140は、チャンバ本体110の形状に対応して平面上、長方形の形状であってもよく、チャンバ本体110と同じ材質で構成されてもよい。
【0082】
また、前記トップリード140は、後記するインナーリード駆動部600が貫通して設けられるように、複数の貫通孔が形成されてもよく、底面に、後記する第1ベローズ630の終端が結合され、外部への各種ガス及び異質物の漏れを防止することができる。
【0083】
一方、前記トップリード140の構成を省略し、前記チャンバ本体110が内部に密閉された非処理空間S1を形成する一体型に形成してもよいことは勿論である。
【0084】
前記プロセスチャンバ100は、内側の下部面が非処理空間S1の底を形成する底面120と、底面120に、後記する基板支持部200が設けられるように形成される取り付け溝130を含むことができる。
【0085】
より具体的に、前記プロセスチャンバ100は、
図1に示されるように、下部面の中心側に、後記する基板支持部200に対応して、段差を有して取り付け溝130が形成されてもよく、取り付け溝130の縁に底面120が構成されてもよい。
【0086】
即ち、前記プロセスチャンバ100は、内側の下部面に基板支持部200が設けられるための取り付け溝130が段差を有して形成され、それ以外の部分は、底面120と定義され、取り付け溝130より高い高さに形成することができる。
【0087】
前記ゲートバルブ150は、基板1を搬出入するためにチャンバ本体110の一側に形成されるゲート111を開閉するための構成であり、様々な構成が可能である。
【0088】
このとき、前記ゲートバルブ150は、上下駆動及び前後退駆動を介してチャンバ本体110と密着又は解除されることにより、ゲート111を閉鎖又は開放することができ、別の例として、対角線方向への単一駆動を介してゲート111を開放又は閉鎖することができ、この過程で、シリンダー、カム、電磁気など従来開示された様々な形態の駆動方法を適用することができる。
【0089】
前前記支持ピン取り付け溝160は、基板1を支持し、基板支持部200に載置するか、基板支持部200から上側に離隔して基板1を支持することにより、基板1が導入及び搬出する基板支持ピン部800を設けるための構成であり、様々な構成が可能である。
【0090】
例えば、前記支持ピン取り付け溝160は、後記する基板支持リング820が設けられるように、基板支持リング820に対応して平面上、環状の溝で形成されてもよい。
【0091】
このとき、前記支持ピン取り付け溝160は、プロセスチャンバ100の下部面に基板支持リング820が設けられる位置に対応して設けられてもよく、より具体的には、取り付け溝130に形成することができる。
【0092】
即ち、前記支持ピン取り付け溝160は、底面120から段差を持って形成される取り付け溝130に形成されてもよく、基板支持リング820が設けられた状態で、上下移動可能に一定の深さを有して形成することができる。
【0093】
これにより、前記支持ピン取り付け溝160は、基板支持リング820が設けられ、複数の基板支持ピン810が上側に充填部材700及び基板支持プレート210を貫通して設けられ得る。
【0094】
一方、前記支持ピン取り付け溝160は、取り付け溝130に形成され、一定の容積を形成するため、後記するインナーリード部300により形成される処理空間S2の容積増加を引き起こす問題があった。
【0095】
このような問題点を改善するために、後記する充填部材700が取り付け溝130に設けられ、支持ピン取り付け溝160を覆うことによって、処理空間S2と支持ピン取り付け溝160が形成する空間の間を遮断することができ、これにより、処理空間S2を最小容積で形成することができる。
【0096】
より具体的に、前記支持ピン取り付け溝160がない場合には、後記する基板支持ピン810及び基板支持リング820のための空間が、基板支持プレート210の下部に別途必要となるため、デッドボリュームの増加を引き起こし、デッドボリュームの除去のために基板支持ピン810及び基板支持リング820が下降時、内部に挿入されるように支持ピン取り付け溝160を形成することができる。
【0097】
一方、前述と違って、前記支持ピン取り付け溝160は、プロセスチャンバ100の底面120に設けられず、取り付け溝130に設けられる充填部材700に形成することができる。
【0098】
即ち、前記支持ピン取り付け溝160は、充填部材700の上部面に一定の深さ、より具体的には、基板支持リング820及び基板支持ピン810が内挿されるレベルの深さで形成され、充填部材700内に内挿された状態で、基板1を支持するために上昇することができる。
【0099】
一方、このとき、基板支持ピン810は、充填部材700を貫通して設けられる。
【0100】
前記ガス供給孔170は、プロセスチャンバ100のチャンバ本体110の一側に備えられ、第2ガス供給部510が連結される構成であってもよい。
【0101】
例えば、前記ガス供給孔170は、チャンバ本体110の一側に加工により形成されるか、チャンバ本体110の一側に形成される貫通口に設けられる。
【0102】
これにより、前記ガス供給孔170は、第2ガス供給部510が設けられ、非処理空間S1と第2ガス供給部510を連結することができ、これにより、非処理空間S1に充填ガスを供給することができる。
【0103】
前記ガス排気孔180は、プロセスチャンバ100のチャンバ本体110の他側に備えられ、第2ガス排気部520が連結される構成であってもよい。
【0104】
例えば、前記ガス排気孔180は、チャンバ本体110の他側に加工を通じて形成されるか、チャンバ本体110の他側に形成される貫通口に設けられて備えられる。
【0105】
これにより、前記ガス排気孔180は、第2ガス排気部520が設けられ、非処理空間S1に対する排気を行うようにする。
【0106】
前記ガス導入流路190は、プロセスチャンバ100下部面、即ち、インナーリード部300と接触する位置に外部から導入されるプロセスガスを伝達するように備えられる構成であり、様々な構成が可能である。
【0107】
例えば、前記ガス導入流路190は、チャンバ本体110下部面又は側面を貫通して外部のプロセスガス保存部と連結されてもよく、下部面のインナーリード部300、特に後記するガス供給流路320に対応する位置に終端を形成することができる。
【0108】
これより、前記ガス導入流路190は、インナーリード部300が下降を通じて底面120と密着するとき、ガス供給流路320と連結され、ガス供給流路320にプロセスガスを伝達することができる。
【0109】
一方、この場合、前記ガス導入流路190は、プロセスチャンバ100の下部面に設けられる配管を介して形成でき、別の例として、チャンバ本体110内部に加工により形成することができる。
【0110】
また、前記ガス導入流路190は、プロセスチャンバ100下部面のうち、後記するガス供給流路320に対応する基板1の縁に隣接した位置の少なくともいずれか一つの位置に形成することができる。
【0111】
前記基板支持部200は、処理空間S2内に設けられ、上面に基板1が載置される構成であり、様々な構成が可能である。
【0112】
即ち、前記基板支持部200は、上面に基板1を載置させることで、処理される基板1を支持し、基板処理過程で固定することができる。
【0113】
また、前記基板支持部200は、内部にヒータを備えて基板処理のための処理空間S2の温度の雰囲気を形成することができる。
【0114】
例えば、前記基板支持部200は、上面に前記基板1が載置される平面上、円形である基板支持プレート210と、前記プロセスチャンバ100の下部面を貫通して前記基板支持プレート210と連結される基板支持シャフト220と、を含むことができる。
【0115】
また、前記基板支持部200は、基板支持プレート210内に設けられ、基板支持プレート210に載置される基板1を加熱するヒータを含むことができる。
【0116】
前記基板支持プレート210は、上面に基板1が載置される構成であり、基板1の形状に対応して平面上、円形であるプレート構成であってもよい。
【0117】
このとき、前記基板支持プレート210は、内部にヒータが備えられ、処理空間S2に基板処理のためのプロセス温度を造成し、このときのプロセス温度は、約400℃ ~700℃であってもよい。
【0118】
前記基板支持シャフト220は、プロセスチャンバ100の下部面を貫通して基板支持プレート210と連結される構成であり、様々な構成が可能である。
【0119】
前記基板支持シャフト220は、プロセスチャンバ100の下部面を貫通して基板支持プレート210と結合することができ、内部にヒータに電源を供給するための各種導線が設けられる。
【0120】
一方、本発明による基板処理装置は、
図2に示されるように、高圧と低圧の圧力の雰囲気を短時間内に繰り返し変化させて造成する基板処理を行うための装置であり、より具体的には5Barから0.01Torrの圧力範囲を1Bar/sレベルの圧力変化速度で繰り返し変化させなければならない必要がある。
【0121】
しかし、チャンバ本体110の内部空間の膨大な空間容積を考慮するとき、前述した圧力変化速度を達成できないため、基板処理のための処理空間S2の容積を最小化しなければならない必要性がある。
【0122】
そのために、本発明による基板処理装置は、前記内部空間に上下移動可能に設けられ、下降を通じて一部が前記プロセスチャンバ100と密着して、前記基板支持部200が内部に位置する密閉された処理空間S2を形成するインナーリード部300を含む。
【0123】
前記インナーリード部300は、内部空間に上下移動可能に設けられ、下降を通じて一部がプロセスチャンバ100と密着して、基板支持部200が内部に位置する密閉された処理空間S2を形成する構成であってもよい。
【0124】
即ち、前記インナーリード部300は、内部空間に上下移動可能に設けられ、下降を通じて一部が取り付け溝130に隣接した底面120と密着して、内部空間を基板支持部200が位置する密閉された処理空間S2と、それ以外の非処理空間S1に分割することができる。
【0125】
したがって、前記インナーリード部300は、非処理空間S1のうち、基板支持部200の上側で上下移動可能に設けられ、下降を通じてプロセスチャンバ100の内部面の少なくとも一部と密着することによって、プロセスチャンバ100の内側下部面との間に密閉された処理空間S2を必要に応じて形成することができる。
【0126】
これにより、前記基板支持部200は、処理空間S2内に位置してもよく、基板支持部200に載置される基板1に対する基板処理を容積が最小化された処理空間S2内で行うことができる。
【0127】
一例として、前記インナーリード部300は、下降を通じて縁が底面120に密着することによって、底面とプロセスチャンバ100の内側の下部面と間で密閉された処理空間S2を形成することができる。
【0128】
一方、別の例として、前記インナーリード部300は、下降を通じて縁がプロセスチャンバ100の内側面に密着することによって、密閉された処理空間S2を形成することもできることは言うまでもない。
【0129】
前記インナーリード部300は、下降を通じて縁が底面120に密着して密閉された処理空間S2を形成し、取り付け溝130に設けられる基板支持部200を処理空間S2内に配置することができる。
【0130】
即ち、前記インナーリード部300は、
図1に示されるように、下降を通じて縁が取り付け溝130と段差を有して高い位置に位置する底面120に密着することにより、底面と取り付け溝130との間に密閉された処理空間S2を形成することができる。
【0131】
このとき、取り付け溝130に基板支持部200、より具体的には、基板支持プレート210が設けられることによって、処理空間S2の容積を最小化して、上面に処理対象である基板1を位置させることができる。
【0132】
この過程で、処理空間S2の容積を最小化するために、取り付け溝130は、処理空間S2が設けられる基板支持部200に対応する形状に形成されるし、より具体的には円形の基板支持プレート210に対応して、円柱状を有する溝で形成することができる。
【0133】
即ち、取り付け溝130が形成する設置空間のうち、基板支持プレート210及びインシュレータ部が設けられる空間を除いた残余空間が最小化されるように、基板支持プレート210の形状に対応する形状で形成することができる。
【0134】
この過程で、基板支持プレート210の上面に載置される基板1とインナーリード部300との間の干渉を防止するために、底面120の高さは、基板支持部200に載置される基板1の上面より高い位置に形成することができる。
【0135】
一方、基板支持部200に載置される基板1とインナーリード部300の底面との間の間隔が広がるほど、処理空間S2の容積もまた大きくなることを意味するので、基板1とインナーリード部300との間の干渉を防止しながらも、これらの間の間隔が最小化される位置に底面120の高さを設定することができる。
【0136】
前記インナーリード部300は、インナーリード駆動部600を介して上下移動する構成であり、様々な構成が可能である。
【0137】
前記インナーリード部300は、インナーリード駆動部600を介して内部空間内で上下移動可能な構成であってもよい。
【0138】
このとき、前記インナーリード部300は、平面上、取り付け溝130を覆い、縁が底面120一部に対応する大きさに形成されてもよく、縁が底面120に密着することにより取り付け溝130との間に密閉された処理空間S2を形成することができる。
【0139】
一方、前記インナーリード部300は、別の例として、縁がプロセスチャンバ100の内側面に密着して、処理空間S2を形成することもできることは言うまでもない。
【0140】
また、前記インナーリード部300は、上下移動により形成される密閉された処理空間S2内のプロセス温度を効果的に達成及び維持するために、処理空間S2の温度が内部空間などにより失われることを防止できる断熱効果に優れた材質で形成することができる。
【0141】
また、前記インナーリード部300は、前述したガス導入流路190から伝達されたプロセスガスを後記する第1ガス供給部410に伝達するように内部にガス供給流路320を備えることができる。
【0142】
例えば、前記インナーリード部300は、内部空間で上下移動するインナーリード310と、インナーリード310内部に処理空間S2と連通して備えられるガス供給流路320と、を含むことができる。
【0143】
また、前記インナーリード310は、底面に後記する第1ガス供給部410が挿入され設けられる挿入取り付け溝330を形成することができる。
【0144】
また、前記インナーリード310は、底面の中心側にガス供給流路320の終端と連結されるガス導入溝340を形成されることができる。
【0145】
前記インナーリード310は、内部空間で上下移動する構成であり、プロセスチャンバ100の取り付け溝130を覆う大きさと形状に形成することができる。
【0146】
例えば、前記インナーリード310は、円形のプレート形状であり、基板1に対応する平面形状に形成することができる。
【0147】
前記ガス供給流路320は、インナーリード310の内部に処理空間S2と連通するように備えられる構成であり、様々な構成が可能である。
【0148】
このとき、前記ガス供給流路320は、前述したガス導入流路190と共にインナーリード310内部に設けられる配管を介して形成でき、別の例として、インナーリード310内部を加工して形成することができる。
【0149】
一方、前記ガス供給流路320は、インナーリード310が下降を通じて底面120と密着することによってガス導入流路190と連結でき、ガス導入流路190を介してプロセスガスが伝達され、後記するガス導入溝340を介して第1ガス供給部410にプロセスガスを供給することができる。
【0150】
そのために、前記ガス供給流路320は、インナーリード310の縁側のガス導入流路190に対応する位置に備えられ、ガス導入流路190と連結される垂直供給流路321と、垂直供給流路321からインナーリード310の中心側に備えられる水平供給流路322と、を含むことができる。
【0151】
即ち、インナーリード310の縁側のガス導入流路190に平面上対応する位置に垂直方向に垂直供給流路321が形成され、ガス導入流路190からプロセスガスが伝達され、垂直供給流路321から延びて、インナーリード310中心側に備えられる水平供給流路322を介してプロセスガスをガス導入溝340に伝達することができる。
【0152】
この場合、垂直供給流路321を介してガス導入流路190からプロセスガスが伝達されるところ、プロセスガスのインナーリード部300とプロセスチャンバ100との接触面を通した漏れを最小化するために、垂直供給流路321の内径、ガス導入流路190の内径以上であってもよい。
【0153】
前記挿入取り付け溝330は、インナーリード310の底面に後記する第1ガス供給部410の少なくとも一部が挿入され設けられるように形成される構成であってもよい。
【0154】
そのために、前記挿入取り付け溝330は、インナーリード310の底面に第1ガス供給部410に対応する形状で形成でき、中心側にガス導入溝340がさらに形成されることができる。
【0155】
このとき、前記挿入取り付け溝330は、後記する第1ガス供給部410との間に拡散空間S3が形成されるところ、拡散空間S3の容積を増加させ、ガス導入溝340を介して供給されるプロセスガスの水平方向への拡散を誘導するために、内面が縁から中心側に行くほど、上側に高くなる傾斜を形成することができる。
【0156】
即ち、前記挿入取り付け溝330は、内面が三角錐をなすように、下側に行くほど、縁側に半径が増加する傾斜を形成することができる。
【0157】
前記ガス導入溝340は、底面の中心側にガス供給流路320の終端と連結され、拡散空間S3に向けてプロセスガスを噴射する構成であってもよい。
【0158】
このとき、前記ガス導入溝340は、内面が垂直方向に形成され、プロセスガスを供給することができ、別の例として、下側に行くほど、半径が増加するように傾斜が形成され、供給されるプロセスガスが水平方向、即ち、縁側に拡散され供給されるように誘導することができる。
【0159】
前記第1圧力調節部400は、処理空間S2と連通し、処理空間S2に対する圧力を調節する構成であり、様々な構成が可能である。
【0160】
例えば、前記第1圧力調節部400は、処理空間S2にプロセスガスを供給する第1ガス供給部410と、処理空間S2に対する排気を行う第1ガス排気部420と、を含むことができる。
【0161】
また、前記第1圧力調節部400は、 第1ガス排気部420に対する一実施例として、処理空間S2に対する排気を通じて常圧より高い処理空間S2の圧力を制御する高圧制御部430と、処理空間S2に対するポンプを介して常圧より低い処理空間S2の圧力を制御するポンプ制御部440と、をさらに含むことができる。
【0162】
即ち、前記第1圧力調節部400は、処理空間S2にプロセスガスを供給して処理空間S2を適切に排気することによって、処理空間S2に対する圧力を調節することができ、これにより、
図2に示されるように、処理空間S2を高圧と低圧の圧力の雰囲気を短時間内で繰り返し変化させて造成することができる。
【0163】
このとき、より具体的には、処理空間S2の圧力を5Barから0.01Torrの圧力範囲の間で1Bar/sレベルの圧力変化速度で繰り返し変化させることができる。
【0164】
特に、このとき、前記第1圧力調節部400は、第1圧力から常圧に処理空間S2の圧力を下降させ、常圧から真空の第2圧力に処理空間S2の圧力を段階的に下降させることができる。
【0165】
また、前記第1圧力調節部400は、基板処理のために処理空間S2の圧力を第1圧力から第2圧力を経て第1圧力に順次に複数回繰り返し変圧することができる。
【0166】
前記第1ガス供給部410は、処理空間S2に連通してプロセスガスを供給する構成であり、様々な構成が可能である。
【0167】
例えば、前記第1ガス供給部410は、
図1に示されるように、処理空間S2に露出され、処理空間S2内にプロセスガスを供給するガス供給ノズル416と、プロセスチャンバ100を貫通してガス供給ノズル416と連結され、ガス供給ノズル416を介して供給されるプロセスガスを伝達するガス供給流路417を含むことができる。
【0168】
このとき、前記第1ガス供給部410は、
図1に示されるように、取り付け溝130の縁に基板支持部200に隣接して設けられ、これにより処理空間S2にプロセスガスを供給することができる。
【0169】
前記ガス供給ノズル416は、処理空間S2に露出され、処理空間S2内にプロセスガスを供給する構成であり、様々な構成が可能である。
【0170】
例えば、前記ガス供給ノズル416は、取り付け溝130の縁に基板支持プレート210の側面に隣接するように設けられ、上側又は基板支持プレート210側にプロセスガスを噴射して処理空間S2内にプロセスガスを供給することができる。
【0171】
このとき、前記ガス供給ノズル416は、取り付け溝130の縁に基板支持プレート210を囲むように備えられ、平面上、基板支持プレート210の側面の少なくとも一部からプロセスガスを噴射することができる。
【0172】
一例として、前記ガス供給ノズル416は、取り付け溝130の縁からインナーリード部300底面に向けてプロセスガスを噴射することができ、処理空間S2の最小化された容積に応じて処理空間S2を短時間内に所望の圧力を造成するためにプロセスガスを供給することができる。
【0173】
前記ガス供給流路417は、プロセスチャンバ100の下部面を貫通して外部のプロセスガス保存部と連結され、プロセスガスが伝達され、プロセスガス供給ノズル416に供給することができる。
【0174】
このとき、前記ガス供給流路417は、プロセスチャンバ100の下部面を貫通して設けられる配管であってもよく、別の例として、プロセスチャンバ100の下部面を加工して形成することができる。
【0175】
一方、前記ガス供給流路417は、前述したガス導入流路190に対応する構成であってもよく、ガス導入流路190に代替されるか、これと連結される構成であってもよい。
【0176】
また、別の例として、前記第1ガス供給部410は、
図3に示されるように、インナーリード部300下側に配置され、多数の噴射孔411が備えられる噴射プレート412と、噴射プレート412の縁を支持して、インナーリード部300底面に結合する噴射プレート支持部413を含むことができる。
【0177】
また、前記第1ガス供給部410は、噴射プレート支持部413を貫通してインナーリード部300に結合する複数の締結部材414をさらに含むことができる。
【0178】
前記噴射プレート412は、インナーリード部300下側に配置され、多数の噴射孔411を介してプロセスガスを処理空間S2に噴射する構成であってもよい。
【0179】
このとき、前記噴射プレート412は、インナーリード部300との間にプロセスガスが拡散する拡散空間S3を形成するように、インナーリード部300の下側に予め設定された間隔だけ離隔して配置することができる。
【0180】
一方、前記噴射プレート412は、金属又は石英材質であってもよく、特に、基板支持部200から生成される熱が直接的にインナーリード部300に伝達されることを遮断し、インナーリード部300が熱応力に応じて曲がるか、損傷する現象を防止することができる。
【0181】
そのために、前記噴射プレート412は、断熱性能に優れたSUS又は石英材質であってもよく、底面に断熱性能を強化するか、熱を反射できる表面処理が行われていてもよい。
【0182】
前記噴射孔411は、噴射プレート412を垂直方向で貫通し、全体面積にわたって多数形成され、均一なプロセスガスの噴射が可能となる。
【0183】
前記噴射プレート支持部413は、前述した噴射プレート412を支持して設ける構成であり、様々な構成が可能である。
【0184】
例えば、前記噴射プレート支持部413は、円形の噴射プレート412の縁を囲むように環状であり、噴射プレート412の縁を支持することによって、噴射プレート412の設置を誘導することができる。
【0185】
そのために、前記噴射プレート支持部413は、内面に中心側に向かって突出形成され、噴射プレート412の底面の縁が載置される支持端差415を形成することができ、噴射プレート412とインナーリード部300との間の直接的な接触を防止し、噴射プレート412の熱変形によるバッファー役割を果たし、インナーリード部300への直接的な加熱を防止することができる。
【0186】
一方、前記噴射プレート支持部413は、
図4及び
図5に示されるように、複数の締結部材414を介して貫通し、締結部材414がインナーリード310底面に結合することにより固定することができ、これにより、噴射プレート412を支持することができる。
【0187】
この場合、前記第1ガス供給部410は、挿入取り付け溝330に挿入されて設けられてもよく、挿入取り付け溝330に挿入されて設けられた状態で底面、即ち、噴射プレート412及び噴射プレート支持部413の底面がインナーリード310底面と平面をなすことができる。
【0188】
一方、前記第1ガス供給部410は、ガス導入溝340に挿入配置され、供給されるプロセスガスを水平方向に拡散する拡散部材(未図示)をさらに含むことができる。
【0189】
このとき、前記拡散部材は、中心に向かって高さが高くなるように側面に傾斜面が形成される正方向の円錐又は円錐台形状であり、ガス導入溝340を介して供給されるプロセスガスの縁側の水平方向への拡散を誘導することができる。
【0190】
そのために、前記拡散部材は、インナーリード310底面に支持されて設けられてもよく、別の例として、噴射プレート412の上面に載置されて設けられてもよい。
【0191】
前記第1ガス排気部420は、処理空間S2に対する排気を行う構成であり、様々な構成が可能である。
【0192】
例えば、前記第1ガス排気部420は、処理空間S2と連通し、外部に設けられる外部排気装置を含むことによって、処理空間S2に対する排気量を制御するでき、これにより、処理空間S2の圧力を調節することができる。
【0193】
より具体的に、前記第1ガス排気部420は、処理空間S2に対する排気を通じて常圧より高い処理空間S2の圧力を制御する高圧制御部430と、処理空間S2に対するポンプを介して常圧より低い処理空間S2の圧力を制御するポンプ制御部440を含むことができる。
【0194】
前記高圧制御部430は、処理空間S2に対する排気を通じて常圧より高い処理空間S2の圧力を制御する構成であり、様々な構成が可能である。
【0195】
即ち、前記高圧制御部430は、処理空間S2内が常圧より高い高圧の場合、処理空間S2の圧力を調節するために、処理空間S2を排気する構成であってもよい。
【0196】
例えば、前記高圧制御部430は、
図6に示されるように、後記するマニホールド部1000に備えられる処理空間排気ポートと外部排気装置1100との間が連通するように設けられる高圧排気ライン431と、前記高圧排気ライン431上に設けられ、前記処理空間S2に流入されたプロセスガスの圧力を制御する高圧制御バルブ432を含むことができる。
【0197】
また、前記高圧制御部430は、高圧排気ライン431中の高圧制御バルブ432の前段に設けられ、前記高圧排気ライン431の開閉を決める高圧開閉バルブ433をさらに含むことができる。
【0198】
また、前記高圧制御部430は、高圧排気ライン431に前記高圧開閉バルブ433と並列に設けられる安全バルブ434をさらに含むことができる。
【0199】
前記高圧排気ライン431は、マニホールド部1000に備えられる処理空間排気ポートと外部排気装置1100との間が連通するように設けられ、処理空間S2のプロセスガスなどが伝達される流路を形成することができる。
【0200】
前記高圧制御バルブ432は、高圧排気ライン431上に設けられ、処理空間S2に流入されたプロセスガスの圧力を制御する構成であり、高圧排気ライン431を介した排気量を制御することができる。
【0201】
このとき、前記高圧制御バルブ432は、高圧排気ライン431上に設けられる圧力ゲージ(未図示)を介して圧力をチェックし、制御信号を伝送する制御部(未図示)を介して制御することができる。
【0202】
前記高圧開閉バルブ433は、高圧排気ライン431の高圧制御バルブ432の前段に設けられ、高圧排気ライン431の開閉を決める構成であってもよい。
【0203】
即ち、前記高圧開閉バルブ433は、高圧排気ライン431の開閉を通じて処理空間S2が高圧状態である場合は、高圧排気ライン431を開放し、処理空間S2が低圧状態である場合は、高圧排気ライン431を閉鎖することができる。
【0204】
前記安全バルブ434は、高圧排気ライン431上に高圧開閉バルブ433と並列に設けられる構成であり、予め設定された高圧以上を感知すれば、排気のために機械的に開放することができる。
【0205】
即ち、前記安全バルブ434は、安全性向上のために高圧、例えば5Bar以上の圧力が感知された場合、機械的に開放して高圧による装置の損傷を防止することができる。
【0206】
前記ポンプ制御部440は、処理空間排気ポートと外部真空ポンプ1200との間が連通するように設けられるポンプ排気ライン441と、ポンプ排気ライン441上に設けられ、処理空間S2をポンプし、処理空間S2の圧力を常圧より低い圧力に制御するポンプ制御バルブ442を含むことができる。
【0207】
また、前記ポンプ制御部440は、ポンプ排気ライン441中のポンプ制御バルブ442の前段に設けられ、ポンプ排気ライン441の開閉を決めるポンプ開閉バルブ443をさらに含むことができる。
【0208】
また、前記ポンプ制御部440は、ポンプ排気ライン441中のポンプ開閉バルブ443と並列に設けられ、ポンプ量を制御するスローポンプバルブ444をさらに含むことができる。
【0209】
前記ポンプ排気ライン441は、マニホールド部1000に備えられる処理空間排気ポートと外部真空ポンプ1200との間が連通するように設けられ、処理空間S2のプロセスガスなどが伝達される流路を形成することができる。
【0210】
前記ポンプ制御バルブ442は、ポンプ排気ライン441上に設けられ、処理空間S2に流入された常圧より低い低圧状態のプロセスガス圧力を制御する構成であり、ポンプ排気ライン441を介した排気量を制御することができる。
【0211】
このとき、前記ポンプ制御バルブ442は、ポンプ排気ライン441上に設けられる圧力ゲージ(未図示)を介して圧力をチェックし、制御信号を伝送する制御部(未図示)を介して制御することができる。
【0212】
前記ポンプ開閉バルブ443は、ポンプ排気ライン441中のポンプ制御バルブ442前段に設けられ、ポンプ排気ライン441の開閉を決める構成であってもよい。
【0213】
即ち、前記ポンプ開閉バルブ443は、ポンプ排気ライン441の開閉を通じて処理空間S2が高圧状態である場合、ポンプ排気ライン441を閉鎖し、処理空間S2が低圧状態である場合、ポンプ排気ライン441を開放することができる。
【0214】
前記スローポンプバルブ444は、ポンプ排気ライン441上にポンプ開閉バルブ443と並列に設けられる構成であり、初期ポンプ過程又はポンプ中のポンプ量の制御が必要な場合開放され、ポンプ量を調節する構成であってもよい。
【0215】
一方、以下では、本発明による高圧制御部430及びポンプ制御部440のマニホールド部1000との設置のための様々な実施例について添付図面を参照して説明する。
【0216】
本発明による高圧制御部430は、第1実施例として、
図6に示されるように、高圧排気ライン431がマニホールド部1000に備えられる処理空間排気ポートと外部排気装置1100との間を連通するように設けられ、より具体的には、一端が後記するポンプ排気ライン441中のポンプ制御バルブ442前段で分岐され連結され、他端が外部排気装置1100に連結される。
【0217】
即ち、前記高圧制御部430は、前記ポンプ排気ライン441が処理空間排気ポートと外部真空ポンプ1200との間が連通するように設けられた状態で、高圧排気ライン431がポンプ排気ライン441中の前記ポンプ制御バルブ442の前段と外部排気装置1100との間が連通するように設けられる。
【0218】
結果的に、前記高圧制御部430は、マニホールド部1000に単一の処理空間排気ポートが備えられるとき、処理空間排気ポートに連結されるポンプ排気ライン441から分岐され、そのために高圧排気ライン431がポンプ制御バルブ442前段でポンプ排気ライン441に連結され、分岐して設けられる。
【0219】
この場合、マニホールド部1000に備えられる単一の処理空間排気ポートには、ポンプ制御部440のポンプ排気ライン441が結合され、ポンプ排気ライン441中のポンプ開閉バルブ443の前段で高圧排気ライン431が分岐されて設けられる。
【0220】
一方、この場合、前述したポンプ開閉バルブ443と高圧開閉バルブ433を介して、単一の処理空間排気ポートを介して排気されるプロセスガスを圧力、即ち、常圧を基準に高圧及び低圧に応じて適切に開閉して排気することができる。
【0221】
前記外部排気装置1100は、排出される排気ガスのうち、有害物質を除去する有害物質除去部1110と、有害物質除去部1110と外部真空ポンプ1200との間が連通するように設けられる外部排気ライン1120と、を含むことができる。
【0222】
このとき、前記高圧排気ライン431は、一端がポンプ排気ライン441中の処理空間ポンプ制御バルブ442の前段に連結され、他端が外部排気ライン1120に連結されることによって、高圧制御部430が外部排気装置1100に連通され得る。
【0223】
また、別の例として、前記高圧排気ライン431は、一端がポンプ排気ライン441中の処理空間ポンプ制御バルブ442前段に連結され、他端が有害物質除去部1110に直接連結されることによって、高圧制御部430が外部排気装置1100に連通され得る。
【0224】
一方、第3実施例として、
図8に示されるように、ポンプ制御部440がポンプ排気ライン441を介して処理空間排気ポートと外部真空ポンプ1200との間が連通するように設けられた状態で、高圧制御部430は、高圧排気ライン431がポンプ排気ライン441中のポンプ制御バルブ442の前段と後段との間が連通するように設けられることによって、処理空間S2から外部真空ポンプ1200に流れるプロセスガスの量を、高圧制御バルブ432を介して制御することができる。
【0225】
このとき、ポンプ制御部440及び高圧制御部430が、それぞれ同じ外部真空ポンプ1200と連通する構成であってもよく、別の例として、ポンプ制御部440及び高圧制御部430のそれぞれに独立した別途の外部真空ポンプ1200が連通されてもよい。
【0226】
一方、第3実施例の別の例として、ポンプ制御部440がポンプ排気ライン441を介して処理空間排気ポートと外部真空ポンプ1200との間が連通するように設けられた状態で、高圧制御部430は、高圧排気ライン431がポンプ排気ライン441中のポンプ制御バルブ442前段と外部真空ポンプ1200に直接連結されることによって、処理空間S2から外部真空ポンプ1200に流れるプロセスガスの量を、高圧制御バルブ432を介して調節することができる。
【0227】
また、この場合も、ポンプ制御部440及び高圧制御部430がそれぞれ同じ外部真空ポンプ1200と連通する構成であってもよく、別の例として、ポンプ制御部440及び高圧制御部430のそれぞれに独立した別途の外部真空ポンプ1200が連通されてもよい。
【0228】
また、別の例として、前記高圧制御部430が、高圧排気ライン431が処理空間排気ポートと外部真空ポンプ1200との間が連通するように設けられた状態で、ポンプ制御部440は、ポンプ排気ライン441が高圧排気ライン431中の高圧制御バルブ432前段と外部真空ポンプ1200との間が連通するように設けられることによって、処理空間S2から外部真空ポンプ1200に流れるプロセスガスの量を、ポンプ制御バルブ442を介して制御することができる。
【0229】
この場合もまた、ポンプ制御部440及び高圧制御部430がそれぞれ同じ外部真空ポンプ1200と連通する構成であってもよく、別の例として、ポンプ制御部440及び高圧制御部430のそれぞれに独立した別途の外部真空ポンプ1200が連通されてもよい。
【0230】
一方、第2実施例として、
図7に示されるように、マニホールド部1000が高圧制御部430と連結される高圧排気ポート1020と、ポンプ制御部440と連結されるポンプ排気ポート1030と、をそれぞれ備えることができる。
【0231】
この場合、前述した高圧排気ライン431が、一端が高圧排気ポート1020に結合され、他端が外部排気装置1100に結合され、高圧状態のプロセスガスを、高圧排気ライン431を介して排気することができる。
【0232】
また、高圧制御部430とは独立して、ポンプ制御部440中のポンプ排気ライン441の一端がポンプ排気ポート1030に連結され、他端が外部真空ポンプ1200に連結され、低圧状態のプロセスガスを、低圧排気ライン421を介して排気することができる。
【0233】
より具体的に、前記高圧制御部430は、ポンプ排気ライン441がポンプ排気ポート1030と外部真空ポンプ1200との間が連通するように設けられた状態で、高圧排気ライン431が高圧排気ポート1020と外部排気装置1100との間が連通するように設けられることによって、処理空間S2から外部排気装置1100に流れるプロセスガスの量を制御し、処理空間S2の圧力を常圧より高い圧力に制御することができる。
【0234】
このとき、前記高圧排気ライン431は、一端が高圧排気ポート1020に連結され、他端が外部排気ライン1120に連結されることによって、高圧制御部430を外部排気装置1100に連通することができる。
【0235】
また、別の例として、前記高圧排気ライン431は、一端が高圧排気ポート1020に連結され、他端が有害物質除去部1110に連結されることによって、高圧制御部430を外部排気装置1100に連通することができる。
【0236】
一方、別の例として、ポンプ制御部440がポンプ排気ライン441を介してポンプ排気ポート1030と外部真空ポンプ1200の間が連通するように設けられた状態で、高圧制御部430は、高圧排気ライン431が前記高圧排気ポート1020と前記ポンプ排気ライン441中の前記ポンプ制御バルブ442の後段の間が連通するように設けられることによって、処理空間S2から外部真空ポンプ1200に流れるプロセスガスの量を、高圧制御バルブ432を介して制御することができる。
【0237】
このとき、ポンプ制御部440及び高圧制御部430がそれぞれ同じ外部真空ポンプ1200と連通する構成であってもよく、別の例として、ポンプ制御部440及び高圧制御部430のそれぞれに独立した別途の外部真空ポンプ1200が連通され得る。
【0238】
また、別の例として、ポンプ制御部440がポンプ排気ライン441を介して処理空間排気ポートと外部真空ポンプ1200との間が連通するように設けられた状態で、高圧制御部430は、高圧排気ライン431が前記高圧排気ポート1020と前記外部真空ポンプ1200との間を直接連結されることによって、処理空間S2から外部真空ポンプ1200に流れるプロセスガスの量を、高圧制御バルブ432を介して調節することができる。
【0239】
この場合もまた、ポンプ制御部440及び高圧制御部430がそれぞれ同じ外部真空ポンプ1200と連通する構成であってもよく、別の例として、ポンプ制御部440及び高圧制御部430のそれぞれに独立した別途の外部真空ポンプ1200が連通されてもよい。
【0240】
前記第2圧力調節部500は、非処理空間S1と連通し、処理空間S2と独立して非処理空間S1に対する圧力を調節する構成であり、様々な構成が可能である。
【0241】
特に、前記第2圧力調節部500は、処理空間S2と区分され形成される非処理空間S1を処理空間S2と独立して圧力を調節することができる。
【0242】
例えば、前記第2圧力調節部500は、前記非処理空間S1と連通し、前記非処理空間S1に充填ガスを供給する第2ガス供給部510と、非処理空間S1に対する排気を行う第2ガス排気部520と、を含むことができる。
【0243】
前記第2ガス供給部510は、前述したガス供給孔170に連結され、非処理空間S1に充填ガスを供給することができるし、これを通じて非処理空間S1に対する圧力を調節することができる。
【0244】
前記第2ガス排気部520は、前述したガス排気孔180に連結されて非処理空間S1に対する排気を行う構成として、これにより非処理空間S1に対する圧力を調節することができる。
【0245】
一方、前記第2ガス供給部510及び前記第2ガス排気部520は、従来開示された充填ガスの供給と排気を行う構成であればどのような構成でも適用可能である。
【0246】
例えば、前記第2ガス排気部520は、一端がガス排気孔180に連結され、他端が外部真空ポンプ1200と連結される非処理空間排気ライン521と、非処理空間排気ライン521上に設けられ、非処理空間S1に対する圧力を制御する非処理空間高圧制御バルブ522と、を含むことができる。
【0247】
また、前記第2ガス排気部520は、非処理空間排気ライン521中の非処理空間高圧制御バルブ522の前段に設けられ、非処理空間排気ライン521の開閉の有無を決める圧力開閉バルブ523をさらに含むことができる。
【0248】
前記非処理空間排気ライン521は、プロセスチャンバ100に備えられるガス排気孔180と外部真空ポンプ1200との間が連通するように設けられ、処理空間S2のプロセスガスなどが伝達される流路を形成することができる。
【0249】
前記非処理空間高圧制御バルブ522は、非処理空間排気ライン521上に設けられ、非処理空間S1に流入された常圧より高い高圧状態の充填ガスの圧力を制御する構成であり、非処理空間排気ライン521を介した排気量を制御することができる。
【0250】
このとき、前記非処理空間高圧制御バルブ522は、非処理空間排気ライン521上に設けられる圧力ゲージ(未図示)を介して圧力をチェックし、制御信号を伝送する制御部(未図示)を介して制御することができる。
【0251】
前記圧力開閉バルブ523は、非処理空間排気ライン521中の非処理空間高圧制御バルブ522の前段に設けられ、非処理空間排気ライン521の開閉を決める構成であってもよい。
【0252】
即ち、前記圧力開閉バルブ523は、非処理空間排気ライン521の開閉を通じて非処理空間S1に対する排気の有無を決めることができる。
【0253】
結果的に、前記第2ガス排気部520は、非処理空間排気ライン521及び非処理空間高圧制御バルブ522を介して非処理空間S1の圧力を常圧より高い圧力に制御することができる。
【0254】
一方、前記第2ガス排気部520は、
図2に図示された通り非処理空間S1を常圧より低い低圧、真空状態の雰囲気で制御できるということはまたもちろんである。
【0255】
そのために、前記第2ガス排気部520は、
図9に示されるように、ガス排気孔180と外部真空ポンプ1200との間が連通するように設けられる非処理空間ポンプ排気ライン524と、非処理空間ポンプ排気ライン524上に設けられ、非処理空間S1の圧力を常圧より低い圧力に制御するように非処理空間S1から外部真空ポンプ1200に流れる充填ガスの量を制御する非処理空間ポンプ制御バルブ525を含むことができる。
【0256】
また、非処理空間ポンプ排気ライン524上に設けられる圧力開閉バルブ523が、前述したように同様に適用することができる。
【0257】
さらに、前記非処理空間ポンプ排気ライン524及び非処理空間ポンプ制御バルブ525の設置構成も、非処理空間排気ライン521及び非処理空間高圧制御バルブ522と同様に適用することができる。
【0258】
一方、非処理空間S1の圧力を調節する第2圧力調節部500と第1圧力調節部400の構成は、それぞれ同一の外部排気装置1100を共有して連結することができ、別の例として、それぞれが別個の独立した外部排気装置1100に連結されて排気することもできることは言うまでもない。
【0259】
また、第2圧力調節部500と第1圧力調節部400の構成は、それぞれ同一の外部真空ポンプ1200を共有して連結することができ、別の例として、それぞれが別個の独立した外部真空ポンプ1200に連結されポンプすることもできることは言うまでもない。
【0260】
前記第2圧力調節部500は、基板処理のために基板1が載置される処理空間S2の圧力を常圧より高い第1圧力から第2圧力に変化させる過程であり、非処理空間S1の圧力を一定に維持することができる。
【0261】
このとき、前記第2圧力調節部500は、基板処理が行われる間、非処理空間S1の圧力を真空に維持でき、この過程で処理空間S2の圧力より低いか、等しく維持することができる。
【0262】
即ち、前記第2圧力調節部500は、基板処理過程で非処理空間S1の圧力を第2圧力である0.01Torrに一定に維持することによって、処理空間S2の圧力よりも同一又は低く維持し、これにより、非処理空間S1の不純物などの処理空間S2への流入を防止することができる。
【0263】
一方、別の例として、前記第2圧力調節部500は、非処理空間S1の圧力を変圧させることができ、この過程でも処理空間S2の圧力よりも低い圧力値を有するようにすることができる。
【0264】
また、前記第2圧力調節部500は、基板処理過程で非処理空間S1に対する充填ガスの供給なしに排気だけで非処理空間S1の圧力を調節することができる。
【0265】
即ち、前記第2圧力調節部500は、第2ガス供給部510による充填ガスの供給なしに第2ガス排気部520の作動だけで非処理空間S1に対する圧力を調節することができる。
【0266】
一方、別の例として、前記第2圧力調節部500は、非処理空間S1に充填ガスを供給し、第2ガス排気部520の排気と共に非処理空間S1の圧力を調節することもできることは言うまでもない。
【0267】
一方、前述と違って、前記第2圧力調節部500は、プロセスチャンバ100、即ちチャンバ本体110の一側に形成されるガス排気孔180と、他側に形成されるガス供給孔170であり、外部から供給される充填ガスを伝達するガス供給孔170と非処理空間S1に対する排気を行うガス排気孔180であってもよい。
【0268】
前記制御部は、第1圧力調節部400及び第2圧力調節部500を介した処理空間S2及び非処理空間S1に対する圧力調節を制御する構成であってもよい。
【0269】
特に、前記制御部は、基板処理の工程ステップと連係し、各ステップでの非処理空間S1及び処理空間S2の第1圧力調節部400及び第2圧力調節部500を介した制御を行うことができる。
【0270】
例えば、前記制御部は、インナーリード部300が上昇し、処理空間S2及び非処理空間S1が互いに連通した状態で、第1ガス供給部410を介してパージガスを供給し、第2ガス排気部520を介して排気を行うことできる。
【0271】
より具体的に、前記制御部は、基板処理が行われる処理空間S2に対する洗浄を行うために、インナーリード部300が上昇し、処理空間S2と非処理空間S1が互いに連通した状態で、第1ガス供給部410を介してパージガスを供給し、基板処理が行われた基板支持部200の周囲を洗浄又はパージすることができる。
【0272】
さらに、プロセスチャンバ100の側面に備えられる第2ガス排気部520を介してパージガスを排気することによって、第1ガス供給部410を介して供給されたパージガスの側面への上昇流れを誘導し、内部浮遊物を非処理空間S1及び外部に排出するように誘導することができる。
【0273】
また、前記制御部は、インナーリード部300の上昇前、第1圧力調節部400及び第2圧力調節部500の少なくとも一つを介して処理空間S2と非処理空間S1の圧力が互いに等しくなるように調節することができる。
【0274】
より具体的に、前記制御部は、インナーリード部300の下降により密閉された処理空間S2が形成された状態で基板処理が行われ、処理が完了した基板1に対する搬出のためにインナーリード部300が上昇する前に、非処理空間S1と処理空間S2との間の圧力差による基板1に対する位置変化又は損傷を防止するために、第1圧力調節部400及び第2圧力調節部500の少なくとも一つを介した非処理空間S1と処理空間S2との間の圧力が等しくなるように制御することができる。
【0275】
即ち、前記制御部は、非処理空間S1と処理空間S2との間の圧力差が維持された状態で、インナーリード部300の上昇により非処理空間S1と処理空間S2が連通される場合、圧力差による一方向への気流発生により基板1が影響されるのを防止するために、これらの間の圧力を等しく調節するように第1圧力調節部400及び第2圧力調節部500の少なくとも一つを制御することができる。
【0276】
一方、本発明による基板処理装置は、インナーリード部300とプロセスチャンバ100の接触面に備えられ、処理空間S2から非処理空間S1にプロセスガスの漏れを防止するための第1シール部材910と、ガス供給流路190を介したプロセスガスの漏れを防止するための第2シール部材920を含むシール部900をさらに含むことができる。
【0277】
前記シール部900は、インナーリード部300又はプロセスチャンバ100底面120の少なくとも一つに備えられる構成であり、プロセスチャンバ100の底面120とインナーリード部300が密着する位置に対応して備えることができる。
【0278】
即ち、前記シール部900は、インナーリード部300の縁が底面120に接触して密閉された処理空間S2を形成する場合、インナーリード部300の底面の縁に沿って備えられ、底面120との間に接触されることができる。
【0279】
これにより、前記シール部900は、密閉された処理空間S2が形成されるように誘導することができ、処理空間S2のプロセスガスなどが内部空間など外部に流出されることを防止することができる。
【0280】
例えば、前記シール部900は、インナーリード部300の底面の縁に沿って備えられる第1シール部材910と、第1シール部材910に一定間隔で離隔された位置に備えられる第2シール部材920を含むことができる。
【0281】
このとき、前記第1シール部材910及び前記第2シール部材920は、従来開示された形態のOリングであり、インナーリード部300の底面の縁に沿って互いに一定間隔で離隔して並んで設けられてもよい。
【0282】
即ち、前記第1シール部材910及び前記第2シール部材920は、二重で処理空間S2に対してシールを行うことによって、処理空間S2から外部へのプロセスガスなどの流出を遮断することができる。
【0283】
また、前記第2シール部材920は、インナーリード310下降を通じてガス導入流路190とガス供給流路320とが連結されるとき、接触面でのプロセスガスの漏れを防止するために、ガス導入流路190を囲んで設けられるか、インナーリード310の底面でガス供給流路320を囲んで設けられてもよい。
【0284】
一方、前記シール部900は、底面120に備えられる挿入溝に挿入されてもよく、インナーリード部300の上下移動によりインナーリード部300と密着又は分離することができる。
【0285】
別の例として、シール部900がインナーリード部300の底面に備えられてもよい。
【0286】
前記インナーリード駆動部600は、プロセスチャンバ100の上部面を貫通して設けられ、インナーリード部300の上下移動を駆動する構成であり、様々な構成が可能である。
【0287】
例えば、前記インナーリード駆動部600は、一端がプロセスチャンバ100の上部面を貫通して、インナーリード部300に結合される複数の駆動ロッド610と、複数の駆動ロッド610の他端に連結され、駆動ロッド610を上下方向に駆動する少なくとも一つの駆動源620を含むことができる。
【0288】
また、前記インナーリード駆動部600は、プロセスチャンバ100の上部面、即ち、トップリード140に設けられ、前記駆動ロッド610の終端を固定して支持する固定支持部640と、プロセスチャンバ100の上部面とインナーリード部300との間に駆動ロッド610を囲むように設けられるベローズ630をさらに含むことができる。
【0289】
前記駆動ロッド610は、一端がプロセスチャンバ100の上部面を貫通して、インナーリード部300に結合され、他端がプロセスチャンバ100の外部で駆動源620に結合され、駆動源620を介した上下移動を通じてインナーリード部300を上下に駆動する構成であってもよい。
【0290】
このとき、前記駆動ロッド610は、複数個、より具体的には、2個又は4個がインナーリード部300の上面に一定間隔で結合し、インナーリード部300が水平を維持しながら上下移動するように誘導することができる。
【0291】
前記駆動源620は、固定支持部640に設けられて結合する駆動ロッド610を上下に駆動する構成であり、様々な構成が可能である。
【0292】
前記駆動源620は、従来開示された駆動方式であればどのような構成でも適用可能であり、例えば、シリンダー方式、電磁気駆動、スクリューモータ駆動、カム駆動など様々な駆動方式を適用することができる。
【0293】
前記ベローズ630は、プロセスチャンバ100の上部面とインナーリード部300との間に駆動ロッド610を囲むように設けられ、非処理空間S1のガスなどがプロセスチャンバ100の上部面を介して漏れることを防止する構成であってもよい。
【0294】
このとき、前記ベローズ630は、インナーリード部300の上下移動を考慮して設けてもよい。
【0295】
一方、前述のように、基板支持部200が取り付け溝130に設けられる場合、基板支持部200、より具体的には、基板支持プレート210と取り付け溝130との間に空間が形成され、処理空間S2の容積が増加する要因になり得る。
【0296】
このような問題点を改善するために、基板支持部200を取り付け溝130に接触して設ける場合、基板支持部200内に存在するヒータを介して供給する熱をプロセスチャンバ100の下部面、即ち、取り付け溝130を介してプロセスチャンバ100に奪われて熱損失が発生し、処理空間S2に対するプロセス温度設定及び維持が困難になり、効率が低下される問題があった。
【0297】
このような問題点を改善するために、本発明による前記充填部材700は、基板支持部200とプロセスチャンバ100の下部面との間に設けられる構成であり、様々な構成が可能である。
【0298】
例えば、前記充填部材700は、取り付け溝130に設けられ、取り付け溝130に設けられた状態で、基板支持プレート210が上側に設けられて取り付け溝130と基板支持プレート210との間の残余容積を最小化し、処理空間S2の容積を減らすことができる。
【0299】
そのために、前記充填部材700は、前記処理空間S2が最小化されるように、前記取り付け溝130と前記基板支持部200との間の間空間(in-between space)に対応する形状に形成することができる。
【0300】
より具体的に、前記充填部材700は、平面上円形であり、底面120から一定の深さを有するように段差を有して形成される取り付け溝130と平面上、円形の基板支持プレート210との間の間空間に対応する形状に形成することができる。
【0301】
そのために、前記充填部材700は、基板支持プレート210と取り付け溝130との間に備えられる円形のプレート形状を有するか、円形のプレート形状で基板支持プレート210の側面と取り付け溝130との間の空間を占めるように縁が上側に段差を有するように形成することができる。
【0302】
即ち、前記充填部材700は、前記基板支持プレート210の側面及び底面の少なくとも一つに隣接して設けられ、前記基板支持プレート210から離隔して前記基板支持プレート210の底面及び側面を囲むように形成することができる。
【0303】
このとき、前記基板支持部200は、充填部材700を介した熱損失を防止するために、充填部材700と離隔して設けることができ、より詳細には、接触しないレベルの微細な間隔を有して設けることができる。
【0304】
これにより、前記基板支持部200と充填部材700との間には、一定間隔が維持され、この間隔が排気流路として作用することにより、処理空間S2に対する排気を行うことができる。
【0305】
より具体的に、前記基板支持部200と充填部材700が互いに離隔して設けられることにより、排気流路が形成され、このとき、排気流路が基板支持シャフト220が貫通する取り付け溝130の底と連通し、外部で処理空間S2のプロセスガスを排気することができる。
【0306】
一方、前記充填部材700は、石英、セラミック及びSUSの少なくとも一つの材質であってもよい。
【0307】
また、前記充填部材700は、単純に処理空間S2の容積を最小化するために、取り付け溝130と基板支持部200との間の空間を占めるだけでなく、断熱を通じて基板支持部200を介して基板1に伝達される熱の損失を最小化し、さらに熱反射を通じて処理空間S2への損失される熱を反射することができる。
【0308】
即ち、前記充填部材700は、処理空間S2の容積を最小化するだけでなく、基板支持部200を介した熱のプロセスチャンバ100の底面120側への損失を防止するための断熱、さらに熱の反射を通した熱効率を増大させる反射機能を含むことができる。
【0309】
一方、それに加えて、基板支持部200を介して発散する熱の処理空間S2への反射効果を増大させるために、表面に備えられる反射部をさらに含むことができる。
【0310】
即ち、前記充填部材700は、前記処理空間S2から外部への熱を遮断するための断熱部と、前記断熱部の表面に備えられ、熱を反射する反射部と、を含むことができる。
【0311】
このとき、前記反射部は、断熱部の表面にコートされるか、接着又は塗布されて反射層を形成することができ、処理空間S2からプロセスチャンバ100を介して失われる熱を反射して、再度処理空間S2に伝達することができる。
【0312】
また、前記充填部材700は、前述した基板支持シャフト220を設けるために、中心に対応する大きさに形成される第1貫通口と、複数の基板支持ピン810が貫通して、上下に移動するための複数の第2貫通口とをさらに形成することができる。
【0313】
前記基板支持ピン部800は、プロセスチャンバ100に導入及び搬出される基板1を支持して基板支持部に200に載置される構成であり、様々な構成が可能である。
【0314】
例えば、前記基板支持ピン部800は、前記充填部材700及び前記基板支持部200を貫通して上下に移動することにより、前記基板1を支持する複数の基板支持ピン810と、複数の前記基板支持ピン810が設けられる環状の基板支持リング820と、複数の前記基板支持ピン810を上下駆動する基板支持ピン駆動部830と、を含むことができる。
【0315】
前記複数の基板支持ピン810は、基板支持リング820に複数個備えられ、充填部材700及び基板支持部200を貫通して上下に移動することにより、基板1を支持する構成であり、様々な構成が可能である。
【0316】
このとき、複数の基板支持ピン810は、少なくとも3個を備えてもよく、基板支持リング820に互いに離隔してそれぞれ設けられ、上昇して基板支持部200から露出されることにより導入される基板1を支持するか、排出される基板1を支持し、下降して基板支持部200内部に位置させることにより、基板1を基板支持部200に載置させることができる。
【0317】
前記基板支持リング820は、環状の構成であり、複数の基板支持ピン810が設けられ、上下移動を通じて複数の基板支持ピン810が同時に上下に移動するように設けられる構成であってもよい。
【0318】
特に、前記基板支持リング820は、プロセスチャンバ100の下部面、即ち、取り付け溝130に形成される支持ピン取り付け溝160に設けられ、基板支持ピン駆動部830により上下に移動することができる。
【0319】
前記基板支持ピン駆動部830は、プロセスチャンバ100の外部に設けられ、基板支持リング820を上下に駆動する構成であり、様々な構成が可能である。
【0320】
例えば、前記基板支持ピン駆動部830は、一端が基板支持リング820の底面に連結され、他端が基板支持ピン駆動源833に連結され、基板支持ピン駆動源833の駆動力により上下移動する基板支持ピンロッド831と、基板支持ピンロッド831の線形移動をガイドする基板支持ピンガイド832と、基板支持ピンロッド831を駆動する基板支持ピン駆動源833と、を含むことができる。
【0321】
また、前記基板支持ピン部800は、基板支持ピンロッド831を囲んでプロセスチャンバ100の底面と基板支持ピン駆動源833との間に設けられる基板支持ピンベローズ840をさらに含むことができる。
【0322】
前記マニホールド部1000は、処理空間S2と連通するようにプロセスチャンバ100の下部面に設けられ、高圧制御部430及びポンプ制御部440と連通されるための少なくとも一つの処理空間排気ポートが形成される構成であり、様々な構成が可能である。
【0323】
例えば、前記マニホールド部1000は、
図3に示されるように、プロセスチャンバ100の下部面に設けられ、内部に処理空間S2と連通するマニホールド1010と、マニホールド1010に備えられ、前述した高圧制御部430及びポンプ制御部440の少なくとも一つと結合する処理空間排気ポートを含むことができる。
【0324】
このとき、前記マニホールド1010は、プロセスチャンバ100の下部面に設けられ、処理空間S2と連通することができ、これにより、処理空間S2と高圧制御部430及びポンプ制御部440を排気のために媒介することができる。
【0325】
一方、前記マニホールド1010は、前述した基板支持シャフト220を介して基板支持プレート210に設けられるヒータと連結される各種導線が貫通して設けられるように下部貫通孔1011を形成することができる。
【0326】
前記処理空間排気ポートは、マニホールド1010に備えられ、前述したように、高圧制御部430と連結される高圧排気ポート1020と、ポンプ制御部440と連結されるポンプ排気ポート1030とを含むことができ、別の例として、マニホールド1010に単一のポートとして備えられ、高圧排気ポート1020又はポンプ排気ポート1030と結合した状態で、高圧排気ポート1020及びポンプ排気ポート1030の両方と連通することができる。
【0327】
前記外部排気装置1100は、
図6に示されるように、処理空間S2及び非処理空間S1から排出される有害物質を除去する有害物質除去部1110と、有害物質除去部1110と高圧制御部430、ポンプ制御部440及び第2ガス排気部520の間を連結する外部排気ライン1120を含むことができる。
【0328】
また、前記外部排気装置1100は、有害物質除去部1110の後段に有害物質が除去された排気ガスを外部に排気するための排気ライン1130をさらに含むことができる。
【0329】
この場合、前述した外部真空ポンプ1200は、有害物質除去部1110の前段で第2ガス排気部520及びポンプ制御部440と連結される位置に設けられ、それぞれ非処理空間S1と処理空間S2をポンプすることができる。
【0330】
このとき、
図6に示されるように、高圧制御部430は、外部真空ポンプ1200を保護するために、外部真空ポンプ1200の後段で外部排気ライン1120に連結され、これにより、有害物質除去部1110に排気ガスを伝達することができる。
【0331】
以上、本発明によって具現することができる好ましい実施例の一部について説明したもの過ぎず、周知のように本発明の範囲は前記実施例に限定されて解釈されるべきではなく、前述した本発明の技術的思想とその根本を合わせた技術的思想は、すべて本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0332】
1 基板
100 プロセスチャンバ
200 基板支持部
300 インナーリード部
400 第1圧力調節部
500 第2圧力調節部
600 インナーリード駆動部
700 充填部材
800 基板支持ピン部
900 シール部
1000 マニホールド部
1100 外部排気装置
1200 外部真空ポンプ