(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023036877
(43)【公開日】2023-03-14
(54)【発明の名称】出力信号生成回路
(51)【国際特許分類】
H03K 5/00 20060101AFI20230307BHJP
G06F 1/04 20060101ALI20230307BHJP
H03K 19/0175 20060101ALN20230307BHJP
【FI】
H03K5/00 P
G06F1/04 550
H03K19/0175 220
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209565
(22)【出願日】2022-12-27
(62)【分割の表示】P 2021103822の分割
【原出願日】2016-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】308033711
【氏名又は名称】ラピスセミコンダクタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079119
【弁理士】
【氏名又は名称】藤村 元彦
(72)【発明者】
【氏名】的場 健二郎
(72)【発明者】
【氏名】山下 和弘
(57)【要約】
【課題】複数の情報を含んだ幅広い用途に対応した出力信号を生成することが可能な出力信号生成回路を提供する。
【解決手段】
本願発明は、基準信号及び第1の情報に基づき第1のパルス信号を生成する第1のパルス生成回路と、第1のパルス信号に第2の情報を重畳して第1のパルス信号の最小パルス幅より小さいパルス幅を有するパルスを含む第2のパルス信号を生成する第2のパルス生成回路と、第2のパルス信号に対応した出力信号をポートを介して出力する出力回路と、を備え、第2のパルス生成回路は、第1の情報に基づいて生成される第1のパルス信号の最小パルス幅、及び第2の情報に基づき、基準信号を分周して分周信号を生成する分周回路と、第1のパルス信号及び分周信号から第2のパルス信号を生成する論理回路と、第2のパルス信号に第3の情報を重畳するように分周信号の分周数を変化させることで第2のパルス信号の周波数を制御する周波数制御部と、を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準信号及び第1の情報を受信し、前記基準信号及び前記第1の情報に基づき第1のパルス信号を生成する第1のパルス生成回路と、
前記基準信号、前記第1の情報、第2の情報及び前記第1のパルス信号を受信し、前記第1のパルス信号に前記第2の情報を重畳して前記第1のパルス信号の最小パルス幅より小さいパルス幅を有するパルスを含む第2のパルス信号を生成する第2のパルス生成回路と、
前記第2のパルス信号を受けて前記第2のパルス信号に対応した出力信号をポートを介して出力する出力回路と、を備え、
前記第2のパルス生成回路は、
前記第1の情報に基づいて生成される前記第1のパルス信号の前記最小パルス幅、及び前記第2の情報に基づき、前記基準信号を分周して分周信号を生成する分周回路と、
前記第1のパルス信号及び前記分周信号から前記第2のパルス信号を生成する論理回路と、
第3の情報を受信し、前記第2のパルス信号に前記第3の情報を重畳するように前記分周信号の分周数を変化させることで前記第2のパルス信号の周波数を制御する周波数制御部と、を有することを特徴とする出力信号生成回路。
【請求項2】
前記第1の情報及び前記第2の情報は、前記出力信号生成回路に接続された外部装置の異なる機能を制御する制御データを含むことを特徴とする請求項1に記載の出力信号生成回路。
【請求項3】
基準信号及び第1の情報を受信し、前記基準信号及び前記第1の情報に基づき第1のパルス信号を生成する第1のパルス生成回路と、
前記基準信号、前記第1の情報、第2の情報及び前記第1のパルス信号を受信し、前記第1のパルス信号に前記第2の情報を重畳して前記第1のパルス信号の最小パルス幅より小さいパルス幅を有するパルスを含む第2のパルス信号を生成する第2のパルス生成回路と、
前記第2のパルス信号を受けて前記第2のパルス信号に対応した出力信号をポートを介して出力する出力回路と、を備え、
前記第2のパルス生成回路は、
前記第1の情報に基づいて生成される前記第1のパルス信号の前記最小パルス幅、及び前記第2の情報に基づき、前記基準信号を分周して分周信号を生成する分周回路と、
前記第1のパルス信号及び前記分周信号から前記第2のパルス信号を生成する論理回路と、を有し、
前記第2のパルス生成回路は、第3の情報を受信し、前記第1のパルス信号に前記第3の情報を重畳する第3のパルス信号を生成し、
前記分周回路は、第1の周波数及び第2の周波数の一方である前記分周信号を生成し、
前記論理回路は、前記第1のパルス信号と前記第1の周波数の前記分周信号から前記第2のパルス信号を生成し、前記第1のパルス信号と前記第2の周波数の前記分周信号から前記第3のパルス信号を生成することを特徴とする出力信号生成回路。
【請求項4】
前記第1の情報及び前記第2の情報は、前記出力信号生成回路に接続された外部装置の異なる機能を制御する制御データを含むことを特徴とする請求項3に記載の出力信号生成回路。
【請求項5】
前記分周回路は、前記第1のパルス信号に同期した前記分周信号を生成することを特徴とする請求項1~4のいずれか1に記載の出力信号生成回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部への出力信号を生成する出力信号生成回路に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えばスマートフォン、家電製品、産業機械及び自動車などの各種機械は、高度に電子化されることで、複雑かつ正確な動作を行うことが可能になっている。この高性能な機械には、多数のセンサ及びボタンなどの入力装置と、メモリ、ディスプレイ、スピーカ及びモータなどの出力装置(機能装置)とが設けられている。また、当該機械には、これらの多数の入力装置から多数の情報を受け取り、各出力装置の動作を制御する制御装置が設けられている。
【0003】
例えば、当該制御装置は、各種機械に内蔵されて上記した入出力装置に接続された半導体集積回路を含むマイクロコントローラである。当該制御装置は、例えば、上記の入力装置から特定の情報を示す信号を受け取り、演算処理を行った後、出力装置を動作させるための信号を生成して各出力装置に出力する。
【0004】
例えば、特許文献1には、外部装置とのインタフェースを有するマイクロコンピュータが開示されている。また、特許文献2には、半導体集積回路に内蔵された順序回路にクロック信号を供給するクロック供給回路及びこれを含む半導体システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-355163号公報
【特許文献2】特開2006-211494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、近年においては、機能装置の動作を制御する制御装置には多数の情報処理並びにこれに伴う多数の信号の生成及び送受信を行うことが求められている。従って、例えば制御装置内などで機能装置用の情報を示す信号を生成する際には、幅広い用途に対応した信号を生成及び出力することが求められる。
【0007】
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、複数の情報を含んだ幅広い用途に対応した出力信号を生成することが可能な出力信号生成回路を提供することを課題の1つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による出力信号生成回路は、基準信号及び第1の情報を受信し、前記基準信号及び前記第1の情報に基づき第1のパルス信号を生成する第1のパルス生成回路と、前記基準信号、前記第1の情報、第2の情報及び前記第1のパルス信号を受信し、前記第1のパルス信号に前記第2の情報を重畳して前記第1のパルス信号の最小パルス幅より小さいパルス幅を有するパルスを含む第2のパルス信号を生成する第2のパルス生成回路と、前記第2のパルス信号を受けて前記第2のパルス信号に対応した出力信号をポートを介して出力する出力回路と、を備え、前記第2のパルス生成回路は、前記第1の情報に基づいて生成される前記第1のパルス信号の前記最小パルス幅、及び前記第2の情報に基づき、前記基準信号を分周して分周信号を生成する分周回路と、前記第1のパルス信号及び前記分周信号から前記第2のパルス信号を生成する論理回路と、第3の情報を受信し、前記第2のパルス信号に前記第3の情報を重畳するように前記分周信号の分周数を変化させることで前記第2のパルス信号の周波数を制御する周波数制御部と、を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明による出力信号生成回路は、第1の情報を含む第1のパルス信号に第2の情報を重畳させ、複数の情報を含んだ1つのパルス信号である第2のパルス信号を生成する。従って、幅広い用途に対応した1つの信号を出力することができる。従って、例えば少ない信号線数又は端子数で多様な情報を生成する情報生成装置を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】(a)は、実施例1に係る情報生成装置及び情報生成装置に接続された機能装置の構成を示すブロック図であり、(b)は、実施例1に係る出力信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【
図2】実施例1に係る出力信号生成回路の構成例を示す回路図である。
【
図3】実施例1に係る出力信号生成回路から出力されるパルス信号を示すタイミングチャートである。
【
図4】(a)は、実施例2に係る情報生成装置の構成を示すブロック図であり、(b)は、実施例2に係る出力信号生成回路の構成を示す図である。
【
図5】実施例2に係る出力信号生成回路から出力されるパルス信号を示すタイミングチャートである。
【
図6】実施例2に係る出力信号生成回路から出力されるパルス信号を示すタイミングチャートである。
【
図7】(a)は、実施例3に係る情報生成装置の構成を示すブロック図であり、(b)は、実施例3に係る出力信号生成回路の構成を示す図である。
【
図8】(a)及び(b)は、実施例3に係る出力信号生成回路から出力されるパルス信号を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。
【実施例0012】
図1(a)は、実施例1に係る情報生成装置10及び情報生成装置10に接続された機能装置20の構成を示すブロック図である。例えば、情報生成装置10は、マイクロコントローラを構成する。機能装置20は、複数(本実施例においては2つ)の機能ブロック21及び22を含む。例えば、機能ブロック21はディスプレイパネル用の発光素子アレイであり、機能ブロック22はスピーカである。なお、機能ブロック21及び22の構成はこれに限定されない。機能ブロック21及び22は、例えばモータ、ヒータ又は通信装置など、情報生成装置10によって駆動されて種々の機能を実行する回路ブロックであればよい。
【0013】
情報生成装置10は、例えばセンサ、カウンタ及びボタンなどの入力装置(図示せず)から情報を取得して各種の処理を行い、機能装置20を動作させるための情報を生成する情報生成回路11を有する。情報生成回路11は、複数(本実施例においては2つ)の情報を示すデータ信号(第1及び第2のデータ信号)D1及びD2を生成する。また、情報生成装置10は、情報生成回路11が生成したデータ信号D1及びD2に基づいて、機能装置20の機能ブロック21及び22の動作を制御する制御信号(以下、出力信号と称する)CSを生成する出力信号生成回路(以下、単に信号生成回路と称する)12を有する。信号生成回路12は出力信号CSを機能装置20に出力する。
【0014】
本実施例においては、機能ブロック21及び22には、出力信号CSを受信し、出力信号CSから、それぞれデータ信号D1及びD2を抽出する抽出部EX1及びEX2が設けられている。機能ブロック21及び22は、それぞれデータ信号D1及びD2に基づいた動作を行う。すなわち、情報生成回路11が生成するデータ信号D1は機能ブロック21を動作させるための情報(第1の情報)を含み、データ信号D2は機能ブロック22を動作させるための情報(第2の情報)を含む。
【0015】
図1(b)は、信号生成回路12の構成を示すブロック図である。
図1(b)に示すように、信号生成回路12は、第1のデータ信号D1(第1の情報)に基づいて第1のパルス信号PS1を生成する第1のパルス生成回路12Aと、第1のパルス信号PS1及び第2のデータ信号D2(第2の情報)に基づいて第2のパルス信号PS2を生成する第2のパルス生成回路12Bと、第2のパルス信号PS2を機能装置20に出力する出力信号CSを生成する出力回路12Cとを有する。
【0016】
まず、第1のパルス生成回路12Aは、第1のデータ信号D1をパルス化し、第1のパルス信号PS1を生成する。第1のパルス信号PS1は、第2のパルス生成回路12Bに供給される。第2のパルス生成回路12Bは、第1のデータ信号D1、第2のデータ信号D2及び第1のパルス信号PS1に基づいて第1及び第2のデータ信号D1及びD2をパルス化し、第2のパルス信号PS2を生成する。第2のパルス信号PS2は出力回路12Cに供給される。本実施例においては、出力回路12Cは、第2のパルス信号PS2の出力及び出力停止の選択を行って出力信号CSを生成する。
【0017】
図2は、信号生成回路12の構成を示す回路図である。本実施例においては、信号生成回路12は、マイクロコントローラの汎用入出力(GPIO:General Purpose Input/Output)ポートPから入出力される信号の制御を行う回路である。なお、信号生成回路12は複数のポートから出力される信号を生成するように構成されているが、
図2には1つのポートPのみを示している。
【0018】
信号生成回路12のパルス生成回路12A及び12Bには、発振回路OCからの発振信号(基準信号)OSが供給される。また、パルス生成回路12Aには、データ信号D1が供給される。パルス生成回路12Aは、発振信号OS及びデータ信号D1に基づいてパルス信号PS1を生成する。本実施例においては、パルス生成回路12Aは、発振信号OSを分周した後、データ信号D1に基づいたパルス信号PS1を生成する。
【0019】
パルス生成回路12Bは、発振信号OS、データ信号D1及びD2に基づいて発振信号OSを分周し、分周信号DSを生成する分周回路DVを有する。また、パルス生成回路12Bは、パルス信号PS1及び分周信号DSの論理積を出力してパルス信号PS2を生成するAND回路LG1を有する。AND回路LG1からの出力信号はパルス信号PS2として出力回路12Cに供給される。
【0020】
出力回路12Cは、本実施例においては、NAND回路LG2、AND回路LG3、トランジスタTR1及びTR2、スイッチSW1及びSW2並びに抵抗Rを含む。
図2に示すように、NAND回路LG2には、パルス信号PS2、出力イネーブル信号EN及びNチャネルオープンドレイン設定信号ODNが入力される。NAND回路LG2の出力端にはトランジスタTR1のゲートが接続されている。
【0021】
AND回路LG3には、パルス信号PS2、出力イネーブル信号EN及びPチャネルオープンドレイン設定信号ODPが入力される。AND回路LG3の出力端にはトランジスタTR2のゲートが接続されている。トランジスタTR1はPチャネルMOSFETであり、トランジスタTR2はNチャネルMOSFETである。トランジスタTR1のドレインには電源が接続されている。トランジスタTR1のソースはトランジスタTR2のドレインに接続されている。トランジスタTR2のソースは接地されている。また、トランジスタTR2のソースはポートPに接続されている。
【0022】
また、トランジスタTR1のソースには抵抗Rの一端が接続され、抵抗Rの他端はスイッチSW1及びSW2の一端に接続されている。スイッチSW1の他端は電源に接続され、スイッチSW2の他端は接地されている。スイッチSW1の導通及び非導通は、プルアップ設定信号PUによって切り替えられる。また、スイッチSW2の導通及び非導通は、プルダウン設定信号PDによって切り替えられる。
【0023】
パルス信号PS2は、出力イネーブル信号ENによってポートPに選択的に供給される(すなわち機能装置20に出力される)。また、Nチャネル及びPチャネルオープンドレイン設定信号ODN及びODP、並びにプルアップ設定信号PU及びプルダウン設定信号PDによって、出力信号CSのレベル制御や、ポートPにおける信号の入力モード及び出力モードの切替などが行われる。このように出力回路12Cは、パルス信号PS2の出力制御を行い、ポートPに出力信号CSを供給する。
【0024】
図3は、信号生成回路12から生成されるパルス信号PS1及びPS2を示すタイミングチャートである。
図3に示すように、パルス生成回路12Aからは、データ信号D1に基づいて第1の情報を示すパルス信号PS1が出力される。また、分周回路DVからは、本実施例においては、発振信号OSを分周した一定周期のクロック信号である分周信号DSが出力される。
【0025】
従って、パルス信号PS1及び分周信号DVの論理積であるパルス信号PS2は、パルス信号PS1がHレベル(第1の論理レベル)の際に分周信号DSが出力されるような波形を示す。本実施例においては、パルス生成回路12Bは、パルス信号PS1の立上り時に分周信号DSが出力され、パルス信号PS1の立下り時に分周信号DSの出力を停止するパルス信号PS2を生成する。
【0026】
換言すれば、パルス信号PS2には、第1のデータ信号D1を出力する期間(本実施例においてはパルス信号PS1がLレベル(第2の論理レベル)の期間)と、第1及び第2のデータ信号D1及びD2を出力する期間(パルス信号PS1がHレベルの期間)とが含まれる。
【0027】
ここで、パルス信号PS1のパルス幅のうち最も短いパルス幅(最小パルス幅)を第1のパルス幅W1とすると、分周信号DSのパルス幅は第1のパルス幅W1よりも小さい。換言すれば、本実施例においては、第1のパルス生成回路12Aは、第1の情報(第1のデータ信号D1)に基づいて第1のパルス幅W1を最小パルス幅とする第1のパルス信号PS1を生成する。また、第2のパルス生成回路12Bは、第1及び第2の情報(第1及び第2のデータ信号D1及びD2)が重畳され、第1のパルス幅W1よりも小さい第2のパルス幅W2の第2のパルス信号PS2を生成する。また、出力回路12Cは、第2のパルス信号PS2を出力信号CSとして外部に出力する。
【0028】
なお、パルス生成回路12Aは、例えばポートPを種々の信号の出力ポートとして用いるために、複数の情報(データ信号)を選択的にパルス化してパルス信号PS1を生成するように構成されていてもよい。この場合、例えば、パルス生成回路12Aは、複数のデータ信号D1が情報生成回路11から入力されてその各々をパルス化する回路と、これらのパルス化された信号の各々を選択的にパルス信号PS1として出力するセレクタ(図示せず)とを有していればよい。
【0029】
また、例えば、データ信号D1に含まれるデータとしては、シリアル通信用の通信データ、カウンタによってカウントされた時間情報を示すタイマデータ、又はセンサによって測定された測定データであってもよい。
【0030】
また、本実施例においては、出力信号CSが2つの機能ブロック21及び22に供給される場合について説明したが、出力信号CSの供給先はこれに限定されない。例えば、出力信号CSは機能ブロック21のみに供給されてもよい。この場合、例えば、出力信号CS2には、機能ブロック21の2つの動作パラメータがそれぞれデータ信号D1及びD2として含まれている。具体的には、機能ブロック21がディスプレイパネルの場合、データ信号D1には導通させる発光素子を示す情報、データ信号D2には発光輝度を示す情報が含まれている場合が挙げられる。
【0031】
このように、本実施例においては、信号生成回路12は、第1の情報を含み、第1のパルス幅W1を最小パルス幅とする第1のパルス信号PS1を生成する第1のパルス生成回路12Aと、第1のパルス幅W1よりも小さい第2のパルス幅W2を有し、第1のパルス信号PS1に第2の情報を重畳した1つの信号である第2のパルス信号PS2を生成する第2のパルス生成回路12Bと、第2のパルス信号PS2を出力信号CSとして外部に出力する出力回路12Cとを有する。従って、幅広い用途に対応した出力信号CSを生成することができる。
【0032】
また、このパルス信号PS2(出力信号CS)は、例えば機能装置20の2つの機能ブロック21及び22に供給される。機能ブロック21及び22は、パルス信号PS2から各々が動作に用いる情報を抽出して動作を行うように構成されている。換言すれば、信号生成回路12は、2つの機能ブロック21及び22を動作させるような1つの出力信号CSを生成する。従って、信号生成回路12は複数の機能ブロック21及び22を動作させる信号を重畳した出力信号CSを生成することができる。また、少ない制御端子数(ポート数)及び信号線数で多様な情報生成を行う情報生成装置10を構成することができる。
【0033】
なお、本実施例においては、信号生成回路12がGPIOポートから出力される出力信号CSを生成する場合について説明したが、信号生成回路12は他の外部出力用の信号を生成することができる。例えば、信号生成回路12が生成する出力信号CSは、デジタル信号であってもよいし、アナログ信号であってもよい。例えば出力信号CSとしてデジタル信号を出力する場合、パルス生成回路12Aが生成するパルス信号PS1の第1のパルス幅W1(最小パルス幅)は、パルス信号PS1のクロック周期(ビット周期)に対応する。
【0034】
また、例えば、出力信号CSとしてアナログ信号を出力する場合、信号生成回路12のパルス生成回路12A及び12Bは、第1及び第2のパルス信号PS1及びPS2としてアナログパルス信号を生成するように構成されていればよい。また、出力回路12Cはアナログスイッチなどの素子で構成されていればよい。
【0035】
また、本実施例においては分周信号DSがパルス信号PS1に同期した同期信号である場合について説明した。しかし、例えばパルス信号PS2を受け取った機能装置20側で情報を抽出する構成を有していれば、分周信号DSとパルス信号PS1とが同期されている必要はない。例えば、分周回路DVは、分周信号DSとして、パルス信号PS1に同期しない非同期信号を生成してもよい。分周信号DVがパルス信号PS1に同期するか否かに関わらず、分周信号DV及びパルス信号PS1の論理積がパルス信号PS2として出力されればよい。
分周回路DVが生成した分周信号DS1は、パルス生成回路12Aが生成したパルス信号PS1とともにAND回路LG1に入力され、パルス信号(第2のパルス信号)PS3としてAND回路LG1から出力される。パルス信号PS3は出力回路12Cに供給され、出力信号CS1として外部に出力される。
周波数制御部FCには、データ信号D1~D3が供給される。周波数制御部FCは、データ信号D1~D3に基づいて、分周信号DS1の分周数、すなわちパルス信号PS3の周波数を制御する制御信号(周波数制御信号)FSを生成する。具体的には、本実施例においては、周波数制御部FCは、データ信号D1及びD2を出力する期間と、データ信号D1及びD3を出力する期間との間でパルス信号PS3の周波数を切り替える。周波数制御部FCは、制御信号FSを分周回路DVに供給する。
このように、本実施例においては、パルス生成回路32Aは、分周信号DSの分周数を切替ることによって、パルス信号PS3に第3の情報が重畳されるように、パルス信号PS3の周波数を制御する周波数制御部FCを有する。これによって、パルス生成回路32Aは、分周回路DVが異なる周波数(分周数)で分周信号DS1を生成するように構成されている。従って、パルス生成回路32Aは、周波数が期間によって異なるパルス信号PS3を生成する。
これによって、パルス信号PS3の互いに周波数が異なる期間毎に異なる情報を持たせる(重畳させる)ことができる。具体的には、例えば第1のHレベル期間P11では第1及び第2のデータ信号D1及びD2(第1及び第2の情報)を含むように、第2のHレベル期間P12では第1及び第3のデータ信号D1及びD3(第1及び第3の情報)を含むようなパルス信号PS3を出力することができる。
例えば、外部装置側で周波数に応じた情報の抽出を行う場合、分周回路DVは、パルス信号PS1に同期した分周信号DS1を生成する必要はない。分周回路DVがパルス信号PS1に非同期な分周信号DS1を生成する場合、分周回路DVに同期回路などが設けられる必要がない。従って、単純な構成で分周回路DV、パルス生成回路32A及び信号生成回路32を構成することができる。
このように、本実施例においては、信号生成回路32は、第1及び第2の情報に加え、第3の情報に基づいた1つのパルス信号PS3を生成する。従って、幅広い用途に対応した出力信号CS1を生成することができる。また、少ない信号線数及び端子数で多様な情報生成を行う情報生成装置30を構成することができる。