(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023037173
(43)【公開日】2023-03-15
(54)【発明の名称】テストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤
(51)【国際特許分類】
A61K 8/9783 20170101AFI20230308BHJP
A61K 8/9789 20170101ALI20230308BHJP
A61K 8/9794 20170101ALI20230308BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20230308BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20230308BHJP
A61P 5/26 20060101ALI20230308BHJP
A61P 17/10 20060101ALI20230308BHJP
A61P 17/08 20060101ALI20230308BHJP
A61P 15/00 20060101ALI20230308BHJP
A61K 36/59 20060101ALI20230308BHJP
A61K 36/906 20060101ALI20230308BHJP
A61K 36/9062 20060101ALI20230308BHJP
A61K 36/232 20060101ALI20230308BHJP
A61K 36/185 20060101ALI20230308BHJP
A61K 36/756 20060101ALI20230308BHJP
A61K 36/062 20060101ALI20230308BHJP
A61K 36/355 20060101ALI20230308BHJP
A61K 36/74 20060101ALI20230308BHJP
A61K 36/899 20060101ALI20230308BHJP
A61K 36/535 20060101ALI20230308BHJP
A61K 36/61 20060101ALI20230308BHJP
【FI】
A61K8/9783
A61K8/9789
A61K8/9794
A61Q19/00
A61P17/00
A61P5/26
A61P17/10
A61P17/08
A61P15/00
A61K36/59
A61K36/906
A61K36/9062
A61K36/232
A61K36/185
A61K36/756
A61K36/062
A61K36/355
A61K36/74
A61K36/899
A61K36/535
A61K36/61
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021143757
(22)【出願日】2021-09-03
(71)【出願人】
【識別番号】591082421
【氏名又は名称】丸善製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132207
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 昌孝
(72)【発明者】
【氏名】大戸 信明
【テーマコード(参考)】
4C083
4C087
4C088
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083EE13
4C083EE14
4C087AA01
4C087AA02
4C087BC04
4C087NA14
4C087ZA81
4C087ZA89
4C087ZC10
4C088AB12
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4C088AB62
4C088AB66
4C088AB74
4C088AB81
4C088BA09
4C088BA10
4C088CA05
4C088CA06
4C088MA63
4C088NA14
4C088ZA81
4C088ZA89
4C088ZC10
(57)【要約】
【課題】安全性の高い天然物由来の組成物の中からテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を有するものを見出し、それを有効成分とするテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤を提供する。
【解決手段】テストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤に、タマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物からなる群から選ばれる1種又は2種以上を有効成分として含有せしめる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物からなる群から選択される1種又は2種以上を有効成分として含有するテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤。
【請求項2】
タマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物からなる群から選択される1種又は2種以上を有効成分として含有する抗男性ホルモン剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤に関する。
【背景技術】
【0002】
多くのステロイドホルモンは産生臓器から分泌された分子型で、受容体と結合してその作用を発現するが、アンドロゲンと総称される男性ホルモンの場合、例えば、テストステロンは標的臓器の細胞内に入ってテストステロン5α-レダクターゼにより5α-ジヒドロテストステロン(5α-DHT)に還元されてから受容体と結合し、アンドロゲンとしての作用を発現する。
【0003】
アンドロゲンは重要なホルモンであるが、それが過度に作用すると、男性型脱毛症、多毛症、脂漏症、座瘡(ニキビ等)、前立腺肥大症、前立腺腫瘍、男児性早熟等の様々な好ましくない症状を誘発する。そのため、これらの各種症状を改善するために過剰のアンドロゲンの作用を抑制する方法、具体的には、テストステロンを活性型5α-DHTに還元するテストステロン5α-レダクターゼの作用を阻害することにより、活性な5α-DHTが生じるのを抑制する方法や、テストステロンから生じた5α-DHTが受容体と結合するのを阻害することによりアンドロゲン活性を発現させない方法が知られている。
【0004】
従来、テストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を有するものとして、ヒトリシズカ抽出物(特許文献1参照)、クエルカス(Quercus)属に属する植物またはその抽出物(特許文献2参照)、アヤメ科植物ヒオウギ又はその根茎の乾燥物(特許文献3参照)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-088076号公報
【特許文献2】特開2003-238435号公報
【特許文献3】特開平09-301884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、安全性の高い天然物由来の組成物の中からテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を有するものを見出し、それを有効成分とするテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような課題を解決するために、本発明は、タマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物からなる群から選択される1種又は2種以上を有効成分として含有するテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、安全性の高い天然物由来の組成物の中からテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を有するものを見出し、それを有効成分とするテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態に係るテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤は、タマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物からなる群から選ばれる1種又は2種以上を有効成分として含有する。
【0010】
本実施形態における有効成分としての各種抽出物を得るために使用される抽出原料は、タマサキツヅラフジ、ショウガ、月桃、アシタバ、アマチャ、オウバク、冬虫夏草、ニンドウ、ノニ、ハマメリス、玄米ヌカ、メリッサ、ユーカリ、ユズ、及びワイルドタイムである。
【0011】
タマサキツヅラフジ(学名:Stephania cephalantha)は、ツヅラフジ科ツヅラフジ属に属するつる性の植物であって、中国南部や台湾等に自生しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るタマサキツヅラフジの部位としては、例えば、葉部、枝部、茎部、花部、蕾部、根部、塊根部、又はこれらの部位の混合物等が挙げられるが、好ましくは塊根部である。
【0012】
ショウガ(学名:Zingiber officinale)は、ショウガ科ショウガ属に属する植物であって、日本各地で栽培されており、これらの地域から容易に入手され得る。抽出原料として使用し得るショウガの構成部位としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、葉部、枝部、茎部、花部、蕾部、果実部、根茎部、地上部、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは根茎部である。
【0013】
月桃(学名:Alpinia zerumbet又はAlpinia speciosa (Wendl.) K. Schum.)は、ショウガ科ハナショウガ属に属する多年生常緑草本であって、九州南部や沖縄、インド等で栽培されており、これらの地域から容易に入手され得る。抽出原料として使用し得る月桃の構成部位としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、葉部、幹部、花部、果実部、種子部、地上部、根部、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは葉部である。
【0014】
アシタバ(学名:Angelica keiskei)は、セリ科シシウド属に属する多年草であって、房総半島、伊豆半島、伊豆半島等に自生しており、これらの地域から容易に入手され得る。抽出原料として使用し得るアシタバの構成部位としては、例えば、葉部、茎部、花部、蕾部、果実部、果皮部、果核部、根部、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは葉部及び/又は茎部である。
【0015】
アマチャ(学名:Hydrangea serrata)は、ユキノシタ科アジサイ属に属する落葉小低木であって、関東地方以西、四国、九州等で自生されており、これらの地域から容易に入手され得る。抽出原料として使用され得るアマチャの構成部位としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、葉部、枝部、枝先部、茎部、花部、蕾部、果実部、果核部、地上部、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは葉部及び/又は枝先部である。
【0016】
オウバク(生薬名)は、ミカン科キハダ属に属するキハダ(学名:Phellodendron amurense)の樹皮部である。キハダは北海道、本州、四国、九州等に分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。オウバクは従来、健胃、整腸薬として使用されている。
【0017】
冬虫夏草(学名:Cordyceps sinensis)は、子嚢菌類バッカクキン目バッカクキン科に属する菌類であって、チベットや中国等で生育しており、これらの地域から容易に入手され得る。冬虫夏草とは、昆虫又はその幼虫に寄生してその体内に菌核を形成し、宿主である昆虫又はその幼虫の体表面に形成される子実体のことをいう。冬虫夏草としては、蝶蛾類鱗翅目及び鞘翅目のコウモリ蛾(学名:Hepialus armoricanus Oberthur)の幼虫に寄生してその体内に菌核を形成し、宿主であるコウモリ蛾の幼虫の体表面に形成される子実体が知られている。抽出原料として使用し得る冬虫夏草の構成部位としては、子実体又は当該子実体と昆虫(又はその幼虫)との複合体等が挙げられるが、好ましくは、子実体と昆虫(又はその幼虫)との複合体である。
【0018】
ニンドウ(生薬名)は、スイカズラ科スイカズラ属に属するスイカズラ(学名:Lonicera japonica)の葉部及び茎部である。スイカズラは、中国、日本等で生育しており、これらの地域から容易に入手され得る。ニンドウは従来、解熱、消炎、利尿薬として使用されている。
【0019】
ノニ(学名:Morinda citrifolia)は、アカネ科ヤエヤマアオキ属に属する常緑小高木であって、ヤエヤマアオキとも呼ばれる。沖縄、小笠原諸島、台湾、中国、インド等に分布しており、これらの地域から容易に入手され得る。抽出原料として使用し得るノニの構成部位としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、葉部、茎部、花部、蕾部、果実部、果皮部、種子部、種皮部、樹皮部、地上部、根部、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは果実部を自然発酵して得られる果汁である。
【0020】
ハマメリス(学名:Hamamelis virginiana)は、マンサク科マンサク属に属する落葉小高木であって、アメリカや日本等で栽培されており、これらの地域から容易に入手され得る。抽出原料として使用し得るハマメリスの構成部位としては、葉部、枝部、樹皮部、地上部、根部、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは葉部である。
【0021】
玄米ヌカは、イネ科イネ属に属するイネ(学名:Oryza sativa)の玄米から得られる果皮や種皮、胚芽等である。好ましくは、玄米の種皮又は果皮にアントシアニン系の紫黒色素を含む紫玄米のヌカが抽出原料として用いられる。
【0022】
メリッサ(学名:Melissa officinalis L.)は、シソ科コウスイハッカ属に属する多年生草本であって、セイヨウヤマハッカとも呼ばれる。ヨーロッパ、中央アジア、北アメリカ等において広く栽培されており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るメリッサの構成部位としては、例えば、葉部、茎部、花部、地上部、根部、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは葉部である。
【0023】
ユーカリ(学名:Eucalyptus globulus L.)は、フトモモ科ユーカリ属に属する常緑高木であって、オーストラリア南東部や南西部等に分布しており、これらの地域から容易に入手され得る。抽出原料として使用し得るユーカリの構成部位としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、葉部、幹部、枝部、花部、果実部、種子部、地上部、根部、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは葉部である。
【0024】
ユズ(学名:Citrus junos)は、ミカン科ミカン属に属する常緑小高木であって、中国や日本で古くから栽培されており、これらの地域から容易に入手され得る。抽出原料として使用し得るユズの構成部位としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、葉部、幹部、枝部、花部、蕾部、果実部、果皮部、果核部、種子部、根部又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは果実部である。
【0025】
ワイルドタイム(学名:Thymus serpyllum L.)は、シソ科イブキジャコウソウ属に属する植物であって、ヨーロッパから北西アジアを原産とし、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るワイルドタイムの部位としては、例えば、葉部、枝部、幹部、茎部、果実部、種子部、花部、地上部、根部又はこれらの部位の混合物等が挙げられるが、好ましくは地上部である。
【0026】
上記の抽出原料からの抽出物に含まれるテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を有する物質の詳細は不明であるが、植物の抽出等に一般に用いられている抽出方法によって、上記抽出原料からテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を有する抽出物を得ることができる。なお、抽出物には、抽出処理によって抽出原料から得られる抽出液、抽出液の希釈液もしくは濃縮液、抽出液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物もしくは精製物のいずれもが含まれる。
【0027】
上記抽出物は、抽出原料を乾燥した後、そのまま、または粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより得ることができる。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、ヘキサン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、植物の極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
【0028】
抽出に用いられる溶媒としては、水、親水性有機溶媒、またはこれらの混合物等が挙げられ、室温または溶媒の沸点以下の温度で使用することが好ましい。抽出原料に含まれるテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を有する成分は、極性溶媒を抽出溶媒とする抽出処理によって容易に抽出することができる。
【0029】
抽出溶媒として使用し得る水としては、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、濾過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
【0030】
抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1~5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2~5の多価アルコール等が挙げられる。
【0031】
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液を使用する場合には水10容量部に対して低級脂肪族アルコール1~90容量部を混合することが好ましい。水と低級脂肪族ケトンとの混合液を使用する場合には、水10容量部に対して低級脂肪族ケトン1~40容量部を混合することが好ましい。水と多価アルコールとの混合液を使用する場合には、水10容量部に対して多価アルコール1~90容量部を混合することが好ましい。
【0032】
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室温または還流加熱下で抽出することができる。例えば、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料を投入し、必要に応じて撹拌しながら、30分~4時間静置して可溶性成分を溶出した後、濾過して固形物を除去することにより抽出物を得ることができる。得られた抽出液から抽出溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られ、この濃縮物をさらに乾燥することにより乾燥物が得られる。抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には50~95℃で1~4時間程度である。また、抽出溶媒として水とエタノールとの混合溶媒を用いた場合には、40~80℃で30分~4時間程度である。
【0033】
以上のようにして得られた抽出液は、該抽出液の希釈液もしくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、またはこれらの粗精製物もしくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
【0034】
なお、得られた抽出液はそのままでもテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤の有効成分として使用することができるが、濃縮液または乾燥物としたもののほうが好ましい。乾燥物を得るにあたっては、吸湿性を改善するためにデキストリン、シクロデキストリン等のキャリアーを添加してもよい。
【0035】
また、上記抽出物は特有の匂いと味を有しているため、その生理活性の低下を招かない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能であるが、化粧料等に添加する場合には大量に使用するものではないから、未精製のままでも実用上支障はない。精製は、例えば活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって行うことができる。
【0036】
以上のようにして得られるタマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物は、テストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を有しているため、その作用を利用してテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤の有効成分として用いられ得る。また、タマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物は、抗男性ホルモン作用を有しているため、その作用を利用して抗男性ホルモン剤の有効成分として用いられ得る。
【0037】
タマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物が有する抗男性ホルモン作用は、例えば、テストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用に基づいて発揮される。ただし、上記抽出物が有する抗男性ホルモン作用は、上記テストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用に基づいて発揮される抗男性ホルモン作用に限定されるものではない。
【0038】
なお、本実施形態に係るテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤においては、タマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物のうちのいずれか1種を上記有効成分として用いてもよいし、それらのうちの2種以上を混合して上記有効成分として用いてもよい。上記抽出物のうちの2種以上を混合して有効成分として用いる場合、その配合比は、それらの作用の程度に応じて適宜決定されればよい。
【0039】
本実施形態に係るテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤は、タマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物からなる群から選ばれる1種又は2種以上を製剤化したものであってもよい。
【0040】
上記抽出物は、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容し得るキャリアーその他任意の助剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、液状等の任意の剤形に製剤化することができる。この際、助剤としては、例えば、賦形剤、安定剤、矯臭剤等を用いることができる。上記抽出物及び加水分解物を製剤化したテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤の形態としては、例えば、軟膏剤、外用液剤等が挙げられる。
【0041】
本実施形態に係るテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤は、タマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物が有するテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を通じて、テストステロン5α-レダクターゼの活性を阻害することができる。これにより、アンドロゲンの作用を抑制することができ、男性ホルモンが関与している各種疾患、例えば、男性型脱毛症、多毛症、脂漏症、座瘡(ニキビ等)、前立腺肥大症、前立腺腫瘍、男児性早熟等を予防、治療又は改善することができる。ただし、本実施形態に係るテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤は、これらの用途以外にもテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を発揮する意義のあるすべての用途に用いることができる。
【0042】
本実施形態に係るテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤の患者に対する投与方法としては、皮下組織内投与、筋肉内投与、静脈内投与、経口投与、経皮投与等が挙げられるが、疾患の種類に応じて、その予防・治療等に好適な方法を適宜選択すればよい。また、本実施形態に係るテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤の投与量も、疾患の種類、重症度、患者の個人差、投与方法、投与期間等によって適宜増減すればよい。
【0043】
また、本実施形態に係るテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤は、優れたテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を有するため、皮膚化粧料、頭皮化粧料、頭髪化粧料等の化粧料等に配合するのに好適である。
【0044】
テストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤を配合可能な化粧料としては、例えば、軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、ファンデーション、石鹸、ヘアトニック、ヘアローション、ヘアクリーム、ヘアリキッド、シャンプー、リンス、ポマード等が挙げられる。テストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤を化粧料に配合する場合、その配合量は、化粧料の種類に応じて適宜調整することができるが、好適な配合率は、標準的な抽出物に換算して約0.0001~10質量%であり、特に好適な配合率は、標準的な抽出物に換算して約0.001~1質量%である。化粧料は、上記抽出物及び加水分解物が有するテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を妨げない限り、通常の化粧料の製造に用いられる主剤、助剤またはその他の成分、例えば、収斂剤、殺菌・抗菌剤、美白剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、消炎・抗アレルギー剤、抗酸化・活性酸素除去剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料等を併用することができる。このように併用することで、より一般性のある製品となり、また、併用された他の有効成分との間の相乗作用が通常期待される以上の優れた効果をもたらすことがある。
【0045】
なお、本実施形態に係るテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害剤及び抗男性ホルモン剤はヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することも可能である。
【実施例0046】
以下、製造例、試験例等を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、下記製造例、試験例等に何ら制限されるものではない。なお、下記の試験例においては、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物は、製造例1~14で得られた各抽出物を被験試料として使用し、タマサキツヅラフジ抽出物は、セファランチンN(製品名,丸善製薬社製)を被験試料として使用した。
【0047】
〔製造例1〕ショウガ抽出物の製造
ショウガの根茎部の乾燥物100gに70容量%エタノール溶液1500mLを加え、還流抽出器を用いて80~90℃にて2時間抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ショウガ抽出物(5g)を得た。
【0048】
〔製造例2〕月桃抽出物の製造
月桃の葉部の乾燥物100gに80容量%エタノール溶液1500mLを加え、還流抽出器を用いて80~90℃にて2時間抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、月桃抽出物(3g)を得た。
【0049】
〔製造例3〕アシタバ抽出物の製造
アシタバの葉部及び茎部の乾燥物100gに70容量%1,3-ブチレングリコール溶液を1500mL加え、還流抽出器を用いて80~90℃にて2時間抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、アシタバ抽出物(15g)を得た。
【0050】
〔製造例4〕アマチャ抽出物の製造
アマチャの葉部の乾燥物100gに90容量%エタノール溶液1500mLを加え、還流抽出器を用いて80~90℃で2時間抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、アマチャ抽出物(2g)を得た。
【0051】
〔製造例5〕オウバク抽出物の製造
キハダの樹皮部の乾燥物100gに50容量%1,3-ブチレングリコール溶液1500mLを加え、還流抽出器を用いて80~90℃にて2時間抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、オウバク抽出物(9g)を得た。
【0052】
〔製造例6〕冬虫夏草抽出物の製造
冬虫夏草(複合体)の乾燥物100gに80容量%エタノール溶液1000mLを加え、還流抽出器を用いて80℃にて2時間抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、冬虫夏草抽出物(13g)を得た。
【0053】
〔製造例7〕ニンドウ抽出物の製造
スイカズラの葉部又は茎部の乾燥物100gに90容量%エタノール溶液1500mLを加え、還流抽出器を用いて80~90℃にて2時間抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ニンドウ抽出物(7g)を得た。
【0054】
〔製造例8〕ノニ抽出物の製造
ノニ果汁100gに1,3-ブチレングリコール及び精製水を添加した。得られたノニ果汁含有液を乾燥し、ノニ抽出物(5g)を得た。
【0055】
〔製造例9〕ハマメリス抽出物の製造
ハマメリスの葉部の乾燥物100gに50容量%1,3-ブチレングリコール溶液1500mLを加え、還流抽出器を用いて80~90℃で2時間抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ハマメリス抽出物(8g)を得た。
【0056】
〔製造例10〕玄米ヌカ抽出物の製造
紫玄米ヌカ100gに50容量%1,3-ブチレングリコール溶液1500mLを加え、室温で抽出を行い濾過した。得られた抽出液を乾燥し、玄米ヌカ抽出物(10g)を得た。
【0057】
〔製造例11〕メリッサ抽出物の製造
メリッサの葉部の乾燥物100gに90容量%エタノール溶液1500mLを加え、還流抽出器を用いて80~90℃にて2時間抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、メリッサ抽出物(6g)を得た。
【0058】
〔製造例12〕ユーカリ抽出物の製造
ユーカリ葉部の乾燥物100gに50容量%エタノール溶液1500mLを加え、還流抽出器を用いて80~90℃にて2時間抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ユーカリ抽出物(18g)を得た。
【0059】
〔製造例13〕ユズ抽出物の製造
ユズの果実部100gに50容量%エタノール溶液1500mLを加え、還流抽出器を用いて80~90℃にて2時間抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ユズ抽出物(24g)を得た。
【0060】
〔製造例14〕ワイルドタイム抽出物の製造
ワイルドタイムの地上部の乾燥物100gに50容量%1,3-ブチレングリコール溶液1500mLを加え、還流抽出器を用いて80~90℃にて2時間抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ワイルドタイム抽出物(2.5g)を得た。
【0061】
〔試験例〕テストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用試験
タマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物について、下記の方法によりテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用の試験を実施した。
【0062】
蓋付V底試験管にて、プロピレングリコールで調製した4.2mg/mLのテストステロン20μL、1mg/mL NADPH(還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)含有5mmol/mL Tris-HCl緩衝液(pH7.13)825μLを混合した。これに、50%エタノールにて調製した被験試料溶液80μLと、S-9(オリエンタル酵母工業社製,ラット肝臓ホモジネート)75μLとを加えて混合し、37℃にて30分間インキュベートした。その後、塩化メチレン1mLを加えて反応を停止させた。これを遠心分離し(1600×g,10分間)、塩化メチレン層を分取して、分取した塩化メチレン層について、下記の条件にてガスクロマトグラフィー分析に供し、3α-アンドロスタンジオール、5α-ジヒドロテストステロン(5α-DHT)およびテストステロンの濃度を定量した。なお、コントロールとして、被験試料溶液の代わりに試料溶媒(50%エタノール)を同量(80μL)用いて同様に処理し、ガスクロマトグラフィー分析に供した。
【0063】
<ガスクロマトグラフィー条件>
使用装置:Shimadzu GC-2010(島津製作所社製)
カラム:DB-1701(内径:0.53mm,長さ:30m,膜厚:1.0μm)(J&W Scientific社製)
カラム温度:240℃
注入口温度:300℃
検出器:FID
試料注入量:1μL
スプリット比:1:2
キャリアガス:窒素ガス
キャリアガス流速:3mL/min
【0064】
3α-アンドロスタンジオール、5α-DHT及びテストステロンの濃度の定量は、下記の方法により行った。具体的には、3α-アンドロスタンジオール、5α-DHT及びテストステロンの標準品を塩化メチレンに溶解し、当該溶液をガスクロマトグラフィー分析に供し、これらの化合物の濃度(μg/mL)及びピーク面積から、ピーク面積と化合物の濃度との対応関係を予め求めた。そして、テストステロンとS-9との反応後の3α-アンドロスタンジオール、5α-DHT及びテストステロンのそれぞれのピーク面積あたりの濃度を、予め求めた対応関係を利用して、下記式(1)に基づいて求めた。
【0065】
A=B×C/D・・・(1)
式中の「A」は、3α-アンドロスタンジオール、5α-DHT又はテストステロンの濃度を表し、「B」は、3α-アンドロスタンジオール、5α-DHT又はテストステロンのピーク面積を表し、「C」は、標準品の濃度を表し、「D」は、標準品のピーク面積を表す。
【0066】
上記式(1)に基づいて算出された3α-アンドロスタンジオール、5α-DHT及びテストステロンの濃度を用いて、下記式(2)に基づき、変換率(テストステロン5α-レダクターゼによりテストステロンが還元されて生成した3α-アンドロスタンジオール及び5α-DHTの濃度と、テストステロンの初期濃度との濃度比)を算出した。
【0067】
変換率=(E+F)/(E+F+G)・・・(2)
式中の「E」は、3α-アンドロスタンジオールの濃度を表し、「F」は、5α-DHTの濃度を表し、「G」は、テストステロンの濃度を表す。
【0068】
上記式(2)に基づいて算出された変換率を用いて、下記式(3)に基づき、テストステロン5α-レダクターゼ活性阻害率(%)を算出した。
【0069】
テストステロン5α-レダクターゼ活性阻害率(%)=(1-H/I)×100・・・(3)
式中の「H」は、試料添加時の変換率を表し、「I」は、試料無添加時の変換率を表す。
【0070】
上記試験の結果を表1及び表2に示す。
【0071】
【0072】
【0073】
表1及び表2に示すように、タマサキツヅラフジ抽出物、ショウガ抽出物、月桃抽出物、アシタバ抽出物、アマチャ抽出物、オウバク抽出物、冬虫夏草抽出物、ニンドウ抽出物、ノニ抽出物、ハマメリス抽出物、玄米ヌカ抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ユズ抽出物、及びワイルドタイム抽出物は、優れたテストステロン5α-レダクターゼ活性阻害作用を有することが確認された。