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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023038476
(43)【公開日】2023-03-17
(54)【発明の名称】忌避組成物、および忌避方法
(51)【国際特許分類】
   A01N 65/22 20090101AFI20230310BHJP
   A01N 25/30 20060101ALI20230310BHJP
   A01N 25/04 20060101ALI20230310BHJP
   A01P 17/00 20060101ALI20230310BHJP
   A01M 29/34 20110101ALI20230310BHJP
【FI】
A01N65/22
A01N25/30
A01N25/04 101
A01P17/00
A01M29/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021145228
(22)【出願日】2021-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003182
【氏名又は名称】株式会社トクヤマ
(72)【発明者】
【氏名】富安 弘嗣
(72)【発明者】
【氏名】乾 洋治
(72)【発明者】
【氏名】潮田 会美
【テーマコード(参考)】
2B121
4H011
【Fターム(参考)】
2B121AA11
2B121CB02
2B121CC21
2B121CC31
2B121EA13
2B121FA13
4H011AC06
4H011BA05
4H011BB22
4H011BC17
4H011BC19
4H011DA16
4H011DH08
(57)【要約】
【目的】効率的に害虫を忌避させる材料およびその忌避方法を提供すること。
【解決手段】(A)ハッカ油と、(B)ポリグリセリン不飽和カルボン酸モノエステル、(C)レシチンとを含有する忌避組成物。さらに、前記忌避組成物を噴霧することにより、より効率的に害虫の忌避を行うことができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)ハッカ油と、(B)ポリグリセリン不飽和カルボン酸モノエステル、(C)レシチンとを含有する忌避組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の忌避組成物を噴霧することを特徴とする害虫の忌避方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、害虫を忌避するための忌避組成物、および忌避方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、人や家畜が罹患する病気の多くは、害虫が媒介していることが知られている。
【0003】
たとえば、家畜である牛が罹患する牛白血病を例に説明する。
【0004】
牛白血病とは、牛の血液中の白血球が異常に増えたり、悪性リンパ肉腫を形成したりする病気で、牛白血病ウイルスによって広がる地方病型とウイルスが関与しない散発型の2種類が知られており、牛白血病の多くは地方病型である。近年、この牛白血病の発生報告数は、増加の一途をたどっており、酪農家にとって深刻な問題となっている。
【0005】
この牛白血病ウイルスによる牛白血病の感染としては、他の牛に伝搬する水平感染と、母牛から子牛へと伝播する垂直感染の2種類が知られており、牛白血病の感染は、主に水平感染が原因と言われている。この水平感染の中で最も多いのが害虫の媒介による牛白血病ウイルスの伝播である。この牛白血病ウイルスを媒介する害虫としては、サシバエ、アブ、ブユなどが知られている。よって、牛白血病の蔓延を防ぐためには、害虫の駆除・駆逐が効果的である。
【0006】
一般的に酪農の現場で実施されている害虫の駆除・駆逐の方法としては、害虫に巣を作らせない、害虫を畜舎に入れない(例えば、物理的に目の細かい防虫ネットを畜舎に設置する等)、害虫を捕獲・殺虫により駆除する(例えば、ハエ取り紙や電撃殺虫器等の使用、殺虫剤を用いての殺虫)、害虫を忌避させる(忌避成分を用いての忌避)などが挙げられる。
【0007】
これらの方法の中で、害虫を畜舎に入れない、害虫を捕獲・殺虫により駆除するという方法は、家畜を飼育している場のすべての害虫を駆除する、防虫ネット等により物理的に害虫を畜舎にいれない、と大規模の対応が必要となるため効率的ではない。
【0008】
そのため、害虫を忌避させる方法が効果的であり、中でも忌避成分を家畜に散布または所持させて害虫を忌避する方法が効果的である。
【0009】
この忌避成分としては、古くから忌避効果がある一部の天然精油が知られており、酪農家の中にはサシバエ等の害虫を忌避するため、天然精油を用いて対策をしているところがある。
【0010】
この忌避成分を用いる場合の害虫を忌避させる方法として、色々な試みを行なわれている。
【0011】
例えば、特許文献1や特許文献2には、忌避成分を含有する徐放性担体が開示されており、この忌避成分を含有する徐放性担体を不織布バッグまたは通気性ビニール袋中に充填し、衣類や特定の場所に吊るして害虫を忌避する方法が開示されている。
【0012】
特許文献3には、害虫の忌避成分を担持した多孔性支持体を用いた貼付剤が開示されており、この貼付剤を家畜の皮膚に貼り付けて使用する方法が開示されている。
【0013】
特許文献4には、忌避成分をロープに含浸させ防虫ネットとして使用する方法が開示されており、この防虫ネットで畜舎を覆う方法が開示されている。
【0014】
特許文献5には、忌避成分をオクチル酸アルミニウムでゲル硬化体とし、ファンを組わせて、忌避成分を放出させる方法が開示されている。
【0015】
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の忌避成分を含有する徐放性担体を不織布バッグまたは通気性ビニール袋中に充填して用いる方法は、静置型となるため、畜舎の内外を行き来する家畜に対しては、十分に効果が発揮することができない。
【0016】
特許文献3に記載の害虫の忌避成分を担持した多孔性支持体を用いた貼付剤は、それ自体の忌避効果は長時間持続するものの、家畜の皮膚に貼り付けて長期間剥がれずに維持させることは難しい。
【0017】
特許文献4に記載の忌避成分をロープに含浸させ防虫ネットとして使用する方法は、防虫ネットを設置した場所で効果を発揮するため、畜舎全体で害虫から家畜を守ろうとすると、多大な防虫ネットの設置が必要となり、現実的ではない。
【0018】
特許文献5に記載の忌避成分をゲル硬化体として、ファンで忌避成分を放出させる方法は、ファンと組み合わせるために自立したゲル硬化体とする必要があり、忌避成分を十分に含ませることができず、持続性という点で課題があった。
【0019】
そのため、忌避成分を家畜へ直接散布する方法も試みられているが、天然精油等の忌避成分が高い蒸散性を有するため、持続時間は短いという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】特開2020-011944
【特許文献2】特開2005-281153
【特許文献3】実開平02-082702
【特許文献4】特開2002-220306
【特許文献5】特開2004-059548
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
したがって、本発明の目的は、効率的に害虫を忌避させる材料およびその忌避方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明者らは、上記課題を解決するために、畜舎全体に忌避成分が存在する環境とすることを目指して、それに適した忌避材料および忌避方法について鋭意検討を重ねた。その結果、忌避成分と、特定の成分と組みわせることにより、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0023】
すなわち、本発明は、(A)ハッカ油と、(B)ポリグリセリン不飽和カルボン酸モノエステル、(C)レシチンとを含有する忌避組成物、および前記忌避組成物を噴霧することを特徴とする害虫の忌避方法である。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、害虫の忌避効果が長時間持続し、さらに広範囲で効果を発揮するため、効果的に害虫を忌避することができ、例えば牛白血病であれば、害虫の忌避による感染の伝播を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の忌避組成物は、(A)ハッカ油(以下、「(A)成分」ともいう)と、(B)ポリグリセリン不飽和カルボン酸モノエステル(以下、「(B)成分」ともいう)、(C)レシチン(以下、「(C)成分」ともいう)とを含んだ組成物である。
【0026】
本発明の忌避組成物の形態は、特に制限されないが、該忌避組成物が乳化状態となっていることが、噴霧による害虫忌避が効率的に行なえる点で好ましい。
【0027】
本発明の忌避組成物の製造方法は、特に制限されず、前記(A)成分、(B)成分、および(C)成分を、公知の方法で混合すればよいが、前記した乳化状態とするためには、ホモジナイザー(たとえば超音波ホモジナイザー等)、もしくはスリーワンモーター等の撹拌機に接続したアンカー翼等の羽根を有する攪拌羽根を使用して、常温下、250rpm以上の回転数で攪拌する方法が好ましい。
【0028】
また、本発明の忌避組成物は、長期間均一に乳化状態とすることができ、さらに水等に容易に分散させることができるため、予め濃度の高い忌避組成物を作成し、使用する際は水等で必要な濃度に希釈して用いることもできる。
【0029】
以下、各成分について説明する。
【0030】
<(A)ハッカ油>
本発明で用いられるハッカ油は、日本種のハッカおよび洋種のハッカの乾草を水蒸気蒸留すると留出する無色あるいは薄黄色の精油であり、その主成分はメントール成分である。ハーブ類の害虫忌避効果について、これまでハエや蚊において効果が報告されており、ハッカ油の主成分であるメントール成分が忌避効果を持っていることが報告されている。
【0031】
前記ハッカ油には、ハッカ白油、ハッカ並油、ハッカ脳などの種類がある。本発明の忌避組成物の忌避効果は、該忌避組成物からメントール成分が蒸散しきるまで持続する。
【0032】
本発明においてハッカ油の使用量は、特に制限されないが、害虫忌避効果を勘案すると、本発明の忌避組成物の0.01~15.0質量%、好ましくは0.1~5.0質量%の範囲内とすることが好ましい。
【0033】
<(B)ポリグリセリン不飽和カルボン酸モノエステル>
本発明で用いられるポリグリセリン不飽和カルボン酸モノエステルは、公知のものが特に制限なく用いることができるが、その中でも、不飽和カルボン酸がオレイン酸、リノール酸、エルカ酸などであるポリグリセリン不飽和カルボン酸モノエステルが好適であり、特に好ましいものとして、ポリグリセリンオレイン酸モノエステルが挙げられる。
【0034】
本発明においてポリグリセリン不飽和カルボン酸モノエステルの使用量は、特に制限されないが、前記忌避組成物を乳化状態とすることを勘案すると、本発明の忌避組成物の0.01~15.0質量%、好ましくは0.1~5.0質量%の範囲内とすることが好ましい。
【0035】
<(C)レシチン>
本発明で用いられるレシチンとしては、公知のものが特に制限なく用いることができ、例えば、例えば、大豆レシチン、菜種レシチン、ひまわりレシチン、卵黄レシチンおよび酵素分解レシチンなどが挙げられ、中でも、大豆レシチンが好ましい。
【0036】
本発明においてレシチンの使用量は、特に制限されないが、特に制限されないが、前記忌避組成物を乳化状態とすることを勘案すると、本発明の忌避組成物の0.001~8.0質量%、好ましくは0.01~3.0質量%の範囲内とすることが好ましい。
【0037】
本発明の忌避組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記した(A)成分、(B)成分、および(C)成分以外の成分を含んでいてもよい。
【0038】
<忌避組成物の使用形態>
本発明の忌避組成物は、そのまま用いてもよいが、噴霧して用いることが好ましい。
【0039】
噴霧する方法は特に制限されず、必要箇所に複数噴霧装置を配置する方法、送風機の前後に噴霧装置を配置し、必要な範囲に拡散させる方法等が採用される。
【実施例0040】
実施例及び比較例において、忌避組成物の製造に用いた原料、並びに評価方法は、以下のとおりであるが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0041】
<原料>
(A)成分:ハッカ油; 健栄製薬株式会社製(l-メントール30%以上)
(B)成分:モノオレイン酸デカグリセリル; 日光ケミカルズ株式会社製
(C)成分:レシチン(大豆由来); 富士フィルム和光純薬株式会社製
その他成分:
・水(イオン交換水)
・エタノール(99.5%); 富士フィルム和光純薬株式会社製
・グリセリン; 富士フィルム和光純薬株式会社製
比較成分:
(ノニオン系)
・モノステアリン酸デカグリセリル; 日光ケミカルズ株式会社製
・ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル; 富士フィルム和光純薬株式会社製
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル(Brij35); 富士フィルム和光純薬株式会社製
(アニオン系)
・ドデシル硫酸ナトリウム; 富士フィルム和光純薬株式会社製
(カチオン系)
・ベンジルドデシルジメチルアンモニウムクロリド・二水和物; 東京化成工業株式会社製
【0042】
<評価方法>
調整してから常温で静置し、5日後の乳化状態を目視観察で評価した。
○:均一
△:やや不均一
×:不均一
【0043】
<実施例1>
まず、50ccスクリュー管瓶に常温下で(B)モノオレイン酸デカグリセリル3.0質量部にグリセリン7.5質量部を加えて、60℃の湯浴で15分間加温溶解した。次に、別の100ccスクリュー管瓶に常温下で(A)ハッカ油3.0質量部、(C)レシチン(大豆由来)3.0質量部、エタノール6.5質量部、40℃とした前記作成のモノオレイン酸デカグリセリルとグリセリンの混合液、イオン交換水77.0質量部の順序で加え、超音波ホモジナイザーで3分間攪拌して、忌避組成物を得た。評価結果を表1に示す。
【0044】
<実施例2~3>
イオン交換水、(B)モノオレイン酸デカグリセリル、(C)レシチン(大豆由来)の量を表1に記載の量とした以外は実施例1と同様の操作を行い、忌避組成物を得た。評価結果を表1に示す。
【0045】
<比較例1>
50ccスクリュー管瓶に常温下でハッカ油3.0質量部、イオン交換水97.0質量部の順序で加えて、5分間手で振とうし、その後、常温で、超音波ホモジナイザーで3分間攪拌した。評価結果を表1に示す。
【0046】
<比較例2>
50ccスクリュー管瓶に常温下でハッカ油3.0質量部、エタノール17.0質量部、イオン交換水80.0質量部の順序で加えて、5分間手で振とうし、その後、常温で、超音波ホモジナイザーで3分間攪拌した。評価結果を表1に示す。
【0047】
<比較例3>
50ccスクリュー管瓶に常温下でハッカ油3.0質量部、エタノール10.0質量部、グリセリン7.0質量部、イオン交換水80.0質量部の順序で加えて、5分間手で振とうし、その後、常温で、超音波ホモジナイザーで3分間攪拌した。評価結果を表1に示す。
【0048】
<比較例4>
100ccスクリュー管瓶に常温下でハッカ油3.0質量部、レシチン3.0質量部、エタノール6.5質量部、グリセリン7.5質量部、イオン交換水80.0質量部の順序で加えて、常温で、超音波ホモジナイザーで3分間攪拌した。評価結果を表1に示す。
【0049】
<比較例5>
まず、50ccスクリュー管瓶に常温下で(B)モノオレイン酸デカグリセリル3.0質量部にグリセリン7.5質量部を加えて、60℃の湯浴で15分間加温溶解した。次に、別の100ccスクリュー管瓶に常温下で(A)ハッカ油3.0質量部、エタノール6.5質量部、40℃とした前記作成のモノオレイン酸デカグリセリルとグリセリンの混合液、イオン交換水80.0質量部の順序で加えて、超音波ホモジナイザーで3分間攪拌した。評価結果を表1に示す。
【0050】
<比較例6>
まず、50ccスクリュー管瓶に常温下でモノステアリン酸デカグリセリル3.0質量部にグリセリン7.5質量部を加えて、60℃の湯浴で15分間加温溶解した。次に、別の100ccスクリュー管瓶に常温下で(A)ハッカ油3.0質量部、エタノール6.5質量部、40℃とした前記作成のモノオレイン酸デカグリセリルとグリセリンの混合液、イオン交換水80.0質量部の順序で加えたところでゲル化して混合できなかった。
【0051】
<比較例7>
まず、50ccスクリュー管瓶に常温下でポリオキシエチレン(20)セチルエーテル3.0質量部にイオン交換水80.0質量部を加えて、60℃の湯浴で加温溶解した後、常温まで冷却した。次に、別の100ccスクリュー管瓶に常温下で(A)ハッカ油3.0質量部、エタノール6.5質量部、グリセリン7.5質量部、前記作成のポリオキシエチレン(20)セチルエーテルとイオン交換水の混合液の順序で加えて、超音波ホモジナイザーで3分間攪拌した。評価結果を表1に示す。
【0052】
<比較例8~10>
(B)モノオレイン酸デカグリセリルの代わりに、表1に記載の比較成分を用いた以外は比較例7と同様の操作を行った。評価結果を表1に示す。
【0053】
<比較例11>
まず、50ccスクリュー管瓶に常温下で(B)モノオレイン酸デカグリセリル3.0質量部にグリセリン7.5質量部を加えて、60℃の湯浴で15分間加温溶解した。次に別の50ccスクリュー管瓶に常温下でBrij35 3.0質量部にイオン交換水77.0gを加えて、60℃の湯浴で加温溶解した。次いで、次に、別の100ccスクリュー管瓶に常温下で(A)ハッカ油3.0質量部、エタノール6.5質量部、モノオレイン酸デカグリセリルとグリセリンの混合液、Brij35とイオン交換水の混合液の順序で加えて、超音波ホモジナイザーで3分間攪拌した。評価結果を表1に示す。
【0054】
<比較例12>
まず、50ccスクリュー管瓶に常温下でBrij35 3.0質量部にイオン交換水77.0gを加えて、60℃の湯浴で加温溶解した。次いで、次に、別の100ccスクリュー管瓶に常温下で(A)ハッカ油3.0質量部、(C)レシチン(大豆由来)3.0質量部、エタノール6.5質量部、グリセリン7.5質量部、Brij35とイオン交換水の混合液の順序で加えて、超音波ホモジナイザーで3分間攪拌した。評価結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
(A)成分、(B)成分および(C)成分を用いた実施例では、均一に乳化し、5日後でも、均一な状態を維持した。一方、比較成分、(B)成分、または(C)成分を単独で用いた、あるいは(B)成分または(C)成分と比較成分を組み合わせた比較例では、十分に乳化できず、ハッカ油と他の成分が分離した。