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特開2023-38994乾燥した穀粉及び/又は澱粉を含む揚げ物用バッターミックス及びこれを使用した揚げ物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023038994
(43)【公開日】2023-03-20
(54)【発明の名称】乾燥した穀粉及び/又は澱粉を含む揚げ物用バッターミックス及びこれを使用した揚げ物
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/157 20160101AFI20230313BHJP
   A23L 5/10 20160101ALI20230313BHJP
【FI】
A23L7/157
A23L5/10 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021145901
(22)【出願日】2021-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】000231637
【氏名又は名称】株式会社ニップン
(74)【代理人】
【識別番号】100130661
【弁理士】
【氏名又は名称】田所 義嗣
(72)【発明者】
【氏名】中村 香寿実
【テーマコード(参考)】
4B025
4B035
【Fターム(参考)】
4B025LB04
4B025LG28
4B025LG41
4B025LP10
4B025LP15
4B035LC03
4B035LE17
4B035LG21
4B035LG32
4B035LG35
4B035LG42
4B035LP07
4B035LP24
4B035LP26
4B035LP59
(57)【要約】      (修正有)
【課題】歯切れのよさや油っぽさを感じ難い衣を得ることができる揚げ物用バッターミックス及びこれを使用した揚げ物を提供すること。
【解決手段】穀粉及び/又は澱粉を揚げ物用バッターミックス中50質量%以上含む揚げ物用バッターミックスであって、水分含有量が5質量%以下になるように乾燥した穀粉及び/又は澱粉を(A)ブレッダーを使用しない揚げ物に使用する場合は、穀粉及び/又は澱粉中、5質量%以上100質量%以下、(B)ブレッダーを使用する揚げ物に使用する場合は、穀粉及び/又は澱粉中、5質量%以上80質量%以下、含むことを特徴とする揚げ物用バッターミックスである。また、これを使用した揚げ物である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀粉及び/又は澱粉を揚げ物用バッターミックス中50質量%以上含む揚げ物用バッターミックスであって、水分含有量が5質量%以下になるように乾燥した穀粉及び/又は澱粉を(A)ブレッダーを使用しない揚げ物に使用する場合は、穀粉及び/又は澱粉中、5質量%以上100質量%以下、(B)ブレッダーを使用する揚げ物に使用する場合は、穀粉及び/又は澱粉中、5質量%以上80質量%以下、含むことを特徴とする揚げ物用バッターミックス。
【請求項2】
穀粉が、小麦粉、ポテトフラワー、コーンフラワー、米粉からなる群から選択される穀粉の少なくとも1種以上であり、澱粉が小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、米粉澱粉、タピオカ澱粉からなる群から選択される澱粉の少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の揚げ物用バッターミックス。
【請求項3】
乾燥方法が、凍結乾燥又は熱風乾燥であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の揚げ物用バッターミックス。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の揚げ物用バッターミックスを使用した揚げ物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥した穀粉及び/又は澱粉を含む揚げ物用バッターミックス及びこれを使用した揚げ物に関する。
【背景技術】
【0002】
揚げ物の衣に求められている特性としては様々なものがあるが、例えば、歯切れのよさや油っぽさを感じ難いことを挙げることができ、これを目的とした様々な試みが、なされている。
例えば、フライ食品への油の滲み込み量を少なくでき、油性感のない、あっさりとした食感を有し、フライ後、時間が経過しても軟らかくならず、さくさくした歯切れ感が保持されるとともに、フライ食品のカロリー低減化を図ることができるフライ食品改質剤が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、少ない油でも衣形状を壊すことなく、カリカリとした食感で油っぽさを感じにくいから揚げを得ることの出来るから揚げ粉として、から揚げ粉中に粒径が212μm以下でかつNSIが30以下である大豆粉を含有することを特徴とするから揚げ粉が知られている(例えば特許文献2参照)。
また、同じ目的で、から揚げ粉衣材中に粒径212μm以下のデュラム小麦粉を含有することを特徴とするから揚げ粉が知られている(例えば特許文献3参照)。
また、油っぽさが抑えられており、かつ、かたさ、及び歯切れのいずれもが良好である揚げ物の衣が得られる衣材を提供することを目的として、全脂大豆粉、及び米粉を含み、前記全脂大豆粉100質量部に対する前記米粉の量が、60質量部以上450質量部以下であり、かつ、衣材中の前記全脂大豆粉及び前記米粉の合計量が、10質量%以上80質量%以下である、衣材が知られている(例えば特許文献4参照)。
また、揚げ物用衣材に用いた際に、衣の食感の経時劣化が少なく、歯切れが良好でサクサクとした好ましい食感に改良できる加工食用粉として、澱粉質及び/又は繊維質の原料からなる食用粉と、該食用粉に混合された油脂固化剤とを含有することを特徴とする加工食用粉が知られている(例えば特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-165552号公報
【特許文献2】特開2008-35791号公報
【特許文献3】特開2008-35792号公報
【特許文献4】特開2016-119860号公報
【特許文献5】特開2020-174571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のとおり、歯切れのよさや油っぽさを感じ難い衣を得ることを目的として様々な試みがなされているが、本発明の目的も、歯切れのよさや油っぽさを感じ難い衣を得ることができる揚げ物用バッターミックス及びこれを使用した揚げ物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は前記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、揚げ物用バッターミックスに、水分含有量が5質量%以下になるように乾燥した穀粉及び/又は澱粉を特定量配合することで歯切れがよく油っぽさを感じ難い衣を得ることができ、衣は時間がたっても歯切れのよさが維持できることを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は、穀粉及び/又は澱粉を揚げ物用バッターミックス中50質量%以上含む揚げ物用バッターミックスであって、水分含有量が5質量%以下になるように乾燥した穀粉及び/又は澱粉を(A)ブレッダーを使用しない揚げ物に使用する場合は、穀粉及び/又は澱粉中、5質量%以上100質量%以下、(B)ブレッダーを使用する揚げ物に使用する場合は、穀粉及び/又は澱粉中、5質量%以上80質量%以下、含むことを特徴とする揚げ物用バッターミックスである。
また、これを使用した揚げ物である。
穀粉の種類としては、小麦粉、ポテトフラワー、コーンフラワー、米粉等を、澱粉の種類としては、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、米粉澱粉、タピオカ澱粉等を挙げることができる。
乾燥方法としては、凍結乾燥、熱風乾燥等を挙げることができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明の揚げ物用バッターミックスを使用した揚げ物の衣は、歯切れがよく油っぽさを感じ難く時間がたっても歯切れのよさを維持できる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の揚げ物用バッターミックスは、揚げ物に使用するバッターを調製するために用いられ、穀粉及び/又は澱粉を50質量%以上含み、目的とする揚げ物の種類により使用する水分含有量が5質量%以下になるように乾燥した穀粉及び/又は澱粉の配合量が異なる。
目的とする揚げ物の種類は、ブレッダーを使用する場合とブレッダーを使用しない場合に分けられ、乾燥した穀粉及び/又は澱粉の配合量は、穀粉及び/又は澱粉中、
(A)ブレッダーを使用しない揚げ物に使用する場合は、5質量%以上100質量%以下、(B)ブレッダーを使用する揚げ物に使用する場合は、5質量%以上80質量%以下
である。
【0008】
本発明において、ブレッダーを使用する場合、ブレッダーの種類には特に限定はない。
例えば、使用できるブレッダーとして、穀粉、澱粉、パン粉、クラッカー粉等を挙げることができる。
本発明では、ブレッダーの種類にかかわらず前記(B)の配合量において効果を得ることができる。
【0009】
本発明で使用する水分含有量が5質量%以下になるように乾燥した穀粉及び/又は澱粉とは水分含有量が5質量%以下になるように乾燥された穀粉及び/又は澱粉をいう。
穀粉及び/又は澱粉を乾燥する場合、使用する穀粉及び/又は澱粉は市販品が使用でき、これらは特別に乾燥処理を行っていない場合、水分含有量は、ほぼ8質量%以上である。
本発明で使用する乾燥した穀粉及び/又は澱粉は、この水分含有量が8質量%以上の穀粉及び/又は澱粉を水分含有量が5質量%以下になるように乾燥することで得ることができる。
また、穀粉とする前の原料を乾燥し、これを粉砕し篩通しすることで乾燥した穀粉を得ることもできる。
凍結乾燥や熱風乾燥に使用する乾燥機は、特に限定なく市販品を使用することができる。
【0010】
本発明で使用する乾燥した穀粉の種類には特に限定はなく、例えば、小麦粉、ポテトフラワー、コーンフラワー、米粉等を挙げることができる。
また、発明で使用する乾燥した澱粉の種類にも特に限定はなく、例えば、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、米粉澱粉、タピオカ澱粉等を挙げることができる。
【0011】
前記のとおり、乾燥した穀粉及び/又は澱粉の配合量は、ブレッダーを使用する場合とブレッダーを使用しない場合に分けられ、乾燥した穀粉及び/又は澱粉の配合量は、穀粉及び/又は澱粉中、
(A)ブレッダーを使用しない揚げ物に使用する場合は、5質量%以上100質量%以下、(B)ブレッダーを使用する揚げ物に使用する場合は、5質量%以上80質量%以下、
である。
前記(A)の場合、乾燥した穀粉及び/又は澱粉の配合量が穀粉及び/又は澱粉中、5質量%未満では十分な効果を得ることができない。
また、前記(B)の場合は、乾燥した穀粉及び/又は澱粉の配合量が穀粉及び/又は澱粉中、5質量%未満では十分な効果を得ることができず、80質量%を超えると歯切れの良さが急に失われるため不適である。
本発明では、乾燥した穀粉及び/又は澱粉は、少なくとも、どちらか一方を使用していれば効果を得ることができ、両方使用することもできる。
穀粉及び/又は澱粉の種類も1種又は2種以上を同時に使用することができる。
【0012】
本発明の揚げ物用バッターミックスは、前記乾燥した穀粉及び/又は澱粉以外に必要に応じて従来から揚げ物用バッターミックスに使用されている原料を使用することができる。
例えば、澱粉、卵粉、食塩、調味料、香辛料、香料、着色料等を挙げることができる。
これらの配合量は従来から揚げ物用バッターミックスに使用されている配合量でよく特に限定はない。
【0013】
本発明の揚げ物用バッターミックスは、前記原料を均一になるように混合することで得ることができる。
混合の方法は特に限定されず、手混ぜによる方法や、リボンミキサー、ナウターミキサー、カスケードミキサー、ドラムミキサー、V 型ミキサー等の混合機を使用する方法を挙げることができる。
【0014】
本発明の揚げ物用バッターミックスの使用方法は、公知のバッターと同様でよく、例えば、本発明の揚げ物用バッターミックスを水溶き等してバッターを得て、必要に応じて具材に打ち粉をして、得られたバッターで具材を被覆し必要に応じてブレッダリングして油揚することで揚げ物を得ることができる。
使用できる具材は、特に限定されず、例えば、肉類、魚介類、野菜類、豆類、きのこ類等を挙げることができる。
これらは、生でも加熱処理されていてもよい。
【実施例0015】
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[乾燥穀粉、乾燥澱粉の調製]
・市販の小麦粉(水分含有量 14質量%)、ポテトフラワー(水分含有量 17質量%)、コーンフラワー(水分含有量 14質量%)、米粉(水分含有量 11質量%)、小麦澱粉(水分含有量 13質量%)、馬鈴薯澱粉(水分含有量 18質量%)、コーンスターチ(水分含有量 13質量%)、米粉澱粉(水分含有量 14質量%)、タピオカ澱粉(水分含有量 12質量%)を真空乾燥機(共和真空技術株式会社製、RLEIII-103)を使用して凍結乾燥し水分含有量が5質量%の凍結乾燥小麦粉、凍結乾燥ポテトフラワー、凍結乾燥コーンフラワー、凍結乾燥米粉、凍結乾燥小麦澱粉、凍結乾燥馬鈴薯澱粉、凍結乾燥コーンスターチ、凍結乾燥米粉澱粉、凍結乾燥タピオカ澱粉を得た。
・市販の小麦粉(水分含有量 14質量%)、ポテトフラワー(水分含有量 17質量%)、コーンフラワー(水分含有量 14質量%)、米粉(水分含有量 11質量%)、小麦澱粉(水分含有量 13質量%)、馬鈴薯澱粉(水分含有量 18質量%)、コーンスターチ(水分含有量 13質量%)、米粉澱粉(水分含有量 14質量%)、タピオカ澱粉(水分含有量 12質量%)を、定温乾燥機(ヤマト科学株式会社製、DX302)を使用して熱風乾燥し水分含有量が5質量%の熱風乾燥小麦粉、熱風乾燥ポテトフラワー、熱風乾燥コーンフラワー、熱風乾燥米粉、熱風乾燥小麦澱粉、熱風乾燥馬鈴薯澱粉、熱風乾燥コーンスターチ、熱風乾燥米粉澱粉、熱風乾燥タピオカ澱粉を得た。
【0016】
[配合量による効果の検証]ブレッダーを使用しない場合
表1~表9に示す配合の原料とベーキングパウダー1質量部をよく混合し揚げ物用バッターミックスを得た。
表1~表9中、配合量の単位は質量部である。
得られたバッターミックス100質量部に水150質量部を加えて撹拌してバッターを得た。
殻をむいたエビをこのバッターで被覆して170℃のサラダ油で2分間、油揚し海老天を得た。
粗熱をとり10名のパネラーにより前記バッターミックスにおいて穀粉及び/又は澱粉として小麦粉(水分含有量 14質量%)のみを使用した場合(参考例1)をコントロール(3点)として以下の評価基準により衣の食感(歯切れ)と油っぽさの評価を行った(直後の食感として評価)。
また、常温で4時間放置し、同様にして食感(歯切れ)の評価を行った(保存後の食感として評価)。
なお、油っぽさは放置しても変化がほとんどないので保存後の評価は省略した。
・食感(歯切れ)
5点 サクサクして非常に良い歯切れで、非常に良い
4点 サクサクして良い歯切れで、良い
3点 普通
2点 あまりサクサクとせずやや悪い歯切れ、又はややガリガリして、悪い。
1点 サクサクとせず非常に悪い歯切れで、又はガリガリして、非常に悪い
・油っぽさ
5点 油っぽさを感じず、非常に良い
4点 油っぽさをほとんど感じず、良い
3点 普通
2点 油っぽさをやや感じ悪い。
1点 油っぽさを感じ、非常に悪い
【0017】
得られた評価結果を表1~表9に示す。
表中、評価は点数を付けた人数と平均点を示している。
食感と油っぽさの平均点が、両方とも3.5点以上であるものを合格とした。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】
【表6】
【0024】
【表7】
【0025】
【表8】
【0026】
【表9】
【0027】
[乾燥方法による効果の検証]
凍結乾燥した穀粉及び/又は澱粉を以下のとおり変更した以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例55 実施例4の凍結乾燥小麦粉を熱風乾燥小麦粉に変更した。
実施例56 実施例10の凍結乾燥ポテトフラワーを熱風乾燥ポテトフラワーに変更した。
実施例57 実施例16の凍結乾燥コーンフラワーを熱風乾燥コーンフラワーに変更した。
実施例58 実施例22の凍結乾燥米粉を熱風乾燥米粉に変更した。
実施例59 実施例28の凍結乾燥小麦澱粉を熱風乾燥小麦澱粉に変更した。
実施例60 実施例34の凍結乾燥馬鈴薯澱粉を熱風乾燥馬鈴薯澱粉に変更した。
実施例61 実施例40の凍結乾燥コーンスターチを熱風乾燥コーンスターチに変更した。
実施例62 実施例46の凍結乾燥米粉澱粉を熱風乾燥米粉澱粉に変更した。
実施例63 実施例52の凍結乾燥タピオカ澱粉を熱風乾燥タピオカ澱粉に変更した。
得られた評価結果を表10に示す。
【0028】
【表10】
【0029】
乾燥方法が、熱風乾燥でも凍結乾燥でも満足できる効果を得ることができた。
好ましい乾燥方法は凍結乾燥であった。
好ましい原料は、小麦粉であった。
【0030】
[配合量による効果の検証]ブレッダーを使用した場合
表11~表19に示す配合の原料とベーキングパウダー1質量部をよく混合し揚げ物用バッターミックスを得た。
表11~表19中、配合量の単位は質量部である。
得られたバッターミックス100質量部に水150質量部を加えて撹拌してバッターを得た。
鶏モモ肉80gを得られたバッターで被覆し、さらにブレッダーミックス(薄力小麦粉98質量部、塩2質量部)で被覆した。
これを170℃のサラダ油で1分間フライした後スチームオーブン(庫内湿度70%、庫内温度140℃)で10分間加熱して-50℃の急速冷凍庫で30分間冷凍し冷凍フライドチキンを得た。
前記冷凍フライドチキンを-30℃で3日間保存し、170℃のサラダ油で5分間、油揚し、温度70℃、湿度50%のホットケースで6時間保存した後、10名のパネラーにより前記バッターミックスにおいて穀粉及び/又は澱粉として小麦粉(水分含有量 14質量%)のみを使用した場合(参考例2)をコントロール(3点)として前記評価基準で衣の食感(歯切れ)と油っぽさの評価を行った。
得られた評価結果を表11~表19に示す。
表中、評価は点数を付けた人数と平均点を示している。
【0031】
【表11】
【0032】
比較例1は、ガリガリとした食感となり食感が劣った。
【0033】
【表12】
【0034】
比較例2は、ガリガリとした食感となり食感が劣った。
【0035】
【表13】
【0036】
比較例3は、ガリガリとした食感となり食感が劣った。
【0037】
【表14】
【0038】
比較例4は、ガリガリとした食感となり食感が劣った。
【0039】
【表15】
【0040】
比較例5は、ガリガリとした食感となり食感が劣った。
【0041】
【表16】
【0042】
比較例6は、ガリガリとした食感となり食感が劣った。
【0043】
【表17】
【0044】
比較例7は、ガリガリとした食感となり食感が劣った。
【0045】
【表18】
【0046】
比較例8は、ガリガリとした食感となり食感が劣った。
【0047】
【表19】
【0048】
比較例9は、ガリガリとした食感となり食感が劣った。
【0049】
[乾燥方法による効果]
凍結乾燥した穀粉及び/又は澱粉を以下のとおり変更した以外は実施例64と同様にして評価を行った。
実施例109 実施例67の凍結乾燥小麦粉を熱風乾燥小麦粉に変更した。
実施例110 実施例72の凍結乾燥ポテトフラワーを熱風乾燥ポテトフラワーに変更した。
実施例111 実施例77の凍結乾燥コーンフラワーを熱風乾燥コーンフラワーに変更した。
実施例112 実施例82の凍結乾燥米粉を熱風乾燥米粉に変更した。
実施例113 実施例87の凍結乾燥小麦澱粉を熱風乾燥小麦澱粉に変更した。
実施例114 実施例92の凍結乾燥馬鈴薯澱粉を熱風乾燥馬鈴薯澱粉に変更した。
実施例115 実施例97の凍結乾燥コーンスターチを熱風乾燥コーンスターチに変更した。
実施例116 実施例102の凍結乾燥米粉澱粉を熱風乾燥米粉澱粉に変更した。
実施例117 実施例107の凍結乾燥タピオカ澱粉を熱風乾燥タピオカ澱粉に変更した。
得られた評価結果を表20に示す。
【0050】
【表20】
【0051】
乾燥方法が、熱風乾燥でも凍結乾燥でも満足できる効果を得ることができた。
好ましい乾燥方法は凍結乾燥であった。
好ましい原料は、小麦粉であった。