(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023040466
(43)【公開日】2023-03-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/141 20220101AFI20230315BHJP
G06F 21/44 20130101ALI20230315BHJP
H04N 23/50 20230101ALN20230315BHJP
【FI】
H04L67/141
G06F21/44
H04N5/225 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021147446
(22)【出願日】2021-09-10
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】森 剛史
(72)【発明者】
【氏名】吉見 駿
【テーマコード(参考)】
5C122
【Fターム(参考)】
5C122DA09
5C122EA42
5C122FK40
5C122FL08
5C122GC14
5C122GC75
5C122HA13
5C122HA35
5C122HB01
5C122HB05
5C122HB09
(57)【要約】
【課題】デバイスによるネットワークを経由して提供されるサービスの利用を容易にする。
【解決手段】本発明の一実施形態である情報処理装置は、アプリケーションに関する情報およびデバイスの登録に用いられる情報が含まれるコードを生成して配信するコード配信部と、前記デバイスの登録に用いられる情報を前記デバイスから取得すると、前記デバイスを識別するための情報を前記デバイスに通知するデバイス登録部と、前記アプリケーションに関する情報および前記デバイスを識別するための情報を前記デバイスから取得し、前記アプリケーションに前記デバイスを紐づけて登録する連携部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションに関する情報およびデバイスの登録に用いられる情報が含まれるコードを生成して配信するコード配信部と、
前記デバイスの登録に用いられる情報を前記デバイスから取得すると、前記デバイスを識別するための情報を前記デバイスに通知するデバイス登録部と、
前記アプリケーションに関する情報および前記デバイスを識別するための情報を前記デバイスから取得し、前記アプリケーションに前記デバイスを紐づけて登録する連携部と
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記アプリケーションの実行時に、前記デバイスに応じて、前記アプリケーションと連携するサービスを変更する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記アプリケーションの設定時に、前記サービスのアカウント連携の認証処理を行うユーザインタフェースを提供する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記デバイスの登録に用いられる情報は、前記デバイスを識別するための情報を取得するためのサイトの接続先、および、前記サイトにアクセスするためのトークンを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記アプリケーションに関する情報は、前記アプリケーションを識別するための情報を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記デバイスは、撮影機能を有し、かつ、表示機能を有さないデバイスである、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記コードは、QRコードである、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が実行する方法であって、
アプリケーションに関する情報およびデバイスの登録に用いられる情報が含まれるコードを生成して配信するステップと、
前記デバイスの登録に用いられる情報を前記デバイスから取得すると、前記デバイスを識別するための情報を前記デバイスに通知するステップと、
前記アプリケーションに関する情報および前記デバイスを識別するための情報を前記デバイスから取得し、前記アプリケーションに前記デバイスを紐づけて登録するステップと
を含む方法。
【請求項9】
情報処理装置を
アプリケーションに関する情報およびデバイスの登録に用いられる情報が含まれるコードを生成して配信するコード配信部、
前記デバイスの登録に用いられる情報を前記デバイスから取得すると、前記デバイスを識別するための情報を前記デバイスに通知するデバイス登録部、
前記アプリケーションに関する情報および前記デバイスを識別するための情報を前記デバイスから取得し、前記アプリケーションに前記デバイスを紐づけて登録する連携部
として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
サーバとデバイスを含むシステムであって、
前記サーバは、
アプリケーションに関する情報およびデバイスの登録に用いられる情報が含まれるコードを生成して配信するコード配信部と、
前記デバイスの登録に用いられる情報を前記デバイスから取得すると、前記デバイスを識別するための情報を前記デバイスに通知するデバイス登録部と、
前記アプリケーションに関する情報および前記デバイスを識別するための情報を前記デバイスから取得し、前記アプリケーションに前記デバイスを紐づけて登録する連携部と
を備え、
前記デバイスは、
前記コードを読み取ることにより取得した前記デバイスの登録に用いられる情報を前記サーバに通知して、前記デバイスを識別するための情報を前記サーバから取得するデバイス登録部と、
前記コードを読み取ることにより取得した前記アプリケーションに関する情報、および、前記サーバから取得した前記デバイスを識別するための情報を、前記サーバに通知する連携部と
を備えた、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、方法、プログラム、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータ資源をインターネット等のネットワークを経由して提供するクラウドサービスが知られている。ユーザは、手元のデバイスを使用してクラウドサービスを利用する。このようなクラウドサービスを利用するために、ユーザは、クラウドサービスへのデバイスの登録等の設定を行わなければならない(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ユーザインタフェースが貧弱なデバイス(例えば、ディスプレイのないデバイス)では、ユーザがデバイスを操作して設定を行うことは容易ではない。
【0005】
そこで、本発明では、デバイスによるネットワークを経由して提供されるサービスの利用を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態である情報処理装置は、アプリケーションに関する情報およびデバイスの登録に用いられる情報が含まれるコードを生成して配信するコード配信部と、前記デバイスの登録に用いられる情報を前記デバイスから取得すると、前記デバイスを識別するための情報を前記デバイスに通知するデバイス登録部と、前記アプリケーションに関する情報および前記デバイスを識別するための情報を前記デバイスから取得し、前記アプリケーションに前記デバイスを紐づけて登録する連携部と、を備える。
【0007】
本発明によれば、デバイスによるネットワークを経由して提供されるサービスの利用を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係るサービスの概要を説明するための図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る全体の構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る情報処理装置(サーバ)のハードウェア構成図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るデバイス(全天球撮像装置)のハードウェア構成図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るサーバおよびデバイスの機能ブロック図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るデバイスとアプリケーションの紐づけ処理のシーケンス図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係るデバイスとアプリケーションの紐づけ処理のシーケンス図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係るデバイスとアプリケーションの紐づけについて説明するための図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本開示の実施の形態を説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係るサービスの概要を説明するための図である。ユーザ(顧客の利用者、
図1のA1)は、デバイス20を用いて、サーバ11~15(以下、サーバ10ともいう)が提供するクラウドサービスを利用する。また、デバイスパートナー(
図1のB)は、ユーザが所属するテナント(クラウドサービスを利用するデバイスのグループ)にワークフロー(WF)アプリケーションを登録する。また、ワークフロー(WF)アプリケーションの開発者(
図1のC(クラウドサービスパートナー))は、WFアプリ開発ツールで、QRコード連携設定の許可と入力可能なデータ種別(静止画または動画など)を設定したワークフロー(WF)アプリケーションを開発する。A2は、顧客の管理者であり、Dは、デバイスの販売会社である。なお、以下ではデバイス20に対してネットワークを経由して提供されるサービスとしてサーバ10が提供するクラウドサービスを例にして説明する。ただし、デバイス20が利用するサービスはこれに限定されず、ネットワークを経由して提供される機能を利用するサービスであれば良い。例えば、デバイス20と同じネットワーク内にサーバ10を設置することで、サーバ10は、デバイス20に対してオンプレミスサービスを提供しても良い。
【0011】
<システム構成>
図2は、本発明の一実施形態に係る全体の構成図である。システム1は、サーバ10と、デバイス20と、を含む。サーバ10とデバイス20は、通信ネットワークNを介して通信可能に接続されている。以下、それぞれについて説明する。
【0012】
<<サーバ>>
サーバ(情報処理装置の一例である)10は、クラウドサービスで提供されるアプリケーションとデバイス20とを紐づける処理を行う。
【0013】
実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、サーバ10は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0014】
<<デバイス>>
デバイス20は、クラウドサービスを利用するユーザが用いるデバイスである。例えば、デバイス20は、撮影機能を有し、かつ、表示機能を有さないデバイス(例えば、全天球撮像装置)である。
【0015】
なお、デバイス20は、通信機能を備えた装置であれば、全天球撮像装置に限られない。デバイス20は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【0016】
<ハードウェア構成>
図3は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置(サーバの場合)10のハードウェア構成図である。
【0017】
図3に示されているように、サーバ10は、コンピュータによって構築されており、
図3に示されているように、CPU1001、ROM1002、RAM1003、HD1004、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ1005、ディスプレイ1006、外部機器接続I/F(Interface)1007、ネットワークI/F1008、データバス1009、キーボード1010、ポインティングデバイス1011、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ1013、メディアI/F1015を備えている。
【0018】
これらのうち、CPU1001は、サーバ10全体の動作を制御する。ROM1002は、IPL等のCPU1001の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM1003は、CPU1001のワークエリアとして使用される。HD1004は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ1005は、CPU1001の制御にしたがってHD1004に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ1006は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F1007は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F1008は、通信ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン1009は、
図3に示されているCPU1001等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0019】
また、キーボード1010は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス1011は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ1013は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW1012に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F1015は、フラッシュメモリ等の記録メディア1014に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0020】
図4は、本発明の一実施形態に係るデバイス(全天球撮像装置の場合)20のハードウェア構成図である。
【0021】
以下では、全天球撮影装置20は、2つの撮像素子を使用した全天球(全方位)全天球撮影装置とするが、撮像素子は2つ以上いくつでもよい。また、必ずしも全方位撮影専用の装置である必要はなく、通常のデジタルカメラやスマートフォン等に後付けの全方位の撮像ユニットを取り付けることで、実質的に全天球撮影装置20と同じ機能を有するようにしてもよい。
【0022】
図4に示されているように、全天球撮影装置20は、撮像ユニット2001、画像処理ユニット2004、撮像制御ユニット2005、マイク2006、音処理ユニット2007、CPU(Central Processing Unit)2009、ROM(Read Only Memory)2010、SRAM(Static Random Access Memory)2011、DRAM(Dynamic Random Access Memory)2012、操作部2013、外部機器接続I/F2014、通信部2015、アンテナ2015a、電子コンパス、ジャイロセンサ、加速度センサ、及びMicro USB用の凹状の端子によって構成されている。
【0023】
このうち、撮像ユニット2001は、各々半球画像を結像するための180°以上の画角を有する広角レンズ(いわゆる魚眼レンズ)2002a,2002bと、各広角レンズに対応させて設けられている2つの撮像素子2003a,2003bを備えている。撮像素子2003a,2003bは、魚眼レンズ2002a,2002bによる光学像を電気信号の画像データに変換して出力するCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサやCCD(Charge Coupled Device)センサなどの画像センサ、この画像センサの水平又は垂直同期信号や画素クロックなどを生成するタイミング生成回路、この撮像素子の動作に必要な種々のコマンドやパラメータなどが設定されるレジスタ群などを有している。
【0024】
撮像ユニット2001の撮像素子2003a,2003bは、各々、画像処理ユニット2004とパラレルI/Fバスで接続されている。一方、撮像ユニット2001の撮像素子2003a,2003bは、撮像制御ユニット2005とは、シリアルI/Fバス(I2Cバス等)で接続されている。画像処理ユニット2004、撮像制御ユニット2005及び音処理ユニット2007は、バス2008を介してCPU2009と接続される。さらに、バス2008には、ROM2010、SRAM2011、DRAM2012、操作部2013、外部機器接続I/F(Interface)2014、通信部2015、及び加速度・方位センサ2016なども接続される。
【0025】
画像処理ユニット2004は、撮像素子2003a,2003bから出力される画像データをパラレルI/Fバスを通して取り込み、それぞれの画像データに対して所定の処理を施した後、これらの画像データを合成処理して、正距円筒射影画像のデータを作成する。
【0026】
撮像制御ユニット2005は、一般に撮像制御ユニット2005をマスタデバイス、撮像素子2003a,2003bをスレーブデバイスとして、I2Cバスを利用して、撮像素子2003a,2003bのレジスタ群にコマンド等を設定する。必要なコマンド等は、CPU2009から受け取る。また、撮像制御ユニット2005は、同じくI2Cバスを利用して、撮像素子2003a,2003bのレジスタ群のステータスデータ等を取り込み、CPU2009に送る。
【0027】
また、撮像制御ユニット2005は、操作部2013のシャッターボタンが押下されたタイミングで、撮像素子2003a,2003bに画像データの出力を指示する。全天球撮影装置20によっては、ディスプレイ(例えば、スマートフォンのディスプレイ)によるプレビュー表示機能や動画表示に対応する機能を持つ場合もある。この場合は、撮像素子2003a,2003bからの画像データの出力は、所定のフレームレート(フレーム/分)によって連続して行われる。
【0028】
また、撮像制御ユニット2005は、後述するように、CPU2009と協働して撮像素子2003a,2003bの画像データの出力タイミングの同期をとる同期制御手段としても機能する。なお、本実施形態では、全天球撮影装置20にはディスプレイが設けられていないが、表示部を設けてもよい。
【0029】
マイク2006は、音を音(信号)データに変換する。音処理ユニット2007は、マイク2006から出力される音データをI/Fバスを通して取り込み、音データに対して所定の処理を施す。
【0030】
CPU2009は、全天球撮影装置20の全体の動作を制御すると共に必要な処理を実行する。ROM2010は、CPU2009のための種々のプログラムを記憶している。SRAM2011及びDRAM2012はワークメモリであり、CPU2009で実行するプログラムや処理途中のデータ等を記憶する。特にDRAM2012は、画像処理ユニット2004での処理途中の画像データや処理済みの正距円筒射影画像のデータを記憶する。
【0031】
操作部2013は、シャッターボタンなどの操作ボタンの総称である。ユーザは操作部2013を操作することで、種々の撮影モードや撮影条件などを入力する。
【0032】
外部機器接続I/F2014は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやPC(Personal Computer)等である。DRAM2012に記憶された正距円筒射影画像のデータは、このネットワークI/F2014を介して外付けのメディアに記録されたり、必要に応じてネットワークI/F2014を介してスマートフォン等の外部端末(装置)に送信されたりする。
【0033】
通信部2015は、全天球撮影装置20に設けられたアンテナ2015aを介して、Wi-Fi、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信技術によって、スマートフォン等の外部端末(装置)と通信を行う。この通信部2015によっても、正距円筒射影画像のデータをスマートフォン等の外部端末(装置)に送信することができる。
【0034】
加速度・方位センサ2016は、地球の磁気から全天球撮影装置20の方位を算出し、方位情報を出力する。この方位情報はExifに沿った関連情報(メタデータ)の一例であり、撮影画像の画像補正等の画像処理に利用される。なお、関連情報には、画像の撮影日時、及び画像データのデータ容量の各データも含まれている。また、加速度・方位センサ2016は、全天球撮影装置20の移動に伴う角度の変化(Roll角、Pitch角、Yaw角)を検出するセンサである。角度の変化はExifに沿った関連情報(メタデータ)の一例であり、撮像画像の画像補正等の画像処理に利用される。更に、加速度・方位センサ2016は、3軸方向の加速度を検出するセンサである。全天球撮影装置20は、加速度・方位センサ2016が検出した加速度に基づいて、自装置(全天球撮影装置20)の姿勢(重力方向に対する角度)を算出する。全天球撮影装置20に、加速度・方位センサ2016が設けられることによって、画像補正の精度が向上する。
【0035】
<機能ブロック>
図5は、本発明の一実施形態に係るサーバおよびデバイスの機能ブロック図である。
【0036】
<<サーバ>>
サーバ10は、コード配信部101と、デバイス登録部102と、連携部103と、記憶部104と、を備える。また、サーバ10は、プログラムを実行することで、コード配信部101、デバイス登録部102、連携部103として機能する。
【0037】
コード配信部101は、クラウドサービスで提供されるアプリケーションに関する情報およびデバイスの登録に用いられる情報が含まれるコード(例えば、QRコード(登録商標))を生成して配信する。以下ではコードとして二次元コードを用いる場合を例にして説明するが、これに限定されず、一次元コード、記号、文字列、数字列、画像などであっても良い。
【0038】
"アプリケーションに関する情報"について説明する。アプリケーションに関する情報は、アプリケーションを識別するための情報(アプリケーションID)を含む。なお、アプリケーションに関する情報は、さらに、アプリケーションに入力可能なデータの種別(静止画また動画など)、利用可否を判断するための識別子を含むこともできる。
【0039】
"デバイスの登録に用いられる情報"について説明する。デバイスの登録に用いられる情報は、デバイスを識別するための情報を取得するためのサイトの接続先、および、サイトにアクセスするためのトークン(アクセストークン)を含む。
【0040】
デバイス登録部102は、デバイス20を登録する。具体的には、デバイス登録部102は、デバイスの登録に用いられる情報をデバイス20から取得すると、デバイスを識別するための情報(例えば、デバイスID)をデバイス20に通知する。なお、デバイス登録部102は、デバイスを識別するための情報(例えば、デバイスID)とともに証明書をデバイス20に通知することができる。
【0041】
連携部103は、アプリケーションに関する情報およびデバイスを識別するための情報をデバイス20から取得し、アプリケーションにデバイス20を紐づけて登録する。具体的には、連携部103は、クラウドサービスで提供されるアプリケーションとデバイス20とを紐づけて、記憶部104に記憶させる。
【0042】
記憶部104には、デバイス20を識別するための情報(例えば、デバイスID)と、クラウドサービスで提供されるアプリケーションを識別するための情報(例えば、アプリケーションID)と、が紐づけられて記憶されている。さらに、記憶部104には、アプリケーションに入力可能なデータの種別(静止画また動画など)が紐づけられて記憶されてもよい。
【0043】
<<デバイス>>
デバイス20は、デバイス登録部201と、連携部202と、撮影部203と、を備える。また、デバイス20は、プログラムを実行することで、デバイス登録部201、連携部202、撮影部203として機能する。
【0044】
デバイス登録部201は、サーバ10に対して、デバイス20を登録するよう要求する。具体的には、デバイス登録部201は、コードを読み取ることにより取得した(つまり、撮影部203が読み取ったコードから取得された)デバイスの登録に用いられる情報をサーバ10に通知する。また、デバイス登録部201は、デバイスを識別するための情報(例えば、デバイスID)をサーバ10から取得する。
【0045】
連携部202は、サーバ10に対して、クラウドサービスで提供されるアプリケーションにデバイス20を紐づけて登録するよう要求する。具体的には、連携部202は、コードを読み取ることにより取得した(つまり、撮影部203が読み取ったコードから取得された)アプリケーションに関する情報、および、サーバ10から取得した(つまり、デバイス登録部201が取得した)デバイスを識別するための情報(例えば、デバイスID)を、サーバ10に通知する。
【0046】
撮影部203は、サーバ10のコード配信部101が生成および配信したコード(例えば、QRコード)を読み取る。
【0047】
<処理方法>
図6は、本発明の一実施形態に係るデバイスとアプリケーションの紐づけ処理のシーケンス図である。<WFアプリ登録フェーズ>と<WFアプリ実行フェーズ>に分けて説明する。
【0048】
<WFアプリ登録フェーズ>
クラウドサービスで提供されるワークフロー(WF)アプリケーションをデバイス20に紐づけて登録する処理について説明する。なお、ワークフロー(WF)アプリケーションは、サーバ10にある予め決められた処理を行うアプリケーションである。
【0049】
なお、WFアプリケーションの開発者(
図1のC(クラウドサービスパートナー))は、WFアプリ開発ツールで、QRコード連携設定の許可と入力可能なデータ種別(静止画または動画など)を設定したWFアプリケーションを開発しているものとする。また、デバイスパートナー(
図1のB)は、ユーザが所属するテナント(クラウドサービスを利用するデバイスのグループ)にWFアプリケーションを登録する。
【0050】
ステップ11(S11)において、サーバ(コード配信部)10は、クラウドサービスで提供されるアプリケーションに関する情報およびデバイスの登録に用いられる情報が含まれるコード(例えば、QRコード)を生成して配信する。
【0051】
具体的には、ユーザは、PC(パーソナルコンピュータ)30で、アプリケーションの設定を行うサイト(
図1のIoTサイト)にログインし、デバイス20(
図1のデバイスのプラグイン)と連携させるWFアプリケーションを選択し、QRコードを発行させる。
【0052】
ステップ12(S12)において、デバイス20のシャッターボタンが押下されたとする。
【0053】
ステップ13(S13)において、デバイス20は、S11でサーバ(コード配信部)10が配信してPC30上に表示されたQRコードを読み取る。
【0054】
ステップ14(S14)において、デバイス20は、QRコードに含まれている、デバイスを識別するための情報を取得するためのサイトの接続先と、サイトにアクセスするためのトークン(アクセストークン)と、アプリケーションに関する情報(例えば、アプリケーションID(ここでは"アプリ1"とする)および入力種別(ここでは"静止画"とする))と、を取得する。
【0055】
ステップ15(S15)において、デバイス20は、サーバ(デバイス登録部)10に対して、デバイス20を登録するよう要求する。具体的には、デバイス20は、S14でコードを読み取ることにより取得したデバイスの登録に用いられる情報をサーバ10に通知する(詳細には、接続先にアクセストークンを用いてデバイス20のシリアル番号を送る)。
【0056】
ステップ16(S16)において、サーバ(デバイス登録部)10は、デバイスを識別するための情報(デバイスID(ここでは"デバイスA"とする))および証明書を、デバイス20に通知する。
【0057】
ステップ17(S17)において、デバイス20は、サーバ(連携部)10に対して、アプリケーションにデバイス20を紐づけて登録するよう要求する。具体的には、デバイス20は、アプリケーションID(つまり、"アプリ1")および入力種別(つまり、"静止画")およびデバイスID(つまり、"デバイスA")を、S16の証明書と共にサーバ(連携部)10に通知する。その後、サーバ(連携部)10は、アプリケーションIDと入力種別とデバイスIDとを紐づけて登録する(
図8参照)。
【0058】
<WFアプリ実行フェーズ>
ワークフロー(WF)アプリケーションを実行する処理について説明する。
【0059】
ステップ21(S21)において、デバイス20のシャッターボタンが押下されたとする。
【0060】
ステップ22(S22)において、デバイス20は、URL(Uniform Resource Locator)を取得する。具体的には、デバイス20は、サーバ(デバイス登録部)10からURLを取得する。
【0061】
ステップ23(S23)において、デバイス20は、S22のURLにS21で撮影された画像をアップロードする。
【0062】
ステップ24(S24)において、デバイス20は、サーバ(デバイス登録部)10に撮影を通知する。具体的には、デバイス20は、デバイスID(つまり、"デバイスA")およびURLを、サーバ(デバイス登録部)10に通知する。
【0063】
ステップ25(S25)において、サーバ(デバイス登録部)10は、S24で取得したデバイスIDおよびURLをサーバ(連携部)10へ送る。
【0064】
ステップ26(S26)において、サーバ(連携部)10は、S25で取得したURLにアップロードされている画像をダウンロードする。
【0065】
ステップ27(S27)において、サーバ(連携部)10は、ワークフロー(WF)アプリケーションにジョブを実行させる。具体的には、サーバ(連携部)10は、デバイスIDに紐づけられているアプリケーション(つまり、"アプリ1")に入力種別(つまり、"静止画")を通知する。
【0066】
ステップ28(S28)において、WFアプリケーションは、オンラインストレージサービスに画像をアップロードする。なお、オンラインストレージサービスへ画像のアップロード及び保存は、ネットワークを経由して提供されるサービスの一例である。
【0067】
図7は、本発明の一実施形態に係るデバイスとアプリケーションの紐づけ処理のシーケンス図である。<事前準備>と<WFアプリ設定>と<WF実行>に分けて説明する。なお、ワークフロー(WF)アプリケーションは、オンラインストレージサービスにアップロードするワークフロー(WF)アプリケーションである。
【0068】
<事前準備>
事前準備として、
図6の紐づけ処理が行われる。
【0069】
サーバ10が提供するワークフロー(WF)プラットフォームでは、ワークフロー(WF)を利用するテナントに対して、事前にデバイス毎の機番などを用いてデバイス20の登録を行うことができる。これにより、ワークフロー(WF)プラットフォームは、テナント毎に使用するデバイスを把握することができる。
【0070】
ステップ101(S101)において、カメラデバイスA 21(デバイス20の一例である)は、カメラデバイスA 21の機番を用いてカメラデバイスA 21の登録を行うよう、サーバ(WFプラットフォーム)10に要求する。
【0071】
ステップ102(S102)において、カメラデバイスA 21は、WFアプリケーションにデバイスA 21を紐づけて登録するようサーバ(WFプラットフォーム)10に要求する。
【0072】
ステップ103(S103)において、カメラデバイスB 22(デバイス20の一例である)は、カメラデバイスB 22の機番を用いてカメラデバイスB 22の登録を行うよう、サーバ(WFプラットフォーム)10に要求する。
【0073】
ステップ104(S104)において、カメラデバイスB 22は、WFアプリケーションにデバイスB 22を紐づけて登録するようサーバ(WFプラットフォーム)10に要求する。
【0074】
<WFアプリ設定>
WFアプリケーションの設定が行われる。
【0075】
本発明の一実施形態では、テナント内に設定値の異なる同一のWFアプリケーションを複製することができる。この複製したアプリケーションとデバイスとを紐づけ、アプリケーション毎のオンラインストレージサービスのアカウント設定を行うことで、特定のカメラデバイスから呼び出されたWFアプリケーションをそれに紐づくオンラインストレージサービスのアカウントを利用して実行することができる。
【0076】
ステップ201(S201)において、PC30は、サーバ10が提供するWFアプリ設定画面にて、アカウント連携(ストレージサービスAとカメラデバイスAの連携)のための操作をする。
【0077】
ステップ202(S202)において、サーバ10は、ストレージサービスAに対して、アカウントの認証を要求する。
【0078】
ステップ203(S203)において、ストレージサービスAは、サーバ10へアクセストークンを通知する。
【0079】
ステップ204(S204)において、カメラデバイスAの機番と、ストレージサービスAと、アクセストークンと、が紐づけられて登録される。
【0080】
ステップ205(S205)において、PC30は、サーバ10が提供するWFアプリ設定画面にて、アカウント連携(ストレージサービスBとカメラデバイスBの連携)のための操作をする。
【0081】
ステップ206(S206)において、サーバ10は、ストレージサービスBに対して、アカウントの認証を要求する。
【0082】
ステップ207(S207)において、ストレージサービスBは、サーバ10へアクセストークンを通知する。
【0083】
ステップ208(S208)において、カメラデバイスBの機番と、ストレージサービスBと、アクセストークンと、が紐づけられて登録される。
【0084】
<WF実行>
WFアプリケーションが実行される。
【0085】
ステップ301(S301)において、カメラデバイスA 21は、写真を撮影する。
【0086】
ステップ302(S302)において、カメラデバイスA 21は、サーバ(WFプラットフォーム)10に対して、撮影を通知する。具体的には、カメラデバイスA 21は、機番とS301で撮影された静止画を、サーバ(WFプラットフォーム)10に通知する。
【0087】
ステップ303(S303)において、サーバ(WFプラットフォーム)10は、機番に紐づけられたWFアプリケーションの情報を取得する。
【0088】
ステップ304(S304)において、サーバ(WFプラットフォーム)10は、WFアプリケーションを実行させる。具体的には、サーバ(WFプラットフォーム)10は、機番に紐づけられたストレージサービスAおよびアクセストークンを、WFアプリケーションに通知する。
【0089】
ステップ305(S305)において、WFアプリケーションは、静止画をストレージサービスAにアップロードする。
【0090】
ステップ306(S306)において、カメラデバイスB 22は、写真を撮影する。
【0091】
ステップ307(S307)において、カメラデバイスB 22はサーバ(WFプラットフォーム)に対して、撮影を通知する。具体的には、カメラデバイスB 22は、機番とS306で撮影された静止画を、サーバ(WFプラットフォーム)10に通知する。
【0092】
ステップ308(S308)において、サーバ(WFプラットフォーム)10は、機番に紐づけられたWFアプリケーションの情報を取得する。
【0093】
ステップ309(S309)において、サーバ(WFプラットフォーム)10は、WFアプリケーションを実行させる。具体的には、サーバ(WFプラットフォーム)10は、機番に紐づけられたストレージサービスBおよびアクセストークンを、WFアプリケーションに通知する。
【0094】
ステップ310(S310)において、WFアプリケーションは、静止画をストレージサービスBにアップロードする。
【0095】
このように、カメラデバイスに紐づいたオンラインストレージサービスにアップロードが行われる。
【0096】
<データ構造>
図8は、本発明の一実施形態に係るデバイス20とアプリケーションの紐づけについて説明するための図である。
図8に示されるように、アプリケーションを識別するための情報(例えば、アプリケーションID)と、入力種別(アプリケーションに入力可能なデータの種別(静止画また動画など))と、デバイス20を識別するための情報(例えば、デバイスID)と、が紐づけられて管理される。
【0097】
<画面例>
図9は、本発明の一実施形態に係る画面の一例である。オンラインストレージサービスのアカウント連携に必要な認証処理を行うためのUI(ユーザインタフェース)が提供される。これにより、写真撮影時に自動で設定したワークフローアプリケーションが実行され、撮影に使用したカメラデバイスに紐づいたオンラインストレージサービスにアップロードが行われる。
【0098】
ステップ1001(S1001)において、テナント上で管理されている複数のワークフローアプリケーションの一覧が表示される。いずれかのワークフローアプリケーションが選択されると、ステップ1002へ進む。
【0099】
ステップ1002(S1002)において、ワークフローアプリケーションの設定画面が表示される。アプリケーション毎にストレージに関する設定値(ストレージサービス、アカウント情報、アップロード先フォルダ情報)を持っており、それを設定画面から設定することができる。また、アプリケーション毎にデバイス連携用のQRコードを表示することができ、これを登録済みのカメラデバイスで読み込むことでカメラデバイスとオンラインストレージサービスの設定済みのワークフローアプリケーションとを紐づけることができる。
【0100】
ステップ1003(S1003)において、オンラインストレージサービスの連携画面が表示される。オンラインストレージサービスの外部サービス認証のページにアクセスしてログインして、オンラインストレージサービスとの連携が行われる。
【0101】
なお、本明細書では、デジタルカメラが撮影した画像をクラウドコンピューティング上のストレージにアップロードすることができるワークフローアプリケーションについて説明した。本明細書では、例としてオンラインストレージサービスをあげたが、本発明は、ワークフローにおいてアカウント連携の必要な任意のサービスに対応することができる。例えば、メッセージキューイングサービスのアカウントと連携して、撮影した画像付きのメッセージを送信したり、カレンダーサービスのアカウントと連携して、撮影した画像付きの日報としてスケジュールの実績登録したりすることが考えられる。
【0102】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0103】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせ等、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0104】
1 システム
10 サーバ
20 デバイス
21 カメラデバイスA
22 カメラデバイスB
30 PC
101 コード配信部
102 デバイス登録部
103 連携部
104 記憶部
201 デバイス登録部
202 連携部
203 撮影部