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特開2023-41129エンターテインメントシステム、プログラム、サーバおよび制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023041129
(43)【公開日】2023-03-24
(54)【発明の名称】エンターテインメントシステム、プログラム、サーバおよび制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/87 20140101AFI20230316BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20230316BHJP
   A63F 13/86 20140101ALI20230316BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20230316BHJP
【FI】
A63F13/87
A63F13/58
A63F13/86
A63F13/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021148312
(22)【出願日】2021-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】田岡 次郎
(57)【要約】
【課題】ユーザ端末を介してイベントに参加するユーザによるメッセージ送信ツールの使用を促進する。
【解決手段】エンターテインメントシステムにあって、ユーザ端末を介してサーバにアクセスすることによりユーザが参加可能なイベントを進行させる進行部と、ユーザがユーザ端末を介してサーバに送信するメッセージを取得する取得部と、取得部により取得されたメッセージのうちイベントの進行中の所定の期間に取得されたメッセージが所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、所定の条件を満たすと判定される場合に、イベントにおいて所定の制御を実行する制御実行部と、を備えるようにした。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末を介してサーバにアクセスすることによりユーザが参加可能なイベントを進行させる進行部と、
前記ユーザが前記ユーザ端末を介して前記サーバに送信するメッセージを取得する取得部と、
前記取得部により取得されたメッセージのうち前記イベントの進行中の所定の期間に取得されたメッセージが所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たすと判定される場合に、前記イベントにおいて所定の制御を実行する制御実行部と
を備える、エンターテインメントシステム。
【請求項2】
前記制御実行部は、前記所定の制御として、前記イベントにおいて仮想空間に配置されるオブジェクトのパラメータを変化させる、請求項1に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項3】
前記制御実行部は、さらに、前記所定の条件が満たされたことを前記メッセージの送信元ユーザに通知する、請求項1または2に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項4】
前記制御実行部は、前記所定の制御として、前記イベントに係る効果の発動と、前記効果の発動に関する通知の出力とを実行する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項5】
前記所定の条件は、前記メッセージが所定のスタンプ画像を含むメッセージであることを含み、
前記所定の制御は、前記スタンプ画像にあらかじめ対応付けられた所定の効果を発動させることを含む、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項6】
前記所定の効果は、前記メッセージの送信元ユーザによる前記スタンプ画像の入手態様に基づいて決定される、
請求項5に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項7】
前記所定の条件は、前記所定の期間内に、前記イベントに参加するユーザによってメッセージが所定の回数送信されることを含む、請求項1に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項8】
前記所定の条件は、前記イベントとして複数のユーザが参加可能なゲームが進行されているときに、前記ゲームの所定のパートにおいて前記ゲームに参加するユーザによりメッセージが所定の回数送信されることを含み、
前記所定の制御は、前記ゲームにおけるキャラクタのパラメータを変化させることを含む、
請求項7に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項9】
前記判定部は、前記取得部により取得されたメッセージのうち前記イベントの進行中以外のタイミングまたは前記所定の期間以外のタイミングで取得されたメッセージについては、前記所定の条件を満たすか否かの判定を行わない、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項10】
前記進行部は、前記イベントの進行を直接的に制御する操作を入力可能な少なくとも1の実行者ユーザと、前記イベントの進行を直接的に制御する操作を入力できない複数の非実行者ユーザと、が参加可能なイベントを進行させ、
前記取得部は、前記非実行者ユーザが前記ユーザ端末を介して前記サーバに送信するメッセージを取得し、
前記判定部は、前記所定の期間または前記所定の条件として、前記実行者ユーザに関連して設定された情報を使用する、
請求項1乃至9のいずれか一項に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項11】
前記制御実行部は、さらに、前記所定の条件が満たされたことを前記実行者ユーザおよび前記非実行者ユーザに対して通知する、
請求項10に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項12】
前記制御実行部は、前記実行者ユーザのユーザ端末と、前記非実行者ユーザのユーザ端末とで、異なる表示態様を呈するように前記通知を設定する、
請求項11に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項13】
前記イベントの状況に応じて前記所定の期間の長さを調整する期間調整部をさらに備える、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項14】
前記イベントの状況に応じて前記所定の条件を調整する条件調整部をさらに備える、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のエンターテインメントシステム。
【請求項15】
複数のユーザ端末との間で通信可能なサーバのコンピュータに、
ユーザ端末を介してユーザが参加可能なイベントを進行させることと、
前記ユーザが前記ユーザ端末を介して前記サーバに送信するメッセージを取得することと、
前記メッセージのうち前記イベントの進行中の所定の期間に取得されたメッセージが所定の条件を満たすか否かを判定することと、
前記所定の条件を満たすと判定される場合に、前記イベントにおいて所定の制御を実行することと
を実行させるためのプログラム。
【請求項16】
複数のユーザ端末との間で通信可能なサーバであって、
ユーザ端末を介してユーザが参加可能なイベントを進行させる進行部と、
前記ユーザが前記ユーザ端末を介して前記サーバに送信するメッセージを取得する取得部と、
前記取得部により取得されたメッセージのうち前記イベントの進行中の所定の期間に取得されたメッセージが所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たすと判定される場合に、前記イベントにおいて所定の制御を実行する制御実行部と
を備える、サーバ。
【請求項17】
複数のユーザ端末との間で通信可能なサーバのコンピュータが実行する制御方法であって、
ユーザ端末を介してユーザが参加可能なイベントを進行させることと、
前記ユーザが前記ユーザ端末を介して前記サーバに送信するメッセージを取得することと、
前記メッセージのうち前記イベントの進行中の所定の期間に取得されたメッセージが所定の条件を満たすか否かを判定することと、
前記所定の条件を満たすと判定される場合に、前記イベントにおいて所定の制御を実行することと
を備える、制御方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エンターテインメントシステム、プログラム、サーバおよび制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザがユーザ端末を介して参加可能なイベントが知られている。そのようなイベントには、種々のオンラインイベント、例えばオンラインゲームまたは映像配信イベント等が含まれる。ユーザは、ユーザ端末を介して、例えば、プレイヤ、観戦者、出演者、または視聴者等としてイベントに参加することができる。かかるオンラインイベントでは、しばしば、ユーザとイベント提供者との間、またはユーザ同士のコミュニケーションを支援する、コミュニケーションツールが活用される。
【0003】
複数のゲーム装置を互いに接続して対戦を行う対戦ゲームにおいて、対戦ゲームを観戦するプレイヤもゲームに参加できるよう、対戦中のプレイヤに応援または野次を飛ばすツールを設けたゲーム装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のゲーム装置では、観戦プレイヤから応援または野次を受けると、応援または野次を受けたプレイヤのキャラクタの能力値を示すゲージが増減する。
【0004】
また、電子ゲームにおいてユーザ同士が交流するためのツールとして、各ユーザに、他のユーザから閲覧可能なユーザページを割り当てるゲーム装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2のゲーム装置では、ユーザページにスタンプ画像やコメントを表示可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-175283号公報
【特許文献2】特許第5613857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
イベント提供者が手間や費用をかけてコミュニケーションツールを提供しても、イベントにおいてコミュニケーションツールが十分に使用されていないことが多い。コミュニケーションツールの使用をユーザに促す、さらなる仕組みが求められる。
【0007】
この発明は、ユーザ端末を介してイベントに参加するユーザによるメッセージ送信ツールの使用を促進する、エンターテインメントシステム、プログラム、サーバおよび制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためにこの発明の第1の態様は、エンターテインメントシステムにあって、ユーザ端末を介してサーバにアクセスすることによりユーザが参加可能なイベントを進行させる進行部と、ユーザがユーザ端末を介してサーバに送信するメッセージを取得する取得部と、取得部により取得されたメッセージのうちイベントの進行中の所定の期間に取得されたメッセージが所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、所定の条件を満たすと判定される場合に、イベントにおいて所定の制御を実行する制御実行部と、を備えるようにした。
【発明の効果】
【0009】
この発明の第1の態様によれば、エンターテインメントシステムは、イベントの進行中の所定の期間に所定の条件を満たすメッセージがユーザ端末からサーバに送信された場合に、イベントにおいて所定の制御を実行する。このように所定の条件を満たすメッセージが送信されることをイベントにおける所定の制御の実行のトリガとすることにより、ユーザにメッセージ送信ツールの使用を促すことができる。
【0010】
この発明の第1の態様によれば、ユーザ端末を介してイベントに参加するユーザによるメッセージ送信ツールの使用を促進する技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、一実施形態に係るエンターテインメントシステムの全体構成の一例を示す図である。
図2図2は、一実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示す図である。
図3図3は、一実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
図4図4は、一実施形態に係るスタンプ送信に関連するゲーム画像例を示す図である。
図5図5は、一実施形態に係るテキストメッセージ作成に関連するゲーム画像例を示す図である。
図6図6は、一実施形態に係るサーバの処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、一実施形態に係る調整テーブルの一例を示す図である。
図8図8は、一実施形態に係る時間的条件管理テーブルの一例を示す図である。
図9図9は、一実施形態に係る内容的条件管理テーブルの一例を示す図である。
図10図10は、図6に示した処理のうち所定制御実行に係る処理の詳細を示すフローチャートである。
図11図11は、一実施形態に係る効果管理テーブルの一例を示す図である。
図12図12は、一実施形態に係る所定制御に関連するゲーム画像例を示す図である。
図13図13は、一実施形態に係るサーバによるメッセージ処理の一例を示すフローチャートである。
図14図14は、一実施形態に係るメッセージ交換に関連するゲーム画像例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。なお、以降、説明済みの要素と同一または類似の要素には同一または類似の符号を付し、重複する説明については基本的に省略する。例えば、複数の同一または類似の要素が存在する場合に、各要素を区別せずに説明するために共通の符号を用いることがあるし、各要素を区別して説明するために当該共通の符号に加えて枝番号を用いることもある。
【0013】
[一実施形態]
(1)構成
(1-1)エンターテインメントシステム
図1は、一実施形態に係るエンターテインメントシステム1の全体構成の一例を示す。
エンターテインメントシステム1は、複数のユーザ端末100A,100B,100C・・・(以下、個々の区別をせず総称的に「ユーザ端末100」とも呼ぶ)と、サーバ200と、を含む。各ユーザ端末100は、サーバ200との間でネットワークNWを介して通信可能である。サーバ200には、任意の数のユーザ端末100が接続可能であるが、ここでは簡単のために1つのユーザ端末100についてのみ詳細な構成を図示し説明する。
【0014】
ネットワークNWは、例えばインターネットであり、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、移動通信網、有線電話網、FTTH(Fiber To The Home)、CATV(Cable Television)網等のアクセス網を含み得る。
【0015】
ユーザ端末100は、一実施形態に係るユーザ端末の一例であり、ユーザによって使用される。ユーザ端末100は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピュータ等のコンピュータである。ユーザ端末100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型コンピュータであってもよい。ユーザ端末100はまた、業務用または家庭用のゲーム機など、ビデオゲームプレイ用の端末であってもよい。以下では、一例として、ユーザ端末100が、タッチスクリーンを備えるスマートフォンであるものとして説明する。
【0016】
サーバ200は、一実施形態に係るサーバの一例であり、例えば、イベント提供業者によって運営および管理されるコンピュータである。サーバ200は、ワークステーションやパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。例えば、サーバ200は、ネットワークNWを介してユーザ端末100から、ユーザまたはユーザ端末の識別情報および種々の要求を受け付け、ネットワークNWを介してユーザ端末100にプログラムや関連データ等を送信する。サーバ200は、同時に複数のユーザ端末100との間で情報の送受信が可能である。サーバ200は、単一の装置である必要はなく、相互にデータ通信可能な複数の装置によって実現されてもよい。
【0017】
一実施形態において、イベントは、いわゆるクライアントサーバシステムによるオンラインイベントとして実現される。一実施形態に係るエンターテインメントシステムは、エンターテインメントシステム1またはエンターテインメントシステム1の一部であり得る。一実施形態に係るエンターテインメントシステム1は、ユーザ端末100を介してサーバ200にアクセスすることによりユーザが参加可能なイベントを進行させる進行部と、ユーザがユーザ端末100を介してサーバ200に送信するメッセージを取得する取得部と、取得部により取得されたメッセージのうちイベントの進行中の所定の期間に取得されたメッセージが所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、所定の条件を満たすと判定される場合にイベントにおいて所定の制御を実行する制御実行部と、を備える。
【0018】
(1-2)ハードウェア構成
(1-2-1)サーバ
図1に示すように、サーバ200は、ハードウェアとして、プロセッサ2001と、メモリ2002と、ストレージ2003と、通信インタフェース(通信I/F)2004と、入出力インタフェース(入出力I/F)2005と、を備え、これらがバス2006を介して互いに電気的に接続される。
【0019】
プロセッサ2001は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ2001は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の汎用プロセッサを含む。プロセッサ2001は、汎用プロセッサに限らず、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の専用プロセッサであってもよい。
メモリ2002は、主記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等を含む。
ストレージ2003は、補助記憶装置であり、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置を含む。ストレージ2003は、プロセッサ2001により実行されるプログラムや、プログラムの実行に必要な設定データ等を記憶する。プログラムの一部はROMに記憶されてもよい。
【0020】
プロセッサ2001は、ストレージ2003からプログラムを読み出してメモリ2002に展開し、展開したプログラムを解釈および実行することによって、後述する処理機能を実現し得る。
【0021】
通信インタフェース(通信I/F)2004は、ネットワークNWを介してユーザ端末100等の外部装置と通信するためのモジュールであり、送受信のための信号処理回路、光コネクタ等を含む。通信インタフェース2004は、例えば光通信モジュールを含んでもよい。
【0022】
入出力インタフェース(入出力I/F)2005は、キーボードやマウス等の入力装置を通じてオペレータが入力した操作データを取り込むとともに、出力データを液晶または有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやスピーカ等の出力装置に出力する。
【0023】
(1-2-2)ユーザ端末
図1に示すように、ユーザ端末100は、ハードウェアとして、プロセッサ1001と、メモリ1002と、ストレージ1003と、センサ1004と、通信インタフェース(通信I/F)1005と、入出力インタフェース(入出力I/F)1006と、タッチスクリーン1007と、を備え、これらがバス1008を介して互いに電気的に接続される。
【0024】
プロセッサ1001は、ユーザ端末100の全体の動作を制御する。プロセッサ1001は、例えば、CPU、MPU、GPU等の汎用プロセッサを含む。プロセッサ1001もまた、汎用プロセッサに限らず、ASICまたはFPGA等の専用プロセッサであってもよい。
メモリ1002は、主記憶装置であり、ROMおよびRAM等を含む。
ストレージ1003は、補助記憶装置であり、内蔵または外付けの半導体メモリ(例えばフラッシュメモリ)等を含む。ストレージ1003は、プロセッサ1001により実行されるプログラムや、プログラムの実行に必要な設定データ等を記憶する。プログラムの一部は、ROMに記憶されてもよい。
プロセッサ1001は、ストレージ1003からプログラムを読み出してメモリ1002に展開し、展開したプログラムを解釈および実行することによって、後述する処理機能を実現し得る。
【0025】
センサ1004は、例えば、イメージセンサ、サウンドセンサ、加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサ、GPSセンサ、近接センサ、環境光センサ等である。センサ1004は、感知された種々の情報を電気信号に変換し、出力する。
【0026】
通信インタフェース(通信I/F)1005は、ネットワークNWを介してサーバ200等の外部装置と通信するためのモジュールであり、送受信のための信号処理回路、アンテナ、LAN端子等を含む。通信インタフェース1005は、移動通信用のモジュール、無線/有線LAN用のモジュール、近距離無線通信用のモジュール等を含み得る。
【0027】
入出力インタフェース(入出力I/F)1006は、外部装置から入力データを取り込むとともに、出力データを外部装置に出力する。入出力インタフェース1006は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタンや、ユーザ端末100に内蔵されたスピーカ、USB(Universal Serial Bus)ポート等を含み得る。
【0028】
タッチスクリーン1007は、入力部1071と表示部1072とを備え、ユーザの入力操作を受け付けるとともに、ユーザに種々の画像を表示する機能を有する。
入力部1071は、例えば静電容量式や抵抗膜式のタッチパネルである。入力部1071は、ユーザが指やタッチペン(スタイラスペン)で触れた接触位置を検知し、接触位置の座標情報を生成する。
表示部1072は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであり、表示データに基づく種々の画像を表示する。
【0029】
ユーザ端末100は、入出力インタフェース1006を介して接続されるキーボード、マウス、コントローラ等の外部入力装置からユーザの操作を受け付けることもできる。ユーザ端末100は、入出力インタフェース1006を介して接続されるメモリカード等の外部記憶装置からプログラムおよび関連データを取得してもよい。ユーザ端末100は、入出力インタフェース1006を介して接続されるディスプレイやスピーカ等の外部出力装置に表示情報を出力することもできる。ユーザ端末100は、入出力インタフェース1006を介して接続されるメモリカード等の外部記憶装置をストレージ1003として使用してもよい。ユーザ端末100はまた、センサ1004からの信号をユーザ操作として受け付けてもよい。
【0030】
(1-3)機能構成
(1-3-1)サーバ
図2は、一実施形態に係るサーバ200の機能構成の一例を示す。なお、一般的なコンピュータの機能構成については、ここでは詳細な図示および説明を省略する。
【0031】
サーバ200は、制御部210と、記憶部220と、を備える。
記憶部220は、主にストレージ2003により実現される。記憶部220の一部はメモリ2002により実現されてもよい。記憶部220は、プログラム記憶部221と、データ記憶部222と、所定制御情報記憶部223と、を備える。
【0032】
プログラム記憶部221は、サーバ200全体の制御を行うサーバ200用のプログラムを記憶する。プログラム記憶部221は、ユーザ端末100用のゲームプログラムをさらに記憶し得る。
【0033】
データ記憶部222は、プログラムを実行する際に参照される種々の関連データを記憶する。データ記憶部222は、サーバ200用のデータおよびユーザ端末100用のデータを記憶し得る。
【0034】
所定制御情報記憶部223は、所定の制御に関する種々の情報を記憶する。所定制御情報記憶部223は、例えば、所定の制御を実行するトリガとなる所定の条件と、所定の条件が満たされたときに実行される所定の制御の内容と、を対応付けて記憶する。所定の条件と所定の制御の内容とは、例えば対応テーブルにおいて管理される。一実施形態では、所定の条件は、イベントの進行中の所定の期間にユーザ端末100から送信されたメッセージが所定の条件に合致するメッセージであることを含む。所定の条件は、時間的条件と内容的条件とを含むと言い換えられてもよい。この場合、時間的条件は、メッセージがイベントの進行中の所定の期間にユーザ端末100から送信されることを含み、内容的条件は、メッセージが所定の内容に合致するメッセージであることを含む。所定制御情報記憶部223は、例えば、後述する、調整テーブル2231、時間的条件管理テーブル2232、内容的条件管理テーブル2233、および効果管理テーブル2234等を記憶する。
【0035】
制御部210は、主にプロセッサ2001およびメモリ2002により実現される。制御部210は、サーバ200全体の機能を制御する。制御部210は、プログラム記憶部221に記憶されたサーバ用のプログラムを実行することにより、イベント進行部211、メッセージ取得部212、判定部213、所定制御実行部214、および調整部215として機能し得る。
【0036】
イベント進行部211は、ユーザがユーザ端末100を介してサーバ200にアクセスすることにより参加可能なイベントを進行させる。イベントは、種々のイベントを含み得る。イベントは、仮想空間に係るイベントであってもよいし、現実空間に係るイベントであってもよいし、それらの組合せに係るイベントであってもよい。例えば、イベントは、オンラインゲームであり、ユーザは、ユーザ端末100を介して、対戦ゲームもしくは協力プレイゲームのプレイヤとして、または観戦者として、参加することができる。例えばイベント進行部211は、各ユーザが操作可能なオブジェクトを仮想空間に配置し、プログラムとユーザ端末100から送信された操作情報とに基づいてオンラインゲームを進行させる。イベントは、音楽ライブ、演劇、スポーツ、ワークショップ、パネルディスカッション、対談、講演会、または発表会等の映像配信イベントであってもよい。イベント進行部211は、仮想空間または現実空間を撮影した映像データおよび音声データを生成し符号化して、ユーザ端末100に配信することによりイベントを進行させる。ユーザは、ユーザ端末100を介して多種多様な立場で、例えば、プレイヤ、演者、観戦者、審判員、視聴者、実況者、または評価者等として、イベントに参加することができる。イベント進行部211はまた、ユーザ端末100から受信した要求に応じて、必要なプログラムおよび関連データを記憶部220から読み出し、ユーザ端末100に送信する。イベント進行部211は、一実施形態に係る進行部の一例である。
【0037】
メッセージ取得部212は、ユーザ端末100から送信されたメッセージを取得する。ここでは、「メッセージ」は、送り手であるユーザの意図や目的を何らかの形で内包する情報全般を言うものとする。メッセージは、テキスト(文字、数字、記号等)または画像を含み得る。画像は、例えば、スタンプと呼ばれる小さい画像(以下、「スタンプ画像」または単に「スタンプ」と言う。)を含む。「スタンプ画像」は、音声が出る物や、アニメーションや動画像のように動くものを含むことができる。画像は、ユーザ端末100に保存された他の画像を含んでもよい。メッセージは、電子メール、インスタントメッセージ、チャット、コメント投稿、または電子掲示板への書き込み等を含む。メッセージはまた、「いいね」等のリアクション、チップ、投げ銭、およびギフト等を表す情報を含む。さらにメッセージ取得部212は、取得したメッセージを処理する。例えば、メッセージ取得部212は、メッセージをその宛先に転送する、メッセージを受信したことを宛先に通知する、仮想空間に反映する、映像データに反映する、電子掲示板を更新する、等の処理を行う。これらの処理には知られている技法が使用されてよい。メッセージ取得部212は、メッセージを判定部213に渡す。メッセージ取得部212は、一実施形態に係る取得部の一例である。
【0038】
判定部213は、メッセージ取得部212から受け取ったメッセージが所定の条件を満たすか否かを判定する。一実施形態では、判定部213は、まず時間的条件を満たすか否かを判定し、時間的条件を満たす場合に内容的条件を満たすか否かをさらに判定する。例えば、判定部213は、時間的条件について、まずメッセージがイベントの進行中の所定の期間に送信されたメッセージであるか否かを判定する。所定の期間は、任意の時間枠または期間として設定されてよい。所定の期間は、イベント開始から一定時間(例えば、10秒、1分、10分)等であってもよいし、20時から22時までなど所定の時間枠であってもよい。所定の期間は、オンラインゲームのうち、複数のユーザが協力して敵と戦う協力バトルの期間であってもよいし、協力バトルのうちの一部の期間、例えば、ターン制バトルであれば自分のターン中、味方のターン中、または敵のターン中の期間を所定の期間として設定してもよい。所定の期間は、オンラインイベントのうち、サブイベントの期間であってもよいし、イベント参加者数(例えば視聴者数)が閾値以上の期間、等であってもよい。所定の期間は、イベント内に複数設定されてよい。判定部213は、メッセージが所定の期間に送信されたメッセージである場合、さらに当該メッセージが内容的条件を満たすか否かを判定する。内容的条件は、多種多様な条件として任意に設定されてよい。内容的条件(メッセージが所定の内容に合致するメッセージであること)は、例えば、メッセージが特定のフレーズを含むこと、メッセージがスタンプ画像を含むこと、メッセージが期間限定スタンプを含むこと、メッセージが送金または有料ギフトに係ること、等を含んでよい。内容的条件は、所定の期間に送信されたメッセージの数または順序に関する条件を含んでもよい。内容的条件は、送信者または宛先に関する条件を含んでもよい。内容的条件もまた複数設定されてよい。期間Aのメッセージには条件X、期間Bには条件Yなど、時間的条件と内容的条件とが組み合わせて設定されてもよい。判定部213は、時間的条件または内容的条件のいずれか一方だけの判定を行ってもよい。判定部213は、取得されたメッセージが所定の条件を満たすと判定された場合、その旨を所定制御実行部214に通知する。判定部213は、一実施形態に係る判定部の一例である。
【0039】
所定制御実行部214は、取得されたメッセージが所定の条件を満たすと判定される場合に、イベントにおいて所定の制御を実行する。所定の制御は、ユーザ端末100においてイベントに係る所定の効果を発動させるための制御と言い換えられてもよい。所定の効果は、イベントに参加する少なくとも1のユーザ(例えば、所定の条件に合致したメッセージの送信者)にとって魅力的な効果を含む。例えば、所定制御実行部214は、メッセージが特定のフレーズを含むと判定された場合に、仮想空間に配置されたオブジェクトのパラメータを変更する制御を実行する。オブジェクトのパラメータ変更は、例えば、オブジェクトの外観(表示)の変化、オブジェクトの能力値(強さ、速さ、耐久度等)の変化、または新たなオブジェクトの追加等を含む。オブジェクトは、キャラクタまたはアバターを含む。所定制御実行部214は、例えば、キャラクタの攻撃力等のパラメータを変化させることができる。所定制御実行部214はまた、メッセージが期間限定スタンプを含む場合に仮想空間に配置されたキャラクタに所定のアクションを実行させることができる。所定のアクションは、例えば、笑う、手を振る、飛び跳ねる、踊る、攻撃する、または特殊技を発動する等のアクションを含む。
【0040】
一実施形態では、所定制御実行部214は、通知生成部2141と、効果発動部2142とを含む。通知生成部2141は、所定の条件が満たされたことについて、または発動される効果について、少なくとも1のユーザ端末100に通知する処理を行う。通知は、効果発動前に、効果発動中に、または効果発動後に、ユーザ端末100においてユーザに提示される。効果発動部2142は、上述したような効果を発動させるための指令を生成し、ユーザ端末100に送信する。所定の条件が満たされた場合にどのような通知およびどのような効果の発動を実行すべきかは、所定制御情報記憶部223に格納された対応表等によって管理される。通知生成部2141は省略されてもよい。所定制御実行部214は、通知を行わずに効果の発動のみを実行してもよい。所定制御実行部214は、一実施形態に係る制御実行部の一例である。
【0041】
調整部215は、イベントの状況に応じて、判定部213が使用する時間的条件または内容的条件、および所定制御実行部214が使用する所定の制御の内容を調整する。調整部215の調整対象および調整方法は、任意に設定されてよい。例えば調整部215は、各イベントにおいて判定部213によって所定の条件を満たすと判定される回数または確率が所定範囲内に入るように調整を行う。調整部215は、例えば、イベント進行中に発生するサブイベントやイベント参加者数の変化等に応じて、所定の期間の長さまたは所定の条件(例えば判定に用いられるメッセージ中のフレーズやスタンプの種類)を変更するように構成される。例えば、調整部215は、参加者が一定数を超える場合には所定の期間の長さを短くする調整を行う。調整部215は、出現する敵キャラクタの種類や戦闘力に応じて所定の期間の長さや所定の条件を調整してもよい。例えば、調整部215は、敵キャラクタの戦闘力が高い場合には、「所定の期間」を長くする、または「所定の条件」を簡素化する(例えば条件を満たすのに必要なフレーズまたはスタンプの種類/数を変更する)。調整部215は、一実施形態に係る期間調整部または条件調整部の一例である。調整部215は、さらに「所定の制御」を調整することもできる。調整部215は、例えば、イベント進行中に発生するサブイベントやイベント参加者数の変化等に応じて、または出現する敵キャラクタの種類や戦闘力に応じて、発動する効果を調整する。調整部215は、例えば、特定の種類の敵キャラクタの場合には、変化させる内部パラメータの値に追加ポイントを付加し、戦闘力の高い敵キャラクタの場合には、獲得できる報酬の値をさらに増加させる、といった調整を行うことができる。これらの調整は、所定制御情報記憶部223に格納された対応表または関係式を使用して実行され得る。
【0042】
(1-3-2)ユーザ端末
図3は、一実施形態に係るユーザ端末100の機能構成の一例を示す。なお、一般的なコンピュータの機能構成については、ここでは詳細な図示および説明を省略する。
【0043】
ユーザ端末100は、制御部110と、記憶部120と、を備える。
記憶部120は、主にストレージ1003により実現される。記憶部120の一部はメモリ1002により実現されてもよい。記憶部120は、プログラム記憶部121と、データ記憶部122と、メッセージ関連データ記憶部123と、を備える。
【0044】
プログラム記憶部121は、ユーザ端末100の制御を行うユーザ端末用のプログラムを記憶する。ユーザ端末用のプログラムは、例えば、ユーザアカウント作成時、ログイン時、またはイベント参加時等の任意のタイミングでサーバ200から受信され得る。
【0045】
データ記憶部122は、プログラムを実行する際に参照される種々の関連データを記憶する。データ記憶部122は、主にイベントの進行に関連するユーザ端末用の設定データを記憶する。設定データも、任意のタイミングでサーバ200から受信され得る。
【0046】
メッセージ関連データ記憶部123は、メッセージに関連する種々のデータを記憶する。例えば、メッセージ関連データ記憶部123は、メッセージとして送信可能なスタンプの情報を記憶する。
【0047】
制御部110は、主にプロセッサ1001およびメモリ1002により実現される。制御部110は、ユーザ端末100全体の機能を制御する。制御部110は、プログラム記憶部121に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、イベント処理部111、操作受付部112、メッセージ処理部113、所定制御処理部114、および表示制御部115として機能し得る。
【0048】
イベント処理部111は、サーバ200から受信したプログラムおよび設定データに従って、ユーザ端末100におけるイベント進行に係る処理を行う。例えばイベントがオンラインゲームである場合、イベント処理部111は、随時サーバ200との間で最新のデータをやり取りしながら、ユーザの操作に応答してゲームを進行させる。
【0049】
操作受付部112は、入力部1071を介して入力されたユーザの操作を受け付ける機能を有する。以下、「ユーザの操作」は、入力部1071を介して入力されたユーザの操作を指すものとする。ユーザの操作は、タップ操作およびスワイプ操作など、入力部1071を介した種々の種類の操作を含む。操作受付部112は、入力部1071による接触位置の検知に基づいて、ユーザの操作の開始を検知し得る。操作受付部112によるユーザ操作の判別は、知られている方法で行われてよい。操作受付部112は、受け付けたユーザ操作の内容をイベント処理部111またはメッセージ処理部113等に渡す。
【0050】
メッセージ処理部113は、ユーザの操作に応答して、メッセージを作成し、作成されたメッセージをサーバ200に送信する処理を行う。メッセージ処理部113は、メッセージに関する付加的な情報、例えば、スタンプが期間限定スタンプである、または有料アイテムを含む、等の情報をメッセージに付加し得る。
【0051】
所定制御処理部114は、サーバ200から所定制御に関する指令を受け付け、指令に従って効果を発動させる。所定制御処理部114は、例えば、指令に従ってイベント進行に係る設定データのパラメータを変更する。また所定制御処理部114は、サーバ200から通知を受信した場合、通知の内容をユーザが知覚可能な形で提示する。
【0052】
表示制御部115は、イベントの進行に応じた画像または映像データを生成し、表示部1072に表示させる。表示制御部115はさらに音声データを生成しスピーカ等に出力し得る。イベントがオンラインゲームである場合、表示制御部115は、ゲーム空間を描画したゲーム画像を生成する。表示制御部115は、ゲーム画像にUI(User Interface)部品や他の表示を付加することもできる。イベントが映像配信イベントである場合、表示制御部115は、例えばサーバ200から受信される符号化された映像データおよび音声データをデコードし、表示部1072またはスピーカに出力する。表示制御部115は、デコードされた映像データにUI部品や他の表示を付加することができる。
【0053】
ユーザ端末100の機能の一部は、サーバ200に設けられてもよい。反対に、サーバ200の機能の一部は、ユーザ端末100に設けられてもよい。
【0054】
(1-4)イベントおよびメッセージ
一実施形態に係るエンターテインメントシステム1によって実現されるイベントは、ユーザがユーザ端末100を介して参加可能なあらゆるイベントを含む。以下では、単なる一例として、エンターテインメントシステム1によって実現されるイベントが、複数のユーザによる協力プレイを可能とするオンラインゲームイベント(以下、「ゲームイベント」または単に「イベント」とも言う。)であるものとして説明する。例えば、サーバ200は、イベント進行部211により、協力プレイ用の「ルーム」や「セッション」といったメンバー管理部を作成し、ルーム単位で協力プレイのメンバーを管理し、協力プレイを進行させる。ゲームイベントは、1または複数のユーザの各々がプレイヤキャラクタを操作し、協力してNPC(Non Player Character)である敵キャラクタと戦闘するバトルパートを含むものとする。協力プレイのメンバーにNPCが含まれてもよい。ゲームイベントはまた、バトルパートの前室にあたる「ロビー」を含み得る。バトルパートは、「イベントの進行中の所定の期間」の一例である。
【0055】
エンターテインメントシステム1において、サーバ200は、イベントの進行と並行して、ユーザ端末100からメッセージを受信し、処理することができる。ユーザは、バトルパートおよびロビーにおいて、随時、ユーザ端末100を介してメッセージを作成し、送信することができる。例えば、ユーザは、バトルパート中にルームのメンバー全員に宛てたメッセージを送信することができる。ユーザが送信可能なメッセージは、ルーム単位のメッセージに限定されず、いわゆる「ワールドチャット」または電子掲示板のように、オンラインゲームに参加しているユーザ全員に宛てたメッセージであってもよい。さらに、エンターテインメントシステム1では、イベントの進行中以外のゲームパートにおいても、ユーザは、サーバ200を介して、例えば、「フレンド」登録している特定のユーザに宛てて、またはゲーム内コミュニティ(いわゆる「ギルド」など)に所属する複数のユーザに宛てて、メッセージを送信することができるものとする。イベントの進行中か否かを問わず、サーバ200を介したメッセージ交換は、チャット機能、メール機能、または掲示板機能等、任意の方式で実現されてよい。
【0056】
図4は、一実施形態に係るスタンプ送信に関連するゲーム画像例を示す。ゲーム画像は、ユーザ端末100の表示部1072に表示され、ゲーム画面を構成する。
左側のゲーム画像51は、バトルパートが進行されているときのゲーム画像例である。図示の例では、ゲーム画像51は、草原を模した仮想空間(フィールド)に配置された、第1プレイヤキャラクタ61、第2プレイヤキャラクタ62、敵キャラクタ91、HPゲージ71,72,および92と、UI部品としてのスタンプ選択ボタン81およびメッセージ作成ボタン82と、を含む。
【0057】
第1プレイヤキャラクタ61は、ゲーム画像51を表示するユーザ端末100(例えばユーザ端末100A)を介してユーザが操作可能なプレイヤキャラクタである。ユーザは、第1プレイヤキャラクタ61の周辺でタッチパネルをタップするなどの操作により、第1プレイヤキャラクタ61に攻撃または防御等のアクションを実行させることができる。
【0058】
第2プレイヤキャラクタ62は、協力プレイのメンバーである他のユーザが操作可能なプレイヤキャラクタである。第2プレイヤキャラクタ62を操作するユーザのユーザ端末100(例えばユーザ端末100B)では、例えば、第1プレイヤキャラクタ61と第2プレイヤキャラクタ62とが入れ替えられ、第2プレイヤキャラクタ62がより大きく表示される。第1プレイヤキャラクタ61と第2プレイヤキャラクタ62とは類似の大きさで並べて表示されてもよい。第2プレイヤキャラクタ62は、NPCであってもよい。ゲーム画像51に表示されるプレイヤキャラクタの数は、協力プレイに参加するユーザの数に応じて増減されてよい。
【0059】
敵キャラクタ91は、NPCであり、第1プレイヤキャラクタ61または第2プレイヤキャラクタ62に対して攻撃等のアクションを行う。
【0060】
HPゲージ71,72および92は、それぞれ、関連付けられたキャラクタの体力(HP)の最大値に対する残値を示す。HPゲージ71は、第1プレイヤキャラクタ61に関連付けられ、HPゲージ72は、第2プレイヤキャラクタ62に関連付けられ、HPゲージ92は、敵キャラクタ91に関連付けられる。関連付けられたキャラクタがダメージを受けると、受けたダメージの分HPゲージ71,72および92の残値が減少する。関連付けられたキャラクタが、体力を回復させる魔法やアイテム等を使用すると、HPゲージ71,72および92の残値が増加する。敵キャラクタ91のHPゲージ92の残値がゼロになれば、プレイヤ側の勝利となる。第1プレイヤキャラクタ61のHPゲージ71または第2プレイヤキャラクタ62のHPゲージ72の残値がゼロになると、そのプレイヤキャラクタは行動不能となり、すべてのプレイヤキャラクタが行動不能になるとプレイヤ側の敗北となる。
【0061】
スタンプ選択ボタン81は、ユーザが送信するメッセージに含めるスタンプの選択を開始/終了するための操作ボタンとして機能するUI部品である。ゲーム画像51において例えばユーザがスタンプ選択ボタン81をタップすると、後述するスタンプ選択画面に遷移する。
【0062】
メッセージ作成ボタン82は、ユーザがテキストメッセージを作成するための操作ボタンとして機能するUI部品である。ゲーム画像51において例えばユーザがメッセージ作成ボタン82をタップすると、後述するテキスト入力画面に遷移する。
【0063】
図4の中央のゲーム画像52は、例えばゲーム画像51においてユーザがスタンプ選択ボタン81をタップした場合に表示される、スタンプ選択画面に対応するゲーム画像を示す。図示の例では、ゲーム画像52は、ゲーム画像51と同様の画像に重畳された、スタンプ選択ボタン81と、スタンプリスト83とを含む。スタンプ選択ボタン81は、ゲーム画像51に関して説明したのと同様の機能を有し、ゲーム画像52において例えばユーザがスタンプ選択ボタン81をタップ等するとスタンプ選択画面が終了される。
【0064】
スタンプリスト83は、ユーザが送信可能なスタンプの一覧を示す。図示の例では、スタンプリスト83は、スタンプ83A,スタンプ83B,スタンプ83C,スタンプ83D・・・を含む。スタンプ83Aは、笑顔の画像と星マークを含み、スタンプ83Bは、困った表情の画像とクエスチョンマークを含み、スタンプ83Cは、笑顔の画像と「がんばれ」の文字を含み、スタンプ83Dは、悲しい表情の画像と「Sorry...(ごめんなさい)」の文字とを含む。星マークは、ここでは、期間限定スタンプなど、希少価値の高いスタンプであることをユーザに示す。スタンプはイベント提供者等によって作成される。スタンプの情報は、例えばメッセージ関連データ記憶部123に格納され、表示制御部115によってスタンプ選択画面用の画像生成時に読み出される。ユーザがいずれかのスタンプ83A,83B,83C,83D・・・をタップすると、タップされたスタンプがメッセージとしてサーバ200に送信される。サーバ200は、受信したスタンプの情報を同じルームに参加するメンバーのユーザ端末100(送信元であるユーザ端末100を含んでもよいし含まなくてもよい)に送信する。
【0065】
図4の右側のゲーム画像53は、例えばゲーム画像52においてユーザがスタンプ83Aをタップしてスタンプ83Aをメッセージとしてサーバ200に送信した場合に表示される画像例を示す。図示の例では、ゲーム画像53は、ゲーム画像51と同様の画像に重畳された、メッセージ表示84を含む。
【0066】
メッセージ表示84は、ユーザ端末100により送信されたスタンプ83Aの画像を含む。メッセージ表示84は、ここでは、第1プレイヤキャラクタ61を操作するユーザがメッセージ送信者であることを示す、第1プレイヤキャラクタ61から出る吹き出し様の外観を有する。第2プレイヤキャラクタ62を操作するユーザのユーザ端末100においては、表示が適宜変更されてよい。例えば、第2プレイヤキャラクタ62を操作するユーザのユーザ端末100においては、第2プレイヤキャラクタ62が中央に大きく表示され、左側に小さく表示された第1プレイヤキャラクタ61の近くにメッセージ表示84が表示される。メッセージ表示84を見た他のユーザは、スタンプの笑顔の画像から、送信元ユーザが協力プレイを楽しんでいる様子を感じ取ることができる。また、メッセージ表示84を見たユーザは、スタンプ画像内の星マークから、希少価値の高いスタンプが送信されたことを知ることができる。メッセージ表示84は、所定の時間経過後に表示を消されてよい。表示されてから表示が消されるまでの時間は、例えば、1秒、3秒、5秒など任意に設定されてよい。
【0067】
スタンプは、一般に簡易な操作で送信でき、画像や文字により送信者の意図を直感的に示すことができるので、特に協力バトル中など、アクション操作で忙しいときには、送信者にとっても受信者にとっても有用なコミュニケーションツールの1つである。ユーザには、無料で使用可能なスタンプだけを使用したいと考えるユーザもいれば、魅力的なスタンプがあれば代金を支払っても入手したいと望むユーザもいる。また、期間限定で使用可能なスタンプなど、希少価値の高いスタンプの入手を望むユーザもいる。ユーザにスタンプを入手し使用するさらなる動機付けを与えることが望まれる。一実施形態に係るエンターテインメントシステム1では、例えば、上記のようなバトルパート中にスタンプがメッセージとして送信された場合に、所定の制御として、協力プレイに参加するユーザにとって有利な効果を発動させる。これにより、ユーザ間のコミュニケーションを促すとともに、ユーザがスタンプを入手し使用するインセンティブを与える。
【0068】
図5は、一実施形態に係るテキストメッセージ作成に関連するゲーム画像例を示す。ゲーム画像は、ユーザ端末100の表示部1072に表示され、ゲーム画面を構成する。
図5の左側のゲーム画像54は、図4に例示したゲーム画像51と同様、バトルパートが進行されているときのゲーム画像例である。図示の例では、ゲーム画像54は、ゲーム画像51に関して説明した、第1プレイヤキャラクタ61、第2プレイヤキャラクタ62、敵キャラクタ91、HPゲージ71,72,および92、スタンプ選択ボタン81、ならびにメッセージ作成ボタン82に加え、メッセージ表示73をさらに含む。
【0069】
メッセージ表示73は、第2プレイヤキャラクタ62を操作するユーザが送信したメッセージを表示する。メッセージ表示73は、ここでは「よろしく!」の文字を含む。メッセージ表示73は、所定の時間経過後に消されてよい。第2プレイヤキャラクタ62がNPCである場合、メッセージ表示73は、サーバ200またはユーザ端末100においてプログラムに従って作成されたメッセージを含む。メッセージ表示73は、上述のようなスタンプ画像を含んでもよい。
【0070】
図5の中央のゲーム画像55は、例えばゲーム画像54においてユーザがメッセージ作成ボタン82をタップした場合に表示される、テキスト入力画面に対応するゲーム画像を示す。ゲーム画像55は、図4のゲーム画像51においてユーザがメッセージ作成ボタン82をタップした場合に表示されるテキスト入力画面に対応するゲーム画像と言い換えてもよい。図示の例では、ゲーム画像55は、ゲーム画像54と同様の画像に重畳された、メッセージ作成欄85と、送信ボタン86と、ソフトウェアキーボード87とを含む。ここではゲーム画像54に表示されていたメッセージ表示73は、時間経過により消されたものとする。
【0071】
メッセージ作成欄85は、ユーザが作成中のメッセージを表示するUI部品である。図示の例では、メッセージ作成欄85は、「がんばれー」というテキストを含む。
【0072】
送信ボタン86は、メッセージ作成欄85に表示されているテキストをメッセージとして送信するための操作ボタンとして機能するUI部品である。
【0073】
ソフトウェアキーボード87は、ユーザによるテキスト入力を可能とするUI部品である。入力されたテキストはメッセージ作成欄85に表示される。ソフトウェアキーボード87に代わりに他のUIが使用されてもよい。テキスト入力には音声認識ツールが用いられてもよい。ゲーム画像55はさらに、メッセージ作成をキャンセルするためのUI部品を含んでよい。テキストの代わりにまたはテキストとともに画像をメッセージに含められるようにしてもよい。送信可能なテキストの長さ(最大文字数)には制限が設けられてよい。
【0074】
図5の右側のゲーム画像56は、例えばゲーム画像55においてユーザが送信ボタン86をタップした場合に表示される画像例を示す。図示の例では、ゲーム画像56は、ゲーム画像51またはゲーム画像54と同様の画像に重畳された、メッセージ表示88を含む。
【0075】
メッセージ表示88は、ユーザ端末100により送信されたテキストを含む。メッセージ表示88は、ここでは、図4のゲーム画像53のメッセージ表示84に関して説明したのと同様に、第1プレイヤキャラクタ61を操作するユーザがメッセージ送信者であることを示す、第1プレイヤキャラクタ61から出る吹き出し様の外観を有する。やはり第2プレイヤキャラクタ62を操作するユーザのユーザ端末100においては、表示が適宜変更されてよい。例えば、第2プレイヤキャラクタ62を操作するユーザのユーザ端末100においては、第2プレイヤキャラクタ62が中央に大きく表示され、左側に小さく表示された第1プレイヤキャラクタ61の近くにメッセージ表示88が表示される。メッセージ表示88を見た他のユーザは、表示されたテキストの情報から、送信元ユーザが他のユーザを応援している様子を感じ取ることができる。メッセージ表示88は、所定の時間経過後に表示を消されてよい。
【0076】
テキストメッセージは、送信者が伝えたいことを言語によって直接的に伝えることができるので、送信者にとっても受信者にとっても有用なコミュニケーションツールの1つである。一実施形態に係るエンターテインメントシステム1では、例えば、上記のようなバトルパート中に特定のフレーズを含むメッセージが送信された場合に、所定の制御として、協力プレイに参加するユーザにとって有利な効果を発動させる。これにより、ユーザ間のコミュニケーションを促すとともに、ユーザによるテキストを含むメッセージの送信を促進する。なお、一実施形態に係るエンターテインメントシステム1では、バトルパート以外でもユーザはメッセージを送信可能であるが、効果は発動させないものとする。
【0077】
(2)動作
次に、以上のように構成された一実施形態に係るサーバ200の動作について説明する。サーバ200の動作は、一実施形態に係るエンターテインメントシステム1の動作と言い換えることができる。以下で「サーバ」と言うとき、適宜「エンターテインメントシステム」と読み替えられてよい。
【0078】
図6は、サーバ200の処理の一例を示すフローチャートである。動作の前提として、サーバ200と少なくとも1のユーザ端末100との間の通信が確立され、エンターテインメントシステム1により進行されるイベントの一例として、少なくとも1のユーザが参加するルームに係る協力プレイのバトルパートが開始されているものとする。
【0079】
ステップS11において、サーバ200は、イベント進行部211により、あらかじめ定められた手順に従ってイベントを進行させる。一例として、サーバ200は、ユーザ端末100との間で通信しながら、バトルパートに係るプログラムコードに従ってルーム単位でバトルパートを進行させる。
【0080】
ステップS12において、サーバ200は、イベントを進行させながら、メッセージ取得部212により、協力プレイに参加するユーザ端末100からのメッセージの受信の有無を監視する。メッセージが受信された場合(YES)、ステップS13に移行する。メッセージが受信されなければ(NO)、ステップS19に移行する。
【0081】
ステップS13において、サーバ200は、メッセージ取得部212により、受信されたメッセージを取得する。
【0082】
ステップS14において、サーバ200は、メッセージ取得部212により、取得されたメッセージに対して通常のメッセージ処理を実行する。例えば、メッセージ取得部212は、メッセージの送信元および宛先を示す情報を読み出し、宛先へと転送する。例えば、メッセージ取得部212は、取得されたメッセージがバトルパート中に送信されたメッセージである場合、協力プレイのメンバーに宛てたメッセージと判断し、各メンバーのユーザ端末100へと、発信元ユーザの識別情報とともにメッセージの情報を送信する。各ユーザ端末100は、受信した情報に基づき、図4または図5に示したようなゲーム画像を生成し表示する。メッセージ取得部212はまた、メッセージを判定部213に渡す。
【0083】
ステップS15において、任意の処理として、調整部215による調整処理が実行される。調整部215は、イベントの状況に応じて種々の条件を調整する。調整部215は、例えば、イベント提供者等によって任意に設定され所定制御情報記憶部223に格納された調整テーブル2231にしたがって調整を行う。
【0084】
図7は、一実施形態に係る調整テーブル2231の一例を示す。調整テーブル2231は、レコードの識別情報(調整1,調整2,調整3・・・)と、調整条件と、調整対象とを含む。ここでは、調整条件は、調整を実行するトリガ条件を示し、調整対象は、調整の内容を示す。「調整1」について、調整条件は「プレイヤ数>2」で、調整対象は「時間を半分」である。調整1が有効な場合、調整部215は、ステップS15においてプレイヤ数(協力プレイのメンバーの数)を確認し、プレイヤが3人以上のときには時間的条件の時間の長さを半分にする調整を行う。一例として、プレイヤが2人以下のときには、所定の期間は、デフォルト設定である「プレイ開始後の20秒間」に設定され、プレイヤが3人以上のときには調整部215により「プレイ開始後の10秒間」に調整される。「調整2」について、調整条件は「敵キャラクタの戦闘力>100」で、調整対象は「時間を2倍」である。調整2が有効な場合、調整部215は、ステップS15において出現中のまたは出現予定の敵キャラクタの戦闘力を確認し、敵キャラクタの戦闘力が閾値100を超えるときには、時間的条件の時間の長さを2倍にする調整を行う。調整3について、調整条件は「サブイベントP発生中」で、調整対象は「効果を2倍」である。調整3が有効な場合、調整部215は、ステップS15においてサブイベントPの発生を監視し、サブイベントPの発生中は効果を2倍にする調整を行う。
【0085】
図7は一例にすぎず、多種多様な調整条件および調整対象が設定されてよい。例えば、調整部215は、敵キャラクタのパラメータ(例えば、レベル、攻撃力、最大HP等)、ルームのメンバーのパラメータ(例えば、合計レベル、合計攻撃力、合計HP等)、または進行中のゲームステージ(例えばクエスト)の難易度、等に応じて時間的条件を調整してもよい。時間的条件に限られず、調整部215は、内容的条件を調整してもよい。例えば、調整部215は、プレイヤが2人以下のときには期間限定スタンプAまたはBのいずれかが送信されることを内容的条件とし、プレイヤが3人以上のときには期間限定スタンプAが送信されることを内容的条件としてもよい。調整部215はまた効果のパラメータの調整を行うこともできる。例えば、調整部215は、プレイヤが3人のときには攻撃力を一定時間3倍にし、プレイヤが2人以下のときには攻撃力を一定時間2倍にする、など人数に応じて効果を増大させてもよい。反対に、調整部215は、プレイヤ人数に応じて効果を低減させる調整を行ってもよい。また調整部215は、所定の期間内に送信された内容的条件を満たすメッセージの数に応じて(例えばメッセージ数に比例して)効果を調整してもよい。調整部215は、調整条件が満たされるか否かの判定を行い、調整条件が満たされる場合、調整の内容について判定部213または所定制御実行部214に指示する。どの調整条件を有効にするかは、イベント提供者等によって適宜設定されてよい。複数の調整条件が同時に有効とされてもよい。調整テーブル2231の代わりに関係式等が設定されてもよい。
【0086】
次いでステップS16において、サーバ200は、判定部213により、取得されたメッセージがイベント進行中の所定の期間に送信されたメッセージであるか否かを判定する。判定部213は、例えば、イベント提供者等によって任意に設定され所定制御情報記憶部223に格納された時間的条件管理テーブル2232にしたがって、「所定の期間」の設定を読み出し、判定を行う。調整部215から調整指示を受け付けた場合には、判定部213は、調整後の設定を用いて判定を行う。
【0087】
図8は、一実施形態に係る時間的条件管理テーブル2232の一例を示す。時間的条件管理テーブル2232は、レコードの識別情報(時間的条件「T1」,「T2」,「T3」・・・)と、内容と、を含む。T1の内容は、「敵とのエンカウントから10秒」である。T1が有効な場合、バトルパートにおいてプレイヤキャラクタと敵キャラクタとがエンカウントしてから10秒間が、所定の期間として設定される。T2の内容は、「プレイ開始から1分」である。T2が有効な場合、バトルパートの開始から1分間が所定の期間として設定される。T3の内容は、「サブイベントPの発生から1分」である。T3が有効な場合、サブイベントPの発生から1分間が所定の期間として設定される。どの時間的条件を有効にするかは、例えば後述する効果管理テーブル2234を通じてイベント提供者等により任意に設定される。複数の時間的条件が同時に有効とされてもよい。図8は一例にすぎず、上述したように多種多様な時間的条件が設定されてよい。「所定の期間」は、バトルパート開始後の一定時間であってもよいし、自分のターン中、味方のターン中、もしくは敵のターン中であってもよいし、戦闘に勝利した後の一定時間であってもよい。「所定の期間」は、プレイヤキャラクタによる特殊技の発動中、プレイヤキャラクタのHP残値が最大値に対して半分以下のとき、敵キャラクタのHP残値が一定値以上のとき、など、ゲーム進行に係る期間であってもよい。これらの時間的条件が組み合わせて使用されてもよい。ステップS16においてメッセージが所定の期間内に受信されたと判定される場合(YES)、ステップS17に移行する。メッセージが所定の期間内に受信されていないと判定される場合(NO)、ステップS19に移行する。
【0088】
ステップS17において、サーバ200は、判定部213により、取得されたメッセージが内容的条件を満たすか否かを判定する。判定部213は、例えば、イベント提供者等によって任意に設定され所定制御情報記憶部223に格納された内容的条件管理テーブル2233にしたがって、内容的条件の設定を読み出し、判定を行う。調整部215から調整指示を受け付けた場合には、判定部213は、調整後の設定を用いて判定を行う。
【0089】
図9は、一実施形態に係る内容的条件管理テーブル2233の一例を示す。内容的条件管理テーブル2233は、レコードの識別情報(内容的条件「C1」,「C2」,「C3」,「C4」・・・)と、内容と、を含む。C1の内容は、「期間限定スタンプA」である。C1が有効な場合、判定部213は、メッセージが期間限定スタンプAを含む場合に、当該メッセージが所定の条件を満たすと判定する。C2の内容は、「有料スタンプB」である。C2が有効な場合、判定部213は、メッセージが有料スタンプBを含む場合に、当該メッセージが所定の条件を満たすと判定する。C3の内容は、「メッセージ付きスタンプC」である。C3が有効な場合、判定部213は、メッセージがメッセージ付きスタンプCを含む場合に、当該メッセージが所定の条件を満たすと判定する。メッセージ付きスタンプCの一例が、図4の83Cまたは83Dに示した文字(「がんばれ」「Sorry・・・」)を含むスタンプである。C4の内容は、「フレーズD」である。C4が有効な場合、判定部213は、メッセージ(テキストメッセージまたはスタンプ)がフレーズD(例えば、図5のメッセージ表示88のように「がんばれ」の文字)を含む場合に、当該メッセージが所定の条件を満たすと判定する。どの内容的条件を有効にするかは、例えば後述する効果管理テーブル2234を通じてイベント提供者等により任意に設定される。図9も一例にすぎず、多種多様な内容的条件が設定されてよい。内容的条件は、スタンプの種類を問わず、何らかのスタンプがメッセージとして送信されることであってもよい。内容的条件は、「期間限定スタンプ」(例えば図4の83Aに例示したような星付きのスタンプ)であれば何でもよい、といった条件でもよい。内容的条件は、「がんばれ」「負けるな」などの所定の応援メッセージを含むスタンプ、またはプレイヤキャラクタの画像を含むスタンプが送信されることであってもよい。内容的条件は、メッセージ(テキストメッセージまたはスタンプ)が複数のフレーズ(例えば、フレーズD、フレーズEまたはフレーズF・・・)のうちのいずれかを含むことであってもよい。
【0090】
内容的条件は、メッセージの数または順序に係る条件であってもよい。例えば、内容的条件は、所定の期間内にメッセージが所定の回数送信されることであってもよいし、所定の期間内にスタンプが所定の回数送信されることであってもよい。内容的条件は、時間的条件と組み合わせた条件であってもよい。例えば、プレイヤキャラクタによる特殊技の発動中に複数の期間限定スタンプが送信されること、敵キャラクタの攻撃中に複数の応援メッセージ(例えば、「がんばれ」というフレーズを含むメッセージ)が送信されること、といった条件であってもよい。あるいは内容的条件は、送信された複数のスタンプの属性が所定の順序を満たすことでもよい。例えば、内容的条件は、赤色のスタンプ、青色のスタンプ、黄色のスタンプ、といった順にスタンプが送信されることであってもよいし、ルーム内でレベルが最高のプレイヤキャラクタを操作するユーザから、レベルがより低いプレイヤキャラクタを操作するユーザへと、順番にスタンプが送信されることであってもよい。順序としてロビー入室順(協力プレイの参加意思表明順)が考慮されてもよい。
【0091】
ステップS17において、取得されたメッセージが内容的条件を満たすと判定される場合(YES)、ステップS18に移行する。取得されたメッセージが所定の条件を満たさないと判定される場合(NO)、ステップS19に移行する。
【0092】
ステップS18において、サーバ200は、所定制御実行部214により、所定の制御を実行する。一実施形態では、所定の制御は、ユーザ端末100への通知と、ユーザに有利な状況を引き起こす効果の発動とを含む。
【0093】
図10は、図6に示した処理のうちステップS18の所定制御実行処理の詳細を示す。
ステップS1801において、サーバ200は、通知生成部2141により、通知を生成し、出力する。一実施形態において、通知は、所定の条件が満たされたことを知らせる通知を含む。通知は、単に条件が満たされたことだけを通知するものでもよいし(例えば「効果発動」という文字表示)、具体的にどのような条件が満たされたかを通知するものでもよい(例えば「限定スタンプ効果発動」の文字表示)。また一実施形態では、通知は、メッセージの送信者、メッセージの受信者、または送信者と受信者の両方に対して出力される。通知は、どのような効果が発動されるか、またはどのような効果が発動されたか、に関する情報を含んでもよい。ステップS1801の処理は、省略されてもよい。通知をするか否か、通知のタイミング、通知の出力先、および通知がどのような情報を含むかは、イベント提供者等によって適宜設定されてよい。
【0094】
ステップS1802において、サーバ200は、効果発動部2142により、効果を発動するための指令を生成しユーザ端末100に送信する。効果は、例えば、協力プレイのプレイヤにとって有利な状況を発生させる効果を含む。効果は、例えば、協力プレイに関する内部パラメータを変化させる効果を含む。内部パラメータを変化させる効果は、例えば、味方キャラクタ(ルーム内の全プレイヤキャラクタ)もしくは特定のプレイヤキャラクタの体力を一定値回復させる効果もしくは最大値まで全回復させる効果、味方キャラクタもしくは特定のプレイヤキャラクタの攻撃力、防御力、もしくは移動スピード等を一時的に向上させる効果、味方キャラクタを一定時間無敵状態にする効果、戦闘不能となった味方キャラクタを蘇生させる効果、敵キャラクタの攻撃力もしくは防御力を低下させる効果、または敵キャラクタの動きを止める効果等を含む。このような効果もまたイベント提供者等によって任意に設定されてよい。条件と効果は、例えば、サーバ200において効果管理テーブル2234として管理される。所定制御実行部214は、サーバ200の所定制御情報記憶部223に格納された効果管理テーブル2234から必要な情報を読み出し、通知または効果発動のための指令を生成する。調整部215から調整指示を受け付けた場合には、所定制御実行部214は、調整後の設定を用いて所定制御を実行する。
【0095】
図11は、一実施形態に係る効果管理テーブル2234の一例を示す。図示の例では、効果管理テーブル2234は、各レコードの識別情報(「条件1」,「条件2」,「条件3」,「条件4」・・・)と、時間的条件、内容的条件、通知、効果、および制限を表す情報を含む。時間的条件および内容的条件は、時間的条件管理テーブル2232および内容的条件管理テーブル2233に示した識別情報に対応する。通知は、通知対象を表す。「ルームメンバ」は、ルーム内の全メンバーに通知されることを示し、「送信者」は、条件を満たしたメッセージの送信者のみに通知されることを示す。通知条件は、効果発動前か、効果発動と同時か、効果発動後か、といった通知タイミングの指定を含んでよい。効果は、具体的に発動される効果の内容を表す。条件1では「味方キャラ(味方キャラクタ)の体力全回復」という効果が発動され、条件2では「味方キャラの蘇生」、条件3では「M秒間、味方キャラの攻撃力UP」、条件4では「N秒間、敵キャラ(敵キャラクタ)の動きを止める」という効果が発動される。制限は、各条件の発動に関する制限情報を示す。条件1には、所定の期間について最大「L回まで」の発動回数制限が設定されている。制限は、ルームごとに設けられてもよいし、所定期間ごとに設けられてもよいし、ゲーム(イベント)ごとに設けられてもよい。同様に、所定期間ごとに考慮されるメッセージの数にも上限が設けられてよい。例えば、上限を超えた場合でもメッセージの送受信は行えるが効果が発生しないように構成されてもよい。また例えばスタンプの種類と上昇する能力とが対応付けられていて(例えば、スタンプAを送ると攻撃力UP)、スタンプを送るほど能力値が上昇するように構成される場合に、能力の上限値が設定されてもよい。
【0096】
なお、条件2の効果「味方キャラの蘇生」のように、蘇生対象の味方キャラクタが存在せず効果を発動できない場合、体力の回復など他の効果に置き換え可能としてもよい。条件4の効果のように、敵キャラクタまたは仮想空間のパラメータに効果が発動されてもよい。仮想空間の季節や時間帯を変えるといった効果が設定されてもよい。特定の条件が満たされたときに発動される効果は、複数の種類のパラメータに係るものであってもよい(例えば、体力回復+攻撃力UP)。条件4は、内容的条件C4としてメッセージまたはスタンプが「フレーズD」を含む場合に発動される効果であるが、「フレーズD」が「とまれ」の文字であるなど、フレーズの意味に対応する効果が設定されてもよい。例えば、「がんばれ」という文字を含むスタンプが送信された場合、味方キャラクタの体力を回復させ、「ねむい」という文字を含むスタンプが送信された場合、敵キャラクタを一定時間眠らせるなど、文字に応じた効果が設定されてもよい。各条件の詳細な設定およびどの条件を有効化するかは、イベント提供者等によって任意に設定されてよい。各条件は、イベントごとに(例えば、オンラインゲーム単位で共通に)、またはルームごとに個別に、または1か月ごとなど所定期間ごとに、設定されてよい。
【0097】
効果管理テーブル2234に示したような条件と効果の対応関係は、イベント参加者であるユーザに明示されてもよいし明示されなくてもよい。条件と効果の対応関係を明示せず、効果を発動させるメッセージの送信をユーザに試行錯誤させることにより、さらなる興趣をもたらし得る。
【0098】
各条件、例えば時間的条件および内容的条件は、ANDまたはORにより任意に組み合わせて設定されてよい。例えば、イベント進行中の所定期間内に送信されたメッセージが所定のフレーズDを含む場合または所定のスタンプAを含む場合に、同じ効果が発動されるように設定されてもよい。あるいは、イベント進行中の所定の期間内に、所定のフレーズDを含むメッセージが少なくとも1つ送信され、かつ何らかの期間限定スタンプが少なくとも1つ送信された場合に、いずれかの効果が発動されてもよい。イベント進行中の所定の期間内に、種類の異なる複数の期間限定スタンプが送信されることを、効果発動の条件としてもよい。あるいは、イベント進行中の所定の期間内に、特定のキャラクタに関する画像を含むスタンプが所定数以上送信されることを、効果発動の条件としてもよい。
【0099】
各条件は、さらに、上述したようにメッセージの送信回数または送信順序等の条件を含んでもよい。例えば、所定期間内に「期間限定スタンプA」が3回送信された場合に、必殺技を一定時間使用可能となる、といった条件設定であってもよい。所定期間内に「有料スタンプB1」、「有料スタンプB2」・・・「有料スタンプBX」のうちの2つが送信された場合に、一定時間味方キャラクタの攻撃パラメータが10%上昇する、といった設定であってもよい。
【0100】
メッセージ送信時にメッセージの宛先を指定できる場合、例えば、スタンプを特定のユーザ(またはプレイヤキャラクタ)に宛てて送信できる場合、その宛先キャラクタにだけ効果が発動されるように構成されてもよい。また、スタンプがプレイヤキャラクタの画像を含む場合に、送信されたスタンプに対応するキャラクタにだけ効果が発動されるようにしてもよい。メッセージを送信したユーザが操作するキャラクタ(自分のキャラクタ)だけに効果が発動されるようにしてもよい。
【0101】
各条件は、スタンプの入手態様に関する条件を含んでもよい。スタンプは、多種多様な態様で入手可能なように設定される。例えば、スタンプは、デフォルト設定でシステムから提供されるスタンプ、課金ガシャ(有料の抽選システム)により入手可能なスタンプ、期間限定パスの購入により期間限定で使用可能となるスタンプ、特別な条件を満たしたユーザだけが購入可能なスタンプ、期間限定クエストのクリア報酬として入手可能なスタンプ、クエスト内で隠しアイテムとして入手可能なスタンプ、選択して購入可能な有料スタンプなど、様々な希少価値を有するスタンプを含み得る。他の例として、使用期間に制限が設けられたスタンプや、送信可能回数に制限が設けられたスタンプなど、使用制限が設けられたスタンプであること条件に含められてもよい。希少価値の高いスタンプが送信された場合に有利な効果が発動されるように構成すれば、ユーザに、希少価値の高いスタンプを入手するため、課金し、またはゲームプレイをするモチベーションを与えることができる。スタンプは、フレンドユーザ間でプレゼントできるものであってもよい。フレンドから贈られたスタンプを使用する場合に有利な効果が発動されるように構成すれば、ユーザにフレンドユーザ間でスタンプをプレゼントするモチベーションを与え、ユーザ間のコミュニケーションを活性化させることができる。フレンドから贈られたスタンプは、そのフレンドが協力プレイに参加している場合にはそのフレンドに対してより高い効果が発動されるような構成としてもよい。フレンドから贈られたスタンプは、そのフレンドにのみ効果が発動されるように構成されてもよい。例えば、デフォルト設定でシステムから提供された希少価値の低いスタンプを送信すると、自身が操作するキャラクタの体力が少しだけ回復するのに対し、より高価なスタンプが送信された場合には、安価なスタンプが送信された場合の2倍のパラメータ変化が起きるなど、金額に応じて内部パラメータの変化値が異なるような効果であってもよい。これにより、ユーザに課金を促すことができ、イベント提供者は収益の機会を増やすことができる。
【0102】
スタンプの入手態様が考慮される場合、各ユーザ端末100において各スタンプに入手態様を識別する情報が付加されるようにしてもよい。各ユーザ端末100は、例えば、入手したスタンプをその入手態様を識別する情報に紐付けてメッセージ関連データ記憶部123に記憶する。スタンプ送信時には、スタンプの情報が入手態様を識別する付加情報とともにサーバ200に送信される。
【0103】
ステップS1802の後、処理は図6のステップS19に移行する。
ステップS19において、サーバ200は、イベント進行部211により、イベントを終了すべきか否かを判定する。イベントの終了は、味方キャラクタの勝利、味方キャラクタの敗北、または他のクリア条件達成など、所定の終了条件が達成されたか否かにより判定される。終了すべきと判定される場合(YES)、イベントは終了される。終了すべきでないと判定される場合(NO)、ステップS11に戻り、引き続きイベントが進行される。
【0104】
図12は、一実施形態に係る所定制御に関連するゲーム画像例を示す。
ゲーム画像57は、ゲーム画像51等と同様に、バトルパートが進行されているときのゲーム画像例である。ゲーム画像57は、特に、バトルパート中にいずれかのメンバーにより限定スタンプが送信され、限定スタンプの送信を発動条件とする効果が発動された場合のゲーム画像例である。ゲーム画像51等と類似する構成については詳細な説明を省略する。図示の例では、ゲーム画像57は、通知表示89と、HPゲージ74と、演出表示75と、を含む。
【0105】
通知表示89は、「限定スタンプ効果発生!」の文字を含む。これにより通知表示89は、限定スタンプがユーザによって送信されたことにより何らかの効果が発動されることを示す。通知表示89は、例えば、限定スタンプの送信者であるユーザのユーザ端末100にのみ表示され、または協力プレイに参加する全ユーザのユーザ端末100に表示される。送信者のみに表示することにより、送信者は、自身が送信したスタンプが効果発動条件に合致したことを知得する。これは送信者にとって、効果発動条件に合致したスタンプを同じ協力プレイにおいてまたは別の協力プレイにおいて送信するインセンティブとなる。または送信者にとって新たな限定スタンプを購入するインセンティブにもなり得る。協力プレイの全ユーザに表示することにより、全ユーザに対しても同様の効果が期待される。また、通知表示89が表示される前にルーム内で複数のスタンプが送信されていた場合には、ユーザは、どのスタンプが効果発動に寄与したかを推理しようとする。これもまたユーザがスタンプを送信または購入するインセンティブとなり得る。通知表示89は、所定時間後に表示を消されてよい。
【0106】
HPゲージ74は、効果発動の一例として、全味方キャラクタのHP(体力)が全回復された満タンの状態を示す。HPゲージ74は、ゲージの残量が増加していく演出表示を伴って表示されてもよい。
【0107】
演出表示75は、効果発動の追加演出例として、効果発動の対象であるHPゲージ74の周辺で、キラキラ輝く光の表示を含む。これにより、HPゲージ74に対して効果が発動されたことを示唆し得る。演出表示の他の例として、キャラクタの周辺に輝くオーラが出現するなど、キャラクタに対する効果発動であることを示してもよい。またはゲーム画面全体が光るなど、仮想空間に対する演出効果として示されてもよい。演出表示75もまた所定時間後に表示を消されてよい。
【0108】
味方キャラクタの攻撃力等が上昇する効果の場合、味方キャラクタの周辺に上向きの矢印を示すなどの表示が用いられてもよい。または味方キャラクタの周辺に「攻撃力UP」の文字を表示するなど、効果が文字で表示されてもよい。
【0109】
通知表示89は、オプションの表示である。通知表示89は、演出表示75と同時に表示されてもよいし、演出表示75よりも前に表示されてもよいし、演出表示75の後に表示されてもよい。通知表示89は、効果発動前に、どのような効果が発生するかを示唆する通知(例えば、「HP回復」等の文字)を含んでもよい。通知表示89は、効果発動後に、どのような効果が発動したかを示す通知(例えば、「HP回復済」等の文字)を含んでもよい。
【0110】
一実施形態に係るエンターテインメントシステム1では、ユーザ端末100を介したメッセージの送信は、イベントの進行中以外のタイミングでも可能である。例えば、ユーザは、フレンド登録をした他のユーザとの間で、任意のタイミングでメッセージ交換をすることができる。また例えばユーザは、チャットルームにおいて参加ユーザとの間でチャット形式のメッセージ交換をすることができる。これらの場合も、ユーザ端末100を介して送信されたメッセージは、いったんサーバ200により受信され、処理される。ただし、サーバ200は、イベントの進行中以外のタイミングでユーザ端末100から送信されたメッセージについては、判定を行わない。同様に、ユーザ端末100を介したメッセージの送信は、ロビーにおいても可能であるが、やはり判定を行わない。一実施形態では、サーバ200は、バトルパートでは図6に示したフローによってメッセージを処理し、バトルパート以外のゲームパートでは図13に示すフローによってメッセージを処理するものとする。
【0111】
図13は、サーバ200によるメッセージ処理に係る動作例を示すフローチャートである。ステップS21において、サーバ200は、メッセージ取得部212により、メッセージの受信を監視している。イベントは、進行されていてもよいし進行されていなくてもよい。メッセージが受信されると(YES)、ステップS22に進む。メッセージが受信されなければ(NO)、処理を終了するか、監視を継続する。
【0112】
ステップS22において、サーバ200は、メッセージ取得部212により、受信されたメッセージを取得する。
【0113】
ステップS23において、サーバ200は、メッセージ取得部212により、取得したメッセージに対して通常のメッセージ処理を実行する。例えば、メッセージ取得部212は、メッセージの発信元および宛先を示す情報を読み出し、宛先へと転送する。
【0114】
図14は、一実施形態に係るメッセージ交換に関連するゲーム画像例を示す。ゲーム画像58は、協力プレイの参加募集またはメンバー確認を行う、バトルパートの前の、いわゆる「ロビー」画面に対応する。この画面から、例えばホストユーザが何らかの操作を行うことにより、上述のようなバトルパートに移行する。
【0115】
図示の例では、ゲーム画像58は、ロビー表示93と、メンバー表示63A,63B,63C・・・と、メッセージ表示94および95と、スタンプ選択ボタン81と、メッセージ作成ボタン82と、を含む。
【0116】
スタンプ選択ボタン81およびメッセージ作成ボタン82は、図4または図5で説明したのと同様の機能を有する。
ロビー表示93は、「ロビー」の文字と、ルームを識別する「ルームID:XXXX」の文字とを含む。
【0117】
メンバー表示63A,63B,63C・・・は、現在のロビーに参加表明中のユーザのプレイヤキャラクタの画像と、ユーザのニックネーム「Aさん」、「Bさん」、「Cさん」・・・等を含む。
ここでは、メッセージ表示94は、「Aさん」63Aが送信したメッセージ「よろしく!」を表示する。メッセージ表示95は、「Bさん」63Bが送信したスタンプを表示する。現時点では「Cさん」63Cはメッセージを送信していない。
【0118】
ゲーム画像58は、メッセージ表示94または95のような表示を一定時間後に消し、新たなメッセージが送信された場合には重畳して表示するようにしてもよいし、いわゆるチャットルームのように、送信されたメッセージが時系列順に表示され、古いメッセージから順に消されていく表示を採用してもよい。言うまでもなく他のメッセージ表示形式を採用してもよい。
【0119】
このように、ロビー等においても、ユーザはユーザ端末100を介してメッセージをサーバ200に送信することにより、他のユーザとの間でコミュニケーションをとることができる。ただし、上述したように、エンターテインメントシステム1は、バトルパート以外のゲームパートでは、判定部213による判定を行わないように構成される。あるいは言い換えれば、エンターテインメントシステム1は、バトルパート以外のゲームパートでは、所定の制御を行わないように、または所定の効果を発動させないように構成される。
【0120】
(3)効果
以上詳述したように、この発明の一実施形態では、エンターテインメントシステム1が、ユーザ端末100を介してサーバ200にアクセスすることによりユーザが参加可能なイベントを進行させる進行部と、イベントの進行中の所定の期間にユーザがユーザ端末100を介してサーバ200に送信するメッセージを取得する取得部と、取得されたメッセージが所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、所定の条件を満たすと判定される場合に、イベントにおいて所定の制御を実行する制御実行部と、を備えるようにした。
【0121】
このように、イベントの進行中の所定の期間に所定の条件を満たすメッセージが送信されることを、所定の制御を実行するトリガとすることによって、イベントに参加するユーザにメッセージ送信ツールの使用を促すことができる。一例として、エンターテインメントシステム1は、オンラインゲームの進行中の所定の期間に、オンラインゲームに参加するユーザによって所定の条件を満たすメッセージが送信された場合に所定の制御を実行する。所定の条件として、期間、個数、またはメッセージの種類等を適切に設定することにより、イベント進行を妨げない適切な頻度でイベントに係る効果を発動させることができる。
【0122】
エンターテインメントシステム1では、所定の制御として、イベントにおいて仮想空間に配置されるオブジェクトのパラメータを変化させることができる。エンターテインメントシステム1は、所定の条件が満たされたことをメッセージの送信元ユーザに通知し、または、所定の制御の実行前または実行後に所定の制御に関する通知を出力することもできる。通知を受けたユーザは、所定の条件を満たすメッセージの送信をトリガとしてサーバ200により所定の制御が実行されることを知る。通知が行われない場合でも、ユーザは、オブジェクトのパラメータ変化により所定の制御が実行されたことを感知し得る。
【0123】
またエンターテインメントシステム1は、所定の制御として、メッセージとして送信されたスタンプ画像に対応付けられる効果、またはメッセージとして送信されたスタンプ画像の入手態様に対応付けられる効果が発動されるように構成されてもよい。これにより、スタンプの価値を多様化し、より価値の高いスタンプを入手するという興趣をもたらすことができる。
【0124】
またエンターテインメントシステム1は、所定の条件として、送信されたメッセージが特定の語を含むこと、送信されたメッセージがスタンプ画像を含むこと、送信されたメッセージが特定のスタンプ画像を含むこと、所定の期間内にメッセージが所定の回数送信されること、等を設定してもよい。これらの所定の条件は、それぞれが満たされた場合に発動される条件をそれぞれ対応付けられてもよい。またこれらの所定の条件は、ANDまたはORにより組み合わせて判定に用いられてもよい。これらの条件は、例えば条件と制御内容とを対応付けるテーブルで管理することにより、開発者等が任意に設定し、またはリアルタイムに変更することができ、例えば、イベントの目的、イベントの参加人数、またはイベントの期間等に応じた柔軟な対応が可能となる。
【0125】
所定の条件が満たされた場合に、メッセージの送信者であるユーザにその旨を通知することにより、ユーザは、自身が送信したメッセージによって何らかの効果が発動されることを知ることができる。これは、ユーザがメッセージを送信するモチベーションを高めると期待される。さらに、どのような効果が発動されるかまたは発動されたかを通知すれば、メッセージ送信を行うモチベーションを一層高めることができる。送信者であるユーザだけでなく、協力プレイに参加するユーザにも同様の通知をすることにより、ルームのメンバーに対してもメッセージ送信のモチベーションを高めることができる。またこのような通知により、ユーザは、条件と効果の対応関係の明示がなくても、どのメッセージが効果発動に関与したかを推測できるようになる。このような推測もまたイベントの興趣を高めることができる。
【0126】
例えば、複数のユーザが協力して共通の敵と戦うような協力プレイでは、戦闘中に、ユーザ同士が挨拶し、声を掛け、戦略を伝え、応援し合うなどのコミュニケーションをとることも興趣の1つである。しかし、戦闘中は戦闘操作に集中してしまい、せっかくのチャット機能を十分に利用できていないユーザもいる。そこで、上述のように、一実施形態では、戦闘中にメッセージを送信すると有利な効果が発動されるようにし、チャット機能を使用するモチベーションを高め、コミュニケーションの活性化を図るようにした。
【0127】
また、上記実施形態は、ユーザが希少価値の高いスタンプを入手し使用するモチベーションを高める効果も有する。例えば、課金によってのみ入手可能なスタンプを使用すると、課金者であることを自慢することになり、軋轢を生むおそれもある。しかし、そのようなスタンプの使用により皆が恩恵を受けられるようにすることで、不要な軋轢を軽減することができる。また同時に、ユーザに課金を促し、収益の増大にもつながる。同様に、レベルの高いユーザ、プレイ時間の長いユーザ、操作に習熟したユーザなど、限られたユーザだけが入手可能なスタンプも、ユーザが危惧することなく使用できるようになる。
【0128】
このように、一実施形態によれば、ユーザ端末を介してイベントに参加するユーザによるメッセージ送信ツールの使用を促進することができる。
【0129】
(変形例)
上述したように、ユーザは、エンターテインメントシステム1によって進行されるイベントに様々な立場で参加し得る。例えば、イベントに参加するユーザは、イベントの進行を直接的に制御する操作を入力可能なイベント実行者(「実行者ユーザ」とも称する。)と、イベントの進行を直接的に制御する操作を入力できない閲覧者(「非実行者ユーザ」とも称する。)と、を含み得る。エンターテインメントシステム1がこのような少なくとも1のイベント実行者と複数の閲覧者とが参加可能なイベントを進行させる状況を想定し、以下で、変形例として説明する。
【0130】
イベント実行者は、例えば、ユーザ端末100を介して、ゲームプレイをしながらゲーム実況をするユーザ、または仮想空間のキャラクタ(例えば、いわゆるバーチャルユーチューバー(Vtuber))を操作するユーザである。閲覧者は、例えば、ユーザ端末100を介して、ゲーム実況動画またはVtuberによるライブ動画等を閲覧するとともに、サーバ200にメッセージを送信することによってイベントに参加するユーザである。メッセージは、閲覧者同士で交換されるメッセージ、閲覧者からイベント実行者に宛てたメッセージ、または閲覧者から仮想空間のキャラクタ(例えばVtuber等)に宛てたメッセージを含み得る。
【0131】
このような変形例においても、上記実施形態と同様に、サーバ200は、ユーザ端末100から送信されたメッセージの判定を行い、効果を発動させることができる。例えば、エンターテインメントシステム1によれば、イベント実行者がサーバ200により提供されるオンラインゲームをプレイしながらゲーム実況をしている状況で、閲覧者が所定の条件を満たすメッセージをサーバ200に送信すると、プレイ中のゲームに登場するキャラクタのパラメータが変化したり、ゲームオブジェクトの外観が変化したりする、といった効果の発動が可能である。あるいは、閲覧者がメッセージを送信すると、イベント実行者が見ているゲーム画面は変化せず、閲覧者が見ている画面だけが変化する、といった効果の発動も可能である。この場合、全閲覧者が見ている画面が同様に変化するようにしてもよいし、メッセージの送信元である閲覧者と他の閲覧者とで異なる態様で画面が変化するようにしてもよい。
【0132】
また例えば、エンターテインメントシステム1によれば、イベント実行者がサーバ200を介してVtuberを操作している状況で、閲覧者がサーバ200にメッセージとして所定の条件を満たすコメントを送信すると、Vtuberがコメントに応じた動作を返す、Vtuberの衣裳が変化する、仮想空間にオブジェクトが出現する、といった効果の発動も可能である。
【0133】
またこのような変形例においては、イベント実行者が、期間、条件、または効果等を設定できるようにしてもよい。例えば、サーバ200は、メッセージを受け付ける期間、メッセージの受付開始タイミング、イベントに参加できるユーザ、受け付けるメッセージの種類、またはメッセージの内容等の設定をイベント実行者から受け付け、イベントごとまたはイベント実行者ごとに設定を所定制御情報記憶部223に格納することができる。設定された条件を満たすメッセージが閲覧者等により送信されると、例えば、閲覧者に特典やポイントが付与されたり、特別な演出イベントが出現したり、イベント実行者に特典やポイントが付与されたり、特別な演出イベントが設定される等の効果が発動される。
【0134】
あるいは、イベント実行者に関連する他の設定情報(例えば、操作するキャラクタの属性、イベント実行者としての経験年数、イベントの種別)等に応じて、サーバ200において期間、条件、または効果等が設定(調整)されるようにしてもよい。
【0135】
さらに、このような変形例においても、サーバ200は、所定の条件が満たされたことを、イベント実行者および閲覧者の両方に通知することができる。通知は、例えば、満たされた条件、条件を満たしたメッセージの数、条件を満たしたメッセージの種類、または条件を満たしたメッセージの送信元ユーザに関する情報などを含んでよい。通知は、イベント実行者および閲覧者を含む全ユーザに送信されてもよいし、条件を満たしたメッセージの送信元である閲覧者、もしくは全閲覧者、またはイベント実行者のうちのいずれかに送信されてもよい。
【0136】
また、通知は、イベント実行者のユーザ端末100と、閲覧者のユーザ端末100とで、異なる表示態様を呈するように設定されてもよい。一般に、イベント実行者と閲覧者とでは、イベントの参加目的や操作権限が異なる(例えば、イベント実行者はゲームキャラクタまたはVtuberを操作できるが、閲覧者はゲームキャラクタまたはVtuberを直接的には操作できない)。したがって、イベント実行者と閲覧者とでユーザ端末100を介して見ている画面や、処理に必要な情報が異なる場合がある。そこで、サーバ200において、イベント実行者のユーザ端末100に送信する通知と、閲覧者のユーザ端末100に送信する通知とで、異なる設定を行うことができる。さらに、閲覧者のユーザ端末100に送信する通知が、閲覧者ごとに異なるように設定されてもよい。例えば、イベント実行者のユーザ端末100には、閲覧者から送信されたメッセージの総数や、イベント実行者が設定した条件に合致するメッセージまたはその数、その効果として発動された演出表示または通知等が表示され、閲覧者のユーザ端末100には、閲覧者自身に関連する表示、例えば、自身が送信したメッセージが効果を発動させる条件に合致したか、自身が送信したメッセージによってどのくらいの特典またはポイントが付与されるか、といった情報が表示されるようにすることができる。言うまでもなく、イベント実行者および閲覧者のユーザ端末100において、同じまたは同様の態様による表示が採用されてもよい。
【0137】
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ゲームイベントは、多種多様なゲームに係るイベントであってよい。例えば、ゲームイベントは、アクションゲーム、アクションロールプレイングゲーム(アクションRPG)、パズルゲーム、クイズゲーム、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、シューティングゲーム、スポーツゲーム、カジノゲームなど、多種多様なゲームに関するイベントであってよい。また上述したように、エンターテインメントシステム1によって進行されるイベントは、ゲームイベントに限られず、多種多様なオンラインイベントを含み得る。
【0138】
イベント進行中の所定の期間に送信されると所定の効果を発動させるメッセージは、ユーザ間のチャットまたはメールに限定されない。メッセージは、ユーザがイベント提供者(例えば、システム管理者、サーバ運営者、ゲーム開発者、映像配信者、主催者、またはバーチャルキャラクタ等)への意思表示を意図して送信するメッセージであってもよい。そのようなメッセージの一例として、いわゆる「投げ銭」や「いいね」ボタンのタップ操作等が含まれる。このような意思表示は、メッセージ送信者であるユーザのユーザ端末100にだけ表示されてもよいし、イベントに参加する他のユーザのユーザ端末100にも表示されてもよい。例えば、イベント進行中の所定期間内に、一定額以上の投げ銭または一定数以上の「いいね」が送信された場合に、仮想空間に配置されたキャラクタの外観が変わる、キャラクタが所定のアクションを行う、仮想空間に新たなオブジェクトが出現する、仮想空間または配信映像の背景に花が咲く、花火が上がる、イベント提供者側にチップを渡す効果が生じる、などの効果発動を行うように構成することができる。上記実施形態は、イベントがシングルプレイのゲームイベントである場合にも適用可能である。例えば、ユーザがシングルプレイ中に、好きなキャラクタを応援する意図で、または好きなゲームシーンをアピールする意図で、サーバ200にスタンプを送信するような場合にも、メッセージの判定を行い、効果を発動させることができる。
【0139】
所定の効果を発動させるメッセージは、ゲームの観戦者またはイベントの視聴者等から送信されたメッセージであってもよい。例えば、観戦者もしくは視聴者からイベント提供者へのコメント、または観戦者もしくは視聴者同士のチャットにおいて所定の条件が満たされると、所定の効果が発動するように構成されてもよい。
【0140】
調整部215による、所定期間の調整、所定条件の調整、または所定制御の調整は、イベントの状況に応じた多種多様な調整方式により実行されてよい。イベントの状況は、イベント進行中に発生したサブイベントの内容や時間、イベント参加者数の変化等に加え、実行者ユーザの情報、非実行者ユーザ(閲覧者等)の情報、イベントの累積参加人数、イベントの開始期間までの参加者によるメッセージ送信状況(送信されたメッセージの種類、送信されたメッセージの数、など)等を含み得る。ユーザの情報は、例えば、イベントに参加するユーザの累積ログイン時間、レベル、協力プレイの累積参加回数、ゲーム内の所持金、または所持アイテム等を含み得る。
【0141】
実施形態において、サーバ200が備える各機能部を、複数の装置に分散配置し、これらの装置が互いに連携することにより処理を行うようにしてもよい。また各機能部は、回路を用いることで実現されてもよい。回路は、特定の機能を実現する専用回路であってもよいし、プロセッサのような汎用回路であってもよい。
【0142】
さらに、以上で説明した各処理の流れは、説明した手順に限定されるものではなく、いくつかのステップの順序が入れ替えられてもよいし、いくつかのステップが同時並行で実施されてもよい。また、以上で説明した一連の処理は、時間的に連続して実行される必要はなく、各ステップは任意のタイミングで実行されてもよい。サーバ200の動作の一部は、ユーザ端末100において実行されてもよい。
【0143】
以上で記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラム(ソフトウェア手段)として、例えば磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体(記憶媒体)に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウェア手段(実行プログラムのみならずテーブル、データ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。上記装置を実現する計算機は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウェア手段を構築し、このソフトウェア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、計算機内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【0144】
なお、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0145】
1…エンターテインメントシステム、100…ユーザ端末、200…サーバ、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…センサ、1005…通信インタフェース、1006…入出力インタフェース、1007…タッチスクリーン、1071…入力部、1072…表示部、1008…バス、2001…プロセッサ、2002…メモリ、2003…ストレージ、2004…通信インタフェース、2005…入出力インタフェース、2006…バス、110…制御部、111…イベント処理部、112…操作受付部、113…メッセージ処理部、114…所定制御処理部、115…表示制御部、120…記憶部、121…プログラム記憶部、122…データ記憶部、123…メッセージ関連データ記憶部、210…制御部、211…イベント進行部、212…メッセージ取得部、213…判定部、214…所定制御実行、2141…通知生成部、2142…効果発動部、215…調整部、220…記憶部、221…プログラム記憶部、222…データ記憶部、223…所定制御情報記憶部。
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