(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023042130
(43)【公開日】2023-03-27
(54)【発明の名称】情報処理システム、画像形成装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20230317BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20230317BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20230317BHJP
【FI】
G06F3/12 353
B41J29/00 H
G06F3/12 303
G06F3/12 355
G06F3/12 378
H04N1/00 567K
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021149262
(22)【出願日】2021-09-14
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均
(72)【発明者】
【氏名】北村 貴志
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061CK02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB08
5C062AB20
5C062AB25
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB42
5C062AB43
5C062AB44
5C062AB46
5C062AC04
(57)【要約】
【課題】情報処理装置側でラミネート処理を実行する旨を指定可能な情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理装置と、画像形成装置と、を具備する情報処理システムであって、情報処理装置は、ラミネート処理を実行することを指定する指定操作を受付ける受付部と、画像を示す画像データ、および、指定操作が受付けられた旨を示す指定データを送信する送信部と、を備え、画像形成装置は、画像データおよび指定データを受信する受信部と、画像データが示す画像を記録媒体に形成する画像形成部と、指定データが受信された場合、画像が形成された記録媒体にフィルムをラミネート処理するラミネート実行部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と、画像形成装置と、を具備する情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
ラミネート処理を実行することを指定する指定操作を受付ける受付部と、
画像を示す画像データ、および、前記指定操作が受付けられた旨を示す指定データを送信する送信部と、を備え、
前記画像形成装置は、
前記画像データおよび前記指定データを受信する受信部と、
前記画像データが示す画像を記録媒体に形成する画像形成部と、
前記指定データが受信された場合、前記画像が形成された記録媒体にフィルムをラミネート処理するラミネート実行部と、を備える
情報処理システム。
【請求項2】
前記画像形成装置は、
前記指定データを受信した場合、前記画像の形成が完了するより前に、前記ラミネート処理を実行可能にするための準備動作を開始する準備開始部
を具備する請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記情報処理装置は、
画像が形成される記録媒体の種類を選択可能にする選択部と、
選択された記録媒体に前記ラミネート処理を実行可能か否か判断する判断部と、
前記判断の結果が把握される画像を表示する表示部と
を具備する請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
画像を示す画像データ、および、当該画像データが示す画像を形成した記録媒体にフィルムをラミネート処理する旨が指定されたことを示す指定データを、外部の情報処理装置から受信する受信部と、
前記画像データが示す画像を記録媒体に形成する画像形成部と、
前記指定データが受信された場合、前記画像が形成された記録媒体に前記ラミネート処理を実行するラミネート実行部と、を備える
画像形成装置。
【請求項5】
コンピュータに、
ラミネート処理を実行することを指定する指定操作を受付けるステップと、
画像を示す画像データ、および、前記指定操作が受付けられた旨を示す指定データを外部の画像形成装置へ送信するステップと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、画像形成装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、情報処理装置と画像形成装置とを具備する情報処理システムが提案される。以上の情報処理システムでは、利用者の操作に応じて情報処理装置から画像データが画像形成装置へ送信される。画像形成装置は、当該画像データが示す画像を記録媒体に形成する。また、従来から、記録媒体にフィルムをラミネート処理できる画像形成装置が提案される(例えば、特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の従来技術では、ラミネート処理を実行する場合、画像形成装置側における作業が必須であった。すなわち、ラミネート処理を実行する旨を情報処理装置側で指定できなかった。以上の事情を考慮して、本発明は、情報処理装置側でラミネート処理を実行する旨を指定可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の情報処理システムは、情報処理装置と、画像形成装置と、を具備する情報処理システムであって、情報処理装置は、ラミネート処理を実行することを指定する指定操作を受付ける受付部と、画像を示す画像データ、および、指定操作が受付けられた旨を示す指定データを送信する送信部と、を備え、画像形成装置は、画像データおよび指定データを受信する受信部と、画像データが示す画像を記録媒体に形成する画像形成部と、指定データが受信された場合、画像が形成された記録媒体にフィルムをラミネート処理するラミネート実行部と、を備える。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、情報処理装置側でラミネート処理を実行する旨を指定可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】情報処理システムの各構成の具体例を説明するための図である。
【
図2】画像形成装置の一例であるMFPのハードウェア構成を説明するための図である。
【
図3】情報処理装置の一例であるコンピュータのハードウェア構成を説明するための図である。
【
図6】情報処理システムの動作の一例を説明するためのシステムシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本発明の情報処理システムSの各構成の具体例を説明するための図である。
図1に示す通り、情報処理システムSは、本発明の画像形成装置の一例であるMFP(Multifunction Peripheral Product Printer)100と情報処理装置の一例であるコンピュータ200とを含んで構成される。
【0008】
MFP100とコンピュータ200とは、ネットワークNを介して通信可能である。ネットワークNとしては、例えばインターネット、専用のネットワーク、VPN(仮想プライベートネットワーク)およびローカルネットワークの何れであってもよい。また、以上の各ネットワークの組合せであってもよい。また、有線通信および無線通信の何れを採用してもよい。
【0009】
MFP100は、プリンタ機能を具備し、印刷用紙P(記録媒体の一例)に画像を形成(印刷)可能である。また、MFP100は、プリンタ機能に加え、ラミネート機能を具備する。具体的には、画像が形成された印刷用紙PにフィルムFをラミネート処理するラミネータ(後述の
図2参照)がMFP100に設けられる。
【0010】
フィルムFは、例えば合成樹脂で形成され、MFP100に収納される。印刷用紙PがフィルムFで挟まれたものを熱しつつ加圧すると、フィルムFと印刷用紙Pとを貼り合せる(印刷用紙PにフィルムFをラミネート処理する)ことができる。なお、MFP100にプリンタ機能およびラミネート機能の双方を具備するための技術としては、例えば、特開平9-164593号公報(上述の特許文献1)に記載の技術が採用され得る。
【0011】
コンピュータ200は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびHD(Hard Disk)を具備する(後述の
図3参照)。コンピュータ200のHDには、例えば、プリンタドライバプログラムが記憶される。また、プリンタドライバプログラムが実行されると、MFP100を制御するための各種の操作がコンピュータ200において受付可能になる。例えば、プリンタドライバプログラムが実行されると、MFP100に画像を印刷させるための操作(以下「実行操作」)がコンピュータ200において受付可能になる。
【0012】
また、コンピュータ200は、ラミネート処理を実行することを指定する操作(以下「指定操作」)を受付可能である(後述の
図5(a)~(d)参照)。コンピュータ200は、指定操作を受付けると、その旨を示す指定データDsをMFP100へ送信する。一方、指定操作がされなかった場合、指定操作がされなかった旨を示す指定データDsがMFP100へ送信される。
図1に示す通り、実行操作に応じて、画像データDgと指定データDsとがコンピュータ200からMFP100へ送信される。
【0013】
例えば、指定操作が受付られた旨を示す指定データDsと画像データDgとがMFP100において受信された場合を想定する。以上の場合、MFP100は、画像データDgの画像を印刷用紙Pに印刷し、当該印刷用紙Pにラミネート処理を実行する。また、指定操作が受付られなかった旨を示す指定データDsと画像データDgとがMFP100に受信された場合を想定する。以上の場合、MFP100は、画像データDgの画像を印刷用紙Pに印刷し、当該印刷用紙Pにラミネート処理を実行しない。
【0014】
以上の説明から理解される通り、本実施形態の情報処理システムSによれば、ラミネート処理の有無をコンピュータ200側で指定可能になる。したがって、例えば、ラミネート処理の有無をMFP100側のみで指定可能な構成と比較して、利用者の利便性が向上するという利点がある。なお、本実施形態において、ラミネート処理の有無をMFP100側で指定可能な構成としてもよい。
【0015】
ただし、印刷用紙の種類(形状(面積、厚さ)、材質)によってはラミネート処理できない場合がある。また、MFP100がラミネート機能自体を具備しない場合がある。以上の場合、ラミネート処理の実行を指定する指定操作をコンピュータ200が受付たとしても、MFP100はラミネート処理を実行できない。以上の事情を考慮して、本実施形態は、MFP100がラミネート処理を実行不可能な場合、その旨が把握される画像をコンピュータ200が表示可能に構成した。
【0016】
具体的には、コンピュータ200は、設定データDcをMFP100から事前に受信する。以上の設定データDcは、MFP100がラミネート機能を具備するか否か、および、MFP100がラミネート処理できる印刷用紙の種類が特定される情報である。コンピュータ200は、設定データDcを用いてMFP100がラミネート処理を実行可能であるか否か判断する。また、当該判断の結果が把握される画像がコンピュータ200により表示される(後述の
図5(d)参照)。以上の構成については、詳細に後述する。
【0017】
図2は、本実施形態に係るMFP100のハードウェア構成を説明するための図である。
図2に示す通り、MFP100は、コントローラ110、近距離通信回路120、エンジン制御部130、操作パネル140、ネットワークI/F150を備えている。
【0018】
コントローラ110は、コンピュータの主要部であるCPU101、システムメモリ(MEM-P)102、ノースブリッジ(NB)103、サウスブリッジ(SB)104、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)106、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)107、HDDコントローラ108、及び、記憶部であるHD109を有し、NB103とASIC106との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス121で接続した構成である。
【0019】
CPU101は、MFP100の全体制御を行う制御部である。NB103は、CPU101と、MEM-P102、SB104、及びAGPバス121とを接続するためのブリッジであり、MEM-P102に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0020】
MEM-P102は、コントローラ110の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM102a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM102bとからなる。なお、RAM102bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0021】
SB104は、NB103とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC106は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス121、PCIバス122、HDD108およびMEM-C107をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。
【0022】
ASIC106は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC106の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C107を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部131及びプリンタ部132との間でPCIバス122を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC106には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
【0023】
MEM-C107は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD109は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD109は、CPU101の制御にしたがってHD109に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス121は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P102に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0024】
近距離通信回路120には、近距離通信回路120aが備わっている。近距離通信回路120は、NFC、Bluetooth等の通信回路である。更に、エンジン制御部130は、スキャナ部131及びプリンタ部132によって構成されている。
【0025】
操作パネル140は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部140a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル140bを備えている。コントローラ110は、MFP100全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル140からの入力等を制御する。スキャナ部131又はプリンタ部132には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0026】
なお、MFP100は、操作パネル140のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0027】
ネットワークI/F150は、ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。例えば、MFP100は、ネットワークNを介して、コンピュータ200と通信する。近距離通信回路120及びネットワークI/F150は、PCIバス122を介して、ASIC106に電気的に接続されている。
【0028】
MFP100は、
図2に示す通り、ラミネータ160を具備する。ラミネータ160は、プリンタ機能により画像が印刷された印刷用紙にラミネート処理を実行する。具体的には、ラミネータ160には、上述のフィルムFが積層されるフィルム収納部、フィルム収納部からフィルムFを搬送する搬送部、当該フィルムFで挟まれた状態に印刷用紙Pを移動させる移動部、および、フィルムFで印刷用紙Pが挟まれたものを熱しながら加圧する加圧ユニットを含む各構成が設けられる。
【0029】
加圧ユニットには、ヒータを具備する加熱ローラが設けられ、ラミネート処理を実行する際に、加熱ローラが事前に加熱される。加熱ローラは、例えば、フィルムFの種類に応じて予め定められた温度まで加熱される。ラミネータ160には、エンジン制御部161が設けられる。エンジン制御部161は、ラミネータ160の各構成(搬送部、移動部、加熱ローラ)を制御する。
【0030】
図3は、コンピュータ200のハードウェア構成図である。
図3に示されているように、コンピュータ200は、
図3に示されているように、CPU201、ROM202、RAM203、HD204、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ205、ディスプレイ206、外部機器接続I/F(Interface)208、ネットワークI/F209、データバス210、キーボード211、ポインティングデバイス212、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ214、メディアI/F216を備えている。
【0031】
CPU201は、コンピュータ200全体の動作を制御する。ROM202は、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HD204は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ205は、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ206は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。
【0032】
外部機器接続I/F208は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F209は、ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。上述した通り、コンピュータ200は、ネットワークNを介して、MFP100と通信する。バスライン210は、
図3に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0033】
また、キーボード211は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス212は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ214は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F216は、フラッシュメモリ等の記録メディア215に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0034】
図4は、情報処理システムSの機能ブロック図である。
図4に示す通り、情報処理システムSは、画像形成装置10および情報処理装置20を含んで構成される。例えば、上述のMFP100は、CPU101がプログラム実行することにより、画像形成装置10として機能する。また、上述のコンピュータ200は、CPU201がプログラムを実行することにより、情報処理装置20として機能する。
【0035】
図4に示す通り、情報処理装置20は、選択部21、受付部22、判断部23、表示部24および送信部25を含んで構成される。情報処理装置20の選択部21は、画像が形成される印刷用紙の種類を選択可能にする。具体的には、情報処理装置20は、後述の設定画像Gpを表示可能である(
図5(a)~(d)参照)。設定画像Gpが表示される期間において、情報処理装置20の操作部(ポインティングデバイス212など)が適宜に操作されると、画像が形成される印刷用紙の種類が選択される。以下、説明のため、印刷用紙の種類を選択するための操作を「選択操作」と記載する場合がある。
【0036】
情報処理装置20の受付部22は、ラミネート処理を実行することを指定する指定操作を受付ける。具体的には、設定画像Gpが表示される期間において、情報処理装置20の操作部(ポインティングデバイス212など)が適宜に操作されると、ラミネート処理を実行することを指定する指定操作が受付けられる。
【0037】
ただし、画像形成装置10が収納するフィルムは、ラミネート処理できる印刷用紙の種類が予め定められている。すなわち、情報処理装置20(選択部21)が選択した印刷用紙の種類によっては、ラミネート処理ができないという事情がある。以上の事情を考慮して、情報処理装置20は、画像形成装置10側でラミネート処理できない印刷用紙が選択された場合、当該印刷用紙はラミネート処理できない旨を把握可能にする構成(判断部23、表示部24)を具備する。以上の構成について、以下において詳細に説明する。
【0038】
情報処理装置20の判断部23は、選択された印刷用紙にラミネート処理を実行可能か否か判断する。具体的には、情報処理装置20(判断部23)は画像形成装置10から設定情報Dcを取得する。設定データDcは、画像形成装置10がラミネート処理できる印刷用紙の種類が特定されるデータである。情報処理装置20は、例えば、プリンタドライバプログラムが起動する際に、設定情報Dcを自動で取得する。情報処理装置20は、設定情報Dcに基づいて、選択された印刷用紙にラミネート処理を実行可能か否か判断する。なお、設定情報Dcが取得される契機は上述の例に限定されない。
【0039】
情報処理装置20の表示部24は、判断部23の判断の結果が把握される画像を表示する。具体的には、情報処理装置20(表示部24)は、上述した通り設定画像Gpを表示可能である。以上の設定画像Gpには、後述のボタン画像(Ga~Gd)が含まれる。ボタン画像は、ラミネート処理が実行可能であると判断された場合(
図5(b)参照)と、ラミネート処理が実行できないと判断された場合(
図5(d)参照)とで、相違する態様で表示される。なお、詳細には後述するが、本実施形態では、画像形成装置10側でラミネート処理できない印刷用紙が選択された場合、ラミネート処理を実行させるための指定操作を受付不可能に構成される。
【0040】
情報処理装置20の送信部25は、画像を示す画像データDg、および、指定操作が受付けられた旨を示す指定データDcを送信する。詳細には後述するが、画像を示す画像データDg、および、指定操作が受付けられた旨を示す指定データDcを受信すると、画像形成装置10は、当該画像を印刷した印刷用紙にラミネート処理を実行する。一方、画像を示す画像データDg、および、指定操作が受付けられなかった旨を示す指定データDcを受信すると、画像形成装置10は、当該画像を印刷した印刷用紙にラミネート処理を実行しない。
【0041】
図4に示す通り、画像形成装置10は、受信部11、画像形成部12、ラミネート実行部13および準備開始部14を含んで構成される。画像形成装置10の受信部11は、画像データDgおよび指定データDsを受信する。上述した通り、画像データDgおよび指定データDsは情報処理装置20から送信される。また、画像形成装置10の画像形成部12は、画像データDgが示す画像を印刷用紙に形成する。画像形成装置10のラミネート実行部13は、指定操作が受付けられた旨を示す指定データDcが受信された場合、画像が形成された印刷用紙にフィルムをラミネート処理する。
【0042】
ところで、印刷用紙にラミネート処理をする場合、画像形成装置10は予め定められた準備動作をする必要がある。したがって、ラミネート処理をしない場合と比較して、ラミネート処理をする場合、画像形成装置10における処理が長期化し易いという事情がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、画像形成装置10における処理を短縮できる構成(準備開始部14)を採用した。なお、上述の準備動作には、例えば、ラミネータ160を省エネルギー状態(スリープ状態)から復帰させるための動作が含まれる。
【0043】
具体的には、画像形成装置10は、準備開始部14を具備する。以上の準備開始部14は、指定操作が受付けられた旨を示す指定データDcを受信した場合、画像の形成が完了するより前に、ラミネート処理を実行可能にするための準備動作を開始する。具体的には、画像形成装置10(準備開始部14)は、指定操作が受付けられた旨を示す指定データDsを受信すると、ラミネータ160へ準備要求信号を入力する。以上の準備要求信号は、画像形成処理が開始される前にラミネータ160へ入力される。準備要求信号が入力されると、ラミネータ160は省エネルギー状態から復帰する。
【0044】
以上の準備開始部14によれば、例えば、画像形成処理が完了した後に、準備要求信号がラミネータ160へ入力される構成と比較して、画像形成装置10における処理が短縮され易くなる。なお、画像形成装置10における準備動作は、以上の例に限定されない。例えば、準備要求信号がラミネータ160へ入力されると、上述の加熱ローラの加熱が開始される構成としてもよい。また、準備要求信号がラミネータ160へ入力されると、ラミネート処理を実行可能な位置へフィルムが搬送開始される構成としてもよい。
【0045】
図5(a)から
図5(d)は、設定画像Gpの具体例の模擬図である。情報処理装置20は、印刷する画像を決定する操作が実行されると、プリンタドライバプログラムを起動し、設定画像Gpを表示する。ただし、設定画像Gpが表示開始される契機は適宜に変更できる。
【0046】
図5(a)に示す通り、情報処理装置20は、設定画像Gpに加え指示画像Gsを表示する。指示画像Gsは、上述のポインティングディバイス212(例えばマウス)の移動操作に応じて移動して表示される。以下、説明のため、指示画像Gsが所定の画像(例えば、後述のタグT1、T2およびボタン画像(Gx、Gy、Ga~Gd))に位置する状態で、ポインティングディバイス212のボタンを押下(マウスクリック)することを、単に当該「画像を操作する」と記載する場合がある。
【0047】
図5(a)に示す通り、設定画像Gpは、印刷ボタン画像Gxおよびキャンセルボタン画像Gyを含む。印刷ボタン画像Gxが操作されると、画像データDgが画像形成装置10へ送信され、当該画像データDgの画像が印刷される。すなわち、印刷ボタン画像Gxの操作は、上述した「実行操作」の一例である。なお、実行操作の内容は適宜に変更してもよい。本実施形態では、1回の実行操作で複数の画像(ページ)を画像形成装置10に印刷させることができる。キャンセルボタン画像Gyが操作されると、プリンタドライバプログラムの実行が中止され、画像の印刷がキャンセルされる。
【0048】
図5(a)に示す通り、設定画像Gpは、タグT1およびタグT2を含む。詳細な説明は省略するが、タグT1が操作されると、印刷用紙の種類を選択するための選択操作が受付可能になる。また、タグT1が操作されると、両面印刷または(および)集約印刷するか否かを選択するための操作、および、印刷部数を決定するための操作を含む各種の操作が受付可能になる。一方、タグT2が操作されると、各種の仕上処理(ラミネート処理を含む)を実行することを指定する操作が受付可能になる。
【0049】
図5(a)から
図5(d)は、タグT2が操作された場合の設定画像Gpの模擬図である。タグT2が操作されると設定画像Gpには各ボタン画像(Ga~Gd)が表示される。各ボタン画像は、各仕上処理の何れかに対応する。本実施形態の仕上処理には、ステープル処理、パンチ(穴あけ)処理、ラミネート処理およびソート処理が含まれる。なお、仕上処理は以上の例に限定されない。
【0050】
例えば、各ボタン画像のうちボタン画像Gaはステープル処理に対応する。同様に、ボタン画像Gbはパンチ処理に対応し、ボタン画像Gcはラミネート処理に対応し、ボタン画像Gdはソート処理に対応する。以上の各ボタン画像(Ga~Gd)は、指示画像Gsにより操作可能である。ボタン画像が操作されると、当該ボタン画像に対応する仕上処理を実行するか否かが選択できる。
【0051】
具体的には、情報処理装置20の操作部を適宜に操作することにより、各ボタン画像を「する」という文字列を表示する状態(以下「指定状態」)および「しない」という文字列を表示する状態(以下「非指定状態」)の何れかに切替可能である。ボタン画像の状態(指定状態、非指定状態)を切替えるための操作の具体例は、
図5(b)において後述する。印刷ボタン画像Gxが操作(実行操作)された際にボタン画像が指定状態の場合、当該ボタン画像に対応する仕上処理が画像形成装置10において実行される。
【0052】
例えば、
図5(a)の具体例では、全てのボタン画像(Ga~Gd)が非指定状態である。したがって、
図5(a)の具体例において、印刷ボタン画像Gxが操作されると、印刷用紙に仕上処理が実行されない。以上の説明から理解される通り、ボタン画像を指定状態にする操作は、当該ボタン画像に対応する仕上処理を実行することを指定する操作であるとも換言される。
【0053】
図5(b)は、設定画像Gpの他の具体例の模擬図である。
図5(b)には、仕上処理を実行することを指定するための操作が実行される際に表示される設定画像Gpが示される。
図5(b)の具体例では、仕上処理のうちラミネート処理を実行することを指定するための操作(指定操作の一例)が実行される場合を想定する。
【0054】
上述した通り本実施形態では、ボタン画像を操作することにより、当該ボタン画像を指定状態および非指示状態に相互に切替可能である。すなわち、ボタン画像に対応する仕上処理を実行するか否かが、当該ボタン画像を操作することで切替可能である。具体的には、
図5(b)に示す通り、ボタン画像が操作されると、「する」という文字列を表示する領域と「しない」という文字列を表示する領域とが当該ボタン画像に表示される。
【0055】
図5(b)の具体例では、ボタン画像Gcが操作された直後を想定する。以上の場合、上述の2個の領域がボタン画像Gcに表示される。その後、ボタン画像Gcにおける「する」という文字列を表示する領域が操作されると(指定操作の一例)、ボタン画像Gcが指定状態になる。一方、ボタン画像Gcにおける「しない」という文字列を表示する領域が操作されると、ボタン画像Gcが非指定状態になる。他のボタン画像(Ga、Gb、Gd)についても、ボタン画像Gcと同様な手順で状態を切替可能である。なお、指定操作の内容は上述の例に限定されない。
【0056】
ところで、仕上処理の種類によっては、他の仕上処理と同時に実行できない場合がある。例えば、ラミネート処理をした印刷用紙は、フィルムで保護されるため、ステープル処理ができない。同様に、ラミネート処理をした印刷用紙には、パンチ処理ができない。以上の事情を考慮して、本実施形態では、仕上処理の実行が指定された場合、当該仕上処理と同時に実行できない他の仕上処理の実行を指定不可能とした。以上の構成について、
図5(c)を用いて説明する。
【0057】
図5(c)は、設定画像Gpの他の具体例の模擬図である。
図5(c)の具体例では、一部の仕上処理の実行が指定不可能な期間を想定する。具体的には、
図5(c)は、仕上処理のうちラミネート処理を実行することが指定された場合を想定する。以上の場合、ステープル処理の実行が指定不可能になり、パンチ処理の実行が指定不可能になる。
【0058】
ボタン画像に対応する仕上処理が指定不可能な場合、当該ボタン画像は非指定状態のまま操作不可能になる。また、
図5(c)に示す通り、操作不可能なボタン画像(
図5(c)の例ではGaおよびGb)は、操作可能なボタン画像(
図5(c)の例ではGcおよびGd)と区別可能な態様(例えば、グレーアウト)で表示される。以上の構成によれば、実行することを指定不可能な仕上処理を直感的に把握し易いという利点がある。
【0059】
ラミネート処理に対応するボタン画像Gcが指示状態から非指示状態へ切替えられた場合、ステープル処理に対応するボタン画像Gaおよびパンチ処理に対応するボタン画像Gbが操作可能な状態になる。なお、ステープル処理に対応するボタン画像Gaが指示状態に切替えられた場合、ラミネート処理に対応するボタン画像Gcが操作不可能になる構成としてもよい。すなわち、ステープル処理の実行が指定された場合、ラミネート処理の実行を指定する指定操作が不可能になる構成としてもよい。同様に、パンチ処理の実行が指定された場合、ラミネート処理の実行を指定する指定操作が不可能になる構成としてもよい。
【0060】
以上の構成によれば、仕上処理の実行が指定された場合、当該仕上処理と同時に実行できない他の仕上処理の実行が指定される不都合が抑制される。ただし、ラミネート処理に使用可能なフィルムの種類(画像形成装置10に備えられたフィルムの種類)は予め定められているという事情がある。また、印刷用紙の種類によっては、当該フィルムでラミネート処理できない。したがって、画像を印刷する印刷用紙の種類によっては、他の仕上処理が実行されるか否かによらず、ラミネート処理は実行できない。以上の事情を考慮して、本実施形態では、ラミネート処理が不可能な種類の印刷用紙が選択された場合、その旨を把握な画像が表示される。以上の構成について、
図5(d)を用いて説明する。
【0061】
図5(d)は、設定画像Gpの模擬図の他の具体例である。
図5(d)の具体例では、ラミネート処理が不可能な種類の印刷用紙が選択された場合を想定する。ラミネート処理が実行可能な場合、上述の
図5(b)で説明した通り、ボタン画像Gcが操作されると、ボタン画像Gcに2個の領域が表示され、一方の領域に「する」という文字列が表示される。また、ラミネート処理が実行可能な場合、ボタン画像Gcの「する」という文字列が表示された領域を操作すると、ボタン画像Gcが指定状態となり、ラミネート処理を実行することが指定された。
【0062】
図5(d)に示す通り、ラミネート処理が実行不可能な期間においてボタン画像Gcが操作されると、ラミネート処理が実行可能な期間と同様に、ボタン画像Gcに2個の領域が表示される。ただし、以上の各領域のうち一方の領域に「しない」という文字列が表示されるが、「する」という文字列が本来表示される領域には文字列が表示されない。
【0063】
以上の構成では、ラミネート処理が実行可能な場合と不可能な場合とで、ボタン画像Gcの態様が変化する。したがって、利用者は、ラミネート処理が実行可能であるか否かをボタン画像Gcの態様から把握できる。また、ボタン画像Gcの各領域のうち文字列が表示されない領域は操作できない。すなわち、ラミネート処理が実行不可能な場合、ボタン画像Gcを指示状態に切替不可能である。以上の構成は、ラミネート処理が実行不可能な期間において、指定操作が受付不可能になるとも換言される。
【0064】
ところで、画像形成装置10によっては、ラミネート機能自体を具備しない場合がある。以上の場合、印刷用紙の種類によらず、ラミネート処理ができない。以上の事情を考慮して、本実施形態では、画像形成装置10がラミネート機能を具備しない場合、選択された印刷用紙の種類によらず、
図5(d)に示す態様でボタン画像Gcが表示される。なお、画像形成装置10がラミネート機能を具備するが、ラミネート処理できない印刷用紙が選択された場合、他の種類の印刷用紙であればラミネート処理が可能である旨のメッセージが表示される構成としてもよい。
【0065】
図6は、情報処理システムSの動作の具体例を説明するためのシステムシーケンス図である。
図6に示す通り、情報処理装置20は、プリンタドライバプログラムを起動させるための操作を利用者から受付可能である(S1)。プリンタドライバプログラムが起動すると、情報処理装置20は、設定データDcを画像形成装置10に要求する(S2)。上述した通り、設定データDcは、画像形成装置10に予め記憶され、当該画像形成装置10がラミネート機能を具備するか否かが特定される情報、および、ラミネート機能を具備する場合はラミネート処理できる印刷用紙の種類を示す情報等の各種の情報を含む。
【0066】
画像形成装置10は、情報処理装置20からの要求に応じて、設定データDcを送信する(S3)。情報処理装置20は、設定データDcを受信すると、上述の設定画像Gpを表示する(S4)。以上のステップS2からステップS4は、起動操作が受付けられると自動で実行される。
【0067】
上述した通り、設定画像Gpが表示される期間において、情報処理装置20は、印刷用紙の種類を選択する選択操作を受付可能である。
図6の具体例では、ラミネート処理できる印刷用紙を選択する選択操作が受付られた場合を想定する(S5)。また、設定画像Gpが表示される期間において、情報処理装置20は、ラミネート処理を実行することを指定する指定操作を受付可能である。
図6の具体例では、ラミネート処理を実行することを指定する指定操作が受付られた場合を想定する(S6)。
【0068】
情報処理装置20は、利用者から実行操作(
図5(a)に示す印刷ボタン画像Gxの操作)を受付けると(S7)、送信中画像を表示開始する(S8)。以上の送信中画像は、例えば、画像形成装置10へ各種の情報(Dg、Di)が送信されている旨のメッセージを表示する。送信中画像を表示開始した後に、情報処理装置20は、画像データDgおよび印刷指示データDi(ジョブ情報)を画像形成装置10へ送信する(S9)。以上の印刷指示データDiには、例えば、選択操作により選択された印刷用紙の種類を示すデータ、および、ラミネート処理の指定操作の有無を示す指定データDsが含まれる。
【0069】
画像形成装置10は、画像データDgおよび印刷指示データDiを受信すると、受信完了通知を情報処理装置20へ送信する(S10)。受信完了通知を受信すると、情報処理装置20は終了時処理(S11)を実行する。終了時処理には、例えば、上述のステップS8で表示した送信中画像を非表示にするための処理が含まれる。
【0070】
また、画像形成装置10は、画像データDgおよび印刷指示データDiを受信すると、事前処理(S12)を実行する。事前処理は、後述の画像形成処理のために事前に実行される処理である。例えば、事前処理では、ステップS9で受信された画像データDgを予め定められた記憶装置(例えば、上述のHD109)に記憶する。また、事前処理では、ステップS9で受信された印刷指示データDiにおける指定データDsが解析される。具体的には、指定データDsに基づいて、情報処理装置20においてラミネート処理を実行することが指定されたか否かを判断する。
【0071】
事前処理において、ラミネート処理を実行することが指定されたと判断すると、画像形成装置10は、ラミネート処理を実行するための準備動作を開始する(S13)。準備動作は、上述した通り、ラミネータ160を省エネルギー状態(スリープ状態)から復帰させるための動作が含まれる。なお、仮に、ラミネート処理を実行することが指定されなかったと判断すると、画像形成装置10は、ステップS13を省略する。
【0072】
準備動作を開始した後に、画像形成装置10は、画像形成処理(S14)を実行する。画像形成処理では、事前処理で記憶された画像データDgが取得され、当該画像データDgが示す画像が印刷用紙に形成される。その後、画像形成装置10は、画像形成処理で画像が形成された印刷用紙にラミネート処理を実行する(S15)。なお、上述の事前処理において、ラミネート処理を実行することが指定されなかったと判断すると、ステップS15は省略される。
【0073】
画像形成装置10は、印刷用紙にラミネート処理を実行した後に、当該印刷用紙を外部に排出する(S16)。また、画像形成装置10は、印刷が指示された画像(ページ)が全て印刷されたか否かを判定する(S17)。印刷が指示された画像が全て印刷されたと判断すると(S17:Yes)、画像形成装置10は、情報処理装置20へ完了通知を送信する(S18)。一方、印刷が指示された画像が全て印刷されていないと判断すると(S17:No)、画像形成装置10は、上述のステップS14からステップS17を繰返し実行する。
【0074】
以上の各処理を実行する装置は、適宜に変更可能である。また、上述の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0075】
<本実施形態の態様例の作用、効果のまとめ>
<第1態様>
本態様の情報処理システム(S)は、情報処理装置(20)と、画像形成装置(10)と、を具備する情報処理システムであって、情報処理装置は、ラミネート処理を実行することを指定する指定操作を受付ける受付部(22)と、画像を示す画像データ(Dg)、および、指定操作が受付けられた旨を示す指定データ(Ds)を送信する送信部(25)と、を備え、画像形成装置は、画像データおよび指定データを受信する受信部(11)と、画像データが示す画像を記録媒体に形成する画像形成部(12)と、指定データが受信された場合、画像が形成された記録媒体にフィルムをラミネート処理するラミネート実行部(13)と、を備える。本態様によれば、情報処理装置側でラミネート処理を実行する旨を指定可能になる。
【0076】
<第2態様>
本態様の情報処理システムは、画像形成装置は、指定データを受信した場合、画像の形成が完了するより前に、ラミネート処理を実行可能にするための準備動作を開始する準備開始部(14)を具備する。本態様によれば、例えば、画像が形成された後に準備動作が開始される構成と比較して、画像形成装置側の処理が終了するまでに要する時間が短縮され易くなるという利点がある。
【0077】
<第3態様>
本態様の情報処理システムは、情報処理装置は、画像が形成される記録媒体の種類を選択可能にする選択部(21)と、選択された記録媒体にラミネート処理を実行可能か否か判断する判断部(23)と、判断の結果が把握される画像(例えば、
図5(d)に示すGc)を表示する表示部(24)とを具備する。本態様によれば、ラミネート処理が不可能である旨を利用者が事前に把握できる。
【0078】
<第4態様>
本態様の画像形成装置は、画像を示す画像データ、および、当該画像データが示す画像を形成した記録媒体にフィルムをラミネート処理する旨が指定されたことを示す指定データを、外部の情報処理装置から受信する受信部と、画像データが示す画像を記録媒体に形成する画像形成部と、指定データが受信された場合、画像が形成された記録媒体にラミネート処理を実行するラミネート実行部と、を備える。本態様によれば、第1態様と同様な効果が奏せられる。
【0079】
<第5態様>
本態様のプログラムは、コンピュータに、ラミネート処理を実行することを指定する指定操作を受付けるステップ(
図6のS6)と、画像を示す画像データ、および、指定操作が受付けられた旨を示す指定データを外部の画像形成装置へ送信するステップ(
図6のS9)とを実行させる。本態様によれば、第1態様と同様な効果が奏せられる。
【符号の説明】
【0080】
10…画像形成装置、11…受信部、12…画像形成部、13…ラミネート実行部、14…表示部、20…情報処理装置、21…選択部、22…受付部、23…判断部、24…表示部、25…送信部。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0081】