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特開2023-49400ゲームシステム、ゲーム装置、プログラム及びゲーム制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023049400
(43)【公開日】2023-04-10
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム装置、プログラム及びゲーム制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/58 20140101AFI20230403BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20230403BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20230403BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/55
A63F13/79
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021159107
(22)【出願日】2021-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】都築 克明
(57)【要約】
【課題】対戦ゲームの戦略性を向上させることが可能なゲームシステム等を提供すること。
【解決手段】ゲームシステムは、プレーヤの操作に基づいてプレーヤキャラクタを制御するキャラクタ制御部と、プレーヤキャラクタの第1のパラメータ及び第2のパラメータを制御するパラメータ制御部とを含み、キャラクタ制御部は、第1のパラメータが所定の値になった場合に、プレーヤキャラクタの行動を制限し、パラメータ制御部は、プレーヤキャラクタが他のキャラクタの行動を受けたときに、第1のパラメータ及び/又は第2のパラメータを変更し、第2のパラメータの値に応じて、第1のパラメータを変更可能にし又は第1のパラメータの変更量を決定し、プレーヤに関する情報、プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせに基づいて、第1のパラメータ又は第2のパラメータを制御する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤの操作に基づいてプレーヤキャラクタが他のキャラクタに対して所与の行動を行うゲームのためのゲームシステムであって、
前記プレーヤの操作に基づいて前記プレーヤキャラクタを制御するキャラクタ制御部と、
前記プレーヤキャラクタの第1のパラメータ及び第2のパラメータを制御するパラメータ制御部とを含み、
前記キャラクタ制御部は、
前記第1のパラメータが所定の値になった場合に、前記プレーヤキャラクタの行動を制限し、
前記パラメータ制御部は、
前記プレーヤキャラクタが前記他のキャラクタの行動を受けたときに、前記第1のパラメータ及び/又は前記第2のパラメータを変更し、前記第2のパラメータの値に応じて、前記第1のパラメータを変更可能にし又は前記第1のパラメータの変更量を決定し、前記プレーヤに関する情報、前記プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせに基づいて、前記第1のパラメータ又は前記第2のパラメータを制御することを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記パラメータ制御部は、
前記プレーヤに関する情報、前記プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせに基づいて、前記第1のパラメータ又は前記第2のパラメータの変更量を決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記パラメータ制御部は、
前記プレーヤに関する情報、前記プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせに基づいて、前記第1のパラメータ又は前記第2のパラメータの初期値を決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記プレーヤに関する情報は、前記プレーヤの前記ゲームに対する習熟度に関する情報又は前記プレーヤの前記プレーヤキャラクタに対する習熟度に関する情報であることを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記プレーヤキャラクタに関する情報は、前記プレーヤキャラクタの前記第1のパラメータの値であることを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項において、
前記プレーヤキャラクタに関する情報は、前記プレーヤキャラクタの前記第1のパラメータと前記他のキャラクタの前記第1のパラメータとの差異であることを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項において、
前記パラメータ制御部は、
前記プレーヤに関する情報、前記プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせと、ゲーム開始からの経過時間とに基づいて、前記第1のパラメータ又は前記第2のパラメータを制御することを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項において、
前記パラメータ制御部は、
前記プレーヤキャラクタが前記他のキャラクタの行動を受けたときに、当該行動の種別に基づいて前記第2のパラメータを変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項において、
前記パラメータ制御部は、
前記プレーヤキャラクタの行動又は前記プレーヤキャラクタに関する情報に基づいて前記プレーヤキャラクタの第3のパラメータを変更し、前記第3のパラメータの値に基づいて前記第2のパラメータの回復量又は回復速度を変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
プレーヤの操作に基づいてプレーヤキャラクタが他のキャラクタに対して所与の行動を行うゲームのためのゲーム装置であって、
前記プレーヤの操作に基づいて前記プレーヤキャラクタを制御するキャラクタ制御部と、
前記プレーヤキャラクタの第1のパラメータ及び第2のパラメータを制御するパラメータ制御部とを含み、
前記キャラクタ制御部は、
前記第1のパラメータが所定の値になった場合に、前記プレーヤキャラクタの行動を制限し、
前記パラメータ制御部は、
前記プレーヤキャラクタが前記他のキャラクタの行動を受けたときに、前記第1のパラメータ及び/又は前記第2のパラメータを変更し、前記第2のパラメータの値に応じて、前記第1のパラメータを変更可能にし又は前記第1のパラメータの変更量を決定し、前記プレーヤに関する情報、前記プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせに基づいて、前記第1のパラメータ又は前記第2のパラメータを制御することを特徴とするゲーム装置。
【請求項11】
プレーヤの操作に基づいてプレーヤキャラクタが他のキャラクタに対して所与の行動を行うゲームのためのプログラムであって、
前記プレーヤの操作に基づいて前記プレーヤキャラクタを制御するキャラクタ制御部と、
前記プレーヤキャラクタの第1のパラメータ及び第2のパラメータを制御するパラメータ制御部としてコンピュータを機能させ、
前記キャラクタ制御部は、
前記第1のパラメータが所定の値になった場合に、前記プレーヤキャラクタの行動を制限し、
前記パラメータ制御部は、
前記プレーヤキャラクタが前記他のキャラクタの行動を受けたときに、前記第1のパラメータ及び/又は前記第2のパラメータを変更し、前記第2のパラメータの値に応じて、前記第1のパラメータを変更可能にし又は前記第1のパラメータの変更量を決定し、前記プレーヤに関する情報、前記プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせに基づいて、前記第1のパラメータ又は前記第2のパラメータを制御することを特徴とするプログラム。
【請求項12】
プレーヤの操作に基づいてプレーヤキャラクタが他のキャラクタに対して所与の行動を行うゲームのためのゲーム制御方法であって、
前記プレーヤの操作に基づいて前記プレーヤキャラクタを制御するキャラクタ制御ステ
ップと、
前記プレーヤキャラクタの第1のパラメータ及び第2のパラメータを制御するパラメータ制御ステップとを含み、
前記キャラクタ制御ステップでは、
前記第1のパラメータが所定の値になった場合に、前記プレーヤキャラクタの行動を制限し、
前記パラメータ制御ステップでは、
前記プレーヤキャラクタが前記他のキャラクタの行動を受けたときに、前記第1のパラメータ及び/又は前記第2のパラメータを変更し、前記第2のパラメータの値に応じて、前記第1のパラメータを変更可能にし又は前記第1のパラメータの変更量を決定し、前記プレーヤに関する情報、前記プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせに基づいて、前記第1のパラメータ又は前記第2のパラメータを制御することを特徴とするゲーム制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム装置、プログラム及びゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キャラクタ同士が攻撃し合い、体力ゲージ(HP)をそれぞれ徐々に減らすことで勝敗を決める対戦ゲームが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許5294821公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の対戦ゲームでは、例えばプレーヤの対戦相手が必殺技等を使うことで当該プレーヤのキャラクタの体力ゲージが大量に消費されると、プレーヤが逆転劇などを期待できなくなり途中でやる気をなくしてしまうことが多々あった。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、対戦ゲームの戦略性を向上させることが可能なゲームシステム、ゲーム装置、プログラム及びゲーム制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、プレーヤの操作に基づいてプレーヤキャラクタが他のキャラクタに対して所与の行動を行うゲームのためのゲームシステムであって、前記プレーヤの操作に基づいて前記プレーヤキャラクタを制御するキャラクタ制御部と、前記プレーヤキャラクタの第1のパラメータ及び第2のパラメータを制御するパラメータ制御部とを含み、前記キャラクタ制御部は、前記第1のパラメータが所定の値になった場合に、前記プレーヤキャラクタの行動を制限し、前記パラメータ制御部は、前記プレーヤキャラクタが前記他のキャラクタの行動を受けたときに、前記第1のパラメータ及び/又は前記第2のパラメータを変更し、前記第2のパラメータの値に応じて、前記第1のパラメータを変更可能にし又は前記第1のパラメータの変更量を決定し、前記プレーヤに関する情報、前記プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせに基づいて、前記第1のパラメータ又は前記第2のパラメータを制御することを特徴とするゲームシステムに関する。また本発明は、上記各部を含むゲーム装置に関する。また本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムに関する。また本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。
【0007】
また本発明は、プレーヤの操作に基づいてプレーヤキャラクタが他のキャラクタに対して所与の行動を行うゲームのためのゲーム制御方法であって、前記プレーヤの操作に基づいて前記プレーヤキャラクタを制御するキャラクタ制御ステップと、前記プレーヤキャラクタの第1のパラメータ及び第2のパラメータを制御するパラメータ制御ステップとを含み、前記キャラクタ制御ステップでは、前記第1のパラメータが所定の値になった場合に、前記プレーヤキャラクタの行動を制限し、前記パラメータ制御ステップでは、前記プレーヤキャラクタが前記他のキャラクタの行動を受けたときに、前記第1のパラメータ及び/又は前記第2のパラメータを変更し、前記第2のパラメータの値に応じて、前記第1のパラメータを変更可能にし又は前記第1のパラメータの変更量を決定し、前記プレーヤに関する情報、前記プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせに基づいて、
前記第1のパラメータ又は前記第2のパラメータを制御することを特徴とするゲーム制御方法に関する。
【0008】
本発明によれば、プレーヤやプレーヤキャラクタに関する情報等に基づいて、第1のパラメータ(プレーヤキャラクタの行動制限に係るパラメータ)又は第2のパラメータ(第1のパラメータの変更に係るパラメータ)を制御することで、対戦ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0009】
(2)また本発明に係るゲームシステム、ゲーム装置、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム制御方法では、前記パラメータ制御部は(前記パラメータ制御ステップでは)、前記プレーヤに関する情報、前記プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせに基づいて、前記第1のパラメータ又は前記第2のパラメータの変更量を決定してもよい。
【0010】
本発明によれば、プレーヤやプレーヤキャラクタに関する情報等に基づいて、第1のパラメータ又は第2のパラメータの変更量を決定することで、対戦ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0011】
(3)また本発明に係るゲームシステム、ゲーム装置、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム制御方法では、前記パラメータ制御部は(前記パラメータ制御ステップでは)、前記プレーヤに関する情報、前記プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせに基づいて、前記第1のパラメータ又は前記第2のパラメータの初期値を決定してもよい。
【0012】
本発明によれば、プレーヤやプレーヤキャラクタに関する情報等に基づいて、第1のパラメータ又は第2のパラメータの初期値を決定することで、対戦ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0013】
(4)また本発明に係るゲームシステム、ゲーム装置、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム制御方法では、前記プレーヤに関する情報は、前記プレーヤの前記ゲームに対する習熟度に関する情報又は前記プレーヤの前記プレーヤキャラクタに対する習熟度に関する情報であってもよい。
【0014】
本発明によれば、プレーヤのゲームやプレーヤキャラクタに対する習熟度に関する情報に基づいて、第1のパラメータ又は第2のパラメータを制御することで、対戦ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0015】
(5)また本発明に係るゲームシステム、ゲーム装置、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム制御方法では、前記プレーヤキャラクタに関する情報は、前記プレーヤキャラクタの前記第1のパラメータの値であってもよい。
【0016】
本発明によれば、プレーヤキャラクタの第1のパラメータに基づいて、第1のパラメータ又は第2のパラメータを制御することで、対戦ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0017】
(6)また本発明に係るゲームシステム、ゲーム装置、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム制御方法では、前記プレーヤキャラクタに関する情報は、前記プレーヤキャラクタの前記第1のパラメータと前記他のキャラクタの前記第1のパラメータとの差異であってもよい。
【0018】
本発明によれば、プレーヤキャラクタの第1のパラメータと他のキャラクタの第1のパラメータとの差異に基づいて、第1のパラメータ又は第2のパラメータを制御することで、対戦ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0019】
(7)また本発明に係るゲームシステム、ゲーム装置、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム制御方法では、前記パラメータ制御部は(前記パラメータ制御ステップでは)、前記プレーヤに関する情報、前記プレーヤキャラクタに関する情報又はそれらの組み合わせと、ゲーム開始からの経過時間とに基づいて、前記第1のパラメータ又は前記第2のパラメータを制御してもよい。
【0020】
本発明によれば、プレーヤやプレーヤキャラクタに関する情報等とゲーム開始からの経過時間とに基づいて、第1のパラメータ又は第2のパラメータを制御することで、対戦ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0021】
(8)また本発明に係るゲームシステム、ゲーム装置、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム制御方法では、前記パラメータ制御部は(前記パラメータ制御ステップでは)、前記プレーヤキャラクタが前記他のキャラクタの行動を受けたときに、当該行動の種別に基づいて前記第2のパラメータを変更してもよい。
【0022】
本発明によれば、プレーヤやプレーヤキャラクタに関する情報等と他のキャラクタの行動種別とに基づいて第2のパラメータを変更することで、対戦ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0023】
(9)また本発明に係るゲームシステム、ゲーム装置、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム制御方法では、前記パラメータ制御部は(前記パラメータ制御ステップでは)、前記プレーヤキャラクタの行動又は前記プレーヤキャラクタに関する情報に基づいて前記プレーヤキャラクタの第3のパラメータを変更し、前記第3のパラメータの値に基づいて前記第2のパラメータの回復量又は回復速度を変更してもよい。
【0024】
本発明によれば、プレーヤやプレーヤキャラクタに関する情報等に基づき変更される第3のパラメータに基づいて第2のパラメータの回復量又は回復速度を変更することで、対戦ゲームの戦略性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本実施形態のゲームシステムを示す図。
図2】本実施形態の端末の機能ブロックの一例を示す図。
図3】本実施形態のゲームシステムで生成されるゲーム画面の一例を示す図。
図4】本実施形態のゲームシステムで生成されるゲーム画面の一例を示す図。
図5】本実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必要構成要件であるとは限らない。
【0027】
1.構成
図1は、本実施形態のゲームシステムを示す。本実施形態では、複数の端末10とサーバ20(サーバ装置)とによって構成される。つまり、図1に示すように、本実施形態のゲームシステムは、サービスを提供するサーバ20と、端末10(10A、10B、10C・・・)とが、ネットワークに接続可能に構成される。
【0028】
サーバ20は、端末10からの要求に応じてオンラインゲームサービスを提供する情報処理装置である。サーバ20は、1又は複数のサーバ(認証サーバ、マッチングサーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。
【0029】
本実施形態では、プレーヤの端末10においてゲームが実行され、サーバ20では、プレーヤのアカウント情報や、端末10で実行されるゲームのゲーム結果、当該ゲームで使用可能なゲーム媒体(キャラクタ、アイテム等)、当該ゲームで使用可能なゲーム内通貨などの情報が管理される。
【0030】
端末10は、携帯端末(スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ20に接続可能な装置である。なお、端末10とサーバ20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0031】
図2に、本実施形態の端末10の機能ブロックの一例を示す。なお本実施形態の端末は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0032】
入力部150は、プレーヤからの入力情報を入力(検出)するための機器であり、プレーヤの入力情報(操作情報)を処理部100に出力する。入力部150の機能は、タッチパネル、タッチパッド、マウス、方向キーやボタン、キーボード等の入力機器により実現することができる。
【0033】
記憶部170は、処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部100のワーク領域として機能し、その機能はハードディスク、RAMなどにより実現できる。
【0034】
表示部190は、処理部100で生成されたゲーム画像を出力するものであり、その機能は、入力部150としても機能するタッチパネル、LCD或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのディスプレイにより実現できる。
【0035】
音出力部192は、処理部100で生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0036】
通信部196はサーバ20や他の端末10との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0037】
なお、サーバ20が有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されている処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムや各種データを受信して端末を機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0038】
処理部100(プロセッサ)は、入力部150からの入力情報(操作情報)、プログラム、通信部196を介して受信したデータなどに基づいて、ゲームを進行させる処理、画像生成処理、音生成処理、などの処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。処理部100は、キャラクタ制御部110、パラメータ制御部112、画像生成部120、音生成部130を含む。
【0039】
キャラクタ制御部110は、プレーヤキャラクタが他のキャラクタに対して所与の行動(例えば、攻撃、防御など)を行い、他のキャラクタがプレーヤキャラクタに対して所与の行動を行うゲームにおける、プレーヤキャラクタと他のキャラクタの行動(動作)を制御する。他のキャラクタは、他のプレーヤのプレーヤキャラクタであってもよいし、いわゆるCPU操作のNPCであってもよい。キャラクタ制御部110は、プレーヤの操作に基づいてプレーヤキャラクタの行動を制御する。また、キャラクタ制御部110は、他のキャラクタが他のプレーヤのプレーヤキャラクタである場合、サーバ20或いは他のプレーヤの端末10から受信した操作情報に基づいて当該他のキャラクタの行動を制御する。また、キャラクタ制御部110は、他のキャラクタがNPCである場合、所与のアルゴリズムに従って当該他のキャラクタの行動を制御する。
【0040】
パラメータ制御部112は、プレーヤキャラクタの第1のパラメータ(体力パラメータ、体力ゲージ)及び第2のパラメータ(装甲パラメータ、装甲ゲージ)と、他のキャラクタの第1のパラメータ及び第2のパラメータとを制御する。以下、プレーヤキャラクタの第1のパラメータ及び第2のパラメータについて説明するが、他のキャラクタの第1のパラメータ及び第2のパラメータについても同様である。パラメータ制御部112は、プレーヤキャラクタが他のキャラクタの行動(例えば、攻撃)を受けた時に、プレーヤキャラクタの第1のパラメータ及び/又は第2のパラメータを変更する(減少させる)。また、パラメータ制御部112は、プレーヤが所与のアイテムを使用する操作を行った場合に、プレーヤキャラクタの第1のパラメータや第2のパラメータを回復(増加)させ、また、ゲーム開始からの時間経過に応じて第2のパラメータを回復させる。また、パラメータ制御部112は、プレーヤキャラクタの第2のパラメータの値に応じて、プレーヤキャラクタの第1のパラメータを変更可能にし又は第1のパラメータの変更量を決定する。例えば、第2のパラメータの値が所定値以上である場合には、他のキャラクタの行動を受けても第1のパラメータが減少せず、第2のパラメータの値が所定値未満である場合に、他のキャラクタの行動を受けたときに第1のパラメータが減少するようにしてもよいし、第2のパラメータの値が小さいほど、他のキャラクタの行動を受けたときの第1のパラメータの減少量が大きくなるようにしてもよい。
【0041】
また、パラメータ制御部112は、プレーヤに関する情報(例えば、ゲームやプレーヤキャラクタに対する習熟度)、プレーヤキャラクタに関する情報(例えば、プレーヤキャラクタの第1のパラメータの値、プレーヤキャラクタの第1のパラメータの値と他のキャラクタの第1のパラメータの値との差異)又はそれらの組み合わせに基づいて、プレーヤキャラクタの第1のパラメータ又は第2のパラメータ(パラメータの変更量や初期値)を制御する。例えば、プレーヤに関する情報やプレーヤキャラクタに関する情報が、プレーヤが有利(優勢)であることを示す場合、他のキャラクタの行動を受けたときの第1のパラメータや第2のパラメータの減少量が大きくなるように、或いは、第1のパラメータや第2のパラメータの初期値が小さくなるように、或いは、第2のパラメータの回復量や回復速度が小さくなるように制御し、プレーヤが不利(劣勢)であることを示す場合、他のキャラクタの行動を受けたときの第1のパラメータや第2のパラメータの減少量が小さくなるように、或いは、第1のパラメータや第2のパラメータの初期値が大きくなるように、或いは、第2のパラメータの回復量や回復速度が大きくなるように制御してもよい。また、パラメータ制御部112は、プレーヤに関する情報やプレーヤキャラクタに関する情報に加えて、ゲーム開始からの経過時間に応じて、プレーヤキャラクタの第1のパラメータや第2のパラメータを制御してもよい。また、パラメータ制御部112は、プレーヤキャラクタの行動やプレーヤキャラクタに関する情報に基づいてプレーヤキャラクタの第3のパラメータを変更し、第3のパラメータの値に基づいて第2のパラメータの回復量又は回復速度を変更してもよい。
【0042】
キャラクタ制御部110は、プレーヤキャラクタの第1のパラメータが所定の値(例えば、0)になった場合に、プレーヤキャラクタの行動を制限する(例えば、行動不能にする)。同様に、パラメータ制御部112は、他のキャラクタの第1のパラメータが所定の値になった場合に、他のキャラクタの行動を制限する。
【0043】
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これによりゲーム画像(プレーヤキャラクタ、他のキャラクタ、第1のパラメータのゲージ及び、第2のパラメータのゲージを含むゲーム画像)を生成し、表示部190に出力する。画像生成部120は、オブジェクト空間(ゲーム空間)内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像(いわゆる3次元画像)を生成してもよい。
【0044】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0045】
また、本実施形態のゲームシステムをサーバシステムとして構成してもよい。サーバシステムは、1又は複数のサーバ(認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。この場合には、サーバシステムは、ネットワークを介して接続された1又は複数の端末(例えば、スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)から送信された操作入力(端末の入力部に入力されたデータ)に基づいて、処理部100の各部の処理を行って、画像を生成するための画像生成用データを生成し、生成した画像生成用データを各端末に対して送信する。ここで、画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を各端末において表示するためのデータであり、画像データそのものでもよいし、各端末が画像を生成するために用いる各種データ(オブジェクトデータ、ゲーム処理結果データ等)であってもよい。また、処理部100の各部の処理を、サーバと端末で分散して実行するようにゲームシステムを構成してもよい。
【0046】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。本実施形態のゲームシステムは、プレーヤのプレーヤキャラクタと他のキャラクタ(他のプレーヤのプレーヤキャラクタ或いはNPC)が対戦を行うゲームを実行するように構成される。
【0047】
図3は、本実施形態のゲームシステムで生成されるゲーム画面(ゲーム画像)の一例を示す図である。ゲーム画面GIは、端末10の表示部190に表示される。
【0048】
図3に示すゲーム画面GIには、プレーヤキャラクタであるキャラクタCaと、他のキャラクタであるキャラクタCbが表示されている。プレーヤは、入力部150を操作することで、キャラクタCaを指定した方向に移動させたり、キャラクタCaにキャラクタCbを攻撃(通常攻撃、通常攻撃よりも攻撃力の高い必殺技による攻撃、魔法などの特殊攻撃)する攻撃行動を行わせたり、キャラクタにCaに防御行動を行わせたり、所与のアイテムを使用したりすることができる。
【0049】
また、ゲーム画面GIには、キャラクタCaの第1のパラメータ(体力パラメータ)の値を表す体力ゲージGa1及び第2のパラメータ(装甲パラメータ)の値を表す装甲ゲージGa2と、キャラクタCbの第1のパラメータの値を表す体力ゲージGb1及び第2のパラメータの値を表す装甲ゲージGb2とが表示される。以下、キャラクタCaの第1のパラメータ及び第2のパラメータについて説明する。キャラクタCbの第1のパラメータ及び第2のパラメータについては同様であるから適宜説明を省略する。
【0050】
キャラクタCaの第1のパラメータは、キャラクタCaがキャラクタCbの攻撃を受け
たときに、当該攻撃の種別に応じて減少する。キャラクタCaの第1のパラメータの値が0になると、キャラクタCaは行動不能になる。キャラクタCaよりもキャラクタCbの第1のパラメータの値が先に0になると、キャラクタCaの勝利となり、キャラクタCbよりもキャラクタCaの第1のパラメータの値が先に0になると、キャラクタCaの敗北となる。
【0051】
キャラクタCaの第2のパラメータは、第1のパラメータと同様に、キャラクタCaがキャラクタCbの攻撃を受けたときに、当該攻撃の種別に応じて減少する。ここで、例えばキャラクタCaがキャラクタCbの通常攻撃や必殺技を受けた場合には、第1のパラメータの減少量を第2のパラメータの減少量よりも大きくし(或いは、第1のパラメータのみを減少させ)、キャラクタCbの特殊攻撃を受けた場合には、第2のパラメータの減少量を第1のパラメータの減少量よりも大きくする(或いは、第2のパラメータのみを減少させる)ようにしてもよい。また、キャラクタCaがキャラクタCbの攻撃を受けたときに、キャラクタCaが防御行動をとっていた場合には第2のパラメータの減少量を第1のパラメータの減少量よりも大きくし(或いは、第2のパラメータのみを減少させ)、キャラクタCaが防御行動をとっていなかった場合には第1のパラメータの減少量を第2のパラメータの減少量よりも大きくする(或いは、第1のパラメータのみを減少させる)ようにしてもよい。また、キャラクタCaの第2のパラメータの値が所定値以上になると、キャラクタCaは必殺技の発動が可能となり、キャラクタCaが必殺技を発動すると第2のパラメータが所定量だけ減少する。また、キャラクタCaの第2のパラメータは、時間経過に応じて回復し、プレーヤが所与のアイテムを使用した場合も回復する。また、キャラクタCaの第2のパラメータの値が小さいほど、キャラクタCbの攻撃を受けたときの第1のパラメータの減少量が大きくなる(すなわち、キャラクタCaの防御力が小さくなる)。更に、キャラクタCaの第2のパラメータの値が小さいほど、キャラクタCaの攻撃力が小さくなるようにしてもよい。
【0052】
ここで、本実施形態では、プレーヤに関する情報やキャラクタCaに関する情報に基づいて、キャラクタCaの第1のパラメータ又は第2のパラメータの初期値や変更量を決定する。プレーヤに関する情報とは、例えば、プレーヤのゲームに対する習熟度である。プレーヤのゲームに対する習熟度は、プレーヤのプレイデータのうち、ゲームにおけるプレーヤランク、ゲームのプレイ時間、ゲームのプレイ回数などから求めることができ、プレーヤランクが高いほど、プレイ時間が長いほど、プレイ回数が多いほど、ゲームに対する習熟度は高くなる。また、プレーヤに関する情報は、プレーヤのキャラクタCaに対する習熟度であってもよい。プレーヤのキャラクタCaに対する習熟度は、プレーヤのプレイデータのうち、プレーヤがゲームでキャラクタCaを使用した回数、キャラクタCaを使用して勝利した回数、キャラクタCaのレベルやランクなどから求めることができ、使用回数や勝利回数が多いほど、レベルやランクが高いほど、キャラクタCaに対する習熟度は高くなる。この場合、プレーヤのゲームに対する習熟度やキャラクタCaに対する習熟度が高い(キャラクタCaが有利である)ほど、キャラクタCbの攻撃を受けたときのキャラクタCaの第1のパラメータや第2のパラメータの減少量が大きくなるように、或いは、キャラクタCaの第1のパラメータや第2のパラメータの初期値が小さくなるように、或いは、キャラクタCaの第2のパラメータの回復量(例えば、アイテム使用時の増加量)や回復速度(例えば、単位経過時間当たりの増加量)が小さくなるように制御する。また、プレーヤのゲームに対する習熟度やキャラクタCaに対する習熟度が低い(キャラクタCaが不利である)ほど、キャラクタCbの攻撃を受けたときのキャラクタCaの第1のパラメータや第2のパラメータの減少量が小さくなるように、或いは、キャラクタCaの第1のパラメータや第2のパラメータの初期値が大きくなるように、或いは、キャラクタCaの第2のパラメータの回復量や回復速度が大きくなるように制御してもよい。
【0053】
また、キャラクタCaに関する情報とは、例えばキャラクタCaの第1のパラメータと
キャラクタCbの第1のパラメータとの差異である。この場合、キャラクタCaの第1のパラメータの値がキャラクタCbの第1のパラメータの値よりも大きい場合に、両者の差異が大きい(キャラクタCaが優勢である)ほど、キャラクタCbの攻撃を受けたときのキャラクタCaの第1のパラメータや第2のパラメータの減少量が大きくなるように、或いは、或いは、キャラクタCaの第2のパラメータの回復量や回復速度が小さくなるように制御する。また、キャラクタCaの第1のパラメータの値がキャラクタCbの第1のパラメータの値よりも小さい場合に、両者の差異が大きい(キャラクタCaが劣勢である)ほど、キャラクタCbの攻撃を受けたときのキャラクタCaの第1のパラメータや第2のパラメータの減少量が小さくなるように、或いは、キャラクタCaの第2のパラメータの回復量や回復速度が大きくなるように制御してもよい。
【0054】
図3に示す例では、キャラクタCaの第1のパラメータの値がキャラクタCbの第1のパラメータの値よりも大きいため(或いは、プレーヤのゲームに対する習熟度やキャラクタCaに対する習熟度が高いため)、キャラクタCbの攻撃を受けたときのキャラクタCaの第1のパラメータと第2のパラメータの減少量が大きくなっており、また、キャラクタCbの第2のパラメータの回復速度が大きくなっている。キャラクタCaの体力ゲージGa1と装甲ゲージGa2の右隣りの「-30%」との表示は、キャラクタCbの攻撃を受けたときのキャラクタCaの第1のパラメータと第2のパラメータの減少量が、通常時(プレーヤに関する情報やキャラクタCaに関する情報に基づくパラメータ制御を行わない場合)と比べて30%大きくなっていることを示している。なお、この表示を第1のパラメータや第2のパラメータが減少するときのみ表示するようにしてもよい。また、キャラクタCbの装甲ゲージGb2の右隣りの「+40%」との表示は、キャラクタCbの第2のパラメータの回復速度が、通常時と比べて40%大きくなっていることを示している。なお、この表示を第2のパラメータが回復するときのみ表示するようにしてもよい。この例では、キャラクタCaは、第2のパラメータの値が大きいため、防御力が高く、必殺技も発動することができる。しかし、被攻撃時の第1のパラメータと第2のパラメータの減少量が大きいため、防御力と体力の低下は早く、ゲーム後半は消耗を抑える展開になる。一方、キャラクタCbは、第2のパラメータの値が小さいため、防御力が低く、現時点で必殺技を発動することもできない。しかし、第2のパラメータの回復速度が大きく、また、被攻撃時の第1のパラメータと第2のパラメータの減少量がキャラクタCaよりも小さいため、ゲーム後半は必殺技を発動する等して劣勢を巻き返し、逆転劇を期待できる展開になる。このように、本実施形態によれば、プレーヤに関する情報やキャラクタに関する情報に基づいて、キャラクタ間の第1のパラメータの差異が小さくなる(均衡する展開になる)ように、第1のパラメータや第2のパラメータの変更量や初期値、回復速度等を制御することで、対戦ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0055】
また、本実施形態では、キャラクタの特性(属性)に基づいて、当該キャラクタの第1のパラメータや第2のパラメータを制御してもよい。例えば、キャラクタの特性として、攻撃を受けたときの第1のパラメータや第2のパラメータの減少量が小さくなる特性や、第1のパラメータや第2のパラメータの初期値が大きくなる特性や、第2のパラメータの回復量や回復速度が大きくなる特定があってもよい。
【0056】
また、本実施形態では、プレーヤに関する情報やキャラクタに関する情報に加えて、ゲーム開始からの経過時間に基づいて、プレーヤキャラクタの第1のパラメータや第2のパラメータを制御してもよい。例えば、プレーヤのゲームに対する習熟度やキャラクタCaに対する習熟度が高い場合、或いは、キャラクタCaの第1のパラメータの値がキャラクタCbの第1のパラメータの値よりも大きい場合に、ゲーム開始からの経過時間が長くなるほど、キャラクタCbの攻撃を受けたときのキャラクタCaの第1のパラメータや第2のパラメータの減少量が更に大きくなるように、或いは、キャラクタCaの第2のパラメータの回復量や回復速度が更に小さくなるように制御してもよい。このようにすると、ゲ
ーム終盤になるほど、不利な(劣勢な)キャラクタが逆転し易くなるようにすることができ、対戦ゲームの戦略性を更に向上させることができる。
【0057】
また、本実施形態では、キャラクタの組み合わせ(第1のパラメータ間の差異、属性の組み合わせ等)に応じて、攻撃を受けたときの攻撃種別ごとの第2のパラメータの変更量を決定してもよい。例えば、キャラクタCaの第1のパラメータの値がキャラクタCbの第1のパラメータの値よりも大きいときは、キャラクタCaがキャラクタCbの攻撃を受けた場合に、攻撃種別に係わらずキャラクタCaの第2のパラメータを減少させるが、キャラクタCaの第1のパラメータの値がキャラクタCbの第1のパラメータの値よりも小さいときは、キャラクタCaがキャラクタCbの特殊攻撃を受けた場合のみ第2のパラメータを減少させ、通常攻撃を受けた場合では第2のパラメータを減少させないようにしてもよい。
【0058】
また、本実施形態では、プレーヤキャラクタについて第3のパラメータを設定し、プレーヤキャラクタの行動又はプレーヤキャラクタに関する情報に基づいて第3のパラメータを変更し、第3のパラメータの値に基づいて第2のパラメータの回復量又は回復速度を変更するようにしてもよい。例えば、プレーヤキャラクタの情報(例えば、属性、第1のパラメータの初期値など)に基づいて第3のパラメータの初期値を決定し、ゲーム中にプレーヤが所与のアイテムを使用した場合、特定のコマンドを入力した場合、或いはプレーヤキャラクタが特定の行動を行った場合に、当該アイテムやコマンド、行動に応じて第3のパラメータを増加させ、第3のパラメータの値が大きいほど第2のパラメータの回復量や回復速度が大きくなるように制御してもよい。この場合、プレーヤは、プレーヤキャラクタの第3のパラメータが大きいときは、必殺技等を発動する等、積極的に攻撃を行うプレイをし、第3のパラメータが低いときは消耗を抑えるプレイをするといった戦略的なプレイを楽しむことができる。
【0059】
また、本実施形態では、第1のパラメータ(体力パラメータ)が2種類あってもよい。図4に示す例では、第1のパラメータとして、体力ゲージGa1、Gb1で示されるパラメータ(1つ目の第1のパラメータ)に加えて、黒塗り丸印の数で示されるパラメータ(2つ目の第1のパラメータ)が設定されている。この例は、キャラクタCaの2つ目の第1のパラメータの値が「3」(最大値)であり、キャラクタCbの2つ目の第1のパラメータの値が「1」であることを示している。キャラクタCaの2つ目の第1のパラメータは、キャラクタCaの第2のパラメータの値が所定値以上である場合には、キャラクタCbの攻撃を受けても減少せず、キャラクタCaの第2のパラメータの値が所定値未満である場合に、キャラクタCbの必殺技を受けたときのみ1つだけ減少する。キャラクタCbの2つ目の第1のパラメータについても同様である。また、キャラクタの1つ目の第1のパラメータと2つ目の第1のパラメータのいずれかの値が0になった場合に、当該キャラクタは行動不能となる。従って、プレーヤは、相手のキャラクタの第2のパラメータが所定値未満である場合、必殺技を発動して相手のキャラクタの2つ目の第1のパラメータを減らすか、通常攻撃などにより相手のキャラクタの1つ目の第1のパラメータを減らすかを選択するといった戦略的なプレイを楽しむことができる。
【0060】
3.処理
次に、本実施形態のゲームシステム(端末10)の処理の一例について図5のフローチャートを用いて説明する。
【0061】
まず、パラメータ制御部112は、プレーヤに関する情報(ゲームに対する習熟度、キャラクタに対する習熟度など)に基づいて、各キャラクタの第1のパラメータや第2のパラメータの初期値を決定し設定する(ステップS10)。
【0062】
次に、キャラクタ制御部110は、プレーヤの操作や他のプレーヤの操作等に基づいて、各キャラクタ(プレーヤのキャラクタ、他のプレーヤのキャラクタ)の行動を制御する(ステップS11)。次に、パラメータ制御部112は、キャラクタが攻撃を受けたか否かを判断し(ステップS12)、攻撃を受けた場合(ステップS12のY)には、キャラクタに関する情報(キャラクタ間の第1のパラメータの差異など)に基づいて、攻撃を受けたキャラクタの第1のパラメータや第2のパラメータの変更量(減少量)を決定する(ステップS13)。次に、パラメータ制御部112は、決定された変更量に基づいて攻撃を受けたキャラクタの第2のパラメータを変更し、当該第2のパラメータの値と決定された変更量とに基づいて第1のパラメータを変更する(ステップS14)。
【0063】
次に、パラメータ制御部112は、第2のパラメータの回復タイミングであるか否かを判断し(ステップS15)、回復タイミングである場合(ステップS15のY)には、キャラクタに関する情報(キャラクタ間の第1のパラメータの差異など)に基づいて、各キャラクタの第2のパラメータの回復量を決定し(ステップS16)、決定された回復量に基づいて各キャラクタの第2のパラメータを回復する(ステップS17)。
【0064】
次に、キャラクタ制御部110は、いずれかのキャラクタの第1のパラメータの値が0になったか否かを判断し(ステップS18)、第1のパラメータの値が0になったキャラクタがいる場合(ステップS18のY)には、当該キャラクタを行動不能にして対戦を終了し、第1のパラメータの値が0になったキャラクタがいない場合(ステップS18のN)には、ステップS11に移行する。
【0065】
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【符号の説明】
【0066】
10…端末、20…サーバ、100…処理部、110…キャラクタ制御部、112…パラメータ制御部、120…画像生成部、130…音生成部、150…入力部、170…記憶部、190…表示部、192…音出力部、196…通信部
図1
図2
図3
図4
図5