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特開2023-54774冷却された化学物質キャビネットのための方法および装置
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  • 特開-冷却された化学物質キャビネットのための方法および装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023054774
(43)【公開日】2023-04-14
(54)【発明の名称】冷却された化学物質キャビネットのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20230407BHJP
【FI】
H05K7/20 G
H05K7/20 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022158616
(22)【出願日】2022-09-30
(31)【優先権主張番号】63/252,051
(32)【優先日】2021-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・マイケル・イェドナック・ザ・サード
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ・グアルディオラ
【テーマコード(参考)】
5E322
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322BA01
5E322BA03
5E322BA04
5E322BB03
(57)【要約】
【課題】冷却された化学物質キャビネットのための方法および装置を提供する。
【解決手段】冷却された化学物質キャビネットのための方法および装置は、熱電モジュール(TEM)に連結されたヒートシンクを冷却するように構成された冷却ダクトを含む。冷却ダクトは、空気を入口ダクトの中へと、かつヒートシンクの上へと引くように構成されたファンを含む。ファンによって中へ引かれた空気は、ヒートシンクから熱を吸収する。冷却ダクトは、ファンに接続され、かつ加熱された空気を排出するように構成される排気ダクトをさらに含む。排気ダクトは、加熱された空気を化学物質キャビネットの外側に、かつTEMから離れるように排出するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
複数の側壁、底部プレート、および上部プレートを備えるキャビネットであって、前記複数の側壁、前記底部プレート、および前記上部プレートが前記キャビネットの内部空間を画定する、キャビネットと、
前記内部空間内に位置付けられ、かつ液体化学物質を収容するように構成された容器アセンブリと、
前記内部空間内に位置付けられ、かつ前記容器アセンブリに当接する熱電モジュールと、
前記熱電モジュールに当接するヒートシンクと、
前記複数の側壁のうちの第一の側壁内に位置付けられ、かつ前記ヒートシンクに隣接する冷却ダクトと、を備える、装置。
【請求項2】
前記冷却ダクトが、前記第一の側壁内の第一の開口部に位置付けられた入口空気ダクトと、前記入口空気ダクト内に位置するファンと、を備え、ファンが、前記入口空気ダクトを経由して前記ヒートシンクに向かって空気を引くように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記冷却ダクトが、前記入口空気ダクトに接続され、かつ前記ファンおよび前記ヒートシンクに隣接して位置付けられる排気ダクトをさらに備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記排気ダクトが、前記キャビネットの外側に空気を排気するように形作られた、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記排気ダクトが、前記入口空気ダクトおよびファンの上方に位置付けられ、かつ前記第一の側壁内の第二の開口部を通して空気を排気するように構成される、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記ファンが前記ヒートシンクに隣接している、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記排気ダクトが、前記入口空気ダクトおよびファンの下方に位置付けられ、かつ前記第一の側壁内の第二の開口部を通して空気を排気するように構成される、請求項2に記載の装置。
【請求項8】
前記熱電モジュールが、
前記容器アセンブリに当接する、第一のプレートと、
前記第一のプレートと平行な第二のプレートであって、前記第二のプレートが前記ヒートシンクに当接する、第二のプレートと、を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記熱電モジュールを囲む絶縁体をさらに備える、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記底部プレート上で、かつ前記内部空間内に位置付けられた液体センサをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記キャビネットの前記内部空間が、陰圧に保持されるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記冷却ダクトが少なくとも大気圧にある、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
装置であって、
複数の側壁、底部プレート、および上部プレートを備えるキャビネットであって、前記複数の側壁、前記底部プレート、および前記上部プレートが前記キャビネットの内部空間を画定し、前記内部空間が陰圧に保持されるように構成される、キャビネットと、
前記内部空間内に位置付けられ、かつ化学物質を収容するように構成された容器アセンブリと、
前記内部空間内に位置付けられ、かつ前記容器アセンブリに当接する第一のプレートと、前記第一のプレートと平行な第二のプレートとを備える、熱電モジュールと、
前記第二のプレートと直接接触するヒートシンクと、
大気圧における冷却ダクトであって、
前記第一の側壁内の第一の開口部に位置付けられた入口空気ダクトと、
前記入口空気ダクト内に位置し、また前記ヒートシンクに隣接し、かつ前記ヒートシンクから離隔して位置付けられたファンと、
前記入口空気ダクトに接続され、かつ前記ファンおよび前記ヒートシンクに隣接して位置付けられた排気ダクトと、を備える冷却ダクトと、を備える、装置。
【請求項14】
前記排気ダクトが、前記キャビネットの外側に空気を排気するように形作られた、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ファンが、前記入口空気ダクトを経由して前記ヒートシンクに向かって空気を引くように構成される、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記排気ダクトが、前記入口空気ダクトおよびファンの上方に位置付けられ、かつ前記第一の側壁内の第二の開口部を通して空気を排気するように構成される、請求項13に記載の装置。
【請求項17】
システムであって、
反応チャンバと、
前記反応チャンバに連結され、かつ前記反応チャンバに化学物質を送達するように構成されたアセンブリであって、前記アセンブリが、
複数の側壁、底部プレート、および上部プレートを備えるキャビネットであって、前記複数の側壁、前記底部プレート、および前記上部プレートが前記キャビネットの内部空間を画定する、キャビネットと、
前記内部空間内に位置付けられ、かつ前記化学物質を収容するように構成された容器アセンブリと、
前記容器アセンブリに隣接して位置付けられたヒートシンクと、
前記容器アセンブリと前記ヒートシンクとの間に配置された熱電モジュールと、
前記複数の側壁のうちの第一の側壁内に位置付けられ、かつ前記ヒートシンクに隣接する冷却ダクトと、を備えるアセンブリと、を備える、システム。
【請求項18】
前記キャビネットの前記内部空間が、陰圧に保持されるように構成され、かつ前記冷却ダクトが少なくとも大気圧にある、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記ファンが、前記入口空気ダクトを経由して前記ヒートシンクに向かって空気を引くように構成される、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記排気ダクトが、前記入口空気ダクトおよびファンの上方に位置付けられ、かつ前記第一の側壁内の第二の開口部を通して前記キャビネットの外側に空気を排気するように構成される、請求項17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、冷却された化学物質キャビネットのための方法および装置に関する。より具体的には、本開示は、半導体デバイスの製作中に使用される冷却された化学物質キャビネットに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造プロセス中に使用されるシステムは、1つのキャビネット内に収容されてもよく、ここで1つのキャビネットは、化学物質を収容してもよく、また1つのキャビネットは、反応チャンバを収容してもよい。一部の事例では、化学物質を冷却し、かつキャビネット内の特定の気圧を維持することが望ましい場合がある。従来のシステムは、キャビネット内の気圧を増加させる冷却システムを利用し、および/または冷却システムの冷却能力に望ましくない影響を有する。その結果、所望の温度を化学物質および/またはキャビネットに提供する一方で、同時にキャビネットを所望の気圧に維持することを可能にする、冷却システムを有することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
冷却された化学物質キャビネットのための方法および装置は、熱電モジュール(TEM)に連結されたヒートシンクを冷却するように構成された冷却ダクトを含む。冷却ダクトは、空気を化学物質キャビネットの中へと、かつヒートシンクの上へと引くように構成されたファンを含む。ファンによって中へ引かれた空気は、ヒートシンクから熱を吸収する。冷却ダクトは、ファンに接続され、かつ加熱された空気を排出するように構成される排気ダクトをさらに含む。排気ダクトは、加熱された空気を化学物質キャビネットの外側に、かつTEMから離れるように排出するように構成される。
【0004】
一態様では、装置は、複数の側壁、底部プレート、および上部プレートを備えるキャビネットであって、複数の側壁、底部プレート、および上部プレートがキャビネットの内部空間を画定する、キャビネットと、内部空間内に位置付けられ、かつ液体化学物質を収容するように構成された、容器アセンブリと、内部空間内に位置付けられ、かつ容器アセンブリに当接する熱電モジュールと、熱電モジュールに当接するヒートシンクと、複数の側壁のうちの第一の側壁内に位置付けられ、かつヒートシンクに隣接する冷却ダクトと、を備える。
【0005】
別の態様では、装置は、複数の側壁、底部プレート、および上部プレートを備えるキャビネットであって、複数の側壁、底部プレート、および上部プレートがキャビネットの内部空間を画定し、内部空間が陰圧に保持されるように構成される、キャビネットと、内部空間内に位置付けられ、かつ化学物質を収容するように構成された容器アセンブリと、内部空間内に位置付けられ、かつ容器アセンブリに当接する第一のプレート、および第一のプレートと平行な第二のプレートを備える熱電モジュールと、第二のプレートと直接接触しているヒートシンクと、大気圧における冷却ダクトであって、かつ、第一の側壁内の第一の開口部に位置付けられた空気ダクトと、空気ダクト内に位置し、またヒートシンクに隣接し、かつヒートシンクから離隔して位置付けられたファンと、空気ダクトに接続され、かつファンおよびヒートシンクに隣接して位置付けられた排気ダクトと、を備える冷却ダクトと、を備える。
【0006】
また別の態様では、システムは、反応チャンバと、反応チャンバに連結され、かつ反応チャンバに化学物質を送達するように構成されたアセンブリであって、アセンブリが、複数の側壁、底部プレート、および上部プレートを備えるキャビネットであって、複数の側壁、底部プレート、および上部プレートがキャビネットの内部空間を画定するキャビネットと、内部空間内に位置付けられ、かつ化学物質を収容するように構成された容器アセンブリと、容器アセンブリに隣接して位置付けられたヒートシンクと、容器アセンブリとヒートシンクとの間に配置された熱電モジュールと、複数の側壁のうちの第一の側壁内に位置付けられ、かつヒートシンクに隣接する冷却ダクトと、を備える、アセンブリと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本明細書で開示される本発明のこれらおよび他の特徴、態様、ならびに利点は、ある特定の実施形態の図面を参照しながら以下に記述され、これらは本発明を図示することを意図しており、本発明を限定することを意図してはいない。
【0008】
図1図1は、本技術の一実施形態による、システムを代表的に図示する。
図2図2は、本技術の一実施形態による、化学物質キャビネット内の内部構成要素を代表的に図示する。
図3図3は、本技術の一実施形態による、化学物質キャビネット内の内部構成要素の側面図を代表的に図示する。
図4A図4Aは、本技術の一実施形態による、化学物質キャビネット内の正面図を代表的に図示する。
図4B図4Bは、本技術の一実施形態による、冷却ダクトの正面図を代表的に図示する。
図5図5は、本技術の実施形態による、化学物質キャビネット内の冷却ダクトの上面切り欠き図を代表的に図示する。
図6図6は、本技術の実施形態による、トレイの上面図を代表的に図示する。
【0009】
当然のことながら、図内の要素は単純化および明瞭化のために図示されており、必ずしも原寸に比例して描かれていない。例えば、図内の要素のうちの一部の相対サイズは、本開示の例示された実施形態の理解の向上を助けるために他の要素に対して相対的に誇張されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで、同様の参照番号が、本開示の類似の構造特徴または態様を特定する図面を参照する。
【0011】
下記に提供される例示的な実施形態の記述は、単に例示的なものであり、また図示の目的のために提供することのみが意図され、以下の記述は本開示の範囲または特許請求の範囲を限定することを意図しない。さらに、述べられた特徴を有する複数の実施形態の列挙は、追加的な特徴を有する他の実施形態、または述べられた特徴の異なる組み合わせを組み込む他の実施形態を除外することを意図しない。
【0012】
本開示は、半導体デバイスの製作中に使用される冷却された化学物質キャビネットに関する。
【0013】
図1図5を参照すると、システム100は、反応チャンバ165を封入するように構成された第一のキャビネット105と、化学物質を収容するように構成された第二のキャビネット110(すなわち、化学物質キャビネット)とを備えてもよい。第二のキャビネット110は、ガスライン115を用いて第一のキャビネット105に接続されてもよく、第二のキャビネット110からの化学物質は、ガスライン115を経由して第一のキャビネット105および/または反応チャンバ165へと流される。
【0014】
様々な実施形態では、第二のキャビネット110は、底部パネル、側面パネル(すなわち、側壁)、および上部パネルを備え、底部パネル、側面パネル、および上部パネルは、様々な構成要素を収容する、または別の方法で囲む内部空間170を画定する。例示的な実施形態では、第二のキャビネット110は、内部空間170内の陰圧を維持するように構成されてもよい。
【0015】
例示的な実施形態では、第二のキャビネット110は、容器クランプ200および化学物質を収容するように構成された容器205を含む容器アセンブリ130を収納するように構成される。例示的な実施形態では、化学物質は、摂氏15度~摂氏120度の範囲の温度に冷却される、自然発火性化学物質(例えば、トリメチルアルミニウム)などの液体化学物質であってもよい。様々な実施形態では、容器クランプ200は、第二のキャビネット110内に容器205を固定し、かつ容器205および化学物質に対する熱的分配/調整を提供する。例えば、容器205の外部側壁は、容器クランプ200の内部側壁と直接接触してもよい。
【0016】
例示的な実施形態では、第二のキャビネット110は、入口空気ダクト120および出口空気ダクト125(すなわち、排気空気ダクト)を含む冷却ダクトをさらに収納するように構成される。様々な実施形態では、入口空気ダクト120および出口空気ダクト125は、空気が入口空気ダクト120の中へと流れ、かつ出口空気ダクト125から出ることができるように接続される。様々な実施形態では、気流は、任意の所望の方向を取ってもよい。例えば、出口空気ダクト125は、空気が上向きに(例えば、図1に図示するように)流れるように、入口空気ダクト120の上方に取り付けられてもよい。別の方法として、出口空気ダクト125は、空気が下向きに流れるように、入口空気ダクト120の下方に取り付けられてもよい。別の方法として、出口空気ダクト125は、空気が横向きに流れるように、入口空気ダクト120のいずれかの側面に取り付けられてもよい。
【0017】
様々な実施形態では、システム100は、入口空気ダクト120内に配置されたファン135をさらに備えてもよい。ファン135は、入口空気ダクト120の中へと空気を引き込み、ファン135が動作している時に入口空気ダクト120内に陽圧を作り出すように構成されてもよい。入口空気ダクト120は、ファン135が動作していない時、大気圧であってもよい。
【0018】
様々な実施形態では、システム100は、容器アセンブリ130および化学物質を所望の温度へと冷却するために、熱電モジュール(TEM)150をさらに備えてもよい。TEM150は、容器アセンブリ130の外部側壁に当接してもよい。例えば、TEM150は、容器クランプ200に当接してもよい。TEM150は、従来のTEMを備えてもよい。例えば、TEMは、容器クランプ200および容器205を冷却するための容器クランプ200の外部側壁に隣接する第一のプレートと、熱を回収するための第一のプレートと平行な第二のプレートとを備えてもよい。例示的な実施形態では、TEM150は、冷却ダクトと容器クランプ200との間に配置されてもよい。
【0019】
様々な実施形態では、システム100は、TEM150の第二のプレートから熱を除去し、かつ熱を放出するために使用されるヒートシンク140をさらに備えてもよい。ヒートシンク140は、冷却ダクトとTEM150との間に位置付けられてもよい。例えば、ヒートシンク140は、入口空気ダクト120に取り付けられてもよく、またファン135に隣接して位置付けられてもよい。様々な実施形態では、ファン135およびヒートシンクは、間隙160によって分離されてもよい。間隙160は、ファン135から、ヒートシンク140を横切って、そして出口空気ダクト125を通して外へ空気が流れることを可能にする、任意の好適な距離であってもよい。例えば、間隙160は、0.5インチ~2フィートの範囲内であってもよい。例示的な実施形態では、ヒートシンク140の第一の側面は、TEM150の第二のプレートに当接し、またヒートシンク140の第二の反対側の側面は、ファン135から直接的に空気を受容する。
【0020】
様々な実施形態では、また図1および図4A図4Bを参照すると、冷却ダクトは、第二のキャビネット110の側壁に、またはその近くに位置してもよい。例えば、入口空気ダクト120は、第二のキャビネット110の側壁内の第一の開口部400に直ぐ隣接して位置付けられてもよく、また出口空気ダクト125は、第二のキャビネット110の側壁内の第二の開口部405に直ぐ隣接して位置付けられてもよい。さらに、出口空気ダクト125は、第二のキャビネット110の外部に排気空気を方向付けるように構成されてもよく、これにより排気空気は、第二のキャビネット110の内部空間170に入らない、または別の方法でTEM150の動作と干渉しない。
【0021】
一部の事例では、加熱された排気空気が第二のキャビネット110の内部空間170の中へと排出される場合、TEM150は効率的に動作しない場合がある。したがって、TEM150の効率的な動作を改善する、または別の方法で維持するために、加熱された排気空気は、第二のキャビネット100の外側に、かつTEM150から離れるように排出される。様々な実施形態では、ファン135によって入口空気ダクト120の中へと引かれた空気、および出口空気ダクト125を通して流れる加熱された排気空気は、分離される、または別の方法で冷却ダクト内に包含される。その結果、冷却ダクトを通して流れる空気は、第二のキャビネット110の内部空間170には入らない。この分離は、TEM150がいずれかの加熱された排気空気によって影響を受けることを防止し、また第二のキャビネット110の内部空間170が陰圧に留まることを可能にする。
【0022】
様々な実施形態では、また図1図2図3、および図5を参照すると、システム100は、TEM150を絶縁するための絶縁体145をさらに備えてもよい。例示的な実施形態では、絶縁体145は、TEM150を取り囲んでもよく、これにより、容器アセンブリ130またはヒートシンク140に当接しないTEM150の任意のエリアは、絶縁体145と直接接触する。絶縁体145は、任意の好適な絶縁材料を含んでもよく、また第二のキャビネット110の内側の特定の温度条件、所望の熱的な制御、およびこれに類するものに基づいて選択されてもよい。
【0023】
様々な実施形態では、また図2および図6を参照すると、システム100は、第二のキャビネット110の内部空間170内に配置されたトレイ210をさらに備えてもよい。トレイ210は、容器205から漏れる場合があるあらゆる化学物質を捕捉するように構成されてもよい。例示的な実施形態では、トレイ210は、容器アセンブリ130および冷却ダクトの下方に位置付けられてもよい。トレイ210は、第二のキャビネット110の底部パネルの上に置かれてもよい。
【0024】
様々な実施形態では、システム100は、容器205の外へと漏れた液体化学物質などの液体を検出するために、センサ600をさらに備えてもよい。例示的な実施形態では、センサ600は、トレイ210の中に位置し、また容器アセンブリ130の下方に位置付けられる。センサ600は、液体を検出するために好適な任意のセンサを備えてもよく、またこれは第二のキャビネット110の内部空間170内の温度および圧力条件に耐えることができる(図1)。
【0025】
様々な実施形態では、システム100は、排気空気を上向き方向に、または別の方法で第一の開口部400および/または入口空気ダクト120から離れるように偏向するために、第二の開口部405の下方の第二のキャビネット110の外側壁に取り付けられたシールド(図示せず)をさらに備えてもよい。
【0026】
動作時に、TEM150は、ペルチェ効果によって容器アセンブリ130を冷却するように動作する。ヒートシンク140は、TEM150からのさらなる熱放散を容易にするために使用される。加えて、ファン135は、熱放散を促進するために、空気がヒートシンク140を横切って流れるように入口空気ダクト120の中へと空気を引く。ヒートシンクに達した空気は、ヒートシンクからの熱を吸収し、次いで、加熱された空気は、排気ダクト125によって第二のキャビネット110の外側に排出される。冷却ダクト内の空気は、第二のキャビネット110の内部空間170内の空気から分離される。
【0027】
本開示はある特定の実施形態および実施例の文脈で提供されてきたが、本開示は、具体的に記述される実施形態を超えて、本実施形態の他の代替的な実施形態および/または使用および明白な修正ならびにそれらの均等物にまで延長されることを当業者は理解するであろう。加えて、本開示の実施形態のいくつかの変形が示され、かつ詳細に記述されているが、本開示の範囲内にある他の修正は、本開示に基づいて当業者に対して容易に明らかとなるであろう。実施形態の特定の特徴および態様の様々な組み合わせまたは部分組み合わせが作製されてもよく、また依然として本開示の範囲に含まれてもよいこともまた企図される。当然のことながら、開示された実施形態の様々な特徴および態様は、本開示の実施形態の変化するモードを形成するために、互いに組み合わせる、または置き換えることができる。それ故に、本開示の範囲は、上述の特定の実施形態によって限定されるべきではないことが意図される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-12-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
【外国語明細書】