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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023058117
(43)【公開日】2023-04-25
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20230418BHJP
   G03G 15/20 20060101ALI20230418BHJP
【FI】
G03G21/00 512
G03G15/20 525
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021167902
(22)【出願日】2021-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100090527
【弁理士】
【氏名又は名称】舘野 千惠子
(72)【発明者】
【氏名】大島 裕範
【テーマコード(参考)】
2H033
2H270
【Fターム(参考)】
2H033AA35
2H033BA11
2H033BA51
2H033BB17
2H033BB28
2H033BB33
2H033CA07
2H033CA57
2H270KA35
2H270LA98
2H270LD03
2H270LD04
2H270LD09
2H270LD14
2H270QB03
2H270QB09
2H270QB24
2H270RA13
2H270RC05
2H270RC11
2H270RC16
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】定着部材を払拭するクリーニングウェブ残量について、終了が近づいたニアエンド状態と終了したエンド状態とを、単一の検知手段で高精度に検知することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着部材30と加圧部材31との定着ニップ部Nに記録媒体Pを搬送し、未定着トナー像を定着する定着装置107と、クリーニング手段32とを備えた画像形成装置であって、クリーニング手段32は、クリーニングウェブ41と、ウェブ保持部材44と、巻取部材46と、クリーニングウェブ41の残量を検知する単一の検知手段とを備え、検知手段はクリーニングウェブの残量に応じて変位するフィラー40及びフィラー40を検知するセンサ42を有し、記憶手段12と、制御手段11と、表示手段13とをさらに備え、クリーニングウェブ切れが間近であるウェブニアエンド状態と、クリーニングウェブ切れであるウェブエンド状態とをそれぞれ検知する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱される回転体である定着部材と加圧部材との定着ニップ部に記録媒体を搬送し、担持された未定着トナー像を前記記録媒体に定着する定着装置と、前記定着部材の表面に付着した残留トナーを除去するクリーニング手段と、を備えた画像形成装置であって、
前記クリーニング手段は、クリーニングウェブと、前記クリーニングウェブを送り出し可能に保持するウェブ保持部材と、前記クリーニングウェブを巻き取る巻取部材と、前記クリーニングウェブの残量を検知する単一の検知手段と、を備え、
前記検知手段は、前記クリーニングウェブの残量に応じて変位するフィラー及び前記フィラーを検知するセンサを有し、
前記検知手段の検知結果を保存する記憶手段と、前記検知手段により検知された状態に基づき装置の動作を制御する制御手段と、検知された状態を表示する表示手段と、をさらに備え、
前記クリーニングウェブ切れが間近であるウェブニアエンド状態と、クリーニングウェブ切れであるウェブエンド状態とをそれぞれ検知することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記検知手段の前記センサが前記フィラーを検知しないオフ状態の間は前記クリーニングウェブの残量が十分にあると判断し、その後前記センサが前記フィラーを検知して最初にオン状態となったときにウェブニアエンド状態であると判断し、ウェブニアエンド状態の履歴を前記記憶手段に保存することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記センサが所定の周期で所定回数連続して前記フィラーを検知したときにオン状態が確定し、所定の周期で所定回数連続して前記フィラーを検知しなかったときにオフ状態が確定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記センサのオン状態が確定したとき、ウェブニアエンド状態であることを確定し、確定ニアエンド情報を前記記憶手段に保存することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
ウェブニアエンド状態下で、前記センサのオフ状態が確定したとき、ウェブエンド状態であることを確定し、確定エンド情報を前記記憶手段に保存することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
オン状態を確定するための前記センサが前記フィラーを検知する回数を、任意に設定可能であることを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
ウェブニアエンド状態下で、オフ状態を確定するための前記センサが前記フィラーを検知しない回数を、任意に設定可能であることを特徴とする請求項3または5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記センサが前記フィラーを検知したオンの回数および/または検知しなかったオフの回数を前記記憶手段に保存することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記センサが前記フィラーを検知したオンの回数に基づき、前記記憶手段に記憶された前記フィラーを検知しなかったオフの回数をリセットし、
前記センサが前記フィラーを検知しなかったオフの回数に基づき、前記記憶手段に記憶された前記フィラーを検知したオンの回数をリセットすることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記記憶手段に記憶された確定ウェブニアエンド情報および/または確定ウェブエンド情報を、前記表示手段に表示するか否かを選択可能であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記記憶手段に記憶された確定ウェブニアエンド情報および/または確定ウェブエンド情報を前記表示手段に表示するタイミングを決定する条件を任意に設定可能であり、
前記条件が、前記検知手段の検知周期、前記記録媒体の通紙時間、及び前記記録媒体の通紙枚数のいずれかに応じて設定されることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記記憶手段に記憶された確定ウェブエンド情報を前記表示手段に表示するタイミングを決定する前記条件を満たしたとき、
確定ウェブエンド情報を前記表示手段に表示するとともに、装置の動作を即時停止することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置に搭載される定着装置としては、加熱手段を有する定着部材と加圧部材とにより形成される定着ニップに、トナー像を担持した記録媒体(用紙)を通過させ、熱と圧力とを与えることによりトナー像を記録媒体に定着するものがある。また、定着装置の定着部材表面を払拭するクリーニング手段を設けた構成が知られている。
【0003】
クリーニング手段としては、例えば、クリーニングウェブの終端が固定されたウェブ保持部材と、クリーニングウェブの先端が固定され、回転してクリーニングウェブを巻取る巻取部材と、クリーニングウェブを定着部材に押圧する押圧部材とを備える構成が知られている。クリーニングウェブを巻取部材により巻取ることで、ウェブ保持部材から繰り出される新しいウェブで定着部材の表面を払拭することができる。このため、定着部材に対するクリーニング機能は、経時でも低下することがなく良好に行われる。
【0004】
このようなクリーニング手段において、ウェブ保持部材に巻き着けられているクリーニングウェブの残量または使用量を検知して、残量が少ない場合には新しいクリーニングウェブに交換するように警告する機構を有するものが知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0005】
クリーニングウェブが残量不足のまま装置の動作を継続すると、画像品質の低下や、駆動モータ及びギヤの破損等の不具合を招くおそれがある。
クリーニングウェブ残量については、クリーニングウェブ切れが間近であるウェブニアエンド状態と、クリーニングウェブ切れであるウェブエンド状態をそれぞれ検知可能であることが求められる。
【0006】
特許文献1では、クリーニングするためのウェブ残量検知装置において、クリーニングウェブが一定残量となるところに設けられた切欠を検出する機構が開示されている。切欠の検出は、当該切欠部分で落下するレバーをセンサによって検知することで行われる。
しかしながら、特許文献1のウェブ残量検知装置では、切欠が設けられたウェブを使用することが前提となっているため、汎用性に課題があり、また切欠の不具合に起因した検知品質の不安定性や誤検知を生じるおそれがある。
【0007】
これに対し、特許文献2では、ウェブ(ウエブ布)の使用状況を監視するための1対の検知手段を、ウェブ供給側とウェブ巻取り側との双方を同時に検知可能な位置に配置することにより、検知品質の不安定や誤検知といった不具合を解消する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献2の装置では、1対のフォトセンサを、ウェブの供給側と巻取り側の双方を同時検知可能な位置に配置するため、検知信頼性を高められる一方で、複数のフォトセンサを用いることによるコストアップという課題がある。また、それぞれのフォトセンサの配設位置の調整が必要となる。
【0009】
そこで本発明は、定着部材を払拭するクリーニングウェブ残量について、終了が近づいたニアエンド状態と終了したエンド状態とを、単一の検知手段で高精度に検知することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、加熱される回転体である定着部材と加圧部材との定着ニップ部に記録媒体を搬送し、担持された未定着トナー像を前記記録媒体に定着する定着装置と、前記定着部材の表面に付着した残留トナーを除去するクリーニング手段と、を備えた画像形成装置であって、前記クリーニング手段は、クリーニングウェブと、前記クリーニングウェブを送り出し可能に保持するウェブ保持部材と、前記クリーニングウェブを巻き取る巻取部材と、前記クリーニングウェブの残量を検知する単一の検知手段と、を備え、前記検知手段は、前記クリーニングウェブの残量に応じて変位するフィラー及び前記フィラーを検知するセンサを有し、前記検知手段の検知結果を保存する記憶手段と、前記検知手段により検知された状態に基づき装置の動作を制御する制御手段と、検知された状態を表示する表示手段と、をさらに備え、前記クリーニングウェブ切れが間近であるウェブニアエンド状態と、クリーニングウェブ切れであるウェブエンド状態とをそれぞれ検知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、定着部材を払拭するクリーニングウェブ残量について、終了が近づいたニアエンド状態と終了したエンド状態とを、単一の検知手段で高精度に検知することができる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
図2】本発明に係る画像形成装置が備える定着装置の構成の一例を示す模式図である。
図3】検知手段の一例を示す説明図である。
図4】クリーニングウェブ残量と検知手段の位置関係を示す説明図である。
図5】本発明に係る画像形成装置の要部の機能ブロック図である。
図6】第1の実施形態に係る制御の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】第2及び第3の実施形態に係る制御の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】第4の実施形態に係る制御の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】第5の実施形態に係る制御の流れの部分フローチャートである。
図10】第6の実施形態に係る制御の流れの部分フローチャートである。
図11】第7の実施形態に係る制御の流れの部分フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の画像形成装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【0014】
〔画像形成装置〕
本発明に係る画像形成装置の一実施形態について図1を参照して説明する。
図1は画像形成装置を示す概略構成図であり、具体的にはモノクロ画像を形成可能な複写印刷機である。また、PC接続によりプリンタとしても機能する。
【0015】
なお、本実施形態の画像形成装置は複写機としてスキャナとして機能する原稿読取部を有しているが、PCオンライン出力専用機、所謂プリンタバージョン等でコントローラを内蔵する場合は原稿読取部を省略しても良い。
【0016】
以下、本実施形態の画像形成装置10の概略構成及び動作について説明する。
画像形成装置10は、照明装置、光学系及びCCDイメージセンサ等を内部に収めたスキャナユニット104を有する。
スキャナの上方には原稿自動読み取り装置(以下、「ADFユニット」という(ADF:Auto Document Feeder))103を設けている。ADFユニット103は原稿を自動搬送し、コンタクトガラスの読取面に原稿を送る。
【0017】
オペレータはスキャナユニット104上部のコンタクトガラス、またはADFユニット103に原稿をセットし、操作パネル101上の機能選択キーでモードを選択し、液晶画面の表示内容を確認しつつ、テンキーやファンクションキー等を操作して所望の画像形成条件を設定する。なお、画像形成装置は、オペレータに動作状況等を示すコールライト100を備えている。
【0018】
スキャナユニット104で読み取られた画像信号は、SBU(Sensor Board Unit)にてA/D(Analog/Digital)変換された後、レーザ書き込みユニット112からのレーザ光として照射される。レーザ光はレーザ書き込みユニット112のシリンダレンズにより集光され、ポリゴンミラーにより主走査方向にライン走査され、感光体ドラム116上に静電潜像を形成する。
【0019】
現像ユニット113は、感光体ドラム116の周囲にクリーニングユニット114、帯電チャージャを備えている。感光体ドラム116上の帯電には、帯電チャージャ115が用いられる。
帯電チャージャ115には、PSU(Power Supply Unit)からリセプタクル、電極端子、導電性軸受け等を介して高電圧が印加される。
【0020】
トナー補給ユニット(トナーボトル)111から随時供給されるトナーと、予め現像ユニット113内に充填されていた現像剤は、内部の搬送スクリューにより攪拌混合されつつ現像ローラへと運ばれる。磁力により静電吸着しているトナーはマイナスに帯電している。
【0021】
現像ローラに担持された二成分現像剤は,現像ローラ下方に配設されたドクタブレードやケーシング等の現像剤穂立ち規制部材によって適量規制された後、その二成分中の摩擦帯電したトナーがバイアス電圧に依り感光体ドラム116上へと移動し、静電潜像に応じて選択的に付着する。
【0022】
現像ユニット113内部のトナー濃度は、底面位置に配置されたトナー濃度センサによってその帯電量から検出される。
転写後の感光体ドラム116上に残存する未転写のトナーは、クリーニングユニット114内に設けられたクリーニングブレードで掻き落とされ、廃トナーボトル125へと搬送、回収される。
【0023】
また、現像ユニット113の周囲には、トナー飛散を防止するためのマイラーやスポンジ状材料からなる入口シールが適宜設けられている。
【0024】
感光体ドラム116上のトナーで形成された顕像は、中間転写ベルトユニット105上に一旦転写される。
用紙搬送部117により搬送されレジストローラ部を通過した転写紙は、中間転写ベルトユニット105と二次転写ユニット118のニップ間を通過する際、二次転写ローラからのプラス帯電により中間転写ベルトユニット105上のトナーが転写される。
【0025】
転写後の中間転写ベルトユニット105上に残存する未転写のトナーは、ベルトクリーニングユニット106内のクリーニングブレードで掻き落とされ、廃トナーボトル125へと搬送、回収される。
【0026】
転写ローラには、PSUからリセプタクル、電極端子、導電性軸受け等を介して高電圧が印加される。
印刷環境や転写紙の種類等に起因した変動を抑制するために、定電流制御されると共に、転写電流は給紙トレイ、転写紙サイズ及び紙厚等に応じて適宜切り替えが行われる。
【0027】
また、転写ローラに付着したトナーによって転写紙の裏汚れが生じるのを防止するために、所定のタイミングで転写ローラにマイナスバイアスを印加し、付着したトナーを中間転写ベルトユニット105に戻すようにすることができる。これにより、転写ローラがクリーニングされる。
【0028】
トナーが転写された転写紙は、定着装置(定着ユニット)107に搬送され、一定の温度と圧力を加えてトナー画像が用紙上に熱融着される。
定着装置107内の定着ローラには、サーミスタを設けて表面温度検出を行い、ヒータのON/OFF制御を行っている。サーミスタは、接触型であっても非接触型であってもよい。また、温度過昇防止の為に温度ヒューズが設けられている。
【0029】
定着装置107は、少なくとも定着部材(定着ローラ)30、加熱手段、及び加圧部材31を備える。加圧部材(加圧ローラ)31は例えば、定着部材30に当接して回転する中空の部材であり定着ニップ部を形成する。定着ニップ部はカムにより加圧脱圧が制御されている。加圧部材の内部には加熱部材を備えていてもよい。また、定着部材30の表面に付着した残留トナーを除去するクリーニング手段32を備えている。
【0030】
なお、定着部材は、加熱ローラと定着ローラに張架される定着ベルトを備える態様であってもよい。この場合、加圧部材31は、定着ベルトに当接して回転し、定着ベルトとの間にニップ部を形成する。
【0031】
トナー画像が熱融着された転写紙は、定着分離板により加熱ローラ及び定着ベルトから分離された後、反転排紙ユニット109を経て、または設定条件に応じて両面印刷された後、排紙トレイ126に排出される。なお、後処理装置等が接続されている場合は、その接続された装置の転写紙入口へ搬送される。
また、画像形成装置は、本体移動用キャスタ127を備えている。
【0032】
本実施形態の画像形成装置10は、上述の構成及び動作により、電子写真方式による画像形成が行われる。
【0033】
図2は、本発明に係る画像形成装置10が搭載する定着装置107及びクリーニング手段32構成の一例を示す模式図である。
本発明に係る画像形成装置10は、加熱される回転体である定着部材30と加圧部材31との定着ニップ部Nに記録媒体Pを搬送し、担持された未定着トナー像を記録媒体Pに定着する定着装置107と、定着部材30の表面に付着した残留トナーを除去するクリーニング手段32と、を備える。
【0034】
クリーニング手段32は、クリーニングウェブ41と、クリーニングウェブ41を送り出し可能に保持するウェブ保持部材44と、クリーニングウェブ41を巻き取る巻取部材46と、クリーニングウェブ41を定着部材30へ押圧する押圧部材45と、クリーニングウェブ41の残量を検知する単一の検知手段と、を備えている。
検知手段は、クリーニングウェブ41の残量に応じて変位するフィラー40及びフィラー40を検知するセンサ42を有している。
【0035】
定着装置107は、図2に示すように、巻取部材46の駆動モータ43、及び制御手段11を備えている。
また、駆動モータ43のトルク変動に伴う電流値の変化を検出する手段をさらに備え、電流値の変化から巻取部材46に巻き取られたクリーニングウェブ41の量を算出し、検知手段(センサ42)により検知されたクリーニングウェブ41の残量の状態と対比する構成とすることができる。
【0036】
駆動モータ43のトルク変動と、センサ42による検知結果とを比較することで、クリーニングウェブ41の残量の検知精度をより向上させることができる。
【0037】
駆動モータ43のトルク変動に伴う電流値は、温度条件、電源電圧の値、及び装置の水平状態の少なくともいずれかにより補正することが好ましい。
【0038】
本実施形態の画像形成装置10の要部の機能ブロック図の一例を図5に示す。
図5に示すように、制御システムを構成する要部は、検知手段(検知部)14の検知結果を保存する記憶手段(記憶部)12と、検知手段(検知部)14により検知された状態に基づき装置の動作を制御する制御手段(制御部)11と、IOB(Input/Output Board)17を備えている。さらに、検知された状態を表示する表示手段(表示部)13と、画像を印刷するための印刷部15を備えている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)と、各種データや各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)とを有する。CPUは、ROMに記憶された各種プログラムを実行することにより、IOB17を制御し、各種機能を実現させる。
【0039】
本実施形態の画像形成装置10の検知手段は、クリーニングウェブ41の残量に応じて変位するフィラー40及びフィラー40を検知するセンサ42からなり、クリーニングウェブ切れが間近であるウェブニアエンド状態と、クリーニングウェブ切れであるウェブエンド状態とをそれぞれ検知することができる。
【0040】
定着ニップ部Nで溶融されるトナーは、定着ニップ部Nを通過した後にそのすべてが記録媒体Pに定着するのではなく、一部が定着部材30の表面に付着し、定着部材30の回転に伴って移動することとなる。定着部材30に移行したトナーが、定着部材30と接触する加圧部材31や、次に通紙される記録媒体P等に付着し、これらを汚してしまうという不具合があった。
この不具合を未然に防ぐために、本実施形態の定着装置107には、定着部材30の表面に付着したトナーを清掃するクリーニング手段32が設けられている。
【0041】
クリーニングウェブ41としては、定着部材30の表面の残留トナーを払拭できる長尺状のものであれば公知のものを使用することができ、例えば、不織布等が挙げられる。具体的には、繊維シート、ウェブ等で、繊維が一方向またはランダムに配向しており、交流、および/または融着、および/または接着によって繊維間が結合されたものである。天然繊維としては綿、羊毛、麻、パルプ、絹等が挙げられ、化学繊維としてはレーヨン、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル繊維、ビニロン、アラミド繊維等が挙げられる。
【0042】
巻取部材46が駆動モータ43により駆動され、巻き取り方向に回転することにより、クリーニングウェブ41の未使用の部分(定着部材30と当接していない部分)がウェブ保持部材44側から送り出され、移動する。
クリーニング動作を続けることにより、ウェブ保持部材44に巻かれたロール状のクリーニングウェブ41の径は減少し、巻取部材46に巻き取られるロール状のクリーニングウェブ41の径は増大する。
【0043】
クリーニングウェブ41の残量に応じて変位するフィラー40の一端は、ウェブ保持部材44に巻かれたクリーニングウェブ41の外周面に当接し、未使用のクリーニングウェブ41の残量変化、すなわちロール径の変化に伴い変位する。フィラー40の変位は、例えば、支点を中心とした回動である。
【0044】
図3は、クリーニング手段32の一実施形態を模式的に示す説明図であり、図3(a)は、クリーニングウェブ41側の断面図(構成側面図)であり、図3(b)は、図3(a)を側板50の手前側とした場合の奥側構成側面図である。なお、図3(b)には、ウェブ保持部材44に巻かれたクリーニングウェブ41の外周とフィラー40の視認できない部分を破線で示している。
【0045】
図3に示すように、検知手段のフィラー40は、ウェブ保持部材44に巻かれたクリーニングウェブ41の外周面に当接する当接部40aと、センサ42により検出される被検出部40bを有する部材であり、支点40cを中心に回動し、変位する。
【0046】
センサ42は、変位するフィラー40を検知可能なものであれば公知のものを使用することができ、例えば、光を利用して物体(フィラー40)の有無や位置を検出する光センサ等が挙げられる。
光センサとしては、透過型のフォトインタラプタ、反射型のフォトリフレクタが好ましい。フォトインタラプタは、発光部と受光部とが対向して配設され、発光部からの光を、通過するフィラーの被検出部40bが遮るのを受光部で検出するセンサである。フォトリフレクタは、発光部からの光をフィラーの被検出部40bに反射させ、反射光を受光部で検出するセンサである。
【0047】
図4は、クリーニングウェブ41の残量と検知手段の位置関係示す説明図である。
図4(a)は、クリーニングウェブ41の残量が十分にある状態におけるフィラー40とセンサ42の位置関係を示している。ウェブ保持部材44に巻かれたクリーニングウェブ41の外周41aにフィラーの当接部40aが当接し、フィラーの被検出部40bはセンサ42から離れた位置にあるため、センサ42は「検知オフ」となる。
【0048】
図4(b)は、クリーニングウェブ41がウェブニアエンド状態(未使用のクリーニングウェブの割合が20%程度)の状態におけるフィラー40とセンサ42の位置関係を示している。ウェブ保持部材44に巻かれたクリーニングウェブ41の残量が少なく、クリーニングウェブ切れが間近であるウェブニアエンド状態では、外周41bにフィラーの当接部40aが当接する。図4(a)の外周41aに当接していた位置から支点40cを中心に回動することによりフィラーの被検出部40bがセンサ42に検知される位置に変位し、センサ42は「検知オン」となる。
【0049】
図4(c)は、クリーニングウェブ41がウェブエンド状態(未使用のクリーニングウェブの割合が2~3%程度)の状態におけるフィラー40とセンサ42の位置関係を示している。ウェブ保持部材44に巻かれたクリーニングウェブ41の残量ほぼ無く、クリーニングウェブ切れであるウェブエンド状態では、外周41cにフィラーの当接部40aが当接する。図4(b)の外周41bに当接していた位置から支点40cを中心にさらに回動することによりフィラーの被検出部40bがセンサ42に検知されない位置に変位し、センサ42は再度「検知オフ」となる。
【0050】
図4(d)は、未使用のクリーニングウェブ41の割合が0%の状態におけるフィラー40とセンサ42の位置関係を示している。ウェブ保持部材44に巻かれたクリーニングウェブ41の残量は無く、ウェブ保持部材44の芯金41dにフィラーの当接部40aが当接する。図4(c)の外周41cに当接していた位置から支点40cを中心にさらに回動するが、フィラーの被検出部40bはセンサ42に検知されない位置にあり、センサ42は「検知オフ」の状態が継続する。
【0051】
図4(a)~図4(d)に示したように、クリーニング手段32において、フィラー40を検知するセンサ42は、ウェブ保持部材44に保持されたクリーニングウェブ41の残量が十分にある状態ではオフ、ウェブニアエンド状態でオン、さらにウェブエンド状態で再度オフとなる。
フィラー40は、クリーニングウェブ41の残量が十分にある状態ではセンサ42に検出されず、ウェブニアエンド状態でセンサ42に検出される位置に変位し、ウェブエンド状態でセンサ42に検知されない位置に変位する。
【0052】
検知手段のセンサ42がフィラー40を検知しないオフ状態の間はクリーニングウェブ41の残量が十分にあると判断し、その後センサ42がフィラー40を検知して最初にオン状態となったときにウェブニアエンド状態であると判断し、ウェブニアエンド状態の履歴は記憶手段12に保存される。
【0053】
検知手段は、センサ42が所定の周期で所定回数(複数回)連続してフィラー40を検知したときにオン状態が確定し、所定の周期で所定回数(複数回)連続してフィラー40を検知しなかったときにオフ状態が確定するように構成することで、誤検知を防止し、検知精度を高めることができる。
そして、センサ42が所定の周期で所定回数(複数回)連続してフィラー40を検知してオン状態が確定したとき、ウェブニアエンド状態が確定し、確定ニアエンド情報が記憶手段12に保存される。
【0054】
また、ウェブニアエンド状態下で、センサ42が所定の周期で所定回数(複数回)連続してフィラー40を検知せずオフ状態が確定したとき、ウェブエンド状態が確定し、確定エンド情報が記憶手段12に保存される。
このように、ウェブニアエンド状態が保存されている状態でオフ状態を確定し、ウェブエンド状態を確定することにより、実態に即した制御が可能となる。
【0055】
オン状態を確定するためのセンサ42がフィラー40を検知する回数は、任意に設定可能であることが好ましい。
同様に、ウェブニアエンド状態下で、オフ状態を確定するためのセンサ42がフィラー40を検知しない回数も、任意に設定可能であることが好ましい。
【0056】
フィラー40の被検出部40bがセンサ42の検出位置に到達した直後では、フィラー40の当接部40aにおける形状の差異や慣性力の作用等によりずれた位置にあるおそれがあり、誤検知が生じたり、検出位置精度が低くなることがある。
そこで、センサ42がフィラー40の被検出部40bを所定の回数連続して検知したことを基準にオン状態であるとの判断を行う。これにより、誤検知や検知精度の低下を回避することができる。
【0057】
センサ42がフィラー40を検知したオンの回数および/または検知しなかったオフの回数は記憶手段12に保存される。
このとき、センサ42がフィラー40を検知したオンの回数に基づき、記憶手段12に記憶されたフィラー40を検知しなかったオフの回数をリセットし、センサ42がフィラー40を検知しなかったオフの回数に基づき、記憶手段12に記憶されたフィラー40を検知したオンの回数をリセットすることが好ましい。
【0058】
記憶手段12に記憶された確定ウェブニアエンド情報および/または確定ウェブエンド情報を、表示手段13に表示するか否かを選択可能であることが好ましい。
なお、表示手段13としては、図1の画像形成装置10では、操作パネル101の液晶画面や、コールライト100等が挙げられる。
【0059】
記憶手段12に記憶された確定ウェブニアエンド情報および/または確定ウェブエンド情報を表示手段13に表示するタイミングを決定する条件を任意に設定可能であり、その条件は、検知手段の検知周期、記録媒体Pの通紙時間、及び記録媒体Pの通紙枚数のいずれかに応じて設定することができる。
確定ウェブニアエンド情報および/または確定ウェブエンド情報の表示の有無、表示タイミングを設定可能とすることで、ユーザやサービスの要望に応じることができる。
【0060】
また、記憶手段12に記憶された確定ウェブエンド情報を表示手段13に表示するタイミングを決定する条件を満たしたとき、確定ウェブエンド情報を表示手段13に表示するとともに、装置の動作を即時停止するように制御することができる。
装置を即時停止することにより、ウェブエンド後に生じる画像品質の低下を防止することができる。
【0061】
本発明に係る画像形成装置10において、上述のクリーニングウェブ41の残量検知に係る制御の流れのフローチャートの例を図6図11に示す。
制御手段11は、図6図11に示すフローチャートに係るプログラムを実行することができる。
【0062】
〔第1の実施形態〕
第1の実施形態を図6に示すフローチャートに基づき説明する。
本実施形態の制御では、検知手段のセンサ42がフィラー40を検知しないオフ状態の間はクリーニングウェブ41の残量が十分にあると判断し、その後センサ42がフィラー40を検知して最初にオン状態となったときにウェブニアエンド状態であると判断し、ウェブニアエンド状態の履歴を記憶手段12に保存する。
【0063】
まず、センサ42がフィラー40を検知してオン状態となったかを判断する(ステップS101)。オン状態の場合、ウェブニアエンド状態であるかを判断し(ステップS102)、ウェブニアエンド状態でない場合は「最初に」オン状態になったとして、ウェブニアエンド状態であると判定し(ステップS103)、ウェブニアエンド状態を保存(記憶手段12に記憶)する(ステップS104)。そして、適宜ウェブニアエンドを表示する(S105)。
【0064】
次いで、センサ42がフィラー40を検知しないオフ状態であるかを判断し(ステップS106)、オフ状態である場合はウェブニアエンド履歴の有無を判断する(ステップS107)。ここでウェブニアエンド履歴がある場合は、その後オフ状態になったとして、ウェブエンド状態であると判定し(ステップS108)、ウェブエンド状態を保存(記憶手段12に記憶)する(ステップS109)。そして、適宜ウェブエンドを表示する(S110)。
【0065】
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態を図7に示すフローチャートに基づき説明する。
本実施形態の制御では、検知手段のセンサ42がフィラー40を検知しないオフ状態の間はクリーニングウェブ41の残量が十分にあると判断し、その後センサ42がフィラー40を検知して最初にオン状態となったときにウェブニアエンド状態であると判断するとき、そのオン状態が確定される条件を満たしているかを判断するステップを有する。
また同様に、ウェブエンド状態であると判断するとき、そのオフ状態が確定される条件を満たしているかを判断するステップを有する。
【0066】
まず、センサ42がフィラー40を検知したか(オンとなったか)を判断する(ステップS201)。オンの場合はウェブニアエンド状態であるかを判断し(ステップS202)、ウェブニアエンド状態でない場合は、オン状態を確定するための条件を満たすかを判断する(ステップS203)。
オン状態を確定するための条件としては、例えば、所定の周期で所定回数連続してフィラー40が検知されたことが挙げられる。具体的には400ms周期で連続50回の検知(すなわち、400ms×50回=20秒間の連続検知)を条件とすることができる。
条件を満たす場合はウェブニアエンド状態を確定し(ステップS204)、確定ウェブニアエンド情報を保存(記憶手段12に記憶)する(ステップS205)。
【0067】
次いで、ウェブニアエンド状態であることを表示するかを判断し(ステップS206)、表示する場合は、画像形成装置が備える表示手段13等に表示する(ステップS207)。
【0068】
次いで、センサ42がフィラー40を検知しないオフ状態となった場合、オフ状態を確定するための条件を満たすかを判断する(ステップS208)。
オフ状態を確定するための条件としては、例えば、所定の周期で所定回数連続してフィラー40が検知されないことが挙げられる。具体的には400ms周期で連続50回の非検知(すなわち、400ms×50回=20秒間の連続非検知)を条件とすることができる。
条件を満たす場合はウェブエンド状態であることを確定し(ステップS210)、確定ウェブニアエンド情報を保存(記憶手段12に記憶)する(ステップS211)。
次いで、ウェブエンド状態であることを画像形成装置が備える表示手段13等に表示する(ステップS212)。
【0069】
〔第3の実施形態〕
第3の実施形態は、図7のフローチャートのステップS203において判断するオン状態を確定するための条件、及びS208において判断するオフ状態を確定するための条件を、任意に選択可能とすることができる。
さらに、確定ニアエンド情報を表示手段13に表示されるか否かも任意に選択可能である。
【0070】
〔第4の実施形態〕
第4の実施形態を図8に示すフローチャートに基づき説明する。
本実施形態の制御では、センサ42がフィラー40を検知したオンの回数および/または検知しなかったオフの回数を記憶手段12に保存し、さらにオンの回数に基づき、記憶されていたオフの回数をリセットし、オフの回数に基づき、記憶されていたオンの回数をリセットすることができる。
【0071】
まず、センサ42がフィラー40を検知したか(オンとなったか)を判断する(ステップS301)。オンの場合はその回数の記憶要否を判断し(ステップS302)、判断結果に応じてオン回数を記憶する(ステップS303)。
次に、記憶されていたオフ回数をリセットするかを判断し(ステップS304)、適宜リセットを行い、オン状態であると判定する(ステップS305)。
その後、ウェブニアエンド状態であるかを判断する流れは、図7のフローのステップS202以降と同様である。
【0072】
一方、センサ42がフィラー40を検知したか(オンとなったか)を判断し(ステップS301)、検知していないオフの場合はその回数の記憶要否を判断し(ステップS312)、判断結果に応じてオフ回数を記憶する(ステップS313)。
次に、記憶されていたオン回数をリセットするかを判断し(ステップS314)、適宜リセットを行い、オフ状態であると判定する(ステップS315)。
その後、ウェブエンド状態であるかを判断する流れは、図7のフローのステップS208以降と同様である。
【0073】
〔第5の実施形態〕
第5の実施形態を図9に示すフローチャートに基づき説明する。
図9は、図7のステップS204からステップS207の部分、及び図8のステップS308からステップS311の部分にそれぞれ対応している。当該対応部分以外のフローは図7図8と同様であるため省略する。
【0074】
本実施形態の制御では、記憶手段12に記憶された確定ウェブニアエンド情報を表示手段13に表示するタイミングを決定する条件を任意に設定可能である。
決定するための条件は、例えば、検知手段の検知周期、記録媒体の通紙時間、及び記録媒体の通紙枚数のいずれかに応じて設定することができる。
【0075】
ウェブニアエンド状態を確定し(ステップS401)、確定ウェブニアエンド情報を保存(記憶手段12に記憶)し(ステップS402)、その後ウェブニアエンド状態であることを表示するかを判断する(ステップS403)。
ここで、設定した表示タイミングに一致するかを判断し(ステップS404)、一致する場合は画像形成装置が備える表示手段13等にウェブニアエンドを表示する(ステップS405)。設定した表示タイミングに一致するまで、表示は行われない。
なお、ウェブニアエンド状態であることを表示することが予め選択されている場合において、非表示を選択した場合は表示解除が行われる(ステップS406)。
【0076】
〔第6の実施形態〕
第6の実施形態を図10に示すフローチャートに基づき説明する。
図10は、図7のステップS210からステップS212の部分、及び図8のステップS318からステップS320の部分にそれぞれ対応している。当該対応部分以外のフローは図7図8と同様であるため省略する。
【0077】
本実施形態の制御では、記憶手段12に記憶された確定ウェブエンド情報を表示手段13に表示するタイミングを決定する条件を任意に設定可能である。
決定するための条件は、例えば、検知手段の検知周期、記録媒体の通紙時間、及び記録媒体の通紙枚数のいずれかに応じて設定することができる。
【0078】
ウェブエンド状態を確定し(ステップS501)、確定ウェブエンド情報を保存(記憶手段12に記憶)し(ステップS502)、その後ウェブエンド状態であることを表示するかを判断する(ステップS503)。
ここで、設定した表示タイミングに一致するかを判断し(ステップS504)、一致する場合は画像形成装置が備える表示手段13等にウェブエンドを表示する(ステップS505)。設定した表示タイミングに一致するまで、表示は行われない。
【0079】
〔第7の実施形態〕
第7の実施形態を図11に示すフローチャートに基づき説明する。
図11は、図7のステップS210以降の部分、及び図8のステップS318以降の部分にそれぞれ対応している。当該対応部分以外のフローは図7図8と同様であるため省略する。
【0080】
本実施形態の制御では、記憶手段12に記憶された確定ウェブエンド情報を表示手段13に表示するタイミングを決定する条件を任意に設定可能であるとともに、当該条件を満たしたとき、確定ウェブエンド情報を表示手段13に表示するとともに、装置の動作を停止する。
なお、決定するための条件は、例えば、検知手段の検知周期、記録媒体の通紙時間、及び記録媒体の通紙枚数のいずれかに応じて設定することができる。
【0081】
ウェブエンド状態を確定し(ステップ601)、確定ウェブエンド情報を保存(記憶手段12に記憶)し(ステップS602)、その後ウェブエンド状態であることを表示するかを判断する(ステップS603)。設定した表示タイミングに一致するかを判断し(ステップS604)、一致する場合は画像形成装置が備える表示手段13等にウェブエンドを表示する(ステップS605)。設定した表示タイミングに一致するまで、表示は行われない。
ウェブエンドを表示した後、クリーニング手段32等の装置を即時停止する。
【0082】
本実施形態の画像形成装置10は、定着装置107を構成する定着部材30を払拭するクリーニングウェブ41の残量について、終了が近づいたニアエンド状態と終了したエンド状態とを、単一の検知手段で高精度に検知することができ、さらに検知結果の表示選択、表示条件の設定、検知結果に応じた装置の停止等もユーザの要望に応じて適宜行うことができる。
【符号の説明】
【0083】
10 画像形成装置
11 制御手段
30 定着部材
31 加圧部材
32 クリーニング手段
40 フィラー
41 クリーニングウェブ
42 センサ
43 駆動モータ
44 ウェブ保持部材
45 押圧部材
46 巻取部材
50 側板
107 定着装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0084】
【特許文献1】特開平2-136868号公報
【特許文献2】特開2013-120217号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11