(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023058373
(43)【公開日】2023-04-25
(54)【発明の名称】成膜方法及び基板処理装置
(51)【国際特許分類】
C23C 16/16 20060101AFI20230418BHJP
C23C 16/52 20060101ALI20230418BHJP
C23C 16/18 20060101ALI20230418BHJP
H01L 21/285 20060101ALI20230418BHJP
H01L 21/28 20060101ALI20230418BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20230418BHJP
【FI】
C23C16/16
C23C16/52
C23C16/18
H01L21/285 C
H01L21/28 A
H01L21/90 P
H01L21/90 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021168370
(22)【出願日】2021-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002756
【氏名又は名称】弁理士法人弥生特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 雅人
(72)【発明者】
【氏名】石坂 忠大
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 耕一
【テーマコード(参考)】
4K030
4M104
5F033
【Fターム(参考)】
4K030AA11
4K030AA12
4K030BA01
4K030DA02
4K030DA03
4K030DA04
4M104BB04
4M104DD22
4M104DD23
4M104DD43
4M104DD45
5F033JJ07
5F033KK07
5F033KK19
5F033KK20
5F033PP06
5F033PP12
5F033RR04
5F033RR06
(57)【要約】
【課題】基板に形成された凹部への充填性が良好であるようにルテニウム膜を形成すること。
【解決手段】基板に成膜ガスを供給してルテニウム膜を形成する成膜方法において、側壁が絶縁膜により構成される凹部が形成された前記基板に処理ガスを供給し、前記側壁を疎水化処理して前記成膜ガスの吸着を抑制する疎水化処理工程と、前記基板に前記成膜ガスを供給して、前記凹部に前記ルテニウム膜を充填する成膜工程と、を行う。
【選択図】
図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に成膜ガスを供給してルテニウム膜を形成する成膜方法において、
側壁が絶縁膜により構成される凹部が形成された前記基板に処理ガスを供給し、前記成膜ガスの吸着を抑制するために前記側壁を疎水化処理する疎水化処理工程と、
前記疎水化処理が行われた前記基板に、前記成膜ガスを供給して前記凹部に前記ルテニウム膜を充填する成膜工程と、
を含む成膜方法。
【請求項2】
前記基板には金属膜が設けられ、
前記成膜工程を行う前に、前記凹部の底部における前記金属膜の酸化物である金属酸化膜を除去して当該底部に前記金属膜を露出させ、
前記成膜工程は、前記金属膜上に前記ルテニウム膜を積層して形成する工程である請求項1記載の成膜方法。
【請求項3】
前記金属膜を露出させる工程は、
前記疎水化処理工程を行う前に、前記基板にハロゲン含有ガスを供給する工程を含む請求項2記載の成膜方法。
【請求項4】
前記疎水化処理工程を行った後、前記成膜工程を行う前に、
前記凹部の底部にて前記処理ガスの吸着により形成された膜が除去されるように、前記基板にプラズマを供給して当該凹部の底部をエッチングする工程を含む請求項3記載の成膜方法。
【請求項5】
前記疎水化処理工程は、前記凹部の底部に前記金属酸化膜が形成された状態で行われ、
前記疎水化処理工程を行った後、前記成膜工程を行う前に、前記基板にプラズマを供給して、前記凹部の底部にて前記処理ガスの吸着により形成された膜及び前記金属酸化膜をエッチングする工程を含む請求項2記載の成膜方法。
【請求項6】
前記処理ガスは、有機物を含有するガスである請求項1ないし5のいずれか一つに記載の成膜方法。
【請求項7】
前記処理ガスは、トリメチルシリル基を有する化合物を含む請求項6記載の成膜方法。
【請求項8】
基板に成膜ガスを供給してルテニウム膜を形成する基板処理装置において、
側壁が絶縁膜により構成される凹部が形成された前記基板に処理ガスを供給し、前記側壁を疎水化処理して前記成膜ガスの吸着を抑制するための処理ガス供給部と、
前記処理ガスが供給された前記基板の前記凹部に前記ルテニウム膜を充填するために、前記成膜ガスを供給する成膜ガス供給部と、
を含む基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、成膜方法及び基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置を製造するにあたり、基板である半導体ウエハ(以下、ウエハと記載する)の表面に形成された凹部内に配線としてルテニウム膜を形成する場合が有る。特許文献1では、当該凹部へのルテニウム膜の充填性を高めるために、ルテニウムを含む成膜ガスの吸着を抑制するための塩素ガスをウエハに供給した後で、当該成膜ガスを供給することについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、基板に形成された凹部への充填性が良好であるようにルテニウム膜を形成する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の成膜方法は、基板に成膜ガスを供給してルテニウム膜を形成する成膜方法において、
側壁が絶縁膜により構成される凹部が形成された前記基板に処理ガスを供給し、前記側壁を疎水化処理して前記成膜ガスの吸着を抑制する疎水化処理工程と、
前記基板に前記成膜ガスを供給して、前記凹部に前記ルテニウム膜を充填する成膜工程と、
を含む。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、基板に形成された凹部への充填性が良好であるようにルテニウム膜を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】本開示の一実施形態に係る処理がなされるウエハの縦断側面図である。
【
図3】疎水化処理時のウエハの変化を示す説明図である。
【
図4】前記処理を行う基板処理装置の平面図である。
【
図5】前記基板処理装置に設けられる処理モジュールの一例を示す縦断側面図である。
【
図8】評価試験で処理を行ったウエハの模式図である。
【
図9】評価試験で処理を行ったウエハの模式図である。
【
図10】評価試験で処理を行ったウエハの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の成膜方法の一実施形態である処理について、基板であるウエハAの縦断側面図である
図1、
図2を参照して説明する。
図1、
図2は、後述する一連の処理によってウエハAの表面が変化する様子を示しており、
図1Aはその処理前のウエハAについて示している。この処理前のウエハAが有する膜構造について説明する。
【0009】
ウエハAには、配線をなす金属膜としてW(タングステン)膜11が形成されており、このW膜11の上側に層間絶縁膜をなす絶縁膜12が設けられている。この絶縁膜12は、互いに積層されるSiN膜(窒化シリコン膜)13と、SiO2(酸化シリコン膜)膜14とにより構成されており、本例ではSiN膜13が下側に、SiO2膜14が上側に夫々位置している。
【0010】
上記の絶縁膜12には、トレンチ及びビアホールが形成されており、ビアホールはW膜に開口するように形成されている。従って、ウエハAの表面にはこれらのトレンチ及びビアホールからなる凹部15が形成されており、当該凹部15の側壁は、上記のSiN膜13及びSiO2膜14によって構成される。そして、W膜11のうち凹部15内に臨む表層の部位については、自然酸化されることでWOx(酸化タングステン)膜16として形成されている。つまり、凹部15の底部は金属酸化膜であるWOx膜16により構成されており、W膜11はこのWOx膜16に被覆された状態となっている。
【0011】
図1~
図2で説明する処理では、Ru(ルテニウム)膜形成用の成膜ガスを用いたCVD(Chemical Vapor Deposition)によって、凹部15に金属配線をなすRu膜17が埋め込まれるように成膜を行う。この成膜を行う前に、処理ガスを用いて当該凹部15の側壁の疎水化処理を行う。後に詳細を説明するように、その疎水化処理によって当該側壁に対する成膜ガスの吸着が抑制され、その結果、当該側壁におけるRu膜17の成膜及び成長が抑制される。そのため、Ru膜17は当該凹部15の底から上方へ向かうように成長し、凹部15の上部側の側壁から側方へ向けて成長したRu膜17によって凹部15内にRu膜17が充填される前に凹部15が閉塞されてしまうことが防止される。それ故に、成膜処理終了後において、当該Ru膜17にボイドと呼ばれる空隙が含まれることが防止される。
【0012】
また、上記のように凹部15内に形成されるRu膜17についてはW膜11に接するように当該W膜11上に積層され、W膜11とRu膜17との間の配線抵抗値が十分に低くなるようにする。そのようにRu膜17が形成されるように、当該Ru膜17の成膜を行う前に、WOx膜16及び上記の処理ガスの吸着によって凹部15の底部に形成される膜については除去される。なお、WOx膜16の除去によってウエハAの表面に露出するW膜11が酸化されることによって再度のWOx膜16の形成が防止されるように、
図1~
図2で示す一連の処理中、ウエハAの周囲の雰囲気は真空雰囲気に保たれる。
【0013】
以下、具体的な処理手順について説明する。先ず、ウエハAに対してハロゲン含有ガスとして例えばWF
6ガスが供給される(ステップS1)。それによりWOx膜16がエッチングされ、
図1Bに示すように凹部15の底にW膜11が露出する。
【0014】
続いて、ウエハAに疎水化処理用の処理ガスとして例えばTMSDMA(tri-methyl-silan di-methyl amine)を供給する(ステップS2)。有機物を含有するガスである当該TMSDMAガスと、SiO
2膜14の表層との反応について
図3に示している。この
図3に示すように、SiO
2膜14を構成するSi原子には水酸基が結合したものが含まれている。この水酸基とTMSDMAとが反応し、SiO
2膜14についてはトリシリルメチル基が導入され、疎水化される。後にRu膜を成膜するための成膜ガスを供給した際に上記の水酸基が存在すると、水酸基が有する極性によって当該成膜ガスのSiO
2膜14に対する吸着性が比較的高い状態となるが、上記の疎水化によって当該吸着性が低下する。なお、SiN膜13の表層についてもSiO
2膜14の表層と同様に、Si原子に結合した水酸基がTMSDMAと反応して疎水化され、成膜ガスの吸着性が低下する。
【0015】
以上に述べた反応によって疎水化された絶縁膜12(SiO
2膜14及びSiN膜13)の表層、(より詳しくは、凹部15の側壁の表層及び凹部15の外側の表層)について、疎水化層21として
図1C及び
図3に示している。また凹部15の底部にはTMSDMAガスが吸着して、吸着層22が形成される。
【0016】
その後、ウエハAに例えばAr(アルゴン)ガスを供給し、当該Arガスをプラズマ化させる(ステップS3)。後に例示するようにこの処理は、プラズマの活性種について凹部15の底部への指向性が高くなるように行われる。つまり、凹部15の底部のエッチング性は比較的高く、凹部15の側壁のエッチング性は比較的低い環境で処理が行われる。それにより、
図2Aに示すように吸着層22が除去されてW膜11が凹部15の底に露出する一方で、疎水化層21は凹部15の側壁に残留する。なお、このステップS3で、凹部15の外側に形成されていた疎水化層21は除去される。
【0017】
然る後、ウエハAに成膜ガスとして例えばRu
3(CO)
12ガスが供給されてCVDが行われる(ステップS4)。疎水化層21への当該Ru
3(CO)
12ガスの吸着が抑制され、既述したように、凹部15の側壁におけるRu膜の形成が抑制される。その一方で、凹部15の底部、即ちW膜11上には当該当該Ru
3(CO)
12ガスが吸着し、当該W膜11に接するようにRu膜17が形成される。そしてCVDが進行することで、既述したように凹部15の底部から上方へ向かってRu膜17が充填されるように成膜がなされる(
図2B)。
図2Cはこの充填が完了して、成膜ガスの供給が停止した際のウエハAを示している。
【0018】
上記のステップS1は金属膜を露出させる工程、ステップS2は疎水化処理工程、ステップS4は成膜工程に夫々相当する。ところで処理ガスであるTMSDMAガスが凹部15の底部に吸着することで、吸着層22が形成されるものとして述べた。ステップS1でWOx膜16が完全に除去されずに残留したり、完全に除去された後、雰囲気中の微量な酸素とW膜11とが反応して再度WOxが生成したりすることで、TMSDMAガスがこのWOxと反応することも考えられる。つまりこの吸着層22とは、W膜11上に吸着したTMSDMA自体であってもよいし、TMSDMAの吸着によって生じる反応生成物であってもよい。このように、処理ガスの吸着によって形成される膜とは、処理ガスそのものによって構成される膜には限られない。
【0019】
続いて、上記のステップS1~S4を行うことができる装置の一例である基板処理装置3について、
図4の平面図を参照しながら説明する。基板処理装置3は、ローダーモジュール31、ロードロックモジュール36、真空搬送モジュール37、処理モジュール41~44を備えている。処理モジュール41、42、43、44は、既述したステップS1、S2、S3、S4を夫々実施するモジュールである。
【0020】
ローダーモジュール31、ロードロックモジュール36、真空搬送モジュール37は、この順に直線状に横方向に並んで設けられている。以下の基板処理装置3に関する説明では、ローダーモジュール31が位置する側を前方側、真空搬送モジュール37が位置する側を後方側とする。また説明中の右側、左側は前方から後方へ向って見たときの右側、左側である。
【0021】
ローダーモジュール31は、内部が大気圧である筐体と、筐体内に設けられるウエハAの搬送機構32と、ロードポート33と、を備えている。ロードポート33は本例では3つ、上記の筐体の前方側に左右に並んで設けられている。各ロードポート33にはFOUP(Front Opening Unified Pod)と呼ばれる、ウエハAを格納する搬送容器34が載置される。また、後方に向けて見たときにローダーモジュール31の左方には、ウエハAの向きや偏心の調整を行うアライメントモジュール35が設けられている。上記の搬送機構32は例えば左右に移動可能な多関節アームによって構成されており、各ロードポート33上の搬送容器34と、アライメントモジュール35と、各ロードロックモジュール36との間でウエハAを搬送可能である。
【0022】
ロードロックモジュール36については、本例では2つ左右に並んで設けられている。ロードロックモジュール36は筐体を備えており、当該筐体は、その前方側、後方側に夫々設けられたゲートバルブGを介してローダーモジュール31、真空搬送モジュール37に接続されている。そして、筐体の前方側及び後方側のゲートバルブGが閉じた状態で、当該筐体内の圧力を大気圧と真空圧力との間で変更自在である。また、上記の筐体内には当該ウエハAが載置される不図示のステージが設けられており、当該ステージは、当該ロードロックモジュール36に各々アクセスする上記の搬送機構32及び後述の真空搬送機構38に対して、ウエハAを受け渡し可能に構成されている。
【0023】
真空搬送モジュール37は筐体を備えており、図示しない排気口を介して当該筐体内は排気され、真空雰囲気に保たれる。当該真空搬送モジュール37の筐体には、第1の処理モジュール41、第2の処理モジュール42、第3の処理モジュール43、第4の処理モジュール44が、各々ゲートバルブG1を介して接続されている。真空搬送モジュール37の筐体内には真空搬送機構38が設けられている。真空搬送機構38は、ロードロックモジュール36と、処理モジュール41~44の各々との間でウエハAを受け渡す。
【0024】
図5には、ステップS3のArプラズマ処理を行う処理モジュール43の概略構成を例示している。処理モジュール43は処理容器51を備えており、処理容器51におけるウエハAの搬送口がゲートバルブG1により開閉される。処理容器51の側壁の一部は、後述のステージ55を囲む円環状のダクト52により構成され、その内周面に沿ってスリット状の排気口53が設けられている。ダクト52に接続される排気機構54によって、処理容器51内が所望の圧力の真空雰囲気に保たれる。排気機構54は、例えば真空ポンプにより構成されている。
【0025】
処理容器51内には、真空搬送機構38との間でウエハAの受け渡しを行うための下方位置と、ウエハAを処理するための上方位置との間で昇降可能なステージ55が設けられ、ウエハAは当該ステージ55上に載置される。なお、ステージ55には昇降自在なピンが設けられ、上記のウエハAの受け渡しは当該ピンを介して行われるが、図示は省略している。また、ステージ55にはヒーター56が埋設されており、当該ステージ55に載置されたウエハAの温度が調整される。さらに、ステージ55には電極57が埋設されており、当該電極57には整合器58を介して高周波電源59が接続されている。この高周波電源59はウエハAにバイアスを印加する役割を有する。
【0026】
処理容器51の天井部にはステージ55に対向するようにシャワーヘッド61が設けられており、当該シャワーヘッド61には、整合器62を介してプラズマ形成用の高周波電源63が接続されており、上記の高周波電源59よりも高い高周波電力を供給する。上記のシャワーヘッド61と、上記のステージ55の電極57とは容量結合プラズマを形成するための平行平板電極をなし、シャワーヘッド61とステージ55との間がプラズマ形成空間64として構成されている。そして、シャワーヘッド61にはガス供給部65が接続されており、当該ガス供給部65からプラズマ形成用ガスとして、既述したArガスが当該シャワーヘッド61へ供給されて、ステージ55上においてヒーター56により所望の温度とされたウエハAに向けて供給される。そのようにガスが供給された際に高周波電源58、63がオンになり、プラズマが形成されて処理が行われる。
【0027】
高周波電源58によって上記のようにバイアスが印加されることによって、プラズマの活性種を構成するイオンがウエハAに引き込まれるため、上記したように凹部15の側壁に対して凹部15の底部のエッチング選択性は比較的高い。なお、プラズマにより凹部のエッチングを行うにあたり、低い圧力にするほど凹部の底部へのエッチング選択性が高くなることが知られている。そのため、この処理モジュール43でのエッチングの際に、処理容器51内を比較的低い圧力、例えば0.7Pa以下の圧力とすることが好ましい。
【0028】
処理モジュール41、42、44については、既述した処理モジュール43と概ね同様の構成であるので図示は省略し、処理モジュール43との差異点を中心に説明する。その差異点としては、プラズマ処理が行われないので高周波電源58、63及び整合器57、62が設けられていないこと、及びガス供給部46からシャワーヘッド61にはArガスに代えて、処理モジュールで行う処理に応じたガスが供給されることが挙げられる。具体的に述べると、処理モジュール41ではWF6ガスが、処理モジュール42ではTMSDMAガスが、処理モジュール44ではRu3(CO)12ガスが夫々、シャワーヘッド61に供給される。処理モジュール42のガスシャワーヘッド61は処理ガス供給部に、処理モジュール44のガスシャワーヘッド61は成膜ガス供給部に夫々相当する。
【0029】
図4に戻って説明すると、基板処理装置3はコンピュータである制御部30を備えており、この制御部30は、プログラムを備えている。プログラムには、既述したウエハAの処理及びウエハAの搬送が行われるように命令(各ステップ)が組み込まれており、このプログラムは、記憶媒体、例えばコンパクトディスク、ハードディスク、DVD等に格納され、制御部30にインストールされる。制御部30は当該プログラムにより基板処理装置3の各部に制御信号を出力し、各部の動作を制御する。具体的には処理モジュール41~44の動作、ゲートバルブG、G1の開閉、搬送機構32及び真空搬送機構38の動作、ロードロックモジュール36内の圧力の切替え、真空搬送モジュール37の圧力の調整などの各動作が制御される。上記の処理モジュール41~44の動作の制御とは、具体的には例えばヒーター56への電力供給によるウエハAの温度制御、ガス供給部65から処理容器51内へのガスの給断の制御が含まれる。また、処理モジュール43については、高周波電源58、63のオンオフによるプラズマの形成、及びバイアス印加の制御についても含まれる。
【0030】
基板処理装置3におけるウエハAの搬送経路を述べると、ウエハAは先ず、搬送容器34→ローダーモジュール31→ロードロックモジュール36→真空搬送モジュール37の順で搬送される。そして、ウエハAは処理モジュール41→真空搬送モジュール37→処理モジュール42→真空搬送モジュール37→処理モジュール43→真空搬送モジュール37→処理モジュール44の順で搬送される。それにより、ウエハAは上記したステップS1~S4の処理を順番に受ける。その後、ウエハAは真空搬送モジュール37→ロードロックモジュール36→ローダーモジュール31の順で搬送されて、搬送容器34に戻される。
【0031】
なお、ロードロックモジュール36の筐体内の圧力は、真空搬送モジュール37へのウエハAの搬送時には大気圧から真空に、ローダーモジュール31へのウエハAへの搬送時には真空から大気圧に切り替えられる。そして、このようにロードロックモジュール36を介して真空搬送モジュール37に搬入されてからロードロックモジュール36を介して真空搬送モジュール37から搬出されるまでの間、ウエハAは真空搬送モジュール37と各処理モジュール41~44の処理容器51との間を搬送される。真空搬送モジュール37内及び各処理容器51内は真空雰囲気に保たれているため、上記したようにステップS1~S4の一連の処理が行われる間、ウエハAは真空雰囲気中を移動し、大気雰囲気には曝されない。
【0032】
以上に述べたように、基板処理装置3おける処理によればウエハAの凹部15には、良好な充填性をもってRu膜17を埋め込むことができる。さらに、Ru膜17とW膜11との接続が担保されるので、これらRu膜17とW膜11との間の抵抗値を低く抑えることができる。以上のことから、ウエハAから製造される半導体製品についての歩留りの低下を防止することができる。
【0033】
ところでステップS1において、WOx膜16をエッチングするためにウエハAに供給するハロゲン含有ガスとしては、WF6ガスに限られない。具体的には例えばWCl5、WCl6、ClF3、SOCl2などのハロゲン含有ガスを用いることができる。なお、このようにハロゲン含有ガスを用いてエッチングを行うことで、プラズマを用いる必要が無い。そのためプラズマによる絶縁膜12へのダメージが防止され、より確実に歩留りの低下を防止することができるため好ましい。
【0034】
ステップS2においては、TMSDMAガス以外のガスを用いて疎水化層21を形成してもよい。後述の評価試験にてTMSDMAガスを用いることでRu膜の形成及び成長が阻害される効果が確認されているので、TMSDMAと同様にトリメチルシリル基を有して、トリメチルシリル化を行うことができる化合物のガスを用いる場合には、同様の効果が得られると考えられる。具体的には、そのトリメチルシリル基を有するガスとしては、例えば、HMDS(hexamethyl disilazane)、TMSDEA(N-Trimethylsilyldiethylamine)、BSA(N,O-bis(trimethylsilyl)acetamide)などのガスが挙げられる。
【0035】
またステップS3において、既述したように比較的高い選択性をもって凹部15の底部のエッチングが行われればよいため、Arプラズマを用いることには限れず、プラズマを構成するガス種については適宜選択し得る。なお、このステップS3について容量結合プラズマを用いて行う例を示したが上記の選択性が高くなればよく、容量結合プラズマを形成することには限られない。例えば、上記の高周波電源63は処理容器51の上方のコイルに高周波を供給することで、処理容器51内に誘導結合プラズマが形成される装置構成であってもよい。その場合にも、ステージ55の電極56にバイアスを印加するために高周波電源59から高周波が供給される構成とすることが好ましい。その他には、例えばマイクロ波の照射によるプラズマを形成することで処理を行ってもよい。
【0036】
さらにステップS4において成膜ガスとしては、Ru3(CO)12ガスを用いることには限られない。例えば、(2,4-dimethylpentadienyl)(ethylcyclopentadienyl)ruthenium[(Ru(DMPD)(EtCp)]、bis(2,4-dimethylpentadienyl)Ruthenium[Ru(DMPD)2]、(4- dimethylpentadienyl)(methylcyclopentadienyl) Ruthenium[(Ru(DMPD)(MeCp)]、Bis(Cyclopentadienyl)Ruthenium[(Ru(C5H5)2]、Cis-dicarbonyl bis(5-methylhexane-2,4-dionate)ruthenium(II)、bis(ethylcyclopentadienyl)Ruthenium(II)[Ru(EtCp)2]、Ru(chd)(ipmb)、Ru(EtBz)(EtCHD)等を含むガスをRu3(CO)12の代りに用いてRu膜17を形成することができる。
【0037】
ところでステップS1でWOx膜16が完全に除去され、さらにステップS2においてTMSDMAガスがウエハAの表面に残留しにくいようにウエハAの温度などの処理条件を適宜設定することで、当該ステップS2の終了後に、凹部15の底部に吸着層22が形成されていないことも考えられる。その場合には、そのステップS2に続けてステップS4のRu膜17の埋め込みを行えばよい。つまり、ステップS3のプラズマ処理が行われない処理フローとしてもよい。ただし、より確実に凹部15の底部にW膜11を露出させて、当該W膜11とRu膜17との接続を確実に行うために、ステップS3を行うことが好ましい。
【0038】
また、ステップS1のWOx膜16のエッチング処理を行わず、ステップS2の疎水化処理については凹部15の底部に当該WOx膜16が形成されたままの状態で行うようにしてもよい。つまり、ステップS2の処理終了時にはWOx膜16上に吸着層22が積層されるように処理を行う。その場合、ステップS3では凹部15の底部における吸着層22及びWOx膜16をエッチングしてW膜11を露出させた後、ステップS4のRu膜17の成膜を行う。ただしそのように処理を行う場合、ステップS3でウエハAがプラズマに曝される時間が比較的長くなるおそれが有るので、凹部15の側壁の疎水化層21のエッチング量が大きくなってしまうことが考えられる。従って、そのような疎水化層21のエッチングを抑えて、より確実に当該側壁からのRu膜17の成長を防止するために、ステップS1の処理を行うことが好ましい。
【0039】
ところで、基板処理装置3ではステップS1~S4を夫々異なる処理容器51内で行う装置構成であるが、これらステップS1~S4のうちの複数のステップについて一つの処理容器51内で行われる装置構成であってもよい。ただし、これまでに述べたようにRu膜17を埋め込むにあたり、少なくともステップS2の疎水化処理、ステップS4のRuの成膜処理が行われるが、これらステップS2、S4については互いに異なる処理容器51内で行われるようにすることが好ましい。それは、ステップS2では処理ガスの高い反応性を得るためにウエハAは例えば200℃以上の温度、より具体的には例えば200℃~400℃の温度に加熱され、その一方で、ステップS4では良好な成膜がなされるようにウエハAはステップS2とは異なる温度、例えば200℃より低い温度に加熱されるためである。つまり、一つの処理容器51で行うとステージ55の温度変更が必要になるため、その温度変更を不要にして装置のスループットを向上させる観点から、上記のように別々の処理容器51でステップS2、S4を行うことが好ましい。
【0040】
W膜11上にRu膜17を積層する例を示したが、W膜以外の他の金属膜上にRu膜17を積層してもよい。具体的には例えばRu膜やMo(モリブデン)膜上に、Ru膜17を成膜してもよい。さらに凹部15の側壁をなす絶縁膜12について、SiN膜13上にSiO2膜14が積層される構成のものを示したが、そのような構成に限られず、積層の順番は逆であってもよいし、SiN膜13及びSiO2膜14のうちの一方の膜のみによって絶縁膜12が構成されていてもよい。
【0041】
なお、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更、及び/または組み合わせがなされてもよい。
【0042】
〔評価試験〕
以下、本技術に関連して行われた評価試験について説明する。
・評価試験1
酸素を含む雰囲気下で加熱されることで、表面にSiO2膜が形成されたシリコン製のウエハAを用意した。そして評価試験1-1として、そのウエハAの表面にTMSDMAガスを供給して疎水化処理を行った後、当該ウエハAの中心部、周端部、中間部(中心部と周端部との中間位置)に夫々純水を滴下して、当該純水の接触角を測定した。また、評価試験1-2として、TMSDMAガスをウエハAに供給しないことを除いて評価試験1-1と同様の試験を行い、ウエハAの表面の各位置の接触角を測定した。
【0043】
評価試験1-1において、中心部、中間部、周端部における接触角は、夫々27.28°、27.8°、28.51°であった。評価試験1-2において、中心部、中間部、周端部における接触角は、夫々87.32°、87.19°、87.91°であった。このように評価試験1-1のウエハAの各部で測定された接触角は、評価試験1-2のウエハAの各部で測定された接触角よりも大きい。このようにウエハAにTMSDMAガスを供給することによって、SiO
2膜について疎水化がなされたことが確認されたので、
図3で説明した反応によって当該SiO
2膜のトリメチルシリル化が起きたと考えられる。
【0044】
・評価試験2
評価試験2-1として、評価試験1で用いたものと同様のウエハAの表面にTMSDMAガスを供給した後、そのウエハAをArガス及びH2ガスのプラズマに曝した。即ち、TMSDMAによって処理されたウエハAの表面が、プラズマによりエッチングされるように処理を行った。その後、実施形態のステップS4として説明したように、ウエハAの表面にRu膜の成膜を行った。このRu膜の成膜は、ウエハA毎に成膜時間(成膜ガスの供給時間)を変更して行った。そして蛍光X線分析(X-Ray Fluorescence Spectrometry:XRF)により、ウエハA毎に複数箇所におけるRu膜の膜厚の推定を行い、その膜厚の平均値と成膜時間との関係を調べた。
【0045】
評価試験2-2として、TMSDMAガスをウエハAの表面に供給した後、プラズマ処理を行わないことを除いて評価試験2-1と同様の試験を行った。そして、評価試験2-3として、TMSDMAガスを供給しないことを除いて評価試験2-1と同様の処理を行った。従ってこの評価試験2-3としては、プラズマによりSiO2膜の表面をエッチングした後、Ru膜を成膜している。また評価試験2-4として、プラズマによるエッチングを行わないことを除いて、評価試験2-3と同様の試験を行った。従って、この評価試験2-4では評価試験2-1~2-3と異なり、Ru膜の形成前におけるウエハAの表面のSiO2膜に対する処理を行っていない。
【0046】
以上のように各試験を行っているので、評価試験2-2のみTMSDMAによって疎水化されたSiO
2膜に対してRu膜が形成されている。
図6は評価試験2の結果を示すグラフであり、当該グラフの横軸、縦軸は、成膜時間(単位:秒)、Ru膜の膜厚の平均値(単位:nm)を夫々示している。グラフに示すように評価試験2-1、2-3、2-4の結果は概ね同じであり、成膜時間が1000秒以下の範囲において成膜時間に比例して膜厚の平均値が上昇している。
【0047】
しかし評価試験2-2については、成膜時間が1000秒以下の範囲では膜厚の平均値は0nm、即ち成膜がなされていないという結果になった。そして、この評価試験2-2では成膜時間が3500秒以上の範囲にて、Ru膜の膜厚の平均値と成膜時間とが概ね比例する結果となった。この3500秒以上の範囲における膜厚の平均値から得られる近似直線の傾きから、成膜時間が約3400秒であるときに成膜が開始されるものと推定される。さらに、その評価試験2-2の近似直線の傾きは、成膜時間が1000秒以下の範囲における評価試験2-1、2-3、2-4の各々の膜厚の平均値から得られる近似直線の傾きよりも若干小さい。なお、これらの評価試験2-1~2-4の近似直線は、
図6のグラフ中に点線で表示している。
【0048】
この評価試験2の結果及び上記の評価試験1の結果から、TMSDMAでSiO2膜を疎水化処理することで、成膜ガスの供給からRu膜の成膜が開始されるまでの時間を長くすることができ、成膜の開始後も膜厚の増加速度を小さくすることができることが確認された。従って既述した実施形態で述べたように、凹部15の側壁を疎水化処理することで当該側壁におけるRu膜の形成、成長を抑制することができることが推定され、既述した効果が得られると考えられる。
【0049】
・評価試験3
評価試験2-1~2-4で説明した処理を行った各ウエハAについて、Ru膜の抵抗値を測定し、当該抵抗値と、XRFによって推定されるRu膜の膜厚との関係を調べた。
図7はこの評価試験3の結果を示すグラフであり、当該グラフの横軸、縦軸は膜厚の平均値(単位:nm)、Ru膜の抵抗値の平均値(単位:Ω/sq)を夫々示している。グラフに示すように、評価試験2-1、2-3、2-4で述べた処理を行ったウエハAについては膜厚の平均値が大きいほど抵抗値の平均値が小さい結果となった。一方、評価試験2-2で述べた処理を行ったウエハAについては膜厚の平均値に関わらず、Ru膜の抵抗値は測定不能であった。
【0050】
・評価試験4
評価試験4として、評価試験2-2で述べた処理を行ったウエハAについて、透過電子顕微鏡(TEM)により表面の断面画像を取得した。なお、この画像を取得したウエハAについて、XRFにより推定されるRuの膜厚は18nmである。この断面画像の模式図を
図8として示しており、図中でウエハAを構成しているSi層を23、Si層の表面のSiO
2膜を24、SiO
2膜24上のRu膜を25として夫々示している。SiO
2膜24上において分散するようにRu分子が集合した核が形成されている。つまりRu膜25はSiO
2膜24上に点在するように形成されており、連続した膜とはなっていない。従って、この評価試験4から得られたTEM画像からはSiO
2膜を疎水化処理することによって、成膜ガスの吸着が抑制されてRu膜の形成、成長について抑制されることが分かる。また、このようにRu膜25がSiO
2膜24全体を被覆するように形成されていないため、上記した評価試験3において、膜の抵抗値が測定不能であったことが確認された。
【0051】
・評価試験5
評価試験5として、SiO2膜14に複数の凹部が形成されたウエハAに対して、実施形態で説明したステップS2~S4の処理を行うことで、当該凹部へのRu膜17の埋め込みを行い、その後にTEM画像を取得して凹部へのRu膜17の充填状態を確認した。この評価試験5は複数のウエハAに対して行っており、ステップS4の成膜ガスの供給については、35秒を1サイクルとしてウエハA毎にサイクル数を変更している。つまり成膜ガスの供給時間を変更して、各ウエハAに対して処理を行っている。具体的にサイクル数は、4サイクル、8サイクル、16サイクルに夫々設定した。
【0052】
そして比較試験として、ステップS2を行わないことを除いては、評価試験5と同様の試験を行い、評価試験5及び比較試験で各々取得されるTEM画像を比較した。なお、評価試験5及び比較試験の両方で、ステップS3におけるArプラズマによる処理時間は、7秒に設定している。
【0053】
図9、
図10は4サイクルの成膜ガスの供給を行ったウエハAから得たTEM画像の模式図であり、
図9が評価試験5のウエハAの画像を示し、
図10が比較試験のウエハAの画像を示している。各図中では、上記の凹部を19として示している。この4サイクルの成膜ガスの供給では、評価試験5及び比較試験の両方で凹部19へのRu膜17の充填が完了しておらず、また、凹部19の底部の他に、凹部19の側壁にRu膜17が形成されていることが確認された。評価試験5のウエハAでは、凹部19の底部に形成されたRu膜17の膜厚の平均値は27.3nm、凹部19の側壁に形成されたRu膜17の膜厚の平均値は、3.2nmであった。比較試験のウエハAでは、凹部19の底部に形成されたRu膜17の膜厚の平均値は22.8nm、凹部19の側壁に形成されたRu膜17の膜厚の平均値は、3.7nmであった。
【0054】
8サイクル、16サイクルの成膜ガスの供給を夫々行った評価試験5のウエハAのTEM画像及び比較試験のウエハAのTEM画像は、凹部19へのRu膜の充填が完了していることが示されたが、一部の凹部19についてはボイドの形成が見られた。評価試験5、比較試験の夫々について、全ての凹部19の数に対するボイドが形成されずに正常にRu膜17が埋め込まれた凹部19の数の割合(以下、正常な埋め込み割合と記載する)を算出した。この正常な埋込の割合について、評価試験5では8サイクルで88%、16サイクルで58%であった。比較試験では8サイクルで54%、16サイクルで42%であった。
【0055】
上記したように4サイクルの場合はRu膜17について、評価試験5の方が比較試験よりも底部の膜厚が大きく、且つ側壁の膜厚が小さい。実施形態で述べたように、側壁における膜厚の増大を抑えて底部からRu膜17を成長させることで、凹部19へRu膜17が充填される前に凹部19が閉塞されることを防止できるので、評価試験5の方が望ましい形態でRu膜17の充填が進行している。そして8サイクル及び16サイクルの場合は、いずれも評価試験5の方が正常な埋め込み割合が高い。このような結果が得られたことから、本技術の効果が確認された。
【0056】
なお、評価試験2~4ではTMSDMAガスによる疎水化処理によってRu膜17の形成が比較的大きく抑制される結果となった。その一方で、評価試験5では凹部19の側壁においてRu膜17の形成、成長が起きている。このような結果となったのは、評価試験5ではArプラズマに凹部19の側壁が曝されたことで、当該側壁に形成された疎水化層21の一部が除去され、その効果が若干低減したことが考えられる。実施形態で記載したようにプラズマ形成時の処理条件を適宜調整し、この側壁のエッチングを抑えることで、さらに側壁からのRu膜17の成長を抑えて、より良好な埋め込み特性が得られるものと考えられる。
【符号の説明】
【0057】
A ウエハ
12 絶縁膜
15 凹部
17 Ru(ルテニウム)膜