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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023058973
(43)【公開日】2023-04-26
(54)【発明の名称】揮散装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/12 20060101AFI20230419BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20230419BHJP
   B65D 85/00 20060101ALI20230419BHJP
   A01M 1/20 20060101ALI20230419BHJP
【FI】
A61L9/12
B65D83/00 F
B65D85/00 A
A01M1/20 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021168812
(22)【出願日】2021-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】000186588
【氏名又は名称】小林製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大原 大彌
(72)【発明者】
【氏名】小岩 世梨花
【テーマコード(参考)】
2B121
3E068
4C180
【Fターム(参考)】
2B121AA11
2B121CA02
2B121CA16
2B121CA44
2B121CA66
2B121CA75
2B121CC02
2B121CC31
2B121EA01
2B121FA02
3E068AA40
3E068AB10
3E068AC07
3E068BB01
3E068BB15
3E068CC01
3E068CE02
3E068CE03
3E068CE08
3E068CE20
3E068DD07
3E068DD08
3E068DD31
3E068DE18
3E068EE40
4C180AA02
4C180AA13
4C180AA18
4C180CA06
4C180GG10
4C180GG17
4C180KK05
4C180LL20
(57)【要約】
【課題】薬剤容器を開封した後、薬剤容器内の薬剤が操作部を伝って筐体の外に漏れるのを防ぐことができる揮散装置を提供する。
【解決手段】揮散装置1は、載置面1Gに載る底部を有し、薬剤1Yが入った薬剤容器4を収容可能に構成された筐体2と、筐体2に対し第一位置と第二位置との間で移動可能に設けられた操作部31を有し、操作部31が第二位置へ移動すると薬剤容器4を開封するように構成された可動体3と、操作部31の第一位置と第二位置との間の移動を案内するガイド265と、を備える。底部が載置面に載ったときに、ガイド265の第一位置側の端部である第一端部1Eが、ガイド265の第二位置側の端部である第二端部2Eよりも低い位置にある。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置面に載る底部を有し、薬剤が入った薬剤容器を収容可能に構成された筐体と、
前記筐体に対し第一位置と第二位置との間で移動可能に設けられた操作部を有し、前記操作部が前記第二位置へ移動すると前記薬剤容器を開封するように構成された可動体と、
前記操作部の前記第一位置と前記第二位置との間の移動を案内するガイドと、
を備え、
前記底部が載置面に載ったときに、前記ガイドの前記第一位置側の端部である第一端部が、前記ガイドの前記第二位置側の端部である第二端部よりも低い位置にある、
揮散装置。
【請求項2】
前記ガイドは、前記第一端部から前記第二端部まで直線状である、
請求項1に記載の揮散装置。
【請求項3】
液状の薬剤が収容された薬剤容器を更に備え、
前記薬剤容器は、
一面に開口面を有し、前記薬剤が収容された収容部と、
前記収容部の前記開口面の外周に沿って設けられたフランジ部と、
前記開口面を閉じるように前記フランジ部に固定された第1膜と、
前記第1膜の外側の面に配置され、弾性変形可能な第2膜と、
を有し、
前記可動体は、前記操作部が前記第二位置へ移動すると、前記第2膜を介して前記第1膜を破断させる突入部を有している、
請求項1又は請求項2に記載の揮散装置。
【請求項4】
前記可動体は、複数の前記突入部を備える、
請求項3に記載の揮散装置。
【請求項5】
前記突入部は、錘状に形成されている、
請求項3又は請求項4に記載の揮散装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、揮散装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の揮散装置(特許文献1では、揮発性組成物ディスペンサ)が開示されている。特許文献1に記載の揮発性組成物ディスペンサは、ハウジング内にカートリッジが収容されている。ハウジングには、ボタンが取り付けられている。カートリッジは、ボタンに対して直接押される位置に配置された膜と、揮発性組成物を覆う基材と、膜と基材との間に配置された破裂要素と、を備える。
【0003】
ボタンをハウジング内に押し込むことによって、膜と共に破裂要素が移動し、当該破裂要素が基材を破断させることで、揮発性組成物が膜を濡らす。これによって、揮発性組成物は、膜から揮発することで、揮発性組成物ディスペンサが置かれている空間に拡散される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2019-514495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載の揮発性組成物ディスペンサでは、破裂要素が基材を破断した後、破裂要素は元の位置に復帰するものの、ボタンは膜に接触したままとなる。このため、特許文献1に記載の揮発性組成物ディスペンサでは、膜を濡らした揮発性組成物が、揮発する前にボタンに伝い、ハウジングの外に漏れることがあった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、薬剤容器を開封した後、薬剤容器内の薬剤が操作部を伝って筐体の外に漏れるのを防ぐことができる揮散装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の揮散装置は、載置面に載る底部を有し、薬剤が入った薬剤容器を収容可能に構成された筐体と、前記筐体に対し第一位置と第二位置との間で移動可能に設けられた操作部を有し、前記操作部が前記第二位置へ移動すると前記薬剤容器を開封するように構成された可動体と、前記操作部の前記第一位置と前記第二位置との間の移動を案内するガイドと、を備える。前記底部が載置面に載ったときに、前記ガイドの前記第一位置側の端部である第一端部が、前記ガイドの前記第二位置側の端部出る第二端部よりも低い位置にある。
【0008】
また、本開示の揮散装置では、前記ガイドは、前記第一端部から前記第二端部まで直線状であることが好ましい。
【0009】
また、本開示の揮散装置は、液状の薬剤が収容された薬剤容器を更に備え、前記薬剤容器は、一面に開口面を有し、前記薬剤が収容された収容部と、前記収容部の前記開口面の外周に沿って設けられたフランジ部と、前記開口面を閉じるように前記フランジ部に固定された第1膜と、前記第1膜の外側の面に配置され、弾性変形可能な第2膜と、を有する。前記可動体は、前記操作部が前記第二位置へ移動すると、前記第2膜を介して前記第1膜を破断させる突入部を有していることが好ましい。
【0010】
また、本開示の揮散装置では、前記可動部は、複数の前記突入部を備えることが好ましい。
【0011】
また、本開示の揮散装置では、前記突入部は、錘状に形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本開示の揮散装置は、薬剤容器を開封した後、薬剤容器内の薬剤が操作部を伝って筐体の外に漏れるのを防ぐことができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施形態に係る揮散装置の背面側からみた斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る揮散装置の正面側からみた斜視図である。
図3図3は、実施形態に係る揮散装置の分解斜視図である。
図4図4(A)は、実施形態に係る揮散装置のフレームと可動体との分解斜視図である。図4(B)は、図4(A)を組み立てた斜視図である。
図5図5(A)は、図4(B)のA-A線断面図である。図5(B)は、図5(A)において、操作部を第二位置に移動させた断面図である。
図6図6(A)は、実施形態に係る揮散装置の可動体を正面側からみた斜視図である。図6(B)は、実施形態に係る揮散装置の可動体を背面側からみた斜視図である。
図7図7(A)は、実施形態に係る揮散装置において、可動体の動きを説明するための説明図である。図7(B)は、実施形態に係る揮散装置において、操作部が第二位置にあるときの、可動体の動きを説明するための説明図である。
図8図8(A)(B)は、実施形態に係る揮散装置において、ガイド部の機能を説明する拡大図である。
図9図9は、実施形態に係る揮散装置において、振動部の拡大斜視図である。
図10図10(A)から(G)は、実施形態に係る揮散装置において、振動子と接触部との動きを説明する説明図である。
図11図11は、実施形態に係る揮散装置の薬剤容器の斜視図である。
図12図12は、実施形態に係る薬剤容器の分解斜視図である。
図13図13は、実施形態に係る薬剤容器の断面図である。
図14図14(A)から(C)は、実施形態に係る薬剤容器の破断膜に穴を開けるときの状態を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<実施形態>
(1)全体
本実施形態に係る揮散装置1は、内部に収容された薬剤容器4(図3等参照)から薬剤1Yを揮散させ、揮散装置1が配置された空間に薬剤1Yを拡散する装置である。揮散装置1は、図1に示すように、薬剤容器4を収容する筐体2と、筐体2に対して移動する可動体3と、を備える。可動体3が筐体2に対して移動することで、薬剤容器4が開封され、薬剤容器4内の薬剤1Yが揮散し始める。本実施形態に係る揮散装置1は、図2に示すように、載置面1Gに載せて使用される。
【0015】
薬剤1Yは、揮発性を有する液状の薬剤である。薬剤1Yとしては、特に制限はなく、例えば、芳香剤、消臭剤、防虫剤、又はこれらの混合物等が挙げられる。また、薬剤1Yには、目的に応じて添加物が含まれる。添加物としては、例えば、香料、消臭成分、防虫成分、着色料等が挙げられる。
【0016】
(2)筐体
筐体2は、揮散装置1の外殻を構成する。筐体2は、本体部21と、脚部22と、を備える。本体部21の正面及び背面は、水平面に対して傾斜している。ここでは、本体部21の正面に直交する方向に沿って本体部21を見た場合(これを本体部21の「正面視」という)に、左右方向に平行な方向を「幅方向」とし、幅方向に直交する方向を「長さ方向」として定義する。また、幅方向と長さ方向に直交する方向(すなわち、本体部21の正面に直交する方向)を「厚さ方向」として定義する。以下の説明において、本体部21の長さ方向は、単に「長さ方向」と記載される。筐体2の幅方向は、単に「幅方向」と記載される。筐体2の厚さ方向は、単に「厚さ方向」と記載される。
【0017】
本体部21は、扁平な箱状に形成されており、正面視略矩形状に形成されている。ここでいう「扁平」とは、厚さ方向の寸法が、幅方向の寸法及び長さ方向の寸法よりも短い形状を意味する。長さ方向は、載置面1Gに載る脚部22の下面(筐体2の底部という場合がある)に対して傾斜している。長さ方向と脚部22の下面とのなす角(側面視におけるなす角)は、例えば、45°以上90°未満である。
【0018】
筐体2は、図3に示すように、脚部22並びに本体部21の背面及び側周面を構成するフレーム23と、本体部21の正面を構成するカバー29と、を備える。筐体2は、フレーム23とカバー29とを組み立てることで中空状に構成される。筐体2の材質としては、特に制限はなく、例えば、合成樹脂、金属、パルプ、カーボン、セラミック等が挙げられる。
【0019】
(2.1)フレーム
フレーム23は、筐体2の骨格をなす部分である。フレーム23は、厚さ方向の正面側の面に開口面を有する容器状に形成されている。フレーム23は、背板部24と、側板部28と、を備える。
【0020】
背板部24は、本体部21の背面を構成する部分である。背板部24は、水平面に対して傾斜しており、背板部24の主面は厚さ方向に向いている。背板部24は、図4に示すように、複数の通気口25と、取付け部26と、を備える。
【0021】
通気口25は、薬剤容器4から揮散した薬剤1Yが通る開口である。通気口25は、背板部24を貫通している。複数の通気口25は、背板部24の中央部分(すなわち、取付け部26)以外の部分に形成されている。各通気口25の形状としては、部位に応じて、矩形状、三角形状又は台形状等に形成されているが、これに限らず、例えば、円形状、楕円形状、五角形状、六角形状、網目状等に形成することもできる。
【0022】
取付け部26は、可動体3を取り付けるための部分である。取付け部26は、背板部24の幅方向の中央部で、かつ長さ方向の中央部の一範囲をなす部分で構成される。取付け部26は、図4(A)に示すように、操作部開口261と、複数のガイド部263と、振動部27と、を備える。
【0023】
操作部開口261は、可動体3の操作部31が通される開口である。操作部開口261は、略矩形状に形成されている。操作部開口261に対して、後述の操作部31が、筐体2の内側から外側に向かって通され、筐体2から露出する。操作部開口261内において、操作部31は、厚さ方向に沿って移動し得る。
【0024】
取付け部26は、操作部開口261のほか、複数のガイド部263と振動部27とを備えるが、ガイド部263と振動部27については、可動体3を説明した後に説明する。
【0025】
側板部28は、背板部24の外周から厚さ方向に突き出た部分である。側板部28の突出先端によってフレーム23の開口面を構成する。側板部28は、筐体2の側周面を構成する。本実施形態に係る揮散装置1では、側板部28には通気口25は形成されていないが、通気口25が形成されていてもよい。
【0026】
(2.2)カバー
カバー29は、フレーム23の正面の開口面を閉じる部材である。カバー29は、図3に示すように、フレーム23内に、可動体3及び薬剤容器4を収容した状態で、フレーム23の開口面を閉じる。カバー29は、薬剤容器4内の薬剤1Yの残量を視認できる残量表示窓291を有する。残量表示窓291は、カバー29本体に形成された長さ方向に延びる貫通穴294と、貫通穴294を覆う透明板293と、で構成されている。貫通穴294は、筐体2の内部に収容された薬剤容器4に対応する位置に形成されている。
【0027】
(3)可動体
可動体3は、筐体2に対して、移動可能に設けられた部材である。可動体3は、図6に示すように、操作部31と、可動部32と、を備える。操作部31は、図5に示すように、厚さ方向に沿って移動し得る。操作部31は、初期の位置(可動部32が背板部24に当たる位置;図5(A)参照)と、可動部32が薬剤容器4を開封する位置(図5(B)参照)との間で移動可能に構成されている。本実施形態では、操作部31の移動範囲のうち、初期の位置を「第一位置」とし、可動部32が薬剤容器4を開封する位置を「第二位置」として定義する。
【0028】
本実施形態では、操作部31、及び可動部32は、一体に成形されている。可動体3の材料としては、特に制限はなく、例えば、合成樹脂、金属、パルプ、カーボン等が挙げられる。
【0029】
(3.1)操作部
操作部31は、ユーザによって操作される部分である。操作部31は、上述した通り、筐体2の背板部24の操作部開口261を通って、筐体2から露出する。本実施形態に係る操作部31は、厚さ方向に沿って、第一位置から第二位置へ移動可能である。第一位置にある操作部31をユーザが筐体2に向かって押し込むことで、可動体3を移動させることができる。
【0030】
操作部31は、図6(B)に示すように、可動部32から厚さ方向の背面側に向かって突き出している。操作部31は、直方体状に形成されているが、例えば、円筒状、円柱状、半球状、円錐台状、角錐台状等、種々の形状を採ることができる。
【0031】
(3.2)可動部
可動部32は、可動体3の主体を構成する部分である。可動部32は、操作部31と一体に動く。可動部32は、長さ方向に平行な長軸(言い換えると「長手軸」)を有する長円形状に形成されている。可動部32は、図6(A)に示すように、長手軸に沿う方向に離れて形成された複数(ここでは二つ)の突入部321と、長手軸に直交する短手軸に沿って離れた一対の被ガイド部322と、を備える。
【0032】
各突入部321は、図5(A)に示すように、操作部31が第一位置にあると、薬剤容器4に対して離れている。一方、各突入部321は、図5(B)に示すように、操作部31が第二位置に移動すると、薬剤容器4に対して穴を開け、薬剤容器4を開封する。複数の突入部321は、図6(A)に示すように、可動部32の長手軸に沿う方向の両端部に形成されている。各突入部321は、可動部32の移動方向の第一位置側の面から突き出している。各突入部321の形状としては、例えば、錘状(円錐状、角錘状)、針状、棒状等が挙げられるが、円錐状であることが好ましい。
【0033】
本明細書でいう「錘状」とは、突出先端が尖った立体形状を意味する。突入部の先端は、必ずしも鋭利な先端である必要はなく、曲率半径が小さい半球面状の先端であってもよい。
【0034】
複数の突入部321は、可動部32の長手軸方向(すなわち、長さ方向)に離れている。これによって、図5に示すように、薬剤容器4に対して、薬剤容器4の中央よりも上方と下方に穴を開けることができ、薬剤容器4内の気相に対応する部分と液相に対応する部分との両方に穴を開けることができる。この結果、複数の穴のうちの上方の穴を空気取り込み穴とし、下方の穴を薬剤通過用の穴とすることができる。このため、薬剤容器4は、薬剤1Yを吐出しやすくでき、薬剤1Yの安定した揮発量を維持できる。可動部32の長手軸方向に並ぶ突入部321のうちの下方の突入部321は、できる限り容器本体41の開口縁に近い位置に穴を開けることが好ましい。なお、上方とは、揮散装置1を載置面1Gに置いた状態における上方を意味する。下方とは、揮散装置1を載置面1Gに置いた状態における下方を意味する。
【0035】
図6(A)に示すように、被ガイド部322は、ガイド部263と嵌まり合って、ガイド部263によって案内される部分である。本実施形態に係る被ガイド部322は、短手軸方向(幅方向)に離れた一対の凹状の溝3221で構成されている。各溝3221は、可動部32の移動方向(厚さ方向)に沿って延びている。一対の溝3221の開口面は、互いに反対方向を向いている。
【0036】
可動部32には、後述の振動部27を通すための開口部323が形成されている。開口部323は、長手軸方向において操作部31よりも上方に形成されている。開口部323については、後述の「(5)振動子、接触部」で説明する。
【0037】
フレーム23の取付け部26に対し、可動体3が取り付けられると、図7(A)に示すように、操作部31は第一位置に位置する。操作部31が第一位置に位置する状態で操作部31に外力を付加する(筐体2内に押し込む)と、図7(B)に示すように、操作部31が第一位置から第二位置へ移動するのに連動して可動部32が動く(図7(A)→図7(B))。この状態で、操作部31に付加された外力を除くと、ガイド部263のガイド265に沿って被ガイド部322が移動し、可動体3の自重によって可動部32が復帰する(図7(B)→図7(A))。このとき、後述するように、薬剤容器4の揮散膜442は弾性変形可能な材料で構成されているため、突入部321を弾性的に押し返す。揮散膜442は、操作部31の第二位置から第一位置への移動の際の初動を与えることができる。
【0038】
(4)ガイド部
可動体3の被ガイド部322は、図4(B)に示すように、フレーム23に可動体3が取り付けられると、ガイド部263のガイド265と嵌まり合う。ガイド部263は、フレーム23に形成されており、可動部32の一部分(被ガイド部322)と嵌まり合って、可動部32の移動を案内する。これによって、可動部32は、操作部31が第一位置と第二位置との間を移動する際、平行移動することができる。複数のガイド部263は、図4(A)に示すように、幅方向に離れて配置されており、操作部開口261の両側に形成されている。各ガイド部263は、図8に示すように、起立壁264と、ガイド265と、ストッパ266と、を備える。
【0039】
起立壁264は、背板部24の正面側の面から、厚さ方向に沿って立ち上がる。起立壁264は、操作部開口261の開口周縁のうちの、幅方向の両側部分に沿って形成されている。
【0040】
ガイド265は、可動部32に形成された被ガイド部322と嵌まり合い、可動部32の移動をガイドする。ガイド265は、可動部32の移動方向に沿って延びた突条2651によって構成されている。ここでは、ガイド265は一つの突条2651で構成されているが、複数の突条2651で構成されてもよい。
【0041】
ガイド265は、直線状に形成されている。ここで、ガイド265の長手方向の端部のうち、第一位置側の端部を「第一端部1E」とし、第二位置側の端部を「第二端部2E」とする。すると、ガイド265は、揮散装置1の底部が載置面1Gに載ったときに、第一端部1Eが第二端部2Eよりも低い位置にあるように構成されている。ガイド265は、載置面1Gに対して傾斜している。揮散装置1の底部が載置面1Gに載った状態において、ガイド265は、第二端部2Eから第一端部1Eに向かうに従って下方に進むように傾斜している。載置面1Gとガイド265とのなす角は、0°より大きく90°以下であればよいが、より好ましくは、45°以上60°以下である。
【0042】
ガイド265は、可動部32に形成された溝3221(被ガイド部322)に入り込む。本実施形態では、突条2651(ガイド265)と溝3221(被ガイド部322)との両方が、可動部32の移動方向に沿って延びているため、可動部32は、第一方向と第二方向との間で移動する際の安定した平行移動を実現することができる。
【0043】
ただし、本実施形態では、ガイド265が突条2651で構成され、被ガイド部322が溝3221で構成されたが、例えば、ガイド265が溝3221で構成され、被ガイド部322が、突条で構成されてもよい。
【0044】
ストッパ266は、操作部31が第二位置へ移動した際に、可動部32がそれより先に移動するのを妨げる。ストッパ266は、図8(A)に示すように、起立壁264の突出先端に形成された爪で構成されている。ストッパ266は、可動部32が第二位置へ移動すると、図8(B)に示すように、可動部32の一部(規制面3222)に当たる。これによって、操作部31が押し込まれても、その先への可動部32の移動は規制される。
【0045】
(5)振動子、接触部
本実施形態では、上記のように、操作部31が第二位置へ移動した際、ストッパ266によって操作部31の移動が妨げられる。これに加え、音によって、可動体3が第二位置へ移動したことを認識させるような工夫がなされている。図5に示すように、可動体3に接触部324が形成されると共に筐体2に振動子272が形成されている。振動子272は、操作部31が第二位置へ移動すると、接触部324によって振動子272が振動することで、音が発生するように構成されている。
【0046】
図4(A)に示すように、筐体2のフレーム23には、振動部27が設けられている。振動部27は、操作部開口261の上方に形成されている。振動部27は、図9に示すように、基台部271と、基台部271に設けられた振動子272と、を備える。
【0047】
基台部271は、振動子272の基台となる部分である。基台部271は、筐体2の内面(フレーム23の正面側の面)から突き出ている。基台部271は、操作部31が第一位置に位置するときの可動部32において、開口部323に通される(図4(B))。
【0048】
振動子272は、接触部324が接触した後、振動子272によって弾かれることで振動する部分である。振動子272は、基台部271の先端に形成されている。振動子272は、基台部271に接続された固定端と、自由端とを有しており、片持ち梁状に形成されている。振動子272は、固定端と自由端との間の長さ方向の寸法L1が、固定端の幅方向の寸法L2よりも長くなるように形成されている。また、振動子272は、自由端に向かうに従って幅狭となるように形成されている。これによって、振動子272をより振動させやすい構成とすることができる。
【0049】
接触部324は、図6に示すように、可動体3において、開口部323の開口周縁に形成されている。接触部324は、開口部323の開口周縁に形成された突起で構成されているが、開口周縁を振動子272に当たるように設計できれば、開口周縁の一部で構成されてもよい。接触部324は、操作部31が第二位置よりもやや第一位置側で振動子272の自由端に接触し、可動体3が第二位置へ到達すると、振動子272を弾くことができる。
【0050】
振動子272は、接触部324によって弾かれると振動し、これによって、例えば、「パチン」等の弾かれた音を生じさせる。なお、振動子272としては、必ずしも音が発生しなくてもよく、振動により、可動体3が第二位置に移動したことが分かるようなクリック感を生じさせてもよい。
【0051】
図10に示すように、操作部31が第一位置にある状態で操作部31を押し込むと、可動部32が第二位置側に移動し、操作部31が第二位置に至る直前で、接触部324が振動子272に接触する(図10(A)→(B))。この位置から操作部31を更に押し込むと、接触部324が振動子272を弾くことで音が発生し、操作部31が第二位置に至る(図10(C)→(D))。
【0052】
この後、操作部31に加えている外力を除くと、可動体3の自重によって可動部32が第一位置側に移動する。特に、後述するように薬剤容器4の蓋体44は弾性変形可能な揮散膜442を備えるため、揮散膜442の弾性力(反発力)によって、可動体3が加速力を受ける。これによって、接触部324は、再び振動子272に接触した後、接触部324が振動子272を弾く(図10(E)→(F))。したがって、再び音が発生し、操作部31が第一位置に復帰する(図10(G))。
【0053】
このように、本実施形態に係る揮散装置1は、振動子272と接触部324とを備えるため、薬剤容器4を開封した位置に操作部31が移動したことをユーザに対して知らせることができる。この結果、薬剤容器4を確実に開封させることができる。
【0054】
また、振動子272は、操作部31よりも上方に位置している。ここで、振動子272は、薬剤容器4の蓋体44に近接する位置に配置されている。後述する破断膜441が破断した後においては、薬剤の自重によって蓋体44の下方が膨らむ。振動子272が操作部31よりも下方にあると、蓋体44に振動子272が接触する可能性がある。振動子272を操作部31よりも上方に位置させることで、蓋体44に振動子272が接触することを回避することができる。
【0055】
(6)薬剤容器
薬剤容器4は、薬剤1Yが収容された容器である。薬剤容器4は、図11に示すように、容器本体41と、蓋体44と、板部材45と、を備える。
【0056】
(6.1)容器本体
容器本体41は、薬剤容器4の主体を構成する部分である。容器本体41は、硬質樹脂で構成されている。硬質樹脂としては、特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリル、ポリ塩化ビニル、あるいはこれらの積層体等が挙げられる。本実施形態では、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンとの積層体で構成されている。
【0057】
本実施形態に係る容器本体41は、薬剤1Yの残量が視認できるように、透明な樹脂で構成されている。ここでいう「透明」とは、薬剤1Yの残量が視認できる程度の透明度であればよく、いわゆる半透明も含まれる。なお、本発明では、容器本体41は不透明な材料で構成されてもよい。
【0058】
容器本体41は、収容部42と、フランジ部43と、を備える。収容部42は、容器本体41において薬剤1Yが収容される部分である。収容部42は、一面に開口面を有する容器状に形成されている。収容部42は、図12に示すように、剤収容部421と、板材収容部422と、を備える。
【0059】
剤収容部421は、主に薬剤1Yが収容される部分である。剤収容部421は、図13に示すように、平面視略矩形状の底壁4211と、底壁4211の外周縁から立ち上がる第一側壁4212と、を備える。板材収容部422は、板部材45が収容される部分であり、剤収容部421とフランジ部43との間に形成される。板材収容部422は、剤収容部421の第一側壁4212につながる支持部4221と、支持部4221の外周縁から立ち上がる第二側壁4222と、を備える。第二側壁4222のフランジ部43側の端によって、収容部42の開口面が形成されている。
【0060】
剤収容部421の厚さ方向の寸法(内寸)は、特に制限はないが、例えば、5mm以上20mm以下に設定される。板材収容部422の厚さ方向の寸法(内寸)は、板部材45の厚さ方向の寸法に応じて適宜設定されるが、例えば、1mm以上5mm以下に設定される。
【0061】
フランジ部43は、蓋体44が接合される部分である。フランジ部43は、収容部42の開口面の外周の全周に沿って設けられている。フランジ部43の蓋体44が接合される面は、平面である。フランジ部43の蓋体44が接合される面の全面が同一平面上に位置している。
【0062】
(6.2)蓋体
蓋体44は、容器本体41の開口面を閉じるようにして、フランジ部43に接合される。フランジ部43に対する蓋体44の接合方法としては、例えば、溶着、接着等により実現される。蓋体44は、可とう性を有している。蓋体44は、破断膜441と、揮散膜442と、が重ねられて構成されている。蓋体44は、薬剤容器4の内側から外側に向かって、破断膜441、揮散膜442の順に配置されている。
【0063】
破断膜441は、厚さ方向の外側から揮散膜442に外力が加わった際に、揮散膜442よりも少ない伸長量で破断するように構成されている。破断膜441は、液不透過性の材料で構成されている。破断膜441としては、例えば、ポリエチレン層、アルミニウム層及びポリエチレンテレフタレート層が積層された薄膜が挙げられる。
【0064】
破断膜441の具体例として、例えば、第一のポリエチレン層、アルミニウム層、第二のポリエチレン層及びポリエチレンテレフタレート層が、内側から外側に向かって、この順で積層された薄膜が挙げられる。この場合、例えば、第一のポリエチレン層の厚さが、5μm以上30μm、アルミニウム層の厚さが5μm以上25μm以下、第二のポリエチレン層の厚さが5μm以上25μm以下、ポリエチレンテレフタレート層の厚さが5μm以上25μm以下に設定される。
【0065】
揮散膜442は、破断膜441に形成された穴(破断穴)を通過した薬剤1Yを保持しつつ、薬剤1Yを揮散させる。揮散膜442は、破断膜441の外側の面(厚さ方向において、容器本体41とは反対側の面)に配置されている。揮散膜442は、厚さ方向の外側から揮散膜442に外力が加わった際に、破断膜441よりも破断しにくい。揮散膜442としては、例えば、テスリン(商標)、ダラミック(商標)等の多孔質フィルムが挙げられる。
【0066】
このような構成の薬剤容器4は、図14に示すように、操作部31が第一位置から第二位置に移動する際、突入部321が揮散膜442を押す。その後、突入部321が破断膜441を押し込む。このとき、揮散膜442及び破断膜441は伸長するが、先に破断膜441が破断し、破断膜441に穴が開く(図14(A)→(B))。この後、操作部31に対する外力が除かれると、可動体3の自重によって、被ガイド部322がガイド265に沿って移動し、操作部31は第二位置から第一位置に復帰する。これによって、可動部32及び突入部321は、揮散膜442から離れる。
【0067】
すると、薬剤容器4内の薬剤1Yは、下側の穴を通って外部に出る。薬剤1Yは揮散膜442に浸透し、揮散する。薬剤1Yが外に出ると、容器内が減圧するため、上側の穴を通って空気が取り込まれる。このため、薬剤容器4は、薬剤1Yの安定した揮発量を維持できる。
【0068】
(6.3)板部材
板部材45は、蓋体44に対して、外力が加わった際に、蓋体44の伸びを部分的に阻止するための部材である。板部材45によって、外力が加わった際に、破断膜441がより破断し易くなる。板部材45は、図12に示すように、略矩形状に形成された板状に形成されている。板部材45の材料としては、特に制限はなく、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリル、ポリ塩化ビニル、あるいはこれらの積層体等が挙げられる。
【0069】
板部材45には、複数(ここでは二つ)の貫通穴451が形成されている。複数の貫通穴451は、板部材45の長手方向(長さ方向)の両端部分に形成されている。貫通穴451は、外力が加えられる予定の部分に対応する位置に形成されている。
【0070】
(7)効果
以上説明したように、本実施形態に係る揮散装置1では、ガイド265は、筐体2の底部が載置面1Gに載ったときに、第一端部1Eが第二端部2Eよりも低い位置にある。このため、操作部31に対して力を加えて、操作部31が第一位置から第二位置に移動した後、操作部31に対して加わっている力が除かれると、操作部は、可動体3の自重によって、ガイド265に沿って、第一位置へ移動する。すると、可動体3は、薬剤容器4から離れる。したがって、薬剤1Yが、可動体3を伝って、流れ出るのを防ぐことができる。
【0071】
また、可動体3は、操作部31が第二位置にあるときにおいて、揮散膜442を介して破断膜441を破断させる突入部321を有している。このため、操作部31が第二位置から第一位置へ向かって移動する際、揮散膜442からの反発力によって、突入部321を第一位置側へ向かって押し出す。これによって、可動体3が薬剤容器4に接触したまま動かないことを防ぐことができる。
【0072】
また、可動部32は、突入部321を複数有し、一の突入部321が薬剤容器4の液相に対応する位置に穴を開け、他の突入部321が気相に対応する位置に穴を開ける。このため、薬剤容器4は、薬剤1Yの安定した揮発量を維持できる。
【0073】
また、突入部321が錘状に形成されているため、揮散膜442が突入部321を効果的に押し返すことができる。
【0074】
<変形例>
上記実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0075】
上記実施形態に係る操作部31は、筐体2の厚さ方向に沿って移動可能に構成されたが、本発明では、操作部31の移動方向は、厚さ方向に限らず、例えば、長さ方向又は幅方向に沿って移動可能に構成されてもよい。
【0076】
上記実施形態に係るガイド265の長手方向は、第一端部1E側に向かうほど下方に位置するように、載置面1Gに対して傾斜したが、本発明では、ガイド265の長手方向は、第一位置から第二位置に向かう方向が鉛直方向であってもよい。
【0077】
上記実施形態では、可動部32は長円形状に形成されたが、例えば、長方形状、帯状、正方形状、円盤状であってもよく、形状には特に制限はない。
【0078】
上記実施形態では、ガイド265と被ガイド部322は、突条2651又は突起と、凹状の溝3221とで構成されたが、本発明では、例えば、棒と穴とで構成されてもよく、形状には特に制限はない。
【0079】
上記実施形態では、操作部31が第二位置へ移動した際に可動部32の動きを規制するストッパ266を備えたが、ストッパ266はなくてもよい。すなわち、操作部31は、第一位置から第二位置まで移動した後、更にその先に移動し得るように構成されてもよい。
【0080】
上記実施形態では、振動子272は、操作部31よりも上方のみに設けられたが、本発明では、操作部31に対して上下方向の両側に設けられてもよいし、下方にのみ設けられてもよい。
【0081】
上記実施形態では、振動子272が筐体2に設けられ、接触部324が可動体3に設けられたが、振動子272が可動体3に設けられ、接触部324が筐体2に設けられてもよい。この場合も、同様に、薬剤容器4を開封した位置に可動体3が移動したことをユーザに対して知らせることができる。
【0082】
上記実施形態では、本体部21の長さ方向が水平面に対して傾斜したが、本発明では、本体部21の長さ方向は鉛直方向に平行であってもよい。また、本体部21は、長さ方向の寸法が幅方向の寸法よりも長く形成されたが、本発明では、長さ方向の寸法と幅方向の寸法は同じであってもよいし、幅方向の寸法が長さ方向の寸法よりも長くてもよい。なお、上記実施形態では、筐体2の「厚さ方向」「長さ方向」「幅方向」に基づいて、実施形態の説明をしたが、筐体2の「厚さ方向」「長さ方向」「幅方向」は、それぞれ、「第1の方向」「第2の方向」「第3の方向」と言い換えることもできる。
【0083】
上記実施形態に係る揮散装置1では、薬剤容器を、薬剤容器のみを新しい薬剤容器に交換できるカートリッジ式の薬剤容器としてもよい。なお、「破断膜441」「揮散膜442」は、それぞれ、「第1膜」、「第2膜」と言い換えることもできる。
【0084】
本明細書にて、「略平行」、又は「略直交」のように「略」を伴った表現が、用いられる場合がある。例えば、「略平行」とは、実質的に「平行」であることを意味し、厳密に「平行」な状態だけでなく、数度程度の誤差を含む意味である。他の「略」を伴った表現についても同様である。
【0085】
また、本明細書において「端部」及び「端」などのように、「…部」の有無で区別した表現が用いられている。例えば、「端」は物体の末の部分を意味するが、「端部」は「端」を含む一定の範囲を持つ域を意味する。端を含む一定の範囲内にある点であれば、いずれも、「端部」であるとする。他の「…部」を伴った表現についても同様である。
【符号の説明】
【0086】
1 揮散装置
1Y 薬剤
2 筐体
265 ガイド
1E 第一端部
2E 第二端部
3 可動体
31 操作部
321 突入部
4 薬剤容器
42 収容部
43 フランジ部
441 破断膜(第1膜)
442 揮散膜(第2膜)
1G 載置面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14