(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023059151
(43)【公開日】2023-04-26
(54)【発明の名称】ワーク加工装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20230419BHJP
【FI】
H01L21/68 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021169104
(22)【出願日】2021-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】000151494
【氏名又は名称】株式会社東京精密
(74)【代理人】
【識別番号】100169960
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 貴光
(72)【発明者】
【氏名】金澤 雅喜
(72)【発明者】
【氏名】青木 仁
(72)【発明者】
【氏名】木▲崎▼ 清貴
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA52
5F131BA53
5F131CA32
5F131EC33
5F131EC62
5F131EC64
5F131EC72
(57)【要約】
【課題】ワークから保護シートを剥離する剥離ユニットに起因した加工装置の処理能力の低下を抑制するワーク加工装置を提供する。
【解決手段】ワーク加工装置1は、ワークW及びダイシングフレームDFにダイシングテープDTを貼り付ける貼付ユニット2と、ダイシングテープDTを介してダイシングフレームDFに一体化されたワークWから、ワークWに予め貼り付けられた保護シートSを剥離させる複数の剥離ユニット3と、を備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワーク加工装置であって、
ワーク及びダイシングフレームにダイシングテープを貼り付ける貼付ユニットと、
前記ダイシングテープを介して前記ダイシングフレームに一体化された前記ワークから、前記ワークに予め貼り付けられた保護シートを剥離させる複数の剥離ユニットと、
を備えていることを特徴とするワーク加工装置。
【請求項2】
前記剥離ユニットは、前記保護シートに剥離テープを接着する接着部と、前記ワークを載置して前記接着部に対して相対的に移動可能な剥離テーブルと、を備え、
前記剥離テープの種類は、前記ワークの種類に応じて前記剥離ユニット毎に異なることを特徴とする請求項1に記載のワーク加工装置。
【請求項3】
前記剥離ユニットは、待機時に、次に処理するワークの加工に適した温度になるように前記接着部又は剥離テーブルの温度を調整可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載のワーク加工装置。
【請求項4】
前記剥離ユニットは、前記保護シートに剥離テープを接着する接着部と、前記ワークを載置して前記接着部に対して相対的に移動可能な剥離テーブルと、を備え、
前記剥離テープの種類は、前記剥離ユニット間で同一であることを特徴とする請求項1に記載のワーク加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワーク加工装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体製造分野では、シリコンウェハ等の半導体基板(以下、「ワーク」という)の裏面を研削して薄くする工程があり、その工程ではワークの表面に粘着フィルム等から成る保護シートを貼り付けて、ワークの表面に形成されたデバイスを保護している。
【0003】
特許文献1には、被加工物11及び環状フレーム15にダイシングテープ17を貼り付けた後に、被加工物11に貼り付けられた保護テープをテープ剥離ユニット74aで剥離する加工装置60が開示されている。なお、符号は、特許文献1のものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年ではワークが薄くなる傾向にあり、剛性が低いワークが保護シートを剥離する際に割れないように、保護シートを低速で慎重に剥離させる必要があり、加工装置全体の処理能力が低下する場合があった。また、保護シートの剥離に剥離テープを用いる場合に、テープ剥離ユニットを停止した上で行う剥離テープの切替や交換も加工装置全体の処理能力を低下させる場合があった。
【0006】
そこで、保護シートを剥離する剥離ユニットに起因した加工装置の処理能力の低下を抑制するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るワーク加工装置は、ワーク加工装置であって、ワーク及びダイシングフレームにダイシングテープを貼り付ける貼付ユニットと、前記ダイシングテープを介して前記ダイシングフレームに一体化された前記ワークから、前記ワークに予め貼り付けられた保護シートを剥離させる複数の剥離ユニットと、を備えている。
【0008】
この構成によれば、ワークに貼付された保護シートの剥離を複数の剥離ユニットで行うことにより、薄いワークに対して保護シートの剥離を低速で慎重に行わざるを得ない場合であっても、ワーク加工装置の処理能力の低下を抑制することができる。さらに、何れかの剥離ユニットによる保護シートの剥離と並行して、他の剥離ユニットのメンテナンスや剥離テープの切替や交換を行うことができるため、ワーク加工装置の処理能力の低下を抑制することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、剥離ユニットに起因したワーク加工装置の処理能力の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係るワーク加工装置を示す平面図。
【
図2】ワーク加工装置の一部構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下では、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
【0012】
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
【0013】
また、図面は、特徴を分かり易くするために一部の構成要素を省略したり、特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。なお、本実施形態において、上下や左右等の方向を示す表現は、絶対的なものではなく、各構成要素が図面に描かれている姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
【0014】
図1は、ワーク加工装置1の構造を示す平面図である。
図2は、ワーク加工装置1の一部構成を示すブロック図である。ワーク加工装置1は、貼付ユニット2と、剥離ユニット3と、BCPユニット4と、搬送ユニット5と、を備えている。
【0015】
貼付ユニット2は、貼付テーブル21と、送りローラ22と、押圧ローラ23と、を備えている。貼付ユニット2は、ダイシングテープDTをワークW及びダイシングフレームDFに貼着する。ワークWは、例えば、シリコンウェハ等の半導体基板であるが、これに限定されるものではない。ダイシングテープDTは、紫外線硬化テープ等である。以下、ダイシングテープDTを介して一体化されたワークW及びダイシングフレームDFを「フレームユニットFY」と称す。
【0016】
貼付テーブル21は、ワークWを吸着保持する図示しない内周側テーブルと、内周側テーブルの外周に設けられてダイシングフレームDFを載置する外周側テーブル24と、を備えている。
【0017】
内周側テーブルの表面には、図示しない多孔質材料から成る吸着体が設けられている。吸着体は、図示しない真空源又は圧縮空気源に接続されている。真空源が起動すると、吸着体に載置されたワークWと吸着体との間に負圧が供給されて、ワークWが吸着体に吸着保持される。また、圧縮空気源が起動すると、ワークWと吸着体との間に圧縮空気(リリースエアー)が供給されて、ワークWと吸着体との吸着が解除される。
【0018】
貼付テーブル21は、スライダ25に載置され、X方向(
図1の紙面左右方向)の一方端である待機位置とX方向の他方端である受渡位置とこれらの間とをスライド可能に構成されている。貼付テーブル21が受渡位置に位置するとき、図示しない搬送アームが、研削装置等の前工程を経たワークWを内周側テーブルに載置する。同様に、貼付テーブル21が待機位置に位置するとき、図示しない搬送アームが、フレームストッカー26の各スロットに収容されたダイシングフレームDFを取り出して、外周側テーブル24に載置する。なお、フレームストッカー26は、外部からアクセス自在なフレームストッカー収容部27内に収容されている。
【0019】
送りローラ22は、ダイシングテープDTを繰り出し可能に支持しており、図示しない巻取ローラ、ガイドローラ及びナイフプレートと協働して、ダイシングテープDTに張力を作用させるとともにダイシングテープDTの軌道を規制する。
【0020】
押圧ローラ23は、アクチュエータ28によって昇降可能に構成されている。押圧ローラ23は、ダイシングテープDTをワークW及びダイシングフレームDFに押圧して貼り付ける。
【0021】
搬送ユニット5は、フレームユニットFYを貼付ユニット2、剥離ユニット3及びBCPユニット4の間で搬送する。搬送ユニット5は、レール部51と、レール部51にX方向及びX方向に垂直なY方向(
図1の紙面上下方向)にそれぞれ移動可能に支持されているアーム部52と、を備えている。
【0022】
そして、貼付ユニット2では、以下の手順でダイシングテープDTの貼り付けを行う。すなわち、貼付テーブル21が待機位置にスライドすると、ワークWが内周側テーブルに載置されて吸着保持され、ダイシングフレームDFがフレームストッカー26から外周側テーブル24に移載される。
【0023】
次に、押圧ローラ23の下方にダイシングフレームDFの外周部が配置されるように、貼付テーブル21をX方向の他方端に向けて移動させる。その後、アクチュエータ28が全伸して押圧ローラ23を降下させ、押圧ローラ23が、ダイシングテープDTをダイシングフレームDFに押圧して貼り付ける。
【0024】
次に、貼付テーブル21がX方向の他方端に向けてさらに移動すると、押圧ローラ23がダイシングフレームDF及びワークW上を転動するようにして、ダイシングテープDTがダイシングフレームDF及びワークWに徐々に貼り付けられる。
【0025】
ワークWがダイシングテープDTを介してダイシングフレームDFと一体化されると、アクチュエータ28が全縮して押圧ローラ23を退避させた後に、貼付テーブル21を受渡位置まで移動させる。
【0026】
剥離ユニット3は、ワークWの裏面研削を行うにあたってワークWの表面を保護するために貼り付けられた保護シートS(BGテープ)を剥離するものである。なお、ワーク加工装置1は、Y方向に沿って並置された2台の剥離ユニット3を備えているが、剥離ユニット3の設置数は3以上であっても構わない。また、剥離ユニット3が保護シートSの剥離に用いる剥離テープPTは、剥離ユニット3毎に異なる種類であっても同じ種類であっても構わない。
【0027】
剥離ユニット3は、剥離テーブル31と、送りローラ32と、接着部としてのヒートスタンプ33と、をそれぞれ備えている。
【0028】
剥離テーブル31は、ワークWの表面を上方に向けた状態でフレームユニットFYを載置する。剥離テーブル31の表面には、図示しない多孔質材料から成る吸着体が設けられている。吸着体は、図示しない真空源又は圧縮空気源に接続されている。真空源が起動すると、吸着体に載置されたワークWと吸着体との間に負圧が供給されて、ワークWが吸着体に吸着保持される。また、圧縮空気源が起動すると、ワークWと吸着体との間に圧縮空気(リリースエアー)が供給されて、ワークWと吸着体との吸着が解除される。
【0029】
剥離テーブル31は、スライダ34に載置され、X方向にスライド可能に構成されている。なお、剥離テーブル31の移動速度は任意に変更可能であり、例えば、薄いワークWを損傷することなく保護シートSを低速で剥離させるのが好ましい。剥離テーブル31は、テーブルヒータ35により昇温可能である。剥離テーブル31の温度は、ワークWの厚みや材質等に応じた保護シートSの剥離に好適な温度に設定される。
【0030】
送りローラ32は、帯状の剥離テープPTを繰り出し可能に支持しており、図示しない巻取ローラ、ガイドローラ及びナイフエッジと協働して、剥離テープPTに張力を作用させるとともに剥離テープPTの軌道を規制する。
【0031】
ヒートスタンプ33は、アクチュエータ36によって昇降可能に構成されている。ヒートスタンプ33は、スタンプヒータ37により昇温可能である。ヒートスタンプ33のスタンプ温度は、ワークWの厚みや材質等に応じた保護シートSの剥離に好適な温度に設定される。
【0032】
そして、剥離ユニット3では、以下の手順で保護シートSの剥離を行う。すなわち、まず、剥離テーブル31がX方向の一方端である待機位置に位置するとき、アーム部52が、受渡位置に位置する貼付テーブル21からフレームユニットFYを取り出し、フレームユニットFYを上下反転させた後に剥離テーブル31に載置する。なお、剥離テーブル31は、テーブルヒータ35により予め所定温度まで昇温された後に、フレームユニットFYを載置するのが好ましい。
【0033】
次に、フレームユニットFYが剥離テーブル31に吸着された後に、ヒートスタンプ33の下方にワークWの外周部が配置されるように、剥離テーブル31を移動させる。
【0034】
次に、アクチュエータ36が全伸してヒートスタンプ33を降下させ、スタンプヒータ37により所定温度まで昇温されたヒートスタンプ33が、剥離テープPTに接触して加熱・押圧することにより、剥離テープPTと保護シートSとが溶着される。
【0035】
次に、アクチュエータ36が全縮してヒートスタンプ33を退避させた後に、剥離テーブル31を待機位置まで移動させる。剥離テーブル31が移動するにつれて、保護シートSがワークWから剥離する。
【0036】
2台の剥離ユニット3は個別に起動・停止を制御可能であり、剥離テープPTの種類が剥離ユニット3間で同一である場合には、2枚のワークWの保護シートSの剥離を2台の剥離ユニット3で並行して行うことができる。また、一方の剥離ユニット3による保護シートSの剥離と並行して、他方の剥離ユニット3においてメンテナンスや剥離テープPTの切替や交換を行うことができる。
【0037】
また、剥離テープPTの種類が剥離ユニット3間で異なる場合には、異なる種類のワークWをシームレスに処理することができる。この場合には、一方の剥離ユニット3による保護シートSの剥離と並行して、次に処理するワークWの厚みや材質等に応じて設定される保護シートSの剥離に好適な剥離テーブル31の温度及びヒートスタンプ33の温度に一致するように、他方の剥離ユニット3のテーブルヒータ35又はスタンプヒータ37を起動して、剥離テーブル31及びヒートスタンプ33を予め温調するのが好ましい。
【0038】
BCPユニット4は、BCPテーブル41と、ラベルプリンタ42と、アンロード部43と、を備えている。
【0039】
BCPテーブル41には、ワークWの表面を上方に向けた状態でフレームユニットFYを載置する。BCPテーブル41は、スライダ44に載置され、X方向の一方端である待機位置とX方向の他方端である受渡位置とこれらの間とをスライド可能に構成されている。
【0040】
ラベルプリンタ42は、ワークWのIDを印字したラベルLをフレームユニットFYのダイシングテープDT又はダイシングフレームDFに貼り付ける。なお、ワークWのIDとは、ワークWに印字されたものであり、ラベルLの貼付に先行して図示しないリーダで予め読み取られたものである。
【0041】
アンロード部43は、ラベルLが貼り付けられたフレームユニットFYをBCPテーブル41から受け取り、フレームユニットFYをカセットテーブル45内のスロットに収容する。カセットテーブル45は、フレームカセット46を上下2段にそれぞれ収容した状態で昇降自在に構成されている。
【0042】
なお、フレームユニットFYを収納していない未収納状態のフレームカセット46は、フレームカセット収容部47内に収容された後に図示しないアーム等によりカセットテーブル45に引き込まれる。また、所定枚数のフレームユニットFYが収納された収納状態のフレームカセット46は、アーム等によりフレームカセット収容部47内に排出される。
【0043】
そして、BCPユニット4では、以下の手順でラベルLの貼り付けを行う。すなわち、まず、BCPテーブル41が待機位置に位置するとき、アーム部52が、待機位置に位置する剥離テーブル31からフレームユニットFYを取り出し、BCPテーブル41に載置する。
【0044】
次に、ラベルプリンタ42の下方にダイシングテープDT又はダイシングフレームDFが配置されるように、BCPテーブル41を移動させる。
【0045】
次に、ラベルプリンタ42が、ワークWのIDを印字したラベルLをダイシングテープDT又はダイシングフレームDFに貼り付ける。
【0046】
ラベルLの貼り付け後に、BCPテーブル41が受渡位置まで移動すると、アンロード部43が、BCPテーブル41からフレームユニットFYを取り出す。また、カセットテーブル45は、アンロード部43の高さと受け取るフレームユニットFYを収容するフレームカセット46のスロット位置とが一致するようにフレームカセット46を昇降させる。そして、アンロード部43は、フレームユニットFYをフレームカセット46のスロットに格納する。
【0047】
ワーク加工装置1の動作は、コントローラ6を介して制御される。コントローラ6はワーク加工装置1を構成する構成要素をそれぞれ制御するものである。コントローラ6は、例えばコンピュータであり、CPU、メモリ等により構成される。なお、コントローラ6の機能は、ソフトウェアを用いて制御することにより実現されても良く、ハードウェアを用いて動作するものにより実現されても良い。
【0048】
このようにして、本実施形態に係るワーク加工装置1は、ワーク加工装置1であって、ワークW及びダイシングフレームDFにダイシングテープDTを貼り付ける貼付ユニット2と、ダイシングテープDTを介してダイシングフレームDFに一体化されたワークWから、ワークWに予め貼り付けられた保護シートSを剥離させる複数の剥離ユニット3と、を備えている構成とした。
【0049】
この構成によれば、ワークWに貼付された保護シートSの剥離を複数の剥離ユニット3で行うことにより、薄いワークWに対して保護シートSの剥離を低速で慎重に行わざるを得ない場合であっても、ワーク加工装置1の処理能力の低下を抑制することができる。さらに、一方の剥離ユニット3による保護シートSの剥離と並行して、他方の剥離ユニット3のメンテナンスや剥離テープPTの切替や交換を行うことができるため、ワーク加工装置1の処理能力の低下を抑制することができる。
【0050】
また、本実施形態に係るワーク加工装置1は、剥離ユニット3が、保護シートSに剥離テープPTを接着するヒートスタンプ33と、ワークWを載置してヒートスタンプ33に対して相対的に移動可能な剥離テーブル31と、を備え、剥離テープPTの種類は、ワークWの種類に応じて剥離ユニット3毎に異なる構成とした。
【0051】
この構成によれば、ワークWの種類に応じて好適な剥離テープPTを備えた剥離ユニット3を用いて保護シートSの剥離を行うことにより、異なる種類のワークWであってもシームレスに処理することができる。
【0052】
また、本実施形態に係るワーク加工装置1は、剥離ユニット3が、待機時に、次に処理するワークWの加工に適した温度になるようにヒートスタンプ33又は剥離テーブル31の温度を調整可能な構成とした。
【0053】
この構成によれば、一方の剥離ユニット3による保護シートSの剥離と並行して、次に処理するワークWの保護シートSの剥離に好適な剥離テーブル31の温度及びヒートスタンプ33の温度に一致するように、他方の剥離ユニット3の剥離テーブル31及びヒートスタンプ33を予め温調することにより、異なる種類のワークWをシームレスに処理することができる。
【0054】
また、本実施形態に係るワーク加工装置1は、剥離ユニット3が、保護シートSに剥離テープPTを接着するヒートスタンプ33と、ワークWを載置してヒートスタンプ33に対して相対的に移動可能な剥離テーブル31と、を備え、剥離テープPTの種類は、剥離ユニット3間で同一である構成とした。
【0055】
この構成によれば、2枚のワークWの保護シートSの剥離を2台の剥離ユニット3で並行して行うことができ、ワーク加工装置1の処理能力の低下を抑制することができる。
【0056】
また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り、上記以外にも種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【符号の説明】
【0057】
1 :ワーク加工装置
2 :貼付ユニット
21:貼付テーブル
22:(貼付ユニットの)送りローラ
23:押圧ローラ
24:外周側テーブル
25:(外周側テーブルの)スライダ
26:フレームストッカー
27:フレームストッカー収容部
28:(押圧ローラの)アクチュエータ
3 :剥離ユニット
31:剥離テーブル
32:(剥離ユニットの)送りローラ
33:ヒートスタンプ(接着部)
34:(剥離テーブルの)スライダ
35:テーブルヒータ
36:(ヒートスタンプの)アクチュエータ
37:スタンプヒータ
4 :BCPユニット
41:BCPテーブル
42:ラベルプリンタ
43:アンロード部
44:(BCPテーブルの)スライダ
45:カセットテーブル
46:フレームカセット
47:フレームカセット収容部
5 :搬送ユニット
51:レール部
52:アーム部
6 :コントローラ
DF:ダイシングフレーム
DT:ダイシングテープ
FY:フレームユニット
L :ラベル
PT:剥離テープ
S :保護シート
W :ワーク