(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023060832
(43)【公開日】2023-04-28
(54)【発明の名称】半導体プロセッシングシステムにおける温度相互作用の防止のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20230421BHJP
C23C 16/46 20060101ALI20230421BHJP
C23C 14/50 20060101ALI20230421BHJP
【FI】
H01L21/31 B
C23C16/46
C23C14/50 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】28
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022165658
(22)【出願日】2022-10-14
(31)【優先権主張番号】63/262,652
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】森 幸博
【テーマコード(参考)】
4K029
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K029AA06
4K029AA24
4K029BA41
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4K030KA26
4K030KA41
5F045AA03
5F045AB31
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5F045AD07
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5F045EK07
5F045EK22
5F045EK26
(57)【要約】
【課題】半導体製造のための方法および装置を提供する。
【解決手段】サセプタには、扇形の分離した温度制御機能を装備する一つ以上のものまたはヒーターが提供された、反応器チャンバ構成が本明細書に記述される。一部の実施形態では、ヒーターは、能動冷却機構と併せて、例えば、加熱源およびヒートシンクを含む隣接する構造によって引き起こされる温度の不均一性を補償するように構成されてもよい。一部の実施形態では、別個の温度制御は、各サセプタ内のマルチゾーン独立加熱または冷却要素によって達成されてもよい。
【選択図】
図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体プロセッシング装置であって、
二つ以上のステーションを備えるプロセスチャンバと、
第一のステーション内の第一のサセプタであって、前記第一のサセプタが、
独立して制御される第一の扇形の加熱または冷却要素であって、前記第一のサセプタの表面の第一の加熱ゾーンに独立して加熱または冷却を提供するように構成される、独立して制御される第一の扇形の加熱または冷却要素と、
独立して制御される第二の扇形の加熱または冷却要素であって、前記第一のサセプタの表面の第二の加熱ゾーンに対して独立して加熱または冷却を提供するように構成される、第二の加熱または冷却要素と、
第二のステーション内の第二のサセプタであって、ヒーターを備える第二のサセプタと、
コントローラであって、
前記第一の加熱または冷却要素を使用して前記第一の加熱ゾーンを加熱または冷却するための命令と、
前記第二の加熱または冷却要素を使用して前記第二の加熱ゾーンを加熱または冷却するための命令であって、前記第一の加熱ゾーンへと提供される、または前記第一の加熱ゾーンから除去される熱の量が、前記第二の加熱ゾーンへと提供される、または前記第二の加熱ゾーンから除去される熱の量と異なり、かつ前記第一のサセプタの前記表面の前記第一の加熱ゾーンおよび前記第二の加熱ゾーンが、実質的に均一な第一の温度まで加熱または冷却される、加熱または冷却するための命令と、
前記ヒーターを使用して前記第二のサセプタを第二の温度へと加熱するための命令であって、前記第二の温度が前記第一の温度よりも高い、加熱するための命令、を提供するプロセッサおよびメモリを備える、コントローラと、を備える、半導体プロセッシング装置。
【請求項2】
前記第一のサセプタが、
独立して制御される第三の扇形の加熱または冷却要素であって、前記第一のサセプタの表面の第三の加熱ゾーンに独立して加熱または冷却を提供するように構成される、第三の加熱または冷却要素と、
独立して制御される第四の扇形の加熱または冷却要素であって、前記第一のサセプタの表面の第四の加熱ゾーンに独立して加熱または冷却を提供するように構成される、第四の加熱または冷却要素と、をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記コントローラが、前記装置に、
前記第三の加熱または冷却要素を使用して、前記第一のサセプタの第三の加熱ゾーンを加熱または冷却するために、および
前記第四の加熱または冷却要素を使用して、前記第一のサセプタの第四の加熱ゾーンを加熱または冷却するために、前記装置を制御するためのさらなる命令を提供する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第三の加熱ゾーンへと提供される、または前記第三の加熱ゾーンから除去される熱の量が、前記第一の加熱ゾーン、前記第二の加熱ゾーン、および前記第四の加熱ゾーンへと提供される、またはそれらから除去される熱の量とは異なる、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第一の加熱ゾーン、前記第二の加熱ゾーン、前記第三の加熱ゾーン、および前記第四の加熱ゾーンが、前記実質的に均一な第一の温度へと加熱または冷却される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第四の加熱ゾーンへと提供される、または前記第四の加熱ゾーンから除去される熱の量が、前記第一の加熱ゾーン、前記第二の加熱ゾーン、および前記第三の加熱ゾーンへと提供される、またはそれらから除去される熱の量とは異なる、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記第一の温度が150℃未満である、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記第二の温度が150℃より高い、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記第一の加熱または冷却要素が、冷却要素を備え、かつ前記第一の加熱ゾーンを加熱または冷却することが、前記冷却要素を通して冷却剤を流すことを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記第一の加熱または冷却要素が、加熱要素を備え、前記加熱要素が抵抗ヒーターを備え、かつ前記第一の加熱ゾーンを加熱または冷却することが、前記抵抗ヒーターに電力を提供することを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記第二の加熱または冷却要素が、冷却要素を備え、かつ前記第二の加熱ゾーンを加熱または冷却することが、前記冷却要素を通して冷却剤を流すことを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記二つ以上のステーションのうちの各ステーションが、上部チャンバおよび下部チャンバを備え、前記下部チャンバが、前記一つ以上のステーションの間に共有される中間空間を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
4重チャンバモジュール(QCM)装置の温度を調節する方法であって、
第一のステーション、第二のステーション、第三のステーション、および第四のステーションを備えるプロセスチャンバに基材を提供することであって、前記基材を保持するように構成されたサセプタを各ステーションが備え、前記第一のステーションの前記サセプタおよび前記第三のステーションの前記サセプタが各々、
独立して制御される第一の扇形の加熱または冷却要素であって、前記サセプタの表面の第一の加熱ゾーンに対して独立して加熱または冷却を提供するように構成される、第一の加熱または冷却要素と、
独立して制御される第二の扇形の加熱または冷却要素であって、前記サセプタの表面の第二の加熱ゾーンに対して独立して加熱または冷却を提供するように構成される、第二の加熱または冷却要素と、を備え、かつ
前記第二のステーションの前記サセプタと前記第四のステーションの前記サセプタが、各々ヒーターを備える、提供することと、
前記第二のステーションの前記サセプタおよび前記第四のステーションの前記サセプタを、各サセプタの前記ヒーターを使用して第一の温度へと加熱することと、
前記第一の加熱または冷却要素を使用して、前記第一のサセプタおよび前記第三のサセプタの前記第一の加熱ゾーンの温度を制御することと、
前記第二の加熱または冷却要素を使用して、前記第一のサセプタおよび前記第三のサセプタの前記第二の加熱ゾーンの温度を制御することであって、
前記第一のサセプタおよび前記第三のサセプタの前記第一の加熱ゾーンへと提供される、またはそれらから除去される熱の量が、前記第一のサセプタおよび前記第三のサセプタの前記第二の加熱ゾーンへと提供される、またはそれらから除去される熱の量と異なり、かつ
前記第一の加熱ゾーンの前記温度、および前記第一のサセプタおよび前記第三のサセプタの前記表面の前記第二の加熱ゾーンの前記温度が、前記表面上に実質的に均一な第二の温度を提供するように制御される、制御することと、を含む、方法。
【請求項14】
前記第二の温度が、150℃未満である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第一の温度が150℃より高い、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第一の加熱または冷却要素が、冷却要素を備え、かつ前記第一の加熱ゾーンの温度を制御することが、前記冷却要素を通して冷却剤を流すことを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記第一の温度を検出することをさらに含み、前記第一の加熱ゾーンの温度を制御することが、前記第一の加熱ゾーンの前記温度を前記検出された第一の温度に対して低下させることをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第一の加熱または冷却要素が、加熱要素を備え、前記加熱要素が抵抗ヒーターを備え、かつ前記第一の加熱ゾーンの温度を制御することが、前記抵抗ヒーターに電力を提供することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
各ステーションが、上部チャンバおよび下部チャンバを備え、前記下部チャンバが、前記四つのステーションの間に共有される中間空間を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
流動性ギャップ充填堆積のための方法であって、前記方法が、
(a)第一のステーション内の第一のサセプタ上に基材を定置することであって、前記第一のサセプタが、
独立して制御される第一の扇形の加熱または冷却要素であって、前記第一のサセプタの表面の第一の加熱ゾーンに独立して加熱または冷却を提供するように構成される、第一の加熱または冷却要素と、
独立して制御される第二の扇形の加熱または冷却要素であって、前記第一のサセプタの表面の第二の加熱ゾーンに対して独立して加熱または冷却を提供するように構成される、第二の加熱または冷却要素と、を備える、定置することと、
(b)蒸着プロセスによって前記第一のステーション内の前記基材上に流動性材料を堆積することであって、前記堆積プロセス中に、前記第一のサセプタが、
前記第一の加熱または冷却要素を使用して前記第一の加熱ゾーンを加熱または冷却すること、および
前記第二の加熱または冷却要素を使用して前記第二の加熱ゾーンを加熱または冷却することによって、実質的に均一な第一の温度へと加熱または冷却され、前記第一の加熱ゾーンへと提供される、または前記第一の加熱ゾーンから除去される熱の量が前記第二の加熱ゾーンへと提供される、または前記第二の加熱ゾーンから除去される熱の量と異なり、かつ前記第一の加熱ゾーンおよび前記第二の加熱ゾーンが、前記実質的に均一な第一の温度へと加熱または冷却される、堆積することと、
(c)前記流動性材料を前記基材上に堆積させた後、前記基材を前記第二のステーション内に定置することと、
(d)前記第二のステーション内の第二の温度へと前記基材の表面を加熱することによって前記基材上に熱処理を実施することであって、前記第二の温度が前記実質的に均一な第一の温度より高い、熱処理を実施することと、
所望の厚さの膜が前記基材上に堆積されるまで、(a)~(d)をサイクルで繰り返すことと、を含む、方法。
【請求項21】
前記実質的に均一な第一の温度が、約150℃未満である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第二の温度が、約300℃~約1000℃である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記熱処理が、高速熱アニール(RTA)を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記RTAが、前記基材の表面を10秒未満、前記第二の温度へと加熱することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第二の温度が、800℃~1000℃である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記膜が、SiNHまたはSiCNH膜を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記膜が、前記基材の前記表面上のギャップの少なくとも90%を充填する、請求項20に記載の方法。
【請求項28】
前記基材が、ケイ素またはゲルマニウムを含む、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願とともに提出された出願データシートにおいて国外または国内の優先権主張が特定される、ありとあらゆる出願は、米国連邦規則集37 CFR 1.57の下で参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本明細書の実施形態は、概して、半導体製造のための方法および装置に関する。
【0003】
半導体および液晶ディスプレイ(LCD)製造ツールでは、基材を加熱するためにサセプタヒーターが使用される場合がある。サセプタは、熱的プロセッシング中に半導体ウエハを保持および加熱し、そしてウエハ上に実質的に均一な温度プロファイルを生成しようと試みる。典型的な反応チャンバでは、サセプタヒーターの表面温度は、反応器チャンバ壁、および変化する温度で動作する他の加熱源(例えば、ヒートランプまたは電極)を含む、周囲の環境によって影響を受ける場合がある。
【0004】
従来のサセプタヒーターは、特にマルチステーション反応チャンバ内では、基材表面上に実質的に均一な温度プロファイルを生成することができない。それ故に、半導体プロセッシングシステムにおける温度の均一性を向上させるための新規の方法および装置が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
この概要の目的のために、本発明のある特定の態様、利点、および新規の特徴が本明細書に記述される。必ずしもこうした利点のすべてが本発明の任意の特定の実施形態に従って達成されなくてもよいことが理解されるべきである。それ故に、例えば、当業者は、本発明が、本明細書で教示または示唆される場合がある他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示されるように一つの利点または利点の群を達成する様態で具体化または実行される場合があることを認識するであろう。
【0006】
本明細書の一部の実施形態は、半導体プロセッシング装置を対象とし、半導体プロセッシング装置は、二つ以上のステーションを備えるプロセスチャンバと、第一のステーション内の第一のサセプタであって、独立して制御される第一の扇形の加熱または冷却要素であって、第一のサセプタの表面の第一の加熱ゾーンに独立して加熱または冷却を提供するように構成される第一の加熱または冷却要素と、独立して制御される第二の扇形の加熱または冷却要素であって、第一のサセプタの表面の第二の加熱ゾーンに独立して加熱または冷却を提供するように構成される第二の加熱または冷却要素と、を備える第一のサセプタと、第二のステーション内の第二のサセプタであって、ヒーターを備える第二のサセプタと、第一の加熱または冷却要素を使用して第一の加熱ゾーンを加熱または冷却するための命令、第二の加熱または冷却要素を使用して第二の加熱ゾーンを加熱または冷却するための命令であって、第一の加熱ゾーンへと提供される、または第一の加熱ゾーンから除去される熱の量が、第二の加熱ゾーンへと提供される、または第二の加熱ゾーンから除去される熱の量と異なり、かつ第一のサセプタの表面の第一の加熱ゾーンおよび第二の加熱ゾーンが実質的に均一な第一の温度に加熱または冷却される、加熱または冷却するための命令、およびヒーターを使用して第二のサセプタを第二の温度に加熱するための命令であって、第二の温度が第一の温度より高い、加熱するための命令を提供する、プロセッサおよびメモリを備えるコントローラと、を備える。
【0007】
一部の実施形態では、第一のサセプタは、独立して制御される第三の扇形の加熱または冷却要素であって、第一のサセプタの表面の第三の加熱ゾーンに独立して加熱または冷却を提供するように構成された第三の加熱または冷却要素と、独立して制御される第四の扇形の加熱または冷却要素であって、第一のサセプタの表面の第四の加熱ゾーンに独立して加熱または冷却を提供するように構成される、第四の加熱または冷却要素と、をさらに備える。
【0008】
一部の実施形態では、コントローラは、第三の加熱または冷却要素を使用して第一のサセプタの第三の加熱ゾーンを加熱または冷却するため、および第四の加熱または冷却要素を使用して第一のサセプタの第四の加熱ゾーンを加熱または冷却するために、装置を制御するためのさらなる命令を装置に提供する。一部の実施形態では、第三の加熱ゾーンへと提供される、または第三の加熱ゾーンから除去される熱の量は、第一の加熱ゾーン、第二の加熱ゾーン、および第四の加熱ゾーンへと提供される、またはそれらから除去される熱の量とは異なる。一部の実施形態では、第一の加熱ゾーン、第二の加熱ゾーン、第三の加熱ゾーン、および第四の加熱ゾーンは、実質的に均一な第一の温度へと加熱または冷却される。一部の実施形態では、第四の加熱ゾーンへと提供される、または第四の加熱ゾーンから除去される熱の量は、第一の加熱ゾーン、第二の加熱ゾーン、および第三の加熱ゾーンへと提供される、またはそれらから除去される熱の量とは異なる。一部の実施形態では、第一の温度は150℃未満である。一部の実施形態では、第二の温度は150℃より高い。
【0009】
一部の実施形態では、第一の加熱または冷却要素は、冷却要素を備え、また第一の加熱ゾーンを加熱または冷却することは、冷却要素を通して冷却剤を流すことを含む。一部の実施形態では、第一の加熱または冷却要素は、加熱要素を備え、加熱要素は、抵抗ヒーターを備え、また第一の加熱ゾーンを加熱または冷却することは、抵抗ヒーターに電力を提供することを含む。一部の実施形態では、第二の加熱または冷却要素は、冷却要素を備え、また第二の加熱ゾーンを加熱または冷却することは、冷却要素を通して冷却剤を流すことを含む。
【0010】
一部の実施形態では、二つ以上のステーションのうちの各ステーションは、上部チャンバおよび下部チャンバを備え、下部チャンバは、一つ以上のステーションの間に共有される中間空間を備える。
【0011】
本明細書の一部の実施形態は、4重チャンバモジュール(QCM)装置の温度を調節する方法を対象とし、方法は、第一のステーション、第二のステーション、第三のステーション、および第四のステーションを備えるプロセスチャンバへと基材を提供することであって、各ステーションが、基材を保持するように構成されたサセプタを備え、第一のステーションのサセプタと第三のステーションのサセプタが、各々独立して制御される第一の扇形の加熱または冷却要素であって、サセプタの表面の第一の加熱ゾーンに独立した加熱または冷却を提供するように構成される第一の加熱または冷却要素、および独立して制御される第二の扇形の加熱または冷却要素であって、サセプタの表面の第二の加熱ゾーンに独立した加熱または冷却を提供するように構成される第二の加熱または冷却要素を備え、かつ第二のステーションのサセプタおよび第四のステーションのサセプタが各々、ヒーターと、第二のステーションのサセプタおよび第四のステーションのサセプタを、各サセプタのヒーターを使用して第一の温度へと加熱することと、第一の加熱または冷却要素を使用して、第一のサセプタおよび第三のサセプタの第一の加熱ゾーンの温度を制御することと、第二の加熱または冷却要素を使用して、第一のサセプタおよび第三のサセプタの第二の加熱ゾーンの温度を制御することとを含み、第一のサセプタおよび第三のサセプタの第一の加熱ゾーンへと提供される、またはそれらから除去される熱の量は、第一のサセプタおよび第三のサセプタの第二の加熱ゾーンへと提供される、またはそれらから除去される熱の量とは異なり、かつ第一のサセプタおよび第三のサセプタの表面の第一の加熱ゾーンの温度および第二の加熱ゾーンの温度は、表面上に実質的に均一な第二の温度を提供するように制御される。
【0012】
一部の実施形態では、第二の温度は150℃未満である。一部の実施形態では、第一の温度は、150℃より高い。一部の実施形態では、第一の加熱または冷却要素は、冷却要素を備え、また第一の加熱ゾーンの温度を制御することは、冷却要素を通して冷却剤を流すことを含む。
【0013】
一部の実施形態では、方法は、第一の温度を検出することをさらに含み、第一の加熱ゾーンの温度を制御することは、検出された第一の温度に対して第一の加熱ゾーンの温度を減少させることをさらに含む。
【0014】
一部の実施形態では、第一の加熱または冷却要素は、加熱要素を備え、加熱要素は、抵抗ヒーターを備え、また第一の加熱ゾーンの温度を制御することは、抵抗ヒーターに電力を提供することを含む。
【0015】
一部の実施形態では、各ステーションは、上部チャンバと下部チャンバを備え、下部チャンバは、4つのステーションの間に共有される中間空間を備える。
【0016】
本明細書の一部の実施形態は、流動性ギャップ充填堆積のための方法を対象とし、方法は、(a)第一のステーション内の第一のサセプタ上に基材を定置することであって、第一のサセプタが、独立して制御される第一の扇形の加熱または冷却要素であって、第一のサセプタの表面の第一の加熱ゾーンに独立して加熱または冷却を提供するように構成される、第一の加熱または冷却要素と、独立して制御される第二の扇形の加熱または冷却要素であって、第一のサセプタの表面の第二の加熱ゾーンに対して独立して加熱または冷却を提供するように構成される、第二の加熱または冷却要素と、を備える、定置することと、(b)蒸着プロセスによって第一のステーション内の基材上に流動性材料を堆積することであって、堆積プロセス中に、第一のサセプタが、第一の加熱または冷却要素を使用して第一の加熱ゾーンを加熱または冷却すること、および第二の加熱または冷却要素を使用して第二の加熱ゾーンを加熱または冷却することによって、実質的に均一な第一の温度へと加熱または冷却され、第一の加熱ゾーンへと提供される、またはそれらから除去される熱の量が第二の加熱ゾーンへと提供される、またはそれらから除去される熱の量と異なり、かつ第一の加熱ゾーンおよび第二の加熱ゾーンが、実質的に均一な第一の温度へと加熱または冷却される、堆積することと、(c)流動性材料を基材上に堆積させた後、基材を第二のステーション内に定置することと、(d)第二のステーション内の第二の温度へと基材の表面を加熱することによって基材上に熱処理を実施することであって、第二の温度が実質的に均一な第一の温度より高い、熱処理を実施することと、所望の厚さの膜が基材上に堆積されるまで、(a)~(d)をサイクルで繰り返すことと、を含む。
【0017】
一部の実施形態では、実質的に均一な第一の温度は、約150℃未満である。一部の実施形態では、第二の温度は、約300℃~約1000℃である。一部の実施形態では、熱処理は、高速熱アニール(RTA)を含む。一部の実施形態では、RTAは、基材の表面を10秒未満、第二の温度へと加熱することを含む。一部の実施形態では、第二の温度は、800℃~1000℃である。
【0018】
一部の実施形態では、膜はSiNHまたはSiCNH膜を含む。一部の実施形態では、膜は、基材の表面上のギャップの少なくとも90%を充填する。一部の実施形態では、基材はケイ素またはゲルマニウムを含む。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図面は実施形態の例を例示するために提供され、また本開示の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に記述されるシステムおよび方法のより良好な理解は、添付図面と併せて以下の記述を参照することにより理解されるであろう。
【0020】
【
図1A】
図1Aは、従来のデュアルステーション装置の例を例示する。
【
図1B】
図1Bは、従来のデュアルステーション装置におけるサセプタヒーター温度の不均一性の例を例示する。
【
図2B】
図2Bは、従来のQCM装置におけるサセプタヒーター温度の不均一性の例を例示する。
【
図3A】
図3Aは、同心マルチゾーンヒーターを有する従来のサセプタの例の上面図を例示する。
【
図3B】
図3Bは、同心マルチゾーンヒーターを有する従来のサセプタの例の断面図を例示する。
【
図4A】
図4Aは、本明細書の一部の実施形態による、独立した温度制御機能を有する、マルチゾーン加熱/冷却要素の例を例示する。
【
図4B】
図4Bは、本明細書の一部の実施形態による、独立した温度制御機能を有する、マルチゾーン加熱/冷却要素の例を例示する。
【
図4C】
図4Cは、本明細書の一部の実施形態による、独立した温度制御機能を有する、マルチゾーン加熱/冷却要素の例を例示する。
【
図5】
図5は、本明細書の一部の実施形態による反応器チャンバ構成の例を例示する。
【
図6】
図6Aは、本明細書に記述されるサセプタ加熱/冷却構成を使用して達成可能なサセプタ表面温度プロファイルの例を例示し、
図6Bは、本明細書に記述されるサセプタ加熱/冷却構成を使用して達成可能なサセプタ表面温度プロファイルの例を例示し
図6Cは、本明細書に記述されるサセプタ加熱/冷却構成を使用して達成可能なサセプタ表面温度プロファイルの例を例示する。
【
図7】
図7は、本明細書の一部の実施形態による、その場マルチステーションプロセスを実施するための基材回転ユニットを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
ある特定の好ましい実施形態および例が下記に開示されているが、発明の主題は、具体的に開示された実施形態を超えて、他の代替的な実施形態および/または使用、ならびにその修正およびその均等物にまで延長される。それ故に、本明細書に添付の特許請求の範囲の範囲は、後述する特定の実施形態のいずれによっても限定されない。例えば、本明細書に開示されるいずれかの方法またはプロセスにおいて、方法またはプロセスの作用または動作は、任意の好適な順序で実施されてもよく、また必ずしも任意の特定の開示される順序に限定されない。様々な動作は、結果として、ある特定の実施形態を理解するうえで役立つ場合がある様態で、多数の別々の動作として記述されてもよいが、この記述の順序は、これらの動作が順序依存性であることを暗示するものとして解釈されるべきではない。加えて、本明細書に記述される構造、システム、および/またはデバイスは、統合された構成要素として具体化されてもよく、または別個の構成要素として具体化されてもよい。様々な実施形態を比較する目的のために、これらの実施形態のある特定の態様および利点が記述される。必ずしもすべてのこうした態様または利点が任意の特定の実施形態によって達成されるとは限らない。それ故に、例えば、本明細書で教示または示唆される場合がある他の態様または利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示されるような一つの利点または利点の群を達成または最適化する様態で、様々な実施形態が実行されてもよい。
【0022】
ここで、本明細書に開示されるデバイスおよび方法の構造、機能、製造、および使用の原理の全体的理解を提供するために、ある特定の例示的な実施形態が記述される。これらの実施形態の一つ以上の実施例が、添付図面に例示されている。当業者は、本明細書に具体的に記述され、かつ添付図面に例示されるデバイスおよび方法が、非限定的な例示的な実施形態であり、また本発明の範囲が、特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。一つの例示的な実施形態に関連して例示または記述される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよい。こうした修正および変形は、本技術の範囲内に含まれることが意図される。
【0023】
実施形態は、半導体プロセッシングシステム内の基材に対する温度均一性の向上を提供するための方法および装置に関する。半導体プロセッシングシステム内の二つ以上の加熱源またはヒートシンク間の相互作用を指す、温度の相互作用は、プロセッシング中に基材の表面上で望ましくない不均一な温度プロファイルを作り出す場合がある。それ故に、本明細書の方法および装置は、反応チャンバ内または反応チャンバに隣接する高温要素または低温要素による熱的な相互作用を補償することによって、温度均一性を改善する場合がある。こうした方法および装置は、2020年10月21日に出願された「METHODS AND APARATUSES FOR FLOWABLE GAP-FILL」と題する米国特許出願第63/094,768号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記述されるものなどの、マルチプロセス4重チャンバモジュール(Quadruple-Chamber-Module)(QCM)装置を含むマルチステーションプロセスチャンバに対して、特に適用可能である場合がある。
【0024】
図1Aは、従来のデュアルステーション反応チャンバの例を例示する。従来のデュアルステーション反応チャンバは、チャンバ壁およびゲート弁106によってウエハ取り扱いチャンバ104から分離されたプロセッシングチャンバ102を備える場合がある。プロセッシングチャンバは、二つのサセプタ108A、108Bを備えてもよく、各サセプタはヒーターを備え、また基材110A、110Bを保持するように構成される。従来のサセプタ加熱構成を使用して、サセプタ110A、110Bと周囲のチャンバ壁との間の温度の差異により、温度の不均一性が基材の表面上に形成される。具体的には、ウエハ取り扱いチャンバ104の側面上のチャンバ壁の温度は、プロセッシングチャンバ102内、およびサセプタ108A、108Bのヒーターの表面における温度よりも低い場合がある。その中のウエハ移送機構を保護するためにウエハ取り扱いチャンバ104が冷却されると、ウエハ取り扱いチャンバ104に隣接するチャンバ壁の近くのサセプタヒーター温度が低下する。このサセプタヒーターの一部分の温度低下は、望ましくない温度の不均一性を作り出す。
図1Bは、従来のデュアルステーション装置におけるサセプタヒーター温度の不均一性の例を例示する。
図1Bで例示するように、サセプタヒーターの温度は、ウエハ取り扱いチャンバ104に隣接するチャンバ壁の近くでより低い。
【0025】
図2Aは、従来のQCM装置の実施例を例示する。マルチプロセスQCM装置では、各サセプタ208A、208B、208C、208Dが独立したヒーターを有する構成が利用されてもよく、これにより異なるヒーター温度を使用するプロセスがプロセッシングチャンバ202内の基材210A、210B上で同時に実施されてもよい。例示の構成では、サセプタ208C、208Dのヒーターは、約400℃で動作されてもよく、一方でサセプタ208A、208Bのヒーターは、約75℃で動作されてもよい。
図2Bは、上記の構成での従来のQCM装置におけるサセプタヒーター温度の不均一性の実施例を例示する。例示するように、サセプタ208A、208Bのヒーターは、高温サセプタヒーター208C、208Dとの熱的な相互作用に起因する著しい温度変化を示す。この傾斜したタイプの温度不均一性は、従来の同心マルチゾーンヒーターを使用して解決することはできない。
【0026】
図3Aは、同心マルチゾーンヒーターを有する従来のサセプタの例の上面図を例示する。例示するように、サセプタ308は、外側同心ヒーター302および内側同心ヒーター304を含む同心ヒーターを含む。同心ヒーターの各々には、サセプタの同心ゾーンにおいてサセプタの上表面への誘導加熱が提供される。ヒーター302、304は、それぞれの加熱ゾーンに対して一貫した加熱を提供するように構成されるが、各それぞれのゾーンの特定の部分に対して粒度の細かい加熱を提供することはできない。例えば、ヒーター302は、サセプタ302の下部部分322と比較して、サセプタ302の上部部分320に異なるレベルの加熱を提供しない場合がある。このように、
図3Aのヒーター構成は、プロセッシングチャンバ内またはプロセッシングチャンバに隣接する他の構造または加熱源による温度の相互作用に起因して、サセプタの表面上に存在するある特定の温度の不均一性を補償することはできない。
【0027】
図3Bは、同心マルチゾーンヒーターを有する従来のサセプタの例の断面図を例示する。
図3Aに関して上述されるように、同心ヒーター302、304は、サセプタ308内に、またはサセプタ308上に提供されてもよい。ヒーター304は、サセプタ308の上面上の第一の内側同心加熱ゾーンに熱を提供するように構成されてもよく、一方でヒーター302は、サセプタ308の上表面上の第二の外側同心加熱ゾーンに熱を提供するように構成されてもよい。それ故に、異なるレベルの熱が、内側同心加熱ゾーンおよび外側同心加熱ゾーンに提供されてもよい。しかしながら、サセプタ302の下部部分322に対して、サセプタ302の上部部分320など、サセプタ308の異なる部分に異なる加熱レベルを提供することはできない。
【0028】
本明細書の一部の実施形態によれば、サセプタヒーター/冷却器は、複数の扇形の加熱および/または冷却ゾーンを備えてもよい。一部の実施形態では、サセプタヒーター/冷却器は、一つ以上の加熱および/または冷却ゾーンを備えてもよく、各加熱および/または冷却ゾーンは、円の完全なまたは部分的なセクタを含む。例えば、各加熱および/または冷却ゾーンは、その二つの半径に沿った円の円弧とから成る円の一部を含んでもよい。一部の実施形態では、
図4A~
図4Cに示すように、半径は、円形状のサセプタの全半径を指してもよく、または円形状のサセプタより小さい円の半径を指してもよい。一部の実施形態では、円弧は二つの端点を含んでもよく、端点は約0°~360°の範囲をカバーする。例えば、一部の実施形態では、円弧は、約0°、約5°、約10°、約15°、約20°、約25°、約30°、約35°、約40°、約45°、約50°、約55°、約60°、約65°、約70°、約75°、約80°、約85°、約90°、約95°、約100°、約105°、約110°、約115°、約120°、約125°、約130°、約135°、約140°、約145°、約150°、約155°、約160°、約165°、約170°、約175°、約180°、約185°、約190°、約195°、約200°、約205°、約210°、約215°、約220°、約225°、約230°、約235°、約240°、約245°、約250°、約255°、約260°、約265°、約270°、約275°、約280°、約285°、約290°、約295°、約300°、約305°、約310°、約315°、約320°、約325°、約330°、約335°、約340°、約345°、約350°、約355°、約360°、または前述の値の間の任意の値の範囲をカバーすることを含んでもよい。
図4A~
図4Cは、独立した温度制御機能を有する、マルチゾーン加熱/冷却要素の例を例示する。一部の実施形態では、
図4Aに例示するように、サセプタ408は、上部部分冷却ライン414Aおよび下部部分冷却ライン414Bを含む二重能動冷却ラインを備えてもよい。一部の実施形態では、
図4Bに例示するように、サセプタ408は、上部部分ヒーター416Aおよび下部部分ヒーター416Bを含むデュアルゾーンヒーターを備えてもよく、その各々は、第一の加熱ゾーンまたは第二の加熱ゾーンにそれぞれ異なるレベルの熱を提供するために独立して制御されてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記述されるヒーターは、抵抗ヒーターに電力を提供することによって加熱されてもよい、抵抗ヒーターを備えてもよい。他の実施形態では、ヒーターは、半導体プロセッシングの当業者に知られている他のタイプのヒーターを備えてもよい。一部の実施形態では、上部部分ヒーター416Aおよび下部部分ヒーター416Bによって提供される熱は、プロセッシングチャンバ内またはそれに隣接する他の構造または加熱源による温度の相互作用に起因する傾斜した温度の不均一性を補償するように制御されてもよい。例えば、
図1A~
図1Bに示すようなデュアルサセプタプロセッシングチャンバ構成では、下部部分ヒーター416Bは、上部部分ヒーター416Aによって、サセプタの上部部分に提供される加熱よりサセプタの下部部分に大きい加熱を提供するように制御されてもよい。これらの異なる加熱レベルは、サセプタとウエハ取り扱いチャンバ104に隣接するプロセスチャンバ壁との間の温度の相互作用を補償する場合がある。
【0029】
図4Cは、4ゾーンサセプタヒーター構成の実施例を例示する。一部の実施形態では、
図4Cの4ゾーンヒーター構成は、
図4Bの2ゾーン構成よりも、なおより粒度の細かいサセプタ加熱の制御を提供する場合がある。一部の実施形態では、サセプタ408は、各々がサセプタ408の4つの四分円に関連付けられた加熱ゾーンを有する、4つの扇形のヒーター418A、418B、418C、418Dを備えてもよい。一部の実施形態では、ヒーター/加熱ゾーンは、半円形状、部分円、または円のセクタを備えてもよい。一部の実施形態では、各ヒーター418A、418B、418C、418Dは、第一、第二、第三、または第四の加熱ゾーンそれぞれに様々なレベルの熱を提供するために、独立して制御されてもよい。これらの異なる加熱レベルは、サセプタとウエハ取り扱いチャンバ104に隣接するプロセッシングチャンバ壁との間の温度の相互作用を補償する場合がある。
【0030】
一部の実施形態では、マルチゾーンサセプタヒーター構成を利用してもよい。例えば、一部の実施形態では、マルチゾーンヒーター構成は、2個のヒーター、3個のヒーター、4個のヒーター、5個のヒーター、6個のヒーター、7個のヒーター、8個のヒーター、9個のヒーター、10個のヒーター、11個のヒーター、12個のヒーター、13個のヒーター、14個のヒーター、15個のヒーター、16個のヒーター、17個のヒーター、18個のヒーター、19個のヒーター、20個のヒーター、25個のヒーター、30個のヒーター、35個のヒーター、40個のヒーター、45個のヒーター、50個のヒーター、55個のヒーター、60個のヒーター、65個のヒーター、70個のヒーター、75個のヒーター、80個のヒーター、85個のヒーター、90個のヒーター、95個のヒーター9、100個のヒーター、200個のヒーター、300個のヒーター、400個のヒーター、500個のヒーター、または前述の値の間の任意の数のヒーターを備えてもよい。
【0031】
図5は、本明細書の一部の実施形態による反応器チャンバ構成の実施例を例示する。一部の実施形態では、冷却システムは、冷却装置(例えば、冷却剤供給源)を備えて実装されてもよく、冷却装置は、一つ以上のサセプタ内の能動冷却器に冷却剤を流してもよい。一部の実施形態では、冷却剤は、冷却剤ライン502、504をそれぞれ経由してQCM反応チャンバの二つのサセプタ208A、208Bへと流されてもよい。冷却剤は、サセプタ208A、208Bの各々の中の内側冷却ラインおよび外側冷却ラインを通して流れてもよく、そして戻りラインを通して冷却装置へと戻ってもよい。一部の実施形態では、各戻りラインは、流量計およびニードル弁を装備してもよい。一部の実施形態では、流量計、ニードル弁、および冷却装置は、反応チャンバの加熱システムおよび冷却システムを制御するように構成されたコントローラと電子通信してもよい。一部の実施形態では、コントローラは、サセプタ208A、208B、208C、208Dの加熱および冷却を制御するためのコンピュータ可読命令を有する、一つ以上のコンピュータプロセッサおよびメモリを備えてもよい。一部の実施形態では、一つ以上の温度センサは、コントローラとの電子通信で利用されてもよい。
【0032】
サセプタ208A、208B、208C、208Dのうちの一つ以上は、
図4Bまたは
図4Cに示す構成のヒーターを備えてもよい。ヒーターは、
図5に示すような双方向能動冷却機能を有して構成されてもよい。一部の実施形態では、一つ以上のサセプタ208A、208B、208C、208Dのうちのサセプタヒーターは、それぞれのサセプタの表面を第一の温度へと加熱するように制御されてもよく、一方で、一つ以上のサセプタ208A、208B、208C、208Dのうちのサセプタヒーターは、一つ以上の他のサセプタ208A、208B、208C、208Dの温度を、第二の温度へと加熱するように独立して制御されてもよく、第一の温度は第二の温度とは異なる。例えば、
図5に示すように、サセプタ208A、208Bは、第一の温度(例えば、約75℃)に加熱されてもよく、一方で、サセプタ208C、208Dは、第二の温度(例えば、約400℃)に加熱されてもよい。一部の実施形態では、サセプタ208A、208Bの能動冷却システムは、サセプタを第一の温度にするように動作されてもよい。追加的に、
図4Bおよび
図4Cに関して上述されるように、サセプタ208A、208Bのヒーターは、サセプタ208A、208Bと、ウエハ取り扱いチャンバに隣接するプロセッシングチャンバ壁との間の温度の相互作用に対して補償するために、サセプタ208A、208Bの異なる加熱ゾーンに異なるレベルの熱を提供するように構成されてもよい。
図4Bおよび
図4Cに示すものなどのヒーター構成を使用する時、基材プロセッシングのために望ましいサセプタ208A、208Bの表面における温度の均一性を維持することができる。
【0033】
図6A~
図6Cは、本明細書に記述されるサセプタ加熱/冷却構成を使用して達成可能なサセプタ表面温度プロファイルの例を例示する。
図6Aおよび
図6Bに示すように、サセプタ温度プロファイルは、サセプタ408A、408B内の冷却ラインに対する冷却剤流量を調整することによって、任意のやり方で制御されてもよい。
図6Aの構成では、冷却剤の流れは、
図2Bに示すものなどの、従来のQCM反応チャンバのものと同様な温度プロファイルを作り出すように制御される。一部の実施形態では、冷却剤の流れは、各加熱ゾーン内の温度の読取値に応答して動的に変更されてもよい。しかしながら、
図6Bに示すように、温度プロファイル(すなわち、温度傾斜)は、逆の傾向を達成できるように制御することができ、チャンバ壁に最も近く、かつ隣接するサセプタヒーターから最も遠いサセプタ408A、408Bの外縁は、内縁より高温になる。好ましくは、冷却剤流量の調整は、
図6Cに示すものなどの実質的に均一な温度プロファイルを提供するように、最適化されてもよい。
【0034】
それ故に、サセプタには、扇形の分離した温度制御機能を装備する一つ以上のものまたはヒーターが提供された、反応器チャンバ構成が本明細書に記述される。一部の実施形態では、ヒーターは、能動冷却機構と併せて、例えば、加熱源およびヒートシンクを含む隣接する構造によって引き起こされる温度の不均一性を補償するように構成されてもよい。一部の実施形態では、別個の温度制御は、各サセプタ内のマルチゾーン加熱または冷却要素によって達成されてもよい。
【0035】
一部の実施形態では、本明細書に記述される温度制御構造および機能は、その場マルチステーションプロセスを実施するために、その場(すなわち、チャンバ内またはモジュール内)基材回転ユニットと組み合わされてもよく、各ステーションは、
図7に示すように、異なる温度下で動作するように構成される。一部の実施形態では、本明細書に記述される温度制御構成は、2020年10月21日に出願された「METHODS AND APARATUSES FOR FLOWABLE GAP-FILL」と題する米国特許出願第63/094,768号(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記述されるものなどの、堆積プロセス(例えば、堆積/エッチング、堆積/膜硬化)で利用されてもよい。流動性ギャップ充填堆積プロセスで使用される場合、本明細書に記載の温度制御構成は、好ましくない温度の相互作用を最小化または除去することによって、均一な膜厚さを可能にする。
【0036】
例えば、一部の実施形態では、本明細書に記載の温度制御構造および機能は、流動性ギャップ充填堆積のための方法で利用されてもよい。一部の実施形態では、方法は、第一のステーション内で第一のサセプタ上に基材を定置することを含む場合がある。一部の実施形態では、第一のサセプタは、独立して制御される第一の扇形の加熱または冷却要素を備えてもよく、第一の加熱または冷却要素は、第一のサセプタの表面の第一の加熱ゾーンに独立した加熱または冷却を提供するように構成される。一部の実施形態では、第一のサセプタは、独立して制御される第二の扇形の加熱または冷却要素をさらに備えてもよく、第二の加熱または冷却要素は、第一のサセプタの表面の第二の加熱ゾーンに独立した加熱または冷却を提供するように構成される。
【0037】
一部の実施形態では、方法は、蒸着プロセスによって、第一のステーション内の基材上に流動性材料を堆積させることをさらに備えてもよい。蒸着プロセスの間、第一のサセプタは、第一の加熱または冷却要素を使用して第一の加熱ゾーンを加熱または冷却し、また第二の加熱または冷却要素を使用して第二の加熱ゾーンを加熱または冷却することによって、実質的に均一な第一の温度へと加熱または冷却されてもよい。一部の実施形態では、第一の加熱ゾーンに提供されるか、または第一の加熱ゾーンから除去される熱の量は、第二の加熱ゾーンに提供されるか、または第二の加熱ゾーンから除去される熱の量とは異なる。さらに、一部の実施形態では、第一の加熱ゾーンおよび第二の加熱ゾーンは、実質的に均一な第一の温度へと加熱または冷却される。
【0038】
一部の実施形態では、方法は、流動性材料を基材上に堆積させた後、基材を第二のステーション内に定置し、そして基材の表面を第二のステーション内で第二の温度に加熱することによって基材上に熱処理を実施することをさらに含んでもよい。一部の実施形態では、実質的に均一な第一の温度は第二の温度より高い。一部の実施形態では、上記の工程は、所望の厚さの膜が基材上に堆積されるまで、サイクルで繰り返されてもよい。
【0039】
一部の実施形態では、実質的に均一な第一の温度は、約150℃未満である。例えば、実質的に均一な第一の温度は、vat約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約125℃、約130℃、約135℃、約140℃、約145℃、約150℃、または前述の値の間の任意の値に維持されてもよい。
【0040】
一部の実施形態では、第二の温度は、約300℃~1000℃である。例えば、ウエハは、約300℃、約310℃、約320℃、約330℃、約340℃、約350℃、約360℃、約370℃、約380℃、約390℃、約400℃、約410℃、約420℃、約430℃、約440℃、約450℃、約460℃、約470℃、約480℃、約490℃、約500℃、約510℃、約520℃、約530℃、約540℃、約550℃、約560℃、約570℃、約580℃、約590℃、約600℃、約610℃、約620℃、約630℃、約640℃、約650℃、約660℃、約670℃、約680℃、約690℃、約700℃、約710℃、約720℃、約730℃、約740℃、約750℃、約760℃、約770℃、約780℃、約790℃、約800℃、約810℃、約820℃、約830℃、約840℃、約850℃、約860℃、約870℃、約880℃、約890℃、約900℃、約910℃、約920℃、約930℃、約940℃、約950℃、約960℃、約970℃、約980℃、約990℃、約1000℃の間の温度、または前述の値の間の任意の値に加熱されてもよい。
【0041】
一部の実施形態では、熱処理は、高速熱アニール(RTA)を含んでもよい。一部の実施形態では、RTAは、基材の表面を10秒未満、第二の温度へと加熱することを含む。RTAの間、第二の温度は、800℃~1000℃である。
【0042】
一部の実施形態では、上述の方法を使用して形成された膜は、SiNHまたはSiCNH膜を備えてもよい。一部の実施形態では、形成された膜は、a-CH、SiCN、SiN、SiON、SiCO、SiCOH、SiCNH、SiCH、SiNH、またはSiCONを含んでもよい。一部の実施形態では、膜は、基材の表面上のギャップの少なくとも90%を充填する。一部の実施形態では、基材はケイ素またはゲルマニウムを含む。
【0043】
さらに、一部の実施形態では、本明細書に記述される温度制御構造および機能は、4重チャンバモジュール(QCM)装置の温度を調節する方法で利用されてもよい。一部の実施形態では、方法は、第一のステーション、第二のステーション、第三のステーション、および第四のステーションを備えるプロセスチャンバに基材を提供することを含んでもよく、各ステーションは、基材を保持するように構成されたサセプタを備える。一部の実施形態では、ステーションは、
図2Aに示すように、各ステーションが正方形の角部にある、正方形構成で配設されてもよい。一部の実施形態では、互いに対して対角の向きで位置してもよい、第一のステーションのサセプタと第三のステーションのサセプタは、各々独立して制御される第一の扇形の加熱または冷却要素を備え、第一の加熱または冷却要素は、サセプタの表面の第一の加熱ゾーンに独立した加熱または冷却を提供するように構成される。一部の実施形態では、第一のステーションのサセプタおよび第三のステーションのサセプタはまた、独立して制御される第二の扇形の加熱または冷却要素も備えてもよく、第二の加熱または冷却要素は、サセプタの表面の第二の加熱ゾーンに独立した加熱または冷却を提供するように構成される。
【0044】
一部の実施形態では、第二のステーションのサセプタおよび第四のステーションのサセプタは各々ヒーターを備える。方法は、第二のステーションのサセプタおよび第四のステーションのサセプタを、各サセプタのヒーターを使用して第一の温度へと加熱することをさらに備えてもよい。第一のサセプタおよび第三のサセプタの第一の加熱ゾーンの温度は、第一の加熱または冷却要素を使用して制御されてもよい。第一のサセプタおよび第三のサセプタの第二の加熱ゾーンの温度は、第二の加熱または冷却要素を使用して制御されてもよい。一部の実施形態では、第一のサセプタおよび第三のサセプタの第一の加熱ゾーンに提供される、またはそれらから除去される熱の量は、第一のサセプタおよび第三のサセプタの第二の加熱ゾーンに提供される、またはそれらから除去される熱の量とは異なる。しかしながら、一部の実施形態では、第一の加熱ゾーンの温度、および第一のサセプタおよび第三のサセプタの表面の第二の加熱ゾーンの温度は、実質的に均一な第二の温度を表面上に提供するように制御される。
【0045】
一部の実施形態では、第二の温度は150℃未満である。一部の実施形態では、第一の温度は、150℃より高い。一部の実施形態では、第一の加熱または冷却要素は、冷却要素を備え、また第一の加熱ゾーンの温度を制御することは、冷却要素を通して冷却剤を流すことを含む。
【0046】
一部の実施形態では、方法は、第一の温度を検出することをさらに含んでもよく、第一の加熱ゾーンの温度を制御することは、検出された第一の温度に対して第一の加熱ゾーンの温度を低下させることをさらに含む。一部の実施形態では、第一の加熱または冷却要素は、加熱要素を備え、加熱要素は、抵抗ヒーターを備え、また第一の加熱ゾーンの温度を制御することは、抵抗ヒーターに電力を提供することを含む。一部の実施形態では、各ステーションは、上部チャンバと下部チャンバを備え、下部チャンバは、4つのステーションの間に共有される中間空間を備える。
(追加的実施形態)
【0047】
先行する明細書では、その特定の実施形態を参照しながら本発明を記述してきた。しかしながら、本発明の広い趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更がそれらになされてもよいことは明らかであろう。その結果、明細書および図面は、制限的な意味ではなく、例示的な意味で見なされるべきである。
【0048】
実際、本発明はある特定の実施形態および実施例の文脈で開示されてきたが、本発明は、具体的に開示する実施形態を超えて、本発明の他の代替的な実施形態および/または使用、および明白な修正、ならびにそれらの均等物にまで延長することを当業者は理解するであろう。加えて、本発明の実施形態のいくつかの変形が詳細に示され、かつ記述されているが、本発明の範囲内にある他の修正は、本開示に基づいて当業者にとって容易に明らかとなるであろう。実施形態の特定の特徴および態様の様々な組み合わせまたは部分組み合わせが作製されてもよく、そして依然として本発明の範囲に含まれることが企図されている。当然のことながら、開示された実施形態の様々な特徴および態様は、開示された発明の実施形態の変化するモードを形成するために、互いに組み合わせる、または置き換えることができる。本明細書に開示されるいずれの方法も、列挙された順序で実施される必要はない。それ故に、本明細書に開示される本発明の範囲は、上述の特定の実施形態によって限定されるべきではないことが意図される。
【0049】
当然のことながら、本開示のシステムおよび方法は、各々いくつかの革新的な態様を有し、そのうちのいかなる単一の態様も、本明細書に開示された望ましい属性に対して単独で責任を負う、または必要とされるものではない。上述の様々な特徴およびプロセスは、互いに独立して使用されてもよく、または様々なやり方で組み合わされてもよい。すべての可能な組み合わせおよび部分組み合わせは、この開示の範囲内に含まれることが意図される。
【0050】
別個の実施形態の文脈においてこの明細書に記述されているある特定の特徴もまた、単一の実施形態の中に組み合わせて実施されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で記述される様々な特徴も、別々に、または任意の好適な部分組み合わせで複数の実施形態で実施されてもよい。さらに、特徴はある特定の組み合わせで作用するものとして上述されてもよく、かつ当初はそのように特許請求される場合さえもあるが、特許請求される組み合わせからの一つ以上の特徴は、一部の事例では組み合わせから削除される場合があり、また特許請求される組み合わせは、部分組み合わせまたは部分組み合わせの変形を対象としてもよい。いかなる単一の特徴または特徴の群も、ありとあらゆる実施形態に対して必要ではなく、または不可欠でもない。
【0051】
本明細書で使用される条件付き言語、中でも「することができる(can)」、「可能である(could)」、「してもよい(might)」、「してもよい(may)」、「例えば」、およびこれに類するものなどは、具体的にそうではないと述べられていない限り、または使用されている文脈内で別段の理解がない限り、ある特定の実施形態はある特定の特徴、要素、および/または工程を含むが、他の実施形態はそれらを含まないことを伝えることを一般的に意図していることもまた理解されよう。それ故に、こうした条件付き言語は、特徴、要素、および/もしくは工程がいかなるやり方でも一つ以上の実施形態に対して必要とされること、または一つ以上の実施形態が、著者の入力もしくは指示の有無にかかわらず、これらの特徴、要素、および/もしくは工程が任意の具体的な実施形態に含まれるかどうか、または実施されるかどうかを決定するための論理を必ず含むことを示唆することを一般的に意図していない。用語「備える」、「含む」、「有する」、およびこれに類するものは同義語であり、また包括的に、オープンエンド様式で使用され、追加の要素、特徴、動作、操作等を除外しない。加えて、「または」という用語はその包括的な意味で使用される(そして排他的な意味で使用されない)ため、例えば、要素のリストを接続するために使用される場合、「または」という用語はリスト内の要素の一つ、いくつか、またはすべてを意味する。加えて、本出願および添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「a」、「an」、および「the」は、特に明記しない限り、「一つ以上」または「少なくとも一つ」を意味すると解釈されるべきである。同様に、動作は特定の順序で図面に描かれる場合があるが、望ましい結果を達成するためには、こうした動作は、示されている特定の順序または連続した順序で実施される必要はない、または例示されるすべての動作が実施される必要はないことが認識されるべきである。さらに、図面は、フローチャートの形式でもう一つの例示のプロセスを概略的に図示してもよい。しかしながら、図示されていない他の動作は、概略的に例示されている例示の方法およびプロセスに組み込まれてもよい。例えば、一つ以上の追加の動作は、例示された動作のうちのいずれかの前に、後に、同時に、または間に実施されてもよい。追加的に、別の実施形態では、動作を再配設または並べ替えてもよい。ある特定の状況では、マルチタスキングとパラレルプロセッシングは、有利な場合がある。さらに、上述の実施形態における様々なシステムの構成要素の分離は、すべての実施形態においてこうした分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、また当然のことながら、記述されるプログラム構成要素およびシステムは、一般的に、単一のソフトウェア製品に一緒に統合されてもよく、または複数のソフトウェア製品へとパッケージ化されてもよい。追加的に、他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内にある。一部の事例では、特許請求の範囲に列挙されている行為を異なる順序で実施してもよく、また依然として望ましい結果を達成する。
【0052】
さらに、本明細書に記述される方法およびデバイスは、様々な修正および代替的な形態の影響を受けやすい場合があるが、その具体的な実施例は、図面に示され、また本明細書に詳細に記載される。しかし、当然のことながら、本発明は、開示される特定の形態または方法に限定されないが、逆に、本発明は、記述される様々な実施および添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内にあるすべての修正、均等物、および代替物を包含する。さらに、実装または実施形態に関連して、任意の特定の特徴、態様、方法、性質、特性、品質、属性、要素、またはこれに類するものについての本明細書の開示は、本明細書に記載されるすべてのその他の実装または実施形態で使用することができる。本明細書に開示されるいずれの方法も、列挙された順序で実施される必要はない。本明細書に開示される方法は、実施者によってなされるある特定の行為を含んでもよいが、方法はまた、明示的に、または暗示的に、のいずれかで、それらの行為についての任意の第三者の命令も含むことができる。本明細書に開示される範囲はまた、ありとあらゆる重複、部分範囲、およびそれらの組み合わせを包含する。「最高で」、「少なくとも」、「超」、「未満」、「の間」、およびこれに類するものなどの文言は、列挙された数字を含む。「約」または「おおよそ」などの用語が先行する数字は、列挙された数字を含み、かつ状況に基づいて解釈されるべきである(例えば、状況の下で合理的に可能な限り正確に、例えば、±5%、±10%、±15%など)。例えば、「約3.5mm」は、「3.5mm」を含む。例えば「実質的に」などの用語が先行する語句は、列挙された語句を含み、また状況に基づいて解釈されるべきである(例えば、状況の下で合理的に可能な限り)。例えば、「実質的に一定」は「一定」を含む。別段の記載のない限り、すべての測定値は、温度および圧力を含む標準条件におけるものである。
【0053】
本明細書で使用される場合、アイテムのリスト「のうちの少なくとも一つ」を指す語句は、単一のメンバーを含む、それらの項目の任意の組み合わせを指す。例として、「A、B、またはCのうちの少なくとも一つ」は、A、B、C、AとB、AとC、BとC、およびAとBとCを包含することを意図している。「X、Y、およびZのうちの少なくとも一つ」という語句などの接続語は、別段の具体的な記載のない限り、そうでなければアイテム、用語などがX、Y、またはZのうちの少なくとも一つであってもよいことを伝えるために一般的に使用される文脈で理解される。それ故に、こうした接続語は、ある特定の実施形態がXのうちの少なくとも一つ、Yのうちの少なくとも一つ、およびZのうちの少なくとも一つの各々が存在することを必要とすることを示唆することを一般的に意図するものではない。本明細書で提供される何らかの見出しがある場合、これは単に便宜上のものにすぎず、本明細書に開示されるデバイスおよび方法の範囲または意味には必ずしも影響を与えない。
【0054】
その結果、特許請求の範囲は、本明細書に示される実施形態に限定されることを意図されるものではなく、本開示、本明細書に開示される原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲と調和する。
【外国語明細書】