(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023065275
(43)【公開日】2023-05-12
(54)【発明の名称】搬送装置、印刷装置
(51)【国際特許分類】
B65H 43/04 20060101AFI20230502BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20230502BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20230502BHJP
【FI】
B65H43/04
B41J29/38 302
B41J2/01 305
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021175993
(22)【出願日】2021-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】230100631
【弁護士】
【氏名又は名称】稲元 富保
(72)【発明者】
【氏名】中垣 敏博
(72)【発明者】
【氏名】地家 康平
【テーマコード(参考)】
2C056
2C061
3F048
【Fターム(参考)】
2C056EB03
2C056EB12
2C056EB29
2C056EC03
2C056EC12
2C056EC67
2C056HA28
2C056HA32
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AR03
2C061AS02
2C061HJ02
2C061HV09
2C061HV33
2C061HV44
3F048AA01
3F048AB01
3F048BA14
3F048BB02
3F048BD01
3F048CC03
3F048DA06
3F048DC05
3F048EA03
3F048EA13
3F048EB22
3F048EB28
(57)【要約】
【課題】生産性の低下を抑制する搬送装置、印刷装置を提供する。
【解決手段】シート材P3で搬送不良が検知されてシート材Pの搬送を停止したとき、ドラム31上で搬送方向下流側からシート材P2、P10、P3が停止している状態で、インチングスイッチ81を操作してインチング動作を行い、シート材P2を搬送手段41の搬送ベルト401に向けて搬送し、シート材P2が完全に搬送ベルト401に排出されたときにインチング動作を停止し、ベルト逆転スイッチ83を操作することで、搬送手段41の搬送ベルト401をインチング動作とは逆方向に回転させ、シート材P2を搬送方向(矢示A方向)とは逆の方向(矢示B方向)に搬送させ、パージトレイ91へと排出する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段による前記シート材の搬送を制御する手段と、を備え、
前記制御する手段は、所定の条件により前記シート材の搬送が停止した後、前記搬送手段が前記シート材を搬送する方向を、前記シート材を排出する方向とは逆の方向に切り替える制御をする
ことを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記搬送手段により前記逆の方向に搬送される前記シート材を収容する収容手段と、
前記搬送手段から前記収容手段に搬送される前記シート材を誘導する誘導手段と、を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記搬送手段は、前記シート材を担持して回転する担持回転体の下流側に配置され、
前記担持回転体から前記搬送手段に受け渡される前記シート材を案内する案内部材を備え、
前記収容手段は、前記担持回転体の下側に配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記誘導手段は、前記案内部材と一体的に設けられている
ことを特徴とする請求項3に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記搬送手段は、正逆方向に周回移動可能な搬送ベルトを含む
ことを特徴とする請求項ないし4のいずれかに記載の搬送装置。
【請求項6】
前記搬送ベルトの逆方向への移動を指示する指示手段を備えている
ことを特徴とする請求項5に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記搬送手段上の前記シート材を検知する手段を備え、
前記制御する手段は、
前記シート材の先端が検知されてから所定時間後に、前記担持回転体及び前記搬送手段による前記シート材の移動を停止し、
前記搬送手段が前記シート材を搬送する方向を、前記シート材を排出する方向とは逆の方向に切り替えて、前記搬送手段を駆動する制御をする
ことを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の搬送装置。
【請求項8】
前記担持回転体上に担持されている前記シート材の枚数をカウントする手段を備えている
ことを特徴とする請求項3ないし7のいずれかに記載の搬送装置。
【請求項9】
前記シート材を排出する方向とは逆の方向に搬送される前記シート材を検知する手段を備えている
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の搬送装置。
【請求項10】
前記シート材に印刷を施す画像形成部と、
請求項1ないし9のいずれかに記載の搬送装置と、を備えている
ことを特徴とする印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置、印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シート材を搬送する装置において、装置内でシート材の浮き、しわ、折れなどが生じると搬送不良が発生する。そこで、シート材の浮き、しわ、折れなど搬送不良を生じる状態(これを、単に「搬送不良」という。)が発生したときに、当該シート材の搬送を停止し、後続のシート材などを所定のパージ用のトレイ部に排出するものがある。
【0003】
従来、シート材Pが搬送される第1搬送路と、パージ用のトレイ部にシート材Pが搬送される第2搬送路と、搬送不良検知手段の上流側で第1搬送路と第2搬送路とを切り替える切り替え部とを備え、搬送不良が検知されたときに切り替え部でシート材の搬送路を切り替えるようにしたものが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に開示の装置のように搬送不良の発生でシート材の搬送を停止する装置にあっては、装置内で停止しているシート材を速やかに装置外に除去できるようにして生産性の低下を抑制することが求められる。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、生産性の低下を抑制することを目的とする
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明に係る搬送装置は、
シート材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段による前記シート材の搬送を制御する手段と、を備え、
前記制御する手段は、所定の条件により前記シート材の搬送が停止した後、前記搬送手段が前記シート材を搬送する方向を、前記シート材を排出する方向とは逆の方向に切り替える制御をする
構成とした。
【0008】
本発明によれば、生産性の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る印刷装置の概略説明図である。
【
図4】同実施形態におけるパージ動作の制御に係る部分の説明に供するブロック説明図である。
【
図5】第1実施形態におけるドラム上で停止しているシート材の除去作用の一例の説明に供する説明図である。
【
図6】比較例におけるシート材の除去作用の説明に供する説明図である。
【
図7】同比較例の印刷部のフレーム構造体を重ねて示す説明図である。
【
図8】本発明の第2実施形態に係る印刷装置の概略説明図である。
【
図10】同実施形態のパージ動作の制御に係る部分の説明に供するブロック説明図である。
【
図11】同実施形態におけるドラム上で停止しているシート材の除去作用の一例の説明に供する説明図である。
【
図12】同実施形態におけるドラム上で停止しているシート材を除去するときの搬送制御手段の除去制御の説明に供するフロー図である。
【
図13】本発明の第3実施形態におけるパージ動作の制御に係る部分の説明に供するブロック説明図である。
【
図14】同実施形態におけるドラム上で停止しているシート材を除去するときの搬送制御手段の除去制御の説明に供するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係る印刷装置について
図1ないし
図3を参照して説明する。
図1は同印刷装置の概略説明図、
図2は同じくドラム周りの拡大説明図、
図3は同じく出口回転体付近の斜視説明図である。
【0011】
印刷装置(印刷システム)1は、シート材Pを搬入する搬入部10と、受け入れ部20と、印刷部(画像形成部)30と、乾燥部40と、反転機構部60と、搬出部70とを備えている。
【0012】
印刷装置1は、搬入部10から搬入(供給)されるシート材Pを受け入れ部20で受け入れて、印刷部30で液体を付与して所要の印刷を行い、乾燥部40でシート材Pに付着した液体を乾燥(定着)させた後、シート材Pを搬出部70に排出する。
【0013】
搬入部10は、複数のシート材Pを収容する搬入トレイ11(下段搬入トレイ11A、上段搬入トレイ11B)と、搬入トレイ11からシート材Pを1枚ずつ分離して送り出す給送装置12(12A、12B)とを備え、シート材Pを受け入れ部20に供給する。
【0014】
印刷部30は、受け入れ部20で受け入れたシート材Pを周面に担持して回転する担持部材(回転体)であるドラム31と、ドラム31に担持されたシート材Pに向けて液体を吐出する液体吐出部32を備えている。
【0015】
また、印刷部30は、上流側から送り込まれたシート材Pを受け取ってドラム31との間でシート材Pを受け渡す入口回転体34と、ドラム31によって搬送されたシート材Pを受け取って乾燥部40に受け渡す出口回転体35を備えている。
【0016】
入口回転体34は、上流側の受け入れ部20の搬送経路(以下、「搬入経路」という。)201を搬送ローラ対202などで搬送されるシート材Pを、外周部に備えた把持手段であるグリッパ341によって受け取り位置でシート材Pの先端を把持して受け取る。
【0017】
そして、入口回転体34の回転に伴ってシート材Pが搬送され、搬送されたシート材Pはドラム31との対向位置でドラム31へ受け渡される。
【0018】
ここで、搬入経路201をシート材Pが搬送されるとき、搬送ローラ対202で搬送速度を調整して、入口回転体34のグリッパ341とシート材Pの先端位置とのタイミングを調整する。また、スキュー検知手段と補正手段によって、シート材Pの搬送方向と直交する方向に対する傾きと搬送位置を補正しながら、シート材Pを受取り位置aへと搬送する。
【0019】
また、搬入経路201には、シート材Pの幅を検知する幅検知手段と、シート材Pの長さを検知する長さ検知手段が配置されている。これにより、設定したシートサイズに対して測定値が異なっているときには印刷動作を停止し、ドラム31上へ液体を吐出することを防止している。
【0020】
ドラム31の表面にも把持手段であるグリッパ311が設けられており、シート材Pの先端がグリッパ311によって把持される。ドラム31の表面には、複数の吸引穴が分散して形成され、吸引手段によってドラム31の所要の吸引穴から内側へ向かう吸い込み気流を発生させる。
【0021】
これにより、入口回転体34からドラム31へ受け渡されたシート材Pは、グリッパ311によって先端が把持されるとともに、吸引手段による吸い込み気流によってドラム31の周面に吸着担持され、ドラム31の回転に伴って搬送される。
【0022】
液体吐出部32は、液体吐出手段である液体吐出ヘッドを含む吐出ユニット33(33A~33D)を備えている。例えば、吐出ユニット33Aはシアン(C)の液体を、吐出ユニット33Bはマゼンタ(M)の液体を、吐出ユニット33Cはイエロー(Y)の液体を、吐出ユニット33Dはブラック(K)の液体を、それぞれ吐出する。また、その他、白色、金色(銀色)などの特殊な液体の吐出を行う吐出ユニットを使用することもできる。
【0023】
なお、
図2に示すように、印刷部30は、液体吐出部32の各吐出ユニット33の吐出面(ノズル面)をキャッピングするキャップ38を備えている。吐出ユニット33は矢印方向に進退可能に配置され、キャップ38はドラム31の軸方向に移動可能に配置されている。キャッピング時は吐出ユニット33がドラム31の周面から離れる方向に移動して、その下方にキャップ38が進入してキャッピングが行われる。
【0024】
液体吐出部32の各吐出ユニット33は、印刷情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。ドラム31に担持されたシート材Pが液体吐出部32との対向領域を通過するときに、吐出ユニット33から各色の液体が吐出され、当該印刷情報に応じた画像が形成(印刷)される。
【0025】
なお、本実施形態では印刷手段が液体吐出手段を備える例で説明しているが、液体吐出以外の手段、例えば電子写真方式で印刷を行う手段でもよい。
【0026】
画像が形成されたシート材Pは、ドラム31から出口回転体35に渡される。出口回転体35は、ドラム31のシート材Pを外周部に備えた把持手段であるグリッパ351によって受け取る。そして、出口回転体35の回転に伴ってシート材Pを乾燥部40の搬送手段41に渡す。
【0027】
この出口回転体35の周面に沿って、出口回転体35によってドラム31から搬送手段41の搬送ベルト401に受け渡されるシート材Pを案内する案内部材36が配置されている。
【0028】
乾燥部40は、出口回転体35から渡されるシート材Pを搬送する搬送手段41と、搬送手段41で搬送されるシート材Pを加熱する加熱手段42とを備えている。搬送手段41は、無端状の搬送ベルト401と、搬送ベルト401を掛け回した駆動ローラ402及び従動ローラ403を有している。搬送ベルト401は、駆動ローラ402を正逆方向回転駆動することによって正逆方向に周回移動可能である。
【0029】
乾燥部40は、印刷部30でシート材P上に付着した液体を乾燥させる。これにより、液体中の水分等の液分が蒸発し、シート材P上に液体中に含まれる着色剤が定着し、また、シート材Pのカールが抑制される。乾燥部40を通過したシート材Pは、反転機構部60に搬送される。
【0030】
反転機構部60は、乾燥部40から搬送されるシート材Pを搬送する排出経路61と、シート材Pの両面に印刷を行うときに使用する反転経路62及び両面経路63とを備えている。なお、反転経路62にはパージ用の反転パージトレイ97も設けている。
【0031】
反転経路62は、排出経路61からシート材Pを受け入れて表裏反転し、両面経路63に送り出す。両面経路63は、乾燥部40、印刷部30の下方に延びて配置され、反転経路62で反転されたシート材Pを受け入れ部20の搬入経路201に再度給送する。排出経路61、反転経路62及び両面経路63には、1又は複数の搬送ローラ対601が配置されている。
【0032】
搬出部70は、複数のシート材Pが積載される搬出トレイ71を備えている。反転機構部60から搬送されてくるシート材Pは、搬出トレイ71上に順次積み重ねられて保持される。
【0033】
次に、本実施形態におけるパージ動作に係る部分の構成について説明する。
【0034】
本実施形態では、担持回転体であるドラム31に備えた搬送駆動源を利用し、入口回転体34、出口回転体35は、搬送駆動源にギヤで連結し、ドラム31、入口回転体34、出口回転体35が連動して駆動され、シート材Pが搬送される構成としている。ただし、入口回転体34、ドラム31及び出口回転体35を個別の駆動源で駆動する構成とすることもできる。
【0035】
本実施形態の印刷装置1では、印刷部30の入口回転体34、出口回転体35と乾燥部40の搬送手段41によって本発明に係る搬送装置を構成している。
【0036】
そして、ドラム31に備えた搬送駆動源は、インチングスイッチ81の操作によって、独立して駆動させることが可能となっている。これにより、印刷装置1が停止した状態であっても、インチングスイッチ81の手動操作で、入口回転体34、ドラム31、出口回転体35を回転駆動(インチング動作)させ、停止したシート材Pを排出することができる。
【0037】
なお、「インチング」とは、インチングスイッチ81を押しているときだけドラム31を印刷動作時よりも低速で回転させ、インチングスイッチ81を離した際にドラム31の回転を停止させる動作である。ドラム31上に残留するシート材Pをユーザが取り除く際にユーザのボタン操作により行われる。なお、インチングは自動で行われるようにすることもできる。
【0038】
また、ドラム31の下方であって、入口回転体34と出口回転体35との間にはパージ用排出部である収容手段としてのパージトレイ91が配置されている。
【0039】
そして、搬入経路201の延長上には、入口回転体34が搬入経路201からシート材Pを受け取る受け取り位置から斜め下方に向かうパージ経路92が設けられている。パージトレイ91には、シート材Pを検知するパージ排出センサ94が配置され、パージすべきシート材Pがパージトレイ91に排出されたことを検知する。
【0040】
また、入口回転体34がシート材Pを受け取る受け取り位置の下流側を、搬送経路を切り替える切り替え部95とし、切り替え部95に分岐爪96が配置されている。
【0041】
さらに、パージトレイ91へのシート材Pの排出などを指示するパージスイッチ82を備えている。
【0042】
入口回転体34からドラム31がシート材Pを受け取る位置の近傍には、ドラム31の周面におけるシート材Pの厚み方向の変位を検知する搬送不良検知手段112が配置されている。搬送不良検知手段112は、シート材Pの耳折れ、浮き、シワなどの搬送不良を検知する。なお、ここでいう「搬送不良」とは実際に搬送が不能になった状態ではなく、シート材が搬送不良を生じる状態になっていることを意味する。
【0043】
つまり、ドラム31上にシートPを吸着したとき、シートPの姿勢が傾いていたりすると、シートPの先端がグリッパ311から外れて耳折れしていたり、浮きやシワが発生する。この状態で、シート材Pがドラム31の周面と吐出ユニット33のヘッドとの間のギャップに進入した場合、シート材Pと吐出ユニット33との干渉によってヘッドが損傷することがある。
【0044】
そこで、搬送不良検知手段112によって搬送不良を検知した場合、ドラム31の周面と最上流の吐出ユニット33Aのヘッドとの間のギャップにシート材Pが侵入する前に、シート材Pの搬送駆動を停止する。
【0045】
また、切り替え部95におけるシート材Pの有無を検知するシート材検知手段を構成する第1センサ113及び第2センサ114を配置している。
【0046】
第1センサ113は、切り替え部95よりも上流側に配置されている。ここでは、第1センサ113は、入口回転体34の上流側であって、搬入経路201上でシート材Pの有無を検知可能な位置に配置されている。
【0047】
第2センサ114は、切り替え部95よりも下流側に配置されている。ここでは、第2センサ114は、入口回転体34の周面におけるシート材Pの有無を検知可能な位置に配置されている。
【0048】
第1センサ113及び第2センサ114がいずれもシート材Pを検知しているとき、切り替え部95に跨ってシート材Pがあることになる。そこで、これらの第1センサ113及び第2センサ114の検知結果に基づいて、切り替え部95に跨ったシート材Pがない状態で、分岐爪96によって搬送経路をドラム31側からパージ経路92側に切り替え可能とする制御を行うようにしている。
【0049】
次に、搬送手段41によってシート材Pを排出方向とは逆の方向へ搬送する部分の構成について説明する。
【0050】
搬送手段41は、後述する搬送制御手段801によって、所定の条件によりシート材Pの搬送が停止したとき、シート材Pの搬送方向を、排出方向(矢示A方向)とは逆の方向(矢示B方向)へ搬送するように切り替え制御される。
【0051】
ここで、前述したように、搬送手段41は、シート材Pを担持して回転する担持回転体であるドラム31の下流側に配置されている。そして、ドラム31の下側には、搬送手段41により逆の方向へ搬送されるシート材Pを収容する収容手段としてのパージトレイ91が配置されている。
【0052】
このように、搬送手段41の搬送ベルト401の逆方向への周回移動によってシート材Pを排出方向とは逆の方向(矢示B方向)へ搬送することにより、搬送ベルト401上のシート材Pは収容手段としてのパージトレイ91に搬送されて収容される。
【0053】
なお、搬送ベルト401がシート材Pを矢示A方向に搬送する方向に周回移動する場合を正転駆動、搬送ベルト401がシート材Pを矢示B方向に搬送する方向に周回移動する場合を逆転駆動ともいう。
【0054】
ここで、パージトレイ91は収容されたシート材Pを装置外に取り出し易い位置に配置されている。したがって、シート材Pの除去作業が容易になり、装置が停止しているタクトタイムが短くなり、生産性の低下を抑制できる。
【0055】
搬送手段41の近傍には、搬送ベルト401の逆方向(矢示B方向)への移動を指示する指示手段としてのベルト逆転スイッチ83が配置されている。搬送手段41は、ベルト逆転スイッチ83が押されているとき、駆動ローラ402が逆転駆動されることによって搬送ベルト401が逆方向(矢示B方向に搬送する方向)に移動されてシート材Pをパージトレイ91に向けて搬送する。
【0056】
また、
図3に示すように、搬送ベルト401が逆方向に移動されてシート材Pが排出方向(矢示A方向)と逆の方向(矢示B方向)に搬送されるとき、シート材Pをパージトレイ91に誘導案内する誘導手段としての誘導部98が設けられている。
【0057】
これにより、搬送ベルト401を矢示B方向に移動させてシート材Pをパージトレイ91に搬送するとき、シート材Pが出口回転体35やドラム31側に逆走することが防止される。
【0058】
なお、本実施形態では、誘導部98は案内部材36に一体的に設けられているが、誘導部98と案内部材36とを別体とすることもできる。
【0059】
次に、パージ動作の制御に係る部分について
図4のブロック説明図を参照して説明する。
【0060】
搬送制御手段801は、通常の搬送動作とともに、パージ動作における搬送動作に係る制御を司る。
【0061】
搬送制御手段801は、所定の条件によりシート材Pの搬送が停止したとき、搬送手段41がシート材Pを搬送する方向を、シート材Pを排出する方向(矢示A方向)とは逆の方向(矢示B方向)に切り替える制御をする手段を兼ねている。なお、シート材を排出する方向とはシート材Pが搬出部70に向かう方向であり、逆の方向とはシート材Pがパージトレイ91に向かう方向である。
【0062】
搬送制御手段801は、搬送不良検知手段112が搬送不良を検知したときに、搬送系駆動部802を介してドラム31、搬送ベルト401、搬送ローラ対群803(搬送ローラ対202、搬送ローラ対601など)の動作を停止させて、搬送動作を停止する。
【0063】
搬送制御手段801は、インチングスイッチ81でインチング動作が指示されたとき、搬送系駆動部802を介してドラム31及びこれに同動する入口回転体34、出口回転体35を駆動するインチング動作の制御を行う。
【0064】
搬送制御手段801は、パージ動作が指示されたとき、シート材検知手段115(第1センサ113、第2センサ114)で切り替え部95にシート材Pが有ることが検知されたとき、表示手段811に、インチング動作を行うように指示する表示を行う。
【0065】
搬送制御手段801は、パージ動作が指示されたとき、シート材検知手段115(第1センサ113、第2センサ114)で切り替え部95にシート材Pが無いことが検知された後、切り替え駆動部812を介して分岐爪96をパージ経路92にシート材Pが搬送されるように切り替え、シート材Pを搬送する。
【0066】
搬送制御手段801は、搬送不良が検知されて搬送動作が停止されたとき、所要の残存するシート材Pの搬出部70への搬出、反転パージトレイ97への排出、パージトレイ91への排出などの動作を制御する。
【0067】
搬送制御手段801は、ベルト逆転スイッチ83が操作されることにより、搬送手段41の搬送ベルト401を逆方向に移動させて、シート材Pを排出方向とは逆の方向(矢示B方向)に搬送し、パージトレイ91にシート材Pを送る。
【0068】
次に、本実施形態におけるドラム上で停止しているシート材の除去作用の一例について
図5を参照して説明する。
図5は同作用説明に供する説明図である。
【0069】
ここでは、例えば、シート材P3で搬送不良が検知されてシート材Pの搬送を停止したとき、ドラム31上で搬送方向下流側からシート材P2、P10、P3が停止しているものとする。
【0070】
まず、
図5(a)に示すように、インチングスイッチ81を操作してインチング動作(寸動動作)を行い、シート材P2を搬送手段41の搬送ベルト401に向けて搬送する。そして、
図5(b)に示すように、シート材P2が完全に搬送ベルト401に排出されたときにインチング動作を停止する。
【0071】
次いで、ベルト逆転スイッチ83を操作して、
図5(c)に示すように、搬送手段41の搬送ベルト401をインチング動作とは逆方向に回転させ、シート材P2を搬送方向(矢示A方向)とは逆の方向(矢示B方向)に搬送させ、パージトレイ91へと排出する。
【0072】
そして、シート材P10、P3についても同様の動作を繰り返して、ドラム31上で停止しているシート材P10、P3を順次パージトレイ91に搬送する。
【0073】
これにより、装置内で停止しているシート材Pを、速やかに装置外に除去可能なパージトレイ91に移送することができ、生産性の低下を抑制できる。
【0074】
ここで、比較例について
図6及び
図7を参照して説明する。
図6は同比較例におけるシート材の除去作用の説明に供する説明図、
図7は印刷部のフレーム構造体を重ねて示す説明図である。
【0075】
この比較例では、インチング動作によって、シート材P2で例示するように、ドラム31上で停止していたシート材Pを搬送手段41によって乾燥部40に移送して除去するようにしている。
【0076】
しかしながら、印刷動作を停止したとしても、乾燥部40の加熱手段42の温度が十分に低下するまでは、乾燥部40において搬送ベルト401のシート材Pを除去することができない。そのため、搬送不良で装置内でシート材Pの搬送を停止したとき、シート材Pを除去可能な状態になるまでの待ち時間が長くなり、生産性が低下することになる。
【0077】
この場合、出口回転体35の下流側の搬送ベルト401の部分を排出エリア900として、排出エリア900でシート材Pを除去するようにすることも考えられる。
【0078】
しかしながら、
図7に示すように、排出エリア900の側方には印刷部30のフレーム構造体901が配置されており、シート材Pを取出すための十分なスペースを確保することができない。そのため、シート材Pの除去作業の作業性が悪くなり、ダウンタイムが増加して生産性が低下することになる。
【0079】
これに対して、本実施形態では、搬送手段41によってシート材Pを排出方向と逆方向に搬送して、装置外へのシート材Pの除去を容易に行うことができるパージトレイ91に排出する。これにより、装置内で停止したシート材Pを容易に装置内から除去することが可能になり、生産性の低下を抑制できる。
【0080】
次に、本発明の第2実施形態に係る印刷装置について
図8及び
図9を参照して説明する。
図8は同印刷装置の概略説明図、
図9は同じく出口回転体付近の斜視説明図である。
【0081】
本実施形態では、搬送手段41の搬送ベルト401上のシート材Pを検知するシート材検知手段としての第3センサ131を備えている。第3センサ131は、出口回転体35から搬送ベルト401にシート材Pを渡す位置と乾燥部40との間に配置されている。
【0082】
また、シート材Pを排出する方向とは逆の方向(矢印B方向)に搬送されるシート材Pを、パージトレイ91の上方で検知するシート材検知手段としての第4センサ132を備えている。第4センサ132は、本実施形態では、
図9に示すように誘導部材98に取付けられている。
【0083】
次に、パージ動作の制御に係る部分について
図10のブロック説明図を参照して説明する。
【0084】
本実施形態では、搬送制御手段801は、シート材検知手段としての第3センサ131、第4センサ132の検知結果を入力する。そして、搬送制御手段801は、これらの検知結果に基づいて、搬送系駆動部802を介して、ドラム31の回転及び停止、搬送ベルト401の移動及び停止と移動方向(周回方向)の切り替えを制御する。
【0085】
なお、本実施形態では、第1実施形態のベルト逆転スイッチ83は備えていない。その他は、前記第1実施形態と同様である。
【0086】
次に、本実施形態におけるドラム上で停止しているシート材の除去作用の一例について
図11を参照して説明する。
図11は同作用説明に供する説明図である。
【0087】
ここでは、例えば、シート材P3で搬送不良が検知されてシート材Pの搬送を停止したとき、ドラム31上で搬送方向下流側からシート材P2、P10、P3が停止しているものとする。
【0088】
まず、
図11(a)に示すように、インチングスイッチ81が押し下げられると、ドラム31及び搬送手段41の搬送ベルト401を正転駆動して、シート材P2を搬送手段41の搬送ベルト401に向けて搬送する。
【0089】
そして、
図11(b)に示すように、第3センサ131がシート材P2の先端を検知してから所定時間が経過したとき、ドラム31及び搬送手段41の搬送ベルト401の正転駆動を停止する。ここで、所定時間は、シート材Pの後端が搬送ベルト401上に移送されるまでに要する時間とする。
【0090】
次いで、
図11(c)に示すように、搬送手段41の搬送ベルト401を逆方向に回転させて、シート材P2をパージトレイ91へと搬送し、第4センサ132がシート材P2の後端を検知したときに、搬送手段41の搬送ベルト401の駆動を停止する。
【0091】
そして、シート材P10、P3についても同様の動作を繰り返して、ドラム31上で停止しているシート材P10、P3を順次パージトレイ91に搬送する。
【0092】
これにより、装置内で停止しているシート材Pを速やかに装置外に除去可能なパージトレイ91に移送することができ、生産性の低下を抑制できる。
【0093】
次に、ドラム上で停止しているシート材を除去するときの搬送制御手段801の除去制御について
図12のフロー図を参照して説明する。
【0094】
まず、搬送制御手段801は、インチングスイッチ81が押し下げられると、ドラム31及び搬送手段41の搬送ベルト401の正転駆動を開始する(ステップS1、以下単に「S1」というように表記する。)。これにより、シート材Pは搬送ベルト401に向けて搬送される。
【0095】
その後、搬送制御手段801は、第3センサ131がシート材Pの先端を検知したか否かを判別する(S2)。ここで、第3センサ131がシート材Pの先端を検知したときには、搬送制御手段801は、第3センサ131がシート材Pの先端を検知したときから所定時間が経過したか否かを判別する(S3)。上述したように、所定時間は、シート材Pの後端が搬送ベルト401上に移送されるまでに要する時間としているので、所定時間が経過したとき、シート材Pは完全に搬送ベルト401に移送された状態になる。
【0096】
そこで、第3センサ131がシート材Pの先端を検知してから所定時間が経過したときには、搬送制御手段801は、ドラム31及び搬送手段41の搬送ベルト401の正転駆動を停止する(S4)。
【0097】
その後、搬送制御手段801は、搬送ベルト401の逆転駆動を開始する(S5)。これにより、搬送ベルト401上のシート材Pは、排出方向とは逆の方向に、パージトレイ91に向けて搬送される。
【0098】
そこで、搬送制御手段801は、第4センサ132がパージトレイ91に向けて搬送されるシート材Pの後端を検知したか否かを判別する(S6)。そして、第4センサ132がパージトレイ91に向けて搬送されるシート材Pの後端を検知したときには、シート材Pがパージトレイ91に移送されたことになるので、搬送制御手段801は、搬送ベルト401の逆転駆動を停止する(S7)。
【0099】
その後、搬送制御手段801は、パージトレイ91のシート材Pを除去するように表示手段811に表示してユーザに通知する(S8)。
【0100】
このように、ドラム31上で停止しているシート材Pを自動的にパージトレイ91に速やかに移動させることができ、第1実施形態に比べてシート材除去作業が容易になる。
【0101】
次に、本発明の第3実施形態に係る印刷装置について
図13を参照して説明する。
図13は同印刷装置のパージ動作の制御に係る部分のブロック説明図である。
【0102】
本実施形態では、搬送制御手段801は、ドラム31上のシートPの枚数をカウントするカウンタ手段831を備えている。カウンタ手段831は、例えば、第1センサ113あるいは第2センサ114が検知したシート材Pの枚数のカウント値と、ドラム31の入口回転体34から出口回転体35までに担持可能なシート材Pの枚数とに基づいて、ドラム31上のシートPの枚数をカウントする。その他は前記第2実施形態と同様である。
【0103】
次に、ドラム上で停止しているシート材を除去するときの搬送制御手段801の除去制御について
図14のフロー図を参照して説明する。
【0104】
まず、インチングスイッチ81が押し下げられると、搬送制御手段801は、カウンタ手段831のシート枚数カウント値が「0」より大きいか否かを判別する(S11)。
【0105】
ここで、カウンタ手段831のシート枚数カウント値が「0」より大きいときには、搬送制御手段801は、ドラム31及び搬送手段41の搬送ベルト401の正転駆動を開始する(S12)。これにより、シート材Pは搬送ベルト401に向けて搬送される。
【0106】
その後、搬送制御手段801は、第3センサ131がシート材Pの先端を検知したか否かを判別する(S13)。ここで、第3センサ131がシート材Pの先端を検知したときには、搬送制御手段801は、第3センサ131がシート材Pの先端を検知したときから所定時間が経過したか否かを判別する(S14)。上述したように、所定時間は、シート材Pの後端が搬送ベルト401上に移送されるまでに要する時間としているので、所定時間が経過したとき、シート材Pは完全に搬送ベルト401に移送された状態になる。
【0107】
そこで、第3センサ131がシート材Pの先端を検知してから所定時間が経過したときには、搬送制御手段801は、ドラム31及び搬送手段41の搬送ベルト401の正転駆動を停止する(S15)。
【0108】
その後、搬送制御手段801は、搬送ベルト401の逆転駆動を開始する(S16)。これにより、搬送ベルト401上のシート材Pは、排出方向とは逆の方向に、パージトレイ91に向けて搬送される。
【0109】
次いで、搬送制御手段801は、第4センサ132がパージトレイ91に向けて搬送されるシート材Pの先端を検知したか否かを判別する(S17)。ここで、第4センサ132がパージトレイ91に向けて搬送されるシート材Pの先端を検知したときには、搬送制御手段801は、第4センサ132がパージトレイ91に向けて搬送されるシート材Pの後端を検知したか否かを判別する(S18)。
【0110】
そして、第4センサ132がパージトレイ91に向けて搬送されるシート材Pの後端を検知したときには、シート材Pがパージトレイ91に移送されたことになるので、搬送制御手段801は、カウンタ段831のシート枚数カウント値をデクリメント(-1)した(S19)後、搬送ベルト401の逆転駆動を停止する(S20)。
【0111】
その後、搬送制御手段801は、カウンタ手段831のシート枚数カウント値が「0」より大きいか否かを判別する(S21)。ここで、カウンタ手段831のシート枚数カウント値が「0」より大きいときには、ドラム31上で停止しているシート材Pが残存していることになるので、搬送制御手段801は、ステップS12に戻って上述した処理を繰り返す。
【0112】
そして、ステップS21でカウンタ手段831のシート枚数カウント値が「0」より大きくないとき、すなわち「0」になったときには、ドラム31上で停止しているシート材Pをすべてパージトレイ91に移送したことになるので、搬送制御手段801は、パージトレイ91のシート材Pを除去するように表示手段811に表示してユーザに通知する(S22)。
【0113】
このように、ドラム31上で停止しているシート材Pをカウントし、自動的にすべてのシート材Pをパージトレイ91に速やかに移動させることができ、第1、第2実施形態に比べてシート材除去作業が容易になる。
【0114】
一方、ステップS13において、第3センサ131がシート材Pの先端を検知していないときには、搬送制御手段801は、予め定めた異常判定時間が経過したか否かを判別する(S23)。異常判定時間は、ドラム31の回転によってシート材Pが正常に搬送されたときにシート材Pの先端が検知されるまでの時間である。
【0115】
ここで、異常判定時間が経過していなければ、ステップS13に戻る。これに対し、第3センサ131がシート材Pの先端を検知しないまま異常判定時間が経過したときには、搬送制御手段801は、異常発生と判定する(S26)。
【0116】
同様に、ステップS17において、第4センサ132がシート材Pの先端を検知していないときには、搬送制御手段801は、予め定めた異常判定時間が経過したか否かを判別する(S24)。異常判定時間は、搬送ベルト401の逆転駆動によってシート材Pが正常に逆方向に搬送されたときにシート材Pの先端が検知されるまでの時間である。
【0117】
ここで、異常判定時間が経過していなければ、ステップS17に戻る。これに対し、第4センサ132がシート材Pの先端を検知しないまま異常判定時間が経過したときには、搬送制御手段801は、異常発生と判定する(S26)。
【0118】
同様に、ステップS18において、第4センサ132がシート材Pの後端端を検知していないときには、搬送制御手段801は、予め定めた異常判定時間が経過したか否かを判別する(S25)。異常判定時間は、搬送ベルト401の逆転駆動によってシート材Pが正常に逆方向に搬送されたときにシート材Pの先端が検知されてから後端が検知されるまでの時間である。
【0119】
ここで、異常判定時間が経過していなければ、ステップS18に戻る。これに対し、第4センサ132がシート材Pの後端を検知しないまま異常判定時間が経過したときには、搬送制御手段801は、異常発生と判定する(S26)。
【0120】
そして、ステップS26で異常発生と判定されたときには、搬送制御手段801は、搬送ドラム31、あるいは、搬送ベルト401の駆動を停止し(S27)、残っているシート材Pの状態を表示手段811でユーザに通知する(S28)。
【0121】
このような異常判定を行うことで、搬送異常を生じたままシート材Pが搬送されることを防止できる。
【符号の説明】
【0122】
1 印刷装置
10 搬入部
20 前処理部
30 画像形成部
31 ドラム
32 液体付与部
34 入口回転体
35 出口回転体
40 乾燥部
41 搬送手段
50 搬出部
60 反転機構部
70 印刷部
91 パージトレイ
92 パージ経路
95 切り替え部
131 第3センサ(シート材検知手段)
132 第4センサ(シート材検知手段)
401 搬送ベルト
801 搬送制御手段