(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023066174
(43)【公開日】2023-05-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/346 20210101AFI20230508BHJP
G16H 10/00 20180101ALI20230508BHJP
【FI】
A61B5/346
G16H10/00
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021176730
(22)【出願日】2021-10-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-26
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.THUNDERBOLT
(71)【出願人】
【識別番号】504137912
【氏名又は名称】国立大学法人 東京大学
(71)【出願人】
【識別番号】514322858
【氏名又は名称】SIMPLEX QUANTUM株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】藤生 克仁
(72)【発明者】
【氏名】清水 悠
(72)【発明者】
【氏名】小室 一成
(72)【発明者】
【氏名】荷見 映理子
(72)【発明者】
【氏名】陳 ▲エイ▼
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 龍
(72)【発明者】
【氏名】白土 稔
【テーマコード(参考)】
4C127
5L099
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127BB03
4C127GG10
4C127GG16
5L099AA03
5L099AA22
(57)【要約】
【課題】心不全の悪化状況を把握することができる情報処理装置を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、読出部と、算出部と、出力部とを備える。読出部は、第1被検体の第1心電波形を読み出す。算出部は、第1心電波形と、参照情報とに基づいて、心不全重症度の期待値に応じたインデックスを算出する。参照情報は、第1被検体とは異なる第2被検体の第2心電波形と、インデックスとの関係を示す情報である。出力部は、インデックスを出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
読出部と、算出部と、出力部とを備え、
前記読出部は、第1被検体の第1心電波形を読み出し、
前記算出部は、前記第1心電波形と、参照情報とに基づいて、心不全重症度の期待値に応じたインデックスを算出し、
前記参照情報は、前記第1被検体とは異なる第2被検体の第2心電波形と、前記インデックスとの関係を示す情報であり、
前記出力部は、前記インデックスを出力する、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記参照情報は、前記第2心電波形と、前記インデックスとの関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルである、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記算出部は、前記第1心電波形と、前記第1被検体の臨床データと、前記参照情報とに基づいて、前記インデックスを算出し、
前記参照情報は、前記第2心電波形と、前記第2被検体の臨床データと、前記インデックスとの関係を示す情報である、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置において、
前記参照情報は、前記第2心電波形と、前記第2被検体の臨床データと、前記インデックスとの関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルである、
情報処理装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載の情報処理装置において、
前記臨床データは、年齢、性別、BMI、PWTT、血圧、心拍数、SDNN、CVRR、心房細動及びHRVのうち少なくとも1つを含むデータである、
情報処理装置。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前処理部を備え、
前記前処理部は、前記第1心電波形を前処理し、
前記前処理は、トレンド除去、運動アーチファクト除去、ノイズ除去、心拍ごとの波形データ切り出し、及び正規化のうち少なくとも1つの処理である、
情報処理装置。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記第1心電波形は、1~50拍から構成される、
情報処理装置。
【請求項8】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記第1心電波形は、5~300秒間における波形から構成される、
情報処理装置。
【請求項9】
請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記第1心電波形は、12誘導のうちいずれか1つの誘導に対応する電極から取得されたものである、
情報処理装置。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理装置において、
前記1つの誘導は、第I誘導である、
情報処理装置。
【請求項11】
請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
受付部と、生成部とを備え、
前記受付部は、前記第1心電波形を受け付け、
前記生成部は、ユーザ端末で視認可能な前記インデックスに係る視覚情報を生成する、
情報処理装置。
【請求項12】
請求項1~請求項11のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記算出部は、前記インデックスからBNP値の傾向を算出する、
情報処理装置。
【請求項13】
プログラムであって、
請求項1~請求項12のいずれか1項に記載の情報処理装置の各部としてコンピュータを機能させる、
プログラム。
【請求項14】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
読出工程と、算出工程と、出力工程とを備え、
前記読出工程では、第1被検体の第1心電波形を読み出し、
前記算出工程では、前記第1心電波形と、参照情報とに基づいて、心不全重症度の期待値に応じたインデックスを算出し、
前記参照情報は、前記第1被検体とは異なる第2被検体の第2心電波形と、前記インデックスとの関係を示す情報であり、
前記出力工程では、前記インデックスを出力する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
心電波形、心拍数、心拍変動、心拍間隔及び呼吸周波数を被検体から取得し、これらの情報を解析して心不全であるか否かを判断する心不全検出方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、心不全であるか否かの2択で判断されるため、心不全の悪化状況を把握することが困難であった。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、心不全の悪化状況を把握することができる情報処理装置を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、読出部と、算出部と、出力部とを備える。読出部は、第1被検体の第1心電波形を読み出す。算出部は、第1心電波形と、参照情報とに基づいて、心不全重症度の期待値に応じたインデックスを算出する。参照情報は、第1被検体とは異なる第2被検体の第2心電波形と、インデックスとの関係を示す情報である。出力部は、インデックスを出力する。
【0007】
上記の開示によれば、心不全の悪化状況を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理システム100を表す構成図である。
【
図2】情報処理装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】ユーザ端末300のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】情報処理装置200(制御部210)によって実現される機能を示すブロック図である。
【
図5】情報処理装置200によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。
【
図6】ユーザ端末300の表示デバイスに表示された内容を示す図である。
【
図7】ある心不全患者のNYHA分類とインデックスとの長期トレンドを示す図である。
【
図8】BNP値とこれに対応するインデックス値の分布を示す図である。
【
図9】BNP値とこれに対応するインデックス値を回帰分析したグラフである。
【
図10】BNPのクラスごとの心電波形を示す図である。
【
図11】心不全患者のBNP値とインデックスとの長期トレンドを示す図である。
【
図12】心不全患者のBNP値とインデックスとの長期トレンドを示す図である。
【
図13】心不全患者のBNP値とインデックスとの長期トレンドを示す図である。
【
図14】心不全患者のBNP値とインデックスとの長期トレンドを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
第1節では、本実施形態のハードウェア構成について説明する。
【0014】
1.1 情報処理システム100
図1は、情報処理システム100を表す構成図である。情報処理システム100は、情報処理装置200と、ユーザ端末300と、心電計400とを備え、これらがネットワークを通じて接続されている。これらの構成要素についてさらに説明する。ここで、情報処理システム100に例示されるシステムとは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。
【0015】
1.2 情報処理装置200
図2は、情報処理装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置200は、制御部210と、記憶部220と、通信部250とを有し、これらの構成要素が情報処理装置200の内部において通信バス260を介して電気的に接続されている。各構成要素についてさらに説明する。
【0016】
制御部210は、情報処理装置200に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部210は、例えば、不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部210は、記憶部220に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置200に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部220に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部210によって具体的に実現されることで、制御部210に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、第2節においてさらに詳述する。なお、制御部210は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部210を有するように実施してもよい。またそれらの組み合わせであってもよい。
【0017】
記憶部220は、情報処理装置200の情報処理に必要な様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部210によって実行される情報処理装置200に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組み合わせであってもよい。
【0018】
通信部250は、USB、IEEE1394、Thunderbolt、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、5G/LTE/3G等のモバイル通信、Bluetooth(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、情報処理装置200は、通信部250を介して、ユーザ端末300及び心電計400とネットワークを介して種々の情報を通信する。
【0019】
1.3 ユーザ端末300
図3は、ユーザ端末300のハードウェア構成を示すブロック図である。ユーザ端末300は、制御部310と、記憶部320と、表示情報生成部330と、入力受付部340と、通信部350とを有し、これらの構成要素がユーザ端末300の内部において通信バス360を介して電気的に接続されている。制御部310、記憶部320及び通信部350の説明は、情報処理装置200における制御部210、記憶部220及び通信部250と略同様のため省略する。なお、ユーザ端末300は、例えば、デスクトップパソコン、ノートパソコン、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。
【0020】
表示情報生成部330は、テキスト、画像(静止画及び動画を含む)を表示するものであり、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスに表示する情報を生成する。
【0021】
入力受付部340は、ユーザ端末300に種々の情報を入力するものであり、マウス、キーボード、ポインティングデバイス等から入力される信号を受け付ける。ユーザによってなされた操作入力は、命令信号として、通信バス360を介して制御部310に転送される。そして、制御部310は、必要に応じて所定の制御や演算を実行しうる。
【0022】
1.4 心電計400
心電計400は、心臓の拍動に伴う心筋細胞の活動電位の時間的変動に係るデータを心電波形として取得するように構成される。心電計400は、例えば、12誘導心電計、心電計機能付きのウェアラブル端末等であってもよく、用途によって、ベクトル心電計、長時間記録心電計、体表面電位計、自動心電計等が適宜選択されればよい。
【0023】
心電計400は、情報処理装置200における通信部250とネットワークを介して接続され、取得した心電波形を情報処理装置200に転送可能に構成される。なお、心電計400は、通信部を有していなくてもよい。この場合、取得された心電波形は、メモリーカード等の記録媒体に記録され、当該記録媒体からユーザ端末300に転送され、ユーザ端末300から情報処理装置200に転送されてもよい。
【0024】
2.機能構成
第2節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、記憶部220に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部210によって具体的に実現されることで、制御部210に含まれる各機能部として実現されうる。
【0025】
図4は、情報処理装置200(制御部210)によって実現される機能を示すブロック図である。具体的には、情報処理装置200(制御部210)は、読出部211と、算出部212と、出力部213と、前処理部214と、受付部215と、生成部216とを備える。
【0026】
読出部211は、種々の情報を読み出すように構成される。例えば、読出部211は、任意の被検体である第1被検体の第1心電波形を読み出す。
【0027】
算出部212は、種々の情報を算出するように構成される。例えば、算出部212は、読み出された第1心電波形と、参照情報とに基づいて、心不全重症度の期待値に応じたインデックスを算出する。ここで、参照情報は、第1被検体とは異なる第2被検体の第2心電波形と、当該インデックスとの関係を示す情報である。
【0028】
出力部213は、種々の情報を出力するように構成される。例えば、出力部213は、算出された当該インデックスを出力する。
【0029】
前処理部214は、種々の情報を前処理するように構成される。例えば、前処理部214は、読み出された第1心電波形を、算出部212で算出処理される前に前処理する。ここで、前処理は、トレンド除去、運動アーチファクト除去、ノイズ除去、心拍ごとの波形データ切り出し、及び正規化のうち少なくとも1つの処理である。
【0030】
受付部215は、種々の情報を受け付けるように構成される。例えば、受付部215は、心電計400で取得された第1心電波形を受け付ける。
【0031】
生成部216は、種々の情報を生成するように構成される。例えば、生成部216は、ユーザ端末300で視認可能な当該インデックスに係る視覚情報を生成する。
【0032】
3.情報処理方法
第3節では、情報処理装置200の情報処理方法について説明する。この情報処理方法は、コンピュータが実行する情報処理方法である。情報処理方法は、読出工程と、算出工程と、出力工程とを備える。読出工程では、任意の被検体である第1被検体の第1心電波形を読み出す。算出工程では、第1心電波形と、参照情報とに基づいて、心不全重症度の期待値に応じたインデックスを算出する。参照情報は、第1被検体とは異なる第2被検体の第2心電波形と、当該インデックスとの関係を示す情報である。出力工程では、当該インデックスを出力する。
【0033】
図5は、情報処理装置200によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。以下、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、説明するものとする。
【0034】
心電計400は、任意の被検体である第1被検体の第1心電波形を取得する(アクティビティA110)。
【0035】
第1心電波形は、1~50拍から構成されてもよい。具体的には、第1心電波形は、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50拍から構成され、ここで例示した数値のいずれか2つの間の範囲内であってもよい。好ましくは、第1心電波形は、1~2拍から構成される。
【0036】
第1心電波形は、5~300秒間における波形から構成されてもよい。具体的には例えば、5,10,15,20,25,30,35,40,45,50,55,60,65,70,75,80,85,90,95,100,105,110,115,120,125,130,135,140,145,150,155,160,165,170,175,180,185,190,195,200,205,210,215,220,225,230,235,240,245,250,255,260,265,270,275,280,285,290,295,300秒間における波形から構成され、ここで例示した数値のいずれか2つの間の範囲内であってもよい。好ましくは、第1心電波形は、5~10秒間における波形から構成される。
【0037】
第1心電波形は、12誘導のうちいずれか1つの誘導に対応する電極から取得されたものであってもよい。好ましくは、当該1つの誘導は、第1被検体の右手及び左手から取得された第I誘導である。
【0038】
続いて、心電計400は、取得した第1心電波形を、ネットワークを介して情報処理装置200に送信する(アクティビティA120)。
【0039】
続いて、受付部215は、心電計400から送信された第1心電波形を受け付ける(アクティビティA130)。すなわち、情報処理装置200における通信部250が第1心電波形を受信し、制御部210は、受信した第1心電波形を記憶部220に記憶させる。
【0040】
続いて、読出部211は、第1被検体の第1心電波形を読み出す(アクティビティA140)。すなわち、制御部210は、記憶部220にアクセスし、読出処理を実行することで、記憶部220に記憶された第1心電波形を読み出す。
【0041】
続いて、前処理部214は、読み出された第1心電波形を前処理する(アクティビティA150)。すなわち、制御部210は、記憶部220に記憶された所定パラメータを読み出し、このパラメータを第1心電波形の生データに適用することで、第1心電波形を加工する。ここで、前処理は、例えば、トレンド除去、運動アーチファクト除去、ノイズ除去、心拍ごとの波形データ切り出し、正規化等が挙げられ、これらを適宜組み合わせて実行される。好ましくは、前処理は、トレンド除去、運動アーチファクト除去、ノイズ除去、心拍ごとの波形データ切り出し、正規化の順番に実行される。
【0042】
続いて、読出部211は、第1被検体の臨床データを読み出す(アクティビティA160)。すなわち、制御部210は、記憶部220にアクセスし、読出処理を実行することで、記憶部220に記憶された第1被検体の臨床データを読み出す。ここで、臨床データは、年齢、性別、BMI(Body Mass Index:ボディマス指数)、PWTT(Pulse Wave Transit Time:脈波伝播時間)、血圧、心拍数、SDNN(Standard Deviation Of The NN Interval:正常心拍間隔の標準偏差)、CVRR(Coefficient Of Variation Of RR Interval:RR間隔変動係数)、心房細動及びHRV(Heart Rate Variability:心拍変動)のうちの少なくとも1つを含むデータであればよい。
【0043】
続いて、算出部212は、第1被検体の第1心電波形と、第1被検体の臨床データと、参照情報とに基づいて、心不全重症度の期待値に応じたインデックスを算出する(アクティビティA170からアクティビティA190)。すなわち、制御部210は、記憶部220に記憶された参照情報を読み出し、前処理された第1心電波形と、読み出された第1被検体の臨床データと、当該参照情報とに基づいて算出処理を実行することで、心不全重症度の期待値に応じたインデックスを算出する。
【0044】
ここで、参照情報は、第1被検体とは異なる第2被検体の第2心電波形と、第2被検体の臨床データと、心不全重症度の期待値に応じたインデックスとの関係を示す情報である。好ましくは、参照情報は、当該第2心電波形と、第2被検体の臨床データと、当該インデックスとの関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルである。第2心電波形は、予め取得され、医師によって心不全重症度が診断された心電波形を示す。本実施形態では、参照情報は、学習済みモデルであるものとして説明する。
【0045】
ここで、アクティビティA170からアクティビティA190までの処理を順番に説明する。算出部212は、NYHA分類の各確率を算出する(アクティビティA170)。すなわち、制御部210は、前処理された第1心電波形と、第1被検体の臨床データと、参照情報とを記憶部220から読み出し、算出処理を実行することで、NYHA分類の各確率を算出する。
【0046】
ここで、NYHA分類は、NYHA(New York Heart Association:ニューヨーク心臓協会)が作成した心不全に係る分類であり、身体活動による自覚症状の程度により心不全の重症度を4段階に分類したものを示す。
【0047】
続いて、算出部212は、NYHA分類の各確率に基づいて、心不全の期待値を算出する(アクティビティA180)。すなわち、制御部210は、記憶部220に記憶された次の数1を読み出し、アクティビティA170で算出した値を当該数1に代入することで、心不全の期待値を算出する。
【0048】
【数1】
ただし、Eは心不全の期待値、xはNYHA分類を示す。
【0049】
続いて、算出部212は、心不全の期待値に基づいて、インデックスを算出する(アクティビティA190)。すなわち、制御部210は、記憶部220に記憶された次の数2を読み出し、アクティビティA180で算出した値を当該数2に代入することで、インデックスを算出する。本実施形態では、インデックスは、0から100の範囲としている。
【0050】
【0051】
続いて、算出部212は、上記インデックスからBNP値の傾向を算出する(アクティビティA190)。すなわち、制御部210は、記憶部220に記憶された所定の数式を読み出し、アクティビティA190で算出した値を当該数式に代入することで、BNP値の傾向を算出する。
【0052】
ここで、BNPは、脳性(B型)ナトリウム利尿ペプチドのことを示し、血管を拡げて尿の排出を促す作用を示す。すなわち、BNPは、心臓へのストレスを緩和する生理作用を有するため、血液中の濃度に応じて心不全の状況が反映される。したがって、BNPは、心不全のバイオマーカーとして利用できる。
【0053】
続いて、生成部216は、ユーザ端末300で視認可能な、インデックス及びBNP値に係る視覚情報を生成する(アクティビティA210)。すなわち、制御部210は、インデックス及びBNP値を記憶部220から読み出し、生成処理を実行することで、インデックス及びBNP値に係る視覚情報を生成する。
【0054】
続いて、出力部213は、インデックス及びBNP値に係る視覚情報を出力する(アクティビティA220)。すなわち、制御部210は、通信部250を介して、生成した視覚情報をユーザ端末300に送信処理する。
【0055】
続いて、ユーザ端末300における制御部310は、通信部350を介して、情報処理装置200から送信された視覚情報を受信処理する(アクティビティA230)。
【0056】
続いて、制御部310は、受信したインデックス及びBNP値に係る視覚情報をユーザ端末300の表示デバイスに表示する(アクティビティA240)。
【0057】
図6は、ユーザ端末300の表示デバイスに表示された内容を示す図である。
図6では、第1被検体のNYHA分類が「I度」である確率が60%、NYHA分類が「II度」である確率が40%であったものとする。この場合、NYHA分類「II度」の確率よりもNYHA分類「I度」の確率の方が高いため、第1被検体のNYHA分類は、「I度」と検知される。続いて、心不全の期待値は、NYHA分類の値「I」を数1に代入することで、「1.4」と算出される。続いて、インデックスは、心不全の期待値「1.4」を数2に代入することで、「35」と算出される。続いて、BNP値の傾向は、インデックスの値「35」を所定の数式に代入することで、「中」と算出される。
【0058】
図6の表示内容は、次のことを示す。例えば、NYHA分類が「I度」である確率が100%の場合(パターン1)、心不全の重症度は、NYHA分類「I度」となる。一方、NYHA分類が「I度」である確率が60%、NYHA分類が「II度」である確率が40%の場合(パターン2)、心不全の重症度は、NYHA分類「I度」と「II度」の間ということになるが、表示上は、NYHA分類「I度」となる。ここで、本実施形態に係るインデックスで心不全の重症度を示すと、パターン1では、インデックスは「25」となり、パターン2では、インデックスは「35」となる。これによれば、パターン2はパターン1よりも心不全の状況が悪いことを示すことができる。
【0059】
したがって、本実施形態に係るインデックスは、NYHA分類よりも細分化した情報を示すため、被検体の心不全の悪化状況を早期に捉えることができるとともに、医師の診断を補助し早期の治療につなげることができる。また、当該インデックスは、多様な心電計400において実現可能であるため、心不全の予防、心不全患者退院後の在宅モニタリングにも役立てることができる。
【0060】
4.インデックスの有用性
第4節では、本実施形態で出力されるインデックスの有用性について説明する。
【0061】
4.1 NYHA分類とインデックスとの相関性
図7は、ある心不全患者のNYHA分類とインデックスとの長期トレンドを示す図である。
【0062】
NYHA分類は、2016年11月30日から2017年3月1日の間、「I度」又は「II度」を示した。インデックスは、2016年11月30日から2017年3月1日の間、「50」を示した。NYHA分類は、2017年4月26日から2018年8月17日の間、「心不全なし」を示した。インデックスは、2017年4月26日時点では「40」を示し、2017年8月4日から2018年8月17日までの間、「20」以下を示した。
【0063】
NYHA分類は、2018年9月18日から2019年6月28日の間、「I度」又は「II度」を示した。インデックスは、2018年9月18日から上昇傾向を示し、2019年6月28日まで、「40」から「60」を示した。NYHA分類は、2019年6月28日から2020年9月11日までの間、「心不全なし」を示した。インデックスは、2019年6月28日から2020年9月11日までの間、略「20」以下を示した。
【0064】
以上のように、本実施形態に係るインデックスは、NYHA分類と相関があることが示された。
【0065】
4.2 BNP値の傾向とインデックスとの相関性
図8は、BNP値とこれに対応するインデックス値の分布を示す図である。
図9は、BNP値とこれに対応するインデックス値を回帰分析したグラフである。
図8及び
図9では、BNP値とこれに対応するインデックス値との間で正の相関関係があることが読み取れた。
【0066】
図10は、BNPのクラスごとの心電波形を示す図である。
図10では、BNP値をいくつかのクラスに分けて、クラスごとに対応する心電波形を分析した。その結果、
図10では、BNP値に応じて心電波形が変化することが読み取れた。
【0067】
図11~
図14は、心不全患者のBNP値とインデックスとの長期トレンドを示す図である。
図11~
図14では、心不全患者12名に対して採血を実施してBNP値を測定するとともに、情報処理装置200の情報処理を実施してインデックスを算出した。その結果、
図11~
図14では、BNP値とこれに対応するインデックス値との間で正の相関関係があることが読み取れた。
【0068】
以上によれば、本実施形態で出力されるインデックスは、心不全重症度と相関関係があることが実証された。したがって、当該インデックスは、心不全重症度の検知に好適に使用することができる。
【0069】
本実施形態の態様は、プログラムであってもよい。このプログラムは、情報処理装置200の各部としてコンピュータを機能させる。
【0070】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0071】
第1変形例として、出力部213による出力は、インデックス及びBNP値の傾向に係る視覚情報をユーザ端末300に送信処理することに限られず、例えば、情報処理装置200の表示デバイスに表示することとしてもよい。
【0072】
第2変形例として、心不全重症度の期待値に応じたインデックスは、0から100の範囲に限られず、例えば、0から1の範囲であってもよいし、0から10の範囲であってもよい。インデックスの範囲に応じて、数2を適宜設定すればよい。
【0073】
第3変形例として、参照情報は、学習済みモデルに限られず、例えば、ルックアップテーブル、関数、数理モデル等であってもよい。
【0074】
第4変形例として、心電計400は、ユーザ端末300を経由して情報処理装置200と通信可能に構成されてもよい。この場合、心電計400は、ユーザ端末300における通信部350とネットワークを介して接続されてもよいし、ユーザ端末300と直接接続するように実施してもよい。
【0075】
第5変形例として、出力部213は、インデックス及びBNP値の傾向に加えて、他の項目をさらに出力するように構成されてもよい。例えば、出力部213は、第1被検体の採血結果をさらに出力してもよい。
【0076】
第6変形例として、算出部212は、第1被検体の臨床データを用いずに、第1被検体の第1心電波形と、参照情報とに基づいて、心不全重症度の期待値に応じたインデックスを算出してもよい。
【0077】
第7変形例として、参照情報は、第2被検体の臨床データとは関係なく、第2被検体の第2心電波形と、心不全重症度の期待値に応じたインデックスとの関係を示す情報であってもよい。この場合、参照情報は、当該第2心電波形と、当該インデックスとの関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルであってもよい。
【0078】
第8変形例として、算出部212は、NYHA分類の各確率に基づいてインデックスを算出することに限られず、他の心不全重症度の評価(例えば、ACC/AHA分類)に基づいてインデックスを算出してもよい。
【0079】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理装置において、前記参照情報は、前記第2心電波形と、前記インデックスとの関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルである、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記算出部は、前記第1心電波形と、前記第1被検体の臨床データと、前記参照情報とに基づいて、前記インデックスを算出し、前記参照情報は、前記第2心電波形と、前記第2被検体の臨床データと、前記インデックスとの関係を示す情報である、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記参照情報は、前記第2心電波形と、前記第2被検体の臨床データと、前記インデックスとの関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルである、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記臨床データは、年齢、性別、BMI、PWTT、血圧、心拍数、SDNN、CVRR、心房細動及びHRVのうち少なくとも1つを含むデータである、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前処理部を備え、前記前処理部は、前記第1心電波形を前処理し、前記前処理は、トレンド除去、運動アーチファクト除去、ノイズ除去、心拍ごとの波形データ切り出し、及び正規化のうち少なくとも1つの処理である、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記第1心電波形は、1~50拍から構成される、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記第1心電波形は、5~300秒間における波形から構成される、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記第1心電波形は、12誘導のうちいずれか1つの誘導に対応する電極から取得されたものである、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記1つの誘導は、第I誘導である、情報処理装置。
前記情報処理装置において、受付部と、生成部とを備え、前記受付部は、前記第1心電波形を受け付け、前記生成部は、ユーザ端末で視認可能な前記インデックスに係る視覚情報を生成する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記算出部は、前記インデックスからBNP値の傾向を算出する、情報処理装置。
プログラムであって、前記情報処理装置の各部としてコンピュータを機能させる、プログラム。
コンピュータが実行する情報処理方法であって、読出工程と、算出工程と、出力工程とを備え、前記読出工程では、第1被検体の第1心電波形を読み出し、前記算出工程では、前記第1心電波形と、参照情報とに基づいて、心不全重症度の期待値に応じたインデックスを算出し、前記参照情報は、前記第1被検体とは異なる第2被検体の第2心電波形と、前記インデックスとの関係を示す情報であり、前記出力工程では、前記インデックスを出力する、情報処理方法。
もちろん、この限りではない。
【符号の説明】
【0080】
100 :情報処理システム
200 :情報処理装置
210 :制御部
211 :読出部
212 :算出部
213 :出力部
214 :前処理部
215 :受付部
216 :生成部
220 :記憶部
250 :通信部
260 :通信バス
300 :ユーザ端末
310 :制御部
320 :記憶部
330 :表示情報生成部
340 :入力受付部
350 :通信部
360 :通信バス
400 :心電計
【手続補正書】
【提出日】2022-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
読出部と、算出部と、出力部とを備え、
前記読出部は、第1被検体の第1心電波形を読み出し、
前記算出部は、前記第1心電波形と、参照情報とに基づいて、心不全重症度の各確率を算出し、
前記算出部は、前記心不全重症度の各確率と、第1の数式とに基づいて、心不全重症度の期待値を算出し、
前記算出部は、前記心不全重症度の期待値と、前記第1の数式とは異なる第2の数式とに基づいて、心不全重症度の期待値に応じたインデックスを算出し、
前記参照情報は、前記第1被検体とは異なる第2被検体の第2心電波形と、前記インデックスとの関係を示す情報であり、
前記出力部は、前記インデックスを出力する、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記参照情報は、前記第2心電波形と、前記インデックスとの関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルである、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記算出部は、前記第1心電波形と、前記第1被検体の臨床データと、前記参照情報とに基づいて、前記インデックスを算出し、
前記参照情報は、前記第2心電波形と、前記第2被検体の臨床データと、前記インデックスとの関係を示す情報である、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置において、
前記参照情報は、前記第2心電波形と、前記第2被検体の臨床データと、前記インデックスとの関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルである、
情報処理装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載の情報処理装置において、
前記臨床データは、年齢、性別、BMI、PWTT、血圧、心拍数、SDNN、CVRR、心房細動及びHRVのうち少なくとも1つを含むデータである、
情報処理装置。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前処理部を備え、
前記前処理部は、前記第1心電波形を前処理し、
前記前処理は、トレンド除去、運動アーチファクト除去、ノイズ除去、心拍ごとの波形データ切り出し、及び正規化のうち少なくとも1つの処理である、
情報処理装置。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記第1心電波形は、1~50拍から構成される、
情報処理装置。
【請求項8】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記第1心電波形は、5~300秒間における波形から構成される、
情報処理装置。
【請求項9】
請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記第1心電波形は、12誘導のうちいずれか1つの誘導に対応する電極から取得されたものである、
情報処理装置。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理装置において、
前記1つの誘導は、第I誘導である、
情報処理装置。
【請求項11】
請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
受付部と、生成部とを備え、
前記受付部は、前記第1心電波形を受け付け、
前記生成部は、ユーザ端末で視認可能な前記インデックスに係る視覚情報を生成する、
情報処理装置。
【請求項12】
請求項1~請求項11のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記算出部は、前記インデックスからBNP値の傾向を算出する、
情報処理装置。
【請求項13】
プログラムであって、
請求項1~請求項12のいずれか1項に記載の情報処理装置の各部としてコンピュータを機能させる、
プログラム。
【請求項14】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
読出工程と、算出工程と、出力工程とを備え、
前記読出工程では、第1被検体の第1心電波形を読み出し、
前記算出工程では、前記第1心電波形と、参照情報とに基づいて、心不全重症度の各確率を算出し、
前記算出工程では、前記心不全重症度の各確率と、第1の数式とに基づいて、心不全重症度の期待値を算出し、
前記算出工程では、前記心不全重症度の期待値と、前記第1の数式とは異なる第2の数式とに基づいて、心不全重症度の期待値に応じたインデックスを算出し、
前記参照情報は、前記第1被検体とは異なる第2被検体の第2心電波形と、前記インデックスとの関係を示す情報であり、
前記出力工程では、前記インデックスを出力する、
情報処理方法。