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特開2023-66222情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023066222
(43)【公開日】2023-05-15
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20230508BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20230508BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
H04N1/00 127Z
H04N1/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021176819
(22)【出願日】2021-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】白石 望
【テーマコード(参考)】
5C062
5L049
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB17
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC34
5C062AF06
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】ユーザーが実施しなかったタスクを再スケジューリングする情報処理システムを提供すること。
【解決手段】機器と、前記機器に関するタスクの登録を受け付ける情報処理装置とを有する情報処理システムであって、前記タスクが登録されたスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、現在時刻を取得する現在時刻取得手段と、前記現在時刻取得手段が取得した現在時刻に基づいて、未だに実施されていない未実施のタスクがある場合、前記未実施のタスクを、再スケジューリングする再スケジュール手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器と、前記機器に関するタスクの登録を受け付ける情報処理装置とを有する情報処理システムであって、
前記タスクが登録されたスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、
現在時刻を取得する現在時刻取得手段と、
前記現在時刻取得手段が取得した現在時刻に基づいて、未だに実施されていない未実施のタスクがある場合、前記未実施のタスクを、再スケジューリングする再スケジュール手段と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記現在時刻取得手段が取得した現在時刻に基づいて、日付が変更したと判断された場合、前記再スケジュール手段は、日付が変更する前に実行されるべき前記未実施のタスク、再スケジューリングすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
勤務終了時刻を記憶する勤務時間記憶手段を有し、
前記現在時刻が前記勤務終了時刻を過ぎた場合、前記再スケジュール手段は、前記スケジュール情報記憶手段に記憶されている、前記現在時刻が前記勤務終了時刻を過ぎる前に実行されるべき未実施のタスクを、再スケジューリングすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記再スケジュール手段は、前記未実施のタスクの推定所要時間より長い空き時間のうち、最も早く到来する前記空き時間に前記未実施のタスクを再スケジューリングすることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記再スケジュール手段は、複数の前記未実施のタスクがある場合、開始予定時刻が早い順に前記未実施のタスクを優先して、前記未実施のタスクの所要時間より長い空き時間のうち、最も早く到来する前記空き時間に前記未実施のタスクを再スケジューリングすることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記再スケジュール手段は、複数の前記未実施のタスクがある場合、開始予定時刻が早い順に前記未実施のタスクを優先して、
前記未実施のタスクの実施順を維持して、前記未実施のタスクの所要時間より長い空き時間のうち、最も早く到来する前記空き時間に前記未実施のタスクを再スケジューリングすることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記再スケジュール手段は、全ての前記未実施のタスクを、翌日の勤務開始時刻後の最初に再スケジューリングし、
再スケジューリングされた全ての前記未実施のタスクの推定所要時間と重複するタスクが登録されている場合、前記重複するタスクを、再スケジューリングされた全ての前記未実施のタスクの後に登録することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記再スケジュール手段は、全ての前記未実施のタスクの推定所要時間の合計時間より長い空き時間のうち、最も早く到来する前記空き時間に全ての前記未実施のタスクを再スケジューリングすることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記スケジュール情報記憶手段では、再スケジューリングされたタスクに再スケジューリングされた旨が登録されており、
再スケジューリングされたタスクを再スケジューリングされていないタスクとは異なる態様で表示する画像表示手段を有することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記タスクは、前記機器の調整又はメンテナンスに関する作業であることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記画像表示手段は、前記スケジュール情報に登録されている前記タスクごとに、前記機器に対する調整動作を実行するための実行ボタンを表示することを特徴とする請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項12】
機器に関するタスクの登録を受け付けるタスクの情報処理装置であって、
前記タスクが登録されたスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、
現在時刻を取得する現在時刻取得手段と、
前記現在時刻取得手段が取得した現在時刻に基づいて、未だに実施されていない未実施のタスクがある場合、前記未実施のタスクを、再スケジューリングする再スケジュール手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項13】
機器と、前記機器に関するタスクの登録を受け付ける情報処理装置とを有する情報処理システムが行う情報処理方法であって、
前記タスクが登録されたスケジュール情報記憶手段からスケジュール情報を取得するステップと、
現在時刻取得手段が、現在時刻を取得するステップと、
前記現在時刻取得手段が取得した現在時刻に基づいて、未だに実施されていない未実施のタスクがある場合、前記未実施のタスクを、再スケジュール手段が再スケジューリングするステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項14】
機器に関するタスクの登録を受け付ける情報処理装置に、
前記タスクが登録されたスケジュール情報記憶手段からスケジュール情報を取得するステップと、
現在時刻取得手段が、現在時刻を取得するステップと、
前記現在時刻取得手段が取得した現在時刻に基づいて、未だに実施されていない未実施のタスクがある場合、前記未実施のタスクを、再スケジュール手段が再スケジューリングするステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置等の機器ではモータやクラッチなどが機械的な動作を行って色材で印刷を行うため、清掃や部品交換など各種のメンテナンスが必要になる場合がある。例えば大型の画像形成装置(商用プリンタなど)の場合、様々なメンテナンス作業が行われる。メンテナンス作業としてはユーザー等が画像形成装置に対して手作業で行うものもあるし、管理者が端末装置等から画像形成装置の設定値を変更するもの等もある。
【0003】
PC(Personal Computer)が表示するWebブラウザを管理者が操作して、画像形成装置の設定を行う仕組みが考案されている(例えば特許文献1参照。)。管理者は画像形成装置を直接、操作しなくても設定を変更できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術は、ユーザーがスケジュール通りにタスクを実施しなかった場合、ユーザーが手動でタスクのスケジュールを登録し直す必要があるという問題があった。ユーザーが手動でタスクのスケジュールを登録し直さないと、ユーザーがタスクを実施し忘れるおそれがある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑み、ユーザーが実施しなかったタスクを再スケジューリングする情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み、本発明は、機器と、前記機器に関するタスクの登録を受け付ける情報処理装置とを有する情報処理システムであって、前記タスクが登録されたスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、現在時刻を取得する現在時刻取得手段と、前記現在時刻取得手段が取得した現在時刻に基づいて、未だに実施されていない未実施のタスクがある場合、前記未実施のタスクを、再スケジューリングする再スケジュール手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
ユーザーが実施しなかったタスクを再スケジューリングする情報処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】タスクの一例を示す図である。
図2】情報処理システムが表示するタスクのスケジュールの一例を示す図である。
図3】タスクの再スケジューリングを説明する図である。
図4】情報処理システムのシステム構成例を説明する図である。
図5】DFEのハードウェア構成例を示す図である。
図6】画像形成装置の概略構成を示す模式図である。
図7】DFEが有する機能のうち、汎用的に使用される機能を説明する図である。
図8】DFEが有する機能のうち、再スケジューリングに関する機能を示す図である。
図9】勤務時間記憶手段に記憶されている勤務時間情報の一例を示す図である。
図10】端末装置が表示する勤務終了時刻設定画面の一例を示す図である。
図11】タスク情報記憶手段に記憶されているタスク情報の一例を示す図である。
図12】スケジュール情報記憶手段に記憶されているスケジュール情報の一例を示す図である。
図13】ユーザーからの操作に応じて、DFEが勤務時間情報を登録する手順又は動作を説明するフローチャート図の一例である。
図14】DFEが日付の変更に伴って、未実施のタスクを再スケジューリングする手順又は動作を説明するフローチャート図の一例である。
図15】DFEが勤務時間の終了に伴って、未実施のタスクを再スケジューリングする手順又は動作を説明するフローチャート図の一例である。
図16】未実施のタスクの推定所要時間よりも長い空き時間のうち、最も早く到来する空き時間に再スケジューリングする方法を示す図である。
図17】数の未実施のタスクがある場合に、未実施のタスクの順番を考慮せずに、最も早く到来する空き時間に再スケジューリングする方法を示す図である。
図18】複数の未実施のタスクがある場合に、未実施のタスクの順番を考慮して、最も早く到来する空き時間に再スケジューリングする方法を示す図である。
図19】複数の未実施のタスクがある場合に、未実施のタスクをまとめて翌日の勤務開始時刻後の最初に再スケジューリングする方法を示す図である。
図20】複数の未実施のタスクがある場合に、未実施のタスクをまとめて翌日の空き時間に再スケジューリングする方法を示す図である。
図21】スケジュール設定画面の一例を示す図である。
図22】スケジュール表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態の一例として、情報処理システムと情報処理システムが行う情報処理方法について説明する。
【0010】
<概略>
本実施形態では、各種メンテナンス作業を「タスク」として、管理者がスケジュールに登録することができる。タスクには設定変更のメンテナンスも含まれており、管理者はタスクのスケジュールを登録する画面から、画像形成装置の設定変更を行うタスクを登録することができる。
【0011】
図1はタスクの一例を示す図である。上記のように本実施形態では種々のメンテナンス作業に対応させたタスクを管理者が後述するDFE(Digital Front End)に登録する。画像形成装置では種々のメンテナンス作業が生じるが、図1のメンテナンス作業は「Head Cap Cleaning」である。管理しやすい粒度において1つのメンテナンス作業が、1つのタスク51として扱われる。したがって、ユーザーが手作業で行う1つのメンテナンス作業が複数のタスクに分割されてもよい。
【0012】
また、タスク51は1つ以上のタスク部品52を有する。タスク部品52はタスクを実現するために細分化されたより細かなメンテナンス作業である。「Head Cap Cleaning」というタスク51は以下のタスク部品52を有している。
1.Move to maintenance Md retreat position(30 seconds)
2.Remove the maintenance dome exterior cover(3 minutes)
3.Pull out the head array(2 minutes)
4.Clean the cap(30 seconds × 22 pieces)
5.Push back the head array
6.Remount the maintenance dome exterior cover(3 minutes)
7.Move to maintenance Md retreat position(30 seconds)
8.Cleaning competed
1つのタスクが含むタスク部品の数は任意である。このようなタスクを管理者がスケジュールに登録する。
【0013】
図2は、本実施形態の情報処理システムが表示するタスクのスケジュールの一例である。図2では、横軸が日付53、縦軸が時間54になっている。管理者は図1のようなタスクを日付と開始時刻を指定してスケジュールに登録できる。
【0014】
管理者が登録されたタスクを実行する場合、現在時刻に基づいてタスクをDFEが端末装置に表示する。例えば、DFEは月、週、日等の表示形式に応じて、登録されているタスクを表示する。図2の表示形式は週表示である。タスクを実行する一般ユーザー(管理者がタスクを実行してもよい)はスケジュールからタスクを選択してタスクが有するタスク部品を表示する。タスク部品はこのタスク部品に対応するメンテナンスに必要な画面(設定変更などの画面を含む)を表示するので、一般ユーザーはメンテナンスに必要な画面を選択して表示させる必要がない。
【0015】
しかし、ユーザーがスケジュール通りにメンテナンスを実施ない場合がある。この場合、ユーザーが手動でメンテナンスのスケジュールを登録し直さないと、メンテナンスを実施し忘れるおそれがある。
【0016】
そこで、図3に示すように、本実施形態の情報処理システムは、現在時刻に基づいて、未だに実施されていない未実施のタスクがある場合、未実施のタスクを、再スケジューリングする。例えば、情報処理システムは、日付が変わった際、又は、勤務時間が終了した際、未実施だったタスクを自動的に空き時間にスケジュール登録し直す。図3は、タスクの再スケジューリングを説明する図である。図3(a)では、7月3日に3つのタスク701~703が登録されているが、3つめのタスク703が未実施のまま日付が変更するか、又は、勤務時間が終了した。そこで、情報処理システムは未実施のタスクの再スケジューリングを行う。図3(b)に示すように、情報処理システムは、タスク703の推定所要時間から未実施のタスクを実施できる空き時間704を決定し、この空き時間704に未実施のタスクを再スケジューリングする。
【0017】
このように、本実施形態の情報処理システムは、日付が変わった際、又は、勤務時間が終了した際に未実施だったタスクを自動的に直近の空き時間にスケジュール登録し直すことで、ユーザーによるメンテナンスの実施のし忘れを防ぐことができる。
【0018】
<用語について>
メンテナンスとは、機械や構造物の維持、管理、保守、又は、これらに必要な作業である。
【0019】
タスクとは、任務や仕事という意味である。本実施形態では情報処理装置に登録される各種の調整やメンテナンスをタスクと称している。
【0020】
スケジュールとは、「予定」や「日程」という意味であり、スケジュール情報とはスケジュールが日時に沿って設定された情報をいう。スケジュール情報は通常、カレンダーの日にちと時刻に対応づけて登録される。
【0021】
未実施とは、いまだに実施していないことをいう。未実施かどうかの判断のタイミングは任意でよい。
【0022】
再スケジューリングとは、一度スケジューリングを行った結果を部分的に修正することをいう。
【0023】
<システム構成例>
図4は、本実施形態の情報処理システム100のシステム構成例を説明する図である。情報処理システム100は、図4(a)に示す端末装置101、図4(b)に示すDFE102、及び、図4(c)に示す画像形成装置103を有している。サーバ装置104については後述する。
【0024】
端末装置101とDFE102はネットワークNを介して通信可能である。ネットワークは例えば画像形成装置103が配置されている施設内のLANを含み、DFE102がインターネット上に配置されている場合は更にインターネットを含む。DFE102と画像形成装置103は専用線で1対1に接続される場合もあるし、ネットワークを介して接続される場合もある。また、DFE102と画像形成装置103は一体でもよいし、着脱可能でもよい。
【0025】
端末装置101ではWebブラウザが動作している。DFE102が備えるサーバにWebブラウザがアクセスして、タスク作成、スケジュール登録、及び、タスク実行のそれぞれの入力操作画面を表示する。端末装置101は、入力画面に対するタスク作成、スケジュール登録、及び、タスク実行などの操作を管理者から受け付け、これらをDFE102に要求する。
【0026】
なお、管理者はDFE102にログインするため、ユーザーIDとパスワードを端末装置101に入力する。端末装置101はユーザーIDとパスワードをDFE102に送信するので、DFE102による認証が成功すると、一般ユーザーか管理者か特定される。一般ユーザーか管理者に応じて表示される画面や入力可能な項目が異なってよい。なお、管理者の認証は認証サーバが行ってもよい。
【0027】
認証が成功し、管理者がログインした場合、タスク作成、スケジュール登録、及び、タスク実行へのアクセス権が与えられ、一般ユーザーの場合、タスク実行へのアクセス権が与えられる。
【0028】
端末装置101は、例えば、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)、ウェアラブルPC(サングラス型、腕時計型など)などである。ただし、通信機能を有しWebブラウザ又はDFE102に専用のアプリケーションソフトウェアが動作すればよい。例えば、カーナビ、ゲーム機、テレビ受像器なども端末装置101となりうる。
【0029】
なお、画像形成装置103でもWebブラウザが動作する場合、管理者は画像形成装置を操作してDFE102にタスク作成、スケジュール登録、及び、タスク実行を要求できる。
【0030】
また、DFE102が自機のディスプレイに入力操作画面を表示し、キーボードからタスク作成、スケジュール登録、及び、タスク実行の処理を受け付けることも可能である。この場合、情報処理システム100に端末装置101は不要になる。
【0031】
DFE102は、本来、画像形成装置103が実行する印刷ジョブの受け付け、画像処理(RIP:Raster Image Processer)、実行中の進捗管理、異常監視などを行う情報処理装置である。本実施形態では、DFE102は、更に、メンテナンスに関する処理を受け付け、画像形成装置103に要求する。DFE102は端末装置101からタスク作成、スケジュール登録、及び、タスク実行の処理を受け付ける。すなわち、DFE102は、画像形成装置103を操作するユーザインタフェース(入力操作画面)を管理者に提供する。DFE102は1台以上の情報処理装置を有している。
【0032】
DFE102はWebブラウザが表示する画面の画面情報を生成する。画面情報は、HTML、XML、スクリプト言語、及びCSS(cascading style sheet)等で記述されたプログラムであり、主にHTMLによりWebページの構造が特定され、スクリプト言語によりWebページの動作が規定され、CSSによりWebページのスタイルが特定される。また、クライアント側の画面情報とサーバ側のアプリやデータベースが連携して実現するアプリをWebアプリという。本実施形態でも、端末装置101とDFE102が協働してWebアプリを実行する。
【0033】
DFE102は、端末装置101又は画像形成装置103からの要求に応じて、タスクやタスクのスケジュールのデータベースへの登録処理、及び、画像形成装置に対するタスク実行処理(機器設定の変更、操作の要求等)を行う。
【0034】
画像形成装置103はDFE102より受け付けた要求に応じて、印刷ジョブを実行する。また、本実施形態では、画像形成装置103は、メンテナンス作業を受け、例えば、タスクに応じて自機の機器設定の変更を行ったり、指定された操作を実行したりする。
【0035】
画像形成装置103は、画像を用紙に印刷する機能を有している。画像を形成する方式にはレーザプリンタ、又は、インクジェットプリンタ等がある。また、画像形成装置103は複合機(マルチファンクションプリンタ)、又は、MFP(Multi-function Peripheral/Product/Printer)の機能を有していてもよい。画像形成装置103は、プリンタ、印刷装置などと呼ばれていてもよい。
【0036】
また、本実施形態の画像形成装置103は、いわゆる商用プリンタでもよい。商用プリンタは、社員等が社内的に使用する印刷物を印刷する機器ではなく、印刷物が商品となる商用印刷用の機器である。商用印刷では、画像形成装置103は、一般の企業や団体の事業活動に使われる印刷物を出力する。例えば、チラシ、パンフレット、ポスター、カタログ、会社案内、マニュアルなどを出力する場合がある。オフィス用の画像形成装置と商用の画像形成装置は、主に、印刷速度、画質、対応する用紙の種類・サイズなどが異なっている。
【0037】
また、本実施形態は、画像形成装置103以外の機器にも適用できる。画像形成装置103は、例えば、PJ(Projector:プロジェクター)、電子黒板、テレビ会議端末、デジタルサイネージ、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、ゲーム機、ウェアラブルPC又はデスクトップPC等であってもよい。
【0038】
図4の説明では、DFE102がメンテナンスに関する処理(Webアプリ)を受け持つと説明した。しかし、メンテナンスに関する処理はサーバ装置104であれば受け持つことができ、例えば、図4(d)に示す独立のサーバ装置104がメンテナンスに関する処理を行ってもよい。図4(d)の場合、サーバ装置104は画像形成装置103と通信して、タスクに応じて設定の変更を行ったり、指定された操作を実行したりする。
【0039】
また、画像形成装置103がメンテナンスに関する処理を行ってもよい。この場合、画像形成装置103がサーバ装置104の機能を有する。
【0040】
<ハードウェア構成>
<<DFE>>
図5は、DFE102のハードウェア構成例を示す図である。DFE102はコンピュータと同様の構成を有している。DFE102はCPU201、ROM202、RAM203、HDD/SSD204、I/F205、及び、操作部206を有している。
【0041】
CPU201は、RAM203を作業領域として使用し、ROM202に格納されているプログラムを実行する。
【0042】
HDD/SSD204は、記憶部として使用され、タスクやスケジュールの情報を格納している。HDD/SSD204に格納されている情報は、CPU201が読み出しプログラム実行時に使用することもある。
【0043】
I/F205は、画像形成装置103及び端末装置101との通信可能にするインターフェースである。
【0044】
操作部206は、タッチパネルを有し、画面上で画像形成装置の状態、タスクのスケジュール、タスクの内容などを表示する。また、操作部206は、タスクを実行するユーザー(管理者、一般ユーザー)や、タスク作成やスケジュール登録を行う管理者からの入力を受け付ける。
【0045】
<<画像形成装置>>
図6は、本実施形態における画像形成装置103の概略構成を示す模式図である。本画像形成装置103は、例えば、インクジェット方式の画像形成装置であり、主に、給紙部401、画像形成部306、乾燥部402、排紙部403、及び、制御装置423を有している。画像形成装置103は、給紙部401から給紙されるシート材としての記録材である用紙Pに対し、画像形成部306で画像形成用の液体であるインクにより画像を形成する。そして、画像形成装置103は、用紙上に付着したインクを乾燥部402において乾燥させた後、用紙を排紙部403から排紙する。
【0046】
給紙部401は、主に、複数の用紙Pが積載される給紙トレイ411と、給紙トレイ411から用紙を1枚ずつ分離して送り出す給送装置412と、用紙を画像形成部306へ送り込むレジストローラ対413とから構成されている。給送装置412には、ローラやコロを用いた装置や、エア吸引を利用した装置など、あらゆる給送装置を用いることが可能である。給送装置412により給紙トレイ411から送り出された用紙は、その先端がレジストローラ対413に到達した後、レジストローラ対413が所定のタイミングで駆動することにより、画像形成部306へ給紙される。なお、本実施形態において、給紙部401は、画像形成部306へ用紙Pを送り出すものであれば、その構成に制限はない。
【0047】
画像形成部306は、主に、給紙された用紙Pを受け取る受け取り胴361と、受け取り胴361によって搬送された用紙Pを外周面に担持して搬送する用紙担持ドラム362と、用紙担持ドラム362に担持された用紙Pに向けてインクを吐出するインク吐出部364と、用紙担持ドラム362によって搬送された用紙Pを乾燥部402へ受け渡す受け渡し胴365とから構成されている。給紙部401から画像形成部306へ搬送されてきた用紙Pは、受け取り胴361の表面に設けられた用紙グリッパによって先端が把持され、受け取り胴361の表面移動に伴って搬送される。受け取り胴361により搬送された用紙は、用紙担持ドラム362との対向位置で用紙担持ドラム362へ受け渡される。
【0048】
用紙担持ドラム362の表面にも用紙グリッパが設けられており、用紙の先端が用紙グリッパによって把持される。また、用紙担持ドラム362の表面には、複数の吸引孔が分散して形成されており、各吸引孔には吸引装置363によって用紙担持ドラム362の内側へ向かう吸い込み気流が発生する。受け取り胴361から用紙担持ドラム362へ受け渡された用紙Pは、用紙グリッパによって先端が把持されるとともに、吸い込み気流によって用紙担持ドラム362の表面に吸着して、用紙担持ドラム362の表面移動に伴って搬送される。
【0049】
本実施形態のインク吐出部364は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のインクを吐出して画像を形成するものであり、インクごとに個別の液体吐出ヘッド364C,364M,364Y,364Kを備えている。液体吐出ヘッド364C,364M,364Y,364Kは、液体を吐出するものであれば、その構成に制限はなく、あらゆる構成のものを採用することができる。インク吐出部364は、必要に応じて、白色、金色、銀色などの特殊なインクを吐出する液体吐出ヘッドを設けたり、表面コート液などの画像を構成しない液体を吐出する液体吐出ヘッドを設けたりしてもよい。
【0050】
インク吐出部364の液体吐出ヘッド364C,364M,364Y,364Kは、画像情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。用紙担持ドラム362に担持された用紙Pがインク吐出部364との対向領域を通過する際に、液体吐出ヘッド364C,364M,364Y,364Kから各色インクが吐出され、当該画像情報に応じた画像が形成される。なお、本実施形態において、画像形成部306は、用紙P上に液体を付着させて画像を形成するであれば、その構成に制限はない。
【0051】
乾燥部402は、主に、画像形成部306で用紙P上に付着したインクを乾燥させるための乾燥機構421と、画像形成部306から搬送されてくる用紙Pを搬送する搬送機構422とから構成されている。画像形成部306から搬送されてきた用紙Pは、搬送機構422に受け取られた後、乾燥機構421を通過するように搬送され、排紙部403へ受け渡される。乾燥機構421を通過する際、用紙P上のインクには乾燥処理が施され、これによりインク中の水分等の液分が蒸発し、用紙P上にインクが固着するとともに、用紙Pのカールが抑制される。
【0052】
排紙部403は、主に、複数の用紙Pが積載される排紙トレイ431から構成されている。乾燥部402から搬送されてくる用紙Pは、排紙トレイ431上に順次積み重ねられて保持される。なお、本実施形態において、排紙部403は、用紙Pを排紙するものであれば、その構成に制限はない。
【0053】
制御装置423は画像形成装置を制御する情報処理装置である。制御装置423は、例えばCPU、RAM、ROM、SSD(HDD)、通信装置等を有している。制御装置423はDFE102と通信して、タスクの実施に応じた設定値や操作の要求を受信する。
【0054】
<機能について>
図7は、DFE102が有する機能をブロックに分けて説明する機能ブロック図である。図7の各手段はDFE102内のサーバ機能と端末装置101のWebブラウザが連携して実現するWebアプリケーションの機能である。まず、再スケジューリングに関係なく、汎用的に使用される機能を説明する。また、Webブラウザは端末装置101で動作しているものとする。DFE102でWebブラウザが動作しても、管理者が直接、DFE102を操作しても、DFE102の処理は同様でよい。
【0055】
図7に示すように、DFE102は入力取得手段11、画像表示手段12、情報更新手段13、情報取得手段14、及び、記憶手段20を有する。DFE102が有するこれらの機能は、DFE102にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令をCPU201が実行することで実現される機能又は手段である。
【0056】
入力取得手段11は、例えば端末装置101のWebブラウザが表示する画面に入力された情報を端末装置101から取得する。
【0057】
画像表示手段12は入力取得手段11が取得した操作に応じて画面情報を生成する。画像表示手段12は、画面情報に含まれるHTMLと、JavaScript(登録商標)と、DFE102側のサーバプログラムと、により実現され、Webブラウザへの入力に応じて画面の表示更新を行う。
【0058】
情報更新手段13は記憶手段20に対して、Webブラウザへの入力結果や処理結果を記憶する。情報取得手段14はWebブラウザへ入力された要求対象の情報を記憶手段20から取得する。
【0059】
<<再スケジューリングに関する機能>>
次に、図8を参照して、本実施形態におけるタスクの再スケジューリング機能について説明する。なお、図8において図7と同一の符号を付した構成要素は同様の機能を果たすので、主に本実施例の主要な構成要素についてのみ説明する場合がある。
【0060】
入力取得手段11は、端末装置101からユーザーが入力した勤務終了時刻に関する情報を取得する。情報更新手段13は、勤務時間記憶手段21に、ユーザーが登録した勤務終了時刻を保存する。
【0061】
現在時刻取得手段15は、RTC(Real Time Clock)やネットワーク上の時刻管理サーバから現在時刻を取得する。現在時刻取得手段15は現在時刻を再スケジュール手段16に送信する。
【0062】
再スケジュール手段16は、スケジュール情報記憶手段22から当日の未実施スケジュールと明日以降のスケジュールを取得し、タスク情報記憶手段23から各スケジュールに登録されたタスクの推定所要時間を取得する。再スケジュール手段16は、当日の未実施スケジュールを明日のスケジュールの空き時間に追加することで未実施のタスクを再スケジューリングする。
【0063】
情報取得手段14は、スケジュール情報記憶手段22から再スケジューリングされたスケジュール情報を取得し、画像表示手段に送信する。画像表示手段は、情報取得手段14から送信されたスケジュール情報を表示する画面情報を生成し、端末装置101に送信する。
【0064】
また、記憶手段20には、勤務時間記憶手段21、スケジュール情報記憶手段22、及び、タスク情報記憶手段23が構築される。
【0065】
図9は、勤務時間記憶手段21に記憶されている勤務時間情報の一例を示す。図9に示すように勤務時間記憶手段21には、勤務終了時刻が設定されている。勤務終了時刻は、ユーザーがDFE102に登録できる。
【0066】
図10は、端末装置101が表示する勤務終了時刻設定画面790の一例を示す。勤務終了時刻設定画面790は後述するスケジュール表示画面から遷移する。勤務終了時刻設定画面790は、表示開始時刻欄791、表示終了時刻欄792、及び、更新タイミング欄793を有する。表示開始時刻欄791と表示終了時刻欄792はスケジュール表示画面において、スケジュールの表示範囲(何時から何時までのスケジュールを表示するか)を指定する。更新タイミング欄793には、勤務終了時刻が設定される。つまり、更新タイミング欄793には、未実施のタスクのスケジュールが更新される時刻が設定される。表示開始時刻欄791、表示終了時刻欄792、及び、更新タイミング欄793はいずれもプルダウンメニューであり、ユーザーが時刻を選択できる。
【0067】
図11は、タスク情報記憶手段23に記憶されているタスク情報を示す。タスク情報は、作成されたタスクのタスクIDと、タスク名と、タスクの実施内容と、タスク推定所要時間とを対応付けている。タスクの実施内容は、更に細かく分類されたタスク部品52(図1参照)と実施順を有している。
【0068】
図12は、スケジュール情報記憶手段22に記憶されているスケジュール情報を示す。スケジュール情報は、タスクが実施されるタイムテーブル(時間割)である。スケジュール情報は、スケジュールID、実施するタスクID、タスクを実施する予定のタスク実施日、開始予定時刻、終了予定時刻、開始時刻、終了時刻、実施状況、及び、再スケジューリング済み、の各項目を有している。
【0069】
・スケジュールIDは、スケジュールの識別情報である。1つのスケジュールは1つのタスクに対応している。スケジュールIDは、スケジュールの登録で採番される。
【0070】
・実施するタスクIDは、スケジュールに登録され、実施されるタスクの識別情報である。
【0071】
・タスク実施日は、タスクが実施される予定の日にちである。管理者が登録する。
【0072】
・開始予定時刻は、タスクが開始される予定の時刻である。管理者が登録する。
【0073】
・終了予定事項は、タスクの実施が終了する予定の時刻である。タスクが有するタスク部品52に要する時間が決まっているので、自動的に設定されてもよいし、管理者が設定してもよい。あるいは、開始時刻と終了時刻が記録されるので、その平均を用いて終了予定時刻が設定されてもよい。更に、実施予定者であるユーザーごとの平均を用いて終了予定時刻が設定されてもよい。
【0074】
・開始時刻は、タスクの実施が実際に開始された時刻である。
【0075】
・終了時刻は、タスクの実施が実際に終了された時刻である。
【0076】
・実施状況は、タスクが実施されか否かを示す。実施状況は「済み又は未」である。初期値は「未」で、ユーザーが実施済みボタンを押下すると「済み」となる。
【0077】
・再スケジューリング済みは、タスクが再スケジューリングされた場合に「Yes」、そうでない場合に「No」となる。これにより、再スケジューリングされたタスクであることがわかる。
<動作手順>
続いて、図13図14を参照して、情報処理システム100が行う処理又は動作の流れを説明する。
【0078】
まず、図13を参照して勤務終了時刻の登録について説明する。図13は、管理者からの操作に応じて、DFE102が勤務終了時刻を登録する手順又は動作を説明するフローチャート図の一例である。端末装置101がDFE102と通信するか、画像形成装置103がDFE102と通信するか、又は、管理者がFE102を直接操作する、ことで、管理者が勤務終了時刻をDFE102に設定する。図13では管理者が端末装置101を操作する場合を説明する。
【0079】
管理者が端末装置101を操作して、端末装置101をDFE102に接続させる。端末装置101は図10の勤務終了時刻設定画面790を表示する。管理者は勤務終了時刻設定画面790に勤務終了時刻を入力する(S1)。
【0080】
端末装置101の操作受付手段32が入力を受け付け、通信手段33が勤務終了時刻をDFE102に送信する(S2)。
【0081】
DFE102の入力取得手段11が勤務終了時刻を受信し、情報更新手段13が勤務時間記憶手段21の勤務終了時刻を、入力取得手段11が取得した勤務終了時刻で更新する(S3)。
【0082】
情報取得手段14は、勤務時間記憶手段21から勤務終了時刻を取得し、画像表示手段12に渡す(S4)。
【0083】
画像表示手段12は、情報取得手段14から渡された勤務終了時刻を表示する画面情報を生成し、端末装置101に送信する(S5)。端末装置101は更新後の勤務終了時刻を表示するので、管理者は入力した勤務終了時刻を確認できる。
【0084】
<<再スケジューリングの処理 その1>>
次に、図14を参照して、タスクの再スケジューリングについて説明する。図14は、DFE102が日付の変更に伴って、未実施のタスクを再スケジューリングする手順又は動作を説明するフローチャート図の一例である。
【0085】
ユーザーがDFE102を起動する(S11)。起動とは、スリープ状態からの復帰やシャットダウン状態からの電源オン等をいう。ユーザーが起動するのでなく、自動的に起動してもよい。
【0086】
現在時刻取得手段15は、繰り返し、現在時刻を再スケジュール手段16に通知する(S12)。
【0087】
再スケジュール手段16は、現在時刻に基づいて日付が変更したか否かを判断する(S13)。日付が変更したとは、当日の23時59分59秒が翌日の0時0分0秒になったことをいう。日付が変わる時刻が設定可能でもよい。日付が変更するまで、再スケジュール手段16が待機する。
【0088】
現在時刻と勤務終了時刻が一致した場合(S13のYes)、再スケジュール手段16はスケジュール情報記憶手段22から当日の未実施のタスクを取得する(S14)。
【0089】
また、再スケジュール手段16はスケジュール情報記憶手段22から翌日のスケジュール情報を取得する(S15)。
【0090】
次に、再スケジュール手段16は、タスク情報記憶手段23から当日未実施のタスクの推定所要時間を取得する(S16)。
【0091】
再スケジュール手段16は、明日のスケジュールの空き時間のうち、未実施のタスクの推定所要時間よりも長い空き時間を特定し、この空き時間に未実施のタスクを設定することで明日のスケジュール情報を作成する(S17)。未実施のタスクの空き時間への再スケジューリングにはいくつかのバリエーションがあり、詳細は図16から図20にて説明する。一例としては、再スケジュール手段16は、未実施のタスクの古いものを優先して、明日のスケジュールの空き時間に当てはめていく。明日のスケジュールに空き時間がない場合は、翌々日のスケジュールに対し、同様の処理を行う。
【0092】
情報更新手段13が再スケジューリングされた明日のスケジュール情報を再スケジュール手段16から受け取り、スケジュール情報記憶手段22に登録する(S18)。
【0093】
情報取得手段14は、更新されたスケジュール情報をスケジュール情報記憶手段22から取得し、画像表示手段12に渡す(S19)。
【0094】
画像表示手段12は、再スケジューリングされたスケジュール情報で画面情報を生成し、端末装置101に送信する(S20)。
【0095】
<<再スケジューリングの処理 その2>>
次に、図15を参照して、勤務時間の終了に伴うタスクの再スケジューリングについて説明する。図15は、DFE102が勤務時間の終了に伴って、未実施のタスクを再スケジューリングする手順又は動作を説明するフローチャート図の一例である。なお、図15の説明では主に図14との相違を説明する。図15の処理ではステップS101が追加され、S13-2が図14と異なっている。
【0096】
DFE102が起動すると、当日の勤務が終了したか否かを判断するため、再スケジュール手段16が勤務時間記憶手段21から勤務終了時刻を取得する(S101)。
【0097】
現在時刻取得手段15は、繰り返し、現在時刻を再スケジュール手段16に通知する(S12-2)。再スケジュール手段16が現在時刻取得手段15から現在時刻を取得してもよい。
【0098】
再スケジュール手段16は、現在時刻と勤務終了時刻が一致したか否かを判断する(S13-2)。現在時刻と勤務終了時刻が一致するまで、再スケジュール手段16が待機する。一致とは完全一致までは要せず、現在時刻が勤務終了時刻を過ぎればよい。現在時刻が勤務終了時刻を過ぎた後の処理は、図14と同様でよい。
【0099】
<再スケジューリングのバリエーション>
図16図20を参照して、再スケジューリングのバリエーションを説明する。
【0100】
図16は、未実施のタスクの推定所要時間よりも長い空き時間のうち、最も早く到来する空き時間に、未実施のタスクを再スケジューリングする方法を示す。図16では、当日の未実施のタスク711の推定所要時間よりも長い2カ所の空き時間712,713が翌日にあるが、再スケジュール手段16は、このうち最も早く到来する空き時間712に当日の未実施のタスク711を再スケジューリングする。
【0101】
図17は、複数の未実施のタスクがある場合に、未実施のタスクの順番を考慮せずに、最も早く到来する空き時間に再スケジューリングする方法を示す。当日に2つの未実施のタスク721,722がある。翌日には2カ所の空き時間723、724がある。再スケジュール手段16は、複数の未実施のタスク721,722のうち、開始予定時刻が早い未実施のタスクを優先して再スケジューリングする。
【0102】
再スケジュール手段16は、開始予定時刻が最も早い未実施のタスク721の推定所要時間よりも長い空き時間のうち最も早く到来する空き時間724に該タスク721を再スケジューリングする。同様に、再スケジュール手段16は、次に開始予定時刻が早い未実施のタスク722の推定所要時間よりも長い空き時間のうち最も早く到来する空き時間723に該タスク722を再スケジューリングする。したがって、この場合、図17に示すように、未実施のタスク721,722の実施順が逆転する場合がある。
【0103】
図18は、複数の未実施のタスクがある場合に、未実施のタスクの順番を考慮して、最も早く到来する空き時間に再スケジューリングする方法を示す。当日に2つの未実施のタスク731,732がある。翌日には2カ所の空き時間733,734がある。再スケジュール手段16は、複数の未実施のタスク731,732のうち、開始予定時刻が早い未実施のタスク731を優先して再スケジューリングする。
【0104】
再スケジュール手段16は、開始予定時刻が最も早い未実施のタスク731の推定所要時間よりも長い空き時間のうち最も早く到来する空き時間734に該タスク731を再スケジューリングする。一方、再スケジュール手段16は、次に開始予定時刻が早い未実施のタスク732の推定所要時間よりも長い空き時間のうち、再スケジューリングされたタスク731よりも後に到来する空き時間734に当日の未実施のタスク732を再スケジューリングする。したがって、この場合、図18に示すように、未実施のタスク731,732の実施順が逆転することがない。
【0105】
図19は、複数の未実施のタスクがある場合に、未実施のタスクをまとめて翌日の勤務開始時刻後の最初に再スケジューリングする方法を示す。図19(a)に示すように、当日に2つの未実施のタスク741,742がある。翌日には2カ所の空き時間743,744がある。しかし、空き時間743は2つの未実施のタスク741,742の推定所要時間の合計時間よりも短い。
【0106】
再スケジュール手段16は、全ての未実施のタスク741,742を、翌日の勤務時間開始後の最初に再スケジューリングする。そして、図19(b)に示すように、再スケジューリングされた全ての未実施のタスクの推定所要時間と重複するタスク745が登録されている場合、重複するタスク745を、再スケジューリングされた全ての未実施のタスク741,742の後に登録する。
【0107】
こうすることで、未実施のタスクを優先して実施でき、未実施のタスクの順番が入れ替わることもない。
【0108】
図20は、複数の未実施のタスクがある場合に、未実施のタスクをまとめて翌日の空き時間に再スケジューリングする方法を示す。当日に2つの未実施のタスク751,752がある。翌日には2カ所の空き時間753,754がある。しかし、空き時間753は2つの未実施のタスク751,752の推定所要時間の合計時間よりも短い。
【0109】
再スケジュール手段16は、全ての未実施のタスク751,752の推定所要時間の合計時間より長い空き時間のうち、最も早く到来する空き時間754に全ての未実施のタスクを再スケジューリングする。
【0110】
こうすることで、既存のタスクのスケジュールを変更することなく、未実施のタスクの順番が入れ替わることもない。
【0111】
<スケジュール情報の表示例>
図21は、スケジュール設定画面640の一例を示す図である。以下、スケジュール設定画面640が有する項目について説明する。
・タスク名641は、タスクのタスク名である。プルダウンメニューで管理者がタスクを選択できてもよい。
・所要時間642は、タスク情報記憶手段23に登録されているタスク推定所要時間である。ユーザー欄646にタスク実施予定ユーザーが設定され、このユーザーの該タスクの平均所要時間が平均所要時間情報に登録されている場合、ユーザーの該タスクの平均所要時間が表示される。
・実施計画日643は、カレンダーなどから管理者がタスクを実行する日付を設定する項目である。
・開始時刻644は、タスクの実行を開始する予定の時刻を管理者が設定する項目である。
・繰り返し期間645は、当該タスクが繰り返し実行するタスクの場合、繰り返し実行する期間を管理者が設定する項目である。繰り返し実行されるタスクが多いため、このような設定があることで管理者の作業負荷を低減できる。
・ユーザー欄646は、ユーザー情報に登録済みのユーザーのリストがプルダウンメニュー等で表示される。
・スケジュール欄647は、登録されたタスクがカレンダー上に表示される欄である。
【0112】
管理者がOKボタン648を押下すると、スケジュール欄647と同様のスケジュールが表示され、このスケジュールに新たに登録されたタスクが表示される。なお、実施計画日643と開始時刻644がリアルタイムにスケジュール欄647に反映されてもよい。
【0113】
図22は、スケジュール表示画面650の一例を示す図である。スケジュール表示画面650はタスクの実行を受け付けることもでき、タスク実行画面とも言える。スケジュール表示画面650が有する項目について説明する。
【0114】
・スケジュール欄651は、スケジュール情報に登録されているタスクが表示される欄である。ユーザーは、月、週、日のいずれかでタスクのスケジュールを表示できる。画像表示手段12は、表示設定(月、週、日)と現在時刻に応じて、タスクを表示する。例えば、スケジュール欄651は、現在時刻を含む1ヶ月分、1週間、1日などのタスクを表示する。図22では、スケジュール欄651は、日表示である。一般ユーザーが表示設定を切り替えると、画像表示手段12は、表示設定(日、週、月)で表示範囲に含まれるタスクをスケジュール情報から取得し、このタスクのタスク情報を取得し、スケジュール表示を更新する。スケジュール欄651に表示されるタスクは、該タスクの実行に関する画面と関連付けられている。スケジュール欄651に表示されるタスクの1つがタスク欄652に表示される。
【0115】
スケジュール欄651には、2つのタスク761,762が表示されているが、そのうち1つめのタスク761が再スケジューリングされたタスクである。再スケジューリングされたタスク761は、赤色など実施済みのタスクとは異なる態様で表示される。
【0116】
・タスク欄652は、現在時刻に対し、直近のタスクが表示される。タスク欄652には、現在までに未実施のタスク59(「Paper feeding belt cleaning」)が最上段に表示される。つまり、前日から再スケジューリングされたタスクが最上段に表示される。タスク59も赤色など実施済みのタスクとは異なる態様で表示される。
【0117】
図22では、未実施のタスク59とは別に、スケジュール欄651で選択された日に実施予定の、3つのタスク、「Web cleaner replacement」「Channel plate cleaning」「Head cap cleaning」がある。図22では、そのうち「Head cap cleaning」の内容が表示されている。
【0118】
各タスク部品はボタン653を有しており、管理者がボタン653を押下するとボタン653の状態が以下のように変化する。例えば、ボタン653は、実行→実行中タスク表示→終了タスク表示、と変化してもよい。「実行」の状態で押下されたボタン653は、実行ボタンとしてタスクの実行を受け付け、画像形成装置103に対する調整動作を実行する。ボタン653は「実行」でなく「調整開始」のように表示されてもよい。DFE102が実行できる調整やメンテナンスは、例えば転写ベルトの自動清掃、印刷位置の位置合わせ、ノズルのクリーニング等である。「実行」又は「調整開始」ボタンが押下された後、ボタン653の横に「完了」などの文字が表示される。
【0119】
<主な効果>
以上説明したように、本実施形態の情報処理システムは、日付が変わった際、又は、勤務時間が終了した際に未実施だったタスクを自動的に空き時間にスケジュール登録し直すことで、ユーザーがメンテナンスを実施し忘れを防ぐことができる。
【0120】
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0121】
例えば、本実施形態では端末装置101が汎用的なWebブラウザを使用しているが、DFE102に専用のアプリを使用してもよい。
【0122】
また、図7図8などの構成例は、端末装置101、DFE102、及び、画像形成装置103による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。端末装置101、DFE102、及び、画像形成装置103の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
【0123】
また、実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、DFE102は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0124】
更に、DFE102は、開示された処理ステップ、例えば図13図15のフローチャートを様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、所定のユニットによって実行されるプロセスは、DFE102が有する複数の情報処理装置によって実行され得る。また、DFE102は、1つのサーバ装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
【0125】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【符号の説明】
【0126】
101 端末装置
102 DFE
103 画像形成装置
104 サーバ装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0127】
【特許文献1】特開2001‐225531号公報
図1
図2
図3
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図5
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図8
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図17
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図19
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