IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日亜化学工業株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023066718
(43)【公開日】2023-05-16
(54)【発明の名称】面状光源
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20230509BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230509BHJP
【FI】
F21S2/00 412
F21S2/00 411
F21S2/00 414
F21S2/00 419
F21S2/00 424
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021177477
(22)【出願日】2021-10-29
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】大門 竜馬
(72)【発明者】
【氏名】▲吉▼永 智
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA01
3K244BA08
3K244BA23
3K244BA48
3K244CA02
3K244DA01
3K244EA02
3K244EA16
3K244EA19
3K244EA34
3K244EC18
3K244EC22
3K244EC27
3K244EC29
3K244EE03
3K244EE10
3K244HA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】輝度むらを軽減できる面状光源を提供すること。
【解決手段】面状光源は、溝14によって分離された複数の発光部1を有する導光部材10と、複数の発光部1のそれぞれに配置された光源とを備える。複数の発光部1は、複数の外側部1b,1cと、平面視において複数の外側部1b,1cで囲まれた領域に位置する少なくとも1つの内側部1aとを有する。平面視において、複数の外側部1b,1cのそれぞれは、1つの内側部1aが隣り合う発光部1の数よりも少ない数の発光部1と隣り合っている。同じ電力を供給して1つの外側部1b,1cと1つの内側部1aとをそれぞれ個別に発光させた状態における外側部1b,1cの明るさは内側部1aの明るさよりも明るい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溝によって分離された複数の発光部を有する導光部材と、
複数の前記発光部のそれぞれに配置された光源と、
を備え、
複数の前記発光部は、複数の外側部と、平面視において複数の前記外側部で囲まれた領域に位置する少なくとも1つの内側部とを有し、
平面視において、複数の前記外側部のそれぞれは、1つの前記内側部が隣り合う前記発光部の数よりも少ない数の前記発光部と隣り合っており、
同じ電力を供給して1つの前記外側部と1つの前記内側部とをそれぞれ個別に発光させた状態における前記外側部の明るさは前記内側部の明るさよりも明るい面状光源。
【請求項2】
前記内側部の明るさは、平面視において前記導光部材の中心に最も近い前記内側部の明るさである請求項1に記載の面状光源。
【請求項3】
前記外側部の明るさは、前記内側部の明るさの1.3倍以上3倍以下である請求項1または2に記載の面状光源。
【請求項4】
前記外側部上であって、平面視において前記光源と重なる位置に配置され、前記光源からの光を一部反射する外側光反射部材と、
前記内側部上であって、平面視において前記光源と重なる位置に配置され、前記光源からの光を一部反射する内側光反射部材と、
をさらに備える請求項1~3のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項5】
前記外側光反射部材が前記外側部を覆う割合は、前記内側光反射部材が前記内側部を覆う割合よりも小さい請求項4に記載の面状光源。
【請求項6】
前記外側光反射部材の光透過率は、前記内側光反射部材の光透過率よりも高い請求項4または5に記載の面状光源。
【請求項7】
前記外側光反射部材の厚さは、前記内側光反射部材の厚さよりも薄い請求項4~6のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項8】
前記外側光反射部材と前記内側光反射部材は、光散乱粒子を含み、
前記外側光反射部材の前記光散乱粒子の濃度は、前記内側光反射部材の前記光散乱粒子の濃度よりも低い請求項4~7のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項9】
前記導光部材は、第1面と、前記第1面の反対側にある第2面と、前記第1面から前記第2面まで貫通し、複数の前記発光部のそれぞれに配置された第1孔部とを有し、
前記光源は、前記第1孔部に配置され、
平面視において、前記内側光反射部材は、前記第1孔部を画定する外縁を覆い、
平面視において、前記外側光反射部材は、前記第1孔部を画定する外縁を露出させる請求項4~8のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項10】
光拡散材を含む透光性部材をさらに備え、
前記導光部材は、第1面と、前記第1面の反対側にある第2面と、前記第1面から前記第2面まで貫通し、複数の前記発光部のそれぞれに配置された第1孔部とを有し、
前記光源は、前記第1孔部に配置され、
前記透光性部材は、前記光源を覆うように前記第1孔部に配置され、
前記外側部の前記透光性部材における前記光拡散材の濃度は、前記内側部の前記透光性部材における前記光拡散材の濃度よりも高い請求項1~8のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項11】
前記外側部の前記光源の明るさは、前記内側部の前記光源の明るさよりも明るい請求項1~10のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項12】
前記外側部は、第2孔部をさらに備える、請求項1~10のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項13】
前記内側部は、前記第2孔部をさらに備え、
前記外側部は、前記内側部よりも多くの前記第2孔部を有する請求項12に記載の面状光源。
【請求項14】
前記内側部は、前記第2孔部をさらに備え、
平面視において、前記外側部の前記第2孔部の面積は、前記内側部の前記第2孔部の面積よりも大きい請求項12に記載の面状光源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係る実施形態は、面状光源に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード等の発光素子と、導光板とを組み合わせた発光モジュールは、例えば液晶ディスプレイのバックライト等の面状光源に広く利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-13714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明に係る実施形態は、輝度むらを軽減できる面状光源を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、面状光源は、溝によって分離された複数の発光部を有する導光部材と、複数の前記発光部のそれぞれに配置された光源と、を備え、複数の前記発光部は、複数の外側部と、平面視において複数の前記外側部で囲まれた領域に位置する少なくとも1つの内側部とを有し、平面視において、複数の前記外側部のそれぞれは、1つの前記内側部が隣り合う前記発光部の数よりも少ない数の前記発光部と隣り合っており、同じ電力を供給して1つの前記外側部と1つの前記内側部とをそれぞれ個別に発光させた状態における前記外側部の明るさは前記内側部の明るさよりも明るい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施の形態の面状光源によれば、輝度むらを軽減できる面状光源を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】各実施形態の面状光源の上面図である。
図2図1におけるA部の上面図である。
図3図2のIII-III線における断面図である。
図4A】各実施形態の光源の下面図である。
図4B図4AのIVB-IVB線における断面図である。
図4C】各実施形態の光源の変形例を示す断面図である。
図4D】各実施形態の光源の変形例を示す断面図である。
図5図1におけるB部の上面図である。
図6図5のVI-VI線における断面図である。
図7A】各実施形態の第1光反射部材40の上面図である。
図7B】各実施形態の第1光反射部材40の上面図である。
図7C】各実施形態の第1光反射部材40の上面図である。
図8】第3実施形態の外側部の断面図である。
図9】第6実施形態の外側部の上面図である。
図10図9のX-X線における断面図である。
図11】第6実施形態の外側部の断面図である。
図12】第7実施形態の面状光源における一部の上面図である。
図13】第7実施形態の面状光源における一部の上面図である。
図14】第8実施形態の面状光源における一部の上面図である。
図15】第9実施形態の面状光源における一部の上面図である。
図16】第10実施形態の面状光源における一部の上面図である。
図17】第11実施形態の面状光源における一部の上面図である。
図18】第12実施形態の面状光源における一部の断面図である。
図19】第12実施形態における第2孔部の配置例を示す上面図である。
図20】第12実施形態における第2孔部の配置例を示す上面図である。
図21】第12実施形態における第2孔部の配置例を示す上面図である。
図22A】第12実施形態における第2孔部の配置例を示す上面図である。
図22B】第12実施形態における第2孔部の配置例を示す上面図である。
図23A】第12実施形態における第2孔部の配置例を示す上面図である。
図23B】第12実施形態における第2孔部の配置例を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。各図面は、実施形態を模式的に示したものであるため、各部材のスケール、間隔若しくは位置関係などが誇張、又は部材の一部の図示を省略する場合がある。また、断面図として、切断面のみを示す端面図を示す場合がある。
【0009】
以下の説明において、実質的に同じ機能を有する構成要素は共通の参照符号で示し、説明を省略することがある。また、特定の方向又は位置を示す用語(例えば、「上」、「下」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。しかしながら、それらの用語は、参照した図面における相対的な方向又は位置を分かり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向又は位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。本明細書において「平行」とは、2つの直線、辺、面等が延長しても交わらない場合だけでなく、2つの直線、辺、面等がなす角度が10°以内の範囲で交わる場合も含む。本明細書において「上」と表現する位置関係は、接している場合と、接していないが上方に位置している場合も含む。
【0010】
図1は、実施形態の面状光源の上面図である。
【0011】
実施形態の面状光源は、導光部材10を有する。導光部材10は、第1面11と、第1面11の反対側にある第2面12(後述する図3などに示される)とを有する。本明細書において、導光部材10の第1面11に対して平行であり、且つ互いに直交する2方向を第1方向X及び第2方向Yとする。また、第2面12から第1面11に向かう方向であって、第1方向X及び第2方向Yに直交する方向を第3方向Zとする。平面視における導光部材10の形状は、例えば、第1方向Xに延びる2辺と、第2方向Yに延びる2辺とを有する四角形である。
【0012】
導光部材10は、溝14によって、第1方向X及び第2方向Yにおいて互いに分離された複数の発光部1を有する。各発光部1は、例えばローカルディミングの駆動単位とすることができる。複数の発光部1は、複数の外側部1bと、複数の外側部1cと、少なくとも1つの内側部1aと、を有する。図1に示す例では、複数の内側部1aが、平面視において複数の外側部1b及び複数の外側部1cで囲まれた領域に配置されている。例えば、複数の内側部1aの数は、複数の外側部1b及び複数の外側部1cの数よりも多い。
【0013】
平面視において、複数の外側部1b及び複数の外側部1cのそれぞれは、1つの内側部1aが隣り合う発光部1の数よりも少ない数の発光部1と隣り合っている。複数の外側部1b及び複数の外側部1cは、平面視において複数の発光部1が配置された領域のうち最外周に位置する発光部1である。複数の外側部1b及び複数の外側部1cは、平面視において、導光部材10の辺に沿って並んでいる。外側部1cは、平面視において導光部材10の角部に位置する。発光部1は、4つの外側部1cを含む。
【0014】
平面視において、角部に位置する1つの外側部1cは、第1方向Xにおいて1つの外側部1bと隣り合い、第2方向Yにおいて1つの外側部1bと隣り合い、導光部材10の対角線方向において1つの内側部1aと隣り合っている。すなわち、平面視において、角部に位置する1つの外側部1cは、3つの発光部1と隣り合っている。
【0015】
平面視において、第2方向Yに並んだ複数の外側部1bのうちの1つの外側部1bは、第1方向Xにおいて1つの内側部1aと隣り合い、第2方向Yにおいて2つの外側部1b(又は1つの外側部1bと1つの外側部1c)と隣り合い、第1方向X及び第2方向Yに対して傾いた斜め方向において2つの内側部1a(又は1つの内側部1aと1つの外側部1b)と隣り合っている。平面視において、第1方向Xに並んだ複数の外側部1bのうちの1つの外側部1bは、第2方向Yにおいて1つの内側部1aと隣り合い、第1方向Xにおいて2つの外側部1b(又は1つの外側部1bと1つの外側部1c)と隣り合い、第1方向X及び第2方向Yに対して傾いた斜め方向において2つの内側部1a(又は1つの内側部1aと1つの外側部1b)と隣り合っている。すなわち、平面視において、1つの外側部1bは、5つの発光部1と隣り合っている。
【0016】
平面視において、1つの内側部1aは、第1方向Xにおいて2つの内側部1a(又は1つの内側部1aと1つの外側部1b)と隣り合い、第2方向Yにおいて2つの内側部1a(又は1つの内側部1aと1つの外側部1b)と隣り合い、第1方向X及び第2方向Yに対して傾いた斜め方向において4つの内側部1a(又は2つの内側部1aと2つの外側部1b、又は1つの内側部1aと2つの外側部1bと1つの外側部1c)と隣り合っている。すなわち、平面視において、1つの内側部1aは、8つの発光部1と隣り合っている。
【0017】
図2は、図1において内側部1aが配置されたA部の上面図である。
図3は、図2のIII-III線における断面図である。
【0018】
実施形態の面状光源は、導光部材10の他に、複数の光源20Aを備える。さらに、実施形態の面状光源は、支持部材50と、第1透光性部材30と、第1光反射部材40とを備えることができる。
【0019】
以下、実施形態の面状光源を構成する各要素について詳説する。
【0020】
<導光部材>
導光部材10は、光源20Aが発する光に対する透光性を有する部材である。光源20Aのピーク波長に対する導光部材10の透過率は、例えば、50%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。
【0021】
導光部材10の材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂、又は、ガラスを用いることができる。
【0022】
導光部材10の厚さは、例えば、150μm以上800μm以下が好ましい。本明細書において、各部材の厚さとは、第3方向Zにおける各部材の上面と下面との間の距離の最大値を表す。導光部材10は、第3方向Zにおいて単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。導光部材10が積層体で構成される場合、各層の間に透光性の接着層を配置してもよい。積層体の各層は、異なる種類の主材を用いてもよい。接着層の材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0023】
導光部材10は、第1面11から第2面12まで貫通する第1孔部h1を有する。図2に示すように、平面視において第1孔部h1は、例えば円形とすることができる。また、第1孔部h1は、平面視において、例えば、楕円、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の多角形とすることができる。本明細書において、平面視とは、第3方向Zから見ることを意味する。
【0024】
前述したように、導光部材10には、それぞれの発光部1を互いに分離する溝14が形成されている。溝14が形成されていることにより、例えば、光源20Aの発熱による面状光源の反りなどを抑制することができる。図3に示すように、溝14は、第1面11側に開口する第1溝部14aと、第2面12側に開口する第2溝部14bとを有する。第1溝部14aと第2溝部14bは、第3方向Zにおいて連通している。第1溝部14aの幅は、第2溝部14bの幅よりも広い。第1溝部14aの幅及び第2溝部14bの幅は、溝14が延びる方向に直交する方向の幅である。
【0025】
第1溝部14a内に区画部材15を配置することができる。区画部材15は、光源20Aが発する光に対する反射性を有する。区画部材15は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材である。区画部材15の光散乱粒子として、例えば、チタニア、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ジルコニア、イットリア、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。区画部材15の樹脂材料として、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。また、区画部材15は、アルミニウム、銀などの金属部材であってもよい。例えば、区画部材15は、第1溝部14aの内面に沿うように膜状に配置されている。また、区画部材15は、第1溝部14a内に充填してもよい。
【0026】
区画部材15は、隣接する発光部1間の導光を抑制する。例えば、発光状態の発光部1から非発光状態の発光部1への導光が、区画部材15により抑制される。これにより、それぞれの発光部1を駆動単位としたローカルディミングを行う場合、それぞれの発光部1ごとに輝度を制御し易くできる。
【0027】
図3において、溝14は、導光部材10の第1面11から第2面12まで貫通している。また、溝14は、第1面11側に開口を有し、底が第2面12に達しない有底の溝であってもよい。また、溝14は、第2面12側に開口を有し、底が第1面11に達しない有底の溝であってもよい。また、溝14は、導光部材10の内部に配置された中空溝であってもよい。
【0028】
<光源>
光源20Aは、導光部材10の第1孔部h1に配置される。第1孔部h1は、複数の発光部1のそれぞれに配置される。したがって、光源20Aは、複数の発光部1のそれぞれに配置される。
【0029】
光源20Aは、発光素子21を含む。発光素子21は、半導体積層体を含む。半導体積層体は、例えば、サファイア又は窒化ガリウム等の基板と、基板上に配置されるn型半導体層と、p型半導体層と、これらに挟まれた発光層とを含む。また、発光素子21は、n型半導体層と電気的に接続されたn側電極と、p型半導体層と電気的に接続されたp側電極とを含む。さらに、光源20Aは、下面側に配置された正負の一対の電極25を含む。一対の電極25のうちの一方はp側電極と電気的に接続され、他方はn側電極と電気的に接続されている。
【0030】
半導体積層体は、基板が除去されたものを用いてもよい。また、発光層の構造としては、ダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造(SQW)のように単一の活性層を持つ構造でもよいし、多重量子井戸構造(MQW)のようにひとまとまりの活性層群を持つ構造でもよい。発光層は、可視光又は紫外光を発光可能である。発光層は、可視光として、青色から赤色までを発光可能である。このような発光層を含む半導体積層体としては、例えばInAlGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。半導体積層体は、上述した発光が可能な発光層を少なくとも1つ含むことができる。例えば、半導体積層体は、n型半導体層とp型半導体層との間に1つ以上の発光層を含む構造であってもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造であってもよい。半導体積層体が複数の発光層を含む場合、発光ピーク波長が異なる発光層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ発光層を含んでいてもよい。なお、発光ピーク波長が同じとは、例えば、数nm程度のばらつきがあってもよい。このような発光層の組み合わせとしては適宜選択することができ、例えば半導体積層体が2つの発光層を含む場合、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、又は緑色光と赤色光などの組み合わせで発光層を選択することができる。また、発光層は、発光ピーク波長が異なる複数の活性層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ複数の活性層を含んでいてもよい。
【0031】
図3図4Bに示すように、光源20Aは、さらに第2透光性部材22を含むことができる。第2透光性部材22は、発光素子21の上面及び側面を覆っている。第2透光性部材22は、発光素子21を保護するとともに、第2透光性部材22に添加される粒子に応じて、波長変換や光拡散等の機能を備える。
【0032】
例えば、第2透光性部材22は、透光性樹脂を含み、蛍光体を更に含んでいてもよい。透光性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等を用いることができる。また、蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Y(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb(Al,Ga)12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(POl2:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、SrAl1425:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、CaMgSi16Cl:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)(O,N):Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、KSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、KSi0.99Al0.015.99:Mn)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する蛍光体(例えば、CsPb(F,Cl,Br,I))、又は、量子ドット蛍光体(例えば、CdSe、InP、AgInS又はAgInSe)等を用いることができる。第2透光性部材22に添加する蛍光体としては、1種類の蛍光体を用いてもよく、複数種類の蛍光体を用いてもよい。
【0033】
KSAF系蛍光体としては、下記式(I)で表される組成を有していてよい。
[SiAlMn] (I)
【0034】
式(I)中、Mはアルカリ金属を示し、少なくともKを含んでよい。Mnは4価のMnイオンであってよい。p、q、r及びsは、0.9≦p+q+r≦1.1、0<q≦0.1、0<r≦0.2、5.9≦s≦6.1を満たしていてよい。好ましくは、0.95≦p+q+r≦1.05又は0.97≦p+q+r≦1.03、0<q≦0.03、0.002≦q≦0.02又は0.003≦q≦0.015、0.005≦r≦0.15、0.01≦r≦0.12又は0.015≦r≦0.1、5.92≦s≦6.05又は5.95≦s≦6.025であってよい。例えば、K[Si0.946Al0.005Mn0.0495.995]、K[Si0.942Al0.008Mn0.0505.992]、K[Si0.939Al0.014Mn0.0475.986]で表される組成が挙げられる。このようなKSAF系蛍光体によれば、輝度が高く、発光ピーク波長の半値幅の狭い赤色発光を得ることができる。
【0035】
また、上述した蛍光体を含有する波長変換シートを、面状光源上に配置してもよい。波長変換シートは、光源20Aからの青色光の一部を吸収して、黄色光、緑色光及び/又は赤色光を発し、白色光を出射する面状光源とすることができる。例えば、青色の発光が可能な光源20Aと、黄色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を組み合わせて白色光を得ることができる。また他には、青色の発光が可能な光源20Aと、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有する波長変換シートとを組み合わせてもよい。また、青色の発光が可能な光源20Aと、複数の波長変換シートとを組み合わせてもよい。複数の波長変換シートとしては、例えば、赤色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、緑色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を選択することができる。また、青色の発光が可能な発光素子21と、赤色の発光が可能な蛍光体を含有する第2透光性部材22とを有する光源20Aと、緑色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートとを組み合わせてもよい。
【0036】
波長変換シートに用いられる黄色の蛍光体としては、例えば、上述したイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体を用いるのが好ましい。また、波長変換シートに用いられる緑色の蛍光体としては、発光ピーク波長の半値幅の狭い、例えば、上述したペロブスカイト構造を有する蛍光体又は量子ドット蛍光体を用いるのが好ましい。また、波長変換シートに用いられる赤色の蛍光体としては、緑色の蛍光体同様に発光ピーク波長の半値幅の狭い、例えば、上述したKSF系蛍光体、KSAF系蛍光体又は量子ドット蛍光体を用いるのが好ましい。特に、量子ドット蛍光体は、残光時間が短いため、ローカルディミングを行う面状光源に好適に用いることができる。
【0037】
光源20Aは、さらに被覆部材24を含むことができる。被覆部材24は、発光素子21の下面に配置される。被覆部材24は、光源20Aの電極25の下面が被覆部材24から露出するように配置される。被覆部材24は、発光素子21の側面を覆う第2透光性部材22の下面にも配置される。
【0038】
被覆部材24は、光源20Aが発する光に対する反射性を有する。被覆部材24は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材である。被覆部材24の光散乱粒子として例えば、チタニア、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ジルコニア、イットリア、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。被覆部材24の樹脂材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0039】
さらに、光源20Aは、第2光反射部材23を含むことができる。第2光反射部材23は、光源20Aの上面に配置される。第2光反射部材23は、発光素子21の上面を覆っている。第2光反射部材23は、第2透光性部材22の上面に配置され、第2透光性部材22の上面から出射する光の量や出射方向を制御する。第2光反射部材23は、発光素子21が発する光に対する反射性及び透光性を有する。第2透光性部材22の上面から出射した光の一部は第2光反射部材23により反射し、他の一部は第2光反射部材23を透過する。発光素子21が発する光に対する第2光反射部材23の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。これにより、光源20Aの直上での輝度を低下させ、面状光源の輝度むらを軽減する。
【0040】
第2光反射部材23は、透光性樹脂と、透光性樹脂中に含まれる光散乱粒子によって構成することができる。透光性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。光散乱粒子としては、例えば、チタニア、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ジルコニア、イットリア、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子等を用いることができる。また、第2光反射部材23は、例えば、Al若しくはAgなどの金属部材、又は誘電体多層膜であってもよい。
【0041】
光源は被覆部材24を含まなくてもよい。例えば、図4Cに示す光源20Bは、その下面を発光素子21の下面及び第2透光性部材22の下面が構成する。
【0042】
また、光源20Cは発光素子21の単体であってもよい。図4Dに示すように、発光素子21の上面には、第2光反射部材23が、配置されていてもよい。また、図4Dにおいて、光源20Cは発光素子21の下面に被覆部材24が配置されていないが、発光素子21の下面に被覆部材24が配置されていてもよい。
【0043】
<第1透光性部材>
第1透光性部材30は、導光部材10の第1孔部h1における光源20Aの側面と導光部材10との間、及び光源20Aの上に配置されている。第1透光性部材30は、光源20Aの上面及び側面を覆っている。第1透光性部材30は、導光部材10及び光源20Aと接することが好ましい。このようにすることで、光源20Aからの光を導光部材10に導光させやすくなる。
【0044】
第1透光性部材30は、光源20Aが発する光に対する透光性を有する。光源20Aのピーク波長に対する第1透光性部材30の透過率は、例えば、50%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。第1透光性部材30の材料として、例えば樹脂を用いることができる。例えば、第1透光性部材30の材料として導光部材10の材料と同じ樹脂、又は導光部材10の材料との屈折率差が小さい樹脂を用いることができる。
【0045】
第1透光性部材30は、第3方向Zにおいて、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。また、第1透光性部材30は蛍光体や光拡散材を含んでいてもよい。第1透光性部材30が積層体である場合には、各層が蛍光体及び/又は光拡散材を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。例えば、第1透光性部材30が、蛍光体を含む層と、蛍光体を含まない層とで構成されていてもよい。
【0046】
<第1光反射部材>
第1光反射部材40は、第1透光性部材30の上に配置される。図2に示すように、第1光反射部材40は、第1透光性部材30を介して、光源20Aの上方に配置される。また、第1光反射部材40は、第1透光性部材30及び光源20Aに接していてもよい。また、第1光反射部材40は、接着樹脂を介して、第1透光性部材30及び光源20Aの上方に配置されてもよい。接着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。また、図2に示すように、第1光反射部材40は、平面視において光源20A及び第1透光性部材30が配置された第1孔部h1と重なる位置に配置される。
【0047】
第1光反射部材40は、光源20Aが発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源20Aのピーク波長に対する第1光反射部材40の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。
【0048】
第1光反射部材40は、透光性樹脂と、透光性樹脂中に含まれる光散乱粒子によって構成することができる。透光性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。光散乱粒子としては、例えば、チタニア、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ジルコニア、イットリア、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子等を用いることができる。また、第1光反射部材40は、上述した透光性樹脂が、光散乱粒子を含まず多数の気泡を含んでいてもよい。また、第1光反射部材40は、例えば、アルミニウム若しくは銀などの金属部材、又は誘電体多層膜であってもよい。
【0049】
第1光反射部材40の上面は、導光部材10の第1面11とともに面状光源の発光面(光出射面)として機能する。第1光反射部材40は、光源20Aが配置された第1孔部h1の上方へ向かう光の一部を反射させ、他の一部を透過させる。これにより、面状光源の発光面において、光源20Aの直上及び周辺の領域の輝度と、他の領域の輝度との差を小さくすることができる。これにより、面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。
【0050】
第1光反射部材40と、光源20Aの第2光反射部材23との間に、第1透光性部材30が配置されている。第1透光性部材30は、第1光反射部材40及び第2光反射部材23よりも光源20Aが発する光に対する透過率が高い。光源20Aが発する光に対する第1透光性部材30の透過率は、100%以下の範囲において、第2光反射部材23の透過率及び第1光反射部材40の透過率の2倍以上100倍以下とすることができる。第1光反射部材40と第2光反射部材23との間の第1透光性部材30には、光源20Aの側面から出射された光や、後述する第3光反射部材53で反射された光などが回り込んで導光される。これにより、光源20Aの直上領域が明るくなりすぎず、且つ暗くなりすぎず、結果として、面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。
【0051】
光源20Aから直接真上方向に出射された光の一部は第2光反射部材23により透過が抑制されていることから、光源20Aの直上領域が暗くなりすぎるのを抑えるために、光源20Aが発する光に対して、第1光反射部材40の透過率は第2光反射部材23の透過率よりも高いことが好ましい。
【0052】
<支持部材>
支持部材50は、導光部材10及び光源20Aを支持する。導光部材10は、第2面12を支持部材50の上面に対向させて、支持部材50上に配置される。光源20Aは、第1孔部h1において支持部材50上に配置される。
【0053】
支持部材50は、配線基板60を有する。配線基板60は、絶縁基材61と、絶縁基材61の少なくとも一方の面に配置された少なくとも1層の配線層62とを有する。絶縁基材61は、リジッド基板であってもよく、フレキシブル基板であってもよい。面状光源の薄型化のため、絶縁基材61はフレキシブル基板であることが好ましい。絶縁基材61は、第3方向Zにおいて単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。例えば、絶縁基材61は、単層のフレキシブル基板で構成されていてもよく、複数のリジッド基板の積層体で構成されていてもよい。絶縁基材61の材料として、例えば、ポリイミドなどの樹脂を用いることができる。配線層62は、金属膜であり、例えば銅膜である。
【0054】
支持部材50は、配線基板60上に配置された第1接着層51と、第1接着層51上に配置された第3光反射部材53と、第3光反射部材53上に配置された第2接着層52とをさらに有する。
【0055】
第1接着層51は、絶縁基材61における配線層62が配置された面の反対側の面に配置されている。第1接着層51は、絶縁基材61と第3光反射部材53との間に配置され、絶縁基材61と第3光反射部材53とを接着している。第1接着層51は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂層である。光散乱粒子として、例えば、チタニア、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ジルコニア、イットリア、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。第1接着層51の樹脂として、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0056】
第3光反射部材53は、導光部材10の第2面12の下方、光源20Aの下方、第1透光性部材30の下方、及び溝14の下方に配置されている。第3光反射部材53は、光源20Aが発する光に対する反射性を有する。第3光反射部材53として、例えば、多数の気泡を含む樹脂部材や、光散乱粒子を含む樹脂部材を用いることができる。第3光反射部材53の樹脂は、例えば、上述の第1接着層51に用いることができる樹脂として列挙した樹脂から選択することができる。光散乱粒子は、例えば、上述の第1接着層51に用いることができる光散乱粒子として列挙した光散乱粒子から選択することができる。
【0057】
第3光反射部材53と、導光部材10の第1面11との間の領域においては、第3光反射部材53と第1面11とで反射が繰り返されつつ、光源20Aからの光が溝14に向かって導光部材10内を導光される。第1面11に向かった光の一部は、第1面11から導光部材10の外部に取り出される。第2面12に向かった光の一部は、第3光反射部材53によって第1面11側に反射されるので、第1面11から取り出される光の輝度を向上させることができる。第3光反射部材53は、多数の気泡を含む樹脂部材を用いることが好ましい。第3光反射部材53による光の反射量が向上し、光源20Aからの光が溝14に向かって導光部材10内を導光しやすくなる。さらに、第3光反射部材53の下面に配置される第1接着層51に光反射性をもたせると、第1面11から取り出される光の輝度をより向上させることができる。
【0058】
第2接着層52は、第3光反射部材53と、導光部材10の第2面12との間に配置され、第3光反射部材53と導光部材10とを接着している。光源20Aは、導光部材10の第1孔部h1内において第2接着層52上に配置される。第2接着層52は、光源20Aが発する光に対する透光性を有する。第2接着層52の材料として、例えば、上述の第1接着層51に用いることができる樹脂として列挙した樹脂から選択することができる。また、第2接着層52は、光散乱粒子を含んでもよく、その光散乱粒子は、例えば、上述の第1接着層51に用いることができる光散乱粒子として列挙した光散乱粒子から選択することができる。
【0059】
支持部材50は、導電部材70をさらに有する。導電部材70は、例えば、樹脂と、樹脂中に含まれる金属粒子とを含む。導電部材70の樹脂として、例えば、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂を用いることができる。金属粒子として、例えば、銅又は銀の粒子を用いることができる。
【0060】
導電部材70は、接続部71と配線部72とを有する。接続部71は、第2接着層52、第3光反射部材53、第1接着層51、及び絶縁基材61を第3方向Zにおいて貫通している。配線部72は、配線基板60における配線層62が配置された面に配置され、接続部71と接続している。接続部71と配線部72は、例えば同じ材料で一体に形成することができる。配線部72の一部72aは、配線層62と接続している。
【0061】
光源20Aの正負の一対の電極25に対応して、一対の導電部材70が互いに離れて配置されている。一方の導電部材70の接続部71は、光源20Aの下方において正側の電極25と接続され、他方の導電部材70の接続部71は、光源20Aの下方において負側の電極25と接続されている。光源20Aの電極25は、導電部材70及び配線層62と電気的に接続されている。
【0062】
支持部材50は、絶縁層54をさらに有する。絶縁層54は、配線基板60における配線層62が配置された面、配線層62、及び導電部材70を覆って保護している。
【0063】
図5は、図1におけるB部の上面図である。B部は、複数の発光部1のうち、導光部材10の角部に配置された1つの外側部1cと、第1方向Xにおいて外側部1cと隣り合う1つの外側部1bと、第2方向Yにおいて外側部1cと隣り合う1つの外側部1bと、第1方向X及び第2方向Yに対して傾斜した斜め方向において外側部1cと隣り合う1つの内側部1aとを含む部分である。
図6は、図5のVI-VI線における断面図であり、外側部1cにおける面状光源の断面図である。なお、外側部1bは、外側部1cと同じ構成とすることができる。
【0064】
外側部1b及び外側部1cは、図3を参照して前述した内側部1aと同じ部材を備えることができる。なお、外側部1b及び外側部1cにおいて他の発光部1が隣り合わない側の側面(図6において右側の側面)は、溝14を、その幅方向における半分の位置で切断した構成となっている。
【0065】
さらに、外側部1bと内側部1aの相違点、及び外側部1cと内側部1aの相違点として、個別発光状態における明るさの違いがある。1つの外側部1bの明るさは、1つの内側部1aの明るさよりも明るい。1つの外側部1cの明るさは、1つの内側部1aの明るさよりも明るい。ここでの明るさは、外側部1b、外側部1c、及び内側部1aに配置されたそれぞれの光源20Aに同じ電力を供給して、1つの外側部1bと、1つの外側部1cと、1つの内側部1aとをそれぞれ個別に発光させた状態における明るさを表す。
【0066】
例えば、発光部1の明るさは、分光輝度計により測定することができる。分光輝度計を1つの発光部1の上方に設置した状態で、光源20Aに電力を供給し、輝度を測定する。
【0067】
平面視において、1つの外側部1bが隣り合う発光部1の数、及び1つの外側部1cが隣り合う発光部1の数は、1つの内側部1aが隣り合う発光部1の数よりも少ない。従って、隣り合う発光部1から1つの外側部1bに入ってくる光の量、及び隣り合う発光部1から1つの外側部1cに入ってくる光の量は、隣り合う発光部1から1つの内側部1aに入ってくる光の量よりも少なくなる。そのため、すべての発光部1を発光させた全点灯状態において、外側部1b及び外側部1cが配置された導光部材10の外周側が、内側部1aが配置された領域よりも暗くなりやすい。
【0068】
後述で詳細に説明するように、実施形態によれば、例えば、第1光反射部材40が発光部1を覆う割合、第1光反射部材40の厚さ、第1光反射部材40における光散乱粒子の濃度などを異ならせることで、同じ電力で個別発光させた状態において、1つの外側部1bの明るさ、及び1つの外側部1cの明るさが、1つの内側部1aの明るさよりも明るくなるようにしている。これにより、全点灯状態において、外周側の輝度の低下を補うことができ、面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。
【0069】
例えば、1つの内側部1aの明るさとは、図1に示す平面視において、少なくとも導光部材10の中心に最も近い内側部1aの明るさとすることができる。導光部材10の中心は、平面視において導光部材10の2本の対角線の交点に位置する。平面視において、導光部材10の中心に内側部1aが重なっている場合には、その内側部1aが導光部材10の中心に最も近い内側部1aである。平面視において、導光部材10の中心が内側部1aに重なっていない場合には、導光部材10の中心に最も近い外縁(溝14に隣接する側面)を有する内側部1aが、導光部材10の中心に最も近い内側部1aである。この場合、導光部材10の中心に最も近い内側部1aが複数存在し得るが、それら複数の内側部1aのうちどれを導光部材10の中心に最も近い内側部1aとしてもよい。
【0070】
1つの内側部1aよりも明るい1つの外側部1bは、複数の外側部1bのうちから選択された1つの外側部1bである。1つの内側部1aよりも明るい1つの外側部1cは、複数の外側部1cのうちから選択された1つの外側部1cである。1つの内側部1aよりも明るい外側部1bの数、及び1つの内側部1aよりも明るい外側部1cの数が複数の場合もある。すべての外側部1b及びすべての外側部1cのそれぞれの明るさが、1つの内側部1aの明るさよりも明るい場合もある。この場合、全点灯状態における面状光源の発光面における輝度むらをより軽減することができる。
【0071】
面状光源の発光面における輝度むらをより軽減するために、例えば、1つの外側部1bの明るさ、及び1つの外側部1cの明るさは、1つの内側部の明るさの1.3倍以上3倍以下が好ましい。
【0072】
また、外側部1b及び外側部1cの中でも、導光部材10の角部に位置する1つの外側部1cが隣り合う発光部1の数は、角部以外に位置する1つの外側部1bが隣り合う発光部1の数よりも少ない。そのため、全点灯状態において導光部材10の外周部の中でも特に角部の輝度が暗くなりやすい。そのため、同じ電力で個別発光させた状態において、角部に位置する1つの外側部1cの明るさを、角部以外に位置する1つの外側部1bの明るさよりも明るくすることが好ましい。
【0073】
なお、複数の内側部1aの中で、外側部1bとの距離に応じて、個別発光状態における明るさを異ならせてもよい。例えば、外側部1bと隣り合う内側部1aの個別発光状態における明るさを、導光部材10の中心に最も近い内側部1aの個別発光状態における明るさよりも明るくすることができる。これにより、全点灯状態において、外側部1bと隣り合う内側部1aからの光により、外側部1bの輝度低下を補い、面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。
また、複数の内側部1aの中で、外側部1cとの距離に応じて、個別発光状態における明るさを異ならせてもよい。例えば、外側部1cと隣り合う内側部1aの個別発光状態における明るさを、導光部材10の中心に最も近い内側部1aの個別発光状態における明るさよりも明るくすることができる。これにより、全点灯状態において、外側部1cと隣り合う内側部1aからの光により、外側部1cの輝度低下を補い、面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。
【0074】
図2及び図5に示すように、1つの発光部1において、第1光反射部材40は、平面視において光源20A及び第1孔部h1のすべてを連続して覆うように重ねて配置することができる。
【0075】
また、図7Aに示すように、第1光反射部材40に開口部40aを形成してもよい。また、図7Bに示すように、複数のドット状に第1光反射部材40を配置し、複数のドット状の第1光反射部材40で囲まれた領域に第1光反射部材40が配置されない隙間40bが形成されるようにしてもよい。また、図7Cに示すように、複数の第1光反射部材40を、隙間40cを空けて複数のドットが重ならないように配置してもよい。第1光反射部材40は、例えば、塗布することで形成することができる。第1光反射部材40をドットごとに形成してもよく、複数のドットを一度に印刷することで形成してもよい。第1光反射部材40の複数のドットを一度に印刷することで形成する場合、例えば、図7Bに示す第1光反射部材40は、複数のドットが重なる領域においても厚みのばらつきが発生しにくい。
【0076】
第1光反射部材40において、内側部1a上に配置される第1光反射部材40を内側光反射部材40A(図3に示す)とする。第1光反射部材40において、外側部1b及び/又は外側部1c上に配置される第1光反射部材40を外側光反射部材40B(図6に示す)とする。図7A図7Cなどにおいては、内側光反射部材40Aと外側光反射部材40Bとを区別することなく第1光反射部材40として示す場合もある。
【0077】
以下、同じ電力で個別発光させた状態において、1つの外側部1bの明るさ、及び1つの外側部1cの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくするための各実施形態について説明する。各実施形態によれば、以下に説明するように、1つの外側部1bの明るさ、及び1つの外側部1cの明るさが、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることで、結果として、全点灯状態における面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。なお、各実施形態はそれぞれ単独で実施することもできるし、各実施形態の中から2以上の実施形態を組み合わせて実施することも可能である。
【0078】
[第1実施形態]
第1実施形態によれば、平面視において、外側光反射部材40Bが外側部1bを覆う割合(又は外側部1bにおける単位面積当たりの外側光反射部材40Bの面積)は、内側光反射部材40Aが内側部1aを覆う割合(又は内側部1aにおける単位面積当たりの内側光反射部材40Aの面積)よりも小さい。これにより、外側部1bの上方に取り出される光の量を、内側部1aの上方に取り出される光の量よりも多くでき、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
また、平面視において、外側光反射部材40Bが外側部1cを覆う割合(又は外側部1cにおける単位面積当たりの外側光反射部材40Bの面積)は、内側光反射部材40Aが内側部1aを覆う割合(又は内側部1aにおける単位面積当たりの内側光反射部材40Aの面積)よりも小さい。これにより、外側部1cの上方に取り出される光の量を、内側部1aの上方に取り出される光の量よりも多くでき、個別発光状態における1つの外側部1cの明るさを1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
【0079】
例えば、内側光反射部材40Aには図7Aに示す開口部40aや、図7Bに示す隙間40bや、図7Cに示す隙間40cを形成せず、外側光反射部材40Bには、開口部40a、隙間40b、隙間40cを形成することができる。また、外側光反射部材40Bに形成する開口部40a、隙間40b、隙間40cの数を、内側光反射部材40Aに形成する開口部40a、隙間40b、隙間40cの数よりも多くすることができる。また、外側光反射部材40Bに形成する開口部40a、隙間40b、隙間40cの大きさを、内側光反射部材40Aに形成する開口部40a、隙間40b、隙間40cの大きさよりも大きくすることができる。また、外側光反射部材40Bに形成する開口部40a、隙間40b、隙間40cの数を、内側光反射部材40Aに形成する開口部40a、隙間40b、隙間40cの数よりも多くし、且つ、外側光反射部材40Bに形成する開口部40a、隙間40b、隙間40cの大きさを、内側光反射部材40Aに形成する開口部40a、隙間40b、隙間40cの大きさよりも大きくすることができる。
【0080】
[第2実施形態]
第2実施形態によれば、外側光反射部材40Bの光透過率を、内側光反射部材40Aの光透過率よりも高くすることで、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
【0081】
例えば、図6に示す外側光反射部材40Bの厚さを、図3に示す内側光反射部材40Aの厚さよりも薄くすることで、外側光反射部材40Bの光透過率を内側光反射部材40Aの光透過率よりも高くすることができる。また、外側光反射部材40Bに含まれる光散乱粒子の濃度を、内側光反射部材40Aに含まれる光散乱粒子の濃度よりも低くすることで、外側光反射部材40Bの光透過率を内側光反射部材40Aの光透過率よりも高くすることができる。外側光反射部材40Bに含まれる光散乱粒子の濃度が内側光反射部材40Aに含まれる光散乱粒子の濃度よりも低いとは、外側光反射部材40Bが光散乱粒子を含まない場合も含む。内側光反射部材40A及び外側光反射部材40Bに含まれる光散乱粒子の濃度は、例えば、20重量%以上30重量%以下とすることができる。外側光反射部材40Bに含まれる光散乱粒子の濃度と、内側光反射部材40Aに含まれる光散乱粒子の濃度の差は、例えば、5重量%以内とすることができる。また、外側光反射部材40Bの厚さを内側光反射部材40Aの厚さよりも薄くし、且つ、外側光反射部材40Bに含まれる光散乱粒子の濃度を内側光反射部材40Aに含まれる光散乱粒子の濃度よりも低くすることで、外側光反射部材40Bの光透過率を内側光反射部材40Aの光透過率よりも高くすることができる。
【0082】
[第3実施形態]
第3実施形態によれば、図2に示すように、平面視において、内側光反射部材40Aは、第1孔部h1を画定する第1孔部h1の外縁h1aを覆っている。これに対して、平面視において、外側光反射部材40Bは、第1孔部h1を画定する第1孔部h1の外縁h1aを露出させる。図8に示すように、断面視において、外側光反射部材40Bは、第1孔部h1を画定する第1孔部h1の外縁h1aを露出させる。外側光反射部材40Bの端部は、第1透光性部材30に覆われていてもよい。
【0083】
第1透光性部材30と導光部材10との境界では、それら両者の屈折率差によっては、光の反射や屈折が生じ、上方に向かう光が多くなる場合がある。すなわち、第1透光性部材30と導光部材10との境界の上端に位置する第1孔部h1の外縁h1a付近の輝度が高くなる場合がある。したがって、内側光反射部材40Aは第1孔部h1の外縁h1aを覆い、外側光反射部材40Bは第1孔部h1の外縁h1aを露出させるようにすることで、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
【0084】
また、図8に示す外側部1b又は外側部1cにおいては、第1透光性部材30の上面は外側光反射部材40Bで覆われない領域を有する。その領域においては、外側光反射部材40Bを透過せずに第1透光性部材30からの光が上方に取り出される。これによっても、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
【0085】
[第4実施形態]
第4実施形態によれば、外側部1b及び/又は外側部1cの第1透光性部材30における光拡散材の濃度を、内側部1aの第1透光性部材30における光拡散材の濃度よりも高くする。この場合、内側部1aの第1透光性部材30における光拡散材の濃度が0、すなわち、内側部1aの第1透光性部材30が光拡散材を含まない場合もある。外側部1b及び/又は外側部1cの第1透光性部材30における光拡散材の濃度は、例えば、0.1重量%以上2重量%以下である。内側部1aの第1透光性部材30における光拡散材の濃度は、例えば、0重量%以上0.1重量%以下である。第4実施形態によれば、外側部1b及び/又は外側部1cでは第1透光性部材30において拡散反射して様々な方向に進む光を外側光反射部材40Bに入射させることができる。これにより、外側部1b及び/又は外側部1cでは、第1透光性部材30と外側光反射部材40Bとの界面で反射せずに外側部1b及び/又は外側部1cの上方に取り出される光の量を内側部1aよりも多くすることができる。この結果、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
【0086】
[第5実施形態]
第5実施形態によれば、外側部1b及び/又は外側部1cの光源20A自体の明るさを、内側部1aの光源20A自体の明るさよりも明るくすることで、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。例えば、同じ電力が供給された状態において、外側部1b及び/又は外側部1cには、出力が高い光源20Aを配置し、内側部1aには、外側部1b及び/又は外側部1cに配置した光源20Aよりも出力が低い光源20Aを配置することで、外側部1b及び/又は外側部1cの光源20Aの明るさを、内側部1aの光源20Aの明るさよりも明るくすることができる。また、例えば、外側部1b及び/又は外側部1cの光源20Aのサイズを、内側部1aの光源20Aのサイズよりも大きくすることで、外側部1b及び/又は外側部1cの光源20Aの明るさを、内側部1aの光源20Aの明るさよりも明るくすることができる。
【0087】
[第6実施形態]
図9は、第6実施形態の面状光源における図1のB部の上面図である。
図10は、図9のX-X線における断面図である。
【0088】
第6実施形態によれば、外側部1b及び/又は外側部1cの上面(導光部材10の第1面11)に、第3透光性部材16を配置している。第3透光性部材16は、平面視において、外側部1b及び/又は外側部1cの光源20Aと、外側部1b及び/又は外側部1cの外側面との間に配置される。外側部1b及び/又は外側部1cの外側面は、隣り合う発光部1が存在しない側の側面であり、第1方向X及び第2方向Yに沿って延び、面状光源の外縁を構成する。第3透光性部材16は、第1方向X及び第2方向Yに沿って、溝14の位置を除いて連続して配置される。または、第3透光性部材16は、第1方向X及び第2方向Yに沿って、溝14を覆って断続的に配置してもよい。
【0089】
第3透光性部材16は、光源20Aからの光に対する透光性を有する樹脂部材である。第3透光性部材16の樹脂材料として、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。第3透光性部材16の樹脂部材の屈折率は、導光部材10の屈折率よりも小さく、空気の屈折率よりも大きい。すなわち、外側部1b及び/又は外側部1cにおいて導光部材10の第1面11と空気との間に、導光部材10の屈折率と空気の屈折率との間の屈折率を持つ第3透光性部材16が配置されている。これにより、導光部材10の第1面11が空気に直接接する場合に比べて、導光部材10の第1面11と空気との間の光路における全反射を低減して、外側部1b及び/又は外側部1cの上面から上方に取り出される光の量を多くすることができる。この結果、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
【0090】
第3透光性部材16は、さらに光散乱粒子を含むことができる。光散乱粒子によって光を拡散させ、第3透光性部材16の上方に取り出される光の量をさらに多くすることができる。例えば、第3透光性部材16として、溝14に配置される区画部材15と同じ構成の部材を用いることができる。例えば、第3透光性部材16の厚さを5μm以上30μm以下、第3透光性部材16における光散乱粒子として例えば酸化チタンの濃度を40重量%以上70重量%以下とすることができる。
【0091】
図11に示すように、第3透光性部材16は、外側部1b及び/又は外側部1cの外側面14cに配置された区画部材15を覆うように配置することができる。これにより、外側面14c側から導光部材10内に反射により戻る光の量を多くでき、その外側面14c側から戻った光をさらに第2面12側で反射させて上方へ向かわせることができる。これにより、外側部1b及び/又は外側部1cの上方に取り出される光の量をさらに多くすることができる。
【0092】
外側面14cは、溝14を画定する一対の側面のうち、溝14の切断により残された片方の側面である。したがって、外側面14cにはすでに区画部材15が配置されており、その区画部材15を覆うようにさらに第3透光性部材16が配置される。区画部材15と第3透光性部材16は同じ材料を用いることができ、外側部1b及び/又は外側部1cの外側面14cに配置された透光性部材(区画部材15及び第3透光性部材16)の厚さは、外側部1b及び/又は外側部1cの上面に配置された第3透光性部材16の厚さよりも厚くなる。外側部1b及び/又は外側部1cの外側面14cの透光性部材を厚くすることで、外側面14cから導光部材10内に戻る光をさらに多くでき、結果として外側部1b及び/又は外側部1cの上方に取り出される光の量をさらに多くすることができる。
【0093】
第3透光性部材16は、外側部1b及び/又は外側部1cの下面(導光部材10の第2面12)に配置してもよい。外側部1b及び/又は外側部1cの上面に配置される第3透光性部材16と同様に、外側部1b及び/又は外側部1cの下面に配置される第3透光性部材16も、平面視において、外側部1b及び/又は外側部1cの光源20Aと、外側部1b及び/又は外側部1cの外側面との間に配置することができる。外側部1b及び/又は外側部1cの下面に配置された第3透光性部材16は光散乱粒子を含むことが好ましい。これにより、外側部1b及び/又は外側部1cの下面に配置された第3透光性部材16における拡散反射により、外側部1b及び/又は外側部1cの上方に取り出される光の量を多くすることができる。
【0094】
[第7実施形態]
図12は、第7実施形態による面状光源における一部(図1に示す面状光源の右上の角部を含む部分)の上面図である。
【0095】
第7実施形態によれば、導光部材10を複数の発光部1に分離する溝14の他に、外側部1b及び/又は外側部1cにさらに溝14Aを配置している。溝14Aは、平面視において、外側部1b及び/又は外側部1cの光源20Aと、外側部1b及び/又は外側部1cの外側面14cとの間に配置され、第1方向X及び第2方向Yに延びている。溝14Aの形状、サイズ、深さなどは、溝14と同じにすることができる。また、溝14Aにも区画部材15を配置してもよい。
【0096】
導光部材10内を光源20Aから溝14Aに向かって進んだ光は、導光部材10と溝14Aとの界面における屈折や反射により、上方へと向きを変えやすくなる。したがって、外側部1b及び/又は外側部1cに配置した溝14Aからは上方に光が取り出されやすくなり、溝14Aは輝線となる。この輝線が外側部1b及び/又は外側部1cにおける外側面14c側の領域に配置されることで、隣り合う発光部1が存在しない外側面14c側の輝度の低下を補うことができる。この結果、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
【0097】
光源20Aから外側面14cに向かった光は、溝14Aから上方に取り出されやすくなることから、溝14Aと外側面14cとの間の領域には光が届きにくくなる。このため、外側部1bにおける実質的な発光面積、及び外側部1cにおける実質的な発光面積が、内側部1aの発光面積よりも小さくなり、外側部1bの単位面積当たりの発光強度、及び外側部1cの単位面積当たりの発光強度を、内側部1aの単位面積当たりの発光強度よりも高くすることができる。これにより、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
【0098】
図13に示すように、平面視において、外側部1b及び/又は外側部1cに配置した溝14Aと、外側面14cとの間の上面(導光部材10の第1面11)に、第4光反射部材17(図13においてハッチングで表す)を配置することができる。
【0099】
面状光源は、例えば液晶表示装置のバックライトとして用いることができる。この場合、面状光源の発光面(導光部材10の第1面)が液晶パネルに対向して配置され、面状光源の発光面と液晶パネルとの間に、光拡散シートやプリズムシートなどの光学シートが配置される場合がある。第4光反射部材17は、光学シートから面状光源側への戻り光を、光学シート側に向けて反射させる。前述したように、導光部材10において溝14Aと外側面14cとの間の領域は実質的な発光領域としては機能しにくい。従って、その溝14Aと外側面14cとの間の領域の上に第4光反射部材17を配置することで、光学シートからの戻り光が導光部材10における溝14Aと外側面14cとの間の領域に入射して損失光となるのを抑制することができる。
【0100】
第4光反射部材17は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材である。第4光反射部材17として、例えば第1光反射部材40と同じ材料の部材を用いることができる。例えば、第4光反射部材17の厚さを50μm以上100μm以下、第4光反射部材17における光散乱粒子として例えば酸化チタンの濃度を20重量%以上30重量%以下とすることができる。
【0101】
[第8実施形態]
図14は、第8実施形態による面状光源における一部(図1に示す面状光源の右上の角部を含む部分)の上面図である。
【0102】
第8実施形態によれば、外側部1bに配置された光源20Aの位置を、平面視における外側部1bの中心から外側面14c側にずらし、外側部1cに配置された光源20Aの位置を、平面視における外側部1cの中心から外側面14c側にずらしている。本実施形態においては、外側部1bに配置された平面視における光源20Aの中心を、平面視における外側部1bの中心から外側面14c側に、10μm以上ずらし、外側部1cに配置された平面視における光源20Aの中心を、平面視における外側部1cの中心から外側面14c側に、10μm以上ずらしている。外側部1bに配置された平面視における光源20Aの中心は、平面視における外側部1bの中心から外側面14c側に、20μm以上ずらすことが好ましく、外側部1cに配置された平面視における光源20Aの中心は、平面視における外側部1cの中心から外側面14c側に、20μm以上ずらすことが好ましい。平面視において、外側部1b及び外側部1cの形状は四角形であり、外側部1bの中心及び外側部1cの中心は、それぞれの四角形の2本の対角線の交点に位置する。平面視において、光源20Aの形状は四角形であり、光源20Aの中心は、その四角形の2本の対角線の交点に位置する。図14において、外側部1b及び外側部1cを、第1方向Xに2等分する中心線をCx、及び第2方向Yに2等分する中心線Cyをそれぞれ1点鎖線で表す。
【0103】
平面視において、第1方向Xに並んだ複数の外側部1bに配置されたそれぞれの光源20Aの中心は、第2方向Yにおいて中心線Cyよりも外側面14c側に位置する。第2方向Yにおいて隣り合う外側部1bと内側部1aの光源20Aの中心間の第2方向Yの距離は、第2方向Yにおいて隣り合う内側部1aの光源20Aの中心間の第2方向Yの距離よりも長い。
【0104】
平面視において、第2方向Yに並んだ複数の外側部1bに配置されたそれぞれの光源20Aの中心は、第1方向Xにおいて中心線Cxよりも外側面14c側に位置する。第1方向Xにおいて隣り合う外側部1bと内側部1aの光源20Aの中心間の第1方向Xの距離は、第1方向Xにおいて隣り合う内側部1aの光源20Aの中心間の第1方向Xの距離よりも長い。
【0105】
平面視において、角部の外側部1cに配置された光源20Aの中心は、第2方向Yにおいて中心線Cyよりも外側面14c側に位置し、且つ第1方向Xにおいて中心線Cxよりも外側面14c側に位置する。すなわち、角部の外側部1cに配置された光源20Aの中心は、外側部1cの中心から、導光部材10の角に近づくように位置をずらしている。
【0106】
第8実施形態によれば、外側部1b及び外側部1cのそれぞれの光源20Aの位置を外側面14c側にずらすことで、隣り合う発光部1が配置されない外側面14c側の輝度の低下を補うことができる。さらに、第8実施形態と、他の実施形態の少なくともいずれか1つとを組み合わせることで、外側面14c側の輝度の低下を補いつつ、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
【0107】
角部の外側部1cは、角部に位置しない外側部1bよりも隣り合う発光部1の数が少ない。そのため、角部の外側部1cに配置された光源20Aのみを、第2方向Yにおいて中心線Cyよりも外側面14c側にずらし、且つ第1方向Xにおいて中心線Cxよりも外側面14c側にずらすことでも、全点灯状態における面状光源の発光面における輝度むらを軽減することに寄与する。
【0108】
平面視において、外側光反射部材40Bの中心は、外側部1cの光源20Aの中心に位置する。平面視において、外側部1cの第1孔部h1の中心は、外側部1cの光源20Aの中心に位置する。または、平面視において、第1孔部h1の中心は外側部1cの中心に位置し、光源20Aの中心は、第1孔部h1の中心から外側面14c側にずれていてもよい。
【0109】
[第9実施形態]
図15は、第9実施形態による面状光源における一部(図1に示す面状光源の右上の角部を含む部分)の上面図である。
【0110】
第9実施形態によれば、外側部1b及び外側部1cのそれぞれに配置された外側光反射部材40Bの位置を、平面視における外側部1b及び外側部1cのそれぞれの中心から内側部1a側にずらしている。
【0111】
平面視において、第1方向Xに並んだ複数の外側部1bに配置されたそれぞれの外側光反射部材40Bの中心は、第2方向Yにおいて中心線Cyよりも内側部1a側に位置する。第2方向Yにおいて隣り合う外側部1bの外側光反射部材40Bと内側部1aの内側光反射部材40Aとの中心間の第2方向Yの距離は、第2方向Yにおいて隣り合う内側部1aの内側光反射部材40Aの中心間の第2方向Yの距離よりも短い。ここで、内側光反射部材40Aと外側光反射部材40Bを含む第1光反射部材40の中心は、第1光反射部材40の平面視形状が四角形である場合、その四角形の対角線に位置し、第1光反射部材40の平面視形状が円形である場合、その円形の中心に位置する。また、第1光反射部材40の平面視形状が角の丸まった四角形である場合、各辺の延長線の交点によって画定する四角形の交点を第1光反射部材40の中心とする。
【0112】
平面視において、第2方向Yに並んだ複数の外側部1bに配置されたそれぞれの外側光反射部材40Bの中心は、第1方向Xにおいて中心線Cxよりも内側部1a側に位置する。第1方向Xにおいて隣り合う外側部1bの外側光反射部材40Bと内側部1aの内側光反射部材40Aとの中心間の第1方向Xの距離は、第1方向Xにおいて隣り合う内側部1aの内側光反射部材40Aの中心間の第1方向Xの距離よりも短い。
【0113】
平面視において、角部の外側部1cに配置された外側光反射部材40Bの中心は、第2方向Yにおいて中心線Cyよりも内側部1a側に位置し、且つ第1方向Xにおいて中心線Cxよりも内側部1a側に位置する。
【0114】
第9実施形態によれば、外側部1b及び外側部1cの外側光反射部材40Bの位置を内側部1a側にずらすことで、光源20Aから外側面14c側の領域の上方に取り出される光の量を多くすることができる。これにより、隣り合う発光部1が配置されない外側面14c側の輝度の低下を補いつつ、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
【0115】
第9実施形態では、平面視において、外側部1b及び外側部1cの光源20Aの中心は、外側部1b及び外側部1cの中心に位置する。または、第9実施形態と第8実施形態を組み合わせて、外側部1b及び外側部1cの外側光反射部材40Bの位置を内側部1a側にずらし、且つ、外側部1b及び外側部1cの光源20Aの位置を外側面14c側にずらしてもよい。また、第9実施形態において、角部の外側部1cに配置された外側光反射部材40Bのみを、第2方向Yにおいて中心線Cyよりも内側部1a側にずらし、且つ第1方向Xにおいて中心線Cxよりも内側部1a側にずらしてもよい。
【0116】
[第10実施形態]
図16は、第10実施形態による面状光源における一部(図1に示す面状光源の右上の角部を含む部分)の上面図である。
【0117】
第10実施形態によれば、平面視における外側部1bの面積の大きさ及び外側部1cの面積の大きさを、内側部1aの面積の大きさよりも小さくしている。例えば、図16に示すように、外側部1bと、外側部1bに隣り合う内側部1aとを分離する溝14、及び外側部1cと、外側部1cに隣り合う内側部1aとを分離する溝14を、平面視において、外側部1bに隣り合う内側部1aに配置される光源20A及び外側部1cに隣り合う内側部1aに配置される光源20Aよりも、外側部1bに配置される光源20A側及び外側部1cに配置される光源20A側にずらすことで、平面視における外側部1bの面積の大きさ、及び外側部1cの面積の大きさを、内側部1aの面積の大きさよりも小さくすることができる。
【0118】
平面視において、第1方向Xに並んだ複数の外側部1bの第2方向Yの長さは、内側部1aの第2方向Yの長さよりも短い。平面視において、第2方向Yに並んだ複数の外側部1bの第1方向Xの長さは、内側部1aの第1方向Xの長さよりも短い。角部の外側部1cの第1方向Xの長さは内側部1aの第1方向Xの長さよりも短く、角部の外側部1cの第2方向Yの長さは内側部1aの第2方向Yの長さよりも短い。
【0119】
第10実施形態によれば、溝14及び外側面14cによって画定される外側部1bの発光面積、及び外側部1cの発光面積を、溝14によって画定される内側部1aの発光面積よりも小さくすることができ、外側部1bの単位面積当たりの発光強度、及び外側部1cの単位面積当たりの発光強度を、内側部1aの単位面積当たりの発光強度よりも高くすることができる。これにより、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。なお、図16においては、外側部1bに第1方向Xにおいて隣り合う内側部1a、及び外側部1bに第2方向Yにおいて隣り合う内側部1aは、外側部1b及び外側部1cのいずれにも隣り合わない内側部1aよりも、発光面積が大きくなっているが、すべての内側部1aが同じ発光面積であってもよい。例えば、外側面14cの位置を、外側部1bに配置される光源20側及び外側部1cに配置される光源20A側にずらすことで、すべての内側部1aを同じ発光面積にしつつ、外側部1bの発光面積及び外側部1cの発光面積をすべての内側部1aよりも小さくすることができる。
【0120】
第10実施形態に第8実施形態を組み合わせて、外側部1bの発光面積及び外側部1cの発光面積を小さくしつつ、外側部1bの光源20Aの位置及び外側部1cの光源20Aの位置を外側面14c側にずらしてもよい。また、第10実施形態に第9実施形態を組み合わせて、外側部1bの発光面積及び外側部1cの発光面積を小さくしつつ、外側部1bの外側光反射部材40Bの位置及び外側部1cの外側光反射部材40Bの位置を内側部1a側にずらしてもよい。さらに、第10実施形態に、第8実施形態と第9実施形態の両方を組み合わせてもよい。また、第10実施形態において、外側部1bの発光面積及び外側部1cの発光面積を小さくしつつ、発光部1それぞれに配置する光源20Aの間隔を一定にしてもよい。
【0121】
[第11実施形態]
図17は、第11実施形態による面状光源における一部(図1に示す面状光源の右上の角部を含む部分)の上面図である。
【0122】
第11実施形態によれば、1つの外側部1bに配置される光源20Aの数、及び1つの外側部1cに配置される光源20Aの数を、1つの内側部1aに配置される光源20Aの数よりも多くしている。例えば、1つの外側部1bに2つの光源20Aを配置し、1つの外側部1cに2つの光源20Aを配置し、1つの内側部1aに1つの光源20Aを配置することができる。これにより、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
【0123】
1つの外側部1bに配置される外側光反射部材40Bは、平面視において1つの外側部1bの複数の光源20Aに重なるように配置され、1つの外側部1cに配置される外側光反射部材40Bは、平面視において1つの外側部1cの複数の光源20Aに重なるように配置される。
【0124】
[第12実施形態]
図18は、第12実施形態による面状光源における一部の断面図である。
【0125】
導光部材10は、第2孔部h2をさらに備える。第2孔部h2は、光源20Aと溝14との間に位置する。第2孔部h2は、第1面11側に開口する。第2孔部h2を画定する導光部材10の底面は、例えば、導光部材10からなり、断面視において、光源20Aの上面より下方に位置することが好ましい。また、第2孔部h2の深さは、好ましくは100μm以上、さらに好ましくは、200μm以下とすることができる。第2孔部h2は、第1面11から第2面12間で貫通してもよい。第2孔部h2は、第2面12側に開口してもよい。第2孔部h2は、第1面11側と第2面12側のいずれにも開口を有さない中空でもよい。
【0126】
導光部材10内を光源20Aから溝14に向かって進んだ光は、導光部材10と第2孔部h2との界面における光の屈折や反射により、第2孔部h2の上方へと向きを変えやすくなる。したがって、第2孔部h2の上方に光が取り出されやすくなり、第2孔部h2の直上及び第2孔部h2の周囲の領域における上方を明るくすることができる。
【0127】
第12実施形態によれば、1つの外側部1bに配置された第2孔部h2の数は、1つの内側部1aに配置された第2孔部h2の数よりも多い。1つの外側部1cに配置された第2孔部h2の数は、1つの内側部1aに配置された第2孔部h2の数よりも多い。内側部1aには、第2孔部h2を配置しない場合もあり得る。または、平面視において、1つの外側部1bに配置された第2孔部h2の面積は、1つの内側部1aに配置された第2孔部h2の面積よりも大きい。1つの外側部1cに配置された第2孔部h2の面積は、1つの内側部1aに配置された第2孔部h2の面積よりも大きい。1つの外側部1b、1つの外側部1c、及び1つの内側部1aのそれぞれについて、複数の第2孔部h2が配置される場合には。第2孔部h2の面積は、複数の第2孔部h2の面積の合計値を示す。これにより、第12実施形態によれば、個別発光状態における1つの外側部1bの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができ、1つの外側部1cの明るさを、1つの内側部1aの明るさよりも明るくすることができる。
【0128】
以下、図19図23Bの上面図を参照して、第2孔部h2の配置例について説明する。なお、図19図23Bにおいて、外側部1bと外側部1cと内側部1aとを区別せずに、発光部1と表す。図19~23Bに示す第2孔部h2は、外側部1b、外側部1c、及び内側部1aのいずれにも適用することができる。
【0129】
図19図21に示すように、平面視において第2孔部h2は、例えば円形とすることができる。また、第2孔部h2は、平面視において、例えば、楕円、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の多角形とすることができる。また、第2孔部h2は、平面視において、例えば、線形状とすることができる。第2孔部h2が平面視において、線形状である場合、溝14及び外側面14cに沿って延びる溝とすることができる。
【0130】
平面視において溝14を挟んで隣り合う発光部1のうちの、一方の発光部1に配置された第2孔部h2を一方の第2孔部h2とし、他方の発光部1に配置された第2孔部h2を他方の第2孔部h2とする。
【0131】
前述したように、第2孔部h2において光は上方に取り出されやすくなる。したがって、光源20Aから溝14に向かう光路において途中に第2孔部h2がある位置では、その第2孔部h2よりも先の領域に光が届きにくくなる。すなわち、溝14及びその近傍の領域において、平面視において第2孔部h2に向き合う領域が暗くなりやすい。
【0132】
図19図21に示す例によれば、第1方向Xにおいて、間に光源20Aを介さずに、溝14を挟んで隣り合う一方の第2孔部h2と他方の第2孔部h2とは、第2方向Yの位置が互いにずれている。換言すると、第1方向Xにおいて、溝14を挟んで隣り合う2つ発光部1において、一方の発光部1の溝14に最も近い第2の孔部2hと、他方の発光部1の溝14に最も近い第2の孔部2hと、は第2方向Yの位置が互いにずれている。平面視において、一方の第2孔部h2の中心を通り、第1方向Xに平行な直線上に、他方の第2孔部h2が位置しない。平面視において、他方の第2孔部h2の中心を通り、第1方向Xに平行な直線上に、一方の第2孔部h2が位置しない。
【0133】
また、第2方向Yにおいて、間に光源20Aを介さずに、溝14を挟んで隣り合う一方の第2孔部h2と他方の第2孔部h2とは、第1方向Xの位置が互いにずれている。換言すると、第2方向Yにおいて、溝14を挟んで隣り合う2つ発光部1において、一方の発光部1の溝14に最も近い第2の孔部2hと、他方の発光部1の溝14に最も近い第2の孔部2hと、は第1方向Xの位置が互いにずれている。平面視において、一方の第2孔部h2の中心を通り、第2方向Yに平行な直線上に、他方の第2孔部h2が位置しない。平面視において、他方の第2孔部h2の中心を通り、第2方向Yに平行な直線上に、一方の第2孔部h2が位置しない。
【0134】
これにより、光源20Aから溝14に向かう光路において第2孔部h2よりも先の領域が暗くなるのを抑制することができる。この結果、面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。
【0135】
図19に示す例では、各発光部1における光源20Aと溝14との間の領域に、溝14に沿う方向に2つの第2孔部h2を配置している。なお、各発光部1における光源20Aと溝14との間の領域に、溝14に沿う方向に3つ以上の第2孔部h2を配置してもよい。また、図20に示すように、各発光部1における光源20Aと溝14との間の領域に、1つの第2孔部h2を配置してもよい。また、各発光部1における光源20Aと溝14との間の領域に、溝14が延びる方向に対して直交又は斜めの方向に沿って複数の第2孔部h2を配置してもよい。
【0136】
また、図21に示すように、平面視において、一方の発光部1においては、4つの角部の近傍にそれぞれ第2孔部h2を配置し、一方の発光部1と隣り合う他方の発光部1においては、発光部1を第1方向Xにおいて2等分する位置、及び発光部1を第2方向Yにおいて2等分する位置に配置することができる。
【0137】
次に、図22A図23Bに示す第2孔部h2について説明する。図22A図23Bにおいて、説明の便宜上、発光部1内に、仮想的な第1直線L1及び第2直線L2を設定する。第1直線L1は、発光部1の平面視において、光源20Aの中心と、溝14における光源20Aの中心から最も遠い位置とを結ぶ直線である。第2直線L2は、発光部1の平面視において、光源20Aの中心と、溝14における光源20Aの中心から最も近い位置とを結ぶ直線である。平面視における発光部1の形状は四角形であり、光源20Aの中心が発光部1の中心と一致する。この場合、溝14における光源20Aの中心から最も遠い位置は、発光部1の角部である。溝14における光源20Aの中心から最も近い位置は、溝14を第1方向X及び第2方向Yのそれぞれにおいて2等分する位置である。第1直線L1及び第2直線L2は、それぞれ4本ずつ存在する。
【0138】
図22Aに示す例において、第2孔部h2は、第2直線L2と交差する位置に配置され、第1直線L1上には配置されない。また、第2孔部h2の平面視における形状はV字形状である。V字形状の頂点(屈曲部)h2aが光源20Aの1つの辺と対向するように、第2孔部h2は配置される。このような第2孔部h2により、光源20Aの1つの辺から出射された光が、第2孔部h2のV字形状を形成する2つの側面によって反射や屈折し、発光部1の角部の方向に向かって進みやすくなる。これにより、光源20Aの中心から最も遠い位置である角部における輝度の低下を補い、面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。
【0139】
また、光源20Aを第1方向Xに挟んで位置する2つの第2孔部h2のそれぞれの第2方向Yにおける中心(V字形状の頂点h2a)の位置が、第1方向Xおいて同一直線上に位置しない。光源20Aを第2方向Yに挟んで位置する2つの第2孔部h2のそれぞれの第1方向Xにおける中心(V字形状の頂点h2a)の位置が、第2方向Yおいて同一直線上に位置しない。したがって、図22Aに示す発光部1を第1方向X及び第2方向Yに複数配置した面状光源において、光源20Aから溝14に向かう光路における第2孔部h2よりも先の領域が暗くなるのを抑制することができる。この結果、面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。
【0140】
図22Bは、図22Aに示す1つの発光部1に配置された4つの第2孔部h2を、発光部1の中心のまわりに回転移動させた配置例を示す。この図22Bに示す例においても、光源20Aの1つの辺から出射された光が、第2孔部h2のV字形状を形成する2つの側面によって反射や屈折し、発光部1の角部の方向に向かって進みやすくなる。さらに、光源20Aを第1方向Xに挟んで位置する2つの第2孔部h2のそれぞれの第2方向Yにおける中心(V字形状の頂点h2a)の位置が、第1方向Xおいて同一直線上に位置しない。光源20Aを第2方向Yに挟んで位置する2つの第2孔部h2のそれぞれの第1方向Xにおける中心(V字形状の頂点h2a)の位置が、第2方向Yおいて同一直線上に位置しない。これにより、図22Bに示す発光部1を第1方向X及び第2方向Yに複数配置した面状光源において、光源20Aから溝14に向かう光路における第2孔部h2よりも先の領域が暗くなるのを抑制することができ、面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。
【0141】
図22Bの例は、図22Aの例に比べて、第1方向Xに溝14を挟んで位置する2つの第2孔部h2が第2方向Yにおいて重なる部分及び第2方向Yに溝14を挟んで位置する2つの第2孔部h2が第1方向Xにおいて重なる部分を小さくできる。これにより、図22Bに示す例では、光源20Aから溝14に向かう光路における第2孔部h2よりも先の領域が暗くなるのをより抑制することができる。
【0142】
図23Aに示す例では、平面視において、三角形の第2孔部h2を、光源20Aと溝14との間の領域に配置している。第2孔部h2は、第1直線L1上には配置されていない、図23Aに示す例では、1つの発光部1を囲む4つの溝14のそれぞれと、光源20Aとの間の領域に、第2直線L2を第1方向X又は第2方向Yに挟むように2つの第2孔部h2が近接して配置されている。
【0143】
第2直線L2を挟んで近接する2つの第2孔部h2において、光源20Aと対向する側の側面(内側面)は、光源20Aの1つの辺に対して平行である。それら2つの第2孔部h2において、溝14と対向する側の側面(外側面)は、溝14が延びる方向に対して傾斜している。光源20Aからの光は、第2孔部h2の内側面を通過し、第2孔部h2内に入射した後、第2孔部h2の外側面によって屈折され、角部方向に向けて進みやすくなる。これにより、角部における輝度の低下を補い、面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。
【0144】
図23Aに示す例においても、前述した図19に示す例のように、溝14を挟んで隣り合う一方の第2孔部h2と他方の第2孔部h2とは、第1方向Xの位置及び第2方向Yの位置を互いにずらすことができる。
【0145】
図23Bに示す例では、第2孔部h2は、第1直線L1と交差する位置に配置され、第2直線L2上には配置されていない。第2孔部h2の平面視形状は、平凹型の凹レンズ状である。その第2孔部h2の凹面は光源20Aに向き、平面は発光部1の角部に向いている。光源20Aからの光は、凹レンズ状の第2孔部h2によって、角部に向けて集光される。これにより、角部における輝度の低下を補い、面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。
【0146】
図23Bに示す例においても、前述した図20に示す例のように、溝14を挟んで隣り合う一方の第2孔部h2と他方の第2孔部h2とは、第1方向Xの位置及び第2方向Yの位置を互いにずらすことができる。
【0147】
[第13実施形態]
図19図23Bに示す第2孔部h2の配置例は、内側部1aと外側部1bと外側部1cとの区別なく、適用することができる。すなわち、1つの外側部1bに配置された第2孔部h2の数、及び1つの外側部1cに配置された第2孔部h2の数を、1つの内側部1aに配置された第2孔部h2の数よりも多くすることに限らない。また、平面視において、1つの外側部1bに配置された第2孔部h2の面積、及び1つの外側部1cに配置された第2孔部h2の面積を、1つの内側部1aに配置された第2孔部h2の面積よりも大きくすることに限らない。1つの外側部1bに配置された第2孔部h2の数は、1つの内側部1aに配置された第2孔部h2の数と同じ、又は少なくてもよい。1つの外側部1cに配置された第2孔部h2の数は、1つの内側部1aに配置された第2孔部h2の数と同じ、又は少なくてもよい。平面視において、1つの外側部1bに配置された第2孔部h2の面積は、1つの内側部1aに配置された第2孔部h2の面積と同じ、又は小さくてもよい。平面視において、1つの外側部1cに配置された第2孔部h2の面積は、1つの内側部1aに配置された第2孔部h2の面積と同じ、又は小さくてもよい。
【0148】
第13実施形態においても、第12実施形態と同様、溝14を挟んで隣り合う一方の第2孔部h2と他方の第2孔部h2とを、第1方向Xの位置及び第2方向Yの位置を互いにずらすことで、光源20Aから溝14に向かう光路における第2孔部h2よりも先の領域が暗くなるのを抑制することができ、面状光源の発光面における輝度むらを軽減することができる。
【0149】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、
これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業
者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の
範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及
び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属
するものである。
【符号の説明】
【0150】
1…発光部、1a…内側部、1b,1c…外側部、10…導光部材、11…第1面、12…第2面、14…溝、14c…外側面、20A~20C…光源、21…発光素子、30…第1透光性部材、40…第1光反射部材、40A…内側光反射部材、40B…外側光反射部材、50…支持部材、h1…第1孔部、h2…第2孔部
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22A
図22B
図23A
図23B