(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023067710
(43)【公開日】2023-05-16
(54)【発明の名称】樹脂充填袋、プロテクトフィルムの製造方法、および、ドライフィルムレジストの製造方法
(51)【国際特許分類】
B65D 77/04 20060101AFI20230509BHJP
B32B 7/06 20190101ALI20230509BHJP
B32B 27/00 20060101ALI20230509BHJP
B32B 27/32 20060101ALI20230509BHJP
【FI】
B65D77/04 F
B32B7/06
B32B27/00 L
B32B27/32 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022075100
(22)【出願日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】P 2021177950
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】なら木 健介
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸(佐藤) 美喜
(72)【発明者】
【氏名】眞見 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】廣江 崇
【テーマコード(参考)】
3E067
4F100
【Fターム(参考)】
3E067AA05
3E067AA11
3E067AB99
3E067AC03
3E067BA12B
3E067BA12C
3E067BB14C
3E067BB15B
3E067BC06B
3E067BC06C
3E067EE15
3E067FA04
3E067FC01
3E067GD10
4F100AK04A
4F100AK06A
4F100AK42B
4F100AT00B
4F100BA03
4F100EH46C
4F100EJ91A
4F100JB14C
4F100JL14A
4F100JN17C
(57)【要約】
【課題】プロテクトフィルムにフィッシュアイが生じるのを抑制するのに有用な樹脂充填袋を提供することを課題とする。
【解決手段】樹脂が梱包袋に充填された樹脂充填袋であって、前記樹脂が、プロテクトフィルム製造用の樹脂であり、前記梱包袋が、外袋と内袋とを有しており、前記外袋が、フレキシブルコンテナであり、前記内袋が、ポリオレフィン系樹脂を材料とする袋である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂が梱包袋に充填された樹脂充填袋であって、
前記樹脂が、プロテクトフィルム製造用の樹脂であり、
前記梱包袋が、外袋と内袋とを有しており、
前記外袋が、フレキシブルコンテナであり、
前記内袋が、ポリオレフィン系樹脂を材料とする袋である、
樹脂充填袋。
【請求項2】
前記プロテクトフィルム製造用の樹脂が、ドライフィルムレジストのプロテクトフィルム製造用の樹脂である、
請求項1に記載の樹脂充填袋。
【請求項3】
前記プロテクトフィルム製造用の樹脂が、エチレン系重合体を含む、
請求項1または2に記載の樹脂充填袋。
【請求項4】
前記エチレン系重合体が、高圧法低密度ポリエチレンである、
請求項3に記載の樹脂充填袋。
【請求項5】
前記内袋が、エチレン系重合体を材料とする袋である、
請求項1または2に記載の樹脂充填袋。
【請求項6】
前記外袋の厚さが0.10~3.00mmであり、
前記内袋の厚さが0.05~0.10mmである、
請求項1または2に記載の樹脂充填袋。
【請求項7】
前記外袋の容量が50~5000Lであり、
前記内袋の容量が100~10000Lである、
請求項1または2に記載の樹脂充填袋。
【請求項8】
前記内袋中のガスの体積に対する前記プロテクトフィルム製造用の樹脂の体積の比率が、0.01~2.00である、
請求項1または2に記載の樹脂充填袋。
【請求項9】
請求項1または2に記載の樹脂充填袋から樹脂を取り出す工程(1)と、
取り出された樹脂を溶融混練して製膜する工程(2)とを含む、
プロテクトフィルムの製造方法。
【請求項10】
前記工程(2)が、インフレーションフィルム成形機を用いる工程である、
請求項9に記載のプロテクトフィルムの製造方法。
【請求項11】
請求項9に記載の製造方法で得られたプロテクトフィルムを、基材フィルムと該基材フィルム上に形成されたレジスト層とを備える積層フィルムに貼り合わせる工程(3)を含む、
ドライフィルムレジストの製造方法。
【請求項12】
前記基材フィルムがポリエチレンテレフタラートを材料とするフィルムであり、
前記レジスト層が感光性樹脂を材料とする層である、
請求項11に記載のドライフィルムレジストの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂充填袋、プロテクトフィルムの製造方法、および、ドライフィルムレジストの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドライフィルムレジストは、半導体集積回路に用いられるリードフレームやプリント配線板の電極を形成する際に用いられる。斯かるドライフィルムレジストは、一般に、基材フィルム(例えば、ポリエステル等で形成されたフィルム)と、該基材フィルムに積層された感光性のレジスト層と、該レジスト層に積層されたプロテクトフィルムとを備える。
【0003】
上記のようなドライフィルムレジストを用いて、上記の電極を形成する際には、プロテクトフィルムをレジスト層から剥離し、基材フィルムとレジスト層とを備える積層フィルムとする。そして、上記の電極を形成するための電極用金属層にレジスト層が接するように、積層フィルムを電極用金属層に積層し、レジスト層を露光する。これにより、所定のパターンをレジスト層に焼き付ける。その後、レジスト層に焼き付けたパターン以外の領域の積層フィルムを除去し、レジストパターンを形成する。そして、該レジストパターンをマスクにして電極用金属層をエッチングした後、レジストパターンを除去することで、プリント配線板やリードフレームの電極を形成することができる。
【0004】
ここで、プロテクトフィルムを製造した際に、プロテクトフィルムにフィッシュアイが生じることがある。プロテクトフィルムに、フィッシュアイが存在していると、レジスト層に露光して所定のパターンを焼き付けた際に、該パターンに欠陥が生じることがある。そこで、プロテクトフィルムにフィッシュアイが生じるのを抑制する方法として、特許文献1には、プロテクトフィルム製造用の樹脂として用いるポリエチレンを製造する際に、ラジカル重合開始剤の存在下で、特定の反応温度および反応圧力でエチレンを重合する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような方法であっても、依然として、プロテクトフィルムにフィッシュアイが生じることがあるため、プロテクトフィルムにフィッシュアイが生じるのを抑制することができる新たな方法が要求されている。
【0007】
そこで、本発明は、プロテクトフィルムにフィッシュアイが生じるのを抑制するのに有用な樹脂充填袋、および、プロテクトフィルムの製造方法を提供することを課題とする。また、フィッシュアイが抑制されたプロテクトフィルムを用いたドライフィルムレジストの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る樹脂充填袋は、
樹脂が梱包袋に充填された樹脂充填袋であって、
前記樹脂が、プロテクトフィルム製造用の樹脂であり、
前記梱包袋が、外袋と内袋とを有しており、
前記外袋が、フレキシブルコンテナであり、
前記内袋が、ポリオレフィン系樹脂を材料とする袋である。
【0009】
本発明に係るプロテクトフィルムの製造方法は、
上記の樹脂充填袋から樹脂を取り出す工程(1)と、
取り出された樹脂を溶融混練して製膜する工程(2)とを含む。
【0010】
本発明に係るドライフィルムレジストの製造方法は、
上記のプロテクトフィルムの製造方法で得られたプロテクトフィルムを、基材フィルムと該基材フィルム上に形成されたレジスト層とを備える積層フィルムに貼り合わせる工程(3)を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、プロテクトフィルムにフィッシュアイが生じるのを抑制するのに有用な樹脂充填袋、および、プロテクトフィルムの製造方法を提供することができる。また、フィッシュアイが抑制されたプロテクトフィルムを用いたドライフィルムレジストの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係る樹脂充填袋が備える梱包袋を示した斜視図。
【
図2】同実施形態に係る樹脂充填袋が備える梱包袋の構成部材を示した斜視図。
【
図3】実施例の試験で、エチレンとα-オレフィンとの共重合体の製造に用いた装置の構成を示した概略図。
【
図4】実施例の試験で、エチレン単独重合体の製造に用いた装置の構成を示した概略図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の一実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において同一又は相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
【0014】
本実施形態に係る樹脂充填袋は、
図1に示す梱包袋101に、プロテクトフィルム製造用の樹脂(以下では、「プロテクトフィルム用樹脂」とも記す)を充填したものである。そこで、まず初めに、プロテクトフィルム用樹脂について説明する。
【0015】
プロテクトフィルム用樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
【0016】
(ポリオレフィン系樹脂)
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられ、好ましくはポリエチレン系樹脂である。
【0017】
(ポリエチレン系樹脂)
ポリエチレン系樹脂は、エチレン系重合体を含む。即ち、プロテクトフィルム用樹脂がポリエチレン系樹脂である場合、該プロテクトフィルム用樹脂は、エチレン系重合体を含む。エチレン系重合体は、エチレンに由来する構造単位を50質量%超含む重合体であり、エチレン単独重合体であってもよく、エチレンに由来する構造単位を50質量%超含むエチレン系共重合体であってもよい。エチレン系共重合体としては、エチレンとα-オレフィンとの共重合体、エチレンと脂環式化合物で置換されたα-オレフィンとの共重合体等が挙げられる。ポリエチレン系樹脂は、エチレン系重合体として、エチレン単独重合体およびエチレン系共重合体の一方のみを含んでもよく、その両方を含んでもよい。ポリエチレン系樹脂が、エチレン系重合体として、エチレン単独重合体およびエチレン系共重合体の両方を含む場合、ポリエチレン系樹脂は、エチレン単独重合体とエチレン系共重合体との混合物を含んでもよい。該混合物としては、例えば、エチレン単独重合体を重合し、得られたエチレン単独重合体の存在下でエチレン系共重合体の重合を行うことで得られるもの(多段重合体)が挙げられる。
【0018】
なお、本明細書において、「エチレンに由来する構造単位」のような用語中の「構造単位」とは、モノマーの重合単位を意味する。従って、例えば、「エチレンに由来する構造単位」は、-CH2CH2-なる構造単位を意味する。
【0019】
エチレン単独重合体としては、例えば、ラジカル開始剤を用いて高圧ラジカル重合によって生成される高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、所定の触媒を用いて生成される高密度ポリエチレン(HDPE)等が挙げられる。高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)は、繰り返し単位のエチレンがランダムに分岐構造をもって結合したものである。高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)の密度としては、例えば、910~935kg/m3であってもよい。高密度ポリエチレン(HDPE)は、繰り返し単位のエチレンが実質的に分岐を持たずに直鎖状に結合したものである。高密度ポリエチレン(HDPE)の密度としては、例えば、940~970kg/m3であってもよい。エチレン系重合体としては、好ましくは高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)である。
【0020】
エチレンとα-オレフィンとの共重合体としては、例えば、エチレン主鎖とα-オレフィン短鎖分岐とを有すると共に結晶性を有する直鎖状低密度ポリエチレンや、結晶性が低くゴム状の弾性特性を有するエチレンとα-オレフィンとの共重合体のエラストマー等が挙げられる。直鎖状低密度ポリエチレンは、触媒を用いて生成することができる。直鎖状低密度ポリエチレンの密度としては、例えば、900~940kg/m3であってもよい。エチレンとα-オレフィンとの共重合体に占めるα-オレフィンに由来する構造単位の含有量としては、特に限定されず、例えば、4.0~20質量%であってもよい。エチレンとα-オレフィンとの共重合体のエラストマーの密度としては、例えば、860~900kg/m3であってもよい。
【0021】
エチレンとα-オレフィンとの共重合体において、エチレンに由来する構造単位の含有量(単位:質量%、エチレンとα-オレフィンとの共重合体の全量を100質量%とする)は、好ましくは81.0~99.0質量%であり、より好ましくは85.0~95.0質量%である。
【0022】
α-オレフィンとしては、例えば、炭素数3~10のα-オレフィン等が挙げられる。炭素数3~10のα-オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、3-メチル-1-ブテン等が挙げられ、好ましくは、炭素数4~10のα-オレフィンであり、より好ましくは、1-ブテン、1-ヘキセン、または、1-オクテンである。
【0023】
エチレンとα-オレフィンとの共重合体としては、例えば、エチレン-1-ブテン共重合体、エチレン-1-ヘキセン共重合体、エチレン-1-オクテン共重合体、エチレン-1-デセン共重合体、エチレン-(3-メチル-1-ブテン)共重合体等が挙げられる。また、エチレンとα-オレフィンとの共重合体としては、これらのうちから選択した1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0024】
脂環式化合物で置換されたα-オレフィンとしては、例えば、ビニルシクロヘキサン等が挙げられる。
【0025】
エチレン系重合体は、測定温度190℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(以下では、「MFR」とも記す)が、好ましくは0.5~50g/10分であり、より好ましくは1~30g/10分であり、さらに好ましくは1~20g/10分である。なお、MFRは、JIS K7210-1に規定されたA法に従い上記の条件で測定することができる。
【0026】
エチレン系重合体は、公知の重合触媒を用いて、公知の重合方法によって製造することができる。
【0027】
重合触媒としては、例えば、メタロセン触媒に代表される均一系触媒系、チーグラー型触媒系、チーグラー・ナッタ型触媒系等が挙げられる。均一系触媒系としては、例えば、シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒系、シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物、それと反応してイオン性の錯体を形成する化合物、および有機アルミニウム化合物からなる触媒系、シリカ、粘土鉱物等の無機粒子にシクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物、イオン性の錯体を形成する化合物、および有機アルミニウム化合物等の触媒成分を担持し変性させた触媒系、上記の触媒系の存在下でエチレンやα-オレフィンを予備重合させて調製される予備重合触媒系等が挙げられる。
【0028】
また、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)の重合触媒としては、ラジカル開始剤を用いることができる。
【0029】
(ポリプロピレン系樹脂)
ポリプロピレン系樹脂は、プロピレン系重合体を含む。プロピレン系重合体は、プロピレンに由来する構造単位を50質量%超含む重合体であり、プロピレン単独重合体であってもよく、プロピレンに由来する構造単位を50質量%超含むプロピレン系共重合体であってもよい。プロピレン系共重合体としては、プロピレンと、エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体等が挙げられる。ポリプロピレン系樹脂は、プロピレン系重合体として、プロピレン単独重合体およびプロピレン系共重合体の一方のみを含んでもよく、その両方を含んでもよい。ポリプロピレン系樹脂が、プロピレン系重合体として、プロピレン単独重合体およびプロピレン系共重合体の両方を含む場合、ポリプロピレン系樹脂は、プロピレン系重合体として、プロピレン単独重合体とプロピレン系共重合体との混合物を含んでもよい。該混合物としては、例えば、プロピレン単独重合体を重合し、得られたプロピレン単独重合体の存在下でプロピレン系共重合体の重合を行うことで得られるもの(多段重合体)が挙げられる。
【0030】
プロピレン単独重合体は、測定温度230℃、2.16kg荷重下で測定されるMFRが、0.1~50g/10分であってもよい。なお、MFRは、JIS K7210-1に規定されたA法に従い上記の条件で測定することができる。
【0031】
プロピレンと、エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体は、測定温度230℃、2.16kg荷重下で測定されるMFRが、10~200g/10分であってもよい。なお、MFRは、JIS K7210-1に規定されたA法に従い上記の条件で測定することができる。
【0032】
プロピレンと、エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体は、全質量を100質量%としたときに、プロピレンに由来する構造単位が99.9~60質量%であってもよく、エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンに由来する構造単位が0.1~40質量%であってもよい。
【0033】
炭素数4~10のα-オレフィンとしては、例えば、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン等が挙げられ、好ましくは、1-ブテン、1-ヘキセン、または1-オクテンである。
【0034】
プロピレンと、エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体としては、例えば、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体、プロピレンと炭素数4~10のα-オレフィンとのランダム共重合体、プロピレンとエチレンと炭素数4~10のα-オレフィンとのランダム共重合体(三元共重合体)等が挙げられる。プロピレンと、エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体としては、これらから選択される1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0035】
プロピレンと炭素数4~10のα-オレフィンとのランダム共重合体としては、例えば、プロピレン-1-ブテンランダム共重合体、プロピレン-1-ヘキセンランダム共重合体、プロピレン-1-オクテンランダム共重合体、プロピレン-1-デセンランダム共重合体等が挙げられる。
【0036】
プロピレンとエチレンと炭素数4~10のα-オレフィンとのランダム共重合体としては、例えば、プロピレン-エチレン-1-ブテン共重合体、プロピレン-エチレン-1-ヘキセン共重合体、プロピレン-エチレン-1-オクテン共重合体、プロピレン-エチレン-1-デセン共重合体等が挙げられる。
【0037】
プロピレン系重合体は、公知のオレフィンの重合触媒を用いて、公知の重合方法によって製造することができる。
【0038】
重合触媒としては、例えば、チーグラー型触媒系、チーグラー・ナッタ型触媒系、シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒系、シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物、それと反応してイオン性の錯体を形成する化合物、および有機アルミニウム化合物からなる触媒系、シリカ、粘土鉱物等の無機粒子にシクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物、イオン性の錯体を形成する化合物、および有機アルミニウム化合物等の触媒成分を担持し変性させた触媒系、上記の触媒系の存在下でエチレンやα-オレフィンを予備重合させて調製される予備重合触媒系等が挙げられる。
【0039】
本実施形態では、プロテクトフィルム用樹脂は、上記の重合体のみからなってもよいが、重合体以外に添加剤を含んでもよい。樹脂中の重合体の質量割合は、特に限定されず、例えば、50%以上であってもよく、70%以上であってもよく、90%以上であってもよく、95%以上であってもよい。
【0040】
添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、抗ブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、無滴剤、顔料、フィラー等が挙げられる。
【0041】
次に、上記のようなプロテクトフィルム用樹脂を充填する梱包袋101について説明する。斯かる梱包袋101は、
図1,2に示すように、プロテクトフィルム用樹脂を充填する充填部102と、該充填部102を閉塞する閉塞部103とを備える。また、梱包袋101は、外袋104と内袋105とを備える。
【0042】
外袋104は、フレキシブルコンテナである。フレキシブルコンテナは、柔軟なシート材から形成された袋状の本体部106を備えるものである。本実施形態では、フレキシブルコンテナは、袋状の本体部106と、該本体部106を吊り上げるための吊り紐部107とを備える。
【0043】
本体部106は、上下方向に延びる筒状の側壁部108と、該側壁部108の上端部に形成された開口部109と、側壁部108を下方から閉塞する底部110とを備える。側壁部108と底部110とは、一枚のシート材で一体的に形成されてもよく、別々のシート材で形成されてもよい。側壁部108と底部110とが別々のシート材で形成される場合、側壁部108の下端部と底部110の外周縁とを縫い合わせることで本体部106を形成することができる。本実施形態では、側壁部108は、上下方向に沿って見た際に外周形状が四角形状となるように構成される。また、底部110は、外周形状が四角形状となるように構成される。
【0044】
また、本体部106では、底部110を含む下側の領域が梱包袋101の充填部102を形成し、該充填部102を形成する領域から上方へ延出する領域が梱包袋101の閉塞部103を形成する。また、本体部106は、梱包袋101の閉塞部103を形成する領域の上端部に開口部109を備える。
【0045】
外袋104の厚さ、即ち、本体部106を形成するシート材の厚さとしては、特に限定されず、例えば、0.10~3.00mmであってもよく、0.30~2.00mmであってもよく、0.50~1.50mmであってもよく、0.10~1.00mmであってもよい。また、外袋104の容量、即ち、フレキシブルコンテナの充填可能容量としては、特に限定されず、例えば、50~5000Lであってもよく、200~5000Lであってもよく、300~4000Lであってもよく、500~3000Lであってもよい。
【0046】
本体部106を形成するシート材は、織布、樹脂フィルム、紙等を用いて形成された基材シートを備える。また、シート材としては、例えば、基材シートの少なくとも一方の面を樹脂で被覆したもの、基材シートに樹脂を含侵させたもの等が挙げられる。基材シートとしては、織布を用いることが好ましい。織布としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂(PP、PE等)やポリエステル系樹脂(PET等)等の樹脂材料で形成した帯材(所謂、フラットヤーン)を交差するように織り込んで形成したもの(所謂、ヤーン生地)等が挙げられる。基材シートに積層または含侵させる樹脂としては、特に限定されず、例えば、軟質塩化ビニル、EVA、ポリウレタン、ゴム等を含むものが挙げられる。
【0047】
吊り紐部107は、ベルトやロープ等を用いて形成することができる。また、吊り紐部107は、両端部が側壁部108に取り付けられる。本実施形態では、吊り紐部107は、側壁部108における周方向に離れた二か所間に亘って取り付けられる。具体的には、吊り紐部107は、上方から見た際に外周形状が四角形状となる側壁部108の隣り合う二つの壁部間に亘って取り付けられる。また、本実施形態では、吊り紐部107は、側壁部108の周方向の複数個所に設けられる。
【0048】
上記のように構成されるフレキシブルコンテナとしては、公知のフレキシブルコンテナを用いることができる。例えば、フレキシブルコンテナとしては、JIS Z 1651:2017「非危険物用フレキシブルコンテナ」に準拠したものを用いることができる。斯かるフレキシブルコンテナとしては、比較的長期間繰り返し使用されるランニングコンテナであってもよく、1回の充填使用のみを前提とし、又は使用年数が1年に設定されたクロスコンテナであってもよい。ランニングコンテナとして、繰り返し使用する場合には、強度の観点から、上記のヤーン生地を基材シートとして用いたフレキシブルコンテナが好ましい。
【0049】
内袋105は、ポリオレフィン系樹脂を材料とする袋である。内袋105を構成するポリオレフィン系樹脂としては、上記のプロテクトフィルム製造用の樹脂の説明で記載したものを用いることができ、好ましくはポリエチレン系樹脂である。また、内袋105を構成するポリオレフィン系樹脂は、プロテクトフィルム製造用の樹脂として用いるポリオレフィン系樹脂と同種であることが好ましい。具体的には、ポリエチレン系、ポリプロピレン系といった系の分類において、同種であることが好ましい。また、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)といった種の分類において、同種であることが好ましい。例えば、内袋105を構成するポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系樹脂である場合、プロテクトフィルム製造用の樹脂もポリエチレン系樹脂であることが好ましい。また、内袋105を構成するポリエチレン系樹脂に含まれるエチレン系重合体が高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)である場合、プロテクトフィルム製造用の樹脂は、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)であることが好ましい。また、内袋105を構成するポリエチレン系樹脂に含まれるエチレン系重合体が直鎖状低密度ポリエチレンである場合、プロテクトフィルム製造用の樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレンであることが好ましい。また、内袋105を構成するポリエチレン系樹脂に含まれるエチレン系重合体が高密度ポリエチレン(HDPE)である場合、プロテクトフィルム製造用の樹脂は、高密度ポリエチレン(HDPE)であることが好ましい。
【0050】
上記のように、内袋105を構成するポリオレフィン系樹脂が、プロテクトフィルム製造用の樹脂として用いるポリオレフィン系樹脂と同種であることで、内袋105内のプロテクトフィルム製造用の樹脂が内袋105と擦れても、フィッシュアイの原因となるような異物が生じるのを抑制することができる。
【0051】
また、内袋105を構成するポリオレフィン系樹脂は、プロテクトフィルム用樹脂を構成するポリオレフィン系樹脂に対し、物性値が比較的近いことが好ましい。例えば、内袋105を構成するポリオレフィン系樹脂のMFRは、プロテクトフィルム用樹脂を構成するポリオレフィン系樹脂のMFRに対して、好ましくは25%~400%であり、より好ましくは50%~200%であり、さらに好ましくは56%~180%である。また、内袋105を構成するポリオレフィン系樹脂の密度は、プロテクトフィルム用樹脂を構成するポリオレフィン系樹脂の密度に対して、好ましくは97%~103%であり、より好ましくは98%~102%であり、さらに好ましくは99%~101%である。
【0052】
内袋105は、上端部に開口部111を備える。本実施形態では、内袋105の開口部111は、外袋104の開口部109よりも上側に位置する。内袋105の厚さとしては、特に限定されず、例えば、0.05~0.10mmであってもよく、0.01~0.50mmであってもよく、0.03~0.30mmであってもよく、0.05~0.10mmであってもよい。また、内袋105の容量、即ち、内袋105の全体の容量としては、特に限定されず、例えば、100~10000Lであってもよく、200~10000Lであってもよく、500~6000Lであってもよく、1000~6000Lであってもよく、2000~6000Lであってもよい。また、内袋105の容量は、外袋104の容量に対する比が1.0~5.0であってもよく、2.0~4.0であってもよい。
【0053】
上記のような内袋105を製造する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、溶融混練したポリオレフィン系樹脂を、Tダイ法やチューブラー法でフィルム状に形成し、得られたフィルムをヒートシール等によって製袋することで製造することができる。
【0054】
上記のような梱包袋101に、プロテクトフィルム用樹脂を充填することで、樹脂充填袋を形成することができる。具体的には、プロテクトフィルム用樹脂を、内袋105の開口部111から内袋105内に投入することで、梱包袋101の充填部102にプロテクトフィルム用樹脂を充填する。そして、該充填部102を閉塞部103で閉塞することで樹脂充填袋を形成することができる。充填部102を閉塞する方法としては、閉塞部103を梱包袋101の中央部に寄せ集めてロープ等で縛る方法や、閉塞部103を上から下へ巻き回して固定する方法等が挙げられる。また、充填部102を閉塞部103で閉塞する際には、梱包袋101内(具体的には、充填部102内)から気体を排出させることが好ましい。例えば、充填部102を押圧することで気体を排出させてもよく、吸気装置を用いて充填部102から気体を吸い出すことで気体を排出させてもよい。このように、充填部102から気体を排出させる場合、閉塞部103は、充填部102を密閉可能に構成される。また、樹脂充填袋は、内袋105中のガスの体積に対するプロテクトフィルム用樹脂の体積の比率が、0.01~2.00であってもよく、0.02~0.19であってもよく、で0.4~0.8であってもよい。なお、また、内袋105中のプロテクトフィルム用樹脂の体積は、充填したプロテクトフィルム用樹脂(例えば、ポリエチレン系樹脂)の重量を樹脂密度で割ることにより求めることができる。内袋105中のガスの体積は、フレコン包材の容積(底面積×高さ)から樹脂の体積を引くことにより求めることができる。
【0055】
次に、上記のような樹脂充填袋内のプロテクトフィルム用樹脂を用いてプロテクトフィルムを製造する方法について説明する。本実施形態に係るプロテクトフィルムの製造方法は、樹脂充填袋からプロテクトフィルム用樹脂を取り出す工程(1)(以下では、「取出工程」とも記す)と、取り出されたプロテクトフィルム用樹脂を溶融混練して製膜する工程(2)(以下では、「製膜工程」とも記す)とを含む。
【0056】
取出工程を行う方法としては、特に限定されず、例えば、閉塞部103による充填部102の閉塞を解いて、内袋105の開口部111からプロテクトフィルム用樹脂を排出する方法や、梱包袋101の一部を切断し、切断した部分からプロテクトフィルム用樹脂を排出する方法が挙げられる。梱包袋101、特には、外袋104(フレキシブルコンテナ)を再使用する観点では、閉塞部103による充填部102の閉塞を解く方法を採用することが好ましい。
【0057】
製膜工程を行う方法としては、公知のフィルム成形方法を採用することができる。例えば、製膜工程では、インフレーションフィルム成形機を用いたインフレーション法(空冷法、水冷法)、Tダイを用いたTダイ法等を採用することができ、インフレーション法を採用することが好ましい。また、製膜工程は、溶融した樹脂をシート状に形成してフィルムとした後、該フィルムに対して、一軸延伸処理や二軸延伸処理等の延伸処理を加える延伸工程を備えてもよい。製膜工程において、溶融した樹脂をダイからフィルム状に押し出す際の温度(成形温度)としては、特に限定されず、例えば、130~230℃であることが好ましい。また、製膜工程において、溶融した樹脂をダイからフィルム状に押し出す際の引取り速度としては、特に限定されず、例えば、10~300m/minであることが好ましい。
【0058】
本実施形態に係るプロテクトフィルムの製造方法で得られるプロテクトフィルムの厚みとしては、特に限定されず、好ましくは5~100μmであり、より好ましくは10~60μmであり、さらに好ましくは12~25μmである。
【0059】
上記のようなプロテクトフィルムの製造方法で用いるプロテクトフィルム用樹脂は、ポリエチレン系樹脂であることが好ましい。斯かるポリエチレン系樹脂としては、エチレン系重合体として、高圧法低密度ポリエチレンを含むことが好ましく、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-ブテン共重合体等のポリオレフィン系樹脂の混合物を含んでもよい。
【0060】
また、本実施形態に係るプロテクトフィルムの製造方法では、製膜工程において樹脂を溶融混練する際に、必要に応じて、ポリオレフィン系樹脂の製造で使用される一般的な添加剤を添加してもよい。例えば、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等を添加してもよい。なお、溶融混練する樹脂を構成するエチレン系重合体の製造時に、重合反応でラジカル重合禁止剤を用いた場合、該ラジカル重合禁止剤が樹脂中に残存することがある。斯かる残存ラジカル重合禁止剤が、酸化防止能を有し、且つ、その濃度が十分な場合には、製膜工程において酸化防止剤を添加しなくてもよい。
【0061】
上記のプロテクトフィルムの製造方法で得られるプロテクトフィルムは、ドライフィルムレジストを構成するプロテクトフィルムとして用いることができる。つまり、梱包袋101に充填するプロテクトフィルム用樹脂は、ドライフィルムレジストのプロテクトフィルムを製造するための樹脂として用いることができる。
【0062】
ここで、ドライフィルムレジストについて、概略を説明する。ドライフィルムレジストは、半導体集積回路等に用いられるリードフレームやプリント配線板等を製造する際に、電極用金属層の上に積層されるものである。具体的には、ドライフィルムレジストは、一般に、基材フィルム(例えば、ポリエステル等で形成されたフィルム)と、該基材フィルムの上に積層された感光性のレジスト層と、該レジスト層の上に積層されたプロテクトフィルムとを備える。ドライフィルムレジストを電極用金属層上に積層する際には、プロテクトフィルムをレジスト層から剥離して基材フィルムとレジスト層とを備える積層フィルムとする。そして、レジスト層が電極用金属層と接するように前記積層フィルムを電極用金属層に貼り合わせる。その後、レジスト層を所定のパターンで露光することで、レジスト層に所定のパターンを焼き付ける。さらに、焼き付けたパターン以外のレジスト層の部分を除去し、電極用金属層上にレジストパターンを形成する。そして、該レジストパターンをマスクにして電極用金属層をエッチングした後、レジストパターンを除去することで、レジストパターンに対応した電極を備えるプリント配線板やリードフレームを製造することができる。
【0063】
上記のようなドライフィルムレジストを製造する方法としては、上記のプロテクトフィルムの製造方法で得られるプロテクトフィルムを、基材フィルムと該基材フィルム上に形成されたレジスト層とを備える積層フィルムに貼り合わせる工程(3)を含む。基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタラートを材料とするフィルム等が挙げられる。レジスト層としては、感光性樹脂を材料とするものが挙げられる。
【0064】
以上のように、本実施形態に係る樹脂充填袋、プロテクトフィルムの製造方法は、外袋104がフレキシブルコンテナであり、内袋105がポリオレフィン系樹脂を材料とする袋であることで、プロテクトフィルムにフィッシュアイが生じるのを抑制するのに有用である。詳しく説明すると、プロテクトフィルム用樹脂を直にフレキシブルコンテナに充填すると、プロテクトフィルム用樹脂とフレキシブルコンテナとの擦れ等により、フレキシブルコンテナに付着していた物質やフレキシブルコンテナを構成する材料の一部が、プロテクトフィルム用樹脂に異物として混入する場合がある。このような場合、異物を含む樹脂を用いてプロテクトフィルムを製造すると、得られるプロテクトフィルムにフィッシュアイが比較的多く生じることになる。これに対し、本実施形態のように、外袋104がフレキシブルコンテナであり、且つ、内袋105がポリオレフィン系樹脂を材料とする袋である梱包袋101を用いることで、フレキシブルコンテナからの異物がプロテクトフィルム用樹脂に混入するのを防止することができる。これにより、プロテクトフィルムにフィッシュアイが生じるのを抑制することができる。また、本実施形態に係るドライフィルムレジストの製造方法では、上記のようなフィッシュアイが比較的少ないプロテクトフィルムを用いてドライフィルムレジストを製造するため、レジストパターンに欠陥が生じるのを抑制することができる。
【0065】
なお、本実施形態に係る樹脂充填袋、プロテクトフィルムの製造方法、および、ドライフィルムレジストの製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記以外の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく、上記の1つの実施形態に係る構成や方法等を上記の他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよい。
【0066】
例えば、上記実施形態では、外袋104として用いるフレキシブルコンテナは、本体部106と吊り紐部107とを備えるが、これに限定されず、例えば、吊り紐部107を備えず、本体部106のみで構成されたフレキシブルコンテナを用いることができる。
【0067】
また、上記実施形態では、外袋104(即ち、フレキシブルコンテナ)の開口部109よりも上方に内袋105の開口部111が位置するが、これに限定されず、例えば、内袋105の開口部111が外袋104(即ち、フレキシブルコンテナ)の開口部109よりも下に位置するように構成することができる。
【0068】
また、上記実施形態では、外袋104は、上方から見た際の側壁部108の外周形状および底部110の外周形状が、四角形状となっているが、これに限定されず、例えば、円形状となるように構成することができる。
【0069】
本発明は、以下の態様を含む。
[1]樹脂が梱包袋に充填された樹脂充填袋であって、前記樹脂が、プロテクトフィルム製造用の樹脂であり、前記梱包袋が、外袋と内袋とを有しており、前記外袋が、フレキシブルコンテナであり、前記内袋が、ポリオレフィン系樹脂を材料とする袋である、樹脂充填袋。
[2]前記プロテクトフィルム製造用の樹脂が、ドライフィルムレジストのプロテクトフィルム製造用の樹脂である、[1]に記載の樹脂充填袋。
[3]前記プロテクトフィルム製造用の樹脂が、エチレン系重合体を含む、[1]または[2]に記載の樹脂充填袋。
[4]前記エチレン系重合体が、高圧法低密度ポリエチレンである、[3]に記載の樹脂充填袋。
[5]前記内袋が、エチレン系重合体を材料とする袋である、[1]~[4]のいずれか一に記載の樹脂充填袋。
[6]前記外袋の厚さが0.10~3.00mmであり、前記内袋の厚さが0.05~0.10mmである、[1]~[5]のいずれか一に記載の樹脂充填袋。
[7]前記外袋の容量が50~5000Lであり、前記内袋の容量が100~10000Lである、[1]~[6]のいずれか一に記載の樹脂充填袋。
[8]前記内袋中のガスの体積に対する前記プロテクトフィルム製造用の樹脂の体積の比率が、0.01~2.00である、[1]~[7]のいずれか一に記載の樹脂充填袋。
[9][1]~[8]のいずれか一に記載の樹脂充填袋から樹脂を取り出す工程(1)と、取り出された樹脂を溶融混練して製膜する工程(2)とを含む、プロテクトフィルムの製造方法。
[10]前記工程(2)が、インフレーションフィルム成形機を用いる工程である、[9]に記載のプロテクトフィルムの製造方法。
[11][9]または[10]に記載の製造方法で得られたプロテクトフィルムを、基材フィルムと該基材フィルム上に形成されたレジスト層とを備える積層フィルムに貼り合わせる工程(3)を含む、ドライフィルムレジストの製造方法。
[12]前記基材フィルムがポリエチレンテレフタラートを材料とするフィルムであり、前記レジスト層が感光性樹脂を材料とする層である、[11]に記載のドライフィルムレジストの製造方法。
【実施例0070】
以下、実施例および比較例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0071】
<エチレン系重合体の製造>
【0072】
(1)エチレンとα-オレフィンとの共重合体の製造
図3に示すような流動床式の気相重合反応器11と、オレフィン重合体を回収するための後処理系のホッパー12と、移送配管1および移送配管2とを備えた気相重合装置20を用いた。
【0073】
気相重合反応器11においては、エチレン、1-ヘキセンおよび1-ブテンの共重合を行い、エチレンとα-オレフィンとの共重合体としてエチレン-1-ヘキセン-1-ブテン共重合体を作製した。予備重合触媒としては、特開2010-195952号公報の実施例1(3)に記載されているものを用いた。また、重合に際して、予備重合触媒を気相重合反応器11に供給した後、生成する重合体1トンに対して、トリイソブチルアルミニウムを0.55molの割合で、トリエチルアミンを0.0165molの割合で、気相重合反応器11に供給した。
【0074】
重合の条件は、重合温度:85℃とし、圧力:2.1MPaGとし、気相重合反応器11に導入する循環ガスの組成をエチレン:81.6mol%、水素ガス:1.8mol%、1-ヘキセン:0.8mol%、1-ブテン:2.8mol%、窒素ガス:13.0mol%およびヘキサン(触媒キャリアガス):0.1mol%とした。
【0075】
(1-1)エチレンとα-オレフィンとの共重合体の密度(単位:kg/m3)
エチレンとα-オレフィンとの共重合体の密度は、JIS K7112-1980のうち、A法に規定された方法に従って測定した。なお、試料に対して、JIS K6760-1995に記載されたアニーリングを行った。重合により得られたエチレンとα-オレフィンとの共重合体(エチレン-1-ヘキセン-1-ブテン共重合体:共重合体1)の密度は、918.5kg/m3であった。
【0076】
(1-2)エチレンとα-オレフィンとの共重合体のメルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
エチレンとα-オレフィンとの共重合体のMFRは、JIS K7210-1995に規定されたA法に従い、荷重2.16kg、温度190℃の条件で測定した。重合により得られたエチレンとα-オレフィンとの共重合体(エチレン-1-ヘキセン-1-ブテン共重合体:共重合体1)のMFRは、1.2g/10分であった。
【0077】
(1-3)エチレンとα-オレフィンとの共重合体におけるエチレンに由来する構造単位の含有量(単位:質量%、エチレンとα-オレフィンとの共重合体の全量を100質量%とする)
エチレンとα-オレフィンとの共重合体におけるエチレンに由来する構造単位の含有量は、13C-NMRにより測定した。重合により得られたエチレンとα-オレフィンとの共重合体(エチレン-1-ヘキセン-1-ブテン共重合体:共重合体1)におけるエチレンに由来する構造単位の含有量は、89.6質量%であった。
測定方法および解析方法を以下に示す。
<炭素核磁気共鳴(13C-NMR)測定条件>
装置:ブルカー・バイオスピン(株)製 AVANCE III 600HD
測定プローブ:10mmクライオプローブ
測定溶媒:1,2-ジクロロベンゼン/1,1,2,2-テトラクロロエタン-d2=85/15(容積比)の混合液
試料濃度:100mg/mL
測定温度:135℃
測定方法:プロトンデカップリング法
積算回数:256回
パルス幅:45度
パルス繰り返し時間:4秒
測定基準:テトラメチルシラン
帰属は文献「JMS-REV.Macromol.chem.Pys.C29(2.3) 201-317(1989)」に従って行った。
【0078】
重合により得られたエチレン-1-ブテン-1-ヘキセン共重合体(共重合体1)80質量部と、高圧法低密度ポリエチレン(住友化学株式会社製、スミカセン、MFR:4.0g/10分、密度:923kg/m3)20質量部と、エルカ酸アミド(Fine Organics Industries Ltd製 Finawax-E)600質量ppmと、酸化防止剤(住友化学株式会社製、スミライザーGP)750質量ppmと、アンチブロッキング剤(水澤化学工業株式会社製シルトンJC-50)700質量ppmとを混合し、押出機に供給して溶融混練した。得られた溶融混合物をダイ板の貫通孔から押し出した後、冷却水によって固化し、次いで、カットすることにより、米粒サイズのペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂1)を製造した。
【0079】
(2)エチレン単独重合体の製造
図4に示すような一次圧縮機前段(21)、一次圧縮機後段(22)、二次圧縮機(23)、高圧重合反応器(24)、高圧分離器(25)、低圧分離器(28)およびポリエチレン抜出し配管(30)を備えた高圧重合装置(31)を用いた。
【0080】
高圧重合反応器(24)においては、エチレンの単独重合を行い、エチレン単独重合体(単独重合体1)を作成した。重合開始剤としては、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエートを用いた。
【0081】
重合の条件は、重合温度:232℃とし、重合圧力:164MPaGとし、高圧重合反応器に供給するガス組成をエチレン:97.8mol%、プロパン:1.2mol%、プロピレン:0.7mol%、エタン:0.3mol%とした。
【0082】
(2-1)エチレン単独重合体の密度(単位:kg/m3)
エチレン単独重合体の密度は、JIS K6922-2に記載のアニーリングを行った後、JIS K7112に規定された方法に従い、A法により測定した。重合により得られたエチレン単独重合体(単独重合体1)の密度は、923.0kg/m3であった。
【0083】
(2-2)エチレン単独重合体のメルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
エチレン単独重合体のMFRは、JIS K7210-1995に規定されたA法に従い、荷重2.16kg、温度190℃の条件で測定した。重合により得られたエチレン単独(単独重合体1)のMFRは、3.6g/10分であった。
【0084】
重合により得られた溶融状のエチレン単独(単独重合体1)を、押出機に供給して、ダイ板の貫通孔から押し出した後、冷却水によって固化し、次いで、カットすることにより、米粒サイズのペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2)を製造した。
【0085】
<ポリエチレン系樹脂の物性の測定方法>
(3)苛烈テスト
ペレット状のポリエチレン系樹脂(25kg)を梱包袋101に充填し、樹脂充填袋を得た。得られた樹脂充填袋の側面を室内倉庫の床面に接地させた後、樹脂充填袋を側面方向に回転させながら10周させた。その後、樹脂充填袋からペレット状のポリエチレン系樹脂を採取した。
【0086】
(4)プロテクトフィルムの作製
上記の樹脂充填袋から採取したペレット状のポリエチレン系樹脂を用いて、下記条件で、プロテクトフィルムを作製した。
・インフレーションフィルム成形機:モダンマシナリー社製 DEL-40型
・スクリュー径:40mmφ
・L/D(押出機の長さ/押出機のスクリュー径):26
・ダイス径:75mmφ
・リップギャップ:2.0mm
・設定温度:190℃
・BUR(ブローアップ比):1.78
・フィルム厚み:30μm
・スクリュー回転数:60rpm
・引取機:モダンマシナリー社製 AIX-400型
【0087】
(5)フィッシュアイの測定(単位:個/m2)
インフレーションフィルム成形機に設置された欠点検出器を用いて、下記条件で、プロテクトフィルムに含まれるフィッシュアイ(以下、「FE」ともいう)を測定した。測定結果に基づき、60μm厚み(30μmの2枚重ね)のフィルム1m2当たりのフィッシュアイ数(個/m2)を算出した。
・検査装置:ナガセエンジニアリング製 Scantec elements2
・検出能力幅方向:35μm/bit
・検出能力流れ方向:35μm/scan
・投光距離:90mm
・受光距離:380mm
・検査幅:360mm
・検査面積:18m2
・検出感度:-20
・FEサイズ(200μm以上500μm未満):
200μm≦フェレ径FE(√(縦2×横2))<500μm
・FEサイズ(500μm以上1000μm未満):
500μm≦フェレ径FE(√(縦2×横2))<1000μm
・FEサイズ(1000μm以上):
1000μm≦フェレ径FE(√(縦2×横2))
ここで、フェレ径とは、長方形の縦および横の長さを意味し、射影幅ともいう。縦の長さを垂直フェレ径、横の長さを水平フェレ径という。ある物体をノギスで挟んだ際の計測値がフェレ径に相当する。
【0088】
[実施例1]
梱包袋101として外袋104及び内袋105を有する、日本マタイ株式会社製フレキシブルコンテナを用いた。外袋104はポリプロピレン製、円柱型、底面:直径1100mm、高さ:1090mmであり、厚さは0.50~1.50mmであり、容量は1030Lであった。内袋105は低密度ポリエチレン製、厚さは0.05mm、横:1800mm、高さ:2800mmの筒状フィルムであり、容量は2890Lであった。斯かる梱包袋101に、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂1、気相重合により製造されたポリエチレン、25kg)を充填し、樹脂充填袋を得た。得られた樹脂充填袋では、ガスの体積が1003Lであり、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂1)の体積が27Lであり、ガスの体積に対するポリエチレン系樹脂(樹脂1)の体積の比率は0.03であった。また、プロテクトフィルムのフィッシュアイの測定結果は、下記表1に示す。
【0089】
[比較例1]
梱包袋101として太陽工業株式会社製フレキシブルコンテナのみを用いた。当該フレキシブルコンテナはポリプロピレン製、角型、底面:縦1000mm×横1300mm、高さ:1300mm、厚さは0.50~1.50mmであり、容量は1650Lであった。斯かる梱包袋101に、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂1、気相重合により製造されたポリエチレン、25kg)を充填し、樹脂充填袋を得た。得られた樹脂充填袋では、ガスの体積が1623Lであり、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂1)の体積が27Lであり、ガスの体積に対するポリエチレン系樹脂(樹脂1)の体積の比率は0.02であった。また、プロテクトフィルムのフィッシュアイの測定結果は、下記表1に示す。
【0090】
【0091】
[実施例2]
梱包袋101の外袋104として、市販の自立式角型袋を2袋使用して、全面を覆った。外袋104はポリプロピレン製、底面:縦410mm×横410mm、高さ:420mm、厚さ:1.00mmであり、容量は71Lであった。梱包袋101の内袋105は低密度ポリエチレン製、厚さは0.10mm、横:600mm、高さ:1000mmの筒状フィルムであり、容量は115Lであった。斯かる梱包袋101に、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2、高圧法低密度ポリエチレン、25kg)を充填し、樹脂充填袋を得た。得られた樹脂充填袋では、ガスの体積が44Lであり、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2)の体積が27Lであり、ガスの体積に対するポリエチレン系樹脂(樹脂2)の体積の比率は0.62であった。また、プロテクトフィルムのフィッシュアイの測定結果は、下記表2に示す。
【0092】
[比較例2]
梱包袋101として、市販の自立式角型袋を2袋使用して、全面を覆った。当該梱包袋はポリプロピレン製、底面:縦410mm×横410mm、高さ:420mm、厚さ:1.00mmであり、容量は71Lであった。斯かる梱包袋101に、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2、高圧法低密度ポリエチレン、25kg)を充填し、樹脂充填袋を得た。得られた樹脂充填袋では、当該充填袋中のガスの体積が44Lであり、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2)の体積が27Lであり、ガスの体積に対するポリエチレン系樹脂(樹脂2)の体積の比率は0.62であった。また、プロテクトフィルムのフィッシュアイの測定結果は、下記表2に示す。
【0093】
【0094】
[実施例3]
梱包袋101として外袋104及び内袋105を有する、日本マタイ株式会社製フレキシブルコンテナを用いた。外袋104はポリプロピレン製、角型、底面:縦1000mm×横1000mm、高さ:1750mmであり、厚さは0.50~1.50mmであり、容量は2230Lであった。内袋105は低密度ポリエチレンおよび直鎖状低密度ポリエチレン製、厚さは0.05mm、横:2100mm、高さ3500mmの筒状フィルムであり、容量は4910Lであった。斯かる梱包袋101に、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2、高圧法低密度ポリエチレン、25kg)を充填し、樹脂充填袋を得た。得られた樹脂充填袋では、ガスの体積が2203Lであり、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2)の体積が27Lであり、ガスの体積に対するポリエチレン系樹脂(樹脂2)の体積の比率は0.01であった。また、プロテクトフィルムのフィッシュアイの測定結果は、下記表3に示す。
【0095】
[実施例4]
梱包袋101として外袋104及び内袋105を有する、日本マタイ株式会社製フレキシブルコンテナを用いた。外袋104はポリプロピレン製、円柱型、底面:直径1100mm、高さ:1090mmであり、厚さは0.50~1.50mmであり、容量は1030Lであった。内袋105は低密度ポリエチレン製、厚さは0.05mm、横:1800mm、高さ:2800mmの筒状フィルムであり、容量は2890Lであった。斯かる梱包袋101に、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2、高圧法低密度ポリエチレン、25kg)を充填し、樹脂充填袋を得た。得られた樹脂充填袋では、ガスの体積が1003Lであり、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2)の体積が27Lであり、ガスの体積に対するポリエチレン系樹脂(樹脂2)の体積の比率は0.03であった。また、プロテクトフィルムのフィッシュアイの測定結果は、下記表3に示す。
【0096】
[実施例5]
梱包袋101として外袋104及び内袋105を有する、メディアインターナショナル社製フレキシブルコンテナを用いた。外袋104はポリプロピレン製、円柱型、底面:直径1150mm、高さ:1250mmであり、厚さは0.50~1.50mmであり、容量は1300Lであった。内袋105は低密度ポリエチレン製、厚さは0.07mm、横:2000mm、高さ:3600mmの筒状フィルムであり、容量は4580Lであった。斯かる梱包袋101に、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2、高圧法低密度ポリエチレン、25kg)を充填し、樹脂充填袋を得た。得られた樹脂充填袋では、ガスの体積が1273Lであり、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2)の体積が27Lであり、ガスの体積に対するポリエチレン系樹脂(樹脂2)の体積の比率は0.02であった。また、プロテクトフィルムのフィッシュアイの測定結果は、下記表3に示す。
【0097】
[比較例3]
梱包袋101として太陽工業株式会社製フレキシブルコンテナのみを用いた。当該フレキシブルコンテナはポリプロピレン製、角型、底面:縦1000mm×横1300mm、高さ:1300mm、厚さは0.50~1.50mm、容量は1650Lであった。斯かる梱包袋101に、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2、高圧法低密度ポリエチレン、25kg)を充填し、樹脂充填袋を得た。得られた樹脂充填袋では、ガスの体積が1623Lであり、ペレット状のポリエチレン系樹脂(樹脂2)の体積が27Lであり、ガスの体積に対するポリエチレン系樹脂(樹脂2)の体積の比率は0.02であった。また、プロテクトフィルムのフィッシュアイの測定結果は、下記表3に示す。
【0098】
【0099】
<まとめ>
表1から、実施例1は、比較例1よりもフィッシュアイが少ないことが認められる。表2から、実施例2は、比較例2よりもフィッシュアイが少ないことが認められる。表3から、実施例3、4および5は、比較例3よりもフィッシュアイが少ないことが認められる。つまり、本発明のように、外袋104がフレキシブルコンテナであり、且つ、内袋105がポリオレフィン系樹脂を材料とする袋である梱包袋101を用いることで、プロテクトフィルムにフィッシュアイが生じるのを抑制することができる。
1…移送配管、2…移送配管、3、4、7、8…開閉弁(弁)、5、6…導入管、9、10…ガスタンク、11…気相重合反応器、12…ホッパー(容器)、13…コンプレッサー、14…熱交換器、15…循環ガスライン、16…ガス分散板、20…気相重合装置、21…一次圧縮機前段、22…一次圧縮機後段、23…二次圧縮機、24…高圧重合反応器、25…高圧分離器、26…未反応高圧エチレン配管、27…ポリエチレン抜出し配管、28…低圧分離器、29…未反応低圧エチレン配管、30…ポリエチレン抜出し配管、31…高圧重合装置、101…梱包袋、102…充填部、103…閉塞部、104…外袋、105…内袋、106…本体部、107…吊り紐部、108…側壁部、109…開口部、110…底部、111…開口部