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  • 特開-機器、情報処理方法及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023069422
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】機器、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20230511BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20230511BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20230511BHJP
【FI】
G06F3/0481
H04N1/00 350
B41J29/38 701
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021181259
(22)【出願日】2021-11-05
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】吉川 尚貴
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061HJ07
2C061HK11
2C061HN04
2C061HN15
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB42
5C062AC05
5C062AC15
5C062AC22
5E555AA30
5E555BA27
5E555BB27
5E555BC13
5E555DB16
5E555DB21
5E555DB41
5E555DC11
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】機器に対する設定作業の負担を軽減すること。
【解決手段】機器は、複数の設定項目のうちのいずれかの設定項目に対して初期値を設定する設定部と、前記初期値が設定された設定項目と、前記初期値が設定されていない設定項目とを区別して、前記設定項目に対する設定値を受け付けるための画面を表示する画面表示部と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の設定項目のうちのいずれかの設定項目に対して初期値を設定する設定部と、
前記初期値が設定された設定項目と、前記初期値が設定されていない設定項目とを区別して、前記設定項目に対する設定値を受け付けるための画面を表示する画面表示部と、
を有することを特徴とする機器。
【請求項2】
前記設定部は、前記いずれかの設定項目のそれぞれについて前記初期値からの値の変更の要否に関する設定を受け付け、
前記画面表示部は、前記いずれかの設定項目のうち前記初期値からの値の変更が不要であることが設定された設定項目に対する設定値を受け付けるための画面は表示しない、
ことを特徴とする請求項1記載の機器。
【請求項3】
前記画面を介していずれかの設定項目の前記初期値が変更された場合に、当該初期値が変更されたことを示す情報を記録する記録部、
を有することを特徴とする請求項1又は2記載の機器。
【請求項4】
複数の設定項目のうちのいずれかの設定項目に対して初期値を設定する設定手順と、
前記初期値が設定された設定項目と、前記初期値が設定されていない設定項目とを区別して、前記設定項目に対する設定値を受け付けるための画面を表示する画面表示手順と
を機器が実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
複数の設定項目のうちのいずれかの設定項目に対して初期値を設定する設定手順と、
前記初期値が設定された設定項目と、前記初期値が設定されていない設定項目とを区別して、前記設定項目に対する設定値を受け付けるための画面を表示する画面表示手順と
を機器に実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置等の機器がユーザの元に届いて使用できるようになるまでには、工場での組み立て時、各地域の倉庫への搬入時、エンジニアによる設置時、ユーザの初回操作時などの各工程で機器に対する初期設定が必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、各工程でどのような設定が行われるかは地域等によって異なるため、ユーザの初回操作時には、ユーザ自身が設定すべき設定項目をユーザが判別するのが困難であった。その結果、ユーザによる機器に対する設定作業が煩雑になるという問題が有った。
【0004】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、機器に対する設定作業の負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで上記課題を解決するため、機器は、複数の設定項目のうちのいずれかの設定項目に対して初期値を設定する設定部と、前記初期値が設定された設定項目と、前記初期値が設定されていない設定項目とを区別して、前記設定項目に対する設定値を受け付けるための画面を表示する画面表示部と、を有する。
【発明の効果】
【0006】
機器に対する設定作業の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施の形態における画像形成装置10のハードウェア構成例を示す図である。
図2】本発明の実施の形態における画像形成装置10の機能構成例を示す図である。
図3】前工程における設定に関して画像形成装置10が実行する処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。
図4】初期値設定画面の一例を示す図である。
図5】設定管理情報記憶部133の構成例を示す図である。
図6】各前工程において初期値が設定される設定項目の一例を示す図である。
図7】ユーザによる初回操作時における設定に関して画像形成装置10が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
図8】ユーザによる初回設定時における画像形成装置10の画面遷移の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態における画像形成装置10のハードウェア構成例を示す図である。図1において、画像形成装置10は、コントローラ11、スキャナ12、プリンタ13、モデム14、操作パネル15、ネットワークインタフェース16、及びSDカードスロット17等のハードウェアを有する。
【0009】
コントローラ11は、CPU111、RAM112、ROM113、HDD114、及びNVRAM115等を有する。ROM113には、各種のプログラムやプログラムによって利用されるデータ等が記憶されている。RAM112は、プログラムをロードするための記憶領域や、ロードされたプログラムのワーク領域等として用いられる。CPU111は、RAM112にロードされたプログラムを処理することにより、各種の機能を実現する。HDD114には、プログラムやプログラムが利用する各種のデータ等が記憶される。NVRAM115には、各種の設定情報等が記憶される。
【0010】
スキャナ12は、原稿より画像データを読み取るためのハードウェア(画像読取手段)である。プリンタ13は、印刷データを印刷用紙に印刷するためのハードウェア(印刷手段)である。モデム14は、電話回線に接続するためのハードウェアであり、FAX通信による画像データの送受信を実行するために用いられる。操作パネル15は、ユーザからの入力の受け付けを行うためのボタン等の入力手段や、液晶パネル等の表示手段等を備えた情報処理端末である。例えば、タブレット端末が操作パネル15として用いられてもよい。液晶パネルは、タッチパネル機能を有していてもよい。この場合、当該液晶パネルは、入力手段の機能をも兼ねる。ネットワークインタフェース16は、LAN等のネットワーク(有線又は無線の別は問わない。)に接続するためのハードウェアである。SDカードスロット17は、SDカード80に記憶されたプログラムを読み取るために利用される。すなわち、画像形成装置10では、ROM113に記憶されたプログラムだけでなく、SDカード80に記憶されたプログラムもRAM112にロードされ、実行されうる。なお、他の記録媒体(例えば、CD-ROM又はUSB(Universal Serial Bus)メモリ等)によってSDカード80が代替されてもよい。すなわち、SDカード80の位置付けに相当する記録媒体の種類は、所定のものに限定されない。この場合、SDカードスロット17は、記録媒体の種類に応じたハードウェアによって代替されればよい。
【0011】
図2は、本発明の実施の形態における画像形成装置10の機能構成例を示す図である。図2において、コントローラ11は、本体設定記憶部131を有する。本体設定記憶部131は、例えば、HDD114又はNVRAM115等を用いて実現可能である。
【0012】
操作パネル15は、初期設定部121、情報通信部122、設定管理部123及び画面表示部124等を有する。これら各部は、操作パネル15にインストールされた1以上のプログラムが、操作パネル15のCPU1に実行させる処理により実現される。操作パネル15は、また、パネル設定記憶部132及び設定管理情報記憶部133を有する。これら各記憶部は、操作パネル15が有する補助記憶装置を用いて実現可能である。
【0013】
本体設定記憶部131は、コントローラ11(画像形成装置10の本体側)に関する設定項目(以下、「本体設定項目」という。)ごとに設定値を記憶する。
【0014】
情報通信部122は、情報通信部122はコントローラ11と非同期通信によって、本体設定記憶部131における設定項目に対する設定値の設定(初期設定又は更新)を検知する。情報通信部122は、いずれかの設定項目の設定を検知すると、当該設定項目のID(以下、「項目ID」という。)と当該設定項目に対して設定された設定値とを設定管理部123へ通知する。
【0015】
パネル設定記憶部132は、操作パネル15に関する設定項目(以下、「パネル設定項目」という。)ごとに設定値を記憶する。
【0016】
設定管理部123は、パネル設定記憶部132における設定項目に対する設定値の設定(初期設定又は更新)を検知する。設定管理部123は、当該設定項目の設定を検知すると、当該設定に関する管理情報(以下、「設定管理情報」という。)を設定管理情報記憶部133に記録する。設定管理部123は、また、情報通信部122からの通知に応じ、当該通知に斯かる設定に関する設定管理情報を設定管理情報記憶部133に記録する。
【0017】
設定管理情報記憶部133は、設定項目ごとに、設定管理情報を記憶する。
【0018】
画面表示部124は、設定項目に対する値の設定をユーザに実行させる画面を表示する。この際、画面表示部124は、設定管理情報記憶部133が記憶する設定管理情報に基づいて、当該ユーザによる作業負担が軽減されるように当該画面を表示する。具体的には、画面表示部124は、初期値が設定された設定項目と、初期値が設定されていない設定項目とを区別して当該画面を表示する。
【0019】
以下、画像形成装置10が実行する処理手順について説明する。図3は、前工程における設定に関して画像形成装置10が実行する処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。ここで、前工程とは、画像形成装置10の納入先のユーザによる初回操作時(以下、当該初回操作時を「ユーザ工程」という。)より前において、画像形成装置10に対して設定が行われる工程をいう。前工程の一例として、工場での組み立て時、各地域の倉庫への搬入時、エンジニアによる設置時等が挙げられる。これら前工程においては、当該前工程において設定が必要とされている設定項目に対して初期値が設定される。以下、前工程において画像形成装置10に対する設定作業を行う者を「作業者」という。
【0020】
ステップS100において、初期設定部121は、初期値設定画面を介して本体側の設定項目に関する初期値の設定を受け付ける。初期値設定画面は、前工程において初期値の設定を受け付けるための画面であり、例えば、操作パネル15又は画像形成装置10と通信可能に接続された端末に初期設定部121が表示する。
【0021】
図4は、初期値設定画面の一例を示す図である。図4が示すように、初期値設定画面510は、設定項目ごとに、初期値と設定完了フラグとの入力が可能な画面である。設定完了フラグとは、設定が完了したか否か(以降の工程における設定の要否)を示す情報である。設定完了フラグがチェックされた(設定完了フラグがtrueである)設定項目は、設定が完了したこと(以降の前工程又はユーザ工程における設定変更が不要であること)を示す。設定完了フラグがチェックされていない(設定完了フラグがfalseである)設定項目は、設定が必ずしも完了又は確定していないこと(以降の前工程又はユーザ工程における設定変更が行われてもよい(設定変更が可能である)こと)を示す。
【0022】
作業者は、自らが担当する前工程において設定すべき設定項目に対して初期値を設定する。初期値を設定した設定項目のうち設定が完了した(以降の前工程又はユーザ工程における設定変更が不要な)設定項目が有る場合、作業者は、当該設定項目に対する設定完了フラグをチェックする(ONにする)。換言すれば、初期値を設定した設定項目のうち以降の前工程又はユーザ工程における設定変更が必要な設定項目の設定完了フラグはfalseのままの状態とされる。
【0023】
続いて、初期設定部121は、初期値が設定され本体設定項目について、当該本体設定項目の項目IDに対応付けて、当該本体設定項目に対して設定された初期値、及び当該本体設定項目に対して設定された設定完了フラグ等を含む設定情報を本体設定記憶部131に記録する(S111)。
【0024】
情報通信部122は、例えば、本体設定記憶部131に対する更新イベントの発生の検知に応じて、設定が行われた本体設定項目の項目ID、初期値及び設定完了フラグを本体設定記憶部131から取得する(S112)。続いて、情報通信部122は、取得した項目ID、初期値及び設定完了フラグを設定管理部123へ通知する(S113)。設定管理部123は、通知された項目IDに対応付けて、初期値及び設定完了フラグと、設定日時及び設定者情報とを設定管理情報記憶部133に記録する(S114)。
【0025】
図5は、設定管理情報記憶部133の構成例を示す図である。図5が示すように設定管理情報記憶部133は、全ての設定項目ごとに、項目ID、設定値、設定日時、設定者情報及び設定完了フラグ等を含む設定管理情報を記憶可能な構成を有する。
【0026】
項目IDは、全ての設定項目に対して予め記憶されている。すなわち、設定管理情報記憶部133の初期状態は、全ての設定項目の項目IDごとに、空のレコードを含む。設定値は、ここでは初期値である。設定日時は、設定が行われた日時である。例えば、現在日時が設定日時として記録されてもよい。設定者情報は、設定を行った者の識別情報である。例えば、現在の作業者のログイン情報から設定者情報が特定されてもよい。
【0027】
一方、初期値が設定されパネル設定項目について、初期設定部121は、当該パネル設定項目の項目IDに対応付けて、当該パネル設定項目に対して設定された初期値、及び当該パネル設定項目に対して設定された設定完了フラグ等を含む設定情報をパネル設定記憶部132に記録する(S121)。
【0028】
設定管理部123は、例えば、パネル設定記憶部132に対する更新イベントの発生の検知に応じて、設定が行われたパネル設定項目の項目ID、初期値及び設定完了フラグをパネル設定記憶部132から取得する(S122)。設定管理部123は、取得した項目ID、初期値及び設定完了フラグと、設定日時及び設定者情報とを含む設定管理情報を設定管理情報記憶部133に記録する(S123)。
【0029】
なお、本体設定項目とパネル設定項目とは、作業者によって別々に設定されてもよい。この場合、コントローラ11も初期設定部121を有してもよい。すなわち、ステップS111は、コントローラ11が有する初期設定部121が有してもよい。
【0030】
ところで、前工程においては、必ずしも全ての設定項目に対して設定が行われるとは限らない。例えば、図6は、各前工程において初期値が設定される設定項目の一例を示す図である。
【0031】
図6では、画像形成装置10の利用開始時までに設定が必要とされる設定項目が、時刻設定、日付設定、地域設定、ファームウェア自動更新設定、IPアドレス設定及びプロキシ設定である例が示されている。
【0032】
図6では、工場組み立て時には、地域設定が行われる例が示されている。したがって、この場合、工場組み立て時においては、地域設定について図3の処理手順が実行され、地域設定に対する設定管理情報が設定管理情報記憶部133に記録される。
【0033】
また、倉庫搬入時においては、時刻設定、日付設定及び地域設定について図3の処理手順が実行され、これらの設定項目に関する設定管理情報が設定管理情報記憶部133に記録される。
【0034】
更に、エンジニア設置時においては、時刻設定、日付設定、地域設定及びファームウェア自動更新設定について図3の処理手順が実行され、これらの設定項目に関する設定管理情報が設定管理情報記憶部133に記録される。
【0035】
なお、或る前工程より前の前工程と同じ設定項目に対して設定が行われる場合、前の前工程において記録された設定管理情報は、当該或る前工程において記録される設定管理情報によって上書きされてよい。
【0036】
次に、ユーザの元に画像形成装置10が届き、ユーザによる初回操作時における設定に関して画像形成装置10が実行する処理手順を説明する。図7は、ユーザによる初回操作時における設定に関して画像形成装置10が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。また、図8は、ユーザによる初回設定時における画像形成装置10の画面遷移の一例を示す図である。
【0037】
ユーザによる所定の操作に応じ、画面表示部124は、前工程において設定が行われた設定項目の設定管理情報の一覧を設定管理情報記憶部133から取得する(S201)。該当する設定管理情報は、設定日時及び設定者に値が記録されている設定管理情報である。
【0038】
この際、画面表示部124は、例えば、図8が示す進捗画面520を操作パネル15に表示してもよい。
【0039】
続いて、画面表示部124は、取得した設定管理情報の一覧から、設定完了フラグがtrueである設定管理情報(すなわち、ユーザによる設定変更が不要である設定項目に係る設定管理情報)を除去する(S202)。以下、設定完了フラグがtrueである設定管理情報が除去された設定管理情報の一覧を、「設定変更可能一覧」という。
【0040】
続いて、画面表示部124は、設定変更可能一覧に係る設定項目(以下、「設定変更可能項目」という。)ごとに、項目名及び初期値を含む設定確認画面530(図8)を表示する(S203)。設定確認画面530においては、各設定変更可能項目について初期値からの設定値の変更が可能とされている。ここで、設定変更可能項目は、前工程においてユーザによる設定変更が不要であると判定された設定項目以外の設定項目である。換言すれば、前工程においてユーザによる設定が不要であると判定された設定項目は、設定確認画面530に表示されない。その結果、当該設定項目の設定値をユーザが誤って変更することを防いだり、ユーザによる初回操作時の設定作業を簡略化したりすることができる。
【0041】
ユーザが設定変更を行わずにOKボタン531を押下すると(S204でNo)、ステップS206へ進む。
【0042】
一方、ユーザがいずれかの設定変更可能項目の設定値を変更した場合(S204でYes)、画面表示部124は、設定値が変更された設定変更可能項目の項目IDと、変更後の設定値とを設定管理部123へ通知する。図8では、地域設定が変更されている例が示されている。設定管理部123は、当該項目IDに係る設定項目がパネル設定項目であればパネル設定項目記憶部において当該項目IDに対応付けられて記憶されている設定値を変更する(S205)。又は、当該項目IDに係る設定項目が本体設定項目であれば本体設定項目記憶部において当該項目IDに対応付けられて記憶されている設定値を変更する(S205)。ステップS205に続いてステップS206へ進む。
【0043】
ステップS206において、画面表示部124は、前工程において設定済みではない(設定値、設定日時、設定者が記録されていない)設定管理情報の一覧を設定管理情報記憶部133から取得する。
【0044】
続いて、画面表示部124は、当該一覧に係る各設定項目に対する設定値の入力をユーザから受け付ける(S207)。例えば、図8では、当該設定項目の一つであるIPアドレス設定の設定画面540の表示例が示されている。すなわち、画面表示部124は、当該一覧に係る設定項目ごとに順番に設定画面を表示し、当該設定項目の設定値の入力を受け付ける。又は、画面表示部124は、当該一覧に係る全ての設定項目に対して設定値の入力を受け付けるための一つの設定画面を表示してもよい。
【0045】
続いて、画面表示部124は、ステップS207において入力された設定値を設定管理部123等を介してパネル設定記憶部132又は本体設定記憶部131へ反映(登録)する(S208)。
【0046】
なお、設定管理部123は、ステップS205やステップS208において設定が行われた設定項目についても、それぞれのタイミングにおいて、設定が行われた設定項目に関する設定管理情報を設定管理情報記憶部133に記録する。この場合、設定者にはユーザの識別情報が記録される。ステップS205において記録される設定管理情報は、初期値が変更されたことを示す情報である。したがって、例えば、ユーザの初回操作時の設定変更によって不具合が発生した場合、設定管理情報の設定者及び設定日時から、ユーザ初回操作時に設定変更された設定項目を絞ることができ、効率的に原因を解析することができる。
【0047】
上述したように、本実施の形態によれば、前工程において設定済みの設定項目と、そうでない設定項目とが区別されて(設定確認画面530と設定画面540等とで区別されて)表示される。したがって、ユーザは、前工程において設定済みの設定項目については、自らが設定する必要は無いことを認識することができ、前工程において設定済みでない設定項目についてのみ設定作業を行えばよいことを認識することができる。その結果、画像形成装置10に対する設定作業の負担を軽減することができる。
【0048】
なお、設定対象の機器は画像形成装置10以外の機器であってもよい。例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等の機器に関して本実施の形態が適用されてもよい。
【0049】
また、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0050】
なお、本実施の形態において、画像形成装置10は、機器の一例である。初期設定部121は、設定部の一例である。設定管理部123は、記録部の一例である。
【0051】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0052】
10 画像形成装置
11 コントローラ
12 スキャナ
13 プリンタ
14 モデム
15 操作パネル
16 ネットワークインタフェース
17 SDカードスロット
80 SDカード
111 CPU
112 RAM
113 ROM
114 HDD
115 NVRAM
121 初期設定部
122 情報通信部
123 設定管理部
124 画面表示部
131 本体設定記憶部
132 パネル設定記憶部
133 設定管理情報記憶部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0053】
【特許文献1】特開2020-123235号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8