(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007137
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】成膜方法及び成膜装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/316 20060101AFI20230111BHJP
H01L 21/302 20060101ALI20230111BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20230111BHJP
H01L 21/306 20060101ALI20230111BHJP
H01L 21/318 20060101ALI20230111BHJP
C23C 14/04 20060101ALI20230111BHJP
C23C 14/12 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
H01L21/316 X
H01L21/302 201A
H01L21/31 B
H01L21/306 N
H01L21/318 B
C23C14/04 Z
C23C14/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021110190
(22)【出願日】2021-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】布瀬 暁志
【テーマコード(参考)】
4K029
5F004
5F043
5F045
5F058
【Fターム(参考)】
4K029AA01
4K029AA24
4K029BA44
4K029BA62
4K029BB03
4K029BD01
4K029CA01
4K029DB21
4K029FA04
4K029HA05
5F004BA19
5F004DA00
5F004DB23
5F004EA17
5F004EA34
5F043AA40
5F043BB30
5F043DD18
5F043EE01
5F045AA15
5F045AA18
5F045AB31
5F045AB32
5F045AB33
5F045AC08
5F045EE19
5F058BC02
5F058BC03
5F058BC08
5F058BE03
5F058BE04
5F058BF07
5F058BF17
5F058BF27
5F058BF29
5F058BF37
(57)【要約】
【課題】対象膜の形成を阻害する有機膜を所望の領域に精度良く形成する、技術を提供する。
【解決手段】成膜方法は、下記(A)~(D)を含む。(A)第1膜が露出する第1領域と、前記第1膜とは異なる材料で形成される第2膜が露出する第2領域とを表面に有する基板を準備する。(B)前記基板の前記表面に対して有機化合物を供給し、前記第1領域と前記第2領域の両方に有機膜を形成する。(C)前記第1領域と前記第2領域のうち前記第1領域から選択的に前記有機膜を除去する。(D)前記第2領域に残る前記有機膜を用い、前記第1領域と前記第2領域のうち前記第1領域に選択的に第1対象膜を形成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1膜が露出する第1領域と、前記第1膜とは異なる材料で形成される第2膜が露出する第2領域とを表面に有する基板を準備することと、
前記基板の前記表面に対して有機化合物を供給し、前記第1領域と前記第2領域の両方に有機膜を形成することと、
前記第1領域と前記第2領域のうち前記第1領域から選択的に前記有機膜を除去することと、
前記第2領域に残る前記有機膜を用い、前記第1領域と前記第2領域のうち前記第1領域に選択的に第1対象膜を形成することと、
を含む、成膜方法。
【請求項2】
前記有機化合物は、直鎖を含み、前記直鎖の末端に、前記第1膜と前記第2膜の両方に化学吸着する官能基を含む、請求項1に記載の成膜方法。
【請求項3】
前記直鎖は、炭化水素基、又は炭化水素基の少なくとも一部の水素原子をフッ素原子に置き換えた置換基である、請求項2に記載の成膜方法。
【請求項4】
前記官能基は、アリル基である、請求項2又は3に記載の成膜方法。
【請求項5】
前記有機膜を介して前記第1膜と前記第2膜のうち前記第1膜を選択的にエッチングすることで、前記第1領域から選択的に前記有機膜を除去する、請求項1~4のいずれか1項に記載の成膜方法。
【請求項6】
ハロゲン元素を含むエッチャントで、前記第1膜を選択的にエッチングする、請求項5に記載の成膜方法。
【請求項7】
前記エッチャントは、NH4Fを含む、請求項6に記載の成膜方法。
【請求項8】
前記第1膜と前記有機膜の結合、及び前記第2膜と前記有機膜の結合のうち、前記第1膜と前記有機膜の結合を選択的に切断することで、前記第1領域から選択的に前記有機膜を除去する、請求項1~4のいずれか1項に記載の成膜方法。
【請求項9】
前記有機膜を溶解する溶剤とアルコールを含む洗浄剤で、前記有機膜と前記第1膜の結合を選択的に切断する、請求項8に記載の成膜方法。
【請求項10】
前記アルコールは、IPA及びエタノールの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の成膜方法。
【請求項11】
前記第1膜は金属膜であって且つ前記第2膜は誘電体膜であるか、又は前記第1膜は誘電体膜であって且つ前記第2膜は金属膜である、請求項1~10のいずれか1項に記載の成膜方法。
【請求項12】
前記金属膜は、Cu膜、Co膜、Ru膜、又はW膜である、請求項11に記載の成膜方法。
【請求項13】
前記誘電体膜は、SiO膜、SiN膜、SiOC膜、SiON膜、又はSiOCN膜である、請求項11又は12に記載の成膜方法。
【請求項14】
第1膜が露出する第1領域と、前記第1膜とは異なる材料で形成される第2膜が露出する第2領域とを表面に有する基板を処理する成膜装置であって、
前記基板の前記表面に対して有機化合物を供給し、前記第1領域と前記第2領域の両方に有機膜を形成する第1処理部と、
前記第1領域と前記第2領域のうち前記第1領域から選択的に前記有機膜を除去する第2処理部と、
前記第2領域に残る前記有機膜を用い、前記第1領域と前記第2領域のうち前記第1領域に選択的に対象膜を形成する第3処理部と、
を備える、成膜装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、成膜方法及び成膜装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の成膜方法は、下記(1)~(5)を含む。(1)第1の基板領域と、第1の基板領域とは異なる材料で形成された少なくとも2種類の表面を有する第2の基板領域とを有する基板を準備する。(2)第2の基板領域の表面に選択的に中間膜を形成する。(3)中間膜の表面に選択的に第1の自己組織化単分子膜を吸着させる。(4)第1の基板領域の表面に選択的に対象膜を形成する。(5)対象膜の形成後、第1の自己組織化単分子膜と中間膜をエッチングで除去する。
【0003】
特許文献2に記載の成膜方法は、下記(1)~(2)を含む。(1)材料が異なる第1表面と第2表面のうち第1表面上にパッシベーション層を気相反応物質から選択的に形成する。第1表面は金属で形成され、第2表面は誘電体で形成される。(2)第1表面上に形成されたパッシベーション層を用いて、第2表面上に対象の層を気相反応物質から選択的に堆積する。対象の層の材料は、パッシベーション層の表面にも堆積し得るが、パッシベーション層の表面をエッチングすることで、リフトオフによって除去し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許2020-2452号公報
【特許文献2】特開2018-137435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の一態様は、対象膜の形成を阻害する有機膜を所望の領域に精度良く形成する、技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の成膜方法は、下記(A)~(D)を含む。(A)第1膜が露出する第1領域と、前記第1膜とは異なる材料で形成される第2膜が露出する第2領域とを表面に有する基板を準備する。(B)前記基板の前記表面に対して有機化合物を供給し、前記第1領域と前記第2領域の両方に有機膜を形成する。(C)前記第1領域と前記第2領域のうち前記第1領域から選択的に前記有機膜を除去する。(D)前記第2領域に残る前記有機膜を用い、前記第1領域と前記第2領域のうち前記第1領域に選択的に第1対象膜を形成する。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、対象膜の形成を阻害する有機膜を所望の領域に精度良く形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る成膜方法を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、一実施形態に係る成膜装置を示す平面図である。
【
図10】
図10は、実験例1の各種原子の濃度分布を示す図である。
【
図11】
図11は、実験例2の各種原子の濃度分布を示す図である。
【
図12】
図12は、実験例3の各種原子の濃度分布を示す図である。
【
図13】
図13は、実験例4の各種原子の濃度分布を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。
【0010】
[成膜方法]
先ず、
図1~
図7を参照して、本実施形態に係る成膜方法について説明する。成膜方法は、例えば
図1に示すステップS1~S7を含む。なお、成膜方法は、少なくともステップS1、S3~S5を含めばよく、例えばステップS2、S6~S7を含まなくてもよい。成膜方法は、
図1に示すステップS1~S7以外のステップを含んでもよい。
【0011】
図1のステップS1は、
図2に示すように、基板1を準備することを含む。基板1は、その表面に、第1膜11が露出する第1領域A1と、第2膜12が露出する第2領域A2とを有する。第2膜12は、第1膜11とは異なる材料で形成される。第1膜11と第2膜12は、下地基板10の上に形成される。下地基板10は、シリコンウェハ、又は化合物半導体ウェハである。化合物半導体ウェハは、例えばGaAsウェハ、SiCウェハ、GaNウェハ、又はInPウェハである。
【0012】
第1膜11は、例えば誘電体膜である。誘電体膜と下地基板10の間に、導電膜などが形成されてもよい。誘電体膜は、例えば層間絶縁膜である。層間絶縁膜は、好ましくは低誘電率(Low-k)膜である。誘電体膜は、特に限定されないが、例えばSiO膜、SiN膜、SiOC膜、SiON膜、又はSiOCN膜である。ここで、SiO膜とは、シリコン(Si)と酸素(O)を含む膜という意味である。SiO膜におけるSiとOの原子比は1:1には限定されない。SiN膜、SiOC膜、SiON膜、及びSiOCN膜について同様である。
【0013】
第2膜12は、上記の通り、第1膜11とは異なる材料で形成される。第2膜12は、例えば金属膜である。金属膜は、特に限定されないが、例えば、Cu膜、Co膜、Ru膜、又はW膜である。なお、本実施形態では第1膜11が誘電体膜であって且つ第2膜12が金属膜であるが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、第1膜11が金属膜であって且つ第2膜12が誘電体膜であってもよい。
【0014】
第1領域A1と第2領域A2とは、基板1の板厚方向片側(例えば、表面側)に設けられる。第1領域A1の数、及び第2領域A2の数は、特に限定されない。また、第1領域A1と第2領域A2は、
図2では隣接しているが、離れていてもよい。
【0015】
なお、基板1は、その表面に、不図示の第3領域を有してもよい。第3領域は、例えばバリア膜が露出する領域である。バリア膜は、金属膜と誘電体膜の間に形成され、金属膜から誘電体膜への金属拡散を抑制する。バリア膜は、特に限定されないが、例えば、TaN膜、又はTiN膜である。ここで、TaN膜とは、タンタル(Ta)と窒素(N)を含む膜という意味である。TaN膜におけるTaとNの原子比は1:1には限定されない。TiN膜についても同様である。
【0016】
基板1は、その表面に、不図示の第4領域を更に有してもよい。第4領域は、例えばライナー膜が露出する領域である。ライナー膜は、バリア膜の上に形成され、金属膜の形成を支援する。金属膜は、ライナー膜の上に形成される。ライナー膜は、特に限定されないが、例えば、Co膜、又はRu膜である。
【0017】
図1のステップS2は、基板1の表面をクリーニングすることを含む。例えば、ステップS2は、基板1の表面に対してH
2ガスなどの還元性ガスを供給し、基板1の表面に形成される自然酸化膜を除去することを含む。自然酸化膜は、例えば金属膜の表面に形成されたものである。還元性ガスは、プラズマ化されてもよい。また、還元性ガスは、Arガスなどの希ガスと混合して用いられてもよい。
【0018】
ステップS2は、基板1の表面に対して酸素ガスを供給すると共に、基板1の表面に対して紫外線を照射することを含んでもよい。紫外線の照射によってオゾンが生成される。オゾンは、基板1の表面に付着した有機物をアッシングする。また、オゾンは、金属膜の表面を適度に酸化する。予め自然酸化膜を除去しておけば、紫外線の照射によって酸素原子の密度が所望の密度になる。その結果、後述のステップS3において、金属膜の表面に緻密な有機膜13を形成できる。
【0019】
図1のステップS3は、基板1の表面に対して有機化合物を供給し、
図3に示すように、第1領域A1と第2領域A2の両方に有機膜13を形成する。有機膜13を形成する方法は、物理蒸着(Physical Vapor Deposition:PVD)法、化学蒸着(Chemical Vapor Deposition:CVD)法、又は原子層堆積(Atomoic Layer Deposition:ALD)法である。有機化合物の分子量が大きい場合、物理蒸着法を用いることが好ましい。
【0020】
有機化合物は、例えば、直鎖を含み、直鎖の末端に第1膜11と第2膜12の両方に化学吸着する官能基を含む。有機化合物の直鎖は、例えば、炭化水素基、又は炭化水素基の少なくとも一部の水素原子をフッ素原子に置き換えた置換基である。官能基は、例えば、アリル基又はビニル基である。有機化合物は、直鎖から分岐する側鎖を含んでもよいが、側鎖を含まないことが好ましい。
【0021】
直鎖の末端に存在する官能基が基板1の表面と結合し、基板1の表面には多数の直鎖が並び立つ。有機膜13は、いわゆる自己組織化単分子膜(Self-Assembled Monolayer:SAM)と同様の構造を有する。但し、有機膜13は、複数の単分子が積み重なった構造を有してもよい。有機膜13は、後述するステップS4において使用される材料(下記のエッチャント又は下記の洗浄剤)を、有機膜13と第1膜11の界面まで到達させる構造であればよい。
【0022】
図1のステップS4は、
図4に示すように、第1領域A1と第2領域A2のうち第1領域A1から選択的に有機膜13を除去することを含む。第1膜11と第2膜12の材質の違いを利用して、第1領域A1から選択的に有機膜13を除去することで、有機膜13を所望の領域(第2領域A2)に精度良く形成できる。有機膜13が第2領域A2から第1領域A1にはみ出すのを抑制でき、有機膜13の第1領域A1にはみ出した部分を除去するステップを省略できる。
【0023】
例えば、ステップS4は、有機膜13を介して第1膜11と第2膜12のうち第1膜11を選択的にエッチングすることで、第1領域A1から選択的に有機膜13を除去することを含む。つまり、リフトオフで有機膜13を除去する。第1膜11が誘電体膜であって且つ第2膜12が金属膜である場合、ハロゲン元素を含むエッチャントで第1膜11を選択的にエッチングする。エッチャントは、例えばNH4Fを含む。エッチャントは、液体でも気体でもよい。つまり、エッチングは、ウェットエッチングでもドライエッチングでもよい。
【0024】
或いは、ステップS4は、第1膜11と有機膜13の結合、及び第2膜12と有機膜13の結合のうち、第1膜11と有機膜13の結合を選択的に切断することで、第1領域A1から選択的に有機膜13を除去することを含む。第1膜11が金属膜であって且つ第2膜12が誘電体膜である場合、有機膜13を溶解する溶剤とアルコールを含む洗浄剤を用いて、第1膜11と有機膜13の結合を選択的に切断する。有機膜13を溶解する溶剤は、例えばフッ素系溶剤である。アルコールは、例えば、IPA(イソプロピルアルコール)又エタノールを含む。有機膜13を溶解する溶剤にアルコールを添加することで、第1膜11と有機膜13の結合を選択的に切断できる。
【0025】
洗浄剤で第1膜11と有機膜13の結合を選択的に切断する場合、有機膜13の材料である有機化合物として、直鎖の末端にアリル基を有するものが好適である。アリル基は、金属膜と誘電体膜の両方に化学吸着するが、金属膜に比べて誘電体膜に強固に化学吸着する。金属膜と有機膜13の結合を、誘電体膜と有機膜13の結合よりも弱めることができ、ステップS4で容易に切断することができる。洗浄剤は、液体でも気体でもよい。
【0026】
ステップS4において、上記のエッチャントと上記の洗浄剤のいずれを使用するかを選択することで、金属膜上の有機膜13を除去するか、誘電体膜上の有機膜13を除去するかを選択することも可能である。
【0027】
図1のステップS5は、
図5に示すように、第2領域A2に残る有機膜13を用いて、第1領域A1と第2領域A2のうちの第1領域A1に選択的に第1対象膜14を形成することを含む。有機膜13は、第2領域A2における第1対象膜14の堆積を阻害し、第1領域A1に選択的に第1対象膜14を堆積させる。
【0028】
第1対象膜14は、例えば、誘電体膜である。ステップS1で準備した誘電体膜の上に、新たに誘電体膜を積層できる。なお、第1膜11は上記の通り金属膜であってもよく、その場合、第1対象膜14は金属膜である。ステップS1で準備した金属膜の上に、新たに金属膜を積層できる。
【0029】
第1対象膜14は、例えば酸化アルミニウム膜(AlO膜)、酸化シリコン膜(SiO膜)、窒化シリコン膜(SiN膜)、酸化ジルコニウム膜(ZrO膜)、又は酸化ハフニウム膜(HfO膜)などである。ここで、AlO膜とは、アルミニウム(Al)と酸素(O)を含む膜という意味である。AlO膜におけるAlとOの原子比は1:1には限定されない。SiO膜、SiN膜、ZrO膜、及びHfO膜について同様である。
【0030】
第1対象膜14を形成する方法は、例えば、物理蒸着(PVD)法、化学蒸着(CVD)法、又は原子層堆積(ALD)法である。第1対象膜14の材料として金属酸化物が用いられる場合、例えば、物理蒸着法が用いられる。物理蒸着法は、例えば電子ビーム蒸着を含む。また、第1対象膜14の材料として有機金属化合物が用いられる場合、例えば、CVD法又はALD法が用いられる。第1対象膜14の材料の一例を挙げてその形成方法の一例を示したが、これに限定されず、どのような方法で形成されてもよい。
【0031】
第1対象膜14をALD法で形成する場合、有機金属化合物ガスと、酸化ガス又は窒化ガスとが、基板1の表面に対して交互に供給される。例えばAlO膜をALD法で形成する場合、TMA(トリメチルアルミニウム)ガスなどの有機アルミニウム化合物ガスと、水蒸気(H2Oガス)などの酸化ガスとが、基板1の表面に対して交互に供給される。有機膜13は、疎水性を有しており、水蒸気の化学吸着を阻害することで、AlO膜の堆積を阻害する。
【0032】
図1のステップS6は、
図6に示すように、第2領域A2に残る有機膜13を除去することを含む。有機膜13を除去する方法としては、特に限定されないが、例えば、プラズマ化したガスで有機膜13を分解する方法、オゾンで有機膜13をアッシングする方法、又は有機溶剤で有機膜13を溶解する方法などが用いられる。なお、ステップS6は、ステップS5と同時に実施することも可能である。例えば、第1対象膜14の材料を用いて有機膜13をエッチングすることが考えられる。
【0033】
なお、図示しないが、ステップS3~S6は、複数回繰り返し実施されてもよい。ステップS3~S6を複数回繰り返し実施することで、第1対象膜14の膜厚を増やすことができる。
【0034】
図1のステップS7は、
図7に示すように、有機膜13が除去された第2領域A2に、第1対象膜14とは異なる材料で第2対象膜15を形成することを含む。第2対象膜15を形成する方法は、例えば、物理蒸着(PVD)法、化学蒸着(CVD)法、又は原子層堆積(ALD)法である。
【0035】
第2対象膜15は、例えば金属膜である。ステップS1で準備した金属膜の上に、新たに金属膜を積層できる。なお、第2膜12は上記の通り誘電体膜であってもよく、その場合、第2対象膜15は誘電体膜である。ステップS1で準備した誘電体膜の上に、新たに誘電体膜を積層できる。
【0036】
[成膜装置]
次に、
図8を参照して、上記の成膜方法を実施する成膜装置100について説明する。
図8に示すように、成膜装置100は、第1処理部200Aと、第2処理部200Bと、第3処理部200Cと、搬送部400と、制御部500と、を備える。第1処理部200Aは、
図1のステップS3を実施する。第2処理部200Bは、
図1のステップS4を実施する。第3処理部200Cは、
図1のステップS5を実施する。図示しないが、成膜装置100は、
図1のステップS6を実施する第4処理部200Dを備えてもよく、
図1のステップS7を実施する第5処理部を備えてもよい。第1処理部200Aと、第2処理部200Bと、第3処理部200Cとは、同様の構造を有する。従って、第1処理部200Aのみで、
図1のステップS3~S5の全てを実施することも可能である。搬送部400は、第1処理部200A、第2処理部200B、及び第3処理部200Cに対して、基板1を搬送する。制御部500は、第1処理部200A、第2処理部200B、第3処理部200C、及び搬送部400を制御する。
【0037】
搬送部400は、第1搬送室401と、第1搬送機構402とを有する。第1搬送室401の内部雰囲気は、大気雰囲気である。第1搬送室401の内部に、第1搬送機構402が設けられる。第1搬送機構402は、基板1を保持するアーム403を含み、レール404に沿って走行する。レール404は、キャリアCの配列方向に延びている。
【0038】
また、搬送部400は、第2搬送室411と、第2搬送機構412とを有する。第2搬送室411の内部雰囲気は、真空雰囲気である。第2搬送室411の内部に、第2搬送機構412が設けられる。第2搬送機構412は、基板1を保持するアーム413を含み、アーム413は、鉛直方向及び水平方向に移動可能に、且つ鉛直軸周りに回転可能に配置される。第2搬送室411には、異なるゲートバルブGを介して第1処理部200Aと第2処理部200Bと第3処理部200Cとが接続される。
【0039】
更に、搬送部400は、第1搬送室401と第2搬送室411の間に、ロードロック室421を有する。ロードロック室421の内部雰囲気は、図示しない調圧機構により真空雰囲気と大気雰囲気との間で切り換えられる。これにより、第2搬送室411の内部を常に真空雰囲気に維持できる。また、第1搬送室401から第2搬送室411にガスが流れ込むのを抑制できる。第1搬送室401とロードロック室421の間、及び第2搬送室411とロードロック室421の間には、ゲートバルブGが設けられる。
【0040】
制御部500は、例えばコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)501と、メモリなどの記憶媒体502とを有する。記憶媒体502には、成膜装置100において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部500は、記憶媒体502に記憶されたプログラムをCPU501に実行させることにより、成膜装置100の動作を制御する。制御部500は、第1処理部200Aと第2処理部200Bと第3処理部200Cと搬送部400とを制御し、上記の成膜方法を実施する。
【0041】
次に、成膜装置100の動作について説明する。先ず、第1搬送機構402が、キャリアCから基板1を取り出し、取り出した基板1をロードロック室421に搬送し、ロードロック室421から退出する。次に、ロードロック室421の内部雰囲気が大気雰囲気から真空雰囲気に切り換えられる。その後、第2搬送機構412が、ロードロック室421から基板1を取り出し、取り出した基板1を第1処理部200Aに搬送する。
【0042】
次に、第1処理部200Aが、ステップS3を実施する。その後、第2搬送機構412が、第1処理部200Aから基板1を取り出し、取り出した基板1を第2処理部200Bに搬送する。この間、基板1の周辺雰囲気を真空雰囲気に維持でき、有機膜13のブロック性能の低下を抑制できる。
【0043】
次に、第2処理部200Bが、ステップS4を実施する。その後、第2搬送機構412が、第2処理部200Bから基板1を取り出し、取り出した基板1を第3処理部200Cに搬送する。この間、基板1の周辺雰囲気を真空雰囲気に維持でき、有機膜13のブロック性能の低下を抑制できる。
【0044】
次に、第3処理部200Cが、ステップS5を実施する。続いて、制御部500は、ステップS3~S5を設定回数実施したか否かをチェックする。実施回数が設定回数に達していない場合、ステップS3~S5を再度実施する。
【0045】
次に、第2搬送機構412が、第3処理部200Cから基板1を取り出し、取り出した基板1をロードロック室421に搬送し、ロードロック室421から退出する。続いて、ロードロック室421の内部雰囲気が真空雰囲気から大気雰囲気に切り換えられる。その後、第1搬送機構402が、ロードロック室421から基板1を取り出し、取り出した基板1をキャリアCに収容する。そして、基板1の処理が終了する。
【0046】
次に、
図9を参照して、第1処理部200Aについて説明する。なお、第2処理部200B、及び第3処理部200Cは、第1処理部200Aと同様に構成されるので、図示及び説明を省略する。不図示の第4処理部、及び第5処理部も、第1処理部200Aと同様に構成されてもよい。
【0047】
第1処理部200Aは、略円筒状の気密な処理容器210を備える。処理容器210の底壁の中央部には、排気室211が設けられている。排気室211は、下方に向けて突出する例えば略円筒状の形状を備える。排気室211には、例えば排気室211の側面において、排気配管212が接続されている。
【0048】
排気配管212には、圧力制御器271を介して排気源272が接続されている。圧力制御器271は、例えばバタフライバルブなどの圧力調整バルブを備える。排気配管212は、排気源272によって処理容器210内を減圧できるように構成されている。圧力制御器271と、排気源272とで、処理容器210内のガスを排出するガス排出機構270が構成される。
【0049】
処理容器210の側面には、搬送口215が設けられている。搬送口215は、ゲートバルブGによって開閉される。処理容器210内と第2搬送室411(
図8参照)との間における基板1の搬入出は、搬送口215を介して行われる。
【0050】
処理容器210内には、基板1を保持する保持部であるステージ220が設けられている。ステージ220は、基板1の第1膜及び第2膜が形成された表面を上に向けて、基板1を水平に保持する。ステージ220は、平面視で略円形状に形成されており、支持部材221によって支持されている。ステージ220の表面には、例えば直径が300mmの基板1を載置するための略円形状の凹部222が形成されている。凹部222は、基板1の直径よりも僅かに大きい内径を有する。凹部222の深さは、例えば基板1の厚さと略同一に構成される。ステージ220は、例えば窒化アルミニウム(AlN)などのセラミックス材料により形成されている。また、ステージ220は、ニッケル(Ni)などの金属材料により形成されていてもよい。なお、凹部222の代わりにステージ220の表面の周縁部に基板1をガイドするガイドリングを設けてもよい。
【0051】
ステージ220には、例えば接地された下部電極223が埋設される。下部電極223の下方には、加熱機構224が埋設される。加熱機構224は、制御部500(
図8参照)からの制御信号に基づいて電源部(図示せず)から給電されることによって、ステージ220に載置された基板1を設定温度に加熱する。ステージ220の全体が金属によって構成されている場合には、ステージ220の全体が下部電極として機能するので、下部電極223をステージ220に埋設しなくてよい。ステージ220には、ステージ220に載置された基板1を保持して昇降するための複数本(例えば3本)の昇降ピン231が設けられている。昇降ピン231の材料は、例えばアルミナ(Al
2O
3)などのセラミックスや石英などであってよい。昇降ピン231の下端は、支持板232に取り付けられている。支持板232は、昇降軸233を介して処理容器210の外部に設けられた昇降機構234に接続されている。
【0052】
昇降機構234は、例えば排気室211の下部に設置されている。ベローズ235は、排気室211の下面に形成された昇降軸233用の開口部219と昇降機構234との間に設けられている。支持板232の形状は、ステージ220の支持部材221と干渉せずに昇降できる形状であってもよい。昇降ピン231は、昇降機構234によって、ステージ220の表面の上方と、ステージ220の表面の下方との間で、昇降自在に構成される。
【0053】
処理容器210の天壁217には、絶縁部材218を介してガス供給部240が設けられている。ガス供給部240は、上部電極を成しており、下部電極223に対向している。ガス供給部240には、整合器251を介して高周波電源252が接続されている。高周波電源252から上部電極(ガス供給部240)に450kHz~100MHzの高周波電力を供給することによって、上部電極(ガス供給部240)と下部電極223との間に高周波電界が生成され、容量結合プラズマが生成する。プラズマを生成するプラズマ生成部250は、整合器251と、高周波電源252と、を含む。なお、プラズマ生成部250は、容量結合プラズマに限らず、誘導結合プラズマなど他のプラズマを生成するものであってもよい。なお、プラズマ処理が不要である場合には、第1処理部200Aはプラズマ生成部250を備えなくてもよい。
【0054】
ガス供給部240は、中空状のガス供給室241を備える。ガス供給室241の下面には、処理容器210内へ処理ガスを分散供給するための多数の孔242が例えば均等に配置されている。ガス供給部240における例えばガス供給室241の上方には、加熱機構243が埋設されている。加熱機構243は、制御部500からの制御信号に基づいて電源部(図示せず)から給電されることによって、設定温度に加熱される。
【0055】
ガス供給室241には、ガス供給路261を介して、ガス供給機構260が接続される。ガス供給機構260は、ガス供給路261を介してガス供給室241に、
図1のステップS3~S5の少なくとも1つで用いられるガスを供給する。ガス供給機構260は、図示しないが、ガスの種類毎に、個別配管と、個別配管の途中に設けられる開閉バルブと、個別配管の途中に設けられる流量制御器とを含む。開閉バルブが個別配管を開くと、供給源からガス供給路261にガスが供給される。その供給量は流量制御器によって制御される。一方、開閉バルブが個別配管を閉じると、供給源からガス供給路261へのガスの供給が停止される。
【0056】
[実験データ]
以下、実験データについて説明する。
【0057】
<実験例1及び2>
実験例1では、PVD法で成膜した厚み100nmのCo膜を含む基板を準備した。その後、Co膜表面に対して紫外線を照射し、オゾンを生成し、オゾンでCo膜表面に付着した有機物を除去すると共に、Co膜表面における酸素密度を一定化した。
【0058】
次に、室温で、Co膜表面に有機膜をPVD法で成膜した。有機膜の材料である有機化合物としては、主鎖にパーフルオロポリエーテルを有し、主鎖の末端にアリル基を有するものを用意した。この有機化合物を、るつぼに入れて気化させ、室温のCo膜表面に蒸着させた。
【0059】
次に、真空中で、基板を230℃で30分間加熱し、Co膜表面に物理吸着した余剰の有機化合物を除去した。その結果、Co膜表面に化学吸着した有機化合物で有機膜を形成した。なお、実験例1では有機化合物の蒸着時に基板を加熱しなかったが、加熱してもよい。
【0060】
次に、NH4F水溶液(NH4F濃度40質量%)に基板を室温で1分間浸漬した。
【0061】
次に、電子ビーム蒸着法で、Al2O3を有機膜の上に供給した。その供給量は、膜厚6nmに相当する量であった。ここで、膜厚は、有機膜の代わりに、SiO2膜の上にAl2O3を供給し、エリプソメーターで測定した。Al2O3を有機膜の上に供給する際に、基板の温度は室温に設定した。
【0062】
その後、基板表面を削ることと、基板表面の組成をX線光電子分光(X-ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)法で測定することとを繰り返し実施した。XPS法で測定した各種原子の深さ方向における濃度分布を
図10に示す。
【0063】
図10から明らかなように、削った深さがD1に達するまでは、C原子及びF原子の濃度が低くなると共に、Co原子の濃度が高くなった。また、深さがD1に達した後は、C原子及びF原子の濃度がほぼ一定になると共に、Co原子の濃度がほぼ一定になった。更に、削った深さに関係なく、Al原子の濃度は低いままであった。なお、深さがD1より深くなっても、C原子及びF原子の濃度がゼロにならないのは、XPSスペクトルのバックグラウンドに起因する。
図10の各種原子の濃度分布から、NH
4F水溶液に基板を浸漬してもCo膜の上には有機膜が残存し、残存した有機膜がAl
2O
3の堆積を阻害したことが分かる。
【0064】
一方、実験例2では、Co膜の代わりにSiO
2膜を含む基板を用意した以外、実験例1と同様に基板を処理した。その後、基板表面を削ることと、基板表面の組成をXPS法で測定することとを繰り返し実施した。XPS法で測定した各種原子の深さ方向における濃度分布を
図11に示す。
【0065】
図11から明らかなように、削った深さに関係なく、Al原子、O原子、C原子、F原子、及びSi原子の濃度はほぼ一定であった。Al原子及びO原子の濃度が高く、C原子、F原子、及びSi原子の濃度が低かった。
図11の各種原子の濃度分布から、NH
4F水溶液に基板を浸漬した後はSiO
2膜の上には有機膜がほとんど残存しておらず、Al
2O
3膜が堆積したことが分かる。
【0066】
実験例1及び2の結果から、NH4F水溶液は、Co膜及びSiO2膜のうち、SiO2膜を選択的にエッチングでき、リフトオフで有機膜を特定の領域から選択的に除去できることが分かる。有機膜は、Co膜及びSiO2膜のうちCo膜のみに残存し、Al2O3の堆積を阻害する。その結果、Al2O3膜は、Co膜及びSiO2膜のうち、SiO2膜に選択的に堆積すると考えられる。
【0067】
<実験例3及び4>
実験例3では、実験例1と同様に、PVD法で成膜した厚み100nmのCo膜を含む基板を準備した。その後、Co膜表面に対して紫外線を照射し、オゾンを生成し、オゾンでCo膜表面に付着した有機物を除去すると共に、Co膜表面における酸素密度を一定化した。
【0068】
次に、室温で、Co膜表面に有機膜をPVD法で成膜した。有機膜の材料である有機化合物としては、主鎖にパーフルオロポリエーテルを有し、主鎖の末端にアリル基を有するものを用意した。この有機化合物を、るつぼに入れて気化させ、室温のCo膜表面に蒸着させた。
【0069】
次に、真空中で、基板を230℃で30分間加熱し、Co膜表面に物理吸着した余剰の有機化合物を除去した。その結果、Co膜表面に化学吸着した有機化合物で有機膜を形成した。なお、実験例3では有機化合物の蒸着時に基板を加熱しなかったが、加熱してもよい。
【0070】
次に、フッ素系溶剤(3M社製、商品名HFE7200)50質量%と、IPA50質量%と、を含む洗浄液に、基板を室温で1分間浸漬した。
【0071】
次に、電子ビーム蒸着法で、Al2O3を有機膜の上に供給した。その供給量は、膜厚6nmに相当する量であった。ここで、膜厚は、有機膜の代わりに、SiO2膜の上にAl2O3を供給し、エリプソメーターで測定した。Al2O3を有機膜の上に供給する際に、基板の温度は室温に設定した。
【0072】
その後、基板表面を削ることと、基板表面の組成をX線光電子分光(X-ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)法で測定することとを繰り返し実施した。XPS法で測定した各種原子の深さ方向における濃度分布を
図12に示す。
【0073】
図12から明らかなように、削った深さに関係なく、Al原子、O原子、C原子、F原子、及びSi原子の濃度はほぼ一定であった。また、Al原子及びO原子の濃度が高く、C原子、F原子、及びSi原子の濃度が低かった。
図12の各種原子の濃度分布から、上記の洗浄液に浸漬した後はCo膜の上には有機膜がほとんど残存しておらず、Al
2O
3膜が堆積したことが分かる。
【0074】
一方、実験例4では、Co膜の代わりにSiO
2膜を含む基板を用意した以外、実験例3と同様に基板を処理した。その後、基板表面を削ることと、基板表面の組成をXPS法で測定することとを繰り返し実施した。XPS法で測定した各種原子の深さ方向における濃度分布を
図13に示す。
【0075】
図13から明らかなように、削った深さがD2に達するまでは、C原子及びF原子の濃度が低くなると共に、Si原子及びO原子の濃度が高くなった。また、削った深さがD2に達した後は、C原子及びF原子の濃度がほぼ一定になると共に、Si原子及びO原子の濃度がほぼ一定になった。更に、削った深さに関係なく、Al原子の濃度は低いままであった。
図13の各種原子の濃度分布から、上記の洗浄液に基板を浸漬してもSiO
2膜の上には有機膜が残存し、残存した有機膜がAl
2O
3の堆積を阻害したことが分かる。
【0076】
実験例3及び4の結果から、上記の洗浄液は、Co膜と有機膜の結合、及びSiO2膜と有機膜の結合のうち、Co膜と有機膜の結合を選択的に切断でき、有機膜を特定の領域から選択的に除去できることが分かる。有機膜は、Co膜及びSiO2膜のうちSiO2膜のみに残存し、Al2O3の堆積を阻害する。その結果、Al2O3膜は、Co膜及びSiO2膜のうち、Co膜に選択的に堆積すると考えられる。
【0077】
以上、本開示に係る成膜方法及び成膜装置の実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態などに限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本開示の技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0078】
1 基板
11 第1膜
12 第2膜
13 有機膜
14 第1対象膜
A1 第1領域
A2 第2領域