(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023071505
(43)【公開日】2023-05-23
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20230516BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20230516BHJP
H01L 21/02 20060101ALI20230516BHJP
【FI】
H01L21/304 645A
H01L21/68 A
H01L21/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021184342
(22)【出願日】2021-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】中島 常長
(72)【発明者】
【氏名】寺田 尚司
(72)【発明者】
【氏名】三村 勇之
【テーマコード(参考)】
5F131
5F157
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131AA03
5F131BA37
5F131BA60
5F131BB03
5F131BB05
5F131BB14
5F131CA12
5F131DA02
5F131DA22
5F131DA42
5F131DB04
5F131DB54
5F131DB58
5F131DB76
5F131DD13
5F131HA15
5F131HA24
5F157AA03
5F157AA09
5F157BG05
5F157BG14
5F157BG15
5F157BG94
5F157CA31
5F157DA21
(57)【要約】 (修正有)
【課題】真空を破ることなく、減圧下で基板表面を改質し、減圧下で基板表面を洗浄する基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置1は、表面改質部34と、ドライ洗浄部33と、接合部36と、を備える。表面改質部34は、減圧下で基板の表面をプラズマで改質する。ドライ洗浄部は、改質することの前と後の少なくとも一方で、減圧下で基板の表面にガスクラスターを照射することで表面をドライ洗浄する。接合部36は、改質すること、ドライ洗浄することと、の後に、表面同士を向かい合わせて基板同士を接合する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
減圧下で基板の表面をプラズマで改質する表面改質部と、
前記改質することの前と後の少なくとも一方で、減圧下で前記基板の前記表面にガスクラスターを照射することで前記表面をドライ洗浄するドライ洗浄部と、
前記改質すること及び前記ドライ洗浄することの後に、前記表面同士を向かい合わせて前記基板同士を接合する接合部と、
を備える、基板処理装置。
【請求項2】
前記基板の周辺雰囲気を常圧雰囲気と減圧雰囲気とに切り替えるロードロック部と、減圧下で前記基板を搬送する減圧搬送部と、を備え、
前記減圧搬送部は、前記表面改質部と前記ドライ洗浄部と前記ロードロック部に隣接して配置され、前記表面改質部と前記ドライ洗浄部と前記ロードロック部に対して前記基板を搬送する、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記基板を収容するカセットが載置される載置部と、常圧下で前記基板を搬送する第1常圧搬送部と、前記減圧搬送部及び前記第1常圧搬送部を制御する制御部と、を備え、
前記第1常圧搬送部は、前記載置部と前記ロードロック部の間に挟んで配置され、且つ前記載置部と前記ロードロック部に隣接して配置され、
前記制御部は、前記第1常圧搬送部が前記基板を前記載置部から前記ロードロック部に搬送すること、前記減圧搬送部が前記ロードロック部から前記基板を取り出し、前記表面改質部と前記ドライ洗浄部に所望の順番で搬送し、前記ロードロック部に戻すこと、及び前記第1常圧搬送部が前記ロードロック部から前記基板を取り出すことを実施する、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
常圧下で前記基板を搬送する第2常圧搬送部と、前記第1常圧搬送部と前記第2常圧搬送部との間で前記基板を中継する第1トランジション部と、を備え、
前記制御部は、前記第1常圧搬送部が前記ロードロック部から取り出した前記基板を前記第1トランジション部に搬送すること、及び前記第2常圧搬送部が前記第1トランジション部から前記基板を取り出すことを実施する、請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記基板を収容するカセットが載置される載置部と、常圧下で前記基板を搬送する第1常圧搬送部と、常圧下で前記基板を搬送する第2常圧搬送部と、前記第1常圧搬送部と前記第2常圧搬送部との間で前記基板を中継する第1トランジション部と、前記減圧搬送部、前記第1常圧搬送部及び前記第2常圧搬送部を制御する制御部と、を備え、
前記第1常圧搬送部は、前記載置部と前記第1トランジション部の間に挟んで配置され、且つ前記載置部と前記第1トランジション部に隣接して配置され、
前記第2常圧搬送部は、前記第1トランジション部と前記ロードロック部に隣接して配置され、
前記制御部は、前記第1常圧搬送部が前記基板を前記載置部から前記第1トランジション部に搬送すること、前記第2常圧搬送部が前記第1トランジション部から前記基板を取り出し前記ロードロック部に搬送すること、前記減圧搬送部が前記ロードロック部から前記基板を取り出し、前記表面改質部と前記ドライ洗浄部に所望の順番で搬送し、前記ロードロック部に戻すこと、及び前記第2常圧搬送部が前記ロードロック部から前記基板を取り出すことを実施する、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記基板を収容するカセットが載置される載置部と、常圧下で前記基板を搬送する第1常圧搬送部と、前記第1常圧搬送部に隣接される第2トランジション部と、を備え、
前記接合部は、前記基板を搬送する内部搬送部を有し、
前記第2トランジション部は、前記第1常圧搬送部と前記内部搬送部との間で前記基板を中継する、請求項1~5のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記表面改質部と前記ドライ洗浄部は、鉛直方向に積層されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の接合システムは、基板搬送装置と、表面改質装置と、ロードロック室と、表面親水化装置と、接合装置とを備える。基板搬送装置は、第1基板および第2基板を常圧雰囲気にて搬送する。表面改質装置は、第1基板および第2基板の接合される表面を減圧雰囲気にて改質する。ロードロック室は、室内において基板搬送装置と表面改質装置との間での第1基板および第2基板の受け渡しが行われるとともに、室内の雰囲気を大気雰囲気と減圧雰囲気との間で切り替え可能とされる。表面親水化装置は、改質された第1基板および第2基板の表面を親水化する。接合装置は、親水化された第1基板と第2基板とを分子間力により接合する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の一態様は、真空を破ることなく、減圧下で基板表面を改質することと、減圧下で基板表面を洗浄することとを実施する、技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る基板処理装置は、表面改質部と、ドライ洗浄部と、接合部と、を備える。前記表面改質部は、減圧下で基板の表面をプラズマで改質する。前記ドライ洗浄部は、前記改質することの前と後の少なくとも一方で、減圧下で前記基板の前記表面にガスクラスターを照射することで前記表面をドライ洗浄する。前記接合部は、前記改質すること及び前記ドライ洗浄することの後に、前記表面同士を向かい合わせて前記基板同士を接合する。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一態様によれば、真空を破ることなく、減圧下で基板表面を改質することと、減圧下で基板表面を洗浄することとを実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る基板処理システムを示す平面図であって、
図4のI-I線に沿った断面図である。
【
図2】
図2は、一実施形態に係る基板処理システムを示す平面図であって、
図4のII-II線に沿った断面図である。
【
図3】
図3は、一実施形態に係る基板処理システムを示す平面図であって、
図2のIII-III線に沿った断面図である。
【
図4】
図4は、一実施形態に係る基板処理システムをX軸正方向側から見た図である。
【
図5】
図5は、一実施形態に係る第1基板と第2基板を示す側面図である。
【
図6】
図6は、一実施形態に係る基板処理方法を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、第1変形例に係る基板処理システムを示す平面図である。
【
図8】
図8は、第2変形例に係る基板処理システムを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。また、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は互いに垂直な方向であり、X軸方向及びY軸方向は水平方向、Z軸方向は鉛直方向である。
【0009】
本明細書において、「常圧」とは80kPa~120kPaの圧力のことであり、「減圧」とは0Pa~1kPaの圧力のことである。「常圧雰囲気」と「減圧雰囲気」の雰囲気は、大気雰囲気でもよいし、不活性雰囲気でもよい。不活性雰囲気は、窒素ガス又は希ガスを含む。希ガスは、例えばアルゴンガスである。
【0010】
先ず、
図1~
図4を参照して、一実施形態に係る基板処理システム1について説明する。基板処理システム1は、第1基板W1と第2基板W2とを接合し、重合基板Tを作製する(
図5参照)。
【0011】
第1基板W1及び第2基板W2の少なくとも1つは、例えばシリコンウェハ又は化合物半導体ウェハなどの半導体基板に複数のデバイスが形成された基板である。デバイスは、電子回路を含む。第1基板W1及び第2基板W2の1つは、デバイスが形成されていないベアウェハであってもよい。第1基板W1と第2基板W2とは、略同径を有する。化合物半導体ウェハは、特に限定されないが、例えばGaAsウェハ、SiCウェハ、GaNウェハ、又はInPウェハである。なお、半導体基板の代わりに、ガラス基板が用いられてもよい。
【0012】
第1基板W1の板面のうち、第2基板W2と接合される側の板面を「接合面W1j」と記載し、接合面W1jとは反対側の板面を「非接合面W1n」と記載する。また、第2基板W2の板面のうち、第1基板W1と接合される側の板面を「接合面W2j」と記載し、接合面W2jとは反対側の板面を「非接合面W2n」と記載する。
【0013】
図1及び
図2に示すように、基板処理システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2と処理ステーション3は、この順番で、X軸正方向に沿って並べて配置される。搬入出ステーション2と処理ステーション3は、一体的に接続される。
【0014】
搬入出ステーション2は、載置台10と、第1常圧搬送装置20とを備える。載置台10には、複数枚(例えば25枚)の基板を水平状態で収容するカセットC1、C2、C3がそれぞれ載置される。カセットC1は第1基板W1を収容するカセットであり、カセットC2は第2基板W2を収容するカセットであり、カセットC3は重合基板Tを収容するカセットである。なお、カセットC1、C2において、第1基板W1及び第2基板W2は、それぞれ接合面W1j、W2jを上面にした状態で向きを揃えて収容される。
【0015】
第1常圧搬送装置20は、常圧下で第1基板W1、第2基板W2又は重合基板Tを搬送する。第1常圧搬送装置20は、載置台10と後述するロードロック装置31の間に挟んで配置され、且つ載置台10とロードロック装置31に隣接して配置される。
【0016】
第1常圧搬送装置20は、Y軸方向に延在する搬送路20aと、この搬送路20aに沿って移動可能な搬送アーム20bと、を有する。搬送アーム20bは、Y軸方向だけではなくX軸方向にも移動可能であり、また、Z軸周りに旋回可能である。搬送アーム20bは、第1基板W1、第2基板W2又は重合基板Tを保持する。搬送アーム20bの数は、複数であってもよい。搬送アーム20bは、搬送路20aに隣接する所定の装置に第1基板W1、第2基板W2又は重合基板Tを搬送する。搬送路20aは、常圧雰囲気である。
【0017】
なお、載置台10上に載置されるカセットC1~C3の個数は、図示のものに限定されない。また、載置台10上には、カセットC1、C2、C3以外に、不具合の生じた基板を回収するためのカセット等が載置されてもよい。
【0018】
処理ステーション3には、例えば4つの処理ブロックG1~G4が設けられる。第1処理ブロックG1は、第1常圧搬送装置20に隣接して配置される。第1処理ブロックG1を挟んで第1常圧搬送装置20とは反対側(X軸正方向側)には、第2処理ブロックG2と第3処理ブロックG3と第4処理ブロックG4がこの順番でY軸負方向に沿って設けられる。なお、第1処理ブロックG1は、処理ステーション3の一部であるが、搬入出ステーション2の一部であってもよい。
【0019】
主に
図2及び
図3に示すように、第1処理ブロックG1には、例えば、ロードロック装置31と、第1トランジション装置41と、第1アライメント装置42と、第2アライメント装置43と、第2トランジション装置44と、バッファ装置45(
図1参照)と、が配置される。なお、第1処理ブロックG1における装置の配置及び数は、特に限定されない。
【0020】
図2に示すように、ロードロック装置31は、第1常圧搬送装置20と減圧搬送装置32の間に挟んで配置される。ロードロック装置31は、第1常圧搬送装置20と減圧搬送装置32に隣接しており、第1常圧搬送装置20と減圧搬送装置32との間で第1基板W1又は第2基板W2を中継するトランジション装置の役割を有する。
【0021】
ロードロック装置31は、第1基板W1又は第2基板W2の周辺雰囲気を常圧雰囲気と減圧雰囲気とに切り替える。ロードロック装置31は、ロードロック室を内部に形成する処理容器と、ロードロック室の圧力を調節する調圧機構と、を有する。ロードロック室には、第1基板W1又は第2基板W2を載置する載置台が設けられる。調圧機構は、例えば、ロードロック室のガスを排出する排気機構と、ロードロック室にガスを供給する給気機構とを有する。調圧機構は、ロードロック室の雰囲気を常圧雰囲気と減圧雰囲気とに切り替える。
【0022】
第2常圧搬送装置50と減圧搬送装置32の間にロードロック装置31を配置することで、減圧搬送装置32とドライ洗浄装置33と表面改質装置34の各々の処理室を減圧雰囲気に維持できる。減圧搬送装置32は、ロードロック装置31とドライ洗浄装置33と表面改質装置34に隣接しており、これら31、33、34に対して減圧下で第1基板W1又は第2基板W2を搬送する。
【0023】
図3に示すように、第1トランジション装置41は、第1常圧搬送装置20と後述する第2常圧搬送装置50との間で、第1基板W1、第2基板W2、又は重合基板Tを中継する。複数の第1トランジション装置41が鉛直方向に積層されてもよい。
【0024】
第1アライメント装置42は、第1基板W1を鉛直軸周りに回転することで第1基板W1の水平方向の向きを調節する。例えば、第1アライメント装置42は、第1基板W1を鉛直軸周りに回転しながら、第1基板W1のノッチを検出することで、第1基板W1のノッチを所定の方位に向ける。また、第1アライメント装置42は、第1基板W1を上下反転することで、第1基板W1の接合面W1jを下向きにする。
【0025】
第2アライメント装置43は、第2基板W2を鉛直軸周りに回転することで第2基板W2の水平方向の向きを調節する。例えば、第2アライメント装置43は、第2基板W2を鉛直軸周りに回転しながら、第2基板W2のノッチを検出することで、第2基板W2のノッチを所定の方位に向ける。第2アライメント装置43は、第2基板W2の接合面W2jを上向きのまま維持する。
【0026】
第1トランジション装置41と、第1アライメント装置42と、第2アライメント装置43とは、積層されてもよい。その積層の順番は、特に限定されない。また、第1アライメント装置42と第2アライメント装置43は、後述する接合装置36に内蔵されてもよい。
【0027】
図2に示すように、第2トランジション装置44は、第1常圧搬送装置20と後述する接合装置36の内部搬送装置60との間で、第1基板W1、第2基板W2、又は重合基板Tを中継する。複数の第2トランジション装置44が鉛直方向に積層されてもよい。なお、接合装置36が内部搬送装置60を有しない場合、第2トランジション装置44は不要である。
【0028】
バッファ装置45(
図1参照)は、第1基板W1、第2基板W2、又は重合基板Tを一時的に収容する。複数のバッファ装置45が鉛直方向に積層されてもよい。バッファ装置45は本実施形態では第2トランジション装置44の上方に配置されるが、その配置は特に限定されない。
【0029】
主に
図2及び
図4に示すように、第2処理ブロックG2には、例えば、減圧搬送装置32と、表面改質装置34と、表面親水化装置35と、が配置される。
図4に示すように、減圧搬送装置32及び表面改質装置34と、表面親水化装置35とは異なる階層に配置される。例えば、減圧搬送装置32と表面改質装置34は下層に配置され、表面親水化装置35は上層に配置される。その配置は逆でもよく、減圧搬送装置32と表面改質装置34は上層に配置され、表面親水化装置35は下層に配置されてもよい。なお、第2処理ブロックG2における装置の配置及び数は、特に限定されない。
【0030】
減圧搬送装置32(
図2参照)は、減圧下で第1基板W1又は第2基板W2を搬送する。減圧搬送装置32は、ロードロック装置31とドライ洗浄装置33と表面改質装置34に隣接して配置される。減圧搬送装置32は、減圧室32aと、搬送アーム32bと、を有する。減圧室32aは、異なるゲートバルブGVを介して、ロードロック装置31とドライ洗浄装置33と表面改質装置34に接続されている。搬送アーム32bは、第1基板W1又は第2基板W2を保持する。搬送アーム32bは、鉛直方向及び水平方向に移動可能に、且つ鉛直軸周りに回転可能に配置される。搬送アーム32bは、減圧室32aに隣接する所定の装置に第1基板W1又は第2基板W2を搬送する。搬送アーム32bの数は複数であってもよい。
【0031】
表面改質装置34(
図2参照)は、減圧下で第1基板W1の接合面W1j又は第2基板W2の接合面W2jをプラズマで改質する。例えば、表面改質装置34は、接合面W1j、W2jにおけるSiO
2の結合を切断し、Siの未結合手を形成し、その後の親水化を可能にする。表面改質装置34では、例えば減圧下において処理ガスである酸素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。酸素イオンが接合面W1j、W2jに照射されることにより、接合面W1j、W2jがプラズマ処理されて改質される。処理ガスは、酸素ガスには限定されず、例えば窒素ガスなどでもよい。
【0032】
表面親水化装置35(
図4参照)は、常圧下で第1基板W1の接合面W1j又は第2基板W2の接合面W2jにOH基を付与する。表面親水化装置35は、例えばスピンチャックに保持されている第1基板W1又は第2基板W2を回転させながら、当該第1基板W1又は第2基板W2上に純水(例えば脱イオン水)を供給する。純水は、遠心力によって接合面W1j、W2j上を拡散し、Siの未結合手にOH基を付与し、接合面W1j、W2jを親水化する。表面親水化装置35は、接合面W1j、W2jを洗浄する役割も有する。
【0033】
図4に示すように、第3処理ブロックG3には、例えば、ドライ洗浄装置33と、第2常圧搬送装置50と、が配置される。ドライ洗浄装置33と、第2常圧搬送装置50とは異なる階層に配置される。例えば、ドライ洗浄装置33は下層に配置され、第2常圧搬送装置50は上層に配置される。その配置は逆でもよく、ドライ洗浄装置33は上層に配置され、第2常圧搬送装置50は下層に配置されてもよい。ドライ洗浄装置33が減圧搬送装置32及び表面改質装置34と同じ階層に配置されればよい。なお、第3処理ブロックG3における装置の配置及び数は、特に限定されない。
【0034】
ドライ洗浄装置33は、減圧下で第1基板W1の接合面W1j又は第2基板W2の接合面W2jにガスクラスターを照射することで、接合面W1j、W2jをドライ洗浄する。ドライ洗浄装置33は、常圧よりも低い圧力に減圧される処理室を内部に形成する処理容器と、処理室にて基板を保持する保持部と、保持部で保持されている基板表面に向けてガスを噴射するノズルと、を備える。ガスは、原料ガスを含む。原料ガスは、ノズルから噴射され、予め減圧された処理室で断熱膨張することで、凝縮温度まで冷却され、分子または原子の集合体であるガスクラスターを形成する。原料ガスは、例えば二酸化炭素(CO2)ガスおよびアルゴン(Ar)ガスから選ばれる少なくとも1つを含む。
【0035】
ガスは、原料ガスに加えて、キャリアガスを含んでもよい。キャリアガスは、原料ガスの分圧を下げることで、ノズルの内部での原料ガスの液化を抑制する。また、キャリアガスは、ノズルに対するガスの供給圧を所望の気圧まで高めることで、原料ガスの加速を高め、ガスクラスターの成長を促す。キャリアガスは、原料ガスよりも小さな分子量または原子量を有する。それゆえ、キャリアガスは、原料ガスよりも高い凝縮温度を有する。従って、キャリアガスは、ガスクラスターを形成しない。キャリアガスは、例えば水素(H2)ガスおよびヘリウム(He)ガスから選ばれる少なくとも1つを含む。
【0036】
ガスクラスターは、接合面W1j、W2jに付着したパーティクルに衝突し、パーティクルを吹き飛ばす。ガスクラスターは、パーティクルに直接衝突しなくてもよい。ガスクラスターは、衝突位置周辺のパーティクルをも吹き飛ばすことができる。ガスクラスターは、衝突によって高温になるので、バラバラに分解され、処理容器の排気口から排気される。吹き飛ばしたパーティクルも、処理容器の排気口から排出される。
【0037】
ドライ洗浄装置33は、接合面W1j、W2jに対して垂直にガスクラスターを照射する。接合面W1j、W2jには、複数の電子回路が予め形成されており、凹凸パターンが予め形成されている。接合面W1j、W2jに対して垂直にガスクラスターを照射すれば、ガスクラスターの衝突による凹凸パターンの倒壊を抑制でき、また、凸部のみならず凹部の内部からもパーティクルを除去できる。
【0038】
近年、電子回路の微細化が進んでいる。ガスクラスターを照射することで基板表面を洗浄すれば、基板表面に形成される微細な凹凸パターンの倒壊を抑制でき、また、幅の狭い凹部の内部に入り込んだパーティクルをも除去できる。さらに、ウェット洗浄ではなくドライ洗浄であるので、基板表面を乾燥する工程を省略できる。さらにまた、ウェット洗浄ではなくドライ洗浄であるので、真空を破ることなく、接合面W1j、W2jのドライ洗浄と表面改質を続けて実施できる。
【0039】
第2常圧搬送装置50は、X軸方向に延在する搬送路50aと、この搬送路50aに沿って移動可能な搬送アーム50bと、を有する。搬送アーム50bは、X軸方向だけではなくY軸方向にも移動可能であり、また、Z軸周りに旋回可能である。搬送アーム50bは、第1基板W1、第2基板W2又は重合基板Tを保持する。搬送アーム50bの数は、複数であってもよい。搬送アーム50bは、搬送路50aに隣接する所定の装置に第1基板W1、第2基板W2又は重合基板Tを搬送する。搬送路50aは、常圧雰囲気である。
【0040】
図2に示すように、第4処理ブロックG4には、例えば、接合装置36が配置される。なお、第4処理ブロックG4における装置の配置及び数は、特に限定されない。
【0041】
接合装置36は、常圧下で接合面W1j、W2j同士を向かい合わせて第1基板W1と第2基板W2とを接合し、重合基板Tを作製する。接合時に、第1基板W1は第2基板W2の上方に配置される。第1基板W1は予め上下反転されており、第1基板W1の接合面W1jは下向きになっている。第2基板W2の接合面W2jは上向きになっている。
【0042】
接合装置36は、先ず、第1基板W1と第2基板W2の少なくとも一方を変形させることで、接合面W1j、W2jの中央部同士を接触させる。その後、接合装置36は、接合面W1j、W2jの互いに接触する領域を径方向内側から径方向外側に広げ、接合面W1j、W2j同士を全面で当接させる。
【0043】
接合面W1j、W2jは改質済みであるので、接合面W1j、W2j間にファンデルワールス力(分子間力)が生じ、接合面W1j、W2j同士が結合する。さらに、接合面W1j、W2jは親水化済みであるので、親水基(例えばOH基)が水素結合し、接合面W1j、W2j同士が強固に結合する。
【0044】
接合装置36は、内部搬送装置60を有してもよい。内部搬送装置60は、X軸方向に延在する搬送路60aと、この搬送路60aに沿って移動可能な搬送アーム60bと、を有する。搬送アーム60bは、第1基板W1、第2基板W2又は重合基板Tを保持する。搬送アーム60bは、搬送路60aのX軸方向両端に設けられる所定の装置に第1基板W1、第2基板W2又は重合基板Tを搬送する。搬送路60aは、常圧雰囲気である。内部搬送装置60は無くてもよいが、内部搬送装置60が有れば、スループットを向上できる。
【0045】
基板処理システム1は、制御装置90を備える。制御装置90は、例えばコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)91と、メモリ等の記憶媒体92とを備える。記憶媒体92には、基板処理システム1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御装置90は、記憶媒体92に記憶されたプログラムをCPU91に実行させることにより、基板処理システム1の動作を制御する。
【0046】
次に、
図6を参照して、一実施形態に係る基板処理方法について説明する。基板処理方法は、例えばステップS101~S107を有する。ステップS101~S107は、制御装置90による制御下で実施される。なお、基板処理方法は、ステップS101~S107の全てを有しなくてもよい。例えば、基板処理方法は、ステップS102とステップS104の少なくとも一方を有すればよい。また、基板処理方法は、ステップS101~S107以外の処理を有してもよい。
【0047】
先ず、複数枚の第1基板W1を収容したカセットC1、複数枚の第2基板W2を収容したカセットC2、及び空のカセットC3が、搬入出ステーション2の載置台10上に載置される。
【0048】
次に、第1常圧搬送装置20が、カセットC1内の第1基板W1を取り出し、第1処理ブロックG1のロードロック装置31に搬送する。
【0049】
次に、ロードロック装置31が、第1基板W1の周辺雰囲気を常圧雰囲気から減圧雰囲気に切り替える(ステップS101)。その後、減圧搬送装置32が、ロードロック装置31から第1基板W1を取り出し、ドライ洗浄装置33に搬送する。減圧搬送装置32は、減圧下で第1基板W1を搬送する。
【0050】
次に、ドライ洗浄装置33が、減圧下で第1基板W1の接合面W1jに対してガスクラスターを照射することで、接合面W1jをドライ洗浄する(ステップS102)。表面改質(ステップS103)の前に、真空を破ることなく、減圧雰囲気のまま接合面W1jの清浄度を向上でき、表面改質の効果を向上できる。その後、減圧搬送装置32が、ドライ洗浄装置33から第1基板W1を取り出し、表面改質装置34に搬送する。
【0051】
次に、表面改質装置34が、減圧下で第1基板W1の接合面W1jをプラズマで改質する(ステップS103)。その後のOH基の付与(ステップS106)が可能になる。表面改質(ステップS103)の後、減圧搬送装置32が、表面改質装置34から第1基板W1を取り出し、ドライ洗浄装置33に搬送する。
【0052】
次に、ドライ洗浄装置33が、減圧下で第1基板W1の接合面W1jに対してガスクラスターを照射することで、接合面W1jをドライ洗浄する(ステップS104)。表面改質(ステップS103)の後に、真空を破ることなく、減圧雰囲気のまま接合面W1jの清浄度を向上でき、表面改質の効果を向上できる。その後、減圧搬送装置32が、ドライ洗浄装置33から第1基板W1を取り出し、ロードロック装置31に搬送する。
【0053】
次に、ロードロック装置31が、第1基板W1の周辺雰囲気を減圧雰囲気から常圧雰囲気に切り替える(ステップS105)。その後、第1常圧搬送装置20が、ロードロック装置31から第1基板W1を取り出し、第1トランジション装置41に搬送する。続いて、第2常圧搬送装置50が、第1トランジション装置41から第1基板W1を取り出し、表面親水化装置35に搬送する。
【0054】
次に、表面親水化装置35が、常圧下で第1基板W1の接合面W1jにOH基を付与する(ステップS106)。その後、第2常圧搬送装置50が、表面親水化装置35から第1基板W1を取り出し、第1アライメント装置42に搬送する。
【0055】
第1アライメント装置42は、第1基板W1を鉛直軸周りに回転することで第1基板W1の水平方向の向きを調節すると共に、第1基板W1を上下反転することで第1基板W1の接合面W1jを下向きにする。その後、第2常圧搬送装置50が、第1アライメント装置42から第1基板W1を取り出し、接合装置36に搬送する。
【0056】
なお、表面親水化装置35から接合装置36までの第1基板W1の搬送経路は、上記の搬送経路には限定されない。例えば、第1アライメント装置42は、接合装置36に内蔵されてもよい。また、第2常圧搬送装置50は、表面親水化装置35から取り出した第1基板W1を、第1トランジション装置41に搬送してもよい。その後、第1常圧搬送装置20が、第1トランジション装置41から第1基板W1を取り出し、第2トランジション装置44に搬送する。その後、接合装置36の内部搬送装置60が、第2トランジション装置44から第1基板W1を取り出し、接合装置36の第1チャックに搬送する。第1チャックは、第1基板W1の接合面W1jを下に向けて第1基板W1を上方から水平に吸着保持する。
【0057】
第1基板W1に対する上記の処理(ステップS101~S106)と並行して、第2基板W2に対しても同様の処理(ステップS101~S106)が実施される。なお、第2基板W2は、表面親水化装置35でOH基を付与した後、第2常圧搬送装置50によって第2アライメント装置43と接合装置36にこの順番で搬送される。第2アライメント装置43は、接合装置36に内蔵されてもよい。また、第2常圧搬送装置50は、表面親水化装置35から取り出した第2基板W2を、第1トランジション装置41に搬送してもよい。その後、第1常圧搬送装置20が、第1トランジション装置41から第2基板W2を取り出し、第2トランジション装置44に搬送する。その後、接合装置36の内部搬送装置60が、第2トランジション装置44から第2基板W2を取り出し、接合装置36の第2チャックに搬送する。第2チャックは、第2基板W2の接合面W2jを上に向けて第2基板W2を下方から水平に吸着保持する。
【0058】
次に、接合装置36が、第1基板W1と第2基板W2を接合し、重合基板Tを製造する(ステップS107)。接合時に、第1基板W1は第2基板W2の上方に配置される。第1基板W1は予め上下反転されており、第1基板W1の接合面W1jは下向きになっている。第2基板W2の接合面W2jは上向きになっている。
【0059】
その後、内部搬送装置60が、接合装置36から重合基板Tを取り出し、第2トランジション装置44に搬送する。最後に、第1常圧搬送装置20が、第2トランジション装置44から重合基板Tを取り出し、載置台10上のカセットC3に搬送する。これにより、一連の処理が終了する。
【0060】
なお、接合装置36からカセットC3までの重合基板Tの搬送経路は、上記の搬送経路には限定されない。例えば、接合装置36の内部搬送装置60は無くてもよい。この場合、第2常圧搬送装置50が、接合装置36から重合基板Tを取り出し、第1トランジション装置41に搬送する。最後に、第1常圧搬送装置20が、第1トランジション装置41から重合基板Tを取り出し、載置台10上のカセットC3に搬送する。
【0061】
次に、
図7を参照して、第1変形例に係る基板処理システム1について説明する。以下、主に相違点について説明する。
図7に示すように、第1常圧搬送装置20は、載置台10と第1トランジション装置41の間に挟んで配置され、且つ載置台10と第1トランジション装置41に隣接して配置される。第2常圧搬送装置50は、第1トランジション装置41とロードロック装置31に隣接して配置される。ロードロック装置31は、第1常圧搬送装置20ではなく、第2常圧搬送装置50に隣接して配置される。
【0062】
基板処理システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2は、載置台10と、第1常圧搬送装置20とを備える。処理ステーション3には、例えば4つの処理ブロックG1~G4が設けられる。第1処理ブロックG1は、第1常圧搬送装置20に隣接して配置される。第1処理ブロックG1を挟んで第1常圧搬送装置20とは反対側(X軸正方向側)には、第2処理ブロックG2と第3処理ブロックG3と第4処理ブロックG4がこの順番でY軸負方向に沿って設けられる。
【0063】
第1処理ブロックG1には、例えば、第1トランジション装置41と、第1アライメント装置42と、第2アライメント装置43と、第2トランジション装置44と、バッファ装置45が配置される。なお、第1処理ブロックG1における装置の配置及び数は、特に限定されない。第1アライメント装置42と第2アライメント装置43は、接合装置36に内蔵されてもよい。
【0064】
第2処理ブロックG2には、例えば、減圧搬送装置32と、ドライ洗浄装置33と、表面改質装置34と、が配置される。ドライ洗浄装置33と表面改質装置34とは、鉛直方向に積層されており、減圧搬送装置32の同一の側面(X軸負方向側の側面)に隣接している。第2処理ブロックG2には、表面親水化装置35も配置される。なお、第2処理ブロックG2における装置の配置及び数は、特に限定されない。ドライ洗浄装置33と表面改質装置34の配置は、逆でもよい。
【0065】
第3処理ブロックG3には、例えば、第2常圧搬送装置50と、ロードロック装置31と、が配置される。ロードロック装置31は、第2常圧搬送装置50を挟んで第1トランジション装置41とは反対側(X軸正方向側)に配置される。第2常圧搬送装置50は、第1トランジション装置41と第1アライメント装置42と第2アライメント装置43とロードロック装置31と表面親水化装置35と接合装置36に隣接して配置される。
【0066】
第4処理ブロックG4には、例えば、接合装置36が配置される。接合装置36は、内部搬送装置60を有してもよい。なお、第4処理ブロックG4における装置の配置及び数は、特に限定されない。
【0067】
次に、上記第1変形例に係る基板処理システム1の動作について、
図6を再度参照して説明する。先ず、複数枚の第1基板W1を収容したカセットC1、複数枚の第2基板W2を収容したカセットC2、及び空のカセットC3が、搬入出ステーション2の載置台10上に載置される。
【0068】
次に、第1常圧搬送装置20が、カセットC1内の第1基板W1を取り出し、第1処理ブロックG1の第1トランジション装置41に搬送する。その後、第2常圧搬送装置50が、第1トランジション装置41から第1基板W1を取り出し、ロードロック装置31に搬送する。
【0069】
次に、ロードロック装置31が、第1基板W1の周辺雰囲気を常圧雰囲気から減圧雰囲気に切り替える(ステップS101)。その後、減圧搬送装置32が、ロードロック装置31から第1基板W1を取り出し、ドライ洗浄装置33に搬送する。減圧搬送装置32は、減圧下で第1基板W1を搬送する。
【0070】
次に、ドライ洗浄装置33が、減圧下で第1基板W1の接合面W1jに対してガスクラスターを照射することで、接合面W1jをドライ洗浄する(ステップS102)。その後、減圧搬送装置32が、ドライ洗浄装置33から第1基板W1を取り出し、表面改質装置34に搬送する。
【0071】
次に、表面改質装置34が、減圧下で第1基板W1の接合面W1jをプラズマで改質する(ステップS103)。その後、減圧搬送装置32が、表面改質装置34から第1基板W1を取り出し、ドライ洗浄装置33に搬送する。
【0072】
次に、ドライ洗浄装置33が、減圧下で第1基板W1の接合面W1jに対してガスクラスターを照射することで、接合面W1jをドライ洗浄する(ステップS104)。その後、減圧搬送装置32が、ドライ洗浄装置33から第1基板W1を取り出し、ロードロック装置31に搬送する。
【0073】
次に、ロードロック装置31が、第1基板W1の周辺雰囲気を減圧雰囲気から常圧雰囲気に切り替える(ステップS105)。その後、第2常圧搬送装置50が、ロードロック装置31から第1基板W1を取り出し、表面親水化装置35に搬送する。その後、ステップS106~S107が行われる。
【0074】
表面親水化装置35から接合装置36までの第1基板W1の搬送経路は、上記実施形態の搬送経路と同様であるので説明を省略する。また、接合装置36からカセットC3までの重合基板Tの搬送経路も、上記実施形態の搬送経路と同様であるので説明を省略する。
【0075】
次に、
図8を参照して、第2変形例に係る基板処理システム1について説明する。上記第1変形例では、第2処理ブロックG2において、ドライ洗浄装置33と表面改質装置34とは、鉛直方向に積層されており、減圧搬送装置32の同一の側面(X軸負方向側の側面)に隣接している。本変形例では、ドライ洗浄装置33が直方体状の処理ステーション3の外側に設けられており、ドライ洗浄装置33と表面改質装置34とは減圧搬送装置32の異なる側面に隣接している。
【0076】
複数のドライ洗浄装置33は、処理ステーション3の外側で、鉛直方向に積層されており、減圧搬送装置32の同一の側面(Y軸正方向側の側面)に隣接している。複数の表面改質装置34は、処理ステーション3の内側で、鉛直方向に積層されており、減圧搬送装置32の同一の側面(X軸負方向側の側面)に隣接している。
【0077】
なお、ドライ洗浄装置33と表面改質装置34の配置は逆でもよい。ドライ洗浄装置33が処理ステーション3の内側に配置され、表面改質装置34が処理ステーション3の外側に配置されてもよい。
【0078】
上記第2変形例に係る基板処理システム1の動作は、上記第1変形例に係る基板処理システム1の動作と同様であるので説明を省略する。
【0079】
以上、本開示に係る基板処理装置の実施形態等について説明したが、本開示は上記実施形態等に限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本開示の技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0080】
1 基板処理システム(基板処理装置)
33 ドライ洗浄装置(ドライ洗浄部)
34 表面改質装置(表面改質部)
36 接合装置(接合部)
W1 第1基板
W2 第2基板