IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 住友金属鉱山株式会社の特許一覧

特開2023-7212ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法
<>
  • 特開-ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法 図1
  • 特開-ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法 図2
  • 特開-ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法 図3
  • 特開-ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法 図4
  • 特開-ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法 図5
  • 特開-ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法 図6
  • 特開-ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法 図7
  • 特開-ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法 図8
  • 特開-ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法 図9
  • 特開-ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法 図10
  • 特開-ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007212
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法
(51)【国際特許分類】
   B22D 41/00 20060101AFI20230111BHJP
   F27D 3/14 20060101ALI20230111BHJP
   F27D 3/06 20060101ALI20230111BHJP
   B22D 41/12 20060101ALI20230111BHJP
   G01N 1/00 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
B22D41/00 D
F27D3/14 Z
F27D3/06 A
F27D3/06 B
B22D41/12 Z
B22D41/00 Z
G01N1/00 101A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021110315
(22)【出願日】2021-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】000183303
【氏名又は名称】住友金属鉱山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136825
【弁理士】
【氏名又は名称】辻川 典範
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】近藤 千果
【テーマコード(参考)】
2G052
4E014
4K055
【Fターム(参考)】
2G052AA11
2G052AD32
2G052AD52
2G052CA42
2G052CA46
2G052HC15
2G052JA07
4E014HA00
4K055AA05
4K055EA05
4K055JA00
(57)【要約】
【課題】 ベルトコンベア等の搬送手段の載置面上に複数の坩堝を高密度に並べることが可能なロボットアーム装置のハンドを提供する。
【解決手段】 ロボットアーム装置31の先端部に取り付けられるハンド10であって、1又は複数個の坩堝Cを保持する貫通部12を有する短冊状の板状部材11を有し、貫通部12は、板状部材11の長手方向に延在する第1側縁部11a側から坩堝Cを出し入れできるように第1側縁部11a側が開放しており、複数の坩堝Cを搬送するベルトコンベア32の載置面上のうち、融解炉33の装入口よりも上流側の装入前坩堝載置位置32aに坩堝Cを1又は複数個ずつ載置する機能と、融解炉33の退出口よりも下流側の退出後坩堝待機位置32bで待機している坩堝Cを1又は複数個ずつ掬い上げる機能とを兼ね備えている。
【選択図】 図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアーム装置の先端部に取り付けられるハンドであって、1又は複数個の坩堝を保持する貫通部を有する短冊状の板状部材を有し、該貫通部は、該板状部材の長手方向に延在する一側縁部側から該坩堝を出し入れできるように該一側縁部側が開放しており、複数の坩堝を連続的又は断続的に搬送する搬送手段の載置面上のうち、該搬送手段によって搬送される複数の坩堝内の被加熱物を順次加熱する加熱炉の装入口よりも上流側の位置に坩堝を1又は複数個ずつ載置する機能と、該加熱炉の退出口よりも下流側の位置で待機している坩堝を1又は複数個ずつ掬い上げる機能とを兼ね備えたハンド。
【請求項2】
前記ハンドは、前記板状部材の長手方向に平行な軸を中心として回動させることで前記貫通部に保持している前記坩堝を傾けたときに該坩堝が該貫通部から脱落するのを防止する落下防止手段を更に備える、請求項1に記載のハンド。
【請求項3】
前記貫通部は、前記坩堝の下端面を基準として該坩堝の全高の60~70%の高さに該当する部分が嵌合する大きさを有している、請求項1又は2に記載のハンド。
【請求項4】
前記ハンドが前記板状部材を2枚有しており、それらは互いに鏡像対称となる形状を有しており、それらの長手方向が互いに平行であって且つそれらの短手方向が互いに直交するように、前記貫通部が開放している側の一側縁部側とは反対側の他側縁部側同士が互いに結合している、請求項1~3のいずれか1項に記載のハンド。
【請求項5】
1台のロボットアーム装置の先端部に取り付けられたハンドを用いた坩堝のハンドリング方法であって、前記ハンドは、1又は複数個の坩堝を保持する貫通部を有する短冊状の板状部材を有し、該貫通部は、該板状部材の長手方向に延在する一側縁部側から該坩堝を出し入れできるように該一側縁部側が開放しており、複数の坩堝を連続的又は断続的に搬送してそれらを順次加熱炉内に装入する搬送手段の載置面上のうち、該加熱炉の装入口の上流側の位置に加熱前の内容物の入った坩堝を1又は複数個ずつ載置する工程と、前記加熱炉の退出口の下流側の位置で待機している加熱後の内容物の入った坩堝を1又は複数個ずつ掬い上げて該内容物を排出する工程とを交互に繰り返す、坩堝のハンドリング方法。
【請求項6】
前記載置する工程においては、前記坩堝が保持されている前記板状部材において、前記貫通部の開放している一側縁部側が前記加熱炉に対向し、前記掬い上げる工程においては前記坩堝を掬い上げる際に使用する前記板状部材において前記貫通部の開放している一側縁部側が前記加熱炉に対向するように、前記板状部材をその長手方向に延在する軸を中心として回動させる、請求項5に記載の坩堝のハンドリング方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットアーム装置の先端部に取り付けられるハンド及び該ハンドを用いた坩堝のハンドリング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鉱石に含まれる金や銀等の貴金属成分を定量分析する方法として、乾式試金分析法が知られている。乾式試金分析法は、分析対象の鉱石を酸化鉛及び融剤と混合することで調製した試料を坩堝に入れ、これを融解炉に装入して融解することで金や銀等の貴金属を鉛に溶け込ませて他の金属と分離し、得られた貴金属と鉛との合金に対して灰吹き法によって処理することで、貴金属のみを取り出してその質量を測定する定量分析法である。
【0003】
上記の乾式試金分析法では、試料の入った坩堝を融解炉内に装入し、該坩堝内の試料を例えば1200℃の温度条件で所定の時間かけて加熱することにより十分に融解させた後、該坩堝を融解炉から取り出して内部の融解状態の試料を速やかに鋳型に注ぎ込む作業が必要であり、従来は作業者がこれら一連の作業を坩堝バサミを用いて手作業で行っていた。そのため、作業者は高温の環境下で融解炉に近接して作業を行なう必要があり、作業者にとって作業負担が大きく、また安全性を確保するために様々な措置を講ずる必要があった。
【0004】
そこで、作業者の作業負担を軽減すると共に安全上の問題を解消するため、上記のように手作業に頼っていた乾式試金分析の際の坩堝のハンドリングを自動化することが提案されている。例えば特許文献1には、複数の坩堝の載置面を備えた回転可能な円形の台座と、該台座によって連続的に搬送される複数の坩堝を順次装入してその内部の試料を溶解する溶解炉と、融解炉の装入口より上流側の該載置面上に溶解前の試料が入った坩堝を載置したり、融解炉の退出口より下流側の該載置面上に載置されている溶融状態の試料が入った坩堝を持ち上げたりするロボットアーム装置とを備えた試料融解装置が開示されている。
【0005】
特許文献1には、上記の試料融解装置を用いることで乾式試金分析試料の溶解作業を簡略化できるので、作業効率を大幅に高めることができると記載されている。しかしながら、特許文献1の試料溶解装置のロボットアーム装置は、その先端部に設けられている開閉自在な爪状部材からなるチャック手段によって坩堝を把持することで、該坩堝を台座の載置面上に載置したり該載置面上から持ち上げたりするものであるため、開閉時の爪状部材やその作動のための駆動部等と物理的に干渉するのを避けるため、台座の載置面上に複数の坩堝を高密度に並べることができず、試料融解装置の処理能力を高めることができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012-132676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ベルトコンベア等の搬送手段の載置面上に複数の坩堝を並べてそれらを順次融解炉などの加熱炉に装入する際に、該載置面上に該複数の坩堝を高密度に並べることが可能なロボットアーム装置のハンドを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るロボットアーム装置の先端部に取り付けられるハンドは、1又は複数個の坩堝を保持する貫通部を有する短冊状の板状部材を有し、該貫通部は、該板状部材の長手方向に延在する一側縁部側から該坩堝を出し入れできるように該一側縁部側が開放しており、複数の坩堝を連続的又は断続的に搬送する搬送手段の載置面上のうち、該搬送手段によって搬送される複数の坩堝内の試料を順次加熱する加熱炉の装入口よりも上流側の位置に坩堝を1又は複数個ずつ載置する機能と、該加熱炉の退出口よりも下流側の位置で待機している坩堝を1又は複数個ずつ掬い上げる機能とを兼ね備えていることを特徴としている。
【0009】
また、本発明に係る坩堝のハンドリング方法は、1台のロボットアーム装置の先端部に取り付けられたハンドを用いた坩堝のハンドリング方法であって、該ハンドは、1又は複数個の坩堝を保持する貫通部を有する短冊状の板状部材を有し、該貫通部は、該板状部材の長手方向に延在する一側縁部側から該坩堝を出し入れできるように該一側縁部側が開放しており、複数の坩堝を連続的又は断続的に搬送してそれらを順次加熱炉内に装入する搬送手段の載置面上のうち、該加熱炉の装入口の上流側の位置に加熱前の内容物の入った坩堝を1又は複数個ずつ載置する工程と、前記加熱炉の退出口の下流側の位置で待機している加熱後の内容物の入った坩堝を1又は複数個ずつ掬い上げて該内容物を排出する工程とを交互に繰り返すことを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、搬送手段によって複数の坩堝を加熱炉内に順次装入して加熱する際に、該搬送手段の載置面上に該複数の坩堝を高密度に並べることができるので、該加熱炉の処理能力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態のハンドを先端部に有するロボットアーム装置の一具体例を示す斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態のハンドが坩堝を保持している状態を示す斜視図である。
図3図2のハンドの1つの貫通部を真上から見た部分平面図(a)、及び該貫通部と坩堝との保持時及び出し入れ時の位置関係を示す側面図(b)である。
図4図2のハンドを用いて坩堝を載置するときの一連の動作を示す側面図である。
図5図2のハンドを用いて坩堝を掬い上げるときの一連の動作を示す側面図である。
図6図2のハンドが有する棒状体の支持部の角度位置が制御される場合を示す側面図である。
図7図2のハンドを回動させて坩堝内の試料を鋳型に注いでいる状態を示す側面図である。
図8】本発明の第2実施形態のハンドが坩堝を保持している状態を示す斜視図である。
図9図8のハンドを90°回動させることで2枚の板状部材を交互に用いる様子を示す側面図である。
図10図2のハンドを先端部に備えたロボットアーム装置を用いて坩堝をハンドハンドリングしている様子を示す平面図である。
図11図2又は図8のハンドを先端部に備えたロボットアーム装置を用いて坩堝をハンドリングしている様子を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係るハンドの実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この本発明の実施形態のハンドは、ロボットアーム装置の先端部に取り付けられるいわゆるエンドエフェクターであり、被加熱物が入った複数の坩堝を連続的又は断続的に搬送して順次加熱炉内に装入する搬送手段の載置面上のうち、該加熱炉の装入口よりも上流側の位置に坩堝を1又は複数個ずつ載置する機能と、該加熱炉の退出口よりも下流側の位置で待機している坩堝を1又は複数個ずつ掬い上げる機能とを兼ね備えている。
【0013】
上記の加熱炉については特に限定はなく、一方向に走行する無限軌道のベルトコンベアによって搬送される複数個の坩堝をトンネル状の加熱炉内に順次通過させて連続的に加熱する加熱炉でもよいし、中心軸の周りに回転する円型又は環状の基台によって搬送される複数個の坩堝をトンネル状の加熱炉内に順次通過させて連続的に加熱する加熱炉でもよい。また、加熱炉の用途についても特に限定はないが、以下の本発明の実施形態においては、鉱石に含まれる金や銀等の貴金属を乾式試金分析法により定量分析するため、該鉱石を酸化鉛及び融剤と混合して調製した試料が入った複数の坩堝を無限軌道のベルトコンベアによる搬送で炉内に順次装入することで試料を融解する融解炉である場合を例に挙げて説明する。
【0014】
1.融解装置
本発明の実施形態のハンドによってハンドリングされる坩堝の内容物である試料を融解処理する融解装置は、載置面上に載置された複数の坩堝を連続的又は断続的に搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送される複数の坩堝がトンネル状の炉内を順次通過する間にそれらの内容物である試料を加熱することで融解する融解炉とから構成される。
【0015】
具体的に説明すると、搬送手段は例えば無限軌道を有するベルトコンベアからなり、融解炉の装入口から入って該融解炉内の炉底部分を一方向に走行した後、反対側の退出口から出るように構成されている。これにより、該ベルトコンベアの載置面となるコンベア面上のうち、融解炉の装入口の上流側の装入前坩堝載置位置に後述するロボットアーム装置で順次載置された坩堝は、該ベルトコンベアの連続的又は断続的な走行により融解炉の装入口から装入され、融解炉の内部で加熱されることで該坩堝内の試料の融解が行われる。融解炉内で融解された試料の入った坩堝は、該ベルトコンベアの連続的又は断続的な搬送によって融解炉の退出口から出た後、この退出口の下流側の退出後坩堝待機位置まで搬送され、ここで上記のロボットアーム装置によって掬い上げられる。
【0016】
2.ロボットアーム装置
上記のコンベア面上に坩堝を載置したり該コンベア面上から坩堝を掬い上げたりするロボットアーム装置には、例えば図1の形状を有するマニュピレーターとも称する垂直多関節構造のロボットを用いるのが好ましい。この図1に示すロボットアーム装置は、一般的に床面にボルト等で固定されるベース部1と、ベース部1の上面部においてA1軸を中心として水平旋回自在に設けられた旋回部2と、旋回部2の上端部においてA2軸を中心として前後に回動自在に連結された縦リンク部(下腕部)3と、縦リンク部3の先端部においてA3軸を中心として上下方向に回動自在に連結された横リンク部(上腕部)4と、横リンク部4の先端部においてA4軸を中心として回動自在に連結されている手首部5とから構成される。この手首部5は中央部分でA5軸を中心として曲がるようになっており、且つ先端部において本発明の実施形態のハンド10がA6軸を中心として回動自在に取り付けられている。次に、本発明の実施形態のハンド10について具体的に説明する。
【0017】
3.ハンド
3.1 第1実施形態
本発明の第1実施形態のハンド10は、図2に示すように、短冊状の板状部材11からなり、この板状部材11は3個の坩堝Cをそれぞれ保持する3つの貫通部12を有している。これにより、第1実施形態のハンド10は、連続的又は断続的に走行する搬送手段の載置面上のうち、融解炉の装入口よりも上流側の位置に坩堝を1又は複数個ずつ載置する機能と、該融解炉の退出口よりも下流側の位置で待機している坩堝を1又は複数個ずつ掬い上げる機能とを兼ね備えることが可能になる。
【0018】
上記の3つの貫通部12は、板状部材11の長手方向に沿って等間隔に設けられており、且つ板状部材11の長手方向に延在する両側縁部のうち、一方の側縁部(第1側縁部11a)側における各貫通部12に対応する位置が部分的に切り取られることで開放している。これにより、ハンド10により坩堝Cを載置したり掬い上げたりするときに、この板状部材11の第1側縁部11aの開放部分を介して、坩堝Cを出し入れすることができる。
【0019】
図3(a)に示すように、各貫通部12の内径Dは、坩堝Cを安定的に保持できるのであれば特に限定はないが、図3(b)に示すように、坩堝Cの下端面を基準として坩堝Cの全高Hの60~70%となる高さHに該当する坩堝Cの外径部分が嵌合する大きさを有していることが好ましい。また、図3(b)に示すように坩堝Cの形状は下方に向うに従って縮径する形状を有しているので、図3(a)に示す各貫通部12の開放部分の幅Wは、上記の高さHの外径部分よりも低い位置の外径部分で出し入れを行なえるように、全高Hの30~40%となる高さHに該当する坩堝Cの外径部分がちょうど通過できる大きさであることが好ましい。なお、図2に示すように、略円形の貫通部12の内壁面は、貫通部12の中心軸を含む任意の面で切断したときの形状が、なめらかに湾曲した凸状になっているのが好ましい。
【0020】
上記構造のハンド10の貫通部12に予め保持されている1~3個の坩堝Cを搬送手段の載置面上の所定の位置に載置するときは、図4に示すように、図示しないロボットアーム装置で先ずハンド10を搬送手段の載置面S上の所定の載置位置の真上に移動させ、そこから載置面Sの法線方向に沿ってハンド10を真下に降下させることで坩堝Cの下端面を載置面Sに当接させる。このとき、板状部材11の厚み方向の中央部の載置面Sからの高さは、図3に示す高さHに相当する。この高さHの位置からハンド10を更に降下させて、板状部材11の厚み方向の中央部の載置面Sからの高さが図3に示す高さH以下となるようにする。この高さを維持しつつ載置面Sに対して平行で且つ図4の紙面右方向となる板状部材11が坩堝Cから離間する方向にハンド10を移動させる。これにより坩堝Cの載置面S上の所定の位置への載置が完了する。
【0021】
一方、搬送手段の載置面S上の所定の位置に載置されている坩堝Cを上記のハンド10を用いて1~3個ずつ掬い上げるときは、基本的には上記の図4の場合とは逆方向にハンド10を作動させればよい。具体的には、図5に示すように、先ず搬送手段の載置面Sに対して板状部材11の姿勢を略平行に維持しつつその厚み方向の中央部の載置面Sからの高さが図3に示す高さH以下となる位置までロボットアーム装置でハンド10を移動させる。このとき、板状部材11の第1側縁部11a側が坩堝Cに対向するようにする。この姿勢のままで板状部材11を坩堝Cに近づけていくことでその第1側縁部11a側に設けられている3つの貫通部12の開放部分から1~3個の坩堝Cをこれら貫通部12内にそれぞれ進入させる。1~3個の坩堝Cの貫通部12内への進入が完了した時点で上記のハンド10の水平方向の移動を停止する。次に、載置面Sの法線方向に沿ってハンド10を真上に上昇させることで、各貫通部12の内周縁部に全体的に坩堝Cの側面を当接させる。このとき、板状部材11の厚み方向の中央部の載置面Sからの高さは図3に示すHに相当する。更にハンド10を上昇させることで、板状部材11による坩堝Cの掬い上げが完了する。
【0022】
第1実施形態のハンド10は、図2に示すように、板状部材11の長手方向に平行に延在する棒状体13が貫通部12を跨ぐようにして貫通部12の上方に設けられている。これにより、板状部材11をその長手方向に平行な軸を中心として回動させることで貫通部12に保持している坩堝Cを傾けたとき、坩堝Cが貫通部12から脱落するのを防ぐことができる。この棒状体13の支持構造については、板状部材11の第1側縁部11a側に設けられている貫通部12の開放部分を介して坩堝Cを出し入れするときに物理的に干渉しないのであれば特に限定はないが、例えば棒状体13の両端部に、棒状体13の軸方向に対して垂直に延在する1対の支持部14の一端部をそれぞれ設け、これら1対の支持部14の他端部を、板状部材11の第1側縁部11aとは反対側の側縁部で支持するのが好ましい。
【0023】
なお、図4及び5に示すように、貫通部12の開放部分を介して坩堝Cを出し入れするときは、板状部材11の厚み方向の中央部の載置面Sからの高さを図3に示す高さH以下にするので、このときに棒状体13が坩堝Cの上部に物理的に干渉しないように、板状部材11から棒状体13までの離間距離は、貫通部12に坩堝Cを保持しているときの板状部材11から坩堝Cの上端部までの距離よりも長くする必要がある。
【0024】
この場合、上記の離間距離を容易に調整できるように、例えば、板状部材11の第1側縁部11aとは反対側の側縁部に、板状部材11の長手方向に平行な固定軸を設け、この固定軸に1対の支持部14の他端部を回動可能に支持すると共に、螺子等の固定手段を用いて1対の支持部14を所定の角度位置で固定できる構造にするのが好ましい。或いは、板状部材11の第1側縁部11aとは反対側の側縁部に、所定の角度位置で軸止することが可能な回転軸を回転可能に設け、この回転軸に1対の支持部14の他端部を取り付けた構造にしてもよい。上記のいずれの構造においても、上記の角度位置を適宜調整することにより、上記の板状部材11から棒状体13までの離間距離を容易に調整することができる。
【0025】
更に、上記の固定軸を用いる場合は1対の支持部14をアクチュエータで回動制御し、上記の回転軸を用いる場合は該回転軸をアクチュエータで回動制御するのが好ましい。このように、アクチュエータで回動制御することによって、1対の支持部14の角度位置を制御できるので、ハンド10の各操作段階に応じて上記の板状部材11から棒状体13までの離間距離を自動的に調節することができる。例えば、図6に示すように、貫通部12の開放部分を介して坩堝Cを出し入れする段階(a)では1対の支持部14の角度位置をαに制御し、坩堝Cを貫通部12に保持している段階(b)では1対の支持部14の角度位置をβに制御することで、板状部材11から坩堝Cの上端部までの距離が夫々異なる操作段階に応じて、上記の離間距離を調節することができる。
【0026】
上記構造の棒状体13を備えることで、例えば図7に示すように、板状部材11の貫通部12に坩堝Cを保持した状態のまま板状部材11をその長手方向に延在する軸を中心として回動させることで坩堝Cを傾け、これにより坩堝C内の融解状態の試料を鋳型Mに注ぐ際に、1点鎖線で示すように貫通部12の開放部分の両端を支点として坩堝Cが転がり落ちようとしたり滑り落ちようとしたりしても、坩堝Cの上端開口部の周縁部分に棒状体13が当接するので、坩堝Cの貫通部12からの脱落を防ぐことができる。このように、第1実施形態のハンド10は、坩堝Cに対して可動部材を用いて握ったり掴んだりするものではなく、可動部のない極めて簡易な構造を有しているにもかかわらず、貫通部12に保持されている坩堝Cを横向き(すなわち90°)又はそれ以上の角度に傾動させても坩堝Cが貫通部12から脱落することはない。
【0027】
上記のように、第1実施形態のハンド10は、板状部材11の長手方向に沿って複数の貫通部12が設けられているので、1回の動作で1又は複数個の坩堝Cを所定の載置面上に載置することができ、また、1回の動作で所定の載置面から1又は複数個の坩堝Cを掬い上げることができる。更に、第1実施形態のハンド10をその長手方向に沿った軸を中心として回動させることで、1又は複数個の坩堝Cから融解状態の試料を複数の鋳型Mにそれぞれ注ぎ込むことができる。なお、図2に示すハンド10は板状部材11に3つの貫通部12を有するものであったが、これに限定されるものではなく、貫通部12の数は3つ以外の複数でもよいし、1個のみでもよい。
【0028】
3.2 第2実施形態
本発明の第2実施形態のハンドは、坩堝を1又は複数個ずつ載置する機能と、載置されている坩堝を1又は複数個ずつ掬い上げる機能とを兼ね備えた2枚の短冊状の板状部材からなり、これら2枚の板状部材は互いに鏡像対称となる形状を有している。更にこれら2枚の板状部材は、それらの長手方向が互いに平行であって且つそれらの短手方向が互いに直交するように結合している。
【0029】
より具体的に説明すると、図8に示すように、第2実施形態のハンド100は、第1板状部材111及び第2板状部材121からなり、これらのうち、第1板状部材111は図2に示す第1実施形態の板状部材11とほぼ同じ形状を有しており、第2板状部材121は第1板状部材111に対して鏡像対称の関係にある。すなわち、第1板状部材111は、その長手方向に沿って3個の坩堝Cをそれぞれ保持する3つの貫通部112が等間隔に設けられており、各貫通部112は第1側縁部111a側において開放されている。同様に第2板状部材121は、その長手方向に沿って3個の坩堝Cをそれぞれ保持する3つの貫通部122が等間隔に設けられており、各貫通部122は第1側縁部121a側において開放されている。このように、互いに鏡像対称関係にある第1板状部材111及び第2板状部材121は、第1側縁部111a、121aとは反対側の側縁部同士で互いに結合している。
【0030】
かかる構造を有するハンド100を用いることにより、これら第1板状部材111及び第2板状部材121の長手方向に延在する軸を中心として90°回動させることによって、図9に示すように、図示しないベルトコンベアのコンベア面上のうち加熱炉の装入口よりも上流側の位置に坩堝Cを載置するときは、ハンド100の回動により紙面左側に示すように水平な姿勢にせしめられた第1板状部材111側を使用し、該コンベア面上のうち加熱炉の退出口よりも下流側の位置で待機している坩堝Cを掬い上げるときは、ハンド100の回動により紙面右側に示すように水平な姿勢にせしめられた第2板状部材121側を使用する。これによりコンベア面上により多くの坩堝Cを密集させて搬送させることが可能になる。
【0031】
なお、この第2実施形態のハンド100も、第1実施形態のハンド10と同様に、貫通部112又は122に坩堝Cを保持したまま第1板状部材111及び第2板状部材121の長手方向に平行な軸を中心として回動させることで貫通部112又は122に保持している坩堝Cを傾けたときに、該坩堝Cが貫通部112又は122から脱落しないように、貫通部112及び122を跨ぐ棒状体を設けるのが好ましい。この場合、第1板状部材111及び第2板状部材121は、それらの第1側縁部111a、121a側とは反対側の側縁部同士を結合させた状態で直交しているので、図8に示すように、第1板状部材111及び第2板状部材121のいずれに対しても45°の傾斜角となる1対の支持部114の一端部を上記の側縁部同士が結合している部分に取り付け、その他端部に棒状体113を設けることが好ましく、これにより1本の棒状体113で貫通部112及び122の両方を跨ぐことが可能になるので、1本の棒状体113で第1板状部材111及び第2板状部材121の両方の落下防止手段を兼用させることができる。
【0032】
4.ハンドを用いた坩堝のハンドリング方法
次に、上記した本発明の実施形態のハンドを用いた坩堝のハンドリング方法について説明する。先ず上記の第1実施形態のハンド10を用いて加熱前の試料の入った1~複数個の坩堝をコンテナから掬い上げてベルトコンベアのコンベア面上に載置する操作と、加熱後の溶融した試料の入った1~複数個の坩堝をコンベア面上から掬い上げて内部の溶融状態の試料を排出する操作とを1台のロボットアーム装置で交互に繰り返す場合について説明する。
【0033】
図10に示すように、第1実施形態のハンド10の場合は、ロボットアーム装置31を作動させることで、その先端部に取り付けられているハンド10の板状部材11を用いて図示しないコンテナ内から3個の坩堝Cを掬い上げてそれらを貫通部12で一旦保持した後、前述した図4に示す動作を行なうことで、これら3個の坩堝Cをベルトコンベア32のコンベア面上のうち融解炉33の装入口の上流側の装入前坩堝載置位置32aに載置する。この載置の際、板状部材11は、その長手方向がベルトコンベア32の幅方向に平行であって、且つ板状部材11の長手方向に延在する両側縁部のうち貫通部12が開放している側の第1側縁部11a側が融解炉33に対向する姿勢になっているのが好ましい。
【0034】
このようにしてベルトコンベア32の装入前坩堝載置位置32aに載置された坩堝Cは、ベルトコンベア32の連続的又は断続的な走行によって融解炉33内に装入され、ここで坩堝C内の試料に対して所定の温度条件で加熱処理が施される。この加熱処理により溶融状態となった試料の入った坩堝Cは、ベルトコンベア32の連続的又は断続的な走行によって融解炉33の退出口から出た後、ベルトコンベア32のコンベア面上のうち、この退出口の下流側の退出後坩堝待機位置32bまで搬送される。
【0035】
この退出後坩堝待機位置32bにおいてベルトコンベア32の幅方向に1列に並んで待機している3個の坩堝Cをハンド10で掬い上げるときは、ロボットアーム装置31を作動させることで図5に示す操作を行なえばよい。その際、板状部材11は、その長手方向がベルトコンベア32の幅方向に平行であって且つ貫通部12が開放している側の第1側縁部11aとは反対側の他側縁部が融解炉33に対向する姿勢になっているのが好ましい。コンベア面上から坩堝Cを掬い上げた後は、ロボットアーム装置31により図7に示す動作を行なうことで鋳型Mに溶融状態の試料が注ぎ込まれる。
【0036】
ところで、上記の第1実施形態のハンド10を用いた坩堝のハンドリングでは、装入前坩堝載置位置32aへの坩堝Cの載置の場合、及び退出後坩堝待機位置32bからの坩堝Cの掬い上げの場合のいずれにおいても、図10に示すようにハンド10が同じ姿勢になっている。この場合は、ロボットアーム装置31の動作を簡素化することが可能になるが、坩堝Cを掬い上げる際に、当該坩堝Cに対して板状部材11をベルトコンベア32の上流側から接近させる必要があるため、ベルトコンベア32の搬送方向に互いに隣接する坩堝Cの列同士の間隔を、ハンド10の横幅よりも広くする必要があった。
【0037】
そこで、図11に示すように、装入前坩堝載置位置32aに坩堝Cを載置する際のハンド10の姿勢は図10から変えずに、退出後坩堝待機位置32bで待機している坩堝Cを掬い上げる際は、その前にハンド10をその長手方向に平行な軸を中心として180°回転させて板状部材11を反転させるのが好ましい。すなわち、退出後坩堝待機位置32bで待機している坩堝Cをハンド10で掬い上げるときは、板状部材11の長手方向がベルトコンベア32の幅方向に平行であって且つ貫通部12が開放している側の第1側縁部11aが融解炉33に対向する姿勢になっていることが望ましい。
【0038】
これにより、ベルトコンベア32のコンベア面上に坩堝Cを載置したりコンベア面上から坩堝Cを掬い上げたりする際に、上記したベルトコンベア32の搬送方向に互いに隣接する坩堝の列の間にハンド10を入り込ませる必要がなくなるので、ベルトコンベア32のコンベア面上に複数の坩堝Cをより密集させた状態で載置することが可能になり、融解炉33での処理能力を高めることが可能になる。更に、坩堝Cの載置時及び掬い上げ時のいずれにおいても、板状部材11において貫通部12が開放している側の第1側縁部11a側が融解炉33に対向しているので、ベルトコンベア32による坩堝Cの搬送を利用することで、上記の坩堝Cの載置時及び掬い上げ時におけるハンド10の水平方向の移動を省くことが可能になる。
【0039】
すなわち、板状部材11に保持されている坩堝Cをベルトコンベア32のコンベア面上に載置するときは、その貫通部12の開放部分がベルトコンベア32の下流側を向いているので、板状部材11の厚み方向の中央部と該コンベア面との離間距離が図3に示す高さH以下になるまで板状部材11を降下させて坩堝Cをコンベア面上に載置するだけで、ベルトコンベア32の走行によって、該坩堝Cを上記開放部分を通過させて貫通部12から離脱させることができる。逆に、ベルトコンベア32のコンベア面上から板状部材11で坩堝Cを掬い上げるときは、その貫通部12の開放部分がベルトコンベア32の上流側を向いているので、板状部材11の厚み方向の中央部と該コンベア面との離間距離が上記高さH以下になるまで板状部材11を降下させて待機させるだけで、ベルトコンベア32の走行によって坩堝Cを上記開放部分を通過させて貫通部12内に取り込むことができる。
【0040】
しかしながら、ハンドの板状部材11に図2に示すように棒状体13が動かないように取り付けられている場合は、板状部材11を図2に示す姿勢から反転させたときに棒状体13側が下方に突出することになるので、上記のように板状部材11をコンベア面に対して高さH以下まで降下させることができなくなる。この場合は、板状部材11の180°の回動時に合わせて、棒状体13が板状部材11の反対側に移動するように回動する機構をハンド10に設けてもよいが、本発明の第2実施形態のハンド100を用いて坩堝Cをハンドリングするのが好ましい。以下、本発明の第2実施形態のハンド100を用いて加熱前の試料の入った1又は複数個の坩堝をベルトコンベアのコンベア面に載置する操作と、加熱後の試料の入った1又は複数個の坩堝をコンベア面上から掬い上げて該試料を排出する操作とを1台のロボットアーム装置で交互に繰り返す場合について説明する。
【0041】
図11に示すように、坩堝をベルトコンベア32のコンベア面上に載置する場合は、第1実施形態のハンド10の場合と同様に、ロボットアーム装置31を作動させることで、その先端部に取り付けられているハンド100の第1板状部材111で図示しないコンテナ内から3個の坩堝Cを掬い上げて貫通部112で一旦保持した後、これら3個の坩堝Cをベルトコンベア32のコンベア面上のうち融解炉33の装入口の上流側の装入前坩堝載置位置32aに図4に示す操作を行なうことで載置する。その際、第1板状部材111は、その長手方向がベルトコンベア32の幅方向に平行であって且つ貫通部112が開放している側の一側縁部111a側が融解炉33に対向する姿勢になるようにする。このようにしてコンベア面上に載置された坩堝Cは、第1実施形態のハンド10の場合と同様に、ベルトコンベア32で搬送されることで融解炉33内で内部に装入され、ここで試料が融解された後、退出口を出てベルトコンベア32の退出後坩堝待機位置32bまで搬送される。
【0042】
この退出後坩堝待機位置32bで1列に並んで待機している3個の坩堝Cをハンド100で掬い上げるときは、ロボットアーム装置31を作動させることで、図9に示すように、ハンド100をその長手方向に平行な軸を中心として90°回転させた後、ロボットアーム装置31を作動させることで、図5に示す操作を行なうことで、第2板状部材121を用いて坩堝Cを掬い上げる。その際、第2板状部材121は、その長手方向がベルトコンベア32の幅方向に平行であって且つ貫通部122が開放している側の第1側縁部121a側が融解炉33に対向する姿勢になるようにする。
【0043】
このように、坩堝のハンドリングに第2実施形態のハンド100を用いることで、1又は複数個の坩堝をベルトコンベアのコンベア面上に載置したり該コンベア面上から掬い上げたりするときに、該ベルトコンベアの搬送方向において隣接する他の坩堝にハンド100が物理的に干渉しないので、図2に示す第1実施形態のハンド10に比べて該コンベア面の単位面積当たりより多くの坩堝を載置することが可能になる。
【0044】
以上、第1及び第2実施形態に基づいて本発明のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法について説明したが、本発明は上記の第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形例や代替例を含むことができる。すなわち、本発明の権利範囲は特許請求の範囲及びその均等の範囲に及ぶものである。
【符号の説明】
【0045】
1 ベース部
2 旋回部
3 縦リンク部
4 横リンク部
5 手首部
10、100 ハンド
11 板状部材
11a、111a、121a 第1側縁部
12、112、122 貫通部
13、113 棒状体
14、114 支持部
31 ロボットアーム装置
32 ベルトコンベア
32a 装入前坩堝載置位置
32b 退出後坩堝待機位置
33 融解炉
111 第1板状部材
121 第2板状部材
A1、A2、A3、A4、A5、A6 回転軸
C 坩堝
D 内径
H 坩堝の全高
M 鋳型
S 載置面
W 開放部分の幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11