(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023072418
(43)【公開日】2023-05-24
(54)【発明の名称】課金管理装置、課金管理システム、課金管理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/40 20120101AFI20230517BHJP
【FI】
G06Q20/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021184963
(22)【出願日】2021-11-12
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】篠原 健介
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA73
(57)【要約】
【課題】外部のユーザ管理サーバにおいてユーザ情報が追加または変更された場合に、動的に課金の要否を制御することができる課金管理装置、課金管理システム、課金管理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】外部の認証装置と、ユーザの属性とを関連付けた第1管理情報で管理される前記認証装置に対して、機器を利用するユーザについての、第1管理情報において認証装置に関連付けられた属性を含むユーザ情報を要求する認証部と、ユーザの属性と、課金条件とを関連付けた第2管理情報を記憶する記憶部と、第2管理情報に基づいて、認証部により取得されたユーザ情報が示す属性に対応する課金条件を特定し、課金条件を含む課金情報を、課金が可能か否かの判定である課金可否判定を行わせるために機器へ送信する送信部と、機器における課金可否判定の結果に基づいて、機器のユーザに対する課金処理を行う課金処理部と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の認証装置と、ユーザの属性とを関連付けた第1管理情報で管理される前記認証装置に対して、機器を利用するユーザについての、前記第1管理情報において該認証装置に関連付けられた属性を含むユーザ情報を要求する認証部と、
ユーザの属性と、課金条件とを関連付けた第2管理情報を記憶する記憶部と、
前記第2管理情報に基づいて、前記認証部により取得された前記ユーザ情報が示す属性に対応する課金条件を特定し、該課金条件を含む課金情報を、課金が可能か否かの判定である課金可否判定を行わせるために前記機器へ送信する送信部と、
前記機器における前記課金可否判定の結果に基づいて、該機器のユーザに対する課金処理を行う課金処理部と、
を備えた課金管理装置。
【請求項2】
前記認証部により取得された前記ユーザ情報と、前記第2管理情報により該ユーザ情報に含まれる属性に関連付けられた課金条件とを組み合わせたキャッシュ情報を生成する情報処理部を、さらに備え、
前記送信部は、前記キャッシュ情報から、前記認証部により取得された前記ユーザ情報が示す属性に対応する課金条件を抽出し、該課金条件を含む前記課金情報を、前記機器へ送信する請求項1に記載の課金管理装置。
【請求項3】
前記情報処理部は、前記認証部により取得された前記ユーザ情報のユーザに対応する前記キャッシュ情報が存在する場合であって、該ユーザ情報に含まれる属性と、該キャッシュ情報に含まれる属性とが一致しない場合、該キャッシュ情報に含まれる属性を、該ユーザ情報に含まれる属性で更新する請求項2に記載の課金管理装置。
【請求項4】
前記キャッシュ情報に含まれる課金条件が課金することを示すものであっても、例外的に課金しない条件である例外設定を該キャッシュ情報に対して設定する設定部を、さらに備え、
前記送信部は、前記キャッシュ情報から、前記認証部により取得された前記ユーザ情報が示す属性に対応する課金条件および例外設定を抽出し、該課金条件および該例外設定を含む前記課金情報を、前記機器へ送信する請求項2または3に記載の課金管理装置。
【請求項5】
前記第2管理情報に含まれる課金条件が課金を示すものであっても、例外的に課金しない条件である例外設定を該第2管理情報に対して設定する設定部を、さらに備え、
前記情報処理部は、前記認証部により取得された前記ユーザ情報と、前記第2管理情報により該ユーザ情報に含まれる属性に関連付けられた課金条件および例外設定とを組み合わせた前記キャッシュ情報を生成し、
前記送信部は、前記キャッシュ情報から、前記認証部により取得された前記ユーザ情報が示す属性に対応する課金条件および例外設定を抽出し、該課金条件および該例外設定を含む前記課金情報を、前記機器へ送信する請求項2または3に記載の課金管理装置。
【請求項6】
前記第1管理情報に対して、新たな認証装置と、ユーザの属性とを関連付けて設定する設定部を、さらに備え、
前記認証部は、前記第1管理情報で管理された前記各認証装置に対して、要求する前記ユーザ情報が取得できるまで、順次要求を行う請求項1~3のいずれか一項に記載の課金管理装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の課金管理装置と、
前記課金可否判定を行う1以上の前記機器と、
を有する課金管理システム。
【請求項8】
前記機器は、画像形成装置である請求項7に記載の課金管理システム。
【請求項9】
外部の認証装置と、ユーザの属性とを関連付けた第1管理情報で管理される前記認証装置に対して、機器を利用するユーザについての、前記第1管理情報において該認証装置に関連付けられた属性を含むユーザ情報を要求する認証ステップと、
記憶部に記憶されたユーザの属性と、課金条件とを関連付けた第2管理情報に基づいて、取得した前記ユーザ情報が示す属性に対応する課金条件を特定し、該課金条件を含む課金情報を、課金が可能か否かの判定である課金可否判定を行わせるために前記機器へ送信する送信ステップと、
前記機器における前記課金可否判定の結果に基づいて、該機器のユーザに対する課金処理を行う課金処理ステップと、
を有する課金管理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
外部の認証装置と、ユーザの属性とを関連付けた第1管理情報で管理される前記認証装置に対して、機器を利用するユーザについての、前記第1管理情報において該認証装置に関連付けられた属性を含むユーザ情報を要求する認証ステップと、
記憶部に記憶されたユーザの属性と、課金条件とを関連付けた第2管理情報に基づいて、取得した前記ユーザ情報が示す属性に対応する課金条件を特定し、該課金条件を含む課金情報を、課金が可能か否かの判定である課金可否判定を行わせるために前記機器へ送信する送信ステップと、
前記機器における前記課金可否判定の結果に基づいて、該機器のユーザに対する課金処理を行う課金処理ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、課金管理装置、課金管理システム、課金管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置等において操作された処理により課金処理を行うシステムが知られている。
【0003】
このような、課金処理を行うシステムとして、端末装置から登録依頼された印刷データを受信して記憶し、該印刷データに係る印刷要求を受けた場合に前記印刷データを印刷装置に送信するプルプリントサーバと、印刷に係る課金を管理する課金サーバと、を有し、端末装置から第1登録モードで登録依頼を受けた場合は、該登録依頼を受けた印刷データに係る印刷に対する課金が可能か否かを前記課金サーバで判断し、課金可能な場合は前記印刷データを前記プルプリントサーバに登録すると共に該登録時に前記課金を行い、端末装置から第2登録モードで登録依頼を受けた場合は、該登録依頼を受けた印刷データに係る印刷に対する課金が可能か否かを前記課金サーバで判断し、課金可能な場合は前記印刷データを前記プルプリントサーバに登録すると共に該登録時に前記課金を行わないシステムが開示されている(例えば特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、ユーザに対する管理を課金サーバ(課金管理サーバ)のアプリ内で行うため課金の要否がアプリ内のみの管理となるため、外部の認証サーバ等においてユーザ情報が追加または変更された場合に、動的に課金の要否を制御することができないという問題がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、外部のユーザ管理サーバにおいてユーザ情報が追加または変更された場合に、動的に課金の要否を制御することができる課金管理装置、課金管理システム、課金管理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、外部の認証装置と、ユーザの属性とを関連付けた第1管理情報で管理される前記認証装置に対して、機器を利用するユーザについての、前記第1管理情報において該認証装置に関連付けられた属性を含むユーザ情報を要求する認証部と、ユーザの属性と、課金条件とを関連付けた第2管理情報を記憶する記憶部と、前記第2管理情報に基づいて、前記認証部により取得された前記ユーザ情報が示す属性に対応する課金条件を特定し、該課金条件を含む課金情報を、課金が可能か否かの判定である課金可否判定を行わせるために前記機器へ送信する送信部と、前記機器における前記課金可否判定の結果に基づいて、該機器のユーザに対する課金処理を行う課金処理部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、外部のユーザ管理サーバにおいてユーザ情報が追加または変更された場合に、動的に課金の要否を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る課金管理システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る課金管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る課金管理システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、サーバ管理テーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、認証サーバ設定画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、課金設定テーブルの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、課金設定画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、ユーザキャッシュテーブルの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、処理・ポイント定義テーブルの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、処理・ポイント設定画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、ユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る課金管理システムにおける課金処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係る課金管理システムに対してユーザ認証サーバを増設する場合の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図15】
図15は、変形例のサーバ管理テーブルの一例を示す図である。
【
図16】
図16は、変形例の課金設定テーブルの一例を示す図である。
【
図17】
図17は、変形例のユーザキャッシュテーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る課金管理装置、課金管理システム、課金管理方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
【0010】
(課金管理システムの全体構成)
図1は、実施形態に係る課金管理システムの全体構成の一例を示す図である。
図1を参照しながら、本実施形態に係る課金管理システムの全体構成について説明する。
【0011】
図1に示す課金管理システム1は、画像形成装置30に対する操作により実行された処理について課金処理を行うための情報処理システムである。
図1に示すように、課金管理システム1は、課金管理サーバ10と、ユーザ認証サーバ20a、20b(認証装置の一例)と、画像形成装置30と、管理PC(Personal Computer)40と、を含む。課金管理システム1に含まれる各装置は、ネットワークNを介して、互いにデータ通信可能となっている。
【0012】
課金管理サーバ10は、画像形成装置30等の機器において実行された処理について課金処理を行うサーバ装置(課金管理装置)である。なお、課金管理サーバ10は、1台の情報処理装置で構成されていることに限定されるものではなく、課金管理サーバ10が実現する各機能を複数の情報処理装置で実現するものとした情報処理システムとして構成されていてもよい。
【0013】
ユーザ認証サーバ20a、20bは、画像形成装置30等の機器にログイン処理を行う際に認証を行うためのユーザ情報を管理するサーバ装置である。なお、ユーザ認証サーバ20a、20bについて、任意のユーザ認証サーバを示す場合、または総称する場合、単に「ユーザ認証サーバ20」と称するものとする。また、
図1では2台のユーザ認証サーバ20が示されているが、これに限定されるものではなく、1台であってもよく、3台以上であってもよい。
【0014】
画像形成装置30は、ユーザの操作、または外部からの処理指令に基づいて、印刷等の各種処理を実行する装置であり、当該処理について課金対象とされる装置である。なお、
図1に示す例では、画像形成装置30はMFP(Multifunction Peripheral:複合機)であるものとしているが、これに限定されるものではなく、通常のプリンタ等の画像形成装置であってもよい。ここで、MFPとは、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、およびファックス機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機である。また、
図1では、課金対象とされる処理を実行する装置として画像形成装置30を示しているが、これに限定されるものではなく、スキャナ装置、電子黒板またはプロジェクタ等の他の機器であってもよい。また、
図1では、1台の画像形成装置30が示されているが、これに限定されるものではなく、複数の画像形成装置30が課金対象としてネットワークNに接続されているものとしてもよく、画像形成装置30以外の各種機器が課金対象としてネットワークNに接続されているものとしてもよい。
【0015】
管理PC40は、課金管理サーバ10で管理されている各種設定の編集等を行うための情報処理装置である。
【0016】
(画像形成装置のハードウェア構成)
図2は、実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置30のハードウェア構成について説明する。
【0017】
図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置30は、コントローラ500と、操作表示部510と、FCU(Facsimile Control Unit)520と、プロッタ531(印刷装置)と、スキャナ532とがPCI(Peripheral Component Interface)バスで接続された構成となっている。
【0018】
コントローラ500は、画像形成装置30全体の制御、描画、通信および操作表示部510からの入力を制御する装置である。
【0019】
操作表示部510は、例えば、タッチパネル等であり、コントローラ500に対する入力を受け付ける(入力機能)と共に、画像形成装置30の状態等を表示(表示機能)する装置であり、後述するASIC(Application Specific Integrated Circuit)506に直接接続されている。
【0020】
FCU520は、ファックス機能を実現する装置であり、例えば、PCIバスによってASIC506に接続されている。
【0021】
プロッタ531は、印刷機能を実現する装置であり、例えば、PCIバスによってASIC506に接続されている。スキャナ532は、スキャナ機能を実現する機能であり、例えば、PCIバスによってASIC506に接続されている。
【0022】
コントローラ500は、CPU(Central Processing Unit)501と、システムメモリ(MEM-P)502と、ノースブリッジ(NB)503と、サウスブリッジ(SB)504aと、ネットワークI/F504bと、USB(Universal Serial Bus) I/F504cと、セントロニクスI/F504dと、ASIC506と、ローカルメモリ(MEM-C)507と、補助記憶装置508と、を有している。
【0023】
CPU501は、画像形成装置30の全体制御を行うものであり、システムメモリ502、ノースブリッジ503およびサウスブリッジ504aからなるチップセットに接続され、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0024】
システムメモリ502は、プログラムおよびデータの格納用メモリ、プログラムおよびデータの展開用メモリ、ならびにプリンタの描画用メモリ等として用いるメモリであり、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを有している。このうち、ROMは、プログラムおよびデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAMは、プログラムおよびデータの展開用メモリ、ならびにプリンタの描画用メモリ等として用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0025】
ノースブリッジ503は、CPU501と、システムメモリ502、サウスブリッジ504aおよびAGP(Accelerated Graphics Port)バス505とを接続するためのブリッジであり、システムメモリ502に対する読み書き等を制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0026】
サウスブリッジ504aは、ノースブリッジ503と、PCIデバイスおよび周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。サウスブリッジ504aは、PCIバスを介してノースブリッジ503と接続されており、PCIバスには、ネットワークI/F504b、USB I/F504cおよびセントロニクスI/F504d等が接続されている。
【0027】
ネットワークI/F504bは、ネットワークNを利用して課金管理サーバ10等の外部装置とデータを通信するためのインターフェースである。ネットワークI/F504bは、例えば、イーサネット(登録商標)に対応し、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)等に準拠した通信が可能である。
【0028】
USB I/F504cは、USB規格に準拠した装置と通信が可能なインターフェースである。
【0029】
セントロニクスI/F504dは、複数ビットの送信が可能なパラレルポートの仕様を有するインターフェースである。
【0030】
AGPバス505は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインターフェースである。AGPバス505は、システムメモリ502に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にするバスである。
【0031】
ASIC506は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス505、PCIバス、補助記憶装置508およびローカルメモリ507をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。ASIC506は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC506の中核をなすアービタ(ARB)と、ローカルメモリ507を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジック等により画像データの回転等を行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、プロッタ531およびスキャナ532との間でPCIバスを介したデータ転送を行うPCIユニットとから構成される。ASIC506には、例えば、PCIバスを介してFCU520、プロッタ531およびスキャナ532が接続される。また、ASIC506は、図示しないホストPC(Personal Computer)およびネットワーク等にも接続されている。
【0032】
ローカルメモリ507は、コピー用画像バッファおよび符号バッファとして用いるメモリである。
【0033】
補助記憶装置508は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、SD(Secure Digital)カードまたはフラッシュメモリ等の記憶装置であり、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、およびフォームの蓄積等を行うためのストレージである。
【0034】
なお、上述の画像形成装置30のプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルによって、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(補助記憶装置508等)に記録されて流通されるようにしてもよい。
【0035】
また、
図2に示す画像形成装置30のハードウェア構成は、一例であり、すべての構成機器を備えている必要はなく、また、他の構成機器を備えているものとしてもよい。
【0036】
(課金管理サーバのハードウェア構成)
図3は、実施形態に係る課金管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3を参照しながら、本実施形態に係る課金管理サーバ10のハードウェア構成について説明する。
【0037】
図3に示すように、課金管理サーバ10は、CPU601と、ROM602と、RAM603と、補助記憶装置605と、メディアドライブ607と、ディスプレイ608と、ネットワークI/F609と、キーボード611と、マウス612と、DVD(Digital Versatile Disc)ドライブ614と、を備えている。
【0038】
CPU601は、課金管理サーバ10全体の動作を制御する演算装置である。ROM602は、課金管理サーバ10用のプログラムを記憶している不揮発性記憶装置である。RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される揮発性記憶装置である。
【0039】
補助記憶装置605は、各種データおよびプログラム等を記憶するHDDまたはSSD等の記憶装置である。メディアドライブ607は、CPU601の制御に従って、フラッシュメモリ等の記録メディア606に対するデータの読み出しおよび書き込みを制御する装置である。
【0040】
ディスプレイ608は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字または画像等の各種情報を表示する液晶または有機EL(Electro Luminescence)等によって構成された表示装置である。
【0041】
ネットワークI/F609は、ネットワークNを利用してユーザ認証サーバ20、画像形成装置30および管理PC40等の外部装置とデータを通信するためのインターフェースである。ネットワークI/F609は、例えば、イーサネットに対応し、TCP/IP等に準拠した通信が可能なNIC(Network Interface Card)等である。
【0042】
キーボード611は、文字、数字、各種指示の選択、およびカーソルの移動等を行う入力装置である。マウス612は、各種指示の選択および実行、処理対象の選択、ならびにカーソルの移動等を行うための入力装置である。
【0043】
DVDドライブ614は、着脱自在な記憶媒体の一例としてのDVD-ROMまたはDVD-R(Digital Versatile Disk Recordable)等のDVD613に対するデータの読み出しおよび書き込みを制御する装置である。
【0044】
上述のCPU601、ROM602、RAM603、補助記憶装置605、メディアドライブ607、ディスプレイ608、ネットワークI/F609、キーボード611、マウス612およびDVDドライブ614は、アドレスバスおよびデータバス等のバス610によって互いに通信可能に接続されている。
【0045】
なお、
図3に示した課金管理サーバ10のハードウェア構成は一例を示すものであり、
図3に示した構成要素を全て含む必要はなく、または、その他の構成要素を含むものとしてもよい。また、ユーザ認証サーバ20および管理PC40のハードウェア構成についても、
図3に示す構成に準じた構成を有する。
【0046】
(課金管理システムの機能ブロックの構成および動作)
図4は、実施形態に係る課金管理システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。
図4を参照しながら、本実施形態に係る課金管理システム1の機能ブロックの構成および動作について説明する。
【0047】
図4に示すように、課金管理サーバ10は、通信部101と、設定部102と、認証部103(認証部、送信部の一例)と、ユーザ情報処理部104(情報処理部)と、課金処理部105と、UI(User Interface)提供部106と、記憶部107と、を有する。
【0048】
通信部101は、ネットワークNを介して、ユーザ認証サーバ20、画像形成装置30および管理PC40等の外部装置とデータ通信を行う機能部である。通信部101は、
図3に示すネットワークI/F609、およびCPU601によりプログラムが実行されることによって実現される。
【0049】
設定部102は、管理PC40で表示される各種設定画面で設定された設定値を、記憶部107に記憶された各種テーブルに設定(登録・更新)する機能部である。なお、各種設定画面および各種テーブルについては、
図5~
図12で後述する。設定部102は、例えば
図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0050】
認証部103は、画像形成装置30からの認証要求に応じて、ユーザ認証サーバ20へアクセスしてログイン情報が示すユーザについての認証処理を行う機能部である。認証部103は、ユーザ認証サーバ20へのアクセスの結果、認証処理に成功した場合、ユーザキャッシュテーブルから抽出した当該ユーザについてのユーザ課金情報(課金情報)を、通信部101を介して画像形成装置30へ送信する。ここで、ユーザ課金情報とは、例えば、ユーザ名、課金有無、および現在所有しているポイント(以下、現在ポイントと称する場合がある)を含む情報である。認証部103は、例えば
図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0051】
ユーザ情報処理部104は、認証部103による認証処理によりユーザ認証サーバ20から得られたユーザ情報に基づいて、後述する
図9に示すユーザキャッシュテーブルに対して登録または更新を行う機能部である。ユーザ情報処理部104は、例えば
図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0052】
課金処理部105は、画像形成装置30から受信した課金処理データが示す処理内容および回数に基づいて、対応するユーザの現在ポイントからの減算(課金処理の一例)を行う機能部である。ここで、ポイントとは、サブスクリプションによる課金方式により例えば毎月所定の上限値でユーザに与えられるものであり、画像形成装置30で各種処理を実行するために消費されるポイントである。なお、課金方式としては、サブスクリプションによることに限定されるものではなく、例えば画像形成装置30で実行される処理ごとに課金処理を行う方式であってもよい。本実施形態では、上述のサブスクリプションにより課金が行われ、付与されるポイントを用いて画像形成装置30を利用する方式であるものとして説明する。課金処理部105は、例えば
図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0053】
UI提供部106は、記憶部107に記憶されている各種テーブルを設定するためのUI情報(画面情報)を管理PC40に提供する機能部である。UI提供部106は、例えば
図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0054】
記憶部107は、各種テーブル、各種データおよびプログラム等を記憶する機能部である。記憶部107は、
図4に示すように、上述した各種テーブルとして、例えば、サーバ管理テーブル、課金設定テーブル、ユーザキャッシュテーブルおよび処理・ポイント定義テーブルを記憶している。これらのテーブルの詳細は、後述する。記憶部107は、
図3に示す補助記憶装置605によって実現される。
【0055】
なお、
図4に示す課金管理サーバ10の各機能部のうちソフトウェア(プログラム)で実現される機能部は、少なくともその一部が、FPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC等のハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0056】
また、
図4に示す課金管理サーバ10の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、
図4に示す課金管理サーバ10で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、
図4に示す課金管理サーバ10で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
【0057】
図4に示すように、ユーザ認証サーバ20は、通信部201と、認証部202と、記憶部203と、を有する。
【0058】
通信部201は、ネットワークNを介して、課金管理サーバ10等の外部装置とデータ通信を行う機能部である。通信部201は、
図3に示すネットワークI/F609、およびCPU601によりプログラムが実行されることによって実現される。
【0059】
認証部202は、認証部103による認証処理におけるユーザ情報要求に応じて、要求されたユーザ情報を、記憶部203に記憶されたユーザ情報テーブルから検索して応答する機能部である。ユーザ情報テーブルの詳細は、後述する。認証部202は、例えば
図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0060】
記憶部203は、ユーザ情報テーブル、各種データおよびプログラム等を記憶する機能部である。記憶部203は、
図3に示す補助記憶装置605によって実現される。
【0061】
なお、
図4に示すユーザ認証サーバ20の各機能部のうちソフトウェア(プログラム)で実現される機能部は、少なくともその一部が、FPGAまたはASIC等のハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0062】
また、
図4に示すユーザ認証サーバ20の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、
図4に示すユーザ認証サーバ20で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、
図4に示すユーザ認証サーバ20で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
【0063】
図4に示すように、画像形成装置30は、通信部301と、認証要求部302と、課金処理部303と、操作部304と、読み込み部305と、印刷出力部306と、記憶部307と、を有する。
【0064】
通信部301は、ネットワークNを介して、課金管理サーバ10等の外部装置とデータ通信を行う機能部である。通信部301は、
図2に示すネットワークI/F504b、およびCPU501によりプログラムが実行されることによって実現される。
【0065】
認証要求部302は、画像形成装置30を利用するユーザにより操作部304を介して入力されたログイン情報(例えばユーザ名およびパスワード)に基づいて、課金管理サーバ10に対して認証要求を行う機能部である。認証要求部302は、例えば
図2に示すCPU501によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0066】
課金処理部303は、記憶部307に記憶された処理・ポイント定義テーブルを参照し、課金管理サーバ10から受信したユーザ課金情報に基づいて、ユーザによる画像形成装置30に対する操作により要求された処理について課金が必要か否か、および、課金が必要な処理である場合に現在ポイントから当該処理の実行が可能か否かを判定する機能部である。ここで、課金とは、上述のようにサブスクリプションの課金方式を前提としている場合においては、ユーザの現在ポイントから減算するという概念である。また、課金処理部303は、画像形成装置30で処理が実行された場合、当該処理の内容、および処理が実行された回数を含む課金処理データを、通信部301を介して課金管理サーバ10へ送信する。課金処理部303は、例えば
図2に示すCPU501によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0067】
操作部304は、ユーザの操作入力を受け付ける機能部である。操作部304は、
図2に示す操作表示部510によって実現される。
【0068】
読み込み部305は、操作部304における操作、または外部からの指令に従って、画像形成装置30の読み取り位置に載置された原稿から画像データを読み込む機能部である。読み込み部305は、
図2に示すスキャナ532によって実現される。
【0069】
印刷出力部306は、操作部304における操作、または外部からの指令に従って、原稿データを印刷出力する機能部である。印刷出力部306は、
図2に示すプロッタ531によって実現される。
【0070】
記憶部307は、課金管理サーバ10から受信した処理・ポイント定義テーブル、各種データおよびプログラム等を記憶する機能部である。処理・ポイント定義テーブルは、例えば、課金管理サーバ10における処理・ポイント定義テーブルに対して登録または更新される毎に、通信部101によって画像形成装置30へ送信されるものとすればよい。記憶部307は、
図2に示す補助記憶装置508によって実現される。
【0071】
なお、
図4に示す画像形成装置30の各機能部のうちソフトウェア(プログラム)で実現される機能部は、少なくともその一部が、FPGAまたはASIC等のハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0072】
また、
図4に示す画像形成装置30の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、
図4に示す画像形成装置30で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、
図4に示す画像形成装置30で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
【0073】
図4に示すように、管理PC40は、通信部401と、設定部402と、操作部403と、表示制御部404と、表示部405と、を有する。
【0074】
通信部401は、ネットワークNを介して、課金管理サーバ10等の外部装置とデータ通信を行う機能部である。通信部401は、
図3に示すネットワークI/F609、およびCPU601によりプログラムが実行されることによって実現される。
【0075】
設定部402は、表示部405に表示される各種設定画面において、管理者による操作部403に対する操作入力に従って、入力された設定値を、通信部401を介して課金管理サーバ10へ送信する機能部である。なお、各種設定画面の詳細については、後述する。設定部402は、例えば
図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0076】
操作部403は、ユーザの操作入力を受け付ける機能部である。操作部403は、
図3に示すキーボード611およびマウス612によって実現される。
【0077】
表示制御部404は、表示部405の表示動作を制御する機能部である。表示制御部404は、例えば
図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0078】
表示部405は、表示制御部404による制御に従って、各種設定画面等を表示する機能部である。表示部405は、
図3に示すディスプレイ608によって実現される。
【0079】
なお、
図4に示す管理PC40の各機能部のうちソフトウェア(プログラム)で実現される機能部は、少なくともその一部が、FPGAまたはASIC等のハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0080】
また、
図4に示す管理PC40の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、
図4に示す管理PC40で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、
図4に示す管理PC40で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
【0081】
(サーバ管理テーブルおよびその設定について)
図5は、サーバ管理テーブルの一例を示す図である。
図6は、認証サーバ設定画面の一例を示す図である。
図5および
図6を参照しながら、サーバ管理テーブルおよびその設定について説明する。
【0082】
サーバ管理テーブル(第1管理情報の一例)は、課金管理サーバ10がアクセスするユーザ認証サーバ20の管理を行うためのテーブルである。
図5に示すように、サーバ管理テーブルは、サーバ名と、接続先と、属性とを関連付けて管理する。サーバ名は、ユーザ認証サーバ20の名称である。接続先は、ユーザ認証サーバ20のIP(Internet Protocol)アドレス等である。属性は、ユーザ認証サーバ20で管理されているユーザ情報テーブルに含まれる情報のうち、画像形成装置30でのログイン時に要求する情報である。
図5に示すサーバ管理テーブルでは、例えば、サーバ名「サーバA」と、接続先「xx.xx.xx.11」と、属性「所属」とが関連付けられている。
【0083】
なお、サーバ管理テーブルは、テーブル形式の情報としているが、これに限定されるものではなく、上述の各情報を関連付ける情報であれば、どのような形式の情報であってもよい。
【0084】
図6に示す認証サーバ設定画面1000は、課金管理サーバ10の記憶部107に記憶されたサーバ管理テーブルの情報について登録または更新等の設定を行うための画面である。認証サーバ設定画面1000は、
図6に示すように、認証サーバリスト1001と、認証サーバ設定入力部1002と、追加ボタン1003と、保存ボタン1004と、削除ボタン1005と、を含む。
【0085】
認証サーバリスト1001は、サーバ管理テーブルに登録されているユーザ認証サーバ20の情報(サーバ名、IPアドレス、ポート、属性)のリストである。
【0086】
認証サーバ設定入力部1002は、新しく登録するユーザ認証サーバ20の情報を登録、または、既に登録されているユーザ認証サーバ20の情報を更新するための入力領域である。例えば、認証サーバリスト1001に表示されたユーザ認証サーバ20のうち、いずれかを選択すると、表示制御部404は、認証サーバ設定入力部1002に、選択されたユーザ認証サーバ20の情報を認証サーバ設定入力部1002に表示させる。
【0087】
追加ボタン1003は、新しくユーザ認証サーバ20の情報を追加するためのボタンである。追加ボタン1003が押下されると、表示制御部404は、認証サーバ設定入力部1002を表示させ、新しく追加するユーザ認証サーバ20の情報の入力が可能となる。
【0088】
保存ボタン1004は、認証サーバ設定入力部1002に入力された情報(サーバ名、IPアドレス、ポート、属性)を新しく登録、または更新するためのボタンである。保存ボタン1004が押下されると、設定部402は、認証サーバ設定入力部1002に入力された設定値を、通信部401を介して課金管理サーバ10へ送信する。そして、設定部102は、通信部101を介して受信した設定値を、サーバ管理テーブルに設定(登録または更新)する。
【0089】
削除ボタン1005は、認証サーバリスト1001で選択されたユーザ認証サーバ20の情報を削除するためのボタンである。削除ボタン1005が押下されると、設定部402は、選択されたユーザ認証サーバ20の削除指令を、通信部401を介して課金管理サーバ10へ送信する。そして、設定部102は、通信部101を介して当該削除指令を受信すると、サーバ管理テーブルから、選択されたユーザ認証サーバ20の情報を削除する。
【0090】
(課金設定テーブルおよびその設定について)
図7は、課金設定テーブルの一例を示す図である。
図8は、課金設定画面の一例を示す図である。
図7および
図8を参照しながら、課金設定テーブルおよびその設定について説明する。
【0091】
課金設定テーブル(第2管理情報の一例)は、所属ごとに課金についての設定を管理するためのテーブルである。
図7に示すように、課金設定テーブルは、所属と、課金有無と、課金上限とを関連付けて管理する。所属は、ユーザが属する立場、役職または部署等である。課金有無は、課金するか否かを示す情報であり、課金ONであれば課金を行い、課金OFFであれば課金を行わないという課金条件の一例を示す情報である。課金上限は、所定期間ごと(例えば毎月)にユーザに付与される初期ポイントである。
図7に示す課金設定テーブルでは、例えば、所属「スタッフ」と、課金有無「課金ON」と、課金上限「50」とが関連付けられている。
【0092】
なお、課金設定テーブルは、テーブル形式の情報としているが、これに限定されるものではなく、上述の各情報を関連付ける情報であれば、どのような形式の情報であってもよい。
【0093】
図8に示す課金設定画面1100は、課金管理サーバ10の記憶部107に記憶された課金設定テーブルの情報について登録または更新等の設定を行うための画面である。課金設定画面1100は、
図8に示すように、課金設定リスト1101と、課金設定入力部1102と、追加ボタン1103と、保存ボタン1104と、削除ボタン1105と、を含む。
【0094】
課金設定リスト1101は、課金設定テーブルに登録されている課金管理の設定情報(所属、課金有無、課金上限)のリストである。
【0095】
課金設定入力部1102は、新しく登録する課金管理の設定情報を登録、または、既に登録されている課金管理の設定情報を更新するための入力領域である。例えば、課金設定リスト1101に表示された課金管理の設定情報のうち、いずれかを選択すると、表示制御部404は、課金設定入力部1102に、選択された課金管理の設定情報を課金設定入力部1102に表示させる。
【0096】
追加ボタン1103は、新しく課金管理の設定情報を追加するためのボタンである。追加ボタン1103が押下されると、表示制御部404は、課金設定入力部1102を表示させ、新しく追加する課金管理の設定情報の入力が可能となる。
【0097】
保存ボタン1104は、課金設定入力部1102に入力された課金管理の設定情報(所属、課金有無、課金上限)を新しく登録、または更新するためのボタンである。保存ボタン1104が押下されると、設定部402は、課金設定入力部1102に入力された設定値を、通信部401を介して課金管理サーバ10へ送信する。そして、設定部102は、通信部101を介して受信した設定値を、課金設定テーブルに設定(登録または更新)する。
【0098】
削除ボタン1105は、課金設定リスト1101で選択された課金管理の設定報を削除するためのボタンである。削除ボタン1105が押下されると、設定部402は、選択された課金管理の設定情報の削除指令を、通信部401を介して課金管理サーバ10へ送信する。そして、設定部102は、通信部101を介して当該削除指令を受信すると、課金設定テーブルから、選択された課金管理の設定情報を削除する。
【0099】
(ユーザキャッシュテーブルについて)
図9は、ユーザキャッシュテーブルの一例を示す図である。
図9を参照しながら、ユーザキャッシュテーブルについて説明する。
【0100】
ユーザキャッシュテーブルは、画像形成装置30を介してログインしたユーザについて、ユーザ認証サーバ20から取得したユーザ情報(ユーザ名、所属)を、課金設定テーブルから当該ユーザ情報の所属に対応する課金管理の設定情報を抽出して組み合わせて、一時記憶するためのキャッシュテーブルである。
図9示すように、ユーザキャッシュテーブルは、ユーザ名と、所属と、課金有無と、ポイントと、を関連付けて管理する。ユーザ名は、ユーザの名称である。所属は、ユーザが属する立場、役職または部署等である。課金有無は、課金するか否かを示す情報である。ポイントは、当該ユーザが所有するポイント(現在ポイント)である。
図9に示すユーザキャッシュテーブルでは、例えば、ユーザ名「ユーザb」、所属「学生」と、課金有無「課金ON」と、ポイント「100」とが関連付けられている。
【0101】
なお、ユーザキャッシュテーブルは、テーブル形式の情報としているが、これに限定されるものではなく、上述の各情報を関連付ける情報であれば、どのような形式の情報であってもよい。
【0102】
(処理・ポイント定義テーブルおよびその設定について)
図10は、処理・ポイント定義テーブルの一例を示す図である。
図11は、処理・ポイント設定画面の一例を示す図である。
図10および
図11を参照しながら、処理・ポイント定義テーブルおよびその設定について説明する。
【0103】
処理・ポイント定義テーブルは、画像形成装置30等の機器において実行される処理ごとに発生する課金について管理するためのテーブルである。
図10に示すように、処理・ポイント定義テーブルは、処理と、量・条件と、消費ポイントとを関連付けて管理する。処理は、画像形成装置30等の機器において実行される処理である。量・条件は、機器において実行される処理の量または条件を示す情報である。消費ポイントは、機器において実行される処理が対応する量・条件の下で実行された場合に消費される(減算されるポイント)である。
図10に示す処理・ポイント定義テーブルでは、例えば、処理「印刷」と、量・条件「片面」と、消費ポイント「5」とが関連付けられている。
【0104】
なお、処理・ポイント定義テーブルは、テーブル形式の情報としているが、これに限定されるものではなく、上述の各情報を関連付ける情報であれば、どのような形式の情報であってもよい。
【0105】
図11に示す処理・ポイント設定画面1200は、課金管理サーバ10の記憶部107に記憶された処理・ポイント定義テーブルの情報について登録または更新等の設定を行うための画面である。処理・ポイント設定画面1200は、
図11に示すように、定義リスト1201と、定義設定入力部1202と、追加ボタン1203と、保存ボタン1204と、削除ボタン1205と、を含む。
【0106】
定義リスト1201は、処理・ポイント定義テーブルに登録されている各定義のリストである。
【0107】
定義設定入力部1202は、新しく登録する処理、条件(量・条件)および消費ポイントの定義を登録、または、既に登録されている定義の内容を更新するための入力領域である。例えば、定義リスト1201に表示された定義のうち、いずれかを選択すると、表示制御部404は、定義設定入力部1202に、選択された定義の情報を定義設定入力部1202に表示させる。
【0108】
追加ボタン1203は、新しく定義を追加するためのボタンである。追加ボタン1203が押下されると、表示制御部404は、定義設定入力部1202を表示させ、新しく追加する定義の入力が可能となる。
【0109】
保存ボタン1204は、定義設定入力部1202に入力された定義(処理、条件(量・条件)、消費ポイント)を新しく登録、または更新するためのボタンである。保存ボタン1204が押下されると、設定部402は、定義設定入力部1202に入力された定義の内容を、通信部401を介して課金管理サーバ10へ送信する。そして、設定部102は、通信部101を介して受信した定義の内容を、処理・ポイント定義テーブルに設定(登録または更新)する。そして、設定部102は、処理・ポイント定義テーブルに対して定義の内容を登録または更新した場合、当該処理・ポイント定義テーブルを、通信部101を介して画像形成装置30へ送信する。通信部301は、当該処理・ポイント定義テーブルを受信すると、記憶部307に記憶させる。
【0110】
削除ボタン1205は、定義リスト1201で選択された定義を削除するためのボタンである。削除ボタン1205が押下されると、設定部402は、選択された定義の削除指令を、通信部401を介して課金管理サーバ10へ送信する。そして、設定部102は、通信部101を介して当該削除指令を受信すると、処理・ポイント定義テーブルから、選択された定義を削除する。
【0111】
(ユーザ情報テーブルについて)
図12は、ユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
図12を参照しながら、ユーザ情報テーブルについて説明する。
【0112】
ユーザ情報テーブルは、ユーザ認証サーバ20において管理され、画像形成装置30等の機器を利用するユーザに関する情報を管理するためのテーブルである。
図12示すように、ユーザ情報テーブルは、ユーザ名と、パスワードと、所属と、年齢と、性別とを関連付けて管理する。ユーザ名は、ユーザの名称である。パスワードは、画像形成装置30等の機器を利用する際にユーザによって入力されたパスワードと照合するためのパスワードである。所属は、ユーザが属する立場、役職または部署等である。年齢は、ユーザの年齢である。性別は、ユーザの性別である。
図12に示すユーザ情報テーブルでは、例えば、ユーザ名「ユーザc」、パスワード「cccc」と、所属「スタッフ」と、年齢「28」と、性別「女」とが関連付けられている。なお、ユーザ情報テーブルにおいて管理されるユーザに関する情報は
図12に示す情報に限定されるものではなく、これらの情報がすべて含まれていなければならないわけでもなく、これらの情報以外の情報が含まれていてもよい。
【0113】
なお、ユーザ情報テーブルは、テーブル形式の情報としているが、これに限定されるものではなく、上述の各情報を関連付ける情報であれば、どのような形式の情報であってもよい。
【0114】
(課金管理システムにおける課金処理)
図13は、実施形態に係る課金管理システムにおける課金処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図13を参照しながら、本実施形態に係る課金管理システム1における課金処理の流れについて説明する。
【0115】
<ステップS11>
管理者は、表示部405に表示される各種設定画面(認証サーバ設定画面1000、課金設定画面1100、処理・ポイント設定画面1200)で必要な設定を行う。設定部402は、管理者による操作部403に対する操作入力に従って、入力された設定値を、通信部401を介して課金管理サーバ10へ送信する。課金管理サーバ10の通信部101は、当該設定値を受信する。
【0116】
<ステップS12>
設定部102は、通信部101により受信された各種設定値を、記憶部107に記憶された各種テーブル(サーバ管理テーブル、課金設定テーブル、処理・ポイント定義テーブル)に設定(登録・更新)する。
【0117】
<ステップS13>
設定部102は、各種テーブルへの設定後、設定保存完了の旨を、通信部101を介して管理PC40へ送信する。
【0118】
<ステップS14、S15>
画像形成装置30を利用しようとするユーザは、操作部304を介してログイン操作を行う。そして、画像形成装置30の認証要求部302は、ログイン操作により入力された情報(例えばユーザ名、パスワード)をログイン情報として、認証要求と共に通信部101を介して課金管理サーバ10へ送信する。
【0119】
<ステップS16>
課金管理サーバ10の認証部103は、通信部101により認証要求およびログイン情報が受信されると、ユーザキャッシュテーブルを参照し、当該ログイン情報が示すユーザ名がユーザキャッシュテーブルに含まれるか検索する。ユーザキャッシュテーブルにユーザ名が含まれない場合、ステップS17へ移行し、含まれる場合、ステップS20へ移行する。
【0120】
<ステップS17、S18>
ユーザキャッシュテーブルにユーザ名が含まれない場合、認証部103は、ユーザ認証サーバ20で管理されているユーザ情報テーブルから、ログイン情報が示すユーザ名に対応するユーザ情報を要求するためのユーザ情報要求を、通信部101を介してユーザ認証サーバ20へ送信する。ここで、ユーザ情報要求として、サーバ管理テーブルで管理されている当該ユーザ認証サーバ20に対応する属性(ここでは所属)の情報を、ユーザ情報に含めるような要求とする。ユーザ認証サーバ20の認証部202は、通信部201により受信されたユーザ情報要求に応じて、当該ユーザ情報要求が示すユーザ名に対応するユーザ情報を、ユーザ情報テーブルから検索する。そして、認証部202は、検索の結果、得られたユーザ情報を、通信部201を介して課金管理サーバ10へ送信する。ユーザ情報は、例えば、ユーザ名および所属を含む。
【0121】
<ステップS19>
課金管理サーバ10のユーザ情報処理部104は、課金設定テーブルを参照し、通信部101により受信されたユーザ情報が示す所属に対応する課金有無および課金上限を抽出し、当該ユーザ情報(ユーザ名、所属)と、抽出した課金有無および課金上限とを、組み合わせたユーザキャッシュ情報を、ユーザキャッシュテーブルに登録(保存)する。ここで、ユーザキャッシュ情報の課金上限は、ユーザキャッシュテーブルにおけるポイント(現在ポイント)として設定される。なお、ユーザキャッシュ情報およびユーザキャッシュテーブルは、本発明の「キャッシュ情報」に相当する。
【0122】
<ステップS20、S21>
ユーザキャッシュテーブルにユーザ名が含まれる場合、認証部103は、ユーザ認証サーバ20で管理されているユーザ情報テーブルから、ログイン情報が示すユーザ名に対応するユーザ情報を要求するためのユーザ情報要求を、通信部101を介してユーザ認証サーバ20へ送信する。ユーザ認証サーバ20の認証部202は、通信部201により受信されたユーザ情報要求に応じて、当該ユーザ情報要求が示すユーザ名に対応するユーザ情報を、ユーザ情報テーブルから検索する。そして、認証部202は、検索の結果、得られたユーザ情報を、通信部201を介して課金管理サーバ10へ送信する。
【0123】
<ステップS22>
ユーザ情報処理部104は、通信部101により受信されたユーザ情報に含まれる所属と、ユーザキャッシュテーブルに含まれる当該ユーザ名に対応する所属とが一致しない場合、課金設定テーブルから、当該ユーザ情報が示す所属に対応する課金有無を抽出する。そして、ユーザ情報処理部104は、ユーザキャッシュテーブルに含まれる当該ユーザ名に対応する所属および課金有無を、当該ユーザ情報に含まれる所属、および、抽出した課金有無でそれぞれ更新する。なお、ユーザによるログインがその月で初めてのログインである場合等には、ユーザキャッシュテーブルでのポイント(現在ポイント)を、課金設定テーブルでの対応する課金上限でリセットするものとしてもよい。
【0124】
<ステップS23、S24>
認証部103は、ユーザキャッシュテーブルから、ログイン情報に含まれるユーザ名に対応する課金有無およびポイントを抽出し、当該ユーザ名、課金有無およびポイントを含むユーザ課金情報を、ステップS15の認証要求に対する応答として、通信部101を介して画像形成装置30へ送信する。そして、通信部301によりユーザ課金情報が受信されると、画像形成装置30の操作表示部510は、ログイン成功の旨を表示する。
【0125】
<ステップS25>
画像形成装置30を利用しようとするユーザは、操作部304を介して、例えば印刷処理を実行させるための印刷操作を行う。
【0126】
<ステップS26>
当該印刷操作がなされると、画像形成装置30の課金処理部303は、処理・ポイント定義テーブルを参照し、課金管理サーバ10から受信したユーザ課金情報に基づいて、ユーザにより操作された当該印刷処理について課金が必要か否か、および、課金が必要な処理である場合に現在ポイントから当該処理の実行が可能か否かの課金可否判定を行う。例えば、課金処理部303は、ユーザ課金情報が示す課金有無が「課金OFF」である場合、課金が不要であると判定する。また、課金処理部303は、ユーザ課金情報が示す課金有無が「課金ON」である場合、処理・ポイント定義テーブルにおいて画像形成装置30に実行させる処理(ここでは印刷)に対応する消費ポイントが、ユーザ課金情報が示すポイント(現在ポイント)よりも大きい場合、課金が必要であるが印刷の実行が不可であると判定する。また、課金処理部303は、ユーザ課金情報が示す課金有無が「課金ON」である場合、処理・ポイント定義テーブルにおいて画像形成装置30に実行させる処理に対応する消費ポイントが、ユーザ課金情報が示すポイント(現在ポイント)以下である場合、課金が必要であり印刷の実行が可能であると判定する。
【0127】
<ステップS27、S28>
課金処理部303により印刷の実行が可能であると判定された場合、印刷出力部306は、原稿データに基づいて印刷処理を実行する。そして、課金処理部303は、画像形成装置30で処理(ここでは印刷)が実行された場合、当該処理の内容、および処理が実行された回数を含む課金処理データを、通信部301を介して課金管理サーバ10へ送信する。
【0128】
<ステップS29、S30>
課金処理部105は、通信部101により受信された課金処理データが示す処理内容および回数(すなわち課金可否判定の結果)に基づいて、ユーザキャッシュテーブルにおいて対応するユーザのポイントから減算する。例えば、課金処理データが示す処理内容が片面の印刷である場合、課金処理部105は、ユーザキャッシュテーブルにおいて対応するユーザのポイントから、消費ポイント「5」を減算する。そして、課金処理部105は、課金処理完了の旨を、通信部101を介して画像形成装置30へ送信する。
【0129】
<ステップS31>
そして、通信部301により課金処理完了の旨が受信されると、画像形成装置30の操作表示部510は、印刷完了の旨を表示する。
【0130】
以上のステップS11~S31の流れによって、課金管理システム1における課金処理が行われる。
【0131】
(課金管理システムに対してユーザ認証サーバを増設する場合の処理)
図14は、実施形態に係る課金管理システムに対してユーザ認証サーバを増設する場合の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図14を参照しながら、本実施形態に係る課金管理システム1に対してユーザ認証サーバ20を増設する場合の処理の流れについて説明する。なお、ここでは、ユーザ認証サーバ20a、20bについて新たに課金管理サーバ10に登録する(課金管理システム1に対して増設する)場合を想定する。
【0132】
<ステップS51>
管理者は、表示部405に表示される認証サーバ設定画面1000で、ユーザ認証サーバ20aの情報を新しく登録する操作を行う。設定部402は、管理者による操作部403に対する操作入力に従って、登録されたユーザ認証サーバ20aの情報を、通信部401を介して課金管理サーバ10へ送信する。課金管理サーバ10の通信部101は、当該情報を受信する。
【0133】
<ステップS52>
設定部102は、通信部101により受信されたユーザ認証サーバ20aの情報を、記憶部107に記憶されたサーバ管理テーブルに登録(設定保存)する。ここでは、サーバ管理テーブルには、ユーザ認証サーバ20aの情報のみが登録されているものとする。
【0134】
<ステップS53>
設定部102は、サーバ管理テーブルへのユーザ認証サーバ20aの情報の登録後、設定保存完了の旨を、通信部101を介して管理PC40へ送信する。
【0135】
<ステップS54、S55>
画像形成装置30を利用しようとするユーザは、操作部304を介してログイン操作を行う。そして、画像形成装置30の認証要求部302は、ログイン操作により入力された情報(例えばユーザ名、パスワード)をログイン情報として、認証要求と共に通信部101を介して課金管理サーバ10へ送信する。
【0136】
<ステップS56>
課金管理サーバ10の認証部103は、通信部101により認証要求およびログイン情報が受信されると、ユーザキャッシュテーブルを参照し、当該ログイン情報が示すユーザ名がユーザキャッシュテーブルに含まれるか検索する。ここでは、ユーザキャッシュテーブルに当該ユーザ名が含まれないものとして説明する。
【0137】
<ステップS57、S58>
認証部103は、サーバ管理テーブルから認証先としてユーザ認証サーバ20aを特定し、ユーザ認証サーバ20aで管理されているユーザ情報テーブルから、ログイン情報が示すユーザ名に対応するユーザ情報を要求するためのユーザ情報要求を、通信部101を介してユーザ認証サーバ20aへ送信する。ここで、ユーザ情報要求として、サーバ管理テーブルで管理されている当該ユーザ認証サーバ20aに対応する属性(ここでは所属)の情報を、ユーザ情報に含めるような要求とする。ユーザ認証サーバ20aの認証部202は、通信部201により受信されたユーザ情報要求に応じて、当該ユーザ情報要求が示すユーザ名に対応するユーザ情報を、ユーザ情報テーブルから検索する。ここでは、認証部202により、ユーザ情報テーブルから、当該ユーザ名に対応するユーザ情報が検索されなかったものとする。この場合、認証部202は、ユーザ情報が検索されなかった旨を、通信部201を介して課金管理サーバ10へ送信する。
【0138】
<ステップS59、S60>
認証部103は、ユーザ認証サーバ20aではユーザ情報が検索されず、かつ、サーバ管理テーブルにはユーザ認証サーバ20a以外の登録がないため、ステップS55の認証要求に対する応答として、ログイン失敗の旨を、通信部101を介して画像形成装置30へ送信する。そして、通信部301によりログイン失敗の旨が受信されると、画像形成装置30の操作表示部510は、ログイン失敗の旨を表示する。
【0139】
<ステップS61>
管理者は、表示部405に表示される認証サーバ設定画面1000で、ユーザ認証サーバ20bの情報を新しく登録する操作を行う。設定部402は、管理者による操作部403に対する操作入力に従って、登録されたユーザ認証サーバ20bの情報を、通信部401を介して課金管理サーバ10へ送信する。課金管理サーバ10の通信部101は、当該情報を受信する。
【0140】
<ステップS62>
設定部102は、通信部101により受信されたユーザ認証サーバ20bの情報を、記憶部107に記憶されたサーバ管理テーブルに登録(設定保存)する。これによって、サーバ管理テーブルには、ユーザ認証サーバ20aおよびユーザ認証サーバ20bの情報が登録されていることになる。
【0141】
<ステップS63>
設定部102は、サーバ管理テーブルへのユーザ認証サーバ20bの情報の登録後、設定保存完了の旨を、通信部101を介して管理PC40へ送信する。
【0142】
<ステップS64、S65>
画像形成装置30を利用しようとするユーザは、操作部304を介してログイン操作を行う。そして、画像形成装置30の認証要求部302は、ログイン操作により入力された情報(例えばユーザ名、パスワード)をログイン情報として、認証要求と共に通信部101を介して課金管理サーバ10へ送信する。
【0143】
<ステップS66>
課金管理サーバ10の認証部103は、通信部101により認証要求およびログイン情報が受信されると、ユーザキャッシュテーブルを参照し、当該ログイン情報が示すユーザ名がユーザキャッシュテーブルに含まれるか検索する。ここでは、ステップS56と同様に、当該ユーザ名が含まれていない。
【0144】
<ステップS67、S68>
認証部103は、サーバ管理テーブルから認証先としてユーザ認証サーバ20aを特定し、ユーザ認証サーバ20aで管理されているユーザ情報テーブルから、ログイン情報が示すユーザ名に対応するユーザ情報を要求するためのユーザ情報要求を、通信部101を介してユーザ認証サーバ20aへ送信する。ユーザ認証サーバ20aの認証部202は、通信部201により受信されたユーザ情報要求に応じて、当該ユーザ情報要求が示すユーザ名に対応するユーザ情報を、ユーザ情報テーブルから検索する。ここでは、ステップS58と同様に、認証部202により、ユーザ情報テーブルから、当該ユーザ名に対応するユーザ情報が検索されない。この場合、認証部202は、ユーザ情報が検索されなかった旨を、通信部201を介して課金管理サーバ10へ送信する。
【0145】
<ステップS69、S70>
続いて、認証部103は、サーバ管理テーブルから認証先としてユーザ認証サーバ20bを特定し、ユーザ認証サーバ20bで管理されているユーザ情報テーブルから、ログイン情報が示すユーザ名に対応するユーザ情報を要求するためのユーザ情報要求を、通信部101を介してユーザ認証サーバ20bへ送信する。ここで、ユーザ情報要求として、サーバ管理テーブルで管理されている当該ユーザ認証サーバ20bに対応する属性(ここでは所属)の情報を、ユーザ情報に含めるような要求とする。ユーザ認証サーバ20bの認証部202は、通信部201により受信されたユーザ情報要求に応じて、当該ユーザ情報要求が示すユーザ名に対応するユーザ情報を、ユーザ情報テーブルから検索する。ここでは、認証部202により、ユーザ情報テーブルから、当該ユーザ名に対応するユーザ情報が検索されたものとする。この場合、認証部202は、検索の結果、得られたユーザ情報を、通信部201を介して課金管理サーバ10へ送信する。ユーザ情報は、例えば、ユーザ名および所属を含む。
【0146】
<ステップS71>
課金管理サーバ10のユーザ情報処理部104は、課金設定テーブルを参照し、通信部101により受信されたユーザ情報が示す所属に対応する課金有無および課金上限を抽出し、当該ユーザ情報(ユーザ名、所属)と、抽出した課金有無および課金上限とを、組み合わせたユーザキャッシュ情報を、ユーザキャッシュテーブルに登録(保存)する。ここで、ユーザキャッシュ情報の課金上限は、ユーザキャッシュテーブルにおけるポイント(現在ポイント)として設定される。
【0147】
<ステップS72、S73>
認証部103は、ユーザキャッシュテーブルから、ログイン情報に含まれるユーザ名に対応する課金有無およびポイントを抽出し、当該ユーザ名、課金有無およびポイントを含むユーザ課金情報を、ステップS65の認証要求に対する応答として、通信部101を介して画像形成装置30へ送信する。そして、通信部301によりユーザ課金情報が受信されると、画像形成装置30の操作表示部510は、ログイン成功の旨を表示する。
【0148】
以上のステップS51~S73の流れによって、課金管理システム1に対してユーザ認証サーバ20を増設する場合の一例の処理が行われる。
【0149】
以上のように、本実施形態に係る課金管理サーバ10では、認証部103は、外部のユーザ認証サーバ20と、ユーザの属性とを関連付けたサーバ管理テーブルで管理されるユーザ認証サーバ20に対して、画像形成装置30を利用するユーザについての、サーバ管理テーブル前において当該ユーザ認証サーバ20に関連付けられた属性を含むユーザ情報を要求し、記憶部107は、ユーザの属性と、課金有無とを関連付けた課金設定テーブルを記憶し、認証部103は、課金設定テーブルに基づいて、認証部103により取得されたユーザ情報が示す属性に対応する課金有無を特定し、当該課金有無を含むユーザ課金情報を、課金が可能か否かの判定である課金可否判定を行わせるために画像形成装置30へ送信し、課金処理部105は、画像形成装置30における課金可否判定の結果に基づいて、当該画像形成装置30のユーザに対する課金処理を行うものとしている。これによって、外部のユーザ管理サーバ20においてユーザ情報が追加または変更された場合であっても、動的に課金の要否を制御することができることになる。
【0150】
(変形例)
変形例に係る課金管理システム1について、上述の実施形態に係る課金管理システム1と相違する点を中心に説明する。上述の実施形態では、サーバ管理テーブルにおける属性として「所属」のみが設定されている場合について説明した。本変形例では、当該属性に「所属」以外の値が設定され、かつ、課金条件に例外設定を可能とする動作について説明する。なお、本変形例に係る課金管理システム1の全体構成および機能ブロックの構成、ならびに、課金管理サーバ10、ユーザ認証サーバ20、画像形成装置30および管理PC40のハードウェア構成は、上述の実施形態で説明した構成と同様である。
【0151】
<サーバ管理テーブルおよびその設定について>
図15は、変形例のサーバ管理テーブルの一例を示す図である。
【0152】
図15に示すサーバ管理テーブルにおいては、属性として「所属」に加え、「年齢」が設定されている。このように、上述の認証サーバ設定画面1000において、画像形成装置30でのログイン時に要求する情報としての属性として、「所属」および「年齢」が設定されたていることになる。
【0153】
この場合、上述のステップS17およびS20では、認証部103によりユーザ認証サーバ20へ送信されるユーザ情報要求として、サーバ管理テーブルで管理されているユーザ認証サーバ20に対応する属性である「所属」および「年齢」の情報が含まれる要求とされる。これにより、ユーザ認証サーバ20から得られるユーザ情報として、ユーザ名、所属および年齢が含まれることになる。
【0154】
<課金設定テーブルおよびその設定について>
図16は、変形例の課金設定テーブルの一例を示す図である。
【0155】
図16に示す課金設定テーブルは、所属と、課金有無と、課金上限とに加え、さらに例外設定とを関連付けて管理している。例外設定は、課金有無が「課金ON」であっても例外的に課金しない条件である。例外設定は、上述の課金設定画面1100に準じた設定画面によって設定されるものとすればよい。
図16に示す課金設定テーブルでは、例えば、所属「学生」と、課金有無「課金ON」と、課金上限「100」と、例外設定「年齢20以上」、「スキャン」とが関連付けられている。これは、所属が「学生」のユーザは、原則として課金有無が「課金ON」であるが、例外的に年齢が20以上である場合、または、画像形成装置30での処理が「スキャン」である場合に限り、「課金OFF」として扱われることを意味する。また、
図16に示す課金設定テーブルでは、例えば、所属「スタッフ」と、課金有無「課金ON」と、課金上限「50」と、例外設定「時期4、5月」とが関連付けられている。これは、所属が「スタッフ」のユーザは、原則として課金有無が「課金ON」であるが、例外的に時期が4、5月の場合に限り、「課金OFF」として扱われることを意味する。
【0156】
この場合、例えば、
図13のステップS19では、ユーザ情報処理部104は、課金設定テーブルを参照し、通信部101により受信されたユーザ情報が示す所属に対応する課金有無、課金上限および例外設定を抽出し、当該ユーザ情報(ユーザ名、所属、年齢)と、抽出した課金有無、課金上限および例外設定とを、組み合わせたユーザキャッシュ情報を、ユーザキャッシュテーブルに登録(保存)するものとすればよい。また、
図13のステップS23では、認証部103は、ユーザキャッシュテーブルから、ログイン情報に含まれるユーザ名に対応する課金有無、例外設定およびポイントを抽出し、当該ユーザ名、課金有無、例外設定およびポイントを含むユーザ課金情報を、ステップS15の認証要求に対する応答として、通信部101を介して画像形成装置30へ送信するものとすればよい。そして、
図13のステップS26では、画像形成装置30の課金処理部303は、処理・ポイント定義テーブルを参照し、課金管理サーバ10から受信したユーザ課金情報に基づいて、ユーザにより操作された処理について課金が必要か否か、および、課金が必要な処理である場合に現在ポイントから当該処理の実行が可能か否かの課金可否判定を行うものとすればよい。この場合、上述の例外設定が考慮して課金可否判定が行われる。
【0157】
以上のように、ユーザ認証サーバ20から取得する属性としては、「所属」等の1つの値に限定されずに、他の値(「年齢」等)を予め設定しておき、課金可否判定の例外的条件として用いることが可能である。また、ユーザ認証サーバ20でのサーバ管理テーブルでの属性の設定だけではなく、課金管理サーバ10側の
図16に示した課金設定テーブルにおいて、課金ONの場合でも、課金をしない例外設定を設定できるようにしてもよい。この場合、ユーザ認証サーバ20から得られた「年齢」を用いた例外設定だけでなく、直接、サーバ管理テーブルに例外設定(
図16で、処理の種類、時期等)が可能であってもよい。これによって、課金条件の設定に対して拡張性を持たせることが可能となり、柔軟な課金設定を行うことが可能となる。
【0158】
なお、
図17に示すユーザキャッシュテーブルに対して、直接、例外設定を行うことが可能であってもよい。
図17に示す例では、ユーザキャッシュテーブルにおいて、ユーザ名と、所属と、課金有無と、ポイント(現在ポイント)とに加え、現在回数(画像形成装置30で処理が行われた回数)と、無課金枠とが関連付けられている。すなわち、当該ユーザキャッシュテーブルでは、現在ポイントの他、現在回数を管理し、例外設定として設定された無課金枠(例えば、印刷10回)の範囲内では課金有無が「課金ON」だとしても、「課金OFF」として扱われるようにしている。この場合でも、認証部103は、現在回数および無課金枠をさらに含めたユーザ課金情報を、ステップS15の認証要求に対する応答として、通信部101を介して画像形成装置30へ送信するものとすればよい。
【0159】
なお、上述の実施形態および変形例において、課金管理サーバ10および画像形成装置30の各機能部の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。また、上述の実施形態および変形例において、課金管理サーバ10および画像形成装置30で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Compact Disk-Recordable)、またはDVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態および変形例において、課金管理サーバ10および画像形成装置30で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態および変形例において、課金管理サーバ10および画像形成装置30で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の実施形態および変形例において、課金管理サーバ10および画像形成装置30で実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU501(CPU601)が上述の記憶装置(例えば、システムメモリ502、補助記憶装置508、補助記憶装置605等)からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置上にロードされて生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0160】
1 課金管理システム
10 課金管理サーバ
20、20a、20b ユーザ認証サーバ
30 画像形成装置
40 管理PC
101 通信部
102 設定部
103 認証部
104 ユーザ情報処理部
105 課金処理部
106 UI提供部
107 記憶部
201 通信部
202 認証部
203 記憶部
301 通信部
302 認証要求部
303 課金処理部
304 操作部
305 読み込み部
306 印刷出力部
307 記憶部
401 通信部
402 設定部
403 操作部
404 表示制御部
405 表示部
500 コントローラ
501 CPU
502 システムメモリ(MEM-P)
503 ノースブリッジ(NB)
504a サウスブリッジ(SB)
504b ネットワークI/F
504c USB I/F
504d セントロニクスI/F
505 AGP
506 ASIC
507 ローカルメモリ(MEM-C)
508 補助記憶装置
510 操作表示部
520 FCU
531 プロッタ
532 スキャナ
601 CPU
602 ROM
603 RAM
605 補助記憶装置
606 記録メディア
607 メディアドライブ
608 ディスプレイ
609 ネットワークI/F
610 バス
611 キーボード
612 マウス
613 DVD
614 DVDドライブ
1000 認証サーバ設定画面
1001 認証サーバリスト
1002 認証サーバ設定入力部
1003 追加ボタン
1004 保存ボタン
1005 削除ボタン
1100 課金設定画面
1101 課金設定リスト
1102 課金設定入力部
1103 追加ボタン
1104 保存ボタン
1105 削除ボタン
1200 処理・ポイント設定画面
1201 定義リスト
1202 定義設定入力部
1203 追加ボタン
1204 保存ボタン
1205 削除ボタン
N ネットワーク
【先行技術文献】
【特許文献】
【0161】