(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007475
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】ベアリングの温度を測定するための温度センサを有する半導体基材処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/02 20060101AFI20230111BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022101928
(22)【出願日】2022-06-24
(31)【優先権主張番号】63/216,963
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ウェブレン・ハーム・ダムスマ
(72)【発明者】
【氏名】エドウィン・デン・ハルトグ-ベッセリンク
(72)【発明者】
【氏名】エリック・テール・フルグト
(57)【要約】
【課題】基材支持体の回転を容易にするベアリングの温度を測定するための温度センサを含む半導体基材処理装置に関する。
【解決手段】半導体基材処理装置には、反応チャンバー(1)と、反応チャンバー(1)を加熱するためのヒーター(2)と、基材支持体アセンブリとが提供される。基材支持体アセンブリは、反応チャンバー(1)内で基材または基材キャリア(7)を支持するための外側支持体面(5)を画定する基材支持体(3)と、装置の反応チャンバー(1)を密封するためのドア(9)を含むベースアセンブリとを備える。基材支持体(3)は、基材支持体の回転を容易にするベアリング(11)を通してベースアセンブリに接続される。基材支持体アセンブリには、ベアリング(11)の温度を測定するための温度センサ(13)が提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基材処理装置であって、
反応チャンバーと、
前記反応チャンバーを加熱するためのヒーターと、
基材支持体アセンブリであって、
前記反応チャンバー内で基材または基材キャリアを支持するための外側支持体面を画定する基材支持体と、
前記装置の前記反応チャンバーを密封するためのドアを含むベースアセンブリと、を備え、前記基材支持体が、
前記ベースアセンブリと相対的な回転軸の周りの前記基材支持体の回転を容易にするベアリングを通して前記ベースアセンブリに接続される、基材支持体アセンブリと、を備え、前記基材支持体アセンブリに、前記ベアリングの温度を測定するように構築され、かつ配設された温度センサが提供される、半導体基材処理装置。
【請求項2】
前記ベアリングが、円形状で、かつ同軸のレースを備えるローラーベアリングである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記基材支持体が、前記ドアを通る通路を通して延在する下向きに突出する駆動シャフト上に支持され、かつ前記ベアリングが前記駆動シャフトの外周と係合する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記下向きに突出する駆動シャフトが、前記駆動シャフトを回転させるために回転モーターに動作的に接続され、前記基材支持体が、前記反応チャンバー内でその上に基材および/または基材キャリアを支持するための外側支持体面を画定する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記温度センサがアラームシステムに動作可能に接続されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記アラームシステムがプロセッサおよびメモリを備える、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記メモリが、過熱温度を記憶するように構築および配設され、かつ前記プロセッサが、前記温度センサの前記温度を前記メモリに記憶された前記過熱温度と比較し、前記温度センサによって示される前記温度が前記記憶された過熱温度より高い時にアラーム信号を送信する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記反応チャンバーが、反応空間および開口部を画定し、前記基材支持体アセンブリがこれを介して前記反応チャンバー内に少なくとも部分的に受容可能であり、これにより、前記基材支持体アセンブリの受容された状態において、その上に支持された基材および/または基材キャリアが、前記反応空間内に受容され、かつ前記ドアが前記開口部を実質的に密封する、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記温度センサが、前記ドアに提供され、かつアラームシステムに動作可能に接続される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記温度センサが、前記ドアに提供されたドア接点パッドに動作可能に接続される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記温度センサが、ドアに提供される2つのドア接点パッドに動作可能に接続された抵抗温度センサであり、それにより前記2つのドア接点パッド間の電気抵抗が温度の関数である、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記装置には、前記基材支持体アセンブリを移動させるために実質的に垂直方向に移動可能なエレベーターアームを備える、エレベーターが提供される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
エレベーターアームの上面に、前記ドアに提供される前記ドア接続パッドと係合するように構築され、かつ配設された、エレベーターアーム接点パッドが提供される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記エレベーターアームの前記上面に、前記ドアに提供される前記2つのドア接続パッドと係合するように構築され、かつ配設された、2つのエレベーターアーム接点パッドが提供される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記温度センサが、プロセッサおよびメモリを備えるアラームシステムに動作可能に接続され、かつ前記プロセッサが、抵抗率の関数として温度を測定するように構築および配設される、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記温度センサが、プロセッサおよびメモリを備える、アラームシステムに動作可能に接続され、また前記プロセッサが、抵抗率の関数として温度を測定するために構築され、かつ配設され、また前記メモリが過熱温度を記憶するように構築され、かつ配置され、また前記プロセッサが、前記温度センサの前記温度を、前記メモリ内に記憶された前記過熱温度と比較して、前記温度センサによって示される前記温度が前記記憶された過熱温度より高い時にアラーム信号を送信する、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記メモリおよび前記プロセッサが、前記抵抗率の関数として温度を測定するために構築され、かつ配設され、また前記メモリが、範囲を下回る抵抗率を記憶するように構築され、かつ配設され、また前記プロセッサが、前記温度センサの前記抵抗率を、前記メモリ内に記憶された範囲を下回る抵抗率と比較して、前記抵抗率が範囲を下回る時、回転可能なボートを有しないドアの存在を示す信号を送信する、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記メモリおよび前記プロセッサが、前記抵抗率の関数として温度を測定するために構築され、かつ配設され、また前記メモリが、範囲を上回る抵抗率を記憶するように構築され、かつ配設され、また前記プロセッサが、前記温度センサの前記抵抗率を、前記メモリ内に記憶された範囲を上回る抵抗率と比較して、前記抵抗率が範囲を上回る時、ドアの不在を示す信号を送信する、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記エレベーターが、前記エレベーターアームを実質的に垂直方向に移動させて、前記基材支持体アセンブリを移動させるために、実質的に垂直のグライダーと、エレベーターモーターによって回転可能なボールねじと、を備える、請求項12に記載の装置。
【請求項20】
前記エレベーターアームに、駆動シャフト、および前記反応チャンバー内で基材または基材キャリアをその上に支持するための前記基材支持体を回転するように構築され、かつ配設された、回転モーターが提供される、請求項12に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基材支持体、半導体処理の分野に関し、より具体的には、基材支持体の回転を容易にするベアリングの温度を測定するための温度センサを含む半導体基材処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基材処理装置内での複数の半導体基材の同時処理は、基材キャリアの中へ積み重ねられた全ての基材を、それぞれの表面区域全体にわたって実質的に同じプロセス条件にどのように曝すかという問題を提示する。1つのこうしたプロセス条件は、プロセスガスへの曝露である。この曝露の均一性を促進するために、半導体基材処理装置は、基材に接触するプロセスガス流の不均一性を平均化するために、処理中に基材または基材キャリアを支持するための外側支持体面を画定する基材支持体を回転してもよい。
【0003】
別のプロセス条件は、基材の温度である。基材全体にわたって均一な処理結果を得るために、その基材の各々は、好ましくは、プロセスチャンバの側壁に近接し、かつ/またはプロセスチャンバの上部壁に近接して配置されたヒーターによって、共通の温度へと実質的に均一に加熱されてもよい。基材内の温度均一性はまた、回転機構によっても強化されてもよい。
【0004】
回転は、基材支持体の回転を容易にするベアリングを通してベースアセンブリに接続される基材支持体によって達成されてもよい。ベアリングは、ベアリングの不具合を引き起こす場合がある熱に対して感受性が高い場合がある。
【発明の概要】
【0005】
この「発明の概要」は、選択された概念を単純化した形態で導入するために提供される。これらの概念は、以下の本開示の例示的な実施形態の「発明を実施するための形態」において、さらに詳細に記述される。この「発明の概要」は、特許請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図してはおらず、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
【0006】
基材支持体を回転的に支持するためのベアリングを有する半導体基材処理装置を提供し、これによってベアリングの不具合のリスクが低減されることが目的である。
【0007】
この目的のために、本発明の第一の態様は、半導体基材処理装置を対象とする。半導体基材処理装置は、反応チャンバーと、反応チャンバーを加熱するためのヒーターと、基材支持体アセンブリとを備えてもよい。基材支持体アセンブリは、反応チャンバー内で基材または基材キャリアを支持するための外側支持体面を画定する基材支持体と、装置の反応チャンバーを密封するためのドアを含むベースアセンブリとを備えてもよい。基材支持体は、基材支持体の、ベースアセンブリと相対的な回転軸の周りの回転を容易にするベアリングを通して、ベースアセンブリに接続されてもよい。基材支持体アセンブリには、ベアリングの温度を測定するように構築され、かつ配設される温度センサが提供されてもよい。
【0008】
本発明による装置は、回転可能な基材を含む基材支持体アセンブリにより特徴付けられてもよい。基材支持体、およびその上に支持された(直接的にまたは基材キャリアの介在を通してのいずれかで)任意の基材は、基材支持体の回転軸の周りで、かつヒーターと相対的に回転されてもよい。こうした回転は、ヒーター(その加熱プロファイル)における不均一性の影響を平均化し、また支持された基材の基材内の温度均一性を促進する。装置は、特に垂直熱バッチ炉および回転可能な基材支持体を備える単一の基材処理装置を含む、様々な半導体処理装置で適用されてもよい。
【0009】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、本発明のある特定の実施形態の以下の発明を実施するための形態からより完全に理解され、添付図面とともにまとめて、これらは本発明を例示し、かつ限定しないことを意味する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
当然のことながら、図内の要素は単純化および明瞭化のために例示されており、必ずしも実寸に比例して描かれていない。例えば、図内の要素のうちの一部の寸法は、本開示の例示された実施形態の理解の向上を助けるために他の要素に対して相対的に誇張されている場合がある。
【0011】
【
図1】
図1は、一実施形態による半導体基材処理装置の第一の例示的な実施形態の一部分の概略断面側面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す半導体基材処理装置の第一の例示的な実施形態の一部分の拡大断面側面図である。
【
図3a】
図3aおよび
図3bは、
図1および
図2の半導体基材処理装置で使用するための2つのタイプのドア9の概略底面図である。
【
図3b】
図3aおよび
図3bは、
図1および
図2の半導体基材処理装置で使用するための2つのタイプのドア9の概略底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、一実施形態による半導体基材処理装置の第一の例示的な実施形態の一部分の概略断面側面図である。一般的に、半導体基材処理装置は、例えば、単一の、または二重のチューブタイプであってもよく、また一般的にベルジャー形状の反応チャンバー1を含んでもよい。反応チャンバー1は、概してチューブ状の、例えば、円形状、または多角形状の断面形状を有してもよい。製造材料に関しては、反応チャンバー1は、石英、炭化ケイ素、ケイ素、または別の好適な耐熱材料から作製されてもよい。反応チャンバー1は、基材をその中で処理する、例えば、熱アニーリング、エッチング、または堆積処理に供することができる反応空間25を画定してもよい。
【0013】
反応チャンバー1は、反応空間25内に受容された基材Wを加熱するための、電力供給源(図示せず)によって給電される電気抵抗式加熱コイルなどの、ヒーター2によって取り囲まれてもよい。ヒーター2は、反応チャンバー1を囲む断熱スリーブへと固定されてもよい。装置には、ライナー6(二重チューブタイプの装置用)が提供されてもよい。
【0014】
温度測定システム22は、温度を測定するために、フランジ30の上に取り付けられ、そしてライナー6の円筒形の壁の外表面に沿ってライナー6の頂端部に向かって延在してもよい。温度測定システム22は、ライナー2に沿って異なる高さの温度を測定するために、梁の長さに沿って提供された複数の温度センサを有する梁を備えてもよい。温度測定システム22はライナー6の外側に位置付けられるため、堆積は温度測定システム22に達し得ない。これは、堆積が温度測定を妨害する場合があるため、有益である場合がある。
【0015】
さらに、温度測定システム22は石英を含んでもよく、したがって堆積された材料とは異なる膨張係数を有し、粒子および温度測定システム22の破損のリスクを生じさせる。ライナー6には、温度測定システムを収容するための半径方向内向きに延在する膨張部が提供されてもよい。反応チャンバー1は、その下部の開放端部において、開口部22を画定するフランジ30上に支持されてもよく、この開口部を介して基材キャリア7は反応チャンバー1に入ってもよく、かつ/または反応チャンバー1から出てもよい。
【0016】
基材キャリア7は、基材支持体アセンブリ4の基材支持体3または台座の外側支持体面5上に取り付けられてもよい。基材キャリア7は、半導体基材(ウエハ)Wを反応チャンバー2内に保持するために、複数の垂直に離隔したスロットを含んでもよい。基材支持体アセンブリ4は、装置の反応チャンバー1を密封するためのドア9を含むベースアセンブリ44をさらに備えてもよく、基材支持体3は、ベースアセンブリ44と相対的な回転軸Lの周りの基材支持体3の回転を容易にするベアリング11を通してベースアセンブリ44に接続される。反応チャンバー1は、同じ回転軸Lに沿って延在してもよい。
【0017】
基材支持体アセンブリ4には、ベアリング11の温度を測定するように構築され、かつ配設される温度センサ13が提供されてもよい。温度センサ13は、抵抗温度センサであってもよい。抵抗温度センサは、ベアリング11の周りに部分的に、かつベアリング11に対して位置付けられてもよい。
【0018】
ベアリング11は、円形状かつ同軸のレースを備えるローラーベアリングであってもよい。ベアリング11は、グリースで潤滑されてもよい。グリースは、過熱された時、ベアリング11から枯渇する場合がある。グリースなしでは、ベアリングはあまりうまく機能しないか、およびまたは非常に長く機能しない場合がある。また、ベアリング11は、過熱に対して感受性が高い場合がある弾性構成要素またはゴム構成要素を備える場合がある。したがって、ベアリング11の過熱は回避するべきである。
【0019】
図2を参照すると、温度センサ13は、アラームシステム19に動作可能に接続されてもよい。アラームシステム19は、プロセッサ21およびメモリ23を備えてもよい。メモリ23は、過熱温度を記憶するように構築および配設されてもよい。プロセッサ21は、温度センサ13によって示される温度が記憶された過熱温度より高い時にアラーム信号を送信するために、温度センサ13の温度を、メモリ23内に記憶された過熱温度と比較してもよい。
【0020】
アラーム信号を送信することは、音声信号または視覚信号を用いて行われてもよい。したがって、音声アラーム24は、プロセッサ21へと動作的に接続されてもよい。これは、装置のユーザーが、過熱を回避する、または装置の保守を計画するための手段を取ることを可能にする。例えば、ベアリング11は、過熱後に交換または潤滑される必要がある場合がある。
【0021】
また、ベアリング11上の経時的な熱負荷をメモリ23内に記憶し、そしてそれをベアリング11の保守を予測するために使用することもできる。例えば、メモリ23内に記憶された経時的な熱負荷は、基準熱負荷と比較することが可能である。人工知能を使用して、基準熱負荷を予測することが可能である。例えば、複数の装置を接続し、かつベアリング11の不具合の発生を使用して、不具合時の基準熱負荷を決定し、保守を予測する。
【0022】
基材支持体3は、ドア9内の通路を通して延在する下向きに突出する駆動シャフト15上に支持されてもよい。ベアリング11は、駆動シャフト15の外周と係合してもよい。ベアリング11は、ドア9上に取り付けられてもよい。温度センサは、ドア9上に取り付けられてもよい。
【0023】
温度センサ13は、ドア9に提供されるドア接点パッド26へと動作可能に接続されてもよい。温度センサ13は、2つのドア接点パッド26間の電気抵抗が温度の関数となるように、ドア9へと提供される2つのドア接点パッド26に動作可能に接続された抵抗温度センサであってもよい。下向きに突出する駆動シャフト15は、駆動シャフト15を回転するために回転モーター17へと動作的に接続されてもよい。
【0024】
基材支持体アセンブリ4は、当該反応チャンバー1内に少なくとも部分的に受容可能であってもよい。半導体基材処理装置には、実質的に垂直方向に移動可能なエレベーターアーム29を備えるエレベーター27が提供されてもよい。
図2では、ドア9のみがエレベーターアーム29上に支持されて示されているが、実際には、基材支持体アセンブリ4(ドア9および基材支持体3を含む)、基材W、および/または基材キャリア7(
図1を参照)が支持されてもよく、またエレベーターアーム29上に移動されてもよい。エレベーター27は、フランジ30の開口部を実質的に密封するために、ドア9を移動させてもよい。
【0025】
エレベーターアーム29の上面には、ドア9に提供されるドア接続パッド26と係合するように構築され、かつ配設される、エレベーターアーム接点パッド30が提供されてもよい。エレベーターアーム29の上面には、ドア9に提供される2つ以上のドア接続パッド26と係合するように構築され、かつ配設される、2つ以上のエレベーターアーム接点パッド30が提供されてもよい。
【0026】
エレベーター27は、エレベーターアーム29を実質的に垂直方向に移動させて、基材支持体アセンブリ4を移動させるために、実質的に垂直のグライダー33と、エレベーターモーターによって回転可能なボールねじ機構31とを備えてもよい。エレベーターアーム29には、駆動シャフト15を回転するように構築され、配設される回転モーター17と、反応チャンバー1内でその上に基材または基材キャリア7を支持するための基材支持体3とが提供されてもよい。
【0027】
図1の実施形態の構成を参照する。基材支持体3は、回転軸Lの周りを中心とした円筒状容器を含んでもよい。容器は、実質的に平坦な底部壁、円筒ジャケット形状の側壁、および実質的に平坦な上部壁を含んでもよく、これらの壁は相互接続されて容器を形成してもよい。上部壁は、上向きの外側支持体面5を提供してもよく、それを通して回転軸Lが、好ましくはそれと垂直に延びてもよい。底部壁と上部壁との間に延在する容器の本体は、少なくとも部分的に断熱材で充填されてもよい内部空間を画定してもよい。断熱材は、ドアプレート9とフランジ30との両方のための熱シールドとして機能してもよく、また装置の下部部分を介して熱損失を低減するために役に立つ場合がある。
【0028】
図3aおよび
図3bは、
図1および
図2の半導体基材処理装置で使用するための2つのタイプのドア9の概略底面図である。
図3aは、ベアリング11、温度センサ13、および2つ以上のドア接続パッド26が提供されたドア9を示す。2つ以上のドア接続パッド26は、2つ以上のエレベーターアーム接点パッド30との係合のために構築され、かつ配設されてもよい。
【0029】
図3bは、ベアリングを有しないで提供され、かつ範囲を下回る抵抗を有して電気的に接続される2つ以上のドア接続パッド26が提供されているドア9を示す。2つ以上のドア接続パッド26は、2つ以上のエレベーターアーム接点パッド30との係合のために構築され、かつ配設されてもよい。
【0030】
メモリ23およびプロセッサ21は、抵抗率の関数として温度を測定するように構築され、かつ配設されてもよく、またメモリ23は、範囲を下回る抵抗率を記憶するように構築され、かつ配設されてもよい。プロセッサ21は、温度センサ13の抵抗率を、メモリ23内に記憶された範囲を下回る抵抗率と比較してもよく、抵抗率が範囲を下回る時に、回転可能なボートを有しないドアの存在を示す信号を送信してもよい。
【0031】
図3bは、ドア9にはアライメントピン41が提供されてもよいことをさらに示す。アライメントピン41は、エレベーターアーム27にある穴と協働して、ドアをエレベーターアーム上に位置付けるように構築および配設されてもよい。ドア9には、サポートパッド43が提供されてもよい。サポートパッド43は、エレベーターアーム27上のサポートパッドと協働して、ドアをエレベーターアーム上に位置付けるように構築および配設されてもよい。
【0032】
エレベーターアーム接点パッド30上にドアがない時、ドアパッド26間の抵抗は、範囲を上回る。アラームシステム19のメモリ23およびプロセッサ21は、抵抗率の関数として温度を測定するように構築および配設されてもよく、メモリ23は、範囲を上回る抵抗率を記憶するように構築および配設される。プロセッサ21は、温度センサ13の抵抗率を、メモリ23内に記憶された範囲を上回る抵抗率と比較し、抵抗率が範囲を上回る時、ドア9の不在を示す信号を送信する。
【0033】
本発明の例示的な実施形態を、添付図面を部分的に参照しながら上述されてきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことが理解されるべきである。本開示の実施形態に対する変形形態は、特許請求される発明を実施する当業者によって、図面、開示、および添付の特許請求の範囲の検討から、理解することができ、かつ達成することができる。
【0034】
本明細書全体を通して、「1つの実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」への参照は、実施形態に関連して記述された特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。それ故に、本明細書全体を通した様々な個所での「1つの実施形態において(in one embodiment)」または「一実施形態において(in an embodiment)」という句の出現は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではない。さらに、1つ以上の実施形態の特定の特徴、構造、または特性を、明示的に記述されていない新しい実施形態を形成するために任意の好適な様態で組み合わせてもよいことが留意される。
【符号の説明】
【0035】
1 反応チャンバー
2 ヒーター
3 基材支持体
4 基材支持体アセンブリ
5 外側支持体面
6 ライナー
7 基材キャリア
9 ドア
11 ベアリング
13 温度センサ
15 駆動シャフト
17 回転モーター
19 アラームシステム
21 プロセッサ
22 温度測定システム
23 メモリ
25 反応空間
26 ドア接点パッド
27 エレベーター
30 フランジ
31 ボールねじ機構
33 グライダー
41 アライメントピン
43 サポートパッド
44 ベースアセンブリ
【外国語明細書】