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特開2023-7477基材リフト機構およびそれを含む基材処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007477
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】基材リフト機構およびそれを含む基材処理装置
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/44 20060101AFI20230111BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
C23C16/44 F
H01L21/31 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022101930
(22)【出願日】2022-06-24
(31)【優先権主張番号】63/215,979
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】西脇 和浩
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K030CA12
4K030EA05
4K030EA06
4K030FA01
4K030GA02
4K030GA12
4K030KA17
4K030KA18
4K030KA23
5F045AA08
5F045AD01
5F045AE01
5F045BB02
5F045DP03
5F045DQ10
5F045EF05
5F045EH05
5F045EH07
5F045EH13
5F045EK07
5F045EN04
(57)【要約】
【課題】基材処理装置が開示される。
【解決手段】例示的な基材処理装置は、反応チャンバと、反応チャンバ内に位置付けられ、基材を支持するように構築および配設され、一つ以上の穴を設けられた、サセプタプレートと、基材リフト機構であって、基材を支持するための複数のリフトピンと、リフトピンを移動させるためのリフトピン支持部材と、を一つ以上の穴を通して垂直方向に備える、基材リフト機構と、リフトピンの上方の位置に基材を搬送するための一つ以上のロボットアームを設けられた基材搬送ロボットと、サセプタプレートに面するように構築および配設されたガス供給ユニットと、を含み、ガス供給ユニットは、垂直方向に移動することによってガス供給ユニットを反応チャンバ内の処理位置に位置付けるように構築および配設される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材処理装置であって、
反応チャンバと、
前記反応チャンバ内に位置付けられ、基材を支持するように構築および配設され、一つ以上の穴を設けられた、サセプタプレートと、
基材リフト機構であって、
前記基材を支持するための複数のリフトピンと、
前記一つ以上の穴を通して垂直方向に前記リフトピンを移動させるためのリフトピン支持部材と、を備える、基材リフト機構と、
前記リフトピンの上方の位置に前記基材を搬送するための一つ以上のロボットアームを設けられた基材搬送ロボットと、
前記サセプタプレートに面するように構築および配設されたガス供給ユニットと、を備え、
前記ガス供給ユニットが、前記垂直方向に移動することによって前記ガス供給ユニットを前記反応チャンバ内の処理位置に位置付けるように構築および配設された、基材処理装置。
【請求項2】
前記サセプタプレートを支持するサセプタシャフトをさらに備え、前記サセプタシャフトの下端が、前記反応チャンバに接続された、請求項1に記載の基材処理装置。
【請求項3】
前記基材リフト機構が、
前記リフトピン支持部材に結合された第一のリフトシャフトと、
前記第一のリフトシャフトに結合された第一のシャフト支持部材と、
前記第一のシャフト支持部材に結合された第一のブラケットと、
前記第一のブラケットに回転可能に結合された第一のボールねじと、
前記第一のボールねじに結合され、前記第一のボールねじを回転させることによって前記基材を前記垂直方向に移動させるように構成された、第一のモーターと、をさらに備える、請求項1および2に記載の基材処理装置。
【請求項4】
前記ガス供給ユニットが、
複数のガスチャネルを設けられたシャワープレートと、
前記シャワープレートに結合された上本体と、
前記上本体に結合された第二のリフトシャフトと、
前記第二のリフトシャフトに結合された第二のシャフト支持部材と、
前記第二のシャフト支持部材に結合された第二のブラケットと、
前記第二のブラケットに回転可能に結合された第二のボールねじと、
前記第二のボールねじに結合され、前記第二のボールねじを回転させることによって前記シャワープレートを前記垂直方向に移動させるように構成された、第二のモーターと、をさらに備える、請求項1および2に記載の基材処理装置。
【請求項5】
複数の磁気素子をさらに備え、前記複数の磁気素子のうちの一方が、各リフトピンの下端に設けられ、他方が、前記リフトピン支持部材の表面に設けられた、請求項1および2に記載の基材処理装置。
【請求項6】
前記シャワープレートおよび前記サセプタプレートが電極として機能する、請求項4に記載の基材処理装置。
【請求項7】
前記シャワープレートに連通させるRF電力に電気的に結合された高周波電源をさらに備え、前記サセプタプレートが、電気的に接地された、請求項6に記載の基材処理装置。
【請求項8】
前記高周波電源と前記シャワープレートとの間に配置された第一のロッドと、前記サセプタプレートと接地との間に配置された第二のロッドと、をさらに備える、請求項7に記載の基材処理装置。
【請求項9】
サセプタアセンブリが、ヒーターを設けられた、請求項4に記載の基材処理装置。
【請求項10】
前記サセプタシャフト内に埋め込まれた第三のロッドをさらに備え、前記第三のロッドが、前記ヒーターに接続された、請求項9に記載の基材処理装置。
【請求項11】
前記第三のロッドが、電力ケーブルである、請求項10に記載の基材処理装置。
【請求項12】
前記第三のロッドが、複数のケーブルを設けられ、前記複数のケーブルの各々が、前記ヒーターのゾーンに接続された、請求項11に記載の基材処理装置。
【請求項13】
前記第三のロッドが、熱電対ケーブルである、請求項10に記載の基材処理装置。
【請求項14】
前記第二のロッドおよび前記第三のロッドの各々が、下端に下コネクタを設けられた、請求項7および10に記載の基材処理装置。
【請求項15】
前記反応チャンバの底部壁に埋め込まれた上コネクタをさらに備え、前記上コネクタの各々が、前記下コネクタを接続するように構成された、請求項14に記載の基材処理装置。
【請求項16】
基材処理装置であって、
一つ以上の反応チャンバモジュールであって、各反応チャンバモジュールが、二つ以上のステーションを備え、各ステーションが、上コンパートメントおよび下コンパートメントを備え、前記上コンパートメントが、基材を、前記基材の処理中に含むように構成され、前記下コンパートメントが、前記二つ以上のステーションの間の共有中間空間を備えた、一つ以上の反応チャンバモジュールと、
二つ以上のサセプタアセンブリであって、前記二つ以上のサセプタアセンブリの各々が、各ステーションに位置付けられて、サセプタプレートを設けられ、
前記サセプタプレートが、前記基材を支持するように構築および配設され、前記サセプタプレートを通して形成された一つ以上の穴を設けられ、
二つ以上の基材リフト機構が設けられ、各々が、
各ステーションで前記基材を支持するための複数のリフトピンと、
前記リフトピンを移動させるためのリフトピン支持部材と、を備え、
前記基材リフト機構が、前記一つ以上の穴を通して垂直方向に移動するように構成された、二つ以上のサセプタアセンブリと、
前記ステーションに対して中央に配置され、前記共有中間空間内で前記リフトピンの上方の前記基材を搬送するための一つ以上のロボットアームを設けられた、基材搬送ロボットと、
二つ以上のガス供給ユニットであって、前記二つ以上のガス供給ユニットの各々が、前記サセプタプレートに面するように構築および配設され、
前記ガス供給ユニットが、前記垂直方向に移動することによって前記基材を前記上コンパートメントの処理位置に位置付けるように構成された、二つ以上のガス供給ユニットと、を備える、基材処理装置。
【請求項17】
サセプタアセンブリが、前記サセプタプレートを支持するサセプタシャフトをさらに備え、前記サセプタシャフトの下端が、前記反応チャンバに接続された、請求項1に記載の基材処理装置。
【請求項18】
前記基材搬送ロボットが、前記ステーションのうちの一つから前記ステーションのうちの他の一つへ前記基材を水平に移動させるように構成された、請求項16に記載の基材処理装置。
【請求項19】
前記基材搬送ロボットが、
前記ロボットアームに結合されたシャフトと、
前記シャフトに回転可能に結合されて前記シャフトの軸の周りで前記ロボットアームに回転移動を提供するモーターと、をさらに備える、請求項18に記載の基材処理装置。
【請求項20】
前記ガス供給ユニットの各々が、
複数のガスチャネルを設けられたシャワープレートと、
前記シャワープレートに結合された上本体と、
前記上本体に結合されたリフトシャフトと、をさらに備える、請求項16に記載の基材処理装置。
【請求項21】
前記リフトシャフトに結合された共通シャフト支持部材と、
前記共通シャフト支持部材に結合されたブラケットと、
前記ブラケットに回転可能に結合されたボールねじと、
前記ボールねじに結合され、前記ボールねじを回転させることによって前記シャワープレートを前記垂直方向に移動させるように構成された、モーターと、をさらに備える、請求項20に記載の基材処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、基材処理装置に関する。より具体的には、本開示の例示的な実施形態は、その中での使用に適した基材リフト機構に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、基材処理装置の概略図である。基材搬送プロセス中、基材搬送ロボット30およびリフトピン40は、サセプタ20上およびサセプタ20からの基材1の配置および除去を容易にするために使用される。このような場合、リフトピン40は、反応チャンバ10の基材搬送領域内になるようにサセプタ20を下げることによって、サセプタ20の表面の上方に位置付けられる。基材1は、基材搬送ロボット30からリフトピン40へ搬送される。次いで、基材1がサセプタ20上に置かれるように、サセプタ20が上げられる。
【0003】
サセプタ20および基材1は、次いで、処理位置へ上げられる。基材1上での処理の後、サセプタ20は下げられ、基材1は、次いで、基材搬送ロボット30およびリフトピン40を使用してサセプタ20から除去される。
【0004】
図2は、サセプタ20および基材搬送ロボット30を移動させるための機構を含む基材処理装置の概略図である。こうしたウエハ搬送技術は、基材1を反応チャンバ10内に配置し、基材1を反応チャンバ10から除去するために比較的良好に機能するが、サセプタ20を移動させるための機構70および基材搬送ロボット30を移動させるための機構60は比較的複雑であり、反応チャンバ10の下方に大きな空間を必要とする。最近では、反応チャンバ10の下方により多くの空間を必要とする、マルチゾーンヒーター、静電チャック、RFノイズフィルタ、およびケーブル80などのサセプタ20の新しい機能ならびにこれらの部品のための安全対策を有するという需要がある。したがって、基材を搬送および処理するための改善された機構および技術が望まれる。
【0005】
このセクションに記載の、問題および解決策の説明を含むいずれの説明も、本開示の背景を提供する目的でのみ本開示に含まれており、説明のいずれかもしくはすべてが、本発明がなされた時点において既知であったこと、またはそれらが別様に先行技術を構成することを認めるものと考えられるべきではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
この「発明の概要」は、概念の選択を単純化した形態で紹介するために提供される。これらの概念は、以下の本開示の「発明を実施するための形態」において、さらに詳細に説明される。この「発明の概要」は、特許請求の範囲に記載される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図しておらず、特許請求の範囲に記載される主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
【0007】
本開示の例示的な実施形態によれば、基材処理装置が提供される。基材処理装置は、反応チャンバと、反応チャンバ内に位置付けられ、基材を支持するように構築および配設され、一つ以上の穴を設けられた、サセプタプレートと、基材リフト機構であって、基材を支持するための複数のリフトピンと、一つ以上の穴を通して垂直方向にリフトピンを移動させるためのリフトピン支持部材と、を備える、基材リフト機構と、リフトピンの上方の位置に基材を搬送するための一つ以上のロボットアームを設けられた基材搬送ロボットと、サセプタプレートに面するように構築および配設されたガス供給ユニットと、を備え、ガス供給ユニットは、垂直方向に移動することによって、ガス供給ユニットを反応チャンバ内の処理位置に位置付けるように、構築および配設される。
【0008】
様々な実施形態において、基材処理装置は、サセプタプレートを支持するサセプタシャフトをさらに含んでもよく、サセプタシャフトの下端は、反応チャンバに接続されてもよい。
【0009】
様々な実施形態において、基材リフト機構は、リフトピン支持部材に結合された第一のリフトシャフトと、第一のリフトシャフトに結合された第一のシャフト支持部材と、第一のシャフト支持部材に結合された第一のブラケットと、第一のブラケットに回転可能に結合された第一のボールねじと、第一のボールねじに結合され、第一のボールねじを回転させることによって基材を垂直方向に移動させるように構成された、第一のモーターと、をさらに含んでもよい。
【0010】
様々な実施形態において、ガス供給ユニットは、複数のガスチャネルを設けられたシャワープレートと、シャワープレートに結合された上本体と、上本体に結合された第二のリフトシャフトと、第二のリフトシャフトに結合された第二のシャフト支持部材と、第二のシャフト支持部材に結合された第二のブラケットと、第二のブラケットに回転可能に結合された第二のボールねじと、第二のボールねじに結合され、第二のボールねじを回転させることによってシャワープレートを垂直方向に移動させるように構成された、第二のモーターと、をさらに含んでもよい。
【0011】
様々な実施形態において、基材処理装置は、複数の磁気素子をさらに含んでもよく、当該複数の磁気素子のうちの一方は、各リフトピンの下端に設けられ、当該複数の磁気素子のうちの他方は、リフトピン支持部材の表面に設けられる。
【0012】
様々な実施形態において、シャワープレートおよびサセプタプレートは、電極として機能してもよい。
【0013】
様々な実施形態において、基材処理装置は、シャワープレートに連通させるRF電力に電気的に結合された高周波電源をさらに含んでもよく、サセプタプレートは電気的に接地されてもよい。
【0014】
様々な実施形態において、基材処理装置は、高周波電源とシャワープレートとの間に配置された第一のロッドと、サセプタプレートと接地との間に配置された第二のロッドと、をさらに含んでもよい。
【0015】
様々な実施形態において、サセプタアセンブリは、ヒーターを設けられてもよい。
【0016】
様々な実施形態において、基材処理装置は、サセプタシャフト内に埋め込まれた第三のロッドをさらに含んでもよく、第三のロッドは、ヒーターに接続されてもよい。
【0017】
様々な実施形態において、第三のロッドは、電力ケーブルであってもよい。
【0018】
様々な実施形態において、第三のロッドは、複数のケーブルを設けられてもよく、当該複数のケーブルの各々は、ヒーターのゾーンに接続される。
【0019】
様々な実施形態において、第三のロッドは、熱電対ケーブルであってもよい。
【0020】
様々な実施形態において、第二のロッドおよび第三のロッドの各々は、下端に下コネクタが設けられてもよい。
【0021】
様々な実施形態において、基材処理装置は、反応チャンバの底部壁に埋め込まれた上コネクタをさらに含んでもよく、上コネクタの各々は、下コネクタを接続するように構成される。
【0022】
様々な実施形態において、基材処理装置は、一つ以上の反応チャンバであって、各反応チャンバが、二つ以上のステーションを備え、各ステーションが、上コンパートメントおよび下コンパートメントを備え、上コンパートメントが、基材を基材の処理中に含むように構成され、下コンパートメントが、二つ以上のステーションの間の共有中間空間を備えた、一つ以上の反応チャンバと、二つ以上のサセプタアセンブリであって、当該二つ以上のサセプタアセンブリの各々が、各ステーションに位置付けられて、サセプタプレートを設けられ、サセプタプレートが、基材を支持するように構築および配設され、当該サセプタプレートを通して形成される一つ以上の穴を設けられ、二つ以上の基材リフト機構が設けられ、各々が、各ステーションで基材を支持するための複数のリフトピンと、リフトピンに係合するためのリフトピン支持部材と、を備え、基材リフト機構が、一つ以上の穴を通して垂直方向に移動するように構成された、二つ以上のサセプタアセンブリと、ステーションに対して中央に配置され、共有中間空間内でリフトピンの上方の基材を搬送するための一つ以上のロボットアームを設けられた、基材搬送ロボットと、二つ以上のガス供給ユニットであって、当該二つ以上のガス供給ユニットの各々が、サセプタプレートに面するように構築および配設され、ガス供給ユニットが、垂直方向に移動することによって基材を上コンパートメントの処理位置に位置付けるように構成された、二つ以上のガス供給ユニットと、をさらに含んでもよい。
【0023】
様々な実施形態において、サセプタアセンブリは、サセプタプレートを支持するサセプタシャフトをさらに含んでもよく、サセプタシャフトの下端は、反応チャンバに接続される。
【0024】
様々な実施形態において、基材搬送ロボットは、ステーションのうちの一つからステーションのうちの他の一つへ基材を水平に移動させるように構成されてもよい。
【0025】
様々な実施形態において、基材搬送ロボットは、ロボットアームに結合されたシャフトと、シャフトに回転可能に結合されてシャフトの軸の周りでロボットアームに回転移動を提供するモーターと、をさらに含んでもよい。
【0026】
様々な実施形態において、ガス供給ユニットの各々は、複数のガスチャネルが設けられたシャワープレートと、シャワープレートに結合された上本体と、上本体に結合されたリフトシャフトと、をさらに含んでもよい。
【0027】
様々な実施形態において、基材処理装置は、リフトシャフトに結合された共通シャフト支持部材と、共通シャフト支持部材に結合されたブラケットと、ブラケットに回転可能に結合されたボールねじと、ボールねじに結合され、ボールねじを回転させることによってシャワープレートを垂直方向に移動させるように構成された、モーターと、をさらに含んでもよい。
【0028】
本開示の例示的な実施形態のより完全な理解は、以下の例示的な図に関連して考慮される場合、「発明を実施するための形態」および「特許請求の範囲」を参照することによって得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、基材処理装置の概略図である。
図2図2は、サセプタおよび基材搬送ロボットを移動させるための機構を含む基材処理装置の概略図である。
図3図3は、本発明の実施形態における基材処理装置の概略図である。
図4図4は、本発明の実施形態におけるリフトピンおよびガス供給ユニットのための機構を含む基材処理装置の概略図である。
図5図5A(左側)は、本発明の実施形態における基材処理装置の概略図であり、図5B(右側)は、本発明の実施形態におけるサセプタシャフトおよびロッドの拡大図である。
図6図6は、本発明の実施形態における四つのプロセスステーションを含む基材処理装置の概略図である。
【0030】
当然のことながら、図内の要素は、単純化および明瞭化のために例示されており、必ずしも実寸に比例して描かれていない。例えば、図内の要素のうちのいくつかの寸法は、本開示の例示された実施形態の理解を助けるために他の要素に対して相対的に誇張されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0031】
ある特定の実施形態および実施例を以下に開示するが、本開示の具体的に開示された実施形態および/または使用、ならびにその明白な修正および均等なものを超えて本開示が拡張することは、当業者によって理解されるであろう。それ故に、本開示の範囲は、本明細書に記載の特定の実施形態によって限定されるべきではないことが意図される。
【0032】
本明細書に提示される例示は、任意の特定の材料、装置、構造、またはデバイスの実際の図であることを意味せず、本開示の実施形態を記載するために使用される、単なる表現である。
【0033】
本開示において、「ガス」は、常温および常圧で気体である材料、気化した固体および/または気化した液体を含み得、状況に応じて単一の気体または気体の混合物で構成され得る。プロセスガス以外のガス、すなわち、例えばシャワープレートなどの、ガス供給ユニットを通過することなく導入されるガスは、例えば反応空間をシールするために使用され得、希ガスまたは他の不活性ガスなどのシールガスを含み得る。不活性ガスという用語は、かなりの程度まで化学反応に関与しないガス、および/またはプラズマ電力が加えられたときに前駆体を励起し得るガスを指す。前駆体および反応物質という用語は、交換可能に使用することができる。
【0034】
本明細書で使用される「基材」という用語は、使用される場合がある、またはその上にデバイス、回路、もしくは膜が形成される場合がある、任意の下地材料(複数可)を指す場合がある。
【0035】
図3は、本発明の実施形態における基材処理装置100の概略図である。基材処理装置100は、反応チャンバ110と、反応チャンバ110内に位置付けられ、基材101を支持するように構築および配設され、一つ以上の穴121を設けられた、サセプタプレート122とを備える。基材処理装置100は、基材101を支持するための複数のリフトピン141と、一つ以上の穴121を通して垂直方向にリフトピン141を移動させるためのリフトピン支持部材142とを有する基材リフト機構140をさらに含む。さらに、基材処理装置100は、リフトピン141の上方の位置に基材101を搬送するための一つ以上のロボットアーム131を設けられた基材搬送ロボット130と、サセプタプレート122に面するように構築および配設されたガス供給ユニット150とを含む。ガス供給ユニット150は、垂直方向に移動することによってガス供給ユニット150を反応チャンバ110内の処理位置に位置付けるように、構築および配設される。
【0036】
図4は、本発明の実施形態におけるリフトピン141およびガス供給ユニット150のための機構を含む、基材処理装置100の概略図である。基材処理装置100は、サセプタプレート122を支持するサセプタシャフト123をさらに備えてもよい。サセプタシャフト123の下端は、移動しないように反応チャンバ110に接続されてもよい。
【0037】
基材リフト機構140は、リフトピン支持部材142に結合された第一のリフトシャフト143と、第一のリフトシャフト143に結合された第一のシャフト支持部材144と、第一のシャフト支持部材144に結合された第一のブラケット145と、第一のブラケット145に回転可能に結合された第一のボールねじ146と、第一のボールねじ146に結合された第一のモーター147とをさらに備えてもよい。第一のモーター147は、第一のボールねじ146を回転させ、それによって基材101を垂直方向に移動させるように構成されてもよい。
【0038】
ガス供給ユニット150は、複数のガスチャネルを設けられたシャワープレート151と、シャワープレート151に結合された上本体152と、上本体152に結合された第二のリフトシャフト153と、第二のリフトシャフト153に結合された第二のシャフト支持部材154と、第二のシャフト支持部材154に結合された第二のブラケット155と、第二のブラケット155に回転可能に結合された第二のボールねじ156と、第二のボールねじ156に結合された第二のモーター157とをさらに備えてもよい。第二のモーター157は、第二のボールねじ156を回転させ、それによってシャワープレート151を垂直方向に移動させるように構成されてもよい。反応物質ガスは、共有ラインを通して供給されてもよく、一方、前駆体ガスは、非共有ラインを通して供給されてもよい。
【0039】
基材処理装置100は、複数の磁気素子をさらに備えてもよく、そのうちの一方は、各リフトピン141の下端に設けられ、他方は、リフトピン支持部材142の表面に設けられる。
【0040】
シャワープレート151およびサセプタプレート122は、電極として機能してもよい。高周波電源200は、シャワープレート151に連通させるRF電力に電気的に結合されてもよく、サセプタプレート122は、電気的に接地されてもよい。反応チャンバ110の内部に一対の導電性平板電極151、122を互いに平行に対向させて設け、一方の側151にHRF電力(例えば、13.56MHzまたは27MHz)を印加し、他方の側122を電気的に接地することにより、プラズマがシャワープレート151とサセプタプレート122との間で励起され得る。
【0041】
図3に示すように、第一のロッド205は、高周波電源200とシャワープレート151との間に配置されてもよい。
【0042】
図5Aは、本発明の実施形態における基材処理装置100の概略図である。図5Bは、本発明の実施形態におけるサセプタシャフト123およびロッドの拡大図である。
【0043】
第二のロッド180は、サセプタプレート122と接地との間に配置されてもよい。サセプタアセンブリ120は、ヒーター195を設けられてもよい。第三のロッド185、190は、サセプタシャフト123内に埋め込まれてもよい。第三のロッド185、190は、ヒーター195に接続されてもよい。第三のロッド185は、電力ケーブルであってもよい。第三のロッド185は、複数のケーブルを設けられてもよく、その各々は、温度が独立して制御されるように、マルチゾーンヒーターのためのヒーター195のゾーンに接続される。第三のロッド190は、熱電対ケーブルであってもよい。
【0044】
第二のロッド180および第三のロッド185、190の各々は、下端に下コネクタを設けられてもよい。上コネクタ280、285、290は、反応チャンバ110の底部壁に埋め込まれてもよい。上コネクタの各々は、下コネクタを接続するように構成されてもよい。サセプタシャフト123の下端は、コネクタによって反応チャンバ110に接続されるため、サセプタ20を移動させるための機構は必要とされず、反応チャンバ110の下方により多くの空間がもたらされる。
【0045】
図6は、本発明の実施形態における四つのプロセスステーションを含む、基材処理装置100の概略図である。基材処理装置100は、一つ以上の反応チャンバモジュールを備えてもよく、各反応チャンバモジュールは、四つのステーション310、320、330、340を備えてもよく、各ステーションは、上コンパートメントおよび下コンパートメントを備えてもよく、上コンパートメントは、基材101を、基材の処理中に含むように構成され、下コンパートメントは、二つ以上のステーションの間の共有中間空間を備える。
【0046】
基材搬送ロボット130は、ステーション310、320、330、および340に対して中央に配置され得、共有中間空間内でリフトピン141の上方の基材101を搬送するための一つ以上のロボットアーム131を設けられ得る。基材搬送ロボット130は、ステーションのうちの一つからステーションのうちの他の一つへ基材110を水平に移動させるように構成されてもよい。リフトピン支持部材142は、リフトピン141を垂直方向に移動させるため、基材搬送ロボット130は垂直方向に移動する必要がなく、それによって基材搬送ロボット130の機構が単純化される。
【0047】
基材処理装置100は、リフトシャフト153、253に結合された共通シャフト支持部材154と、共通シャフト支持部材154に結合されたブラケット155と、ブラケット155に回転可能に結合されたボールねじ156と、ボールねじ156に結合されたモーター157とをさらに備えてもよい。
【0048】
当業者であれば、本装置が、モーターを制御し、堆積プロセスおよび反応器洗浄プロセスを行わせるようにプログラムされまたは別様に構成された一つ以上の制御装置を含むことを理解するであろう。当業者に理解されるように、制御装置は、様々な電源、加熱システム、モーター、ポンプ、ロボット、およびガス流量制御装置または反応器のバルブと連通してもよい。
【0049】
上述の本開示の例示的な実施形態は、本発明の実施形態の単なる実施例であるため、本発明の範囲を限定しない。いかなる均等の実施形態も、本発明の範囲内にあることが意図される。実際に、記載の要素の代替的な有用な組み合わせなど、本明細書に示されかつ記載されたものに加えて、本開示の様々な修正は、記載から当業者には明らかになる場合がある。このような改変及び実施形態もまた、添付の特許請求の範囲に入ると意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】