(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023077129
(43)【公開日】2023-06-05
(54)【発明の名称】情報処理システム、招待方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230529BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021190295
(22)【出願日】2021-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】米津 翔平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザーが所属する第一のユーザーグループとは異なる第二のユーザーグループへの招待を通知するか否かを制御できる情報処理システム、招待方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】ユーザーグループに所属するユーザーにサービスを提供する情報処理システムであって、ユーザーが所属する第一のユーザーグループとは異なる第二のユーザーグループへのユーザーの招待要求を受信する通信部と、第二のユーザーグループへのユーザーの招待要求を受信した場合、招待された旨をユーザーに通知するか否かが設定された通知設定情報に基づいて、第二のユーザーグループに招待された旨をユーザーに通知する招待制御部を有する。招待制御部は、第二のユーザーグループに招待された旨の通知を受けたユーザーが承諾する旨を応答した場合、ユーザーを第二のユーザーグループに参加させる処理を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーグループに所属するユーザーにサービスを提供する情報処理システムであって、
ユーザーが所属する第一のユーザーグループとは異なる第二のユーザーグループへの前記ユーザーの招待要求を受信する通信部と、
前記第二のユーザーグループへの前記ユーザーの招待要求を受信した場合、招待された旨を前記ユーザーに通知するか否かが設定された通知設定情報に基づいて、前記第二のユーザーグループに招待された旨を前記ユーザーに通知する招待制御部を有し、
前記第二のユーザーグループに招待された旨の通知を受けた前記ユーザーが承諾する旨を応答した場合、前記招待制御部は、前記ユーザーを前記第二のユーザーグループに参加させる処理を行う、ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記通知設定情報は、第一のユーザーグループ単位で前記第一のユーザーグループに所属するユーザーが、他のユーザーグループからの招待を受け付けるか否かであり、
前記第二のユーザーグループに招待された前記ユーザーが所属するユーザーグループについて、他のユーザーグループからの招待を受け付けないと設定されている場合、
前記招待制御部は、前記第二のユーザーグループに招待された旨を前記ユーザーに通知しないことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第一のユーザーグループ単位で前記第一のユーザーグループに所属するユーザーが、他のユーザーグループからの招待を受け付けるか否かの前記通知設定情報は、
全てのユーザーグループからの招待を受け付ける、指定したユーザーグループからのみ招待を受け付ける、指定したユーザーグループからのみ招待を受け付けない、又は、全てのユーザーグループから招待を受け付けない、のいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第一のユーザーグループ単位で前記第一のユーザーグループに所属するユーザーが、他のユーザーグループからの招待を受け付けるか否かの前記通知設定情報は、
全てのユーザーが招待を受け付ける、管理者ユーザーのみ招待を受け付ける、指定したユーザーのみ招待を受け付ける、又は、全ユーザーが招待を受け付けない、のいずれかであることを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記通知設定情報は、他のユーザーグループから招待が来た場合に、全て受け入れる、ユーザーごとに参加するか否かを決定できる設定であり、
前記第二のユーザーグループに招待された前記ユーザーが、他のユーザーグループからの招待を受け付けないと設定されている場合、
前記招待制御部は、前記第二のユーザーグループに招待された旨を前記ユーザーに通知しないことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第一のユーザーグループに所属するユーザーから、前記第二のユーザーグループへの前記ユーザーの参加要求を受信した場合、
前記招待制御部は、前記第二のユーザーグループが他のユーザーグループに所属するユーザーの参加を受け付けるか否かが設定された参加設定情報に基づいて、前記ユーザーが前記第二のユーザーグループに参加要求した旨を前記第二のユーザーグループの管理者に通知し、
前記第二のユーザーグループに参加要求された旨の通知を受けた前記管理者が参加を許可する応答をした旨を受信した場合、前記招待制御部は、前記ユーザーを前記第二のユーザーグループに参加させる処理を行う、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記サービスとして前記情報処理システムが提供するアプリケーションを実行する機器から前記ユーザーの参加要求を受信し、
前記機器が所属するユーザーグループが対応付けられており、
前記招待制御部は、前記機器が所属するユーザーグループが他のユーザーグループに所属するユーザーの参加を受け付けるか否かが設定された参加設定情報に基づいて、前記ユーザーが前記ユーザーグループに参加要求した旨を前記ユーザーグループの管理者に通知することを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
ユーザー又はユーザーグループの識別情報を指定したユーザー又はユーザーグループの検索要求を受信した場合、前記検索要求を前記招待要求と判断して、
前記招待制御部は、前記通知設定情報に基づいて、前記第二のユーザーグループに招待された旨を前記ユーザーに通知することを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記第一のユーザーグループの前記ユーザーが他のユーザーグループに参加した場合、前記招待制御部は、最も招待の制約が厳しいユーザーグループの前記通知設定情報を前記ユーザーに適用する、予め指定されたユーザーグループの前記通知設定情報を前記ユーザーに適用する、又は、前記ユーザーが決定したユーザーグループの前記通知設定情報を前記ユーザーに適用する、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
ユーザーグループに所属するユーザーにサービスを提供する情報処理システムが行う招待方法であって、
通信部が、ユーザーが所属する第一のユーザーグループとは異なる第二のユーザーグループへの前記ユーザーの招待要求を受信するステップと、
前記第二のユーザーグループへの前記ユーザーの招待要求を受信した場合、招待された旨を前記ユーザーに通知するか否かが設定された通知設定情報に基づいて、招待制御部が、前記第二のユーザーグループに招待された旨を前記ユーザーに通知するステップと、
前記第二のユーザーグループに招待された旨の通知を受けた前記ユーザーが承諾する旨の応答をした場合、前記招待制御部は、前記ユーザーを前記第二のユーザーグループに参加させる処理を行うステップと、
を有することを特徴とする招待方法。
【請求項11】
ユーザーグループに所属するユーザーにサービスを提供する情報処理システムを、
ユーザーが所属する第一のユーザーグループとは異なる第二のユーザーグループへの前記ユーザーの招待要求を受信する通信部と、
前記第二のユーザーグループへの前記ユーザーの招待要求を受信した場合、招待された旨を前記ユーザーに通知するか否かが設定された通知設定情報に基づいて、前記第二のユーザーグループに招待された旨を前記ユーザーに通知する招待制御部、として機能させ、
前記第二のユーザーグループに招待された旨の通知を受けた前記ユーザーが承諾する旨の応答をした場合、前記招待制御部は、前記ユーザーを前記第二のユーザーグループに参加させる処理を行う、ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、招待方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業等は、アプリケーションを実行することでサービスを受けるライセンスを契約する場合がある。企業等は社員をテナントに所属させ、社員はアプリケーションを利用することで種々の業務に活用する。テナントは、企業等における部署や業種などの属性が似た社員が所属して、アプリケーションを利用するユーザーグループである。テナントに所属しているユーザーは組織の予算や状況に合わせて契約の範囲でアプリケーションを利用できる。
【0003】
テナントに所属するユーザーに対して管理者が権限の割り当てを行う作業を支援する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、ユーザー単位でアプリケーションに割り当てていた権限を、テナント単位で割り当てる技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術は、ユーザーが所属する第一のユーザーグループとは異なる第二のユーザーグループへの招待をユーザーに通知するかどうか制御されないという問題があった。例えば、管理者は任意に他のテナントの社員を自分のテナントに招待できる。しかし、社員によっては他のテナントのアプリケーションを必要としないケースもあり、不要な招待を受信することが多くなっていた。あるいは、招待された社員が安易に参加を承諾するため、所属先のテナントが多くなる場合があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑み、ユーザーが所属する第一のユーザーグループとは異なる第二のユーザーグループへの招待を通知するか否かを制御できる情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み、本発明は、ユーザーグループに所属するユーザーにサービスを提供する情報処理システムであって、ユーザーが所属する第一のユーザーグループとは異なる第二のユーザーグループへの前記ユーザーの招待要求を受信する通信部と、前記第二のユーザーグループへの前記ユーザーの招待要求を受信した場合、招待された旨を前記ユーザーに通知するか否かが設定された通知設定情報に基づいて、前記第二のユーザーグループに招待された旨を前記ユーザーに通知する招待制御部と、を有し、前記第二のユーザーグループに招待された旨の通知を受けた前記ユーザーが承諾する旨を応答した場合、前記招待制御部は、前記ユーザーを前記第二のユーザーグループに参加させる処理を行う、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
ユーザーが所属する第一のユーザーグループとは異なる第二のユーザーグループへの招待を通知するか否かを制御できる情報処理システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理システムが行う処理の概略を説明する図である。
【
図2】サービス提供システムの一例のシステム構成を示す図である。
【
図3】情報処理システム及び端末装置の一例のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】機器の一例である画像形成装置のハードウェア構成図である。
【
図5】サービス提供システムの一例の機能構成を示す図である。
【
図6】テナント情報記憶部に記憶されている一例のテナント情報を示す図である。
【
図7】ユーザー情報記憶部に記憶されている一例のユーザー情報を示す図である。
【
図8】機器情報記憶部に記憶されている一例の機器情報を示す図である。
【
図9】認証情報記憶部に記憶されている一例のアカウント情報を示す図である。
【
図11A】テナントの管理者が他のテナントのユーザーを招待する処理を説明する一例のシーケンス図である(その1)。
【
図11B】テナントの管理者が他のテナントのユーザーを招待する処理を説明する一例のシーケンス図である(その2)。
【
図11C】テナントの管理者が他のテナントのユーザーを招待する処理を説明する一例のシーケンス図である(その3)。
【
図12】一例のテナント招待可否設定画面を示す図である。
【
図13】一例のユーザー招待可否設定画面を示す図である。
【
図17】一例のテナントの検索結果画面を示す図である。
【
図18】一例のユーザーの検索結果画面を示す図である。
【
図19】テナントのユーザーに送信された一例の招待メール画面を示す図である。
【
図21A】ユーザーが参加要求を行った場合に、ユーザーの参加に関する処理を行う一例のシーケンス図である(その1)。
【
図21B】ユーザーが参加要求を行った場合に、ユーザーの参加に関する処理を行う一例のシーケンス図である(その2)。
【
図22】一例のテナント参加設定画面を示す図である。
【
図26】一例の参加希望メール画面を示す図である。
【
図28】機器を操作するユーザーが機器に紐付けられているテナントに参加要求する処理を説明する一例のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態の一例として、情報処理システムと情報処理システムが行う招待方法について図面を参照しながら説明する。
【0010】
<処理の概略>
図1は、本実施形態の情報処理システム10が行う処理の概略を説明する図である。
【0011】
(1) テナントA(第一のユーザーグループの一例)の管理者AはテナントAのユーザーAが他のテナントからの招待を受け付けるか(受信するか)を情報処理システム10に設定する。
【0012】
(2) テナントAのユーザーAは自分が、他のテナントからの招待を受け付けるか(受信するか)否か情報処理システム10に設定する。この(1)(2)の設定は、テナントに招待された旨をテナントのユーザーに通知するか否かが設定された通知設定情報となる。
【0013】
(3) テナントB(第二のユーザーグループの一例)の管理者Bは、業務に関係がある等の理由でテナントBに所属させてもよいテナントAのユーザーAをテナントBに招待する。なお、下記の実施形態ではユーザー又はテナントの検索が招待要求となる。
【0014】
(4) 情報処理システム10は、通知設定情報において、ユーザーが他のテナントからの招待を受け付ける設定の場合、テナントBに招待された旨をメールなどでユーザーAに送信する。
【0015】
(5) ユーザーAがテナントBへの参加を承諾する旨の応答を情報処理システム10に送信した場合、情報処理システム10はテナントBにユーザーAを参加させる。
【0016】
このように本実施形態の情報処理システム10は、テナント単位やユーザー単位でユーザーが他テナントからの招待を受け付けるか否かを設定できる。したがって、テナントからの不要な招待がユーザーに送信されにくくなり、また、他テナントからの招待をユーザーが無制限に受け入れてしまい多くのテナントに所属するようなことを抑制できる。
【0017】
<用語について>
ユーザーグループとは、サービスの提供者(本実施形態では情報処理システム)からサービスを受けることを契約した企業や組織等である。サービスとはアプリケーションの実行で得られる情報処理サービスである。ユーザーはユーザーグループに所属することでサービスを利用できる。本実施形態ではテナントという用語で説明される。
【0018】
アプリケーションとは、ユーザーがサービスを受けるために機器や情報処理装置で実行されるプログラムである。アプリケーションには、インストールせずにWebブラウザ上で実行されるWebアプリと、サーバーを必須とせずに(通信してもよい)インストール後に情報処理装置が実行するネイティブアプリがある。Webアプリの場合、アプリケーションは一連の処理を順番に実行するワークフローアプリの場合がある。
【0019】
管理者とは、テナントの管理者をいう。管理者は、テナントで契約しているアプリケーションをユーザーが使用できるようにテナントに対し各種の設定を行う者である。ただし、ユーザーと管理者とは明確に区別する必要はなく、本実施形態でも便宜的に使い分けているに過ぎない。管理者がユーザーとなる場合もある。
【0020】
招待とは、別のテナントに所属するユーザーを自分が所属するテナントに招くことをいう。
【0021】
通知設定情報は、テナント単位の招待を受け付けるか否かの設定、又は、ユーザーが個別に設定した招待を受け付けるか否かの設定をいう。本実施形態では、
図6のテナント招待可否設定、ユーザー招待可否設定、招待テナント参加設定、及び、
図7の招待可否設定が一例である。
【0022】
参加設定情報は、他テナントからユーザーの参加を受け付けるか否かの設定である。本実施形態では、
図6のテナント参加設定が一例である。
【0023】
<システム構成>
本実施形態に係るサービス提供システム100のシステム構成について、
図2を参照しながら説明する。
図2は、本実施形態に係るサービス提供システム100の一例のシステム構成を示す図である。
【0024】
図2に示すサービス提供システム100は、情報処理システム10と、機器20と、端末装置30と、を含み、インターネット等の広域的なネットワークN1を介して通信可能に接続されている。サービス提供システム100は外部システムである外部サービスシステム40と通信する。
【0025】
情報処理システム10は、一台以上の情報処理装置で実現され、ネットワークN1を介して、クラウドサービス等の外部サービスシステム40と連携した一連の処理により実現される各種のサービスを提供する。本実施形態に係る情報処理システム10が提供するサービスの具体例については後述する。情報処理システム10は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよいし、単一の情報処理装置によって実現されてもよい。クラウドコンピューティングとは、特定ハードウェア資源が意識されずにネットワーク上のリソースが利用される形態をいう。情報処理システム10は、インターネット上に存在しても、オンプレミスに存在してもよい。なお、一連の処理は1つのアプリケーションにより提供され、一連の処理を「処理フロー」「ワークフロー」ともいう。
【0026】
機器20は、ユーザーが使用する各種の電子機器である。機器20は、例えば、MFP(Multifunction Peripheral)等の画像形成装置、PC(パーソナルコンピュータ)、プロジェクタ、電子黒板、テレビ会議端末、デジタルカメラ等である。機器20はネットワークN2に接続されている。ユーザーは、機器20を用いて、情報処理システム10又は外部サービスシステム40が提供する各種のサービスを利用することができる。
【0027】
なお、以降では、複数の機器20について、各々を区別するときは、「機器20A」、「機器20B」等と添え字を用いて記載する。
【0028】
端末装置30は、例えば、管理者又はユーザーが使用するデスクトップPC、ノート型PC、スマートフォン、タブレット端末等である。端末装置30はネットワークN2に接続されている。管理者又はユーザーは端末装置30を操作して、情報処理システム10又は外部サービスシステム40が提供する各種のサービスを利用することができ、更に、アプリケーションの設定を行うことができる。
【0029】
なお、以降では、複数の端末装置30について、各々を区別するときは、「端末装置30A」、「端末装置30B」等と添え字を用いて記載する。
【0030】
外部サービスシステム40は、ネットワークN1を介してアプリケーションの実行によるサービスを提供する一台以上の情報処理装置である。アプリケーションの実行によりデータの保存又は読出等が行われる。外部サービスシステム40の「外部」とは、情報処理システム10とは別のシステムであることをいう。異なる企業により運営される場合が多い。例えば、同じユーザーであっても外部サービスシステム40と情報処理システム10ではアカウントが異なる。
【0031】
外部サービスシステム40の一例には、例えば、各種のクラウドサービス、ASP(Application Service Provider)等があり、ネットワークを介して提供される各種の外部サービスが含まれてよい。例えば、サービスの一例としてストレージサービスがある。外部サービスシステム40は、インターネット上に存在しても、オンプレミスに存在してもよい。
【0032】
なお、以降では、複数の外部サービスシステム40について、各々を区別するときは、図示されている「外部サービスシステム40A」、「外部サービスシステム40B」等と、記載する。
【0033】
<ハードウェア構成例>
図3を参照して、本実施形態に係る情報処理システム10及び端末装置30のハードウェア構成について説明する。
【0034】
<<情報処理システム及び端末装置>>
図3は、本実施形態に係る情報処理システム10及び端末装置30の一例のハードウェア構成を示す図である。
図3に示されているように、情報処理システム10及び端末装置30はコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、HD(Hard Disk)504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティングデバイス512、光学ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0035】
これらのうち、CPU501は、情報処理システム10及び端末装置30全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、ネットワークN2を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、
図3に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0036】
また、キーボード511は、文字、数値、又は各種指示などの入力に使用される複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。光学ドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としての光記憶媒体513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、光記憶媒体513は、CD,DVD、Blu-ray(登録商標)等でよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0037】
<<機器>>
図4は、機器20の一例である画像形成装置のハードウェア構成図である。
図4に示されているように、画像形成装置は、コントローラ910、近距離通信回路920、エンジン制御部930、操作パネル940、ネットワークI/F950を備えている。
【0038】
これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM-P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907、HDDコントローラ908、及び、記憶部であるHD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0039】
これらのうち、CPU901は、画像形成装置の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM-P902、SB904、及びAGPバス921とを接続するためのブリッジであり、MEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0040】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM902bとからなる。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0041】
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDDコントローラ908及びMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC906は、PCIターゲット及びAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931、プリンタ部932、及びファクシミリ部との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC906は、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを有していてよい。
【0042】
MEM-C907は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD909は、CPU901の制御にしたがってHD909に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0043】
また、近距離通信回路920には、近距離通信回路のアンテナ920aが備わっている。近距離通信回路920は、NFC、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。
【0044】
更に、エンジン制御部930は、スキャナ部931、プリンタ部932及びファクシミリ部933を有している。また、操作パネル940は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなるハードキー940bを備えている。コントローラ910は、画像形成装置全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931又はプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0045】
なお、画像形成装置は、操作パネル940のアプリ切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、及びファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。画像形成装置は、ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0046】
また、ネットワークI/F950は、ネットワークN2を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路920及びネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0047】
<機能について>
次に、本実施形態に係るサービス提供システム100の機能構成について、
図5を参照しながら説明する。
図5は、本実施形態に係るサービス提供システム100の一例の機能構成を示す図である。
【0048】
<<機器>>
機器20は、第二通信部21と、表示制御部22と、操作受付部23と、画像データ生成部24と、ファクシミリ処理部25と、電子メール処理部26とを有する。これら各機能部は、機器20にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令をCPU901が実行することで実現される機能又は手段である。例えば、第二通信部21、表示制御部22及び操作受付部23はWebブラウザにより実現され、その他は個別のアプリケーション(ネイティブアプリ)により実現される。
【0049】
第二通信部21は、情報処理システム10との間で各種の情報を送受信する。本実施形態では、第二通信部21は、各種の画面の画面情報等を情報処理システム10から受信し、アプリケーションの実行要求等を情報処理システム10に送信する。また、第二通信部21は、スキャンされた画像を送信したり、ファイル/フォルダのアップロード先のリストを情報処理システム10から受信したりする。
【0050】
表示制御部22は、各種の画面の画面情報を解釈してパネル表示部940aに表示する。操作受付部23は、パネル表示部940aに表示された各種画面におけるユーザーの各種操作を受け付ける。
【0051】
画像データ生成部24は、操作受付部23が選択を受け付けたアプリケーションが画像データを生成するものである場合、スキャナ部931で原稿をスキャンして画像データを生成する。ファクシミリ処理部25は、ファクシミリ部933によるファクシミリの受信及び送信に関する処理を行い、ファクシミリを受信した場合に予め対応付けられているアプリケーションの実行を情報処理システム10に要求する。なお、ファクシミリ処理部25は、ファクシミリの送信元(FAX番号)に対応したアプリケーションを要求してもよい。
【0052】
電子メール処理部26は、電子メールの送受信に関する処理を行い、電子メールを受信した場合に予め対応付けられているアプリケーションの実行を情報処理システム10に要求する。なお、電子メール処理部26は、電子メールの送信元(メールアドレス)に対応したアプリケーションを要求してもよい。
【0053】
<<端末装置>>
端末装置30は、第一通信部31と、表示制御部32と、操作受付部33とを有する。これら各機能部は、端末装置30にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令をCPU501が実行することで実現される機能又は手段である。なお、このプログラムはWebブラウザでもよいし、専用のソフトウェアでもよい。
【0054】
第一通信部31は、情報処理システム10又は外部サービスシステム40との間で各種の情報を送受信する。本実施形態では、第一通信部31は、管理者又はユーザーが設定した通知設定情報等の内容を情報処理システム10に送信する。また、第一通信部31は、端末装置30が表示する各種の画面の画面情報を情報処理システム10から受信する。
【0055】
表示制御部32は、各種の画面の画面情報を解釈してディスプレイ506に表示する。操作受付部33は、ディスプレイ506に表示された各種画面における管理者又はユーザーの各種操作を受け付ける。
【0056】
<<情報処理システム>>
情報処理システム10は、第三通信部11、Webサービス処理部12A、Webサービス処理部12B、招待制御部13、及び、メール送信部14を有する。これら各機能部は、情報処理システム10にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令を
図3に示したCPU501が実行することで実現される機能又は手段である。また、情報処理システム10は、テナント情報記憶部41、ユーザー情報記憶部42、認証情報記憶部43、及び、機器情報記憶部44を有している。これら記憶部は、
図3に示したHD504等に構築される。
【0057】
第三通信部11は、端末装置30と機器20との間で各種の情報を送受信する。本実施形態では、第三通信部11は、テナントに所属するユーザーの設定に関する画面を受信し、管理者などの設定を受信する。
【0058】
Webサービス処理部12Aは、更にアプリ実行部15Aと画面生成部16Aを有している。画面生成部16Aは、アプリケーションの一覧や、各アプリケーションの画面を生成する。
【0059】
アプリ実行部15Aは、機器20からの要求に応じてアプリケーションを実行する。アプリ実行部15Aは、ユーザーの設定に従い、印刷やスキャンなどのアプリに応じた処理を制御する。印刷の場合にはファイルの印刷を機器に要求し、スキャンの場合には機器20がスキャンした画像データを外部サービスシステムに送信する。
【0060】
Webサービス処理部12Bは、更に、アプリ実行部15Bと画面生成部16Bを有している。画面生成部16Bは、端末装置30が表示する設定画面等を生成する。
【0061】
アプリ実行部15Bは、テナント情報、ユーザー情報、認証情報及び機器情報などの設定を受け付け、招待制御部13に通知する。アプリ実行部15Bは、管理者の入力に応じて、アプリケーションのデフォルト値等の変更を行う。
【0062】
招待制御部13は、ユーザー情報記憶部42、ユーザー情報記憶部42、認証情報記憶部43、及び、機器情報記憶部44に保存されている各情報の取得、更新、削除を行う。また、招待制御部13は、これらの各情報を用いてユーザーの招待に関する制御を行う。
【0063】
メール送信部14は、宛先、件名、本文のひな形を有し、ひな形に各情報を設定して、予め設定されているメールサーバにメールを送信する。
【0064】
図6は、テナント情報記憶部41に記憶されているテナント情報の一例を示す。以下、テナント情報の各項目について説明する。テナント情報記憶部41にはテナント単位の設定が保持される。
・テナントIDは、テナントごとに割り振られる一意な識別情報である。なお、IDはIdentificationの略であり識別子や識別情報という意味である。IDは複数の対象から、ある特定の対象を一意的に区別するために用いられる名称、符号、文字列、数値又はこれらのうち1つ以上の組み合わせをいう。
・テナント名は、テナントの一般的な名称(文字列や数字)である。
・テナント招待可否設定は、テナント内のユーザーが他テナントからの招待を受け付けるかどうか(招待を受信するかどうか)の設定である。テナント招待可否設定には、以下のような詳細設定がある。
【0065】
a. 全てのテナントから受け付ける
b. 指定したテナントID(XXX)のテナントからのみ受け付ける
c. 指定したテナントID(XXX)からのみ受け付けない
d. 全てのテナントから受け付けない
・ユーザー招待可否設定はどのユーザーが他テナントからの招待を受け付けるかの設定である。ユーザー招待可否設定には、以下のような詳細設定がある。
a. 全てのユーザーが受け付ける
b. 管理者ユーザーのみ受け付ける
c. 指定したユーザーのみ受け付ける
d. 全ユーザーが受け付けない
・招待テナント参加設定は、テナントから招待が来たとき、無条件にすべて受け入れるか、ユーザーごとに参加するか否かを決定できるようにするかの設定である。招待テナント参加設定には、以下のような詳細設定がある。
【0066】
a. すべて受け入れる
b. ユーザーに委ねる
・テナント参加設定(参加設定情報の一例)は、他テナントからユーザーの参加を受け付けるかどうか(招待を受信するかどうか)の設定である。テナント参加設定には、以下のような詳細設定がある。
【0067】
a. 受け付ける
b. 受け付けない
aの場合に一部のテナントの参加の拒否設定が可能でもよい。bの場合に、一部のテナントの参加の許可が設定できてよい。
・機器IDは、テナントで契約している機器の識別情報である。
・テナント人数は、テナントに所属するユーザーの人数である。
・ライセンスIDはテナントが契約するライセンスの識別情報である。
・招待ユーザーは、招待されたユーザーがだれか、また、このユーザーの状態(参加待ち、参加中など)を示す。招待ユーザーの項目は、ユーザーごとに設定される。
【0068】
図7は、ユーザー情報記憶部42に記憶されているユーザー情報の一例である。
・ユーザーIDは、ユーザーごとに割り振られるテナント内で一意なユーザーの識別情報である。
・テナントIDは、ユーザーが所属しているテナントの識別情報である。
・メールアドレスは、ユーザーが登録した自身のメールアドレスである。
・ロールは、ユーザーがテナントに対してどの範囲の権限を持っているかを示す。
【0069】
a. テナント管理者
b. 一般ユーザー
・招待可否設定は、ユーザー単位で他テナントからの招待を受け付けるか否か(招待を受信するかどうか)の設定である。
【0070】
a. 受け付ける
b. 受け付けない
図8は、機器情報記憶部44に記憶されている機器情報の一例である。
・機器IDは、機器に割り振られる一意な機器の識別情報である。
・機器名は、機器の一般的な名称(文字列や数字)である。
・テナント名は、機器が所属する(紐づいている)テナントの識別情報である。
【0071】
図9は、認証情報記憶部43に記憶されているアカウント情報の一例である。
・アカウント情報(情報処理システム10)は、情報処理システム10におけるアカウント情報である。情報処理システム10のアカウント情報は、例えば、ユーザーID、ユーザーのメールアドレス、テナントID、パスワード等である。
・外部サービスシステム40は外部サービスシステム40の識別情報である。
・アカウント情報(外部サービスシステム)は、外部サービスシステム40ごとのアカウント情報である。
【0072】
なお、外部サービスシステム40におけるアカウント情報は、ユーザーID(ユーザー名)とパスワード、又は、外部サービスシステム40が発行したトークンなどである。外部サービスシステム40では、ユーザーのアカウント情報(トークンを含む)に応じてユーザーの認可情報が決まっている。認可情報により、ユーザーが、外部サービスシステム40に対し実行できる処理が決まっている。
【0073】
<アプリケーションについて>
図10を参照して、アプリケーションについて説明する。
図10は、アプリケーション202を説明する図である。アプリケーション202は複数のコンポーネント201を組み合わせて作られる。コンポーネント201とは、機能又は処理単位に用意されたプログラムのパーツである。
図10(a)に示すように、各種の外部サービスシステムへのファイルのアップロードやダウンロードを行うコンポーネント、ファイルにOCR、スタンプ、及び、PDFに関する処理を行うコンポーネント201が用意されている。
【0074】
また、
図10(b)に示すように、1つ以上のコンポーネント201が実行順に配置されることで、アプリケーション202が作成される。アプリケーション202が実行されることでワークフローが実行される。テナントはこのような各種のアプリケーション202を契約しており、所属するユーザーが利用できる。したがって、特定のアプリケーションを利用するためには、ユーザーが該アプリケーションを契約しているテナントに参加する必要がある。
【0075】
<動作及び画面例>
続いて、
図11~
図20を参照して、テナント管理者がテナントにユーザーを招待する流れを説明する。
図11はテナントの管理者が他のテナントのユーザーを招待する処理を説明するシーケンス図の一例である。なお、説明の便宜上、
図11A~
図11Cに分けて説明する。
図12~
図20は
図11の説明において参照される、端末装置30の画面例である。
【0076】
図11Aの処理の前に、任意のテナントの管理者、及び、任意のユーザーはそれぞれ情報処理システム10にログインしているものとする。
【0077】
S1:テナントAの管理者Aは、端末装置30A1を情報処理システム10に接続させ、テナント招待可否設定画面(
図12)、ユーザー招待可否設定画面(
図13)を表示する。テナントAの管理者Aは、テナントAのユーザーが他のテナントからの招待を受け付けるか否か、どのユーザーが招待を受け付けるか等を設定する。すなわち、管理者Aは、
図6のテナント招待可否設定、ユーザー招待可否設定、及び、招待テナント参加設定を設定する。端末装置30A1の操作受付部33が設定を受け付ける。テナント招待可否設定画面を
図12に、ユーザー招待可否設定画面を
図13に示す。
【0078】
S2:端末装置30A1の第一通信部31はテナント招待可否設定、ユーザー招待可否設定、及び、招待テナント参加設定の設定要求を情報処理システム10に送信する。なお、これらの設定は順番に行われてもよく、同時に行われなくてもよい。
【0079】
S3:情報処理システム10の第三通信部11が設定要求を受信し、Webサービス処理部12Bが招待制御部13に設定要求を送信する。
【0080】
S4,S5:招待制御部13は、テナント招待可否設定、ユーザー招待可否設定、招待テナント参加設定をテナント情報記憶部41に設定する。
【0081】
S6~S9:情報処理システム10が設定完了を端末装置30A1に送信するので、端末装置30A1が設定完了を表示する。
【0082】
図12は、テナント招待可否設定を設定するテナント招待可否設定画面210の一例である。テナント招待可否設定画面210は、「他テナントからテナント参加招待を受け取るか設定することができます」というメッセージ211、「どのテナントからの招待も受け取る」という選択肢212、「どのテナントからも受け取らない」という選択肢213、「指定したテナントの招待のみ受け取る」という選択肢214、選択肢212~214に対応付けられたラジオボタン215、招待を受けるテナントのテナントIDの入力欄216を有している。テナントAの管理者Aは、テナント招待可否設定画面210に対しテナント招待可否設定を設定できる。
【0083】
図13は、ユーザー招待可否設定を設定するユーザー招待可否設定画面220の一例である。ユーザー招待可否設定画面220は、「ユーザーごとに、他テナントからの招待を受け取れるか設定することができます」というメッセージ221は、「全員受け取れるようにする」という選択肢222、「全員受け取れないようにする」という選択肢223、「一部のユーザーのみ受け取れるようにする」という選択肢224、選択肢222~224に対応付けられたラジオボタン225aを有する。また、ユーザー招待可否設定画面220は、「一部のユーザーのみ受け取れるようにする」という選択肢225に対し、「管理者」という選択肢226、「一般ユーザー」という選択肢227、「指定したユーザーのみ受け取れる」という選択肢228、選択肢226~228に対応付けられたラジオボタン225b、招待を受けとれるユーザーのユーザーIDの入力欄229を有している。テナントAの管理者Aは、ユーザー招待可否設定画面220に対しユーザー招待可否設定を設定できる。
【0084】
なお、招待テナント参加設定についても同様に設定される。
【0085】
S10:
図11Aに戻って説明する。次に、テナントAのユーザーAが、端末装置30A2を情報処理システム10に接続させ、招待可否設定画面(
図14)を表示する。テナントAのユーザーは、他のテナントからの招待可否を設定する。この設定は、ユーザー情報の招待可否設定である。端末装置30A2の操作受付部33が設定を受け付ける。招待可否設定画面の一例を
図14に示す。
【0086】
S11:端末装置30A2の第一通信部31は招待可否設定の設定要求を情報処理システム10に送信する。
【0087】
S12:情報処理システム10の第三通信部11が設定要求を受信し、Webサービス処理部12Bが招待制御部13に招待可否設定の設定要求を送信する。
【0088】
S13,S14:招待制御部13は、テナント情報においてユーザーの招待が許可されるか否かを判断するため、ユーザーAが所属するテナントAのテナント招待可否設定、ユーザー招待可否設定をテナント情報記憶部41から取得する。
【0089】
S15、S16:テナントAのテナント招待可否設定が招待不可(全てのテナントから受け付けない、受け付けないテナントに指定されている)に設定されている、又は、このユーザーAが招待を受け付けるユーザーに設定されていない場合(管理者ユーザーのみが受け付ける、又は、指定したユーザーのみ受け付ける、に該当しない。又は、全ユーザーが受け付けない、が設定さている)を説明する。情報処理システム10の招待制御部13は、ユーザー個人の設定ができない旨をWebサービス処理部12Bに送信する。Webサービス処理部12Bは、招待設定不可画面を生成し、第三通信部11を介して端末装置30A2に送信する。
【0090】
S17:端末装置30A2の第一通信部31が招待設定不可画面の画面情報を受信し、表示制御部32が表示する。招待設定不可画面の一例を
図15に示す。
【0091】
S18,S19:テナントAのテナント招待可否設定が招待可に設定されている、及び、このユーザーが招待を受け付けるユーザーに設定されている場合を説明する。情報処理システム10の招待制御部13は、ユーザー情報記憶部42に対しこのユーザーの招待可否設定を「受け付ける」に設定する。
【0092】
S20~S23:情報処理システム10が設定完了を端末装置30A2に送信するので、端末装置30A2が設定完了を表示する。
【0093】
図14は、ユーザー情報の招待可否設定を設定する招待可否設定画面230の一例である。招待可否設定画面230は、「他テナントからの招待を受け取れるようにしますか」というメッセージ231、「受け取る」という選択肢232、「受け取らない」という選択肢233、選択肢232、233に対応付けられたラジオボタン234を有する。このように、テナントAの管理者Aがテナント招待可否設定、ユーザー招待可否設定をそれぞれユーザーAが招待を受けられるように設定していた場合、ユーザーAが他のテナントからの招待を受け付けるかどうか設定できる。
【0094】
図15は、招待可否設定が設定できない旨が表示される招待設定不可画面240の一例である。管理者Aが、テナント招待可否設定、又はユーザー招待可否設定のいずれかで、ユーザーAが招待を受けることを制限した場合、招待設定不可画面240が表示される。招待設定不可画面240は、「他テナントからの招待は受け取れません。管理者にお問い合わせください。」というメッセージ241を有する。
【0095】
S24:
図11Bを参照して説明する。テナントBの管理者Bが他のテナントのユーザーをテナントBに招待したいと考えている。このため、テナントBの管理者Bが、端末装置30Bを情報処理システム10に接続させ、検索画面(
図16)を表示する。テナントBの管理者Bは、招待したいユーザー又はテナントを指定して検索する。端末装置30Bの操作受付部33が設定を受け付ける。検索画面を
図16に示す。
【0096】
S25:端末装置30Bの第一通信部31は、ユーザーID、テナントID又はメールアドレスの1つ以上を含む検索要求を情報処理システム10に送信する。なお、本実施形態では、検索要求も招待する旨に含まれる。
【0097】
S26:情報処理システム10の第三通信部11が検索要求を受信し、Webサービス処理部12Bが招待制御部13に検索要求を送信する。
【0098】
S27,S28:ユーザーが検索される場合、招待制御部13は、ユーザー情報記憶部42から該ユーザーが所属するテナントを特定する。招待制御部13は、このテナントのテナント情報をテナント情報記憶部41から取得する。テナントが検索される場合、招待制御部13は、このテナントのテナント情報をテナント情報記憶部41から取得する。
【0099】
S29、S30:検索対象のユーザーが所属するテナント又は検索対象のテナントのテナント招待可否設定が拒絶設定(指定したテナントからのみ受け付ける、指定したテナントからのみ受け付けない、全てのテナントから受け付けない、のいずれかに該当し招待不可)である場合を説明する。情報処理システム10の招待制御部13は、指定したテナントが招待を拒絶している旨をWebサービス処理部12B及び第三通信部11を介して端末装置30Bに送信する。
【0100】
S31:端末装置30Bの第一通信部31が指定したテナントが招待を拒絶している旨を受信し、表示制御部32が表示する。
【0101】
S32、S33:検索対象のユーザーが所属するテナントのテナント招待可否設定が拒絶設定でない場合を説明する。招待制御部13は検索対象のユーザーをユーザー情報記憶部42で検索し、ユーザー情報を取得する。検索対象がテナントの場合、招待制御部13はテナントに所属する全てのユーザー情報を取得する。
【0102】
S34,S35:検索対象のユーザー、又は、検索対象のテナントに含まれるユーザーの招待可否設定が「受け付けない」、又は、ユーザーが存在しない場合を説明する。情報処理システム10の招待制御部13は、ユーザーが招待を拒否している、又は、ユーザーが存在しない旨をWebサービス処理部12B及び第三通信部11を介して端末装置30Bに送信する。なお、テナントが検索対象の場合、テナント内の全てのユーザーについて招待可否設定が「受け付ける」かどうか判断されるが、個別のユーザーが判断されてもよい。
【0103】
S36:端末装置30Bの第一通信部31が、ユーザーが招待を拒否している、又は、ユーザーが存在しない旨を受信し、表示制御部32が表示する。
【0104】
S37、S38:検索対象のユーザー、又は、検索対象のテナントに含まれるユーザーの招待可否設定が「受け付ける」である場合を説明する。情報処理システム10の招待制御部13は、検索結果(検索に適合したユーザーに関する情報、テナントに関する情報)をWebサービス処理部12B及び第三通信部11を介して端末装置30Bに送信する。テナントが検索された場合、情報処理システム10の招待制御部13は、検索結果(検索に適合したテナントに関する情報)をWebサービス処理部12Bに送信する。Webサービス処理部12Bは検索結果で検索結果画面を作成し、第三通信部11を介して端末装置30Bに送信する。
【0105】
S39:端末装置30Bの第一通信部31が検索結果画面の画面情報を受信し、表示制御部32が表示する。検索結果画面の一例を
図17,
図18に示す。
【0106】
S40:テナントBの管理者Bが、テナントBに招待したいユーザー、又は、テナント単位でテナントを選択し、招待する操作を入力する。端末装置30Bの操作受付部33が設定を受け付ける。
【0107】
S41:端末装置30Bの第一通信部31は、ユーザー又はテナントを指定して招待要求を情報処理システム10に送信する。
【0108】
S42:情報処理システム10の第三通信部11が招待要求を受信し、Webサービス処理部12Bが招待制御部13に招待要求を送信する。
【0109】
S43,S44:まず、招待制御部13は、指定されたユーザーが招待された旨をテナント情報記憶部41に保存する。招待制御部13は、招待ユーザーの項目に招待されたユーザーAを登録し、ユーザーの状態を参加待ちとする。この設定によって、招待制御部13は、参加待ち中や参加中のユーザーへの招待メールの送信を制御できる。テナントが招待された場合、テナントに所属する各ユーザーについて同様に処理される。以降では、ユーザーAを対象にして説明する。
【0110】
S45:招待制御部13は、メール送信部14に対し、指定されたユーザー、テナントBに招待された旨の本文、URL(参加を申請又は拒否できる
図20の招待受付設定画面を表示するURL)を添付して、ユーザーAへの招待メールの送信を要求する。
【0111】
S46:メール送信部14は、指定されたユーザー(ここではテナントAのユーザーA)に招待メールを送信する。ユーザーAは端末装置30A2で招待メール画面を受信する。招待メール画面の一例を
図19に示す。
【0112】
S47、S48:情報処理システム10の招待制御部13は、招待メールを送信した旨をWebサービス処理部12B及び第三通信部11を介して端末装置30Bに送信する。
【0113】
S49:端末装置30Bの第一通信部31が、招待メールを送信した旨を受信し、表示制御部32が表示する。
【0114】
管理者BがテナントAのユーザー全体を招待した場合、ステップS40~S49が繰り返し実行される。さらに、この場合、テナントAの一部のユーザーのみを管理者Aが参加させる(選別する)処理が追加されてよい。
【0115】
図16は、テナントの管理者が他テナントのユーザーを招待する際にユーザー又はテナントを検索する検索画面250の一例である。検索画面250は、「招待したいテナントまたはユーザーを検索します」というメッセージ251、「テナントを検索する」という選択肢252、「ユーザーを検索する」という選択肢253、選択肢252,253に対応付けられたラジオボタン255、メールアドレス・テナントID・ユーザーIDの入力欄254を有している。メールアドレスは世界的に1つであるが、ユーザーIDはテナント内でのみ一意性が保証される。よって、管理者Bは、メールアドレス、又は、テナントIDとユーザー名でユーザーを検索でき、テナントIDでテナントを検索できる。ラジオボタン255の設定によっては、メールアドレス、又は、テナントIDとユーザー名でこのユーザーが所属するテナントを検索したり、テナントIDでこのテナントに所属するユーザーを検索したりできる。
【0116】
なお、管理者Bは、招待するテナントAのユーザーAに対し招待理由などを入力してもよい。
【0117】
図17は、テナントの検索結果画面260を示す。テナントの検索結果画面260は、テナントが検索された場合に表示されるので、テナントID261,テナント名262、及び、所属人数263を表示する。
【0118】
図18は、ユーザーの検索結果画面270を示す。ユーザーの検索結果画面270は、ユーザーが検索された場合に表示されるので、ユーザー名271、所属テナント272、及び、ユーザーに対応付けられた、招待ボタン273、所属済みボタン274、招待不可ボタン275を有する。
・招待ボタン273は、ユーザーAがテナントBに招待されておらず参加もしていない場合に表示される。
・所属済みボタン274は、検索対象のユーザーが元々テナントBのメンバーである場合に表示される。
・招待不可ボタン275は、検索対象のユーザーAがテナントBに招待済み又は参加済みである場合に表示される。
【0119】
図19は、テナントAのユーザーに送信された招待メール画面280を示す。招待メール画面280は、送信元メールアドレス281(システムのメールアドレス。管理者のメールアドレスでもよい。)、宛先メールアドレス282(テナントAのユーザーAのメールアドレス)、「テナントBから招待されました。以下のURLからテナントBに参加するか確認してください。」というメッセージ283、及び、参加を申請又は拒否できるWebページのURL284を有する。URL284は、招待要求(テナントB、管理者B、ユーザーA、テナントA)と対応付けられている。
【0120】
図20は、招待されたユーザーAがURL284を押下して、端末装置30A2がURLに接続した場合に表示される招待受付設定画面290の一例である。招待受付設定画面290は、「テナントBから招待されました。招待を受け入れますか?」というメッセージ291、拒否ボタン292、及び、参加ボタン293を有している。ユーザーAは拒否ボタン292を押下してテナントBへの参加を拒否するか、参加ボタン293を押下して参加するかを選択できる。
【0121】
S50:
図11Cを参照して説明する。まず、テナントAのユーザーAが招待を受け付けた場合を説明する。端末装置30A2の第一通信部31は、メールソフトで招待メールを受信する(
図19参照)。端末装置30A2のユーザーAがURLを押下すると、端末装置30A2がURLに接続し、
図20に示した招待受付設定画面290を表示する。端末装置30A2のユーザーは、招待を承諾する操作(招待を承諾する応答)を入力する。端末装置30Bの操作受付部33が操作を受け付ける。
【0122】
S51:端末装置30A2の第一通信部31は、テナントBからの招待を承諾する旨を情報処理システム10に送信する。
【0123】
S52:情報処理システム10の第三通信部11が、テナントBからの招待を承諾する旨を受信し、Webサービス処理部12Bが招待制御部13にテナントBからの招待を承諾する旨を送信する。
【0124】
S53~S55:招待制御部13は、テナントBにテナントAのユーザーAを参加させる処理を行う。例えば、招待制御部13は、ユーザー情報記憶部42において、テナントAのユーザーAが所属するテナントにテナントBを追加する。
【0125】
S56~S58:招待制御部13は、テナントBにテナントAのユーザーAを参加させる処理を行う。例えば、招待制御部13は、テナント情報記憶部41のテナント人数を1つ大きくし、招待ユーザーの項目のユーザーの状態を参加中に変更する。
【0126】
S59:情報処理システム10の招待制御部13は、テナントAのユーザーAがテナントBに参加した旨を、第三通信部11を介して端末装置30Bに送信する。
【0127】
S60、S61:情報処理システム10の招待制御部13は、ユーザーAがテナントBに参加した旨をWebサービス処理部12B及び第三通信部11を介して端末装置30Bに送信する。
【0128】
S62:端末装置30Bの第一通信部31が、ユーザーAがテナントBに参加した旨を受信し、表示制御部32が表示する。
【0129】
S63:テナントAのユーザーが招待を拒否した場合を説明する。端末装置30A2の第一通信部31は、メールソフトで招待メールを受信する。端末装置30A2のユーザーは、招待を拒否する操作を入力する。端末装置30Bの操作受付部33が操作を受け付ける。
【0130】
S64:端末装置30A2の第一通信部31は、テナントBからの招待を拒否する旨を情報処理システム10に送信する。
【0131】
S65:情報処理システム10の第三通信部11が、テナントBからの招待を拒否する旨を受信し、Webサービス処理部12Bが招待制御部13にテナントBからの招待を拒否する旨を送信する。
【0132】
S66~S68:招待制御部13は、テナントBからの招待を取り下げる処理を行う。すなわち、招待制御部13は、テナント情報記憶部41の招待ユーザーの項目から招待したユーザーIDを削除し、ユーザーの状態も削除する。
【0133】
S69:招待制御部13は、テナントBの管理者B、ユーザーAを指定して、メール送信部14に対し、招待したテナントAのユーザーAが招待を拒否した旨の送信を要求する。
【0134】
S70:メール送信部14は、テナントBの管理者Bに、テナントAのユーザーAが招待を拒否した旨のメールを送信する。管理者Bは端末装置30Bでこのメールを受信する。
【0135】
S71、S72:情報処理システム10の招待制御部13は、招待が取り下げられた旨をWebサービス処理部12B及び第三通信部11を介して端末装置30Bに送信する。
【0136】
S73:端末装置30Bの第一通信部31が、招待が取り下げられた旨を受信し、表示制御部32が表示する。
【0137】
このようにして、テナントAのユーザーAが招待された上で、テナントBに参加できる。テナントAのユーザーAは複数テナントに所属することになり、複数招待設定を持つことになる。複数テナントに所属しているユーザーの招待設定は、以下のいずれでもよい。
1.ユーザーが複数のテナントのうち1つを選択してもよいし、改めて任意に設定してもよい。
2.最も招待の制約が厳しいテナントの設定を適応させる。例えば、全てのテナントから受け付けない、が設定されているテナントの招待設定が採用される。
3.あらかじめ指定しておいたテナント(招待前のテナント)の招待設定が自動的に採用される。
【0138】
<ユーザーが他のテナントに参加要求する場合>
図11のシーケンス図ではテナント管理者が招待する場合を説明したが、次に、ユーザー自身が所属していないテナントに参加要求する場合を
図21~
図27を参照して説明する。
図21は、ユーザーが参加要求を行った場合に、ユーザーの参加に関する処理を行うシーケンス図の一例である。なお、説明の便宜上、
図21A、
図21Bに分けて説明する。
図22~
図27は
図11の説明において参照される画面例である。
【0139】
ここでは、ユーザーAがテナントBに参加要求する場合を想定して説明する。
【0140】
S81:まず、テナントBの管理者Bは、端末装置30Bを情報処理システム10に接続させ、テナント参加設定画面(
図22)を表示する。テナントBの管理者Bは、テナントBに他のテナントからの参加を許可するかを設定する。端末装置30Bの操作受付部33が設定を受け付ける。この設定は、
図6のテナント参加設定である。テナント参加設定画面の一例を
図22に示す。
【0141】
S82:端末装置30Bの第一通信部31はテナント参加設定の設定要求を情報処理システム10に送信する。
【0142】
S83:情報処理システム10の第三通信部11が設定要求を受信し、Webサービス処理部12Bが招待制御部13に設定要求を送信する。
【0143】
S84:招待制御部13は、テナント参加設定をテナント情報記憶部41に設定する。
【0144】
S85~S88:情報処理システム10が設定完了を端末装置30Bに送信するので、端末装置30Bが設定完了を表示する。
【0145】
図22は、テナントBの管理者Bが他テナントからの参加を許可するかどうかを設定するテナント参加設定画面300の一例である。テナント参加設定画面300は、「他テナントからのユーザー参加を許可しますか」というメッセージ301、「許可する」という選択肢302、「許可しない」という選択肢303、選択肢302、303に対応付けられたラジオボタン304有している。テナントBの管理者Bは、例えばテナントBに対する他のテナントのユーザーからの参加を許可するか設定できる。
【0146】
S89:
図21Aに戻って説明する。参加申請したいテナントAのユーザーAが、端末装置30A2を情報処理システム10に接続させ、テナントの参加先検索画面を表示する。検索後、テナントAのユーザーAは、参加要求画面にテナントBに参加を希望する旨を入力する。端末装置30A2の操作受付部33が設定を受け付ける。テナントの参加先検索画面を
図23に、参加要求画面を
図24に示す。
【0147】
S90:端末装置30A2の第一通信部31はテナントBに参加を希望する旨を情報処理システム10に送信する。
【0148】
S91:情報処理システム10の第三通信部11がテナントBに参加を希望する旨を受信し、Webサービス処理部12Bが招待制御部13に設定要求を送信する。
【0149】
S92、S93:招待制御部13は、テナント情報記憶部41からテナントBのテナント参加設定を取得する。
【0150】
S94、S95:参加設定が許可されていない場合を説明する。情報処理システム10の招待制御部13は、参加できない旨をWebサービス処理部12Bに送信する。Webサービス処理部12は参加不可画面を生成し、第三通信部11を介して端末装置30A2に送信する。
【0151】
S96:端末装置30A2の第一通信部31が、参加できない旨を受信し、表示制御部32が表示する。参加不可画面を
図25に示す。
【0152】
S97:参加設定が許可されている場合を説明する。情報処理システム10の招待制御部13は、テナントBの管理者B、テナントAのユーザーA、URL(参加を許可するか拒否するかを設定できる
図27の参加受付設定画面が表示されるURL)、を指定して、テナントBの管理者Bに対しテナントAのユーザーAが参加を希望している旨をメール送信することをメール送信部14に要求する。URLには、テナントB、管理者B、テナントA、ユーザーAが対応付けられている。
【0153】
S98:メール送信部14は、テナントBの管理者Bに対し、テナントAのユーザーが参加を希望している旨とURLを設定してメールで送信する。管理者Bは端末装置30Bでメールを受信し、参加希望メール画面を表示する。参加希望メール画面の一例を
図26に示す。
【0154】
S99、S100:情報処理システム10の招待制御部13は、参加申請が完了した旨をWebサービス処理部12B及び第三通信部11を介して端末装置30A2に送信する。
【0155】
S101:端末装置30A2の第一通信部31が、参加申請が完了した旨を受信し、表示制御部32が表示する。
【0156】
図23は、参加先検索画面310の一例である。参加先検索画面310は、「参加したいテナントを検索します」というメッセージ311、及び、テナントID入力欄312、を有している。ユーザーAは自分が参加したいテナントを検索できる。
【0157】
図24は、検索に適合したテナントが表示された参加要求画面320の一例である。参加要求画面320は、「テナントID:テナントBへの参加依頼を送信しますか」というメッセージ321、キャンセルボタン322、及び、OKボタン323、を有している。キャンセルボタン322は検索に適合したテナントへ参加申請しないことを受け付け、OKボタン323は検索に適合したテナントへ参加申請することを受け付ける。
【0158】
図25は、検索に適合したテナントのテナント参加設定が拒否設定の場合に表示される参加不可画面330の一例である。参加不可画面330は「テナントID:テナントBには参加できません」というメッセージ331を有する。
【0159】
図26は、テナントBの管理者Bに送信された参加希望メール画面340を示す。参加希望メール画面340は、送信元メールアドレス341(システムのメールアドレス。ユーザーAのメールアドレスでもよい。)、宛先メールアドレス342(テナントBの管理者Bのメールアドレス)、「テナントA:ユーザーA様からテナントへの参加依頼が届きました。」というメッセージ343、及び、参加を許可するか否かを設定できるWebページのURL344を有する。
【0160】
図27は、端末装置30BがURL344に接続した場合に表示される参加受付設定画面350の一例である。参加受付設定画面350は、「テナントA:ユーザーAの参加を許可しますか?」というメッセージ351、拒否ボタン352、及び、許可ボタン353を有している。テナントBの管理者Bは、拒否ボタン352で参加を拒否し、許可ボタン353で参加を許可できる。
【0161】
S102:
図21Bに基づいて説明する。まず、テナントAのユーザーAの参加を管理者Bが許可する場合を説明する。テナントBの管理者Bは、
図26の参加希望メール画面340において、参加を許可するか否かを設定できるWebページのURL344を押下し、端末装置30BをURL344に接続させる。これにより、
図27の参加受付設定画面350が表示されるので、テナントBの管理者Bは、ユーザーAにテナント参加を許可する旨(許可ボタン353)を設定する。端末装置30Bの操作受付部33が設定を受け付ける。
【0162】
S103:端末装置30Bの第一通信部31はユーザーAのテナント参加を許可する旨を情報処理システム10に送信する。
【0163】
S104:情報処理システム10の第三通信部11がユーザーAのテナント参加を許可する旨を受信し、Webサービス処理部12Bが招待制御部13にユーザーAのテナント参加を許可する旨を送信する。
【0164】
S105~S107:招待制御部13は、テナント情報記憶部41にユーザーAの参加処理を行う。招待制御部13は、テナント情報記憶部41のテナント人数を1つ大きくし、招待ユーザーの項目のユーザーの状態を参加中に変更する。
【0165】
S108~S110:招待制御部13は、ユーザー情報記憶部42にユーザーAの参加処理を行う。招待制御部13は、ユーザーAが所属するテナントにテナントBを追加する。
【0166】
S111~113:情報処理システム10は参加が許可された旨を端末装置30A2に送信するので、端末装置30A2は参加が許可された旨を表示する。
【0167】
S114:テナントAのユーザーAの参加を管理者Bが許可しない場合を説明する。テナントBの管理者Bは、ユーザーAのテナント参加を拒否する旨(拒否ボタン352)を設定する。端末装置30Bの操作受付部33が設定を受け付ける。
【0168】
S115:端末装置30Bの第一通信部31は、ユーザーAのテナント参加を拒否する旨を情報処理システム10に送信する。
【0169】
S116:情報処理システム10の第三通信部11がユーザーAのテナント参加を拒否する旨を受信し、Webサービス処理部12Bが招待制御部13にユーザーAのテナント参加が拒否された旨を送信する。
【0170】
S117:招待制御部13は、テナントAのユーザーA、テナントBを指定して、テナントAのユーザーAに対しテナントBへの参加が拒否された旨をメール送信することをメール送信部14に要求する。
【0171】
S118:メール送信部14は、テナントAのユーザーAに対し、テナントBへの参加が拒否された旨をメールで送信する。ユーザーAは端末装置30A2でメールを受信して、テナントBへの参加が拒否された旨を表示する。
【0172】
S119、S120:情報処理システム10の招待制御部13は、参加の拒否処理が完了した旨をWebサービス処理部12B及び第三通信部11を介して端末装置30Bに送信する。
【0173】
S121:端末装置30Bの第一通信部31が、参加の拒否処理が完了した旨を受信し、表示制御部32が表示する。
【0174】
このように、ユーザーは所属していないテナントに参加申請できる。テナントの管理者は予め設定されているテナント参加設定(
図6)により、他テナントのユーザーの参加を受け付けるかどうかを制御できる。
【0175】
<機器を操作して参加要求する場合>
図21のシーケンス図では、ユーザーが端末装置30から参加要求したが、ユーザーは、テナントにすでに紐づいている機器20から参加要求を送信してもよい。ユーザーは機器を通じて情報処理システム10にログインすることができる。ユーザーがログインすると、情報処理システム10は、機器20に紐づいているテナントIDからテナントを一意に決めることができる。ユーザーは機器20に紐づいているテナントIDで特定されるテナントに対して参加要求を送信できる。情報処理システム10は、機器20に紐付くテナントの管理者に対して、機器20にログインしたユーザーが所属するテナントのユーザーから参加要求が届いたことを、メール送信部14を通じて通知する。
【0176】
図28は、機器20を操作するユーザーAが機器20に紐付けられているテナントBに参加要求する処理を説明するシーケンス図の一例である。
【0177】
S131:テナントAのユーザーは、機器20を操作して情報処理システム10にログインする操作(アカウント情報)を入力する。機器20の操作受付部23が設定を受け付ける。
【0178】
S132:機器20の第二通信部21はログイン要求を情報処理システム10に送信する。ログイン要求にはアカウント情報の他、機器IDなど機器20を特定できる情報が添付される。
【0179】
S133:情報処理システム10の第三通信部11がログイン要求を受信し、Webサービス処理部12Aが招待制御部13にアカウント情報を送信する。
【0180】
S134:招待制御部13は送信されたアカウント情報が、認証情報記憶部43に記憶されているアカウント情報と一致するか否かを判断する。ここではログインが成功したものとし、招待制御部13はログイン成功をWebサービス処理部12Aに送信する。
【0181】
S135~S138:Webサービス処理部12Aは招待制御部13を介して、機器情報記憶部44から機器IDで特定される機器情報を取得する。これは、機器20が所属するテナントを特定するためである。
【0182】
S139~S140:Webサービス処理部12Aが第三通信部11を介して、ログイン完了を機器20に送信するので、機器20がログイン完了を表示する。
【0183】
S141:テナントAのユーザーAが、機器20に対し、機器20に紐付くテナント(テナントBとする)への参加を希望する旨を入力する。機器20の操作受付部23が操作を受け付ける。参加を希望する旨を入力する画面は、例えば、
図24を参照されたい。
【0184】
S142:機器20の第二通信部21はユーザーAがテナントBに参加を希望する旨を情報処理システム10に送信する。
【0185】
S143:情報処理システム10の第三通信部11が、ユーザーAがテナントBに参加を希望する旨を受信し、Webサービス処理部12Aが招待制御部13に設定要求を送信する。
【0186】
S144、S145:招待制御部13は、テナント情報記憶部41からテナントBのテナント参加設定を取得する。
【0187】
S146、S147:参加設定が許可されていない場合を説明する。情報処理システム10の招待制御部13は、参加できない旨をWebサービス処理部12A及び第三通信部11を介して機器20に送信する。
【0188】
S148:機器20の第二通信部21が、参加できない旨を受信し、表示制御部22が表示する。
【0189】
S149,S150:参加設定が許可されている場合を説明する。招待制御部13はユーザー情報記憶部42からテナントBの管理者B(テナントBに所属し、ロールが管理者のユーザー)のユーザー情報を取得する。
【0190】
S151:招待制御部13は、テナントBの管理者B、テナントAのユーザーA(ログインにより特定済み)、参加を拒否又は許可できるWebページのURLを指定して、テナントBの管理者Bに対しテナントAのユーザーAが参加を希望している旨をメール送信することをメール送信部14に要求する。URLには、テナントB、管理者B、テナントA、ユーザーAが対応付けられている。
【0191】
S152:メール送信部14は、テナントBの管理者Bに対し、テナントAのユーザーAが参加を希望している旨とURLを含むメールで送信する。メールの表示画面は、例えば、
図26を参照されたい。メール送信後の処理は
図21Bと同様でよい。
【0192】
S153、S154:情報処理システム10の招待制御部13は、参加申請が完了した旨をWebサービス処理部12A及び第三通信部11を介して機器20に送信する。
【0193】
S155:機器20の第二通信部21が、参加申請が完了した旨を受信し、表示制御部が表示する。
【0194】
このように、ユーザーは機器20からもテナントに参加申請できる。テナントの管理者は予め設定されているテナント参加設定(
図6)により、他テナントのユーザーの参加を受け付けるかどうかを設定できる。
【0195】
<主な効果>
本実施形態の情報処理システム10は、テナント単位やユーザー単位でユーザーが他テナントからの招待を受け付けるか否かを設定できる。したがって、テナントからの不要な招待がユーザーに送信されにくくなり、また、他テナントからの招待をユーザーが無制限に受け入れてしまい多くのテナントに所属するようなことを抑制できる。
【0196】
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0197】
例えば、本実施形態では、ユーザーや管理者への通知方法としてメールが使用されているが、SNS(Social Network System)等が使用されてもよい。
【0198】
また、本実施形態では、サービスとしてアプリケーションの実行を例にしたが、テナントのユーザーに提供されるサービスは単なる情報の配布、機器の利用、テレビ会議、施設の利用等、特に制限されない。
【0199】
また、
図5などの構成例は、端末装置30、機器20、及び情報処理システム10による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。端末装置30、機器20、及び情報処理システム10の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
【0200】
また、実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、情報処理システム10は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0201】
更に、情報処理システム10は、本実施形態で開示された処理ステップ、例えば
図11、
図21,
図28等を様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、所定のユニットによって実行されるプロセスは、情報処理システム10が有する複数の情報処理装置によって実行され得る。また、情報処理システム10は、1つのサーバー装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
【0202】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【符号の説明】
【0203】
10 情報処理システム
20 機器
30 端末装置
40 外部サービスシステム
100 サービス提供システム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0204】